JP2014526147A - エッチング方法及びエッチング方法を使用して生成されるデバイス - Google Patents

エッチング方法及びエッチング方法を使用して生成されるデバイス Download PDF

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Abstract

インジウムスズ酸化物(ITO)、二酸化ケイ素(SiO)(ドーパント材料を含み得る)、及びITOの連続層を含有する二重ITO構造は、パターン化フォトレジストマスクによって選択的に保護される。連続層は、遷移金属塩化物及び塩酸(HCl)を含有する酸性溶液であるエッチング液組成物を使用して、単一エッチング工程で一緒にエッチングされる。したがって、二重ITO構造は、実質的にフッ化物を含まないエッチング液組成物を使用して、エッチングされる。
【選択図】図3D

Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本発明は、透明又は半透明基板上に形成される、インジウムスズ酸化物(ITO)、二酸化ケイ素(SiO)(ドーパント材料を含み得る)、及びITOの連続層を含む微細構造をエッチングするための方法に関する。
[背景]
タッチセンサー式スクリーンを有するデバイスの市場は、非常に急速に拡大している。これらのデバイスの多くは、モバイル通信デバイス等、タッチスクリーンを有するモバイルデバイスである。他のかかるデバイスとしては、マルチタッチディスプレイ(つまり、3つ以上の異なる接触のスクリーン上のそれぞれの位置を検出することが可能であるディスプレイデバイス)及びタッチセンサー式スクリーンを有するコンピュータが挙げられる。
タッチセンサー式スクリーンは、CCD撮像素子を使用する。センサーは多くの場合、二重ITO構造を採用する。かかる構造は、二酸化ケイ素又は導電性金属でドープされた二酸化ケイ素の薄型絶縁層によって、第2の透明導電性ITO電極から分離される第1の透明導電性ITO電極を有する。二重ITO構造は、透明又は半透明基板上にITO、SiO、及びITOの連続層を形成し、次いで層を選択的にエッチングすることによって製造される。二重ITO構造の残りの部分は、基板の表面上に電極を提供する。
異なる層をエッチングする工程は、マイクロ電子部品の製造において極めて重要な工程である。エッチングされる層を担持する物品をエッチングするために広く採用される一つの方法は、層を好適なパターン化マスクで覆い、次いで、マスクをそのままにし、物品の他の材料のみを最小限エッチングしながら、層を攻撃する化学溶液に、層及びマスクを浸漬することである。このプロセスは、異なるそれぞれの層に対して複数のエッチング工程を実施することによって、ITO、SiO、及びITOの連続層を含む二重ITO構造のエッチングに便利に適用される。
具体的に、各ITO層をエッチングするために使用される方法は、ヨウ化水素酸若しくは硝酸溶液、又は2N等の濃度を有する塩酸溶液等の高温酸性溶液中の浸漬によるものであった。かかる酸は、等方的に材料をエッチングし、フォトレジストを剥離し得、下の層の間違った部分のエッチングを引き起こす可能性がある。米国特許第20080217576号(Stockumら)は、酸化物導電性層をエッチングするための、リン酸系エッチングペーストの使用を開示する。
米国特許第5456795号(Danjoら)は、微細な電極パターンを形成するために、ITOをエッチングするためのヨウ化水素酸及び塩化第二鉄を含有するエッチング液の水性混合物を使用することを開示する。
酸性のITOに対するほとんどのエッチング液組成物は、二酸化ケイ素をエッチングすることができない。代わりに、二酸化ケイ素層は従来、HF又はNHF等、環境に優しくないフッ素含有化合物を含有するエッチング組成物を使用してエッチングされる。二酸化ケイ素のエッチングの機構は、二酸化ケイ素の溶解である。例えば、米国特許第5976988号(Konumaら)は、酸化ケイ素、アルミナ、及び窒化ケイ素フィルムをエッチングするためのフッ化物系エッチング溶液を記載する。米国特許第6254796号(Rathら)は、フッ化物含有化合物及びある特定の有機溶媒を使用した、ケイ酸塩ガラスの選択的エッチングを記載する。米国特許第6936183号(Chinnら)は、ガス状フッ化水素−水混合物を用いて、2つのケイ素含有層間に挟まれる酸化ケイ素層を等方的にエッチングすることを記載する。米国特許第7470628号(Ko)は、二酸化ケイ素をエッチングするためのフッ化炭素ガスの使用を記載する。
物品上のSiO層をエッチングすることは、物品の他の部分もまたSiO又はその合金を含む場合、物品の他の部分もエッチング組成物に曝露されるため、特に困難である。
これらの参考文献がITO又はSiOのいずれかのエッチングに関し、両方ではないことに留意されたい。
図1A及び1Bは、二重ITO構造がパターン化フォトレジストマスクを使用してエッチングされるときに起こり得る2つの問題を示す。理想的には、二重ITO構造の未エッチング部分(つまり、エッチング後に残る二重ITO構造の部分)は、パターン化フォトレジストマスクのものと非常に似たパターンを有するべきである。しかしながら、二重ITO構造がフォトレジストマスクの側面部分よりも低い位置でエッチングされる場合、結果は、「オーバーエッチング」と呼ばれる。これは図1Aに示され、図中、二重ITO構造の未エッチング部分22は、横方向(つまり、基板23の表面に平行方向)で、フォトレジストマスク21よりも狭い。オーバーエッチングは、リードがあまりに薄くなるため、リード浮き(すなわち、基板からの電極の分離)を引き起こす。反対に、図1Bは、「アンダーエッチング」と呼ばれる問題を示し、図中、二重ITO構造の未エッチング部分22は、フォトレジストマスク21を越えて横方向に延在する。アンダーエッチングは、隣接するリードが短絡するため、短い回路をもたらす。
[概要]
本発明は、透明又は半透明基板上に形成される、インジウムスズ酸化物(ITO)、二酸化ケイ素(SiO)(ドーパント材料を含み得る)、及びITOの連続層を有する層状構造をエッチングするための新しく有用な方法を提供することを目的とする。
本発明は、SiO及びITOの両方を一緒にエッチングするために、単一のエッチング液組成物を採用する新規の概念に基づく。フッ化水素酸溶液、又はいくつかの強アルカリ性エッチング組成物等、いくつかの既知のエッチング液組成物はこれを行うことができる可能性があるが、我々の知る限り、これらのエッチング液組成物は、この目的で使用されていない。更に、フッ化水素酸は毒性であり、強アルカリ性エッチング液組成物は、PETである場合に基板を攻撃し得る。
大まかに言えば、本発明は、ITO、SiO(ドーパント材料を含み得る)、及びITOの連続層を含有する構造である二重ITO構造が、パターン化フォトレジストマスクによって選択的に保護されること、並びに連続層が、単一エッチング工程でエッチングされ、それにより二重ITO構造の選択された部分を除去することを提供する。これは、遷移金属塩化物及び塩酸(HCl)を含有する酸性溶液を、エッチング液組成物として採用することによって可能であることがわかっている。
本発明は、ドライフォトレジストフォトリソグラフィープロセス及びウェットエッチング工程を通して、二重ITO構造をパターン化する、より安価で環境に優しい方法を可能にする。具体的に、二重ITO構造は、実質的にフッ化物を含まないエッチング液組成物を使用してエッチングされてもよい。
同様のエッチング速度で、ITO層及びSiO層をエッチングするエッチング液組成物を選択することが有利である。
好ましくは、遷移金属塩化物は、塩化第二鉄又は塩化第二銅である。
エッチング液組成物中の塩酸は、0.01〜1.0Nの範囲の濃度を有してもよい。1つの可能性において、それは、約0.02〜1.0Nの濃度を有する。範囲の下限に近い値(例えば、0.5N未満)は、オーバーエッチング及び/又は塩素ガスの放出をもたらし得る、塩化物イオンの濃度の偶発的な過度の上昇のリスクを最小限に抑えるために好ましい。濃度範囲0.01〜1.0Nは、ITOをエッチングするための従来技術で使用される濃度範囲よりも低く、これは、二重ITO構造がエッチングされる前に、パターン化フォトレジストマスクが剥離されるリスクを低減する。したがって、フォトレジストを損傷することなく、パターン化フォトレジストマスクによって被覆されない領域で、二重ITO構造をエッチングするエッチング時間が選択され得る。
SiOが提案されたエッチング組成物によってエッチングされ得るという事実は、SiOがかかる組成物中で可溶ではなく、SiOをエッチングするための(上記のような)従来の技術が溶解に依存するため、驚くべきことであることに留意されたい。理論によって束縛されることなく、本発明においてSiOがエッチングされる機構は、遷移金属塩化物がSiOの表面中の亀裂を引き起こし、SiOの断片が剥がれ落ちることであり得ると現在考えられている。この機構は、既存の技術とは根本的に異なる。
上記のように、SiOは、アルミニウム、銀、又は亜鉛等のドーパントを含んでもよい。本書において、多くの場合二酸化ケイ素アルミニウムと称される、アルミニウムでドープされたSiOは、SiAlOと称される。本用語は、ケイ素対アルミニウムの原子比率を限定しないが、アルミニウム原子の割合は典型的には、ケイ素原子の割合よりも小さく、アルミニウム及びケイ素原子の総数の約10%であってもよい。換言すれば、約90%のケイ素原子及び10%のアルミニウム原子であってもよい。
本発明の実施形態は、透明又は半透明基板上の二重ITO構造をエッチングするための方法、及び方法によって製造されるデバイスの両方を提供する。本発明のデバイスの少なくとも1つの実施形態において、二重ITO構造の未エッチング部分は、行及び列電極のマトリックスを含む。デバイスは、タッチセンサー式スクリーン、好ましくは容量性タッチスクリーンであってもよい。タッチセンサー式スクリーンは、携帯電話、ディスプレイ、又はコンピュータで使用されてもよい。スクリーンが組み込まれ得る装置のいくつかの例は、GPSデバイス、PDA、対話式TV、電子書籍リーダー、キオスク(例えば、飲食物の)、ゲーム機、娯楽用装置(例えば、映画オンデマンド)、自動取引機(ATM)等の金融装置、インタラクティブサイネージ装置、フィットネス装置等である。
上記の本発明の概要は、開示される実施形態のそれぞれ、又は本発明のあらゆる実装を説明することを意図するものではない。以下の添付図面及び詳細な説明により、例示的な実施形態をより具体的に例示する。
ここで、本発明の実施形態が以下の図面を参照して例示目的のみで記載される。
パターン化フォトレジストマスクを使用した、二重ITO構造のオーバーエッチング及びアンダーエッチングをそれぞれ示す、図1A及び1Bからなる。 本発明の一実施形態の工程を示す。 図2の方法における対応する時間の構造を示す。 図2の方法における対応する時間の構造を示す。 図2の方法における対応する時間の構造を示す。 図2の方法における対応する時間の構造を示す。 図2の方法における対応する時間の構造を示す。 アンダーエッチングをもたらした実験条件下で、図2の方法を使用して生成される構造の光学顕微鏡画像である。 アンダーエッチングをもたらした実験条件下で、図2の方法を使用して生成される構造の光学顕微鏡画像である。 オーバーエッチングをもたらした実験条件下で、図2の方法を使用して生成される構造の光学顕微鏡画像である。 オーバーエッチングをもたらした実験条件下で、図2の方法を使用して生成される構造の光学顕微鏡画像である。 図2に示される方法の実施前、中、及び後の透過率スペクトルを示す。 図2の方法を使用して製造される構造の光学像である。 図2の方法を使用して製造される構造の光学像である。 図2の方法を使用して製造される構造の光学像である。 二重ITO構造で被覆されるPET基板、及び二重ITO構造がエッチングによって除去された後のPET基板のそれぞれのX線光電子スペクトルである。 二重ITO構造で被覆されるPET基板、及び二重ITO構造がエッチングによって除去された後のPET基板のそれぞれのX線光電子スペクトルである。 図2の方法を実施することによって生成される光学顕微鏡画像であって、方法のエッチング工程は、異なるそれぞれの時間の長さにわたって実施される。 図2の方法を実施することによって生成される光学顕微鏡画像であって、方法のエッチング工程は、異なるそれぞれの時間の長さにわたって実施される。 図2の方法を実施することによって生成される光学顕微鏡画像であって、方法のエッチング工程は、異なるそれぞれの時間の長さにわたって実施される。 図2の方法を実施することによって生成される光学顕微鏡画像であって、方法のエッチング工程は、異なるそれぞれの時間の長さにわたって実施される。 代替の実験条件下で、図2の方法を使用して生成される構造手順の光学像である。
[詳細な説明]
以下の好ましい実施形態の詳細な説明では、その一部をなす添付の図面を参照する。添付の図面は、本発明を実施することが可能な具体的な実施形態を例として示す。他の実施形態の使用も可能であり、また本発明の範囲から逸脱することなく構造上又は論理上の変更を行いうる点は理解されるであろう。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味で解釈されるべきものではなく、本発明の範囲は添付の「特許請求の範囲」によって定義されるものである。
図2は、二重ITO構造をエッチングするための、本発明の一実施形態であるエッチング方法の工程を示す。好適な二重ITO構造は、図3Aの断面図に示され、透明基板14上で連続的に形成される3つの層11、12、13からなる。透明基板14は、高い透過率(例えば、85%を超える)及び低いヘイズ値(例えば、国際ASTM D1003基準に従って定義されるヘイズ値は、1%未満であってもよく、この値は、日本のToyo−Seiki Seisaku−sho Ltd.によって製造されるHAZE−GARD II等のヘイズメーターを使用して測定され得る)を有する任意の材料から形成されてもよい。透明基板14は、ポリエチレンテレフタレート(PET)であってもよい。あるいは、それは、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリレート(PA)、ポリノルボルネン(PNB)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、又はガラスのうちのいずれか1つであってもよい。それは、可撓性基板であってもよく、又は非可撓性であってもよい。
3つの層11、12、13は、下部ITO層13、任意にアルミニウムでドープされたSiOの層12(つまり、SiAlO)、及び上部ITO層11である。望ましくは、二重ITO構造は、約475nmを超える波長で少なくとも約90%の透過率、及び約120Ω/sq(+又は−20Ω/sq)の抵抗を有する。考えられる限りでは、他の材料(導電性金属又は金属酸化物)の薄層が、透明基板14と層13との間に、及び/又は層11、12、13の対の間に存在してもよいが、その可能性はここでは更に考慮されない。
方法の第1の工程(図2の工程1)において、ドライフォトレジスト層15は、図3Bに示される構造をもたらすために、上部ITO層11上に積層される。
方法の工程2は、架橋を生じさせるために、フォトレジスト層15の選択された領域を紫外線に曝露し、フォトレジスト層15を希釈水溶液で現像し、それにより架橋していないフォトレジスト層15の部分を除去する、フォトリソグラフィー工程である。これは、図3Cに示される構造をもたらす。
方法の工程3において、フォトレジスト15の残りの部分によって被覆されてない層11、12、13の部分は、図3Dに示される構造をもたらすために、エッチング溶液でエッチングされる。
方法の工程4において、フォトレジスト15の残りの部分は、図3Eの完成した構造をもたらすために剥離される。
ここで、図2のプロセスに基づいた実施例を提供する。全てのこれらの実施例において、工程1、2、及び4は、同一の方法で実施されるが、工程3は、異なる方法で実施される。実施例は、2つのグループに分類され、それらは、工程3で使用されるエッチング組成物中に含有される遷移金属塩化物が異なる。実施例は例示にすぎないことに留意されたい。これらの実施例に記載する実験パラメータ、並びに特定の材料及びその量、並びに他の条件及び詳細は、本発明を不当に限定するように解釈されるべきでない。
実施例において、透明基板14は、PETの層であり、125マイクロメートルの厚さを有した。ITOの各層11、13は、20〜25マイクロメートルの厚さを有した。SiO層12は、40〜45マイクロメートルの厚さを有した。SiO層12の厚さが、例えば、約50マイクロメートルを超える等、この範囲から有意に外れる場合、これは、劣った光学又は電気特性をもたらす可能性がある。層11、12、及び13をスパッタリングによって形成した。SiO層12は、アルミニウムドーパントで形成され、標的アルミニウム原子濃度は、ケイ素原子の数の10%である。
工程1で使用される好適なフォトレジストは、商標名KP2150で韓国のKolon Industriesから市販されるような、ポリメチル・メタクリレートベースの水性フォトレジストである。他の好適なフォトレジストは、UH3215(同様にKolon Industriesから)及びNIT2325(日本のNichigo−Morton Co.,Ltdから)である。センサー電極の好適なエッチング形状は、フォトレジスト層15の厚さが15〜50マイクロメートルの範囲である場合に生成されたことがわかった。具体的に、15、25、及び50マイクロメートルの厚さを使用して実施例を実施した。より薄いフォトレジスト層は、より良好な結果をもたらした。具体的に、それぞれ15マイクロメートル及び25マイクロメートルの厚さのUH3215及びNIT2325等のより薄いフォトレジストは、30/30(すなわち、30マイクロメートル離間した30マイクロメートルの幅のリード)等の微細なピッチの現像に好適であることがわかったが、より厚いフォトレジスト(50マイクロメートルの厚さのKP2150等)は、微細なピッチの現像に好適ではなかった。KP3215に対して我々が得た最小ピッチは、50/50ピッチ(すなわち、50マイクロメートル離間した50マイクロメートルの幅のリード)であった。より薄いフォトレジストに対して、工程2の間の光移動距離はより短く、したがって、露出したフォトレジストの重合は、上から下まで非常に均一である一方で、より厚いフォトレジストに対して、露出したフォトレジストの最上層は、ITO層11と接触する下面よりも速く重合する。非重合領域は、現像液中に溶解する可能性があり、それは、ITO表面からのレジストの層間剥離を引き起こす可能性がある。これは、エッチング溶液がITO層11とフォトレジストとの間の接触面に染み込むため、アンダーカット問題を引き起こす。別の既知の現象は、毛細管効果である。より薄いレジストに対して、エッチング溶液は、容易にエッチング表面に達することができる一方で、エッチング液は、フォトレジストがより厚く、フォトレジストの本体の間の間隔(ITO層11の表面に平行)がより狭いとき、エッチング表面に達しない可能性がある。
フォトレジストと基板との間の粘着力もまた、フォトレジストの選択に応じて異なる。更に、各フォトレジストは、異なる費用を有した。NIT2325は、最も良好な粘着力及び厚さを有し、非常に微細なピッチを得ることを可能にしたが、KP2150は、費用の観点から好ましかった。Nichigo−Morton Co.,Ltdによって提供されたNIT2325に対する技術データは、基板が40〜60℃の表面温度まで予加熱されるべきであること、並びに積層が、100〜120℃の温度、0.2〜0.4MPaの圧力及び1.0〜2.5m/分、及び15分を超える保持時間で実施されるべきであることを指示している。15分を超える別の保持時間での110〜150mJ/cmの曝露が推奨される。フォトレジストの現像は、27〜30℃及び0.10〜015MPaの圧力で、0.7〜1.0重量%の炭酸ナトリウムである溶液を使用するべきである。例えば、30℃及び0.15MPAで、1.0重量%の炭酸ナトリウムであった溶液は、20〜26秒かかる。推奨される剥離条件は、40〜70℃の温度及び0.15〜0.20MPaの圧力で、2〜3重量%の水酸化ナトリウムであった溶液である。例えば、50℃及び0.15PMaの圧力で、2.5〜3.0重量%の水酸化ナトリウムであった溶液は、70〜96秒かかる。
工程2において、紫外線をフォトレジスト層15の所望の部分に投影した。紫外線に曝露されたフォトレジスト層15の部分が重合を受けた一方で、紫外線から保護されたフォトレジスト層15の部分は、変化がなかった。
フォトレジストの後者の部分は、現像液を使用して除去した。好適な現像液は、水溶性である希塩基である。例えば、紫外線に曝露されなかったフォトレジストを除去するために好適なエッチング液として、炭酸ナトリウムが使用され得る。フォトレジスト層15の残りの部分は、層11、12、13をエッチングするためのエッチングマスクとして使用される。良好なレジスト側壁及び良好なレジストフットプリントイメージを得るために、現像プロセスを制御することが重要である。二重ITO構造に対する現像液の影響を知るために実施例を実施し、25℃で、pH10.6の0.89重量%の炭酸ナトリウムの溶液であった現像剤を使用して、二重ITO構造が、2時間後に元の状態のままであることがわかった。
ここで、我々は、エッチング工程3に関する実験結果を示す。これらは、2つの区分にグループ化され、それらは、エッチング組成物中で使用される遷移金属塩化物が異なる。
1.塩化第二銅を含むエッチング組成物を使用した工程3の実施
この場合、図3Cに示される構造の上面を、塩化第二銅のみを有する比較エッチング溶液(実施例C1)、並びに塩酸及び塩化第二銅を含む本発明のエッチング組成物に曝露することによって、エッチング工程3を実施した。具体的に、エッチング組成物を含有するビーカーに、構造を挿入した。表1に示されるエッチング組成物の濃度、温度、及びエッチング時間を使用して、6つの異なる実施例を調製した。
Figure 2014526147
実施例番号2〜6は、27℃で測定される580mV〜670mVの範囲の酸化還元電位(ORP)を有した、エッチング液組成物に対応する。1つの好適な規定値は、650mVであった。ORPは、溶液中のCu2+対Cuイオンの比率の基準である。具体的に、ORPは、ネルンストの式E=E−2.303RT/nF Log(Cu2+/Cu)によって定義される電位の基準である。ORPが480mVを下回る場合、これは、より低いCu2+濃度及びより高いCu濃度のため、アンダーエッチングを引き起こす傾向があり得る。ORPが670mVより高い場合、槽を過飽和状態にするリスク、したがって、塩素ガス放出問題があり得る。
塩化第二銅化学物質は、ドライフォトレジストに影響を及ぼすことなく、単一のエッチング組成物を使用して、単一の処理工程3内で連続的にITO−SiAlO−ITO層をエッチングした。
ITOエッチング反応は、以下の通りであった。
In SnO+10HCl+Cu2+→2In3++Sn4++5HO+10Cl+Cu
ITOをエッチングするための考えられる機構は、文献で既知である。
SiOエッチング反応(ドープされた二酸化ケイ素、SiAlOにも適用できる)は、J.Phys.Chem.B.2002,106,2277で考察される通りである。理論によって束縛されることなく、それは、以下のように、フィロケイ酸銅形成であると考えられる。
Cu2+
SiO+HO⇔Si(OH)→Si−O−−Cu→CuSi(OH)
これがどの程度SiAlOの溶解をもたらすか、又はこの溶解がSiAlO中の亀裂形成をもたらすかどうかはまだ確かではない。
したがって、エッチング反応は、CuCl(つまり、第二銅、又は銅(II)、塩化物)の2CuCl(つまり、カップレス(cupress)、又は銅(I)、塩化物)への変換を伴う。塩酸を使用して実施される再生作用は、以下の通りである。
2CuCl+2Cl→2CuCl
塩素イオン源は、以下の通り解離する塩酸(HCl)である。
2HCl→2H+2Cl
二重ITO構造によって被覆されるPET基板の異なる試料に対して、上記で説明された実験を何度も実施した。最初に、エッチング液組成物は、まさに上記で定義された通りであった。しかしながら、ある特定数の試料がエッチングされた後、エッチング組成物中のCuClの割合が上昇したことがわかった。結果的に、オキシダント(塩素酸ナトリウム)を添加し、蓄積したCuClの一部をCuClに変換し戻した。あるいは、過酸化水素は、オキシダントとして使用され得る。このプロセスを自動的に実施した。具体的に、ORP又は紫外可視分光測定を使用し、CuCl対CuClの比を決定して、好適な量のオキシダントを添加し、この比を所望の範囲に戻した。再生反応のために追加の塩化物イオンを生成するオキシダント反応は、以下の通りである。
+2HCl→2Cl+2H
NaClO+6HCl→NaCl+6Cl+3H
ストリッパーで残りのフォトレジストを剥離し、次いで乾燥させることによって、工程4を実施した。使用したストリッパーは、モノエタノールアミン(MEA)と水との混合物であった。水及びMEAの異なる比の範囲が好適である。これらの実験において、ストリッパー組成物は、45〜50℃で40体積%のMEA及び60体積%の水であった。水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム溶液等の従来のストリッパーは典型的には、ITO層11、13をエッチングし、PET基板14を攻撃するため、好適ではないことに留意されたい。
次いで、光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、得られた構造を検査した。
図4は、実験2の光学顕微鏡写真である。この場合、不十分な時間(10秒)実施されたエッチングのため、アンダーエッチングがあった。図5は、エッチング時間が20秒であったことを除いて、実験2と同一のエッチング実験の光学顕微鏡写真である。比較実施例1もまた、アンダーエッチングをもたらした。
図6及び7は、実施例4及び実施例5それぞれの光学顕微鏡写真を示す。図6中、過度の時間(3分)実施されたエッチングのため、軽いオーバーエッチングがあった。この実施例は、標準先細の良好なエッチング形状を提供しなかった。オーバーエッチングのため、リード幅はより小さくなり、電極間の空間はより広くなった。図7中、激しいオーバーエッチングがあった。
エッチングの好適な時間の範囲は、エッチングされるセンサー導体の種類及び厚さによる。しかしながら、表1から、好適な時間が典型的には、約20秒〜2分であることがわかる。しかしながら、他の実施形態において、工程3は、エッチング液組成物を噴霧することによって実施され、この場合、好適な時間の範囲は、スプレー圧及びスプレー技術による。好適なエッチング時間は、層の厚さ、エッチング組成物の成分のそれぞれの濃度等を含む、多くの要因による。当業者は、本書の教示に基づき、異なる二重ITO構造に対する好適なエッチング時間を決定することができるであろう。
塩化第二銅の濃度の好適な範囲は、100〜180g/リットルであった。200g/リットルを超える濃度では、溶解度の問題がある可能性があり、エッチングされる構造中の小さい凹みに達することがより困難になり得る。50g/リットル未満の濃度は、必要とされるエッチング時間を増やす傾向がある。
HClの濃度の好適な範囲は、0.02〜1.0Nであり、実際に使用された範囲は、0.04〜1.0Nであった。範囲の下限(例えば、0.05N未満)は、オーバーエッチング及び塩素ガスの放出をもたらし得る、塩化物イオンの濃度の偶発的な過度の上昇のリスクを回避するために好ましい。
工程3が実施されるときのエッチング組成物の温度の好適な範囲は、45〜65℃であるが、エッチング実施例1〜6は、48℃の温度で調製した。実際に、温度が高いほど、エッチングに必要とされる時間の削減の観点からより好ましいことが予測される(それが水溶液であるため、100℃を超える温度を有するべきではないという選択に依存し、そうでなければ水の蒸発が水を補充し続ける必要性を引き起こし得る)。
図8は、3回における試料の透過率スペクトルの例示的な測定を示す。線31は、二重ITO構造が堆積させられる前のPETの透過率スペクトルである。線32は、フォトレジストの積層前のPET及び二重ITO構造の透過率スペクトルである(すなわち、図3Aに示される構造)。線33は、二重ITO構造がエッチングされた場合の、エッチングされた構造の部分のうちの1つの透過率スペクトルに対応する。実際に、図3Eの構造を有する要素を使用してかかるデータ線を生成することが困難であるため(これは、我々がPERKIN ELMER Lambda 20UV/Vis分光計を用いて実施した測定が、少なくとも1cm×2cmの領域にわたって実施されなければならず、エッチングがミクロン規模である場合、かかる領域がエッチング及び未エッチング領域の両方を含有し、したがって、エッチング及び未エッチング領域の両方からの透過率へのそれぞれの関与を考慮しなければならないためである)、線33を以下の通りに代わりに生成した。二重ITO構造で一表面上が被覆され、フォトレジストが積層されていない3つのPET基板を、実施例3〜6のそれぞれのエッチング条件を使用して、その表面の全体にわたってエッチングした。実施例6のエッチング条件を使用してエッチングした試料を使用して、線33を生成したが、実施例3〜5は、実質的に同様の線33をもたらした。線33は、線31と非常に近接し、具体的に、透過率は、375〜775nmの波長範囲全体にわたって80%を超え、450〜800の波長範囲全体にわたって85%を超えることがわかる。
図9Aは、実施例6として表1に示される実験条件を使用して実施される工程4(つまり、図3Eに示されるような)の後のエッチングされた構造の電子顕微鏡画像を示す。30マイクロメートルの幅を有する未エッチングの二重ITO構造の細長い領域は、30マイクロメートルの間隙によって離間している。図9Bは、未エッチングの二重ITO構造の細長い領域が50マイクロメートルの幅を有し、50マイクロメートルの間隙によって離間している、対応する画像である。図9Cは、未エッチングの二重ITO構造の細長い領域が100マイクロメートルの幅を有し、100マイクロメートルの間隙によって離間している、同様の画像である。
図10Aは、エッチング前の二重ITO構造で被覆されたPET基板のXPS(X線光電子分光法)スペクトルである。図10Bは、実施例6を使用したエッチング後のXPSスペクトルである。PET表面からのITOのエッチング後に表面上に残るケイ素、アルミニウム、インジウム、又はスズの痕跡はないことがわかる。これは、塩化第二銅が、ITO積層を完全に除去することができることを証明する。XPSは、表面の上面4〜10nmのみをプローブすることに留意されたい。このような理由で、図10A中でSi又はAlに対応するピークが観察されない。i及びAlは、ITOの層の下である。図10B中でかかるピークがないことは、エッチングによって露出した基板の表面上にSi又はAlが存在しないことを証明する。
我々はまた、種々のプロセス段階におけるシート抵抗を決定するために、実験的試験を実施した。具体的に、我々は、二重ITO構造をエッチングすることを目的とした7つの位置において、図3Aの二重ITO構造のシート抵抗を測定し、得られた表面抵抗値は、106.26及び114.73Ω/sqの範囲であった。実施例6の実験条件を使用して、エッチング工程3を実施した。工程4の後、これらの位置のシート抵抗を再び測定し、測定を実施するために使用されるミリオーム計を使用して、測定不可能なほど高いことがわかった。それは、ギガ−オーム範囲内であると考えられる。
対照的に、表2は、二重ITO構造をエッチングすることを目的としなかった図3Aの二重ITO構造の5つの位置におけるシート抵抗、並びにエッチング工程3及び工程4の後の対応する位置のシート抵抗を示す。抵抗は非常に似ており、二重ITO構造がこれらの位置で激しく損傷したことを示す。全ては、120Ω/sq+又は−20Ω/sqの範囲内である。
Figure 2014526147
図11A〜11Dは、光学顕微鏡画像であり、エッチング工程3における異なるそれぞれの時間を用いて、図2の方法の全ての工程を使用して処理されたそれぞれの試料を示す。実施例2、3、及び5それぞれの実験条件下で、図11A、図11C、及び11Dを生成した。このように、図11Aの試料に対して、エッチング時間は10秒であった。エッチング時間が20秒であったことを除いて、図11Aと同じ方法で図11Bを生成した。図11Cの試料に対して、エッチング時間は30秒であった。図11Dの試料に対して、エッチング時間は6分であった。したがって、画像図11A〜11Dの順序は、エッチング工程3中の異なる時間において、二重ITO積層がどれくらいエッチングされるかの良好な印象を示す。
図11A(図4と同一である)は、未エッチングのITOである細長い領域111を含有する。これらは、図3Eの二重ITO構造の上層11である。領域111は、エッチング工程3中にパターン化フォトレジストによって被覆された二重ITO構造の部分である。領域111は、細長い領域112によって分離され、それは、エッチング工程3中にパターン化フォトレジストによって露出された二重ITO構造の部分に対応する。領域112において、SiOは除去されていないが、多くの亀裂がその中に現れた。
図11Bは、領域111に対応する細長い領域113を含有する。二重ITO構造は、領域113において元の状態のままである。領域113間のいくつかの領域114において、PET基板14が露出している。領域113間の他の領域115において、一部のSiOが残っている。この段階で、試料は、アンダーエッチングされている。
図11Cは、領域111に対応する細長い領域116を含有する。二重ITO構造は、領域116において元の状態のままである。領域116間には細長い領域117があり、ここで、二重ITO構造は完全に除去され、PET基板が露出している。亀裂の入ったSiAlO(図11Bで可視であった)は、完全に除去されている。
図11D(図7と同一である)は、二重ITO構造が残っている領域118、及びPET基板14が完全に露出している細長い領域119を含有する。領域118は、図11Cの領域116よりも狭い。換言すれば、領域118はそれらの側面において部分的にエッチングされており、それにより、領域118間の空間を増大させる。したがって、試料は、オーバーエッチングされている。
したがって、画像図11A〜11Dの順序は、二酸化ケイ素のエッチングの機構:二酸化ケイ素中の亀裂形成、続く、二酸化ケイ素の断片の除去を示す。画像図11A〜11Dの順序は更に、当業者がどのように所与のエッチング条件セットに対する好適なエッチング時間を決定することができるかを示す。具体的に、図11Cは正しいエッチングを示すため、当業者は、これらのエッチング条件に対して、30秒のエッチング時間を選択することができる。
2.塩化第二鉄を含むエッチング組成物を使用した工程3の実施
ここで、実施例の第2のセットを参照する。工程1〜2及び4を上記の実施例と同じ方法で実施したが、これらの実施例における工程3を、塩酸及び塩化第二鉄の水溶液であったエッチング液組成物を使用して実施した。つまり、塩化第二鉄が、前の実施例の塩化第二銅に取って代わった。化学反応は、塩化第二銅の場合に対して上記されたものと同一であったが、Fe3+がCu2+に取って代わり、Fe2+イオンがCuに取って代わった。表3は、使用される実験条件の12のセットを示す。これらは、27℃で測定される500mV〜620mVの範囲の酸化還元電位(ORP)を有するエッチング液組成物に対応する。1つの好適な値は、590mVであった。
Figure 2014526147
エッチング時間が示される通りであったという条件で、表3中の条件の全てが良好なエッチング結果をもたらした。エッチング時間が示されるものよりも有意に短かった場合、アンダーエッチングがあった。エッチング時間が示されるものよりも有意に長かった場合、オーバーエッチングがあった。オーバー及びアンダーエッチング結果を回避するために、実験によって正しいエッチング時間を導いた。
図12は、これらのエッチング液組成物のうちの第3でエッチングされた試料の光学顕微鏡画像である(70g/LのFe3+、10g/LのHCl、50℃の温度、2分間)。この場合もやはり、明確に画定されたリード及び空間がある。リードは、二重ITO構造がエッチングされていない領域であり、空間は、二重ITO構造がエッチングされた領域である。エッチングが許容可能ではなかった場合、我々は、かかる明確に画定されたリード及び空間を認めなかったであろう。
より全体的に、第二鉄イオンの濃度が30〜70g/リットルの範囲内であり、HClの濃度が1〜25g/リットルであり、温度が50〜75℃の範囲内であった実施例に対して、好結果が得られた。
産業上の利用可能性
上記の通り、本発明のエッチング方法は、二重ITO構造の3つの層(上部透明導電性電極フィルム、及びSiAlOの中間層、及びPET基板上の下部透明フィルム)を同時にエッチングすることが可能である。単一のエッチング操作において、それは、標準先細形状を有する縁部を有する、エッチングされた構造を提供する。「標準先細」は、リードが狭い上面及び広い下面を有することを意味する。かかる構造は、我々がこれらの試料の断面を測定することによって検証したように、画像図9A〜9Cを生成するために使用される試料によって示される。我々は、不良エッチングと関連した「階段状の形状」を認めず、それは、2つのシナリオのうちの1つに従って生成され得る:(1)最上部ITO層11が、SiO層12及び最下部ITO層13よりも速くエッチングされる、又は(2)最上部及び最下部ITO層11、13の両方が、中間シリカ層12よりも速くエッチングされる。
本発明のエッチング組成物の使用によって、3層の透過型ディスプレイセンサーパターンが、高生産効率及び環境に優しい方法で生成される。
好ましい実施形態の説明の目的のために、特定の実施形態を本明細書において例示し記述したが、種々多様な代替的な及び/又は同等の実施が、本発明の範囲を逸脱することなく、図示及び説明された特定の実施形態に置き換わり得ることを、当業者は理解するであろう。本出願は、本明細書で考察した好ましい実施形態のあらゆる適合形態又は変形例を含むものである。したがって、本発明が「特許請求の範囲」及びその均等物によってのみ限定される点を明示するものである。

Claims (16)

  1. 透明又は半透明基板上に形成される、ITO、SiO、及びITOの連続層を有する層状構造をエッチングするための方法であって、
    前記層状構造の一部分を露出するために、パターン化マスクを使用することと、
    前記層状構造の前記露出部分の各層を除去するために、前記層状構造の前記露出部分を、遷移金属塩化物及び塩酸(HCl)を含有する酸性溶液と接触させることと、を含む、方法。
  2. 前記層状構造の前記露出部分の前記エッチングが、約45〜85℃の温度である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記酸性溶液がフッ素を含まない、請求項1に記載の方法。
  4. 前記酸性溶液が、約0.02〜1.0Nの濃度を有する塩酸(HCl)を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記遷移金属塩化物が塩化第二銅(CuCl)である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記塩化第二銅(CuCl)の濃度が、約50g/L〜200g/Lである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記遷移金属塩化物が塩化第二鉄(FeCl)である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記塩化第二鉄(FeCl)の濃度が、約50g/L〜200g/Lである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記層状構造の前記エッチングが、約20秒間〜2分間にわたって実施される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記層状構造の前記エッチングが、約25〜60秒間にわたって実施される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記二酸化ケイ素(SiO)が、金属でドープされる、請求項1に記載の方法。
  12. 前記SiOが、アルミニウムでドープされた二酸化ケイ素(SiAlO)である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記エッチングが、前記透明又は半透明基板の一部分を露出し、前記透明又は半透明基板の前記露出部分が、450〜800nmの波長範囲全体にわたって85%を超える光線透過率を有する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記層状構造の未エッチング部分が、前記層状構造をエッチングした後に、150Ω/sq未満の抵抗を有する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記透明又は半透明基板が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリレート(PA)、ポリノルボルネン(PNB)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、又はガラスから選択される、請求項1に記載の方法。
  16. 透明又は半透明基板上に形成される、ITOの少なくとも1つの層及び二酸化ケイ素(SiO)の少なくとも1つの層を有する層状構造をエッチングするための方法であって、
    前記層状構造の一部分を露出するために、パターン化マスクを使用することと、
    前記層状構造の前記露出部分の各層を除去するために、前記層状構造の前記露出部分を、遷移金属塩化物及び塩酸(HCl)を含有する酸性溶液と接触させることと、を含む、方法。
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