JP6314822B2 - 使い捨ておむつ及びクッションシート - Google Patents

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Description

本発明は,使い捨ておむつに関する。具体的に説明すると,本発明は,おむつのウエスト端部に,クッション性の高いウエストギャザーを形成することのできる使い捨ておむつに関するものである。
従来から,乳幼児用や高齢者用の使い捨てのおむつが知られている。使い捨ておむつの型には様々なものがあり,例えば,パンツ型の使い捨ておむつや,テープ型の使い捨ておむつが知られている(例えば,特許文献1,特許文献2,及び特許文献3)。
パンツ型の使い捨ておむつは,前身頃と後身頃の両側部が予め接合されたタイプの使い捨ておむつである。パンツ型使い捨ておむつとしては,吸収性本体が載置される外装体が前身頃から後身頃に掛けて一体となった一体型(特許文献1)や,外装体が前身頃及び後身頃で分離され,前身頃外装体と後身頃外装体の間に吸収性本体が架け渡すように連結された分離型(特許文献2)が知られている。また,テープ型の使い捨ておむつは,前身頃又は後身頃の両側部に接着テープが取り付けられ,着用時に接着テープを利用して前身頃と後身頃を接着させるタイプの使い捨ておむつである(特許文献3)。
パンツ型使い捨ておむつは,一般的に,前身頃と後身頃を接着して形成されたウエスト開口部の周縁に,複数の伸縮部材が伸長状態で固定されている。これら伸縮部材が,着用者のウエスト周りを締めこむことによって,着用者の動きや排泄物の重さに伴っておむつが下にずり落ちずに着用できるようにしている。ウエスト開口部の周縁に伸縮部材を設けて,おむつのずり落ちを防止するための機能は,重要な機能となる。
一方,おむつのウエスト周りの締め付けが強くなり過ぎると,着用者が締め付け感を強く感じることがある。また,締め付けが強くなると密着性が高まる反面,通気性が悪くなる。
ここで,従来から,使い捨ておむつのウエスト周りに適度な締付け力を付与するために,ウエストギャザーを形成する技術が知られている。すなわち,使い捨ておむつのウエスト周りを構成するカバーシートの間に,複数の伸縮部材を伸長状態で固定しておくことにより,それらの伸縮部材が収縮した際に,ウエスト開口部の近傍のカバーシートに皺が生じる。この皺により,ウエスト開口部の近傍にウエストギャザーが形成される。このウエストギャザーは,着用者の肌に当接して,使い捨ておむつの密着性を向上させることができるため,ウエスト周りのフィット感が向上する。また,ウエストギャザーは,伸縮部材による着用者への締め付けを緩和するためのクッションの役割を果たす。
さらに,特許文献4には,ウエストギャザー全体に柔軟性とクッション性を有する使い捨ておむつを提供する技術が開示されている。このウエストギャザーに関する技術は,「フルート構造」とも呼ばれる。フルート構造は,ウエスト伸縮部材を挟んで固定するための一対のシートと,その上に間欠的な接合部によって接合された皺形成用のシート(クッション形成シート)を有する。フルート構造では,ウエスト伸縮部材が収縮すると,クッション形成シートが,接合されていない部分(非接合部)において浮いた状態となる。このようにして,クッション形成シートと,ウエスト伸縮部材を挟んだ一対のシートの間に通気路(空間)を形成することにより,ウエスト伸縮部材を挟んだ一対のシートの硬さが直接肌に伝わりにくくなる。このため,フルート構造を形成することで,ウエストギャザー全体に通気性,柔軟性,及びクッション性を付与することができる。
特開2009−254662号公報 特開2010−233733号公報 特開2005−323685号公報 特開2013−070711号公報
ところで,特許文献4に開示された「フルート構造」では,基本的に,シート同士の接合部が,1列に並んだ接合線又は接合点によって形成されている。このため,ウエスト伸縮部材が収縮したときに,1列の接合線等同士の間に通気路(空間)が形成されることとなる。しかしながら,1列に並んだ接合線等によってシート同士を接合すると,ウエスト伸縮部材が収縮したときに形成される通気路が互いに近づき過ぎてしまう。その結果,通気路同士が互いを圧迫しあって,シート同士の間の通気路が狭くなってしまうという問題があった。
また,「フルート構造」において,通気路の間の間隔を広げるために,例えば,接合線自体を太く形成したり,複数の接合点を密集させたりして,シート同士の接合部の幅を広くすることも考えられる。しかしながら,接合線を太くしたり接合点を密集させると,その接合部における通気性が悪くなったり,接合部の肌触りが悪くなるという問題があった。
そこで,本発明は,「フルート構造」において,ウエスト伸縮部材が収縮したときに形成される通気路の間隔を広く確保しつつ,接合部の通気性と肌触り感を向上させることを解決課題とする。
本発明の発明者は,従来の問題を解決する手段について鋭意検討した結果,上記の「フルート構造」において,シート同士の接合部を2列以上の直線状の接合線によって形成し,この接合線の列の間に間隔を設けることとした。このように,シート同士の接合部を2列以上の直線状の接合線によって形成することで,接合部の幅が広がる。このため,ウエスト伸縮部材が収縮したときに形成される通気路の間隔を広く確保することができる。さらに,接合部を2列以上の直線状の接合線で形成し,この接合線の列の間に一定の間隔を設けることで,接合部の通気性と手触りを良好に維持することができる。そして,本発明者は,上記知見に基づけば,従来技術の課題を解決できることに想到し,本発明を完成させた。具体的に説明すると,本発明は以下の構成を有する。
本発明の第1の側面は,使い捨ておむつに関する。
本発明の使い捨ておむつは,長手方向に,前身頃1と,後身頃2と,これら前身頃1と後身頃2の間に位置する股下部3とに区分される。また,本発明の使い捨ておむつは,前身頃1と後身頃2の両方又はいずれか一方に,クッション部40が形成されている。
クッション部40は,内側シート41と,外側シート42と,一又は複数のウエスト伸縮部材43と,クッション形成シート44と,を含んで構成されている。
外側シート42は,内側シート41の肌非対向面側に位置している。
一又は複数のウエスト伸縮部材43は,使い捨ておむつの幅方向に沿って伸長した状態で,内側シート41と外側シート42の間に挟んで固定されている。
クッション形成シート44は,内側シート41と外側シート42の両方又はいずれか一方に重ねられて,これらのシート41,42に対して,幅方向に接合部51と非接合部52が交互に連続するようにして間欠的に接合されている。
接合部51は,それぞれ,長手方向に沿って延びる直線状の接合線53が2列以上に並んで形成されたものである。
ここで,接合部51同士の間の間隔を第1の間隔(D)と定義し,接合部51内の接合線53の列の間の間隔を第2の間隔(D)と定義した場合に,第2の間隔(D)は,第1の間隔(D)よりも狭くなっている。
上記構成のように,本発明は,接合部51を,直線状の接合線53を2列以上に並べることによって形成する。そして,直線状の接合線53の列の間に,所定の間隔(第2の間隔D)を形成する。これにより,接合部51の通気性と手触りを良化することができる。特に,直線状の接合線53の列の間の間隔を一定値以上とすることで,この列の間に,小さい通気路(空間)が形成されることが期待される。また,接合線53の列の間に間隔を設けることで,接合部51全体の幅を広く確保することができる。これにより,ウエスト伸縮部材が収縮したときに,非接合部52に形成される通気路の間隔を広く確保することができる。また,隣り合う通気路の間隔が広く保たれることで,クッション形成シート44と着用者の肌と接触面積が小さくなると共に,クッション形成シート44と着用者の肌の間に広い空間が生じる。これにより,クッション形成シート44が配置された腹部周りの通気性をより高めることができる。
本発明の使い捨ておむつにおいて,第2の間隔(D)は,第1の間隔(D)に対して,15%以上であることが好ましい。
上記のように,第2の間隔(D)を比較的広く確保することで,ウエスト伸縮部材43が収縮したときに,接合部51同士の間に大きい通気路が形成されると同時に,各接合部内の接合線53の列同士の間にも小さい通気路が形成されることが期待される。従って,大通気路の間に小通気路が位置することとなる。これにより,大通気路同士が互いを圧迫しあって空間が広がりにくいという従来の問題を解決できる。また,接合部51内に,小通気路が形成されることとなるため,この接合部51の通気性と手触りを向上させることができる。
本発明の使い捨ておむつにおいて,第2の間隔(D)は,第1の間隔(D)に対して,15%以上50%以下であることが好ましい。
第2の間隔(D)が広くなると,接合部51同士の間に形成される大通気路が小さくなってしまい,結果として,クッション部40全体として,通気性や手触りを良好な範囲に維持することが難しくなる。このため,第2の間隔(D)は,第1の間隔(D)に対して,50%以下であることが好ましい。
本発明の使い捨ておむつにおいて,接合線53の幅(W)は,第2の間隔(D)よりも狭いことが好ましい。
接合線53の幅(W)が第2の間隔(D)よりも広くなると,接合部51の通気性や手触りが損なわれてしまう。これに対し,上記構成のように,接合線53の幅(W)を第2の間隔(D)よりも狭くすることで,接合部51の通気性と手触りを良好に維持することができる。
本発明の使い捨ておむつにおいて,接合線53の幅(W)は,第2の間隔(D)に対して,5%以上50%以下であることが好ましい。
上記構成のように,接合線53の幅(W)を,第2の間隔(D)の5%以上50%とすることで,接合線53によってシート同士を接合する接合強度を保ちつつ,接合部51の通気性と手触りを良好に維持することができる。
本発明の第2の側面は,クッションシートに関する。
本発明のクッションシートは,複数のシート部材の間に一又は複数の弾性伸縮部材が固定されたシート状部材である。
クッションシートは,内側シート41と,外側シート42と,一又は複数の弾性伸縮部材43と,クッション形成シート44と,を含んで構成されている。
弾性伸縮部材43は,一定方向に沿って伸長した状態で,内側シート41と外側シート42の間に挟んで固定されている。
クッション形成シート44は,内側シート41と外側シート42の両方又はいずれか一方に重ねられて,これらのシート41,42に対して,前記一定方向に接合部51と非接合部52が交互に連続するように間欠的に接合されている。
接合部51は,それぞれ,前記一定方向と交わる方向(好ましくは直交する方向)に沿って延びる直線状の接合線53が2列以上に並んで形成されたものである。
ここで,接合部51同士の間の間隔を第1の間隔(D)と定義し,接合部51内の接合線53の列の間の間隔を第2の間隔(D)と定義した場合に,第2の間隔(D)は,第1の間隔(D)よりも狭くなっている。
本発明によれば,いわゆる「フルート構造」において,ウエスト伸縮部材が収縮したときに形成される通気路の間隔を広く確保しつつ,接合部の通気性と肌触り感を向上させることができる。
図1は,本発明の一実施形態に係る使い捨ておむつの外観斜視図である 図2は,本発明の一実施形態に係る使い捨ておむつの展開平面図である。 図3は,図2で示したY−Y線における断面図である。 図4は,クッション部の構造を示した模式図である。図4(a)は,クッション部を構成する要素を示している。図4(b)は,ウエスト伸縮部材が伸長している状態のクッション部の断面を示している。図4(c)は,ウエスト伸縮部材が収縮した状態のクッション部の断面を示している。 図5は,クッション部における接合パターンの一例を示している。 図6は,クッション部における接合パターンの他の例を示している。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
なお,本明細書において,「前身頃」とは,着用者におむつを装着した際に,着用者の腹側(身体前方)を覆う部分を意味する。また,「股下部」とは,着用者におむつを装着した際に,着用者の股下を覆う部分を意味する。また,「後身頃」とは,着用者におむつを装着した際に,着用者の背側(身体後方)を覆う部分を意味する。
また,本願明細書において,「長手方向」とは,基本的に,使い捨ておむつの前身頃と後身頃を結ぶ方向(Y軸方向)を意味する。また,「幅方向」とは,基本的に,使い捨ておむつの長手方向に直交する方向(X軸方向)を意味する。
また,本願明細書において,「A〜B」とは,「A以上B以下」であることを意味する
(1.使い捨ておむつの全体構成)
本発明は,例えば,公知のパンツ型の使い捨ておむつ,及びテープ型の使い捨ておむつに広く適用可能である。パンツ型の使い捨ておむつとは,前身頃と後身頃の両側部が予め接合されたタイプの使い捨ておむつである(例えば特許文献1)。また,テープ型の使い捨ておむつとは,前身頃又は後身頃の両側部に接着テープが取り付けられ,着用時に接着テープを利用して前身頃と後身頃を接着させるタイプの使い捨ておむつである(例えば特許文献3)。また,パンツ型の使い捨ておむつには,前身頃から後身頃にかけて外装体が一体になった一体タイプのもの(例えば特許文献1)や,前身頃の外装体と後身頃の外装体が分離した分離タイプのもの(例えば特許文献2)がある。以下では,これらの種々のタイプの使い捨ておむつのうち,パンツ型使い捨ておむつの分離タイプを例に挙げて,本発明の内容を具体的に説明する。
図1は,使い捨ておむつ100を前身頃側から見た例を示す斜視図である。また,図2は,使い捨ておむつの例を示す展開図であって,使い捨ておむつを肌対向面側から見た状態を示している。図2の展開図に示されるように,使い捨ておむつ100は,その長手方向に,装着された際に,着用者の腹部に接する前身頃1と,着用者の背部に接する後身頃2と,着用者の股下にあてがわれる股下部3とに区分される。本実施形態において,使い捨ておむつ100は,前身頃外装体10によって前身頃1が構成され,後身頃外装体20によって後身頃2が構成される。そして,前身頃外装体10と後身頃外装体20の間の股下部3には,吸収性本体30が架橋されている。つまり,吸収性本体30の一端は,前身頃外装体10に固定され,吸収性本体30の他端は,後身頃外装体20に固定されている。
図2に示された展開状態から,前身頃外装体10と後身頃外装体20の幅方向両端部を接合することにより,図1に示される状態に組み上がる。図1に示されるように,前身頃外装体10の上端縁と後身頃外装体20の上端縁により,ウエスト開口部4が形成される。また,前身頃外装体10と後身頃外装体20の両端部同士が接合されることにより,装着時に着用者の脚部周りに位置するレッグ開口部5が形成される。このため,着用者は,ウエスト開口部4から両脚部を入れ,それぞれの脚部をレッグ開口部5から出すことで,使い捨ておむつ100を装着できる。
また,図2に示されるように,本実施形態において,前身頃外装体10と後身頃外装体20には,それぞれ,クッション部40が形成されている。クッション部40は,ウエスト開口部4を形成する端縁に沿って,幅方向に延びるように形成されたものである。クッション部40は,複数のウエスト伸縮部材43を含む。複数のウエスト伸縮部材43は,ウエスト開口部4の開口縁に相当する前身頃外装体10の端部と後身頃外装体20の端部に沿って,使い捨ておむつの幅方向に延びている。複数のウエスト伸縮部材43は,伸長状態で固定されており,この複数のウエスト伸縮部材43が収縮することにより,ウエスト開口部4近傍に,ウエストギャザーが形成される。
本実施形態において,クッション部40は,前身頃外装体10と後身頃外装体20の両方に設けられている。ただし,本発明において,クッション部40は,前身頃外装体10と後身頃外装体20の少なくともいずれか一方に設けられていればよい
(2.使い捨ておむつの各部構成)
次に,図面を用いて,使い捨ておむつ100の各部の構成の一例について説明する。
(2−1.クッション部)
図3は,図2に示したY−Y線における断面図を示している。なお,図3の断面図では,使い捨ておむつを構成する各種のシート部材に概念的な厚みをもたせて描画しているが,通常,使い捨ておむつを構成するシート部材は,非常に薄いものである。
図3に示されるように,前身頃外装体10と後身頃外装体20(以下,併せて「外装体10,20」という)は,クッション部40を含んで構成されている。クッション部40は,使い捨ておむつのウエスト開口部4の周縁に,ウエストギャザーを形成する手段であり,複数のシート部材と伸縮部材とから構成される。
図3の断面図に示されるように,クッション部40は,肌対向面側に位置する内側シート41と,肌非対向面側に位置する外側シート42と,これらの内側シート41と外側シート42の間に固定された複数のウエスト伸縮部材43と,を含む。図3に示されるように,内側シート41と外側シート42は,共に,使い捨ておむつの長手方向の端縁を形成している。つまり,内側シート41と外側シート42は,使い捨ておむつのウエスト開口部4に沿った端縁を形成するものである。また,図2の平面図にも示されているように,複数のウエスト伸縮部材43は,使い捨ておむつの幅方向に沿って平行に延びている。また,複数のウエスト伸縮部材43は,使い捨ておむつの長手方向に所定間隔をあけて配置されている。なお,図3に示した例において,内側シート41と外側シート42はそれぞれ分離されているが,これらのシート41,42は,繋がって一体的に形成されていてもよい。つまり,一枚のシート部材をウエスト端縁において折り返して,肌対向面側の部分を内側シート41とし,肌非対向面側の部分を外側シート42としてもよい。
複数のウエスト伸縮部材43は,幅方向に沿って伸長した状態で,内側シート41と外側シート42の間に固定されている。複数のウエスト伸縮材43が固定される際の伸張率は,例えば,150〜400%,200〜380%,又は250〜360%であることが好ましい。なお,「伸張率」とは,非伸張状態(自由状態)の伸縮部材の長さ(原寸)を100%としたときに,伸張状態とされた伸縮部材の長さを示した値である。このように,内側シート41と外側シート42の間に伸長状態にあるウエスト伸縮部材43が形成されているため,ウエスト伸縮部材43が収縮したときに,内側シート41と外側シート42に皺(ギャザー)が形成される。
ウエスト伸縮部材43を,内側シート41と外側シート42の間に挟み込んで固定するときには,例えば,ウエスト伸縮部材43自体に接着剤を塗布し,接着剤が塗布されたウエスト伸縮部材43を,内側シート41と外側シート42の間に挟み込めばよい。また,例えば,内側シート41と外側シート42の両方又はいずれか一方に接着剤を塗布した後,これらのシート41の間にウエスト伸縮部材43を挟み込んで固定することもできる。
さらに,本実施形態において,クッション部40は,内側シート41の肌対向面側に配置されたクッション形成シート44を含む。クッション形成シート44は,使い捨ておむつの装着者の肌に直接触れるシート部材であり,内側シート41の肌対向面側に,皺(ギャザー)形成する機能を持つ。なお,クッション形成シート44は,さらに,外側シート42の肌非対向面側に配置されていてもよい。また,内側シート41に重ねられたクッション形成シート44と,外側シート42に重ねられたクッション形成シート44(図示省略)は,一体的に繋がっていてもよい。
ここで,図4を参照して,クッション部40に含まれるクッション形成シート44が,皺を形成する構造について説明する。図4は,クッション部40を構成する各種の要素を,概念的に抽出して示した模式図である。図4(a)に示されるように,クッション部40は,内側シート41と,外側シート42と,これらのシート41,42の間に固定された複数のウエスト伸縮部材43と,内側シート41に重ねられたクッション形成シート44と,を含んで構成されている。なお,図示は省略するが,クッション形成シート44は,外側シート42に重ねられていてもよいし,内側シート41と外側シート42の両方に重ねられていてもよい。
図4(a)に示されるように,クッション形成シート44と内側シート41の接合部51は,おむつの幅方向(X軸方向)に沿って間欠的に形成されている。すなわち,クッション形成シート44と内側シート41は,おむつの幅方向に沿って,接合部51と非接合部52が交互に連続するようにして接合されている。接合部51においては,ホットメルト接着剤等によってクッション形成シート44と内側シート41を接合することとしてもよいし,ヒートシールや超音波シールによってクッション形成シート44と内側シート41を融着してもよい。接合部51を形成する接合線53のパターンについては,後ほど詳しく説明する。
図4(b)は,図面の下側(肌非当接面側)から順に,外側シート42,ウエスト伸縮部材43,内側シート41,及びクッション形成シート44の順番で重ね合わせた状態の断面図を示している。図4(b)は,ウエスト伸縮部材43が収縮していない状態を示すものである。図4(b)に示されるように,ウエスト伸縮部材43は,内側シート41と外側シート42の間に,伸長状態で挟み込んで固定されている。また,クッション形成シート44は,幅方向に間欠的に形成された接合部51において,内側シート41の肌対向面側に接合されている。
次に,図4(c)は,ウエスト伸縮部材43が収縮した様子を示している。図4(c)に示されるように,ウエスト伸縮部材43の収縮に伴って,クッション形成シート44に皺が形成される。つまり,ウエスト伸縮部材43が収縮すると,非接合部52において,クッション形成シート44が,内側シート41から大きく離れて,クッション形成シート44がと内側シート41との間に,大きな通気路(空間)61が形成される。このような構造を,本願明細書では「フルート構造」と称している。このようにして,間欠的に形成された接合部51の間において,大通気路61を形成することにより,ウエスト伸縮部材43を挟んでいる内側シート41の硬さが,着用者の直接肌に伝わりにくくなる。また,「フルート構造」を形成することで,ウエストギャザー全体に通気性,柔軟性,及びクッション性を付与することができる。
ここで,図5は,接合部51のパターンの一例を拡大して示している。図5に示されるように,接合部51と非接合部52は,使い捨ておむつの幅方向(X方向)に沿って,交互に形成されている。図5において,接合部51同士の幅方向(X方向)の間隔は,符号Dで示されている。言い換えると,間隔Dは,非接合部52の幅方向(X方向)の幅であるということもできる。本願明細書において,符号Dで示された間隔は,「第1の間隔」と定義される。
また,各接合部51は,複数の接合線53によって形成されている。各接合線53は,使い捨ておむつの長手方向(Y方向)に沿って延びる直線状である。図5において,接合線53の幅は,符号Wで示されており,接合線53の長さは,符号Lで示されている。接合線53は,その長さLが,幅Wに対して,2倍以上,5倍以上,又は10倍以上長くなっている。接合線53は,略矩形状に形成されている。
また,図5に示されるように,一つの接合部51内では,直線状の接合線53が,2列以上に並んでいる。図5に示した例では,一つの接合部51内には,接合線53の列が,2列形成されている。ここにいう「列」とは,一又は複数の接合線53が,長手方向(Y方向)に沿った直線上(仮想的)に位置している状態を意味する。一つの接合部51内において,接合線53の列は,幅方向(Y方向)に間隔を空けて形成されている。図5では,一つの接合部51内に含まれる,接合線53の列同士の幅方向(X方向)の間隔が,符号Dで示されている。本願明細書において,符号Dで示された間隔は,「第2の間隔」と定義される。
また,図5に示した例において,一つの列には,複数の接合線53が属している。一つの列に属する複数の接合線53は,長手方向(Y方向)に間隔をおいて配置されている。図5では,一つの列に属する接合線53の列同士の長手方向(Y方向)の間隔が,符号Dで示されている。本願明細書において,符号Dで示された間隔は,「第3の間隔」と定義される。
なお,図5に示されるように,本願明細書において,第1の間隔D,第2の間隔D,及び第3の間隔Dは,それぞれ,隣接する接合線53同士の縁と縁の間の距離として定義されている。
ここで,接合部51同士の間隔である「第1の間隔D」と,一つの接合部51内における接合線53の列同士の間隔である「第2の間隔D」とを比較すると,第2の間隔Dの方が,第1の間隔Dよりも狭くなっている。具体的には,第2の間隔Dは,第1の間隔Dを100%とした場合に,15%〜50%であることが好ましい。また,第2の間隔Dは,20%〜45%であることが好ましく,22%〜40%,又は25%〜35%であることが特に好ましい。
なお,一つの接合部51内において,接合線53の列が3列以上形成されており,各列の間隔がそれぞれ異なる場合も考えられる。この場合,第2の間隔Dは,一つの接合部51内の接合線53の列の間隔のすべてを意味する。また,第2の間隔Dは,一つの接合部51内の接合線53の列の間隔のうちの最も広い間隔を示すものであると言い換えることもできる。すなわち,一つの接合部51内において,接合線53の列が3列以上形成されており,各列の間隔がそれぞれ異なる場合,その各列の間隔はすべて第1の間隔Dよりも狭くなる。
上記のように,第2の間隔Dを第1の間隔Dに対して15%以上とすることで,図4(c)に示したように,ウエスト伸縮部材43が収縮したときに,接合部51に含まれる接合線53の列に間に,小さい通気路(空間)62が形成されると考えられる。つまり,ウエスト伸縮部材43が収縮すると,接合部51同士の間(非接合部52)に大通気路61が形成されることとなるが,これと同時に,接合部51に含まれる接合線53の列の間にも小通気路62が形成される。小通気路62は,クッション形成シート44の隆起する高さが,大通気路61よりも小さい。図4(c)に示されるように,大通気路61の間には,小通気路62が存在している。このように,小通気路62が存在することで,大通気路61同士の間の間隔が広く保たれる。つまり,隣り合う大通気路61の間隔が広く保たれることで,クッション形成シート44と着用者の肌と接触面積が小さくなると共に,クッション形成シート44と着用者の肌の間に広い空間が生じる。これにより,クッション形成シート44が配置された腹部周りの通気性をより高めることができる。また,大通気路61の間に小通気路62が存在することで,大通気路61同士が互いに接触して圧迫しあって,その内部の空間が潰れてしまうような事態を防止できる。従って,大通気路61の機能(通気性,柔軟性,及びクッション性の向上効果)を,効果的に発揮することができる。特に,接合線53が直線状であることにより,例えば接合線53の代わりに円形の接合点などを形成した場合と比較して,接合線53の列の間に小通気路62が形成されやすくなる。このため,接合線53は,直線状であることが好ましいといえる。
また,接合部51内に,間隔の空いた接合線53の列を形成することで,この接合部51の通気性や柔軟性が向上する。すなわち,大通気路61の間の間隔を広く確保するためには,接合部51を,一列の太い接合線や,密集した接合点によって形成することも考えられる。しかし,接合部51や,接着剤や熱融着などによってシート部材を接合した部位であるため,太い接合線や密集した接合点によって接合部51を形成すると,この接合部51の通気性と柔軟性が低下する。これに対して,図5に示したパターンのように,一つの接合部51を,間隔の空いた複数列の接合線53で形成することで,接合部51の通気性と柔軟性が低下することを防止できる。
他方,第2の間隔Dが,第1の間隔Dの50%を超えるものとなると,小通気路62が大きくなり過ぎてしまう。つまり,第2の間隔Dが第1の間隔Dの50%を超えると,隣接する大通気路61と小通気路62とが干渉し合って,互いの空間を圧し潰すおそれがある。そこで,本発明おいて,第2の間隔Dは,第1の間隔Dの50%以下,又は40%以下であることが好ましい。
また,図5に示されるように,接合線53の幅Wは,第2の間隔D以下であることが好ましい。特に,接合線53の幅Wは,第2の間隔Dに対して,5%〜50%であることが好ましく,7%〜30%,又は10%〜20%であることが特に好ましい。接合線53の幅Wが第2の間隔Dに対して50%を超えると,大通気路61の空間が小さくなったり,小通気路62が形成されなくなったりするおそれがある。他方,接合線53の幅Wが第2の間隔Dに対して5%未満であると,シート同士の接合力が低下して,シート同士が剥がれやすくなるおそれがある。このため,クッション部40の通気性とクッション性を維持するために,接合線53の幅Wは,第2の間隔Dに対して,5%〜50%であることが好ましい。
また,図5に示された第3の間隔Dは,接合部51の接合強度と通気性を維持するために,例えば,接合線53の長さLに対して,10%〜50%,20%〜40%,又は25%〜35%とすればよい。
図5に示された接合パターンについて,各種寸法の実際の数値を説明すると,例えば,Dは7.0〜9.0mm,Dは1.5〜3.5mm,Wは0.2〜1.0mm,Lは3〜7mm,Dは0.5〜3mmである。ただし,各種寸法の具体的な数値は,これらに限定されるものではなく,適宜設計変更することができる。
図6は,接合パターンの他の例を示している。図6(a)に示されるように,一つの接合部51には,接合線53の列が,3列含まれていてもよい。また,図示は省略するが,一つの接合部51には,接合線53の列が,4列以上含まれていてもよい。また,図6(b)に示されるように,接合線53の列は,一つの接合線53のみによって形成されていてもよい。
また,図6(c)に示されるように,接合線53の列の間隔,すなわち第2の間隔は,すべてが統一されていなくてもよい。図6に示した例において,第2の間隔は,2種類存在している。例えば,2種類の第2の間隔を,第2−1の間隔D2−1と第2−2の間隔2−2と定義すると,第2−1の間隔D2−1は,第2−2の間隔2−2よりも狭くなっている。この場合,第2−1の間隔D2−1と第2−2の間隔2−2は,それぞれ,上述したように,第1の間隔Dに対して15%〜50%の範囲に含まれていることが好ましい。ただし,第2−1の間隔D2−1と第2−2の間隔2−2のいずれか一方(狭い方)が,第1の間隔Dに対して15%〜50%の範囲に含まれていれば,本発明の範囲内であるといえる。また,図示は省略するが,第1の間隔Dが,2種類以上存在している場合も考えられる。その場合,複数種類の第1の間隔Dのうち,最も広いものを基準にして,第2の間隔を15%〜50%という値の範囲内に設定すればよい。
その他,内側シート41,外側シート42,クッション形成シート44は,それぞれ,手触りが良く通気性を有する不織布などの素材で形成されたものであることが好ましい。例えば,不織布としては,例えばスパンボンド法や,エアスルー法,エアレイド法によって製造されたものを用いればよい。
また,ウエスト伸縮部材43としては,糸状弾性ゴム又は帯状弾性ゴムを適用することが好ましい。このようなゴム材としては,スチレン系ゴム,オレフィン系ゴム,ウレタン系ゴム,エステル系ゴム,ポリウレタン,ポリエチレン,ポリスチレン,スチレンブタジエン,シリコーン,又はポリエステル等の素材を用いることができる。
また,本実施形態では,内側シート41が,おむつの股下部3の方向へと延在している。そして,内側シート41の一部は,吸収性本体30の長手方向の端部の上(肌対向面)に重畳している。このように,内側シート41の一部を吸収性本体30に重畳させることで,吸収性本体30が,外装体10,20にしっかりと固定されて,外れにくくなる。
また,外装体10,20は,インナーシート45と,タミー伸縮部材46と,をさらに含んで構成されていることとしてもよい。すなわち,図3に示されるように,本実施形態において,外側シート42は,股下部3の方向へと延在し,その一部が,吸収性本体30の肌非対向面側に位置している。ここで,外側シート42の延在部分の肌対向面側には,インナーシート45が配置されている。そして,外側シート42の延在部分とインナーシート45との間には,一又は複数本のタミー伸縮部材46が,挟んで固定されている。タミー伸縮部材46は,ウエスト伸縮部材43と同様に,おむつの幅方向に沿った伸長状態で,外側シート42の延在部分とインナーシート45との間に固定される。
(2−3.吸収性本体)
図2や図3に示されるように,吸収性本体30は,前身頃外装体10と後身頃外装体20の間に架橋された状態で保持され,使い捨ておむつ100の着用時おいて,着用者の股下部に位置し,着用者が排泄した尿などの液体を吸収保持する。吸収性本体30は,使い捨ておむつの股下部3を中心に,前身頃1及び後身頃2にかけて配置される。図2や図3に示されるように,吸収性本体30は,吸収体31と,トップシート32と,バックシート33と,カバーシート34と,一対の立体ギャザー35を備えている。
吸収体31は,尿などの液体を吸収し,吸収した液体を保持するための部材である。吸収体31は,液透過性のトップシート32と,液不透過性のバックシート33の間に配置される。吸収体31は,トップシート32を透過した液体を吸収する機能を有し,吸収性材料により構成される。吸収体31を構成する吸収性材料には,公知の材料を採用することができる。吸収性材料としては,例えば,フラップパルプ,高吸収性ポリマー,又は親水性シートを用いることとしてもよい。吸収体31は,コアラップシート36よって,被包することが好ましい。コアラップシート36としては,ティシュペーパー,吸収紙,親水化処理を行った不織布等を適宜用いることができる。
トップシート32は,着用者の股下部の肌に直接接し,尿などの液体を吸収体31へ透過させるための部材である。このため,トップシート32は,柔軟性が高い液透過性材料で構成される。また,トップシート32は,吸収体31の肌当接面側を被覆するように配置される。トップシート32を構成する液透過性材料の例は,織布,不織布,又は多孔性フィルムである。また,トップシート32としては,例えばポリプロピレンやポリエチレン,ポリエステル,ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。
バックシート33は,トップシート32を透過し吸収体31に吸収された液体が,おむつの外側へ漏出することを防止するための部材である。このため,バックシート33は,液不透過性材料によって構成される。バックシート33は,吸収体31の底面からの液漏れを防止するため,吸収体31を肌非当接面側から被覆する。バックシート33を構成する不透過材料の例は,ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。特に,0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
カバーシート34は,バックシート33を補強し,かつ,その手触りを良くするための部材である。カバーシート34は,バックシート33の肌非当接面側に貼り合わせられる。カバーシート34を構成する材料としては,織布や不織布が用いられる。特に,カバーシート34を構成する材料として,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布又は湿式不織布を用いることが好ましい。
一対の立体ギャザー35は,吸収体31の両側縁部沿って起立し,着用者が排泄した尿の横漏れを防止するための部材である。立体ギャザー35のそれぞれには,その先端部に,立体ギャザー伸縮材が配置されており,伸縮材が収縮した際に,着用者の肌当接方向に向かって立ち上がる。このため,一対の立体ギャザー35は,尿の防漏壁となり,トップシート32を透過しなかった尿や,吸収体31により吸収しきれなった尿が,使い捨ておむつの脚部周り開口部などから漏出する横漏れを防止する。立体ギャザー35は,従来の使い捨ておむつに用いられている公知の構成を採用することができる。立体ギャザー35は,例えば,撥水性シートの層間に伸張状態の立体ギャザー伸縮材を挟み込んで固定することにより,形成することができる。撥水性シートとしては,例えば,カードエンボスやスパンボンド等の製法により得られた不織布シートを使用することができ,特に防水性が高いSMSやSMMS等の不織布シートを用いることが好ましい。
以上,本願明細書では,本発明の内容を表現するために,図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし,本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
例えば,本発明では,図4に示したようなクッションシートを,使い捨ておむつとは別体で製造し,使い捨ておむつのウエスト周りに,貼り合わせるようにして,クッション性を付与することもできる。
すなわち,図4(a)に示されるように,クッションシートは,複数のシート部材の間に一又は複数の弾性伸縮部材が固定されたシート状部材である。弾性伸縮部材が複数である場合,各弾性伸縮部材は平行に配置される。クッションシートは,内側シート41と,外側シート42と,一又は複数の弾性伸縮部材43と,クッション形成シート44と,を含んで構成されている。弾性伸縮部材43は,一定方向に沿って伸長した状態で,内側シート41と外側シート42の間に挟んで固定されている。クッション形成シート44は,内側シート41と外側シート42の両方又はいずれか一方に重ねられて,これらのシート41,42に対して,前記一定方向に接合部51と非接合部52が交互に連続するように間欠的に接合されている。接合部51は,それぞれ,前記一定方向と交わる方向(好ましくは直交する方向)に沿って延びる直線状の接合線53が2列以上に並んで形成されたものである。ここで,接合部51同士の間の間隔を第1の間隔(D)と定義し,接合部51内の接合線53の列の間の間隔を第2の間隔(D)と定義した場合に,第1の間隔(D)は,第1の間隔(D)よりも狭くなっている。第2の間隔(D)は,第1の間隔(D)に対して,15%以上50%以下であることが好ましい。
上記のように,使い捨ておむつとは別に,クッションシートを製造することで,既成の使い捨ておむつにも簡単にクッション性を付与することができるようになる。このため,クッションシートのみを製造することも,本発明の好ましい形態である。
本発明は,使い捨ておむつの製造業などにおいて好適に利用し得る。
1…前身頃 2…後身頃 3…股下部
4…ウエスト開口部 5…レッグ開口部 10…前身頃外装体
20…後身頃外装体 30…吸収性本体 31…吸収体
32…トップシート 33…バックシート 34…カバーシート
35…立体ギャザー 36…コアラップシート 40…クッション部
41…内側シート 42…外側シート 43…ウエスト伸縮部材
44…クッション形成シート 45…インナーシート 46…タミー伸縮部材
51…接合部 52…非接合部 53…接合線
61…大通気路 62…小通気路

Claims (2)

  1. 長手方向に,前身頃(1)と,後身頃(2)と,前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の間に位置する股下部(3)とに区分され,
    前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の両方又はいずれか一方に,クッション部(40)が形成された使い捨ておむつであって,
    前記クッション部(40)は,
    内側シート(41)と,
    前記内側シート(41)の肌非対向面側に位置する外側シート(42)と,
    前記使い捨ておむつの幅方向に沿って伸長した状態で,前記内側シート(41)と前記外側シート(42)の間に挟んで固定されている一又は複数のウエスト伸縮部材(43)と,
    前記内側シート(41)と前記外側シート(42)の両方又はいずれか一方に重ねられて,前記幅方向に接合部(51)と非接合部(52)が交互に形成されるように間欠的に接合されたクッション形成シート(44)と,を含み,
    前記接合部(51)は,それぞれ,前記長手方向に沿って延びる直線状の接合線(53)が2列以上に並んで形成されたものであり,
    前記接合部(51)同士の間の間隔を第1の間隔(D)と定義し,前記接合部(51)内の前記接合線(53)の列の間の間隔を第2の間隔(D)と定義した場合に,前記第2の間隔(D)は,前記第1の間隔(D)に対して15%以上50%以下であり,
    前記接合線(53)の幅(W)は,前記第2の間隔(D)に対して5%以上50%以下であり,
    一つの列に属する前記接合線(53)の前記長手方向の間隔(D)は,前記接合線(53)の長さ(L)に対して10%以上35%以下であり,
    前記ウエスト伸縮部材(43)が収縮したときに,前記接合部(51)同士の間に大通気路(61)が形成され,前記接合部(51)内の前記接合線(53)の列の間に小通気路(62)が形成され,
    前記小通気路(62)は,前記クッション形成シート(44)の隆起する高さが,前記大通気路(62)よりも小さい
    使い捨ておむつ。
  2. 複数のシート部材の間に一又は複数の弾性伸縮部材が固定されたクッションシートであって,
    内側シート(41)と,
    外側シート(42)と,
    一定方向に沿って伸長した状態で,前記内側シート(41)と前記外側シート(42)の間に挟んで固定されている一又は複数の弾性伸縮部材(43)と,
    前記内側シート(41)と前記外側シート(42)の両方又はいずれか一方に重ねられて,前記一定方向に接合部(51)と非接合部(52)が交互に形成されるように間欠的に接合されたクッション形成シート(44)と,を含み,
    前記接合部(51)は,それぞれ,前記一定方向と交わる方向に沿って延びる直線状の接合線(53)が2列以上に並んで形成されたものであり,
    前記接合部(51)同士の間の間隔を第1の間隔(D)と定義し,前記接合部(51)内の前記接合線(53)の列の間の間隔を第2の間隔(D)と定義した場合に,前記第2の間隔(D)は,前記第1の間隔(D)に対して15%以上50%以下であり,
    一つの列に属する前記接合線(53)の前記一定方向と交わる方向の間隔(D)は,前記接合線(53)の長さ(L)に対して10%以上35%以下であり,
    前記弾性伸縮部材(43)が収縮したときに,前記接合部(51)同士の間に大通気路(61)が形成され,前記接合部(51)内の前記接合線(53)の列の間に小通気路(62)が形成され,
    前記小通気路(62)は,前記クッション形成シート(44)の隆起する高さが,前記大通気路(62)よりも小さい
    クッションシート。
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