JP2014501629A - レンズブロッキングのための方法及び組成物 - Google Patents

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Abstract

レンズブロッキング組成物及びレンズブロック並びにレンズをブロッキングし、加工する方法を開示する。特に、4,000を超える数平均分子量を有するイプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーと、ビスフェノール又はビスフェノール誘導体に基づく樹脂とのブレンドを含む、加工位置で光学基材をブロッキングするための熱可塑性レンズブロッキング組成物を開示する。組成物は、摂氏25度及び1atm(101.3kPa)で固体である。

Description

本発明は、概して、レンズブロッキング組成物及びレンズブロック並びにレンズをブロッキング及び加工する方法に関する。
現在、加工中(例えば、商業的に使用可能なレンズを形成するための機械加工、粉砕、研磨、及び/又は任意の他の所望の若しくは必要な処理)に定位置にレンズを保持するために使用される最も一般的な方法は、レンズブランクの主要表面である「ブロック」(即ち、加工される主要表面と反対側の主要表面)をマシンブロック/マンドレルに形成又は取り付けるために低融解温度金属合金を使用する。この手順は、多くの場合、「レンズブロッキング」と呼ばれる。レンズブロックは、一般に、一端(即ち、レンズブランクに面する端部)が幅広の部分を有する、概ね円筒形又は切頭円錐形の形状である。眼用レンズに使用されるレンズブロックは、一般に、直径が約35〜約85mmである。一般的な低融解温度金属合金は、ビスマス、錫、鉛、カドミウム、インジウム、及びアンチモンを含む。
レンズブロックをレンズブランクの主要表面上に取り付ける前に、最初にテープが表面上に適用され、それによって、適用されたテープ上にレンズブロックが後に形成又は取り付けられる。そのような表面テープの使用は、レンズが金属合金によってキズがつくのを防止する、防熱材として機能する(例えば、プラスチックレンズが金属合金の熱によりゆがむのを保護する)、及び/又は金属合金の接着をより容易にする、若しくは更に強化するのを助長することができる。この目的のためのテープは、商業的に入手可能であり(例えば、3M Companyの商品名3M Surface Saver)、レンズを小さいチャンバに設置し、テープをチャンバ上に張り、不完全真空を適用することにより適用され得る。
レンズの露出面の所望の加工後、金属合金レンズブロックは、典型的に、ショックデブロッキング(即ち、デブロッキングされるレンズをリング又はハンマで打つ)又は温水デブロッキングを通してデブロッキングされる。前者は、最も一般的に使用されるデブロッキング方法である。ショックデブロッキングにおいて、金属合金レンズブロックは、機械的ショックによりレンズから外れる。温水デブロッキングにおいて、デブロッキングされるレンズは、金属合金が融解し、よってレンズから流出するように温水のタンクに浸漬される。液体金属合金がタンクの底に落ち、液体金属合金が回収され、リサイクルされ得る(即ち、レンズブロックを形成するために再度使用される)タンクの底に弁がある。
デブロッキング後、該当する場合、表面テープを取り除き、レンズを洗浄する。
残念ながら、レンズブロックとして使用される現在の金属合金の多くは、相当な環境上及び健康上の危険をもたらす。
金属合金ではないレンズブロッキング組成物が公知である。以下において、そのような組成物は、一般に、非金属合金ブロッキング組成物と称され、レンズブロックは、非金属合金レンズブロックとしてそれから作製される。非金属合金レンズブロッキング組成物は、例えば、ワックス若しくは硬化性/硬化した熱硬化性材料又は熱可塑性材料に基づく組成物を含む。
例えば、加工中にワックスブロックにボタン(レンズブランク)を押圧する作業及びそれからボタンを取り除く作業による装着は、非常に時間がかかり、ミスを起こしやすく、加工後にワックス系レンズブロックをレンズボタンから取り除く従来の方式は、ブロッキングワックスが融解するようにマンドレルを機械的にてこで動かすか、それを加熱することを含むことを論じているUS第7101920号(Bonfiniら)は、レンズブロックとして使用するための、及びレンズブロックが温水ですすぐことにより機械加工後に除去され得る水可溶性ワックス製剤を開示している。
WO第94/08788号(Salamon and Demarco)は、例えば、ブロッキング/デブロッキング接着剤として放射線硬化接着剤の使用を論じており、レンズブランク及びレンズブロックの取り付け中、アセンブリは、適切なアライメントを確実にするために、レンズブランクをレンズブロックに固定するための初期照射に曝され、その後、アセンブリは、接着剤を完全に硬化させるために更なる時間期間の間放射線に再び曝される。レンズブランクの露出表面の加工後、レンズアセンブリは、次に、レンズ部品をレンズブロックから剥離するのに十分な時間期間、適切な剥離溶液、例えば水及び洗剤、アセトン等に設置されることが論じられている。デブロッキング時間は、1時間程又はそれ以上であってもよいが、デブロッキング時間を約40分未満、好ましくは約30分未満に維持することが好ましく、デブロッキングを加速するために、溶液の温度、特に水性溶液に関しては、室温から好ましくは最大約80℃の温度に維持されることが好ましいことが論じられている。
別の例として、US第5,763,075号(Benjaminら)は、熱可塑性ブロッキング組成物の凝固した塊を含むレンズブロックを開示しており、組成物は、21℃で固体であり、組成物がレンズブランクを損傷することなくその融解点又は軟化点にある一方で、眼用レンズブランクに隣接して設置され得るように十分に低い融解点又は軟化点を有する。熱可塑性ブロッキング組成物がポリエステル、ポリウレタン、エチレンコポリマーのアイオノマー樹脂、ポリエステル−ポリシロキサンブロックコポリマー、セグメント化されたコポリエステル及びポリエーテルエステル、エチレン酢酸ビニル樹脂及びコポリマー、ポリカプロラクトン、並びにポリカプロラクトンのブレンドからなる群から選択される熱可塑性材料を含んでもよいことを開示している。レンズが、例えば温水中でブロッキング組成物を融解することにより、又は適切な接着力の平衡が達成され得る場合(例えば、加工中にレンズの意図されない脱離を避けるのに十分な強度でレンズブランクに接着するブロッキング組成物を提供するが、従来のショックデブロッキングを使用してレンズのデブロッキングを可能にする)、ショックデブロッキングによりデブロッキングされ得ることを開示している。ポリカプロラクトンポリマーを含むブロッキング組成物の接着力のレベルは、多くの場合、非常に高く、ユーザーがレンズ及びブロックのデブロッキングを試みるときに困難を生じる。
US第5,763,075号ファミリーに記載されるポリカプロラクトン熱可塑性ブロックが35の低ショアD硬度を有することを示すWO第2010/052248号(Pailletら)は、光学基材が予備成形された光学基材ブロック上でブロッキングされるように使用される熱可塑性ブロックを含む予備成形された光学基材ブロックを記載しており、熱可塑性ブロックは、シェラック及び可塑剤が60℃以上かつ85℃以下の熱可塑性材料の軟化点を有するように選択される、シェラック及び可塑剤を含む組成物から製剤化される。そのような予備成形されたブロックを使用して機械加工される光学基材をブロッキングする方法は、予備成形された基材ブロックの表面が50℃以上かつ60℃以下のドッキング温度で加熱される表面加熱ステップと、光学基材が機械加工位置に位置付けられるように、予備形成された基材ブロックの加熱された表面にドッキングされるドッキングステップとを含む。
非金属合金ブロッキング組成物が公知であり、かつ/又は提案されてきたが、現在、加工レンズにおけるその工業的使用は、とりわけ毒性及び環境問題により金属合金レンズに取って代わるための強く長期にわたる要望があるにも関わらず、非常に制限されている。問題の一部は、非金属合金ブロックが、多くの場合、光学基材の加工用のインライン生産施設に望ましい強靱性及び/又は強度に欠くことであるように思われる。加えて、幾つかの非金属合金レンズブロック組成物は、ブロッキング及び/又はデブロッキングに望ましくない接着特性(例えば接着性ではない、又は非常に接着性である)を有するように思われる。また、非金属合金レンズブロック組成物において、リサイクルは、多くの場合、利用可能なブロック組成物自体、並びに/又は利用可能なブロッキング方法(例えば硬化)及び/若しくはデブロッキング方法(例えば温水中での融解)のいずれかにより除外されるようである。
4000より高い分子量を有するポリカプロラクトン(複数可)とビスフェノール又はビスフェノール誘導体の樹脂(複数可)のブレンドの使用は、インライン生産、例えばレンズ基材の機械加工に適した望ましい強靱性/機械強度を有するレンズブロッキング組成物の提供を有利に可能にすることが分かった。特定の理論に拘束されることなく、望ましいレベルのビスフェノール又はビスフェノール誘導体骨格を有する樹脂の使用は、レンズブロックのせん断応力/構造上の破損に対する抵抗、及び加工作業中のレンズブロックの圧縮/変形に対する抵抗、並びに好ましい接着特性の提供を容易にし、一方で、ポリカプロラクトン又は複数のポリカプロラクトンは、樹脂の特性を更に強化するため、例えば脆性を制限する一方で、強靱性及び/又は可撓性の提供を更に容易にするための修飾因子としての機能を果たすように思われる。加えて、そのような組成物は、光学基材のブロッキング、及び後の加工した光学基材からのデブロッキングにおける使用中に、組成物が熱可塑性のままであるように製剤化され得る。これは、所望される場合、これがその結果レンズブロック組成物のリサイクルのオプションを可能にし得るという点で好ましい。
したがって、本発明の一態様により、加工位置で光学基材をブロッキングするための熱可塑性レンズブロッキング組成物を提供し、組成物は、
4,000を超える数平均分子量を有するイプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーと、
ビスフェノール系又はビスフェノール誘導体系樹脂とを含むブレンドを含み、
組成物は、25℃及び1atm(101.3kPa)で固体である。
既に示したように、そのようなブレンドの使用は、レンズブロッキングに特に適した有利な特性の組み合わせを有するレンズブロッキング組成物を得ることを可能にする。加えて、単一の組成物依存軟化点/融解点を示すように思えるブレンドが提供され得、4,000を超える数平均分子量を有するイプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーとビスフェノール又はビスフェノール誘導体に基づく樹脂のそのようなブレンドが、予想外に混和性ブレンドであってもよく、したがって単一相を形成することを示唆することが意外にも観察された。
本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物から作製されたレンズブロックの望ましいレベルの硬度/強度を更に促進するために、そのような組成物は、好ましくは、23±2℃及び相対湿度55±5%で、45以上のショアD硬度を有してもよい。(ショアD硬度は、例えば、Bareiss,Oberdischingen,GermanyのHPシリーズジュロメータ−を使用して、ASTM D2240−05(2010)に基づき測定され得る。)
望ましくない脆性に関する可能性を更に最小にするのを補助するために、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、望ましくは、23±2℃及び相対湿度55±5%で65未満、具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で60未満、より具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で55未満のショアD硬度を有してもよい。
せん断応力に対する抵抗を更に促進するために、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、望ましくは、23±2℃及び相対湿度55±5%で1MPa以上、具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で2MPa以上、より具体的には23℃及び相対湿度55±5%で2.5MPa以上の重なりせん断強度抵抗を有してもよい。(重なりせん断強度は、例えば上記に記載される、ASTM D 1002−05に基づき測定され得る。)
望ましい強靱性/可撓性を更に促進するために、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、望ましくは、23±2℃及び相対湿度55±5%で10MPa以下、具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で8MPa以下、より具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で6MPa以下の重なりせん断強度抵抗を有してもよい。
圧縮力(例えば機械加工中)による望ましくない変形のあらゆる可能性を最小にするのを更に促進するために、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、望ましくは、23±2℃及び相対湿度55±5%で5MPa以上、具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で6MPa以上、より具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で7MPa以上の圧縮抵抗を有してもよい。(圧縮抵抗は、例えば上記に記載される、ASTM D 695−10に基づき測定され得る。)
望ましい強靱性/可撓性を更に促進するために、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、望ましくは、25MPa以下、具体的には20MPa以下、より具体的には15MPa以下の圧縮抵抗を有してもよい。
本発明の第2の態様により、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物を使用して作製されたレンズブロックを提供する。
本発明の別の態様は、加工される光学基材をブロッキングする方法であり、
a)加工される面と概ね反対側の面を有する光学基材を提供することと、
b)光学基材がブロッキングされる第1の表面を有するマシンブロックを提供することと、
c)本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物を提供することとを含み、
本方法は、更に
d)レンズブロッキング組成物が分配可能であるような質量流量を有するようにレンズブロッキング組成物を加温することと、
e)加温したレンズブロッキング組成物をマシンブロックの第1の表面上に分配することと、
f)光学基材の前記面がマシンブロックに概ね面するように、光学基材を、マシンブロックの第1の表面上に提供される加温したレンズブロッキング組成物上に位置付けることと、
g)凝固するように、レンズブロッキング組成物を放冷する、及び/又はレンズブロッキング組成物を冷却することとを含む。
本発明の更なる態様は、光学基材を加工する方法であり、本方法は、本明細書に記載されるブロッキングのステップを含み、加工した光学基材を加工し、デブロッキングすることを更に含み、前記ステップは、
h)光学基材を加工することと、
i)加工後、加工した光学基材−組成物−マシンブロックアセンブリを、レンズブロッキング組成物の軟化又は融解の開始点以上の温度に加温することと、
j)アセンブリを、1つが加工した光学基材−組成物であり、もう1つが組成物−マシンブロックである、2つのサブアセンブリになるように分離することと、
k)加工した光学基材から組成物を取り除くこと、からなる。
本明細書に記載される方法は、取り扱いがきれいであり、適用可能であれば、光学基材(特にレンズブランク、より具体的には眼用レンズブランク)のブロッキング又は加工のためのインライン生産施設又は機械での使用に役立つという点で利点である。加えて、光学基材は、加温した(よって粘稠な)レンズブロッキング組成物において所望されるように、又は必要に応じて位置付けられ、次にレンズブロッキング組成物が凝固する際にその位置に保持され得るため、本明細書に記載されるブロッキングの方法は、ブロッキングの精度を好ましいものにすることができる。加えて、本明細書に記載されるレンズブロック組成物は、一般に、加温されると、粘着性/接着性であり、これは、正確な位置付けに有利に役立ち、更に光学基材が位置付けと凝固との間の時間期間の間、所定の位置に保持されるのを可能にする。
以下及び前述を通して、光学基材が好ましくはレンズブランク、より好ましくは眼用レンズブランクであってもよいことが理解されるだろう。
本明細書に記載される熱可塑性レンズブロッキング組成物は従来の金属合金に対して多くの利点を有し、これには、例えば、組成物が非毒性であり、環境上安全であることを含む。
上述のように、本発明に基づき、加工位置で光学基材をブロッキングするための熱可塑性レンズブロッキング組成物は、
4,000を超える数平均分子量を有するイプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーと、
ビスフェノール系又はビスフェノール誘導体に基づく樹脂とを含むブレンドを含み、
本組成物は、25℃及び1atm(101.3kPa)で固体である。
典型的に、レンズブロッキング組成物は、25℃及び1atm(101.3kPa)で固体である。固体は、液体と異なり、見かけ質量流量がない(又はある場合には最小)、又は液体若しくはガスと異なり、広がらずにその形態を維持する傾向があり、一方、液体は、固体と異なり、固定された形状を持たないが、代わりに流動に対して固有の迅速さがあることを熟練した読者は理解するであろう。更に、例えば、ASTMの標準的な見かけ粘度の試験方法(ASTM D2556)を使用して、固体の見かけ粘度(即ち、固体は測定可能な粘度を持たない)を測定することは不可能である。
以下において、イプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーは、一般に、ポリカプロラクトンと称される。
ビスフェノール又はビスフェノール誘導体系樹脂は、ポリカプロラクトンの充填剤(固体増量剤)として作用せず、逆もまた同様であり、ビスフェノール又はビスフェノール誘導体系樹脂は、ポリカプロラクトン中に微粒子として存在せず、逆もまた同様であることを認識するべきである。上述のように、単一の組成物依存軟化点/融解点を示すように思える4,000を超える数平均分子量を有するポリカプロラクトンと、ビスフェノール又はビスフェノール誘導体系樹脂に基づく樹脂とのブレンドが提供され得、そのようなブレンドが、予想外に混和性ブレンドであり、よって単一位相であることを示唆することが意外にも観察された。これは、効率かつ有効なリサイクルを可能にするため、及びブロッキング/デブロッキングの使用、特に本明細書に記載される方法における一般的な容易性のために有利である。既に示したように、そのようなブレンドの使用は、レンズブロッキングに特に適した有利な特性の組み合わせを有するレンズブロッキング組成物を得ることを可能にする。加えて、上述のように、ポリカプロラクトン(複数可)及びビスフェノール又はビスフェノール誘導体系樹脂(複数可)を含むブレンドを含む組成物は、光学基材のブロッキング及び加工した光学基材からのデブロッキングにおける使用中に、組成物が熱可塑性のままであるように有利に製剤化され得る。
取り扱いの容易性及び/又はレンズからの組成物のデブロッキング若しくは除去の容易性における本明細書に記載される方法、又は光学基材を加工する方法において、組成物が固体であるとき、テープ又はマシンブロック、望ましくは、レンズブロッキング組成物は、レンズブロッキング組成物が固体であるとき、非粘着性、又は実質的に非粘着性である。
上記に使用される用語「粘着」は、組成物の粘着性又は粘着性質を称するものとする。粘着は、一般に、考慮される表面に対して親指を押圧し、その後外して表面の粘着性又は粘着性質を決定する親指試験と称されるものにより決定され得る。あるいは、粘着は、ASTM D2979−01(2009)の「逆プローブ粘着試験(Inverted Probe Tack Test)」により測定され得る。この試験の粘着値は、重量グラム(23±2℃及び相対湿度55±5%)で測定される、即ち、1秒当り10mmの速度で、ロッドに10.0秒間(接触速度10mm/秒)接触させたレンズブロック組成物の凝固したコーティング(少なくとも3mm厚)の表面からステンレススチールのロッド(直径5.0mm)の端部を取り除くのに必要とされる重量グラムである。用語「実質的に非粘着性」は、11g/cm未満の重量の粘着、より具体的には約6g/cm未満の粘着が意図される。非粘着性は、1〜0g/cm、具体的には0g/cmの粘着が意図される。
上述のように、好ましいレンズブロッキング組成物は23±2℃及び相対湿度55±5%で、45以上のショアD硬度を有してもよい。それに加えて、又はあるいは、レンズブロッキング組成物は、好ましくは23±2℃及び相対湿度55±5%で65未満、具体的には60未満、より具体的には55未満のショアD硬度を有してもよい。
上述のように、好ましいレンズブロッキング組成物は、23±2℃及び相対湿度55±5%で1MPa以上、具体的には2MPa以上、より具体的には2.5MPa以上の重なりせん断強度抵抗を有してもよい。それに加えて、又はあるいは、レンズブロッキング組成物は、好ましくは、23±2℃及び相対湿度55±5%で10MPa以下、具体的には8MPa以下、より具体的には6MPa以下の重なりせん断強度抵抗を有してもよい。
上述のように、好ましいレンズブロッキング組成物は、23±2℃及び相対湿度55±5%で5MPa以上、具体的には6MPa以上、より具体的には7MPa以上の圧縮抵抗を有してもよい。それに加えて、又はあるいは、レンズブロッキング組成物は、好ましくは、23±2℃及び相対湿度55±5%で25MPa以下、具体的には20MPa以下、より具体的には15MPa以下の圧縮抵抗を有してもよい。
上記に示すように、本明細書に記載される方法、又は該当する場合、加工レンズに使用される他の方法若しくはサブ過程における使用において、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物から作製されたレンズブロックは、加工場所の潜在的な周囲温度で固体であることが望ましい。好ましくは、レンズブロッキング組成物は、加工場所の潜在的な周囲温度で固体である。より好ましくは、レンズブロッキング組成物は、最大30℃以下、より好ましくは最大33℃以下、最も好ましくは最大約35℃で固体である。
望ましくは、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物の軟化点/融解点範囲の開始は、35℃以上、より望ましくは40℃以上であってもよい。
好ましくは、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物の軟化点/融解点範囲の終止点は、68℃以下、より好ましくは63℃以下であってもよい。本明細書に記載される方法又はレンズブロッキング組成物が非凝固状態で分配される他の方法における使用において、そのような軟化点/融解点範囲の終止点を有するレンズブロッキング組成物の提供は、低エネルギー消費の観点から有利であり得る。35℃以上の望ましい開始点(より望ましくは40℃以上)と共に、短い軟化点/融解点範囲は、例えば本明細書に記載される方法のインライン生産において短い/迅速なサイクルを可能にするという観点から有用であり得る。
全体としてのエネルギー効率は、65J/g以下の溶融熱を有する組成物の提供を通して補助され得る、又は更に補助され得る。同様に、短い/迅速なサイクル時間を可能にするには、そのような溶融熱を有する組成物の提供を通して補助され得る、又は更に補助され得る。
レンズブロッキング組成物は、望ましくは、40℃超〜60℃未満の範囲内の軟化点/融解点を有してもよい。そのような軟化点/融解点は、前述から理解され得るように、エネルギー効率及び/又は時間サイクルの観点から有利であってもよい。
前述のように、軟化点/融解点、軟化点/融解点範囲の開始及び終止点並びに溶融熱は、それぞれ、例えば上述のように、ASTM D 3418−03に基づき決定され得る。
本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、好ましくは、粘度が2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で19Pa.s以上、より好ましくは2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で25Pa.s以上、最も好ましくは2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で35Pa.s以上であるように提供され得る。本明細書に記載される方法、又はレンズブロッキング組成物が非凝固状態で分配され得る他の方法における使用において、そのような粘度を有するレンズブロッキング組成物の提供は、分配及び/又は該当する場合、ブロッキングステップでの光学基材のドッキングにおける取り扱いの容易性及び/又は清浄度(例えば、汚れずかつ/又は望ましくない低粘性を有さない)の観点から有利であり得る。
本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、好ましくは、粘度が2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で500Pa.s以下、より好ましくは375Pa.s以下、最も好ましくは175Pa.s以下であるように提供され得る。本明細書に記載される方法、又はレンズブロッキング組成物が非凝固状態で分配され得る他の方法における使用において、上記の文章に記載される粘度を有するレンズブロッキング組成物の提供は、適用可能であれば、分配の容易性及び/又は迅速性の観点から有利であり得る。
一般に、粘度は、例えば、THERMOSEL加熱システム(Brookfield Engineering GmbH,Germanyにより商業的に入手可能)を装備したBROOKFIELD(RVモデル)DVIII ULTRAレオメーターを使用して、ASTM D2556−93a(1997年に再承認)に基づき測定され得る。
好ましいポリカプロラクトンは、以下の一般式(PCL I)
Q’−[O−(CH−C(O)]−Q”
及び/又は以下の一般式(PCL II)
Q’−[O−(CH−C(O)]m’−O(CHO(CHO−[C(O)−(CH−O]m”−Q”
及び/又は以下の一般式(PCL III)
C−[CHO−[C(O)−(CH−O]−Q’]
を有してもよく、式中、Q’及びQ”は、H、CH等の末端基である。
上述のように、本発明に記載されるレンズブロッキング組成物は、それらが熱可塑性であり、更に光学基材のブロッキング及び加工した光学基材からのデブロッキングにおける使用中、組成物が熱可塑性のままであるように提供される。以下により詳細に記載されるように、ビスフェノールAエポキシ樹脂のグリシジルエーテル等の、従来熱硬化性樹脂と考えられているビスフェノール又はビスフェノール誘導体に基づく樹脂は、ビスフェノール又はビスフェノール誘導体系樹脂として使用され得る。そのような場合において、組成物は、硬化も固化もしない。更に、組成物は、熱硬化性樹脂を含むという事実にも関わらず、熱可塑性樹脂として提供され、使用される。
そのような場合において、前の段落に記載されるように、30mg KOH/g未満のOH値、より好ましくは15mg KOH/g未満のOH値を有するポリカプロラクトンを使用することが好ましくてもよい。一般に、OH値(1gのサンプルのヒドロキシル含量に等しいKOHのmgとして与えられる)は、例えば、Metrohm,Herisau,Switzerlandより商業的に入手可能なTitrandoシリーズの種類の自動滴定装置を使用して、ASTM E 1899−08に基づき自動電位差測定滴定を通して決定され得る。
上述のように、レンズブロッキング組成物に使用されるポリカプロラクトンは、少なくとも4000の数平均分子量を有する。ポリカプロラクトンは、好ましくは更に強度を強化し、同時に加温されたときに所望の粘度及び/又は必要な粘度を可能にする、8,000以上の数平均分子量を有してもよい。望ましいポリカプロラクトンは、80,000以下の数平均分子量を有してもよい。
好ましいポリカプロラクトンは、40℃〜最大65℃以下の範囲の温度内の軟化点/融解点範囲を有してもよい。
好適なポリカプロラクトンは、CAPA 2803、CAPA 2403D、CAPA 4801、CAPA 6100、CAPA 6200、CAPA 6250、CAPA 6400、CAPA 6430、CAPA 6500、CAPA 6500C、CAPA 6506、及びCAPA 6800等の、商品名CAPAでPerstorp UK Limitedにより供給される2000シリーズのポリカプロラクトン(ジオール)、4000シリーズのポリカプロラクトン(テトロール)、及び6000シリーズ(熱可塑性ホモポリマー)を含んでもよい。他の好適なポリカプロラクトンは、TONE 300及びTONE 700等の、Union Carbide Corporation Danbury,Connecticutにより供給される、商品名TONEで入手可能なポリカプロラクトンを含んでもよい。
所望の又は必要とされる組成物特性の望ましいステアリングを可能にするために、レンズブロッキング組成物は、好ましくは複数のポリカプロラクトンを含んでもよい。レンズブロッキング組成物は、例えば、望ましくは高分子量及び低分子量のポリカプロラクトンを含んでもよく、高分子量ポリカプロラクトンは、20,000を超える数平均分子量を有し、低分子量ポリカプロラクトンは、20,000以下の数平均分子量を有する。低分子量ポリカプロラクトンと高分子量ポリカプロラクトンとの比(低pcl:高pcl)は、適切には、100:1〜2:1以下、より適切には50:1〜2.5:1以下、最も適切には25:1〜3:1以下の範囲であってもよい。
上述のように、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、ポリカプロラクトン(例えば、単一又は複数のポリカプロラクトンのいずれか)と、ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂(例えば、単一又は複数のそのような樹脂)とを含むブレンドを含む。好ましくは、ポリカプロラクトン(複数可)の総重量とビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂(複数可)の総重量の比(ポリカプロラクトン(複数可):前記樹脂(複数可))は、1:1〜3:1以下、より好ましくは1.2:1〜2.4:1以下、最も好ましくは1.5:1〜2:4:1以下の範囲であってもよい。
好適なビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂は、以下の一般式(I)
−O−[R−O−Ph−CR−Ph−O]−Qの本質部分、
及び/又は以下の一般式(Ia)
−O−Ph−CR−Ph−O−[CHCH(OH)CH−O−Ph−CR−Ph−O]−Qの本質部分、
及び/又は以下の一般式(II)
−O−[R−O−Ph−R−Ph−O]−Qの本質部分、
及び/又は以下の一般式(IIa)
−O−Ph−R−Ph−O−[CHCH(OH)CH−O−Ph−R−Ph−O]−Qの本質部分を含んでもよく、
式中、式(I)及び式(Ia)において、
Rは、独立して、H、CH、Ph、CF、又はCHCHであり、
式中、式(II)及び式(IIa)において、
−R−は、メタ−C(CHPhC(CH−、パラ−C(CHPhC(CH−、−C(CCl)−、−C(C10)−、−C(CHCH(CH)CHC(CHCH)−、又は−S(O)−であり、
式中、式(I)及び式(II)において、
−R−は、−CHCH(OH)CH−又は−C(O)−であり、
nは1以上であり、
式中、式(Ia)及び式(IIa)において、
nは、0又は1以上であり、
式中、式(I)、式(Ia)、式(II)、及び式(IIa)において、
Phの第3位置の基(−CR−又は−R−は、適用可能であれば、第1位置であるように表される)は、独立して、H、CH、CH(CH、又はPhであり、
及び
及びQは、同一であるか、又は異なってもよい末端基を表す。
上述のように、予想外に、ビスフェノール又はビスフェノール誘導体骨格を有する樹脂の使用により、望ましいレベルのレンズブロックのせん断応力/構造上の破損に対する抵抗、及び加工作業中のレンズブロックの圧縮/変形に対する抵抗、並びに好ましい接着特性(例えば、ブロッキングにおいて好ましく、後にデブロッキングすることが可能)の提供が容易になるように思われる。好ましい接着特性の提供は、例えば、Rが、−CHCH(OH)CH−である際の式Ia及びIIa並びに式I及びIIの樹脂により示されるように、ビスフェノール骨格内に−CHCH(OH)CH−基を含む本質部分を含む樹脂の使用を通して更に容易になる。
樹脂の末端基、例えば、所与の式のQ及びQは、適切にかつ独立して、エポキシ基、α−グリコール基、フェノキシ基、ビニルエステル基、アルコール基、アミド基、イミド基、又はカルボニル基であってもよい。意外にも、熱可塑性樹脂として、例えば、エポキシ基、α−グリコール基、フェノキシ末端基を含む従来の熱硬化性樹脂を使用することは、特に(例えば、安定性及び/又はポリカプロラクトンとの相溶性、特に、エポキシを使用したときの貯蔵寿命の観点からの安定性において)有用であってもよいことが分かった。
好ましくは、ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂は、式(Ia)又は式(IIa)による本質部分を含む樹脂を含み、式中、Q及びQは、独立して、エポキシ基又はα−グリコール基である。
ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂が、好ましくは、式(Ia)又は式(IIa)による本質部分を含み、式中、Q及びQは、両方ともCHCH(−O−)CHであり、Phの第3位置の基はHであり、Rは、独立して、H又はCHである。
特定の有用な樹脂は、式
Figure 2014501629
による本質部分を含むことが分かった。
ビスフェノールAエポキシ樹脂(「DGEBA」又は「BADGE」)のそのようなグリシジルエーテルは、例えば、米国及びヨーロッパで、商品名EPON又はEPIKOTEで、Hexion Specialty Chemicals,Germanyから商業的に入手可能である。特定の適切な樹脂の例としては、例えば、EPIKOTE 828、EPIKOTE 1001、及びEPIKOTE 1002が挙げられる。DGBEAエポキシ樹脂は、商品名DERでDow Chemicals,Stade,Germanyから、及び商品名EPILOXでLeuna Harze,Leuna,Germanyからも商業的に入手可能である。
上述のように、ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂は、本質部分の混合物、例えば、異なる分子量(即ち、異なるn値)を有する類似する種類の本質部分及び/又は異なる種類の本質部分を含んでもよい。
ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂の上記に示す式全てに関して、最大8のnの平均値、特に0.2〜最大8以下の範囲、より具体的には1〜最大7以下の範囲、更により具体的には2〜最大6以下の範囲が、特に強度及び/又は粘度の観点から望ましいことが分かった。
好ましくは、ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂の数平均分子量は、最大2800、特に350〜最大2800であってもよい。
所望の及び/又は必要とされる特性、特に粘度及び軟化点/融解点の挙動の平衡において、ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂は、好ましくは、100℃未満、特に90℃未満、より具体的には80℃未満の軟化点/融解点を有する。
所望する場合、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、所望する場合、添加剤(例えば、単一の添加剤又は複数の添加剤)を含んでもよい。そのような添加剤は、溶解又は懸濁され得る。
そのような添加剤は、例えば、増量剤/充填剤、着色剤、又は他のポリマーを含んでもよい。
使用に好適な粒子添加剤(典型的に増量剤/充填剤として使用される)は、一般に、連続相に実質的に不溶性である無機微粒子若しくは有機微粒子(例えば、最大500ミクロン平均粒径を含む)又は繊維状(例えば、最大5000ミクロン平均長)材料を含む。形態は、球体、気泡、発泡性気泡、微粒子材料、フィラメント、マイクロファイバ、フレーク、及びプレートレット型材料、並びにそれらの組み合わせを含んでもよい。これらは、固体、多孔質、又は中空構造を有してもよい。
好適な無機充填剤(固体増量剤)材料は、ガラス、非結晶及び結晶質シリカ、ソーダライムボロシリケート、非結晶ナトリウム/カリウム/アルミニウム珪酸ガラス、アルミナ、酸化鉄、メタケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム(微粒子又はマイクロファイバ形態のいずれかで)、カオリン、雲母、タルク、硫酸バリウム、ホウ素繊維、炭素繊維、ガラス繊維、すりガラス繊維、フレークガラス、金属繊維、長石、バリウムフェライト、酸化チタン、及びセラミックスを含んでもよい。特に好適な無機充填剤材料は、ヒュームドシリカ(例えば、Degussa AG,63403 Hanau−Wolfgang,Germanyから商品名AEROSIL R202で入手可能)、粉砕炭酸カルシウム(例えば、Imerys Minerals Ltd.,Par Cornwall,EnglandからImerseal 75で入手可能なようなもの)、増量剤としてのガラス気泡(3M Deutschland GmbH,41453 Neuss,Germanyのカラス気泡A20/1000等)を含む。酸化鉄(Fe)(例えば、Minelco B.V,4782 PW Moerdijk,NLから商品名MAGNIF 25で入手可能なもの等)は、充填剤として好適に使用され得、同時に、例えば熱伝導性及び着色を提供する。
好適な有機充填剤(固体増量剤)材料は、Akzo Nobel,Netherlandsから商品名EXPANCEL(例えば、EXPANCEL 461 DE 20)で入手可能なもの等の熱可塑性発泡性マイクロ球体、及びUnion Carbide,Danbury Conn.USAから商品名UCAR(例えば、UCAR BJO−0950、BJO−0820、BJO−0900、BJO−0840、BJO−09300)で入手可能なもの等の熱硬化性マイクロバルーンを含む。
色素及び染料は、着色剤として使用され得る。好適な着色剤は、1,4−ビス(イソプロピルアミノ)アントラキノンに基づく青色染料(Keystone Aniline Corporation Chicago IL 60612 USAから商品名Oil Blue Aで商業的に入手可能)又は黄色染料2635(N,N−ジエチル−4−フェニルジアゼニル−アニリン)(Allied Chemicals USAから入手可能)を含んでもよい。
フェノキシ樹脂は、レンズブロッキング組成物に溶解される性能修飾因子として適用され得、そのような組成物から作製されたレンズブロックの可撓性を更に促進する。好適なフェノキシ樹脂は、PAPHEN PKHP200等のPhenoxy Associates,Rock Hill,S.C.USAから商品名PAPHENで入手可能なフェノキシ樹脂を含む。40%以上のVA含量を有するEVA(エチレン酢酸ビニル)樹脂(溶解を可能にする)は、可撓性を更に促進するために使用され得る。適切に、EVA樹脂は、Dupont de Nemours,Delware,USAからELVAXの商標表記で市販されている。溶解された添加剤(例えば、フェノキシ及び/又はEVA)は、最大15重量%以下の濃度を有してもよい。
レンズブロッキング組成物中の添加剤の好適な濃度は、特定の添加剤又は選択される添加剤、その特性、利用される特定のポリカプロラクトン(複数可)、並びにビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体樹脂(複数可)、並びにレンズブロッキング組成物の所望の最終特性に依存することを理解されたい。
添加剤又は複数の添加剤は、特定の特性を強化及び/又は修飾するための増量剤として使用され得るが、添加剤が使用される場合、添加剤は、レンズブロッキングにおけるレンズブロッキング組成物の使用及び性能に関して、又は光学基材に関して有害ではないように選択されることが所望されることを理解されたい。例えば、従来熱硬化性樹脂であるが、本明細書において熱可塑性樹脂として使用されるビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体樹脂を含むレンズブロッキング組成物において、望ましくは、そのような組成物は、結晶等の材料の硬化又は固化を開始させることができる任意の構成成分を含まない、又は実質的に含まない(0.005%未満)。光学基材が何か他の方法でレンズブロッキング組成物によって歪められない、又は異なって修飾されないことを一般的に確実にするために、望ましくは、レンズブロッキング組成物は、好ましくは、ポリエステルゴム樹脂、フタレート系可塑剤、トリメリット酸、アジピン酸塩系可塑剤、セバシン酸塩系可塑剤、マレイン酸塩、安息香酸塩、エポキシ化植物油、スルホンアミド、有機リン酸塩、アセチル化モノグリセリド、及びクエン酸アルキル等の可塑剤を含まない、又は実質的に含まない(1%未満)。一般に、安全性及び毒性の理由から、レンズブロッキング組成物は、好ましくは、アセトン、ケトン、クロロベンゼン、ベンジン/ベンジン誘導体、四塩化炭素、メタン、及びヘキサン等の溶剤を含まない、又は実質的に含まない(1%未満)。
使用中、より望ましくは使用前の長期にわたる保管中、レンズブロッキング組成物が実質的に均質のままである(つまり、巨視的な相分離、又は該当する場合、粒子沈殿が生じない)ことが望ましい。また、レンズブロッキング組成物は、温暖状態と冷却状態との間を繰り返し反復する際に、その所望の物理的特性を保持し、とりわけ有益なリサイクルを可能にすることが望ましい。よって、成分の選択は、一部、均質性及び/又は熱可逆性を保存するという要望により導かれてもよい。
本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、手動又は機械的混合のいずれかによる混合により調製され得る。混合中及び/又は混合前、構成成分は、典型的に、ポリカプロラクトン(複数可)並びにビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂(複数可)、並びに該当する場合、任意の他の熱可塑性構成成分を完全に融解するために、十分に加温される。混合は、典型的に、機械的撹拌機、押出機、ビーズミル混合機を装備したケトル等の、不完全な液体を混合するために使用される任意の好適な混合装置を使用して実施され得る。
本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物は、例えば、WO第2010/052248号に記載される方法に使用するために、予備成形されたレンズブロックに形成され得る。そのような予備成形されたレンズブロックは、所望により、又は必要に応じて、1〜50mmの厚さ及び20mm〜120mmの直径を有してもよい。しかしながら、本明細書に記載される方法で本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物を使用することが好ましく、レンズブロックは、原位置のインラインでレンズブロッキング組成物から作製され、形成される。(用語レンズブロックは、全ての種類の光学基材と共に、本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物で作製されるブロックの使用を包含するものである。)
上述のように、加工される光学基材をブロッキングする方法は、
a)加工される面と概ね反対側の面を有する光学基材を提供することと、
b)光学基材がブロッキングされる第1の表面を有するマシンブロックを提供することと、
c)本明細書に記載されるレンズブロッキング組成物を提供することとを含み、
更に本ステップは、
d)レンズブロッキング組成物が分配可能であるような質量流量を有するようにレンズブロッキング組成物を加温することと、
e)加温したレンズブロッキング組成物をマシンブロックの第1の表面上に分配することと、
f)光学基材の面がマシンブロックに概ね面するように、光学基材を、マシンブロックの第1の表面上に提供される加温したレンズブロッキング組成物上に位置付けることと、
g)凝固するように、レンズブロッキング組成物を放冷する、及び/又はレンズブロック組成物を冷却することと、を含む。
好ましくは、加温ステップ(d)は、レンズブロッキング組成物の軟化又は融解の開始点以上、より好ましくはレンズブロッキング組成物の軟化点又は融解点以上、最も好ましくは軟化点/融解点範囲の終止点以上の温度にレンズブロッキング組成物を加温することを含んでもよい。望ましい加温温度は、40℃を超える、50℃以上、最も望ましくは60℃以上でもよい。選択される加温温度は、特定の軟化点/融解点、特定のレンズブロッキング組成物、加温温度での組成物の粘度、及び選択された分配方法に依存することを理解されたい。望ましくは、加温ステップ(d)は、光学基材を熱的に歪めることができる温度より低い温度で行われる。例えば、ポリマー性光学基材(ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、環式オレフィンコポリマー)は、高温で歪みやすい、即ち80℃を超える温度は、光学特性に歪みを生じさせる場合がある。したがって、レンズブロッキング組成物が位置付けステップ(f)で80℃より低いことを確実にするために、80℃より低い温度で加温ステップ(d)を行うことが好ましい。
ステップ(e)において、加温したレンズブロッキング組成物は、分配に適切な様式、例えば圧力下で、例えばノズルを通した押圧/圧入、注入、圧送により、マシンブロックの第1の表面上に分配され得る。好ましくは、レンズブロッキング組成物は、レンズブロッキング組成物がマシンブロックの第1の表面上の中心に大量の加温した組成物を形成するようにマシンブロックの第1の表面上に分配され、その結果として、光学基材(特に光学基材の面、前記面は、テープで覆われても、覆われなくてもよい(上記を参照))を、マシンブロックの第1の表面上に提供される加温したレンズブロッキング組成物上に位置付けるステップ(f)は、レンズブロッキング組成物を押しつけ、それを外側方向に広げることを含んでもよい。ステップ(f)において、光学基材は、加工のために、その所望の及び/又は必要とされる位置に位置付けられる。典型的に、光学基材の面(即ち、加工される面と概ね反対側の面)は、マシンブロックに概ね面するように位置付けられる。
位置付け後、ステップ(g)において、レンズブロッキング組成物が凝固するように、レンズブロック組成物を放冷する及び/又は冷却する。この様式において、光学基材は、有効かつ効率的にブロッキングされる。凝固したレンズブロックは、特定の光学基材及び/又はマシンブロックの寸法並びに加工作業の寸法により、20〜120mmの外径を有し、その最大厚点で3〜50mmの厚さを有してもよい。その加温された状態から冷めた凝固状態へのレンズブロッキング組成物の変換は、熱エネルギーの損失を必要とし、これは、様々な冷却法を使用して行われ得る。冷却は、空気のみの存在下、周囲条件下で行うことができる。冷却は、例えば、強制換気を使用して又は冷気若しくは低温に曝す(例えば、インライン形成されたレンズブロッキング組成物のブロックを囲み、冷水等の冷たい液体を循環させるように成形された冷却リング)ことによっても促進され得る。
光学基材を加工する方法において、本方法は、前述のステップ、及び加工した光学基材を加工し、デブロッキングする更なるステップを含み、前記ステップは、
h)光学基材を加工することと、
i)加工後、加工した光学基材−組成物−マシンブロックアセンブリを、レンズブロッキング組成物の軟化又は融解の開始点以上の温度に加温することと、
j)アセンブリを、1つが加工された光学基材−組成物であり、もう1つが組成物−マシンブロックである、2つのサブアセンブリになるように分離することと、
k)加工された光学基材から組成物を取り除くこと、からなる。
光学基材の加工は、レンズ、特に眼用レンズ等の商業的に有用な光学対象物を形成するように、例えば、機械加工、粉砕、研磨、及び/又は任意の他の所望の又は必要な処理を含んでもよい。
加工した光学基材−組成物−マシンブロックアセンブリをレンズブロッキング組成物の軟化又は融解の開始点以上の温度に加温することを含む加温ステップ(i)は、好ましくは、ステップ(j)で2つのサブアセンブリを提供するために、特定のレンズブロック組成物に依存するが、レンズブロッキング組成物のブロックを分離する(例えば引張る)のに十分なだけの温度で行われる。これは、典型的に、取り扱いが容易であり(汚れない又は低粘性でない)、かつエネルギーの効率がよく、二重に好ましい。加温ステップ(d)と同様に、加温ステップ(i)は、好ましくは、光学基材を熱的に歪めることができる温度より低い温度で行われる。ここで、80℃より低い温度で加温ステップ(i)を行うことが好ましい。アセンブリを分離して、ステップ(j)で2つのサブアセンブリを得た後、組成物は、ステップ(k)で加工した光学基材から取り除かれる。
本明細書に記載する方法において、光学基材を、マシンブロックの第1の表面上に提供される加温したレンズブロッキング組成物上に位置付けるステップの前に、光学基材の面には、望ましくは、テープが提供され得る。そのような所望の実施形態では、テープで覆われた面は、位置付けステップ(f)中、加温したレンズブロッキング組成物上に設置され、接触する。テープの提供は、加工した光学基材から組成物を容易に取り除くことを可能にし得る。次いで、ステップ(k)は、加工した光学基材の前記面からテープをはがすことを有利に含み、それによって、組成物は、テープと共にはがされ、よって加工した光学基材から取り除かれ得る。加えて、又はあるいは、本方法は、好ましくは、テープから組成物を取り除くステップ、特にテープから再凝固した組成物を取り除くステップを含んでもよい。加工した光学基材の面から組成物を取り除く代替えの経路(例えば、テープから組成物を取り除き、次にテープをはがす)として、「あるいは」であるか、又は例えば、レンズブロッキング組成物のリサイクルが所望されるとき、「加えて」となる。
光学基材の面が有利にテープと共に提供され得るのと同様に、本明細書に記載される方法において、マシンブロックの第1の表面は、加温したレンズブロッキング組成物をマシンブロックの前記第1の表面上に分配することの前にテープと共に提供され得る。そのような方法において、アセンブリを分離して2つのサブアセンブリを得るステップ(j)の後に、本方法は、好ましくは、マシンブロックの第1の表面から組成物を取り除くステップを含んでもよい。そのようなステップは、好ましくは、マシンブロックの前記表面からテープをはがすことを含んでもよい。ここで、そのような方法は、テープから組成物を取り除くステップ、特にテープから再凝固した組成物を取り除くことを含んでもよい。
適用可能な場合、加工した光学基材又はマシンブロックからテープを取り除くとき、レンズブロッキング組成物は、温かいか、又は既に再冷却され、よって再凝固されていてもよい。後者が好ましい。
好適なテープは、商品名3M SURFACE SAVER(例えば、1640番)で3M Company,St.Paul,Minn.USAから入手可能なテープを含む。
本発明は、以下の実施例に例示される。以下の実施例は、単に説明目的であるに過ぎず、添付した請求項の範囲を限定することを意図しない。
Figure 2014501629
試験方法
ASTM D1002−05に基づく引張荷重による単一重ね継手の接着接合された金属試料の見かけせん断強度
に基づき、重なりせん断強度を決定したそれぞれ大きさが100mm×25mm×1.6mmであり、それぞれ使用前に酸エッチングされた、2つの2024 T3強化クラッドアルミニウム合金試験片(KDI KMS AERO,Franceから商業的に入手可能)を使用した。エッチングは、以下のステップを含んだ:脱脂(85℃+/−5℃の10%のOakite Aluminium cleaner 164(Oakite Products Inc.,U.S.Aから商業的に入手可能)の水性溶液に10分間浸漬した);水中ですすぐ;65℃+/−3℃の酸中に10分間浸し(酸の組成はジクロム酸ナトリウム44.8g、硫酸332g、66°Be(数度Beaumeは硫酸の濃度の指標である))、水中ですすぐ;及び乾燥(例えば、室温(23℃+/−2℃)で15分間、次に強制換気オーブンで65℃+/−5℃で10分間乾燥)。
試験される組成物を70〜80℃の温度に加熱し、試験片の1つの端部上に分配し、適用したコーティングに、試験片上に適用される試験組成物の約5重量%の質量に相当する800〜900μmの直径を有する固体ガラスビーズ(CVP sas,France)を振りかけた。(継手の完全形成時に所望の最終層厚である900μmの提供を容易にするために、「スペーサ」としてガラスビーズを使用した)。12.5mmの重なりをもたらすために、ビーズを伴うコーティングは、2つ目の試験片の端部で覆われた。2つの端部を一緒に押圧し、過剰の組成物は、例えば、端から押出し、へらで取り除かれた。2つのバインダクリップを使用して、重ねた片を一緒に把握した。試験前に、試料を23℃+/−2℃及び55+/−5%相対湿度で24時間放冷させた。
24時間の冷却期間後、バインダクリップを取り外し、2.5mm/分のクロスヘッド速度で操作されるZwick引張試験機モデル1476(Zwick GmbH & Co.KG,89079 Ulm,Germanyから商業的に入手可能)を使用して、ASTM D 1002−05に記載されるように、23℃+/−2℃及び55+/−5%相対湿度で調製した結合を破損するまで試験した。試験組成物1つにつき5つの試験試料を試験し、破損荷重値を平均化した(結果はMPaで表される)。
(以下に詳述される例示的な組成物の試験において、観察された破損の90%は、組成物の結合の破損であり、残りは金属への接着における破損であった。)
ASTM D695−10に基づく剛性プラスチックの圧縮特性
ASTM D695−10に基づき圧縮強度を決定した。
試験される組成物を70〜80℃に加熱し、次いで温かい不完全な組成物を円筒形のPTFE鋳型空洞(35mm(長さ)×14mm(内径))に注ぎ、組成物を放冷し、最後に鋳型から凝固した組成物を取り外して、全長35mm、外径14mmの試験試料を得ることによって、試験試料を調製した。
個々の試験試料は、2つの丸いステンレススチールプレート(15mm(高さ)×140mm(直径))からなる圧縮ツールの表面の間に設置された。試験は、23℃+/−2℃及び55+/−5%相対湿度で、Zwick引張試験機モデル1476(Zwick GmbH & Co.KG,89079 Ulm,Germanyから商業的に入手可能)を使用して5mm/分のクロスヘッド速度を適用することにより行われた。
次に、試験中に試験試料によって支えられた最大圧縮荷重を試験試料の最小断面積で割ることによって、圧縮強度を計算した。試験組成物1つにつき5つの試験試料を試験し、結果を平均化した。結果はMPaで表される。
ゴム特性−ASTM D2240−05に基づくジュロメーター硬度
ASTM D2240−05に基づきショアD硬度を測定した。
試験される組成物を70〜80℃に加熱し、次いで温かい不完全な組成物を円筒形の鋳型空洞(100mm(内側の長さ)×50mm(内幅)×6mm(高さ))に注ぎ、組成物を放冷し、最後に鋳型から再凝固した組成物を取り外して、全長100mm、幅50mm、及び高さ6mmの長四角形の板状試験試料を得ることによって、試験試料を調製した。鋳型から取り外したら、Bareiss,Oberdischingen,Germanyから商業的に入手可能なHPシリーズ(ショアD型)のジュロメーターを使用して、ショアD硬度についてサンプルを即時に23℃+/−2℃及び55+/−5%相対湿度で試験した。試験の平均は手動で行われた。組成物1つにつき5つの試験試料を試験し、結果を平均化した。
ASTM D 2556−93a(1997年に再承認)に基づくせん断速度依存流動特性を有する接着剤の見かけ粘度
ASTM D 2556−93a(1997年に再承認)に基づき、スピンドル番号7を備えたTHERMOSEL(商標)加熱システム(Brookfield Engineering GmbH,Germanyから商業的に入手可能)を装備したBrookfield(RVモデル)DVIII ULTRAレオメーターを使用して、粘度を70℃で測定した。
試験される16〜20グラムの固体組成物(使用された量は、約20mLの溶融組成物を提供したものであった)を加熱システムの試験容器に導入され、容器は、70℃+/−0.2℃に予備加熱され、組成物は融解され、約20mLの溶融(液体)試験組成物をもたらした。その後、スピンドルをその標準深度まで液体に浸漬した。15分の滞留時間後(スピンドルを測定温度に調節するため)、2rpm/分の回転速度で粘度計を起動した。次に、モータを停止させることなくこの速度を1分間維持し、4rpm/分に速度をあげて1分間維持し、10rpmにあげて1分間維持し、次に20rpm/分に上げて1分間維持した。毎分の終わりに読み取りを記録した。3つの独立したサンプルを試験し、結果を平均化した。
ASTM D 3418−03に基づく示差走査熱量測定(DSC)によるポリマーの融合及び結晶化の遷移温度及びエンタルピー
ASTM D 3418−03に基づき実施された測定は、Mettler Toledo,Germanyから入手可能な示差走査熱量計DSC 1 STAReシステムを使用して行われた。DSCの較正及び0℃でのサンプル容器(パン)の安定化処理後、15〜20mgの試験される組成物のサンプルを量り、サンプル容器内に設置した。パージ窒素ガスの流速は、較正及び全ての熱サイクル中、200mL/分の流速に維持された。事前の熱サイクルは、前の熱履歴を消去するために、最初に、10℃/分の速度で最大150℃にサンプルを加熱することによって記録された。次のステップで、10℃/分の速度で組成物を0℃に冷却し、冷却曲線を記録した。次に、10℃/分の速度で最大150℃に試験組成物サンプルを加熱するのを繰り返す前に、この温度を5分間維持した。加熱曲線が記録され、J/gで報告される基準化した遷移(溶融熱)のエンタルピーを計算するために使用された。℃での融解開始温度、℃での融解ピーク温度、及び℃での融解完了温度が更に記録され、報告された。2つの示差走査熱量測定が試験組成物1つにつき行われ、試験結果を平均化した。
例示的なレンズブロッキング組成物E1〜E5の調製
例示的な組成物E13〜E17は、VMA Getzmann,Germanyから商業的に入手可能なDISPERMAT CV/Sモデル混合機を使用して作製された。混合する前に、DISPERMAT CV/S混合機の組み込まれた一部である二重ジャケット混合ボウルを100〜105℃の設定温度に予備加熱した。100〜105℃の設定温度に達したら、ポリカプロラクトン(CAPA 6100)を二重ジャケット混合ボウルに添加した。ポリカプロラクトンが完全に融解したら、DISPERMAT混合機を2000rpm/分で起動させた。DGEBA(Epikote 1001)をゆっくり添加し、融解した。例えば光学基材をブロッキング/加工する方法における更なる使用のために、好適なカートリッジに注ぐ前に、90〜100℃で60分間、ブレンドを混合した。
例示的なレンズブロッキング組成物E6〜E17の調製
例示的な組成物E6〜E17は、ポリカプロラクトン(CAPA 6100)を完全に融解し、DISPERMAT混合機を2000rpm/分で起動してから、第2のポリカプロラクトン(CAPA 6400)をゆっくり混ぜ入れ、融解させたことを除き、E1〜E5と同様に作製された。その後、次のステップで、DGEBAエポキシ樹脂(Epikote 1001)をゆっくり添加し、融解した。90〜100℃で60分間ブレンドを混合した。フェノキシ樹脂が添加剤として使用される場合(例えば、E8及びE13)、DGEBAを添加した後、かつ60分の混合前に、フェノキシ樹脂を添加し、溶解した。任意の他の添加剤が使用された場合、それらは60分の混合後に添加され、それらが添加されたら、次に混合物を100℃で更に30分間攪拌した。その後、例えば光学基材をブロッキング/加工する方法における更なる使用のために、組成物を好適なカートリッジに注いだ。
例示的なレンズブロッキング組成物及び対応する試験結果
それぞれ、表1 & 2
以下は、ビスフェノールA(DGEBA)と、4000以上、具体的には約10,000の数平均分子量(M)を有するポリカプロラクトン(PCL)に基づくエポキシ樹脂のブレンドを含むレンズブロッキング組成物の実施例を提供する。
Figure 2014501629
Figure 2014501629
試験結果は、ポリカプロラクトンとDGEBAとの間の良好な相溶性を示し、特に、DSCは、それぞれの場合において、比較的狭い融解範囲で融解点の単一ピークを示し、ブレンドが混和性ブレンドであり、単一位相であることを示唆する。
レンズブランクは、例示的なレンズブロッキング組成物から調製され、可撓性に関してレンズブロッキングの性能の観点から検証され、40/60、30/60、及び25/60のブレンド(DGEBA/PCL)が良好であり、50/60は、ボーダーラインであり、20/60は、ボーダーラインから脆性であった。
それぞれ、表3 & 4
以下の表は、1つが約37,000の数平均分子量(PCL−h)を有し、もう一方が約10,000(PCL−l)を有する2つのポリカプロラクトンとDGEBAのブレンドの実施例を提供する。実施例の1つは、加えて、溶解したフェノキシ樹脂を含む。R1〜R4は、個々の構成成分の参照実施例を指す。
Figure 2014501629
Figure 2014501629
R 4は、理論的実施例である−DSC下の値は、それぞれの100%のPCL構成成分について測定された値から推定される;**基準外>1000Pa.s
例示的なレンズブロッキング組成物は、本明細書に記載される方法において使用されるとき、レンズブロッキング/加工において優れた性能及び取り扱いを提供した。
それぞれ、表5 & 6
以下は、添加剤として酸化鉄を用いた実施例を含む。
Figure 2014501629
Figure 2014501629
増量剤である以外の酸化鉄は、本明細書に記載される方法においてこれらの例示的なレンズブロッキング組成物を使用するとき、機能的に粘度を増加させ、観察可能なより速い速度の加温及び冷却を可能にする、レンズブロッキング組成物の熱伝導性を高めることを可能にする(例えば、E7又はE8と比較した溶融熱における差に留意する)役割を果たすことが観察された。
それぞれ、表7 & 8
以下は、他の添加剤を用いた実施例を含む。
Figure 2014501629
Figure 2014501629
前述の組成物の結果は、前記例示的な組成物から作製した得られたレンズブロックの機械的特性に対して最小の作用で、異なる種類の添加剤、例えば染料及び様々な種類の増量剤/充填剤(例えば、ガラス気泡等の低密度充填剤からヒュームドシリカ又は炭酸カルシウム等の高密度充填剤まで)の使用の可能性を示す。最も変化した物理的特性は、粘度であった(実施例E15及びE17を参照)。本明細書に記載される方法におけるそのような高度に不完全なレンズブロッキング組成物の使用において、分配は大きな圧力下で行われた。また、本明細書に記載される方法における使用中、充填剤の沈殿は観察されなかった。

Claims (44)

  1. 加工位置で光学基材をブロッキングするための熱可塑性レンズブロッキング組成物であって、
    4,000を超える数平均分子量を有するイプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーと、
    ビスフェノール系又はビスフェノール誘導体系樹脂と、
    を含むブレンドを含み、25℃及び1atm(101.3kPa)で固体である、組成物。
  2. 前記光学基材のブロックキング及び加工された光学基材からのデブロックキングに使用中、前記組成物が熱可塑性を維持するように、前記組成物が提供される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記組成物が、最大30℃以下、具体的には最大33℃以下、より具体的には最大35℃で固体であり、かつ/又は前記組成物が固体であるとき、非粘着性又は実質的に非粘着性である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記レンズブロッキング組成物が、23±2℃及び相対湿度55±5%でショアD硬度45以上を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記レンズブロッキング組成物が、23±2℃及び相対湿度55±5%でショアD硬度65未満、具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で60未満、より具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で55未満のショアD硬度を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記組成物が、23±2℃及び相対湿度55±5%で重なりせん断強度抵抗1MPa以上、具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で2MPa以上、より具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で2.5MPa以上の重なりせん断強度抵抗を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記組成物が、23±2℃及び相対湿度55±5%で重なりせん断強度抵抗10MPa以下、具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で8MPa以下、より具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で6MPa以下の重なりせん断強度抵抗を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記組成物が、23±2℃及び相対湿度55±5%で重なりせん断強度抵抗5MPa以上、具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で6MPa以上、より具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で7MPa以上の重なりせん断強度抵抗を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記組成物が、23±2℃及び相対湿度55±5%で重なりせん断強度抵抗25MPa以下、具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で20MPa以下、より具体的には23±2℃及び相対湿度55±5%で15MPa以下の重なりせん断強度抵抗を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記組成物が、35℃以上、具体的には40℃以上の軟化/融解開始点を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記組成物が、68℃以下、具体的には63℃以下の軟化点/融解点範囲の終止点を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記組成物が、40°超〜60℃未満の軟化点/融解点を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記組成物が、65J/g以下の溶融熱を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記組成物が、2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で粘度19Pa.s以上、具体的には2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で25Pa.s以上、より具体的には2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で35Pa.s以上の粘度を有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記組成物が、2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で粘度500Pa.s以下、具体的には2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で375Pa.s以下、より具体的には2rpmでスピンドル番号7を用いて、70℃で175Pa.s以下の粘度を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 前記イプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーが、以下の一般式(PCL I)
    Q’−[O−(CH−C(O)]−Q”
    及び/又は以下の一般式(PCL II)
    Q’−[O−(CH−C(O)]m’−O(CHO(CHO−[C(O)−(CH−O]m”−Q”
    及び/又は以下の一般式(PCL III)
    C−[CHO−[C(O)−(CH−O]−Q’]
    を有し、式中、Q’及びQ”が末端基である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 前記イプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーが、OH値30mg KOH/g未満、具体的にはOH値15mg KOH/g未満を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 前記イプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーが、数平均分子量8,000以上を有する、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 前記イプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーが、数平均分子量80,000以下を有する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 前記イプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーが、40℃〜最大65℃以下の範囲の温度内の軟化点/融解点を有する、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 前記組成物が、イプシロン−カプロラクトンの複数のホモポリマー又はコポリマーを含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物。
  22. 前記組成物が、高分子量及び低分子量のポリカプロラクトンを含み、前記高分子量ポリカプロラクトンが数平均分子量20,000超を有するイプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーであり、前記低分子量ポリカプロラクトンが、数平均分子量20,000以下を有するイプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーである、請求項1〜21のいずれか一項に記載の組成物。
  23. 前記低分子量ポリカプロラクトンと高分子量ポリカプロラクトンとの比が、100:1〜2:1以下、より適切には50:1〜2.5:1以下、最も適切には25:1〜3:1以下の範囲である、請求項22に記載の組成物。
  24. 前記イプシロン−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリマーの総重量と前記ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂の総重量の比が、1:1〜3:1以下、具体的には1.2:1〜2.5:1以下、より具体的には1.5:1〜2.4:1以下の範囲である、請求項1〜23のいずれか一項に記載の組成物。
  25. 前記ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂が、以下の一般式(I)
    −O−[R−O−Ph−CR−Ph−O]−Qの本質部分、
    及び/又は以下の一般式(Ia)
    −O−Ph−CR−Ph−O−[CHCH(OH)CH−O−Ph−CR−Ph−O]−Qの本質部分、
    及び/又は以下の一般式(II)
    −O−[R−O−Ph−R−Ph−O]−Qの本質部分、
    及び/又は以下の一般式(IIa)
    −O−Ph−R−Ph−O−[CHCH(OH)CH−O−Ph−R−Ph−O]−Qの本質部分
    を含み、
    式(I)及び式(Ia)において、
    Rが、独立して、H、CH、Ph、CF、又はCHCHであり、
    式(II)及び式(IIa)において、
    −R−が、メタ−C(CHPhC(CH−、パラ−C(CHPhC(CH−、−C(CCl)−、−C(C10)−、−C(CHCH(CH)CHC(CHCH)−、又は−S(O)−であり、
    式(I)及び式(II)において、
    −R−が、−CHCH(OH)CH−又は−C(O)−であり、nが1以上であり、
    式(Ia)及び式(IIa)において、nが、0又は1以上であり、
    式(I)、式(Ia)、式(II)、及び式(IIa)において、Phの第3位置の基(−CR−又は−R−が、適用可能であれば、第1位置であるように表される)が、独立して、H、CH、CH(CH、又はPhであって、
    及びQが、同一であるか、又は異なってもよい末端基を表す、請求項1〜24のいずれか一項に記載の組成物。
  26. 及びQが、独立して、エポキシ基、α−グリコール基、フェノキシ基、ビニルエステル基、アルコール基、アミド基、イミド基、又はカルボニル基、具体的にはエポキシ基、α−グリコール基、及びフェノキシ基である、請求項25に記載の組成物。
  27. 前記ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂が、式(Ia)又は式(IIa)による本質部分を含み、式中、Q及びQが、独立して、エポキシ基又はα−グリコール基である、請求項25又は26に記載の組成物。
  28. 前記ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂が、式(Ia)又は式(IIa)による本質部分を含み、式中、Q及びQが、両方ともCHCH(−O−)CHであり、Phの第3位置の基がHであり、Rが、独立して、H又はCHである、請求項25〜27のいずれか一項に記載の組成物。
  29. 前記ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂が、式
    Figure 2014501629
    による本質部分を含む、請求項1〜28のいずれか一項に記載の組成物。
  30. 前記ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂が、複数の本質部分を含む請求項25〜29のいずれか一項に記載の組成物。
  31. 前記nの平均値が最大8、具体的には0.2〜最大8の範囲、より具体的には1〜最大7以下の範囲、更により具体的には2〜最大6以下である、請求項25〜30のいずれか一項に記載の組成物。
  32. 前記ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂の前記数平均分子量が、最大2800、具体的には350〜最大2800であり、及び/又は前記ビスフェノール及び/又はビスフェノール誘導体系樹脂が、100℃未満、具体的には90℃未満、より具体的には80℃未満の軟化点及び/又は融解点を有する、請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物。
  33. 請求項1〜32のいずれか一項に記載の組成物から作製されたレンズブロック。
  34. 加工される光学基材をブロッキングする方法であって、
    a)加工される面と概ね反対側の面を有する光学基材を提供することと、
    b)前記光学基材がブロッキングされる第1の表面を有するマシンブロックを提供することと、
    c)請求項1〜32のいずれか一項に記載のレンズブロッキング組成物を提供することと、
    を含み、更に
    d)前記レンズブロッキング組成物が分配可能であるような質量流量を有するように、前記レンズブロッキング組成物を加温することと、
    e)加温したレンズブロッキング組成物を前記マシンブロックの前記第1の表面上に分配することと、
    f)光学基材の前記面がマシンブロックに概ね面するように、前記光学基材を、前記マシンブロックの前記第1の表面上に提供される前記加温したレンズブロッキング組成物上に位置付けることと、
    g)凝固するように、前記レンズブロッキング組成物を放冷する、及び/又は前記レンズブロッキング組成物を冷却することと、
    を含む、方法。
  35. 前記方法が、請求項34に記載のステップを含み、前記加工した光学基材を加工し、デブロッキングすることを更に含み、前記ステップが、
    h)前記光学基材を加工することと、
    i)加工後、前記加工した光学基材−組成物−マシンブロックアセンブリを、前記レンズブロッキング組成物の軟化又は融解の開始点以上の温度に加温することと、
    j)前記アセンブリを、1つが加工した光学基材−組成物であり、もう1つが組成物−マシンブロックである、2つのサブアセンブリになるように分離することと、
    k)前記加工した光学基材から組成物を取り除くことと、
    を含む、方法。
  36. 前記光学基材の前記面に、前記位置付けステップ(f)の前にテープが提供される、請求項34又は35に記載の方法。
  37. 前記加工した光学基材から組成物を取り除く前記ステップが、前記加工した光学基材の前記面から前記テープをはがすことを含む、請求項35に従属する請求項36に記載の方法。
  38. 前記方法が、前記テープから組成物を取り除くステップ、具体的には前記テープから再凝固した組成物を取り除くことを含む、請求項35に直接的又は間接的に従属する請求項36又は37に記載の方法。
  39. 前記マシンブロックの前記第1の表面に、加温したレンズブロッキング組成物を前記マシンブロックの前記第1の表面上に分配するステップの前にテープが提供される、請求項34〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記アセンブリを、2つのサブアセンブリになるように分離した後、前記方法が、前記マシンブロックの前記第1の表面から組成物を取り除くステップを含む、請求項35、又は請求項35に直接的若しくは間接的に依存する請求項36〜請求項39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記マシンブロックの前記第1の表面から組成物を取り除く前記ステップが、前記第1の表面から前記テープをはがすことを含む、請求項40に記載の方法。
  42. 前記方法が、前記テープから組成物を取り除くステップ、具体的には前記テープから再凝固した組成物を取り除くことを含む、請求項40又は41に記載の方法。
  43. 加温するステップが、前記光学基材に歪みを生じさせるより低い温度で行われる、請求項34〜42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記光学基材がレンズブランク、具体的には眼用レンズブランクである、請求項1〜32のいずれか一項に記載の組成物、又は請求項34〜43のいずれか一項に記載の方法。
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