JP2014530593A - 香味分のカプセル封入および含水食品のマトリクス介在型濃縮の方法、ならびに該方法から製造される生成物 - Google Patents

香味分のカプセル封入および含水食品のマトリクス介在型濃縮の方法、ならびに該方法から製造される生成物 Download PDF

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Abstract

香味分のカプセル封入は、概して、香味分をプロラミン溶液とともに混合するステップと、該混合物を乾燥させて粉末形態のカプセル封入型香味分とするステップとにより行なわれる。1つの実施形態では、香味分およびゼインは、別々に適切な比率のアルコール−水混合物中に分散せしめられてから混合される。別の実施形態では、生理活性成分を含んでなる含水食品がプロラミン溶液と混合せしめられることにより、プロラミンの沈澱および前記含水食品中の生理活性成分の濃縮が開始される。得られる粉末形態のカプセル封入型香味分は、含水食品由来の生理活性成分を含んでなる。別の実施形態では、ゼインのマイクロ構造物の蒸発誘起自己集合のためのアルコールの除去と、その後の前記粉末形態を製造するための残留水の除去とを含んでなる、二段階式乾燥工程が使用されうる。

Description

本発明は、概して、香味分(flavor)を抽出および保持するための、タンパク質を使用する生理活性成分のカプセル封入および送達の方法に関する。特に、プロラミンの非水溶性は、天然の供給源に由来する含水食品の非水成分を抽出、濃縮および送達するために使用されうる。
香味分は、いかなる食品製法においても重要となりうるものであり、かつ最終生成物の品質およびコストに影響を及ぼしうるものである。生成物が最初に製造された後も可能なかぎり長い間該生成物が消費者の興味をひきつけるようにするために、香味(flavors)および芳香(aromas)を利用することは重要である。しかしながら、香味に関わる複雑なシステムは多くの場合、制御することが困難かつ高費用である。例えば、多くの香味分は、完全に揮発性の、室温または室温以下で気化しているトップノートを含有する。これらのトップノートは、食品にその新鮮な香味を与えるものであることが多い。従って、芳香および香味料が通常は壊れやすくかつ揮発性であることから、それらの保持は食品製造業者にとって現在もなお懸案であり続けている。製造および貯蔵工程、包装材料ならびに食品中の成分は、芳香化合物強度の低減または異臭成分の生成により、全体的な香味の変性を引き起こすことが多い。さらに、生成物が貯蔵棚に置かれるとすぐに、酸化、加水分解、劣化およびその他の変化過程が該生成物の望ましい属性を失わせ、異臭を発生させる可能性もある。
加工および貯蔵中の芳香の劣化を制限し、かつ食品生成物の芳香および香味を保持するために、揮発性の香味成分(flavor ingredient)を食品または飲料に使用する前にカプセル封入することは有益である。カプセル封入は、1つの材料または材料混合物(活性材料またはコア材料として知られる)を、別の材料もしくはシステム(シェル、壁材、マトリクス、担体またはカプセル材と呼ばれる)でコーティングするか、または別の材料もしくはシステム内に封じ込める技術である。食品における蒸発、反応、または移動に対するある程度の防護を付与するために、様々な手法がカプセル封入に使用される。香味分のカプセル封入は、多くの場合は生成物の最終用途、コア材料の物理的および化学的性質、貯蔵中および加工中に必要とされる安定度、得られる最大の香味装荷、ならびに生産コストに応じて、多数の様々な方法を使用して企図および商業化されてきた。さらに、コア材料である香味分と壁材との比は、カプセル封入される香味分の抗酸化的安定性に影響を及ぼすことになる。
噴霧乾燥は、食品産業および製薬産業において使用されることの多い商業的なカプセル封入加工処理である。該加工処理は、カプセル封入されるべき物質を、典型的には変性デンプンである、スラリーを形成する水中懸濁物としての担体材料中に、分散させることを伴っている。その後、該スラリーは高温チャンバ内に供給され、該チャンバにおいて霧化されて小滴を形成し、乾燥されて粉末となる。この技術は極めて微細な粉末を生産する。表1は、この噴霧乾燥法の利点および欠点を概説している。
特に、注目すべきなのは、香味料の揮発性成分のような熱に弱い材料は噴霧・乾燥(spray−draying)の間に失われたり分解されたりする場合が多いということである。多くの場合、微量成分ですら香味の匂いおよび味のうち少なくともいずれかに重大な影響を及ぼす可能性があり、かつこれらの揮発物のうちいずれが失われても香味の真正性に影響しうる。
表2は、香味分をカプセル封入するための、噴霧乾燥技法と共に現在使用されているいくつかの様々な主材料および該材料の望ましい特徴を例証している。列挙された材料は網羅的な一覧表ではない。多くのカプセル封入物は実際には列挙された化合物のうちいずれかまたは全ての複合処方物である。
近年、クリーンラベルの配合物およびラベル、または自然食品が志向されてきた。保存料および人工成分を含まない製品を望み、また天然成分を用いて開発された製品を消費したがる消費者がいる。プロラミンは、当分野で目下使用される人工成分の潜在的代替品の一例である。プロラミンは一群の植物貯蔵タンパク質であって、プロリン含量が高く、穀物の種子に見出される。プロラミンは、水性アルコール中に可溶性であること、ならびに、加水分解されると比較的大量のアミド窒素およびプロリン(環式の非極性アミノ酸)を生じるという事実を特徴とする。グリアジンは小麦由来のプロラミンタンパク質であり、ホルデインは大麦由来のプロラミンタンパク質であり、セカリンはライ麦由来のプロラミンタンパク質であり、ゼインはトウモロコシ穀粒またはトウモロコシ由来のプロラミンタンパク質である。
ゼインは、比較的純粋な形で抽出される数少ない穀物タンパク質のうちの1つであって、天然の生分解性高分子材料である。ゼインは分岐アミノ酸を多く含む無臭の非晶質粉末である。ゼインは、トウモロコシ品種および使用される分離方法にもよるがトウモロコシ胚乳タンパク質の44〜79%を構成する。自然界におけるゼインの唯一知られている機能は、トウモロコシ穀粒の発生中の種子における窒素の貯蔵所としての役割を果たすことである。ほとんどの他の市販のタンパク質とは異なり、ゼインは特有の熱可塑性および疎水性を有する。ゼインは、水およびグリースに対して高い耐性を有する無臭、無味、透明、頑丈な薄膜およびファイバーを形成するという特有な能力を有している。
「クリーンラベル」の食品を志向する傾向および香味料の複雑さを考慮すると、人工成分または加工成分を低減またはほとんど除去するための、香味分のカプセル封入に一層自然な化合物を利用する方法が必要とされる。さらに、香味分のような壊れやすい材料を分解または消失から保護するためにゼインのような天然タンパク質を利用するさらなる方法が必要とされている。香味料をマスキングしたり弱めたりすることなく高価または複雑な香味料成分を保持し、同時に香味を高く装荷しかつ貯蔵寿命を維持する、カプセル封入方法も必要とされている。加えて、本物の自然な香味を生じるために、よく好まれる自然な香味分を、そのほぼ全ての香味物質(flavorant)および味物質(tastant)を維持および保存する方法でカプセル封入する方法も必要とされている。そのような方法は、好ましくは、1つの簡単かつコスト効率の良い工程内で、かつ実質的に1ステップで、適切なマトリクス中において香味分の抽出、濃縮および送達をなすことが好ましいであろう。最後に、香味分だけでなく食品の他の生理活性成分も濃縮およびカプセル封入することのできる方法が必要とされている。
本発明は、香味料を消失または分解から保護するために一般に使用されている人工成分または加工成分の必要性を低減または除外するために、少なくとも1つのプロラミンを使用して香味料をカプセル封入するための方法を提供する。別段の定めがない限り、用語「カプセル封入」は、本明細書中において、コア粒子の総表面がプロラミンを含有するコーティング組成物で覆われることはもちろん、部分的に覆われるかまたは前記組成物のマトリクス内に封じ込められる加工処理のいずれをも意味するように使用される。香味分をカプセル封入する方法は、概して、プロラミンを適切な溶媒中に溶解してプロラミン溶液を形成するステップと、香味料を該プロラミン溶液とともに混合するステップと、該混合溶液を乾燥させて、プロラミンにカプセル封入された(プロラミンカプセル封入型)香味料を含んでなる粉末を形成するステップとを含んでなる。
第1の態様では、本発明は、香味分のカプセル封入であって、プロラミン溶液とともに混合するステップの前に香味分が最初にアルコール溶液に溶解される、カプセル封入に関する。油性または水性の香味分とプロラミンとを溶媒中に別個に溶解するステップに続いて、乾燥ステップの前に超音波処理が行われてもよい。第2の態様では、本発明は、生理活性成分を含んでなる含水食品であって、前記生理活性成分は香味料を含んでなる含水食品を、取り込むことに関する。香味分を含んでなる含水食品は、プロラミン溶液とともに混合されることにより、ゆっくりと沈殿を形成して該含水食品のマトリクス介在型の濃縮を生じる。第3の態様では、本発明は、二段階式乾燥工程を使用して混合溶液を乾燥するステップであって、前記粉末形態のカプセル封入された香味料の形成を促進するステップに関する。
本発明のさらなる目的および利点は以降の説明から明らかになるであろう。別途記載のないかぎり、本明細書中の全ての比率(%)は重量比である。
本発明の特徴を示すと考えられる新規な特性は、添付の特許請求の範囲に明記されている。しかしながら、本発明それ自体のほかに、本発明の好ましい使用方法、さらなる目的および利点は、以降の実例となる実施形態の詳細な説明を参照して添付の図面と併せて読みとることにより、最もよく理解されるであろう。
本発明の親出願による全体的な方法のフローチャートを示す図。 本発明による香味分のカプセル封入のための追加の実施形態のフローチャートを示す図。 DLSによって観察されたライム香味小滴の粒度分布を示す図。 DLSによって観察されたゼイン粒子の粒度分布を示す図。 DLSによって観察されたゼイン−ライム香味粒子の粒度分布を示す図。 80%エタノール中に1mg/mlのゼインおよび約0.75μl/mlのライム香味分を含有する溶液からEISAによって得られたゼイン球体の内部のFIB像を示す図。 a)ゼインおよびb)ライム香味分のFTIRスペクトルを示す図。 a)ゼインにカプセル封入されたライム香味分およびb)ゼインのFTIRスペクトルを示す図。 図1に示された全体的な方法に対して改善された実施形態のフローチャートを示す図。 3つの異なる加工処理によって製造された生成物の香味のパネル官能評価に使用された見本の官能評価尺度を示す図。 粉末ライム生成物が局所的に塗布されたポテトチップスの官能属性を例証する図。
食品への香味付けには複雑な処理工程を伴う。特に、天然の香味分は、より高価であって場合によっては入手があまり容易ではない原料および処理工程から得られる場合が多い。香味分の壊れやすくかつ微量の成分を保護することは多くの場合困難である、というのも揮発物は熱どころか室温との接触ですら分解または蒸発しうるからである。カプセル封入は熱に弱い材料の保存および真正性(authenticity)にとって重要である。存在するカプセル封入法の数はごく限られるが、広範囲にわたる様々な材料、例えばタンパク質、炭水化物、脂質、ゴムおよびセルロースなどが使用される可能性がある。封入材料の選択は、例えば、予定される生成物の目的および要件;コア材料の性質;カプセル封入の処理工程;ならびに経済面など多くの要因に応じて決定される。本発明では、プロラミンを用いる香味分のカプセル封入の方法により、人工成分または加工成分をほとんど〜全く伴わない、天然の代替品が消費者に提供される。プロラミンは、限定するものではないが例えばトウモロコシ、ソルガム、キビ、小麦およびライ麦など数多くの穀物に見出される種子貯蔵タンパク質である。プロラミンは、アミノ酸であるプロリンおよびグルタミンを高レベルで有する傾向があるので、プロラミンという名で知られている。ゼインプロラミンは、α、β、δおよびγ型の混合物として存在し、商業的に容易に入手可能である。
ゼインは、水性エタノールおよび水性イソプロパノールのような、極性および無極性の両方の特徴を示しかつ低級脂肪族アルコールおよび水を含有する二成分溶媒に可溶性であるが;様々な他の有機溶媒にも可溶性である。表3、4および5は、シリアル・ケミストリー・ジャーナル(Cereal Chemistry Journal)、2002年、第79巻、第1号のジョンW.ロートン(John W.Lawton)によるゼインの総説に見出されるゼイン用の溶媒を列挙している。表3は、少なくとも10%(w/v)の溶液を生じるゼイン用の一次溶媒を一覧にしている。各一次溶媒についての臨界の曇点も一覧になっているが、曇点は、冷却に際して溶解固体がもはや完全には可溶でなく、第2段階として沈殿しつつあって該溶液に濁った外観を与える温度を指している。乳化剤が該乳化物を安定させるために付加される可能性がある。以降の表において列挙された溶媒全てが天然の食用香味料を製造するために本発明とともに使用するのに適した食品用溶媒であるとは限らないが、それぞれゼインプロラミンを溶解することができる。
一次溶媒はすべて、グリコール、グリコールエーテル、アミノアルコール、ニトロアルコール、酸、アミド、またはアミンである。単一の物質がゼイン用の良溶媒であるためには、該分子は、極性基および非極性基の間の適正なバランスを有する必要がある。水のほかに芳香族炭化水素も無水アルコールの溶解力を改善すると言われている。ケトンおよび水の混合物も良好な二成分溶媒を作ることができる。ゼインを溶解するために物質が1つ使用されるか複数使用されるかにかかわらず、本発明の目的に関しては、摂取しても安全な食品用溶媒にゼインが溶解されることが好ましい。
二成分溶媒の溶媒和力は2つの成分の比率に依存する。表4は、低級脂肪族アルコール、ケトン、またはグリコールが主成分であり、水、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、ニトロパラフィン(nitroparafin)、アルデヒド、または環状エーテルが二次成分である二成分溶媒系における、ゼインの溶解度を一覧にしている。アセトン、イソプロパノール、およびイソブタノールの水溶液の他にも、ゼインのための有効な溶媒がある。
アルコールおよびアルデヒドの混合物に水を加えて利用する三成分溶媒混合物も、ゼインを溶解するために使用することができる。表5はゼイン用の三成分溶媒を列挙している。
ここで本発明の1つの実施形態について図1を参照して説明する。プロラミンは、プロラミンを溶解することができる溶媒に溶解されてプロラミン溶液を形成する(10)。本発明の1つの実施形態では、ゼインがプロラミンとして選択されてゼイン溶液が形成される。他の実施形態では、溶解度が十分に類似している限りは1つ以上のプロラミンが配合されてもよい。上記に議論されるように、表3〜5はゼインを溶解することができるいくつかの溶媒を列挙している。注目すべきなのは、グリコールのような高い沸点を備えた溶媒ほど除去のために高い温度を必要とし、その結果として香味分の目減りを増す可能性があるということである。従って、本発明のいくつかの実施形態においては100℃以下の低い沸点を備えた溶媒が好ましい。本発明とともに使用するには、食用に適したカプセル封入物の製造を可能にする食品用溶媒、例えば、限定するものではないが水、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、イソブタノール、酢酸、乳酸、アセトン、酢酸エチル、ベンジルアルコール、およびこれらの任意の混合物を使用することも好ましい。本明細書中で使用されるように、用語「食品用」とは、その特定の化合物の最大所定量まで、健康への悪影響を通常引き起こすことなくヒトが摂取可能であることを意味する。食品用化合物の例には、米国食品医薬品局(「FDA」)により「安全性認定(generally recognized as safe)」(「GRAS」)された化合物、例えば連邦規則集第21巻第172、182および184条に列挙されたものが挙げられる。
1つの好ましい実施形態では、プロラミンは、約60%〜最大約90%のエタノールおよび約10%〜約40%の水の、様々な濃度のエタノールおよび水を含有するエタノール水溶液からなる溶媒に溶解される。約60%未満では、エタノール水溶液は、その後添加される含水食品のカプセル封入を伴うことなく早期のプロラミン沈澱反応を引き起こす可能性がある。1つの実施形態では、溶媒は、約70%〜約80%のエタノールおよび約20%〜約30%の水の、様々な濃度のエタノールおよび水を含んでなる。
プロラミンを溶解するステップ10は、分散させてプロラミンを含んでなる溶液、分散物、または乳化物を形成することを包含するように意図されている。溶媒中にプロラミンをほぼ完全に溶解することを確実にするためには、1つの実施形態では、溶媒は、プロラミンが溶媒に溶解される溶解ステップに先立って最初に加熱される。1つの実施形態では、水性エタノールの溶媒は約48.9℃(華氏約120度)〜約54.4℃(華氏約130度)に加熱され、次いでプロラミンが添加される。溶液は、プロラミン添加の前に、少なくとも48.9℃(華氏約120度)であるが約60.0℃(華氏約140度)以下に達するまで、ゆっくり加熱されるべきである。該加熱溶媒にプロラミンが添加されたら、該混合物はゼインが溶解するまで撹拌されればよい。1つの実施形態では、該混合物は、溶液が曇りをかなり低減されるかまたは曇りを消失して透明になることでゼインが十分に溶解したかまたは良好に分散したことを示すまで、撹拌される。加熱溶媒を含んでなる実施形態では、溶解したゼイン溶液は、カプセル封入されるべき任意の香味分の中に添加されるかまたは該香味分と配合される前に、冷却されるべきである。1つの実施形態では、該溶液は、何らかの香味料または含水食品が添加される前に少なくとも約37.8℃(華氏約100度)に冷却されるべきである。低温は、香味料の揮発物または含水食品を、分解を引き起こす可能性のある高温から保護することになる。別の実施形態では、ゼインはプロラミンのほぼ完全な溶解を確実にするために超音波処理法を使用して溶解される。超音波処理は分子間相互作用を壊すことにより溶解を促進するために使用されうる。1つの実施形態では、超音波処理は加熱を伴わずに行なわれる。いくつかの実施形態では、超音波処理は約2分間〜約10分間実施されうる。1つの実施形態では、ゼイン溶液は約2分間超音波処理される。超音波処理は、当分野で知られているような超音波処理器を使用して実施されうる。例えば、適切な超音波処理器は、ソニックス・アンド・マテリアルズ・インコーポレイテッド(Sonics and Materials,Inc.)により製造されたVC−750型超音波発生器である。
粘性は流体を撹拌に対して抵抗せしめ、粒子の崩壊を防いでより大きな粒度をもたらす。したがって、溶液の粘性は、本発明の最終生成物である香味カプセル封入物の特徴に影響を及ぼすことになる。例として、かつ本発明の範囲を限定することは意図せず、本発明と共に使用された様々なプロラミン溶液の粘性測定値を以下の表6に示す。非遺伝子組換えゼインとは、その遺伝物質が遺伝子工学的手法を使用して変更されていないゼインを指す。
上記の表6は、本発明と共に使用される様々なプロラミン溶液および該溶液について測定された粘性を示している。結果は、加工条件および使用されるプロラミンの品質によって変化しうる。1つの実施形態では、使用されるプロラミン溶液の粘性はおよそ0.004Pa・s(4.0センチポアズ(cP))より大きい。別の実施形態では、プロラミン溶液の粘性はおよそ0.004Pa・s(4cP)〜およそ0.12Pa・s(120cP)の範囲である。
エタノール:水が90:10の溶液に溶解された10%ゼインを使用する実施形態では、得られる粘性はおよそ0.0115Pa・s(11.5cP)〜およそ0.0119Pa・s(11.9cP)の範囲、より好ましくはおよそ0.0117Pa・s(11.7cP)である。80:20のエタノール:水の溶液中10%のゼインを使用する別の実施形態では、プロラミン溶液は、およそ0.0109Pa・s(10.9cP)〜およそ0.0113Pa・s(11.3cP)、より好ましくはおよそ0.0111Pa・s(11.1cP)の粘性となる。90:10のエタノール:水の溶液中15%のゼインを用いて調製される実施形態では、粘性はおよそ0.0211Pa・s(21.1cP)〜およそ0.0215Pa・s(21.5cP)の範囲内に入り、より好ましくはおよそ0.0213Pa・s(21.3cP)である。エタノール:水が80:20の溶液中15%のゼインを使用する別の実施形態では、プロラミン溶液は、およそ0.0577Pa・s(57.7cP)〜およそ0.0611Pa・s(61.1cP)、より好ましくはおよそ0.0579Pa・s(57.9cP)の粘性となる。別例の実施形態では、エタノール:水が50:50の溶液はおよそ0.0045Pa・s(4.5cP)の粘性をもたらす。この実施形態では、溶解していないゼインを分離除去するために遠心分離処理が必要であり、その結果ゼイン濃度は低くなった。ゼイン装荷量が減少するにつれて、有効なゼイン濃度は低下した。例えば、50:50のエタノール:水に溶解された10%のゼインからは2.5%未満のゼイン濃度が得られ、一方同じ溶液に溶解された15%のゼインからは3.9%未満のゼインが得られた。非遺伝子組換えの10%ゼインからは、同じ溶液中で1.1%未満のゼイン濃度が得られた。しかしながら、異なる乾燥方法を使用すると、バッチ量のカプセル封入された香味分が、以下に記載されるような方法を使用して達成されうる。
図1の解説に戻ると、プロラミンが溶解されてしまえば(10)、香味料が該プロラミン溶液に添加されて高い剪断力のもとで機械的撹拌により混合される(12)。「高い剪断力」という用語により、溶液が高速で機械的に混成または混合されて香味分がプロラミン溶液全体にわたって徹底的に分散または溶解せしめられることが意味される。本明細書中で使用されるように、用語「香味分(flavors)」は「香味料(flavorings)」と同義であり、香味成分(flavor ingredients)または香味を含有する溶液(flavor−containing solutions)、例えば、限定するものではないが、抽出物、精油、エッセンス、留出物、樹脂、バルサム、搾汁、植物抽出物、香味分、フレグランス、および芳香成分、例えば精油、含油樹脂、エッセンスもしくは抽出物、タンパク質加水分解物、留出物、または、焙焼、加熱もしくは酵素分解の任意の生成物であって、香辛料、果実もしくは果実搾汁、野菜もしくは野菜搾汁、食用酵母、ハーブ、樹皮、芽、根、葉もしくは同様の植物材料、食肉、海産食物、鶏肉、卵、乳製品、もしくはこれらの発酵製品、ならびに香味および芳香を付与する機能を有する任意の物質、に由来する香味料構成成分を含有するものを指す。試験的実施では、以下の実施例で議論されるようにライム、バルサミコ酢およびパルメザンチーズの香味料がカプセル封入された。しかしながら当業者であれば、本開示を用いて、いくつもの一般的な香味料を本発明と共に使用することができることを認識するであろう。カプセル封入物は、乾燥後に75%もの高さの香味レベルを含有する状態で製造された。
香味料およびプロラミンの混合溶液は乾燥され(14)、粒子を形成する。いくつもの適切な乾燥方法が存在する。例として、乾燥方法には、回転ディスク噴霧化法および他の噴霧乾燥技法、例えばノズルまたは回転噴霧器による噴霧化が挙げられる。乾燥のような加工条件は、試料の粘性、表面張力および密度などの多くの要因に依存して変更できる。回転ディスク噴霧化法は、およそ5〜100μmの粒径範囲の、綿密に分散または単一粒径化された球状ビーズの形態の高品質な粉末を生成する。
回転ディスク噴霧化法の際には、ノズルが回転ディスクの中心に流体を導入する。遠心力が該流体をディスクの端部へと運び、かつ端部から該流体を放出する。液体は飛散して微細な小滴または微粒子となるが、これらは溶媒の除去によって形成され、かつ、粒子が外側への遠心力により該粒子の質量ゆえに投げ出される遠心分離器であるサイクロン分離器を使用して、収集される。空気を入れると自動的に、「ダブルボルテックス(double−vortex)」と呼ばれる急速回転する二重渦流混合の動きが強行される。このダブルボルテックスの動きは、螺旋状に下方へ流れる外側の流れおよび螺旋状に上方へ流れる内側の流れから生じる。両方の流れの境界エリアでは一方から他方へと空気が流れる。この空気の流れの中にある粒子は外壁へ向かって投げ出され、底部に位置する受承空間を介して分離器から出る。下記の実施例において、76.2mm(3インチ)のディスクが、約8,500rpmまたは約10,000rpmのディスク速度、約53〜約65g/分の送り速度、および約50〜55℃の出口温度で噴霧化に使用された。その結果、プロラミンのマトリクス内にカプセル封入された香味料の粉末が得られる。
ここで本発明について以下の実施例に関してさらに説明するが、当然ながら該実施例は限定的なものではない。以下の表7、8および9は、90:10の割合のエタノールおよび水の混合物をプロラミン溶媒として使用した、それぞれライム、パルメザンチーズおよびバルサミコ酢の香味料のカプセル封入を例証している。当業者であれば、これらおよびその他の香味料がいくつもの製造業者から商業的に容易に入手可能であることを認識するであろう。
表7の実施例1において、重量比で90%のエタノールおよび10%の水の溶液180グラムが調製され、20グラムのゼインが添加および溶解されて10%ゼイン溶液が形成された。該ゼイン溶液に、装荷量のライム油香味料が、乾燥後の理論上の装荷量が15%になるように添加された。15%のライム装荷を作り出すためにおよそ3.53グラムのライム油がゼイン溶液に添加されたが、これは3.53グラムのライム油をゼインおよび添加される香味料の合計量で割ったものに基づいて計算された(本実施例では、3.53/[20+3.53]=0.15)。従って、「香味装荷量」は、本明細書中では次式すなわち:(香味分の量)/(香味分の量+添加される固形物の量)によって計算される。表7の実施例1に戻ると、香味料の添加に続いて、次にこの香味料およびプロラミンの溶液は高い剪断力の下で混合された。次いで該混合溶液は、76.2mm(3インチ)のディスクが約8,000rpmのディスク速度で約62g/分の送り速度を用いて出口温度約51℃にて使用される回転ディスク噴霧化法を使用して、乾燥せしめられた。およそ14.28グラムの生成物がサイクロン分離器に収集された(収率61%)。得られた乾燥粉末粒子は、平均粒度およそ42ミクロン(42μm)の、およそ1〜120ミクロン(1〜120μm)の粒度分布を有し、測定試料の10%が20ミクロン(20μm)未満、50%が42ミクロン(42μm)未満、90%が77ミクロン(77μm)未満であった。
表8では、実施例は、10%ゼイン溶液を使用して表7の実施例と同じ方法で調製された。例として、また本発明の範囲を限定するものではないが、表8の実施例10では、重量比で90%のエタノールおよび10%の水の溶液180グラムが調製され、20グラムのゼインが添加および溶解されて10%ゼイン溶液が形成された。該ゼイン溶液に、装荷量のパルメザンチーズ香味料が、乾燥後の理論上の装荷量が55%になるように添加された。55%のパルメザンチーズ装荷を作り出すためにおよそ24.4グラムのパルメザンチーズ香味料がゼイン溶液に添加されたが、これは24.4グラムのパルメザンチーズをゼインおよび添加される香味料の合計量で割ったものに基づいて計算された(本実施例では、24.4/[20+24.4]=約0.55である)。その後、香味料およびプロラミンの溶液は高い剪断力の下で混合されて混合溶液が形成された。次いで該混合溶液は、76.2mm(3インチ)のディスクが約8,000rpmのディスク速度で約76/分の送り速度を用いて出口温度約51℃にて使用される回転ディスク噴霧化法を使用して、乾燥せしめられた。およそ29グラムの生成物がサイクロン分離器に収集された。得られた乾燥粉末粒子はおよそ20〜160ミクロン(20〜160μm)の粒度分布を有し、測定試料の10%が34ミクロン(34μm)未満、50%が58ミクロン(58μm)未満、90%が98ミクロン(98μm)未満であった。
表9の実施例は、表7および8の上記実施例と同じ方法で調製された。例として、また本発明の範囲の限定を意図するものではないが、表9の実施例16では、重量比で90%のエタノールおよび10%の水の溶液90グラムが調製され、10グラムのゼインが添加および溶解されて10%ゼイン溶液が形成された。該ゼイン溶液に、装荷量のバルサミコ香味料が、乾燥後の理論上の装荷量が75%になるように添加された。75%のバルサミコ装荷を作り出すためにおよそ30グラムのバルサミコ香味料がゼイン溶液に添加されたが、これは30グラムのバルサミコをゼインおよび添加される香味料の合計量で割ったものに基づいて計算された(本実施例では、30/[10+30]=0.75)。その後、香味料およびプロラミンの溶液は高い剪断力の下で混合されて混合溶液が形成された。次いで該混合溶液は、76.2mm(3インチ)のディスクが約8,000rpmのディスク速度で約52g/分の送り速度を用いて出口温度約51℃にて使用される回転ディスク噴霧化法を使用して、乾燥せしめられた。およそ4.65グラムの生成物がサイクロン分離器に収集された。得られる乾燥粉末粒子は、およそ22〜210ミクロン(22〜210μm)の粒度分布を有し、測定試料の10%が36ミクロン(36μm)未満、50%が59ミクロン(59μm)未満、および90%が100ミクロン(100μm)未満であった。
上記の実施例はエタノールおよび水の濃度レベルについて特定の(specifics)値を提示しているが、ゼイン、エタノールおよび水のレベルは様々であってよい。例として、また本発明の範囲を限定するものではないが、表6に見られるように、80:20という比率のエタノールおよび水もプロラミンを溶解するために使用されうる。1つの試験的実施では、重量比で80%のエタノールおよび20%の水の溶液360グラムが調製され、40グラムのゼインが添加および溶解されて10%ゼイン溶液が形成された。該ゼイン溶液に、装荷量のライム油が、乾燥後の理論上の装荷量が55%になるように添加された。55%装荷量のライム油を作出するために、上記のように計算されたおよそ48.8グラムのライム油がゼイン溶液に添加された(およそ0.55すなわち55%については、48.8グラムのライム香味分をゼインおよび添加される香味料の合計量(88.8グラム)で割ったものに基づく)。その後、香味料およびプロラミンの溶液は高い剪断力の下で混合されて混合溶液が形成された。次いで該混合溶液は、76.2mm(3インチ)のディスクが約8,000rpmのディスク速度および出口温度約51℃で使用される回転ディスク噴霧化法を使用して乾燥せしめられた。得られた乾燥粉末粒子は、およそ1〜120ミクロン(1〜120μm)の粒度分布を有し、測定試料の10%が12ミクロン(12μm)未満、50%が27ミクロン(27μm)未満、90%が57ミクロン(57μm)未満であった。
本発明について特定の実施形態に関して詳細に示しかつ説明してきたが、当業者には当然ながら、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく形態および細部における様々な変更がなされることが可能である。例えば、いくつかの実施形態では、香味料のカプセル封入に共通するその他の成分、例えば、限定するものではないが炭水化物、親水コロイド、ゴム、乳化剤、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ならびにエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースのようなセルロース材料も組み入れることが可能である。
図2は、本発明のさらなる実施形態を例証するフローチャートを示している。1つの実施形態では、本発明の方法は、香味分を含有する溶液を形成するために香味分を溶媒中に溶解するステップ16という改善点をさらに含んでなる。1つの実施形態では、前記香味分は油性であってよい。別の実施形態では、香味分は水性である。1つの実施形態では、香味分はアルコール溶液中に溶解される。好ましい実施形態では、香味分は食品用アルコール溶媒に溶解される。1つの実施形態では、前記溶媒はエタノール溶液である。1つの実施形態では、エタノール溶液は約40%〜約90%のエタノールを含んでなり、残りの部分は水を含んでなる。1つの実施形態では、溶解ステップは香味分をエタノール溶媒と配合または添加し、続いて観察された二相が1つになるまで混合することを含んでなる。プロラミンを溶解するステップと同じように、前記香味分を溶解するステップは、分散させて香味分を含んでなる溶液、分散物または乳化物を形成することを包含するように意図されている。
溶媒中に香味分を溶解するステップ16とは別に、図1の参照数字10に関して上述されたようにしてプロラミン溶液が形成される。簡潔に述べると、プロラミンはプロラミンを溶解することができる溶媒に溶解されて、プロラミン溶液を形成する(10)。本発明の1つの実施形態では、ゼインがプロラミンとして選択されてゼイン溶液が形成される。他の実施形態では、溶解度が十分に類似している限りは1つ以上のプロラミンが配合されてもよい。上記に議論されるように、表3〜5はゼインを溶解することができるいくつかの溶媒を列挙している。1つの好ましい実施形態では、プロラミンは、約60%〜約95%までのエタノールおよび約5%〜約40%の水の様々な濃度のエタノールおよび水を含有するエタノール水溶液を含んでなる溶媒に溶解される。1つの実施形態では、溶媒は、約70%〜約80%のエタノールおよび約20%〜約30%の水の、様々な濃度のエタノールおよび水を含んでなる。プロラミンの完全溶解を確実にするかまたは支援するステップも上記に議論されるようにして実施されうる。
図2の解説に戻ると、溶媒中に香味分を溶解するステップ16は、上述のようなプロラミン溶液の形成10に対して、これらの溶解ステップが両溶液を混合する前に行われる限り、同時に行われてもよいし、連続して行われてもよい。理論に束縛されるものではないが、香味分を溶媒中に溶解するステップは、望みどおりに小さい香味分小滴を提供する助けとなり、最終的には均一な試料をもたらすと考えられる。1つの実施形態では、プロラミンが溶解されるステップとは別のステップにおける、溶媒中への香味分の溶解は、コア・アンド・シェル形成において直径約120nm〜約2μmの香味分小滴が生じるのを支援する。別の実施形態では、溶媒中への香味分の溶解により約200〜約600nmの香味分小滴が生じる。エタノール溶液中への溶解の後、香味分または香味分を含有する溶液16が、上述のような混合ステップ12において配合されてもよい。
別の実施形態では、本発明は、前記香味分溶液およびプロラミン溶液のうち一方または両方を超音波処理するステップ18をさらに含んでなる。理論により制限されるつもりはないが、超音波処理は凝集物を破壊し、かつ単分子分散物の獲得、自己集合およびカプセル封入効率の促進を助けると考えられる。1つの実施形態では、溶液は300Wで約2〜約5分間超音波処理される。1つの実施形態では、超音波処理された溶液は約100〜約200nmの大きさの小滴を生じる。1つの実施形態では、超音波処理された溶液は、コアのカプセル封入物形成において約120nmの大きさの小滴を生じる。超音波処理18を含んでなる実施形態の後に、図1に関して上述されるような混合ステップ12が続き、その後に乾燥ステップが続く。
次の研究および試験は、香味油のカプセル封入のためのコア・アンド・シェルシステムとしての自己集合型ゼイン・マイクロスフェアの形成について調査するために実施された。自己集合とは、外部からの方向付けまたは介在を伴わずに、先在する構成成分の無秩序系が、該構成成分自身の間の特異的・局所的相互作用の結果として、体系的な構造またはパターンを形成する自然過程として定義することができる。ゼインおよびライム香味分のコア・アンド・シェル型カプセル封入システムは、蒸発誘起自己集合(Evaporation−induced self−assembly:EISA)によって調製された。EISAはナノ構造物の自己組織化を誘導するために使用される技法である。溶媒が高速で蒸発することにより、ナノ構造物およびマイクロ構造物の形成および組織化が駆動される。ゼインの試料はショウワサンヨー株式会社(Showa Sanyo Co.Ltd.)(日本国、東京)から入手し、エタノール(190プルーフ)はデコン・ラブズ・インコーポレイテッド(Decon Labs,Inc.)から入手し、ライム香味油はインターナショナル・フレバー・アンド・フレグランス・インコーポレイテッド(International Flavors and Fragrances,Inc)から入手した。
約1mg/mlのゼインが、約60%〜約80%(v/v)の範囲のエタノール溶媒の様々な溶液中に溶解された。さらに、約0.8〜約1.5μl/mlのライム香味分が別個にエタノール−水溶媒の前記溶液中に溶解された。香味分溶液およびプロラミン溶液のいずれの試料も超音波処理された。試験的実施の際、溶解した約10mlのゼイン溶液および香味分溶液の試料は、自己集合型カプセル封入構造物の形成の際に溶媒を蒸発させるためのアルミニウム製乾燥ボートの上に置かれた。試料は粉末として収集されてインキュベータ内に室温で保管された。
EISA工程の後、試料はいくつかの分析法を使用して評価された。乾燥試料は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた評価に備えてサンプル表面の導電率を改善するのを支援するために、エミテック(Emitech)社のK575型スパッタコーターを使用して金コーティングされた(300A)。SEM像は日本電子株式会社(JEOL)6060LV型汎用SEMを用いて得られた。金コーティングを備えた乾燥試料は集束イオンビーム(FIB)顕微鏡法によっても調査された。デュアルビーム集束イオンビーム(DB−235 FIB、FEIカンパニー(FEI Company))は、高解像度電界放出型SEMおよび走査金属イオンビーム顕微鏡の組み合わせである。試料表面上の材料を、制御されたパターンでエッチングして除去するために、ガリウム(Ga)イオンビームがFIBに使用された。試料断面のSEM像は、材料の除去後に既設の側面検出器によって得られた。試料は、EISAで形成された少量の粉末を、インターナショナル・クリスタル・ラボラトリーズ(International Crystal Labs.)製造のポリエチレン製試料カード上に配置することによりFTIR分光分析用にも準備された。少量の70%エタノールが、プロラミンのシェルを溶解してカプセル封入されたライム香味分を放出させるために供された。試料カードのFTIRスペクトルは、サーモニコレット(Thermo Nicolet)FTIR分光器(Nexus670)を使用して収集された(解像度1cm−1、64スキャンの総和)。最後に、ゼインおよびライム香味分のエタノール溶液を配合する前後における動的光散乱法(DLS)によって粒度評価も行われた。DLS測定値は、ナイコンプ(NICOMP)380 ZLS型粒子寸法測定器を用いて波長635nmで20mWのダイオードレーザービームを用いて得られた。散乱角は90°で一定に保持された。温度は23℃に維持された。試料濃度を変化させ、かつレーザー出力を調節することにより毎秒100〜300キロカウントの計数率が得られた。
エタノール中のライム香味分(リモネン)混合物を300Wで2分間超音波処理した後、約120nmの小滴がDLSによって検出された。ゼイン溶液を300Wで2分間超音波処理した後には、約140nmの粒子が検出された。ゼインおよびリモネンが混合された時、粒子サイズは約180nmまで増大した。図3aは、DLSによって観察されたライム香味分小滴の粒度分布を示す。図3bは、DLSによって観察されたゼイン粒子の粒度分布を示す。図3cは、DLSによって観察されたゼイン−ライム香味分粒子の粒度分布を示す。
SEMおよびFIBによって調査されたように、構造物は直径約0.5〜約2μmの球体を構成した。該球体は乾燥後に互いに緩く付着しているようであった。ゼイン球体のクラスターは、容器の底に無作為に広がっていた。図4は、80%エタノール中にゼイン1mg/mlおよびライム香味分約0.75μl/mlを含有している溶液からEISAによって得られたゼイン球体の内部のFIB像を示し、コア・アンド・シェル構造が明らかになっている。3個のゼインのコア・アンド・シェル球体は約1μmの外径および約0.6mの内径を有していた。壁部は厚さ約0.2μmであった。ライム香味分はコア空間を占めてゼイン球体内にカプセル封入されていると考えられた。FTIRスペクトルを使用して、コア材料がライム香味分であることが証明された、すなわちエステルのカルボニル基に相当する1725cm−1のピークがゼインカプセル封入システムにおけるライム香味分の存在を同定するために使用された。図5aは、a)ゼインおよびb)ライム香味分のFTIRスペクトルを示す。図5bは、a)ゼインにカプセル封入されたライム香味分およびb)ゼインのFTIRスペクトルを示す。図5aは、1744cm−1のピークがゼインのスペクトルには現われないことを示している。このピークはライムのエステルカルボニル基に起因する。図5bでは、線aのカプセル封入試料は1725cm−1にピークを示し、該ピークは元の1744cm−1のピークからシフトしたエステルカルボニル基に起因するものであり、ゼインのスペクトルについては1800〜1700cm−1の領域にピークは存在しない。
何度かの試験的実施の間に、ゼイン球体は、1mlあたり1mgのゼインを含有する溶液を、以下すなわち:A)60%エタノール1mlあたり0.5μlのライム香味分;B)60%エタノール1mlあたり1.0μlのライム香味分;C)60%エタノール1mlあたり2μlのライム香味分;D)70%エタノール1mlあたり0.5μlのライム香味分;E1)70%エタノール1mlあたり0.75μlのライム香味分;E2)70%エタノール1mlあたり1μlのライム香味分;E3)80%エタノール1mlあたり0.75μlのライム香味分;E4)80%エタノール1mlあたり1μlのライム香味分;F)80%エタノール1mlあたり1.5μlのライム香味分;G)90%エタノール1mlあたり0.2μlのライム香味分;H)90%エタノール1mlあたり0.75μlのライム香味分;I)90%エタノール1mlあたり2μlのライム香味分、と配合したものから、様々な濃度の香味分を使用してEISAによって得られた。これらの構造物のFIB像では、コア・アンド・シェル構造はE系列(例えばE1、E2、E3およびE4)において見出された。得られたデータから、ライム香味分小滴が直径約200〜約600nmである場合にコア・アンド・シェル形成が生じることが示唆された。EISAの後に得られたコア・アンド・シェル球体は、DLSによって測定されるように、ゼイン溶液およびライム香味分溶液を単に混合した後に得られたものよりかなり大きく直径約1〜約2μmであった。このことから、ゼインのシェルの自己集合がいくつかの実施形態ではEISAによって仲介されうることが示唆された。
図2の解説に戻ると、香味分のカプセル封入のための第3の実施形態では、本発明の方法は二段階式乾燥工程20をさらに含んでなる。上述のように、本発明の乾燥ステップは、プロラミン溶液を香味分または香味分含有溶液と混合した後に続いて行なわれる。本発明は、別の乾燥方法であって、香味分およびプロラミンを含んでなる混合溶液が、二段階式乾燥工程を使用して乾燥せしめられてプロラミンカプセル封入型香味分を含んでなる粉末を形成する方法を提示する。そのような二段階式乾燥工程は、混合溶液からアルコールを除去するための第1ステップと、その後に続く水分除去の第2ステップとを含んでなる。1つの実施形態では、二段階式乾燥工程は、混合溶液を穏やかな乾燥方法に供する第1ステップと、その後に続く凍結乾燥の第2ステップとを含んでなる。1つの実施形態では、穏やかに乾燥するステップは、混合溶液をフードの下で室温にて乾燥することにより、該混合物からアルコールを除去することを含んでなる。1つの実施形態では、フード下での乾燥は約4〜約5時間実施される。例えば、そのような乾燥はアルミホイルの蒸発皿の中で行われてもよい。任意選択で、フード内での乾燥に続いて、アルコールの蒸発速度を高めるために真空オーブンの中で続けて乾燥が行なわれてもよい。例えば、真空乾燥は約35〜約45℃および4×10Pa(300Torr)で約1〜約2時間行われてもよい。乾燥工程の第二段階では、凍結乾燥法により混合物から水が除去される。前記凍結乾燥は、例えば−70℃および100mTorr(すなわち約0.133mbar、13.3パスカル、または99.99%真空)で約12時間行われるとよい。
理論によって束縛されるものではないが、エタノールの緩徐な蒸発とその後の水分除去により、香味分小滴の周りでのゼインシェルの形成が一層促進されて、コア粒子の総表面がプロラミンを含有するコーティング組成物で十分に覆われる、より体系化されたコア・アンド・シェルカプセル封入物を形成すると考えられる。例えば、先行技術の方法が急激すなわち単回の蒸発すなわち乾燥工程を用いた溶媒および水分の除去に依存する場合とは対照的に、本発明は、より体系化された構造(すなわちコア・アンド・シェルカプセル封入)をなすために二段階式乾燥工程を使用し、該二段階式乾燥工程により香味分の保護がより維持されて香味分がコア・アンド・シェルシステム内に十分に残存すると考えられる。
[生理活性成分のマトリクス介在型濃縮]
図6に示された、別の改善された実施形態では、本発明は、含水食品のほぼ全ての香味分または香味料成分、栄養素およびその他の生理活性成分を濃縮および送達するための簡便かつ費用対効果の大きい方法を提供する。特に、プロラミン溶液と配合されるべき含水食品を提供するステップ60により、含水食品の香味分だけでなく、その生理活性成分のほぼ全てがカプセル封入される。
より具体的には、本発明は、プロラミン溶液が形成され、香味料が該プロラミン溶液と混合せしめられ、該混合溶液が乾燥せしめられてプロラミンカプセル封入型香味料が形成される、香味分をカプセル封入するための改善された方法であって、改善点が、以下すなわち:生理活性成分を含んでなる含水食品を提供するステップであって、前記生理活性成分は香味分を含んでなるステップ60と;前記混合ステップはプロラミン溶液を前記含水食品と配合するステップ62を含んでなることと、を含んでなる、方法を提供する。次いで該溶液は、含水食品の生理活性成分を含んでなる粉末を形成するために乾燥法に供されうる(64)。結果として得られる自由流動粉末は、含水食品のほぼ全ての生理活性成分を含んでなる。1つの実施形態では、含水食品の生理活性成分を含んでなる粉末状プロラミンカプセル封入物は、重量比で約10%〜約99%のプロラミンを含んでなる。別の実施形態では、含水食品の生理活性成分を含んでなる粉末状プロラミンカプセル封入物は、重量比で約10%〜約90%のプロラミンを含んでなる。
本明細書中で使用されるように、「含水食品」とは天然または人工的プロセスによって得られる水性の食品供給源を指すように意図されている。1つの実施形態では、含水食品は、天然の食用の流体、または、天然の供給源、例えば限定するものではないが、果物および野菜のうち少なくともいずれかの植物体、抽出物、留出物、流体もしくは搾汁などに実質的に由来する流体を、ほぼ含んでなる。含水食品が水と混合可能であることはさらに好ましい。1つの実施形態では、含水食品は人工的な方法を使用して取り出されるかまたは製造される。1つの実施形態では、含水食品は人工成分または加工成分を含んでなることができる。1つの実施形態では、含水食品は、搾汁、流体または液体であってその他の固体の食用構成部分に由来するものである。1つの実施形態では、含水食品は、果物、野菜、植物、乳製品、動物または海洋の供給源に由来する流体を含んでなる。適切な含水食品のさらなる例には、限定するものではないが抽出物、留出物、加工配合物および人工配合物が挙げられる。
本明細書中で使用されるように、用語「生理活性化合物」とは、含水食品の非水成分、例えば、限定するものではないが栄養素、ファイトケミカル、香味物質、味物質、および芳香ならびに含水食品の揮発性および不揮発性両方の成分などを指すように意図されている。
図6を参照すると、生理活性成分を含んでなる含水食品を提供するステップ60は、食用の供給源を入手する任意の方法、例えば、限定するものではないが商店もしくは製造業者から含水食品を購入すること、または天然の食品供給源をプロラミン溶液と配合する前に該供給源から直接含水食品を得ることを含んでなることができる。例えば、1つの実施形態では、含水食品は、天然の供給源、例えば果物または野菜などの天然供給源から直接得られる。1つの実施形態では、含水食品は生の加工されていない果物から絞り取られる。1つの実施形態では、含水食品は新鮮である。本明細書中で使用されるように、用語「新鮮である」とは、栄養素および他の生理活性成分など含水食品の本来の損なわれていない品質を十分に有している水性食品を指すように意図されている。1つの実施形態では、含水食品は、新鮮な香味および芳香を付与することができる増強または特殊化された抽出物または留出物を含んでなることができる。1つの実施形態では、含水食品は完全に蒸留して得られた液体を含んでなる。1つの実施形態では、含水食品はライムから直接抽出されたライム果汁である。含水食品のさらなる実施形態は、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、キーライム、シトロン、クレメンタイン、マンダリン、タンジェリン、および任意の他の柑橘果実、またはこれらの変異種もしくは雑種から抽出された搾汁または液体を含んでなる。そのような実施形態では、配合ステップは、その搾汁をプロラミン溶液に直接絞り入れることを含んでなり、かつ果物または野菜の芯を切断するステップまたは露出させるステップをさらに含んでなることができる。1つの実施形態では、含水食品は、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、キーライム、シトロン、クレメンタイン、マンダリン、タンジェリン、任意の他の柑橘果実またはこれらの変異種もしくは雑種、ザクロ、キーウィフルーツ、スイカ、リンゴ、バナナ、ブルーベリー、メロン、ショウガ、シシトウガラシ、キュウリ、パッションフルーツ、マンゴー、西洋ナシ、トマト、イチゴ、またはこれらの任意の変異種もしくは雑種、から抽出または蒸留して得られた液体を含んでなる。1つの実施形態では、含水食品は、1つ以上のそのような供給源に由来する液体を含んでなる。1つの実施形態では、含水食品は約90%〜約99%の水分を含んでなる。別の実施形態では、含水食品は少なくとも80%の水分を含んでなる。
1つの実施形態では、含水食品はプロラミン溶液と配合するステップの前にアルコール水溶液に溶解される。1つの実施形態では、含水食品はエタノール水溶液中に添加および溶解されうる。いくつかの実施形態では、含水食品は100%エタノールからなる溶液中に溶解されうる。特に、より複雑な香味であって、限定するものではないが例えば柑橘果実などには、アルコール溶液を含んでなるそのような実施形態が有効な場合があると考えられる。ろ過された搾汁を含んでなる他の実施形態では、例えば、含水食品はプロラミン溶液中へ直接配合されてもよい。
含水食品を提供するステップ60に続いて、前記含水食品はプロラミン溶液と配合されうる(62)。提供ステップ60と同時であるか逐次であるかにかかわらず、プロラミン溶液は図1に関して上述されるようにして得ることができる。上述のように、プロラミン溶液は、図1に関して記載された方法を使用して、例えば溶媒中にプロラミンを溶解することにより得ることができる。上記に示された表3〜5は、ゼインのようなプロラミンを溶解することができるいくつかの溶媒を列挙している。少なくとも1つのプロラミンは、約60%〜約90%のエタノールおよび約10%〜約40%の水の、様々な濃度のエタノールおよび水を含有する溶媒中に溶解される。本明細書中に記載された実施形態とともに使用するためには、食用のカプセル封入型香味料の製造を可能にする食品用溶媒(GRASの化合物など)、例えば、限定するものではないが、水、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、イソブタノール、酢酸、乳酸、アセトン、酢酸エチル、ベンジルアルコール、およびこれらの任意の混合物を使用することが常に望ましい。1つの実施形態では、プロラミンを溶解するための溶媒は、エタノールおよび水の二成分溶媒を含んでなる。1つの実施形態では、二成分溶媒は、約60%〜約90%のエタノール水溶液からなる。
上述のように、いくつかの実施形態では、溶媒はプロラミンの完全溶解を確実にするために前記溶解ステップに先立って加熱されてもよい。約48.9℃(華氏約120度)の温度では、プロラミンを完全に溶解するのに十分であることが見出されている。非耐熱性の成分は、溶解後の加熱溶液を配合ステップ64の前に少なくとも約43.3℃(華氏約110度)まで冷却することにより保護されうる。1つの実施形態では、該方法はさらに、図2に関して上述されるようなアルコール溶液への含水食品の溶解16を含んでなることもできる。同様に、別の実施形態では、該方法は、プロラミン溶液および含水食品溶液のうち一方または両方を超音波処理するステップを含んでなることもできる。上述のように、約300Wで約2分間の超音波処理は、いくつかの実施形態においては十分であることが見出されている。
2つの溶液を配合するステップ62は、例えば、天然物から含水食品を絞り出すこと、含水食品をプロラミン溶液に添加すること、またはプロラミン溶液を含水食品に添加することを含んでなることができる。別例として、1つの実施形態では、配合ステップ62は、プロラミン溶液をアルコール溶液中の含水食品とともに混合すること、または添加することを含んでなることができる。
一般に、配合ステップは、室温で行われてもよいし、最大で約37.8℃(華氏約100度)の高温で行われてもよい。本明細書中で使用されるように、「室温」とは、およそ17.8℃(およそ華氏64度)〜21.7℃(華氏71度)の範囲内の任意の温度であってよく、そのような温度は一般に、配合が実行される環境の温度を指す。これは、例えば、室内の制御された温度を含みうる。
配合ステップ62に続いて、プロラミンの沈澱物が生じ始め、プロラミン内における含水食品の非水性の生理活性成分の濃縮が開始される。配合溶液および生じる沈殿物はその後乾燥せしめられて、プロラミンカプセル封入物の内側に含水食品のほぼ全ての生理活性成分を含有している乾燥自由流動粉末が形成されうる。理論によって拘束されるものではないが、プロラミンの水不溶性を利用することにより、本発明は、含水食品中の香味分のカプセル封入だけでなく、水を含んでなる液体食品の生理活性成分の濃縮およびカプセル封入のための方法も提供すると考えられる。したがってこの改善された方法を用いて、含水食品のほぼ全ての非水成分(例えば、限定するものではないが炭水化物、糖、酸、油、固形物、ならびに栄養素および香味料成分など)が、非水溶性のゼインプロラミンの介在で濃縮およびカプセル封入される。そのため、本発明は、果実搾汁および他の含水食品の非水生理活性成分をゼインのようなプロラミンを使用してマトリクス中に埋め込むことにより、該果実搾汁および他の水性食品の濃縮を可能にする。装荷されたマトリクスは、液相から分離され、次いで粉末へと乾燥せしめられてもよい。1つの実施形態では、配合ステップ62に続いて、配合された溶液は、当分野で知られた任意の手段、例えば、限定するものではないが真空乾燥または室内乾燥(room drying)によって、乾燥せしめられてもよい(64)。しかしながら好ましくは、前記乾燥ステップは約25℃(華氏約77度)〜26.7℃(華氏80度)(25℃)以下の温度で行われることになろう。1つの実施形態では、粒子は、含水食品の生理活性成分をほぼ全て含んでなる有益な粉末を提供するために凍結乾燥されてもよい。1つの実施形態では、配合された溶液62は、凍結乾燥を容易にするために液体窒素で処理されてもよい。1つの実施形態では、図2に関して上述されるように、本発明は、アルコールが最初に除去され、続いて水分除去がなされる二段階式乾燥工程を含んでなる。したがって、該溶液は最初にフード下で乾燥せしめられ、続いて任意選択の真空乾燥およびその後凍結乾燥がなされてもよい。この加工処理は、沈殿物の緩徐な形成をもたらす沈殿過程による粉体粒子の形成を支援し、同時に香味分がプロラミンの自己集合につれてプロラミンに取り囲まれることを確実にする。生じる粒子は約10ミクロン(10μm)〜約100ミクロン(100μm)の粒子サイズからなる。1つの実施形態では、生じる乾燥粒子は、約100ミクロン(100μm)未満の粒子サイズからなる。いくつかの実施形態では、得られた粉末の凝集を防止するために二酸化ケイ素のような固化防止剤が使用されてもよい。別例として、乾燥剤が保管中に使用されてもよい。
得られるカプセル封入生成物は、栄養素、ファイトケミカル、香味物質、味物質、および芳香を含む含水食品のほぼ全ての非水成分を含んでなる。したがって、プロラミンカプセル封入物は、改善された実施形態において、含水食品のほぼ全ての香味分および栄養素を含んでなる。粉末状の濃縮生理活性成分のプロラミンカプセル封入物は、限定するものではないがチップス、スナックバー、焼き菓子または揚げ物などのスナック食品製品を調味するために局所的に適用されうる。
試験的実施では、ゼインプロラミンは、ライム、オレンジ、レモンおよびキュウリなどの生の果物の天然果汁からの生理活性成分のプロラミンカプセル封入物を作出するために使用された。
概して、各試験的実施について、ゼインは様々なエタノール水溶液に加えられた。エタノール溶液は、十分にゼインを溶解してゼイン溶液を形成するまで、撹拌されかつ約48.9℃(華氏約120度)に達するように加熱された。続いてゼイン溶液は室温まで放置冷却せしめられた。別途、約30mlの搾汁試料がプロラミン溶液と合わせて添加され、該配合溶液はゼイン溶液と共に混合されて最終溶液が作られ、該最終溶液はカプセル封入体およびマトリクス封じ込め構造物の蒸発誘起自己集合のためにアルミニウムの蒸発皿またはプレート上に注ぎ出された。エタノールが完全に蒸発した時、ゼインでカプセル封入/封じ込めがなされた搾汁構成成分の濃縮物または水懸濁物が形成された。この懸濁物は次いで凍結乾燥されて乾燥粉末となされた。
別の試験的実施では、約30mlのライム果汁(約92.2%の水、2.34グラムの固形物/30ml果汁)が様々なゼイン溶液に添加されて果汁30mlあたり約150mg、約300mg、および約600mgのレベルとされた。該試料の評価および比較から、ゼイン濃度が最終生成物のテクスチャ、香味、およびマイクロ構造に影響することが明らかとなった。以下の表10は最終生成物の評価について述べている。最終生成物中のゼインに対する香味分の比は、約0.15グラムのゼインに対して約2.4グラムの香味分および約0.6グラムのゼインに対して約2.4グラムの香味分であった。
[粉末状濃縮物のパネル試験]
構成員12名の記述パネルが編成されて、香味の真正性を判定し、かつ従来の加工処理によって調製された試料および本発明の方法によって調製された試料の間の香味の差を確立するために、加工処理されたライム果汁の試食および特徴付けを行った。様々な加工処理を使用して製造されたライム果汁結晶がポテトチップスに塗布され、該ポテトチップスは次に電動コーヒーミルを使用して粉砕された。
パネルリーダーの誘導の下、パネルは3つの異なる加工処理で調製された以下の試料すなわち:1)本発明のマトリクス介在型の処理法から作られた乾燥ライム果汁(6%、重量比)(マトリクス試料);2)6.1%の低い酸含有量を有する従来の噴霧乾燥処理法を使用して調製された乾燥ライム果汁(6%、重量比)(高pH試料);および、3)12.2%の酸含有量を有する従来の噴霧乾燥処理法を使用して調製された乾燥ライム果汁(6%、重量比)(低pH試料)、の香味について特徴付けを行った。試料4は、新鮮なライム果汁(蒸留水で70%まで希釈)が局所的に塗布され(10%、重量比)、次に放置乾燥せしめられたポテトチップスの「新鮮な」試料で構成され、これが対照として評価された。試料1は本明細書中に開示された方法を使用して調製され、試料2)および3)は、マルトデキストリン上で乾燥せしめられた高pH試料(>50%のマルトデキストリン、1〜10%のライム果汁固形物および1〜10%の天然香味分)、およびコーンシロップ固体上で乾燥せしめられた低pH試料(>50%のコーンシロップ固形物、10〜25%の天然香味分(10〜25%のライム果汁固形物および1〜10%の天然香味分)を用いて、従来の噴霧乾燥処理法を使用して調製された。従来の噴霧乾燥処理法によって調製された比較可能な試料は、例えば、フィルメニッヒ(Firmenich)から入手することができる。
初期の香味の特徴は、新鮮なライム香味、甘味、酸味、苦味および収斂味と記述された。その後、パネルの構成員には、その香味料を特徴付ける物質(例えば、カフェイン=苦味)が提示された。次いでパネリストは、「甘味」を削除し、かつシトラールによって表わされるような「合成ライム」を含めて、香味の特徴を訂正した。その後パネリストは、表11において以下に示されるように、識別された味覚属性に関する基準のための濃度を確立した。
その後パネリストは、1時間の活動を3回行う間に、強度を評価するための17cmの半構造化ラインスケール(図7に示されるような「なし(none)」〜「強い(intense)」のハッシュマーク(hash mark)の範囲)を使用して、上記の基準を使用して生成物を評価するための訓練を受けた。図7は、表11に示された各尺度値に矢印が示された、様々な強度の各特徴の評価に使用された官能尺度を描く。図7は一定の目盛りで描かれていないことに留意すべきである。パネリストは、各試料を各特徴についてその標準と比較してラインスケール上にスコア化した。試料の評価については、試料は3桁の乱数表を用いてコード化され、順不同でパネリストに提示された。データは、0端からパネリストのマークまでの距離をセンチメートル単位で計測することにより収集された。パネリストには試料と試料との間で口直しするために蒸留水および塩気のないソーダクラッカーが提供された。各パネリストは、セットの間を5分休憩して各試料を3回評価した。
統計分析:
データは処理の交互作用(treatment interactions)についてのパネリストの分散分析に供された。個々のパネリストの成績に基づき、3名のパネリストのデータは、これらのパネリストの内的整合性が不足していることを根拠として全部削除された。残り9名のパネリストのデータを使用して最小二乗平均および標準偏差が計算された。処理により異なる特徴についての平均はフィッシャーの制約付LSDの値を使用して分離された。
結果
4つの生成物(マトリクス介在型の処理方法、高pHの従来処理法、低pHの従来処理法、および新鮮なライム果汁(70%)が塗布されて乾燥せしめられたポテトチップス)の官能的特徴の平均および標準偏差は、表12および図8に示される。
本発明のマトリクス介在型の方法による乾燥ライム果汁はすべての処理の中で最も強いライム香味を有していた。該ライム果汁は合成ライム香味(シトラール)にも最も類似していたが、高酸および低酸の従来生成物は差がなかった(表11および図8)。マトリクス介在型生成物はいずれの従来処理法よりも有意に酸味が強かったが、苦味においては差がなく、また収斂味においては高酸の従来生成物との差がなかった。
結論
両方の種類のライム香味(ポテトチップス上の新鮮ライム香味およびシトラール)ならびに酸味がライム生成物にとって望ましい香味の特徴であり、かつ苦味および収斂味はあまり望ましくない、と考えるならば、このデータから、マトリクス介在型の生成物は、付随することの多い苦味および収斂味を伴わず、ライム香味という点で、高酸および低酸の従来生成物に比べて改善されている。
本発明は、現在の技術水準に対して数多くの利点および有益性を含んでいる。第1に、該方法は、壊れやすいが、特有であり他の方法で同等となすのは困難な、天然香味料を含んでなる天然のクリーンラベルのスナック食品生成物を提供する。第2に、含水食品の非水生理活性成分の抽出および濃縮のための方法は、「指定供給源由来の(from the named source)」(FTNS)香味分の送達方法を提供する望ましくかつ需要の高い方法を提供する。業界では周知のように、これらの香味分は、所与の(または指定された)食品から得られた抽出物または留出物のみで構成されている。本発明は、所望の香味を製造するために多数の特殊な物および多数の特殊な技術を必要とすることなく、天然物(プロラミン)を土台とするFTNS香味分の送達を提供する。そのような方法は、スナック食品に対してより一層のクリーンラベル、すなわち無添加表示を望む消費者にはますます望まれている。第3に、本発明は、極めて単純かつ直接的である高濃縮香味封じ込め処理方法において、本来の、新鮮な、または天然の食品の特徴を反映する生成物を製造する。人工抽出物は通常、自然界において作られる香味分の壊れやすさを持たない。従って、該方法は、出発時の含水食品と同等の味を備えた、天然の食品由来の真の香味分を製造および送達する。第4に、該方法は含水食品系の栄養素を濃縮する。したがって、自然界において作られた栄養素が単純な方法を使用して送達されうる。特に、天然果実搾汁は元の搾汁の香味分および栄養成分を事実上全て含有する有益な粉末にすることが可能である。
最後に、本発明は現行の商業的濃縮処理法に比べても改善している。ほとんどの工業的濃縮処理法は、搾汁から水の大部分を除去するために蒸発技術を利用する。しかしながら、蒸発技術により水と共に揮発性の芳香化合物および香味化合物の望ましからぬ除去または損失が生じ、その結果として濃縮搾汁の品質ならびに全体的な芳香および香味の著しい低下がもたらされることは広く認識されている。さらに、本発明は蒸発損失だけでなく搾汁成分間の化学反応または酵素反応による香味の損失または歪みも防止するという可能性もある。数多くの方法が、蒸発濃縮処理の間の芳香および香味の損失を補うために考案されてきた。しかしながら、これらの手法は、失われる芳香および香味の揮発成分のごく一部しか収集および回収できないことから、完全に満足なものではない。したがって、最終的な濃縮生成物の全体的な芳香および香味の実質的な損失が必然的に存在する。蒸発濃縮処理法は有用かつ十分に有効であるが、生じる芳香化合物および香味化合物の損失は依然として重大である。他の濃縮方法には、氷晶の形態の水を除去することが目的である凍結濃縮を伴う。しかしながら、これらの方法を使用しても、揮発性の芳香化合物および香味化合物の損失はある。本発明は、香味化合物および芳香化合物を捕捉し、該化合物が蒸発によって失われるのを有効に防止する。加えて、上記に議論されるように、含水食品の他の栄養素も濃縮されうる。
本明細書中において例示として開示された発明は、本明細書中に具体的に開示されていない任意の要素が存在しない状態で適切に実行されうる。いくつかの実施形態では、本発明は、適切なプロラミン溶液を入手するステップ、および該プロラミン溶液を含水食品生成物と共に組み合わせるステップを、適切に含んでなることもできるし、該ステップで構成されてもよいし、該ステップで実質的に構成されてもよい。個々の数値および範囲のうち少なくともいずれかは、あたかもその値の前に「約」または「およそ」という語が存在するかのように、近似として提示されている。本明細書中で使用されるように、用語「約」および「およそ」は、数値を指す場合、開示された主題が最も密接に関係する分野または問題の範囲または要素に関連する分野の当業者にとってその用語の平易かつ通常の意味を有するものとする。

Claims (29)

  1. プロラミンが溶解せしめられてプロラミン溶液が形成され、香味料が該プロラミン溶液とともに混合せしめられて混合溶液が形成され、かつ、該混合溶液が乾燥せしめられてプロラミンカプセル封入型香味料を含んでなる粉末が形成される、香味分をカプセル封入するための改善された方法であって、改善点は、
    a)前記香味料を前記プロラミン溶液とともに混合せしめる前に、前記香味料をアルコール溶液に溶解するステップと、
    b)二段階式乾燥工程を用いて前記混合溶液を乾燥せしめて、プロラミンカプセル封入型香味料を含んでなる前記粉末を形成するステップと
    を含んでなる方法。
  2. ステップa)の溶液を超音波処理するステップをさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
  3. ステップa)の溶解は香味料をエタノール溶液に溶解することを含んでなる、請求項1に記載の方法。
  4. ステップb)の前記二段階式乾燥工程は、
    a)混合溶液を乾燥させるステップと、
    b)前記混合溶液を凍結乾燥させるステップと
    を含んでなる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記乾燥ステップはフード下で少なくとも約4時間実施される、請求項4に記載の方法。
  6. 真空乾燥するステップをさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
  7. 前記超音波処理するステップは約2〜約5分間実施される、請求項2に記載の方法。
  8. 前記超音波処理は約100〜約200nmの大きさの香味小滴を生じる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記二段階式乾燥工程は、前記混合溶液からアルコールを除去するステップと、その後残留水を除去して前記粉末を形成するステップとを含んでなる、請求項1に記載の方法。
  10. 請求項1に記載の方法によって製造されるプロラミンカプセル封入物。
  11. プロラミンが溶解せしめられてプロラミン溶液が形成され、香味分が該プロラミン溶液とともに混合せしめられて混合溶液が形成され、かつ、該混合溶液が乾燥せしめられてプロラミンカプセル封入型香味分を含んでなる粉末が形成される、香味分をカプセル封入するための改善された方法であって、改善点は、
    前記混合ステップの前の、生理活性成分を含んでなる含水食品を提供するステップであって、前記生理活性成分は前記香味分を含んでなる、ステップと、
    前記混合ステップは、前記含水食品を前記プロラミン溶液と配合することにより、前記含水食品の前記生理活性成分の濃縮を開始することを含んでなり、前記プロラミンカプセル封入型香味分は前記生理活性成分をさらに含んでなることと
    を含んでなる方法。
  12. 前記プロラミンはゼインを含んでなる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記含水食品は、プロラミン溶液との前記混合ステップの前にアルコール溶液を用いて分散せしめられる、請求項11に記載の方法。
  14. 前記含水食品は搾汁を含んでなる、請求項11に記載の方法。
  15. 前記含水食品は果実由来の流体を含んでなる、請求項11に記載の方法。
  16. 前記含水食品は、果実、野菜、植物、乳製品、動物および海洋の供給源で構成される群に由来する流体を含んでなる、請求項11に記載の方法。
  17. 前記含水食品は100%エタノールからなる溶液中に分散せしめられる、請求項11に記載の方法。
  18. 前記プロラミン溶液は40%以下の水を含んでなる、請求項11に記載の方法。
  19. 前記プロラミン溶液は、前記含水食品との前記配合ステップの前は温度が少なくとも約37.8℃(華氏約100度)である、請求項11に記載の方法。
  20. 前記含水食品は、ライム、キュウリ、レモンおよびオレンジで構成される群から選択された天然の供給源に由来する、請求項11に記載の方法。
  21. 二段階式乾燥工程をさらに含んでなり、前記二段階式乾燥工程はアルコールの蒸発とその後の凍結乾燥とを含んでなる、請求項11に記載の方法。
  22. プロラミンカプセル封入型香味分を含んでなる前記粉末は約100ミクロン(100μm)未満の粒子を含んでなる、請求項11に記載の方法。
  23. 前記生理活性成分を含んでなるプロラミンカプセル封入型香味分の前記粉末を食品生成物に塗布するステップをさらに含んでなる、請求項11に記載の方法。
  24. 請求項11に記載の方法によって製造されるプロラミンカプセル封入物。
  25. 含水食品の生理活性成分を含んでなる粉末のプロラミンカプセル封入物であって、前記プロラミンは重量比で約10%〜約99%存在している、カプセル封入物。
  26. 前記プロラミンはゼインを含んでなる、請求項25に記載のカプセル封入物。
  27. 前記粉末はおよそ10ミクロン(10μm)〜およそ100ミクロン(100μm)の粒子サイズからなる、請求項25に記載のカプセル封入物。
  28. 前記含水食品は、ライム、キュウリ、レモン、およびオレンジで構成される群に由来する、請求項25に記載のカプセル封入物。
  29. 前記生理活性成分は前記含水食品の香味分および栄養素をほぼ全て含んでなる、請求項25に記載のカプセル封入物。
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