JP2014528517A - ホルムアルデヒドのない無電解銅めっき溶液 - Google Patents

ホルムアルデヒドのない無電解銅めっき溶液 Download PDF

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Abstract

本発明は、銅イオン源、還元剤としてのグリオキシル酸源、及び錯化剤としての少なくとも1種のポリアミノジコハク酸若しくは少なくとも1種のポリアミノモノコハク酸、又は少なくとも1種のポリアミノジコハク酸と少なくとも1種のポリアミノモノコハク酸の混合物を有する無電解銅めっき水溶液に関し、更にこの溶液を用いる無電解銅めっきの方法、及び基材めっきのための前記溶液の使用法に関する。

Description

本発明は、無電解銅めっき溶液、この溶液を用いる無電解銅めっきの方法、及び基材めっきのための前記溶液の使用法に関する。
無電解めっきは、電子の外部供給の支援なしでの、連続的な金属膜の制御された自己触媒的析出である。析出のため受容性とするため若しくは触媒作用的とするために非金属表面が予備処理され得る。表面のすべての部分若しくは選択された部分が適切に予備処理され得る。無電解銅浴の主たるコンポーネントは、銅塩、錯化剤、還元剤、及び任意成分として、アルカリ性成分や例えば安定剤としての添加剤である。錯化剤は、析出される銅をキレート化して銅が溶液から沈殿すること(即ち、水酸化物等として沈殿すること)を防止するのに用いられる。銅のキレート化によって、銅イオンを金属形態に変える還元剤に対して銅を有効なものとする。
一般的な無電解銅浴では還元剤としてホルムアルデヒドが用いられる。ホルムアルデヒドは、一般的な無電解銅めっきプロセスの最も重要で確立した還元剤である。1987年にホルムアルデヒドは米国環境保護局(U.S. Environmental Protection Agency)によってヒト発がん物質の可能性あるものとして分類された。2004年6月に国際癌研究機構(IARC)はホルムアルデヒドをヒト発がん物質として分類した。したがって、ホルムアルデヒドのない無電解銅めっき浴は危険防止と職業上の健康条件を満たすべく開発された。
特許文献1は、銅の無電解析出のための組成を開示する。これは、銅イオン、還元剤としてのグリオキシル酸、及びシュウ酸銅錯体よりも強い銅との錯体を形成することができる錯化剤、例えばEDTAを有して構成されている。
特許文献2は、水溶性銅化合物、グリオキシル酸及びEDTA等の錯化剤を有する無電解めっき浴を教示する。
特許文献3は、銅イオン源、還元剤としてのグリオキシル酸又はホルムアルデヒド、及び錯化剤としてのEDTA、酒石酸又はアルカノールアミンを有する無電解浴を開示する。
特許文献4は、銅塩と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキシル酸、NaBH、KBH、NaHPO、ヒドラジン、ホルマリン、グリコースのような多糖類及びそれらの混合物の群から選択され得る還元体、並びにエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、及びテトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン(以下、BASF社の商標である「Quadrol」とも称する)から成る群から選択され得る錯化剤を含む無電解銅めっき溶液を開示する。
EDTA、HEDTA、テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン及び他の関連錯化剤の欠点は生分解性の欠如である。
銅めっき溶液の性能は一般的に予測できず、その成分、特に錯化剤や還元剤、及びその成分モル比に強く依存する。
US 4,617,205 US 7,220,296 US 2002/0064592 US 2008/0223253
本発明の目的はホルムアルデヒドのない無電解銅めっき溶液をもたらすことにある。
他の目的は、無電解銅めっき溶液の性能、例えば銅析出率を改善することにある。
本発明の他の目的は、銅に対して生分解性の錯化剤を用いる無電解銅めっき溶液をもたらすことである。
更に他の目的は、ホルムアルデヒドのない銅めっき溶液がホルムアルデヒド無電解銅浴の水準を実現しているに違いないことである。最終製品が例えばHDI(高密度配線)のPCB(プリント回路基板)、IC(集積回路)の基材のような最高仕様の技術において用いられる水平プロセス、垂直プロセスにおける適用に適しているはずである。該溶液はまた、ディスプレイ製造に適しているはずである。
本発明は、
− 銅イオン源と、
− 還元剤としてのグリコキシル酸源と、
− 錯化剤としての、少なくとも1種のポリアミノジコハク酸か、少なくとも1種のポリアミノモノコハク酸か、少なくとも1種のポリアミノジコハク酸と少なくとも1種のポリアミノモノコハク酸の混合物と
を有して構成され、銅イオンに対する錯化剤のモル比が1.1:1〜5:1の範囲である無電解銅めっき溶液を提供する。
上記目的の1つ以上のものは、請求項1に係る無電解銅めっき溶液(以下、溶液と称する)によって、又は従属請求項や明細書に記載された有利な実施形態によって成し遂げられる。
請求項1の溶液はホルムアルデヒドがなく、銅析出率の改善を示す。0.15〜1.0μm/10分の析出率、0.15〜1.5μm/10分の析出率、若しくは更に0.15〜2.0μm/10分の析出率すら達成され得る。
この新しいホルムアルデヒドのない銅浴の利点は、良好な浴性能、浴安定性、良好な被覆率(coverage)、高い析出速度及び低いブリスター傾向である。危険な浴コンポーネントであるホルムアルデヒドは無害の還元剤によって取り換えられる。
銅イオンに対する還元剤たるポリアミノジコハク酸やポリアミノモノコハク酸のモル比によって、以下において、更には実施例において更に説明されるように、銅めっきプロセスにおける水酸化銅の沈殿の抑制、浴安定性、ブリスター形成の抑制等のめっき溶液の有益な特性がもたらされる。
本発明の一つの実施形態において、錯化剤に対するグリオキシル酸のモル比は4.6:1未満である。本発明において、そのようなモル比が、被覆率、バックライト及び表面不活性化(不動態化)のような基材上への銅析出の質に関して有益な影響若しくは効果を有することが示される。錯化剤、特にEDDSに対するグリオキシル酸の更に有益なモル比は、4.5:1以下、4.2:1以下、4.0:1以下、3.8:1以下、3.6:1以下である。錯化剤、特にEDDSに対するグリオキシル酸のモル比の好適な下限は、0.45:1、若しくは0.7:1、1:1若しくは2:1である。それゆえ、錯化剤、特にEDDSに対するグリオキシル酸のモル比の好適な範囲は、0.45:1〜4.5:1、0.45:1〜4.2:1、0.45:1〜4.0:1、0.45:1〜3.8:1、若しくは0.45:1〜3.6:1である。他の好適な範囲は、1:1〜4.5:1、1:1〜4.2:1、1:1〜4.0:1、1:1〜3.8:1、若しくは1:1〜3.6:1である。錯化剤、特にEDDSに対するグリオキシル酸のモル比の更に他の好適な範囲は、2:1〜4.5:1、2:1〜4.2:1、2:1〜4.0:1、2:1〜3.8:1、若しくは2:1〜3.6:1である。該比は錯化剤のモル量に関し、これに関連して、1種類よりも多くの錯化剤が用いられるならば、それら錯化剤の全体のモル量を意味する。グリオキシル酸のモル濃度は好ましくは、溶液中の銅のモル濃度と少なくとも同じであり、より好ましくは、それ以上である。それゆえ、Cuに対するグリオキシル酸のモル比は好ましくは1:1以上、好ましくは1.5:1以上、より好ましくは2:1以上である。
ポリアミノジコハク酸とポリアミノモノコハク酸は、非常に良好で高い生分解性を常に示す。本発明のめっき溶液には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N’−(2−ヒドロキシル)−エチルエチレンジアミン−N,N,N’−三酢酸(HEDTA)、及びテトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンがない。
本発明に係る溶液と本発明に係る方法は、好ましくはプリント回路基板、チップ担体及び半導体ウェハの被覆、あるいは他の回路担体や接続素子の被覆に用いられる。溶液は、銅で表面、トレンチ(溝)、ブラインド・ミクロ・バイア(blind micro vias)、スルーホールバイア(貫通穴)、あるいは同様の構造をめっきする特にプリント回路基板やチップ担体に用いられるが、半導体ウェハにも用いられる。
特に本発明の溶液と本発明の方法は、表面上への、トレンチ、ブラインド・ミクロ・バイア、スルーホールバイアあるいはプリント回路基板、チップ担体、ウェハ、他の様々な接続素子における同等の構造への銅の析出のために用いられ得る。本願で用いられる用語「スルーホールバイア」若しくは「貫通穴」はすべての種類のスルーホールバイアを網羅し、シリコンウェハにおける所謂「スルーシリコンバイア」を含む。
溶液に想定される他の適用は、ディスプレイ適用の金属被覆(メタリゼーション)である。これに関して、銅が特にガラス基板上に、特に平坦なガラス表面に析出される。ガラス基板上の湿式無電解銅析出は、これまで用いられていた金属スパッタリング法に比べて有益である。スパッタリング技術に比べて湿式無電解銅析出で達成可能な利益は特に、ガラス基板の内部応力の減少や曲げの減少、装置保守の低減、金属の有効利用、材料廃物の減少である。更に、ガラス基板上、特に比較的少ない金属シードで予備処理されたガラス基板への高い銅析出率が、本発明の溶液で達成される。
本発明の溶液は水溶液である。用語「水溶液」は、溶液における溶媒である優勢な液状媒体が水であることを意味する。水と混和できる他の液体、例えばアルコールや水と混和できる他の極性有機液体も加えることができる。
本発明の溶液は、水溶性の液状媒体、好ましくは水にすべてのコンポーネントを溶かすことによって調製され得る。
溶液は、例えば水溶性の銅塩である銅イオン源を含む。例示であるが限定でなく、銅は硫酸銅、塩化銅、硝酸銅、酢酸銅、メタンスルホン酸銅((CHS)Cu)、水酸化銅あるいはそれらの水和物として添加可能である。
上記した還元剤を用いる無電解銅浴は好ましくは、比較的高いpH、通常11〜14か12.5〜14、好ましくは12.5〜13.5か12.8〜13.3である。pHは、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化アンモニイウム、あるいは水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)によって通常、調整される。それゆえ、溶液は、例示であるが限定でなく、上に挙げた化合物の1つ以上のような、水酸化イオン源を含み得る。例えば、溶液のアルカリpHが望まれ、該pHがまだ他の成分によってアルカリ範囲にないならば、水酸化物源が添加される。
シュウ酸カリウムの可溶性が高いので、水酸化カリウムの使用が特に好適である。シュウ酸アニオンは、還元剤として使用されるグリオキシル酸の酸化によって溶液中で形成される。
グリオキシル酸は銅イオンを元素の銅に還元するための還元剤である。ここで用いられるように、用語「グリオキシル酸」は、非分離グリオキシル酸並びにグリオキシル酸イオンを含む。溶液中に、非分離グリオキシル酸やグリオキシル酸イオンが存在していてもよい。存在するスピーシーズ(species)、酸又は塩類の正確な特質は、溶液のpHに依存する。同じ考察が他の弱酸や弱塩基に当て嵌まる。
用語「グリオキシル酸源」はグリオキシル酸や水溶液中でグリオキシル酸に転換可能なすべての化合物を網羅する。水溶液中でアルデヒド含有酸はその水和物と平衡状態にある。好適なグリオキシル酸源は、水系媒体中でグリオキシル酸の水和物に加水分解するジクロル酢酸のようなジハロ酢酸(dihaloacetic acid)である。グリオキシル酸源の選択肢は、加水分解性エステルや他の酸誘導体である重亜硫酸塩付加物(bisulphite adduct)である。重亜硫酸塩付加物はグリオキシル酸と重亜硫酸塩、亜硫酸塩若しくはメタ重亜硫酸塩から作られ得る。
望まれるならば、1種以上の更なる還元剤が、例えば次亜リン酸、グリコール酸、ギ酸、これら酸の塩類が添加されてもよい。しかしながら、本発明の溶液はホルムアルデヒドを含有しない。それゆえ、溶液はホルムアルデヒドフリーである。更なる還元剤は好ましくは、還元剤として作用するが単独還元剤(sole reducing agent)として用いることができない薬剤である(US 7,220,296、第4欄20〜43行及び54〜62行参照)。この意味で、更なる還元剤は「増強剤」とも称される。
ポリアミノジコハク酸は2個以上の窒素原子を有する化合物であり、2個の窒素がコハク酸(あるいは塩類)の基に結合され、好ましくは2個の窒素原子各々が、それにくっつく1個のコハク酸(あるいは塩類)を有するだけである。ここで用いられるように、用語「コハク酸」はその塩類を含む。該化合物は少なくとも2個の窒素原子を有し、アミンの市場での入手可能性のために好ましくはほぼ10個未満の窒素元素を有し、なお好ましくはほぼ6個未満、最も好ましくは2個の窒素原子を有する。最も好ましくくっつくコハク酸部分を有さない窒素原子は、水素原子で置換される。より好ましくは、コハク酸の基は末端の窒素原子にあり、最も好ましくは該窒素の各々は水素置換基を有する。末端というのは、化合物に存在する最初か最後の窒素原子が他の置換基とかかわりがないことを意味する。末端の窒素の他の定義は、コハク酸部分がくっつく前の第一級アミン窒素である。末端の窒素は、コハク酸部分がくっついた後に第二級アミン窒素に変質する。1個の窒素上の2つのコハク酸基の立体障害のため、コハク酸基を有する各窒素がそのような基をただ一つだけ有することが好ましい。コハク酸基を有する窒素での残りの結合は好ましくは、水素、又はアルキル基やアルキレン基(直鎖状、分岐状、複数の窒素原子若しくは単一の窒素原子の複数の結合とつながる環式構造を含む環式、好ましくは直鎖状)、又は、エーテル結合若しくはチオエーテル結合を有するそのような基によって占められる(アルキル基やアルキレン基のすべては好ましくは1〜10個の炭素原子、より好ましくは1〜6個の炭素原子、最も好ましくは1〜3個の炭素原子を有する。最も好ましいのは水素である)。好ましいアルキル基はメチル基、エチル基及びプロピル基である。より好ましくは、複数の窒素原子が、好ましくは2〜12個の炭素原子、より好ましくは2〜10個の炭素原子、更に好ましくは2〜8個の炭素原子、最も好ましくは2〜6個の炭素原子のアルキレン基によって、即ち、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン又はヘキシレンによってつなげられる。ポリアミノジコハク酸化合物は好ましくは、少なくとも約10個の炭素原子を有し、好ましくは最大約50個、より好ましくは最大約40個、最も好ましくは最大約30個の炭素原子を有する。用語「コハク酸」はその酸及び塩類に対して用いられ、塩類には金属カチオン(例えばカリウム、ナトリウム)やアンモニウム塩やアミン塩が含まれる。
本発明の実施に有用なポリアミノジコハク酸は、未置換であり(好ましくは)、あるいは不活性な状態で置換され、即ち、選択された適用においてポリアミノジコハク酸の活動を不適切に妨げない基で置換される。そのような不活性な置換基には、アルキル基(好ましくは1〜6個の炭素原子);アリールアルキル基やアルキルアリール基を含むアリール基(好ましくは6〜12個の炭素原子)が含まれ、それらの中でもアルキル基が好ましく、アルキル基の中でもメチル基やエチル基が好ましい。
不活性な置換基は適宜、分子のどの部分にも置かれ、好ましくは炭素原子に、より好ましくはアルキレン基、例えば、窒素原子間のアルキレン基又はカルボン酸基の間のアクキシル基に、最も好ましくは窒素基の間のアルキレン基に置かれる。
好ましいポリアミノジコハク酸には、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(EDDS)、ジエチレントリアミン−N,N”−ジコハク酸、トリエチレンテトラアミン−N,N'''−ジコハク酸、1,6ヘキサメチレンジアミンN,N’−ジコハク酸、テトラエチレンペンタミン−N,N””−ジコハク酸、2−ヒドロキシプロピレン−1,3−ジアミン−N,N’−ジコハク酸、1,2プロピレンジアミン−N,N’−ジコハク酸、1,3−プロピレンジアミン−N,N”−ジコハク酸、シス−シクロヘキサンジアミン−N,N’−ジコハク酸、トランス−シクロヘキサンジアミン−N,N’−ジコハク酸、及びエチレンビス(オキシエチレンニトリロ)−N,N’−ジコハク酸が含まれる。好ましいポリアミンジコハク酸はエチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸である。
そのようなポリアミンジコハク酸は、出典指示することによってその全体が本明細書に組み込まれる例えば米国特許第3158635号明細書(Kezerian等)に開示された方法によって、調製可能である。この先行文献は、無水マレイン酸(又はエステル若しくは塩類)を、アルカリ性条件下で所望のポリアミンジコハク酸に対応するポリアミンと反応することを開示する。反応は、多数の光学異性体を生じ、例えばエチレンジアミンの無水マレイン酸との反応は、エチレンジアミンジコハク酸に2個の非対称な炭素原子があるので、3種の光学異性体[R,R]、[S,S]及び[S,R]エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)の混合物を生じる。これら混合物は、所望の異性体を得るために、混合物として用いられるか、従来技術の範囲内における手段によって二者択一的に分離されて用いられる。二者択一的に[S,S]異性体は、NealとRose、「エチレンジアミンジコハク酸の立体特異的な配位子とそれらの錯体(Stereospecific Ligands and Their Complexes of Ethylenediaminedisuccinic Acid)」、無機化学、V7(1968年)、2405〜2412頁に記載されたように、L−アスパラギン酸のような酸と1,2−ジブロモエタンのような化合物との反応によって調製される。
ポリアミノモノコハク酸は、夫々コハク酸(若しくは塩類)部分がくっついた少なくとも2個の窒素原子を有する化合物である。好ましくは、該化合物は、少なくとも2個の窒素原子を有し、アミンの市場での入手可能性のために好ましくはほぼ10個未満の窒素元素を、なお好ましくはほぼ6個未満、最も好ましくは2個の窒素原子を有する。コハク酸部分がくっついていない残りの窒素原子は、好ましくは水素原子で置換される。コハク酸部分がいずれのアミンにもくっつき得るが、好ましくはコハク酸基が末端の窒素原子にくっつく。「末端」というのは、他の置換基に関係なく、化合物中の最初のアミン又は最後のアミンを意味する。末端の窒素の他の定義は、コハク酸部分がくっつく前の一級アミン窒素である。末端の窒素は、コハク酸部分がくっついた後に、二級アミン窒素に変質する。コハク酸基を有する窒素上の残りの結合は好ましくは、水素、又はアルキル基やアルキレン基(直鎖状、分岐状、複数の窒素原子若しくは単一の窒素原子の複数の結合とつながる環式構造を含む環式、好ましくは直鎖状)、又は、エーテル結合若しくはチオエーテル結合を有するそのような基によって占められる(アルキル基やアルキレン基のすべては好ましくは1〜10個の炭素原子、より好ましくは1〜6個の炭素原子、最も好ましくは1〜3個の炭素原子を有する。最も好ましいのは水素である)。好ましいアルキル基はメチル基、エチル基及びプロピル基である。一般的に、複数の窒素原子が、夫々2〜12個の炭素原子、より好ましくは2〜10個の炭素原子、より好ましくは2〜8個の炭素原子、最も好ましくは2〜6個の炭素原子のアルキレン基によって、即ち、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン又はヘキシレンによってつなげられる。ポリアミノモノコハク酸化合物は好ましくは、少なくとも約6個の炭素原子を有し、好ましくは最大約50個、より好ましくは最大約40個、最も好ましくは最大約30個の炭素原子を有する。本発明の実施に有用なポリアミノモノコハク酸は、未置換であり(好ましくは)、あるいはポリアミノジコハク酸化合物に対して既述したように不活性な状態で置換される。
好ましいポリアミノモノコハク酸には、エチレンジアミンモノコハク酸、ジエチレントリアミンモノコハク酸、トリエチレンテトラアミンモノコハク酸、1,6−ヘキサ含まれる。
メチレンジアミンモノコハク酸、テトラエチレンペンタミンモノコハク酸、2ヒドロキシプロピレン−1,3−ジアミンモノコハク酸、1,2−プロピレンジアミンモノコハク酸、1,3−プロピレンジアミンモノコハク酸、シスシクロヘキサンジアミンモノコハク酸、トランスシクロヘキサンジアミンモノコハク酸、及びエチレンビス(オキシエチレンニトリロ)モノコハク酸が含まれる。好ましいポリアミノモノコハク酸はエチレンジアミンモノコハク酸である。
そのようなポリアミノモノコハク酸は、出典指示することによってその開示が本明細書に組み込まれる例えば米国特許第2761874号明細書(Bersworth等)の方法によって、及び特開昭57−116031号公報に開示されるような方法によって、調製可能である。該して、Bersworth等の先行文献は、N−アルキル置換アスパラギン酸のアミノ誘導体を生じるために、穏やかな条件下でのマレイン酸エステルとの穏やかな条件下でのアルキレンジアミンやジアルキレントリアミンの反応(アルコール中)を開示する。反応は、RやSの異性体の混合物を生じる。
一つの実施形態において、溶液がポリアミノジコハク酸とポリアミノモノコハク酸の混合物を含有する場合、ポリアミノジコハク酸とポリアミノモノコハク酸のポリアミノ置換基が同じであることが好ましい。それゆえ、一例として、ポリアミノジコハク酸がエチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸であるならば、ポリアミンモノコハク酸はエチレンジアミンモノコハク酸である。
好適な実施形態において、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(EDDS)が錯化剤として用いられる。EDDSは、その高い生分解性ゆえに好適な錯化剤である。酒石酸塩のような生分解性の錯化剤を備えた他の無電解銅浴は通例、有毒な共同金属(co-metal)ニッケルを用いる。本発明において有毒な共同金属を回避できることが分かった。それゆえ、本発明の溶液には有毒な共同金属がない。本発明の溶液には好ましくはニッケルがない。
本発明では、グリオキシル酸とEDDSを有する本発明の溶液において銅の析出速度が著しく改善されたことが分かった。これは予期せぬ結果である。なぜならば、ホルムアルデヒドを用いる比較例において、ホルムアルデヒド・EDDSの組み合わせをホルムアルデヒド・EDTAと比べると、銅の析出が改善されないか、僅かな程度の改善にとどまるだけだからである。
用語「EDDS」には、ラセミのEDDSや(S,S)−EDDSのようなその光学活性な異性体、その塩類や誘導体すべてが含まれる。好ましくは、該用語は(S,S)−EDDSかその塩類を意味する。EDDSは好ましくはPCT/GB94/02397のプロセスによって調製されてもよい。溶液中に、溶液のpHに応じて、エチレンジアミンジコハク酸やエチレンジアミンジコハク酸イオンが存在し得る。
一つの実施形態における本発明の溶液は、銅イオン、好ましくはEDDSである錯化剤、及びグリオキシル酸を以下の濃度で含む:
Cuイオン: 1〜5g/リットル、0.016〜0.079モル/リットルに相当
錯化剤: 5〜50g/リットル、0.034〜0.171モル/リットルに相当
グリオキシル酸:2〜20g/リットル、0.027〜0.270モル/リットルに相当
本発明の溶液は、より好ましくは、銅イオン、好ましくはEDDSである錯化剤、及びグリオキシル酸を以下の濃度で含む:
Cuイオン: 2〜3g/リットル、0.031〜0.047モル/リットルに相当
錯化剤: 20〜40g/リットル、0.068〜0.137モル/リットルに相当
グリオキシル酸:2〜20g/リットル、0.027〜0.270モル/リットルに相当
本発明において、銅イオンに対する錯化剤のモル比(これに関して錯化剤の全量を、即ち、複数の錯化剤を用いる場合に全ての錯化剤の全モルを意味する)は、1.1:1〜5:1の範囲であり、より好ましくは1.5:1〜5:1の範囲である。錯化剤、特にEDDSが銅に関してモル過剰で用いられる場合に本発明の溶液がより良い成果を有することが示された。本発明において、グリオキシル酸が還元剤として用いられる場合、少なくとも1.1:1の銅に対する錯化剤、特にEDDSのモル比が銅イオンを錯化するのに必要であることが示される。1.1:1未満のモル比では、水酸化銅が沈殿し、銅めっきが不可能となる。他方、5:1を超えるモル比では、浴が不安定となり、銅めっきプロセスにおいて基材の表面上にブリスターが多く形成されることになる。
更なる実施形態において、銅イオンに対する錯化剤のモル比(これに関して錯化剤の全量を意味する)は、2:1〜5:1の範囲であり、より好ましくは3:1〜5:1の範囲である。析出中に銅浴が撹拌され、好ましくは空気で撹拌され、グリオキシル酸のほかに更なる還元剤(増強剤とも称される)が用いられ、この更なる還元剤が好ましくはグリコール酸、次亜リン酸及びギ酸から選択され、最も好ましくはグリコール酸である場合、この実施形態が特に有利である。
本発明の溶液は、例えば安定剤、界面活性剤、速度制御添加剤、細粒化添加剤のような添加剤、pH緩衝剤、pH調整剤、増強剤のような更なる成分を有してもよい(それは必須的ではない)。そのような更なる成分は例えば次のような文献に記載され、これらは出典指示することによってその全体が本明細書に組み込まれる:
米国特許第4617205号明細書(特に第6欄17行〜第7欄25行の開示)
米国特許第7220296号明細書(特に第4欄63行〜第6欄26行の開示)
米国第2008/0223253号特許公開公報(特に0033,0038段落参照)
安定剤は、バルク溶液における不必要な沈着(outplating)に対して無電解めっき溶液を安定化する化合物である。用語「沈着(outplating)」は、不特定の、及び/又は制御されていない析出を意味する。銅(II)の還元は、所望の基材表面でのみ生じ、浴全体中で不特定に生じるべきでない。安定化の機能は例えば触媒毒として作用する物質(例えば硫黄や他のカルコゲン化物を含有する化合物)によって、又は第一銅錯化剤を形成し、したがって酸化第一銅の形成を抑制する化合物によって果たされる。
好適な安定剤は、限定されるわけではないが、ジピリジル(2,2’−ジピリジル、4,4’ジピリジル)、フェナントロリン、メルカプト−ベンゾチアゾール、チオ尿素やジエチルチオ尿素のようなその誘導体、NaCN,KCN,K[Fe(CN)]のようなシアン化物、チオシアネート、沃化物、エタノールアミン、メルカプト−ベンゾトリアゾール、Na、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリエチレングリコール若しくはポリプロピレングリコールのような重合体、及びそれらの共重合体であり、ここで、2,2’−ジピリジル(DPと略称する)、ジエチルチオ尿素、K[Fe(CN)]、NaCN及びメルカプト−ベンゾチアゾールが特に好適である。
一つの実施形態において、安定剤は、主に環境的な理由や労働衛生的な理由のためにシアン化物のない安定剤から選択される。それゆえ、本発明の溶液にはシアン化物がないのが好適である。これに関連して、2,2’−ジピリジルが好適な安定剤である。ジピリジルは1〜10mg/リットルの量で加えられるのが好適である。
ヨーロッパ出願EP 1876262は、必須の成分として1種以上のチオカルボン酸を含有する無電解銅浴を開示する。EP 1876262に記載されたチオ化合物には、式HS−(CX1)r−(CHX2)s−COOHの化合物が含まれ、X1は−Hか−COOHで、X2は−Hか−SHで、rとsは正の整数で、rは0〜2か0か1であり、sは1か2である。EP 1876262に記載されたチオ化合物の具体例はチオグリコール酸、チオプロピオン酸、チオリンゴ酸及びジチオジコハク酸である。EP 1876262によれば、そのようなチオカルボン酸はグリオキシル酸やその塩類と相溶性であり、酸化銅の形成を防ぐことによって無電解銅組成を安定化させる。EP 1876262によれば、チオ化合物の必要最小量は0.01ppmである。本発明において、EP 1876262に包括的にかつ具体的に記載されるようにチオカルボン酸化合物が回避されるか少なくともEP 1876262に記載された限界を下回る場合に無電解銅浴の性能がより良いことが示される。EP 1876262に包括的にかつ具体的に記載されるようにチオカルボン酸の痕跡量(trace amounts)が0.01ppm未満で、存在し得る。しかしながら、本発明の溶液にチオカルボン酸が加えられないこと、即ち、EP 1876262に包括的にかつ具体的に記載されるように浴にチオカルボン酸が含まれないことが好ましい。
別のアスペクトにおいて、本発明は、無電解銅めっきのためのプロセスに関し、該プロセスは上記のように基材を無電解銅めっき溶液に接触させることを有する。
例えば基材を本発明の溶液中に漬けたり、浸したりしてもよい。該プロセスにおいて、基材の全表面、あるいは選択された部分のみが銅でめっきされる。
使用中、溶液を撹拌することが好ましい。特にワーク撹拌(work-agitation)及び/又は溶液撹拌が用いられ得る。撹拌の好ましい種類は、溶液の空気撹拌である。空気撹拌は空気を使用している溶液に通して泡立たせることによって達成することができる。
プロセスは、必要な厚みの析出物を生じるのに十分な時間の間実行されるが、それは個別の適用に依存することになる。
予想される本発明の一つの適用は、プリント回路基板の準備に特に適する。本発明のプロセスに係る銅の無電解析出は、プリント回路基板における穴、表面、溝(trenches)、ブラインドマイクロビア(blind micro vias)の通しめっき(through-plating)のために特に利用可能である。本発明を用いることによって、両面基板(double sided boards)若しくは多層基板(multilayer boards)がリジッドのものでもフレキシブルのものでもめっきされ得る。
本発明のプロセスは、0.1〜25μmの範囲、好ましくは0.1〜25μmの範囲の厚みを有する無電解銅析出をもたらすのに有用である。
プリント回路基板製造に広く用いられている基材は、最も多くの場合、エポキシ樹脂若しくはエポキシガラス複合物である。しかしながら、他の基材、特にフェノール樹脂、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、ポリイミド、ポリフェニレンオキサイド、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、シアン酸エステル及びポリスルホンが使用可能である。
プリント回路基板におけるプロセスの適用とは別に、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)やポリカーボネートのようなプラスチック、セラミック及びガラスを含む非
導電性基材をめっきするのに一般に有用であることが見出される。
本発明のプロセスの一つの実施形態において、20〜60℃、好ましくは20〜55℃、より好ましくは20〜50℃、更により好ましくは20〜45℃、最も好ましくは20〜40℃の温度範囲でプロセスが実行される。従来技術のホルムアルデヒドベースの溶液では良好なめっき性能のためには、特に十分な銅析出率のためにはより高い温度が必要であるので、この実施形態は非常に有益である。
基材、即ち、銅でめっきされるべき基材の表面、特に非金属表面は、(例えば米国特許第4617205号公報第8欄に記載されたような)従来技術の範囲内の手段によって前処理され、銅析出に対してより受容的若しくは自触媒作用的になるようにしてもよい。表面全体若しくは表面上の選択された部分が前処理され得る。しかしながら、前処理は全ての場合に必要ではなく、基材やその表面の種類に依る。前処理の範囲内で、基材への無電解銅の析出前に、該基材に受容性あるいは感応性を与えることが可能である。これは、基材の表面上に(貴金属、例えばパラジウムのような)触媒金属の吸着によって達成することができる。
前処理プロセスは、基材、所望の適用及び銅表面の所望の特性のようなパラメータに強く依存する。
特にプリント回路基板ラミネートや他の適切な基材のための例示的であって限定的ではない前処理プロセスは次のステップを有し得る
a)貴金属、好ましくはパラジウムのようなコロイド状若しくはイオン性の触媒金属を含有する活性剤溶液(activator solution)に基材を接触させて、基材表面に触媒作用を引き起こすようにし、任意に、特に活性剤がイオン性の触媒金属を含有する場合に
b)基材を還元剤に接触させて、イオン性の活性剤の金属イオンが還元されて元素の金属になり、あるいは活性剤がコロイド状の触媒金属を含有する場合に
c)基材を促進剤(accelerator)に接触させて、コロイド、例えば保護コロイドの成分を触媒金属から除去する。
好ましくは上記ステップa)の前に、如何なる組み合わせにおいても任意に実行可能である更なるステップは、
i吸着を増すために基材をクリーニングしコンディショニングすること。クリーナーで有機物や他の残留物が除去される。クリーナーはまた、活性化ステップのために表面を調製する、即ち、触媒の吸着を高めてより均一に活性化された表面とする追加物質(コンディショナー)を含み得る。
ii基材をエッチングして銅の表面から、特に穴における内側層から酸化物を除去すること。これは、過硫酸塩若しくは過硫酸塩ベースのエッチング系によってなされ得る。
iii基材を塩酸溶液や硫酸溶液のようなプレディップ溶液と接触させること。プレディップ溶液中には任意に塩化ナトリムのようなアルカリ金属塩が含まれる。プレディップは持ち込み(drag-in)やコンタミネーション(contaminations)から活性剤を保護するのに供せられる。
別の種類の前処理プロセスにおいて、過マンガン酸塩エッチングステップが用いられる。過マンガン酸塩エッチングステップを用いる所謂デスミア(Desmear)プロセスが、付け加えられた例において記載されている。デスミアプロセスは上記したステップと組み合わされてもよい。特に、デスミアプロセスは、上記した前処理プロセスのステップa)の前に、又は上述のステップi)〜iii)の1つ以上が実行される場合にステップi)〜iii)の前に、実行され得る。デスミアプロセスはまたステップi)とii)の代わりに実行されてもよい。
ディスプレイ適用のための金属化(metallization)において、及びガラス基材の金属化において特に適切である前処理プロセスにおいて、表面が単にプレディップ溶液や活性剤溶液と接触され、その後に本発明の溶液と接触される。プレディップステップ前のクリーニング溶液や密着増強剤との接触は、先だって実行され得る任意のステップである。
ガラス基材のためにしばしば用いられるなお別のプロセスが銅めっきの前に次のステップで実行されてもよい:めっきされるガラス表面がシード(seeds)として金属粒子を示す。金属粒子は、スパッタリング技術によって表面にもたらされることができる。代表的なシードは銅、チタン、モリブデン、ジルコニウム、アルミニウム、クロム、タングステン、ニオブ、タンタル、又はそれらの混合物又はそれらの合金から構成された粒子である。他のシードは金属酸化物、又は例えばインジウム錫酸化物のような混合された金属酸化物である。このプロセスはまた、例えばポリエチレンテレフタレート製基材のようなプラスチック基材のために使用可能である。
前記前処理されたガラス表面が、貴金属、好ましくはパラジムのようなイオン性の触媒金属を含有する活性剤溶液と接触させられ、該表面は触媒作用を引き起こす。イオン性の触媒金属はシード金属によって表面上に還元される。このプロセスにおいて、更なる還元剤の追加が省略されてもよい。このプロセスは特にディスプレイ適用のためのガラス基材の銅めっきに用いられる。
代表的な前処理プロセス、又はその個々のステップは、必要と認められたならば、代替的な前処理プロセスと組み合わされてもよい。
更なるアスペクトにおいて、本発明は、プリント回路基板、ウェハー、集積回路基材、MID(立体回路部品/成形回路部品)コンポーネント、液晶ディスプレイ、TFTディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセントディスプレイ(ELD)及びエレクトロクロミックディスプレイ(ECD)のようなディスプレイ、特に電子デバイスやTV用のディスプレイのようなディスプレイ、ディスプレイコンポーネント、X線画像形成装置のようなフラットセンサ、機能目的若しくは装飾目的のためのプラスチック部品のようなプラスチック部品のめっきのための、上記したような無電解銅めっき溶液の使用に関する。
本発明を、以下の例によって更に詳細に説明する。これらの例は本発明を説明するために述べられるが、本発明を限定するように解釈されるべきではない。
表面をクリーニングするためのデスミア多段プロセスのステップを示す。 活性化のための貫通穴めっきプロセスのステップを示す。 D1〜D10の結果を示すバックライト測定のための基準サンプルを示す。 異なる錯化剤を備えた浴を用いた、ガラス基材での銅厚みを示す。
方法
バックライト方法:
スルーホールへの無電解銅めっきの適用範囲(有効範囲、被度、カバレッジ)は、工業標準バックライトテスト(Backlight Test)を用いて評価可能である。このテストでは、強い光源上で眺める場合に、検出されるべき不完全な適用範囲のエリアを輝くスポットとするために無電解めっきされたクーポンを区分けする(US 2008/0038450 A1)。銅析出の品質は、在来の光学顕微鏡で観察される光量によって決定される。
バックライト測定の結果は、D1からD10のスケールで与えられ、D1は最悪の結果を、D10は最良の結果を意味する。D1からD10の結果を示す基準例が図3に示されている。
1.例
浴組成
操作温度:38〜50℃
析出率:〜0.6μm/10分
作業指示
この例において、テストサンプルが、穴壁表面と内層銅表面をクリーニングする共通のデスミアプロセスにて処理される。更に、樹脂表面が良好な銅付着を達成するために粗化される。
デスミアプロセスは多段式プロセスであり、そのステップは図1に示される。
膨潤剤は有機溶剤の混合物から作られる。このステップの間、ドリルスミア(drill smear)や他の不純物が取り除かれる。60〜80℃の高温が膨潤表面をもたらす膨潤剤の浸透を促進する。したがって、その後に適用される過マンガン酸塩溶液の強いアタックが可能である。その後、還元溶液(反応コンディショナー)が、過マンガン酸塩ステップの間に生じる二酸化マンガンを表面から取り除く。
PTH(めっきスルーホール)プロセスにおいて、非伝導材料が銅析出のために準備される。PTHプロセスの活性化(アクティブ化)ステップが図2に示される。
クリーナーが有機物を取り除いて表面を次の活性化プロセスのためにコンディショニングするために用いられる。
エッチクリーナー(Etch Cleaner)が穴の銅内層の表面から酸化物を取り除く。エッチクリーナーとして用いられる物質は、硫酸と過酸化水との混合物、ペルオキソジ硫酸塩、ペルオキソモノ硫酸塩から選択される。エッチクリーニング溶液は、エッチング成分に加えて、添加剤及び/又は安定剤も含有することができる。
パラジウムでのパネル及び穴表面の活性化は、表面に活性作用を引き起こす貴金属、好ましくはパラジウムのようなコロイド状若しくはイオン性の触媒金属を含有する活性剤において実行される。一つの可能性ある構成において、活性剤は有機配位子によって錯化されたパラジウムイオンを含有する。前に付けられたプレディップは持ち込みやコンタミネーションから活性剤を保護しなければならない。
活性化プロセスの最後のステップは還元剤である。そこでパラジウムイオンが高い触媒活性を備えた元素のパラジウムに還元される。還元剤ステップの後、本発明の溶液での無電解銅析出が実行される。還元剤は活性剤としてのイオン性金属化合物との組み合わせにおいて使用される。次亜リン酸塩、ボラネート(boranates)、アミノボランのような還元剤を用いる。
無電解銅析出のために、浴構成(bath make up)は表1に略述された指示における浴成分を適量の水に加えることによってなされた。空気攪拌が用いられた。操作温度は38〜50℃で変更された。析出時間も必要な銅の厚みを達成するために10〜60分に設定された。
浴特性
析出速度(FR4材料、例えばMatsushita MC 100 EXで測定された):〜0.6μm/10分
ブリスタリング(Blistering)傾向(テストされた材料:Ajinomoto製ABF GX-92):低いか無し
適用範囲(FR4とGX-92の両方):良好
色(FR4とGX-92の両方):サーモンピンク
バックライトテストはスルーホールを備え銅被覆されたFR4でテストされる。
めっき例
テストパネルにデスミアプロセス(以下の表)が実施される。
イオン性の活性剤系に基づく活性化プロセス:
銅浴に対する構成例が下の表に記載されている。
操作温度:38℃
析出率:0.6μm/10分
ブリスタリング傾向:無し
適用範囲:良好
バックライト:D8
色:サーモンピンク
2.比較例:HEDTAでのグリオキシル酸又は幾つかの生物分解性の錯化剤でのグリオキシル酸
比較例2.1:HEDTA(N’-(2-ヒドロキシエチル)-エチレンジアミン-N, N, N’-トリ酢酸)
操作温度:45℃
析出率:0.5μm/10分
バックライト:D7
浴安定性:良好
適用範囲:良好
色:サーモンピンク
欠点:非生物分解性の錯化剤
比較例2.2:生物分解性のソルビット
操作温度:60℃
析出率:0.3μm/10分
バックライト:D8
浴安定性:低い
適用範囲:良好
色:サーモンピンク
欠点:低い析出率
比較例2.3:生物分解性のK−Na−酒石酸
操作温度:38℃
析出率:0.3μm/10分
バックライト:D8〜D9
浴安定性:低い
ブリスタリング傾向:低い
適用範囲:良好
色:サーモンピンク
欠点:高い錯化剤濃度を要し、低い析出率
比較例2.4:生物分解性のグルコン酸
操作温度:50℃
析出率:0.4μm/10分
バックライト:D4〜D5
浴安定性:非常に低い
適用範囲:乏しい
色:サーモンピンク、僅かに暗い
欠点:乏しい銅析出と非常に低い浴活性
要約:
グリオキシル酸が還元剤と使用された場合、酒石酸塩のような通常の生物分解性の錯化剤は浴の必要条件をもはや満たすことができなかった。グルオキシル酸と共に上でテストされた比較できる生物分解性の錯化剤は低い析出率を示し、及び/又は高い錯化剤濃度が必要であった。テストされた更なる生物分解性の錯化剤は銅析出をまったく示さないか、適用範囲、析出速度及びブリスタリング傾向に関して乏しい結果を示した。反対に、(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−コハク酸((S,S)-EDDS)は生物分解性であり、めっき工業の必要条件を満たした。EDDSを含有する本発明の溶液は、その良好な浴性能(bath performance)、良好な適用範囲(coverage)、高い析出速度及び低いブリスタリング傾向によって特徴付けられた。EDDSの強い錯形成性特性のために、本発明の銅浴の安定性は他の生物分解性の錯化剤を用いる場合よりも遥かに良好である。
3.例:異なる還元剤での比較EDDS対EDTA
3.1還元剤としてグリオキシル酸での例
3.1.1浴組成1:グリオキシル酸/EDDSでの本発明の溶液
操作温度:38℃
析出率:0.8μm/10分
バックライト:D6
浴安定性:良好
適用範囲:良好
色:サーモンピンク
ブリスタリング:無し
3.1.2浴組成2:グリオキシル酸/EDTAでの比較例
操作温度:38℃
析出率:0.4μm/10分
バックライト:D4
浴安定性:良好
適用範囲:乏しい、表面不活性化(passivation)が観察できる
色:サーモンピンク、僅かに暗い
ブリスタリング:無し
結果:
例3.1.1を例3.1.2と比較すると、EDDSを含有する銅めっき浴は、同じめっき条件での銅析出率に関して、EDTAを含有する浴の2倍の速さであった。更に、より良好な適用範囲がEDDで達成された。
3.2還元剤としてホルムアルデヒドを備えた比較例
3.2.1浴組成3:ホルムアルデヒド/EDDSでの比較例
操作温度:38℃
析出率:1.1μm/10分
バックライト:D7
浴安定性:良好
適用範囲:良好
色:サーモンピンク
ブリスタリング:無し
3.2.2浴組成4:ホルムアルデヒド/EDTAでの比較例
操作温度:38℃
析出率:0.9μm/10分
バックライト:D6
浴安定性:低い
適用範囲:乏しい、僅かに表面不活性化(passivation)
色:サーモンピンク、僅かに暗い
ブリスタリング:有り
結果:
EDDS/ホルムアルデヒドを備えた浴はEDTA/ホルムアルデヒドを備えた浴よりも僅かに高い析出率を示す。しかしながら、析出率の増加は、EDTAがEDDSによって置き換えられた場合、グリオキシル酸を備えるよりもかなり低かった(例3.1.1と例3.1.2を参照)。それゆえ、ホルムアルデヒドを備えた浴において、EDDSはEDTAに匹敵するか、僅かに良好である。しかしながら、還元体としてのグリオキシル酸を伴って、EDDSはEDTAよりもかなり良好な結果を示し(約100%の析出率の増加)、このことは従来技術の観点で予知することができなかった。
4.例:錯化剤EDDSと銅の異なる濃度での実験
浴構成
銅 3.0g/リットル
錯化剤:EDDS 12〜101g/リットル
アルカリ:KOH 7.2g/リットル
安定剤:2,2’−ジピリジル 0.004g/リットル
還元剤:グリオキシル酸 8g/リットル
操作温度:36℃
析出率:0.6μm/10分
1.1:1のモル比EDDS:銅は少なくともアルカリ溶液中で銅イオンを錯化するのに必要である。1.1:1より低いモル比によって水酸化銅の沈殿が生じる。それゆえ、銅めっきが可能でない。
5:1を超えるモル比によって、浴が不安定となり、PCB材料上で高いブリスター傾向が現れる。析出色は暗いサーモンピンクであり、バックライトはD7の要求値を下回る。
浴6(6:1のモル比EDDS:銅)での無電解銅めっき後にビーカーに無制御の銅析出が見出される。浴安定性は不十分である。
5.例:EDDSに対するグリオキシル酸の異なるモル比でのめっき溶液
無電解銅浴でのグリオキシル酸に対するEDDSの異なるモル比が、以下の表に示されたように、テストされる。
テストパネルは例1に記載したような、デスミアプロセス(表2)とイオン性の活性剤系に基づく活性化プロセス(表3)にかけられる。
次のパラメータが無電解銅浴における無電解めっきに適用された:
− T=38℃
− 空電解(dummy plating):10〜15分
− 露出時間(exposition time):10分
− テスト材料:例1で既述のGX-92(短くデスミアされた:2’,4’,4’)とFR4に加えて、次の材料から作られたテストパネルが用いられた。
適用範囲と表面不活性化をテストするためのABS(短くデスミアされた:2’,4’,2’)
バックライトテストのためのR1755C(デスミアされた:5’,10’,5’)
以下の表において、析出テストの結果が示される。
浴安定性がすべての浴において1日後に低下している。翌日、水酸化銅の沈殿が生じる。浴安定性を増加するため、少なくとも1.1:1の銅に対するEDDSの比率が推奨される。しかし本実験は、基材への銅析出の品質に関するグリオキシル酸:EDDSのモル比の影響を示している。
テストは、グリオキシル酸の濃度の増加につれて銅析出の品質が低下することを示している。無電解銅浴におけるグリオキシル酸の濃度が高くなると銅−グリオキシル酸の複合物がCu−EDDS複合物と競い合っておそらく形成され、グリオキシル酸も還元剤の代わりに錯化剤の一部を占める。
グリオキシル酸の濃度は両方の部分(錯化剤と還元剤)を引き受けるのに十分高いけれども、銅−グリオキシル酸複合物での還元プロセスは阻害されているようである。銅−グリオキシル酸複合物の形成によって、銅被覆材料での表面不活性化と共に浴の不安定をもたらす。表面不活性化はここでは、銅表面が無電解銅めっきプロセスに対して不活性になることを意味し、無電解銅めっきプロセスが不動態化した表面で終了する。グリオキシル酸:EDDSのモル比が4.6:1かそれ以上の場合、銅析出品質が低下する。最初の反応度、銅の適用範囲及び表面不活性化は、グリオキシル酸:EDDSのモル比に依存する。
錯化剤は無電解銅めっきプロセスにおいて重要な役割を果たす。還元プロセスは全ての錯化剤で可能ではない。錯化剤EDDSは銅と、容易に還元され得る複合物を形成する。析出品質(適用範囲、バックライト)は、4.6:1未満、特に3.6:1かそれ以下のグリオキシル酸:EDDSの比で非常に良好である。
6.例:チオカルボン酸での実験
チオカルボン酸のある場合とない場合でのEDTAとEDDSの比較
チオグリコール酸がチオカルボン酸として実験において用いられる。
チオグリコール酸によって、無電解銅析出が暗い色になる。析出率は無電解銅浴にチオグリコール酸を用いることで低下する。
7.例:異なる錯化剤を備えた銅浴を用いた、ガラス基材での銅析出
サンプル:スパッタリングされたTi/Cuシードを備えたガラス
異なる錯化剤に対して得られた銅厚の結果は図4に示される。

Claims (15)

  1. 銅イオン源、還元剤としてのグリオキシル酸源、及び、錯化剤としての少なくとも1種のポリアミノジコハク酸若しくは少なくとも1種のポリアミノモノコハク酸、又は少なくとも1種のポリアミノジコハク酸と少なくとも1種のポリアミノモノコハク酸の混合物を有する無電解銅めっき水溶液であって、銅イオンに対する錯化剤のモル比が1.1:1〜5:1の範囲にある、無電解銅めっき水溶液。
  2. 錯化剤に対するグリオキシル酸のモル比が4.6:1より小さい、請求項1に記載の無電解銅めっき水溶液。
  3. 銅イオンに対する錯化剤のモル比が1.5:1〜5:1の範囲にある、請求項1又は2に記載の無電解銅めっき水溶液。
  4. 0.01ppm未満のチオカルボン酸を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の無電解銅めっき水溶液。
  5. 錯化剤が少なくとも1種のポリアミノジコハク酸である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の無電解銅めっき水溶液。
  6. 錯化剤がエチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(EDDS)である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の無電解銅めっき水溶液。
  7. 更に1種以上の安定剤を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の無電解銅めっき水溶液。
  8. 安定剤が、ジピリジル、フェナントロリン、メルカプト−ベンゾチアゾール、チオ尿素やその誘導体、シアン化物、チオシアネート、沃化物、エタノールアミン、メルカプト−ベンゾトリアゾール、Na、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリエチレングリコール若しくはポリプロピレングリコールのような重合体、及びそれらの共重合体である、請求項7に記載の無電解銅めっき水溶液。
  9. 水酸化物イオン源を更に有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の無電解銅めっき水溶液。
  10. グリオキシル酸のほかに、第2の還元剤を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の無電解銅めっき水溶液。
  11. 第2の還元剤が、次亜リン酸、グリコール酸、ギ酸、及びこれら酸の塩類から選択される、請求項10に記載の無電解銅めっき水溶液。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の無電解銅めっき水溶液を基材に接触させることを有する、無電解銅めっき方法。
  13. 20〜60℃の範囲の温度で実行される、請求項12に記載の方法。
  14. プリント回路基板、集積回路基材、ウェハ、立体回路部品、ディスプレイ又はプラスチック部品のめっきのために、請求項1〜11のいずれか一項に記載の無電解銅めっき水溶液を使用する法。
  15. ガラス基材、特にデイゥプレイ用ガラス基材をめっきするために、請求項1〜11のいずれか一項に記載の無電解銅めっき水溶液を使用する法。
JP2014533846A 2011-10-05 2012-10-01 ホルムアルデヒドのない無電解銅めっき溶液 Active JP6180419B2 (ja)

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