JP2014522420A - 防汚コーティング系を形成するための方法 - Google Patents
防汚コーティング系を形成するための方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014522420A JP2014522420A JP2014508532A JP2014508532A JP2014522420A JP 2014522420 A JP2014522420 A JP 2014522420A JP 2014508532 A JP2014508532 A JP 2014508532A JP 2014508532 A JP2014508532 A JP 2014508532A JP 2014522420 A JP2014522420 A JP 2014522420A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating
- substrate
- perfluoropolyether
- integer
- fluoride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D5/00—Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
- C09D5/16—Antifouling paints; Underwater paints
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D183/00—Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
- C09D183/10—Block or graft copolymers containing polysiloxane sequences
- C09D183/12—Block or graft copolymers containing polysiloxane sequences containing polyether sequences
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B05—SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05D—PROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05D5/00—Processes for applying liquids or other fluent materials to surfaces to obtain special surface effects, finishes or structures
- B05D5/08—Processes for applying liquids or other fluent materials to surfaces to obtain special surface effects, finishes or structures to obtain an anti-friction or anti-adhesive surface
- B05D5/083—Processes for applying liquids or other fluent materials to surfaces to obtain special surface effects, finishes or structures to obtain an anti-friction or anti-adhesive surface involving the use of fluoropolymers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B05—SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05D—PROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05D7/00—Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials
- B05D7/50—Multilayers
- B05D7/52—Two layers
- B05D7/54—No clear coat specified
- B05D7/546—No clear coat specified each layer being cured, at least partially, separately
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B05—SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05D—PROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05D3/00—Pretreatment of surfaces to which liquids or other fluent materials are to be applied; After-treatment of applied coatings, e.g. intermediate treating of an applied coating preparatory to subsequent applications of liquids or other fluent materials
- B05D3/10—Pretreatment of surfaces to which liquids or other fluent materials are to be applied; After-treatment of applied coatings, e.g. intermediate treating of an applied coating preparatory to subsequent applications of liquids or other fluent materials by other chemical means
- B05D3/101—Pretreatment of polymeric substrate
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
- Y10T428/3154—Of fluorinated addition polymer from unsaturated monomers
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
a)表面改質手段を使用して基材の表面を改質すること;b)改質された基材表面の少なくとも一部分に第1のパーフルオロポリエーテル変性シランを含有する第1のコーティング組成物を適用して、第1のコーティングを形成すること;c)パーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、第1のコーティングを硬化させること;d)a)において使用したのと同じまたは異なる表面改質手段を使用して、硬化された第1のコーティングの表面を任意選択で改質すること;e)硬化された第1のコーティングに第2のパーフルオロポリエーテル変性シランを含有する第2のコーティング組成物を適用して、その上に第2のコーティングを形成すること;f)十分な温度および相対湿度で、第2のコーティングを硬化させることを含む、耐久性のある防汚コーティングを基材上に形成する方法を提供する。
Description
関連出願への相互参照
本出願は、2012年4月25日に出願された米国特許出願第13/455,589号および2012年2月2日に出願された米国特許出願第13/364,746号の一部継続出願であり、これらの両出願は、2011年4月29日に出願された米国仮特許出願第61/480,475号からの優先権の利益を主張する。これらの文書の全てはここにおいてその全体が本明細書により参照として援用される。
本出願は、2012年4月25日に出願された米国特許出願第13/455,589号および2012年2月2日に出願された米国特許出願第13/364,746号の一部継続出願であり、これらの両出願は、2011年4月29日に出願された米国仮特許出願第61/480,475号からの優先権の利益を主張する。これらの文書の全てはここにおいてその全体が本明細書により参照として援用される。
発明の分野
本発明は、パーフルオロポリエーテル変性シランに基づく防汚コーティング系を形成するための方法に、また、こうした方法によって調製された基材に関する。
本発明は、パーフルオロポリエーテル変性シランに基づく防汚コーティング系を形成するための方法に、また、こうした方法によって調製された基材に関する。
発明の背景
多くの通常の装置および電化製品の表面は、皮膚による接触が起こる可能性が高い場合、指紋、皮脂、汗、化粧品などで汚れやすい。例えば、光学フィルターおよびレンズ、眼鏡のレンズ、鏡、テレビ画面などの電子ディスプレイおよび携帯端末用のディスプレイ、ならびにステンレス製電化製品表面は、使用時に、指紋および/または化粧品で簡単に汚れる。こうした汚れは、いったん付着すると、容易には除去できない。
多くの通常の装置および電化製品の表面は、皮膚による接触が起こる可能性が高い場合、指紋、皮脂、汗、化粧品などで汚れやすい。例えば、光学フィルターおよびレンズ、眼鏡のレンズ、鏡、テレビ画面などの電子ディスプレイおよび携帯端末用のディスプレイ、ならびにステンレス製電化製品表面は、使用時に、指紋および/または化粧品で簡単に汚れる。こうした汚れは、いったん付着すると、容易には除去できない。
パーフルオロポリエーテル含有化合物および有機フルオロポリマーは、その表面エネルギーが低いことにより、撥水および撥油性ならびに潤滑性を示すことが公知であるが、こうした材料は通常、他の表面上に容易には連続した付着性コーティングを形成しない。当技術分野で公知なのはまた、パーフルオロポリエーテル含有化合物とオルガノシランカップリング剤との混成物である。こうした混成材料は、様々な基材に対するより優れた付着性を示す。しかし、これらの材料に基づくコーティングは、高頻度の取り扱いおよび皮膚による接触にさらされる表面への適用についての厳しい耐久性要件を満たさないことが多い。
こうした表面耐久性は通常、コーティングされた表面を端から端まで循環する、一定の表面積に一定の圧力を適用する装置を使用して相対的に評価される。長期の疎水および疎油特性は、本明細書において下の実施例で詳細に説明しているように、様々な間隔の後の水接触角を測定して、摩擦サイクルとの関係を得ることによって評価される。
防汚コーティングは、耐久性に加えて、それが適用される表面の外観(美しさ)に悪影響を及ぼしてはならない。ほとんどの用途については、防汚コーティングは、透き通っており、色を付与せず、かつ、それが適用される表面(1つまたは複数)に均一な連続したコーティング層を与えるのに十分なレオロジー特性を有しなければならない。
発明の要旨
本発明は、耐久性のある防汚コーティング系を基材上に形成するための方法であって、
(a)表面改質手段を使用して基材の表面を改質することと;
(b)該改質された基材表面の少なくとも一部分に、第1のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第1のコーティング組成物を適用して、該基材表面の上に第1のコーティングを形成することと;
(c)該パーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第1のコーティングを硬化させて、該基材上に硬化された第1のコーティングを形成することと;
(d)(a)において使用したのと同じまたは異なる表面改質手段を使用して、該硬化された第1のコーティングの表面を任意選択で改質することと;
(e)該硬化された第1のコーティングの表面の少なくとも一部分に、第1のコーティング組成物を構成するものと同じまたは異なる第2のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第2のコーティング組成物を適用して、該硬化された第1のコーティングの表面の上に第2のコーティングを形成することと;
(f)該第2のパーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第2のコーティングを硬化させて、該基材上に耐久性のある防汚コーティング系を形成することと
を含む方法を対象とする。
本発明は、耐久性のある防汚コーティング系を基材上に形成するための方法であって、
(a)表面改質手段を使用して基材の表面を改質することと;
(b)該改質された基材表面の少なくとも一部分に、第1のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第1のコーティング組成物を適用して、該基材表面の上に第1のコーティングを形成することと;
(c)該パーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第1のコーティングを硬化させて、該基材上に硬化された第1のコーティングを形成することと;
(d)(a)において使用したのと同じまたは異なる表面改質手段を使用して、該硬化された第1のコーティングの表面を任意選択で改質することと;
(e)該硬化された第1のコーティングの表面の少なくとも一部分に、第1のコーティング組成物を構成するものと同じまたは異なる第2のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第2のコーティング組成物を適用して、該硬化された第1のコーティングの表面の上に第2のコーティングを形成することと;
(f)該第2のパーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第2のコーティングを硬化させて、該基材上に耐久性のある防汚コーティング系を形成することと
を含む方法を対象とする。
この方法を使用してコーティングされた基材も提供する。
発明の詳細な説明
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」には、特別かつ明確に1つの指示物に限定されない限り、複数の指示物が含まれることに留意されたい。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」には、特別かつ明確に1つの指示物に限定されない限り、複数の指示物が含まれることに留意されたい。
本明細書の目的では、別段の指示のない限り、本明細書および特許請求の範囲内で使用される成分、反応条件などの量を表すすべての数は、すべての場合において、用語「約」によって修飾されると理解するべきである。したがって、そうではないと指示がない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明によって獲得されることが求められる所望の特性に応じて変動し得る、およその値である。少なくとも、各数値パラメータは、特許請求の範囲の範囲に対する均等論の適用を制限する試みとしてではなく、少なくとも、報告された有効桁の数に照らして、また、通常の丸め技術を適用することによって解釈されるべきである。
本明細書のすべての数値範囲には、列挙された数値範囲内のすべての数値およびすべての数値の範囲が含まれる。広範囲にわたる本発明を説明する数値範囲およびパラメータは、およその値であるが、特定の実施例において記載される数値は、できる限り正確に報告される。しかし、いかなる数値も、その各々の試験測定値にみられる標準偏差から必然的に生まれる、ある程度の誤差を本質的に含む。
先述の通り、本発明は、耐久性のある防汚コーティング系を基材上に形成するための方法であって、
(a)表面改質手段を使用して基材の表面を改質することと;
(b)該改質された基材表面の少なくとも一部分に、第1のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第1のコーティング組成物を適用して、該基材表面の上に第1のコーティングを形成することと;
(c)該パーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第1のコーティングを硬化させて、基材上に硬化された第1のコーティングを形成することと;
(d)(a)において使用したのと同じまたは異なる表面改質手段を使用して、該硬化された第1のコーティングの表面を任意選択で改質することと;
(e)該硬化された第1のコーティングの表面の少なくとも一部分に、第1のコーティング組成物を構成するものと同じまたは異なる第2のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第2のコーティング組成物を適用して、該硬化された第1のコーティングの表面の上に第2のコーティングを形成することと;
(f)該第2のパーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第2のコーティングを硬化させて、基材上に耐久性のある防汚コーティング系を形成することと
を含む方法を提供する。
(a)表面改質手段を使用して基材の表面を改質することと;
(b)該改質された基材表面の少なくとも一部分に、第1のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第1のコーティング組成物を適用して、該基材表面の上に第1のコーティングを形成することと;
(c)該パーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第1のコーティングを硬化させて、基材上に硬化された第1のコーティングを形成することと;
(d)(a)において使用したのと同じまたは異なる表面改質手段を使用して、該硬化された第1のコーティングの表面を任意選択で改質することと;
(e)該硬化された第1のコーティングの表面の少なくとも一部分に、第1のコーティング組成物を構成するものと同じまたは異なる第2のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第2のコーティング組成物を適用して、該硬化された第1のコーティングの表面の上に第2のコーティングを形成することと;
(f)該第2のパーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第2のコーティングを硬化させて、基材上に耐久性のある防汚コーティング系を形成することと
を含む方法を提供する。
(基材:)
本発明の方法によってコーティングするのに適した基材としては、高頻度の取り扱いに遭遇する可能性がある任意の基材、特に、皮脂と接触する可能性がある基材を挙げることができる。適切な基材としては、限定はされないが、金属基材、ガラス基材、および/または有機ポリマー基材を挙げることができる。
本発明の方法によってコーティングするのに適した基材としては、高頻度の取り扱いに遭遇する可能性がある任意の基材、特に、皮脂と接触する可能性がある基材を挙げることができる。適切な基材としては、限定はされないが、金属基材、ガラス基材、および/または有機ポリマー基材を挙げることができる。
適切な金属基材の例としては、鉄金属および非鉄金属を挙げることができる。適切な鉄金属としては、限定はされないが、鉄、鋼、およびこれらの合金を挙げることができる。有用な鋼材料の非制限的な例としては、冷間圧延鋼、亜鉛めっき(亜鉛被覆)鋼、電気亜鉛めっき鋼、ステンレス鋼、酸洗鋼、GALVANNEAL(登録商標)、GALVALUME(登録商標)、およびGALVAN(登録商標)亜鉛−アルミニウム合金(鋼上に被覆)、ならびにこれらの組み合わせが挙げられる。有用な非鉄金属としては、限定はされないが、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、およびこれらの合金が挙げられる。鉄金属と非鉄金属の組み合わせまたは複合体も使用することができる。本発明の特定の実施形態では、基材はステンレス鋼を含む。
本明細書では、また添付の特許請求の範囲では、用語「ガラス」は、無機物質、例えば無機シリケートであると定義される。ガラス基材は、意図される目的に適した任意の種類のものであり得るが;一般には、透明なほとんど色の付いていない透き通ったガラス、例えば、周知のシリカ型のガラスなど(特にソーダ石灰シリカガラスおよびアルミナシリケートガラス)である。種々のシリカガラスの性質および組成は、当技術分野で周知である。ガラスは、例えば熱強化または化学強化(thermal or chemical tempering)によって強化された、強化ガラスであり得る。
本発明の方法に使用することができる有機ポリマー基材は、光学的用途のための、例えばディスプレイ画面のための、または眼科用レンズとしての光学的に透明なキャスティングを調製するために使用される、例えば当分野で承認されている合成有機樹脂、例えば有機光学樹脂から選択される光学的基材として有用である、現在公知である(または後に発見される)プラスチック材料のいずれかである。本発明の方法における使用に適した有機ポリマー基材の非限定的な例は、米国特許第5,962,617号、および米国特許第5,658,501号の15欄28行から16欄17行まで(その開示を参照により組み込む)に開示されているモノマーおよびモノマーの混合物から調製されたポリマー、例えば、ホモポリマーおよびコポリマーである。こうした有機基材は、熱可塑性または熱硬化性ポリマー基材であり得る。こうしたポリマー基材としては、例えば、高いガラス転移温度を有する熱可塑性ポリマー、および高度架橋ポリマーを挙げることができる。また、有機ポリマー基材は、1.48から1.74までの範囲の屈折率を有する透き通った基材であり得る。あるいは、有機ポリマー基材は、1.54から1.56までの範囲である、または1.60を超える、例えば1.60から1.74までの屈折率を有し得る。
有機ポリマー基材の適切な非限定的具体例としては、以下から構成されるものを挙げることができる:ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、例えば、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)などのアリルジグリコールカーボネート(このモノマーは、PPG Industries, Incによって商標CR−39で販売されている)およびそのコポリマー;例えばポリウレタンプレポリマーとジアミン硬化剤との反応によって調製されたポリ尿素−ポリウレタン(ポリ尿素ウレタン)ポリマー(あるこうしたポリマーのための組成物は、PPG Industries, Incによって商標TRIVEXで販売されている);アクリル系官能性モノマー、例えば、限定はされないが、ポリオール(メタ)アクリロイル末端カーボネートモノマーなど;ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー;エトキシ化フェノールメタクリレートモノマー;ジイソプロペニルベンゼンモノマー;エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマー;エチレングリコールビスメタクリレートモノマー;ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレートモノマー;ウレタンアクリレートモノマー;ポリ(エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート)モノマー;ポリ(酢酸ビニル);ポリ(ビニルアルコール);ポリ(塩化ビニル);ポリ(塩化ビニリデン);ポリオレフィン、例えばポリエチレンおよびポリプロピレンなど;ポリウレタン;ポリチオウレタンモノマー(限定はされないが、三井化学株式会社によって販売されているMR−6、MR−7、MR−8、およびMR−10光学樹脂などの材料が挙げられる);熱可塑性ポリカーボネート、例えば熱可塑性ビスフェノールAベースのポリカーボネートなど、例えば、ビスフェノールAとホスゲンから誘導されるカーボネート結合樹脂(あるこうした材料は、商標LEXANで販売されている);ポリエステル、例えば、商標MYLARで販売されている材料など;ポリ(エチレンテレフタレート);ポリビニルブチラール;商標PLEXIGLASで販売されている材料などのポリ(メチルメタクリレート)、および多官能性イソシアネート(1種または複数)をポリチオール(1種または複数)またはポリエピスルフィドモノマー(三菱ガス化学株式会社によって商品名IU−10で販売されているモノマーなど)と反応させることによって調製されたポリマー(これらは、ポリチオール、ポリイソシアネート、ポリイソチオシアネート、および任意選択でエチレン性不飽和モノマーまたはハロゲン化芳香族含有ビニルモノマーを用いてホモポリマー化またはコポリマー化および/もしくはターポリマー化される)。
(表面改質剤:)
本発明の方法では、基材の表面は、「表面改質手段」(すなわち表面改質剤)を使用して改質される。有効な表面改質剤としては、活性ガス処理などの処理、例えば、低温プラズマまたはコロナ放電を用いる処理を挙げることができる。アルゴンなどの不活性ガスおよび酸素などの反応性ガスが、プラズマガスとして使用されている。不活性ガスが、表面を粗くするのに対し、酸素などの反応性ガスは、プラズマに曝された表面を粗くし、かつ、例えば表面上にヒドロキシルまたはカルボキシル単位を生じることによって、化学的に若干変化させる。表面粗雑化および/または化学的改質の程度は、明らかに、プラズマガスの作用およびプラズマ単位の動作条件(処理の時間の長さを含めて)である。
本発明の方法では、基材の表面は、「表面改質手段」(すなわち表面改質剤)を使用して改質される。有効な表面改質剤としては、活性ガス処理などの処理、例えば、低温プラズマまたはコロナ放電を用いる処理を挙げることができる。アルゴンなどの不活性ガスおよび酸素などの反応性ガスが、プラズマガスとして使用されている。不活性ガスが、表面を粗くするのに対し、酸素などの反応性ガスは、プラズマに曝された表面を粗くし、かつ、例えば表面上にヒドロキシルまたはカルボキシル単位を生じることによって、化学的に若干変化させる。表面粗雑化および/または化学的改質の程度は、明らかに、プラズマガスの作用およびプラズマ単位の動作条件(処理の時間の長さを含めて)である。
さらなる表面改質剤としては、限定はされないが、UV処理、および化学処理、例えば硝酸または塩酸などの酸の水溶液を用いるもの、または基材表面のヒドロキシル化をもたらす処理を用いるもの、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)の水溶液などの苛性溶液での表面のエッチング、または化学蒸気への表面の曝露などを挙げることができる。ガラス基材については、適切な表面改質手段としては、AQUAPEL(登録商標)ガラスプレクリーナータオル(Glass Precleaner towelette)などの研磨パッドを使用する化学的/機械的研磨、またはセリウムおよび/またはアルミナのナノ粒子などの材料を含有する任意の他の化学的/機械的研磨の適用(フッ化物含有ガラスエッチング液を使用するその後の化学処理の有無にかかわらず)も挙げることができる。こうしたエッチング液の使用は、ガラス表面上に遊離のケイ素−酸素結合をもたらす。こうしたフッ化物含有ガラスエッチング液としては、例えば、フッ化水素、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ化ナトリウム、重フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化水素カリウム、および/またはフッ化水素アンモニウム(重フッ化アンモニウム)を挙げることができる。ステンレス鋼基材については、塩化第二鉄が、適切なエッチング液であり得る。表面改質手段としては、室温よりも高温での超音波処理、例えば布またはブラシを用いる擦りおよび/または拭き取りも挙げることができる。
基材の表面を改質した後、改質された基材表面の少なくとも一部分に、第1のコーティング組成物が適用されて、該基材表面上に第1のコーティングが形成される。第1のコーティング組成物は、第1のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む。
(パーフルオロポリエーテル変性シラン)
多くのパーフルオロポリエーテル変性シラン材料が、公知であり、広く使用されている。非常に様々なこうした材料が、本発明の方法で使用される第1および第2のコーティング組成物における使用に適している。本発明の特定の実施形態では、パーフルオロポリエーテル変性シランは、次の式Iおよび/またはIIを有するものから選択される。
多くのパーフルオロポリエーテル変性シラン材料が、公知であり、広く使用されている。非常に様々なこうした材料が、本発明の方法で使用される第1および第2のコーティング組成物における使用に適している。本発明の特定の実施形態では、パーフルオロポリエーテル変性シランは、次の式Iおよび/またはIIを有するものから選択される。
式Iにおいては、qは1から3までの整数であり;m、n、およびoは独立に、0から200までの整数であり;pは1または2であり;XはOまたは二価の有機基であり;rは2から20までの整数であり;R1はC1−22の直鎖状または分枝状の炭化水素基であり;aは0から2までの整数であり;X’は加水分解性基である。X’は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシ基などのアルコキシ基;メトキシメトキシおよびメトキシエトキシなどのアルコキシアルコキシ基;アセトキシなどのアシルオキシ;イソプロペノキシなどのアルケニルオキシ基;ならびにクロロ、ブロモ、およびヨードなどのハロゲン基から選択される加水分解性基であり得る。
式IIにおいては、qは1から3までの整数であり;m、n、およびoは独立に、0から200までの整数であり;pは1または2であり;XはOまたは二価の有機基であり;rは2から20までの整数であり;R1はC1−22の直鎖状または分枝状の炭化水素基であり;aは0から2までの整数であり;X’は加水分解性基であり;aが0または1である場合にはzは0から10までの整数である。
X’は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシ基などのアルコキシ基;メトキシメトキシおよびメトキシエトキシなどのアルコキシアルコキシ(alkooxyalkoxy)基;アセトキシなどのアシルオキシ;イソプロペノキシなどのアルケニルオキシ基;ならびにクロロ、ブロモ、およびヨードなどのハロゲン基から選択される加水分解性基であり得る。
式IおよびIIの適切なパーフルオロポリエーテル変性シランならびにその調製については、米国特許出願公開第2009/0208728号の[0030]から[0045]段落(該文献の引用部分を、参照により本明細書に組み込む)に詳細に記載されている。
あるいは、本発明における使用に適したパーフルオロポリエーテル変性シランとしては、次の式IIIによって表されるものも挙げることができる。
式IIIにおいては、Rfは二価の直鎖パーフルオロポリエーテル基であり;RはC1からC4のアルキルまたはフェニルであり;X’は加水分解性基であり;n’は0から2までの整数であり;m’は1から5までの整数であり、a’は2または3である。特定の実施形態では、Rfは、次式を有する二価の直鎖パーフルオロポリエーテル基である:
−CF2CF2O(CF2CF2CF2O)kCF2CF2−
または
−CF2(OC2F4)p’(OCF2)q’−
(式中、k、p’、およびq’はそれぞれ独立に、少なくとも1の整数である)。
−CF2CF2O(CF2CF2CF2O)kCF2CF2−
または
−CF2(OC2F4)p’(OCF2)q’−
(式中、k、p’、およびq’はそれぞれ独立に、少なくとも1の整数である)。
式IIIの適切なパーフルオロポリエーテル変性シランおよびその調製については、米国特許第7,196,212号B2の5欄40行から10欄24行(該文献の引用部分を、参照により本明細書に組み込む)に詳細に記載されている。
あるいは、本発明における使用に適したパーフルオロポリエーテル変性シランとしては、次の式IVによって表されるものを挙げることができる:
式IVにおいては、Rf’はパーフルオロアルキルであり;Zはフルオロまたはトリフルオロアルキルであり;b、d、e、f、およびgはそれぞれ独立に、b+d+e+f+gの合計が1以上であり、かつ式中に存在する下付文字b、d、e、f、およびgが添えられた括弧内の繰り返し単位の次数が上に示したものに限定されないという条件で、0または1以上の整数であり;Yは水素原子またはC1−C4のアルキル基であり;Qは水素、ブロモ、またはヨードであり;R2はヒドロキシ基または加水分解性基であり;R3は水素または一価の炭化水素基であり;hは0、1、または2であり;jは1、2、または3であり;sは2以上の整数である。
式IVの適切なパーフルオロポリエーテル変性シランおよびその調製については、米国特許第6,183,872号B1の5欄35行から15欄14行(該文献の引用部分を、参照により本明細書に組み込む)に詳細に記載されている。
適切なパーフルオロポリエーテル変性シランの混合物を、本発明の方法において使用される第1および第2のコーティング組成物中に使用することができる。本発明の特定の実施形態では、第1のパーフルオロポリエーテル変性シランは、式I、II、および/またはIVによって表されるものである。
通常、パーフルオロポリエーテル変性シランは、適切な溶媒中の溶液の形態で適用される。溶媒としては、その有機溶媒が、パーフルオロポリエーテル変性シラン(またはコーティング組成物中に存在するあらゆる他の成分)と反応しないという条件で、多くの公知の有機溶媒のうち任意のものを挙げることができる。特に適切な溶媒としては、フッ素含有溶媒、例えば、フッ素含有アルカン、フッ素含有ハロアルカン、フッ素含有芳香族、およびフッ素含有エーテル、例えば、3M Companyから市販品として入手できるNovec(商標)HFE 7100または7200などのハイドロフルオロエーテル(HFE)などを挙げることができる。適切な溶媒の混合物も使用することができる。
第1のコーティング組成物中に存在するパーフルオロポリエーテル変性シランの濃度は、第1のコーティング組成物の総重量に対して0.001から80パーセント、例えば、0.005から70パーセント、または0.01から60パーセント、または0.01から50パーセントの範囲であり得る。第1のコーティング組成物中に存在するパーフルオロポリエーテル変性シランの濃度は、列挙された値を含めたこれらの任意の値の間の範囲であり得る。
第1のコーティング組成物は、当技術分野で知られた任意のコーティング方法によって、表面改質された基材に適用することができる。適切な適用方法としては、限定はされないが、ウェットコーティング法およびドライコーティング法を挙げることができる。ウェットコーティング法としては、例えば、スプレーコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、フローコーティング、ロールコーティング、および同様の方法を挙げることができる。ドライコーティング法としては、例えば、物理蒸着法、例えば、真空蒸発、反応性蒸着、イオンビームアシスト蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、および同様の方法;ならびに化学蒸着法を挙げることができる。
上述のような第1のコーティング組成物の適用後、第1のコーティングは、パーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で硬化される。硬化時間は、明らかに、硬化温度および相対湿度に依存する。例えば、第1のコーティングは、25℃の温度および40%の相対湿度で、24時間という時間で硬化させることができる;あるいは、第1のコーティングは、60℃の温度および80%の相対湿度で、2時間という時間で硬化させることができる;あるいは、第1のコーティングは、130℃の温度および1%超である測定可能な相対湿度で、0.5から1時間という時間で硬化させることができる。本発明の特定の実施形態では、硬化温度は、20℃から500℃、例えば25℃から350℃または30℃から250℃の範囲であり得;相対湿度は、1%から99%、例えば2%から95%または5%から85%の範囲であり得る。前述の温度は、列挙された温度値を含めた任意の列挙された温度値の間の範囲であり得る。同様に、前述の相対湿度(%)は、列挙された相対湿度値を含めた任意の列挙された相対湿度値の間の範囲であり得る。
所望される場合、加水分解縮合触媒の使用によって、硬化時間を短縮することができる。適切なこうした触媒の非限定的な例としては、有機スズ化合物(例えば、ジブチルスズジメトキシドおよびジラウリン酸ジブチルスズ)、有機チタン化合物(例えば、チタン酸テトラ−n−ブチル)、有機酸(例えば、酢酸およびメタンスルホン酸)、および無機酸(例えば、塩酸、硝酸、および硫酸)を挙げることができる。触媒は、用いられる場合、本発明の方法において使用される第1および/または第2のコーティング組成物中に、触媒量で存在し得る。例えば、触媒は、第1および/または第2のコーティング組成物中に存在する100部のパーフルオロポリエーテル変性シランに対して、0.01から5重量部までの、例えば0.1から1重量部までの範囲の量で、第1および/または第2のコーティング組成物中に存在し得る。あるいは、触媒は、硬化中に蒸気として、例えば、前述の任意の有機酸および/または無機酸の溶液の蒸気として存在し得る。
本発明の方法によれば、いったん、第1のコーティング組成物が硬化されて、基材の表面上に硬化されたコーティングが形成された後、改質された基材の表面に使用されたのと同じまたは異なる表面改質手段を使用して、第1のコーティングの表面が、任意選択で改質される。表面改質手段が、第1のコーティングを除去しないまたはそれ以外にも第1のコーティングの完全性を損なわないという条件で、基材に関して先に述べた前述の表面改質手段のうち任意のものを使用することができる。本発明の特定の実施形態では、第1のコーティングの表面を処理するために使用される表面改質手段は、第1のコーティング表面のヒドロキシル化をもたらす。第1の硬化されたコーティングの表面改質後(表面改質が使用される場合)、または第1のコーティングの硬化後(第1のコーティングの表面改質が使用されない場合)、硬化された第1のコーティングの改質された表面の少なくとも一部分に、第2のコーティング組成物が適用されて、該硬化された第1のコーティングの上に第2のコーティングが形成される。第2のコーティング組成物は、第1のコーティング組成物と同じでも異なってもよい。第2のコーティング組成物は、第1のコーティング組成物を構成するものと同じまたは異なり得る第2のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む。第2のコーティング組成物は、第1のコーティング組成物に関して上に述べた組成物のいずれかであり得る。第2のコーティング組成物は、第1のコーティング組成物と同一であり得る;または異なり得る。同様に、第2のコーティング組成物中に使用される第2のパーフルオロポリエーテル変性シランは、第1のパーフルオロポリエーテル変性シランと同じであり得る、または異なり得る。本発明の特定の実施形態では、第2のパーフルオロポリエーテル変性シランは、構造式I、II、および/またはIVによって表されるものである。
第1のコーティング組成物に関して上で述べたコーティング適用技術のいずれかを使用して、第2のコーティング組成物を適用することができる。
第2のコーティング組成物を適用して、第1のコーティングの少なくとも一部分の上に第2のコーティングを形成した後、第2のコーティングは、第2のアルコキシシリルパーフルオロポリエーテル付加物成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で硬化される。第2のコーティングについての硬化の時間、温度、および相対湿度は、第1のコーティングに関して上で述べた通りである。本発明の方法は、(c)の硬化された第1のコーティングを、(d)においてその表面を改質する前に、拭き取る、すすぐ、および/または洗浄することをさらに含む場合がある。こうしたステップは、(f)の第2の硬化されたコーティングに対して行うこともできる。
本発明の方法は、様々な基材上に、付着性の透明な耐久性のある防汚コーティング系を提供する。先に言及した通り、表面耐久性は通常、コーティングされた表面を端から端まで循環する、一定の表面積に一定の圧力を適用する装置を使用して相対的に評価される。長期の疎水および疎油特性は、本明細書において下の実施例で詳細に説明しているように、様々な間隔の後の水接触角を測定して、摩擦サイクルとの関係を得ることによって評価される。
本発明を、以下の実施例において、より具体的に説明する。その多数の改変および変形は、当業者には明らかであるので、以下の実施例は、例示目的に過ぎない。
実施例1では、ガラス基材の表面を2回、改質およびコーティングした。ステンレス鋼基材の表面を、改質およびコーティングし、再び改質および再びコーティングした。処理された基材および非コーティング対照について、表1にまとめる通り、脱イオン水(DI)接触角の平均値を求めた。実施例2では3種の表面改質剤、および比較例2としてアルコール拭き取りをそれぞれ用い、実施例1で用いたコーティングを使用して、基材を2回コーティングした。表面が改質され、かつコーティングが1回のみである比較例1を含めた。DI水およびn−テトラデカン接触角の結果を、表2および表3にまとめる。実施例3では、異なるコーティングを使用して、実施例2の手順に従った。結果を表4および表5にまとめる。
(実施例1)
(パートA−コーティング溶液1の調製)
混合器を備え付けた適切な容器に、3M CompanyのHFE−7100 3M(商標)Novec(商標)Engineered Fluidを199.0グラム(g)と、1.0gのDow Corning(登録商標)2634溶液(現在ではDow Corning(登録商標)2700溶液)とを添加し、10分間混合した。
(パートA−コーティング溶液1の調製)
混合器を備え付けた適切な容器に、3M CompanyのHFE−7100 3M(商標)Novec(商標)Engineered Fluidを199.0グラム(g)と、1.0gのDow Corning(登録商標)2634溶液(現在ではDow Corning(登録商標)2700溶液)とを添加し、10分間混合した。
(パートB−基材の調製)
5.5mm×11.0mmのサイズの10枚のガラス基材および6.0mm×10mmの10枚のステンレス鋼基材をそれぞれ、50℃に維持した超音波浴中の12.5重量パーセント水酸化ナトリウム水溶液に5分間浸し;続いて、50℃に維持した脱イオン(DI)水を含有する2つの超音波浴中で、各浴について5分間すすぎ;DI水、次いでイソプロピルアルコールですすぎ;60℃に維持した対流式オーブン内で10分間乾燥させた。
5.5mm×11.0mmのサイズの10枚のガラス基材および6.0mm×10mmの10枚のステンレス鋼基材をそれぞれ、50℃に維持した超音波浴中の12.5重量パーセント水酸化ナトリウム水溶液に5分間浸し;続いて、50℃に維持した脱イオン(DI)水を含有する2つの超音波浴中で、各浴について5分間すすぎ;DI水、次いでイソプロピルアルコールですすぎ;60℃に維持した対流式オーブン内で10分間乾燥させた。
(パートC−基材のコーティング)
(ステップ1)
コーティング溶液1(1.0g)を、Stir−Pak(登録商標)スピンコーター(Cole−Parmer Instrument Company)上で、1分あたり1100回転の速度で11秒間回転させているガラス基材およびステンレス鋼基材の各々に、6秒かけて施した。このコーティングした基材を、温度を130℃にセットした対流式オーブン(20”×20”サイズ(50.8×50.8cm)、VWR International, LLC)に、30分間入れた。このオーブンには、各々の体積の3/4をDI水で満たした2つの広口ビーカー(直径150mmおよび高さ75mm)も入れた。30分後、基材をオーブンから取り出し、静置して室温まで冷却させた。各々のコーティングした基材の表面を、柔らかい布(AlphaWipe(登録商標)合成ワイパー)で拭き取った。
(ステップ1)
コーティング溶液1(1.0g)を、Stir−Pak(登録商標)スピンコーター(Cole−Parmer Instrument Company)上で、1分あたり1100回転の速度で11秒間回転させているガラス基材およびステンレス鋼基材の各々に、6秒かけて施した。このコーティングした基材を、温度を130℃にセットした対流式オーブン(20”×20”サイズ(50.8×50.8cm)、VWR International, LLC)に、30分間入れた。このオーブンには、各々の体積の3/4をDI水で満たした2つの広口ビーカー(直径150mmおよび高さ75mm)も入れた。30分後、基材をオーブンから取り出し、静置して室温まで冷却させた。各々のコーティングした基材の表面を、柔らかい布(AlphaWipe(登録商標)合成ワイパー)で拭き取った。
(ステップ2)
コーティングしたステンレス鋼基材に、再びパートBのプロセスを施した。
コーティングしたステンレス鋼基材に、再びパートBのプロセスを施した。
(ステップ3)
ステップ2からのコーティングしたステンレス鋼基材、およびステップ1からのコーティングしたガラス基材を、ステップ1の手順に従って再びコーティングした。
ステップ2からのコーティングしたステンレス鋼基材、およびステップ1からのコーティングしたガラス基材を、ステップ1の手順に従って再びコーティングした。
(パートD−DI水接触角試験)
操作マニュアル「VCA 2500 Video Contact Angle System User’s Manual」(1997年3月17日)に従ってVCA 2500XE Video Contact Angle system(AST Products、マサチューセッツ州Billerica)を使用して、DI水接触角を求めた。DI水(1.0μl)を、パートCのコーティングした基材上の3つの別の位置に分散させた。DI水の各水滴から、左側の接触角と右側の接触角を同時に読み取った。次いで、6つの測定値の平均DI水接触角を算出し、表1にまとめた。
操作マニュアル「VCA 2500 Video Contact Angle System User’s Manual」(1997年3月17日)に従ってVCA 2500XE Video Contact Angle system(AST Products、マサチューセッツ州Billerica)を使用して、DI水接触角を求めた。DI水(1.0μl)を、パートCのコーティングした基材上の3つの別の位置に分散させた。DI水の各水滴から、左側の接触角と右側の接触角を同時に読み取った。次いで、6つの測定値の平均DI水接触角を算出し、表1にまとめた。
(パートE−油性マーカー試験)
パートCの前に各基材の表面の約半分にEUROLENS(登録商標)Model 1400 レンズセーバーテープ(lens saver tape)を適用したこと以外は、パートBおよびCのステップに従って、ステンレス鋼基材およびガラス基材を、コーティング溶液1でそれぞれコーティングした。得られた基材に、コーティング表面と非コーティング表面の両方にわたって、Sharpie(登録商標)King size(商標)油性マーカーで印を付けた。非コーティング表面上では約5mm幅のマーカー線が認められたが、コーティングされた側にはマーカーインクの滴のみが存在していた。この滴は、先述の柔らかい布で容易に除去されたが、非コーティング表面上のマーカーは、除去できなかった。
パートCの前に各基材の表面の約半分にEUROLENS(登録商標)Model 1400 レンズセーバーテープ(lens saver tape)を適用したこと以外は、パートBおよびCのステップに従って、ステンレス鋼基材およびガラス基材を、コーティング溶液1でそれぞれコーティングした。得られた基材に、コーティング表面と非コーティング表面の両方にわたって、Sharpie(登録商標)King size(商標)油性マーカーで印を付けた。非コーティング表面上では約5mm幅のマーカー線が認められたが、コーティングされた側にはマーカーインクの滴のみが存在していた。この滴は、先述の柔らかい布で容易に除去されたが、非コーティング表面上のマーカーは、除去できなかった。
(実施例2)
(パートA−コーティング溶液A1の調製)
混合器を備え付けた適切な容器に、3M CompanyのHFE−7100 3M(商標)Novec(商標)Engineered Fluidを199.0グラム(g)と、1.0gのDow Corning(登録商標)2634溶液(現在ではDow Corning(登録商標)2700溶液)とを添加し、10分間混合した。
(パートA−コーティング溶液A1の調製)
混合器を備え付けた適切な容器に、3M CompanyのHFE−7100 3M(商標)Novec(商標)Engineered Fluidを199.0グラム(g)と、1.0gのDow Corning(登録商標)2634溶液(現在ではDow Corning(登録商標)2700溶液)とを添加し、10分間混合した。
(パートB−基材の調製)
7.6mm×5.1mm×1.2mmのサイズのThermo Fisher Scientific Inc.の顕微鏡スライドガラス基材を、パートBにおける基材として使用した。PA1および比較例1(CE−1)として指定される基材をそれぞれ、2.0重量パーセントフッ化アンモニウム水溶液に室温で1分間浸し;続いて、室温に維持した脱イオン(DI)水を含有する2つの浴中で、各浴について1分間すすぎ;次いで、イソプロピルアルコールですすぎ;60℃に維持した対流式オーブン内で10分間乾燥させた。
7.6mm×5.1mm×1.2mmのサイズのThermo Fisher Scientific Inc.の顕微鏡スライドガラス基材を、パートBにおける基材として使用した。PA1および比較例1(CE−1)として指定される基材をそれぞれ、2.0重量パーセントフッ化アンモニウム水溶液に室温で1分間浸し;続いて、室温に維持した脱イオン(DI)水を含有する2つの浴中で、各浴について1分間すすぎ;次いで、イソプロピルアルコールですすぎ;60℃に維持した対流式オーブン内で10分間乾燥させた。
基材QA1を、50℃に維持した超音波浴中の12.5重量パーセント水酸化ナトリウム水溶液に5分間浸し;続いて、50℃に維持した脱イオン(DI)水を含有する2つの超音波浴中で、各浴について5分間すすぎ;DI水、次いでイソプロピルアルコールですすぎ;60℃に維持した対流式オーブン内で10分間乾燥させた。
基材RA1を、5.0重量パーセント塩酸水溶液に、室温で1分間浸し;続いて、室温に維持した脱イオン(DI)水を含有する2つの浴中で、各浴について1分間すすぎ;次いで、イソプロピルアルコールですすぎ;60℃に維持した対流式オーブン内で10分間乾燥させた。
比較例2の基材(CE−2)は、イソプロピルアルコールで拭き取り、次いで室温で乾燥させた。
(パートC−基材のコーティング)
(ステップ1)
コーティング溶液A1(1.0g)を、Stir−Pak(登録商標)スピンコーター(Cole−Parmer Instrument Company)上で、1分あたり1100回転の速度で11秒間回転させている基材(PA1、QA1、RA1、CE−1、およびCE−2)の各々に、6秒かけて施した。このコーティングした基材を、温度を200℃にセットした対流式オーブンに、5分間入れた。5分後、基材をオーブンから取り出し、静置して室温まで冷却させた。各々のコーティングした基材の表面を、イソプロピルアルコールを用いて、柔らかい布(AlphaWipe(登録商標)合成ワイパー)で拭き取った。
(ステップ1)
コーティング溶液A1(1.0g)を、Stir−Pak(登録商標)スピンコーター(Cole−Parmer Instrument Company)上で、1分あたり1100回転の速度で11秒間回転させている基材(PA1、QA1、RA1、CE−1、およびCE−2)の各々に、6秒かけて施した。このコーティングした基材を、温度を200℃にセットした対流式オーブンに、5分間入れた。5分後、基材をオーブンから取り出し、静置して室温まで冷却させた。各々のコーティングした基材の表面を、イソプロピルアルコールを用いて、柔らかい布(AlphaWipe(登録商標)合成ワイパー)で拭き取った。
(ステップ2)
ステップ1のコーティングしたガラス基材を、CE−1基材が再びコーティングされないこと以外はステップ1の手順に従って、再びコーティングした。
ステップ1のコーティングしたガラス基材を、CE−1基材が再びコーティングされないこと以外はステップ1の手順に従って、再びコーティングした。
(パートD−DI水接触角試験)
実施例1のパートDの手順に従って、DI水接触角を求めた。n−テトラデカン(Sigma−Aldrich Co. LLC.)を使用した接触角も測定し、またこれらの結果を、表2および表3に掲げる。
実施例1のパートDの手順に従って、DI水接触角を求めた。n−テトラデカン(Sigma−Aldrich Co. LLC.)を使用した接触角も測定し、またこれらの結果を、表2および表3に掲げる。
(パートE−摩耗耐久性試験)
5750リニア摩滅試験機(Linear Abraser)(Taber Industries, Inc.)を用いて、コーティング表面を摩滅させるためのスチールウール#0000(Colts Laboratories)を使用し、1000gの荷重で、1分あたり60サイクルの速度で、2000サイクル間隔で全6000サイクル、コーティングした基材の摩耗耐久性を測定した。各2000サイクル後に、他に記述のない限り、パートDに記述した通りのDI水およびn−テトラデカンを使用して、2連の基材上の接触角を測定した。算術平均を表にまとめる。
5750リニア摩滅試験機(Linear Abraser)(Taber Industries, Inc.)を用いて、コーティング表面を摩滅させるためのスチールウール#0000(Colts Laboratories)を使用し、1000gの荷重で、1分あたり60サイクルの速度で、2000サイクル間隔で全6000サイクル、コーティングした基材の摩耗耐久性を測定した。各2000サイクル後に、他に記述のない限り、パートDに記述した通りのDI水およびn−テトラデカンを使用して、2連の基材上の接触角を測定した。算術平均を表にまとめる。
表2では、2回のコーティングでコーティングしたサンプルPA1は、より優れた摩耗耐久性、すなわち、1回のコーティングでコーティングした比較例1よりも緩徐な接触角減少を示した。比較例1の基材を、5回繰り返して試験した。
表3では、フッ化アンモニウムエッチング水溶液を用いる基材PA1;苛性エッチング水溶液を用いる基材QA1、塩酸エッチング水溶液を用いる基材RA1、およびイソプロピルアルコール拭き取りを用いる基材CE−2で、異なるレベルの摩耗耐久性を実証する。QA1、RA1、およびCE−2について、3連の基材を試験した。
(実施例3)
(パートA−コーティング溶液A2の調製)
混合器を備え付けた適切な容器に、3M CompanyのHFE−7100 3M(商標)Novec(商標)Engineered Fluidを198.0グラム(g)と、ダイキン工業株式会社のOPTOOL(登録商標)DSXを2.0gとを添加し、10分間混合した。
(パートA−コーティング溶液A2の調製)
混合器を備え付けた適切な容器に、3M CompanyのHFE−7100 3M(商標)Novec(商標)Engineered Fluidを198.0グラム(g)と、ダイキン工業株式会社のOPTOOL(登録商標)DSXを2.0gとを添加し、10分間混合した。
(パートB−基材の調製)
実施例2のパートBの手順に従って顕微鏡スライドガラス基材を調製し、スライドPA2;QA2;RA2;CE−3、およびCE−4上に、改質された表面をもたらした。
実施例2のパートBの手順に従って顕微鏡スライドガラス基材を調製し、スライドPA2;QA2;RA2;CE−3、およびCE−4上に、改質された表面をもたらした。
(パートC−基材のコーティング)
コーティング溶液A2を使用して、実施例2のパートCの手順に従い、基材PA2、QA2、RA2、およびCE−4に対しては2回のコーティング、基材CE−3に対しては1回のコーティングを施した。
コーティング溶液A2を使用して、実施例2のパートCの手順に従い、基材PA2、QA2、RA2、およびCE−4に対しては2回のコーティング、基材CE−3に対しては1回のコーティングを施した。
(パートD−DI水接触角試験)
実施例1のパートDの手順に従って、DI水接触角を求めた。n−テトラデカン(Sigma−Aldrich Co. LLC.)を使用した接触角も測定し、またこれらの結果を、表4および表5に掲げる。
実施例1のパートDの手順に従って、DI水接触角を求めた。n−テトラデカン(Sigma−Aldrich Co. LLC.)を使用した接触角も測定し、またこれらの結果を、表4および表5に掲げる。
(パートE−摩耗耐久性試験)
実施例2のパートEの手順に従って、コーティングした基材の摩耗耐久性を測定した。
実施例2のパートEの手順に従って、コーティングした基材の摩耗耐久性を測定した。
表4では、2回のコーティングでコーティングしたサンプルPA2は、より優れた摩耗耐久性、すなわち、1回のコーティングでコーティングした比較例3よりも緩徐な接触角減少を示した。
表5では、フッ化アンモニウムエッチング水溶液を用いる基材PA2;苛性エッチング水溶液を用いる基材QA2、塩酸エッチング水溶液を用いる基材RA2、およびイソプロピルアルコール拭き取りを用いる比較例4の基材で、異なるレベルの摩耗耐久性を実証する。CE−4については、3回繰り返して測定した。
本発明を、本発明の特定の実施形態の具体的詳細を参照して説明してきたが、こうした詳細は、添付の特許請求の範囲に包含される限りおよびその程度を除き、本発明の範囲に対する限定とみなされるものではない。
Claims (21)
- 耐久性のある防汚コーティング系を基材上に形成するための方法であって、
(a)表面改質手段を使用して該基材の表面を改質することと;
(b)該改質された基材表面の少なくとも一部分に、第1のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第1のコーティング組成物を適用して、該基材表面の上に第1のコーティングを形成することと;
(c)該パーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第1のコーティングを硬化させて、該基材上に硬化された第1のコーティングを形成することと;
(d)(a)において使用したのと同じまたは異なる表面改質手段を使用して、該硬化された第1のコーティングの表面を任意選択で改質することと;
(e)該硬化された第1のコーティングの表面の少なくとも一部分に、該第1のコーティング組成物を構成するものと同じまたは異なる第2のパーフルオロポリエーテル変性シランを成分として含む第2のコーティング組成物を適用して、該硬化された第1のコーティングの表面の上に第2のコーティングを形成することと;
(f)該第2のパーフルオロポリエーテル変性シラン成分の加水分解を促進するのに十分な温度および相対湿度で、該第2のコーティングを硬化させて、該基材上に耐久性のある防汚コーティング系を形成することと
を含む方法。 - 前記基材が、金属基材、ガラス基材、および/またはポリマー基材を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記第1のコーティング組成物および前記第2のコーティング組成物が、同じ組成である、請求項1に記載の方法。
- 前記表面改質手段が、酸性溶液と接触させること、フッ化物含有エッチング溶液と接触させること、塩化第二鉄エッチング溶液と接触させること、苛性溶液と接触させること、プラズマで処理すること、コロナで処理すること、UV照射にさらすこと、化学的/機械的研磨、および/または化学蒸気にさらすことから選択される、請求項1に記載の方法。
- (a)および(d)において使用される前記表面改質手段が同一である、請求項1に記載の方法。
- 前記表面改質手段が、苛性溶液および/または塩化第二鉄エッチング溶液と接触させることである、請求項5に記載の方法。
- 前記基材が、ステンレス鋼である、請求項5に記載の方法。
- (a)および(d)における前記表面改質手段が異なる、請求項1に記載の方法。
- 前記基材が、ガラスである、請求項8に記載の方法。
- 前記表面改質手段が、苛性溶液と接触させることおよび/またはフッ化物含有エッチング溶液と接触させることである、請求項9に記載の方法。
- 前記表面改質手段が、化学的/機械的研磨、および/またはフッ化物含有エッチング溶液と接触させることである、請求項9に記載の方法。
- 前記パーフルオロポリエーテル変性シランが、式Iまたは式IIから選択される、請求項1に記載の方法:
- Rfが、次式を有する二価の直鎖パーフルオロポリエーテル基である、請求項13に記載の方法:
−CF2CF2O(CF2CF2CF2O)kCF2CF2−
または
−CF2(OC2F4)p’(OCF2)q’
(式中、k、p’、およびq’はそれぞれ独立に、少なくとも1の整数である)。 - 前記パーフルオロポリエーテル変性シランが、式IVから選択される、請求項1に記載の方法:
- 硬化温度が20℃から500℃までの範囲であり、かつ前記相対湿度が99%から1%までの範囲である、請求項1に記載の方法。
- 硬化温度が30℃から250℃までの範囲であり、かつ前記相対湿度が85%から5%までの範囲である、請求項16に記載の方法。
- (c)の前記硬化された第1のコーティングを、(d)においてその表面を改質する前に、拭き取る、すすぐ、および/または洗浄することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- (f)の前記硬化された第2のコーティングを拭き取る、すすぐ、および/または洗浄することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
- 前記フッ化物含有ガラスエッチング溶液が、フッ化水素、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ化ナトリウム、重フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化水素カリウム、および/または重フッ化アンモニウムから選択されるフッ化物含有エッチング液を含む、請求項11に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法によって調製された、コーティングされた基材。
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201161480475P | 2011-04-29 | 2011-04-29 | |
US61/480,475 | 2011-04-29 | ||
US201213364746A | 2012-02-02 | 2012-02-02 | |
US13/364,746 | 2012-02-02 | ||
US13/455,589 US20120237777A1 (en) | 2011-02-02 | 2012-04-25 | Process for forming an anti-fouling coating system |
US13/455,589 | 2012-04-25 | ||
PCT/US2012/035085 WO2012149085A1 (en) | 2011-04-29 | 2012-04-26 | Process for forming an anti-fouling coating system |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014522420A true JP2014522420A (ja) | 2014-09-04 |
Family
ID=46045136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014508532A Withdrawn JP2014522420A (ja) | 2011-04-29 | 2012-04-26 | 防汚コーティング系を形成するための方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20120237777A1 (ja) |
EP (1) | EP2702111A1 (ja) |
JP (1) | JP2014522420A (ja) |
KR (1) | KR20140014261A (ja) |
CN (1) | CN103608418A (ja) |
WO (1) | WO2012149085A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160083293A (ko) * | 2014-12-30 | 2016-07-12 | 주식회사 네패스 | 슬립성 및 방오성이 우수한 코팅 조성물 |
Families Citing this family (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9202503B2 (en) * | 2013-01-15 | 2015-12-01 | HGST Netherlands B.V. | Magnetic media with a low molecular weight lubricating layer for use in head/media contact detection |
KR101501582B1 (ko) * | 2013-06-13 | 2015-03-11 | 주식회사 블리스코어 | 디지털 평판프린터를 이용한 잉크젯프린팅 방식의 강화유리 내지문 코팅방법 |
US9982156B1 (en) | 2014-04-17 | 2018-05-29 | Lockheed Martin Corporation | Transmissive surfaces and polymeric coatings therefore, for fortification of visible, infrared, and laser optical devices |
US9616459B1 (en) | 2014-04-17 | 2017-04-11 | Lockheed Martin Corporation | Polymeric coatings for fortification of visible, infrared, and laser optical devices |
FR3024673B1 (fr) * | 2014-08-05 | 2016-09-09 | Essilor Int | Procede pour diminuer ou eviter la degradation d'une couche antisalissure d'un article d'optique |
WO2016101184A1 (en) * | 2014-12-24 | 2016-06-30 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Solar cell module having antifouling layer |
EP3279639B1 (en) * | 2015-04-02 | 2020-04-15 | Toray Research Center, Inc. | Method of fabricating sample stage for microspectrometric analysis |
EP3485985B1 (en) | 2016-07-15 | 2021-07-07 | Nissan Motor Co., Ltd. | Antifouling structure precursor, antifouling structure, surface modification composition, and surface modification method |
JP6786083B2 (ja) | 2017-01-12 | 2020-11-18 | 日産自動車株式会社 | 防汚塗膜の製造方法及び防汚塗膜 |
CN107516666B (zh) * | 2017-08-18 | 2020-01-10 | 武汉华星光电技术有限公司 | 一种柔性oled显示器件剥离方法及柔性oled显示器件 |
US10544260B2 (en) | 2017-08-30 | 2020-01-28 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Fluoropolymers, methods of preparing fluoropolymers, and coating compositions containing fluoropolymers |
US11658013B1 (en) | 2019-01-29 | 2023-05-23 | Quantum Innovations, Inc. | System and method to increase surface friction across a hydrophobic, anti-fouling, and oleophobic coated substrate |
US11120978B2 (en) * | 2019-01-29 | 2021-09-14 | Quantum Innovations, Inc. | System and method to increase surface friction across a hydrophobic, anti-fouling, and oleophobic coated substrate |
CN110396682B (zh) * | 2019-07-30 | 2021-02-09 | 山东科技大学 | 一种镁合金表面具有自修复性的仿生超滑表面的制备方法及其应用 |
US20210069778A1 (en) * | 2019-09-11 | 2021-03-11 | Xerox Corporation | Surface treated additive manufacturing printhead nozzles and methods for the same |
KR102187756B1 (ko) * | 2019-10-11 | 2020-12-08 | 나노크리스탈주식회사 | 전자빔 가열방식의 진공증착이 가능한 퍼플루오로폴리에테르계 변성 실란 화합물을 이용한 코팅층 형성 방법 |
CN111729130B (zh) * | 2020-08-06 | 2021-07-20 | 四川大学 | 一种生物抗污性能优异的人工晶状体涂层及其制备方法 |
KR102490600B1 (ko) * | 2020-09-21 | 2023-01-20 | (주)마이크로이미지 | 향상된 방오 기능성을 가지는 포토마스크 |
CN114538895B (zh) * | 2022-03-17 | 2023-03-17 | 湖北中烟工业有限责任公司 | 一种自清洁耐热陶瓷及其制备方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4287018A (en) * | 1979-05-07 | 1981-09-01 | Corning Glass Works | Method for finishing glass-plastic laminated lens blanks |
US5962617A (en) | 1995-02-02 | 1999-10-05 | Simula Inc. | Impact resistant polyurethane and method of manufacture thereof |
US5658501A (en) | 1995-06-14 | 1997-08-19 | Transitions Optical, Inc. | Substituted naphthopyrans |
US6183872B1 (en) | 1995-08-11 | 2001-02-06 | Daikin Industries, Ltd. | Silicon-containing organic fluoropolymers and use of the same |
DE60229340D1 (de) * | 2001-10-05 | 2008-11-27 | Shinetsu Chemical Co | Perfluoropolyethermodifizierte Silane, Oberflächenbehandlungsmittel und Antireflexfilter |
KR100971841B1 (ko) * | 2002-08-29 | 2010-07-22 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 방오층을 갖는 렌즈 |
US6811884B2 (en) * | 2002-12-24 | 2004-11-02 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Water repellant surface treatment and treated articles |
EP1809706B1 (en) * | 2004-10-22 | 2012-05-02 | ESSILOR INTERNATIONAL (Compagnie Générale d'Optique) | Substrate with an anti-soiling coating |
CN103551075B (zh) * | 2005-04-01 | 2016-07-06 | 大金工业株式会社 | 表面改性剂 |
CN101151269A (zh) * | 2005-04-01 | 2008-03-26 | 大金工业株式会社 | 表面改性剂 |
-
2012
- 2012-04-25 US US13/455,589 patent/US20120237777A1/en not_active Abandoned
- 2012-04-26 CN CN201280021292.6A patent/CN103608418A/zh active Pending
- 2012-04-26 WO PCT/US2012/035085 patent/WO2012149085A1/en active Application Filing
- 2012-04-26 JP JP2014508532A patent/JP2014522420A/ja not_active Withdrawn
- 2012-04-26 EP EP12719557.6A patent/EP2702111A1/en not_active Withdrawn
- 2012-04-26 KR KR1020137031574A patent/KR20140014261A/ko not_active Application Discontinuation
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160083293A (ko) * | 2014-12-30 | 2016-07-12 | 주식회사 네패스 | 슬립성 및 방오성이 우수한 코팅 조성물 |
KR101723890B1 (ko) * | 2014-12-30 | 2017-04-11 | 주식회사 네패스 | 슬립성 및 방오성이 우수한 코팅 조성물 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2702111A1 (en) | 2014-03-05 |
WO2012149085A1 (en) | 2012-11-01 |
KR20140014261A (ko) | 2014-02-05 |
US20120237777A1 (en) | 2012-09-20 |
CN103608418A (zh) | 2014-02-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2014522420A (ja) | 防汚コーティング系を形成するための方法 | |
EP1669795B1 (en) | Stainproof eyeglass lens and method for production thereof | |
JP6085796B2 (ja) | 防曇性光学物品及びその製造方法 | |
TWI302549B (en) | Perfluoropolyether-modified silane, surface treating agent, and antireflection filter | |
JPH09258003A (ja) | 防汚性レンズ | |
KR20130124165A (ko) | 항미생물성 코팅 | |
JP4736393B2 (ja) | プライマー層が形成されたガラス基材及び防曇性物品 | |
JP2007286232A (ja) | 防汚性光学物品及び防汚性光学物品の製造方法 | |
JP2009258633A (ja) | 光学物品の製造方法 | |
JP4325399B2 (ja) | 防汚性ハードコートおよびその製造方法、防汚性基材、防汚導電性基材、タッチパネル、ならびに表示装置 | |
US20190367773A1 (en) | Invisible fingerprint coatings and process for forming same | |
JP4420476B2 (ja) | 表面改質膜用組成物,表面改質膜,表示装置用フィルター,表示装置及び表示装置用フィルターの製造方法 | |
JP5690792B2 (ja) | 重合性組成物、それを用いた、反射防止フィルム、偏光板、及び画像表示装置、並びに撥水ないし撥油膜 | |
WO2012148537A1 (en) | Process for forming an anti-fouling coating system | |
JP6723260B2 (ja) | 眼鏡レンズ | |
JPH08259270A (ja) | 防曇性能を有する光学物品 | |
KR100693656B1 (ko) | 방오성 안경 렌즈 및 그 제조방법 | |
US10830924B2 (en) | Optical article comprising a precursor coating of an anti-fogging coating having anti-fouling properties obtained from an amphiphilic compound | |
JP2020106752A (ja) | 眼鏡レンズ | |
JP2012194359A (ja) | 眼鏡レンズの製造方法 | |
JP2800786B2 (ja) | 常温で撥水性、防汚性を発現する組成物、撥水防汚性基材、および処理方法 | |
JP2003010775A (ja) | 防曇性膜の作製方法及び該方法で処理した防曇性物品 | |
JPH0756021B2 (ja) | 常温で撥水性、防汚性を発現する組成物 | |
JP2008185759A (ja) | 光学物品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20141001 |