JP2014068084A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像形成装置において、エッジ効果によるトナー量の増加およびハロー効果によるトナー量の減少を同様の演算方法で良好に補償する。
【解決手段】 端部検出部34は、所定の方向において配列された周辺画素が所定の階調差パターンを有する端部を検出し、端部補正部35は、その端部からその所定の方向における所定の範囲にある各注目画素について、その所定の方向において注目画素より前方にある所定の第1参照画素領域の画素値の総和と、その所定の方向において注目画素より後方にある所定の第2参照画素領域の画素値の総和との差に基づいて、注目画素のトナー量を調整するための補正量を特定し、その補正量で、注目画素の画素値を補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の印刷システムでは、トナー画像の端部の高濃度側では、エッジ効果により高濃度側のトナー量が多くなり、また、トナー画像の端部の低濃度側では、ハロー効果により低濃度側のトナー量が少なくなることが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特に、副走査方向の画像後端部におけるエッジ効果が比較的強くなるため、ある印刷装置では、副走査方向の画像後端部のみ、露光量を調整してトナー量を補正している(例えば特許文献1参照)。
特開2005−303882号公報 特開2010−050708号公報 特開2009−118378号公報
しかしながら、上述の特許文献1〜3に記載の技術では、エッジ効果によるトナー量の増加およびハロー効果によるトナー量の減少の一方を補償するものであり、エッジ効果によるトナー量の増加およびハロー効果によるトナー量の減少を同様の演算方法で良好に補償することは困難である。つまり、エッジ効果によるトナー量の増加およびハロー効果によるトナー量の減少を別々の演算方法で補償しようとすると回路規模が大きくなってしまい、好ましくない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、エッジ効果によるトナー量の増加およびハロー効果によるトナー量の減少を同様の演算方法で良好に補償する画像形成装置を得ることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
本発明に係る画像形成装置は、所定の方向において配列された周辺画素が所定の階調差パターンを有する端部を検出する端部検出部と、その端部からその所定の方向における所定の範囲にある各注目画素について、その所定の方向において注目画素より前方にある所定の第1参照画素領域の画素値の総和と、その所定の方向において注目画素より後方にある所定の第2参照画素領域の画素値の総和との差に基づいて、注目画素のトナー量を調整するための補正量を特定し、その補正量で、注目画素の画素値を補正する端部補正部とを備える。
これにより、端部近傍の階調分布に応じて、エッジ効果によるトナー量の増加およびハロー効果によるトナー量の減少が同様の演算方法で良好に補償される。また、所定の方向に存在する端部に対して選択的にトナー量の調整を行うことができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、上述の所定の範囲は、上述の階調差パターンに応じて、端部の前方または後方に設定される。
これにより、端部の高濃度側のトナー量調整(つまり、エッジ効果の補償)および低濃度側のトナー量調整(つまり、ハロー効果の補償)を選択的に行うことができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、第1参照画素領域と第2参照画素領域とは、上述の注目画素を中心にして互いに対称である。
これにより、上述の所定の方向における補正量の分布パターンが、端部の高濃度側と低濃度側とで相似になる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、端部補正部は、上述の差に、上述の所定の方向および/または上述の階調差パターンに応じて異なる係数を乗じて上述の補正量を計算する。
これにより、画像後端部など、他の端部とはエッジ効果等の強度が異なる端部に適した補正量とすることができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、上述の所定の方向は、主走査方向または副走査方向である。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、画像形成装置は、感光体と、感光体上に静電潜像を形成する露光装置と、その静電潜像をトナーで現像する現像装置と、露光装置を制御して、端部補正部により補正された画素値に基づきその静電潜像を形成させる露光制御部とをさらに備える。
本発明によれば、画像形成装置において、エッジ効果によるトナー量の増加およびハロー効果によるトナー量の減少が同様の演算方法で良好に補償される。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の機械的な内部構成の一部を示す側面図である。 図2は、図1における露光装置および周辺回路の構成例を示す図である。 図3は、図2における画像処理部の構成を示すブロック図である。 図4は、階調差パターンの例を示す図である。 図5は、副走査方向の画像後端部を含む画像データの一例を示す図である。 図6は、図3に示す端部検出部により、図4(A)に示す階調差パターンで、図5に示す画像データにおいて検出される端部を示す図である。 図7は、図3に示す端部検出部における、濃度補正を行う範囲を指定するためのフィルターの例を示す図である。 図8は、図3に示す端部検出部により指定される濃度補正範囲を示すデータの一例を示す図である。 図9は、図3に示す端部補正部により使用される第1参照画素領域と第2参照画素領域を含むフィルターの例を示す図である。 図10は、図3に示す端部補正部により、図9(A)に示すフィルターを図5に示す画像データの濃度補正範囲(図8における値1の範囲)に適用して得られる補正量a1〜a5を示す図である。 図11は、端部の低濃度側を濃度補正する場合の濃度補正範囲の一例を示す図である。 図12は、図3に示す端部補正部により、図9(A)に示すフィルターを図5に示す画像データの濃度補正範囲(図11における値1の範囲)に適用して得られる補正量b1〜b5を示す図である。 図13は、図9に示すフィルターの出力値と濃度補正量との対応関係の一例を説明する図である。
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の機械的な内部構成の一部を示す側面図である。この画像処理装置は、プリンター、ファクシミリ装置、複写機、複合機などといった、電子写真方式の印刷機能を有する画像形成装置である。
この実施の形態の画像処理装置は、タンデム方式のカラー現像装置を有する。このカラー現像装置は、感光体ドラム1a〜1d、露光装置2a〜2dおよび現像装置3a〜3dを有する。感光体ドラム1a〜1dは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色の感光体である。露光装置2a〜2dは、感光体ドラム1a〜1dへレーザー光を照射して静電潜像を形成する装置である。露光装置2a〜2dは、レーザー光の光源であるレーザーダイオード、およびそのレーザー光を感光体ドラム1a〜1dへ導く光学素子(レンズ、ミラー、ポリゴンミラーなど)を有するレーザースキャニングユニットである。
さらに、感光体ドラム1a〜1dの周囲には、スコロトロン等の帯電器、クリーニング装置、除電器などが配置されている。クリーニング装置は、1次転写後に、感光体ドラム1a〜1d上の残留トナーを除去し、除電器は、1次転写後に、感光体ドラム1a〜1dを除電する。
現像装置3a〜3dには、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色のトナーが充填されているトナーカートリッジがそれぞれ装着され、トナーカートリッジからトナーが供給され、キャリアとともに現像剤を構成する。現像装置3a〜3dは、そのトナーを感光体ドラム1a〜1d上の静電潜像に付着させてトナー画像を形成する。
感光体ドラム1a、露光装置2a、および現像装置3aにより、マゼンタの現像が行われ、感光体ドラム1b、露光装置2b、および現像装置3bにより、シアンの現像が行われ、感光体ドラム1c、露光装置2c、および現像装置3cにより、イエローの現像が行われ、感光体ドラム1d、露光装置2d、および現像装置3dにより、ブラックの現像が行われる。
中間転写ベルト4は、感光体ドラム1a〜1dに接触し、感光体ドラム1a〜1d上のトナー画像を1次転写される環状の像担持体である。中間転写ベルト4は、駆動ローラー5に張架され、駆動ローラー5からの駆動力によって、感光体ドラム1dとの接触位置から感光体ドラム1aとの接触位置への方向へ周回していく。
転写ローラー6は、搬送されてくる用紙を中間転写ベルト4に接触させ、中間転写ベルト4上のトナー画像を用紙に2次転写する。なお、トナー画像を転写された用紙は、定着器9へ搬送され、トナー画像が用紙へ定着される。
ローラー7は、クリーニングブラシを有し、クリーニングブラシを中間転写ベルト4に接触させ、用紙へのトナー画像の転写後に中間転写ベルト4に残ったトナーを除去する。
センサー8は、トナー濃度調整に使用されるセンサーであって、中間転写ベルト4に光線を照射し、その反射光を検出する。トナー濃度調整の際、センサー8は、中間転写ベルト4の所定の領域に光線を照射し光線の反射光(測定光)を検出し、その光量に応じた電気信号を出力する。
図2は、図1における露光装置2aおよび周辺回路の構成例を示す図である。なお、図2に示す露光装置2aは、感光体ドラム1aに光を入射して静電潜像を形成し、感光体ドラム1b〜1d用の露光装置2b〜2dも同様の構成を有する。
図2において、露光装置2aは、レーザーダイオード11と、光学系12と、ポリゴンミラー13と、光センサー14と、ドライバー回路15と、露光制御部16と、画像処理部17とを有する。
レーザーダイオード11は、レーザー光線を出射する光源である。光学系12は、レーザーダイオード11からポリゴンミラー13までの間、および/またはポリゴンミラー13から感光体ドラム1aおよび光センサー14までの間に配置された各種レンズ群である。光学系12には、fθレンズなどが使用される。
また、ポリゴンミラー13は、感光体ドラム1aの軸に対して垂直な軸を有し、その軸に垂直な断面が多角形であり、その側面がミラーとなっている素子である。ポリゴンミラー13は、その軸を中心に回転し、レーザーダイオード11から出射した光線を感光体ドラム1aの軸方向(主走査方向)に沿って走査する。
また、光センサー14は、主走査同期信号を生成するためにポリゴンミラー13により走査された光を受光するセンサーである。光センサー14は、光が入射すると、光量に応じた出力電圧を誘起する。光センサー14は、光が走査される線上の所定の位置に配置され、光のスポットがその位置を通過するタイミングを検出するために使用される。
また、ドライバー回路15は、光センサー14の主走査同期信号に基づいて主走査方向の同期を取りつつ、駆動信号に従ってレーザーダイオード11を発光させる。
また、露光制御部16は、画像処理部17からの、所定の階調数の画像データの値に対応する駆動信号を出力して露光装置2aの光量を制御する。つまり、露光制御部16は、感光体ドラム1aに入射する光の光量(各画素の光量)を制御する。
また、画像処理部17は、多階調(例えば256階調)の画像データから、露光装置2aで感光体ドラム1aに画像形成可能な階調数(例えば16階調)と同一の階調数の画像データを生成し、エッジ効果およびハロー効果によるトナー消費量の増減を補償するための濃度補正を行う。
図3は、図2における画像処理部17の構成を示すブロック図である。なお、図3に示す画像処理部17による処理は、4色のトナーに対応する各色の画像データについて行われる。画像処理部17は、画像データ処理部31、画像出力方向決定部32、中間階調処理部33、端部検出部34、端部補正部35、およびデータ選択部36を有する。
画像データ処理部31は、色変換、解像度変換などの各種処理を画像データに対して行う。
また、画像出力方向決定部32は、印刷設定などから印刷すべき画像の向き(ランドスケープまたはポートレート)を特定し、その画像の向きに応じた画素の順序で画像データを後段に出力する。
また、中間階調処理部33は、スクリーン処理などの階調処理により元の多階調(256階調)の画像データ(つまり、8ビットの画像データ)から、画像形成可能な階調数の画像データを生成する。
また、端部検出部34は、予め指定された所定の方向(主走査方向および/または副走査方向)および階調差パターンで端部を検出し、濃度補正を行う画素の範囲(以下、濃度補正範囲という)を指定する。具体的には、端部検出部34は、その所定の方向において配列された周辺画素が所定の階調差パターンを有する端部(画素)を検出し、所定の方向における端部から所定の画素数の範囲を濃度補正範囲とする。
この実施の形態では、この濃度補正範囲は、その階調差パターンに応じて、その所定の方向における端部の前方または後方に設定される。
端部補正部35は、エッジ効果および/またはハロー効果によるトナー量の増減を補償するために、画像データにおいて、その濃度補正範囲内の画素の値を補正する。具体的には、端部補正部35は、濃度補正範囲にある各画素(注目画素)について画素値の補正を行う。そして、端部補正部35は、その所定の方向において注目画素より前方にある所定の第1参照画素領域の画素値の総和と、その所定の方向において注目画素より後方にある所定の第2参照画素領域の画素値の総和との差に基づいて、注目画素のトナー量を調整するための補正量を特定し、その補正量で、注目画素の画素値を補正する。
また、この実施の形態では、第1参照画素領域と第2参照画素領域とは、上述の注目画素を中心にして互いに対称である。
また、データ選択部36は、端部補正部35により補正が行われた画素については、端部補正部35の出力(補正後の画素値)を選択し、端部補正部35により補正が行われなかった画素については、中間階調処理部33の出力(補正されていない画素値)を選択し、選択した画素値を露光制御部16に出力する。
次に、上記画像形成装置の動作について説明する。
端部検出部34は、中間階調処理部33から出力された画像データにおいて、1または複数の特定の画像端部(例えば画像後端部)を検出し、その端部に対応する濃度補正範囲を指定する。
図4は、階調差パターンの例を示す図である。図4(A)に示す階調差パターンは、副走査方向の画像後端部を検出するためのものである。図4(A)に示す階調差パターンでは、注目画素51から副走査方向の前方に配列された前方参照画素52に所定の高濃度範囲が指定され、注目画素51から副走査方向の後方に配列された後方参照画素53に所定の低濃度範囲が指定される。つまり、画像データにおいて周辺画素がこの階調差パターンを満たす注目画素51が端部(副走査方向の画像後端部)として検出される。また、図4(B)に示す階調差パターンは、副走査方向の画像前端部を検出するためのものである。さらに、図4(C)および図4(D)に示す階調差パターンは、主走査方向の画像側端部を検出するためのものである。
濃度補正を行う対象とする端部に対応する階調差パターンが適宜使用される。
図5は、副走査方向の画像後端部を含む画像データの一例を示す図である。図5に示す例では、端部の高濃度側の画素値が16となっており、端部の低濃度側の画素値が1となっている。
図6は、図3に示す端部検出部34により、図4(A)に示す階調差パターンで、図5に示す画像データにおいて検出される端部を示す図である。図6に示すように、端部の画素(つまり、周辺画素が図4(A)に示す階調差パターンを満たす注目画素)の値が1とされる。
図7は、図3に示す端部検出部34における、濃度補正を行う範囲を指定するためのフィルターの例を示す図である。図7(A)は、画像後端部用のフィルターを示している。また、図7(B)は、画像前端部用のフィルターを示しており、図7(C)および図7(D)は、画像側端部用のフィルターを示している。
図7(A)に示すフィルターでは、注目画素61から副走査方向の前方にあるN個の参照画素が使用され、このフィルターが、端部の検出結果(例えば図6に示すデータ)に適用される。その端部の検出結果において、この参照画素の少なくとも1つの画素に対応する画素の値が1である場合には、注目画素61の値が1とされ、すべての参照画素に対応する画素の値が0である場合には、注目画素61の値が0とされる。
図8は、図3に示す端部検出部34により指定される濃度補正範囲を示すデータの一例を示す図である。例えば、図6に示す端部の検出結果に対して図7(A)に示すフィルターが適用されると、図8に示すように、端部から(N+1)画素の範囲の値が1となり、それ以外の範囲の値が0となる。このデータにおいて、この値が1である画素が、濃度補正の対象となる。
次に、端部補正部35は、端部検出部34により指定された濃度補正範囲について、画像データの濃度補正を行う。この濃度補正には、対象となる端部に応じたフィルターが使用される。
図9は、図3に示す端部補正部35により使用される第1参照画素領域と第2参照画素領域を含むフィルターの例を示す図である。図9(A)は、副走査方向の端部(画像後端部および画像前端部)に使用される第1参照画素領域と第2参照画素領域を含むフィルターの一例を示す図である。図9(B)は、主走査方向の端部(画像側端部)に使用される第1参照画素領域と第2参照画素領域を含むフィルターの一例を示す図である。
画像後端部についての濃度補正には、図9(A)に示すフィルターが使用される。注目画素71に対して副走査方向の前方に隣接する(Z×X)画素の領域が第1参照画素領域72とされ、第1参照画素領域72内の各画素のフィルター係数は−1とされ、注目画素71に対して副走査方向の後方に隣接する(Z×X)画素の領域が第2参照画素領域73とされ、第2参照画素領域73内の各画素のフィルター係数は1とされる。つまり、画像データ(例えば図5)の第1参照画素領域72内の画素値の総和と第2参照画素領域73内の画素値の総和との差が、このフィルターの出力値(つまり、注目画素71の値)となる。
なお、このZは、N+1とされる。また、画像後端部の高濃度側および低濃度側のいずれについても、このフィルターを使用できる。
なお、画像前端部についての濃度補正にも、図9(A)に示すフィルターを使用できる。画像前端部について使用する場合には、フィルター演算の結果の正負を反転させればよい。
図10は、図3に示す端部補正部35により、図9(A)に示すフィルターを図5に示す画像データの濃度補正範囲(図8における値1の範囲)に適用して得られる補正量a1〜a5を示す図である。この補正量a1〜a5の絶対値は、端部に近づくほど大きくなり、また、端部の階調差が大きいほど大きくなる。この例では、補正量a1〜a5は、次のようになる。
a1=−375×W1
a2=−300×W1
a3=−225×W1
a4=−150×W1
a5= −75×W1
ここで、W1は、所定の係数であり、実験などに基づき、エッジ効果を適切に補償する補正量となるように予め設定される。
上述の例では、端部の高濃度側を補正しているが同様に低濃度側を補正することも可能である。
図11は、端部の低濃度側を濃度補正する場合の濃度補正範囲の一例を示す図である。図11に示す濃度補正範囲は、図6に示す端部の検出結果に図7(B)に示すフィルターを適用することにより得られる。
図12は、図3に示す端部補正部35により、図9(A)に示すフィルターを図5に示す画像データの濃度補正範囲(図11における値1の範囲)に適用して得られる補正量b1〜b5を示す図である。この補正量b1〜b5の絶対値は、端部に近づくほど大きくなり、また、端部の階調差が大きいほど大きくなる。この例では、補正量b1〜b5は、次のようになる。
b1=375×W2
b2=300×W2
b3=225×W2
b4=150×W2
b5= 75×W2
ここで、W2は、所定の係数であり、実験などに基づき、ハロー効果を適切に補償する補正量となるように予め設定される。
そして、データ選択部36は、濃度補正範囲については、端部補正部35から出力される画素値を露光制御部16に出力し、それ以外の範囲については、中間階調処理部33から出力される画素値をそのまま露光制御部16に出力する。
以上のように、上記実施の形態によれば、端部検出部34は、所定の方向において配列された周辺画素が所定の階調差パターンを有する端部を検出し、端部補正部35は、その端部からその所定の方向における所定の範囲にある各注目画素について、その所定の方向において注目画素より前方にある所定の第1参照画素領域の画素値の総和と、その所定の方向において注目画素より後方にある所定の第2参照画素領域の画素値の総和との差に基づいて、注目画素のトナー量を調整するための補正量を特定し、その補正量で、注目画素の画素値を補正する。
これにより、端部近傍の階調分布に応じて、エッジ効果によるトナー量の増加およびハロー効果によるトナー量の減少が同様の演算方法で良好に補償される。また、所定の方向に存在する端部に対して選択的にトナー量の調整を行うことができる。
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
例えば、上記実施の形態において、端部補正部35は、上述の差に、上述の所定の方向および/または上述の階調差パターンに応じて異なる係数を乗じて上述の補正量を計算するようにしてもよい。つまり、上述の係数W1,W2には異なる値を使用してもよい。
また、上記実施の形態において、図9に示すフィルターの出力値から、所定の関数またはLUT(Look-Up Table)に基づいて、補正量を特定するようにしてもよい。その場合、例えば図13に示すように、その関数またはLUTの特性は非線形(例えば指数関数的)であってもよい。
また、上記実施の形態では、画像後端部についての濃度補正を例として説明しているが、その他の端部についても、その端部に対応する階調差パターン、フィルターなどを使用することで同様の濃度補正を行うことができる。
本発明は、例えば、電子写真方式の画像形成装置に適用可能である。
1a〜1d 感光体ドラム(感光体の一例)
2a〜2d 露光装置
3a〜3d 現像装置
16 露光制御部
34 端部検出部
35 端部補正部
72 第1参照画素領域
73 第2参照画素領域

Claims (6)

  1. 電子写真方式の画像形成装置において、
    所定の方向において配列された周辺画素が所定の階調差パターンを有する端部を検出する端部検出部と、
    前記端部から前記所定の方向における所定の範囲にある各注目画素について、前記所定の方向において前記注目画素より前方にある所定の第1参照画素領域の画素値の総和と、前記所定の方向において前記注目画素より後方にある所定の第2参照画素領域の画素値の総和との差に基づいて、前記注目画素のトナー量を調整するための補正量を特定し、その補正量で、前記注目画素の画素値を補正する端部補正部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記所定の範囲は、前記階調差パターンに応じて、前記端部の前方または後方に設定されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第1参照画素領域と前記第2参照画素領域とは、前記注目画素を中心にして互いに対称であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記端部補正部は、前記差に、前記所定の方向および/または前記階調差パターンに応じて異なる係数を乗じて前記補正量を計算することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記所定の方向は、主走査方向または副走査方向であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
  6. 感光体と、
    前記感光体上に静電潜像を形成する露光装置と、
    前記静電潜像をトナーで現像する現像装置と、
    前記露光装置を制御して、前記端部補正部により補正された画素値に基づき前記静電潜像を形成させる露光制御部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
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