JP5880077B2 - タッチパネルの製造方法 - Google Patents

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本発明は、シクロオレフィン系ポリマーから構成される透明基材を有するタッチパネルを、ロール・ツー・ロール(Roll to Roll)プロセスにより製造するタッチパネルの製造方法に関する。
今日、入力手段として、タッチパネルが広く用いられている。タッチパネルは、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置において、タッチパネルは表示装置の表示面上に配置され、これにより、タッチパネルは表示装置に対する極めて直接的な入力を可能にする。
このようなタッチパネルとしては、様々な方式のものが実用化されている。このなかで、静電容量方式と呼ばれるものは、タッチパネルとして、透明基材、上記透明基材の一方の表面上に形成された第1透明電極、および上記透明基材の他方の表面上に形成された第2透明電極を有する層構造のものが知られている(例えば特許文献1)。また静電容量方式のタッチパネルは、タッチパネルの表面のタッチパネル面に微弱な電流を流して電界を形成し、指等の導電体が軽く触れた場合の静電容量値の変化を電圧の低下等に変換して検知し、その接触位置を検出するものである。
上記層構造を有するタッチパネルにおける透明基材としては、従来から、主としてガラス基材が採用されているが、使用形態の多様化によるタッチパネルの軽量化、耐衝撃性および加工性の向上の要請から、透明樹脂製基材を用いることも試みられている。
また、タッチパネルの急速な普及に伴い、量産可能なタッチパネルの製造方法として、屈曲性を有する透明樹脂製基材を用いたロール・ツー・ロール(Roll to Roll)(以下、R to Rと称して説明する場合がある。)プロセスによる製造方法についても検討されている。
特開2010−238052号公報
ところで、表示装置の分野においては、透明樹脂製基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)基材が広く用いられており、タッチパネルの透明基材としても検討されている。しかしながら、PET等の異方性を有する樹脂から構成される透明樹脂製基材をタッチパネルの透明基材に採用した場合は、透明基材が複屈折を有することから、サングラスなどの偏光板を通してタッチパネル付の表示装置を見た場合に、表示情報に濃淡ができ、ムラになって見えるという問題がある。したがって、ガラス基材を用いたタッチパネルに比べて観察状態によって安定的に表示情報を観察することができないという問題がある。
上述した問題点を解決すべく、本発明者らは、透明基材として等方性を有するシクロオレフィン系ポリマーから構成される基材を使用することを試みた。しかしながら、透明基材として上述の基材を用いた場合は、R to Rプロセスによるタッチパネルの製造工程中にタッチパネル全体にクラック、シワが生じる場合があるという問題がある。
また、従来から検討されているR to Rプロセスによるタッチパネルの製造方法については、透明基材として上述したPET基材を用いることが想定される場合が多く、透明基材としてシクロオレフィン系ポリマーから構成される基材を用いた場合における製造条件については、未だ明確な指針が確立されていないのが実情である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、透明基材としてシクロオレフィン系ポリマーから構成される基材を用いたタッチパネルをR to Rプロセスにより製造した場合に、タッチパネルにクラックやシワが発生することを抑制できるタッチパネルの製造方法を提供することを主目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を行った結果、上述したタッチパネルのクラックおよびシワは、製造工程中に透明基材に生じるクラックおよびシワが原因であり、透明基材のクラックおよびシワの発生は製造工程中の透明基材の温度および透明基材に加えられる張力に大きく依存することを知見として得た。本発明は、上記知見に基づく発明である。
すなわち、本発明は、屈曲性を有する透明基材を用いたロール・ツー・ロール(Roll to Roll)プロセスにより、タッチパネルを製造するタッチパネルの製造方法であって、上記透明基材がシクロオレフィン系ポリマーから構成される基材であり、上記透明基材の一方の表面上に第1透明導電膜を形成し、上記透明基材の他方の表面上に第2透明導電膜を形成する透明導電膜形成工程と、上記第1透明導電膜上および上記第2透明導電膜上にフォトレジスト膜を形成し、露光および現像処理を施すことにより、上記第1透明導電膜上に第1透明電極のパターンを有する第1フォトレジスト層を形成し、上記第2透明導電膜上に第2透明電極のパターンを有する第2フォトレジスト層を形成する露光および現像処理工程と、上記第1透明導電膜および上記第2透明導電膜をパターン状にエッチングすることにより、上記第1透明電極および上記第2透明電極を形成するエッチング工程とを有し、上記タッチパネルの製造方法の全工程における上記透明基材の温度および上記透明基材に加えられる張力が下記の関係式1および関係式2を満たすことを特徴とするタッチパネルの製造方法を提供する。
N≦−0.2t+24(関係式1)
N≦6.0(N/mm)(関係式2)
(式中、tは上記透明基材の温度、Nは上記張力である。)
本発明によれば、上記透明基材の温度および上記張力が上述の条件を満たすことにより、R to Rプロセスによるタッチパネルの製造方法において、上記透明基材としてシクロオレフィン系ポリマーから構成される基材を用いた場合も、製造されるタッチパネルにクラックやシワが発生することを抑制することが可能となる。したがって、複屈折を有しないタッチパネルを量産することが可能となる。
本発明においては、上記張力が5.0N/mm未満であることが好ましい。上記張力を上記値未満とすることにより、透明基材の温度を比較的高温とすることができる。よって、透明導電膜形成工程において必要に応じて行われるアニール処理や、露光および現像処理工程ならびにエッチング工程等において行われる乾燥処理を比較的高温で行うことができるため、上記アニール処理、乾燥処理等にかかる時間を短くすることができ、製造効率を高くすることが可能となる。
本発明においては、透明基材としてシクロオレフィン系ポリマーから構成される基材を有するタッチパネルを、R to Rプロセスにより製造した場合に、タッチパネルにクラックやシワが生じることを抑制することができるといった作用効果を奏する。
本発明のタッチパネルの製造方法を説明するための図である。 本発明のタッチパネルの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のタッチパネルの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のタッチパネルの製造方法により製造されるタッチパネルの一例を示す概略図である。 透明基材のクラックの発生と透明基材の温度および透明基材に加えられる張力の関係を示すグラフである。 透明基材のシワの発生と透明基材の温度および透明基材に加えられる張力の関係を示すグラフである。 透明基材のクラックおよびシワの発生と透明基材の温度および透明基材に加えられる張力の関係を示すグラフである。 透明基材のクラックおよびシワの発生と透明基材の温度および透明基材に加えられる張力の関係を示すグラフである。 本発明のタッチパネルの製造方法により製造されるタッチパネルの他の例を示す概略断面図である。 本発明のタッチパネルの製造方法の他の例を示す工程図である。
以下、本発明のタッチパネルの製造方法について説明する。
本発明のタッチパネルの製造方法は、屈曲性を有する透明基材を用いたR to Rプロセスにより、タッチパネルを製造する製造方法であって、上記透明基材がシクロオレフィン系ポリマーから構成される基材(以下、COP系基材と称して説明する場合がある。)であり、上記透明基材の一方の表面上に第1透明導電膜を形成し、上記透明基材の他方の表面上に第2透明導電膜を形成する透明導電膜形成工程と、上記第1透明導電膜上および上記第2透明導電膜上にフォトレジスト膜を形成し、露光および現像処理を施すことにより、上記第1透明導電膜上に第1透明電極のパターンを有する第1フォトレジスト層を形成し、上記第2透明導電膜上に第2透明電極のパターンを有する第2フォトレジスト層を形成する露光および現像処理工程と、上記第1透明導電膜および上記第2透明導電膜をエッチングすることにより、上記第1透明電極および上記第2透明電極を形成するエッチング工程とを有し、上記タッチパネルの製造方法の全工程における上記透明基材の温度および上記透明基材に加えられる張力が下記の関係式1および関係式2を満たすことを特徴とする製造方法である。
N≦−0.2t+24(関係式1)
N≦6.0(N/mm)(関係式2)
(式中、tは上記透明基材の温度、Nは上記張力である。)
本発明において、「透明基材の表面上に形成する」とは透明基材の表面上に直接形成する場合だけではなく、他の層を介して形成する場合を含む概念である。
また、本発明における「全工程」とは、本発明のタッチパネルの製造方法において上述した透明導電膜形成工程、露光および現像処理工程、エッチング工程、ならびに必要に応じて行われるその他の工程のすべてを指す。
また本発明における「透明基材の温度」は、上述した各工程において透明基材が置かれる雰囲気の温度、透明基材への加熱温度と同等として扱うことができる。また、本発明において、特に説明しない場合は、透明基材が置かれる雰囲気の温度は、20℃〜110℃の範囲内とし、また未加熱時においては20℃〜40℃の範囲とする。
上記範囲内における温度は、いずれも関係式1および関係式2を満たすものである。
また、本発明における「透明基材に加えられる張力」とは、透明基材の1平方ミリメートルの断面積(単位断面積)当たりに加わる張力を指す。また、関係式1および関係式2における張力Nは、後述する熱機械分析装置(TMA:Thermomechanical Analyzer)を用いた評価方法に基づいて得られたものである。熱機械分析装置としては例えば島津製作所製 TMA-60を用いることができるが、これに限定されない。
また、上記張力は、通常、R to Rプロセスにより透明基材を長尺方向に進行させる際に生じるものである。
本発明のタッチパネルの製造方法について図を用いて説明する。図1は、本発明のタッチパネルの製造方法を説明するための図である。本発明は、屈曲性を有する透明基材1を用いたR to Rプロセスにより、タッチパネルを製造する製造方法であり、本発明においては、通常、ロール状に巻回された長尺状の透明基材1に複数のタッチパネル10が製造される。
次に、本発明のタッチパネルの製造方法における各工程について説明する。図2および図3は、本発明のタッチパネルの製造方法の一例を示す工程図である。本発明のタッチパネルの製造方法においては、まず図2(a)に例示するように、透明基材1の一方の表面上に第1透明導電膜121を形成し、透明基材1の他方の表面上に第2透明導電膜122を形成する(透明導電膜形成工程)。次に、図2(b)に例示するように、第1透明導電膜121上および第2透明導電膜122上にフォトレジスト膜3を形成し、レーザー光100によるレーザー描画法等により露光した後、現像処理を施すことにより、図2(c)〜(e)に例示するように、第1透明導電膜121上に第1透明電極のパターンを有する第1フォトレジスト層31を形成し、第2透明導電膜122上に第2透明電極のパターンを有する第2フォトレジスト層32を形成する(露光および現像処理工程)。なお、図2(c)は、第1透明導電膜121上に形成された第1フォトレジスト層31を示す平面図であり、図2(e)は、第2透明導電膜122上に形成された第2フォトレジスト層32を示す平面図であり、図2(d)は、図2(c)におけるA−A線断面および図2(e)におけるA’−A’線断面図である。次に、図3(a)〜(c)に例示するように、第1透明導電膜121および第2透明導電膜122をパターン状にエッチングして、第1透明電極21および第2透明電極22を形成する(エッチング工程)。また、第1透明電極21および第2透明電極22の形成後においては、通常、第1フォトレジスト層31および第2フォトレジスト層32が剥離される。上記各工程を行うことにより、図3(a)〜(c)に例示するタッチパネル10を製造することができる。なお、図3(a)は、透明基材1の一方の表面上に形成された第1透明電極21を示す平面図であり、図3(c)は、透明基材1の他方の表面上に形成された第2透明電極22を示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)におけるB−B線断面図および図3(c)におけるB’−B’線断面図である。
本発明においては、図2(c)〜(e)に例示するように、第1フォトレジスト層31が第1透明電極および第1透明電極用配線のパターンを有するものであってもよく、第2フォトレジスト層32が第2透明電極および第2透明電極用配線のパターンを有するものであってもよい。これにより、図3(a)〜(c)に例示するように、第1透明電極21および第1透明電極用配線41を一体で形成し、第2透明電極22及び第2透明電極用配線42を一体で形成することができる。
なお、図2および図3においては説明のため、各工程については一のタッチパネルで示している。
次に、本発明の製造方法により製造されるタッチパネルについて説明する。図4は、本発明のタッチパネルの製造方法の一例を示す概略図である。図4に例示するように、本発明の製造方法により製造されるタッチパネル10は、投影型静電容量方式のタッチパネルである。また、その構成として、透明基材1と、透明基材1の一方の表面上に形成された第1透明電極21と、透明基材1の他方の表面上に形成された第2透明電極22とを有するものである。また、上述した構成以外にも、通常、透明基材1の第1透明電極21側の表面上に形成され、第1透明電極21と接続された第1透明電極用配線41と、透明基材1の第2透明電極22側の表面上に形成され、第2透明電極22と接続された第2透明電極用配線42とを有する。なお、図4(a)はタッチパネル10を第1透明電極側の平面視上から観察した場合の平面図、図4(b)は図4(a)のC−C線断面である。
本発明によれば、上記透明基材の温度および上記張力が上述の条件を満たすことにより、R to Rプロセスによるタッチパネルの製造方法において、上記透明基材としてCOP系基材を用いた場合も、製造されるタッチパネルにクラックやシワが発生することを抑制することが可能となる。したがって、複屈折を有しないタッチパネルを量産することが可能となる。
上述したように、透明基材としてCOP系基材を有するタッチパネルをR to Rプロセスにより製造した場合、タッチパネルにクラック、シワが生じる場合があるという問題がある。
また、従来からR to Rプロセスによるタッチパネルの製造方法については検討がなされているが、透明基材としては汎用性の高いPET基材を用いることが想定される場合が多く、COP系基材を用いた場合における製造条件については、未だ明確な指針が確立されていないのが実情である。
上記実情に鑑みて、本発明者らは、R to Rプロセスによるタッチパネルの製造方法において、透明基材としてCOP系基材を用いた場合における製造条件について検討したところ、上述したタッチパネルのクラックおよびシワは、製造工程中に透明基材に生じるクラックおよびシワが原因であり、透明基材のクラックおよびシワの発生は製造工程中の透明基材の温度および透明基材に加えられる張力に大きく依存することを知見として得た。上記知見を得た本発明者らは、以下の評価を行うことにより、タッチパネルの製造工程中におけるクラックおよびシワの発生を抑制することが可能な上記透明基材の温度および上記張力の数値範囲として、上述した関係式1および関係式2を見出した。
まず、クラックの発生と上記透明基材の温度および上記張力との関係についての評価方法について説明する。上記評価方法としては、具体的には、所定の温度雰囲気下で、評価用COP系基材に5分間、一定の張力を加えた後、上記評価用COP系基材のクラックの有無について目視により評価した。
なお、評価装置としては、熱機械分析装置(TMA:Thermomechanical Analyzer)(島津製作所製 TMA-60)を用いた。
また、上記評価用COP系基材としては、20mm長さ×5mm幅×0.1mm厚のものを用いた。また、上記評価用COP系基材に張力をかける方向は20mm長さ方向とした。
また、張力を加える際の荷重速度は、999g/minとした。
また、評価雰囲気の温度については70℃〜120℃までの範囲で10℃毎に変化させ、上記張力については1N/(5mm幅×0.1mm厚)〜4N/(5mm幅×0.1mm厚)(2N/mm〜8N/mm)までの範囲で1N/(5mm幅×0.1mm厚)(2N/mm)毎に変化させた。また、80℃、5N/(5mm幅×0.1mm厚)(10N/mm)においても、上述の評価を行った。
結果を図5に示す。なお、図5は透明基材のクラックの発生と透明基材の温度および透明基材に加えられる張力の関係を示すグラフであり、グラフ中、○は5mm幅×20mm長さ中のクラックの数が0個、△はクラックの数が1個、×は4個以上であることを示している。
次に、シワの発生と上記透明基材の温度および上記張力との関係についての評価方法について説明する。上記評価方法としては、具体的には、所定の温度雰囲気下で、評価用COP系基材に10分間、一定の張力を加えた後、張力0N/mmの状態で10分間静置し、復元率(%)を求めた。上記復元率とは、張力を加えることによる伸ばし方向の評価用COP系基材長さの増加分(増加長さ)に対する、上記静置後の伸ばし方向の評価用COP系基材長さの上記増加長さからの減少分の百分率である。
なお、評価装置としては、熱機械分析装置(TMA:Thermomechanical Analyzer)(島津製作所製 TMA-60)を用いた。
また、上記評価用COP系基材としては、20mm長さ×5mm幅×0.1mm厚のものを用いた。また、上記評価用COP系基材に張力をかける方向は20mm長さ方向とした。
また、荷重速度は999g/min、減重速度は−999g/minとした。
また、評価雰囲気の温度については、70℃、100℃、120℃の3点で変化させ、上記張力については1N/(5mm幅×0.1mm厚)〜4N/(5mm幅×0.1mm厚)(2N/mm〜8N/mm)までの範囲で1N/(5mm幅×0.1mm厚)(2N/mm)毎に変化させた。
結果を図6に示す。なお、図6は、透明基材のシワの発生と透明基材の温度および透明基材に加えられる張力の関係を示すグラフであり、グラフ中、○は復元率が99.8%以上、△は復元率が99.5%以上99.8%未満、×は復元率が99.5%未満であることを示している。
図7は、透明基材のクラックおよびシワの発生と透明基材の温度および透明基材に加えられる張力の関係を示すグラフであり、より具体的には、図5および図6の結果を合わせて示したグラフである。また、図5または図6のうち、少なくとも一方で×の評価であるものについては、図7では×で示している。本発明者らは、図7に示される結果、すなわちクラックの評価およびシワの評価の結果から、下記の関係式1’および関係式2’ を満たすように透明基材の温度および張力を制御した場合は、R to Rプロセスによるタッチパネルの製造工程中における透明基材のクラックおよびシワの発生を効果的に抑制することができることを見出した。
N’≦−0.1t’+12(関係式1’)
N’≦3.0(N/5mm厚×0.1mm)(関係式2’)
(式中、t’は上記評価における透明基材の温度、N’は上記において透明基材に加わる張力である。)
なお、関係式1’は、(t’、N’)=(90、3)、(100、2)、(110、1)の3点を通る直線の式から求めたものである。
さらに、本発明者らは、図8に例示するように、上述した関係式1および関係式2を満たすように透明基材の温度および張力を制御した場合は、R to Rプロセスによるタッチパネルの製造工程中における透明基材のクラックおよびシワの発生を効果的に抑制することができることを見出した。なお、図8は、透明基材のクラックおよびシワの発生と透明基材の温度および透明基材に加えられる張力の関係を示すグラフであり、より具体的には、図7における張力を、1平方ミリメートルを単位断面積として換算したグラフである。
上述したように、本発明は、透明基材としてCOP系基材を有するタッチパネルをR to Rプロセスにより製造する場合に、タッチパネルのクラックおよびシワ等、すなわち製造工程中の透明基材のクラックおよびシワ等の発生を効果的に抑制することが可能な製造条件として、上述した関係式1および関係式2を見出した点に大きな特徴を有する。
さらに、本発明においては、上記張力を後述する透明導電膜形成工程における張力以下とすることがより好ましいことについても見出した。好ましい理由については後述するため、ここでの説明は省略する。
以下、本発明のタッチパネルの詳細について説明する。
1.透明導電膜形成工程
本発明における透明導電膜形成工程は、上記透明基材の一方の表面上に第1透明導電膜を形成し、上記透明基材の他方の表面上に第2透明導電膜を形成する工程である。本工程においては、通常、第1透明導電膜および第2透明導電膜について区別して形成されず、透明基材の両方の表面上に同一材料、同一条件で透明導電膜が形成される。またこの場合、後述する露光および現像処理工程において第1フォトレジスト層が形成される透明導電膜が第1透明導電膜として用いられ、第2フォトレジスト層が形成される透明導電膜が第2透明導電膜として用いられる。また、以下の説明において、第1透明導電膜および第2透明導電膜に共通する事項等について説明する場合は、単に透明導電膜と称して説明する場合がある。
(1)透明基材
まず、本工程に用いられる透明基材について説明する。上記透明基材は、屈曲性を有するCOP系基材である。
上記透明基材の透明性としては、本発明の製造方法により製造されるタッチパネルを表示装置に配置した場合に、表示装置の表示情報を確認することが可能な程度の透明性であれば特に限定されないが、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透過率が上記範囲であることにより、タッチパネルを配置することによる表示装置の表示特性の低下を抑制することができる。
ここで、透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、透明基材の屈曲性とは、透明基材を直径85mmのABS樹脂製の棒に1回巻きつけた後に、目視確認にて基材に割れ・欠けの損傷が無いことを指す。
また、透明基材に用いられるシクロオレフィン系ポリマーとしては、環状オレフィン(シクロオレフィン)からなるモノマーのユニットを有する樹脂であれば特に限定されるものではない。このような上記環状オレフィンからなるモノマーとしては、例えば、ノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等を挙げることができる。
なお、本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマーとしては、シクロオレフィン系ポリマー(COP)またはシクロオレフィンコポリマー(COC)のいずれであっても好適に用いることができる。
本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマーは上記環状オレフィンからなるモノマーの単独重合体であってもよく、または、共重合体であってもよい。
また、本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマーは、23℃における飽和吸水率が1質量%以下であるものが好ましく、なかでも0.1質量%〜0.7質量%の範囲内であるものが好ましい。このようなシクロオレフィン系ポリマーを用いることにより、本発明の製造方法により得られるタッチパネルを吸水による光学特性の変化や寸法の変化がより生じにくいものとすることができるからである。
ここで、上記飽和吸水率は、ASTMD570に準拠し23℃の水中で1週間浸漬して増加重量を測定することにより求められる。
さらに、本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマーは、ガラス転移点が100℃〜200℃の範囲内であるものが好ましく、特に100℃〜180℃の範囲内であるものが好ましく、なかでも100℃〜150℃範囲内であるものが好ましい。ガラス転移点が上記範囲内であることにより、本発明の製造方法により得られるタッチパネルを耐熱性および加工適性により優れたものにできるからである。
透明基材に用いられるCOP系基材の具体例としては、例えば、Ticona社製 Topas、ジェイエスアール社製 アートン、日本ゼオン社製 ZEONOR、日本ゼオン社製 ZEONEX、三井化学社製 アペルや、これらの基材に延伸処理を施したもの等挙げることができる。
本工程に用いられる透明基材は、通常、長尺状である。このような透明基材の大きさについては、製造されるタッチパネルの個数、サイズ等により適宜選択され、特に限定されないが、長尺の短辺の長さが、100mm〜2000mmの範囲内、なかでも、300mm〜1600mmの範囲内、特に500mm〜1400mmの範囲内であることが好ましい。長尺の短辺の長さが上記範囲を超える場合は、R to Rプロセスによりタッチパネルを製造するための製造ラインの規模が大きくなり、製造ラインを制御することが困難となる可能性があるからである。また、長尺の短辺の長さが上記範囲に満たない場合は、長尺の長辺方向に加えられる張力に対する強度が小さくなりR to Rプロセスに用いることが困難となる可能性があるからである。
一方、長尺の長辺の長さについては、R to Rプロセスに用いることが可能な程度の長さであれば特に限定されない。本工程に用いられる透明基材は、通常、ロール芯に巻回されて用いられる。
上記透明基材の厚みとしては、R to Rプロセスにより後述する第1透明電極および第2透明電極を形成可能な程度の厚みであれば特に限定されないが、20μm〜400μmの範囲内、なかでも30μm〜300μmの範囲内、特に50μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。透明基材の厚みが上記範囲に満たない場合は、R to Rプロセスにより第1透明電極および第2透明電極を形成することが困難となる可能性があるからであり、透明基材の厚みが上記範囲を超える場合は、タッチパネルの薄膜化、軽量化を図ることが困難となる可能性があるからである。
(2)透明導電膜
次に、本工程において形成される透明導電膜について説明する。透明導電膜としては、透明基材の全面上に形成されてもよく、透明基材の表面上のタッチパネルが形成される領域のみにパターン状に形成されてもよいが、通常、透明基材の全面上に形成される。
透明導電膜に用いられる材料としては、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛や、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などの金属酸化物を挙げることができる。本発明においては、これらの金属酸化物が2種以上複合されてもよい。本発明においては、上述したなかでも、ITOを用いることが好ましい。後述するアニール処理を施すことにより、低抵抗で耐薬品性の良好な透明導電膜とすることができるからである。
透明導電膜の厚みとしては、後述する第1透明電極および第2透明電極が電極として機能することができれば特に限定されるものではないが、15nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
透明電極の厚みが上記範囲に満たない場合は、透明電極を均一な厚みで形成することが困難であるからであり、透明電極の厚みが上記範囲を超える場合は、抵抗が高くなるからである。また、透明電極の成膜に用いられる時間や材料が多くなるため、製造コストが高くなるからである。
(3)透明導電膜の形成方法
次に透明導電膜の形成方法について説明する。
本工程において透明導電膜の形成時に透明基材に加えられる張力としては、上述した関係式1および関係式2を満たし、透明基材の表面上に所望の透明導電膜を形成することができる程度であれば特に限定されないが、なかでも5.0N/mm未満、特に4.0N/mm以下であることが好ましい。上記張力を上記値未満とすることにより、透明基材に負担をかけることなく、透明導電膜を形成することが可能となるからである。
また、上記張力の下限としては、1.0N/mm2程度とすることができる。上記値を下回る場合は、透明基材上に透明導電膜を形成することが困難となる可能性があるからである。
一方、透明導電膜形成時の透明基材の温度としては、上述した関係式1および関係式2を満たしていれば特に限定されない。また、上記透明基材の温度は、透明導電膜形成時において透明基材が置かれる雰囲気の温度、透明基材への加熱温度と同等とすることができることから、本工程における雰囲気の温度および上記加熱温度が上述した条件を満たしていれば特に限定されない。
本工程においては透明導電膜を形成する前処理として、透明基材を加熱する脱ガス処理を行ってもよい。脱ガス処理を行うことで、透明基材の表面上に付着している水分や油分などの不純物を蒸発または昇華させることにより不純物を透明基材の表面上から取り除くことが可能となる。上記脱ガス処理の加熱温度としては、関係式1および関係式2を満たし、不純物を除去することができれば特に限定されないが、80℃以上、なかでも80℃〜110℃の範囲内、特に85℃〜105℃の範囲内であることが好ましい。上記加熱温度を上記範囲内とすることにより、透明基材の表面上から不純物を好適に取り除くことが可能となる。
また、上記加熱温度の上限としては、120℃未満である。
透明導電膜の成膜方法としては、一般的な金属膜の成膜方法を用いることができ、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のPVD法や、CVD法等が挙げられる。
また、透明導電膜の成膜時における透明基材の温度としては、上記関係式1および関係式2を満たし、所望の厚みで透明導電膜を形成することができれば特に限定されないが、通常、−20℃〜100℃の範囲内、より好ましくは−20℃〜50℃の範囲内に設定される。
また、透明導電膜成膜時における雰囲気としては、真空状態や、不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
本工程においては、形成された透明導電膜にアニール処理を施すことが好ましい。アニール処理を行うことにより、アモルファス状態の透明導電膜を多結晶状態の透明導電膜とすることができ、透明導電膜の電気抵抗率を低下させ、耐薬品性を向上させることが可能となるからである。ここで、耐薬品性とは、透明導電膜を溶解させることを意図していない薬品に対して透明導電膜が曝される場合の、透明導電膜の溶解のし難さのことである。
上記アニール処理は、通常、透明導電膜を加熱することにより行われる。上記アニール処理における加熱温度としては、上記関係式1および関係式2までを満たし、多結晶状態の透明導電膜を得ることができれば特に限定されないが、80℃以上、なかでも、80℃〜110℃の範囲内、特に85℃〜105℃の範囲内であることが好ましい。また、上記温度の上限としては120℃未満である。
本工程においては、通常、透明基材の一方の表面上に透明導電膜が形成され、必要に応じてアニール処理を行った後、透明基材の他方の表面上に透明導電膜が形成され、必要に応じてアニール処理が行われる。
本工程においては、透明基材の両方の表面上に透明導電膜の形成後(アニール処理を行う場合は、アニール処理後)において、必要に応じて、透明基材の少なくとも一方の表面上に金属材料膜を形成してもよい。また、上記金属材料膜を形成する場合は、透明基材の両方の表面上に形成することがより好ましい。上記金属材料膜を形成することにより、後述する露光および現像処理工程において、両面同時に露光を行う場合に、透明基材の一方の表面側に形成されたフォトレジスト膜を露光するために照射された露光光が、第1透明導電膜/透明基材/第2透明導電膜から構成される積層体を透過して、透明基材の他方の表面上に形成されたフォトレジスト膜を露光してしまうことを好適に抑制することができるからである。また、上記金属材料膜を用いて後述する配線等を形成することができるからである。
なお、金属材料膜に用いられる金属材料については、後述する「4.その他の工程」の項で説明する透明電極用配線に用いられる金属材料と同様とすることができる。また、金属材料膜の形成方法については、上述した透明導電膜の形成方法と同様とすることができる。
また、本工程により両面に透明導電膜が形成された透明基材については、通常、ロール芯に巻回された後、後述する露光および現像処理、エッチング工程等が行われる。
2.露光および現像処理工程
本発明における露光および現像処理工程は、上記第1透明導電膜上および上記第2透明導電膜上にフォトレジスト膜を形成し、露光および現像処理を施すことにより、上記第1透明導電膜上に第1透明電極のパターンを有する第1フォトレジスト層を形成し、上記第2透明導電膜上に第2透明電極のパターンを有する第2フォトレジスト層を形成する工程である。
ここで、「第1透明導電膜上および上記第2透明導電膜上に形成する」とは、第1透明導電膜上および上記第2透明導電膜上に直接形成する場合だけではなく、第1透明導電膜上および上記第2透明導電膜上に他の層を介して形成する場合を含む概念である。また、以下の説明において、第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層に共通する事項等について説明する場合は、単にフォトレジスト層と称して説明する場合がある。
本工程においては、第1フォトレジスト層または第2フォトレジスト層のうち、いずれか一方のフォトレジスト層を形成した後、他方のフォトレジスト層を形成してもよく、第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層の両方を同時に形成してもよいが、第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層の両方を同時に形成することが好ましい。製造効率高く、タッチパネルを製造することができるからである。
本工程に用いられるフォトレジストとしては、透明導電膜上に所望の厚みでフォトレジスト膜を成膜することができれば特に限定されず、限定されるものではなく、一般的なものを用いることができる。フォトレジストは、ポジ型およびネガ型のいずれであってもよい。
また、本工程においては、フォトレジストとして、液状であってもよく、ドライフィルムレジストを用いてもよい。
フォトレジスト膜の形成方法としては、フォトレジストが液状である場合、第1透明導電膜上および第2透明導電膜上にフォトレジストを塗布する方法が用いられ、塗布法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、ディップコート法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、スプレーコート法、フレキソ印刷法等が用いられる。第1透明導電膜上および第2透明導電膜上にフォトレジスト膜を同時に形成する場合は、ディップコート法を好適に用いることができる。
また、フォトレジストがドライフィルムレジストである場合は、第1透明導電膜上および第2透明導電膜上にラミネートする方法を挙げることができる。
フォトレジスト膜をパターン露光する方法としては、例えば、フォトマスクを介して露光する方法、レーザー描画法等、一般的な方法を用いることができる。また、透明基材の両方の表面上に形成されたフォトレジスト膜の同時露光等を行う場合は、本工程における露光強度としては、一方の透明導電膜上に形成されたフォトレジスト膜を露光した場合に、他方のフォトレジスト膜に影響を与えない程度であれば特に限定されない。
また、上記同時露光を行う場合は、上述したように、透明導電膜上に金属材料膜が形成された透明基材を用いることが好ましい。
フォトレジスト膜を現像する方法としては、例えば現像液を用いる方法を適用することができる。現像液としては、一般的に使用されている有機アルカリ系現像液を使用できる。また、現像液として、無機アルカリ系現像液や、フォトレジスト膜の現像が可能な水溶液を使用することもできる。フォトレジスト層を現像した後は、水等で洗浄することが好ましい。
本工程における第1フォトレジスト層のパターン形状としては、第1透明電極のパターンを有していれば特に限定されず、第1透明電極のパターンのみを有していてもよく、第1透明電極および後述する第1透明電極用配線のパターンを有していてもよい。
また、第2フォトレジスト層のパターン形状についても同様に、第2透明電極のパターンを有していれば特に限定されず、第2透明電極のパターンのみを有していてもよく、第2透明電極および後述する第2透明電極用配線のパターンを有していてもよい。
本工程において透明基材に加えられる張力としては、上記関係式1および関係式2を満たし、所望の第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層を形成することができれば特に限定されず、上述した透明導電膜形成工程における張力と同様の数値範囲内で設定することができるので、ここでの説明は省略する。また、本工程における上記張力は、上述した透明導電膜形成工程における張力以下とすることが好ましい。透明基材の表面上に形成された透明導電膜への上記張力による影響を少なくすることができ、透明導電膜に負担をかけずにフォトレジスト層を形成することができるからである。
また、本工程における透明基材の温度としては、第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層を形成することができ、かつ上記関係式1および関係式2を満たすことが可能な程度であれば特に限定されず、上述したように、本工程において透明基材が置かれる雰囲気の温度および加熱温度が上述した条件を満たしていれば特に限定されない。
本工程においては、通常、塗布法によるフォトレジスト膜の成膜後、および現像時における現像液の塗布後に乾燥処理が行われることから、上記乾燥処理における加熱温度が上述した条件を満たす程度の温度であれば特に限定されない。
本工程における乾燥処理における加熱温度としては、50℃以上、なかでも70℃〜110℃の範囲内、特に85℃〜105℃の範囲内であることが好ましい。また、上記加熱温度の上限は、120℃未満である。上記加熱温度が上記範囲に満たない場合は、乾燥処理に要する時間が長くなることから製造効率が低下してしまう可能性や、フォトレジスト膜を十分に乾燥させることができない可能性や、十分に現像を行うことができない可能性があるからである。
上記加熱温度としては、上述した数値範囲のなかでもより高い温度を採用することが好ましい。ここで、従来から検討が行われているPET基材を用いたR to Rプロセスによるタッチパネルの製造方法においては、100℃程度の加熱温度で乾燥させることが可能なフォトレジストや現像液等が用いられている。したがって、本工程においてもより高い温度を採用することにより、PET基材を用いた場合と同様のフォトレジスト等を適用することができ、同等の時間で乾燥処理を行うことが可能となる。
3.エッチング工程
上記第1透明導電膜および上記第2透明導電膜をパターン状にエッチングすることにより、上記第1透明電極および上記第2透明電極を形成する工程である。
本工程においては、第1透明導電膜または第2透明導電膜のうち、いずれか一方の透明導電膜をエッチングしたのち、他方の透明導電膜をエッチングしてもよく、第1透明導電膜および第2透明導電膜の両方を同時にエッチングしてもよいが、第1透明導電膜および第2透明導電膜の両方を同時にエッチングすることが好ましい。製造効率を向上させることができるからである。また、以下の説明において、第1透明電極および第2透明電極に共通する事項等について説明する場合は、単に透明電極と称して説明する場合がある。
本工程におけるエッチング方法としては、ウェットエッチングおよびドライエッチングのいずれも適用することができる。本発明においては、ウェットエッチングを用いることがより好ましい。なお、ウェットエッチングについては、公知の方法を用いることができる。また、本工程においてはエッチング後に水等を用いた洗浄処理が行われる。
なお、透明導電膜上に金属材料膜が形成されている場合については、後述する「4.その他の工程」で説明する。
また、本工程においては、通常、第1透明電極および第2透明電極の形成後に第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層を剥離するフォトレジスト層剥離工程が行われる。
第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層を除去する方法としては、中でも、酸化物半導体層へのダメージを低減できることから、アセトン、トルエン等の有機溶剤、剥離液等の薬液を用いる方法が好ましい。剥離液としては、一般的に使用されている剥離液を使用できる。
本工程により形成される第1透明電極および第2透明電極のパターン等については、一般的なタッチパネルに用いられるものと同様とすることができるのでここでの説明は省略する。
本工程において透明基材に加えられる張力としては、上述した関係式1および関係式2を満たし、所望のパターンを有する第1透明電極および第2透明電極を形成することができる程度であれば特に限定されず、上述した露光および現像処理工程の項で説明した内容と同様とすることができる。また、本工程における張力としては、上記露光および現像処理工程における張力と同等であることが好ましい。
また、本工程における透明基材の温度としては、上記関係式1および関係式2を満たし、エッチングにより第1透明電極および第2透明電極を形成することができれば特に限定されない。
本工程においては、通常、エッチング後の洗浄処理やフォトレジスト層剥離工程後に乾燥処理が行われることから、上記乾燥処理における加熱温度が上述した条件を満たす温度であれば特に限定されず、上述したように、本工程において透明基材が置かれる雰囲気の温度および加熱温度が上述した条件を満たしていれば特に限定されない。
本工程における乾燥処理における加熱温度としては、50℃以上、なかでも70℃〜110℃の範囲内、特に80℃〜105℃の範囲内であることが好ましい。また、上記加熱温度の上限は120℃未満である。上記加熱温度が上記範囲に満たない場合は、第1透明電極および第2透明電極の表面の十分に乾燥させることができず、水分等によりタッチパネルが劣化する可能性や、乾燥処理に要する時間が長くなり、製造効率が低下する恐れがあるからである。また、上述した数値範囲内のなかでも高い温度であることが好ましい。これにより、PET基材を用いた場合と同等の時間で乾燥処理を行うことができるからである。
4.その他の工程
本発明のタッチパネルの製造方法は、上述した各工程を有するものであれば特に限定されず、必要な工程を適宜選択して追加することができる。以下、本発明における任意の工程について説明する。
(1)高屈折率層および低屈折率層形成工程
本発明の製造方法により製造されるタッチパネルは、図9に例示するように、透明基材1と第1透明電極21との間および透明基材1と第2透明電極22との間に、透明電極の屈折率よりも高い屈折率を有する高屈折層5および透明電極の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率層6が形成されていることが好ましい。透明電極と屈折率の異なる層を配置することにより、光の干渉効果を利用して、透明電極のパターンの有無による反射分光の差を低減させて、観察者から第1透明電極および第2透明電極が観察されること抑制できるからである。なお、図9は、本発明のタッチパネルの製造方法により製造されるタッチパネルの他の例を示す概略断面図であり、説明していない符号については図4と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
上記高屈折率層の材料としては、透明導電膜の材料よりも高い屈折率を有する材料であれば特に限定されず、例えば酸化ニオブを用いることができる。
また、上記低屈折率層の材料としては、透明導電膜の材料よりも低い屈折率を有する材料であれば特に限定されず、例えば酸化珪素を挙げることができる。
上記高屈折率層および低屈折率層は透明基材の全面上に形成されてもよくタッチパネルが形成される領域のみにパターン状に形成されてもよいが、通常は、透明基材の全面上に形成される。また、上記高屈折率層および低屈折率層は、通常、透明基材上に高屈折率層および低屈折率層の順に積層されて形成される。また、上記高屈折率層および低屈折率層の厚みについては、所望の透過率や反射率に応じて適宜設定される。
高屈折率層および低屈折率層の形成方法については、上述した透明導電膜の成膜方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本工程において透明基材に加えられる張力、および透明基材の温度については上述した透明導電膜形成工程における上記張力および透明基材の温度と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(2)透明電極用配線形成工程
本発明の製造方法により製造されるタッチパネルは、図4に例示するように、透明基材1の第1透明電極21側の表面上に、第1透明電極21と接続された第1透明電極用配線41が形成され、透明基材1の第2透明電極22側の表面上に第2透明電極22と接続された第2透明電極等配線42が形成される。以下の説明において、記第1透明電極用配線および第2透明電極用配線に共通する事項等について説明する場合は、透明電極用配線と称して説明する場合がある。
透明電極用配線に用いられる材料としては、上述した透明導電膜の材料が用いられてもよく、透明導電膜の材料より高い電気伝導率を有する金属材料が用いられてもよい。例としては、アルミニウム、モリブデン、パラジウム、銀、クロム、銅等の金属及びそれらを主成分とする合金、あるいはそれら合金を含む積層体が挙げられる。
上記透明電極用配線の形成方法としては、透明導電膜の材料を用いる場合は、上述した露光および現像処理工程ならびにエッチング工程により透明電極と一体で形成することができる。
一方、上記金属材料を用いる場合、金属材料膜を所望のパターン状にエッチングする方法であってもよく、金属ペーストを用いて所望のパターン状に印刷する方法であってもよいが、エッチングによる方法であることがより好ましい。透明電極用配線の幅を細く、厚みを薄く形成することができることから、加工性に優れたタッチパネルを得ることができる。なお、エッチングにより透明電極用配線を形成する場合は、金属材料としては少なくとも透明電極とは異なるエッチング液により処理することが可能な材料が用いられる。また、本発明における金属材料としては、透明導電膜と同じエッチング液でエッチング可能な材料を用いることもできる。この場合、透明導電膜および金属材料膜の積層体を透明電極および透明電極用配線のパターンを有するフォトレジスト層をマスクとしてエッチングする際に、1種類のエッチング液を用いて透明導電膜および金属材料膜をエッチングし、フォトレジスト層を剥離したのち、金属材料膜のみをエッチング可能なエッチング液を用いて透明電極上の金属材料膜を除去することができ、エッチングの回数を少なくすることができる。
透明電極用配線形成工程を含むタッチパネルの製造方法について図を用いて説明する。図10は、本発明のタッチパネルの製造方法の他の例を示す工程図である。透明電極用配線形成工程においてエッチングにより透明電極用配線を形成する場合、まず、図10(a)に例示するように、透明導電膜形成工程により形成された第1透明導電膜121上に第1金属材料膜141を形成し、第2透明導電膜122上に第2金属材料膜142を形成する(以下、金属材料膜形成工程と称する場合がある)。次に図10(b)に例示するように、露光および現像処理工程において、第1金属材料膜141上に第1透明電極および第1透明電極用配線のパターンを有する第1フォトレジスト層31を形成し、第2金属材料膜142上に第2透明電極および第2透明電極用配線のパターンを有する第2フォトレジスト層32を形成する。次に図10(c)に例示するように、エッチング工程において、まず、第1金属材料膜141および第2金属材料膜142をパターン状にエッチングし、次いで図10(d)に例示するように、第1透明導電膜121および第2透明導電膜122をパターン状にエッチングして第1透明電極21および第2透明電極22を形成する。次に、図示はしないが、第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層を剥離した後、再度、透明基材の第1透明電極側の表面上および第2透明電極側の表面上にフォトレジスト膜を形成し、露光および現像処理を行うことにより、透明基材の第1透明電極側に第1透明電極用配線のパターンを有する第3フォトレジスト層(図示せず)を形成し、図10(e)に例示するように、透明基材1の第2透明電極22側に第2透明電極用配線のパターンを有する第4フォトレジスト層34を形成する(以下、第2露光および現像処理工程と称する場合がある)。なお、図示はしないが、上記第3フォトレジスト層および第4フォトレジスト層のパターンとしては透明電極用配線が形成される領域全体を覆うパターンであってもよい。
次に、第1透明電極21上の第1金属材料膜141および第2透明電極22上の第2金属材料膜142をエッチングすることにより除去した後、第3フォトレジスト層および第4フォトレジスト層34を剥離する(以下、第2エッチング工程と称する場合がある。)ことにより、図10(f)に例示するタッチパネル10を製造することができる。
上述した透明電極用配線形成工程における金属材料膜形成工程、第2露光および現像処理工程、ならびに第2エッチング工程の各工程における透明基材の温度および透明基材に加えられる張力については、それぞれ透明導電膜形成工程、露光および現像処理工程、ならびにエッチング工程における上記透明基材の温度および張力と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(3)その他の工程
本発明においては、上述した高屈折率層および低屈折率層形成工程ならびに透明電極用配線形成工程以外にも、任意の工程を有することができる。このような工程としては、例えば、上述した透明導電膜形成工程、必要に応じて行われる高屈折率層および低屈折率層形成工程の前に、透明基材の表面上に透明樹脂から構成されるバッファー層を形成する工程や、長尺状の透明基材に形成された複数のタッチパネルを分ける断裁工程等を挙げることができる。本発明においては、上述したいずれの任意の工程においても、上記透明基材の温度および上記張力は関係式1および関係式2を満たすように調整される。
5.タッチパネルの製造方法
本発明のタッチパネルの製造方法は、全ての工程において透明基材の温度および透明基材に加えられる張力が上述した関係式1および関係式2を満たすことを特徴とする製造方法である。本発明においては、全ての工程における張力が5.0N/mm未満であることが好ましい。上記張力を上記値未満とすることにより、透明基材の温度を比較的高い温度とすることができる。したがって、透明導電膜形成工程において必要に応じて行われるアニール処理、露光および現像処理工程ならびにエッチング工程における各層の乾燥処理を比較的高い温度で行うことができるため、上記アニール処理および乾燥処理にかかる時間を短くすることが可能となる。よって、製造効率高く、タッチパネルを製造することが可能となる。
6.タッチパネル
本発明の製造方法により製造されるタッチパネルは、透明基材と、透明基材の一方の表面上にパターン状に形成された第1透明電極と、透明基材の他方の表面上にパターン状に形成された第2透明電極とを有するものである(図4参照)。
また、上記タッチパネルは、投影型静電容量方式のタッチパネルであり、通常、表示装置の観察者側表面に配置されるものである。
また、本発明のタッチパネルの製造方法は、透明基材と、透明基材の一方の表面上にパターン状に形成された第1透明電極と、透明基材の他方の表面上にパターン状に形成された第2透明電極とを有するタッチパネルであれば、投影型静電容量方式以外のタッチパネルの製造方法としても適用することができる。このようなタッチパネルとしては、例えば、抵抗膜式等を挙げることができる。
タッチパネルの用途としては、例えば券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機等の入力手段として用いられる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を用いて本発明についてより具体的に説明する。
なお、以下の各工程における未加熱時の雰囲気の温度は20℃〜40℃の範囲内とする。
また、以下の実施例および比較例においては、透明導電膜形成工程をR to Rプロセスにより行い、露光および現像処理工程ならびにエッチング工程を連続のR to Rプロセスで行った。
[実施例]
(透明導電膜形成工程)
以下の手順により、透明導電膜を含む積層体を透明基材上に形成した。本工程において透明基材に加わる張力は、1N/mmとした。
透明基材として、COP系基材(日本ゼオン社製 ZF16)を用いた。100℃で3分間にわたって、透明基材に対する脱ガス処理を実施した。次に、透明基材の一方の表面上に、酸化ニオブからなる高屈折率膜(膜厚9nm)と、酸化珪素からなる低屈折率膜(膜厚48nm)と、ITOからなる透明導電膜(膜厚30nm)とをスパッタリングによって順に設けた。
上記各膜の形成時における透明基材の温度は100℃であった。
得られた透明導電膜に対して、アニール装置を用いてアニール処理を実施した。アニール処理は、温度100℃で実施した。
上記アニール処理後の透明導電膜上にAPCからなる金属材料膜をスパッタリングによって設けた。APCの成膜時における透明基材の温度についてはITO成膜時と同様とした。なお、APCは銀を主体とし、パラジウムおよび銅を含む合金である。
透明基材の他方の表面上に、上述した手順で、高屈折率膜、低屈折率膜、透明導電膜、および金属材料膜を設けた。
(露光および現像処理工程)
以下の手順により露光および現像処理工程を行った。本工程において透明基材に加えられる張力は、4.0N/mmとした。
透明基材の両方のAPC表面上に、ポジ型感光樹脂を塗布してフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー法によって両面同時露光した後、現像処理を行ってパターニングすることにより第1透明電極および第1透明電極用配線のパターンを有する第1フォトレジスト層および第2透明電極および第2透明電極用配線のパターンを有する第2フォトレジスト層を形成した。
また、本工程においては、フォトレジスト膜の形成時に乾燥処理を行った。その際の乾燥温度は、90℃とした。
(エッチング工程)
以下の手順によりエッチング工程を行った。本工程において透明基材に加えられる張力については露光および現像処理工程と同様とした。
第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層をマスクとして、両面に形成された金属材料膜と第1透明導電膜および第2透明導電膜とを、塩化第二鉄および塩酸の水溶液(塩化第二鉄エッチング液)をエッチング液として同時にエッチングした。その後、第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層を水酸化カリウム水溶液で剥離し、再度ポジ型感光樹脂を塗布しフォトリソグラフィー法によってパターニングすることにより、第1透明電極用配線および第2透明電極用配線のパターンを有する第3フォトレジスト層および第4フォトレジスト層を形成した。その後、燐酸、硝酸、酢酸、水を5:1:5:5(容積比)の割合で配合してなる燐硝酢酸水溶液をエッチング液として使用し、第1透明電極および第2透明電極上の金属材料膜をパターニングした。次いで、第3フォトレジスト層および第4フォトレジスト層を水酸化カリウム水溶液で剥離した。
また、本工程においては、それぞれのエッチング後、およびフォトレジスト層の剥離後に、洗浄処理および乾燥処理を行った。その際の乾燥温度は、70℃とした。
以上の工程を行うことにより、透明基材の表面上にパターニングされた第1電極および第1透明電極用配線、並びに第2透明電極及び第2透明電極用配線が形成されたタッチパネルを得た。
実施例で得られたタッチパネルは、透明基材のクラック、シワに起因するタッチパネル全体のクラック、シワの生じていないものであった。
[比較例1]
透明導電膜形成工程において張力を5N/mm、成膜時における透明基材の温度を100℃にしたこと以外は、実施例1と同様にタッチパネルを作製したところ、透明基材にしわが発生し、それを起点にクラックとなった。
[比較例2]
アニール処理において温度を140℃としたこと以外は、実施例1と同様にタッチパネルを作製したところ、透明基材にしわが発生し、それを起点にクラックとなった。
[比較例3]
露光および現像処理工程における張力を7N/mm、乾燥温度を90℃としたこと以外は、実施例1と同様にタッチパネルを作製したところ、透明基材にしわが発生し、それを起点にクラックとなった。
[比較例4]
エッチング工程における張力を7N/mm、乾燥温度を90℃、と設定したこと以外は、実施例1と同様にタッチパネルを作製したところ、透明基材にしわが発生し、それを起点にクラックとなった。
比較例1〜比較例4から、タッチパネルセンサの全工程において上記張力および透明基材の温度が関係式1および関係式2を満たさない場合は、透明基材にシワおよびクラックが形成されることが確認された。
1 … 透明基材
3 … フォトレジスト膜
10 … タッチパネル
21 … 第1透明電極
22 … 第2透明電極
31 … 第1フォトレジスト層
32 … 第2フォトレジスト層
121 … 第1透明導電膜
122 … 第2透明導電膜

Claims (2)

  1. 屈曲性を有する透明基材を用いたロール・ツー・ロール(Roll to Roll)プロセスにより、投影型静電容量方式のタッチパネルを製造するタッチパネルの製造方法であって、
    前記透明基材がシクロオレフィン系ポリマーから構成される基材であり、
    前記透明基材の一方の表面上に第1透明導電膜を形成し、前記透明基材の他方の表面上に第2透明導電膜を形成する透明導電膜形成工程と、
    前記第1透明導電膜上および前記第2透明導電膜上にフォトレジスト膜を形成し、露光および現像処理を施すことにより、前記第1透明導電膜上に第1透明電極のパターンを有する第1フォトレジスト層を形成し、前記第2透明導電膜上に第2透明電極のパターンを有する第2フォトレジスト層を形成する露光および現像処理工程と、
    前記第1透明導電膜および前記第2透明導電膜をパターン状にエッチングすることにより、前記第1透明電極および前記第2透明電極を形成するエッチング工程とを有し、
    前記タッチパネルの製造方法の全工程における前記透明基材の温度および前記透明基材に加えられる張力が下記の関係式1および関係式2を満たすことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
    N≦−0.2t+24(関係式1)
    N≦6.0(N/mm)(関係式2)
    (式中、tは前記透明基材の温度、Nは前記張力である。)
  2. 前記張力が5.0N/mm未満であることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルの製造方法。
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