JP2014513090A - 殺有害生物剤及びアセタール溶媒を含む組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、殺有害生物剤及び以下に記載する式(B)の溶媒を含有する農薬組成物に関する。本発明はさらに、殺有害生物剤及び溶媒を互いに接触させることによる組成物の製造方法;殺有害生物剤用溶媒としての式(B)の溶媒の使用;植物病原性菌類及び/若しくは望ましくない植物生長及び/若しくは望ましくない昆虫若しくはダニの攻撃を防除する並びに/又は植物の生長を調節する方法であって、該組成物を、それぞれの有害生物、それらの生息環境若しくはそれぞれの有害生物から保護すべき植物、土壌、並びに/又は望ましくない植物、並びに/又は有用植物及び/若しくはそれらの生育環境に作用させる、方法に関する。本発明はさらに、該組成物を含有する種子に関する。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本発明は、殺有害生物剤及び以後に記載する式(B)の溶媒を含む農薬組成物に関する。本発明はさらに、殺有害生物剤及び溶媒を接触させることによる該組成物の調製方法;殺有害生物剤用溶媒としての式(B)の溶媒の使用;植物病原性菌類及び/若しくは望ましくない植生及び/若しくは望ましくない昆虫若しくはダニの攻撃を防除する並びに/又は植物の生長を調節する方法であって、該組成物を、それぞれの有害生物、それらの環境若しくはそれぞれの有害生物から保護すべき植物、土壌、並びに/又は望ましくない植物、並びに/又は作物植物及び/若しくはそれらの環境に作用させる方法;並びに該組成物を含む種子に関する。好ましい特徴と他の好ましい特徴との組合せは、本発明により含まれる。
WO2001/17345には、生物活性化合物及びアセタール溶媒を含む組成物が開示されている。
アセタールを含む公知の農薬組成物の欠点は、とりわけ、高い濃度で殺有害生物剤を溶解することができないという点である。他の欠点は、アセタールには芳香があり、引火点が低く、粘度が高く、毒性が高く、さらに水溶解度が高いことである。本発明の目的は、これらの欠点を克服する、殺有害生物剤を含む組成物を提供することであった。
(式中、
R1及びR2は、互いに独立して、C1〜C20-アルキル、又は一緒になってC2〜C14-アルキレンであり、
R4は、水素、C1〜C20-アルキル、C1〜C30-アリール、C1〜C30-アルキルアリール又はC1〜C30-アラルキルであり、C原子は、任意選択によりヘテロ原子含有基により置換されていることができ、
R5は、単結合、又は任意選択によりヘテロ原子含有基により置換されることができる且つ/若しくはC1〜C6-アルキレン鎖に組み込まれているヘテロ原子を有するC1〜C6-アルキレンであり、
ARは、芳香族基であり、
SUBは、互いに独立して、ヘテロ原子含有基であり、
nは、1〜5の値である)、
を含む農薬組成物によって実現された。
R1及びR2は、互いに独立して、C1〜C20-アルキル、又は一緒になってC2〜C14-アルキレンであり、
R4は、水素、C1〜C20-アルキル、C1〜C30-アリール、C1〜C30-アルキルアリール又はC1〜C30-アラルキルであり、C原子は、任意選択によりヘテロ原子含有基により置換されていることができ、
R5は、単結合、又は任意選択によりヘテロ原子含有基により置換されることができる且つ/若しくはC1〜C6-アルキレン鎖に組み込まれているヘテロ原子を有するC1〜C6-アルキレンであり、
ARは、芳香族基であり、
SUBは、互いに独立して、ヘテロ原子含有基であり、
nは、1〜5の値である)、
を含む農薬組成物によって実現された。
R1及びR2は、互いに独立して、C1〜C20-アルキルとすることができ、アルキル基は、線状又は分岐状とすることができる。アルキル基は、線状であることが好ましい。通常、R1及びR2は脂肪族である。通常、R1及びR2は無置換である。好ましくは、R1及びR2は同じものである。R1及びR2は、好ましくは互いに独立して、C1〜C12-アルキル、とりわけ好ましくはC1〜C8-アルキル、具体的に好ましくはC1〜C4-アルキル(メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルなど)である。特に、R1とR2の両方が、メチル、エチル又はn-プロピルであり、とりわけメチル又はエチル、具体的にはメチルである。
R1及びR2は一緒になって、C2〜C14-アルキレンとすることができる。この場合、R1及びR2は、環式アセタール基を形成することになる。通常、C2〜C14-アルキレンは、脂肪族である。通常、C2〜C14-アルキレンは、無置換である。好ましくは、R1及びR2は一緒になってC2〜C8-アルキレン、とりわけ好ましくはC2〜C4-アルキレン、及び具体的にはエチレン、n-プロピレン又はイソプロピレンである。
R4は、好ましくは水素、C1〜C20-アルキル、C1〜C30-アリール、C1〜C30-アルキルアリール又はC1〜C30-アラルキルであり、C原子は、任意選択により少なくとも一つのC1〜C20-アルコキシ基により置換されていることができる。R4は、とりわけ好ましくは水素又はC1〜C12-アルキル、特に水素又はメチル、非常に具体的には水素である。
R5は、好ましくは単結合又はC1〜C6-アルキレン、とりわけ好ましくは単結合である。
ARは、置換基SUBをn個有する芳香族基である。ARは、好ましくは置換基SUBをn個有するフェニル基又はナフチル基である。ARは、とりわけ好ましくはn=1〜3の置換基SUBを有するフェニル基であり、nは特に1である。
SUBは、互いに独立して、少なくとも一つの有機基であり、この場合、nは、AR単位あたりのこれらの基の数を示す。SUBの例は、ハライド、カルボン酸エステル、アルコキシレート、カルボキサミド、アルキル、アリール、アルキルアリール、アラルキル、シアニド、ニトレート、ケトン、サルフェート、スルホネート、ホスフェート、ホスホネートを含む有機基である。
好ましくは、SUBは、少なくとも一つのC1〜C20-アルコキシ基、特に-O-R3である。R3は、C1〜C20-アルキルとすることができ、アルキル基は、線状又は分岐状とすることができる。アルキル基は、線状であることが好ましい。通常、R3は脂肪族である。通常、R3は無置換である。R3は、好ましくはC1〜C12-アルキル、とりわけ好ましくはC1〜C8-アルキル、具体的に好ましくはC1〜C4-アルキル(メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルなど)である。特に、R3はメチルである。
さらに好ましい形態では、SUBは、少なくとも一つ(好ましくは、まさに一つ)のアルキル基である。アルキル基は、好ましくはC1〜C20-アルキル基、とりわけ好ましくはC1〜C12-アルキル基、具体的にはメチル又はtert-ブチルなどのC1〜C6-アルキル基である。SUBがアルキル基である場合、式(B)の溶媒の例は、以下の構造(B1)及び(B2)である。
とりわけ適切な構造(B1)及び(B2)は、R1とR2の両方がメチルであるものである。
置換基(複数可)SUBは、オルト、メタ又はパラ構造などの様々な構造で芳香環AR上に存在することができる。好ましくは、パラ構造で存在する。
指数nは、好ましくは1〜3の値を有しており、とりわけ好ましくは1又は2の値を有しており、特に1を有している。
好ましい形態では、R5は単結合であり、ARはフェニル基又はナフチル基であり、nは1又は2の値である。とりわけ好ましい形態では、R5は単結合であり、ARはフェニル基又はナフチル基であり、nは1又は2の値を有しており、SUBは-O-R3であり、R4は水素又はメチルである。
適切な構造(12)は、具体的にはR1とR2の両方がメチルであるものである。
(式中、R1及びR2は、互いに独立して、C1〜C20-アルキル、又は一緒になってC2〜C14-アルキレンであり、R3はC1〜C20-アルキルである)
である。
である。
式(A)において、R1及びR2は、互いに独立して、C1〜C20-アルキルとすることができ、アルキル基は、線状又は分岐状とすることができる。好ましくは、アルキル基は線状である。通常、R1及びR2は脂肪族である。通常、R1及びR2は無置換である。好ましくは、R1及びR2は同じものである。好ましくは、R1及びR2は、互いに独立して、C1〜C12-アルキル、特に好ましくはC1〜C8-アルキル、とりわけ好ましくはC1〜C4-アルキル(メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルなど)である。特に、R1とR2の両方が、メチル、エチル又はn-プロピルであり、とりわけメチル又はエチル、具体的にはメチルである。
式(A)において、R1及びR2は一緒になって、C2〜C14-アルキレンであってもよい。この場合、R1及びR2は、環式アセタール基を形成することになる。通常、C2〜C14-アルキレンは、脂肪族である。通常、C2〜C14-アルキレンは、線状又は分岐状である。通常、C2〜C14-アルキレンは、ヘテロ原子含有置換基を含んでいない。好ましくは、R1及びR2は、一緒になってC2〜C8-アルキレン、とりわけ好ましくはC2〜C5-アルキレン、具体的には、エチレン、n-プロピレン、イソプロピレン(-CH2-CH(CH3)-など)、イソブチレン(-CH2-CH(CH3)2-など)、又はイソペンチレン(-CH2-C(CH3)2-CH2-など)であり、非常に具体的には、エチレン、n-プロピレン又はイソプロピレン(-CH2-CH(CH3)-など)である。
式(A)において、R3は、C1〜C20-アルキルとすることができ、アルキル基は、線状又は分岐状とすることができる。好ましくは、アルキル基は線状である。通常、R3は脂肪族である。通常、R3は無置換である。好ましくは、R3はC1〜C12-アルキル、特に好ましくはC1〜C8-アルキル、とりわけ好ましくはC1〜C4-アルキル(メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルなど)である。特に、R3はメチルである。
式(A)の溶媒は、オルト、メタ又はパラ構造で存在することができる。好ましくは、パラ構造で存在する。
式(A)において、R1及びR2は、互いに独立して、好ましくはC1〜C4-アルキル、又は一緒になってC2〜C6-アルキレンであり、R3はC1〜C4-アルキルである。とりわけ好ましくは、R1、R2及びR3は、メチルである。
式(B)(特に式(A))の溶媒は、20℃における水への溶解度が、通常1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、とりわけ好ましくは0.1重量%以下である。
式(B)(特に式(A))の化合物は、例えばp-アニスアルデヒドジメチルアセタールとして、一般に公知で商業的に入手可能である。式(B)(特に式(A))のアセタールは、慣用的な方法、例えば、アルコキシ置換ベンズアルデヒドとアルコールとを反応させることにより、調製することができる。
本発明による組成物は、該組成物基準で、通常少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも20重量%、とりわけ好ましくは少なくとも30重量%の式(B)(特に式(A))の溶媒を含む。ほとんどの場合、本組成物は、95重量%以下、好ましくは90重量%以下、とりわけ好ましくは80重量%以下の式(B)(特に式(A))の溶媒を含む。
式(B)(特に式(A))の溶媒は、殺有害生物剤を通常含んでおり、本文脈において、この殺有害生物剤は固体形態、溶解形態、懸濁形態及び/又はエマルション形態で存在することができる。好ましくは、式(B)(特に式(A))の溶媒は、溶解形態の殺有害生物剤を含む。
農薬組成物は、殺有害生物剤を含んでおり、且つ植物病原性菌類及び/若しくは望ましくない植物生長及び/若しくは望ましくない昆虫又はダニの攻撃を防除する並びに/又は植物の生長を調節する方法において使用することができる組成物を意味するものとして通常理解され、この場合、該組成物を、それぞれの有害生物、それらの環境若しくはそれぞれの有害生物から保護すべき植物、土壌、並びに/又は望ましくない植物、並びに/又は有用植物及び/若しくはそれらの環境に作用させる。
殺有害生物剤という表現は、殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、除草剤、毒性緩和剤及び/又は生長調節剤からなる群から選択される、少なくとも一つの活性物質のことを指す。好ましい殺有害生物剤は、殺菌剤、殺虫剤及び除草剤、特に殺菌剤及び除草剤である。上記分類の2種以上の殺有害生物剤の混合物もまた、使用することができる。当業者は、こうした殺有害生物剤に精通しており、例えば、Pesticide Manual 14th Ed.(2006), The British Crop Protection Council, Londonに見出すことができる。適切な殺虫剤は、カルバメート、有機ホスフェート、有機塩素系殺有害生物剤、フェニルピラゾール、ピレスロイド、ネオニコチノイド、スピノシン、アベルメクチン、ミルベマイシン、幼若ホルモン類縁体、ハロゲン化アルキル、有機スズ化合物、ネライストキシン類縁体、ベンゾイルウレア、ジアシルヒドラジン、METI殺ダニ剤、及び、クロロピクリン、ピメトロジン、フロニカミド、クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、ジアフェンチウロン、プロパルギット、テトラジフォン、クロルフェナピル、DNOC、ブプロフェジン、シロマジン、アミトラズ、ヒドラメチルノン、アセキノシル、フルアクリピリム、ロテノン又はそれらの誘導体などの殺虫剤に分類されるもの由来の殺虫剤である。適切な殺菌剤は、ジニトロアニリン、アリルアミン、アニリノピリミジン、抗生物質、芳香族炭化水素、ベンゼンスルホンアミド、ベンズイミダゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾフェノン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアジン、ベンジルカルバメート、カルバメート、カルボキサミド、カルボン酸アミド、クロロニトリル、シアノアセトアミドオキシム、シアノイミダゾール、シクロプロパンカルボキサミド、ジカルボキシミド、ジヒドロジオキサジン、クロトン酸ジニトロフェニル、ジチオカルバメート、ジチオラン、エチルホスホネート、エチルアミノチアゾールカルボキサミド、グアニジン、ヒドロキシ(2-アミノ)ピリミジン、ヒドロキシアニリド、イミダゾール、イミダゾリノン、無機物質、イソベンゾフラノン、メトキシアクリレート、メトキシカルバメート、モルホリン、N-フェニルカルバメート、オキサゾリジンジオン、オキシミノアセテート、オキシミノアセトアミド、ペプチジルピリミジンヌクレオシド、フェニルアセトアミド、フェニルアミド、フェニルピロール、フェニルウレア、ホスホネート、ホスホロチオレート、フタルアミド酸、フタルイミド、ピペラジン、ピペリジン、プロピオンアミド、ピリダジノン、ピリジン、ピリジニルメチルベンズアミド、ピリミジンアミン、ピリミジン、ピリミジノンヒドラゾン、ピロロキノリノン、キナゾリノン、キノリン、キノン、スルファミド、スルファモイルトリアゾール、チアゾールカルボキサミド、チオカルバメート、チオファネート、チオフェンカルボキサミド、トルアミド、トリフェニルスズ化合物、トリアジン、トリアゾールに分類されるもの由来の殺菌剤である。適切な除草剤は、アセトアミド、アミド、アリールオキシフェノキシプロピオネート、ベンズアミド、ベンゾフラン、安息香酸、ベンゾチアジアジノン、ビピリジリウム、カルバメート、クロロアセトアミド、クロロカルボン酸、シクロヘキサンジオン、ジニトロアニリン、ジニトロフェノール、ジフェニルエーテル、グリシン、イミダゾリノン、イソキサゾール、イソキサゾリジノン、ニトリル、N-フェニルフタルイミド、オキサジアゾール、オキサゾリジンジオン、オキシアセトアミド、フェノキシカルボン酸、フェニルカルバメート、フェニルピラゾール、フェニルピラゾリン、フェニルピリダジン、ホスフィン酸、ホスホロアミデート、ホスホロジチオエート、フタラメート、ピラゾール、ピリダジノン、ピリジン、ピリジンカルボン酸、ピリジンカルボキサミド、ピリミジンジオン、ピリミジニル(チオ)ベンゾエート、キノリンカルボン酸、セミカルバゾン、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン、スルホニルウレア、テトラゾリノン、チアジアゾール、チオカルバメート、トリアジン、トリアジノン、トリアゾール、トリアゾリノン、トリアゾロカルボキサミド、トリアゾロピリミジン、トリケトン、ウラシル、ウレアに分類されるもの由来の除草剤である。
殺有害生物剤は、式(B)(特に式(A))の溶媒に、通常、20℃で少なくとも10g/l、好ましくは少なくとも30g/l、とりわけ好ましくは少なくとも50g/lが可溶である。
殺有害生物剤は、通常、水には20℃で10g/l以下、好ましくは1g/l以下、とりわけ好ましくは0.1g/l以下しか溶解しない。
本発明による組成物はまた、さらなる殺有害生物剤も含むことができる。さらなる殺有害生物剤は、溶解形態、懸濁形態及び/又はエマルション形態で存在することができる。
さらなる実施形態では、殺有害生物剤は、溶解形態にある液体農薬組成物中に存在している。好ましくは、殺有害生物剤は、該殺有害生物剤基準で、20℃で少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも98重量%で溶媒系に溶解する。
さらなる実施形態では、少なくとも1種の殺有害生物剤は、殺有害生物剤基準で少なくとも90重量%が、固体粒子形態で溶媒系に懸濁している。該組成物が少なくとも2種の殺有害生物剤を含む場合、少なくとも1種の殺有害生物剤は、溶媒系において、少なくとも90重量%で溶解している。好ましくは、殺有害生物剤は、溶媒系において、少なくとも95重量%、とりわけ好ましくは少なくとも98重量%で懸濁している。
本発明による組成物は、殺有害生物剤を、該組成物基準で、通常、0.1〜70重量%、好ましくは1〜50%、特に3〜30重量%含む。
本発明による組成物は、製剤補助剤を含んでおり、その補助剤の選択は、通常、特定の実施形態及び/又は活性物質に依存する。適切な製剤補助剤の例は、追加溶媒、界面活性剤及び他の界面活性物質(溶解剤、保護コロイド、湿潤剤及び接着剤など)、アジュバント、有機及び無機の増粘剤、殺細菌剤、凍結防止剤、消泡剤、着色剤、並びに固着剤(例えば種子処理用)である。
式(B)の溶媒の他に本組成物中に存在することができる適切な追加溶媒は、灯油又はディーゼル油などの中〜高沸点の無機油留分、さらにはコールタール油及び植物若しくは動物由来の油、脂肪族、脂環式及び芳香族炭化水素(例えば、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレン及びそれらの誘導体、アルキル化ベンゼン及びそれらの誘導体)、アルコール(エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール及びシクロヘキサノールなど)、グリコール、ケトン(シクロヘキサノン、ガンマ-ブチロラクトンなど)、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸及び脂肪酸エステル、並びに高極性溶媒(例えば、N-メチルピロリドンなどのアミン)などの有機溶媒である。原則として、混合溶媒を使用することもできる。本組成物に基づく各場合において、40重量%以下、好ましくは20重量%以下の追加溶媒を本組成物に添加することが好ましい。
界面活性剤は、個々に、又は混合物として使用することができる。界面活性剤は、水の表面張力を低下する化合物である。適切な界面活性剤は、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性及び両性界面活性剤、ブロックポリマー、並びにポリマー電解質である。本発明による組成物は、少なくとも1種の陰イオン性界面活性剤を含んでいるのが好ましい。
適切な陰イオン性界面活性剤は、スルホン酸、硫酸、リン酸又はカルボン酸のアルカリ塩、アルカリ土類塩又はアンモニウム塩である。スルホン酸塩の例は、アルキルアリールスルホン酸塩、ジフェニルスルホン酸塩、アルファ-オレフィンスルホン酸塩、リグノスルホン酸塩、脂肪酸及び油のスルホン酸塩、エトキシ化アルキルフェノールのスルホン酸塩、エトキシ化アリールフェノールのスルホン酸塩、縮合ナフタレンのスルホン酸塩、ドデシルベンゼン及びトリデシルベンゼンのスルホン酸塩、ナフタレン及びアルキルナフタレンのスルホン酸塩、スルホスクシネート又はスルホスクシナメートである。硫酸塩の例は、脂肪酸及び油の硫酸塩、エトキシ化アルキルフェノールの硫酸塩、アルコールの硫酸塩、エトキシ化アルコールの硫酸塩、又は脂肪酸エステルの硫酸塩である。リン酸塩の例は、リン酸エステルである。カルボン酸塩の例は、アルキルカルボン酸塩、及びカルボキシル化アルコール又はアルキルフェノールエトキシレートのカルボン酸塩である。好ましい陰イオン性界面活性剤は、エトキシ化アリールフェノールの硫酸塩、特に、例えばWO 2007/110355の3頁30行目から5頁11行目に記載されている、リン酸化又は硫酸化ジ-及び/又はトリスチリルフェニルアルコキシレートである。
適切な非イオン性界面活性剤は、アルコキシレート、N-アルキル化脂肪酸アミド、アミンオキシド、エステル、又は糖をベースとする界面活性剤である。アルコキシレートの例は、アルコキシ化されているアルコール、アルキルフェノール、アミン、アミド、アリールフェノール、脂肪酸又は脂肪酸エステルなどの化合物である。エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド、好ましくはエチレンオキシドを、アルコキシ化に使用することができる。N-アルキル化脂肪酸アミドの例は、脂肪酸グルカミド又は脂肪酸アルカノールアミドである。エステルの例は、脂肪酸エステル、グリセリンエステル又はモノグリセリドである。糖をベースとする界面活性剤の例は、ソルビタン、エトキシ化ソルビタン、スクロースエステル及びグルコースエステル、又はアルキルポリグルコシドである。
適切な陽イオン性界面活性剤は、四級界面活性剤、例えば、一つ若しくは二つの疎水基を有する四級アンモニウム化合物、又は長鎖一級アミンの塩である。適切な両性界面活性剤は、アルキルベタイン及びイミダゾリンである。適切なブロックポリマーは、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドのブロックを含むA-B型又はA-B-A型のブロックポリマー、又はアルカノール、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドを含むA-B-C型のブロックポリマーである。適切なポリマー電解質は、ポリ酸又はポリ塩基である。ポリ酸の例は、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩である。ポリ塩基の例は、ポリビニルアミン又はポリエチレンアミンである。
本発明による組成物は、様々な量の界面活性剤を含むことができる。本組成物は、該組成物の総量基準で、0.1〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に2〜20重量%の合計量の界面活性剤を含むことができる。
アジュバントの例は、BreakThruS 240(登録商標)などの有機修飾ポリシロキサン、Atplus(登録商標)245、Atplus(登録商標)MBA 1303、Plurafac(登録商標)LF及びLutensol(登録商標)ONなどのアルコールアルコキシレート、EO/POブロックポリマー、例えばPluronic(登録商標)RPE 2035及びGenapol(登録商標)B、アルコールエトキシレート、例えば、Lutensol(登録商標)XP 80、並びにジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、例えばLeophen(登録商標)RAである。
増粘剤(すなわち、流動性挙動の改変、すなわち静止時には高い粘度及び流動時には低い粘度を本組成物に付与する化合物)の例は、多糖類、及びキサンタンガム(Kelzan(登録商標)、CP Kelco社)、Rhodopol(登録商標)23(Rhodia社)、若しくはVeegum(登録商標)(R.T. Vanderbilt社)又はAttaclay(登録商標)(Engelhard Corp.社)などの有機及び無機の層鉱物(layer mineral)である。
本組成物を安定させるために、殺細菌剤を添加することができる。殺細菌剤の例は、ジクロロフェンとベンジルアルコールのヘミホルマール(ICI社からのProxel(登録商標)又はThor Chemie社からのActicide(登録商標)RS、及びRohm & Haas社からのKathon(登録商標)MK)、並びにアルキルイソチアゾリノン及びベンズイソチアゾリノンなどのイソチアゾリノン誘導体(Thor Chemie社からのActicide(登録商標)MBS)に基づくものである。
適切な凍結防止剤の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ウレア及びグリセリンである。
消泡剤の例は、シリコーンエマルション(例えば、Silikon(登録商標)SRE、Wacker社、ドイツ、又はRhodorsil(登録商標)、Rhodia社、フランスなど)、長鎖アルコール、脂肪酸、脂肪酸塩、有機フッ素化合物及びそれらの混合物である。
着色剤の例は、水溶性に乏しい顔料と水溶性色素の両方である。挙げることができる例は、ローダミンB、C.I.ピグメントレッド112及びC.I.ソルベントレッド1、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット49、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド14、アシッドブルー9、アシッドイエロー23、ベーシックレッド10、ベーシックレッド108という名称により公知の色素及び顔料である。
固着剤の例は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール及びセルロースエーテル(Tylose(登録商標)、信越化学工業株式会社、日本)である。
本発明による組成物は、通常、農薬製剤の形態で存在している。適切な農薬製剤は、液剤(SL、LS)、再分散性濃厚剤(DC)、乳剤(EC)、エマルション剤(EW、EO、ES、ME)、懸濁剤(SC、OD、FS)、サスポエマルション剤(SE)、並びに水和剤及び顆粒水和剤(WP、WG)である。
好ましくは、本組成物は、乳剤、エマルション剤、懸濁剤(OD、FSなど)、サスポエマルション剤、水和剤又は顆粒水和剤の形態で存在している。さらに好ましい実施形態では、本組成物は、例えば、WO2007/028505又はWO2007/028504において記載されているものなどの、WG製剤の形態で存在している。
ほとんどの場合、本発明による組成物は、いわゆるタンクミックスを調製するために、施用前に希釈されることになる。希釈に適した物質は、灯油又はディーゼル油などの中〜高沸点の無機油留分、さらにはコールタール油、及び植物若しくは動物由来の油、脂肪族、脂環式及び芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレン又はそれらの誘導体)、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、高極性溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン又は水)である。水を使用するのが好ましい。希釈組成物は、通常、散布又は噴霧によって施用される。様々なタイプの油、湿潤剤、アジュバント、除草剤、殺細菌剤、殺菌剤を、施用直前にタンクミックスに加えてもよい(タンクミックス)。これらの作用剤は、1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の重量比で、本発明による組成物に混合することができる。タンクミックス中の殺有害生物剤の濃度は、広い範囲内で変えることができる。一般に、その範囲は、0.0001〜10%の間、好ましくは0.01〜1%の間である。植物保護に使用する場合、施用量は、所望の効果の特質に応じて、haあたり0.01〜2.0kgの間の活性物質である。
本発明はまた、植物病原性菌類及び/若しくは望ましくない植物生長並及び/若しくは望ましくない昆虫若しくはダニの攻撃を防除する並びに/又は植物の生長を調節するための、本発明による組成物の使用であって、該組成物を、それぞれの有害生物、それらの環境若しくはそれぞれの有害生物から保護すべき植物、土壌、並びに/又は望ましくない植物、並びに/又は有用植物及び/又はそれらの環境に作用させる、使用に関する。本発明はさらに、植物に対する望ましくない昆虫若しくはダニの攻撃を防除するため、及び/又は植物病原性菌類を防除するため、及び/又は望ましくない植物生長を防除するための、本発明による組成物の使用であって、有用植物の種子が該組成物により処理される、使用に関する。
さらに、本発明は、本発明による組成物により処理された種子に関する。好ましくは、前記種子は、本発明による組成物により粉衣(dress)されている。粉衣するとは、種子が本組成物により処理されて、その組成物が種子上に残存していることを意味する。この組成物は、未希釈形態、又は好ましくは希釈形態で、種子に施用することができる。この場合、対象となる組成物は、2〜10倍に希釈することができ、その結果、0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜40重量%の殺有害生物剤が、種子の粉衣に使用するための組成物中に存在している。この施用は、種まき前に行うことができる。植物性繁殖材料の処理、特に種子の処理は、当業者に公知であり、植物性繁殖材料に散粉、被覆、ペレット形成、ディッピング又は浸透浸漬によって実施され、この処理は、好ましくはペレット形成、被覆及び散粉により行われ、その結果、例えば、種子の早期発芽が予防される。種子の処理では、一般に、繁殖用材料又は種子100kgあたり1〜1000g、好ましくは100kgあたり5g〜100gの量の殺有害生物剤が使用されることになる。
本発明はさらに、本発明による組成物の調製方法であって、殺有害生物剤と式(B)(特に、式(A))の溶媒とが接触させられる、例えば混合される方法に関する。式(B)の好ましい溶媒及び溶媒は、本明細書の上記の通りである。混合は、撹拌、震とう又は他の任意のエネルギー導入などの慣用的な混合方法によって実施される。農薬製剤の調製に使用されるさらなるアジュバントは、慣用的な量で加えることができる。適切な製剤の補助剤の例は、上記の通りである。
本発明はまた、殺有害生物剤用、例えば農薬製剤における溶媒として、式(B)の溶媒を使用することに関する。式(B)の好ましい溶媒は、本明細書の上記の通りである。農薬製剤は、当業者に公知である。それらの製剤は、通常、殺有害生物剤、及び任意選択により農薬製剤用アジュバント、例えば農薬製剤用の上記アジュバントを含む。
本発明はまた、例えば、製剤補助剤として、例えば農薬製剤用の上記アジュバントとして、農薬組成物に式(B)の溶媒を使用することにも関する。
本発明の利点は、とりわけ、高濃度の殺有害生物剤を式(B)(特に式(A))の溶媒に溶解することができる点である。式(B)(特に、式(A))の溶媒は、公知の原料から始めて、簡単且つ安価な方法で工業的規模で調製することができる。アニスアルデヒドジメチルアセタールは、特に、大きな工業的規模で入手可能である。式(B)(特に式(A))の溶媒のさらなる利点は、臭気が非常に低いこと、引火点が非常に高いこと、粘度が低いこと、毒性が低いこと、及び水への溶解度が低いことである。農家により式(B)(特に式(A))の溶媒を安全に使用することができるので、これらの利点は非常に重要であり、こうして、有利な農薬製剤を提供することができる。
以下の実施例は、いかなる限定をも受けることなく、本発明を例示するものである。
ベンズアルデヒドジメチルアセタール(本発明ではない):Acros Organics社から市販。>98重量%、CAS番号1125-88-8。
p-アニスアルデヒドジメチルアセタール(4-メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール):Acros Organics社から市販。>98重量%、CAS番号2186-92-7。
[実施例1] - 殺有害生物剤の溶解度
A)ベンズアルデヒドジメチルアセタール又はp-アニスアルデヒドジメチルアセタールに、20℃で撹拌しながらピラクロストロビンを加えた。両方の場合において、ピラクロストロビンの溶解度は、少なくとも50重量%と観察された。
A)ベンズアルデヒドジメチルアセタール又はp-アニスアルデヒドジメチルアセタールに、20℃で撹拌しながらピラクロストロビンを加えた。両方の場合において、ピラクロストロビンの溶解度は、少なくとも50重量%と観察された。
B)ベンズアルデヒドジメチルアセタール又はp-アニスアルデヒドジメチルアセタールに、20℃で撹拌しながらクロジナホップ-プロパルギル及びクロキントセット-メキシル(重量比は4:1)を加えた。両方の場合において、少なくとも50重量%濃度の溶液を調製することができた。
C)除草剤1,5-ジメチル-6-チオキソ-3-(2,2,7-トリフルオロ-3-オキソ-4-(プロパ-2-イニル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-イル)-1,3,5-トリアジナン-2,4-ジオンの最大溶解度を20℃で測定したところ、Solvesso(登録商標)200 ND(芳香族化合物を>99重量%有する芳香族溶媒混合物、沸点範囲235〜290℃)中において、63g/lであることがわかった。Solvesso(登録商標)150 ND(芳香族化合物を>99重量%有する芳香族溶媒混合物、沸点範囲179〜194℃)では19g/l、p-アニスアルデヒドジメチルアセタールでは214g/lであった。
[実施例2] - 水への溶解度
20℃の水における、ベンズアルデヒドジメチルアセタール又はp-アニスアルデヒドジメチルアセタールの溶解度を分析した。両方の場合において、0.1重量%よりも多く水に溶解することはできなかった。
20℃の水における、ベンズアルデヒドジメチルアセタール又はp-アニスアルデヒドジメチルアセタールの溶解度を分析した。両方の場合において、0.1重量%よりも多く水に溶解することはできなかった。
[実施例3] - 臭気
3人が関与した盲検法で、ベンズアルデヒドジメチルアセタール又はp-アニスアルデヒドジメチルアセタールの臭気を比較した。
3人が関与した盲検法で、ベンズアルデヒドジメチルアセタール又はp-アニスアルデヒドジメチルアセタールの臭気を比較した。
ベンズアルデヒドジメチルアセタールは刺激臭を有した。安全性データシートには、この臭気を「強い特徴、金属様、アーモンド」と記載されていた。
p-アニスアルデヒドジメチルアセタールは穏やかな臭気を有した。Acros Organics社からの安全性データシート(最新の更新日は2009年7月20日)では、臭気は「心地良い香り」又は「花の香り」と記載されていた(TCI Europe NV社からの安全性データシートでは、最新の更新日は2010年12月22日)。
[実施例4] - 毒性
欧州連合によれば、EU指令67/548/EEC、1999/45/EC又は88/379/EECに明記されているように、ベンズアルデヒドジメチルアセタールは、「Xn-有害」及び「R22-飲むと有害」と分類されていた。それに比べて、p-アニスアルデヒドジメチルアセタールは、同じ指令によれば、分類もなく、且つRフレーズもなかった。
欧州連合によれば、EU指令67/548/EEC、1999/45/EC又は88/379/EECに明記されているように、ベンズアルデヒドジメチルアセタールは、「Xn-有害」及び「R22-飲むと有害」と分類されていた。それに比べて、p-アニスアルデヒドジメチルアセタールは、同じ指令によれば、分類もなく、且つRフレーズもなかった。
[実施例5] - 引火点
ベンズアルデヒドジメチルアセタールは、69℃の引火点を有する。p-アニスアルデヒドジメチルアセタールは、114℃の引火点を有した(DIN 53213-1に指定される通りに測定)。
ベンズアルデヒドジメチルアセタールは、69℃の引火点を有する。p-アニスアルデヒドジメチルアセタールは、114℃の引火点を有した(DIN 53213-1に指定される通りに測定)。
[実施例6] - 粘度
p-アニスアルデヒドジメチルアセタールは、20℃において5.5mPasの粘度を有した。
p-アニスアルデヒドジメチルアセタールは、20℃において5.5mPasの粘度を有した。
[実施例7] - 液体農薬製剤
クロジナホップ-プロパルギル40g及びクロキントセット-メキシル10gを、p-アニスアルデヒドジメチルアセタール中のSoprophor(登録商標)DSS/7(Rhodia社から市販されているエトキシ化ポリアリールフェノール硫酸のアンモニウム塩)10gの混合物に入れて室温で撹拌し、p-アニスアルデヒドジメチルアセタールにより100mlにした。こうして得た乳剤(EC)は、標準水CIPAC-Dにより希釈(1重量%)すると、良好な乳化挙動を示す。
クロジナホップ-プロパルギル40g及びクロキントセット-メキシル10gを、p-アニスアルデヒドジメチルアセタール中のSoprophor(登録商標)DSS/7(Rhodia社から市販されているエトキシ化ポリアリールフェノール硫酸のアンモニウム塩)10gの混合物に入れて室温で撹拌し、p-アニスアルデヒドジメチルアセタールにより100mlにした。こうして得た乳剤(EC)は、標準水CIPAC-Dにより希釈(1重量%)すると、良好な乳化挙動を示す。
[実施例8] - 固体農薬製剤
Sipernat(登録商標)50 S(比表面積475m2/g、平均粒子サイズ7.5μmを有するシリカ粉末)30gに、実施例7の乳剤40gを吸収させた。得られた吸収物を、パーライト120g、ナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩25g、Aerosol(登録商標)OT-B(陰イオン性界面活性剤)5g、及びシリコーン含有消泡剤1gと混合した。エアージェットによる粉砕後、この混合物を水5重量%を有するペーストにし、研究室用押出成形器(内径0.8mm)中で顆粒にした。乾燥後、良好な安定性、及び良好な分散特性を有する顆粒が得られる。
Sipernat(登録商標)50 S(比表面積475m2/g、平均粒子サイズ7.5μmを有するシリカ粉末)30gに、実施例7の乳剤40gを吸収させた。得られた吸収物を、パーライト120g、ナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩25g、Aerosol(登録商標)OT-B(陰イオン性界面活性剤)5g、及びシリコーン含有消泡剤1gと混合した。エアージェットによる粉砕後、この混合物を水5重量%を有するペーストにし、研究室用押出成形器(内径0.8mm)中で顆粒にした。乾燥後、良好な安定性、及び良好な分散特性を有する顆粒が得られる。
Claims (14)
- 殺有害生物剤及び式(B)の溶媒
R1及びR2は、互いに独立して、C1〜C20-アルキル、又は一緒になってC2〜C14-アルキレンであり、
R4は、水素、C1〜C20-アルキル、C1〜C30-アリール、C1〜C30-アルキルアリール又はC1〜C30-アラルキルであり、C原子はヘテロ原子含有基により置換されていてもよく、
R5は、単結合、又は、ヘテロ原子含有基により置換されていてもよい且つ/若しくはC1〜C6-アルキレン鎖に組み込まれているヘテロ原子を有するC1〜C6-アルキレンであり、
ARは、芳香族基であり、
SUBは、互いに独立して、ヘテロ原子含有基であり、
nは、1〜5の値である)、
を含む、農薬組成物。 - R5が単結合であり、ARがフェニル基又はナフチル基であり、nが1又は2の値である、請求項1に記載の組成物。
- R1及びR2が、互いに独立して、C1〜C4-アルキル、又は一緒になってC2〜C6-アルキレンである、請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
- R3が、C1〜C4-アルキルである、請求項3及び4のどちらか一方に記載の組成物。
- R1、R2及びR3がメチルである、請求項3から5のいずれかに記載の組成物。
- 前記溶媒がパラ構造を有する、請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
- 少なくとも10重量%の前記溶媒を含む、請求項1から7のいずれかに記載の組成物。
- 陰イオン性界面活性剤を含む、請求項1から8のいずれかに記載の組成物。
- 前記溶媒は、20℃における水への溶解度が1.0重量%以下である、請求項1から9のいずれかに記載の組成物。
- 前記殺有害生物剤と前記溶媒を接触させることを含む、請求項1から10のいずれかに記載の組成物の調製方法。
- 農薬組成物における、請求項1から10のいずれかに記載の式(B)の溶媒の使用。
- 植物病原性菌類及び/若しくは望ましくない植生及び/若しくは望ましくない昆虫若しくはダニの攻撃を防除する並びに/又は植物の生長を調節する方法であって、請求項1から10のいずれかに記載の組成物を、それぞれの有害生物、それらの環境若しくはそれぞれの有害生物から保護すべき植物、土壌、並びに/又は望ましくない植物、並びに/又は作物植物及び/若しくはそれらの環境に作用させる、方法。
- 請求項1から10のいずれかに記載の組成物を含む種子。
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