JP2014232668A - 接点装置、電磁継電器および接点装置の製造方法 - Google Patents

接点装置、電磁継電器および接点装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より信頼性の高い接点装置、電磁継電器および接点装置の製造方法を提供する。
【解決手段】有底筒状のケース部材1と、ケース部材1における底部1aの一対の固定端子2,2と、ケース部材1における筒部1bと接合する接合部3とを備え、消弧性ガスが気密封止される内部10aに、一対の固定端子2,2側それぞれに接触する接触状態と離間する離間状態とに移動可能な可動接触子4を有する接点装置10であり、筒部1bは、筒状の第1のセラミックス部材1b1で、ろう材5と接着を行う第1の接着層6aを有し、底部1aは、平板状の第2のセラミックス部材1a1で、ろう材5と接着を行う第2の接着層6bを有し、第1のセラミックス部材1b1は、第2のセラミックス部材1a1よりも耐熱衝撃性が高く、第2のセラミックス部材1a1は、第1のセラミックス部材1b1よりも放熱性が高い。
【選択図】図1

Description

本発明は、接点装置、電磁継電器および接点装置の製造方法に関する。
従来から、接点で電流を切ったり入れたりする接点装置が各種の分野で用いられている。接点装置は、一対の固定端子と、可動接触子とを備え、一対の固定端子間に可動接触子が接離することで電気回路の開閉を制御することができる。接点装置は、可動接触子を電磁石装置で移動させる電磁継電器などに利用されている。
この種の接点装置を備えた電磁継電器としては、図5に示すリレー装置101が知られている(特許文献1)。
特許文献1のリレー装置101では、接点装置は、接点チャンバ102を備えている。接点チャンバ102は、箱状のケース103と、ケース103に固定された固定端子112とを備えている。また、接点チャンバ102は、ケース103を覆う固定板108と、ケース103と固定板108とを繋ぐ接合部材107と、固定板108に取り付けた有底筒部110とを備えている。接点装置は、接点チャンバ102の内側を気密空間として消弧性ガスを充填している。接点装置は、セラミックスなどの絶縁性と耐熱性を有した材料によりケース103を形成している。接点装置は、固定端子112と接離する可動接触子113を備えている。接点装置は、固定端子112と、可動部117によって移動される可動接触子113とを接離させ通電と遮断とを切り替える。
可動部117は、可動接触子113を固定端子112側に弾性付勢する接圧ばね118と、可動軸119とを接点チャンバ102内に備えている。接点チャンバ102は、固定板108に固定された固定鉄心123と、可動軸119に取り付けられた可動鉄心124と、固定鉄心123と可動鉄心124とを離す向きに弾性付勢する復帰ばね125とを収納している。
リレー装置101は、可動鉄心124を移動させる電磁石装置たる電磁石部122を備えている。リレー装置101は、可動鉄心124の移動に伴って可動接触子113を可動させることができる。
特開2012−199123号公報
ところで、接点装置では、接点装置の使用時において、固定端子112から可動接触子113が離れる時にアーク放電が発生する場合がある。接点装置は、アーク放電の熱衝撃によって、ケース103に損傷が生ずるおそれがある。また、接点装置は、アーク放電の熱により接点チャンバ102が高温にさらされ、ケース103と、固定端子112との取り付け箇所に劣化が生ずるおそれもある。同様に、接点装置は、アーク放電の熱により接点チャンバ102が高温にさらされ、ケース103と、接合部材107との取り付け箇所に劣化が生ずるおそれもある。接点装置は、ケース103の損傷、ケース103と固定端子112との取り付け箇所の劣化、ケース103と接合部材107との取り付け箇所の劣化などにより気密性が低下すると、接点装置の信頼性が低下するおそれもある。
接点装置は、より高い信頼性を確保することが求められており、上記接点装置の構成だけでは十分ではなく、さらなる改良が求められている。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、より信頼性の高い接点装置、電磁継電器および接点装置の製造方法を提供することにある。
本発明の接点装置は、有底筒状の外形形状をしたケース部材と、当該ケース部材の有底筒状における底部に形成された一対の貫通孔それぞれに各別に挿通する一対の固定端子と、上記ケース部材の有底筒状における筒部の開口端側を覆い上記筒部と接合する接合部とを備え、消弧性ガスが気密封止され上記ケース部材と上記固定端子と上記接合部とで囲まれる内部に、一対の上記固定端子側それぞれに接触する接触状態と離間する離間状態とに移動可能な可動接触子を有する接点装置であって、上記ケース部材は、上記筒部と、上記底部とを、ろう材により接合して有底筒状の外形形状としており、上記筒部は、セラミック材料よりなる筒状の第1のセラミックス部材であり、当該第1のセラミックス部材と反応可能な活性金属を含み上記ろう材と接着を行う第1の接着層を有しており、上記底部は、セラミック材料よりなる平板状の第2のセラミックス部材であり、当該第2のセラミックス部材と反応可能な活性金属を含み上記ろう材と接着を行う第2の接着層を有しており、上記ろう材は、上記第1の接着層および上記第2の接着層に接しており、上記第1のセラミックス部材は、上記第2のセラミックス部材よりも耐熱衝撃性が高く、且つ上記第2のセラミックス部材は、上記第1のセラミックス部材よりも放熱性が高いことを特徴とする。
この接点装置において、上記第1のセラミックス部材は、当該第1のセラミックス部材のセラミック材料が、窒化珪素であることが好ましい。
この接点装置において、上記第2のセラミックス部材は、当該第2のセラミックス部材のセラミック材料が、炭化珪素であることが好ましい。
この接点装置において、上記第1の接着層および上記第2の接着層は、上記第1の接着層および上記第2の接着層の材料が、水素化チタンであることが好ましい。
本発明の電磁継電器は、上述の接点装置と、当該接点装置の上記可動接触子を移動させる電磁石装置とを備えたことを特徴とする。
本発明の接点装置の製造方法は、有底筒状の外形形状をしたケース部材と、当該ケース部材の有底筒状における底部に形成された一対の貫通孔それぞれに各別に挿通する一対の固定端子と、上記ケース部材の有底筒状における筒部の開口端側を覆い上記筒部と接合する接合部とを備え、消弧性ガスが気密封止され上記ケース部材と上記固定端子と上記接合部とで囲まれる内部に、一対の上記固定端子側それぞれに接触する接触状態と離間する離間状態とに移動可能な可動接触子を有する接点装置の製造方法であって、上記ケース部材は、上記筒部と上記底部とを接合して構成しており、上記筒部がセラミック材料よりなる筒状の第1のセラミックス部材であり、上記底部がセラミック材料よりなる平板状の第2のセラミックス部材であり、上記第1のセラミックス部材が上記第2のセラミックス部材よりも耐熱衝撃性を高く、且つ上記第2のセラミックス部材が上記第1のセラミックス部材よりも放熱性を高くしており、上記第1のセラミックス部材および上記第2のセラミックス部材それぞれの表面に設けられたTiを含有するペースト材を、AgとCuとの合金よりなる金属材を介して配置する配置工程と、減圧雰囲気において、5分から30分の間、上記ペースト材と上記金属材とを790℃から850℃の温度範囲内で加熱処理して上記金属材を溶融させることにより、上記第1のセラミックス部材と、上記第2のセラミックス部材とをろう付けするろう付け工程とを有することを特徴とする。
この接点装置の製造方法において、上記ろう付け工程に先立って、粉末状の水素化チタンを含有する上記ペースト材を上記表面にスクリーン印刷する印刷工程を有することが好ましい。
この接点装置の製造方法において、上記ペースト材は、上記ペースト材中に20重量%から40重量%の水素化チタンを有することが好ましい。
本発明の接点装置は、より信頼性を高めることが可能となる。
本発明の電磁継電器は、より信頼性を高めることが可能となる。
本発明の接点装置の製造方法は、より信頼性の高い接点装置を製造することが可能となる。
図1は、実施形態1の接点装置を示す略断面図である。 図2は、実施形態1の接点装置の製造工程を説明する工程図である。 図3は、実施形態1の接点装置の製造工程を説明する工程図である。 図4は、実施形態2の電磁継電器を示す断面説明図である。 図5は、従来例のリレー装置の断面図である。
(実施形態1)
本実施形態の接点装置10を、図1に基づいて説明する。また、接点装置10の製造方法を、図2および図3を用いて説明する。なお、各図では、同じ部材に対して、同じ番号を付している。
本実施形態の接点装置10は、図1に示すように、有底筒状の外形形状をしたケース部材1を備えている。接点装置10は、ケース部材1の有底筒状における底部1aに形成された一対の貫通孔1aa,1aaそれぞれに各別に挿通する一対の固定端子2,2を備えている。接点装置10は、ケース部材1の有底筒状における筒部1bの開口端側を覆い筒部1bと接合する接合部3とを備えている。接点装置10は、ケース部材1と固定端子2と接合部3とで囲まれる内部10aに、消弧性ガスを気密封止している。接点装置10は、ケース部材1と固定端子2と接合部3とで囲まれる内部10aに、可動接触子4を有している。可動接触子4は、一対の固定端子2,2側それぞれに接触する接触状態(図示していない)と離間する離間状態(図1を参照)とに移動可能に構成している。
ケース部材1は、筒部1bと、底部1aとを、ろう材5により接合して有底筒状の外形形状としている。筒部1bは、セラミック材料よりなる筒状の第1のセラミックス部材1b1で構成している。筒部1bは、第1のセラミックス部材1b1と反応可能な活性金属を含みろう材5と接着を行う第1の接着層6aを有している。底部1aは、セラミック材料よりなる平板状の第2のセラミックス部材1a1で構成している。底部1aは、第2のセラミックス部材1a1と反応可能な活性金属を含みろう材5と接着を行う第2の接着層6bを有している。ろう材5は、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bに接している。
第1のセラミックス部材1b1は、第2のセラミックス部材1a1よりも耐熱衝撃性が高い。第2のセラミックス部材1a1は、第1のセラミックス部材1b1よりも放熱性が高い。
これにより、本実施形態の接点装置10は、より信頼性を高くすることが可能となる。
以下、本実施形態の接点装置10についてより具体的に説明する。本実施形態の接点装置10は、有底角筒状のケース部材1を備えている。ケース部材1は、角筒状の筒部1bと、矩形平板状の底部1aとを、ろう材5により接合して有底筒状の外形形状としている。筒部1bは、セラミック材料よりなる角筒状の第1のセラミックス部材1b1で構成している。第1のセラミックス部材1b1は、第1のセラミックス部材1b1のセラミック材料として、窒化珪素を用いている。筒部1bは、第1のセラミックス部材1b1と反応可能な活性金属を含みろう材5と接着を行う第1の接着層6aを、第1のセラミックス部材1b1の表面1c2に有している。第1の接着層6aは、活性金属として、Tiを有している。第1の接着層6aは、第1の接着層6aの材料として、水素化チタン(TiH)を用いて形成している。第1の接着層6aは、たとえば、10μmの厚みに形成することができる。
底部1aは、セラミック材料よりなる矩形平板状の第2のセラミックス部材1a1で構成している。底部1aは、筒部1bの一方の開口端を塞ぐことができる大きさに形成している。第2のセラミックス部材1a1は、第2のセラミックス部材1a1のセラミック材料として、炭化珪素を用いている。底部1aは、第2のセラミックス部材1a1と反応可能な活性金属を含みろう材5と接着を行う第2の接着層6bを、第2のセラミックス部材1a1の表面1c1に有している。第2の接着層6bは、たとえば、10μmの厚みに形成することができる。第2の接着層6bは、第1の接着層6aと同じ材料を用いて形成している。すなわち、第2の接着層6bは、第2の接着層6bの材料として、粉末状の水素化チタンを用いて形成している。
ろう材5は、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bに接している。ろう材5は、ろう材5の材料として、AgとCuとの合金を用いている。より詳細には、ろう材5は、AgとCuとの合金として、Ag−Cu系合金である銀ろうを用いている。Ag−Cu系合金である銀ろうは、JIS−Z3261の銀ろう(BAg−8(Ag:Cu=18:7))を用いている。
本実施形態の接点装置10では、窒化珪素より形成した第1のセラミックス部材1b1は、炭化珪素より形成した第2のセラミックス部材1a1よりも耐熱衝撃性が高い。また、本実施形態の接点装置10では、炭化珪素より形成した第2のセラミックス部材1a1は、窒化珪素より形成した第1のセラミックス部材1b1よりも放熱性が高い。なお、耐熱衝撃性とは、急激な温度変化にどこまで耐えられるかを示すものである。
ケース部材1は、有底筒状のケース部材1における底部1aの2箇所に貫通孔1aaを貫設している。底部1aは、第2の接着層6bが設けられた表面1c1と反対側であって、貫通孔1aa周りに円環状の第3の接着層6dを備えている。第3の接着層6dは、たとえば、10μmの厚みに形成することができる。第3の接着層6dは、底部1aである第2のセラミックス部材1a1と反応可能な活性金属を含んでいる。第3の接着層6dは、第1の接着層6aと同じ材料を用いて形成している。各貫通孔1aaには、固定端子2が各々挿通されている。固定端子2は、円柱状の軸部2caと、軸部2caよりも外形が大きい円柱状の頭部2cbとを備えている。貫通孔1aaには、固定端子2の軸部2caが挿通されている。固定端子2は、固定端子2の材料として、たとえば、Cuなどの金属材料により構成することができる。固定端子2は、軸部2caの先端にAgなどからなる固定接点2aを好適に備えている。固定端子2は、ろう材5により、底部1a側にろう付けしている。固定端子2は、ろう材5を介して、第2のセラミックス部材1a1側の第3の接着層6dと接着して気密封止している。すなわち、本実施形態の接点装置10は、ケース部材1と、固定端子2とをろう材5により接合している。
接点装置10は、ケース部材1の有底筒状における底部1aと反対の筒部1bの開口端側を覆い筒部1bと接合する接合部3を備えている。本実施形態の接点装置10では、角筒状の連結体22bと、矩形板状の平板26aと、有底円筒状の筒体28とで接合部3を構成することができ。連結体22bは、連結体22bの材料として、たとえば、Niを含有し主としてFeよりなる金属材料を用いることができる。連結体22bは、Niを含有し主としてFeよりなる金属材料として、42アロイ(42Ni−Fe)を用いることができる。平板26aは、平板26aの材料として、たとえば、ステンレス鋼を用いることができる。筒体28は、筒体28の材料として、たとえば、ステンレス鋼を用いることができる。接合部3は、ケース部材1と反対側で連結体22bと平板26aとを溶接している。接合部3は、平板26aの中央部に設けた挿通孔26cを塞ぐように、平板26aと筒体28とを溶接している。接合部3は、連結体22bと、平板26aと、筒体28とを溶接して気密封止している。
ケース部材1の筒部1bは、ケース部材1における筒部1bの開口端側に第4の接着層6eを備えている。第4の接着層6eは、たとえば、10μmの厚みに形成することができる。第4の接着層6eは、筒部1bである第1のセラミックス部材1b1と反応可能な活性金属を含んでいる。第4の接着層6eは、第1の接着層6aと同じ材料を用いて形成している。接合部3は、ろう材5により、ケース部材1側にろう付けしている。接合部3の連結体22bは、ろう材5を介して、第1のセラミックス部材1b1側の第4の接着層6eと接着して気密封止している。すなわち、本実施形態の接点装置10は、ケース部材1と、接合部3とをろう材5により接合している。
接点装置10は、ケース部材1と固定端子2と接合部3とで囲まれる内部10aを気密空間としている。接点装置10は、気密空間を形成できるように、固定端子2とケース部材1とを接合している。接点装置10は、気密空間を形成できるように、ケース部材1と接合部3とを接合している。接点装置10は、ケース部材1と、固定端子2と、接合部3とで囲まれる内部10a内に、アーク放電を素早く消すことが可能な消弧性ガスを封入している。消弧性ガスは、たとえば、窒素ガス(Nガス)、水素ガス(Hガス)や二酸化炭素(CO)などを用いることができる。
本実施形態の接点装置10は、ケース部材1と固定端子2と接合部3とで囲まれる内部10a内に、一対の固定端子2,2それぞれに設けられた固定接点2a,2aを好適に備えている。固定接点2aは、たとえば、Agなどの導電性材料を用いて構成することができる。接点装置10は、一対の固定端子2,2側それぞれに接触する接触状態と離間する離間状態とに移動可能な可動接触子4を備えている。接点装置10は、ケース部材1内において、一対の固定端子2,2の間に跨る形で長板状の可動接触子4を設けている。可動接触子4は、可動接触子4の材料として、たとえば、Cuなどの導電材料により構成することができる。可動接触子4は、各固定接点2aと対向する箇所に可動接点24caを好適に備えている。可動接点24caは、たとえば、Agなどの導電性材料を用いて構成することができる。
本実施形態の接点装置10は、接合部3側に固定鉄芯24を好適に備えている。固定鉄芯24は、円柱状に形成している。接点装置10は、接合部3側に可動鉄芯25を好適に備えている。可動鉄芯25は、円柱状に形成している。また、固定鉄芯24と可動鉄芯25とは、接合部3の筒体28の内部に収納している。固定鉄芯24は、固定鉄芯24の外径を、筒体28の内径よりも若干小さくしている。固定鉄芯24は、有底円筒状の筒体28の開口側に配置している。可動鉄芯25は、可動鉄芯25の外径を、筒体28の内径よりも若干小さくしている。可動鉄芯25は、有底円筒状の筒体28の開口と反対側に配置している。可動鉄芯25は、筒体28の軸方向に沿って移動することができるように構成している。
筒体28は、可動鉄芯25を初期位置に復帰させる向きのばね力を有したコイルばねからなる復帰ばね28eを収納している。復帰ばね28eは、復帰ばね28eの一端が可動鉄芯25と当接し、復帰ばね28eの一端と反対の他端が固定鉄芯24と当接している。復帰ばね28eは、固定鉄芯24と可動鉄芯25との間に圧縮状態で設けられており、可動鉄芯25を固定鉄芯24から離れる方向に弾性付勢している。復帰ばね28eは、可動鉄芯25が固定鉄芯24側に移動したときに、復帰ばね28eが圧縮される。復帰ばね28eは、固定鉄芯24の凹部24bbと可動鉄芯25との間の空間に圧縮された復帰ばね28eが収容され、固定鉄芯24と可動鉄芯25との当接を妨げることがないように構成している。
平板26aは、中央部に固定鉄芯24が挿通される挿通孔26cを貫設している。固定鉄芯24は、平板26aの挿通孔26cに挿通された状態で固定鉄芯24の鍔部24aを平板26a側に固定している。接点装置10は、円盤状のキャップ29を好適に有している。キャップ29は、金属板の押し圧加工により形成することができる。キャップ29は、固定鉄芯24の鍔部24aを平板26a側に固定している。キャップ29は、挿通孔26cを覆うように平板26aに固着して取り付けている。筒体28は、筒体28の鍔部28aが平板26aの挿通孔26cの周囲に固着している。接点装置10は、可動鉄芯25の移動により可動鉄芯25と固定鉄芯24とが衝突する場合、衝突の衝撃が固定鉄芯24を介してキャップ29および平板26aに伝播されることを低減する緩衝部材29bを好適に備えている。接点装置10は、可動鉄芯25の移動範囲を、固定鉄芯24から離れた初期位置と、固定鉄芯24に当接する当接位置との間に設定している。
可動接触子4は、接圧ばね28dを用いて、可動鉄芯25に固定された可動軸25cと連結している。可動接触子4は、可動接触子4の中央部に可動軸25cを挿通する挿通孔24cbを穿設している。可動軸25cは、可動鉄芯25の移動方向(図1の紙面の上下方向)に沿って長い丸棒状に形成している。可動軸25cは、可動接触子4を保持するため、可動接触子4の挿通孔24cbよりも大きい頭部位25dを備えている。可動軸25cは、可動軸25cの他端に可動鉄芯25を固定している。固定鉄芯24は、円柱状の固定鉄芯24の軸方向に沿って可動軸25cが貫通する貫通孔24baを貫設している。可動軸25cは、貫通孔24baを通して可動軸25cの先端部を可動鉄芯25と結合して固定している。可動鉄芯25は、可動軸25cの軸部25caが螺合するねじ孔25aを可動鉄芯25の軸方向に沿って中央部に設けている。可動鉄芯25は、可動軸25cを可動鉄芯25のねじ孔25aに螺合することで結合している。
接点装置10は、接点装置10の外部からの磁力などを利用して、可動鉄芯25を筒体28の軸方向に沿って可動できるように構成している。接点装置10は、可動鉄芯25の移動に伴い、可動軸25cを介して可動接触子4を可動させることができる。接点装置10は、可動接触子4の移動により、一対の固定端子2,2と可動接点24caとを接離させることができる。
本実施形態の接点装置10は、可動鉄芯25が初期位置にあるときには可動接触子4と固定端子2とが互いに離間している。接点装置10は、可動鉄芯25が当接位置にあるときには可動接触子4と固定端子2とが接触する。接点装置10は、可動鉄芯25が初期位置にあり、可動接触子4と固定端子2とが互いに離間している場合は、開成状態となる。また、接点装置10は、可動鉄芯25が当接位置にあるときに、可動接触子4と固定端子2とが接触して閉成状態となる。
本実施形態の接点装置10は、一対の固定端子2,2の間を給電状態とした上で、一対の固定端子2,2側それぞれと可動接触子4とが接触する接触状態にすることにより、一対の固定端子2,2間に電流を流すことができる。また、本実施形態の接点装置10は、一対の固定端子2,2と可動接触子4とを離間状態にすることにより、一対の固定端子2,2間に電流が流れることを抑制することができる。
本実施形態の接点装置10は、ケース部材1の筒部1bとして、耐熱衝撃性に優れる第1のセラミックス部材1b1を用いている。第1のセラミックス部材1b1は、第1のセラミックス部材1b1のセラミック材料に耐熱衝撃性に優れる窒化珪素を用いている。本実施形態の接点装置10は、耐熱衝撃性に優れる筒部1bを有しているため、アーク放電のアークの一部がケース部材1における筒部1bに衝突する場合でも、筒部1bの損傷を抑制することが可能となる。また、接点装置10は、ケース部材1の底部1aとして、放熱性に優れる第2のセラミックス部材1a1を用いている。第2のセラミックス部材1a1は、第2のセラミックス部材1a1のセラミック材料に放熱性に優れる炭化珪素を用いている。本実施形態の接点装置10は、放熱性に優れる底部1aを有しているため、アーク放電で生じたケース部材1の熱をケース部材1における底部1aから素早くケース部材1の外部へ放出することが可能となる。接点装置10は、ケース部材1の熱を素早くケース部材1の外部へ放出することで、ケース部材1と固定端子2との接合部位やケース部材1と接合部3との接合部位にアーク放電の熱に伴う劣化などが生ずることを抑制することが可能となる。
すなわち、本実施形態の接点装置10は、有底筒状の外形形状をしたケース部材1を、耐熱衝撃性が高い部位と、放熱性が高い部位とに機能分離させることにより、より信頼性を高くすることが可能となる。
次に、本実施形態の接点装置10の製造方法について図1ないし図3を用いて説明する。
本実施形態の接点装置10の製造方法により製造される接点装置10は、図1で示したように、有底筒状の外形形状をしたケース部材1と、ケース部材1の有底筒状における底部1aに形成された一対の貫通孔1aa,1aaそれぞれに各別に挿通する一対の固定端子2,2とを備えている。接点装置10は、ケース部材1の有底筒状における筒部1bの開口端側を覆い筒部1bと接合する接合部3を備えている。接点装置10は、ケース部材1と固定端子2と接合部3とで囲まれる内部10aに、消弧性ガスを気密封止している。接点装置10は、ケース部材1と固定端子2と接合部3とで囲まれる内部10aに、可動接触子4を有している。可動接触子4は、一対の固定端子2,2側それぞれに接触する接触状態と離間する離間状態とに移動可能に構成している。
本実施形態の接点装置10では、ケース部材1は、筒部1bと底部1aとを接合して構成している。筒部1bは、セラミック材料よりなる筒状の第1のセラミックス部材1b1である。底部1aは、セラミック材料よりなる平板状の第2のセラミックス部材1a1である。接点装置10は、第1のセラミックス部材1b1が第2のセラミックス部材1a1よりも耐熱衝撃性を高く、且つ第2のセラミックス部材1a1が第1のセラミックス部材1b1よりも放熱性を高くしている。本実施形態の接点装置10は、第1のセラミックス部材1b1のセラミック材料として、窒化珪素を用いている。また、本実施形態の接点装置10は、第2のセラミックス部材1a1のセラミック材料として、炭化珪素を用いている。
本実施形態の接点装置10の製造方法では、予め、ケース部材1の底部1aを構成する平板状の第2のセラミックス部材1a1を準備しておく(図2(a)を参照)。第2のセラミックス部材1a1は、図示していない第2のセラミックス部材1a1の基礎となるグリーンシートを焼成して形成することができる。同様に、接点装置10の製造方法は、予め、ケース部材1の筒部1bを構成する筒状の第1のセラミックス部材1b1を準備しておく。第1のセラミックス部材1b1は、第1のセラミックス部材1b1の基礎となるグリーンシートを焼成して形成することができる。
次に、本実施形態の接点装置10の製造方法は、第1のセラミックス部材1b1の表面1c2に、活性金属としてTiを含む第1の接着層6aの基礎となるペースト材6cを塗布する塗布工程を行う(図2(b)を参照)。同様に、接点装置10の製造方法は、第2のセラミックス部材1a1の表面1c1に、活性金属としてTiを含む第2の接着層6bの基礎となるペースト材6cを塗布する塗布工程を行う。本実施形態の接点装置10の製造方法では、Tiを含有するペースト材6cとして、粉末状の水素化チタンを30重量%で有機バインダ中に含有させたものを用いている。水素化チタンは、たとえば、平均粒子径2μmないし15μmの粒子状ものを利用することができる。平均粒子径は、レーザー光による光散乱法による球相当径による測定で測ることができる。なお、ペースト材6cは、粉末状の水素化チタンの他にSn−Ag−Cu粒子を含有させていてもよい。接点装置10の製造方法は、第1のセラミックス部材1b1の表面1c2や第2のセラミックス部材1a1の表面1c1に、ペースト材6cを、たとえば、厚さ20μmで形成することができる。
本実施形態の接点装置10の製造方法では、第1のセラミックス部材1b1の表面1c2に加えて、表面1c2と反対側で後に接合部3が接合される表面にもペースト材6cを塗布している。また、本実施形態の接点装置10の製造方法は、第2のセラミックス部材1a1の表面1c1に加えて、表面1c1と反対側の貫通孔1aaの周部にもペースト材6cを塗布している。本実施形態の接点装置10の製造方法では、第1のセラミックス部材1b1や第2のセラミックス部材1a1に、全て同じペースト材6cを塗布しているが、必ずしも同じペースト材6cを用いる必要はない。ペースト材6cは、粉末状の水素化チタンの含有量、有機バインダの種類やペースト材6cの厚みなどを適宜に変更してもよい。
次に、接点装置10の製造方法は、ペースト材6cを設けた第2のセラミックス部材1a1と、ペースト材6cを設けた第1のセラミックス部材1b1とを、AgとCuとの合金よりなる金属材5aを介して配置する配置工程を行う(図2(c)を参照)。金属材5aは、ろう材5の基礎となるものであり、たとえば、金属材5aの厚みが50μmないし100μmの銀ろうを用いることができる。
接点装置10の製造方法は、配置工程において、第2のセラミックス部材1a1と第1のセラミックス部材1b1とを固定する位置決め用のろう付け治具(図示していない)を用いて、第1の接着層6aの基礎となるペースト材6cと第2の接着層6bの基礎となるペースト材6cとの間に、ろう材5の基礎となる金属材5aを配置して固定する。金属材5aは、たとえば、厚み0.1mmの金属箔を使用することができる。金属材5aは、ろう材5の基礎となる材料であり、たとえば、Ag−Cu系合金を用いることができる。本実施形態の接点装置10の製造方法では、金属材5aとして、Ag−Cu系合金であるJIS−Z3261の銀ろう(BAg−8(Ag:Cu=18:7))を用いている。
なお、本実施形態の接点装置10の製造方法では、貫通孔1aaの周部に設けたペースト材6cと、固定端子2とを、AgとCuとの合金よりなる金属材5aを介して配置する。固定端子2には、予め固定接点2aを設けている。同様に、本実施形態の接点装置10の製造方法では、第1のセラミックス部材1b1の表面1c2と反対側に設けたペースト材6cと、連結体22bとを、AgとCuとの合金よりなる金属材5aを介して配置する。上記ろう付け治具は、金属材5aを介して、第2のセラミックス部材1a1と固定端子2とを固定することもできる。また、上記ろう付け治具は、金属材5aを介して、第1のセラミックス部材1b1と連結体22bとを固定することもできる。
次に、本実施形態の接点装置10の製造方法は、配置工程後、加熱処理により金属材5aを溶融させて、第2のセラミックス部材1a1と第1のセラミックス部材1b1とをろう付けするろう付け工程を行う(図3(a)を参照)。ろう付け工程では、上記ろう付け治具ごと、金属材5a、ペースト材6c、固定端子2、第2のセラミックス部材1a1、第1のセラミックス部材1b1および連結体22bを加熱炉30内に収納し、加熱炉30を加熱することにより行うことができる。本実施形態の接点装置10の製造方法では、ろう付け工程は、第1のセラミックス部材1b1と第2のセラミックス部材1a1との、ろう付けに加えて、第2のセラミックス部材1a1と固定端子2との、ろう付けも行っている。また、ろう付け工程は、第1のセラミックス部材1b1と第2のセラミックス部材1a1との、ろう付けに加えて、第1のセラミックス部材1b1と連結体22bとの、ろう付けも行っている。本実施形態の接点装置10の製造方法では、一度の加熱処理により、ケース部材1の形成と、ケース部材1への接合部3の一部である連結体22bとの接合を行うことができる。接点装置10の製造方法は、加熱炉30にて減圧雰囲気において、加熱処理をする。接点装置10の製造方法は、加熱炉30内で、所定時間の間、所定の雰囲気および所定の加熱温度を保持することにより、ろう付けを行うことができる。
本実施形態の接点装置10の製造方法は、ろう付け工程の条件として、たとえば、加熱炉30内の真空度が5.0×10−3Paである減圧雰囲気としている。接点装置10の製造方法は、ろう付け工程の条件として、たとえば、加熱炉30の加熱温度を820℃としている。接点装置10の製造方法は、ろう付け工程の条件として、たとえば、加熱炉30の加熱保持時間を10分としている。
接点装置10の製造方法は、金属材5aを溶融して、AgとCuとの合金を含むろう材5を形成する場合、ろう付け工程の加熱温度を790℃から850℃とするのが好ましい。接点装置10の製造方法は、金属材5aを溶融して、AgとCuとの合金を含むろう材5を形成する場合、ろう付け工程の加熱保持時間を5分から30分の間とすることが好ましい。
接点装置10の製造方法は、加熱温度が低く、且つ加熱保持時間が短い場合、ろう材5の濡れが不十分となりやすい傾向にある。また、接点装置10の製造方法は、加熱温度が高く、且つ加熱保持時間が長い場合、ろう材5の濡れ性が高くなりすぎる傾向にある。
接点装置10の製造方法は、ろう付け工程の雰囲気を減圧雰囲気で行うことが好ましい。ろう付け工程は、大気中で加熱処理するとペースト材6c中の活性金属が酸化や窒化などされる虞がある。
第1の接着層6a、第2の接着層6b、第3の接着層6dや第4の接着層6eは、酸化や窒化された活性金属が含まれるペースト材6cから形成される場合、特性ばらつきが生じ易くなる傾向にある。接点装置10の製造方法は、真空度として、たとえば、3.0×10−3Pa以下とすることで、活性金属の酸化や窒化を抑制することができる。
すなわち、本実施形態の接合装置10の製造方法では、減圧雰囲気において、5分から30分の間、ペースト材6cと金属材5aとを790℃から850℃の温度範囲内で加熱処理して金属材5aを溶融させることが好ましい。本実施形態の接点装置10の製造方法は、ペースト材6cと金属材5aとを加熱処理して金属材5aを溶融させることにより、第1のセラミックス部材1b1と、第2のセラミックス部材1a1とをろう付けするろう付け工程を行う。
本実施形態の接点装置10の製造方法では、ろう付け工程により、ペースト材6cの活性金属を、第1のセラミックス部材1b1のセラミック材料中に拡散させ、第1のセラミックス部材1b1に第1の接着層6aや第4の接着層6eを形成する。また、接点装置10の製造方法では、ろう付け工程により、ペースト材6cの活性金属を、第2のセラミックス部材1a1のセラミック材料中に拡散させ、第2のセラミックス部材1a1に第2の接着層6bや第3の接着層6dを形成する。接点装置10の製造方法は、ろう付け工程により、第1の接着層6aや第2の接着層6bの形成と同時に、金属材5aを溶融させて、第2のセラミックス部材1a1上の第2の接着層6bと、第1のセラミックス部材1b1上の第1の接着層6aとを、ろう付けしている。また、接点装置10の製造方法は、ろう付け工程により、第2の接着層6bの形成と同時に第3の接着層6dを第2のセラミックス部材1a1に形成している。接点装置10の製造方法は、ろう付け工程により、第3の接着層6dの形成と同時に、金属材5aを溶融させて、第2のセラミックス部材1a1上の第3の接着層6dと、固定端子2とを、ろう付けしている。接点装置10の製造方法は、ろう付け工程により、第1の接着層6aの形成と同時に第4の接着層6eを第1のセラミックス部材1b1に形成している。接点装置10の製造方法は、ろう付け工程により、第4の接着層6eの形成と同時に、金属材5aを溶融させて、第1のセラミックス部材1b1上の第4の接着層6eと、連結体22bとを、ろう付けしている。
すなわち、本実施形態の接点装置10の製造方法では、ろう付け工程により金属材5aが溶融して、ろう材5が形成される。また、接点装置10の製造方法では、ろう付け工程により、各ペースト材6cが、活性金属を含む第1の接着層6a、第2の接着層6b、第3の接着層6dや第4の接着層6eとなる。接点装置10の製造方法では、ろう付け工程に伴って、第1のセラミックス部材1b1と、第1の接着層6aや第4の接着層6eとの界面で活性金属とセラミック材料とが反応する。また、接点装置10の製造方法では、ろう付け工程に伴って、第2のセラミックス部材1a1と、第2の接着層6bや第3の接着層6dとの界面で活性金属とセラミック材料とが反応する。
本実施形態の接点装置10の製造方法では、第1の接着層6aや第2の接着層6bに含まれる活性金属が、セラミック材料とろう材5中の金属成分とのいずれに対しても親和性に優れている。そのため、接点装置10の製造方法では、第1の接着層6aが、ろう材5と第1のセラミックス部材1b1との間で強固な接合を行うことが可能となる。また、接点装置10の製造方法では、第2の接着層6bが、ろう材5と第2のセラミックス部材1a1との間で強固な接合を行うことが可能となる。
接点装置10の製造方法は、ろう付け工程終了後、冷却した上記ろう付け治具を加熱炉30内から取り出して、ろう付けにより形成されたケース部材1などから上記ろう付け治具を取り外す。これにより本実施形態の接点装置10の製造方法は、金属材5aが溶融した、ろう材5により、ケース部材1と、固定端子2と、連結体22bとを接合したものを得ることができる(図3(b)を参照)。
次に、本実施形態の接点装置10の製造方法では、ケース部材1がろう付けされた連結体22bと、平板26aと、筒体28とを溶接する溶接工程を行う。接点装置10の製造方法は、溶接工程に先立って、緩衝部材29bを介して、キャップ29により固定鉄芯24を平板26aに固着させている。また、接点装置10の製造方法では、溶接工程に先立って、可動軸25cを、可動接触子4、接圧ばね28d、平板26aに固着させた固定鉄芯24、復帰ばね28eに挿通させて、可動鉄芯25に結合している。本実施形態の接点装置10の製造方法では、ケース部材1、固定端子2、接合部3で囲まれる内部10a内に、可動接触子4などが収容できるよう、連結体22bが接合されたケース部材1、固定鉄芯24が固着された平板26a、筒体28を配置する(図3(c)を参照)。
溶接工程は、消弧性ガスを加圧封入した状態のチャンバ(図示していない)内で行うことができる。溶接工程は、たとえば、プロジェクション溶接、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接やレーザ溶接などを用いることができる。接点装置10の製造方法では、溶接工程により、ケース部材1がろう付けされた連結体22bと、平板26aとの溶接を行うことができる。また、接点装置10の製造方法では、溶接工程により、平板26aと、筒体28との溶接を行うことができる。なお、接点装置10の製造方法では、図3(c)に示すように、連結体22bと平板26aとの溶接や平板26aと筒体28との溶接に先立って、可動接触子4が可動できるように予め平板26aに可動接触子4などを組み立てている。
本実施形態の接点装置10の製造方法では、ケース部材1がろう付けされた連結体22bと、可動接触子4などが組み立てられた平板26aと、筒体28とを各別に溶接することで、図1に示した接点装置10を製造することができる。
なお、本実施形態の接点装置10の製造方法では、塗布工程において、ろう付け工程に先立って、粉末状の水素化チタンを含有するペースト材6cを第1のセラミックス部材1b1の表面1c2にスクリーン印刷(図示していない)する印刷工程を行っている。同様に、本実施形態の接点装置10の製造方法では、ろう付け工程に先立って、粉末状の水素化チタンを含有するペースト材6cを、第2のセラミックス部材1a1の表面1c1にスクリーン印刷する印刷工程を行っている。接点装置10の製造方法は、スクリーン印刷により、ペースト材6cを比較的簡単に形成することができる。また、接点装置10の製造方法は、ペースト材6cのスクリーン印刷により、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bの厚みを均一に形成することが容易となる。接点装置10の製造方法は、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bの厚みを均一に形成することで、ろう材5の濡れ性も均一にすることが可能となる。
接点装置10の製造方法は、ろう付け工程に先立って、印刷工程を行うものだけに限られず、ディスペンサで、第2のセラミックス部材1a1の表面1c1にペースト材6cを塗布してもよい。同様に、接点装置10の製造方法は、ろう付け工程に先立って、ディスペンサで、第1のセラミックス部材1b1の表面1c2にペースト材6cを塗布してもよい。すなわち、塗布工程では、スクリーン印刷法によりペースト材6cを塗布するものだけでなく、ディスペンス法によりペースト材6cの材料を吐出させてペースト材6cを塗布してもよい。
本実施形態の接点装置10の製造方法は、ペースト材6c中に活性金属であるTiの水素化物を用いることで、ろう付け工程時の加熱処理により、Tiが酸化することを抑制することが可能となる。また、本実施形態の接点装置10の製造方法は、活性金属であるTiの酸化を抑制することで、第1のセラミックス部材1b1や第2のセラミックス部材1a1側への、ろう材5の濡れ性を向上させることができる。接点装置10の製造方法は、ペースト材6c中に、活性金属であるTiの水素化物を用いることで、窒化珪素を用いた第1のセラミックス部材1b1との気密接合を行うことが比較的容易となる。また、接点装置10の製造方法は、ペースト材6c中に、活性金属であるTiの水素化物を用いることで、炭化珪素のセラミック材料を用いた第2のセラミックス部材1a1との気密接合を行うことが比較的容易となる。
本実施形態の接点装置10の製造方法では、ペースト材6cは、ペースト材6c中に20重量%から40重量%の水素化チタンを有している。接点装置10の製造方法は、水素化チタンの濃度が20重量%よりも小さい場合、ペースト材6cの粘度調整が困難になる傾向にある。また、接点装置10の製造方法は、水素化チタンの濃度が20重量%よりも小さい場合、粉末状の水素化チタンの分散性が低下し、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bの形成が不均一になる傾向にある。その結果、接点装置10の製造方法では、第1のセラミックス部材1b1や第2のセラミックス部材1a1側へのろう材5の濡れ性が低下する傾向にある。
本実施形態の接点装置10の製造方法は、第1のセラミックス部材1b1と第2のセラミックス部材1a1との接合だけでなく、第1のセラミックス部材1b1と連結体22bとの接合にも同じペースト材6cを使用している。本実施形態の接点装置10の製造方法は、同じペースト材6cを使用して接点装置10を製造することにより、接点装置10の生産効率を向上させることが可能となる。
ところで、本実施形態の接点装置10の製造方法では、ろう材5中に、たとえば、活性金属のTiと、連結体22bに含まれるNiとがろう材5中で偏析し金属間化合物(図示していない)が形成される場合がある。接点装置10の製造方法は、水素化チタンの濃度が40重量%よりも大きい場合、ろう材5中の金属間化合物の析出量が増大することに伴い、残留応力が増大する。この結果、接点装置10は、第1のセラミックス部材1b1と連結体22bとの接合強度が低下する傾向にある。したがって、接点装置10の製造方法は、ペースト材6c中に20重量%から40重量%の水素化チタンを有していることで、接合強度の低下を抑制することが可能となる。
また、接点装置10では、ろう材5は、接合部3側からケース部材1側に向けて裾拡がりの形状となるフィレット5ba(図1を参照)を形成している。接点装置10は、ろう材5のフィレット5baが連結体22bの先端部22baを埋没させる形で連結体22bの先端部22baの外周を覆って第4の接着層6eと接合している。本実施形態の接点装置10の製造方法では、たとえば、ペースト材6c中に粉末状の水素化チタンを20重量%から40重量%の範囲内で含有させることで、ろう材5のフィレット5baの一部に引けが生ずることを抑制しつつ、ろう材5のフィレット5baを形成することが容易となる。これにより、本実施形態の接点装置10は、ろう材5の濡れが顕著となることで、ろう材5のフィレット5baの大きさが小さくなる現象(以下、フィレットの引けともいう)が生ずることを抑制し、信頼性を高くすることが可能となる。
以下、本実施形態の接点装置10の各構成について詳述する。
ケース部材1は、底部1aと、筒部1bとを、ろう材5により接合して有底筒状の外形形状とすることが可能なものである。ケース部材1は、主として、セラミック材料により構成することで、たとえば、1000℃を超える高温で使用することが可能となる。ケース部材1は、主として、セラミック材料により構成することで、硫酸、硝酸や苛性ソーダなどの薬品に対する高い耐食性、急激な温度変化に対する高い耐熱衝撃性、低熱膨張係数、耐摩耗性や電気絶縁性を有することができる。
底部1aは、セラミック材料よりなる平板状の第2のセラミックス部材1a1である。第2のセラミックス部材1a1は、第2のセラミックス部材1a1の材料として、たとえば、炭化珪素、窒化アルミニウム、サファイア(単結晶酸化アルミニウム)や酸化アルミニウムなどを用いることができる。底部1aは、酸化アルミニウムを用いる場合、アルミナ(Al)の含有率が92%のセラミック材料を用いることができる。なお、底部1aには、アルミナの他、底部1aの基礎となるグリーンシート(図示していない)に使用される焼結助剤から生ずる、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ホウ素や酸化ジルコニウムなどが含まれることがある。
第2のセラミックス部材1a1は、第2のセラミックス部材1a1のセラミック材料として、炭化珪素を用いれば、たとえば、熱伝導率を200W/m・Kとすることができる。第2のセラミックス部材1a1は、第2のセラミックス部材1a1のセラミック材料として、窒化アルミニウムを用いれば、たとえば、熱伝導率を150W/m・Kとすることができる。第2のセラミックス部材1a1は、第2のセラミックス部材1a1のセラミック材料として、サファイアを用いれば、たとえば、熱伝導率を41W/m・Kとすることができる。第2のセラミックス部材1a1は、第2のセラミックス部材1a1のセラミック材料として、酸化アルミニウムを用いれば、たとえば、熱伝導率を32W/m・Kとすることができる。
底部1aの放熱性は、同じ熱伝導率のセラミック材料を用いた場合でも、厚みによって変えることが可能となる。すなわち、底部1aは、底部1aの厚みがより薄い方が、熱抵抗が小さく熱を伝え易い。また、底部1aは、底部1aの厚みが同じでも熱伝導率が大きい方が熱を伝え易い。底部1aは、底部1aを薄くすることにより、放熱性を高めることが可能となるが、耐電圧や機械的強度を鑑みて適宜に設定すればよい。
筒部1bは、セラミック材料よりなる筒状の第1のセラミックス部材1b1を用いている。第1のセラミックス部材1b1は、第2のセラミックス部材1a1よりも耐熱衝撃性が高いものである。物体の耐熱衝撃性は、たとえば、加熱された物体を冷却媒体により急冷して破壊を生じさせたときの、物体と冷却媒体との温度差で表すことができる。物体は、物体が急激に冷却された場合、物体の内部と物体の表面との間に生ずる温度差により発生する内部応力が、物体の強度を超えたときに破壊が生じる。物体の内部と物体の表面との間に生ずる温度差は、「物体の熱伝導率」と「物体と冷却媒体との熱伝導係数」とから定めることができる。また、物体に発生する応力は、物体のヤング率、熱膨張係数、物体の内部と表面の温度差の積で求めることが可能となる。
第1のセラミックス部材1b1は、第1のセラミックス部材1b1の材料として、たとえば、窒化珪素、炭化珪素、酸化ジルコニウムや酸化アルミニウム(純度92%)などを用いることができる。第1のセラミックス部材1b1は、第1のセラミックス部材1b1の材料として、窒化珪素を用いれば、たとえば、耐熱衝撃性を800℃以上とすることができる。第1のセラミックス部材1b1は、第1のセラミックス部材1b1の材料として、炭化珪素を用いれば、たとえば、耐熱衝撃性を350℃以上とすることができる。第1のセラミックス部材1b1は、第1のセラミックス部材1b1の材料として、酸化ジルコニウムを用いれば、たとえば、耐熱衝撃性を300℃以上とすることができる。第1のセラミックス部材1b1は、第1のセラミックス部材1b1の材料として、酸化アルミニウムを用いれば、たとえば、耐熱衝撃性を200℃以上とすることができる。
ケース部材1は、第1のセラミックス部材1b1と第2のセラミックス部材1a1とを同じ材料で形成してもよいし、異なる材料で形成したものでもよい。
固定端子2は、ケース部材1の有底筒状における底部1aに形成された貫通孔1aaに挿通可能なものである。固定端子2は、電力端子として利用することができる。固定端子2は、固定端子2の材料として、たとえば、Cuなど導電性に優れた金属材料を用いることができる。
接合部3は、ケース部材1の有底筒状における筒部1bの開口端側を覆い筒部1bと接合可能なものである。接合部3は、ケース部材1と、ろう材5を用いて接合することができる。接合部3は、ケース部材1と接合するため種々の形状にすることができる。接合部3は、たとえば、接点装置10の用途などに応じて、筒状や平板状など種々の形状のものを用いることができる。接合部3は、ケース部材1の筒部1bとの間に熱応力が生じにくいように、ケース部材1と接合部3との線膨張係数差が比較的に小さいものが好ましい。また、接合部3は、接点装置10の用途などに応じて、耐熱性や耐食性の優れたものを用いればよい。接合部3は、たとえば、連結体22bと、連結体22bと、筒体28とを気密封止可能に溶接したものを用いることができる。
接合部3は、接合部3の材料として、たとえば、Niを含有し主としてFeよりなる合金を好適に利用することができる。ここで、主としてFeよりなるとは、接合部3を構成する金属材料の成分のうち、主なものの1つがFeである。接合部3は、Niを含有し主としてFeよりなるものとして、Fe−Ni合金などを好適に利用することもできる。接合部3は、Fe−Ni合金として、たとえば、Fe:58%,Ni:42%を含有する42アロイを好適に用いることができる。また、接合部3は、接合部3の金属材料として、たとえば、Feを主成分とするFe−Ni−Co合金を好適に用いることができる。接合部3は、Fe−Ni−Co合金として、たとえば、Fe:54重量%,Ni:29重量%,Co:17重量%を含有する合金を用いることができる。接合部3は、接合部3の材料として、Fe合金だけに限られず、たとえば、CuやCu合金でもよい。
可動接触子4は、一対の固定端子2,2側それぞれに接触する接触状態と離間する離間状態とに移動可能なものである。可動接触子4は、たとえば、外部からの磁力により可動鉄芯25の移動に伴って可動軸25cと結合された可動接触子4を移動させることができる。可動接触子4は、可動鉄芯25および可動軸25cを備えたものだけに限られず、たとえば、アーマチェアの回動に伴って、一対の固定端子2,2に接触する接触状態と離間する離間状態とに移動可能に構成してもよい。
ろう材5は、底部1aと、筒部1bとをろう付けにより接合可能なものである。ろう材5は、たとえば、ろう材5の基礎となる金属材5aの材料に、AgとCuとの合金を用いることができる。金属材5aは、たとえば、AgとCuとの合金として、Ag−Cu系合金である銀ろうを用いることができる。ろう材5は、たとえば、ろう材5の基礎となる金属材5aの厚みが50μmないし100μmのものを用いることができる。金属材5aは、ろう付けの形状や大きさに合わせて適宜の形状や大きさに形成すればよい。
第1の接着層6aや第2の接着層6bは、ケース部材1のセラミック材料と、ろう材5との接着性を向上可能なものである。接着層6は、活性金属を含んで構成することができる。活性金属は、ケース部材1のセラミック材料の構成元素と反応可能なものである。活性金属は、ろう材5の主となる金属元素よりもイオン化傾向が強いことが好ましい。活性金属は、たとえば、ケース部材1のセラミック材料として酸化物系セラミックや窒化物系セラミックを用いる場合、Ti、ZrやHfなどの金属元素が好適に挙げられる。
第1の接着層6aは、第1の接着層6aの材料に、たとえば、Ti、ZrやHfなどの活性金属を含んでいればよい。第2の接着層6bは、第2の接着層6bの材料に、たとえば、Ti、ZrやHfなどの活性金属を含んでいればよい。第2の接着層6bは、第1の接着層6aの材料と同じものを用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
接点装置10は、たとえば、第1の接着層6aや第2の接着層6bの活性金属として、Tiを用いる場合、ろう付け工程において、活性金属のTiと、セラミック材料中におけるOやNと反応する。第1の接着層6aおよび第2の接着層6bは、活性金属を含有することにより、ろう材5側とセラミック材料のケース部材1側との接合強度の向上を図ることが可能となる。第1の接着層6aおよび第2の接着層6bは、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bの材料として、水素化チタンを用いることができる。
第1の接着層6aおよび第2の接着層6bは、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bに含まれる活性金属の含有量が少なすぎれば、ケース部材1を構成するセラミック材料との反応が不十分となる傾向にある。また、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bは、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bに含まれる活性金属が多すぎれば、第1の接着層6aおよび第2の接着層6bと、ろう材5との間の濡れ性が悪くなる傾向にある。したがって、第1の接着層6aや第2の接着層6bは、活性金属の含有量を、ケース部材1やろう材5に応じて適宜に設定することが好ましい。
(実施形態2)
図4に示す本実施形態の電磁継電器20は、実施形態1の接点装置10の可動接触子4を移動可能な電磁石装置20bを備えたものである。本実施形態の電磁継電器20は、電気自動車やハイブリッド車などの車両に搭載して利用することができる。本実施形態の電磁継電器20は、たとえば、車両のバッテリと車両を駆動する駆動モータとの間に設けることができる。電磁継電器20は、たとえば、車両のバッテリと車両のバッテリを充電する外部電源との間に設けることができる。本実施形態の電磁継電器20は、車両のバッテリと車両を駆動する駆動モータとの間や、車両のバッテリと車両のバッテリを充電する外部電源との間の電気回路の開閉に用いる直流高圧用のリレーとして機能させることができる。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して適宜に説明を省略している。
本実施形態の電磁継電器20は、図4に示すように、実施形態1の接点装置10と、接点装置10の可動接触子4を移動させる電磁石装置20bとを備えている。本実施形態の電磁継電器20は、接点装置10と電磁石装置20bとを一体に組み合わせて構成している。電磁石装置20bは、励磁用巻線27dへの通電に伴い電磁力を生じさせる。電磁石装置20bは、電磁力により可動鉄芯25を移動可能に構成している。可動鉄芯25は、可動軸25cの一端に固定している。可動軸25cは、非磁性材料にて形成している。電磁石装置20bは、可動鉄芯25の移動により、可動軸25cの他端側に設けた可動接触子4を可動させることができる。電磁石装置20bは、可動接触子4の移動により、固定端子2の固定接点2aと、可動接触子4の可動接点24caとを接離することができる。
電磁石装置20bは、励磁用巻線27dが巻装されたコイルボビン27と、コイルボビン27を包囲する継鉄26とを備えている。継鉄26は、コイルボビン27の一端面側に当接する継鉄板たる平板26aと、コイルボビン27の一端面側と反対の他端面側を当接させる継鉄部26bとを備えて構成している。
コイルボビン27は、円筒状の外形形状をしている。コイルボビン27は、励磁用巻線27dが巻装される。コイルボビン27は、励磁用巻線27dが巻回される円筒部27aと、円筒部27aの両端部から外方に突出する鍔部27b,27cとを有している。コイルボビン27は、たとえば、コイルボビン27の材料として、芳香族ポリエステルなどの液晶ポリマなどの合成樹脂材料により形成することができる。継鉄26は、コイルボビン27を包囲している。継鉄26は、継鉄26の材料として、たとえば、鉄などの磁性金属材料により形成することができる。コイルボビン27は、コイルボビン27の内部に固定鉄芯24を配置している。固定鉄芯24は、励磁用巻線27dにより生じる磁束を通す材料により構成している。固定鉄芯24は、固定鉄芯24の材料として、たとえば、ケイ素鋼、パーマロイやフェライトなどを用いることができる。
また、コイルボビン27は、コイルボビン27の内部に可動鉄芯25を配置している。可動鉄芯25は、コイルボビン27の口軸方向(図4の紙面の上下方向)に固定鉄芯24と並んで配置している。可動鉄芯25は、固定鉄芯24と同様に、励磁用巻線27dにより生じる磁束を通す材料により構成している。可動鉄芯25は、可動鉄芯25の材料として、たとえば、ケイ素鋼、パーマロイやフェライトなどを用いることができる。電磁石装置20bは、継鉄26、固定鉄芯24および可動鉄芯25が、励磁用巻線27dにより生じる磁束を通す磁路を形成する。継鉄26は、コイルボビン27の一端面側に当接する矩形板状の平板26aと、コイルボビン27の他端面側を当接させるC字形状の継鉄部26bとを備えて構成している。継鉄部26bは、中央部に挿通孔26baを有している。継鉄部26bは、挿通孔26baの周縁から円筒状の筒体部26bbを立設している。電磁継電器20は、固定鉄芯24および可動鉄芯25とコイルボビン27との間に接合部3の筒体28を設けている。筒体28は、非磁性材料により形成することができる。電磁石装置20bは、コイルボビン27の円筒部27aの内側に筒体28を配置している。電磁石装置20bは、コイルボビン27の円筒部27aの内周面と、筒体28の外周面との間に継鉄部26bの筒体部26bbを配置している。
本実施形態の電磁継電器20は、励磁用巻線27dへの通電により、可動鉄芯25が固定鉄芯24側に吸引されて固定鉄芯24に当接する当接位置に移動する。電磁継電器20は、励磁用巻線27dへの通電を停止すると、復帰ばね28eにより可動鉄芯25が、固定鉄芯24から離れた初期位置に復帰する。
電磁継電器20は、電磁石装置20bの励磁用巻線27dへ通電されていない場合、接点装置10が開放されることにより一対の固定端子2,2の間が絶縁される。電磁継電器20は、電磁石装置20bの励磁用巻線27dへ通電されている場合、接点装置10が閉成されることにより一対の固定端子2,2の間が導通される。電磁継電器20は、接圧ばね28dによって、可動接触子4と固定端子2との間の接触圧を確保している。
本実施形態の電磁継電器20は、電磁石装置20bにより移動させる可動接触子4が気密信頼性の高い接点装置10の内部10aに配置されているので、電磁継電器20の信頼性を、より高くすることが可能となる。
1 ケース部材
1a 底部
1aa 貫通孔
1a1 第2のセラミックス部材
1b 筒部
1b1 第1のセラミックス部材
1c1,1c2 表面
2 固定端子
3 接合部
4 可動接触子
5 ろう材
5a 金属材
6a 第1の接着層
6b 第2の接着層
6c ペースト材
10 接点装置
10a 内部
20 電磁継電器
20b 電磁石装置

Claims (8)

  1. 有底筒状の外形形状をしたケース部材と、該ケース部材の有底筒状における底部に形成された一対の貫通孔それぞれに各別に挿通する一対の固定端子と、前記ケース部材の有底筒状における筒部の開口端側を覆い前記筒部と接合する接合部とを備え、消弧性ガスが気密封止され前記ケース部材と前記固定端子と前記接合部とで囲まれる内部に、一対の前記固定端子側それぞれに接触する接触状態と離間する離間状態とに移動可能な可動接触子を有する接点装置であって、
    前記ケース部材は、前記筒部と、前記底部とを、ろう材により接合して有底筒状の外形形状としており、前記筒部は、セラミック材料よりなる筒状の第1のセラミックス部材であり、該第1のセラミックス部材と反応可能な活性金属を含み前記ろう材と接着を行う第1の接着層を有しており、前記底部は、セラミック材料よりなる平板状の第2のセラミックス部材であり、該第2のセラミックス部材と反応可能な活性金属を含み前記ろう材と接着を行う第2の接着層を有しており、前記ろう材は、前記第1の接着層および前記第2の接着層に接しており、
    前記第1のセラミックス部材は、前記第2のセラミックス部材よりも耐熱衝撃性が高く、且つ前記第2のセラミックス部材は、前記第1のセラミックス部材よりも放熱性が高いことを特徴とする接点装置。
  2. 前記第1のセラミックス部材は、該第1のセラミックス部材のセラミック材料が、窒化珪素であることを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  3. 前記第2のセラミックス部材は、該第2のセラミックス部材のセラミック材料が、炭化珪素であることを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  4. 前記第1の接着層および前記第2の接着層は、前記第1の接着層および前記第2の接着層の材料が、水素化チタンであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の接点装置。
  5. 請求項1ないし請求項4に記載の前記接点装置と、該接点装置の前記可動接触子を移動させる電磁石装置とを備えたことを特徴とする電磁継電器。
  6. 有底筒状の外形形状をしたケース部材と、該ケース部材の有底筒状における底部に形成された一対の貫通孔それぞれに各別に挿通する一対の固定端子と、前記ケース部材の有底筒状における筒部の開口端側を覆い前記筒部と接合する接合部とを備え、消弧性ガスが気密封止され前記ケース部材と前記固定端子と前記接合部とで囲まれる内部に、一対の前記固定端子側それぞれに接触する接触状態と離間する離間状態とに移動可能な可動接触子を有する接点装置の製造方法であって、
    前記ケース部材は、前記筒部と前記底部とを接合して構成しており、前記筒部がセラミック材料よりなる筒状の第1のセラミックス部材であり、前記底部がセラミック材料よりなる平板状の第2のセラミックス部材であり、前記第1のセラミックス部材が前記第2のセラミックス部材よりも耐熱衝撃性を高く、且つ前記第2のセラミックス部材が前記第1のセラミックス部材よりも放熱性を高くしており、前記第1のセラミックス部材および前記第2のセラミックス部材それぞれの表面に設けられたTiを含有するペースト材を、AgとCuとの合金よりなる金属材を介して配置する配置工程と、
    減圧雰囲気において、5分から30分の間、前記ペースト材と前記金属材とを790℃から850℃の温度範囲内で加熱処理して前記金属材を溶融させることにより、前記第1のセラミックス部材と、前記第2のセラミックス部材とをろう付けするろう付け工程とを有することを特徴とする接点装置の製造方法。
  7. 前記ろう付け工程に先立って、粉末状の水素化チタンを含有する前記ペースト材を前記表面にスクリーン印刷する印刷工程を有することを特徴する請求項6に記載の接点装置の製造方法。
  8. 前記ペースト材は、前記ペースト材中に20重量%から40重量%の水素化チタンを有することを特徴とする請求項7に記載の接点装置の製造方法。
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