JP2014233466A - パンツ型使い捨ておむつ及びその製造方法 - Google Patents

パンツ型使い捨ておむつ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】おむつの左右両側部に形成されたサイドシール部の見栄えが良く、また、このサイドシール部における手触りが良好なパンツ型使い捨ておむつを提供する。【解決手段】一対のサイドシール部4が形成されたパンツ型使い捨ておむつであって、この一対のサイドシール部4は、上下方向に延びる主接合領域40と、主接合領域40よりも左右方向外側に位置し上下方向に延びる副接合領域50と、を有している。ここで、副接合領域50は、複数の副エンボス部51が上下方向に間隔をおいて並ぶエンボス列が、一又は複数列設けられることにより形成された領域であり、副接合領域50の接合強度は、主接合領域40の接合強度よりも弱く設定されている。【選択図】図3

Description

本発明は、着用者の股下に装着され、尿などの液体を吸収し保持するための使い捨ておむつ及びその製造方法に関する。具体的に説明すると、本発明は、前身頃と後身頃の左右両側部をサイドシール部において接合することでパンツ型に成型された使い捨ておむつと、その製造方法に関するものである。
従来から、例えば乳幼児や高齢者用によって装着されるパンツ型の使い捨てのおむつが知られている。一般的なパンツ型の使い捨ておむつは、液吸収機能を有する吸収性本体と、この吸収性本体を着用者の股下に保持するためのカバーシートを備えている。カバーシートは、前身頃と後身頃の左右両端部が予め接合されており、これにより使い捨ておむつがパンツ型に成型されている。このため、着用者は、ウエスト周りの開口部から両脚部を挿入することで、パンツ型の使い捨ておむつを装着することができる。また、サイドシール部においては、前身頃と後身頃の両端部が適度な接合強度で接合されているため、このサイドシール部を破くことにより、着用者はパンツ型の使い捨ておむつを容易に脱ぐことができる。
このようなサイドシール部は、一般的に、ヒートシールや超音波シールによって、おむつのカバーシートを構成する熱可塑性のシート部材同士を熱融着することで形成されている。例えば、ヒートシールとは、片側に接合パターンを彫刻したブロックを有するエンボスロールと平坦なアンビルロールからなる一対のロールの間に、積層された複数枚の熱可塑性シートを導入し、エンボスロールとアンビルロールによって熱可塑性シートを加熱及び加圧して、シートを溶かして接合する技術である。また、超音波シールとは、接合パターンを彫刻したブロックと超音波振動を伝達する超音波ホーンの間に、積層された複数枚の熱可塑性シートを導入して、シートを加圧しながら超音波振動を与えて摩擦熱でシートを溶かすことにより接合する技術である。
上記のように、ヒートシールや超音波シールによって使い捨ておむつの左右両側部に一対のサイドシール部を形成する技術は、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
特表2004−523374号公報 特開2002−102283号公報
しかしながら、使い捨ておむつの前身頃と後身頃を構成するカバーシートは、上下方向に延びる接合部においてのみ結着されており、この接合部以外の部分では結着されていない。すなわち、この接合部よりも左右方向外側の部位では、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートが結着していないため、この非結着部位において、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートとがヒラヒラと開き、見た目が良くないという問題があった。
ところで、おむつのカバーシートには、伸縮性を付与するための弾性伸縮部材が固定されているものが多い。例えば、弾性伸縮部材は、前身頃と後身頃の腰周りや腹周りの部分において、複数のシート部材の層間に挟まれ、ホットメルト接着剤等で固定されている。ホットメルト接着剤の塗布方法としては、例えば、カバーシートを構成するシート部材の面上に塗布する場合と、弾性伸縮部材に直接塗布する場合とがある。その他、カバーシートには、弾性伸縮部材を固定する以外にも、前身頃と後身頃のカバーシート同士を貼り合わせるためにホットメルト接着剤を塗布する場合もある。ここで、上記したように、使い捨ておむつの左右両側部にサイドシール部を形成する際には、ヒートシールや超音波シールという接合技術が用いられる。これらのヒートシールや超音波シールは、熱融着により熱可塑性シート同士を接合させるものである。しかし、この熱可塑性シートの接合部分にホットメルト接着剤が存在していると、ホットメルト接着剤を溶かすために熱が使用されてしまい、接合対象である熱可塑性シートを十分に加熱することができなくなって、接合強度が安定しなかったり、溶けたホットメルト接着剤によって接合部分に粘着性が発現したり、接合部のエンボスパターンが乱れた状態で固化して硬くなったりするという不具合が発生する。このため、サイドシール部における接合に関して言えば、この接合部分にはホットメルト接着剤を塗布しないことが好ましいと考えられる。そこで、使い捨ておむつのうち、サイドシール部を形成する予定の部位については、ホットメルト接着剤を塗布せずに、また弾性伸縮部材を固定しないようにすることがよい。例えば、サイドシール部を形成する部位を除いて、弾性伸縮部材を固定するためのホットメルト接着剤を間欠的に塗布することで、少なくともこのサイドシール部においては、ホットメルト接着剤や弾性伸縮部材が存在していない状態とすることができる。しかしながら、ホットメルト接着剤の間欠的に塗布することにより、使い捨ておむつの左右両側部(サイドシール部)にはホットメルト接着剤が存在しない領域ができるため、やはり、完成した使い捨ておむつの両脇には、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートの結着を目的とした接合部(主接合領域)よりも左右方向外側の領域に、前身頃と後身頃が相互に結着していない領域(非結着部位)が存在することとなる。そうすると、この使い捨ておむつの左右両側端は、非結着部位において、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートとがヒラヒラと開いてしまい、見た目が良くないという問題があった。
他方、上記のように前身頃とカバーシートと後身頃のカバーシートが左右両側部において開くことを防止するために、それらの接合部を、おむつの左右両側の端縁と近い位置に形成することも考えられる。しかし、パンツ型おむつは後述するように連続したシート材を複数積層して、2条一対の接合部によって接合し、その間を切断することによって、個々のパンツ型おむつを得る。したがって、前記接合部間をあまりにも間隔がないようにすると、切断の際に接合部間で切れない場合が発生し、接合部を切断する恐れがある。そうすると、接合部の接合強度のばらつきが大きくなってしまう。また、切断部に多数の接合部の断面が露出するので、肌触りが劣ることにもなる。このため、従来から、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートの結着を目的とした接合部(主接合領域)を、おむつの左右両側の端縁と近い位置に形成することは好ましくないとされていた。
上記のように、従来の技術では、パンツ型使い捨ておむつのサイドシール部の見栄えを良くすることと、このサイドシール部の肌触りを良くすることを両立することは難しいとされていた。このため、現在では、パンツ型使い捨ておむつのサイドシール部に関する技術であって、おむつの左右両側部において、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートが開いて見栄えが悪くなることを防止すると共に、おむつの左右両側部の肌触りが損なわれることを防止するための技術が求められている。
そこで、本発明の発明者は、上記の従来発明の問題点を解決する手段について鋭意検討した結果、使い捨ておむつの前身頃と後身頃の左右両側部を主接合領域において結着させると共に、この主接合領域よりも左右方向外側に、主接合領域よりも接合強度の弱い副接合領域を形成して、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートが開くことを防止することにより、パンツ型使い捨ておむつの見栄えが良化されると共に、左右両側部の肌触りが損なわれることを防止できるという知見を得た。そして、本発明者は、上記知見に基づけば、従来技術の課題を解決できることに想到し、本発明を完成させた。
具体的に説明すると、本発明は以下の構成を有する。
本発明の第1の側面は、パンツ型使い捨ておむつに関する。
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、着用者の腹部に接する前身頃1と、着用者の背部に接する後身頃2と、これらの前身頃1と後身頃2の間に位置する股下部3に区分される。また、パンツ型使い捨ておむつは、前身頃1の左右両側部と後身頃2の左右両側部を、それぞれ対応させて重ね合わせた状態で、ヒートシール又は超音波シールにより熱融着接合する一対のサイドシール部4が形成されている。
ここで、一対のサイドシール部4は、上下方向に延びる主接合領域40と、この主接合領域40よりも左右方向外側に位置し上下方向に延びる副接合領域50と、を有している。
副接合領域50は、複数の副エンボス部51が上下方向に間隔をおいて並ぶエンボス列が、一又は複数列設けられることにより形成された領域である。
上記構成のように、本発明のパンツ型使い捨ておむつは、前身頃と後身頃の左右両側部を結着させることを目的とした主接合領域40よりもさらに左右外側の部位に、前身頃と後身頃が解放されことを防止することを目的とした副接合領域50が形成されている。このように、副接合領域50を設けることで、おむつの左右両側部において前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートとがヒラヒラと開き見栄えが悪くなるという問題を解決できる。また、副接合領域50は、主接合領域40と比較し、接合強度が弱くなっている。すなわち、副接合領域50は、おむつの前身頃と後身頃の両側部を結着させることを目的としたものではなく、おむつの両側部においてカバーシートが解放されることを防止できれば十分であるため、その接合強度を、主接合領域40の接合強度よりも大幅に弱くすることができる。これにより、副接合領域50を設けたとしても、おむつの肌触りが損なわれることは殆どなく、結果として、おむつの着用感を向上させることができる。
本発明において、副接合領域50の接合強度は、主接合領域40の接合強度に対し、50%以下であることが好ましい。
上記構成のように、副接合領域50における接合強度を、主接合領域40における接合強度の半分以下とすることで、副接合領域50全体の肌触りを柔らかいものに維持することができる。また、副接合領域50における接合強度を低く設定することで、着用者が使い捨ておむつを脱ぐ際に、サードシール部4で接合されたおむつの左右両側部が破きにくくなることを防止できる。
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、主接合領域40及び副接合領域50には、接着剤が塗布されておらず、ヒートシール又は超音波シールによる熱融着のみによって、前身頃1と後身頃2の左右両側部が接合されていることが好ましい。例えば、主接合領域40及び副接合領域50においては、前身頃1と後身頃2の左右両側部を構成するシート部材が接着剤によって接合されておらず、且つ、前身頃1と後身頃2の左右両側部を構成するシート部材に弾性伸縮部材が接着剤に依って取り付けられていないことが好ましい。
上述した通り、主接合領域40及び副接合領域50形成する予定の部位に、ホットメルト接着剤などの接着剤が存在していると、ヒートシール又は超音波シールによる熱融着技術によって、主接合領域40及び副接合領域50を形成しようとしても、ヒートシール又は超音波シールにより生じた熱が、ホットメルト接着剤を溶かすために使用されてしまうこととなる。そうすると、接合対象である熱可塑性シートを十分に加熱することができなくなって接合強度が安定しなかったり、溶けたホットメルト接着剤によって接合部分に粘着性が発現したり、接合部のエンボスパターンが乱れた状態で固化して硬くなったりするという不具合が発生する。このため、サイドシール部における接合に関して言えば、この接合部分にはホットメルト接着剤を塗布しないことが好ましいといえる。しかし、サイドシール部にホットメルト接着剤が塗布されていないと、おむつの左右両側部において前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートとがヒラヒラと開き見栄えが悪くなるという問題がある。そこで、本発明の好ましい形態では、これらの問題を同時に解消するために、サイドシール部を形成する予定の部位にはホットメルト接着剤を塗布しないようにしておき、このホットメルト接着剤が塗布されていない部位には主接合領域40だけでなく副接合領域50を形成して、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートが開くことを防止することで、使い捨ておむつの両側部を見栄え良く、且つ、安定性良く接合することとしている。
本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいて、副接合領域50に形成された複数の副エンボス部51のうち少なくとも2つ以上は、前身頃1と後身頃2の左右両側の端縁4aに達していることが好ましい。
上記構成のように、複数の副エンボス部51が前身頃1と後身頃2の左右両側の端縁4aに達していることにより、より確実に、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートが開くことを防止できる。
本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいて、主接合領域40は、複数の主エンボス部41が上下方向に間隔をおいて並ぶエンボス列が、複数列設けられることにより形成された領域であることが好ましい。同様に、副接合領域50は、複数の副エンボス部51が上下方向に間隔をおいて並ぶエンボス列が、複数列設けられることにより形成された領域であることが好ましい。この場合に、副接合領域50の接合強度は、主接合領域40の接合強度に対し、30%以下であることが好ましい。
上記構成のように、主接合領域40と副接合領域50の両方が、左右方向に間隔をおいて設けられた複数のエンボス列によって形成されており、且つ、副接合領域50における接合強度が、主接合領域40における接合強度よりも大幅に弱いものであることにより、効果的に、前身頃のカバーシートと後身頃のカバーシートが開放されることと、おむつ肌触りが損なわれることを防止できる。
また、主接合領域40は両脇部に着用時に必要な接合強度を与えるための接合部であり、副接合領域50は主接合領域40の左右方向外側が開かないように止めるための接合部である。従って、主接合領域40と副接合領域50の接合強度には、上記のような大幅な差があることが好ましい。すなわち、主接合領域40と副接合領域50の接合強度に大幅な差がない場合、サイドシール部4を破るために大きな力が必要となる。すると、利用者のストレスになる上に、破いた勢いで着用者を揺さぶることになり、着用者にも不快な思いをさせてしまう。
また、本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいて、主接合領域40は、パンツ型使い捨ておむつの左右両側部において、上下方向の長さいっぱいにわたって設けられていることが好ましい。これに対して、副接合領域50の上下方向の長さは、主接合領域40の上下方向の長さより短いことが好ましい。さらに、副接合領域50は、おむつの上下方向の端部と一致しない位置にオフセットされて配置されていることが好ましい。なお、この場合の上下方向の長さとは、最外部に位置するエンボスパターンの外縁同士の間隔のことをさす。
このような副接合領域50の位置であれば、おむつの上端や下端に接合部が露出しないので、硬い接合部が肌に触れて着用者に不快感を与えることを避けることができる。一方主接合領域40は、着用時と着用中の腹周りや脚周りが破れてしまわないような強度を与える必要があるため、おむつの上下方向の長さいっぱいにわたって設けられていたほうがよい。
本発明の第2の側面は、パンツ型使い捨ておむつの製造方法に関する。パンツ型使い捨ておむつは、着用者の腹部に接する前身頃1と、着用者の背部に接する後身頃2と、前身頃1と後身頃2の間に位置する股下部3を有する。
本発明の製造方法では、
使い捨ておむつが左右方向に複数連なったおむつ連続体を得る工程と、
おむつ連続体を股下部3において折り返し、前身頃1と後身頃2を重ね合わせる工程と、
前身頃1の左右両側部と後身頃2の左右両側部を、ヒートシール又は超音波シールにより熱融着接合するサイドシール部4を形成する接合工程と、
おむつ連続体を、前身頃1と後身頃2の左右両側の端縁4aに相当する位置で上下方向に切断し、個別のパンツ型使い捨ておむつを得る切断工程と、を含む。
ここで、接合工程において形成されるサイドシール部4は、上下方向に延びる主接合領域40と、主接合領域40よりも左右方向外側に位置し上下方向に延びる副接合領域50と、を有している。
また、副接合領域50は、複数の副エンボス部51が上下方向に間隔をおいて並ぶエンボス列が、一又は複数列設けられることにより形成された領域であり、副接合領域50の接合強度は、主接合領域40の接合強度よりも弱くなっている。
そして、切断工程では、2条の副接合領域50の境界位置において、おむつ連続体を上下方向に切断する。
上記工程に従うことで、本発明の第1の側面に係るパンツ型使い捨ておむつを、連続的に効率よく製造することができる。
本発明は、おむつの左右両側部に形成されたサイドシール部の見栄えが良く、また、このサイドシール部における手触りが良好なパンツ型使い捨ておむつを提供することができる。
図1は、本発明に係る使い捨ておむつの例を示す外観斜視図である。 図2は、本発明に係る使い捨ておむつの例を示す展開図である。 図3は、サイドシール部における接合パターンの一例を示している。 図4は、サイドシール部における接合パターンを説明するための図である。図4(a)は、図2中のY1−Y1における使い捨ておむつの断面図である。図4(b)は、図2中のY2−Y2における使い捨ておむつの断面図である。図4(c)は、サイドシール部を示した平面拡大図である。 図5は、サイドシール部に含まれる主接合領域の接合パターンを示す拡大図である。 図6は、サイドシール部に含まれる主接合領域と副接合領域を対比した拡大図である。 図7は、使い捨ておむつの製造方法の一例を示すフロー図である。 図8は、サイドシール部における接合パターンの他の例を示している。 図9は、サイドシール部における接合パターンの他の例を示している。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は、以下に説明する形態に限定されるものではなく、以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
なお、本願明細書において、「上下方向」というときは、前身頃と後身頃の両端部が接合された状態のパンツ型使い捨ておむつにおいて、ウエスト開口部を上端として股下部を下端としたときの上下方向(図1等において矢印Yで示した方向)を意味するものとする。また、「左右方向」というときは、前身頃と後身頃の両端部が接合された状態の使い捨ておむつの周方向(図1等において矢印Xで示した方向)を意味するものとする。
また、本願明細書において「A〜B」とは、「A以上B以下」であることを意味する。
(1.使い捨ておむつの全体構成)
本発明は、パンツ型の使い捨ておむつであれば、公知のものに広く適用可能である。パンツ型の使い捨ておむつとは、前身頃と後身頃の両側部が予め接合されたタイプの使い捨ておむつである。例えば、パンツ型の使い捨ておむつは、それぞれ別体として形成された前身頃外装体と後身頃外装体の間に、吸収性本体が架橋された構成を有するタイプのものであってもよい。また、パンツ型の使い捨ておむつは、前身頃から後身頃に掛けて一体的に形成された外装体に、股下部を中心として吸収性本体を固定したタイプのものであってもよい、以下では、これらのタイプのパンツ型使い捨ておむつのうち、前身頃外装体と後身頃外装体が別体として設けられており、それらの間に吸収性本体が架橋されたタイプのパンツ型使い捨ておむつを例に挙げて、本発明の内容を具体的に説明する。
図1は、使い捨ておむつ100を前身頃側から見た例を示す斜視図である。また、図2は、使い捨ておむつ100の例を示す展開図であって、使い捨ておむつ100を肌当接面側から見た状態を示している。図2の展開図に示されるように、使い捨ておむつ100は、装着された際に、着用者の腹部に接する前身頃1と、着用者の背部に接する後身頃2と、着用者の股下にあてがわれる股下部3に区分される。本実施形態において、使い捨ておむつ100は、前身頃1に前身頃外装体1aを備え、後身頃2に後身頃外装体2aを備える。そして、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの間の股下部3には、吸収性本体3aが架橋されている。すなわち、本実施形態において、吸収性本体3aは、その長手方向の一端部側が前身頃外装体1aに固定され、長手方向の他端部側が後身頃外装体2aに固定されている。
図2に示された展開状態から、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの左右の両端部を互いに重ね合わせた状態で接合する。この接合部分には、左右一対のサイドシール部4が形成される。そして、一対のサイドシール部4において、前身頃外装体1aの両端部と、後身頃外装体2aの両端部を対応させて接合することにより、図2に示された展開状態から、図1に示される状態に組み上がる。図1に示されるように、前身頃外装体1aの上端縁と後身頃外装体2aの上端縁により、ウエスト開口部5が形成される。また、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの両端部同士がサイドシール部4において接合されることにより、装着時に着用者の脚部周りに位置する脚部周り開口部6が形成される。このため、着用者は、ウエスト開口部5から両脚部を入れ、各脚部を脚部周り開口部6から出すことで、使い捨ておむつ100を装着できる。
また、図1及び図2に示されるように、一対のサイドシール部4は、主接合領域40と副接合領域50を有している。主接合領域40は、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの左右両側端部同士を固着することを目的としたものであり、上下方向に延在して前身頃外装体1aと後身頃外装体2aを接合している。他方、副接合領域50は、主接合領域40よりも左右方向の外側に形成されている。副接合領域50は、基本的に前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの左右両端縁がヒラヒラと開放されることを防止するために形成されており、上下方向に延在して前身頃外装体1aと後身頃外装体2aを軽く接合している。すなわち、副接合領域50における接合強度は、少なくとも主接合領域40における接合強度よりも弱く設定されている。
(2.前身頃外装体及び後身頃外装体)
次に、使い捨ておむつ100の各部の構成について説明する。
図1及び図2に示されるように、前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aは、使い捨ておむつ100の着用時において、前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aの間に位置する吸収性本体3aを、保持するための部材である。前身頃外装体1aは、着用時おいて装着者の腹部に接する部材であり、後身頃外装体2aは、着用時において装着者の背部に接する部材である。
また、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aは、左右方向の両側端部において互いに接合されており、この接合部分に一対のサイドシール部4が形成されている。図3は、サイドシール部4の接合パターンを拡大して示したものである。図3に示されるように、サイドシール部4は、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの左右両側部において、上端から下端まで上下方向に延びる主接合領域40と、主接合領域40よりも左右方向外側において前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの左右両側部を接合する副接合領域50を有している。本実施形態において、主接合領域40と副接合領域50は、それぞれ、複数のエンボス部(主エンボス部41、副エンボス部51)が集合することによって形成されている。ここにいう、エンボス部(主エンボス部41、副エンボス部51)とは、接合点の一つ一つを意味している。また、主接合領域40とは、複数の主エンボス部41のうち、最も内側に位置するものの内縁から最も外側に位置するものの外縁までを幅として、上下方向に延びる帯状の領域である。同様に、副接合領域50とは、複数の副エンボス部51のうち、最も内側に位置するものの内縁から最も外側に位置するものの外縁までを幅として、上下方向に延びる帯状の領域である。図3に示されるように、主接合領域40と副接合領域50は、それぞれ、複数の主エンボス部41と複数の副エンボス部51とが規則的なパターンで配置されることにより形成されている。主接合領域40と副接合領域50の詳細な説明は、後述する。
また、図4(a)は、図2に示された展開状態の使い捨ておむつを、図2中のY1−Y1の線分に沿って、使い捨ておむつの長手方向に切断した状態を示す断面図である。図4(b)は、図2に示された展開状態の使い捨ておむつを、図2中のY2−Y2の線分に沿って、使い捨ておむつの長手方向に切断した状態を示す断面図である。なお、本来、各種シート材は極めて薄いものであるが、図4(a)や図4(b)では、説明を分かりやすくするために、概念的な厚みをもたせて作図を行っている。
前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aは、肌非当接面側にアウターシート10を有し、肌当接面側にインナーシート12を有する。アウターシート10とインナーシート12は、例えば、柔軟な繊維不織布や、プラスチックシートで形成されている。繊維不織布やプラスチックシートの間は、例えばホットメルト接着剤によって接着される。ただし、主接合領域40及び副接合領域50を形成する予定の部位には、アウターシート10やインナーシート12を接合するホットメルト接着剤が存在していないことが好ましい。主接合領域40及び副接合領域50を形成する予定の部位にホットメルト接着剤が存在していると、ヒートシール又は超音波シールによる熱融着技術によって、主接合領域40及び副接合領域50を形成しようとしても、ヒートシール又は超音波シールにより生じた熱が、ホットメルト接着剤を溶かすために使用されてしまうこととなる。そうすると、接合対象である熱可塑性シートを十分に加熱することができなくなって接合強度が安定しなかったり、溶けたホットメルト接着剤によって接合部分に粘着性が発現したり、ホットメルト接着剤が固化して硬くなったりするという不具合が発生する。従って、サイドシール部4を形成する接合部分にはホットメルト接着剤を塗布しないことが好ましい。
また、前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aの腰周りの端部に沿って、複数のウエスト伸縮材20が伸長状態で配設されている。複数のウエスト伸縮材20のうちの一部は、伸長状態で前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aに接合されており、収縮することによりウエストギャザーを形成する。また、複数のウエスト伸縮材20の下方側(股下部側)には、タミー伸縮材21が配置されている。タミー伸縮材21は、アウターシート10とインナーシート12の間に、伸長状態で固定されており、タミー伸縮材21が収縮することにより、使い捨ておむつの腹部周りにタミーギャザーが形成される。
図4(a)(b)に示されるように、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aは、肌非当接面側の最外層にアウターシート10を備えている。また、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aにおいて、アウターシート10が上端縁の折返線11aにおいて、肌当接面側に折り返され、折返部11が形成される。アウターシート10が折り返された折返線11aは、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの上端部に相当し、使い捨ておむつが組みあがった際には、ウエスト開口部5の開口縁となる。アウターシート10の折返部11は、例えばタミー伸縮材21が配置された位置まで達しない長さで、上下方向に延びている。
図4(a)(b)に示されるように、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aにおいて、アウターシート10には、複数のウエスト伸縮材20及び複数のタミー伸縮材21が、折返線11aに沿う方向に伸長状態で配置されている。ウエスト伸縮材20の数は、2本以上であればよく、例えば、2本〜15本、4本〜12本、又は6本〜9本であることとしても良い。また、ウエスト伸縮材20の下方には、複数のタミー伸縮材21がアウターシート10に取り付けられている。タミー伸縮材21の数は、例えば、10本〜30本、15本〜25本、又は18本〜20本であることとしてもよい。複数のウエスト伸縮材20と複数のタミー伸縮材21は、図4(a)(b)に示されるように、使い捨ておむつの長手方向に所定間隔で、略平行に並置されている。図2の展開図に示されるように、複数のウエスト伸縮材20と複数のタミー伸縮材21は、その伸長状態において、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの左右両側端に位置するサイドシール部4まで延びて配置されていることが好ましい。複数のウエスト伸縮材20と複数のタミー伸縮材21は、例えば、ホットメルト接着剤のような流動性の高い接着剤を塗工したり、噴霧することよって固定することとしてもよい。ただし、サイドシール部4によって接合される部位には、複数のウエスト伸縮材20と複数のタミー伸縮材21は存在していないことが好ましい。サイドシール部4にウエスト伸縮材20やタミー伸縮材21が存在していると、サイドシール部4において前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの左右両側部を接合しようとしたときに、ヒートシールや超音波シールによって発生した熱が、各種弾性伸縮部材を溶かすのに使用されてしまい、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの左右両側部の接合が安定しないからである。
また、図4(a)(b)に示されるように、アウターシート10を折り返すことで形成された折返部11と、複数のウエスト伸縮材20の間には、クッション形成シート13が配置されていることが好ましい。クッション形成シート13は、ウエストギャザーのクッション性と柔軟性を高めることを目的として配置されたシート材である。クッション形成シート13は、例えば不織布で形成されることが好ましい。クッション形成シート13の不織布は、親水性不織布であってもよいし、撥水性不織布であってもよい。このクッション形成シート13は、その肌当接面側が、折返部11の内向面(肌非当接面側)に対して、折返線11aに沿う方向に間欠的に接合されていることが好ましい。「間欠的に接合」とは、接合部と非接合部が一定間隔で連続することを意味する。クッション形成シート13と折返部11が折返線11aに沿う方向に間欠的に接合されることで、ウエスト伸縮材20やタミー伸縮材21が収縮した際に、クッション形成シート13と折返部11の間に空間が生じ、この空間により、ウエストギャザーのクッション性と柔軟性を高めることができる。クッション形成シート13は、おむつの上下方向に延びて形成されおり、クッション形成シート13の上端側はアウターシート10の折返線11aの位置まで延在し、クッション形成シート13の下端側は、一部がインナーシート12の肌当接面側に重畳している。ただし、クッション形成シート13は、インナーシート12の下端に達する長さを有してはいない。
なお、このようなクッション形成シート13を有する使い捨ておむつは、特開2011−254996号公報に開示されている。
図4(a)(b)に示されるように、アウターシート10の肌当接面側には、インナーシート12が位置している。インナーシート12は、アウターシート10との間で複数のウエスト伸縮材20のうちの一部と、複数のタミー伸縮材21を挟持固定する。インナーシート12は、アウターシート10の上端縁までは達していないものの、アウターシート10の下端縁には達する長さで形成されている。インナーシート12は、上部側の一部が、クッション形成シート13と重なり合うものであってもよい。さらに、インナーシート12は、上側の一部が、クッション形成シート13及び、アウターシート10の折返部11と重なり合うものであってもよい。
このように、前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aは、複数のシート材が重なりあることにより構成されている。例えば、本実施の形態では、前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aの最上部である第1積層部71では、肌非当接面側から順に、アウターシート10、クッション形成シート13、及びアウターシート10の折返部11が、3重に重なり合っている。また、第1積層部71の下部に位置する第2積層部72では、肌非当接面側から順に、アウターシート10、インナーシート12、クッション形成シート13、及びアウターシート10の折返部11が、4重に重なり合っている。また、第2積層部72の下部に位置する第3積層部73では、肌非当接面側から順に、アウターシート10、インナーシート12、及びクッション形成シート13が、3重に重なり合っている。また、前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aの最下部である第4積層部74では、肌非当接面側から順に、アウターシート10、及びインナーシート12が、2重に重なり合っている。このように、前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aは、サイドシール部4において、重なり合うシート材の点数は部位によって異なっているものであってもよい。
上記のように、複数のシート材が重なり合って構成された前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aは、左右両端部に位置する一対のサイドシール部4において接合される。すなわち、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの左右の両側部は、互いに重ね合わせた状態で接合され、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの両側部に、一対のサイドシール部4が形成される。前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの接合方法は、例えばヒートシールや、超音波シールを用いることが好ましい。
(2−1.主接合領域)
ここで、サイドシール部4に含まれる主接合領域40について詳しく説明する。
図4(c)は、サイドシール部4において接合された前身頃外装体1a及び後身頃外装体2aの一端部を拡大して示した平面図である。図4(a)の断面図、図4(b)の断面図、及び図4(c)の平面図は、すべて上下方向の寸法が一致するように示されている。特に、図4(c)は、サイドシール部4における主接合領域40の接合パターンの一実施形態を示している。主接合領域40の接合パターンは、図4(c)に示されたものに限定されない。
図4(c)に示されるように、おむつの上下方向に直線的に延びる主接合領域40は、上部に位置する上部接合領域40aと、下部に位置する下部接合領域40bの2つの領域に区分される。図4(c)において、上部接合領域40aと下部接合領域40bは、横方向に延びる点線によって区切られて示されている。上部接合領域40aと下部接合領域40bは、主接合領域40を等分するものである必要はなく、例えば図4(c)に示されるように、上部接合領域40aの方が、下部接合領域40bよりも長く形成されていてもよいし、またその逆であってもよい。図4(a)、図4(b)、及び図4(c)を参照すると、上部接合領域40aと下部接合領域40bは、その接合するシート材の積層数が異なっている。すなわち、上部接合領域40aは、下部接合領域40bよりも、接合するシート材の積層数が多くなっている。例えば、図4に示された実施形態においては、上部接合領域40aは、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aを、第1積層部71、第2積層部72、及び第3積層部73において接合している。このため、上部接合領域40aは、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aを構成するシート材の数を合わせると、6枚又は8枚のシート材を重ね合わせて接合する。他方、図4に示された実施形態において、下部接合領域40bは、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aを、第4積層部74において接合している。このため、下部接合領域40bは、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aを構成するシート材の数を合わせると、4枚のシート材を重ね合わせて接合する。
ただし、主接合領域40において、上部接合領域40aと下部接合領域40bにより接合するシート材の枚数は上記形態に限定されるものではない。すなわち、上部接合領域0aは、下部接合領域40bの上方において、下部接合領域40b以上の枚数のシート材を重ねて接合するものであればよく、下部接合領域40bは、上部接合領域40aの下方において、上部接合領域40a以下の枚数のシート材を重ねて接合するものであることが好ましい。
図4(c)に示されるように、上部接合領域40aは、複数の上部エンボス部41aが形成される領域であり、下部接合領域40bは、複数の下部エンボス部41bが形成される領域である。上部接合領域40aには、複数の上部エンボス部41aが、おむつの上下方向に沿って複数の列をなして形成されている。図4(c)に示された例において、上部エンボス部41aは、3列で形成されている。この上部エンボス部41aの複数の列のうち、左端の列から右端の列までの距離が上部接合領域40aの幅となる。同様に、下部接合領域40bには、複数の下部エンボス部41bが、おむつの上下方向に沿って複数の列をなして形成されている。図4(c)に示された例において、下部エンボス部41bは、3列で形成されている。この下部エンボス部41bの複数の列のうち、左端の列から右端の列までの距離が下部接合領域40bの幅となる。上部接合領域40aと下部接合領域40bを形成する上部エンボス部41aと下部エンボス部41bの列は、複数であることが好ましく、例えば4列〜10列であってもよい。また、上部エンボス部41aの列と下部エンボス部41bの列は、異なる数であってもよい。
ここで、図4(c)に示されるように、下部接合領域40bの幅Blは、上部接合領域40aの幅Buよりも、おむつの左右方向に広がって幅広に形成されている(Bl>Bc)。例えば、下部接合領域40bの幅Blの値は、上部接合領域40aの幅Buの値に対して、105%〜150%、110%〜145%、115%〜140%、又は120%〜135%であることが好ましい。特に、下部接合領域40bは、上部接合領域40aに対して、おむつの左方と右方の両方に広がって幅広となっていることが好ましい。具体的な数値を示すと、例えば、上部接合領域40aの幅Buが、2mm〜20mm、4mm〜15mm、又は5mm〜10mmである場合、下部接合領域40bの幅Blは、3mm〜30mm、5mm〜20mm、又は6mm〜15mmであることが好ましい。このように、下部接合領域40bの幅Blを、上部接合領域40aの幅Buよりも幅広とすることにより、接合するシート数の少ない下部接合領域40bの接合強度を向上させることができるため、接合するシート数の多い上部接合領域40aの接合強度とのバランスを良化することができる。従って、上部接合領域40aと下部接合領域40bの硬さが均一化され、結果としてサイドシール部4(特に主接合領域40)全体の手触りが良好になる。さらに、下部接合領域40bは、接合されるシート数が少ないことからおむつ着用時において接合部が剥離し易くなる恐れがあるが、下部接合領域40bの幅を拡げることで、接着強度が向上するため、おむつ着用時における剥離が防止される。しかも、下部接合領域40bの幅を拡げることで、下部エンボス部41b自体の面積を拡大することなく、接着強度を向上させることができるため、おむつの廃棄においてサイドシール部4が破断させ易いものとなる。
主接合領域40における接合パターンについて、さらに詳しく説明する。
図5は、図4(c)に示された破線の枠の箇所を拡大して示した更なる拡大図である。図5は、複数の上部エンボス部41aと複数の下部エンボス部41bの配置関係を示している。図4に示されるように、上部エンボス部41aと下部エンボス部41bは、それぞれ3列で形成されおり、それぞれの中央の列は、同一直線状に位置している。一方、下部エンボス部41bの左端の列と右端の列は、上部エンボス部41aの左端の列と右端の列よりも、おむつの左右方向に広がった位置に形成されている。このため、下部接合領域40bの幅Blが、上部接合領域40aよりも幅広となる。
図5に示されるように、各上部エンボス部41aと各下部エンボス部41bは、おむつの左右方向に延びる短線状に形成されていることが好ましい。「短線状」の上部エンボス部41aとは、少なくとも、上部エンボス部41aの左右方向の長さLuが、上部エンボス部41aの上下方向の幅Wuよりも長く、かつ、長さLuの値が、上部接合領域40aの幅Buの値の半分以下であることを意味する。同様に、「短線状」の下部エンボス部41bとは、少なくとも、下部エンボス部41bの左右方向の長さLlが、下部エンボス部41bの上下方向の幅Wlよりも長く、かつ、長さLlの値が、下部接合領域40bの幅Blの値の半分以下であることを意味する。このように、上部エンボス部41aと下部エンボス部41bを短線状に形成することにより、おむつの廃棄時において、サイドシール部4(特に主接合領域40)を破断させ易くなる。すなわち、上部エンボス部41aと下部エンボス部41bは、おむつの左右方向に延びるものであるため、おむつを破断させるときの力を、おむつの外側へと導くことができる。このため、上部エンボス部41aと下部エンボス部41bを短線状とすることで、着用者が、おむつを破断させる力を入れたときに、一気一連の動作で、サイドシール部4を破断させ易くなる。
また、各上部エンボス部41aと各下部エンボス部41bによる接合面積は、同一であることが好ましい。特に、上部エンボス部41aの長さLuと下部エンボス部41bの長さLlが同一であり、かつ、上部エンボス部41aの幅Wuと下部エンボス部41bの幅Wuが同一であることが好ましい。例えば、図5に示された形態において、上部エンボス部41aの長さLuと下部エンボス部41bの長さLlは、共に、0.5mm〜10mm、1mm〜5mm、又は1.5mm〜3mmであることが好ましい。また、上部エンボス部41aの幅Wuと下部エンボス部41bの幅Wlは、共に、0.2mm〜5mm、又は0.4mm〜3mmであることが好ましい。本実施形態では、上述した通り、下部接合領域40bの幅Blを広げることにより、下部接合領域40bにおける接合強度を担保することができる。このため、下部接合領域40bを形成する下部エンボス部41bの接合面積を、上部接合領域40aを形成する上部エンボス部41aの接合面積と同一のものとした場合であっても、下部接合領域40bの接合強度を確保できる。さらに、下部エンボス部41bの接合面積と上部エンボス部41aの接合面積を同一とすることにより、おむつの廃棄時に、上部接合領域40aと下部接合領域40bを一連の動作で破断させ易くなる。
図5において、符号Suは、上部接合領域40aにおいて、隣接する上部エンボス部41aの列の左右方向の間隔を示している。図5に示されるように、隣接する上部エンボス部41aの列の左右方向の間隔Suは、すべて等しいものであることが好ましい。特に、隣接する上部エンボス部41aの列の左右方向の間隔Suは、上部エンボス部41aの長さLuと等しいものであることが好ましい(Su=Lu)。
また、符号Slは、下部接合領域40bにおいて、隣接する下部エンボス部41bの列の左右方向の間隔を示している。図5に示されるように、隣接する下部エンボス部41bの列の左右方向の間隔Slは、すべて等しいものであることが好ましい。
また、上部エンボス部41aの列の間隔Suと、下部エンボス部41bの列の間隔Slを比較した場合、間隔Slの値は、間隔Suの値よりも大きいものであることが好ましい(Sl>Su)。例えば、下部エンボス部41bの列の間隔Slの値は、上部エンボス部41aの列の間隔Suの値に対して、110%〜200%、120%〜180%、又は130%〜160%であり、140%〜150%であることが好ましい。このように、本発明においては、下部エンボス部41bの列の間隔Slを、上部エンボス部41aの列の間隔Suよりも広く確保することにより、結果として、下部接合領域40bの幅Blを、上部接合領域40aの幅Buよりも幅広とすることができる。
図5に示されるように、下部接合領域40bの幅Blが上部接合領域40aの幅Buよりも幅広であることにより、下部接合領域40bにおいて、左右方向の最も外側の列に位置する複数の下部接合領域40bには、上部接合領域40aの幅よりも左右方向に外側に突出した突出部分Oが形成されることとなる。図5において、突出部分Oは、斜線を施して示されている。突出部分Oは、左右両方向の最も外側の列に位置する下部接合領域40bのそれぞれに形成されるものであることが好ましい。例えば、突出部分Oの左右方向における長さは、0.1mm〜1mm、0.3mm〜0.8mm、又は0.5mm〜0.6mmであることが好ましい。
図5において、符号Puは、ある列における複数の上部エンボス部41aの上下方向の間隔を示している。図5に示されるように、上部エンボス部41aの上下方向の間隔Puは、すべて等しいものであることが好ましい。
また、符号Plは、ある列における複数の下部エンボス部41bの上下方向の間隔を示している。図5に示されるように、下部エンボス部41bの上下方向の間隔Plは、すべて等しいものであることが好ましい。
また、上部エンボス部41aの上下方向の間隔Puと、下部エンボス部41bの上下方向の間隔Plを比較した場合、間隔Plの値は、間隔Puの値よりも小さいものであることが好ましい(Pu>Pl)。例えば、下部エンボス部41bの上下方向の間隔Plの値は、上部エンボス部41aの上下方向の間隔Puの値に対して、50%〜95%、55%〜90%、又は60%〜85%であり、65%〜80%であることが好ましい。このように、下部エンボス部41bの上下方向の間隔Plを、上部エンボス部41aの上下方向の間隔Puよりも狭くすることにより、接合するシート数の少ない下部接合領域40bの接合強度を向上させることができるため、接合するシート数の多い上部接合領域40aの接合強度とのバランスを良化することができる。このため、上部接合領域40aと下部接合領域40bの硬さが均一化され、結果としてサイドシール部4全体の手触りが良好になる。
図5に示されるように、上部接合領域40aおいて、隣接する上部エンボス部41aの列は、互いに、おむつの上下方向にずれた位置となっていることが好ましい。図5において、符号Duは、左右両端に位置する上部エンボス部41aの列と、中央に位置する上部エンボス部41aの列とのずれの距離を示している。例えば、上部エンボス部41aの列のずれの距離Duは、ある列における複数の上部エンボス部41aの上下方向の間隔Puの半分程度とすることが好ましい。
同様に、下部接合領域40bおいて、隣接する下部エンボス部41bの列は、互いに、おむつの上下方向にずれた位置となっていることが好ましい。図5において、符号Dlは、左右両端に位置する下部エンボス部41bの列と、中央に位置する下部エンボス部41bの列とのずれの距離を示している。例えば、下部エンボス部41bの列のずれの距離Dlは、ある列における複数の下部エンボス部41bの上下方向の間隔Plの半分程度とすることが好ましい。
以上、主接合領域40における接合パターンについて、複数の主エンボス部41が上下方向に間隔をおいて配置されることにより複数の列をなし、この複数の列が左右方向に間隔をおいて形成されたパターンを例に挙げて説明した。ただし、主接合領域40における接合パターンは、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、主接合領域40における接合パターンは、上下方向に延びる直線状であってもよい、また、主接合領域40を形成する主エンボス部41は、おむつの側端縁に対して平行な縦長形状であってもよい。また、主エンボス部41は、おむつの側端縁に対して1度〜45度、又は2度〜30程度の傾きを持っていてもよい。このように主エンボス部41が傾きを有することにより、線圧を高くすることができるため、接合強度を維持したり、安定させたい場合に有利である。
(2−2.副接合領域)
続いて、サイドシール部4に含まれる副接合領域50について詳しく説明する。
図6は、図3に示された破線の枠内を拡大して示したものである。すなわち、図6に示した拡大図は、主接合領域40の上部と副接合領域50の上部を示したものである。
図6に示されるように、サイドシール部4は、主接合領域40と副接合領域50とを含む。本実施形態において、主接合領域40は、上説した通り、複数の主エンボス部41が上下方向及び左右方向に間隔をおいて配置された上下方向に延びる帯状の領域である。また、図6に示されるように、主接合領域40の外縁と、前身頃外装体及び後身頃外装体の左右両側の端縁4aとの間には、余白Sが存在する。このように、主接合領域40と端縁4aの間に余白Sを設けることで、肌触りの硬い主接合領域40が端縁4aに露出して、着用者の肌に直接触れることを防止できる。また、パンツ型おむつは一般的に連続したシート材を複数積層して、2条一対の主接合領域40によって接合し、その間を切断することによって、個々のパンツ型おむつを得る。したがって、主接合領域40間をあまりにも間隔がないようにすると、切断の際に主接合領域40間で切れない場合が発生し、主接合領域40を切断する恐れがある。そうすると、主接合領域40の接合強度のばらつきが大きくなってしまう。そこで、上記のように、主接合領域40と端縁4aの間に余白Sを設けることで、より確実に2条一対の主接合領域40の間で連続したシート材を切断できるようになる。このような観点から、この余白Sの左右方向の長さは、少なくとも3mm〜20mm、又は5mm〜10mm程度設けられていることが好ましい。ただし、主接合領域40と端縁4aの間に余白Sが存在すると、前身頃外装体及び後身頃外装体の左右両端部がヒラヒラと開放されるようになり、おむつ全体の見栄えが悪くなる恐れがある。そこで、本発明では、主接合領域40と端縁4aの間に存在する余白Sの部分に、副接合領域50を形成し、この余白Sの部位をおむつの肌触りを損なわない程度に軽く接合することで、前身頃外装体及び後身頃外装体の左右両端部が開放されることを防止している。
副接合領域50における接合は、着用時に前身頃外装体及び後身頃外装体の左右両端部が剥離しないように固着させることを目的とするものではなく、前身頃外装体及び後身頃外装体の左右両端部が開放されない程度に軽く接合することを目的とするものである。このため、副接合領域50における接合強度は、主接合領域40における接合強度よりも低く設定される。例えば、副接合領域50における接合強度は、主接合領域40における接合強度を100%とした場合に、50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、15%以下であることが特に好ましい。例えば、副接合領域50における接合強度は、主接合領域40における接合強度に対し、1%〜50%、1%〜30%、又は1%〜15%とすればよい。
パンツ型使い捨ておむつは、それを脱ぐ際には、左右の両側部のいずれか一方又は両方を引き破って展開することができるように設計されている。この動作を再現するために、「接合強度」は、引張強度試験機用いて、おむつの内側から主接合領域40と副接合領域50を180度方向に開いて引っ張り、強度のピーク値を接合強度とする。
すなわち、本願明細書において、「接合強度」とは、以下に説明する方法により測定された引張強度を意味するものとする。
まず、接合強度の測定対象である主接合領域40と副接合領域50を含む部位を、それぞれ所定形状(左右方向:25mm × 上下方向:30mm)に切り出して主接合領域試験片及び副接合領域試験片とする。続いて、主接合領域試験片を引張強度試験機(商品名:ストログラフV1−B、東洋精機製作所社製)にセットする。主接合領域試験片のセットは、主接合領域40を中央にして主接合領域試験片を左右に展開し、その展開された両端を上下からチャックで挟み込んで固定することにより行う。この際、左右のチャック間の距離は20mmとする。この状態で引張試験機を作動させ、主接合領域試験片を左右方向に引っ張ることにより、主接合領域試験片の引張強度を測定する。このとき、引張速度は200mm/分とし、主接合領域試験片が破断した時点で測定を終了する。そして、得られた測定チャートから最大の引張強度を確認する。この最大引張強度を本明細書にいう「接合強度」とする。副接合領域50は、あらかじめ主接合領域40における接合部を、たとえば図6のS2の領域まではがした後、主接合領域40の接合強度と同様にして「接合強度」を測定することができる。
数値を示して具体的に説明すると、まず、主接合領域40における接合強度は、5.0N/25mm以上であることが好ましい。例えば、主接合領域40における接合強度は、5.0N/25mm〜30.0N/25mmであることが好ましい。主接合領域40の接合強度が5.0N/25mm未満であると、接合強度が低くなり過ぎて、おむつの着用時におむつの側縁側を持って引き上げた際に、主接合領域40が剥離しておむつ全体の破断してしまう恐れがある。一方、主接合領域40の接合強度が30.0N/25mmを超えると、この接合部が肌に当たって痛みを感ずる恐れがある。また、パンツ型おむつを着用者から容易に脱がせるためには、おむつの側縁部を引き裂く必要があるが、主接合領域40の接合強度が30.0N/25mmを超えると、このような側縁部の引き裂きが困難となる恐れがある。
他方、副接合領域50における接合強度は、上記主接合領域40における接合強度に対して、50%以下、30%以下、又は15%以下であることが好ましい。例えば、副接合領域50における接合強度は、0.75N/25mm〜15.0N/25mmであることが好ましい。副接合領域50の接合強度が0.75N/25mm未満であると、接合強度が低くなり過ぎて、着用者の動作によっては容易に副接合領域50が剥離してしまい、副接合領域50を設ける意味が殆どなくなる。一方、副接合領域50の接合強度が15.0N/25mmを超えると、主接合領域40と副接合領域50を合わせた接合幅が長く、破るために力が必要になるため不便になる。また、副接合領域50の接合強度が15.0N/25mmを超えると、副接合領域50の肌触りが硬くなり、着用者の肌に触れた際に痛みを生ずる恐れがある。
上記のように、副接合領域50における接合強度を、主接合領域40における接合強度よりも弱く設定する方法としては、種々の方法が考えられる。
副接合領域50における接合強度を弱く設定するためには、例えば、(A)副接合領域50における接合面積を、主接合領域40における接合面積よりも狭くしたり、(B)副接合領域50において上下方向に並んだ複数の副エンボス部51の上下方向の長さの合計を、主接合領域40におけるものよりも短くしたり、(C)副接合領域50における各副エンボス部51の深さを、主接合領域40における各主エンボス部41の深さよりも浅くしたりすることが、考えられる。以下に、副接合領域50における接合強度を弱くする方法の例を説明するが、本発明における副接合領域50はこれに限定されるものではない。
上記(A)に関し、副接合領域50における接合強度を弱く設定するためには、副接合領域50における接合面積を、主接合領域40における接合面積よりも狭くすればよい。すなわち、副接合領域50に設けられた副エンボス部51それぞれの面積が、主接合領域40に設けられた主エンボス部41の面積と同じであっても、副接合領域50におけるエンボスパターンの上下方向の間隔や左右方向の間隔を、主接合領域40におけるエンボスパターンよりも広くすることで、副接合領域50における接合強度を弱くすることができる。
例えば、図6において、符号Psは、ある列における複数の副エンボス部51の上下方向の間隔を示している。図6に示されるように、副エンボス部51同士の上下方向の間隔Psは、主エンボス部41(上部エンボス部41a)同士の上下方向の間隔Puよりも広いことが好ましい。例えば、副エンボス部51同士の上下方向の間隔Psは、主エンボス部41同士の上下方向の間隔Puに対し、200%〜1000%、又は300%〜600%であることが好ましい。また、図6において、符号Dsは、ある列に位置する副エンボス部51と、その隣の列に位置する副エンボス部51の上下方向のずれの距離を示している。このように、副エンボス部51の列がオフセットされている場合において、そのずれの距離Dsは、主エンボス部41同士の上下方向の間隔Puよりも広いことが好ましい。例えば、距離Dsは、間隔Puに対し、150%〜500%、又は200%〜300%であることが好ましい。
また、図6において、符号Gsは、副エンボス部51の列同士の左右方向の間隔を示している。図6に示されるように、副エンボス部51の列の左右方向の間隔Gsは、主エンボス部41の列の左右方向の間隔Gsよりも広いことが好ましい。例えば、副エンボス部51の列の左右方向の間隔Gsは、主エンボス部41の列の左右方向の間隔Gsに対し、120%〜500%、又は150%〜300%であることが好ましい。このように、副接合領域50におけるエンボスパターンの上下方向の間隔や左右方向の間隔を、主接合領域40におけるエンボスパターンよりも広くすることで、副接合領域50における接合面積を、主接合領域40における接合面積よりも狭くすることができる。
より具体的には、副接合領域50の接合面積率が、主接合領域40の接合面積率よりも小さいことが好ましい。ここにいう、副接合領域50の接合面積率とは、副接合領域50全体の面積に対する、複数の副エンボス部51の総面積の割合である。同様に、主接合領域40の接合面積率とは、主接合領域40全体の面積に対する、複数の主エンボス部41の総面積の割合である。主接合領域40と副接合領域50の全体の面積は、各エンボス部のうち、最も内側に位置するものの内縁から最も外側に位置するものの外縁までを幅として、上下方向に延びる帯状の領域の面積として求めることができる。また、複数の主エンボス部41の総面積と複数の副エンボス部51の総面積は、各エンボス部の面積に、主接合領域40又は副接合領域50に属するエンボス部の数を乗ずることによって求めることができる。これによって求められた副接合領域50の接合面積率は、主接合領域40の接合面積率に対して、1%〜50%であることが好ましく、1%〜30%であることがより好ましく、1%〜15%であることが特に好ましい。なお、一つの副エンボス部51の面積は、一つの主エンボス部41の面積に対し、50%〜200%程度であることが好ましく、70%〜150%であることがより好ましい。
また、図6に示されるように、副接合領域50の幅Bsは、主接合領域40(上部接合領域40a)の幅Buよりも狭いことが好ましい。副接合領域50の幅Bsは、主接合領域40(上部接合領域40a)の幅Buに対し、40%〜95%、又は50%〜70%とすることが好ましい。
上記(B)に関し、副接合領域50における接合強度を弱く設定するためには、副接合領域50において上下方向に並んだ複数の副エンボス部51の上下方向の長さの合計を、主接合領域40におけるものよりも短くすることとしてもよい。すなわち、本願明細書において、「接合強度」は、上述した通り、おむつの内側から主接合領域40と副接合領域50を180度方向に開いて引っ張ったときの引張強度のピーク値として定義されるため、上下方向に並んだ複数のエンボス部の上下方向の長さの合計の長い方が接合強度が高く、短いほうが接合強度が低いといえる。この場合、「上下方向に並んだ複数のエンボス部の上下方向の長さの合計」とは、使い捨ておむつの側縁と平行に上下方向に延びる仮想線をひいたときに、その仮想線に乗る複数のエンボス部の上下方向の辺の長さの合計を意味している。なお、各エンボス部の情報高の辺が想定線と平行でない場合には、想定線上を各エンボス部が上下方向に横切る長さを意味する。例えば、副接合領域50において上下方向に並んだ複数の副エンボス部51の上下方向の長さの合計は、主接合領域40において上下方向に並んだ複数の主エンボス部41の上下方向の長さの合計に対して、1%〜50%、1%〜30%、又は1%〜15%であることが好ましい。
上記(C)に関し、副接合領域50における接合強度を弱く設定するためには、副接合領域50における各副エンボス部51の深さを、主接合領域40における各主エンボス部41の深さよりも浅くすることとしてもよい。ヒートシールや超音波シールによってサイドシール部4を形成する場合において、ヒートシールや超音波シールに用いられるパターンブロックの高さは、実際には、円筒研磨と呼ばれる加工を施して、同じ高さの表面を円筒表面のようにカーブを形成することで加工される。従って、パターンブロックの上に配置されたエンボスパターンは一旦同じ高さになる。そこで、エンボスパターンが同じ高さに加工された後、副接合領域50の各副エンボス部51を形成するパターンブロックを更に研磨し、そのパターンブロックの高さが低くなるように可能すればよい。例えば、副エンボス部51を形成するパターンブロックの高さは、主エンボス部41を形成するパターンブロックの高さよりも、3μm以上低いものであることが好ましい。例えば、副エンボス部51を形成するパターンブロックの高さは、主エンボス部41を形成するパターンブロックの高さよりも、3μm〜100μm、又は5μm〜50μm程度低いものであることが好ましい。副エンボス部51を形成するパターンブロックの高さは、主エンボス部41を形成するパターンブロックに向かって徐々に高くなるようにされていてもよい。このようにすることで、サイドシール部4に形成される接合領域50における各副エンボス部51の深さ、主接合領域40における各主エンボス部41の深さよりも浅くすることができる。各副エンボス部51の深さが浅くなれば、結果として、副接合領域50における接合強度を弱くなる。なお、各副エンボス部51の深さを調節することにより、副接合領域50における接合強度を適切な範囲に設定することができれば、主接合領域40のエンボスパターンと副接合領域50のエンボスパターンは同じパターンであってもよい。
なお、上記説明では、副接合領域50のエンボスパターンについて、主接合領域40のエンボスパターンとの比較した説明を行ったが、副接合領域50のエンボスパターンと主接合領域40のエンボスパターンには、領域ごとに異なる接合強度を有している場合がある。例えば、副接合領域50のエンボスパターンと主接合領域40のエンボスパターンは、接合面積率や、エンボス部の上下方向の間隔、左右方向の間隔等が部位によって異なることもある。このように、副接合領域50と主接合領域40が、複数種類の接合面積率、エンボス部の上下方向の間隔、左右方向の間隔等を有している場合、副接合領域50と主接合領域40の比較は、左右方向に隣り合っている所定部位を切り出して行えばよい。例えば、「接合強度」の測定方法の説明で述べた通り、副接合領域50と主接合領域40の比較は、左右方向に隣り合っている所定部位(左右方向:25mm × 上下方向:30mm)を切り出して比較すればよい。
また、副接合領域50のエンボスパターンは、図6に示されるように、複数の副エンボス部51が上下方向に間隔をおいて並んで複数の列をなし、この副エンボス部51の複数の列が互いにオフセットした状態で、左右方向に間隔をおいて形成されていることが好ましい。また、各副エンボス部51の、左右方向の長さは2mm〜5mmであり、上下方向の長さは0.3〜5mmであることが好適である。さらに、各副エンボス部51同士の上下方向の間隔は、5mm〜50mmが好適な範囲である。
また、副接合領域50は、おむつの左右両側部の端縁4aから5mm以内の位置に形成されることが好ましい。すなわち、副接合領域50内に設けられた副エンボス部51のいずれかが、おむつの端縁4aから5mm以内に配置されることを意味する。例えば、図6には、副接合領域50の最外縁とおむつの両側部の端縁4aとの間の距離が、符号S1にて示されている。この距離S1は、5mm以内であることが好ましい。このように、副接合領域50をおむつの端縁4aから5mm以内の位置に形成することで、前身頃外装体と後身頃外装体の左右両端縁がめくれたとしても、そのめくれ幅を最大5mm以内に抑えることができるため効果的である。なお、後述するとおり、副接合領域50がおむつの端縁4aに達しており、距離S1が0mmとなることとしてもよい。副接合領域50は、主接合領域40と比較して接合強度が低くなっているため、おむつの端縁4aに副エンボス部51の断面が露出しても、このおむつの端縁4aの肌触りが損なわれる事態を防止できる。
また、図6に示されるように、主接合領域40と副接合領域50の間には、接合部のない領域(非接合領域)が存在していることが好ましい。図6において、主接合領域40と副接合領域50の間に存在する非接合領域の幅は、符号S2で示されている。例えば、非接合領域の幅S2は、0.5mm〜4mm、又は1mm〜3mmであることが好ましく、特に1.5mm以上であることが好ましい。このようにすることで、使い捨ておむつを破棄するにあたり、サイドシール部4を剥離する際に、副接合領域50を剥離しやすくなる。すなわち、サイドシール部4を剥離する際には、通常、おむつの内側から外側に向かって剥離していく。このため、まず主接合領域40が剥離され、その後副接合領域50が剥離される。ここで、主接合領域40と副接合領域50の間に非接合領域が存在していることにより、使用者がサイドシール部4を破る力は、主接合領域40を破りきった後に、この非接合領域においてさらに勢いがつき、その勢いのまま副接合領域50に到達して、副接合領域50を破くこととなる。このため、使用者は、サイドシール部4を感覚的に破りやすいと感じることができる。本発明では、サイドシール部4が主接合領域40と副接合領域50を有していることから、副接合領域50を有しない従来のサイドシール部に比べ、サイドシール部4全体の幅が広くなる。この点、上記のように主接合領域40と副接合領域50の間に非接合領域を設け、使用者に対してサイドシール部4が破りやすいとの感覚を与えることで、副接合領域50を設けたことに起因するサイドシール部4を破りくさを解消することができる。
(2−3.サイドシール部の形成工程)
続いて、図7を参照して、パンツ型使い捨ておむつの製造方法において行われるサイドシール部の形成工程について説明する。サイドシール部の形成工程は、基本的に、パンツ型使い捨ておむつの製造方法の最終段階で行われるものである。図7は、パンツ型使い捨ておむつの製造方法の最終段階のフローを概念的に示している。
図7に示されるように、一般的な製造方法に従って、使い捨ておむつが左右方向に複数連なったおむつ連続体100´が得られる(ステップS1)。おむつ連続体100´は、複数の前身頃外装体がサイドシール部4の形成される予定の部位にて左右方向に連接することにより連続体1a´となっており、また、複数の後身頃外装体がサイドシール部4の形成される予定の部位にて左右方向に連接することにより連続体2a´となっている。また、おむつ連続体100´では、前身頃外装体と連続体1a´と後身頃外装体の連続体2a´と直交するように、吸収性本体3aが配置されている。このとき、おむつ連続体100´のうち、サイドシール部4の形成される予定の部位には、ウエスト伸縮材20及びタミー伸縮材21を外装体に固定するためのホットメルト接着剤が、塗布されていないことが好ましい。すなわち、ホットメルト接着剤は、おむつ連続体100´の左右方向(流れ方向)に沿って一部間欠的に塗布されており、この間欠部110が、サイドシール部4の形成される予定の部位に一致するように調節されている。これにより、サイドシール部4が形成される予定の部位には、弾性伸縮部材も、これを固定するホットメルト接着剤も存在しないようになっている。
続いて、おむつ連続体100´は、吸収性本体3aが配置された股下域において、上下方向に折り畳まれる(ステップS2)。これにより、前身頃外装体の連続体1a´と後身頃外装体の連続体2a´とが、互いに重ね合わされる。このとき、前身頃外装体の連続体1a´側に形成された間欠部110と、後身頃外装体2a´側に形成された間欠部110の位置は、互いに一致する。
続いて、前身頃と後身頃が重ね合わさされたおむつ連続体100´に対し、サイドシール部4が形成される(ステップS3)。サイドシール部4は、個別のパンツ型使い捨ておむつ100となったときに、前身頃と後身頃の左右両側部に相当する位置に形成されるものである。ここで、図7に示されるように、サイドシール部4は、あるパンツ型使い捨ておむつの右側部に形成されるものと、別の隣り合ったパンツ型使い捨ておむつの左側部に形成されるものとが、2条並んで一度に形成される。2条のサイドシール部4を一度に形成するとは、すなわち、ヒートシールや超音波シールを行うエンボスロールのパターンブロックに、2条のエンボスパターンが刻印されていることを意味する。このため、このようなエンボスロールとアンビルロールの間におむつ連続体100´を導入することで、エンボスロールとアンビルロールが一回転するだけで、サイドシール部4が2条並んで形成されることとなる。ここで、図7におけるサイドシール部4の拡大図に示されるように、各サイドシール部4には、上述した通り、主接合領域40と、この主接合領域40よりも切断予定線(一点鎖線)寄りの位置に設けられた副接合領域50とを有している。図7の拡大図に示されるように、2条のサイドシール部4は、それぞれの副接合領域50が隣り合った状態で形成されている。すなわち、2つの副接合領域50の間に、おむつ連続体100´の切断予定線(一点鎖線)が位置することとなる。
その後、サイドシール部4が形成されたおむつ連続体100´を、2条のサイドシール部4の間に位置する切断予定線(一点鎖線)に沿って、上下方向に切断する(ステップS4)。すなわち、おむつ連続体100´は、2つの副接合領域50の境界において、切断されることとなる。これにより、おむつ連続体100´から、個別のパンツ型使い捨ておむつ100が切り離される。上記工程を経て、本発明のパンツ型使い捨ておむつ100は製造することが可能である。
(2−4.サイドシール部における他のエンボスパターン)
次に、図8(a)、図8(b)、図9(a)、及び図9(b)を参照して、図3等に示したエンボスパターンとは異なるパターンについて説明する。これらの図8及び図9に示したエンボスパターンは、図3等のパターンとは異なり、副接合領域50に形成された複数の副エンボス部51のうちの少なくとも2つ以上が、前身頃1と後身頃2の左右両側の端縁4aに達したものとなっている。これらの図8及び図9に示したパターンのように、複数の副エンボス部51が前身頃1と後身頃2の左右両側の端縁4aに達していることにより、より確実に、左右両側の端縁4aが開放されることを防止できる。
具体的に説明すると、図8(a)のエンボスパターンでは、おむつ連続体の切断予定線(一点鎖線)上に沿って、略楕円形の複数の副エンボス部51が上下方向に間隔をおいた列をなして配置されている。このため、切断予定線に沿っておむつ連続体を切断することで、この切断予定線上の複数の副エンボス部51は2つに分断される。これにより、各サイドシール部4における副接合領域50では、分断された副エンボス部51が、おむつの左右両側の端縁4aに達したものとなる。
図8(b)に示されたエンボスパターンでは、副接合領域50が短線状の複数の副エンボス部51によって形成されており、この副接合領域50が、切断予定線(一点鎖線)の近傍に比較的集中したものとなっている。また、切断予定線上にも、短線状の複数の副エンボス部51が上下方向に間隔をおいた列をなして配置されている。図8(b)に示されたエンボスパターンでは、切断予定線上に配置された副エンボス部51の列が、両隣の副エンボス部51の列と、上下方向に位置ズレしている。
図9(a)のエンボスパターンは、図8(c)のエンボスパターンの変形例である。図9(a)に示されたエンボスパターンでは、切断予定線上に配置された副エンボス部51の列と、その両隣に位置する副エンボス部51の列の全てが、互いに上下方向に位置ズレしたものとなっている。
図9(b)に示されたエンボスパターンでは、切断予定線(一点鎖線)を跨ぐようにして、左右方向に長手となる長線状の複数の副エンボス部51が、切断予定線に沿って上下方向に一列に配置されている。長線状の副エンボス部51は、左右方向の長さが、3mm〜15mmとなっており、好ましくは5mm〜10mmとなっている。長線状の副エンボス部51は、切断予定線に沿っておむつ連続体を切断することで、2つの副接合領域50に属するものに分断される。図9(b)に示したエンボスパターンによれば、より確実に、使い捨ておむつの両側部の端縁にめくれが生じることを防止できる。
以上、サイドシール部4におけるエンボスパターンについて、好ましい形態を例に説明を行った。ただし、本発明において、サイドシール部4のエンボスパターンは、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記の形態から当業者が自明な範囲で適宜変更可能である
(3.吸収性本体)
最後に、上述した前身頃外装体1aと後身頃外装体2aによって保持される吸収性本体3aの構造について説明する。
吸収性本体3aは、前身頃外装体1aと後身頃外装体2aの間に架橋された状態で保持され、使い捨ておむつ100の着用時おいて、着用者の股下部に位置し、着用者が排泄した尿などの液体を吸収保持する。吸収性本体3aは、使い捨ておむつの股下部3を中心に、前身頃1及び後身頃2にかけて配置される。
図2に示されるように、吸収性本体3aは、吸収体31と、トップシート32と、バックシート33と、一対の立体ギャザー34を基本構成としている。
吸収体31は、尿などの液体を吸収し、吸収した液体を保持するための部材である。吸収体31は、液透過性のトップシート32と、液不透過性のバックシート33の間に配置される。吸収体31は、トップシート32を透過した液体を吸収する機能を有し、吸収性材料により構成される。吸収体31を構成する吸収性材料には、公知の材料を採用することができる。吸収性材料としては、例えば、フラップパルプ、高吸収性ポリマー、又は親水性シートを用いることとしても良い。また、吸収性材料には、フラップパルプ、高吸収性ポリマー、又は親水性シートのうち1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用することとしてもよい。吸収性材料は、通常、単層又は複数層のマット状に形成され、用いられる。吸収体31の形状は、適宜、使い捨ておむつの形状や、大きさ、用途に合せて設計することができる。例えば、吸収体31の形状は、図2に示されるように、砂時計型としてもよい。また、一般的な使い捨ておむつに使用されている、矩形型、楕円形型、又はひょうたん型とすることとしてもよい。
トップシート32は、着用者の股下部の肌に直接接し、尿などの液体を吸収体31へ透過させるための部材である。このため、トップシート32は、柔軟性が高い液透過性材料で構成される。また、トップシート32は、吸収体31の肌当接面側を被覆するように配置される。トップシート32を構成する不透過性材料の例は、織布、不織布、又は多孔性フィルムである。また、例えばポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステル、ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。
バックシート33は、トップシート32を透過し吸収体31に吸収された液体が、おむつの外側へ漏出することを防止するための部材である。このため、バックシート33は、液不透過性材料によって構成される。そして、バックシート33は、吸収体31の底面からの液漏れを防止するため、吸収体31を肌非当接面側から被覆する。バックシート33を構成する不透過材料の例は、ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。特に、0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
一対の立体ギャザー34は、吸収体31の両側縁部に沿って起立し、着用者が排泄した尿の横漏れを防止するための部材である。立体ギャザー34のそれぞれには、その先端部に、立体ギャザー伸縮材35が配置されており、立体ギャザー伸縮材35が収縮した際に、着用者の肌当接方向に向かって立ち上がる。このため、一対の立体ギャザー34は、尿の防漏壁となり、トップシート32を透過しなかった尿や、吸収体31により吸収しきれなった尿が、使い捨ておむつの脚部周り開口部などから漏出する横漏れを防止する。立体ギャザー34は、従来の使い捨ておむつに用いられている公知の構成を採用することができる。立体ギャザー34は、例えば、撥水性シートの層間に伸張状態の立体ギャザー伸縮材35を挟み込んで固定することにより、形成することができる。撥水性シートとしては、例えば、カードエンボスやスパンボンド等の製法により得られた不織布シートを使用することができ、特に防水性が高いSMSやSMMS等の不織布シートを用いることが好ましい。また立体ギャザー伸縮材35には、通常、糸状弾性ゴムが用いられる。このようなゴム材としては、スチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコーン、ポリエステル等の素材を用いることができる。
本発明は、乳幼児用や高齢者用のパンツ型使い捨ておむつに関する。従って、本発明は、育児及び介護に関する産業において好適に利用し得る。
1…前身頃 1a…前身頃外装体
2…後身頃 2a…後身頃外装体
3…股下部 3a…吸収性本体
4…サイドシール部 4a…端縁
40…主接合領域 40a…上部接合領域 40b…下部接合領域
41…主エンボス部 41a…上部エンボス部 41b…下部エンボス部
50…副接合領域 51…副エンボス部
100…使い捨ておむつ 100´…おむつ連続体 110…間欠部

Claims (6)

  1. 着用者の腹部に接する前身頃(1)と、着用者の背部に接する後身頃(2)と、前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の間に位置する股下部(3)を有し、
    前記前身頃(1)の左右両側部と前記後身頃(2)の左右両側部を、それぞれ対応させて重ね合わせた状態で、ヒートシール又は超音波シールにより熱融着接合する一対のサイドシール部(4)が形成されたパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記一対のサイドシール部(4)は、
    上下方向に延びる主接合領域(40)と、
    前記主接合領域(40)よりも左右方向外側に位置し、上下方向に延びる副接合領域(50)と、
    を有しており、
    前記副接合領域(50)は、複数の副エンボス部(51)が上下方向に間隔をおいて並ぶエンボス列が、一又は複数列設けられることにより形成された領域であり、
    前記副接合領域(50)の接合強度は、前記主接合領域(40)の接合強度よりも弱い
    パンツ型使い捨ておむつ。
  2. 前記副接合領域(50)の接合強度は、前記主接合領域(40)の接合強度に対し、50%以下である
    請求項1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 前記主接合領域(40)及び前記副接合領域(50)には、接着剤が塗布されておらず、
    ヒートシール又は超音波シールによる熱融着のみによって、前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の左右両側部が接合されている
    請求項1又は請求項2に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 前記副接合領域(50)に形成された複数の副エンボス部(51)のうち少なくとも2つ以上は、前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の左右両側の端縁(4a)に達している
    請求項1から請求項3のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 前記主接合領域(40)は、複数の主エンボス部(41)が上下方向に間隔をおいて並ぶエンボス列が、複数列設けられることにより形成された領域であり、
    前記副接合領域(50)は、複数の副エンボス部(51)が上下方向に間隔をおいて並ぶエンボス列が、複数列設けられることにより形成された領域であり、
    前記副接合領域(50)の接合強度は、前記主接合領域(40)の接合強度に対し、30%以下である
    請求項1から請求項4のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  6. 着用者の腹部に接する前身頃(1)と、着用者の背部に接する後身頃(2)と、前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の間に位置する股下部(3)を有するパンツ型使い捨ておむつの製造方法であって、
    前記使い捨ておむつが左右方向に複数連なった状態のおむつ連続体を得る工程と、
    前記おむつ連続体を前記股下部(3)において折り返し、前記前身頃(1)と前記後身頃(2)を重ね合わせる工程と、
    前記前身頃(1)の左右両側部と前記後身頃(2)の左右両側部を、ヒートシール又は超音波シールにより熱融着接合するサイドシール部(4)を形成する接合工程と、
    前記おむつ連続体を、前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の左右両側の端縁(4a)に相当する位置で上下方向に切断し、個別のパンツ型使い捨ておむつを得る切断工程と、を含み、
    前記接合工程において形成されるサイドシール部(4)は、
    上下方向に延びる主接合領域(40)と、
    前記主接合領域(40)よりも左右方向外側に位置し、上下方向に延びる副接合領域(50)と、
    を有しており、
    前記副接合領域(50)は、複数の副エンボス部(51)が上下方向に間隔をおいて並ぶエンボス列が、一又は複数列設けられることにより形成された領域であり、
    前記副接合領域(50)の接合強度は、前記主接合領域(40)の接合強度よりも弱くなっており、
    前記切断工程では、
    2条の副接合領域(50)の境界位置において、前記おむつ連続体を上下方向に切断する
    パンツ型使い捨ておむつの製造方法。
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