JP2014521837A - 液体高炉銑などの液体溶銑を脱リンする方法および装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、液体高炉銑または高炉銑と同等の組成を有する液体金属などの液体溶銑を脱リンする方法であって、溶銑の鋳込み流れが溶銑を含む容器から精製ユニット中へ放出され、精製ユニット中で溶解スラグを形成する添加剤の1つ以上の流れ、および鋳込み流れを細分化し、溶銑を溶解金属液滴へと変化させる1つ以上の気体流が、鋳込み流れ中に注ぎ込まれ、1つ以上の気体流および/または1つ以上の添加剤の流れが気体形態または化合物形態の酸素を含み、溶解液滴の落下中かつ精製ユニットの下方に配置された受け取り容器中で収集される前に金属液滴、酸素および溶解スラグ間での脱リン反応を可能とする方法、およびその方法を実施する装置に関するものである。

Description

本発明は、液体高炉銑または高炉銑と同等の組成を有する液体金属(以下、溶銑という)などの、液体溶銑を脱リンする方法および装置に関するものである。
高品質の低リン鉱石は、入手可能性が極端に限られるにつれて非常に高価になり得るため、このような状況下では、鉄鋼会社はより豊富に存在するより高いリン含有量の鉱石を用いる必要がある。鋼中の低いリンレベルに関する現在および将来の製品構成の要求を満たすために、高いリン含有量に起因する溶銑の高いリンレベルを、現行の製鋼運用実務を修正することによって調整する必要があるであろう。
以前の溶銑リン前処理製造プロセスには、高炉湯道におけるケイ素除去に続いて、粉状およびガス状の脱リン剤を注入することによる混銑車におけるリン除去が含まれる。この手順により、混銑車における大幅な温度降下(熱エネルギー)と共にケイ素が溶銑から除去され(化学エネルギー)、その結果として、充填時に高い溶銑比率(例えば>90%)が必要となる。材料として大量のスクラップを用いるように設計され、それにより70%〜85%の典型的な充填時の溶銑比率を有するプラント、例えば欧州の製鉄所の大部分、に対して、この方法は実際的に実行可能では無い。
あるいは、「予備の」BOS転炉が溶銑リン前処理に用いられることができ、これにより溶銑(スクラップ無し)は、石灰または予備溶融されたスラグと共に、非常に短い処理時間(例えば、8分未満)で、多かれ少なかれ通常は「脱リン」転炉中に吹き付けられる。一般的に、これはスラグに含有されたリンの大部分を移動するのに十分な時間である。脱リンされた金属は次いで、慣習的に取鍋に注ぎ込まれ、次いで「脱炭」転炉にスクラップと共に充填される。しかし、この手順は「予備の」BOS転炉が無い場合は選択肢とはならない。さらに、そのような手順が現存の製鋼所組み込まれた場合、主要な運用面での変更を必要とするという物流面での難題をもたらし、製鉄所の運用において予想される硬直性につながるであろう。「未建設地」上では、「脱リン」転炉の選択肢には、酸素ランストラベル(lance travel)を収容するために必要な高い天井高のために、非常に高い設備投資が必要となるであろう。
本発明の目的は、リン含有量の高い鉱石を使用することを可能にする方法を提供することである。
他の目的は、現行の製鋼運用実務に容易に統合することができる方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、本発明方法を実行するための装置を提供することである。
これらの目的の一つ以上は、独立請求項1に記載の通り、液体高炉銑または高炉銑と同等の組成を有する液体金属などの液体溶銑を脱リンする方法であって、前記溶銑の鋳込み流れが前記溶銑を含む容器から精製ユニット(別名、精製容器)中へ放出され、前記精製ユニット中で溶解スラグを形成する添加剤の1つ以上の流れ、および前記鋳込み流れを細分化し、溶銑を溶解金属液滴へと変化させる1つ以上の気体流が、前記鋳込み流れ中に注ぎ込まれ、1つ以上の前記気体流および/または1つ以上の添加剤の流れが気体形態または化合物形態の酸素を含み、前記溶解液滴の落下中かつ前記精製ユニットの下方に配置された受け取り容器中で収集される前に前記金属液滴、前記酸素および前記溶解スラグ間での脱リン反応を可能とする、方法によって達成される。
本発明による好ましい態様は、従属請求項2〜10に記載されている。
これらの目的の一つ以上は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法を実施する装置であって、前記装置が、液体高炉銑または高炉銑と同等の組成を有する液体金属などの、前記液体溶銑を収容する容器を含み、前記溶銑は好ましくは既に脱硫されており、前記容器は前記溶銑の鋳込み流れを精製ユニット中に放出する手段を含み、前記精製ユニットは1つの反応チャンバーを有し、前記精製ユニットは、気体流を前記溶銑の前記鋳込み流れ内に注入して前記鋳込み流れを溶解金属液滴に細分化する少なくとも1つの第1の注入手段、および添加剤の流れを前記鋳込み流れ内および/または前記溶解液滴内に注入する少なくとも1つの第2の注入手段、および廃プロセスガスのための排出口、および前記溶解液滴が受け取り容器内で収集されることを可能とする排出口とを備える、装置によって達成される。
鋳込み流れは、少なくとも1つの第一の注入手段からの気体流によって溶融金属液滴に細分化される前に、実質的に垂直方向の液体溶銑を含む容器から出て、同様に実質的に垂直方向の精製ユニットに入るのが好ましい。
本発明による装置の好ましい態様は、従属請求項12〜16に記載されている。
本発明は、気体流を注入する前記少なくとも1つの注入手段、および/または添加剤の流れを鋳込み流れに注入する前記少なくとも1つの第2の注入手段が、前記鋳込み流れに対して0°(前記鋳込み流れに平行)〜75°、好ましくは少なくとも10°および/または多くとも60°、の角度αで取り付けられている装置にも具体化されている。好ましい最大値は45°である。これは、それぞれの注入手段が垂直に対して取り付けられている角度で、気体流および添加剤の流れが鋳込み流れに接触することを意図している。鋳込み流れが、最適脱リン性能に求められる平均直径およびサイズを有する金属液滴に完全に細分化することが達成されるように、αは選択されている。条件は、望ましい液滴サイズに流れを細分化し、制御されていて、脱炭および鉄の歩留まり損失が最小限のレベルでの最大限の脱リンに対して必要な酸化レベルおよびスラグの塩基度を達成するためのものである。好ましくは、第1のおよび/または第2の注入手段の角度は、好ましくは独立して、脱リンの最中に変化して、鋳込み流れの細分化および/または鋳込み流れへの添加剤の注入を最適化することができる。
容器から精製ユニット内に排出される溶銑は、本発明によって脱リンされる前に、脱硫されているのが好ましい。
1つ以上の気体流が、気体状酸素または酸素を含む気体状化合物を含んでいてもよい。1つ以上の添加剤の流れは、化合物形態の酸素、例えば酸化物または炭酸塩の形態の酸素、を含んでいてもよい。
本発明による溶銑の脱リン方法は、溶銑脱硫プラントとBOS転炉との間にある製鋼プロセスルートに位置づけられることが好ましい。溶銑を収容する容器は、好ましくは脱硫されており、好ましくは滓取されておらず、溶銑の鋳込み流れを、例えば下注ぎ法により、精製ユニット内へ提供する。注入は、そうでなければ、例えば容器を傾けて、溶銑を側壁にある出湯口から注ぐか、またはバケツのように溶銑を注ぐことによって行うことはできるが、下注ぎ法によれば、一貫性および安定性の観点から安定した鋳込み流れのための最適な状態、および鋳込み流れを周囲の外気の影響から保護するための最適な状態がもたらされる。精製ユニットは、1種以上の気体状化合物、例えば酸素、窒素、天然ガスもしくは他のガス、または固体状化合物、例えば、石灰粉、フラックス粉もしくは他の粉を注入するための1つ以上の注入機構を含み、鋳込み流れが最適脱リン性能に求められる平均直径およびサイズを有する金属液滴に完全に細分化するように、別々の位置からまたは環状リングから鋳込み流れに直接向けられたいくつかの独立した多目的バーナーモジュールまたはノズルを備えていることが好ましい。石灰、フラックスまたは他の粉の代わりに、粒を使うこともできる。ノズルは、気体状および/または固体状の化合物の超音速または亜音速噴流をもたらす。液滴サイズは、好ましくは多くとも20mmであり、好ましくは少なくとも1μmである。後述のタイプおよび上述の目的のための追加の個々の多目的バーナーモジュールまたはノズルは、必要に応じて、精製ユニット内の他の位置に配置されてもよい。精製プロセスへの酸素流入速度および石灰粉/フラックス粉/他の粉の流入速度は、溶銑流入速度ならびに必要な酸化状態および得られるスラグの化学的性質に一致している。スラグ中の総Feは、好ましくは10%〜40%であり、スラグ塩基度(CaO/SiO2)は、好ましくは1.0〜4.0である。本方法の設計によって非常に高い反応表面、比較的低い温度(従来のBOS転炉プロセスにおける注入温度である1600℃〜1700℃に対して1200℃〜1500℃)、リンを酸化するのに最適な状態またはそれに近い状態である高い酸化状態、および高いリン容量に対して最適な状態またはそれに近い状態であるスラグ組成を可能とするため、リンは金属液滴からスラグに少なくとも50%という高いレベルの効率で移動する。
容器と精製ユニットとの間に、小さな格納容器(以下、タンディッシュとしても知られている)が、精製ユニット内での脱リンプロセスが溶銑を収容している容器と直接結びつけられないように、および溶銑を収容している容器が空になり、満杯の容器と取り替えられるまでの間も続けられるようにするために提供されてもよい。タンディッシュを用いる場合、溶銑の鉄静水頭が、タンディッシュ内の液体金属を一定の高さに維持することで一定に保たれていてもよい。このようにして、鋳込み流れのフロー状態を有効に維持してもよい。タンディッシュを用いる場合、溶融金属液滴へと細分化される溶銑の流れは、容器から直接排出されるよりも、むしろタンディッシュから精製ユニットの中に排出される。
精製ユニット内で、分散された金属液滴は、ケイ素およびリンの非常に早い除去およびFe酸化、ならびに温度の大幅な上昇を確実に行う酸化および塩基性スラグ雰囲気に暴露される。同時に、分散された溶銑液滴の炭素含有量も、液滴の平均直径およびサイズの範囲に依存して量が変化するが、減少させることができる。排ガス中の煙、ならびにスラグ中のFeOおよび金属ショットからの高い歩留まり損失は、分散した金属液滴の平均直径が低く、サイズ範囲が広い場合に起こり得る。したがって金属液滴のサイズは、好ましくは1μm〜20mmである。好適な最小液滴サイズは100μmである。好適な最大液滴サイズは3000μmである。
金属鋳込み流れ形状、および数、フロー状態、ノズル形状、ならびにノズルからの亜音速流れまたは超音速流れの相対方向は、平均液滴直径およびサイズ範囲を決定する上で主要な要素である。したがって、ノズルの数は、好ましくは少なくとも1つ、かつ、多くとも8つであり、より好ましくは少なくとも2つである。好適な最大数は4つのノズルである。鋳込み流れ形状は、不規則または円形もしくは長方形または両方の組合せであってもよく、流れの超音速コア長さは、ノズルから流れの距離以上または以下でよく、鋳込み流れに対する添加剤の流れまたは気体流の相対方向は、0°(鋳込み流れに平行)〜75°であってもよい。好ましくは、この角度(α、図2参照)は、少なくとも10°および/または多くとも60°である。より好ましい最大角度は45°である。添加剤の流れまたは気体流は、角度αが90°のときに鋳込み流れに対して垂直に向いており、0〜90°の間の角度のときは下方に傾いている。鋳込み流れを最適な脱リン性能に求められる平均直径およびサイズ範囲を有する金属液滴に完全に細分化することを達成するように、αは選択される。条件は、望ましい液滴サイズに流れを細分化し、制御された最小限レベルの脱炭および鉄の歩留まり損失で、最大限の脱リンに必要なレベルの酸化およびスラグ塩基性を達成するものであるべきである。好ましくは、第1および/または第2の注入手段の角度は、脱リン化の最中に変更可能であり、好ましくは独立して、鋳込み流れの細分化および/または液滴流れへの添加剤の注入を最適化することを可能にする。
ある態様において、精製ユニットと脱リン金属を収集する受け取り容器との間に、受け取り容器が満杯の場合に受け取り容器を交換するために停止する必要のない、精製ユニットの連続的使用を可能とする手段が提供される。これらの手段は、満杯の受け取り容器を空のものと交換する間、脱リンされた金属を収集することができる緩衝容器または緩衝タンディッシュから構成されていてもよい。
本発明による方法の利点は、比較的低い資本コストおよびランニングコストで実施することができ、物流への影響が最小であり、高い生産性を有し、急速精製のシンプルで効果的な発想である点にあり、特に調節された酸化および塩基性環境における溶銑液滴の制御された生成を介する、単位時間当たりの溶銑が比較的少量である点にある。
ある態様において、注入された添加剤は 注入可能な品質まで適切に処理された転炉スラグを脱炭することで回収してもよい。したがって、石灰フラックスは予備溶解されるので、容易に溶けるであろう。
ある態様において、注入された添加剤は、合金または合金鉄の微粒子であってもよい。したがって、周囲環境の化学はさらに変化してもよい。これらの合金または合金鉄の微粒子は、回収された合金または鉄合金の微粒子であってもよい。
本発明を、以下の模式的かつ非限定的な図面を用いてさらに説明する。
図1は、本発明による方法を実施する装置の模式図を示したものである。 図2は、鋳込み流れ(PS)とノズル(n)に関する角度αを示したものである。 図3は、本発明による方法を実施する装置のより現実的な図を示したものである。
図1は、溶銑を収容する容器と精製ユニット(図1には精製容器と示されている)の間にタンディッシュを有する、本発明による装置を示すものである。図1において酸素注入および石灰注入で示されている注入口は、本発明の文脈における気体流と添加剤の流れである。製鋼プロセスルート内で、装置は溶銑脱硫プラントとBOS転炉との間に一列に並んで配置されている。好ましくは脱硫され、下注ぎ容器に収容された溶銑(滓取されていない)は、タンディッシュの中に下注ぎされ、次いで精製ユニットへの鋳込み流れとしてタンディッシュから下注ぎされる。精製ユニットへの鋳込み流れの流速は、ロードセルを介して監視および制御可能である。1つ以上の超音速または亜音速ガス噴流は、単一の多目的モジュールもしくはノズルに組み込まれるか、別々の注入器として組み込まれるかのいずれかでよい、酸素/窒素/他のガス/石灰粉/フラックス粉/他の粉/天然ガスバーナーモジュールまたはノズルからの出力として、別々の位置からか、もしくは環状リングから鋳込み流れの中に直接向けられる。
超音速または亜音速の酸素、窒素、他のガス、石灰粉、フラックス粉または他の粉、または天然ガスを注入する、1つ以上の注入機構を備える追加の個別の多目的バーナーモジュールまたはノズルは、必要に応じて、精製ユニットの上端または側壁の他の位置に配置されてもよい。精製プロセスへの、酸素の流入速度および石灰粉/フラックス粉/他の粉の流入速度は、鋳込み流れの鋳込み速度と一致する。
精製ユニット内で、金属液滴、酸素および溶解スラグは、金属液滴が受け取り容器へ重力によって落下するのに要する時間の間に化学的に反応することになる。ケイ素およびリンの精製は、鉄の酸化および急激な温度上昇によって達成されることになる。さらなる精製反応も、受け取り取鍋内のスラグと金属の間で起こることになる。ガスで攪拌することによって、スラグと金属が化学的に平衡に近づくことを確実にすることができる。いくらかの炭素の酸化も予測され、これにより受け取り取鍋内での大量のスラグ発泡につながり得る。その結果、受け取り容器には、これを収容するために適切な広い乾舷が必要となる。
バッチ精製プロセス終了後、受け取り取鍋(ここでは、移動取鍋または充填取鍋)は、遠ざけられ、スラグ滓取ユニットまたは他のスラグ除去機器を用いてスラグが取り除かれる。スラグは、金属鉄の歩留まり損失を低減するために、スラグ滓取またはスラグ除去に先立ち予備調整を必要としてもよい。サンプリングおよび温度測定の後に、脱リンされ、かつ、部分的に脱炭された溶銑は、一般的に約1250℃〜1500℃の温度を有し、移動されて、既に必要なスクラップ装填を収容している脱炭転炉に充填される。転炉での脱炭プロセスの間に、酸素流速は現行の実務よりも大幅に高くてもよく、最大1500Nm/分の値を有していてもよい。その結果、転炉での処理時間が現行の実務よりも大幅に短く、生産性に重大な利益をもたらすことが期待される。
受け取り取鍋から滓取され(すなわち、除去され)、現在脱炭プロセス用の充填取鍋にあるスラグのリン含有量は、スラグを肥料製品用の主成分として用いることを確実にするのに十分なほど高いであろう。
制御システムは、好ましくは、注入物質投入量、鋳込み流れ速度、金属およびスラグの組成サンプリングおよび制御、温度測定、ならびに/または排ガス分析監視、のうちの1つ、複数または全ての柔軟かつ独立した制御を含む。
温度は、スラグのリンに対する容量および金属液滴のサイズに影響することから、性能に影響する。温度が高すぎると、脱リン反応が遅くなるか、停止するか、あるいは逆反応が起きることがある。一方で、反応容器は適切に予熱して温度損失を低いレベルに確保する必要がある。溶銑温度の変化は、化学的な熱(ケイ素とFe(+炭素、マンガン)の酸化)、化学的な熱(天然ガスバーナー)、ならびに伝導性熱損失、対流熱損失および放射熱損失の組合せによって影響され得る。
転炉を充填する際に投入するリンは通常運転の場合よりも大幅に低く、溶銑のケイ素含有量は無視できるため、BOS転炉内での脱炭時間は高い酸素吹き込み速度を利用することで低減することができる。このことは転炉の生産性を高めるのに役立つ。スラグの跳ね返りおよび耐火物のメンテナンスの必要が減少し、同様に転炉の熱損失も低下する、あまり積極的でないスラグを用いることができる。高い流速の酸素ランスを転炉に用いることができる。
脱炭スラグは、脱リン反応器にリサイクルされ、そこで予備溶解フラックス添加物として注入されることができる。

Claims (16)

  1. 液体高炉銑または高炉銑と同等の組成を有する液体金属などの液体溶銑を脱リンする方法であって、前記溶銑の鋳込み流れが前記溶銑を含む容器から精製ユニット中へ放出され、前記精製ユニット中で溶解スラグを形成する添加剤の1つ以上の流れ、および前記鋳込み流れを細分化し、溶銑を溶解金属液滴へと変化させる1つ以上の気体流が、前記鋳込み流れ中に注ぎ込まれ、1つ以上の前記気体流および/または1つ以上の添加剤の流れが気体形態または化合物形態の酸素を含み、前記溶解液滴の落下中かつ前記精製ユニットの下方に配置された受け取り容器中で収集される前に前記金属液滴、前記酸素および前記溶解スラグ間での脱リン反応を可能とする、方法。
  2. 前記液体溶銑が請求項1による脱リン以前に脱硫される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1つ以上の添加剤の流れ、および/または前記1つ以上のガス流が、酸素、窒素、天然ガス、他のガス、石灰粉または石灰粒、フラックス粉またはフラックス粒、他の粉または粒の1種以上を注入するための、1つ以上の注入機構を含む1つ以上の個別の多目的バーナーモジュールまたはノズルを用いて提供される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記1つ以上の気体流が、前記溶銑の流れに対して下方に角度αで向けられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記角度αが、前記鋳込み流れに向かって0°〜90°、より好ましくは10°〜45°、である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記1つ以上の添加剤の流れが、石灰、予備溶解されたスラグ、フラックス、合金鉄または合金粉もしくは合金粒の1種以上を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記金属液滴が、1μm〜20mmの直径、より好ましくは100μm〜3000μmの直径、を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記受け取り容器がガス攪拌されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記添加剤が、回収された脱炭転炉スラグを含むか、回収された脱炭転炉スラグからなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記受け取り容器中の前記溶銑が、実質的に滓取またはスラグ除去操作に付されて、転炉に充填する前および前記転炉内での脱炭操作前に前記スラグを前記溶銑から除去する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法を実施する装置であって、前記装置が、液体高炉銑または高炉銑と同等の組成を有する液体金属などの、前記液体溶銑を収容する容器を含み、前記溶銑は好ましくは既に脱硫されており、前記容器は前記溶銑の鋳込み流れを精製ユニット中に放出する手段を含み、前記精製ユニットは1つの反応チャンバーを有し、前記精製ユニットは、気体流を前記溶銑の前記鋳込み流れ内に注入して前記鋳込み流れを溶解金属液滴に細分化する少なくとも1つの第1の注入手段、および添加剤の流れを前記鋳込み流れ内および/または前記溶解液滴内に注入する少なくとも1つの第2の注入手段、および廃プロセスガスのための排出口、および前記溶解液滴が受け取り容器内で収集されることを可能とする排出口とを備える、装置。
  12. 気体流を注入する前記少なくとも1つの注入手段、および/または添加剤の流れを鋳込み流れに注入する前記少なくとも1つの第2の注入手段が、前記鋳込み流れに対して0°(前記鋳込み流れに平行)〜60°、好ましくは少なくとも10°および/または多くとも45°、の角度αで取り付けられている、請求項11に記載の装置。
  13. 1つ、それ以上または全ての前記注入手段が超音速噴出である、請求項11または12に記載の装置。
  14. 追加の注入手段が、前記精製ユニットの上端または側壁に沿って提供される、請求項11〜13に記載の装置。
  15. 前記受け取り容器が、ガス攪拌、好ましくは底攪拌、されている、請求項11〜143のいずれか一項に記載の装置。
  16. 使用時に前記溶銑を収容する前記容器と前記精製ユニットとの間に、タンディッシュを備え、連続製造および安定した一定の鉄静水頭を可能とし、前記タンディッシュが前記溶銑の流れを前記精製ユニット内に放出するための穴を備える、請求項11〜15のいずれか一項に記載の装置。
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