関連出願に関する相互参照
本出願は、米国仮出願第61/523897号(2011年8月16日出願)の優先権を主張する。前記出願の全開示は参照することにより本明細書に組み込まれる。
《発明の分野》
本発明は、腫瘍、加齢発症タンパク質毒性、ストレス誘発性のうつ病、炎症、及びにきびを治療するためのFOXO転写因子タンパク質の三環式化学調節物質の使用に関する。
《発明の背景》
FOXO(フォークヘッド転写因子、クラスO)タンパク質は、生理的、代謝的、及び発達上の経路の様々な制御に関与する転写因子の一群である。それらは、インスリン及び増殖因子シグナルを含む、多くのシグナル伝達経路の下流エフェクターであり、それらはまた、酸化的ストレス及び栄養欠乏によって調節される。FOXOの活動によって影響を受ける細胞プロセスには、細胞周期の制御、分化、増殖、及びアポトーシスが含まれる。FOXO媒介プロセスの異常は、腫瘍形成、炎症、糖尿病、及び神経変性状態などを含む、多くの病状に関与している。FOXO転写因子の活性は、それらの細胞内局在、特に細胞質から核への局在化、及びそれらのその後の転写活性化によって、部分的に制御されている。
FOXO1、FOXO3a、FOXO4、及びFOXO6と命名されたFOXOタンパク質4個がヒトの細胞に存在し、それらの活性は、安定性(タンパク質分解切断)、細胞内局在、及び転写活性化を含む、様々なメカニズムによって制御されている。ファミリーメンバーの最初の3つの活性、特にFOXO1では、その標的遺伝子の転写活性化によって直接的に、又は他の核転写因子との相互作用により間接的に、のどちらかによりその作用を発揮する、核FOXO1の細胞質核間における移行により、制御される。
本明細書に記載される化合物は、三環式骨格を基礎としており、抗増殖効果を示し、そして腫瘍治療における単剤療法として有用である。さらに、それらは、抵抗性が発生した化学療法に対する感受性を回復させるために、他の薬剤と組み合わせて使用することができる。
《発明の概要》
三環式の属は、現在では、FOXO1転写因子の核移行を誘導することが見出された。本明細書に記載される化合物はまた、抗増殖効果を保持するが、有意にドーパミン結合が減少し、従って、CNS及びCVの副作用を媒介した、低下したGPCRを有する可能性がある。これらの薬剤は、腫瘍治療における単剤療法を含む、様々な疾患の治療に有用であり、又は抵抗性が発生した化学療法に対する感受性を回復するために、他の薬剤と組み合わせて使用される。
第一の態様においては、発明は、式(I):
{式中、
Xは、−S−、−(CH
2−CH
2)−、及び−CH=CH−からなる群から選択され;
Yは、
からなる群から選択され、
Aは、Yでスピロ環として結合された、3〜6員環の脂肪族炭素環又は複素環であり、そして、Aは、OH、F、シアノ基、アミノ基、(C
1−C
3)アルキルアミノ基、(C
1−C
3)ジアルキルアミノ基、(C
1−C
3)アルキル基、(C
1−C
3)ハロアルキル基、(C
1−C
3)ハロアルコキシ基、及び(C
1−C
3)アルコキシ基から選択される置換基1個又は2個で、さらに置換されていてもよく;
R
1、R
2、R
3、及びR
4は、独立して、H、ハロゲン、−N
3、−NR
6R
7、(C
1−C
6)アルキル基、(C
1−C
6)ハロアルキル基、−OR
6、−C(O)R
6、−OC(O)R
6、−C(O)NR
6R
7、−C(O)OR
6、−SR
6、−SO
2R
6、及び−SO
2NR
6R
7からなる群から選択され;
R
5は、−(CR
15R
16)
p−Q
q−(CR
15R
16)
n―p−Z、又は
であり;
R
5aは、=CR
14(CR
15R
16)
p−Q
q−(CR
15R
16)
m―p−Zであり;
Qは、−O−、−NR
14−、及び
から選択され;
R
6及びR
7は、それぞれ独立して、H及び(C
1−C
6)アルキル基からなる群から選択され
R
14は、H又は(C
1−C
3)アルキル基であり、
R
15及びR
16は、それぞれ、それらが記載されているそれぞれの箇所において、独立して、H、OH、シアノ基、アミノ基、(C
1−C
3)アルキルアミノ基、(C
1−C
3)ジアルキルアミノ基、(C
1−C
3)アルキル基、(C
1−C
3)ハロアルキル基、(C
1−C
3)ハロアルコキシ基、及び(C
1−C
3)アルコキシ基から選択されるか、又は、R
14、R
15、及びR
16のうちの2つが一緒になって、3〜7員の炭素環若しくは複素環を形成し、前記3〜7員の炭素環若しくは複素環は、OH、F、シアノ基、アミノ基、(C
1−C
3)アルキルアミノ基、(C
1−C
3)ジアルキルアミノ基、(C
1−C
3)アルキル基、(C
1−C
3)ハロアルキル基、(C
1−C
3)ハロアルコキシ基、及び(C
1−C
3)アルコキシ基から選択される置換基1個又は2個で、さらに置換されていてもよく;
mは、1〜3の整数であり;
nは、2〜4の整数であり;
pは、0、1又は2であり;
qは、0又は1であり;
tは、0、1又は2であり;
uは、0、1又は2であり、但し、Yが
の場合は、uは2であり;
vは、1、2又は3であるものとし、そして、qが0であり、そして、それらが記載されている全ての箇所において、R
15及びR
16の全てがHであるという場合は、nは4ではないものとし;
Zは、NHSO
2R
17、−NHC(O)NR
8R
9、−NHC(O)OR
8、−S(O)
2NR
8R
9、置換又は非置換の環状カルバマート、置換又は非置換の環状尿素、環状イミド、シアノグアニジンからなる群から選択され;
R
8及びR
9は、独立して、H、置換又は非置換の(C
1−C
6)アルキル基、及び置換又は非置換の(C
3−C
7)シクロアルキル基から選択され;そして
R
17は、フェニル基及び単環式ヘテロアリール基から選択され、前記フェニル基及び単環式ヘテロアリール基は、場合により、OH、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、(C
1−C
3)アルキルアミノ基、(C
1−C
3)ジアルキルアミノ基、(C
1−C
3)アシルアミノ基、(C
1−C
3)アルキルスルホニル基、(C
1−C
3)アルキルチオ基、(C
1−C
3)アルキル基、(C
1−C
3)ハロアルキル基、(C
1−C
3)ハロアルコキシ基、及び(C
1−C
3)アルコキシ基から選択される置換基1個又は2個で、さらに置換されているものとする}
で表される化合物に関する。
第二の態様においては、発明は、上記化合物の、特に(a)腫瘍;(b)糖尿病;(c)自己免疫疾患(autoimmune disease);(d)加齢発症タンパク質毒性疾患(age onset proteotoxic disease);(e)気分障害;(f)尋常性座瘡;(g)固形臓器移植拒絶;(h)移植片対宿主病;(i)心臓肥大から選択される、病気の治療用医薬分野における方法及び使用に関する。
第三の態様においては、発明は、上記化合物を含む医薬組成物に関する。
発明の詳細な説明
置換基は、一般的に導入されたときに定義されており、明細書全体を通して、すべての独立請求項にその定義を保持している。
組成物の態様では、本発明は、上述したように、式(I):
に関する。式(I)の亜属は以下:
を含んでいる。式中の点線は、場合により存在する二重結合を示す。
いくつかの亜属においては、Zは、−NHSO2R17、−NHC(O)NR8R9、及び−NHC(O)OR8から選択される。
式中Zが、−NHSO
2R
17である亜属においては、いくつかは、式:
(式中、Arは、置換若しくは非置換のフェニル基、チエニル基、フラニル基、又はピロリル基である)
の化合物である。そして、とりわけ、それらは式(IA)又は(IA’):
であることができる。式(IA)及び(IA’)中、R
1及びR
3は、独立して、H及びハロゲンから選択されることができ;そして、R
2及びR
4はHである。
亜属において、式中Zが、−NHSO
2R
17である他の化合物は、式:
(式中、Arは、置換若しくは非置換のフェニル基、チエニル基、フラニル基、又はピロリル基であり、そして、Bは、3〜7員環の炭素環又は複素環である。環Bは、OH、F、シアノ基、アミノ基、(C
1−C
3)アルキルアミノ基、(C
1−C
3)ジアルキルアミノ基、(C
1−C
3)アルキル基、(C
1−C
3)ハロアルキル基、(C
1−C
3)ハロアルコキシ基、及び(C
1−C
3)アルコキシ基から選択される置換基1個又は2個で、さらに置換されていてもよい)
である。
A及びB環の特定の実施態様は、例えば:
であり、これらの式中、W
1、W
2、及びW
3は、−CH
2−、−O−、及び−CH(OH)−の中から選択される。
或る実施態様では、tは0である。或る実施態様では、Arは、メチル基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、メチルスルホニル基、トリフルオロメトキシ基、及びアセチルアミノ基から選択される置換基1個又は2個で場合により置換されていることのある、フェニル基又はチエニル基である。本発明の化合物においては、Arは、単環式アリール及びヘテロアリールに限定される。なぜならば、試験された二環式実施例においては、ほとんど又は全く活性が観察されなかったからである。これらの実施態様の中のいくつかにおいては、置換基1個又は2個は、Arがスルホンアミドとの結合点と近接しない箇所に位置している。例えば、Arがチオニル基である場合、3−クロロ−2−チエニルは、結合点と近接したハロゲン置換基を有するが、4−クロロ−2−チエニルは有しない。或る実施態様では、Arは、メチル基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基、及びトリフルオロメトキシ基から選択される置換基1つ又は2つで、3、4又は5位において場合により置換されていることのあるフェニル基である。その式中、R5が−(CR15R16)p−Qq−(CR15R16)n−p−Zであり、そして、本明細書を通じて、p及びqが0である態様では、R15及びR16はHであり、nは2又は3であることができる。
その式中、Zが−NHC(O)NR
8R
9及び−NHC(O)OR
8から選択される亜属においては、いくつかの化合物は式:
であり、式中、R
10は、OR
11及びNHR
11から選択され、そして、R
11は、置換又は非置換の(C
1−C
6)アルキル基、置換又は非置換の(C
3−C
7)シクロアルキル基、及び置換又は非置換の(C
5−C
14)アリール基からなる群から選択される。或る実施態様では、R
11は、(C
1−C
6)アルキル基である。
多くの実施態様では、R1及びR3は、独立して、H及びハロゲンからなる群から選択され、そして、R2及びR4は、Hである。
上記の属の全てのメンバーは、実用性予測のスクリーニングにおいて、生物学的活性を示す。しかしながら、特定の種は、出願人に対して特許性がないことが、文献の予備調査から明らかになる。従って、例えば、式:
である。これらは発明の概念の一部であるが、特許請求の範囲の化合物から除外されている。本明細書において、除外された属の特定のメンバーを使用する方法が、本件発明者に対して特許性を有すること、又は、本明細書において、特許性を有する属で除外されていない追加の種や亜属が、本件発明者に対して特許可能でないことが、審査の結果、見出されるかもしれない。この場合において、その結果生じた出願人の特許請求の範囲からの種や亜属の除外は、特許審査手続の人為的結果であり、公共の所有物でない属の全てのメンバーを包含するという、本件発明者の発明に対する概念や記載を反映したものと見なされるべきではない。
本明細書で用いている「化合物」の記載は、明示的にさらに限定しない限りは、その化合物の塩を含むことを意味することを、当業者は理解するであろう。従って、例えば、「式
で表される化合物」との記載は、上に示したように、式中、R
4はNH
2であり、R
4は、NH
3 +X
−(Xは任意の対イオン)である塩を含むであろう。特定の実施態様では、用語「式(I)で表される化合物」は、化合物又はその化合物の薬学的に許容可能な塩を意味する。特に記載又は記述のない限り、本明細書において記述された構造は、例えば、それぞれの不斉中心がRSの立体配置、(Z)及び(E)二重結合異性体、(Z)及び(E)構造異性体などの、全ての光学異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、及びシス−トランス異性体)を含むことを意味する。従って、単一の立体異性体及び鏡像異性体、ジアステレオマー、並びに本発明の化合物のシス−トランス異性体(又は立体配置)混合物は、本発明の範囲内である。本明細書中に現れる任意の炭素−炭素二重結合の形態は便宜のためだけに選択されており、特定の形態を示そうとするものではなく;従って、本明細書中で任意にトランスとして表された炭素−炭素二重結合はシス、トランス、又は任意の割合のこれら2つの混合物であることができる。特に明記しない限り、本発明の化合物の全ての互変異性体は本発明の範囲内である。
また、一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む医薬組成物もまた、本明細書で提供される。
用語「薬学的に許容可能な塩」は、無機酸及び塩基並びに有機酸及び塩基を含む、薬学的に許容可能な非毒性の酸又は塩基から調整された塩を指す。本発明の化合物が塩基性である場合、塩は、無機酸及び有機酸を含む薬学的に許容可能な非毒性の酸から調製することができる。本発明の化合物に適した薬学的に許容可能な酸付加塩は、酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸(ベシレート)、安息香酸、ホウ酸、酪酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、炭酸、クエン酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフチレンスルホン酸、硝酸、オレイン酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、ピバル酸、ポリガラクツロン、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、テオクル酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。化合物が酸性の側鎖を含む場合は、本発明の化合物に適した薬学的に許容可能な塩基付加塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛から製造される金属塩、又はリジン、アルギニン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、及びプロカインから製造される有機塩を含むが、これらに限定されない。さらなる薬学的に許容可能な塩は、適切な場合、非毒性のアンモニウムカチオン及びカルボキシレート、スルホネート、及び1〜20個の炭素原子を有するアルキル基が結合したホスホネートアニオンをさらに含む。
式(I)で表される化合物が、未加工の化学物質として投与されることは可能であるが、医薬組成物としてそれらを提供することが好ましい。更なる実施態様においては、本発明は、式(I)で表される化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な担体1個以上、及び場合によっては、他の治療成分1個以上を含む医薬組成物を提供する。担体は、製剤の他成分と適合し、その受容者にとって有害ではないという意味で「許容可能」でなければならない。
製剤は、経口又は非経口(皮下、皮内、筋肉内、静脈内及び関節内を含む)に適したもの、直腸又は局所(皮膚頬、舌下及び眼内を含む)投与に適したものを含む。最も適した投与経路は、受容者の状態及び疾患に依存してもよい。剤形は、便利なことに、単位剤形で提供され、薬学の分野についての当業者にとって周知な方法で調整される。全ての方法は、1以上の補助成分を構成する担体と、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩(「活性成分」)とを混合する工程を含む。一般的には、活性成分を液体担体又は微粉個体担体と均一かつ十分に混合することにより剤形を製造し、次いで、必要であれば、望ましい剤形に形成する。
本発明の経口投与に適した剤形は、それぞれが活性成分の規定量を含むカプセル剤、カシェ剤、又は錠剤のように分離した単位で、又は水中油型液体エマルジョン若しくは油中水型液体エマルジョンとして提供することができ;粉末又は顆粒として提供でき;水性液体若しくは非水性液体中の液剤又は懸濁液として提供することができる。活性成分は、ボーラス、舐剤又はペーストとしても提供することができる。
錠剤は、場合により、補助成分の1個以上とともに、圧縮又は成形によって調整することができる。圧縮錠は、場合により、結合剤、潤沢剤、不活性希釈剤、潤滑剤、表面活性剤若しくは分散剤と混合された流動型の粉剤又は顆粒剤を、適切な機械で圧縮することにより調整することができる。成形錠剤は、粉末化した化合物を不活性液体希釈剤で湿らせ、適切な機械において成形することにより調整することができる。錠剤は、場合により、その中の活性成分の放徐又は制御放出のために、コーティングし、又は割線を入れることができる。
非経口投与用製剤は、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤及び意図されたレシピエントの血液と製剤を等張にする溶質を含むことができる水性及び非水性の滅菌注射剤、並びに、沈殿防止剤や増粘剤を含むことができる水性及び非水性の滅菌懸濁液を含むことができる。製剤は、単位用量又は複数回用量容器、例えば、密封アンプル及びバイアルに入れてもよく、滅菌液体担体、例えば、生理食塩液、リン酸緩衝水溶液(PBS)などを使用直前に加えるだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存してもよい。即時調合注射溶液及び懸濁液は、前述の種類の無菌の粉末、顆粒及び錠剤から調製してもよい。
本発明の化合物は、放射性同位体で標識された形で存在することができるものと理解されたい。すなわち、本発明の化合物は、通常天然で見出される原子量若しくは原子番号と異なる原子量若しくは原子番号を含む原子を1個以上含むことができる。水素、炭素、リン、フッ素、及び塩素には、2H、3H、13C、14C、15N、35S、18F、及び36Clがそれぞれ含まれる。これらの放射性同位体及び/又は他の原子の他の同位元素を含む化合物は、本発明の範囲内である。トリチウム、すなわち3H及び炭素−14すなわち14Cの放射性同位体を含む化合物は、それらの調整及び検出の容易さから、特に好ましい。11C、13N、15O、及び18Fの同位体を含む化合物は、ポジトロン断層法に大変適している。本発明の式(I)で表される放射標識化合物及びそのプロドラッグは、一般的に、当業者にとって周知の方法によって調製することができる。便利なことに、入手可能な放射標識された試薬を放射標識されていない試薬に代えて使用することで、そのような放射標識化合物は、開示された実施例及びスキームの手順を行うことにより、簡便に調整することができる。
本明細書により提供される前記化合物は、患者における腫瘍治療用に使用され、前記方法は、式(I)の化合物又は薬学的に許容可能なその塩を、患者に対して治療有効量投与することを含んでいる。いくつかの実施態様では、腫瘍は、PI3K−AKT−FOXOシグナル伝達経路の調節不全を特徴としている。例えば、腫瘍は、卵巣癌、膵臓癌、腎細胞癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、肝細胞癌、神経膠腫、白血病、リンパ腫、結腸直腸癌、及び肉腫からなる群から選択することができる。
いくつかの態様において、前記方法は腫瘍化学療法剤1個以上を投与することを、さらに含む。いくつかの実施態様では、腫瘍化学療法剤1個以上は、EGFR阻害剤である。例えば、化学療法剤は、エルロチニブ又はゲフィチニブであってもよい。
いくつかの態様では、腫瘍は、化学療法抵抗性の腫瘍である。いくつかの実施態様において、前記方法は、腫瘍化学療法剤1個以上を投与することを含む。いくつかの実施態様では、腫瘍化学療法剤1個以上は、EGFR阻害剤である。例えば、化学療法剤は、エルロチニブ又はゲフィチニブである。
いくつかの実施態様において、式(I)又はその薬学的に許容可能な塩形態の化合物の投与により、化学療法剤1個以上に対する抵抗性が発達した患者において、患者における1つ以上の化学療法剤に対する感受性を回復することができる。
また、本明細書において、糖尿病を治療する方法が提供されており、前記方法は、式(I)の化合物又は薬学的に許容可能なその塩形態を、患者に対して治療有効量投与することを含んでいる。
また、本明細書において、患者における自己免疫疾患を治療する方法が、さらに提供されており、前記方法は、式(I)の化合物の治療有効量を患者に投与することを含んでいる。自己免疫疾患は、例えば、炎症性腸疾患(IBD)であることができる。免疫応答は、恒常的に及び厳密に制御され、そして、自己寛容(すなわち、自己免疫の防止)及び良性共生腸内細菌叢を維持する上で一つの重要な細胞成分は、制御性T細胞(Treg細胞)である。Treg細胞は、多数の表現型に細分することができるが、最も一般的には、転写因子のFoxp3を発現させるCD4+CD25+T細胞である。Foxp3はFOXOタンパク質、特にFOXO1とFOXO3の直接の転写標的である。このようにして、ナイーブT細胞におけるFOXOタンパク質の活性化は促進され、Treg細胞集団を維持するための分化が指示される。
急性免疫介在拒絶反応及び慢性免疫介在拒絶反応は、固形臓器移植成功に対する主要な障害となっている。Treg細胞の数及び/又は機能を増幅することによって、拒絶反応のこれらの形態は克服/防止することができると考えられている。同様に、様々な悪性及び非悪性症状を治療するために使用される同種造血細胞移植(アロ−HCT)の一般的かつ病的な合併症は移植片対宿主病であり、移植片対宿主病患者においては、ドナーから移植された免疫細胞が、レシピエント中の複数の器官(皮膚、腸、及び肝臓が最も顕著である)を傷つける。増加する実験的及び臨床的データは、Treg細胞が、この疾患のプロセスを予防し、又は治療するために利用することができることを示している。
従って、本発明の化合物は、FOXOタンパク質を活性化、及びT細胞からTreg細胞への分化誘導により、自己免疫疾患及び関連疾患の治療に有用である。化合物は直接被験者に治療的に投与されるか、あるいは、Taylorらによる(Blood 99,3493−3499(2002))に記載されているように、T細胞を被験者から採取し、そして、エクスビボにおいてTreg細胞に分化させることができる。本発明の化合物は、単独で、又はシクロスポリン、FK506若しくはラパマイシン及びその類似体などの従来の免疫抑制剤と組み合わせて使用することができる。さらに、本発明の化合物は、Foxp3のアセチル化及び活性を維持することによって、Treg細胞機能を増強することが示されているヒストンデアセチラーゼ阻害剤(HDACi)と同時に投与することができる。
本発明の実施態様は、Treg細胞機能欠損を特徴とする、自己免疫疾患の治療方法を含み、前記方法は、必要に応じてHDAC阻害剤と組み合わせて、式Iの化合物の治療的に有用な量を投与することを含んでいる。前記方法はまた、患者からナイーブT細胞を抽出すること、式(I)の化合物を処理することによりエクスビボにおいてT細胞をTreg細胞に分化させること、必要に応じてHDACiを追加すること、その後に、式(I)の化合物の投与よりも優先して、式(I)の化合物からTreg細胞を選択的に分離することによりTreg細胞を患者に投与することを含む。上述したように、そのように治療することができる自己免疫疾患は、式Iの化合物の治療的に有用な量を、ドナー細胞接種処理することにより、IBD、固形臓器移植拒絶、及びアロHCTにおけるGVHDを含む。
幾つかの実施態様では、前記化合物は、例えば、アジソン病、筋萎縮性側索硬化症、セリアック病、クローン病、糖尿病、好酸球性筋膜炎、ギラン・バレー症候群(GBS)、自己免疫疾患グレーブス病、エリテマトーデス、ミラーフィッシャー症候群、乾癬、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎及び血管炎を治療するために、患者に投与することができる。
いくつかの実施態様においては、本明細書で提供される化合物は、過剰な又は無秩序な細胞増殖を伴う患者における疾患又は障害の治療方法に使用することができる。前記方法は前記式(I)の化合物の治療有効量を患者へ投与することを含む。本明細書において、pi3K−AKT−FOXOシグナル伝達経路の調節不全に関係する疾患又は障害を治療する方法が提供されており、前記方法は前記式(I)の化合物の治療有効量を患者へ投与することを含む。
本明細書において、式(I)の化合物の治療有効量を患者に投与することを含む、加齢発症タンパク質毒性を特徴とする疾患の治療方法が、さらに提供される。いくつかの実施態様では、前記疾患は、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、及び筋萎縮性側索硬化症疾患からなる群から選択される。
本明細書において提供される化合物は、式(I)の化合物の治療有効量を患者に投与することを含む、患者における気分障害の治療方法に使用してもよい。いくつかの実施態様では、気分障害は、ストレス誘発性のうつ病を含む。
本明細書において、式(I)の化合物の治療有効量を患者に投与することを含む、患者における尋常性座瘡の治療方法もまた、提供される。
本明細書において、式(I)の化合物の治療有効量を患者に投与することを含む、患者における心臓肥大の治療方法が、さらに提供される。いくつかの実施態様では、心臓肥大は、高血圧、心筋梗塞、及び心臓弁膜症から選択される疾患に関連する
本明細書において記載されている化合物は、核へのFOXO1転写因子のトランスロケーションを誘導する。それらは、抗増殖効果を示すが、最小限のドーパミンが結合しており、そして、それによってGPCR媒介性CNS及びCV副作用が低下しているおそれがある。これらの薬剤は、腫瘍治療において、単剤療法を含む様々な疾患の治療に有用であり、又は、抵抗性が発達した化学療法に対する感受性を回復するための他の薬物と組み合わせて使用される、
より具体的には、本明細書に記載の化合物、組成物及び方法によって治療することができる腫瘍としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
噴門癌は、肉腫、例えば、血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫;粘液腫;横紋筋腫;線維腫;脂肪腫及び奇形腫;を含む。
肺癌は、例えば、気管支癌、扁平上皮細胞癌、未分化小細胞癌、未分化大細胞癌、及び腺癌;肺胞及び細気管支癌;気管支腺腫;肉腫;リンパ腫;軟骨性過誤腫;及び中皮腫;を含む
消化器癌は、例えば、食道癌、扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、及びリンパ腫;胃癌、例えば、癌腫、リンパ腫、及び平滑筋肉腫;膵臓癌、例えば、乳管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、及びビポーマ;小腸の癌、例えば、腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、及び線維腫;大腸の癌、例えば、腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、及び平滑筋腫;
を含む。
泌尿生殖路癌は、例えば、腺癌、ウィルムス腫瘍(腎芽)、リンパ腫、及び白血病などの腎臓癌;膀胱及び尿道の癌、例えば、扁平上皮癌、移行上皮癌、及び腺癌;前立腺癌、例えば、腺癌、肉腫;精巣癌、例えば、精上皮腫、奇形腫、胎児性癌、奇形腫瘍、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、腺腫様腫瘍、及び脂肪腫;を含む。
肝臓癌は、例えば、肝細胞癌などのヘパトーマの癌;胆管癌;肝芽腫;血管肉腫;肝細胞腺腫;及び血管腫;を含む。
骨の腫瘍は、例えば、骨肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨外骨腫)、良性軟骨腫を含む骨癌、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液繊維腫、類骨骨腫及び巨大細胞腫瘍;を含む
神経系の癌は、例えば、骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、及び変形性骨炎などの頭蓋骨の癌;髄膜の癌、例えば、髄膜腫、髄膜肉腫、及び神経膠腫;脳の癌、例えば、星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫(松果体腫)、多形性膠芽腫、乏突起腫、神経鞘腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍;脊髄の癌、例えば、神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、及び肉腫;を含む。
婦人科癌は、例えば、子宮内膜癌などの子宮癌;子宮頸部の癌、例えば、子宮頚癌、及び前腫瘍子宮頸部形成異常;卵巣癌、例えば、漿液性嚢胞腺癌、ムチン性嚢胞腺癌、分類不能の癌、顆粒莢膜細胞腫、セルトリライディッヒ細胞腫瘍、未分化胚細胞腫、及び悪性奇形腫などの卵巣の癌;外陰部の癌、例えば、扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、及びメラノーマ;膣癌、例えば、明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫、及び癌胎児性横紋筋肉腫;卵管癌、例えば、癌腫;を含む。
血液癌は、例えば、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、及び骨髄異形成症候群、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫の癌)及びヴァルデンストレームマクログロブリン血症などの血液の癌;を含む。
皮膚癌は、例えば、悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;を含み、並びに
副腎癌は、例えば、神経芽細胞腫を含む。
腫瘍は、転移性であってもなくてもよい固形腫瘍であることができる。腫瘍はまた、びまん性組織として、白血病のように、生じることができる。
本明細書に記載の化合物はまた、例えば、化学療法、照射、又は手術により腫瘍を治療する既存の方法と組み合わせて投与することができる。したがって、追加の腫瘍化学療法の治療有効量薬剤1個以上が投与される患者に対して、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩形態の有効量を投与することを含む、癌を治療する方法が、さらに提供される。適切な化学療法剤の例には、エルロチニブ又はゲフィチニブなどのEGFR阻害剤が含まれる。
別途定義しない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野における当業者によって理解される意味と同じ意味を有する。有機化学者(すなわち、当業者)により使用される略語の包括的なリストは、Journal of Organic Chemistryの各巻の第1号に現れている。典型的には、「略語の標準リスト」と題する表に提示されているリストは、参照により本明細書に組み込まれる。特に明記しない限り、本明細書に引用された用語について複数の定義が存在した場合には、この項のものが優先する。
本明細書で使用される、用語「含む(comprising)」及び「含む(including)」又はその文法上の変化形は、記載された特徴、整数、ステップ又はコンポーネントを特定するものとして解釈されるべきであるが、特徴、整数、ステップ、コンポーネント又はグループの1個以上の追加を排除するものではない。この用語は、「からなる(consisting of)」及び「から実質的になる(consisting essentially of)」を包含する。
本明細書に使用される、用語「から実質的になる(consisting essentially of)」又はそれらの文法上の変化形は、記載された特徴、整数、ステップ又はコンポーネントを特定するものとして解釈されるべきであるが、特徴、整数、ステップ、コンポーネント又はグループの1つ以上の追加を排除するものではない。しかし、これは、追加の特徴、整数、ステップ、コンポーネント又はグループが、その特許請求の範囲の組成物又は方法の基本的及び新規な特徴を変化させない場合に限られる。
本明細書で使用される語句「患者(patient)」には、人間と他の動物、特に哺乳類の両方が含まれる。従って、前記方法は、ヒトの治療及び獣医学的用途の両方に適用可能である。いくつかの態様において、患者は、哺乳類、例えば霊長類である。いくつかの実施形態において、患者はヒトである。
治療は、病気と診断された患者に、本明細書に記載の化合物を投与することを含むことができ、アクティブな症状を有しない患者に化合物を投与することを含んでもよい。逆に言えば、治療は、特定の疾患を発症する危険性のある患者に組成物を投与することを含むことができるか、又はこの疾患の診断がなされていない場合でも、疾患の生理学的症状1個以上が報告される患者に投与することを含む。
本明細書に記載の、化合物の「治療有効(therapeutically effective)」量は、典型的には、所望の効果を達成するのに十分であり、疾患状態の性質及び重症度に応じて変化することのあるものであり、そして、化合物の有効性である。これは、異なる濃度の活動性疾患の治療の目的よりも、予防の目的で使用される可能性があることが理解されるであろう。治療的利益は、患者が依然として基礎疾患に罹患してもよいにもかかわらず、患者において観察されるような基礎疾患に関連する生理学的症状のうちの1個以上の改善で達成される。
FOXO転写因子タンパク質に関する用語「調節する(modulate)」は、FOXO転写因子タンパク質、及びFOXO経路に関連するその生物学的活性の活性化を意味する。FOXO転写因子タンパク質の調節は、アップレギュレーション(すなわち、アゴナイズ、活性化、又は刺激)を含む。FOXOモジュレーターの作用様式は、例えば、FOXO転写因子タンパク質へのリガンドとしての結合を介して、直接的であってもよい。調節はまた、
例えば、FOXO転写因子タンパク質と結合する又はFOXO転写因子タンパク質を活性化する別の分子への結合及び/又は修飾を通じて、間接的であることができる。
他に定義されていなければ、アルキル基は、直鎖状、分岐状、又は環状炭化水素構造及びその組み合わせを含むことを意味する。直鎖アルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、及びn−デシル基があり、そして、分岐鎖アルキル基は、イソプロピル基、tert−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びネオペンチル基を含む。組み合わせは、例えば、シクロプロピルメチル基であろう。
低級アルキル基との記載は、炭素原子1〜6個のアルキル基を示す。低級アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、s−及びt−ブチル基などを含む。好ましいアルキル基は、C20又はそれ未満のアルキル基である。シクロアルキル基はアルキル基の下位集合であり、シクロアルキル基の例としては炭素原子3〜8個の環状炭化水素基が挙げられる。シクロアルキル基の例としては、c−プロピル基、c−ブチル基、c−ペンチル基、及びノルボルニル基が挙げられる。ある実施態様では、直鎖又は分岐鎖アルキル基は、その骨格に6以下の炭素原子(例えば、C1〜6直鎖、C3〜6分岐鎖)を有する。用語C1〜6は、1〜6の炭素原子を有するアルキル基を含む。いくつかの実施態様では、シクロアルキル基は、その環に炭素原子3〜8を有し、例えば、その環構造に炭素3、4、5、又は6個を有することができる。
C1〜C20の炭化水素基は、アルキル基、シクロアルキル基、ポリシクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、及びそれらの組み合わせを含む。例えば、ベンジル基、フェネチル基、シクロヘキシルメチル基、カンホリル基、及びナフチルエチル基が含まれる。炭化水素基は、元素成分として水素及び炭素からなる任意の置換基を指す。
特に説明のない限り、用語「炭素環(carbocycle)」は、環原子がすべて炭素であるが、任意の酸化状態である環系を含むことを意味する。従って、(C3〜C10)炭素環は、シクロプロパン、ベンゼン、シクロヘキセンなどの系を含む、非芳香族及び芳香族の両方の系を指し;(C8〜C12)多炭素環は、ノルボルナン、デカリン、インダン及びナフタレンのような系を指す。炭素環は、他に限定されない場合には、単環、二環、及び多環を指す。
アルコキシ基又はアルコキシル基は、親構造に酸素原子を介して結合している炭素原子1〜8個の直鎖状、分岐鎖状、又は環状構造及びその組み合わせの基を指す。例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、シクロプロピルオキシ基、及びシクロヘキシルオキシ基などが含まれる。
特に説明のない限り、アシル基は、ホルミル基、並びにカルボニル官能基を介して親構造に結合している、炭素原子1、2、3、4、5、6、7及び8個の直鎖状、分岐鎖状、環状構造、不飽和、飽和及び芳香族並びにそれらの組み合わせの基を示す。親構造への結合点がカルボニル基にとどまる限り、アシル残基中の炭素1個以上を、窒素、酸素又は硫黄で置き換えてもよい。例えば、アセチル基、ベンゾイル基、プロピオニル基、イソブチリル基、t−ブトキシカルボニル基、及びベンジルオキシカルボニル基などが挙げられる。二重結合した酸素原子は、その置換基自体を言及するときは、「オキソ基(oxo)」と呼ばれる。
アリール基及びヘテロアリール基は、(i)フェニル基(すなわちベンゼン)、又はO、N、若しくはSから選択されるヘテロ原子を1〜4個含有する単環式5若しくは6員の芳香族複素環基;(ii)二環式9若しくは10員の芳香族環系基又はO、N、若しくはSから選択されるヘテロ原子を0〜4個含有する二環式9若しくは10員の芳香族複素環系基;あるいは(iii)三環式13若しくは14員の芳香族環系基又はO、N、若しくはSから選択されるヘテロ原子0〜5個を含有する三環式13若しくは14員の芳香族複素環系基を意味する。芳香族6〜14員の炭素環式環としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン、インダン、テトラリン、及びフルオレンが挙げられ、5〜10員の芳香族複素環式環としては、例えば、イミダゾール、ピリジン、インドール、チオフェン、ベンゾピラノン、チアゾール、フラン、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピリミジン、ピラジン、テトラゾール及びピラゾールが挙げられる。本明細書で使用されるアリール基及びヘテロアリール基は、1以上の環が芳香族であるが、全てが芳香族である必要はない残基を指す。
アリールアルキル基は、アリール残基がアルキル基を介して親構造に結合している置換基を意味し、例としては、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。ヘテロアリールアルキル基は、ヘテロアリール残基がアルキル基を介して親構造体に結合している置換基を意味する。1つの実施態様においては、アリールアルキル基又はヘテロアリールアルキル基のアルキル基は、炭素1〜6個もアルキル基である。例としては、例えば、ピリジニルメチル基、ピリミジニル基などが挙げられる。
複素環基は、1〜4個の炭素原子がN、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子により置き換えられている脂環式又はアリール炭素環残基を意味する。窒素及び硫黄ヘテロ原子は、場合により酸化することがあり、窒素ヘテロ原子は、場合により四級化することができる。特に指定しない限り、複素環基は、非芳香族又は芳香族であることができる。複素環基の例には、ピロリジン、ピラゾール、ピロール、インドール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾジオキサン、ベンゾジオキソール、テトラゾール、モルホリン、チアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソオキサゾール、ジオキサン、テトラヒドロフランなどが含まれる。ヘテロアリール基は、複素環基が芳香族である、複素環基の下位集合であることに注意すべきである。酸素複素環基は、環中に少なくとも1個の酸素原子を含有する複素環基であり;更に酸素原子及び他のヘテロ原子を含有することができる。硫黄複素環基は、環中に少なくとも1個の硫黄原子を含有する複素環基であり;更に硫黄原子及び他のヘテロ原子を含有することができる。酸素ヘテロアリールは、酸素複素環の下位集合であり;例には、フラン及びオキサゾールを含む。硫黄ヘテロアリールは、硫黄複素環の下位集合であり;例には、チオフェン及びチアジンを含む。窒素複素環は、環中に少なくとも1個の窒素原子を含有する複素環基であり;更に窒素原子及び他のヘテロ原子を含有することができる。例には、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、及びチオモルフィンが含まれる。窒素ヘテロアリールは、窒素複素環の下位集合であり;例には、ピリジン、ピロール、及びチアゾールを含む。
本明細書で使用される用語「場合により置換されていることのある(optionally substituted)」は、「置換されていない又は置換された」と交換可能に使用することができる。用語「置換された」は、特定の基(group)中の1個以上の水素原子を特定の基(radical)で置き換えることを指す。「オキソ基」もまた、「場合により置換されていることのある」において言及される置換基の中に含まれることができる。オキソ基は二価の基であるので、置換基としては適切でない状況が存在すること(例えば、フェニル基上で)は、当業者なら理解するであろう。1つの実施態様では、1、2又は3の水素原子が、特定の置換基と置換される。アルキル基及びシクロアルキル基の場合は、水素原子3個以上が、フッ素により置換されることができ、加えて、利用可能な全ての水素原子が、フッ素により置換されることができる。
用語「ハロアルキル基」及び「ハロアルコキシ基」は、それぞれ、ハロゲン原子1個以上で置換されているアルキル基又はアルコキシ基を意味する。用語「アルキルカルボニル基」及び「アルコキシカルボニル基」は、それぞれ、−C(=O)アルキル又は−C(O)アルコキシを意味する。
用語「ハロゲン原子」は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。或る実施態様においては、ハロゲン原子は、フッ素原子又は塩素原子であることができる。
化合物の調整は、様々な化学基の保護及び脱保護を含む。保護及び脱保護、並びに適当な保護基の選択の必要性は、当業者によって容易に決定することができる。その目的に適した基は、化学分野の標準的教科書、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis by T.W.Greene and P.G.M.Wuts [John Wiley & Sons,New York, 1999]、Protecting Group Chemistry, 1st Ed., Oxford University Press, 2000;及びMarch’s Advanced Organic chemistry:Reactions, Mechanisms, and Structure, 5th Ed., Wiley−Interscience Publication,2001などにおいて論じられている。
例えば、(1G)、(1H)、及び(1J)の式に係る化合物は、反応工程式1、2及び3に示すように調整することができる。
ラクタム又はアミノピペリジンにより、三環式骨格からZが分離した化合物は、いくつかの経路により、例えば、反応工程式4及び5に示すように5−クロロスベラン(chlorosuberane)のアルキル化を通して、アクセスすることができる。5−クロロスベラン(chlorosuberane)のN−アルキル化の例は、PCT出願WO2006/116157及びWO2003/022835に記載されている。
利用可能なアミノラクタム、例えば、5−アミノピペリジン−2−オン又は4−アミノピロリジノン−2−オンを、中間体Aを得るために、環外窒素上において、例えばフタロイル基などの基(PG=フタロイル基)で保護する。保護されたアミノラクタムAを、次いで、水酸化ナトリウム、LDA、又はKN(TMS)2などの強塩基で脱プロトン化し、次いで、5−クロロスベラン処理をして、保護された中間体Bを得る。環外の窒素を、例えば、保護基がフタロイル基であるヒドラジンで処理により脱保護化して、中間体Cを得る。次いで、環外のアミンを標準条件下で4−トリフルオロメトキシフェニルスルホニルクロリドのような芳香族スルホニルクロリドと反応させ、生成物、例えばDを得る。
アミノピペリジンの合成は、N−Boc保護アミノピペリジン又はピロリジンからスタートする反応工程式5に示すように、類似した方法で行われる。
制約されたラクタム(constrained lactam)への第二の経路は、反応工程式6に示すように、光学的に純粋な形態で入手可能であるグルタミン酸又はアスパラギン酸から出発する環の構築を含む。t−ブチルエステル側鎖により保護される、α−アミノ保護(例えば、Cbz又はFmoc)グルタミン酸又はアスパラギン酸のアルデヒド誘導体は、標準還元的アミノ化条件下(シアノ水素化ホウ素ナトリウム又はアセトキシ水素化砲ホウ素ナトリウム、及び触媒の酸)において5−アミノスベランと反応させ、二次アミン中間体A’を得る。t−ブチルエステル側鎖を標準酸性条件下(例えば、ジクロロメタン中にトリフルオロ酢酸)で脱保護し、中間体B’を得て、そして分子内でのアミド結合の形成(例えば、カルボジイミド酸活性化)により、保護された環状中間体C’を得る。これらを標準条件下で脱保護し(Cbz用の水素化分解又はFmoc用のピペリジン−DMF)、エクソ環状初期中間体D’を遊離させる。このD’を、アリールスルホニルクロリド、例えば、4−トリフルオロメトキシフェニルスルホニルクロリドと反応させ、生成物Eを得る。
スピロ結合した酸素を含む環Aは、次のように結合する。
アリルマグネシウムブロリドと市販のジベンゾスベロン1とのグリニャール反応により合成を開始し、アリルカルビノール2を収量81%で得た(J.Heterocycl.Chem.1995,32,1027−1032)。テトラブチルアンモニウムブロミドの存在下における、アリルブロミドによる水酸化ナトリウム誘導性の2のアルキル化により、二重アリル化生成物3を収率74%で得た(Tetrahedron 2012,68,747−753)。乾燥トルエン中での、グラブス第一世代触媒による3の閉環メタセシス(RCM)反応により、スピロ化合物4を収率62%で得た(ARKIVOC.2003,(iii),67−76)。化合物4をブラウンヒドロホウ素化反応により、位置異性体5a及び5bに転化させる(J.Am.Chem.Soc.1974,96(25),7765−7770)。順次的なメシル化(Org.Lett.2006,8(10),2175−2178)、アジド置換(Bioorg.Med.Chem.2004,12(23),6301―6315)、並びに5a及び5bの還元により、6a及び6bをそれぞれ得る。6a及び6bをアリールスルホニルクロリド処理することにより、スルホンアミド7a及び7bを、合成する(Tetrahedron:Asymmetry1994,5(10),1869−72)。
スピロ結合した炭素環Aは反応工程式8に示すように結合する。
合成を、ブタ−3−エン−1−イルマグネシウムブロミドと市販のジベンゾスベロン1とのグリニャール反応により開始し、ホモアリルカルビノール8を得る。アリルトリメチルシランによるアリル化及びDCM中のBF
3.OEt
2により、アリル−ホモアリルシステム9を得る(Adv.Synth.Catal.2008,350,1419−1424)。乾燥トルエン中での、グラブス第一世代触媒による9の閉環メタセシス(RCM)反応により、スピロ化合物10を収率62%で得る。化合物10をブラウンヒドロホウ素化反応により、位置異性体11a及び11bに転化させる。順次的なメシル化、アジド置換、並びに11a及び11bの還元により、12a及び12bをそれぞれ得る。12a及び12bをアリールスルホニルクロリド処理することにより、スルホンアミド13a及び13bを、合成する。
《実施例》
実施例1 2−(4−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成
DMF(50mL)中2−クロロ−10H−フェノチアジン(3.00g、12.8ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、NaH(鉱油中60%分散液、0.616g、15.4ミリモル)で処理して、0℃で0.5時間攪拌した。DMF(10mL)中N−(4−ブロモブチル)フタルイミド(3.98g、14.1ミリモル)を滴下して添加し、混合した溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NH
4Cl水溶液(200mL)上に注ぎそして酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合した抽出液を飽和NaCl水溶液(3×200mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜40%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してベージュ色の固体を得た(4.10g、73%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.81(2H,dd,J=5.4,3.1Hz)、7.70(2H,dd,J=5.4,3.0Hz)、7.12(1H,t,J=7.4Hz)、7.09(1H,d,J=7.6Hz)、6.98(1H,d,J=8.1Hz)、6.88(1H,t,J=7.4Hz)、6.84(lH,d,J=8.0Hz)、6.83(1H,dd,J=8.1,1.9Hz)、6.79(1H,d,J=1.8Hz)、3.89(2H,t,J=5.8Hz)、3.70(2H,t,J=5.8Hz)、1.84(4H,br s)。
13C NMR(150MHz,CDC1
3)δ168.6、146.6、144.6、134.1、133.4、132.2、128.1、127.7、127.6、125.4、124.1、123.4、123.1、122.5、116.08、116.06、46.8、37.6、25.9、24.1;LCMS m/z435.1578([M+H
+]、C
24H
19ClN
2O
2Sは435.0929を必要とする)。
実施例2 4−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)ブタン−1−アミンヒドロクロリドの合成
EtOH(10.0mL)中2−(4−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオン(2.00g、4.60ミリモル)の溶液をヒドラジン水和物(0.25mL、5.05ミリモル)で処理して90℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、形成された白色の固体を濾過して除去し、そして濃縮した。この残留物を1:1EtOH−酢酸エチル(10mL)中に溶解し、この溶液を濾過し、1M HCl水溶液(5.0mL)で処理した。混合した溶液を濃縮乾固して灰色の固体を得た(0.672g、42%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ7.22(1H,td,J=8.4,1.3Hz)、7.14(1H,dd,J=7.6,1.3Hz)、7.09(1H,d,J=8.2Hz)、7.03(1H,d,J=8.1Hz)。7.01(1H,d,J=1.9Hz)、6.98(1H,d,J=7.6Hz)、6.95(1H,dd,J=8.3,2.0Hz)、3.99(2H,t,J=6.3Hz)、2.91(2H,t,J=7.7Hz)、1.86(2H,quintet,J=6.7Hz)、1.76(2H,quintet,J=7.0Hz);
13C NMR(150MHz,CD
3OD)δ;LCMS m/z305.1087([M+H
+]、C
16H
17ClN
2Sは305.0874を必要とする)。
実施例3 N−(3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロピル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.100g、0.306ミリモル)(International Journal of Antimicrobial Agents (2000)14:203−207に記載の方法に従って調製)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(89μL、0.643ミリモル)及びp−トルエンスルホニルクロリド(0.0736g、0.336ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%EtOAc−ヘキサン)によって精製した。精製画分を混合し、真空濃縮し、そしてこの残留物を最小量のエチルエーテル中に懸濁させ、ヘキサンの添加によって沈殿させ、濾過により収集した白色の固体として表題化合物を得た(0.0945g、69%)。
実施例4−メチル(3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロピル)カルバメートの合成
DMF(1.0mL)中3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.100g、0.306ミリモル)(International Journal of Antimicrobial Agents(2000)14:203−207に記載の方法に従って調製)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(89μL、0.643ミリモル)及びメチルクロロホルメート(26μL、0.336ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%EtOAc−ヘキサン)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.0875g、82%)。
実施例5 2−クロロ−1−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノンの合成
トルエン(vv20.0mL)中3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(2.00g、8.70ミリモル)(The Journal of Biological Chemistry(2009)285,11,8363−8374)の溶液をクロロアセチルクロリド(0.72mL、9.14ミリモル)で処理し100℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、N
2流下で濃縮し、最小量のトルエン中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、5〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してオフホワイト色の固体として表題化合物を得た(2.33g、87%)。
実施例6 3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−3−オキソプロパンニトリルの合成
CH
2Cl
2(20.0mL)中2−クロロ−1−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノン(2.39g、7.81ミリモル)(ref)の溶液を0℃に冷却し、テトラブチルアンモニウムシアニド(0.72mL、9.14ミリモル)で少しずつ処理した。この混合物を25℃に加温して0.5時間攪拌した。この溶液をCH
2Cl
2(200mL)で希釈し、そしてこの有機層をH
2O(2×100mL)、飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させて(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してオフホワイト色の固体として表題化合物を得た(1.41g、61%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物として)(1H,[7.76,s;7.58,d,J=7.6Hz;7.48,s])、7.34−7.39(2H,m)、7.28−7.32(2H,m)、7.23−7.25(2H,m)、(2H,[4.08,d,J=19.0Hz;3.97,d,J=19.0Hz;3.72,d,J=18.9Hz;3.64,d,J=19.0Hz]、3.36(1H,m)、3.27(1H,m)、2.78(1H,m)、2.51(1H,m);LCMS m/z297.1281([M+H
+]、C
17H
13ClN
2Oは297.0789を必要とする)。
実施例7 3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンの合成
3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンをThe Journal of Biological Chemistry(2009)285,11,8363−8374の方法に従って調製した。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ7.17(1H,m)、7.16(1H,br s)、7.14(1H,d,J=8.1Hz)、7.13(1H,d,J=1.9Hz)、7.04(1H,d,J=8.2Hz)、6.99(1H,m)、6.88(1H,dd,J=8.2,2.0Hz) 3.84(2H,t,J=6.6Hz)、3.13(2H,m)、3.09(2H,m)、2.95(2H,t,J=9.4Hz)、1.92(2H,quintet,J=6.6Hz)。
13C NMR(150MHz,CD
3OD)δ149.4、148.0、135.9、132.1、131.92、131.85、129.7、127.1、124.1、122.6、120.7、119.7、47.6、38.1、32.3、31.4、26.1;LCMS m/z287.1783([M+H
+]、C
17H
19ClN
2は287.1310を必要とする)。
実施例8 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミン(0.0952g、0.332ミリモル)(The Journal of Biological Chemistry(2009)285,11,8363−8374に記載の方法に従って調製)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(97μL、0.643ミリモル)及びp−トルエンスルホニルクロリド(0.0700g、0.365ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、5〜20%EtOAc−ヘキサン)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.0968g、66%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.63(2H,t,J=8.1Hz)、7.23(2H,d,J=8.0Hz)、7.12(1H,t,J=7.5Hz)、7.10(1H,d,J=7.2Hz)、6.96(3H,m)、6.93(1H,d,J=1.6Hz)、6.88(1H,dd,J=6.4,1.7Hz)、4.49(1H,br m)、3.66(2H,t,J=6.4Hz)、3.04(4H,br s)、2.95−3.00(2H,m)、2.41(3H,s)、1.70(2H,quintet,J=6.5Hz)。LCMS m/z441.1408([M+H
+]、C
24H
25ClN
2O
2Sは441.1398を必要とする)。
実施例9 メチル(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)カルバメートの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミン(0.100g、0.349ミリモル)(The Journal of Biological Chemistry(2009)285,11,8363−8374の方法に従って調製)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(102μL、0.732ミリモル)及びメチルクロロホルメート(30μL、0.383ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、5〜20%EtOAc−ヘキサン)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.0765g、64%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.16(1H,t,J=7.9Hz)、7.12(1H,d,J=7.4Hz)、7.06(1H,d,J=8.0Hz)、7.04(1H,s)、6.97−7.01(2H,m)、6.88(1H,dd,J=6.2,1.9Hz)、4.68(1H,br s)、3.75(2H,t,J=6.6Hz)、3.63(2H,s)、3.20(2H,d,J=6.1Hz)、3.12(4H,br m)、1.78(2H,quintet,J=6.4Hz)。LCMS m/z345.1589([M+H
+]、C
19H
21ClN
2O
2は345.1364を必要とする)。
実施例10 3−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル−1,1−ジメチルウレアの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミン(0.0850g、0.296ミリモル)(The Journal of Biological Chemistry(2009)285,11,8363−8374の方法に従って調製)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(86.0μL、0.622ミリモル)及びジメチルカルバミルクロリド(30.0μL、0.326ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、50〜75%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.0931g、88%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.16(1H,t,J=7.6Hz)、7.12(1H,d,J=7.4Hz)、7.08(1H,d,J=8.0Hz)、7.05(1H,s)、6.96−7.00(2H,m)、6.87(1H,dd,J=8.0,1.7Hz)、4.32(1H,br s)、3.76(2H,t,J=6.7Hz)、3.25(2H,dd,J=12.0,6.4Hz)、3.12(4H,m)、2.83(6H,s)、1.79(2H,quintet,J=6.8Hz)。LCMS m/z358.1854([M+H
+]、C
20H
24ClN
3Oは358.1681を必要とする)。
実施例11 N−(3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロピル)−4−メトキシベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.100g、0.306ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(89.0μL、0.641ミリモル)及び4−メトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.0690g、0.336ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.138g、98%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.61(2H,d,J=8.8Hz)、7.19(2H,d,J=7.3Hz)、7.09(1H,d,J=8.1Hz)、7.00(1H,br m)、6.96(1H,br m)、6.86(2H,d,J=8.9Hz)、8.85(1H,br m)、6.80(1H,br s)、4.74(1H,t,J=5.9Hz)、3.90(2H,br m)、3.86(3H,s)、3.07(2H,m)、1.93(2H,t,J=5.5Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δLCMS m/z461.0690([M+H
+]、C
22H
21ClN
2O
3S
2は461.0755を必要とする)。
実施例12 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−2−メチルベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.5ml)中3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.100g、0.306ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(89.0μL、0.513ミリモル)、及び2−メチルベンゼンスルホニルクロリド(48.0μL、0.336ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合した有機抽出液を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜35%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製してジエチルエーテル−ヘキサンから磨砕した白色の固体として表題化合物を得た(0.0500g、37%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.87(1H,d,J=7.8Hz)、7.42(1H,t,J=7.6Hz)、7.23(1H,d,J=7.5Hz)、7.26(1H,m)、7.18(2H,m)、7.07(1H,d,J=8.0Hz)、6.97(1H,br m)、6.93(1H,br m)、6.84(1H,br m)、6.80(1H,br m)、4.78(1H,t,J=6.1Hz)、3.88(2H,br m)、3.06(2H,br m)、2.47(3H,s)、1.98(2H,br m);LCMS m/z445.1444([M+H
+]、C
22H
21ClN
2O
2S
2は445.0806を必要とする)。
実施例13 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−3,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.5ml)中3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.244ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(71mL、0.513ミリモル)、及び3,5−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.057g、0.268ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合した有機抽出液を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜35%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製してジエチルエーテル−ヘキサンから磨砕した白色の固体として表題化合物を得た(0.0736g、65%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.17−7.22(4H,m)、7.11(1H,d,J=8.2Hz)、7.01(1H,t,J=7.6Hz)、6.95(2H,m)、6.85(1H,d,J=8.1Hz)、6.81(1H,s)、5.23(1H,t,J=5.9Hz)、3.93(2H,t,J=5.8Hz)、3.13(2H,dd,J=12.2,6.1Hz)、1.97(2H,quintet,J=5.9Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ163.7(d,J=48.0Hz)、162.0(d,J=44.2Hz)、146.5、144.5、143.4(t,J=34.3Hz)、133.8、128.6、128.2、127.9、126.0、124.8、123.9、123.3、116.4、116.3、110.6(dd,J=85.3,26.0Hz)、108.3(t,J=100.6Hz)、45.3、42.0、26.3、炭素に関する問題(problem with carbon);LCMS m/z467.1119([M+H
+]、C
21H
17ClF
2N
2O
2S
2は467.0461を必要とする)。
実施例14 N−(3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロピル)−4−シアノベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.244ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(71.0μL、0.513ミリモル)及び4−シアノベンゼンスルホニルクロリド(0.054g、0.268ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.0620g、55%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.72(2H,d,J=8.3Hz)、7.64(2H,d,J=8.3Hz)、7.26(1H,d,J=7.3Hz)、7.21(1H,br m)、7.14(1H,d,J=8.2Hz)、7.05(1H,br m)、7.02(1H,br m)、6.85(1H,br m)、6.81(1H,br m)、5.15(1H,t,J=5.7Hz)、3.92(2H,br m)、3.15(2H,m)、1.94(2H,br m);
13C NMR(600MHz,CDCl
3)δLCMS m/z456.1231([M+H
+]、C
22H
18ClN
3O
2S
2は456.0602を必要とする)。
実施例15 4−クロロ−N−(3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.5ml)中3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.244ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(71mL、0.513ミリモル)、及び4−クロロスルホニルクロリド(0.057g、0.268ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)上に注ぎ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合した有機抽出液を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、20〜35%ヘキサン−EtOAc)によって精製してジエチルエーテル−ヘキサンから磨砕したベージュ色の固体として表題化合物を得た(0.0896g、79%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.58(2H,d,J=8.5Hz)、7.35(2H,d,J=8.5Hz)、7.22(1H,d,J=7.7Hz)、7.20(1H,m)、7.12(1H,d,J=8.2Hz)、7.03(1H,br s)、6.99(1H,br s)、6.85(1H,br m)、6.81(1H,br s)、4.92(1H,t,J=6.2Hz)、3.92(2H,br s)、3.11(2H,m)、1.94(2H,t,J=5.5Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ146.5、144.4、139.1、138.4、133.7、129.5、128.53、128.51、128.1、127.9、126.0、124.7、123.7、123.1、116.3、116.2、45.1、41.7、26.2;LCMS m/z465.0916([M+H
+]、C
21H
18Cl
2N
2O
2S
2は465.0260を必要とする)。
実施例16 N−(4−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)ブチル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中4−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)ブタン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.234ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(68.0μL、0.513ミリモル)及びp−トルエンスルホニルクロリド(0.0490g、0.257ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.0533g、50%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.66(2H,d,J=8.2Hz)、7.26(2H,d,J=7.8Hz)、7.25(1H,m)、7.14(2H,m)、7.03(1H,d,J=7.8Hz)、6.92(1H,br m)、6.81(1H,br m)、6.78(1H,br m)、4.27(1H,t,J=6.4Hz)、3.82(2H,br m)2.92(2H,q,J=6.6Hz)、2.41(3H,s)、1.77(2H,br m)、1.58(2H,br m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ;LCMS m/z459.1552([M+H
+]、C
23H
23ClN
2O
2S
2は459.0962を必要とする)。
実施例17 3−(3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロピル)−1,1−ジメチルウレアの合成
DMF(1.0mL)中3−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.100g、0.306ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(0.643ミリモル)及びジメチルカルバミルクロリド(26.0μL、0.336ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.0875g、82%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.18(1H,t,J=7.7Hz)、7.14(1H,t,J=7.6Hz)、7.04(1H,t,J=8.2Hz)、6.96(1H,t,J=7.3Hz)、6.91(1H,t,J=8.1Hz)、6.87(1H,s)、4.52(1H,t,J=5.2Hz)、3.93(2H,t,J=5.6Hz)、3.33(2H,dd,J=12.2,5.9Hz)、2.78(6H,s)、2.03(2H,quintet,J=6.1Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ158.6、146.8、144.8、133.6、128.2、127.82、127.81、125.3、124.1、123.3、122.7、116.25、116.24、45.1、38.8、36.2、27.2;LCMS m/z362.1469([M+H
+]、C
18H
20ClN
3OSは362.1088を必要とする)。
実施例18−N−(2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エチル)4−メチルベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタンアミンヒドロクロリド(0.060g、0.192ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(55.0μL、0.403ミリモル)、及びp−トルエンスルホニルクロリド(0.040g、0.211ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)とCH
2Cl
2(400mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.038g、46%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.58(2H,d,J=6.9Hz)、7.18(1H,d,J=7.6Hz)、7.14(1H,t,J=7.6Hz)、7.08(3H,m)、7.00(1H,t,J=7.3Hz)、6.93(1H,d,J=7.9Hz)、6.75(1H,d,J=7.9Hz)、6.63(1H,s)、4.71(1H,br s)、3.89(2H,br s)、3.36(2H,br m)、2.36(3H,s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ;LCMS m/z431.1244([M+H
+]、C
21H
19ClN
2O
2S
2は431.0649を必要とする)。
実施例19 3−(10,11−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミニウムクロリドの合成
J.Med.Chem.2001,44,2152−2163に記載のように化合物を調製した。
実施例20 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−フルオロベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(72μL、0.520ミリモル)、及び4−フルオロスルホニルクロリド(0.052g、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、20〜35%ヘキサン−EtOAc)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.0696g、63%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.74(2H,dd,J=3.6,5.0Hz)、7.14(1H,t,J=7.3Hz)、7.08−7.12(3H,m)、6.99(3H,m)、6.94(1H,s)、6.89(1H,d,J=8.3Hz)、4.37(1H,t,J=6.0Hz)、3.68(1H,t,J=6.3Hz)、3.01(4H,br s)、2.99(2H,m)、1.71(2H,quintet,J=6.4Hz);LCMS m/z445.1707([M+H
+]、C
23H
22ClFN
2O
2Sは445.1147を必要とする)。
実施例21 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(72.0μL、0.520ミリモル)、及び4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド(0.066g、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0975g、80%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.84(2H,d,J=8.1Hz)、7.69(2H,d,J=8.2Hz)、7.13(1H,t,J=7.4Hz)、7.11(1H,d,J=7.9Hz)、6.97−7.00(3H,m)、6.95(1H,br s)、6.89(1H,d,J=8.1Hz)、4.49(1H,t,J=5.8Hz)、3.69(2H,t,J=6.2Hz)、3.06(2H,q,J=6.7Hz)、3.03(4H,br s)、1.73(2H,quintet,J=6.5Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.8、147.4、143.6、135.1、134.4(q,J=132Hz)、131.83、131.79、131.6、129.9、127.6、126.9、126.4(q,J=13.7Hz)、124.3、123.9、122.8、120.3、119.8、47.5、41.4、32.1、31.5、27.5;LCMS m/z495.1716([M+H
+]、C
24H
22ClF
3N
2O
2Sは495.1115を必要とする)。
実施例22 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−シアノベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(72.0μL、0.520ミリモル)、及び4−シアノベンゼンスルホニルクロリド(0.0550g、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0832g、75%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.82(2H,d,J=8.2Hz)、7.68(2H,d,J=8.2Hz)、7.13−7.16(2H,m)、7.01(2H,d,J=6.9Hz)、6.97(1H,d,J=8.0Hz)、6.92(2H,m)、4.55(1H,t,J=5.9Hz)、3.67(2H,t,J=6.2Hz)、3.08(2H,m)、3.05(4H,br s)、1.72(2H,quintet,J=6.4Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ;LCMS m/z452.0861([M+H
+]、C
24H
22ClN
3O
2Sは452.1194を必要とする)。
実施例23 4−クロロ−N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(72μL、0.520ミリモル)、及び4−クロロスルホニルクロリド(0.057g、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、20〜35%ヘキサン−EtOAc)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.100g、88%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.67(2H,d,J=8.5Hz)、7.39(2H,d,J=8.5Hz)、7.14(1H,t,J=7.7Hz)、7.11(1H,d,J=7.5Hz)、6.99(3H,td,J=5.2,2.5)、6.95(1H,s)、6.90(1H,dd,J=6.3,1.8Hz)、4.41(1H,t,J=6.0Hz)、3.69(2H,t,J=6.3Hz)、3.02(4H,br s)、3.00(2H,m)、1.72(2H,quintet,J=6.7Hz)。
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ47.5、41.3、32.1、31.5、27.5;LCMS m/z461.0501([M+H
+]、C
23H
22Cl
2N
2O
2Sは461.0852を必要とする)。
実施例24 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(72μL、0.520ミリモル)、及び4−(メチルスルホニル)ベンゼンスルホニルクロリド(0.0690g、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.1170g、94%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ8.01(2H,d,J=7.9Hz)、7.91(2H,d,J=7.67Hz)、7.13−7.17(2H,m)、7.00(3H,m)、6.97(1H,s)、6.91(1H,d,J=8.2Hz)、4.57(1H,br s)、3.72(2H,t,J=5.8Hz)、3.10(3H,br s)、3.08(2H,m)、3.06(4H,br s)、1.76(2H,quintet,J=6.2Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.8、147.4、145.5、144.3、135.1、131.84、131.83、131.7、130.0、128.5、128.1、127.0、124.0、122.8、120.2、119.7、47.5、44.5、41.5、32.1、31.5、27.6;LCMS m/z505.0598([M+H
+]、C
24H
25ClN
2O
4S
2は505.1017を必要とする)。
実施例25 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−メトキシベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(72.0μL、0.520ミリモル)、及び4−メトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.0560g、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.1072g、95%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ8.01(1H,br s)、7.68(2H,d,J=7.2Hz)、7.12(1H,t,J=7.8Hz)、7.09(1H,d,J=7.5Hz)、6.96−6.98(3H,m)、6.94(1H,s)、6.88 3H,m)4.75(1H,br s)、3.86(3H,s)、3.66(2H,t,J=6.3Hz);3.03(2H,m)、(1.69(2H,quintet,J=6.4Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ162.9、148.9、147.6、135.1、131.8、131.7、131.6、131.5、129.8、129.3、126.8、123.7、122.6、120.4、119.8、114.3、55.8、47.6、41.2、32.1、31.5、27.5;LCMS m/z457.1008([M+H
+]、C
24H
25ClN
2O
3Sは457.1347を必要とする)。
実施例26 2,4−ジクロロ−N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(72.0μL、0.520ミリモル)、及び2,4−ジクロロベンゼンスルホニルクロリド(0.0670g、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.1072g、88%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.92(1H,d,J=8.5Hz)、7.40(1H,s)、7.33(1H,d,J=8.5Hz)、7.14(1H,t,J=7.7Hz)、7.10(1H,d,J=7.3Hz)、6.99(3H,m)、6.94(1H,s)、6.89(1H,d,J=8.1Hz)、4.91(1H,t,J=5.3Hz)、3.69(2H,t,J=6.1Hz)、3.01(4H,s)、2.99(2H,m)、1.73(2H,quintet,J=6.3Hz);LCMS m/z497.0025([M+H
+]、C
23H
21Cl
3N
2O
2Sは497.0438を必要とする)。
実施例27 4−クロロ−N−(2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)アセトアミド。DMF(50.0mL)中2−クロロ−10H−フェノチアジン(5.00g、21.4ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、NaH(鉱油中60%分散液、1.03g、25.6ミリモル)、及びヨードアセトアミド(4.35g、23.5ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(200mL)上に注ぎ、形成された固体を濾過によって集めた。この固体を最小量のCH
2Cl
2中に懸濁させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、20〜50%ヘキサン−EtOAc)によって精製して紫色の固体として表題化合物を得た(0.373g、6%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ7.14(1H,td,J=7.4,1.5Hz)、7.08(1H,dd,J=7.6,1.5Hz)、7.03(1H,d,J=8.2Hz)、6.95(1H,dd,J=7.6,1.0Hz)、6.92(1H,dd,J=8.2,2.0Hz)、6.80(1H,d,J=8.2Hz)、6.77(1H,d,J=2.0Hz)、4.48(2H,s);LCMS m/z291.1279([M+H
+]、C
14H
11ClN
2OSは291.0353を必要とする)。
2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタンアミンヒドロクロリド。無水THF(10.0mL)中2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)アセトアミド(0.570g、1.94ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、LiAlH
4(0.222g、5.83ミリモル)50mgずつで処理した。この混合物を70℃に加温して3時間攪拌した。この混合物を0℃に冷却し、4N NaOH水溶液(1.5mL)次いでH
2O(1.5mL)で滴下処理した。この混合物をTHF(100mL)中に懸濁させ、濾過して、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に懸濁させ、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、3%MeOH−CH
2Cl
2、次いで17:2:1のCH
2Cl
2−MeOH−濃NH
4OH)によって精製した。混合した画分を濃縮乾固し、最小量のエーテル中に溶解し、ジオキサン(0.5mL)中4N HClの溶液で処理した。形成されたベージュ色の固体を濾過によって集めて表題化合物を得た(0.142g、23%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ7.14(1H,td,J=7.4,1.5Hz)、7.08(1H,dd,J=7.6,1.5Hz)、7.03(1H,d,J=8.2Hz)、6.95(1H,dd,J=7.6,1.0Hz)、6.92(1H,dd,J=8.2,2.0Hz)、6.80(1H,d,J=8.2Hz)、6.77(1H,d,J=2.0Hz)、4.48(2H,s);LCMS m/z291.1279([M+H
+]、C
14H
11ClN
2OSは291.0353を必要とする)。
2−クロロ−1−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタノン。トルエン(20.0mL)中2−クロロ−10H−フェノチアジン(4.00g、17.1ミリモル)(The Journal of Biological Chemistry(2009)285,11,8363−8374)の溶液をクロロアセチルクロリド(1.43mL、18.0ミリモル)で処理して、100℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、真空濃縮し、最小量のトルエン中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、5〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してオフホワイト色の固体として表題化合物を得た(4.01g、76%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物)7.65(1H,s)、7.55(1H,d,J=7.8Hz)、7.47(1H,d,J=7.8Hz)、7.36(2H,m)、7.30(1H,q,J=7.2Hz) 7.26(1H,m)、4.22(1H,m)、4.15(1H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ165.6、139.1、137.7、133.3、128.8、128.6、128.0、127.9、127.75、127.30、127.28、126.50、126.49、41.8;LCMS m/z309.9605([M+H
+]、C
14H
9Cl
2NOSは309.9855を必要とする)。
2−アジド−1−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタノン。DMF(50mL)中2−クロロ−1−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタノン(4.40g、14.2ミリモル)の溶液をアジ化ナトリウム(2.77g、42.6ミリモル)で処理して、25℃で14時間攪拌した。この溶液をCH
2Cl
2(500mL)で希釈し、その有機層をH
2O(2×100mL)、飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(4.30g、96%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物)7.59(1H,br s)、7.48(1H,d,J=6.6Hz)、7.45(1H,m)、7.36(2H,m)、7.30(1H,q,J=7.2Hz) 7.25(1H,m)、4.03(1H,br s)、3.91(1H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ166.8、138.8、137.2、133.3、128.9、128.6、128.0、127.83、127.77、127.35、127.31、126.62、126.60、51.1;LCMS m/z316.9987([M+H
+]、C
14H
9ClN
4OSは317.0258を必要とする)。
2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタンアミンヒドロクロリド。THF(10.0mL)中2−アジド−1−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタノン(3.80g、12.0ミリモル)の溶液を0℃に冷却して、BH
3−THF(THF中1M溶液、48.0mL、48.0ミリモル)で処理した。フラスコをシールして70℃に5時間加熱した後、0℃に冷却した。この溶液を、1M HCl水溶液(96mL)でゆっくり滴下処理し、さらに0.5時間攪拌した後、70℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、pH>8まで4M NaOH水溶液で処理した後、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合した抽出液を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた後、Et
2O(100mL)中に懸濁させ、4N HCl−ジオキサン溶液(3.0mL)で滴下処理した。沈殿した白色の固体を濾過によって集めて表題化合物を得たが(3.15g、84%)、表題化合物は特徴付けのいずれの方法によっても上記生成化合物と同一であることが示された。
4−クロロ−N−(2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エチル)ベンゼンスルホンアミド。DMF(10.0mL)中2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタンアミンヒドロクロリド(1.26g、4.02ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(1.17mL、8.44ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.934g、4.42ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)とCH
2Cl
2(400mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(1.25g、69%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.62(2H,d,J=8.3Hz)、7.22(2H,d,J=8.3Hz)、7.17(1H,d,J=7.6Hz)、7.14(1H,t,J=7.5Hz)、7.06(1H,d,J=8.2Hz)、6.99(1H,t,J=7.5Hz) 6.94(1H,d,J=8.2Hz)、6.73(1H,d,J=8.0Hz)、6.66(1H,s)、4.85(1H,t,J=5.2Hz)、3.93(2H,t,J=5.7Hz)、3.36(2H,q,J=5.7Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ145.7、143.7、139.3、137.9、133.7、129.4、128.5、128.2、128.1、127.9、126.4、125.2、124.0、123.5、116.4、116.2、46.0、39.5;LCMS m/z450.9783([M+H
+]、C
20H
16Cl
2N
2O
2S
2は451.0103を必要とする)。C
20H
16Cl
2N
2O
2S
2に対する分析計算値(Anal.Calcd):C,53.22;H,3.57;N,6.21,S,14.21。実測値:C,53.05;H,3.90;N,6.45;S,13.97。
実施例28 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−クロロ−2−フルオロベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(72μL、0.520ミリモル)、及び4−フルオロスルホニルクロリド(0.052g、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、20〜35%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0962g、81%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.74(1H,t,J=8.0Hz)、7.20(1H,d,J=8.3Hz)、7.14(1H,t,J=7.9Hz)、7.08−7.11(2H,m)、6.98−7.00(3H,m)、6.96(1H,s)、6.89(1H,d,J=8.0Hz)、4.76(1H,t,J=5.5Hz)、3.70(2H,t,J=6.2Hz)、3.06(2H,t,J=6.5Hz)、3.04(4H,br s)、1.74(2H,quintet,J=6.4Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ159.5、148.8、147.4、135.2、131.9、131.8、131.6、131.2、129.9、126.9、125.20、125.18、123.9、122.7、120.3、119.7、118.0、117.8、47.3、41.2、32.1、31.5、27.7;LCMS m/z479.0417([M+H
+]、C
23H
21Cl
2FN
2O
2Sは479.0758を必要とする)。
実施例29 3,4−ジクロロ−N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et3N(72μL、0.520ミリモル)、及び3,4−ジクロロスルホニルクロリド(25.0μL、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH2Cl2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH2Cl2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.0907g、74%)。1H NMR(600MHz,CDCl3)δ7.87(1H,d,J=2.0Hz)、7.51(1H,dd,J=6.3,2.0Hz)、7.46(1H,d,J=8.4Hz)、7.14(1H,t,J=8.1Hz)、7.11(1H,d,J=6.4Hz)、6.97−7.00(4H,m)、6.95(1H,d,J=1.9Hz)、6.88(1H,dd,J=6.1,2.0Hz)、4.67(1H,t,J=6.1Hz)、3.69(1H,t,J=6.2Hz)、3.03(4H,br s)、3.01(2H,m)、1.74(2H,quintet,J=6.5Hz);LCMS m/z496.9990([M+H+]、C23H21Cl3N2O2Sは497.0438を必要とする)。
実施例30 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.247ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(72.0μL、0.520ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.0700g、0.272ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.0860g、68%)。融点119〜121℃(エーテル−ヘキサン);
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.76(2H,d,J=8.8Hz)、7.24(2H,d,J=8.5Hz)、7.12(1H,t,J=7.6Hz)、7.10(1H,d,J=7.7Hz)、6.98(2H,d,J=7.6Hz)、6.97(1H,d,J=8.1Hz)、6.95(1H,s)、6.88(1H,dd,J=8.2,1.7Hz)、4.66(1H,t,J=6.1Hz)、3.68(1H,t,J=6.3Hz)、3.02(4H,br s)、3.00(2H,q,J=6.5Hz)、1.72(2H,quintet,J=6.5Hz);
13C NMR(600MHz,CDCl
3)δ151.6、148.1、146.8、137.7、134.4、131.2、131.1、130.9、129.3、128.6、126.3、123.3、122.1、120.44、120.43、119.7、119.1、46.8、40.7、31.4、40.8、26.4;LCMS m/z511.0821([M+H
+]、C
24H
22ClF
3N
2O
3Sは511.1065を必要とする)。C
24H
22ClF
3N
2O
3Sに対する分析計算値;C,56.42;H,4.34;N,5.48,S,6.28。実測値:C,56.15;H,4.59;N,5.60;S,6.24。
実施例31 2−アジド−1−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノンの合成
DMF(60.0mL)中2−クロロ−1−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノン(3.00g、13.1ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、NaN
3(2.55g、39.3ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して14時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(250mL)とCH
2Cl
2(200mL)との間で分配した。この水性層をCH
2Cl
2(2×200mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(3.04g、74%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物)7.41(1H,br s)、7.31(1H,br s)、7.24(3H,br m)、7.16(1H,br s)、7.07(1H,d,J=6.4Hz)、3.94(1H,m)、3.56(1H,m)、3.31(2H,m)、2.82(2H,m);LCMS m/z313.1115([M+H
+]、C
16H
13ClN
4Oは313.0851を必要とする)。
実施例32 2−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタンアミンヒドロクロリドの合成
THF(10.0mL)中2−アジド−1−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノン(2.50g、8.00ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、BH
3−THF(THF中1M溶液、32mL、32ミリモル)で処理した。フラスコをシールして70℃に5時間加熱した後、0℃に冷却した。この溶液を、1M HCl水溶液(64mL)でゆっくり滴下処理し、さらに0.5時間攪拌した後、70℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、pH>8まで4M NaOH水溶液で処理した後、この混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。混合した抽出液を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%ヘキサン−酢酸エチルが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた後、Et
2O(100mL)中に懸濁させ、4N HCl−ジオキサン溶液(2.0mL)で滴下処理した。沈殿した白色の固体を濾過によって集めて表題化合物を得た(1.41g、57%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ7.18(2H,m)、7.17(2H,m)、7.08(1H,d,J=8.1Hz)、7.02(1H,m)、6.93(1H,dd,J=8.1,1.9Hz)、4.05(2H,t,J=6.5Hz)、3.17(2H,m)、3.13(2H,m)、3.11(2H,t,J=6.5Hz);
13C NMR(150MHz,CD
3OD)δ149.0、147.6、136.0、132.8、132.0、130.1、129.1、127.2、124.6、123.3、120.2、119.5、48.1、37.5、32.0、31.1;LCMS m/z273.1754([M+H
+]、C
16H
17ClN
2は273.1153を必要とする)。
実施例33 4−クロロ−N−(2−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中2−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタンアミンヒドロクロリド(0.08000g、0.259ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(75.0μL、0.543ミリモル)及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.0600g、0.284ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.0987g、85%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.61(2H,d,J=8.5Hz)、7.30(2H,d,J=8.5Hz)、7.11(2H,m)、7.00(1H,d,J=7.0Hz)、6.97(1H,d,J=8.0Hz)、6.93(1H,d,J=7.9Hz)、6.90(2H,m)、4.55(1H,br m)、3.79(2H,t,J=5.7Hz)、3.16(2H,m)、3.06(4H,m);
13C NMR(600MHz,CDCl
3)δ147.9、146.6、139.4、138.1、135.1、132.0、131.8、131.6、130.1、129.5、128.4、127.1、124.4、123.2、120.3、119.7、49.4、40.7、32.2、31.7;LCMS m/z447.0405([M+H
+]、C
22H
20Cl
2N
2O
2Sは447.0695を必要とする)。
実施例34 N−(2−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中2−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタンアミンヒドロクロリド(0.0800g、0.259ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(75.0μL、0.543ミリモル)及び4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド(0.069g、0.284ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.0987g、85%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.81(2H,d,J=7.9Hz)、7.60(2H,d,J=7.9Hz)、7.08(2H,m)、6.98(1H,d,J=7.4Hz)、6.95(1H,d,J=7.7Hz)、6.92(1H,d,J=8.0Hz)、6.89(2H,m)、4.66(1H,br s)、3.81(2H,br s)、3.19(2H,m)、3.06(4H,m);
13C NMR(600MHz,CDCl
3)δ147.9、146.5、143.2、135.0、134.6、134.3、132.0、131.8、131.6、130.1、127.4、127.1、126.3(q,J=15.0Hz)、124.5、123.2、120.2、119.6、49.3、40.7、32.2、31.7;LCMS m/z481.0950([M+H
+]、C
23H
20ClF
3N
2O
2Sは481.0959を必要とする)。
実施例35 4−クロロ−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.277ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(79.0μL、0.582ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.064g、0.304ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.0960g、81%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.81(2H,d,J=7.9Hz)、7.60(2H,d,J=7.9Hz)、7.08(2H,m)、6.98(1H,d,J=7.4Hz)、6.95(1H,d,J=7.7Hz)、6.92(1H,d,J=8.0Hz)、6.89(2H,m)、4.66(1H,br s)、3.81(2H,br s)、3.19(2H,m)、3.06(4H,m);
13C NMR(600MHz,CDCl
3)δ147.9、146.5、143.2、135.0、134.6、134.3、132.0、131.8、131.6、130.1、127.4、127.1、126.3(q,J=15.0Hz)、124.5、123.2、120.2、119.6、49.3、40.7、32.2、31.7;LCMS m/z481.0950([M+H
+]、C
23H
20ClF
3N
2O
2Sは481.0959を必要とする)。
実施例36 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0800g、0.277ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(79.0μL、0.582ミリモル)、及び4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド(0.0740g、0.304ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.103g、81%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.84(2H,d,J=8.0Hz)、7.68(2H,d,J=8.0Hz)、7.11(4H,m)、6.99(2H,d,J=7.9Hz)、6.95(2H,t,J=7.3Hz)、4.68(1H,br s)、3.73(2H,t,J=6.0Hz)、3.07(4H,br s)、3.05(2H,m)、1.74(2H,quintet,J=6.3Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ147.9、143.7、134.5、134.35、134.32、130.3、127.7、126.8、126.4(q,J=13.7Hz)、123.2、119.8、47.5、41.6、32.2、27.6;LCMS m/z461.1244([M+H
+]、C
24H
23F
3N
2O
2Sは461.1505を必要とする)。
実施例37 N−(2−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中2−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタンアミンヒドロクロリド(0.0800g、0.259ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(75.0μL、0.543ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.0740g、0.284ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.0859g、81%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.74(2H,d,J=8.6Hz)、7.18(2H,d,J=8.3Hz)、7.10(3H,m)、6.98(2H,m)、6.94(2H,d,J=8.1Hz)、6.93(1H,s)、6.89(1H,d,J=8.1Hz)、4.70(1H,t,J=5.3Hz)、3.81(2H,t,J=5.6Hz)、3.16(2H,dd,11.4,5.6Hz)、3.07(4H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.2、148.0、146.6、137.99、137.97、135.1、132.0、131.74、131.70、130.0、129.1、127.0、124.4、123.2、120.9、120.3、119.7、49.5、40.8、32.2、31.6;LCMS m/z497.0918([M+H
+]、C
23H
20ClF
3N
2O
3Sは497.0918を必要とする)。
実施例38 N−(3−(2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン。THF(50.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(4.00g、20.5ミリモル)を0℃に冷却し、濃H
2SO
4(1滴)及びN−クロロスクシンイミド(2.74g、20.5ミリモル)で処理した。この混合物を25℃で一晩攪拌し、真空濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜2%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(3.81g、81%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.11(1H,m)、7.03−7.07(2H,m)、6.82(1H,t,J=7.3Hz)、6.75(1H,t,J=7.3Hz)、6.66(1H,m)、5.97(1H,br s)、3.08(2H,m)、3.05(2H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ131.0、130.4、127.2、34.9、34.8;LCMS m/z230.2182([M+H
+]、C
14H
12ClNは230.0731を必要とする)。
2−クロロ−1−(2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノン。トルエン(10.0mL)中2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(2.00g、8.71ミリモル)(The Journal of Biological Chemistry(2009)285,11,8363−8374)の溶液をクロロアセチルクロリド(0.73mL、9.14ミリモル)で処理し、100℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、N
2流下に濃縮し、最小量のトルエン中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、5〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してオフホワイト色の固体として表題化合物を得た(2.06g、77%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物);LCMS m/z306.1044([M+H
+],C
16H
13Cl
2NOは306.0447を必要とする)。
3−(2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−3−オキソプロパンニトリル。DMF(5.0mL)中2−クロロ−1−(2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノン(2.06g、6.72ミリモル)(ref)の溶液を0℃に冷却し、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.248g、0.672ミリモル)及びシアン化ナトリウム(0.353g、7.40ミリモル)で少しずつ処理した。この混合物を25℃に加温して14時間攪拌した。この溶液をCH
2Cl
2(200mL)で希釈し、この有機層をH
2O(2×100mL)、飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して黄褐色の油として表題化合物を得た(1.21g、61%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物として);LCMS m/z306.1044([M+H
+],C
16H
13Cl
2NOは306.0447を必要とする)。
3−(2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド。THF(10.0mL)中3−(2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−3−オキソプロパンニトリル(1.30g、4.38ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、BH
3−THF(THF中1M溶液、17.5mL、17.5ミリモル)で処理した。フラスコをシールして70℃に5時間加熱した後、0℃に冷却した。この溶液を、1M HCl水溶液(35mL)でゆっくり滴下処理し、さらに0.5時間攪拌した後、70℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、pH>8まで4M NaOH水溶液で処理した後、この混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。混合した抽出液を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた後、Et
2O(100mL)中に懸濁させ、4N HCl−ジオキサン溶液(1.1mL)で滴下処理した。沈殿した白色の固体を濾過によって集めて表題化合物を得た(1.36g、58%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ;
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ;LCMS m/z287.2472([M+H
+],C
17H
19ClN
2は287.1310を必要とする)。
N−(3−(2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中3−(2−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.310g、0.958ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(280μL、2.01ミリモル)、及び4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド(0.273g、0.284ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.233g、49%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.85(2H,d,J=8.0Hz)、7.70(2H,d,J=8.0Hz)、7.13(1H,t,J=7.7Hz)、7.10(1H,d,J=8.0Hz)、7.07(1H,s)、7.06(1H,m)、6.97(2H,m)、6.90(1H,d,J=8.2Hz)、4.67(1H,t,J=5.2Hz)、3.69(2H,t,J=6.2Hz)、3.04(4H,m)、1.71(2H,quintet,J=6.4Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ;147.6、146.5、143.7、135.9、134.6、134.4、134.3、130.2、130.1、128.1、127.6、126.9、126.6、126.5(q,J=13.6Hz)、123.6、121.1、119.9、47.5、41.5、32.1、31.7、27.6;LCMS m/z495.0705([M+H
+]、C
24H
22ClF
3N
2O
2Sは495.1115を必要とする)。
実施例39 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−3−トリフルオロメチルベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.080g、0.259ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(75.0μL、0.543ミリモル)、及び3−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド(0.069g、0.284ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.085g、66%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ8.08(1H,s)、7.91(1H,d,J=7.9Hz)、7.79(1H,d,J=7.7Hz)、7.55(1H,d,J=7.8Hz)、7.14(1H,t,J=8.2Hz)、7.09(1H,d,J=7.4Hz)、6.94−6.99(4H,m)、6.88(1H,dd,J=8.1,1.9Hz)4.86(1H,t,J=6.1Hz)、3.68(2H,t,J=6.4Hz)、3.02(4H,s)、3.00(2H,dd,J=13.1,6.7Hz)、1.73(2H,quintet,J=6.5Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.8、147.5、141.3、135.1、132.0、131.8、131.6、130.4、130.2、129.9、129.5(q,J=12.7Hz)、126.9、124.3(q,J=16.7Hz)、123.9、122.8、120.4、119.8、47.4、41.3、32.1、31.5、27.6;LCMS m/z495.1228([M+H
+]、C
24H
22ClF
3N
2O
2Sは495.1115を必要とする)。
実施例40 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−ニトロベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.400g、1.24ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(0.360mL、2.60ミリモル)、及び4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(0.301g、1.36ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.459g、78%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ8.21(2H,d,J=8.8Hz)、7.88(2H,d,J=8.8Hz)、7.12(1H,d,J=7.6Hz)、7.11(1H,d,J=6.6Hz)、7.00(2H,m)、6.96(1H,d,J=8.0Hz)、6.91(1H,d,J=1.8Hz)、6.88(1H,dd,J=8.1,1.9Hz)、4.76(1H,t,J=6.1Hz)、3.66(2H,t,J=6.1Hz)、3.08(2H,dd,J=13.0,6.6Hz)、3.04(4H,m)、1.71(2H,quintet,J=6.5Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ150.2、148.6、147.4、146.0、135.1、131.9、131.71、131.67、130.0、128.3、127.0、124.5、124.1、122.9、120.3、119.7、47.3、41.4、32.1、31.5、27.5;LCMS m/z([M+H
+]、C
23H
22ClFN
2O
2Sは472.1092を必要とする)。
実施例41 4−トリフルオロメチル−N−(2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタンアミンヒドロクロリド(0.090g、0.287ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(84.0μL、0.603ミリモル)、及び4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド(0.077g、0.316ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.092g、66%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.80(2H,d,J=8.2Hz)、7.52(2H,d,J=8.3Hz)、7.14(1H,d,J=7.6Hz)、7.09(1H,t,J=7.4Hz)、7.04(1H,t,J=8.2Hz)、6.97(1H,t,J=7.4Hz)、6.91(1H,dd,J=8.2,1.4Hz)、6.70(1H,d,J=8.2Hz)、6.69(1H,d,J=1.7Hz)、5.07(1H,t,J=5.6Hz)、3.92(2H,t,J=5.8Hz)、3.36(2H,dd,J=11.6,5.8Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ145.6、143.7、143.0、134.2(q,J=131.2Hz)、133.6、128.5、128.1、127.9、127.4、126.3、126.2(q,J=13.2,Hz)、125.1、124.2、124.1、123.5、116.4、116.2、46.1、39.5;LCMS m/z485.0002([M+H
+]、C
21H
16ClF
3N
2O
2S
2は485.0637を必要とする)。
実施例42 4−トリフルオロメトキシ−N−(2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中2−(2−クロロ−10H−フェノチアジン−10−イル)エタンアミンヒドロクロリド(0.090g、0.287ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et3N(84.0μL、0.603ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.082g、0.316ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)とCH2Cl2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH2Cl2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、0〜25%ヘキサン−酢酸エチル)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.096g、67%)。1H NMR(600MHz,CDCl3)δ7.74(2H,d,J=8.8Hz)、7.18(1H,d,J=7.6Hz)、7.12(3H,m)、7.08(1H,d,J=8.2Hz)、6.99(1H,br s)、6.96(1H,br s)、6.75(1H,d,J=7.4Hz)、6.73(1H,br s)、4.85(1H,t,J=5.3Hz)、3.97(2H,br s)、3.36(2H,dd,J=11.1,5.5Hz)、3.92(2H,t,J=5.8Hz)、3.36(2H,dd,J=11.6,5.8Hz);13C NMR(150MHz,CDCl3)δ151.5、145.1、143.1、137.1、133.1、129.6、128.4、127.9、127.49、127.2、125.9、124.6、123.4、122.9、120.1、115.8、115.7、45.6、38.8;LCMS m/z500.9960([M+H+]、C21H16ClF3N2O3S2は501.0316を必要とする)。
実施例43 N−(3−(3−アミノ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
tert−ブチル(5−(3−(4−(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド)プロピル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−3−イル)カルバメート。ジオキサン(1.5mL)中N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド(0.250g、0.506ミリモル)の溶液をtert−ブチルカルバメート(0.071g、0.606ミリモル)、酢酸パラジウム(0.0033g、0.0151ミリモル)、X−Phos(0.021g、0.0454ミリモル)、及び炭酸セシウム(0.231g、0.708ミリモル)で処理し、アルゴンで脱ガスした後、バイアルをシールした。この溶液を100℃に24時間加熱し、25℃に冷却し、そしてCH
2Cl
2(200mL)と飽和NaCl水溶液(200mL)との間で分配した。この有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、そしてこの残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体を得た(0.300g、99%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.90(2H,d,J=8.2Hz)、7.71(2H,d,J=8.2Hz)、7.32(1H,br s)、7.12(1H,d,J=7.7Hz)、7.10(2H,d,J=7.3Hz)、6.96(2H,m)、6.61(1H,d,J=8.1Hz)、6.44(1H,br s)、5.22(1H,br s)、3.73(2H,t,J=6.7Hz)、3.06(2H,m)、3.05(2H,m)、3.02(2H,m)、1.78(2H,quintet,J=6.4Hz)、1.54(9H,s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ153.2、148.7、147.5、144.0、136.7、135.2、134.4、134.2、130.9、129.7、128.1、127.7、126.8、126.4(q,J=13.4Hz)、123.6、120.4、112.9、110.7、80.9、47.9、41.6、32.1、31.9、28.6、27.3;LCMS m/z([M+H
+]、C
23H
22ClFN
2O
2Sは445.1147を必要とする)。
N−(3−(3−アミノ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド。CH
2Cl
2(1.5mL)中tert−ブチル(5−(3−(4−(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド)プロピル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−3−イル)カルバメート(0.300g、ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、TFA(0.30mL)で処理した。この溶液を25℃に加温して1時間攪拌した後、N
2流で濃縮した。この残留物をCH
2Cl
2(15mL)に溶解し、飽和炭酸水素塩水溶液(15mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体を得た()。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.82(2H,d,J=8.2Hz)、7.68(2H,d,J=8.2Hz)、7.09(2H,m)、6.95(2H,m)、6.86(1H,d,J=8.0Hz)、6.36(1H,s)、6.30(1H,d,J=6.4Hz)、4.78(1H,t,J=5.9Hz)、3.68(2H,t,J=6.1Hz)、3.04(2H,dd,J=13.0,6.5Hz)、3.02(2H,m)、2.95(2H,m)、1.72(2H,quintet,J=6.4Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.5、148.1、145.1、143.7、135.0、134.5、134.3、131.2、130.2、127.7、126.7、126.4(q,J=13.9Hz)、124.0、123.4、119.9、110.3、106.7、47.4、41.7、32.3、31.4、28.6、27.5;LCMS m/z([M+H
+]、C
23H
22ClFN
2O
2Sは445.1147を必要とする)。
実施例44 N−(3−(3−アジド−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
CH
3CN(1.0mL)中N−(3−(3−アミノ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド(0.0650g、0.137ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、tert−ブチルニトリル(24.0μL、0.205ミリモル)及びトリメチルシリルアジド(22.0μL、0.164ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して6時間攪拌した後、N
2流で濃縮した。この残留物をCH
2Cl
2に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してベージュ色の油を得た(0.032g、47%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.85(2H,d,J=8.2Hz)、7.68(2H,d,J=8.2Hz)、7.13(1H,t,J=7.8Hz)、7.12(1H,d,J=6.4Hz)、7.04(1H,t,J=8.0Hz)、6.98(2H,m)、6.63(1H,d,J=8.2Hz)、6.61(1H,s)、4.75(1H,t,J=5.9Hz)、3.69(2H,t,J=6.2Hz)、3.04(6H,m)、1.73(2H,quintet,J=6.5Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ149.0、147.5、143.7、138.3、135.2、134.6、134.4、131.8 130.1、130.0、127.6、127.0、126.5(q,J=13.4Hz)、123.9、120.3、113.1、110.4、47.4、41.4、32.1、31.6、27.6;LCMS m/z502.1497([M+H
+]、C
24H
22F
3N
5O
2Sは502.1519を必要とする)。
実施例45 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0870g、0.270ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(78.0μL、0.565ミリモル)、及びベンゼンスルホニルクロリド(37.0μL g、0.296ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0949g、82%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.78(2H,d,J=7.8Hz)、7.53(1H,t,J=7.8Hz)、7.43(2H,t,J=7.8Hz)、7.12(1H,t,J=7.2Hz)、7.10(1H,d,J=7.2Hz)、6.97−6.99(3H,m)、6.95(1H,d,J=1.2Hz)、6.88(1H,dd,J=7.8,1.8Hz)、4.94(1H,t,J=6.0Hz)、3.65(2H,t,J=6.0Hz)、3.00(4H,s)、3.01(2H,q,J=6.6Hz)、1.70(2H,quintet,J=6.6Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.9、147.5、139.8、135.1、132.7、131.74、131.66、131.5、129.8、129.2、127.1、126.8、123.7、122.5、120.3、119.7、47.5、41.2、32.0、31.4、27.5;LCMS m/z427.1248([M+H
+]、C
23H
23ClN
2O
2Sは427.1242を必要とする)。
実施例46 N−(2−(10H−フェノチアジン−10−イル)エチル)−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中2−(10H−フェノチアジン−10−イル)エタンアミンヒドロクロリド(0.080g、0.287ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(84.0μL、0.603ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.082g、0.316ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.121g、90%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.70(2H,d,J=8.4Hz)、7.19(2H,d,J=7.8Hz)、7.10(2H,t,J=7.2Hz)、7.06(2H,t,J=7.8Hz)、6.97(2H,m)、6.74(2H,d,J=7.8Hz)、5.00(1H,s)、3.98(2H,s)、3.34(2H,d,J=5.4Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.0、144.4、137.8、129.0、128.0、127.7、126.9、123.7、120.8、119.5、116.1、46.0、39.6;LCMS m/z467.0703([M+H
+]、C
21H
17F
3N
2O
3S
2は467.0705を必要とする)。
実施例47 N−(2−(10H−フェノチアジン−10−イル)エチル)−4−クロロベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中2−(10H−フェノチアジン−10−イル)エタンアミンヒドロクロリド(0.080g、0.287ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(84.0μL、0.603ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.067g、0.316ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0993g、83%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.59(2H,d,J=8.4Hz)、7.17−7.19(4H,m)、7.11(2H,t,J=7.2Hz)、6.98(2H,t,J=7.2Hz)、6.71(2H,d,J=7.8Hz)、4.91(1H,br s)、3.93(2H,br s)、3.34(2H,d,J=5.4Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ144.4、139.1、138.0、129.3、128.2、128.1、127.7、126.8、123.6、116.1、45.8、39.6;LCMS m/z417.0482([M+H
+]、C
20H
17ClN
2O
2S
2は417.0493を必要とする)。
実施例48 N−(3−(9H−チオキサンテン−9−イリデン)プロピル)−4−クロロベンゼンスルホンアミドの合成
9−(3−アジドプロピリデン)−9H−チオキサンテン。Dansk Patent NR.88606に記載の方法に従って調製した9−(3−ブロモプロピリデン)−9H−チオキサンテン(0.245g、0.772ミリモル)の溶液をDMF(5.0mL)中に溶解し、NaN
3(0.107g、1.54ミリモル)で処理し、25℃で14時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)で処理し、ヘキサン(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜5%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して紫色の油として表題化合物を得た(0.177g、82%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.74(1H,d,J=7.2Hz)、7.72(1H,d,J=6.6Hz)、7.67(1H,d,J=7.8Hz)、7.64(1H,d,J=7.2Hz)、7.52(2H,m)、7.47(2H,m)、6.01(1H,t,J=7.2Hz)、3.65(2H,t,J=7.2Hz)、2.96(2H,q,J=7.2Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ138.2、138.1、133.9、133.3、131.8、128.6、127.5、127.3、127.1(2C)、127.0、126.1、125.9、125.8、51.4、29.5。
3−(9H−チオキサンテン−9−イリデン)プロパン−1−アミンヒドロクロリド。THF(5.0mL)中9−(3−アジドプロピリデン)−9H−チオキサンテン(0.177g、0.634ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、PPh
3(0.183g、0.696ミリモル)で処理し、25℃で14時間攪拌した。この溶液を濃縮乾固し、最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた後、Et
2O(100mL)中に懸濁させ、4N HCl−ジオキサン溶液(0.16mL)で滴下処理した。沈殿した白色の固体を濾過によって集めて表題化合物を得た(0.167g、91%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ7.57(1H,d,J=7.2Hz)、7.47(2H,d,J=7.2Hz)、7.37(1H,d,J=7.2Hz)、7.35(1H,t,J=7.2Hz)、7.31(2H,m)、7.26(1H,t,J=7.2Hz)、5.88(1H,t,J=7.2Hz)、3.10(2H,t,J=7.2Hz)、2.85(2H,q,J=7.2Hz);
13C NMR(150MHz,CD
3OD)δ139.2、138.3、134.3、133.3、132.1、128.9、127.9、127.5、127.4、126.9、126.5、125.94、125.87、125.79、39.8、28.0;LCMS m/z254.1223([M+H
+]、C
16H
15NSは254.0998を必要とする)。
N−(3−(9H−チオキサンテン−9−イリデン)プロピル)−4−クロロベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中3−(9H−チオキサンテン−9−イリデン)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.050g、0.172ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(50.0μL、0.362ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.040g、0.190ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.067g、91%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.68(2H,d,J=8.4Hz)、7.47(1H,d,J=7.2Hz)、7.40(2H,t,J=8.4Hz)、7.30(2H,d,J=7.8Hz)、7.26(5H,m)、5.59(1H,t,J=7.2Hz)、4.47(1H,br s)、3.15(2H,d,J=6.0Hz)、2.60(2H,q,J=6.2Hz)、2.59(2H,q,J=6.7Hz);
13C NMR(150MHz,CD
3OD)δ139.2、138.9、138.6、138.1、134.0、133.1、131.8、129.5、128.7、128.6、127.7、127.3、127.3、127.1、126.9、126.2、126.1、125.7、43.3、29.8;LCMS m/z428.0532([M+H
+]、C
22H
18ClNO
2S
2は428.0540を必要とする)。
実施例49 N−(3−(9H−チオキサンテン−9−イリデン)プロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(9H−チオキサンテン−9−イリデン)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.050g、0.173ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(50.0μL、0.362ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.050g、0.190ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0756g、92%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.82(2H,d,J=8.4Hz)、7.45(1H,d,J=7.2Hz)、7.40(1H,d,J=7.2Hz)7.38(1H,d,J=7.2Hz)、7.28(1H,m)、7.23(5H,m)、7.18(2H,d,J=8.4Hz)、5.63(1H,t,J=7.2Hz)、4.86(1H,br m)、3.12(2H,q,J=6.6Hz)、2.61(2H,q,J=6.6Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.1、138.6、138.4、138.1、133.9、133.1、131.8、129.3、128.7、127.6、127.3、127.2、127.04、127.01、126.2、126.0、125.7、121.2、121.0、43.2、29.9;LCMS m/z478.0750([M+H
+]、C
23H
18F
3NO
3S
2は478.0753を必要とする)。
実施例50 5−(3−アジドプロピリデン)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレンの合成
5−(3−アジドプロピリデン)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン。PCT/US2008/013221[00212]に記載の方法に従って調製した5−(3−ブロモプロピリデン)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン(1.40g、4.47ミリモル)の溶液をDMF(5.0mL)中に溶解し、NaN
3(0.925g、13.4ミリモル)で処理し、25℃で14時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)で処理し、CH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜10%CH
2Cl
2−ヘキサン)によって精製して透明な油として表題化合物を得た(0.890g、72%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.29(1H,m)、7.23(2H,m)、7.14−7.21(4H,m)、7.06(1H,m)、5.87(1H,t,J=7.2Hz)、3.36(4H,m)、2.99(1H,br s)、2.81(1H,br s)、2.44(2H,d,J=6.0Hz)、
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ145.8、141.1、139.8、139.6、137.4、130.3、128.7、128.4、128.3、127.9、127.5、127.0、126.3、126.1、51.5、33.9、32.2、29.4。
3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)プロパン−1−アミンヒドロクロリド。THF(10.0mL)中5−(3−アジドプロピリデン)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン(0.890g、3.23ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、PPh
3(0.931g、3.56ミリモル)で処理し、25℃で14時間攪拌した。この溶液を濃縮乾固し、最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた後、Et
2O(100mL)中に懸濁させ、4N HCl−ジオキサン溶液(0.81mL)で滴下処理した。沈殿した白色の固体を濾過によって集めて表題化合物を得た(0.756g、82%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ7.57(1H,d,J=7.2Hz)、7.47(2H,d,J=7.2Hz)、7.37(1H,d,J=7.2Hz)、7.35(1H,t,J=7.2Hz)、7.31(2H,m)、7.26(1H,t,J=7.2Hz)、5.88(1H,t,J=7.2Hz)、3.10(2H,t,J=7.2Hz)、2.85(2H,q,J=7.2Hz);
13C NMR(150MHz,CD
3OD)δ139.2、138.3、134.3、133.3、132.1、128.9、127.9、127.5、127.4、126.9、126.5、125.94、125.87、125.79、39.8、28.0;LCMS m/z250.2414([M+H
+]、C
18H
19Nは250.1590を必要とする)。
4−クロロ−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)プロピル)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.150g、0.524ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(152μL、1.100ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.122g、0.577ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.207g、93%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.70(2H,d,J=8.4Hz)、7.40(2H,d,J=8.4Hz)、7.21(2H,m)、7.12−7.17(4H,t,J=7.2Hz)、7.04(1H,d,J=7.2Hz)、7.01(1H,d,J=7.2Hz)、5.68(1H,t,J=7.2Hz)、4.36(1H,t,J=6.0Hz)、3.03(2H,br m)、3.03(2H,br m)、2.96(1H,br m)、2.79(1H,br m)、2.28(2H,t,J=7.2Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ146.4、140.7、139.5、139.4、139.3、138.6、137.2、130.3、129.6、128.7、128.6、128.5、128.3、128.0、127.7、126.6、126.4、126.1、43.2、33.9、32.2、29.8;LCMS m/z424.1127([M+H
+]、C
24H
22ClNO
2Sは424.1133を必要とする)。
実施例51 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)プロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド
DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.150g、0.524ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(152μL、1.10ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.150g、0.577ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.214g、86%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.79(2H,d,J=8.4Hz)、7.20(2H,d,J=8.4Hz)、7.19(3H,d,J=4.2Hz)、7.08−7.14(3H,m)、7.00(2H,t,J=10.2Hz)、5.68(1H,t,J=7.8Hz)、4.67(1H,t,J=6.0Hz)、3.28(2H,br m)、3.01(2H,br m)、2.94(1H,br m)、2.76(1H,br s)、2.27(2H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.2、146.2、140.7、139.6、139.4、138.4、137.2、130.3、129.3、128.6、128.4、128.2、127.9、127.6、126.6、126.3、126.1、121.3、121.1、43.2、33.9、32.2、29.8;LCMS m/z474.1346([M+H
+]、C
25H
22F
3NO
3Sは474.1345を必要とする)。
実施例52 4−クロロ−N−(3−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミド
2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン。THF(50.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(4.00g、20.5ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、N−クロロ−スクシンイミド(5.47g、41.0ミリモル)、及び濃H
2SO
41滴で処理した。この溶液を25℃に加温して14時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)とCH
2Cl
2(300mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜5%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して緑白色の固体として表題化合物を得た(2.60g、48%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.03(3H,m)、6.64(3H,d,J=8.0Hz)、5.93(1H,br s)、3.01(4H,s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ140.8、130.4、130.1、126.9、124.5、119.4、34.5。
2−クロロ−1−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノン。トルエン(10.0mL)中2−2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(2.20g、9.58ミリモル)の溶液をクロロアセチルクロリド(0.80mL、10.1ミリモル)で処理し、100℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、N
2流下で濃縮し、最小量のトルエン中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、5〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(2.06g、77%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物)7.26−7.30(4H,m)、7.16−7.20(2H,m)、3.99(2H,d,J=16.8Hz)、3.42(1H,br m)、3.33(1H,br m)、2.79−2.84(2H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ166.3、139.7、139.4、137.9、136.2、135.3、133.8、130.8、130.5、129.8、128.6、128.1、127.3、41.6、(30.6,30.1);LCMS m/z342.0028([M+H
+]、C
16H
12Cl
3NOは342.0033を必要とする)。
3−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−3−オキソプロパンニトリル。DMF(10.0mL)中2−クロロ−1−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノン(2.26g,6.63ミリモル)(ref)の溶液を0℃に冷却し、シアン化ナトリウム(0.358g、7.30ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して14時間攪拌した。この溶液をCH
2Cl
2(500mL)で希釈し、この有機層をH
2O(3×200mL)、飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(1.30g、59%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物として)7.35(1H,d,J=1.2Hz)、7.29(2H,t,J=6.6Hz)、7.25(1H,t,J=8.4Hz)、7.20(1H,dd,J=8.4,1.8Hz)、7.18(1H,s)、3.47(1H,d,J=18.0Hz)、3.39(1H,m)、3.32(1H,d,J=18.0Hz)、3.30−3.33(1H,m)、2.84−2.87(2H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ161.8、139.7、139.1、137.3、136.0、135.9、134.1、130.94、130.85、129.7、128.5、127.5、113.5、30.7、30.0、26.0;LCMS m/z331.0404([M+H
+]、C
17H
12Cl
2N
2Oは331.0399を必要とする)。
3−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド。THF(10.0mL)中3−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−3−オキソプロパンニトリル(1.30g、3.92ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、BH
3−THF(THF中1M溶液、15.7mL、15.7ミリモル)で処理した。フラスコをシールして70℃に5時間加熱した後、0℃に冷却した。この溶液を、1M HCl水溶液(32mL)でゆっくり滴下処理し、さらに0.5時間攪拌した後、70℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、pH>8まで4M NaOH水溶液で処理した後、この混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。混合した抽出液を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた後、Et
2O(100mL)中に懸濁させ、4N HCl−ジオキサン溶液(1.0mL)で滴下処理した。沈殿した白色の固体を濾過によって集めて表題化合物を得た(0.842g、60%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ7.13(6H,m)、3.81(2H,t,J=6.6Hz)、3.11(4H,s)、2.95(2H,t,J=7.8Hz)、1.90(2H,quintet,J=7.2Hz);
13C NMR(150MHz,CD
3OD)δ146.8、136.5、129.8、128.4、126.8、121.7、47.8、38.0、31.7、26.0;LCMS m/z321.1785([M+H
+]、C
17H
19Cl
2N
2は321.0920を必要とする)。
4−クロロ−N−(3−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中3−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.080g、0.224ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(65.0μL、0.474ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.052g、0.246ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.0429g、39%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.87(2H,d,J=8.8Hz)、7.59(2H,d,J=8.4Hz)、7.25(4H,m)、7.07(2H,d,J=9.6Hz)、5.19(1H,t,J=6.0Hz)、3.82(2H,t,J=6.6Hz)、3.19(4H,s)、3.15(2H,q,J=6.6Hz)、1.88(2H,quintet,J=6.0Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ146.1、139.3、138.3、135.8、129.9、129.5、128.5、128.2、126.7、121.2、47.5、41.0、31.7、27.5;LCMS m/z495.0033([M+H
+]、C
23H
21Cl
3N
2O
2Sは495.0462を必要とする)。
実施例53 4−トリフルオロメトキシ−N−(3−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミド
DMF(1.0mL)中3−(2,8−ジクロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.080g、0.224ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(65.0μL、0.474ミリモル)及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.064g、0.246ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.0489g、40%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.99(2H,d,J=8.4Hz)、7.46(2H,d,J=8.4Hz)、7.27(4H,m)、7.09(2H,d,J=9.6Hz)、5.13(1H,t,J=6.0Hz)、3.85(2H,t,J=6.0Hz)、3.19(4H,s)、3.17(2H,q,J=6.0Hz)、1.89(2H,quintet,J=6.6Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.3、146.2、138.2、135.8、129.9、129.8、129.3、128.3、126.7、121.2、121.1、47.6、41.2、31.7、27.5;LCMS m/z545.0211([M+H
+]、C
24H
21Cl
2F
3N
2O
3Sは545.0675を必要とする)。
実施例54 N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0700g、0.217ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(63.0μL、0.455ミリモル)、及び3−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.58mL、3.40ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(100mL)とCH
2Cl
2(300mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.104g、94%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.67(2H,br s)、7.46(1H,t,J=8.4Hz)、7.39(1H,d,J=8.4Hz)、7.12(2H,m)、6.96(3H,m)、6.96(1H,m)、6.88(1H,d,J=7.2Hz)、5.02(1H,t,J=5.4Hz)、3.68(2H,t,J=6.0Hz)、3.05(4H,br s)、3.00(2H,q,J=6.6Hz)、1.73(2H,quintet,J=6.6Hz);
13C NMR(600MHz,CDCl
3)δ149.4、148.8、147.4、142.1、135.1、131.8、131.7、131.5、131.0、129.8、126.8、125.3、125.0、123.8、122.6、121.3、120.3、119.8、119.7、47.3、41.2、32.0、31.4、27.5;LCMS m/z511.0821([M+H
+]、C
24H
22ClF
3N
2O
3Sは511.1065を必要とする)。
実施例55 4−クロロ−N−(2−((10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
2−クロロ−N−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)アセトアミド。トルエン(10.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−アミン(0.600g、4.07ミリモル)の溶液をクロロアセチルクロリド(0.360mL、4.48ミリモル)で処理して白色の固体が形成された。この混合物を100℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、ヘキサンで処理してさらに生成物を沈殿させた。白色の固体を吸引濾過によって集めて白色の固体として表題化合物を得た(0.716g、79%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ(回転異性体の混合物)7.37(2H,d,J=6.6Hz)、7.17(6H,m)、6.21(1H,br s)、4.06(2H,br s)、3.37(2H,t,J=6.6Hz)、3.10(2H,t,J=6.0Hz);
13C NMR(150MHz,CD
3OD)δ164.8、138.7、138.6、132.8、130.1、127.6、125.9、55.6、42.6、31.6;LCMS m/z308.0810([M+Na
+]、C
17H
16ClNOは308.0813を必要とする)。
2−アジド−N−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)アセトアミド。DMF(10.0mL)中2−クロロ−N−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)アセトアミド(0.681g、2.38ミリモル)の溶液をアジ化ナトリウム(0.329g、4.78ミリモル)で処理し、25℃で14時間攪拌した。この溶液をCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、その有機層をH
2O(3×100mL)、飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させて(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.661g、95%)。
1H NMR(600MHz,DMSO−d
6)δ7.37(2H,d,J=7.2Hz)、7.17(6H,m)、6.27(1H,d,J=8.4Hz)、3.93(2H,br s)、3.27(2H,m)、3.10(2H,m);
13C NMR(150MHz,DMSO−d
6)δ166.5、138.8、138.6、130.1、127.8、127.6、125.9、55.6、50.4、31.7;LCMS m/z315.1191([M+Na
+]、C
17H
16N
4Oは315.1216を必要とする)。
N
1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)エタン−1,2−ジアミン。THF(10.0mL)中2−アジド−N−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)アセトアミド(0.580g、1.98ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、BH
3−THF(THF中1M溶液、8.00mL、8.00ミリモル)で処理した。フラスコをシールして70℃に5時間加熱した後、0℃に冷却した。この溶液を、1M HCl水溶液(16.0mL)でゆっくり滴下処理し、さらに0.5時間攪拌した後、70℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、pH>8まで4M NaOH水溶液で処理した後、この混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。混合した抽出液を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の合一画分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた後、Et
2O(100mL)中に懸濁させ、4N HCl−ジオキサン溶液(0.50mL)で滴下処理した。沈殿した白色の固体を濾過によって集めて表題化合物を得た(0.362g、73%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.18(2H,m)、7.09(2H,m)、7.04(4H,m)、4.74(1H,s)、3.65(2H,d,J=6.6Hz)、2.89(2H,q,J=7.8Hz)、2.66(2H,t,J=5.4Hz)、2.54(2H,t,J=5.4Hz)、1.34(2H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ140.6、140.1、130.6、129.4、127.7、126.1、60.9、51.5、42.4、32.6;LCMS m/z253.1682([M+H
+]、C
17H
20N
2は253.1699を必要とする)。
4−クロロ−N−(2−((10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中N
1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)エタン−1,2−ジアミン(0.050g、0.198ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(30.0μL、0.217ミリモル)及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.0420g、0.198ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、CH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0581g、69%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.66(2H,d,J=9.0Hz)、7.39(2H,d,J=8.4Hz)、7.19(2H,t,J=6.6Hz)、7.17(2H,d,J=6.6Hz)、5.07(1H,br s)、4.66(1H,s)、3.62(2H,d,J=6.0Hz)、2.92(4H,q,J=6.0Hz)、2.65(2H,t,J=5.4Hz)、1.62(1H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ140.0、139.5、139.1、138.4、130.7、129.6、129.5、128.6、127.9、126.2、60.6、47.0、43.1、32.6;LCMS m/z([M+H
+]、C
23H
23ClN
2O
2Sは要する)。
実施例56 4−トリフルオロメトキシ−N−(2−((10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中N
1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イル)エタン−1,2−ジアミン(0.050g、0.198ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(30.0μL、0.217ミリモル)及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.0520g、0.198ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、CH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0584g、62%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.79(2H,d,J=9.0Hz)、7.25(2H,d,J=9.0Hz)、7.19(2H,m)、7.12(2H,m)、5.11(1H,br s)、4.67(1H,s)、3.62(2H,d,J=6.0Hz)、2.92(4H,q,J=5.4Hz)、2.68(2H,t,J=5.4Hz)、1.63(1H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.11、152.10、140.1、139.5、138.3、130.8、129.7、129.3、128.0、126.2、121.1、69.9、47.0、43.1、32.6;LCMSm/z477.1399([M+H
+]、C
24H
23F
3N
2O
3Sは477.1454を必要とする)。
実施例57 4−クロロ−N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
1−アジド−3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール。メタノール(10.0mL)中3−クロロ−5−(オキシラン−2−イルメチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(0.772g、2.70ミリモル)の溶液をアジ化ナトリウム(0.351、5.40ミリモル)で処理し、70℃に14時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、真空濃縮し、EtOAc(100mL)中に再懸濁させた。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.425g、48%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.18(1H,t,J=7.8Hz)、7.15(1H,d,J=7.8Hz)、7.09(1H,d,J=7.8Hz)、7.07(1H,d,J=1.8Hz)、7.07(1H,d,J=1.8Hz)、7.02(2H,d,J=7.8Hz)、6.93(1H,dd,J=8.4,2.4Hz)、3.97(1H,m)、3.88(1H,dd,J=13.2,4.8Hz)、3.73(1H,dd,J=13.2,7.8Hz)、3.47(1H,dd,J=13.2,4.2Hz)、3.35(1H,dd,J=12.6 5.4Hz)、3.17(2H,m)、3.17(2H,m)、3.14(2H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.8、147.4、135.1、132.02、131.97、131.7、130.1、127.1、124.4、123.3、120.4、120.0、67.9、54.8、54.4、32.1、31.7;LCMS m/z321.1037([M+H
+]、C
17H
17ClN
4Oは329.1164を必要とする)。
1−アミノ−3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール。THF(5.0mL)中1−アジド−3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.590g、2.06ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、PPh
3(0.595g、0.227ミリモル)、H
2O3滴で処理し、25℃で14時間攪拌した。この溶液を濃縮乾固し、最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた。この残留物を最小量のエチルエーテル中に溶解し、ヘキサンを添加して沈殿させ、白色の固体として表題化合物を得た(0.380g、61%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.17(1H,t,J=7.8Hz)、7.14(1H,d,J=5.4Hz)、7.11(1H,d,J=4.8Hz)、7.09(2H,m)、6.99(2H,m)、6.89(1H,d,J=7.8Hz)、3.19(2H,q,J=6.0Hz)、3.13(4H,s)、2.85(1H,br s)、2.64(1H,br s)、1.94(2H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ149.1、147.9、135.1、131.8、131.5、129.8、126.9、123.91、123.90、122.8、120.6、120.1、68.8、55.0、45.5、32.2、31.7;LCMS m/z303.1382([M+H
+]、C
17H
19Cl
2NOは303.1259を必要とする)。
4−クロロ−N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中1−アミノ−3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.0732g、0.242ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(37.0μL、0.266ミリモル)及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.0540g、0.254ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎそしてCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.103g、89%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.71(2H,d,J=8.4Hz)、7.41(2H,d,J=9.0Hz)、7.15(1H,t,J=7.8Hz)、7.13(1H,d,J=8.4Hz)、7.02(2H,m)、6.99(2H,d,J=7.8Hz)、6.92(1H,dd,J=8.4,1.8Hz)、5.03(1H,t,J=6.0Hz)、3.82(1H,br s)、3.76(1H,dd,J=12.6,4.8Hz)、3.64(1H,dd,J=13.2,7.8Hz)、3.22(1H,m)、3.09(4H,m)、2.95(1H,quintet,J=6.0Hz)、2.39(1H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.6、147.3、139.5、138.3、134.9、132.1、131.9、131.8、130.2、129.7、128.6、127.2、124.5、123.5、120.3、119.9、67.0、54.3、46.6、32.1、31.6;LCMS m/z477.0708([M+H
+]、C
23H
22Cl
2N
2O
3Sは477.0801を必要とする)。
実施例58 4−トリフルオロメトキシ−N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中1−アミノ−3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.100g、0.330ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(45.0μL、0.330ミリモル)及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.0860g、0.330ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎ、CH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.155g、89%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.95(2H,d,J=7.2Hz)、7.40(2H,d,J=8.4Hz)、7.28(1H,t,J=7.2Hz)、7.26(1H,d,J=7.8Hz)、7.13−7.17(4H,m)、7.05(1H,d,J=7.8Hz)、5.21(1H,br s)、3.97(1H,br s)、3.91(1H,dd,J=12.6,3.6Hz)、3.78(1H,dd,J=12.6,7.8Hz)、3.36(1H,m)、3.22(4H,d,J=4.8Hz)、3.09(1H,quintet,J=6.6Hz)、2.56(1H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.3、148.6、147.3、141.2、138.1、134.9、132.0、131.9、131.8、130.2、129.3、127.2、124.5、123.5、121.2、120.3、119.9、67.0、54.3、46.6、32.0、31.6;LCMS m/z527.1056([M+H
+]、C
24H
22ClF
3N
2O
4Sは527.1014を必要とする)。
実施例59 4−クロロ−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
5−(オキシラン−2−イルメチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン。トルエン(20.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(3.00g、15.4ミリモル)の溶液をトルエン中ナトリウムアミド(50重量%、2.28g、29.2ミリモル)の溶液及びエピクロロヒドリン(2.41mL、30.7ミリモル)で処理した。バイアルをシールして80℃に6時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、1M HCl水溶液(10.0mL)で処理した後、濾過した。この混合物をCH
2Cl
2(3×100mL)で抽出し、混合した有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜5%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(1.00g、26%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.16−7.18(2H,m)、7.14(4H,br s)、6.98(2H,t,J=7.2Hz)、3.95(2H,qd,J=10.8,4.2Hz)、3.20−3.28(4H,m)、3.13(1H,br s)、2.74(1H,t,J=4.2Hz)、2.61(1H,t,J=2.4Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.2、134.6、130.1、126.7、123.1、120.5、54.2、51.1、46.9、32.5;LCMS m/z252.1356([M+H
+]、C
17H
17NOは252.1383を必要とする)。
1−アジド−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール。4:1のエタノール:H
2O(10.0ml)中5−(オキシラン−2−イルメチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(1.00g、3.98ミリモル)をアジ化ナトリウム(0.192、2.95ミリモル)、塩化アンモニウム(0.158g、2.95ミリモル)で処理し、80℃に14時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、真空濃縮し、EtOAc(100mL)中に再懸濁させた。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してベージュ色の油として表題化合物を得た(0.7472g、64%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.17(2H,t,J=7.8Hz)、7.14(2H,d,J=8.4Hz)、7.11(2H,d,J=8.4Hz)、6.99(2H,t,J=7.2Hz)、3.98(1H,m)、3.93(1H,dd,J=13.2,4.8Hz)、3.75(1H,dd,J=12.6,7.8Hz)、3.48(1H,dd,J=12.6,3.0Hz)、3.34(1H,dd,J=12.6,5.4Hz)、3.20(4H,m)、2.38(1H,d,J=3.0Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ147.9、134.4、130.4、126.9、123.7、119.9、68.0、54.8、54.3、32.3;LCMS m/z295.1775([M+H
+]、C
17H
18N
4Oは295.1553を必要とする)。
1−アミノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール。THF(5.0mL)中1−アジド−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.747g、2.54ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、PPh
3(0.732g、2.79ミリモル)、H
2O3滴で処理し、25℃で14時間攪拌した。この溶液を濃縮乾固し、最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた。この残留物を最小量のエチルエーテル中に溶解し、ヘキサンの添加によって沈殿させて白色の固体として表題化合物を得た(0.612g、90%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.10−7.16(6H,m)、6.95(2H,dt,J=7.2,1.8Hz)、3.76(3H,m)、3.19(4H,m)、2.89(1H,dd,J=13.2,3.0Hz)、2.68(1H,dd,J=12.6,5.4Hz)、1.80(2H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.3、134.4、130.2、126.8、123.3、120.1、69.1、54.8、45.5、32.3;LCMS m/z269.2340([M+H
+]、C
17H
20N
2Oは269.1648を必要とする)。
4−クロロ−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中1−アミノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.100g、0.373ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(52.0μL、0.373ミリモル)及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.0780g、0.373ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎそしてCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.148g、90%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.71(2H,d,J=8.4Hz)、7.41(2H,d,J=7.8Hz)、7.13(2H,t,J=7.8Hz)、7.12(2H,d,J=6.6Hz)、7.01(2H,d,J=7.8Hz)、6.98(2H,d,J=7.2Hz)、5.14(1H,br s)、3.80(1H,br s)、3.79(1H,d,J=4.2Hz)、3.67(1H,dd,J=12.0,7.2Hz)、3.22(1H,m)、3.12(4H,m)、2.94(1H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ147.8、139.3、138.4、134.3、130.4、129.6、128.6、126.9、123.7、119.8、67.0、54.2、46.7、32.2;LCMS m/z443.1492([M+H
+]、C
23H
23ClN
2O
3Sは443.1191を必要とする)。
実施例60 4−トリフルオロメトキシ−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中1−アミノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.100g、0.373ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(52.0μL、0.373ミリモル)及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.0970g、0.373ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎそしてCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.166g、91%)。融点102〜103℃(白色針状(white needles)、エーテル−ヘキサン);
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.95(2H,d,J=8.4Hz)、7.39(2H,d,J=8.4Hz)、7.25(2H,t,J=7.8Hz)、7.24(2H,d,J=6.0Hz)、7.16(2H,d,J=7.8Hz)、7.10(2H,t,J=6.6Hz)、5.22(1H,br s)、3.98(1H,br s)、3.96(1H,d,J=4.8Hz)、3.81(1H,dd,J=12.0,7.2Hz)、3.36(1H,m)、3.26(4H,m)、3.10(1H,q,J=7.2Hz)、2.66(1H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.3、150.6、147.8、138.2、134.3、130.4、129.3、127.0、123.8、121.2、119.8、67.0、54.2、46.6、32.2;LCMS m/z443.1492([M+H
+]、C
23H
23ClN
2O
3Sは443.1191を必要とする)。C
23H
23ClN
2O
3Sに対する分析計算値;C,58.53;H,4.71;N,5.69,S,6.51。実測値:C,58.41;H,4.87;N,6.01;S,7.01。
実施例61 4,5−ジクロロ−N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)チオフェン−2−スルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0700g、0.216ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(62μL、0.454ミリモル)、及び4,5−ジクロロチオフェン−2−スルホニルクロリド(0.0600g、0.238ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.102g、94%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.28(1H,m)、7.19(1H,t,J=7.8Hz)、7.16(1H,d,J=7.8Hz)、7.04(4H,m)、6.92(1H,d,J=8.4Hz)、4.88(1H,t,J=5.4Hz)、3.77(2H,t,J=6.0Hz)、3.12(6H,br s)、1.84(2H,quintet,J=6.0Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.8、147.4、137.4、135.1、131.9、131.8、131.6、131.5、131.1、130.0、126.9、124.9、124.0、122.9、120.3、119.7、47.5、41.6、32.1、31.5、27.4;LCMS m/z503.0177([M+H
+]、C
21H
19Cl
3N
2O
2S
2は502.9997を必要とする)。
実施例62 2,5−ジクロロ−N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)チオフェン−3−スルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0700g、0.216ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(62μL、0.454ミリモル)、及び2,5−ジクロロチオフェン−3−スルホニルクロリド(0.0600g、0.238ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.101g、93%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.15(1H,t,J=7.2Hz)、7.12(1H,d,J=8.4Hz)、7.03(1H,m)、7.00(3H,m)、6.89(1H,dd,J=8.4,1.2Hz)、5.00(1H,t,J=5.4Hz)、3.72(2H,t,J=6.6Hz)、3.06(6H,br m)、1.78(2H,quintet,J=6.6Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.8、147.4、136.3、135.2、131.8、131.7、131.6、129.9、129.5、127.6、126.9、126.8、123.9、122.7、120.3、119.7、47.4、41.2、32.1、31.5、27.5;LCMS m/z503.0176([M+H
+]、C
21H
19Cl
3N
2O
2S
2は502.9997を必要とする)。
実施例63 5−ブロモ−6−クロロ−N−(3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ピリジン−3−スルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.0700g、0.216ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(62μL、0.454ミリモル)、及び5−ブロモ−6−クロロピリジン−3−スルホニルクロリド(0.0690g、0.238ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製した。精製した画分を合して、濃縮し、この残留物を最小量のエチルエーテル中に溶解し、ヘキサンの添加によって沈殿させて白色の固体として表題化合物を得た(0.103g、88%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ8.65(1H,br s)、8.23(1H,br s)、7.14(1H,t,J=7.8Hz)、7.11(1H,t,J=7.8Hz)、6.99(4H,m)、6.89(1H,dd,J=7.8,1.8Hz)、4.93(1H,t,J=6.0Hz)、3.70(2H,t,J=5.4Hz)、3.06(6H,br s)、1.78(2H,quintet,J=6.6Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ155.0、148.6、147.3、146.1、140.5、140.4、136.5、135.0、131.9、131.7、130.0、127.0、124.1、122.9、121.1、120.3、119.7、47.3、41.3、31.2、31.5、27.6;LCMS m/z542.0093([M+H
+]、C
22H
20BrCl
2N
3O
2Sは541.9880を必要とする)。
実施例64 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−オキソプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMSO(JACS 2011,133,1428−1437からの方法)(2.0mL)中N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(0.133g、0.579ミリモル)の溶液をトリエチルアミン(0.480mL、3.47ミリモル)で処理し、25℃で0.5時間攪拌した。次いで、この混合物を三酸化硫黄ピリジン複合体(0.189g、1.19ミリモル)で処理し、さらに14時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)と酢酸エチル(100mL)との間で分配した。この有機層をH
2O(2×50mL)、飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して黄色の薄膜として表題化合物を得た(0.068g、24%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.58(2H,t,J=8.4Hz)、7.12(2H,d,J=8.4Hz)、7.04(2H,d,J=7.2Hz)、6.96(2H,t,J=7.8Hz)、6.86(2H,t,J=7.2Hz)、6.74(2H,d,J=7.8Hz)、5.19(1H,br s)、4.40(2H,s)、3.90(2H,d,J=4.2Hz)、3.12(4H,s)、2.94(4H,s)、2.77(1H,dd,J=16.2,3.0Hz)、2.67(1H,dd,J=16.8,6.6Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ202.4、152.2、147.2、137.5、134.0、130.7、129.3、128.3、127.2、124.0、121.0、118.7、60.5、50.4、32.3;LCMS m/z491.1578([M+H
+]、C
24H
21F
3N
2O
4Sは491.1247を必要とする)。
実施例65 N−(2−シアノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニルスルホンアミド)プロパン−2−イルメタンスルホネート(0.0837g、0.147ミリモル)の溶液を微粉砕シアン化ナトリウム(0.0220g、0.440ミリモル)で処理し、25℃で14時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0470g、64%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.64(2H,t,J=9.0Hz)、7.11(2H,t,J=8.4Hz)、6.99(2H,t,J=7.8Hz)、6.94(2H,t,J=8.4Hz)、6.86(2H,t,J=7.2Hz)、6.82(2H,d,J=8.4Hz)、5.17(1H,t,J=4.2Hz)、3.92(1H,dd,J=13.2,6.0Hz)、3.65(1H,t,J=8.4Hz)、3.57(1H,br s)、2.94(4H,s)、2.77(1H,dd,J=16.2,3.0Hz)、2.67(1H,dd,J=16.8,6.6Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.5、146.8、139.6、137.4、134.0、130.6、129.3、127.1、124.2、121.0、119.2、116.6、53.1、48.0、32.1;LCMS m/z502.1705([M+H
+]、C
25H
22F
3N
3O
3Sは502.1407を必要とする)。
実施例66 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ピリジン−3−スルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.100g、0.346ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(150μL、1.07ミリモル)、及びピリジン−3−スルホニルクロリドヒドロクロリド(0.0820g、0.381ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)とCH
2Cl
2(20mL)との間で分配した。この有機層をH
2O(2×20mL)、飽和NaCl水溶液(20mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製した。精製した画分を真空濃縮し、この残留物を最小量のエチルエーテル中に懸濁させた後、ヘキサンの添加によって沈殿させて白色の固体として表題化合物を得た(0.0939g、69%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ8.98(1H,s)、8.74(1H,d,J=3.0Hz)、7.96(1H,d,J=7.8Hz)、7.33(1H,q,J=4.8Hz)、7.12(2H,t,J=6.6Hz)、7.09(2H,d,J=7.8Hz)、6.99(2H,d,J=7.8Hz)、6.94(2H,d,J=7.2Hz)、4.84(1H,br s)、3.73(2H,t,J=5.4Hz)、3.08(4H,s)、3.05(2H,m)、1.76(2H,quintet,J=6.0Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ153.3、148.2、147.9、136.8、134.8、134.4、130.3、126.8、123.9、123.2、119.8、47.4、41.5、32.2、27.7;LCMS m/z394.2885([M+H
+]、C
22H
23N
3O
2Sは394.1584を必要とする)。
実施例67 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−メチルプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
2−クロロ−1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−オン。トルエン(10.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(2.00g、10.24ミリモル)の溶液をクロロアセチルクロリド(1.04mL、10.75ミリモル)で処理し、100℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、N
2流下に濃縮し、最小量のトルエン中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、5〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してベージュ色の油として表題化合物を得た(1.60g、55%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物)7.52(1H,d,J=7.2Hz)、7.40(1H,d,J=7.2Hz)、7.25−7.30(2H,comp)、7.16−7.24(3H,comp)、7.12−7.14(1H,m)、[1H,4.67(q,J=6.6Hz),4.40(q,J=6.6Hz)]、[1H,3.55−3.63(m),3.41−3.50(m)]、3.25−3.33(1H,m)、2.78−2.90(2H,m)、[3H,1.71(d,J=6.6Hz),1.59(d,J=6.0Hz)];LCMS m/z286.2355([M+H
+]、C
17H
16ClNOは286.0993を必要とする)。
3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−メチル−3−オキソプロパンニトリル。DMF(5.0mL)中2−クロロ−1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−オン(g、6.72ミリモル)(ref)の溶液を0℃に冷却し、シアン化ナトリウム(0.411g、8.40ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して14時間攪拌した。この溶液をCH
2Cl
2(200mL)で希釈し、有機層をH
2O(2×100mL)、飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してベージュ色の油として表題化合物を得た(1.45g、94%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物として)7.46(1H,d,J=7.2Hz)、7.39(1H,d,J=7.8Hz)、7.28−7.36(2H,m)、7.25(1H,m)、7.18−7.23(2H,m)、7.14(1H,d,J=7.2Hz)、[1H,3.81(q,J=6.6Hz),3.38−3.44(m)]、3.55−3.60(1H,m)、3.26−3.36(1H,m)、2.81−2.94(2H,m)、[3H,1.58(d,J=7.2Hz)、1.46(d,J=6.6Hz);LCMS m/z277.2268([M+H
+]、C
18H
16N
2Oは277.1335を必要とする)。
3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−メチルプロパン−1−アミンヒドロクロリド。THF(10.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−メチル−3−オキソプロパンニトリル(1.45g、5.26ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、BH
3−THF(THF中1M溶液、21.0mL、21.0ミリモル)で処理した。フラスコをシールして70℃に5時間加熱した後、0℃に冷却した。この溶液を、1M HCl水溶液(42mL)でゆっくり滴下処理し、さらに0.5時間攪拌した後、70℃に1時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、pH>8まで4M NaOH水溶液で処理した後、この混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。混合した抽出液を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の合一画分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた後、Et
2O(100mL)中に懸濁させ、4N HCl−ジオキサン溶液(1.32mL)で滴下処理した。沈殿した白色の固体を濾過によって集めて表題化合物を得た(1.52g、96%)。
1H NMR(600MHz,CD
3OD)δ7.13(4H,m)、7.09(2H,d,J=7.2Hz)、6.91−6.93(2H,m)、3.68−3.71(1H,m)、3.61−3.64(1H,m)、3.15(4H,s)、3.13(1H,m)、2.73(1H,t,J=12.0Hz)、2.16(1H,br s)、1.06(3H,d,J=6.6Hz);
13C NMR(150MHz,CD
3OD)δ148.7、134.5、130.2、126.8、123.2、119.9、54.6、43.9、32.3、30.4、15.0;LCMS m/z267.2566([M+H
+]、C
18H
22N
2は267.1856を必要とする)。
N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−メチルプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−メチルプロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.100g、0.330ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(96.1μL、0.693ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(61.4μL、0.363ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0948g、59%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.74(2H,d,J=9.0Hz)、7.24(2H,d,J=8.4Hz)、7.10−7.13(4H,m)、6.99(2H,d,J=7.8Hz)、6.95(2H,d,J=7.2Hz)、4.94(1H,t,J=6.6Hz)、3.66(1H,dd,J=13.2,6.0Hz)、3.40(1H,dd,J=13.2,8.4Hz)、3.10(4H,s)、3.07(1H,q,J=5.4Hz)、2.85(1H,quintet,J=6.6Hz)、1.94(1H,sextet,J=6.0Hz)、0.93(3H,d,J=6.6Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.11、152.10、148.2、138.5、134.2、130.3、129.3、126.7、123.2、121.1、119.7、54.8、47.8、32.1、31.1、25.5;LCMS m/z491.2506([M+H
+]、C
25H
25F
3N
2O
3Sは491.1611を必要とする)。
実施例68 4−クロロ−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−メチルプロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−メチルプロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.100g、0.330ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(96.1μL、0.693ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.0945g、0.363ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の泡体として表題化合物を得た(0.089g、61%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.62(2H,d,J=8.4Hz)、7.37(2H,d,J=8.4Hz)、7.10−7.13(4H,m)、6.98(2H,d,J=8.4Hz)、6.96(2H,d,J=7.2Hz)、4.77(1H,t,J=6.0Hz)、3.65(1H,dd,J=12.6,5.4Hz)、3.38(1H,dd,J=12.6,8.4Hz)、3.09(4H,m)、3.03(1H,q,J=6.0Hz)、2.84(1H,quintet,J=6.6Hz)、1.92(1H,sextet,J=6.0Hz)、0.92(3H,d,J=7.2Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ148.2、139.2、138.6、134.3、130.4、129.5、128.6、126.8、123.2、119.7、54.8、47.7、32.1、31.0、16.4;LCMS m/z441.1575([M+H
+]、C
24H
25ClN
2O
2Sは441.1398を必要とする)。
実施例69 N−(3−(4−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
3−(4−クロロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−3−オキソプロパンニトリル。DMF(5.0mL)中2−クロロ−1−(4−クロロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)エタノン(1.18g、3.85ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、シアン化ナトリウム(0.207g、4.23ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して14時間攪拌した。この溶液をCH
2Cl
2(200mL)で希釈し、有機層をH
2O(2×100mL)、飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させて(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、10〜30%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.928g、82%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物として)[2H,3.45(s),3.34(t,J=18.6Hz),3.00(dd,J=27.0,18.6,Hz)];LCMS m/z295.1097([M+H
+]、C
17H
11ClN
2Oは295.0633を必要とする)。
N−(3−(4−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中3−(4−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.085g、0.263ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(76.6μL、0.552ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.0752g、0.289ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0346g、26%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.82(2H,d,J=8.4Hz)、7.28(2H,d,J=8.4Hz)、7.18(1H,d,J=7.8Hz)、7.13(1H,t,J=8.4Hz)、7.09(1H,t,J=6.0Hz)、7.06(1H,d,J=5.4Hz)、7.03(1H,t,J=7.2Hz)、6.98(1H,d,J=7.8Hz)、6.86(1H,t,J=6.0Hz)、4.53(1H,t,J=6.0Hz)、3.97−4.02(1H,m)、3.61−3.65(1H,m)、3.47(1H,td,J=13.8,3.6Hz)、3.19(1H,dt,J=17.4,3.6Hz)、3.00(2H,app.q,J=6.6Hz)、2.80−2.86(1H,m)、2.65(1H,dt,J=9.0,4.2Hz)、1.63−1.71(2H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.3、145.1、144.8、143.5、138.5、132.1、131.7、130.9、130.5、129.4、128.7、128.1、126.72、126.66、122.0、121.3、121.2、50.0、41.6、33.7、31.5、29.1;LCMS m/z511.1387([M+H
+]、C
24H
22ClF
3N
2O
3Sは511.1065を必要とする)。
実施例70 4−クロロ−N−(3−(4−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(4−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.085g、0.263ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(76.6μL、0.552ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.0610g、0.289ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0354g、29%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.71(2H,d,J=7.8Hz)、7.41(2H,d,J=7.8Hz)、7.18(1H,d,J=7.8Hz)、7.10−7.13(2H,m)、7.08(1H,d,J=7.2Hz)、7.03(1H,t,J=7.2Hz)、6.98(1H,d,J=7.8Hz)、6.84(1H,t,J=7.2Hz)、4.64(1H,t,J=6.0Hz)、3.96(1H,quintet,J=6.6Hz 3.60(1H,quintet,J=6.6Hz)、3.45(1H,td,J=13.2,3.0Hz)、3.19(1H,d,J=16.8Hz)、2.98(2H,app.q,J=6.6Hz)、2.81(1H,t,J=13.8Hz)、2.67(1H,dt,J=13.2,3.6Hz)、1.59−1.68(2H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ145.1、144.8、143.5、139.3、138.6、132.1、131.6、130.4 129.62、129.57、128.8、128.6、126.7、126.6、122.0、121.3、49.9、41.5、33.7、31.4、29.0;LCMS m/z461.1034([M+H
+]、C
23H
22Cl
2N
2O
2Sは461.0852を必要とする)。
実施例71 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)プロピル)−4−シアノベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.080g、0.280ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(81.4μL、0.587ミリモル)、及び4−シアノベンゼンスルホニルクロリド(0.0612g、0.308ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の泡体として表題化合物を得た(0.0694g、60%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.85(2H,d,J=7.8Hz)、7.67(2H,d,J=7.8Hz)、7.20−7.26(2H,m)、7.18−7.20(2H,m)、7.13−7.16(2H,m)、7.07(1H,d,J=7.2Hz)、7.00(1H,t,J=7.2Hz)、5.63(1H,t,J=7.2Hz)、4.47(1H,t,J=6.0Hz)、3.29(2H,br s)、3.04−3.18(2H,m)、2.92−3.03(1H,m)、2.75−2.84(1H,m)、2.21−2.36(2H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ146.6、144.5、140.6、139.39、139.36、137.1、133.1、130.4、128.6、128.3、128.1、127.8、127.74、127.73、126.4、126.2、117.5、116.5、43.3、33.9、32.3、29.9;LCMS m/z415.1632([M+H
+]、C
25H
22N
2O
2Sは415.1475を必要とする)。
実施例72 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)プロピル)−4−フルオロベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.080g、0.280ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(81.4μL、0.587ミリモル)、及び4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.0600g、0.308ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.105g、92%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.79−7.82(2H,m)、7.18−7.23(3H,m)、7.12−7.17(3H,m)、7.07−7.10(2H,m)、7.05(1H,t,J=7.2Hz)、7.03(1H,d,J=7.2Hz)、5.70(1H,t,J=7.2Hz)、4.73(1H,t,J=6.0Hz)、3.25−3.39(2H,m)、3.01−3.11(2H,m)、2.92−3.01(1H,m)、2.79(1H,br s)、2.22−2.36(2H,br s);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ165.1(d,J=253.5Hz)、146.0、140.7、139.5、139.3、137.1、136.1(d,J=3.0Hz)、130.2、129.8(d,J=9.0Hz)、128.6、128.4、128.2、127.9、127.5、126.7、126.2、126.0、116.4(d,J=24.0Hz)、43.1、33.8、32.2、29.7;LCMS m/z408.1587([M+H
+]、C
24H
22FNO
2Sは408.1428を必要とする)。
実施例73 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロヘキシル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロヘキサノン。CH
2Cl
2(5.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(0.500g、2.56ミリモル)の溶液をテトラブチルアンモニウムブロミド(0.069g、0.213ミリモル)、BF
3−OEt
2(0.053mL、0.426ミリモル)及び2−シクロヘキセン−1−オン(0.21mL、2.13ミリモル)の溶液で処理した。この混合物を25℃で4日間攪拌した後、CH
2Cl
2(200mL)中に希釈した。合した有機層をH
2O(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.124g、17%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.08(1H,td,J=7.2,1.2Hz)、7.06(1H,d,J=7.2Hz)、6.93(1H,dd,J=6.0,1.8Hz)、6.90(1H,d,J=1.8Hz)、6.76−6.81(1H,m)、6.71−6.74(2H,m)、6.00(1H,br s)、3.09(4H,s)、2.90−2.96(1H,m)、[1H,2.59−2.61(m),2.57−2.58(m)]、[1H,2.51−2.53(m),2.50−2.51(m),2.48−2.49(m)]、[1H,2.46−2.48(m),2.44−2.46(m)]、2.35−2.41(1H,m)、2.12−2.17(1H,m)、2.05−2.08(1H,m)、1.76−1.86(2H,m);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ;LCMS m/z292.1868([M+H
+]、C
20H
21NOは292.1696を必要とする)。
3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロヘキサンアミン。圧力容器にMeOH(10.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロヘキサノン(1.836g、6.30ミリモル)の溶液を充填して、10%Pd/C(0.670g)及びギ酸アンモニウム(2.35g、37.80ミリモル)で処理した。この溶液を25℃で14時間攪拌した後、セライトのパッドを通して濾過した。この溶液を真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OH(濃)が生成物を溶出)によって精製してシス及びトランス異性体の混合物であるベージュ色の油として表題化合物を得た(0.544g、30%);LCMS m/z293.2161([M+H
+]、C
20H
24N
2は293.2012を必要とする)。
N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロヘキシル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロヘキサンアミン(シス/トランス異性体の混合物)(0.143g、0.489ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(74.5μL、0.537ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(87.0μL、0.513ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して似てはいるが区別することのできるRfを有する2つの化合物、トランス異性体である化合物1(0.0955g、38%)及びシス異性体である化合物2(0.0355g、14%)を得た。
第1スポット、トランス生成物
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ8.06(2H,d,J=8.4Hz)、7.37(2H,d,J=8.4Hz)、7.10(1H,t,J=7.8Hz)、7.07(1H,J=7.8Hz)、6.79(1H,t,J=7.8Hz)、6.78(1H,s)、6.74(1H,d,J=7.8Hz)、6.66(1H,d,J=7.8Hz)、6.02(1H,br s)、5.76(1H,d,J=6.6Hz)、3.74(1H,d,J=3.0Hz)、3.04−3.08(4H,m)、2.68(1H,t,J=11.4Hz)、1.83−1.89(1H,m)、1.68−1.74(1H,m)、1.64−1.68(1H,m)、1.57−1.64(2H,m)、1.51(1H,tt,J=12.8,3.8Hz)、1.42(1H,qd,J=12.6,3.5Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.1、142.8、140.9、139.5、137.0、130.8、129.3、129.1、128.6、126.9、125.1、121.1、119.53、119.45、118.2、118.0、117.8、50.1、38.9、36.9、35.1、35.0、33.1、30.8、20.8;LCMS m/z517.2372([M+H
+]、C
27H
27F
3N
2O
3Sは517.1767を必要とする)。TOCSYスペクトル3.74(1H,d,J=3.0Hz)、2.68(1H,t,J=11.4Hz)の間にクロースピークなし
第2スポット、シス生成物
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.96(2H,d,J=8.4Hz)、7.34(2H,d,J=8.4Hz)、7.18(1H,t,J=7.8Hz)、7.04(1H,J=7.2Hz)、7.08(1H,d,J=7.2Hz)、6.82(1H,d,J=8.4Hz)、6.80(1H,s)、6.68(1H,t,J=7.8Hz)、6.72(1H,d,J=7.8Hz)、6.66(1H,d,J=7.8Hz)、5.97(1H,s)、4.78(1H,d,J=7.8Hz)、3.26−3.31(1H,m)、3.06−3.09(4H,m)、2.43(1H,tt,J=11.7,2.6Hz)、2.03(1H,d,J=12.6Hz)、1.92(1H,d,J=12.6Hz)、1.84(1H,dt,J=13.8,2.7Hz)、1.79(1H,d,J=12.6Hz)、1.40(1H,qt,J=13.3,3.3Hz)、1.30(1H,q,J=12.0Hz)、1.22−1.28(1H,m)、1.18(1H,qd,J=12.7,3.7Hz);
13C NMR(150MHz,CDCl
3)δ152.2、142.8、141.0、140.1、136.8、130.9、129.2、129.1、128.73、128.70、127.0、125.0、121.3、121.1、119.6、118.2、118.0、53.7、42.4、42.1、35.1、35.0、34.1、33.2、25.2;LCMS m/z517.2189([M+H
+]、C
27H
27F
3N
2O
3Sは517.1767を必要とする)。TOCSYスペクトル、3.26−3.31(1H,m)、2.43(1H,tt,J=11.7,2.6Hz)の間にクロスピークなし
実施例74 (S)−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
(S)−5−(オキシラン−2−イルメチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン。トルエン(10.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(1.00g、5.12ミリモル)の溶液をトルエン中ナトリウムアミド(50重量%、0.600g、7.68ミリモル)の溶液及び(R)−エピクロロヒドリン(0.400mL、5.12ミリモル)で処理した。バイアルをシールして80℃に6時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、1M HCl水溶液(10.0mL)で処理した後、濾過した。この混合物をCH
2Cl
2(3×100mL)で抽出し、混合した有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜5%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.757g、14%)。
(S)−1−アジド−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール。4:1のエタノール:H
2O(10.0mL)中(S)−5−(オキシラン−2−イルメチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(0.732g、2.91ミリモル)の溶液をアジ化ナトリウム(0.246、3.79ミリモル)、塩化アンモニウム(0.203g、3.79ミリモル)で処理して80℃に14時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、真空濃縮した後、酢酸エチル(100mL)中に再懸濁させた。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してベージュ色の油として表題化合物を得た(0.787g、92%)。
(R)−1−アミノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール。THF(5.0mL)中(S)−1−アジド−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.767g、2.61ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、PPh
3(0.717g、2.74ミリモル)、H
2O5滴で処理し、25℃で14時間攪拌した。この溶液を濃縮乾固し、最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた。この残留物を最小量のエチルエーテル中に溶解し、ヘキサンの添加によって沈殿させて白色の固体として表題化合物を得た(0.614g、88%)。
(S)−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中(R)−1−アミノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.119g、0.443ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(61.0μL、0.443ミリモル)及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(75.0μL g、0.443ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎそしてCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.115g、53%)。
(R)−(S)−1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニルスルホンアミド)プロパン−2−イル3,3,3−トリフルオロ−2−メトキシ−2−フェニルプロパノアート。CH
2Cl
2(1.0mL)中(S)−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(0.0100g、0.0203ミリモル)の溶液をDCC(0.0130g、0.0629ミリモル)、DMAP(0.0077g、0.0629ミリモル)、(R)−(+)−α−メトキシ−α−トリフルオロメチルフェニル酢酸(0.0147、0.0629ミリモル)で処理し、25℃で3時間攪拌した。この溶液を濃縮乾固し、最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0117g、81%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.61(2H,d,J=8.4Hz)、7.49(2H,d,J=7.8Hz)、7.42−7.47(3H,m)、7.17(2H,d,J=7.8Hz)、7.14(2H,d,J=7.2Hz)、7.11(2H,d,J=7.8Hz)、7.05(2H,d,J=7.8Hz)、7.00(2H,t,J=7.2Hz)、5.09−5.13(1H,m)、4.53(1H,t,J=6.6Hz)、4.12(1H,dd,J=13.2,4.2Hz)、3.46−3.55(2H,m)、3.46(3H,s)、3.22(1H,quintet,J=7.2Hz)、3.06(4H,s);LCMS m/z709.2240([M+H
+]、C
34H
30F
6N
2O
6Sは709.1802を必要とする)。この材料は、(R)−モッシャー酸から誘導されたエステルの
1H NMR分析によって>95%エナンチオマー的に純粋であると判断された。このエステルに隣接するプロトンに対応する正確なピークはδ4.53(1H,t,J=6.6Hz)であり、エナンチオマー由来の不純物は4.30(1H,t,J=6.6Hz)である。
実施例75 (R)−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
(R)−5−(オキシラン−2−イルメチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン。トルエン(10.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(1.00g、5.12ミリモル)の溶液をトルエン中ナトリウムアミド(50重量%、0.600g、7.68ミリモル)の溶液及び(S)−エピクロロヒドリン(0.400mL、5.12ミリモル)で処理した。バイアルをシールして80℃に6時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、1M HCl水溶液(10.0mL)で処理した後、濾過した。この混合物をCH
2Cl
2(3×100mL)で抽出し、混合した有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜5%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.758g、29%)。
(R)−1−アジド−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール。4:1のエタノール:H
2O(10.0mL)中(R)−5−(オキシラン−2−イルメチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(0.727g、2.89ミリモル)の溶液をアジ化ナトリウム(0.244g、3.76ミリモル)、塩化アンモニウム(0.201g、3.76ミリモル)で処理し、80℃に14時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、真空濃縮し、酢酸エチル(100mL)中に再懸濁させた。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製してベージュ色の油として表題化合物を得た(0.787g、92%)。
(S)−1−アミノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール。THF(5.0mL)中(R)−1−アジド−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.782g、2.66ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、PPh
3(0.767g、2.92ミリモル)、H
2O5滴で処理し、25℃で14時間攪拌した。この溶液を濃縮乾固し、最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた。この残留物を最小量のエチルエーテル中に溶解し、ヘキサンの添加によって沈殿させて白色の固体として表題化合物を得た(0.435g、61%)。
(R)−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中(S)−1−アミノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(0.100g、0.373ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(52.0μL、0.373ミリモル)及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.0970g、0.373ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎそしてCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.166g、91%)。
(R)−(R)−1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニルスルホンアミド)プロパン−2−イル3,3,3−トリフルオロ−2−メトキシ−2−フェニルプロパノアート。CH
2Cl
2(1.0mL)中(R)−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(0.0100g、0.0203ミリモル)の溶液をDCC(0.0130g、0.0629ミリモル)、DMAP(0.0077g、0.0629ミリモル)、(R)−(+)−α−メトキシ−α−トリフルオロメチルフェニル酢酸(0.0147、0.0629ミリモル)で処理し、25℃で3時間攪拌した。この溶液を濃縮乾固し、最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.0140g、97%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.58(2H,d,J=9.0Hz)、7.44−7.48(3H,m)、7.38(2H,t,J=7.8Hz)、7.17(4H,t,J=8.4Hz)、7.13(2H,d,J=7.2Hz)、7.08(2H,d,J=8.4Hz)、7.01(2H,t,J=7.8Hz)、5.12−5.12(1H,m)、4.30(1H,t,J=6.6Hz)、4.17(1H,dd,J=13.2,4.8Hz)、3.68(1H,dd,J=7.8,13.2Hz)、3.50(3H,s)、3.44−3.48(1H,d,m)、3.16(1H,quintet,J=6.6Hz)、3.09(4H,br s);LCMS m/z709.2240([M+H
+]、C
34H
30F
6N
2O
6Sは709.1802を必要とする)。この材料は、(R)−モッシャー酸から誘導されたエステルの
1H NMR分析によって>95%エナンチオマー的に純粋であると判断された。このエステルに隣接するプロトンに対応する正確なピークはδ4.30(1H,t,J=6.6Hz)であり、エナンチオマー由来の不純物はδ4.53(1H,t,J=6.6Hz)である。
実施例75の繰り返し
(R)−5−(オキシラン−2−イルメチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン。トルエン(100.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(10.00g、51.2ミリモル)の溶液をトルエン中ナトリウムアミド(50重量%、6.00g、76.8ミリモル)の溶液及び(S)−エピクロロヒドリン(6.83mL、87.1ミリモル)で処理した。フラスコをシールして80℃に6時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、1M HCl水溶液(100.0mL)で処理した後、濾過して褐色の沈殿を取り出しこれをCH
2Cl
2(3×100mL)で洗浄して廃棄した。この濾液をCH
2Cl
2(3×100mL)で抽出し、混合した有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この段階で、この材料は生成物と出発材料との混合物を含んでいるが、粗製物のままで次の段階に用いられる(11.3g、73%回収された材料)。
(S)−1−アミノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール。4:1のエタノール:H
2O(80.0mL)中(R)−5−(オキシラン−2−イルメチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(11.3g、45.0ミリモル)の溶液をアジ化ナトリウム(3.80g、58.5ミリモル)、塩化アンモニウム(3.13g、58.5ミリモル)で処理し、80℃に14時間加熱した。この混合物を25℃に冷却し、真空濃縮し、EtOAc(300mL)中に再懸濁させた。この有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この段階で、この粗製反応混合物をTHF(50mL)中に溶解し、PPh
3(12.97g、49.5ミリモル)、H
2O(1.0mL)で処理し、25℃で14時間攪拌した。この溶液を濃縮乾固し、最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜50%酢酸エチル−ヘキサンが非極性の不純物を除去、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OHが生成物を溶出)によって精製した。純粋な生成物の混合留分を濃縮し、トルエンで共沸乾燥させた。この残留物を最小量のエチルエーテル中に溶解し、ヘキサンの添加によって沈殿させて白色の固体として表題化合物を得た(4.23g、31%、3段階)。
(R)−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中(S)−1−アミノ−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−2−オール(3.57g、13.3ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、順次にトリエチルアミン(1.84mL、0.373ミリモル)及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(2.25mL、13.3ミリモル)で処理した。この溶液を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(20mL)上に注ぎそしてCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜40%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製した。この精製画分を濃縮し、最小量のエーテル中に溶解し、ヘキサンの添加によって沈殿させて白色の固体として表題化合物を得た(6.23g、95%)。この材料は、(R)−モッシャー酸から誘導されたエステルの
1H NMR分析によって>95%エナンチオマー的に純粋であると判断された。
実施例76 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロペンチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロペンタノン。2−シクロペンテン−1−オン(4.0mL)中10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(4.00g、20.5ミリモル)の溶液をテトラブチルアンモニウムブロミド(0.550g、1.71ミリモル)、BF
3−OEt
2(0.43mL、3.41ミリモル)の溶液で処理し、この混合物を25℃で6時間攪拌した。この混合物を直接にカラムに適用し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(1.83g、32%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.10(1H,t,J=7.8Hz)、7.06(1H,d,J=7.2Hz)、6.98(1H,dd,J=7.8,1.8Hz)、6.94(1H,br s)、6.80(1H,t,J=7.2Hz)、6.74(2H,t,J=8.4Hz)、6.05(1H,s)、3.32−3.35(1H,m)、3.10(4H,br s)、2.64(1H,dd,J=18.0,7.8Hz)、2.47(1H,dd,J=18.6,8.4Hz)、2.40−2.42(1H,m)、2.27−2.34(2H,m)、1.94−1.99(1H,m)
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ219.0、142.6、141.4、134.1、130.9、129.2、128.8、128.7、127.0、125.2、119.7、118.4、118.1、46.2、41.6、39.1、35.2、35.0、31.6;LCMS m/z278.1837([M+H
+]、C
19H
19NOは278.1539を必要とする)。
3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロペンタンアミン。ガラス圧力容器にMeoH(10.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロペンタノン(1.18g、4.25ミリモル)の溶液を充填して、10%Pd/C(0.425g)及びギ酸アンモニウム(1.58g、25.5ミリモル)で処理した。この溶液を25℃で14時間攪拌した後、セライトのパッドを通して濾過した。この溶液を真空濃縮し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン、それに続き17:2:1のCH
2Cl
2:MeOH:NH
4OH(濃)が生成物を溶出)によって精製してジアステレオマーの混合物である白色の固体として表題化合物を得た(0.428g、36%);LCMS m/z([M+H
+]、C
19H
22N
2は279.1856を必要とする)。
N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロペンチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)シクロペンタンアミン(0.208g、0.748ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(109μL、0.748ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(127.0μL、0.748ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体かつジアステレオマーの混合物として表題化合物を得た(0.0669g、18%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.96(2H,d,J=8.4Hz)、7.35(2H,d,J=8.4Hz)、7.07(1H,t,J=7.8Hz)、7.04(1H,d,J=7.2Hz)、6.86(1H,d,J=8.4Hz)、6.84(1H,m)、6.81(1H,s)、6.78(1H,t,J=7.2Hz)、6.72(1H,t,J=8.4Hz)、6.66(1H,dd,J=7.8,1.8Hz)、4.74−4.77(1H,m)、3.88(0.5H,sextet,J=6.0Hz)、3.78(0.5H,sextet,J=7.2Hz)、3.05−3.08(4H,m)、2.87−2.93(0.5H,m)、2.31(0.5H,m)、2.08−2.16(1H,m)、1.97−2.03(1H,m)、1.89−1.94(0.5H,m)、1.84−1.88(0.5H,m)、1.69−1.72(1H,m)、1.58−1.63(1H,m)、1.50−1.55(1H,m)、1.46−1.49(1H,m);LCMS m/z503.2494([M+H
+]、C
26H
25F
3N
2O
3Sは503.1611を必要とする)。
実施例77 N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
ベンジル(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)カルバメート。THF(10.0mL)中ジベンゾスベロン(0.44mL、2.45ミリモル)及びベンジル(3−オキソシクロヘキシル)カルバメート(国際公開第WO9838166A1−1号に詳記された方法に従って調製)(0.668g、2.70ミリモル)の溶液をZn粉末(0.721g、11.0ミリモル)で処理し、0℃に冷却し、TiCl
4(0.61mL、5.51ミリモル)でゆっくり滴下処理した。この混合物を25℃に加温し、30分間攪拌し、75℃に90分間加熱した後、25℃に冷却した。この混合物を1M HCl水溶液(5.0mL)で処理し、酢酸エチル中に抽出した(3×50mL)。合した有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.488g、47%)。
1H NMRは回転異性体の複合混合物である。LCMS m/z424.2594([M+H
+]、C
29H
29NO
2は424.2271を必要とする)。
3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキサンアミン。2:1:1の酢酸エチル−メタノール−酢酸(6.0mL)中ベンジル(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)カルバメート(0.388g、0.916ミリモル)の溶液を10%Pd/C(0.050g)で処理し、1気圧のH
2(g)下に置いて25℃で3時間攪拌した。この混合物をセライトのパッドを通して濾過し、真空濃縮し、そしてトルエンで共沸乾燥させた(2×)。この残留物を最小量の酢酸エチル中に溶解し、ヘキサンの添加によって沈殿させて白色の固体として表題化合物を得た(0.326g、99%);
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.25(2H,br s)、7.11−7.16(4H,m)、7.04−7.07(1H,m)、7.00−7.03(1H,m)、5.31(1H,s)、3.35−3.39(1.5H,m)、3.10−3.16(0.5H,m)、2.87−2.92(0.5H,m)、2.74−2.85(2H,m)、2.61(0.5H,d,J=13.2Hz)、2.12(1H,d,J=10.2Hz)、2.04(0.5H,t,J=12.0Hz)、1.99(0.5H,d,J=12.0Hz、1.91−1.95(0.5H,m)、1.87(0.5H,t,J=12.0Hz)、1.72−1.78(0.5H,m)、1.68(2H,s)、1.48−1.58(0.5H,m)、1.42(0.5H,q,J=11.4Hz)、1.22(0.5H,q,J=13.2Hz);LCMS m/z290.2083([M+H
+]、C
21H
23Nは290.1903を必要とする)。
N−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキサンアミン(0.0500g、0.173ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(23.0μL、0.173ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(29.0μL、0.173ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.023g、26%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物として)[2H,7.65(d,J=8.4Hz)、7.61(d,J=9.0Hz)、7.17−7.22(2H,m)、7.13−7.17(3H,m)、7.08−7.13(2H,m)、7.03−7.05(1H,m)、6.99−7.03(1H,m)、6.88(1H,t,J=5.4Hz)、[1H,4.67(d,J=7.2Hz)、4.62(d,J=7.2Hz)]、3.43−3.47(1H,m)、3.35−3.42(1H,m)、3.26−3.34(1H,m)、3.10−3.18(0.5H,m)、2.84−2.93(1H,m)、2.74−2.83(1H,m)、2.58−2.62(0.5H,m)、2.47−2.51(0.5H,m)、2.41(0.5H,dd,J=13.2,3.6Hz)、2.24−2.28(0.5H,m)、2.11−2.16(0.5H,m)、1.94−2.02(1H,m)、1.83−1.92(1H,m)、1.69−1.76(1H,m)、1.56−1.67(1H,m)、1.37−1.42(0.5H,m)、1.22−1.28(1H,m);LCMS m/z514.1958([M+H
+]、C
28H
26F
3NO
3Sは514.1658を必要とする)。
実施例78 N−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)−4−クロロベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキサンアミン(0.0500g、0.173ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(23.0μL、0.173ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.0365g、0.173ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して透明な薄膜として表題化合物を得た(0.026g、32%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物として)7.43−7.47(2H,m)、7.22−7.24(1H,m)、7.17−7.19(1H,m)、7.09−7.12(1H,m)、7.07−7.09(1H,m)、7.03−7.06(2H,m)、6.99−7.02(1H,m)、6.93−6.98(1H,m)、6.91(1H,t,J=7.2Hz)、6.76(1H,d,J=7.8Hz)、[1H,4.60(d,J=7.8Hz)、4.54(d,J=7.8Hz)]、3.27−3.34(2H,m)、3.18−3.23(1H,m)、2.95−3.02(0.5H,m)、2.45−2.48(0.5H,m)、2.38−2.40(0.5H,m)、2.32(0.5H,dd,J=13.2,3.6Hz)、2.15−2.22(0.5H,m)、1.99−2.02(0.5H,m)、1.88−1.91(1H,m)、1.76−1.82(1H,m)、1.72−1.74(0.5H,m)、1.60−1.64(1H,m)、1.51−1.54(1H,m)、1.44−1.51(1H,m)、1.24−1.32(0.5H,m);1.12−1.16(1H,m);LCMS m/z464.1802([M+H
+]、C
27H
26ClNO
2Sは464.1446を必要とする)。
実施例79 N−(4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
ベンジル(4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)カルバメート。THF(10.0mL)中ジベンゾスベロン(0.88mL、4.90ミリモル)及びベンジル(4−オキソシクロヘキシル)カルバメート(1.34g、5.40ミリモル)の溶液をZn粉末(1.44g、22.1ミリモル)で処理し、0℃に冷却し、TiCl
4(1.22mL、11.0ミリモル)でゆっくり滴下処理した。この混合物を25℃に加温し、30分間攪拌し、75℃に90分間加熱した後、25℃に冷却した。この混合物を1M HCl水溶液(5.0mL)で処理し、酢酸エチル(3×50mL)中に抽出した。混合した有機層を飽和NaCl水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.706g、34%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.40−7.43(2H,m)、7.36−7.39(3H,m)、7.15−7.19(5H,m)、7.12−7.14(1H,m)、7.08−7.12(2H,m)、[2H,5.29(s),5.13(d,J=24.0Hz)、4.92(0.5H,d,J=6.6Hz)、4.72(0.5H,d,J=7.2Hz)、3.84(1H,br s)、3.78(1H,br s)、3.38−3.47(2H,m)、2.82−2.86(2H,m)、2.60−2.66(2H,m)、2.19(1H,t,J=12.0Hz)、2.05−2.12(1H,m)、2.02(1H,t,J=11.4Hz)、1.52(1H,qd,J=10.2,3.0Hz)、1.18(1H,qd,J=12.0,3.6Hz);LCMS m/z424.2608([M+H
+]、C
29H
29NO
2は424.2271を必要とする)。
4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキサンアミン。2:1:1の酢酸エチル−メタノール−酢酸(6.0mL)中ベンジル(4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)カルバメート(0.706g、1.67ミリモル)の溶液を10%Pd/C(0.170g)で処理し、1気圧のH
2(g)下に置いて25℃で3時間攪拌した。この混合物をセライトのパッドを通して濾過し、真空濃縮し、そしてトルエンで共沸乾燥させた(2×)。この残留物を最小量の酢酸エチル中に溶解し、ヘキサンの添加によって沈殿させて白色の固体として表題化合物を得た(0.445g、92%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ7.13−7.15(6H,m)、7.10−7.13(1H,m)、7.09(1H,t,J=7.2Hz)、3.43−3.47(1H,m)、3.37−3.42(1H,m)、2.86−2.89(1H,m)、2.79−2.86(2H,m)、2.64−2.66(2H,m)、2.09(1H,td,J=13.2,3.6Hz)、1.97−2.00(1H,m)、1.91(1H,td,J=13.2,3.6Hz)、1.83−1.85(1H,m)、1.42(1H,qd,J=12.6,3.6Hz)、1.35(2H,br s)、1.10(1H,qd,J=12.6,3.6Hz);LCMS m/z290.4011([M+H
+]、C
21H
23Nは290.1903を必要とする)。
N−(4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド。DMF(1.0mL)中4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキサンアミン(0.0800g、0.276ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(38.0μL、0.276ミリモル)、及び4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホニルクロリド(46.0μL、0.276ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.113g、80%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物として)[2H,8.03(dd,J=8.4,1.8Hz)、7.98(dd,J=9.0,2.4Hz)]、[2H,7.35(d,J=8.4Hz)、7.34(d,J=9.0,2.4Hz)]、7.14−7.16(4H,m)、7.09(2H,m)、7.04(2H,t,J=7.8Hz)、[1H,5.36(t,J=7.2Hz)、5.09(t,J=9.0,2.4Hz)]、3.47(1H,br s)、3.34−3.39(2H,m)、2.81−2.85(2H,m)、2.52−2.58(2H,m)、2.08(1H,t,J=12.4Hz)、1.96(1H,t,J=13.0Hz)、1.85−1.91(1H,m)、1.81(1H,d,J=9.4Hz)、1.55(1H,q,J=11.0Hz)、1.20(1H,q,J=11.4Hz);LCMS m/z514.2000([M+H
+]、C
28H
26F
3NO
3Sは514.1658を必要とする)。
実施例80 N−(4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキシル)−4−クロロベンゼンスルホンアミドの合成
DMF(1.0mL)中4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d][7]アンヌレン−5−イリデン)シクロヘキサンアミン(0.800g、0.276ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(38μL、0.276ミリモル)、及び4−クロロベンゼンスルホニルクロリド(0.0583g、0.276ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を飽和NaCl水溶液(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、0〜20%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.104g、81%)。
1H NMR(600MHz,CDCl
3)δ(回転異性体の混合物として)[2H,7.88(dd,J=9.0,1.8Hz)、7.84(dd,J=8.4,1.8Hz)]、[2H,7.50(dd,J=9.0,1.8)、7.47(dd,J=8.4,1.8Hz)、7.11−7.14(4H,m)、7.08−710(2H,m)、7.02(2H,t,J=7.2Hz)、[1H,5.21(d,J=7.2Hz)、4.95(d,J=7.8Hz)、3.40−3.45(1H,m)、3.34−3.39(2H,m)、2.78−2.83(2H,m)、2.50−2.56(2H,m)、1.47(1H,td,J=13.8,4.2Hz)、1.94(1H,td,J=14.4,3.6Hz)、1.84−1.89(1H,m)、1.77−1.80(1H,m)、1.50(1H,q,J=10.8Hz)、1.16(1H,qd,J=11.4,3.6Hz);LCMS m/z464.1779([M+H
+]、C
28H
26ClNO
2Sは464.1446を必要とする)。
実施例81 5−ブロモ−6−クロロ−N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)ピリジン−3−スルホンアミドの合成
DMF(0.85mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.075g、0.259ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et
3N(0.076mL、0.544ミリモル)、及び5−ブロモ−6−クロロピリジン−3−スルホニルクロリド(0.083g、0.285ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を水(50mL)とCH
2Cl
2(100mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(5×30mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、13〜16%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.042g、32%)。
1H NMR(600MHz,DMSO−d
6)δ8.66(1H,s)、8.40(1H,s)、7.94(1H,br s)、7.09−7.02(6H,m)、6.89−6.87(2H,m)、3.63(2H,t,J=6.0Hz)、2.99(4H,br s)、2.86(2H,J=6.6Hz),1.56(2H,quintet,J=6.0Hz);
13C NMR(150MHz,DMSO−d
6)δ153.6,148.5,146.4,140.9,137.7,134.1,130.3,126.9,123.1,120.9,120.3,47.2,41.0,32.0,27.8;LCMS m/z508.0469([M+H
+]、C
22H
24BrClN
3O
2Sは508.0279を必要とする)。
実施例82 N−(5−(N−(3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロピル)スルファモイル)−4−メチルチアゾール−2−イル)アセトアミドの合成
DMF(0.85mL)中3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(0.075g、0.259ミリモル)の溶液を0℃に冷却し、Et3N(0.144mL、1.03ミリモル)及び2−アセトアミド−4−メチルチアゾール−5−スルホニルクロリド(0.073g、0.285ミリモル)で処理した。この混合物を25℃に加温して2時間攪拌した。この混合物を水(50mL)とCH2Cl2(50mL)との間で分配した。この有機層を飽和NaCl水溶液(5×30mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空濃縮した。この残留物を最小量のCH2Cl2中に溶解し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、2〜5%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製して白色の固体として表題化合物を得た(0.032g、26%)。1H NMR(600MHz,CD3OD)δ7.10−7.01(6H,m)、6.88−6.85(2H,m)、3.71(2H,t,J=6.6Hz)、3.02(3H,br s)、2.99(2H,J=6.6Hz)、2.36(3H,s)、2.23(3H,s)、1.71(2H,quintet,J=6.6Hz);13C NMR(150MHz,CD3OD)δ169.8、159.2、151.7、148.2、134.2、129.5、126.1、12.4、119.6、119.5、46.9、40.5、31.9、27.2、21.2、15.0;LCMS m/z471.2135([M+H+]、C23H27N4O3S2は471.1519を必要とする)。
以下の追加の化合物は、上述したものと同様の方法で製造され、次のスクリーニングテストでテストされた。
細胞生死判定試験(IC
50測定)
Denizot,F.及びR.LangのJournal of Immunological Methods,1986.89(22):p.271−277に基づき、細胞生死判定試験を実施した。H1650肺がん細胞を、12ウェルプレートに、150000細胞/ウェルでプレーティングした。プレーティングの24時間後、細胞を、記載の増加する薬剤濃度及びコントロールで処理した。薬剤処理の48時間後、細胞を、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MIT)100μLで処理し、そして37℃で2時間インキュベートした。その後、MIT溶液をn−プロピルアルコール300μLで置換し、96ウェルプレートに再び分割した。各溶液の分光光度分析を、96ウェルプレートリーダーを用いて600nmで3回行った。結果を表1に示す。
細胞生死判定データ
コロニー形成アッセイ
クローン形成法のプロトコルは、SangodkarらのJ Clin Invest2012;122:2637−51に従った。
細胞培養及び染色:
A549luc及びH292細胞の両方に関して、500細胞を6ウェルプレートの各ウェルに播種し、そして薬物処理前に24時間結合させた。次の日、細胞を適当な濃度の薬剤又はDMSO等量のいずれかで処理した(それぞれの条件で2回行った)。各条件において、最初の処理から4日後に、枯渇した培地を、当量の濃度の薬剤を含む新鮮な培地に取り換えた。処理から7日後(A549luc)又は8日後(H292)のいずれかに細胞を収穫した。簡潔には、培地を各ウェルから吸引し、そして細胞を氷冷PBSで2回洗浄し、次いでプレートを室温で4時間乾燥させた。蒸留水中に10%氷酢酸及び10%メタノール細胞を含む固定液で細胞を1時間固定し、次いでメタノールで溶解したクリスタルバイオレット1%(w/v)で染色した。次の日、染色液をウェルから吸引し、そして、プレートを蒸留水で優しく洗浄し、コロニー計測前に余分な染色を除去した。コロニーをChemiDoc XRS+ (Bio−Rad)上で画像化し、そして、画像を8ビットのTIFFファイルで取り出した。ImageJのColony Counter pluginを用いて、コロニーを計測し、4正方画素と400正方画素との間に定義された大きさのコロニーを計測し、そして最小真円度を0.6に設定した。各条件について単一の値を得るために、重複したウェルを平均化した。A549luc細胞の結果(コロニー数)を表2に、H292細胞についての結果(コロニー数)を、表3に示す。
インビボの肺がんモデル
インビボの肺がんモデルは、PolitiらのGenes Dev.June 1,2006 20:1496−1510に記載されている。EGFR―L858R/CCSPマウスにドキシサイクリン不妊飼料ペレットを与え、腫瘍形成を誘導した。8−12週間後、マウスをBruker 4.7T Biospecスキャナで画像化し、肺結節の発達を確認した。腫瘍の確認後、実施例30の化合物をDMSO(Sigma)内で調整し、1日おきに2週間、100mg/kgを腹腔内に投与した。処理後、マウスを再びMRIにより画像化し、そして、Osirix4.1.1.を用いた各軸画像に存在する目に見える肺不透明度により、処理前と処理後の肺のボリュームを計算した。DMSO対照動物は、2週間の治療期間にわたる腫瘍体積の20%の増加を示した。実施例30の化合物を投与した動物は、2週間の治療期間にわたる腫瘍体積の60%の減少を示した。
上述したように、CD4+Foxp3+調節性T細胞(Treg細胞)は、自己寛容のために必要であり、そして、動物における同種移植免疫寛容の誘導に必須である。カルシニューリン阻害剤を含む、自己免疫の治療及び移植拒絶の予防のために必要な免疫抑制薬は、Treg細胞を含む全てのT細胞を非特異的に阻害する。抗腫瘍免疫監視がブロックされているので、Treg細胞のような薬理学的阻害は、悪性腫瘍発達リスク増加を含む長期的な免疫抑制の毒性を個人に被らせる、同種移植免疫寛容を促進するより、むしろ阻害する。従って、移植拒絶反応を含む免疫媒介性疾患を有する患者のケアにおいて、Treg細胞の誘導及び機能、そして、同時に悪性腫瘍の防止に変形可能であることができる。
実施例30は、ナイーブCD4T細胞からTreg細胞を誘導する能力について試験している。これらの実験において、実施例30は、共刺激遮断の際にインビボにおいて刺激された、TGFβ及びTCRトランスジェニックT細胞で処理したナイーブポリクローナルにおいて、Foxp3のアップレギュレーションを促進していることを明らかにし、そして、誘導されたTreg細胞は、抑制アッセイにおいて、アロ反応性T細胞を機能的に抑制した。CD4ナイーブ細胞(CD62Lhi、CD25低、CD4陽性)50000個を、各ウェルにおいて、2ng/mLのTGFβ、1μg/mlの抗CD3、100ng/mlのIL−2、50000APC、並びに10.5μM、5μM、及び2.5μM濃度の化合物とインキュベートした。細胞を3日間インキュベートし、次いで、CD4及びFoxp3の発現のために染色した。結果を、コントロールウェル(DMSO)誘導量と比較した増加倍率%で示した(通常は、Foxp3+では20〜25%である)。低分子AKT阻害剤であるAKTiを、ポジティブコントロールとして使用し;AKTiは約4倍の増加率を示した。ハロペリドールを特異的なコントロール(specificity control)として用い;ハロペリドールは統計的に有意な増加を示さなかった。実施例30はiTregにおいて、2.5μMで2倍以上増加した。実施例27はiTregにおいて、5μMで2倍増加した。実施例30についてのiTreg誘導の効果は、TGFβ濃度が減少するにつれて増幅された。実施例30の有無にかかわらず誘発されるiTregを用いた抑制アッセイの結果は、同等の抑制能を実証しており、Treg細胞の非存在下で誘発される最大増殖の阻害%として提示される。
インビボの効果が臨床的に関連するかを試験するために、BALB/c心臓を、完全同種異系(fully allogeneic)B6レシピエントに移植した。未処理の動物は、8日目に、N=4で、その移植片を拒絶したが、腹腔内で100mg/kgを処理した実施例30のマウスの移植片においては、n=4、p<0.05対コントロールで統計学的及び臨床的に有意な効果が18日間持続した。