JP2014522637A - 芳香が付与された水性液体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、チョコレート由来の芳香化合物で芳香が付与された液体を製造する方法であって、ココア又はココアを主成分とした製品由来の芳香及び水分を含むガスを凝縮して水性液相及び気相をもたらし、気相を吸収液の存在下で加圧する方法に関する。得られる液体は、その後更に処理され、チョコレート、コンパウンド、又は任意のチョコレートフレーバー製品、又はチョコレートアロマを添えることが目的の製品(例えばパッケージ)の芳香プロファイルを変更し、改善するために使用できる。
【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、例えば、ココア粉末、ココア液、又は、チョコレート及びチョコレートコンパウンドの製造中に形成される反応産物由来の芳香化合物などの、ココア又はココアを主成分とした製品由来の芳香化合物で芳香を付与した液体を製造する方法に関する。得られる芳香が付与された液体は、例えば、液体チョコレート、液体チョコレートコンパウンド、又は、例えば、インスタントのチョコレート飲料の調製のための可溶性粉末の製造に使用される水性液体のフレーバープロファイルを変更又は改善するために使用できる。
発明の背景
芳香は、ココア液の重要な要素であり、それゆえココア又はチョコレートを含有するどの製品においても重要な要素である。芳香プロファイルはココアの種類及び原産地に依存し、さらにはその加工処理、特にコンチングステップにも依存し、熟練することは非常に難しい。ココア粉末又はココア液から生じる芳香に加えて、液体チョコレートの原材料として使用される粉乳由来の芳香、及び、液体チョコレートの製造中に生じる種々の反応産物由来の芳香は、チョコレート又はチョコレートコンパウンド(例えば、ココアバターが部分的に/完全に公知のココアバター同等物(CBE)又はココアバター代替物(CBS)によって置き換わっている)などの、ココアを主成分とした製品の最終的な芳香又はフレーバープロファイルにおいて重要な役割を果たす。芳香プロファイルは、消費者の知覚に明確に極めて重要である。最終製品において望ましい揮発性物質が、チョコレートの通常の加工処理中に失われるということが起こり得る。
可溶性コーヒーの製造において、可溶性コーヒー粉末の加工処理中に放出されるコーヒーの芳香を回収し、これらの芳香を、例えば乾燥させて可溶性コーヒー粉末にする前の濃縮されたコーヒー抽出物に再度取り入れることが知られている。コーヒーの芳香は、加工処理中の数個所で回収することができ、例えば、抽出の前に、焙煎挽きコーヒーから芳香をストリッピングすることによって行うことができる。国際公開第01/13735号は、コーヒー残渣からコーヒーの芳香を回収する方法を開示しており、この方法は、コーヒー残渣を、加湿するステップ、加熱するステップ、及び減圧下にさらしてこのコーヒー残渣から芳香をストリッピングするステップを含む。その後、この処理によって放出されたコーヒー芳香化合物を回収する。EP1069830(注記:GEAR特許)は、焙煎挽きコーヒーのスラリーを用意するステップと、ガスを使用することによってこのスラリーから芳香をストリッピングして芳香が付与されたガスを得るステップとを含む方法を開示する。どちらの方法においても、芳香化合物は焙煎挽きコーヒーから気相へ放出され、その気相から取集される。このガス流は、焙煎コーヒー中に前もって閉じ込められたガス(主として二酸化炭素)、及び場合により同伴空気又は同伴蒸気から構成される。ガスからの芳香の回収は、通常、低温で芳香を凝縮することによって、例えば極低温凝縮によって達成される。極低温凝縮は高価であり、さらには全ての高揮発性コーヒー芳香化合物を完全に回収するまでには至らない。芳香化合物を分解させる可能性のある高い温度に芳香含有ガスをさらさずに、高揮発性芳香化合物の回収を改善し、コスト及び複雑さを軽減する必要がある。
これまで、チョコレートの製造に使用するために同様の方法が論じられることはなかった。
本発明者らは、ココア又はココアを主成分とした製品由来の芳香及び水分を含むガスを凝縮させて、気相及び水性液相を生じ得ることを見出した。芳香化合物を含む気相を吸収液の存在下で加圧することにより、芳香化合物が気相から吸収液へ移動して、芳香が付与された液体を製造することができる。このプロセスにおいて、液体の冷却効果によって、加圧中に通常起こると思われる温度の上昇が回避され、従来技術の方法と比べて、高揮発性芳香化合物の回収が改善される。
したがって、本発明は、a)ココア又はココアを主成分とした製品由来の芳香及び水分を含むガスを用意するステップと、b)芳香及び水分を含むガスを凝縮させて、水性液相及び気相を得るステップと、c)ステップb)で得られた気相を吸収液の存在下で加圧して、芳香が付与された液体を製造するステップとを含む、芳香が付与された液体を製造する方法に関する。
芳香を得るために使用されるココアを主成分とした製品は、例えば、液体チョコレート又は液体チョコレートコンパウンドであることができ、この場合、芳香は、液体チョコレート又はチョコレートコンパウンドの種々の原材料由来とすることができ、ココアそのもの由来である必要はない。
液封圧縮機を概略的に示す図である。 液体チョコレート又は液体チョコレートコンパウンドを製造するプロセスの一例を示す図である。 実施例1の液封圧縮機から出る芳香が付与された液体のGC−MSを示す図である。
発明の詳細な説明
図2は、本発明による方法の一例を示す。
図2に示す例において、液体チョコレート又は液体チョコレートコンパウンドは、焙煎、混合、精製又はコンチングなどの、原材料の加工処理を含む一つ又は複数の前処理ステップを最初に受ける。
本発明によれば、次のステップにおいて、ココア又はココアを主成分とした製品、例えば、液体チョコレート又は液体チョコレートコンパウンド由来の芳香及び水分を含むガスが用意される。
以下、「液体チョコレート」とのみ言及することがあるが、本明細書において、これは、液体チョコレートのみならず、あらゆるタイプの液体チョコレートコンパウンドも意味することに注意されたい。また、芳香は、例えば焙煎中又は焙煎後の、ココアに直接由来するものであってもよいことに注意されたい。
液体チョコレート、液体チョコレートコンパウンド、又は他の液体ココアを主成分とした製品が使用される場合に、任意の適切な方法によって、芳香を液体チョコレートから得ることができる。このような方法のいくつかが当業者に周知である。液体チョコレート又は他のココアを主成分とした製品をストリッピングして芳香を含有するガスを得ることによって、芳香を含むガスを得ることが好ましい。
この操作は、一つ又は複数のステップで実施することができる。それは、圧力をかけることにより、好ましくは0.1〜3バールの間の圧力を使用し、及び/又は、揮発性物質の液相から気相への移動を改善するために、液体−気体接触面を増加させることによって実施することができる。気相は(a)乾燥空気又は(b)蒸気のどちらから構成されていてもよい。乾燥空気は、液体から水分及び揮発性物質をうまく抽出するために使用することができる。蒸気もまた、揮発性物質を抽出するために使用することができ、その後、容易に下流のユニットで凝縮することができる。さらに、蒸気を使用することによって、いくつかの反応しやすい化合物の酸化を防止することができる。気体−液体接触面をより増加させて揮発性物質の物質移動を改善する任意の機械を分離装置として使用することができる。
芳香及び水分を含むガスは、凝縮されて水性液相及び気相をもたらす。凝縮は任意の適切な方法によって達成可能であるが、水性液相が芳香及び水分を含むガスから凝縮するようにガスの温度を低下させることによって通常達成されよう。用いられる温度は、例えば、システム中の圧力、及び、芳香及び水分を含むガスの含水量に依存するであろう。通常、芳香及び水分を含むガスは、0〜90℃の間、例えば0〜40℃の間、例えば5〜30℃の間、又は5〜20℃の間の温度で凝縮されるであろう。圧力は、通常、絶対圧力0.1〜3バールの間、例えば絶対圧力0.2〜2バールの間、又は絶対圧力0.3〜1バールの間であろう。当該技術分野で公知の任意の適切な凝縮器を使用することができる。本発明の好ましい実施形態においては、芳香及び水分を含有するガスは、水が固相(氷)となる温度と圧力の条件にさらされない。更に好ましい実施形態では、芳香及び水分を含むガスがプロセス中にさらされる最低温度は0℃超とする。
凝縮物は、更なる使用のために単に保存してもよく、又は、任意の方法で処理して不要な芳香化合物を除去することもできる(追加のプロセスステップは図2に示さない)。
芳香及び水分を含むガスを凝縮することによって得られた気相は、吸収液の存在下で加圧することにより、芳香が付与された水性液体をもたらす(図2のステップ3)。加圧するとは、凝縮ステップ中の圧力より高い圧力をかけることを意味する。加圧ステップ中に、圧力を、絶対圧力1〜20バールの間、例えば絶対圧力2〜15バールの間、又は絶対圧力2〜8バールの間の値まで高めることが好ましい。加圧は、吸収液の存在下で実施される。これは、加圧中に気相が吸収液と接触することを意味する。吸収液の存在下で加圧すると、芳香化合物が気相から吸収液へ移動して芳香が付与された液体を生じ、同時に、吸収液が、ガスの加圧中に発生する熱を吸収することによって、吸収液の非存在下で気相を加圧した場合に想定されるほどの温度上昇を防止できる。好ましい実施形態では、加圧中の吸収液の気相に対する重量比は、1:1〜10000:1の間、例えば3:1〜5000:1の間である。吸収液は、水性液体又は液体脂肪であり得る。吸収液は、高揮発性芳香化合物を選択的に取り除くために、その極性及びpHに基づいて選択されるであろう。液体チョコレートが芳香を得るために使用される場合や、一般に最終的な液体が液体チョコレートに混合されるような場合にもまた、吸収液は、元の液体チョコレート又はチョコレートコンパウンドの種々の原材料(例えば、水、ココアバター)から選択されることが好ましい。液体チョコレート自体もまた使用することができる。使用できる他の適切な液体は、脂肪(例えば植物性脂肪)、油、及びプロピレングリコールなどのフレーバー溶媒である。芳香化合物の分解を最小限にするために、気相をさらす最高温度は60℃未満、例えば50℃未満、又は30℃未満であることが好ましい。
加圧は、一つ又は複数のステージで実施することができる。種々の温度/圧力値を伴ったいくつかのステージを有すること、及び/又は種々の吸収液を使用することにより、可能となる。こうして、異なる芳香化合物を含有する数種の芳香が付与された液体をこの加圧ステージから得ることができる。これらは次いで、例えば、最初の液体チョコレート又は別の食料製品に選択的に再度取り入れることができる。
加圧は、任意の適切な容器又は装置中で実施し得る。気相と水性液体との間の接触面及び接触時間は、芳香化合物が気相から水性液相へ効率的に移動するのを可能にし、温度が所望の範囲内に維持され得るのに十分なものとすべきである。例えば、水性液体が冷却装置を通して循環することによって、気相の加圧により生じた熱を除去することにより、加圧中の温度は所望のレベルに維持することができる。すでに述べたとおり、加圧中に存在する吸収液は、例えば水又はココアバターなどの任意の適切な液体であり得る。好ましい実施形態において、加圧中に存在する液体は、芳香及び水分を含むガスの凝縮によって得られた水性液相の全て又は一部を含む。このようにして、凝縮ステップ中に水分と一緒に凝縮された低揮発性及び中揮発性のチョコレート芳香成分をすでに含み得る凝縮水性液相は、高揮発性芳香化合物を気相からその液相へ移動させることによって、更に芳香を付与することができ、これにより、凝縮ステップ中に凝縮された芳香と、加圧ステップ中に気相から移動した芳香との両方が利用できる。
好ましい実施形態において、吸収液存在下での加圧は、液封圧縮機中で実施される。液封圧縮機は、円筒状のケーシングに対して偏心している羽根車を回転させることによってガスを圧縮する。吸収液は、ポンプに供給され、遠心加速度によってケーシングの内部に対して動いている円筒状リングを形成する。この液体リングは、羽根車の羽根の間の空間に一連のシールを作り出し、これが圧縮室を形成する。羽根車の回転軸とケーシングの幾何学的軸との間の偏心によって、羽根と水性液体のリングとに囲まれた体積の周期変動が起こる。気相は、ケーシングの一端にある吸気ポートを介してポンプ中に引き込まれるが、この一端では、羽根車の羽根と液体リングとによって形成される圧縮室の体積が最も大きく、ガスは、その圧縮室に閉じ込められる。羽根車の回転により引き起こされる体積の縮小によってガスは圧縮され、圧縮されたガスは、圧縮室の体積が最も小さくなるケーシングの他端にある排出ポートにおいて圧縮機から出て行く。液封圧縮機の機能を図1に示す。液封圧縮機中の温度を制御するために、吸収液は、外部熱交換器を通って循環されることが好ましい。液封圧縮機システムは、連続稼働することができる。二つ以上の液封圧縮機を直列に並べて使用することができる。芳香及び水分を含むガスの凝縮によって得られた水性液相が液封圧縮機中の吸収液として使用される場合に、この液相は、更に芳香が付与され得ると同時に、液封圧縮機の使用冷却液として利用できる。液封圧縮機を出て行く気相は、多少の液体を同伴し得る。この液体は、ガスから分離され、液相に供給し戻すことができる。
図2に概略的に示すように、得られた芳香が付与された液体は更にきれいにされ、すなわち、適切なフレーバー特質を得るために精製することができる(図2のステップ4を参照)。本ステップは任意であり、望まれない芳香化合物を取り除くため、又は望ましい芳香化合物を明確に選択するために種々の技術を使用することができる。例えば得られた液体に膜分離などの分離技術を適用して、例えば、いくつかの芳香化合物を選択的に収集する、若しくは除去する、又は酸性の望まれないフレーバーを中和することによって、その構成物を更に精製し、望ましい芳香化合物を濃縮することができる。
吸収液として使用されてきた液体が、最終製品に望まれない、又は少なくとも部分的に望まれない場合、付加的なプロセスステップで、得られた芳香が付与された液体から分離しなければならない(図2のステップ5を参照)。チョコレートにおいて水の存在は望まれないため、例えば水が吸収液として使用される場合が典型的である。
得られた芳香が付与された液体、又は上述の付加的なクリーニング若しくは分離ステップの場合におけるその選択された芳香化合物は、図2に示すように(ステップ6を参照)、例えば、最初の液体チョコレート又は液体チョコレートコンパウンドとともに混合することによって、直ちに使用することができる。本発明の好ましい実施形態によれば、インラインミキサーがこの混合ステップに使用される。
直ちに使用しない場合、芳香が付与された水性液体は、使用時まで加圧下で貯蔵されることが好ましい。任意の適切な圧力、例えば絶対圧力1〜20バールの間の範囲が用いられ得る。貯蔵圧力は、圧縮機中の圧力と同じであることが好ましい。
本発明の方法は、チョコレート、チョコレートコンパウンド、又はチョコレートを主成分とする若しくはチョコレートを含有する任意の食料製品の製造に利用することができる。この方法はまた、粉末飲料、アイスクリーム、又は他の菓子製品などの、ココア又はチョコレートの芳香を含有する食料製品に使用することもできる。
この方法は、制御可能であり能率的な方法で、望ましいフレーバーの特質をもった最終製品を提供することができる。
本発明は、以下の実施例において更に説明されるが、これに限定されるものではない。
実施例1
約115±2℃の温度に加熱されたココア液注入流を、絶対圧力0.80バールの圧力で、真空下混合室で空気とともにストリッピングし、チョコレート芳香化合物及び湿気を含有するガス流を生じさせた。ガス流を混合室から排出し、約10℃で稼働している凝縮器に送り、芳香が付与された液相及び気相を得た。次に、凝縮器から得られた気相を液封圧縮機に送った。液封圧縮機中の圧力を、温度約28℃で、絶対圧力約1.03バールにまで上昇させた。液封圧縮機中で液体を形成させるために水を使用した。液封圧縮機から出て行くガスは、廃棄した。液封圧縮機から出て行く芳香が付与された液体中の重要な芳香化合物の回収物はGC−MSで分析した。
液体サンプル(4g)を、20mlのねじぶた式ヘッドスペースバイアルに秤量して入れた。各バイアルを55℃で60分間平衡化し、ヘッドスペース揮発成分を、また55℃で30分間、PDMS−DVB SPMEファイバーに吸収させた。本揮発成分を、スプリットレスモードで稼働するAgilent 7890A ガスクロマトグラフの注入装置に220℃で5分間放出し、60m×0.25mm内径×0.25μm膜 DB−Wax カラム(Agilent)で分離した。GCオーブンは40℃(5分間)〜220℃まで、3℃/minで上昇するようプログラムされ、溶出する化合物を、Agilent 5975C質量分析計で電子衝突電離によって断片化した。その断片化パターンをスペクトラルライブラリ(参照スペクトラルライブラリ NIST08)に含有されるパターンと比較して、その成分を同定した。
結果として生じた全イオンカレントクロマトグラムを図3に示す。2−メチルブタナール(9.02分)、3−メチルブタナール(9.15分)、2−ヘプタノン(20.52分)、ヘプタナール(20.67分)、2−ノナノン(30.17分)、ノナナール(30.342分)、トリメチルピラジン(30.80分)、及びリナロール(36.78分)を含む、ココア及びチョコレートに存在する重要な芳香化合物が検出された。化合物がDB−Waxなどの極性カラムから溶出する具体的な時間は、カラムの材齢及び以前のサンプル履歴によって影響を受けるということを、ガスクロマトグラフィーに精通する人ならば知っている。例示された保持時間は、あくまで目安である。

Claims (13)

  1. a)ココア又はココアを主成分とした製品由来の芳香及び水分を含むガスを用意するステップと、
    b)前記芳香及び水分を含むガスを凝縮して、芳香が付与された水性液相及び気相を得るステップと、
    c)ステップb)で得られた前記気相を吸収液の存在下で加圧して、芳香が付与された液体を製造するステップと
    を含む、芳香が付与された液体を製造する方法。
  2. ステップc)の加圧中に存在している前記吸収液が、ステップb)で得られた前記水性液相の全て又は一部を含む、請求項1に記載の方法。
  3. ステップc)の加圧中に存在している前記吸収液がココアバターである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記芳香及び水分を含むガスが、0〜40℃の間の温度で凝縮される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記芳香及び水分を含むガスが、絶対圧力0.1〜3バールの間の圧力で凝縮される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ステップb)で得られた前記気相が、ステップc)において絶対圧力1〜20バールの間の圧力まで加圧される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. ステップb)で得られた前記気相が、ステップc)において絶対圧力2〜20バールの間の圧力まで加圧される、請求項6に記載の方法。
  8. ステップb)で得られた前記気相が、ステップc)での加圧中に、0〜50℃の間の最高温度にさらされる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. ステップc)での前記加圧が、液封圧縮機中で実施される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記ココア又はココアを主成分とした製品由来の芳香を含むガスが、ガス、好ましくは蒸気を用いて、液体チョコレート又は液体チョコレートコンパウンドから芳香をストリッピングすることによってもたらされる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. ステップc)で得られた前記芳香が付与された水性液体、又はステップd)及び/又はステップe)の後に得られた前記芳香化合物を、ステップa)でガスを用意するために使用された前記液体チョコレート又は前記液体チョコレートコンパウンドと混合するステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
  12. d)ステップc)で得られた前記芳香が付与された液体を精製するステップ、例えば、前記液体から特定の芳香化合物を選択的に収集することによって精製するステップ、
    を更に含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. e)ステップc)で得られた前記芳香が付与された液体に含まれる前記芳香化合物から前記吸収液を分離するステップ
    を更に含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
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