JP2014240950A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】像担持体の表面移動速度や連続階調パターンの長さのばらつきの影響を受けることなく、階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを精度よく作成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写ベルト31に形成する階調補正用パターンPは、最大階調値から最小階調値まで連続的に階調値が変化している第1パターン部P1と最小階調値から最大階調値まで連続的に階調値が変化している第2パターン部P2とがベルト搬送方向に連続して配置されている連続階調パターンである。この中間転写ベルト31上の連続階調パターンPの画像濃度と地肌部の画像濃度とを所定のサンプリング周期で連続的に検出し、その検出結果に基づいて階調特性データを作成する。
【選択図】図10

Description

本発明は、多階調の画像を形成可能な画像形成装置に関するものである。
従来、この種の画像形成装置として、記録媒体上に形成される多階調画像における画像濃度を安定させるため、階調値が既知の階調補正用パターンを用いて階調特性データを作成し、出力対象の階調画像の画像データに対して階調補正を行うものが知られている。この画像形成装置では、例えば、複数の入力階調値それぞれに対応したパッチ画像部を有する階調補正用パターンを、像担持体としての中間転写ベルト上に作成し、階調補正用パターンの各パッチ画像部における濃度を濃度センサにより検出する。この階調補正用パターンの濃度の検出結果に基づいて、画像形成可能な多階調画像の階調範囲における階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを作成する。この階調特性データを用いて多階調画像の画像形成時に階調補正を行う。
上記パッチ画像部を有する階調補正用パターンを用いる場合、その階調補正用パターンに含まれるパッチ画像部の選び方が適切でないと、環境変動などで階調特性が大きく変化した場合に階調補正を適切に行うことができないおそれがある。
そこで、階調補正をより適切に行うことができるように、上記階調補正用パターンとして、入力階調値が最小階調値から最大階調値まで連続的に変化している連続階調パターンを用いる画像形成装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この画像形成装置では、所定速度で移動している中間転写ベルト上に形成された連続階調パターン(グラデーションパターン)の各部の濃度を、濃度センサにより所定のサンプリング周期で連続的に検出する。また、中間転写ベルトの移動速度とサンプリング周期と中間転写ベルト上の連続階調パターンの長さとに基づいて、上記連続階調パターンの各部の入力階調値を算出する。これらの連続階調パターンの各部における濃度の検出結果と入力階調値の算出結果とに基づいて、階調特性データを作成する。
しかしながら、上記階調補正用パターンとして連続階調パターンを用いる場合、その連続階調パターンの濃度検出位置に対応する入力階調値の算出結果のばらつきにより、階調特性データの精度が低下する。この入力階調値の算出結果のばらつきは、像担持体としての中間転写ベルトの表面移動速度のばらつきや、中間転写ベルト上の連続階調パターンの長さのばらつきで発生する。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものである。その目的は、像担持体の表面移動速度や連続階調パターンの長さのばらつきの影響を受けることなく、階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを精度よく作成することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、所定の速度で移動する表面に画像を担持可能な像担持体と、前記像担持体上に多階調画像を形成可能な画像形成手段と、前記像担持体上の画像濃度を検出する濃度検出手段と、前記画像形成手段により前記像担持体上に階調補正用パターンを形成し、前記濃度検出手段により該階調補正用パターンの画像濃度を検出し、該階調補正用パターンの画像濃度の検出結果に基づいて、前記多階調画像の形成に用いる階調範囲における階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを作成する階調特性データ作成手段と、前記階調特性データに基づいて出力対象の多階調画像の画像データを補正する階調補正手段と、を備えた画像形成装置であって、前記階調補正用パターンは、前記階調範囲における最大階調値から最小階調値まで連続的に階調値が変化している第1パターン部と該最小階調値から該最大階調値まで連続的に階調値が変化している第2パターン部とが像担持体表面移動方向に連続して配置されている連続階調パターンであり、前記階調特性データ作成手段は、前記濃度検出手段により前記像担持体上の前記連続階調パターンの画像濃度と該連続階調パターンの像担持体表面移動方向における上流側及び下流側それぞれに隣接している地肌部の画像濃度とを所定のサンプリング周期で連続的に検出し、その検出結果に基づいて前記階調特性データを作成することを特徴とするものである。
本発明によれば、画像形成可能な多階調画像の階調範囲における階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを精度よく作成することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す概略構成図。 図1の画像形成装置の画像形成部の一例を示す概略構成図。 本実施形態の画像形成装置における画像データ処理方法の流れの一例を示すブロック図。 (A)及び(B)はそれぞれグラデーションパターンを構成する代表的な面積階調パターンを例示する模式図。 階調特性が変動した際の入力画像面積率と紙上画像濃度との関係の一例を示す図。 (A)及び(B)はそれぞれ濃度センサの構成例を示す概略構成図。 比較例に係る連続階調パターンとしてのグラデーションパターンP’を示す説明図。 図7のグラデーションパターンP’の画像濃度の検出結果と階調値との関係の一例を示すグラフ。 グラデーションパターンP’の画像濃度の検出結果を用いて決定した階調特性の近似関数としての非線形関数の一例を示すグラフ。 本発明の実施形態に係るグラデーションパターンPの一例を示す説明図。 図10のグラデーションパターンPの画像濃度の検出結果(時間変化)の一例を示すグラフ。 図10のグラデーションパターンPの各濃度検出位置に対する階調値の割り当てのアルゴリズムの一例を示すフローチャート。 図10のグラデーションパターンPの画像濃度の検出結果と階調値との関係の一例を示すグラフ。 グラデーションパターンPの画像濃度の検出結果を用いて決定した階調特性の近似関数としての非線形関数の一例を示すグラフ。 本実施形態の画像形成装置における階調特性データの作成処理の一例を示すフローチャート。 感光体及び現像ローラの少なくとも一方の偏心に起因する周期的な濃度ムラ(バンディング)と、その濃度ムラを抑制するように配置されたグラデーションパターンの一例とを示す説明図。 感光体の回転位置を検出する回転位置検出手段の概略構成の一例を示す斜視図。 回転位置検出手段のフォトインタラプタの出力例を示す説明図。 本実施形態の画像形成装置において感光体(又は現像ローラ)の回転中心の偏心を考慮して形成したグラデーションパターンPを用いた階調特性データの作成処理の一例を示すフローチャート。 図19に例示した階調特性データの作成処理の制御を適用可能なパターンの他の例を示す説明図。 図20のグラデーションパターンPを含むパターンの画像濃度の検出結果(時間変化)の一例を示すグラフ。 図20のグラデーションパターンPの画像濃度の検出結果と階調値(階調換算値)との関係の一例を示すグラフ。 図20に示すグラデーションパターンPの画像濃度の検出結果を用いて決定した階調特性の近似関数としての非線形関数の一例を示すグラフ。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す概略構成図である。図2は、図1の画像形成装置の画像形成部の一例を示す概略構成図である。この画像形成装置は、画像形成部100、記録媒体供給手段としての給紙部400、画像読取手段としての画像読取部(スキャナ)200、原稿供給手段としての原稿自動搬送部(原稿自動搬送装置)300等を備えている。画像形成部100は、記録紙等の記録媒体に画像を形成する。給紙部400は、画像形成部100に対して記録紙等の記録媒体を供給する。画像読取部200は原稿画像を読み取り、原稿自動搬送部300は画像読取部200に原稿を自動給紙する。
画像形成装置の筐体内には、像担持体(中間転写体)としての無端状の中間転写ベルト31を複数の張架ローラによって張架している転写手段としての転写ユニット30が配設されている。上記複数の張架ローラは、図示しない駆動手段によって回転駆動される駆動ローラ32、従動ローラ33、2次転写バックアップローラ35等により構成されている。中間転写ベルト31は、例えば、伸びの少ないポリイミド樹脂に、電気抵抗を調整するためのカーボン粉末を分散させた材料からなっている。中間転写ベルト31は、駆動ローラ32、2次転写バックアップローラ35、従動ローラ33、4つの1次転写ローラ34によって張架されながら、駆動ローラ32の回転によって無端移動する。4つの1次転写ローラ34はそれぞれ、像担持体(潜像担持体)としての感光体1Y、1C、1M、1Kそれぞれに形成されたイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)及び黒(K)のトナー画像を中間転写ベルト31に転写するときに用いられる。
4つのプロセスユニット10Y、10C、10M、10Kの上方には、光書込手段としての光書込ユニット20が配設されている。光書込ユニット20は、出力対象の入力画像等の画像情報に基づいて、図示しないレーザー制御部によって4つの光源としての半導体レーザー(LD)(図示せず)を駆動して4つの書込光を出射する。そして、プロセスユニット10Y、10C、10M、10Kはそれぞれ潜像担持体としてのドラム状の感光体1Y、1C、1M、1K(以下、Y、C、M、Kの各色について区別しない場合は単に「感光体1」と表記する。)を備えている。この感光体1Y、1C、1M、1Kそれぞれに、光書込ユニット20から書込光が暗中にて走査されることにより、感光体1Y、1C、1M、1Kの表面にY、C、M、K用の静電潜像が形成される。
本実施形態の光書込ユニット20は、光源としての半導体レーザー(LD)、図示しない光偏向器(例えばポリゴンミラー)、図示しない反射ミラー及び光学レンズなどを備えている。この光書込ユニット20では、半導体レーザーから出射したレーザー光を光偏向器によって偏向しながら、反射ミラーで反射したり光学レンズに通したりすることにより、感光体1Y、1C、1M、1Kに対する光走査が行われる。また、光書込ユニット20としては、このような構成のものに代えて、光源としてのLEDアレイによって光走査を行うものを用いてもよい。
4つのプロセスユニット10Y、10C、10M、10Kは、現像色(現像によって形成されるトナー画像の色)が互いに異なるが構成は同じである。各プロセスユニット10Y、10C、10M、10Kの感光体1Y、1C、1M、1Kの周囲には、帯電手段としての帯電ユニット2、現像手段としての現像ユニット3、クリーニングユニット4等が配設されている。帯電ユニット2は、上記書込光による露光前に感光体の表面を帯電する。現像ユニット3は、感光体上の静電潜像を、現像剤担持体としての現像ローラ3aに担持された各色のトナーで現像する。感光体及び現像ローラ3aはそれぞれ所定の回転方向に回転可能に構成され、所定の間隙(現像ギャップ)を介して互いに対向している。クリーニングユニット4は、一次転写後の感光体の表面をクリーニングする。
光書込ユニット20により感光体1Y、1M、1C、1K上に書き込まれた静電潜像は、現像ユニット3内に存在する各色のトナーが静電的付着力によって感光体上に付着することによって現像される。その後、感光体1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像は、像担持体としての中間転写ベルト31上に順次重ね合わせて転写される。これにより、中間転写ベルト31上に所望のフルカラートナー画像(4色成分のトナー画像)が形成される。
記録紙などの記録媒体は、給紙部400の多段の給紙トレイ41−1,41−2のいずれか一つから給紙装置42により給紙され、搬送ローラ43〜45を経てレジストローラ対46に搬送される。そして、レジストローラ対46によって所定のタイミングで二次転写手段を構成するローラ(搬送ベルト36のローラ)と2次転写バックアップローラ35とのニップ部(二次転写位置)へ送られる。このニップ部(二次転写位置)で、中間転写ベルト31上で各色成分画像が重ね合されたフルカラートナー画像(4色成分のトナー画像)が一括して転写されながら、記録媒体が搬送ベルト36によって搬送される。その後、フルカラートナー画像が転写された記録媒体は、定着ユニット38を通過し、トナー画像が定着されてカラー印刷画像となり、機外の排紙トレイ39等へと排出される。
なお、図1及び図2では図示を省略しているが、画像形成装置には、制御手段としての制御部が搭載されている。制御部は、後述する各種の制御を行うマイクロコンピュータ等からなる中央処理装置(CPU)や、各種制御回路、入出力装置、クロック、タイマー、不揮発性メモリ及び揮発性メモリからなる記憶手段(記憶部)、などを備えている。この制御部の記憶手段(記憶部)には、各種の制御用プログラムや、各種センサからの出力や補正制御結果などの様々な情報が記憶されている。
上記制御部は、前記多階調画像の形成に用いる階調範囲における複数の階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを作成する階調特性データ作成手段としても機能する。この場合、制御部は、画像形成部100により感光体1や中間転写ベルト31等の像担持体上に階調補正用パターンを形成させ、濃度検出手段としての濃度センサ37により階調補正用パターンの画像濃度を検出させるように制御する。また、制御部は、上記階調補正用パターンの画像濃度の検出結果に基づいて階調特性データを作成する。この階調特性データの作成については、後述する。
次に、本実施形態の画像形成装置における出力対象(画像形成対象)の画像データ処理について説明する。ここでは、入力画像の画像データに対して画像処理及び信号処理を施し、上述の光書込ユニット20でのレーザー駆信号となるまでの概略を説明する。
図3は本実施形態の画像形成装置における画像データ処理方法の流れの一例を示すブロック図である。
まず、外部のホストコンピュータ500上のアプリケーションソフトからプリンタドライバを通した画像データが、図1に示した画像形成装置600に出力される。このとき画像データは、プリンタドライバによってPDL(ページ記述言語)に変換される。PDLで記述された画像データが入力データとして入力されると、ラスタ化処理部601において解釈され、ラスタイメージが形成される。このとき、それぞれのオブジェクトについて、例えば文字・線、写真、グラフィックス画像などの種別や属性を示す信号を生成する。そして、その信号を、入出力特性補正部602、MTFフィルタ処理部603、色補正・階調補正(「色・階調補正」と略称する)処理部604、及び擬似中間調処理部605などへ出力する。
入出力特性補正部602では、入出力特性補正信号によって所望の特性が得られるようにラスタイメージ内の各階調値を補正する。また、入出力特性補正部602は、濃度センサ出力部610からの濃度センサ37の出力を用いるとともに、不揮発メモリ及び揮発メモリから構成される記憶部606との間で情報を授受することにより、入出力特性補正信号の形成や補正動作を行う。形成した入出力特性補正信号は、記憶部606の不揮発メモリに保存され、次回からの作像に使用される。
MTFフィルタ処理部603では、ラスタ化処理部601から送られてくる属性の信号にしたがって各属性に対して最適なフィルタを選択して、強調処理を行う。MTFフィルタ処理については従来の技術と同一であるので、詳細の説明は省略する。MTFフィルタ処理を行った後の画像データは、次工程である色・階調補正処理部604に引き渡される。
色・階調補正処理部604では、次のような色補正及び階調補正など各種の補正処理を行う。色補正では、ホストコンピュータ500から入力されたPDLの色空間であるRGB色空間から、画像形成部100で用いるトナーの色からなる色空間であるCMYK色空間への色変換を行う。この色補正は、ラスタ化処理部から送られてくる属性の信号にしたがって、各属性に最適な色補正係数を用いて行う。また、階調補正では、後述の階調補正用パターンを用いて作成した階調特性データに基づいて、出力対象の多階調画像の画像データを補正する階調補正処理を行う。このように色・階調補正処理部604は、前記階調特性データに基づいて出力対象の多階調画像の画像データを補正する階調補正手段として機能する。なお、この色・階調補正処理については、従来技術と同様な処理を採用することができるため、ここでは詳細な説明は省略する。
色・階調補正処理部604における処理の後、画像データは擬似中間調処理部605に引き渡される。擬似中間調処理部605では擬似中間調処理を行ない、出力画像用データを生成する。例えば、色・階調補正処理を施されたデータに対して、ディザ法により擬似中間調処理を行う。すなわち、予め記憶されたディザマトリクスとの比較参照を行うことにより量子化を行う。
擬似中間調処理部605から出力された出力用画像データは、ビデオ信号処理部607で処理されてビデオ信号に変換される。このビデオ信号に基づいて、PWM信号生成部608において光源制御信号としてPWM信号が生成される。LD駆動部609は、PWM信号生成部608から受けたPWM信号に基づいて、光書込ユニット20の光源としての半導体レーザー(LD)を駆動するLD駆動信号を出力する。
図4(A)及び(B)はそれぞれ後述のグラデーションパターンを構成する代表的な面積階調パターンを例示する模式図である。図4(A)はドット状の面積階調パターンの一例を示す模式図であり、図4(B)はライン状の面積階調パターンの一例を示すである。ラスタ化処理部601から送られてくる属性の信号にしたがって、最適な線数とスクリーン角に設定されたディザマトリクスが選択され、最適な擬似中間調処理が施されるようになっている。
図5は、階調特性が変動した際の入力画像面積率と紙上画像濃度との関係の一例を示す図である。
周囲環境の変動や画像形成部の劣化、現像ユニット3内のトナー濃度などが変動した場合、図5の実線に示すように入力画像面積率に対して所望の階調特性が得られなくなる。一般に、同一の潜像に対しては、現像ユニット3内のトナー濃度が高く変動した場合、トナーの帯電量が低下するために付着量が増加し、全体的に紙上画像濃度が高くなる。逆に、現像ユニット3内のトナー濃度が低下した場合、トナー帯電量が増加し付着量が減少するため、全体的に画像濃度が低くなる傾向がある。このような階調特性の変動は、色を重ねた二次色や三次色の色味に大きな影響を与えるため、目標階調特性に戻すための補正が必要となる。
像担持体としての感光体1上に形成され中間転写ベルト31上に転写されたグラデーションパターン(連続階調パターン)の画像濃度は、図1や図2に示す濃度検出手段としての濃度センサ37によって検出する。
図6は、濃度検出手段としての濃度センサ37の構成例示す概略構成図である。図6(A)は黒色のトナー画像用の濃度センサの構成例を示し、図6(B)は、カラーのトナー画像用の濃度センサの構成例を示している。
図6(A)に示すように、黒濃度センサ37は、発光ダイオード(LED)等からなる発光素子371と、正反射光を受光する受光素子372とを備えている。発光素子371は中間転写ベルト31上に光を照射し、この照射光は中間転写ベルト31によって反射される。受光素子372は、この反射光のうちの正反射光を受光する。
一方、図6(B)に示すように、カラー濃度センサ37は、発光ダイオード(LED)等からなる発光素子371と、正反射光を受光する受光素子372と、拡散反射光を受光する受光素子373とを備えている。発光素子371は、黒濃度センサの場合と同様、中間転写ベルト31上に光を照射し、この照射光は、中間転写ベルト31の表面によって反射される。正反射用の受光素子372は、この反射光のうちの正反射光を受光し、拡散反射用の受光素子373は、反射光のうち拡散反射光を受光する。
発光素子371としては、例えば、発光される光のピーク波長が950[nm]であるGaAs赤外発光ダイオードを用いることができる。受光素子372,373としては、例えば、ピーク受光感度が800[nm]であるSiフォトトランジスタなどを用いることができる。なお、発光素子371及び受光素子372,373としては、ピーク波長及びピーク受光感度が上記例示したものと異なるものでもよい。また、黒濃度センサ及びカラー濃度センサと、検出対象物である中間転写ベルト31のベルト表面との間には、5[mm]程度の距離(検出距離)が設定されている。
また、本実施形態では、濃度センサ37を中間転写ベルト31の表面に対向するように設けているが、感光体1上や転写搬送ベルトに対向するように設けてもよい。濃度センサ37からの出力は所定の変換アルゴリズムによって画像濃度やトナー付着量に変換される。
図7は、比較例に係る連続階調パターンとしてのグラデーションパターンP’を示す説明図である。このグラデーションパターンP’は、前述の画像形成装置で形成可能な多階調画像の階調範囲である最小階調値(0階調)から最大階調値(255階調)までの全256階調の画像部分を含んでいる。なお、以下に示す図7のグラデーションパターンP’についての説明は、後述の図10及び図23に示すグラデーションパターンPそれぞれを構成する第1パターン部P1及び第2パターン部P2についても同様に適用可能である。
グラデーションパターンP’は、像担持体表面移動方向である中間転写ベルト移動方向(以下「ベルト搬送方向」という。)に対して間を開けずに配置した複数の等幅パッチパターンで構成されている。グラデーションパターンP’の互いに隣接する等幅パッチパターンの階調はベルト搬送方向に対して同じ大きさ(例えば、1階調、2階調)ずつ連続的に増加している。なお、グラデーションパターンP’の互いに隣接する等幅パッチパターンの階調はベルト搬送方向に対して同じ大きさ(例えば、1階調、2階調)ずつ連続的に減少してもよい。
ここで、グラデーションパターンP’の長さをL、中間転写ベルトの移動速度(以下「ベルト搬送速度」という。)をS、濃度検出のサンプリング周期をTとすると、1サンプリング周期進むにしたがって、(256/L)/(S×T)階調ずつ変化する。本比較例では、例えば、L=200[mm]、S=440[mm/s]、T=1[ms]に設定することができる。
本例では最大階調を255階調としているが、これは利用する最大階調に応じて変更して差し支えない。また、グラデーションパターンP’の1階調あたりの幅は、濃度センサ37の出力に平坦な部分ができないように、つまり常に同じ階調増加率となるように、決定することが望ましい。これは、濃度センサ37の検出スポットの直径(例えば約1[mm])よりも1階調あたりの等幅パッチパターンの幅を短くすることで実現できる。
また、後述するように、グラデーションパターンP’の濃度について検出したデータを最小二乗法により非線形関数で近似するため、非線形関数の未知パラメータ数(以下「n」と表記する。)分のデータは必ず必要である。このn個分のデータという条件を満たせない場合、データ点を通過する非線形関数が無数に存在するため、最小二乗法のみでは解が一意に定まらず、近似結果を信頼できない。
以上の点をまとめると、濃度センサ37の検出スポットの直径(以下、適宜「検出スポット径」という。)Dsは、次式(1)の条件を満たすのが好ましい。
なお、上記式(1)中のPwはグラデーションパターンにおける1階調あたりの幅であり、Ngはグラデーションパターンの階調数(例えば、256)であり、Sはベルト搬送速度(線速)であり、nは近似に用いる非線形関数の未知パラメータ数である。
また、グラデーションパターンの濃度の検出データの数としては、経験則から実用上は2n個程度のデータ数があることが望ましい。また、上記式(1)の上限側に対して下限側の制約は、上述の階調増加率が厳密に一定とならないため、距離を階調値に変換する際に誤差が生じるという影響があるのみである。生じうる誤差は最大でもグラデーションパターンに含まれる等幅パッチパターンの増加幅(1つの等幅パッチパターンごとに増える階調数)分である。
なお、本実施形態で用いた濃度センサ37の検出スポット径Dsは約1mmである。
また、本例では、グラデーションパターンP’における画像濃度の検出結果に基づいて、多階調画像の形成に用いる階調範囲における複数の階調値と画像濃度との関係を近似的に表す近似関数としての非線形関数を決定している。そして、この非線形関数を用いて、出力画像の画像データの階調補正に用いる階調特性データを作成している。上記非線形関数からなる近似関数を決定する場合、グラデーションパターンP’の画像濃度の検出データ数として、非線形関数の未知パラメータ数nの2倍程度の検出データ数は最低でも必要である。グラデーションパターンP’の1階調あたりの幅を濃度センサ37の検出スポット径との関係で前述のように設定してしまうと、ベルト搬送速度及びサンプリング周期の制約で、画像濃度の検出データ数が未知パラメータ数nを下回る場合が考えられる。このような場合は、最低でも2n点の検出データを確保できるように1階調あたりの等幅パッチパターンの幅を検出スポット径よりも長くするのが好ましい。この場合、階調増加率は厳密に一定とならないため、グラデーションパターンの複数の濃度検出位置それぞれに対応する階調値の計算時に誤差が生じるおそれがある。生じうる誤差は最大でもグラデーションパターンに含まれる等幅パッチパターンに対する階調値の増加分である。つまり、互いに隣り合う等幅パッチパターン間の階調値の差(階調変化率)の分だけ階調値の計算時に誤差が生じるおそれがある。例えば、第n階調の等幅パッチパターンにすっぽりと検出スポットが入った瞬間から、第n+1階調の等幅パッチパターンに検出スポットがかかる瞬間まで、階調変化率は0となる。そして、第n+1階調の等幅パッチパターンに検出スポットがかかった瞬間から、第n+1階調の等幅パッチパターンにすっぽりと検出スポットが収まる瞬間まで、階調が変化する。そのため、階調値の算出で生じうる誤差は最大1階調となる。仮に、2階調飛びに等幅パッチパターンを形成する場合は、階調値の算出で生じうる誤差は最大2階調となる。
図8は、図7のグラデーションパターンP’の画像濃度の検出結果の一例を示すグラフである。この例では、濃度センサ37として、図6(B)のカラー濃度センサを用いてY色のグラデーションパターンP’を検出している。図8の縦軸は、グラデーションパターンP’の画像濃度を検出する濃度センサ37の出力[V]である。図8の横軸は、図7のグラデーションパターンP’の検出先端(図中左端)を0階調とし、検出後端(図中右端)を255階調とすることにより算出した階調値(階調換算値)である。各階調値で濃度センサ出力がばらついているが、全階調(0〜255階調)の全域にわたって画像濃度の検出値が得られていることがわかる。この画像濃度の検出データから、階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを算出することができる。
図9は、グラデーションパターンP’の画像濃度の検出結果(図8)を用いて決定した階調特性の近似関数としての非線形関数の一例を示すグラフである。図9の例は、図8のグラデーションパターンP’の画像濃度の検出データに対して5次近似を適用して決定した非線形関数(近似式)である。この非線形関数ならなる近似式に基づいて、実際の多階調画像形成時における階調補正に用いる階調範囲の全体(0〜255階調)の階調値と画像濃度値との対応関係を示す階調特性データを得ることができる。この階調特性データは、階調補正テーブル又は階調変換テーブルと呼ばれる場合もある。
上記階調特性データを得た後の階調補正動作については、公知の従来技術(例えば、特許文献2の段落0003〜0004に記載の階調補正動作)のように行うことができる。例えば、多階調画像形成時に、上記階調特性データを用いて、各階調値に対する画像濃度が目標とする画像濃度になるように、すなわち目標とする階調特性になるように、出力対象の画像データに対して階調補正(γ変換)処理を行う。
また、図9の5次近似を行う際のy切片は0階調であり、これはトナーが付着してない地肌領域の階調を意味している。この地肌領域に対する濃度センサ37の出力はトナーの存在しない領域を検出することで正確な値が得られる。すなわち、予め中間転写ベルト31の露出表面を濃度センサ37で検出し、この検出値をy切片に固定して最小二乗法を適用することで、より精度が高い近似を行うことができ、高精度の近似関数(非線形関数)が得られる。
図10は、本発明の実施形態に係るグラデーションパターンPの一例を示す説明図である。本実施形態では、図10に示すように、ベルト搬送方向における先頭側から255階調〜0階調、0階調〜255階調の順に全256階調を2回含むグラデーションパターンPを用いる。このグラデーションパターンPは、255階調〜0階調に対応する第1パターン部(前半部)P1と、0階調〜255階調に対応する第2パターン部(後半部)P2とが、ベルト搬送方向に連続して配置されている。第1パターン部P1は、最大階調値(255階調)から最小階調値(0階調)まで連続的に階調値が変化している。第2パターン部P2は、最小階調値(0階調)から最大階調値(255階調)まで連続的に階調値が変化している。本実施形態のグラデーションパターンPは、前述の図7の例で示したグラデーションパターンP’を二つ組み合わせたパターンになっている。このグラデーションパターンPの第1パターン部(前半部)P1及び第2パターン部(後半部)P2それぞれのベルト搬送方向における長さは互いに同一である。
本実施形態のグラデーションパターンPの複数の濃度検出位置それぞれに対応する階調値は、前述の図7〜図9に示した比較例と同様に算出することもできるが、以下に示すように上記比較例とは異なる別の計算方法により階調値を計算することもできる。すなわち、本実施形態のグラデーションパターンPでは、そのグラデーションパターンPの両端における濃度センサ37の出力変化から、パターン開始位置とパターン終了位置とを特定することができる。例えば、中間転写ベルト31の地肌部に対する検出からグラデーションパターンPの第1パターン部P1の先端に対する検出に切り替わった時刻をパターン開始時刻とする。また、グラデーションパターンPの第2パターン部P2の後端に対する検出から中間転写ベルト31の地肌部に対する検出に切り替わった時刻をパターン終了時刻とする。そして、このパターン開始時刻とパターン終了時刻との時間差がグラデーションパターンPの全体の長さに対応する。このように特定したグラデーションパターンPのパターン開始位置及びパターン終了位置それぞれに対する階調値を255階調とすることができる。また、上記時間差とグラデーションパターンP全体の階調数(例えば、512階調=256階調×2)とに基づいて、単位時間当たりの階調値の変化率である階調変化率がわかる。従って、この階調変化率の情報と、グラデーションパターンPの複数の濃度検出位置それぞれにおける画像濃度の検出時刻とに基づいて、各濃度検出位置に対応する階調値を算出することができる。なお、この場合の階調値の算出には、中間転写ベルト31の移動速度の情報や、グラデーションパターンPの長さの情報を用いる必要がない。
図11は、図10のグラデーションパターンPの画像濃度の検出結果(時間変化)の一例を示すグラフである。この例では、濃度センサ37として、図6(B)のカラー濃度センサを用いてM色のグラデーションパターンPを検出している。図11の縦軸は、グラデーションパターンの画像濃度を検出する濃度センサ37の出力[V]である。
図11中の時刻0[s]及び1[s]それぞれのデータは、中間転写ベルト31上のパターンがない地肌領域を検出している画像濃度の検出データである。この地肌領域に対する濃度センサ出力の値は、グラデーションパターンPに対する濃度センサ出力よりも低い値である。一方、図中の時刻0.05[s]付近から0.96[s]付近までのデータは、グラデーションパターンPの領域を検出しているときの画像濃度の検出データである。時刻0.05[s]付近及び0.96[s]付近それぞれにおける濃度センサ出力の値は、図11の前半部及び後半部それぞれでの最高値となっており、グラデーションパターンPの開始端及び終了端に対応している。グラデーションパターンPのベタ部である開始端及び終了端それぞれに対する濃度センサ出力は、地肌領域に対する濃度センサ出力との間で判別すればよいため、適当な閾値を設けて容易に判別することが可能である。
上記閾値の設定方法としては、例えば次の(1)及び(2)の方法があるが、これらの方法に限定されることなく、様々な設定方法を用いることができる。
(1)予め地肌領域に対する濃度センサ出力のレベルの変動範囲を把握し、その把握した地肌領域に対する濃度センサ出力が達することのないレベルを上記閾値とする。
(2)地肌領域に対する濃度センサ出力が増加することは、グラデーションパターンPに対する濃度センサ出力が増加することにつながる。そのため、地肌領域の画像濃度を検出し、その出力の2倍程度の値を、地肌領域に対する濃度センサ出力が達することのないレベルとして、上記閾値とする。
なお、図11の例では、0.3[V]を、地肌領域に対する濃度センサ出力が達することのないレベルとして上記閾値に設定し、グラデーションパターンPの開始位置及び終了位置それぞれの時刻を特定した。また、グラデーションパターンPの中央の階調値は0階調であるため、グラデーションパターンPの中央で、濃度センサ出力が地肌領域に対する地肌レベルまで減少する。この地肌レベルへの減少はグラデーションパターンPのレイアウトから既知である。従って、この地肌レベルへ減少した時刻を、グラデーションパターンPの終了位置の時刻と誤って認識しないようにすることができる。例えば、グラデーションパターンPの開始位置を検出した後に所定のフラグを立て、その後に濃度センサ出力が上記閾値を二度またぐことでフラグを降ろし、グラデーションパターンPの終了位置を判別する、などの方法を採用できる。このような方法により、グラデーションパターンPの終了位置(時刻)の誤認識を容易に排除することができる。
図12は、図10のグラデーションパターンPの各濃度検出位置に対する階調値の割り当てのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。ここで、グラデーションパターンPの開始位置と終了位置とを識別した後、その識別した開始位置及び終了位置それぞれに対する画像濃度の検出データのサンプル番号をSt及びEdとする。このサンプル番号から階調値への変換は、図12のフローで行う。
図12において、まず、ステップS11〜S14で、グラデーションパターンPの中央のサンプル番号Ctを算出する。なお、ステップS14中の「ceil」は、数値の切り上げを行う演算子である。
ここで、式(Ed−St)/2の値が割り切れる場合は、ステップS15のように、グラデーションパターンPの画像濃度の検出データを前半と後半を分割する。一方、式(Ed−St)/2の値が割り切れない場合は、0階調であるCtは1点分しか取れなかったと判断し、ステップS16のように、グラデーションパターンPの画像濃度の検出データの前半と後半とでCtをオーバーラップさせる。
最後に、ステップS17で、上記前半及び後半の画像濃度の検出データそれぞれにおいて、互いに隣り合う検出データ間で256/(Ct−St)階調変化することを利用して、上記前半及び後半それぞれの検出データに対して0〜255階調を割り当てる。
図13は、図10のグラデーションパターンPの画像濃度の検出結果と階調値との関係の一例を示すグラフである。この例では、濃度センサ37として、図6(B)のカラー濃度センサを用いてY色のグラデーションパターンを検出している。図13の縦軸は、グラデーションパターンPの画像濃度を検出する濃度センサ37の出力[V]である。図13の横軸は、図10のグラデーションパターンPの検出先端(図中左端)及び検出後端(図中右端)それぞれを255階調とし、中央を0階調とし、図12のアルゴリズムで算出した階調値(階調換算値)である。つまり、図13は、図11の画像濃度の検出結果に対して、図12の階調値の割り当てを行った結果、得られたグラデーションパターンPの検出結果である。図13に描かれている2本線のうち、一方がグラデーションパターンPの前半(第1パターン部P1)に対する画像濃度の検出データであり、もう一方が後半(第2パターン部P2)に対する画像濃度の検出データである。これら前半及び後半の全ての検出データに対して、最小二乗法を用いて近似処理を行い、多階調画像の形成に用いる階調範囲における複数の階調値と画像濃度との関係を近似的に表す近似関数としての非線形関数を決定する。
図14は、グラデーションパターンPの画像濃度の検出結果を用いて決定した階調特性の近似関数としての非線形関数の一例を示すグラフである。図13の画像濃度の検出データに対して、前述の比較例と同様に、5次近似を適用すると、図14に示すような非線形関数からなる近似式が得られる。この非線形関数ならなる近似式に基づいて、実際の多階調画像形成時における階調補正に用いる階調範囲の全体(0〜255階調)の階調値と画像濃度値との対応関係を示す階調特性データ(階調補正テーブル、階調変換テーブル)を得ることができる。
上記階調特性データを得た後の階調補正動作については、前述と同様に、公知の従来技術(例えば、特許文献2の段落0003〜0004に記載の階調補正動作)のように行うことができる。例えば、多階調画像形成時に、上記階調特性データを用いて、各階調値に対する画像濃度が目標とする画像濃度になるように、すなわち目標とする階調特性になるように、出力対象の画像データに対して階調補正(γ変換)処理を行う。
また、図14の5次近似を行う際のy切片は0階調であり、これはトナーが付着してない地肌領域の階調を意味している。この地肌領域に対する濃度センサ37の出力はトナーの存在しない領域を検出することで正確な値が得られる。すなわち、予め中間転写ベルト31の露出表面を濃度センサ37で検出し、この検出値をy切片に固定して最小二乗法を適用することで、より精度が高い近似を行うことができ、高精度の近似関数(非線形関数)が得られる。
図15は、本実施形態の画像形成装置における階調特性データの作成処理の一例を示すフローチャートである。
図15において、まず、図10のグラデーションパターンPを中間転写ベルト31上に作像する(S1)。
次に、中間転写ベルト31上のグラデーションパターンPの画像濃度を濃度センサ37で検出する(S2)
次に、前述の図12のフローにより、グラデーションパターンPの画像濃度の各濃度検出位置(サンプル点)に階調値を割り当てる(S3)。
次に、階調値を入力とし、濃度センサ出力を出力とし、最小二乗法を用いて、階調特性について非線形関数による近似を行う(S4)。
次に、階調補正を行うために、上記非線形関数(近似式)に0〜255階調それぞれを代入し、0〜255階調それぞれに対する画像濃度を求める(S5)。
次に、入力階調に対する画像濃度が目標の画像濃度になるように、すなわち、目標の階調特性になるように、階調補正用データ(階調補正テーブル、階調変換テーブル)を作成する(S6)。
以上、上記実施形態では、階調補正用パターンとしてグラデーションパターンを用いている。このグラデーションパターンはベルト搬送方向に対して間を開けずに配置した複数の等幅パッチパターンで構成され、互いに隣接する等幅パッチパターンの階調値はベルト搬送方向に対して同じ大きさで増加又は減少するパターンである。この階調値の増減は、例えば、等幅パッチパターンごとに1階調ずつ増加したり減少したりする。また、等幅パッチパターンごとに2階調ずつ増加したり減少したりするものであってもよい。このような複数の等幅パッチパターンが等間隔で配置されたグラデーションパターンを等速移動する中間転写ベルト31上に形成し、その中間転写ベルト31上でグラデーションパターンの画像濃度を検出する。これにより、グラデーションパターンの各画像検出位置と階調値とは対応したものとなる。例えば、0〜100の全階調を10mmのグラデーションパターンに割り振ったとすれば、1mm進むごとに10の階調値が上がることになる。さらに、グラデーションパターンの画像濃度を一定の時間間隔でサンプリングして検出することで、互いに隣り合うサンプリングの画像濃度の検出位置の間隔(1サンプル進む間の距離)は一定とみなすことができる。例えば、上記例のように0〜100の全階調を10mmのグラデーションパターンに割り振った場合、そのグラデーションパターンに対して1000点のサンプリングを行ったとすれば、1サンプリングごとに0.1階調ずつ階調値が上がることになる。
ここで、上記グラデーションパターンについて検出した画像濃度の検出データに存在するノイズ成分である「ばらつき」は、次のような複合要因の重ね合わせからなるものである。すなわち、上記画像濃度の検出データのばらつきは、濃度センサ37のノイズ、中間転写ベルト31のたわみ、グラデーションパターン内部の濃度ムラ等の複合要因の重ね合わせからなるものである。そのため、上記画像濃度の検出データに存在するノイズ成分である「ばらつき」は、ランダムな正規性白色雑音を仮定して差し支えないと考えられる。従って、上記ばらつきを含む大量の画像濃度の検出データに対して非線形関数(例えばn次多項式)による近似を適用すれば、滑らかで精度のよいフィッティングが可能となり、精度の高い階調補正用データを作成することができる。従来の階調値に対する濃度を正確に検出する代わりに、上記実施形態に用に多数の階調値に対する大まかな画像濃度の検出データを取得することで、多階調画像形成に用いる全階調値に対しての濃度を精度よく補正することができる。
次に、上記実施形態に係る画像形成装置において感光体1の回転中心や現像ローラ3aの回転中心が偏心している場合を考慮したグラデーションパターンPの形成について説明する。
まず、感光体1の回転中心が偏心している場合について検討する。感光体1の回転中心が偏心していない場合、感光体1及び現像ローラ3aそれぞれの断面形状が真円であると仮定すると、現像ローラ3aの外周面と感光体1の外周面との間の距離である現像ギャップは、一定値となる。しかし、感光体1の回転中心が偏心している場合、現像ギャップは一定値とならないで感光体1の回転に伴って変動する。このような現像ギャップの変動は感光体1の表面移動方向である副走査方向の濃度ムラ(以下「バンディング」という。)の原因となることが知られている。上記実施形態に係る画像形成装置で用いるグラデーションパターンPの検出についても、上記バンディングは影響を与えるため、以下に示すように、バンディングの影響を考慮したグラデーションパターンP内のパターン配置が必要である。
ここで、極座標上で現像ギャップの変動を具体的に導出する。この現像ギャップの変動の導出は、互いに同じ回転中心をもつ円A及び円Bを想定し、回転中心が偏心している円Aの表面と回転中心が偏心していない円Bの表面との間の距離を考えることと等価である。各パラメータを次のように定義する。
円Aの半径:R(感光体1の真の中心と感光体1の外周面との距離に相当)
円Bの半径:R(現像ローラ3aの真の中心と現像ローラ3aの外周面との距離に相当)
円Aの真の中心と回転中心との距離:d
円Aの回転角:θ
円Aの外周面と円Bの外周面との距離:X
円Aの外周面と円Bの外周面との距離Xは、回転角θの関数として、次の式(2)のように導出することができる。この式(2)に示すXが、現像ギャップの周期的な変動に相当する。
仮に円A(感光体1)の偏心がなく、円A(感光体1)の回転中心が真の中心と一致する(d=0)ならば、XはR−Rとなり、回転角θによらず一定である。
一方、円A(感光体1)の偏心があり、円A(感光体1)の回転中心が真の中心と一致しない(d>0)ならば、X(現像ギャップ)に周期的な変動成分が現れる。
しかし、感光体の場合、回転中心を真の中心周りのある公差範囲内に収めるのが一般的であり、R≫dと仮定してもよいと考えられる。この場合、式(2)の右辺第3項は近似的にRとみなすことができる。すなわち、式(2)の周期成分は右辺第二項のcos成分のみを考えればよい。画像上には感光体1周分、すなわち2πR周期の正弦波が現れることになる。
一般的な正弦波は、初期位相をφ、回転角をθとおくと、sin(θ+φ)で表すことができる。ここで、前述の図11に示したグラデーションパターンPの第1パターン部P1と第2パターン部P2との境界において、φ=Nπ(N=0,1,2・・・。簡単のため、以降の記載ではφ=0に統一する。)とすることができれば、次式(3)が成り立つ。
従って、回転角θの基準(原点)を第1パターン部P1と第2パターン部P2との境界に取り、同一階調について濃度検出データを平均するだけで、パターン長に関わらず、上記濃度ムラ(バンディング)を相殺できることになる。
以上示した感光体1が偏心している場合の検討及びその結果は、現像ローラ3aが偏心し且つ感光体1が偏心していない場合も考えることで、現像ローラ3aが偏心している場合についても同様に展開できる。
初期位相φ=0とするためには、回転中心が偏心している感光体1(又は現像ローラ3a)の初期位相φを特定する必要がある。初期位相φの検出手段としては、例えば、後述するように光学的な検知手段であるフォトインタラプタなどを用いることができる。初期位相φを検出した後、グラデーションパターンの書き込みタイミングをφの分だけずらせば、グラデーションパターンの中央においてφ=0を実現できる。
次に、感光体1や現像ローラ3aの偏心に起因した周期的な濃度ムラ(バンディング)を抑制できる適切なグラデーションパターンのより具体的な配置例について説明する。
図16は、感光体1及び現像ローラ3aの少なくとも一方の偏心に起因する周期的な濃度ムラ(バンディング)と、その濃度ムラを抑制するように配置されたグラデーションパターンの一例とを示す説明図である。
図16に示す255階調〜0階調(第1パターン部)P1及び0階調〜255階調(第2パターン部)P2を1階調ずつ含むグラデーションパターンPにおいて、1階調あたりの幅をPwとする。グラデーションパターンPの中央(第1パターン部P1及び第2パターン部P2の境界)からの距離xにおける階調yは、次の式(4)及び(5)で示される。但し、x軸における第1パターン部P1側の方向をマイナス方向とする。また、演算子「floor」は、小数点以下を切り捨てる演算すなわち「切り捨て整数化」の演算を示す演算子である。
また、グラデーションパターンPの濃度を検出する濃度センサ37の検出スポット径を前述の範囲内に設定していれば、階調変化は連続的なものとみなせる。従って、上記式(4)及び(5)は次の式(6)及び(7)としても差し支えない。
すなわち、グラデーションパターンの中央から同一の距離においては、同一の階調を検出していることがわかる。以降、ある階調におけるトナー付着量をf(y)で表現する。
前述のとおり、現像ギャップの周期的な変動に起因する濃度ムラ(バンディング)は、次式(8)で示されるように、中間転写ベルト31上のトナー付着量g(y)の変化として現れる。ここで、θは感光体1(又は現像ローラ3a)の回転角であり、φは感光体1(又は現像ローラ3a)の初期位相であり、yは階調である。
但し、上記式(8)中のg(y)は現像ギャップの変動がトナーに付着量に与える係数である。この係数g(y)は、引数の階調yによって変動するため、関数の形で記載している。すなわち、階調yによって現像されるトナー量が変わるため、濃度ムラのレベルも変わるともいえる。
また、三角関数の公式より、sin(−θ)=−sin(θ)である。従って、感光体1(又は現像ローラ3a)の回転角θの基準(原点)をパターン中央とし、そのときのφが0ならば、上記階調yにおける濃度ムラのセンサ出力εは、次の式(9)及び(10)となる。
上記式(9)及び(10)で算出される階調yに対する値εを、グラデーションパターンPの第1パターン部P1及び第2パターン部P2の階調yにおける濃度検出データのセンサ出力に重畳する。これにより次の式(11)及び(12)のような補正後のセンサ出力が得られる。

上記式(11)の第1パターン部P1に対する補正後のセンサ出力と上記式(12)の第2パターン部P2に対する補正後のセンサ出力との平均を取ると、上述の三角関数の公式から、f(y)のみが残る。但し、以上の議論が成り立つのはφ=0の場合である。
前述の初期位相φ=0を実現するためには、偏心が発生している感光体1(又は現像ローラ3a)の回転位置を検出する回転位置検出手段70が必要となる。
図17は、感光体1の回転位置を検出する回転位置検出手段の概略構成の一例を示す斜視図である。なお、図17は、感光体1の回転位置を検出する場合について示しているが、現像ローラ3aの回転位置を検出する場合も同様に構成することができる。
図17において、感光体1の回転中心軸をなす軸76が、カップリング77を介して駆動モータ78の出力軸である軸79に接続されている。そして、駆動モータ78の駆動によって感光体1が回転駆動されるようになっている。回転位置検出手段70は、光学的検知手段であるフォトインタラプタ71の他に、軸79と一体に設けられ軸79の回転に伴って回転移動する遮光部材72を有している。遮光部材72は、感光体1の回転に従い、感光体1が所定の回転位置に移動したときにフォトインタラプタ71によって検出される。これにより、フォトインタラプタ71は、感光体1の所定の回転位置を検出するようになっている。
図18は、回転位置検出手段70のフォトインタラプタ71の出力例を示す説明図である。
図18において、感光体1と同期して回転する遮光部材72がフォトインタラプタ71を通過するときに出力がほぼ0Vまで低下していることが分かる。この出力低下部のエッジを利用して、感光体1の回転位置を検出することができる。また、フォトインタラプタ71の出力が低下した出力低下部の間隔が、感光体1(又は現像ローラ3a)の一周分に相当する。この回転位置検出手段70のフォトインタラプタ71の出力と、グラデーションパターンPの濃度を検出する濃度センサ37の出力とに基づいて、感光体1(又は現像ローラ3a)の回転位置と、グラデーションパターンPの濃度ムラとの関係を把握できる。しなわち、感光体1(又は現像ローラ3a)の回転位置と、感光体1(又は現像ローラ3a)の偏心による現像ギャップの変動に起因した濃度ムラとの関係を把握することができる。
前述の制御部は、回転位置検出手段70で検出した感光体1(又は現像ローラ3a)の回転位置に基づいて、グラデーションパターンPを形成するときの感光体1への書き込みタイミングを制御する。具体的には、例えば次のように制御する。まず、制御部は、回転位置検出手段70で感光体1の回転位置を検出しながら、グラデーションパターン形成に対応付けて予め設定された所定の書き込みタイミングの初期設定値に基づいて、目標濃度が均一のベタ画像の感光体1への書き込みを開始する。そして、制御部は、中間転写ベルト31上に形成されたベタ画像のベルト搬送方向に正弦波状に発生した濃度の変化(濃度ムラ)を濃度センサ37で検出し、そのベタ画像の濃度ムラの検出データと感光体1の回転位置の測定データとを対応付けて記憶する。その後、制御部は、グラデーションパターンPの中央(第1パターン部P1及び第2パターン部P2の境界)に対応する位置における正弦波状の濃度ムラの位相を感光体1の初期位相φとして求める。グラデーションパターンPを形成する際は、制御部は、上記初期設定φ=0になるように、グラデーションパターン形成に対応付けて予め設定された所定の書き込みタイミングの初期設定を補正する。そして、その補正された書き込みタイミングの設定値と、回転位置検出手段70の出力とに基づいて、グラデーションパターンPを形成するときの感光体1への書き込みを制御する。なお、現像ローラ3aの回転位置を検出する場合も、同様に制御することができる。
図19は、本実施形態の画像形成装置において感光体1(又は現像ローラ3a)の回転中心の偏心を考慮して形成したグラデーションパターンPを用いた階調特性データの作成処理の一例を示すフローチャートである。
図19において、まず、前述の処理手順により、グラデーションパターンPの中央(第1パターン部P1及び第2パターン部P2の境界)に対応する位置における正弦波状の濃度ムラの位相を感光体1(又は現像ローラ3a)の初期位相φとして求める(S11)。この初期位相φは装置レイアウトにのみ依存するため、本ステップS11は一度実行しておけば以後行う必要はない。
次に、上記初期設定φ=0になるように、グラデーションパターン形成に対応付けて予め設定された所定の書き込みタイミングの初期設定を補正する。そして、この補正された書き込みタイミングの設定値と、回転位置検出手段70の出力とに基づいて、φ=0になるように図10のグラデーションパターンPを中間転写ベルト31上に作像する(S12)。
次に、中間転写ベルト31上のグラデーションパターンPの画像濃度を濃度センサ37で検出する(S13)
次に、前述の図12のフローにより、グラデーションパターンPの画像濃度の各濃度検出位置(サンプル点)に階調値を割り当てる(S14)。
次に、階調値を入力とし、濃度センサ出力を出力とし、最小二乗法を用いて、階調特性について非線形関数による近似を行う(S15)。
次に、階調補正を行うために、上記非線形関数(近似式)に0〜255階調それぞれを代入し、0〜255階調それぞれに対する画像濃度を求める(S16)。
次に、入力階調に対する画像濃度が目標の画像濃度になるように、すなわち、目標の階調特性になるように、階調補正用データ(階調補正テーブル、階調変換テーブル)を作成する(S17)。
上記図19に例示した階調特性データの作成処理の制御を行うことにより、感光体1(又は現像ローラ3a)に偏心がある場合でも、階調補正用データ(階調補正テーブル、階調変換テーブル)を精度よく作成することができる。
なお、上記図19に例示した階調特性データの作成処理の制御は、図10のグラデーションパターンP以外のパターン配置を有するグラデーションパターンを形成する場合にも同様に適用することができる。
図20は、図19に例示した階調特性データの作成処理の制御を適用可能なパターンの他の例を示す説明図である。
図20のパターンは、上記濃度センサ37に対して時定数が20[ms]程度の1次バタワース型ローパスフィルタを回路実装した場合に好適なパターンである。このローパスフィルタを回路実装した場合は、電気的な高周波ノイズを除去できるだけでなく、サンプリング周波数以上で起こるグラデーションパターン内の濃度(トナー付着量)のばらつきや、中間転写ベルト31のばたつきなどの影響を除去できる。従って、高精度な濃度(トナー付着量)の検出を実現することができる。
図20に示すグラデーションパターンPは、ベルト搬送方向における先頭側から255階調〜0階調(第1パターン部)P1及び0階調〜255階調(第2パターン部)P2の順に全256階調を2回含むグラデーションパターンである。このグラデーションパターンPのベルト搬送方向における先頭側に255階調のセンサ特性の遅れ補償用パターンP3を有している。
遅れ補償用パターンP3は、濃度センサ37がローパス特性を持つために急激な変化についていけず一定時間分応答が遅れる分を補償する目的のものである。この遅れ補償用パターンP3は、次のような副走査方向の長さを有する。この副走査方向の長さは、濃度センサ37の直下に形成した副走査方向に十分な長さを持つベタパターンに対する濃度センサ37の応答又は濃度センサ37の回路定数や伝達関数から整定時間を計算し、求まった整定時間にベルト搬送速度を乗じた長さである。遅れ補償用パターンP3の主走査方向の長さはグラデーションパターンPと同じ長さである。
ここで、「整定時間」は、制御分野で用いられる用語であり、一般的に、「ステップ応答が定常値の許容範囲(通常±2%(2%整定時間)又は±5%(5%整定時間)の範囲)に入るまでにかかる時間」と定義される。「ステップ応答」は、時刻t<0において0且つ時刻t≧0において1を示すステップ入力をシステムに印加したときの出力応答である。もし、システムがBIBO安定であれば、周波数応答の原理より、無限時間経過後の応答は周波数=0、すなわち直流に対する応答であるといえる。しかし、直流以外のモードが許容範囲内に全て収束していれば、近似的に残りを直流の応答と見なすことができる。すなわち、整定時間が経過した後の応答を直流成分としてみることができる。
上記「整定時間」の一般的な定義に対し、本例では、「整定時間」を、「十分なベルト搬送方向(副走査方向)の長さを持つベタの帯パターンに対する応答が定常値の±2[%]に入るまでにかかる時間」と定義する。ただし、ローパスフィルタ(LPF)は線形時不変システムなので、整定時間はベタ濃度レベルに関わらず、一定値入力に対する時間として規定することができる。この定義に則り、整定時間を測定したところ20[ms]であった。よって、ベルト搬送方向の長さが最低でも20[ms]×440[mm/s]=8.8[mm]分の遅れ補償用パターンP3を、遅れ補償用にグラデーションパターンPに追加すればよいことが分かる。なお、本例では、若干余裕を持たせ、遅れ補償用パターンP3のパターン長を10[mm]としている。
なお、グラデーションパターンPのベルト搬送方向の先頭側のみに、遅れ補償用パターンP3が必要である理由は、次の通りである。すなわち、中間転写ベルト31の地肌部からグラデーションパターンPの255階調へと変化する際には、グラデーションパターンPの等幅パッチパターンを濃度センサ37によって正しく検出が開始できるまでには整定時間分の遅れが必要となる。一方、グラデーションパターンPのベルト搬送方向後端側の255階調から中間転写ベルト31の地肌部へと変化する際には、濃度センサ37で地肌部の検出を正しく開始できるまでに整定時間分遅れるだけである。よって、濃度センサ37によるグラデーションパターンPの等幅パッチパターンの検出には影響がない。
図21は、図20に示すグラデーションパターンPを含むパターンの画像濃度を濃度センサ37で検出した検出結果(時間変化)の一例を示すグラフである。図21の縦軸は、グラデーションパターンPを含むパターンの画像濃度を検出する濃度センサ37のセンサ出力[V]である。図21の横軸は、濃度センサ37による検出開始時からの時刻である。
図21中の時刻0[ms]から時刻195[ms」まで、及び、時刻1130[ms]以降の区間のデータは、中間転写ベルト31の地肌部の領域を検出しているときの画像濃度の検出データである。また、図21中の時刻195[ms]から時刻218[ms]までの区間のデータは、遅れ補償用パターンP3の領域を検出しているときの画像濃度の検出データである。また、図21中の時刻218[ms]から時刻1130[ms]までの区間のデータは、グラデーションパターンPの領域を検出をしているときの画像濃度の検出データである。
図20に示したパターンのうち遅れ補償用パターンP3以外のグラデーションパターンPでは、画像面積率が単調に推移するため、距離を画像面積率に置き換えることができる。また、グラデーションパターンPの終了端(時刻1130[ms])に対するセンサ出力と、中間転写ベルト31の地肌部に対するセンサ出力との差が大きい。そのため、本例では、グラデーションパターンPの終了端のセンサ出力と、中間転写ベルト31の地肌部のセンサ出力との差異が大きいことを利用して、センサ出力が0.5[V]を初めて下回った部分を255階調とする。そして、そこから456[ms]前までを第2パターン部P2と判別し、第2パターン部P2の後端から456[ms]前までを第1パターン部P1と判別することが可能である。
図22は、図20に示すグラデーションパターンPの画像濃度の検出結果と階調値(階調換算値)との関係の一例を示すグラフである。つまり、図22は、図21に示した画像濃度の検出結果に対して階調値の割り当てを行った結果、得られたグラデーションパターンPの検出結果である。
なお、図22においては、前述のn次多項式による近似を行う際に、255の6乗のような極端に大きい値を扱うことで数値条件が悪くなることを防ぐために、横軸の階調は最大階調(255階調)を1に規格化している。そして、階調0から階調1.0の範囲でスケーリングしてある。また、図22に描かれている2本線のうち、一方がグラデーションパターンPの第1パターン部P1に対する画像濃度の検出データであり、もう一方が第2パターン部P2に対する画像濃度の検出データである。
図22から、階調=1.0(=255階調相当)近辺のセンサ出力が、グラデーションパターンPの第2パターン部P1及び第2パターン部P2共に、正しく取得できていることがわかる。
次に、グラデーションパターンPの前半及び後半の全ての検出データに対して、最小二乗法を用いて近似処理を行い、多階調画像の形成に用いる階調範囲における複数の階調値と画像濃度との関係を近似的に表す近似関数としての非線形関数を決定する。
図23は、図20に示すグラデーションパターンPの画像濃度の検出結果を用いて決定した階調特性の近似関数としての非線形関数の一例を示すグラフである。図22の画像濃度の検出データに対して5次近似を適用すると、図23に示すような非線形関数からなる近似式が得られる。この非線形関数ならなる近似式に基づいて、実際の多階調画像形成時における階調補正に用いる階調範囲の全体(0階調〜255階調)の階調値と画像濃度値との対応関係を示す階調特性データを得ることができる。この階調特性データは、階調補正テーブル又は階調変換テーブルと呼ばれる場合もある。
上記階調特性データを得た後の階調補正動作については、前述のように、公知の従来技術(例えば、特開2011−109394号公報の段落0003〜0004に記載の階調補正動作)のように行うことができる。例えば、多階調画像形成時に、上記階調特性データを用いて、各階調値に対する画像濃度が目標とする画像濃度になるように、すなわち目標とする階調特性になるように、出力対象の画像データに対して階調補正(γ変換)処理を行う。
また、図23の5次近似を行う際のy切片は0階調であり、これはトナーが付着してない地肌部の階調を意味している。この地肌部に対する濃度センサ37の出力はトナーの存在しない領域を検出することで正確な値が得られる。すなわち、予め中間転写ベルト31の露出表面を濃度センサ37で検出し、この検出値をy切片に固定して最小二乗法を適用することで、より精度が高い近似を行うことができ、高精度の近似関数(非線形関数)が得られる。
また、ソフト・ハード的な不具合で、グラデーションパターンPの一部が中間転写ベルト31上に形成されない場合が想定される。この場合、グラデーションパターンPの終了端から遅れ補償用パターンP3の開始端までのサンプル点数が決まっている。そのため、グラデーションパターンPの終了端から、このサンプル点数分さかのぼった部分が、グラデーションパターンPの終了端の閾値条件を満たさない場合は、正しく遅れ補償用パターンP3が形成されていないとして、エラー処理を行うことができる。
以上示した図20のグラデーションパターンPを用いる場合も、前述の図19と同様に、感光体1(又は現像ローラ3a)の回転中心の偏心を考慮して形成し、階調特性データを作成するように制御できる。従って、感光体1(又は現像ローラ3a)に偏心がある場合でも、階調補正用データ(階調補正テーブル、階調変換テーブル)を精度よく作成することができる。
なお、上記実施形態では、階調補正用データ(階調補正テーブル、階調変換テーブル)における最大階調の階調値が255階調の場合について説明したが、この最大階調の階調値は255階調に限定されるものではない。階調補正用データにおける最大階調の階調値は、その階調補正用データを利用する多階調画像形成時の階調範囲の最大階調に応じて設定してもよい。
また、上記実施形態では、グラデーションパターンPを中間転写ベルト31に形成する場合について説明したが、グラデーションパターンPは、感光体や、記録媒体を搬送する搬送ベルト等の他の像担持体に形成してもよい。
また、上記実施形態では、第1パターン部P1及び第2パターン部P2それぞれのベルト搬送方向における長さが互いに同一であるグラデーションパターンPを用いているが、他の構成のグラデーションパターンを用いてもよい。例えば、第1パターン部P1及び第2パターン部P2それぞれのベルト搬送方向における長さが互いに異なるグラデーションパターンPを用いてもよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
所定の速度で移動する表面に画像を担持可能な中間転写ベルト31などの像担持体と、前記像担持体上に多階調画像を形成可能な画像形成部100などの画像形成手段と、前記像担持体上の画像濃度を検出する濃度センサ37などの濃度検出手段と、前記画像形成手段により前記像担持体上に階調補正用パターンを形成し、前記濃度検出手段により該階調補正用パターンの画像濃度を検出し、該階調補正用パターンの画像濃度の検出結果に基づいて、前記多階調画像の形成に用いる階調範囲における複数の階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを作成する制御部などの階調特性データ作成手段と、前記階調特性データに基づいて出力対象の多階調画像の画像データを補正する階調補正手段と、を備えた画像形成装置であって、前記階調補正用パターンは、前記階調範囲における最大階調値から最小階調値まで連続的に階調値が変化している第1パターン部P1と該最小階調値から該最大階調値まで連続的に階調値が変化している第2パターン部P2とが像担持体表面移動方向に連続して配置されているグラデーションパターンPなどの連続階調パターンであり、前記階調特性データ作成手段は、前記濃度検出手段により前記像担持体上の前記連続階調パターンの画像濃度と該連続階調パターンの像担持体表面移動方向における上流側及び下流側それぞれに隣接している地肌部の画像濃度とを所定のサンプリング周期で連続的に検出し、その検出結果に基づいて前記階調特性データを作成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、連続階調パターンが形成されていない像担持体の地肌部から、連続階調パターンの像担持体表面移動方向の上流側における最大階調値を有する端部にかけて、画像濃度が連続的に検出される。この地肌部と連続階調パターンの上流側端部との境界部では、画像濃度の検出値が大きく上昇するように変化するため、連続階調パターンの開始位置を精度よく検出できる。また、連続階調パターンの像担持体表面移動方向の下流側における最大階調値を有する端部から、連続階調パターンが形成されていない像担持体の地肌部にかけて、画像濃度が連続的に検出される。この連続階調パターンの下流側端部と地肌部との境界部では、画像濃度の検出値が大きく下降するように変化するため、連続階調パターンの終了位置を精度よく検出できる。従って、像担持体の表面移動速度や連続階調パターンの長さのばらつきがあっても、連続階調パターンの開始位置及び終了位置を精度よく検出することができる。しかも、連続階調パターン内における階調値の分布は既知である。よって、連続階調パターンにおける画像濃度の各検出位置における階調値を精度よく算出できる。
更に、画像濃度が連続的に検出される連続階調パターンの上流側端部と下流側端部との間では、多階調画像の形成に用いる階調範囲における最大階調値から最小階調値にかけて連続的に変化している。そのため、階調範囲の全体にわたって連続的に変化している各階調値に対応する画像濃度を検出することができる。
以上のように、像担持体の表面移動速度や連続階調パターンの長さのばらつきがあっても、連続階調パターンにおける画像濃度の各検出位置における階調値を精度よく算出できる。しかも、その連続階調パターンにおける階調範囲の全体にわたって連続的に変化している各階調値に対応する画像濃度を検出することができる。従って、像担持体の表面移動速度や連続階調パターンの長さのばらつきの影響を受けることなく、階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを精度よく作成することができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、前記階調特性データ作成手段は、前記連続階調パターンの検出結果に基づいて、前記多階調画像の形成に用いる階調範囲における複数の階調値と画像濃度との関係を近似的に表す近似関数を決定し、その近似関数を用いて前記階調特性データを作成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、前記複数の階調値と画像濃度との関係を近似的に表す近似関数を決定することにより、各検出位置における画像濃度の検出値のノイズ等によるばらつきの影響を軽減できる。しかも、近似関数を用いることにより、検出位置に対応する階調値以外の階調値に対する画像濃度を得ることができる。従って、連続階調パターンにおける検出位置の数を増やすことなく、階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データをより精度よく作成することができる。
(態様C)
上記態様Bにおいて、前記近似関数の決定に用いる階調値が0の場合の画像濃度として、前記像担持体の地肌領域に対する画像濃度の検出結果を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、階調値が0の場合の画像濃度の精度が高まるので、前記近似関数における低階調側の画像濃度の安定化及び高精度化を図ることができる。
(態様D)
上記態様B又はCにおいて、前記連続階調パターンの像担持体表面移動方向における1階調値あたりの長さと、前記濃度検出手段の検出スポットの直径とが、1階調あたりの長さ≦濃度検出手段の検出スポットの直径<1階調あたりの長さ×階調数/(像担持体表面移動速度×近似関数の未知パラメータ数)の関係を満たす。
これによれば、上記実施形態について説明したように、前記近似関数の精度を高めることができる。
(態様E)
上記態様A乃至Dのいずれかにおいて、前記階調特性データ作成手段は、前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記像担持体の地肌部に対する検出から前記連続階調パターンの第1パターン部の先端に対する検出に切り替わった時刻と、前記連続階調パターンの第2パターン部の後端に対する検出から前記像担持体の地肌部に対する検出に切り替わった時刻とに基づいて、前記連続階調パターンの複数の濃度検出位置それぞれに対応する階調値を算出する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、高い精度が得やすいクロックの出力に基づいて、連続階調パターンにおける画像濃度の各検出位置における階調値を算出できるようになる。従って、連続階調パターンにおける画像濃度の各検出位置における階調値をより精度よく算出できる。
(態様F)
上記態様A乃至Eのいずれかにおいて、前記連続階調パターンの像担持体表面移動方向における1階調値あたりの長さは、前記濃度検出手段の検出スポットの直径よりも短い。
これによれば、上記実施形態について説明したように、前記連続階調パターンにおける画像濃度が連続的に検出される各検出位置における階調値が単調に変化し、その変化率も連続階調パターンの全体にわたって一定になる。従って、上記近似関数の精度が高まる。
(態様G)
上記態様A乃至Fのいずれかにおいて、前記連続階調パターンの第1パターン部P1及び第2パターン部P2それぞれの像担持体表面移動方向における長さが同一である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、連続階調パターンの第1パターン部P1及び第2パターン部P2それぞれにおいて、互いに同じ階調値に対応する複数の画像濃度を検出することができる。従って、各階調値に対する画像濃度の検出値のノイズ等によるばらつきの影響をより確実に軽減できる。
(態様H)
上記態様A乃至Fのいずれかにおいて、前記連続階調パターンの第1パターン部P1及び第2パターン部P2それぞれの像担持体表面移動方向における長さが互いに異なる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、連続階調パターンの第1パターン部P1及び第2パターン部P2それぞれにおいて、互いに異なる階調値に対応する画像濃度を検出することができる。従って、画像濃度を検出する階調値の数が多くなり、階調値に対するデータが密になるため、階調特性データをより精度よく作成することができる。上記近似関数を決定する場合は、近似関数の精度よく決定することができる。
(態様I)
上記態様A乃至Hのいずれかにおいて、感光体1などの像担持体は、表面が所定の速度で移動するように回転駆動され、像担持体の回転位置を検出する回転位置検出手段70を更に備え、前記階調特性データ作成手段は、像担持体の偏心によって表面移動方向に生じた正弦波状の画像濃度ムラと、回転位置検出手段によって検出された像担持体の回転位置との関係を示すデータを取得し、その画像濃度ムラと像担持体の回転位置との関係を示すデータに基づいて、連続階調パターンの第1パターン部との第2パターン部との境界に、前記正弦波状の画像濃度ムラのNπ(N=整数)の位相が位置するように、像担持体上に連続階調パターンを形成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、第1パターン部との第2パターン部との境界を中心として第1パターン部の画像濃度の検出結果との第2パターン部の画像濃度の検出結果との平均をとることにより、上記画像濃度ムラを相殺できる。従って、像担持体に偏心がある場合でも、その偏心に起因する画像濃度ムラの影響を抑制して階調補正用データ(階調補正テーブル、階調変換テーブル)を精度よく作成することができる。
(態様J)
上記態様A乃至Hのいずれかにおいて、前記画像形成手段は、表面が所定の速度で移動するように感光体1などの像担持体が回転駆動され、その像担持体に形成された潜像を、像担持体に対向する現像ローラ3aなどの現像剤担持体に担持された現像剤で現像することにより像担持体上の画像を形成するように構成され、現像剤担持体の回転位置を検出する回転位置検出手段70を更に備え、前記階調特性データ作成手段は、現像剤担持体の偏心によって像担持体の表面移動方向に生じた正弦波状の画像濃度ムラと、回転位置検出手段によって検出された現像剤担持体の回転位置との関係を示すデータを取得し、その画像濃度ムラと現像剤担持体の回転位置との関係を示すデータに基づいて、連続階調パターンの第1パターン部との第2パターン部との境界に、前記正弦波状の画像濃度ムラのNπ(N=整数)の位相が位置するように、像担持体上に連続階調パターンを形成する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、第1パターン部との第2パターン部との境界を中心として第1パターン部の画像濃度の検出結果との第2パターン部の画像濃度の検出結果との平均をとることにより、上記画像濃度ムラを相殺できる。従って、現像剤担持体に偏心がある場合でも、その偏心に起因する画像濃度ムラの影響を抑制して階調補正用データ(階調補正テーブル、階調変換テーブル)を精度よく作成することができる。
1(1Y、1C、1M、1K) 感光体
3a 現像ローラ
10Y、10C、10M、10K プロセスユニット
30 転写ユニット
31 中間転写ベルト
37 濃度センサ
100 画像形成部
200 画像読取部(スキャナ)
300 原稿自動搬送部(原稿自動搬送装置)
400 給紙部
600 画像形成装置
604 色・階調補正処理部
P グラデーションパターン
P1 第1パターン部
P2 第2パターン部
特開2006−284892号公報 特開2011−109394号公報

Claims (10)

  1. 所定の速度で移動する表面に画像を担持可能な像担持体と、
    前記像担持体上に多階調画像を形成可能な画像形成手段と、
    前記像担持体上の画像濃度を検出する濃度検出手段と、
    前記画像形成手段により前記像担持体上に階調補正用パターンを形成し、前記濃度検出手段により該階調補正用パターンの画像濃度を検出し、該階調補正用パターンの画像濃度の検出結果に基づいて、前記多階調画像の形成に用いる階調範囲における複数の階調値と画像濃度との関係を示す階調特性データを作成する階調特性データ作成手段と、
    前記階調特性データに基づいて出力対象の多階調画像の画像データを補正する階調補正手段と、を備えた画像形成装置であって、
    前記階調補正用パターンは、前記階調範囲における最大階調値から最小階調値まで連続的に階調値が変化している第1パターン部と該最小階調値から該最大階調値まで連続的に階調値が変化している第2パターン部とが像担持体表面移動方向に連続して配置されている連続階調パターンであり、
    前記階調特性データ作成手段は、前記濃度検出手段により前記像担持体上の前記連続階調パターンの画像濃度と該連続階調パターンの像担持体表面移動方向における上流側及び下流側それぞれに隣接している地肌部の画像濃度とを所定のサンプリング周期で連続的に検出し、その検出結果に基づいて前記階調特性データを作成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記階調特性データ作成手段は、前記連続階調パターンの検出結果に基づいて、前記多階調画像の形成に用いる階調範囲における複数の階調値と画像濃度との関係を近似的に表す近似関数を決定し、その近似関数を用いて前記階調特性データを作成することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記近似関数の決定に用いる階調値が0の場合の画像濃度として、前記像担持体の地肌領域に対する画像濃度の検出結果を用いることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は3の画像形成装置において、
    前記連続階調パターンの像担持体表面移動方向における1階調値あたりの長さと、前記濃度検出手段の検出スポットの直径とが、1階調あたりの長さ≦濃度検出手段の検出スポットの直径<1階調あたりの長さ×階調数/(像担持体表面移動速度×近似関数の未知パラメータ数)の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの画像形成装置において、
    前記階調特性データ作成手段は、前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記像担持体の地肌部に対する検出から前記連続階調パターンの第1パターン部の先端に対する検出に切り替わった時刻と、前記連続階調パターンの第2パターン部の後端に対する検出から前記像担持体の地肌部に対する検出に切り替わった時刻とに基づいて、前記連続階調パターンの複数の濃度検出位置それぞれに対応する階調値を算出することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかの画像形成装置において、
    前記連続階調パターンの像担持体表面移動方向における1階調値あたりの長さは、前記濃度検出手段の検出スポットの直径よりも短いことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかの画像形成装置において、
    前記連続階調パターンの第1パターン部及び第2パターン部それぞれの像担持体表面移動方向における長さが同一であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至6のいずれかの画像形成装置において、
    前記連続階調パターンの第1パターン部及び第2パターン部それぞれの像担持体表面移動方向における長さが互いに異なることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかの画像形成装置において、
    前記像担持体は、表面が所定の速度で移動するように回転駆動され、
    前記像担持体の回転位置を検出する回転位置検出手段を更に備え、
    前記階調特性データ作成手段は、
    前記像担持体の偏心によって表面移動方向に生じた正弦波状の画像濃度ムラと、前記回転位置検出手段によって検出された前記像担持体の回転位置との関係を示すデータを取得し、
    前記画像濃度ムラと前記像担持体の回転位置との関係を示すデータに基づいて、前記連続階調パターンの第1パターン部との第2パターン部との境界に、前記正弦波状の画像濃度ムラのNπ(N=整数)の位相が位置するように、前記像担持体上に前記連続階調パターンを形成することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれかの画像形成装置において、
    前記画像形成手段は、表面が所定の速度で移動するように前記像担持体が回転駆動され、該像担持体に形成された潜像を、該像担持体に対向する現像剤担持体に担持された現像剤で現像することにより該像担持体上の画像を形成するように構成され、
    前記現像剤担持体の回転位置を検出する回転位置検出手段を更に備え、
    前記階調特性データ作成手段は、
    前記現像剤担持体の偏心によって前記像担持体の表面移動方向に生じた正弦波状の画像濃度ムラと、前記回転位置検出手段によって検出された前記現像剤担持体の回転位置との関係を示すデータを取得し、
    前記画像濃度ムラと前記現像剤担持体の回転位置との関係を示すデータに基づいて、前記連続階調パターンの第1パターン部との第2パターン部との境界に、前記正弦波状の画像濃度ムラのNπ(N=整数)の位相が位置するように、前記像担持体上に前記連続階調パターンを形成することを特徴とする画像形成装置。
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