JP2014231562A - 表面平滑化フッ素系樹脂フィルムの製造方法およびそのフィルム - Google Patents

表面平滑化フッ素系樹脂フィルムの製造方法およびそのフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】接着性の低いスカイブ法によって得られたフッ素系樹脂フィルムの表面をプラズマエッチング処理によって平滑化し、接着性の向上した表面平滑化フッ素系樹脂フィルムを製造する方法を提供する。【解決手段】スカイブ法によって得られた1.00μmを超える表面粗さ(Rz)を有するフッ素系樹脂フィルムの少なくとも一方の面に、面の表面粗さ(Rz)が0.10〜1.00μmになるまでプラズマエッチング処理を加えることを特徴とする、表面平滑化フッ素系樹脂フィルムを製造する方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、表面接着性が改善されたフッ素系樹脂フィルムの製造方法に関するものである。本発明はまた、本発明の製造方法によって製造されたフィルムにも関するものである。
多機能フィルムとして、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような、フッ素系樹脂フィルムが知られている。フッ素系樹脂フィルムは、優れた耐薬品性、離型性、防汚性、滑り性などを有するため、現在様々な分野で広く用いられている。
一般的にフッ素系樹脂フィルムは離型性に優れる反面、他のフィルムや物品と接着し難いという特徴があり、そのため、フッ素系樹脂フィルムを他のフィルムや物品に貼合しようとしても、両者が接着しないか、あるいは接着したとしても密着性が非常に低いという問題がある。この点を解消するために、従来から金属ナトリウムとアンモニア溶液を用いてフッ素系樹脂の表面に存在するフッ素原子を除去する処理を行うことにより、フッ素系樹脂フィルムの接着性が改善できることが知られている。しかしながら、金属ナトリウムは非常に反応性が高く、発火や爆発の危険性を有するため、取り扱いが難しいという問題点があった。また、金属ナトリウムを用いた表面処理方法では、処理後にフッ素系樹脂フィルムの表面が赤褐色に変色してしまうため、貼合体を使用する用途によっては、変色したフッ素系樹脂フィルムが問題となる場合もあった。近年では、金属ナトリウムを用いずに、Na/ナフタリン錯体のTHF溶液やエーテル溶液等も使用されているが、依然としてナトリウムを用いないフッ素系樹脂の表面改質方法が望まれている。
ナトリウムを用いない方法として、例えば、特開平10−60140号公報では、フッ素樹脂フィルムの接着性を改善するために、フッ素樹脂フィルムの表面に真空中でのDCプラズマによる処理を行って表面改質を行うことが提案されている。また、プラズマ処理による表面改質では、高分子鎖の熱揺らぎ等により改質効果が経時的に減少してしまうため、特開2012−233038号公報では、プラズマ処理する際に、アクリル酸等の親水性モノマーを導入することでフッ素樹脂フィルム表面へプラズマ重合を行い、フッ素樹脂フィルムの表面にモノマー重合層を形成して、表面改質効果を長時間持続させる試みがなされている。
また、フッ素系樹脂フィルム表面に物理的改質と化学的改質を併用して接着性を付与する試みもなされている。例えば、特開2009−263529号公報では、フッ素系樹脂成形物表面へのプラズマ照射により、成形物表面を粗面化する物理的改質と、フッ素原子をフッ素原子以外の原子に置換する化学的改質とを同時に行うことにより、フッ素系樹脂成形物表面の接着性を改善できることが提案されている。更にこの文献では、プラズマ処理表面にシランカップリング剤を塗布することで、接着性が更に改善されることも開示されている。
特開平10−60140号公報 特開2012−233038号公報 特開2009−263529号公報
通常、フッ素系樹脂フィルムの接着性を向上させようとする場合、特許文献3に示したようにフッ素系樹脂フィルムの表面を粗面化するという手法がとられる。しかしながら、本発明者らは、今般、スカイブ法(切削法)によって得られた1.00μmを超える表面粗さ(Rz)を有するフッ素系樹脂フィルムの場合、従来のようなプラズマ処理を行っても表面処理の効果が十分には得られず、むしろ表面を平滑化した方が表面処理効果に優れることに気づいた。そして、本発明者らは、驚くべきことに、スカイブ法により得られたフッ素樹脂フィルムの表面をプラズマエッチング処理することにより、その表面を平滑化できるとともに、フッ素系樹脂フィルムの接着性を向上させることが可能となるという予想外の知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
したがって、本発明の目的は、接着性の低いスカイブ法によって得られたフッ素系樹脂フィルムの表面をプラズマエッチング処理によって平滑化し、接着性の向上した表面平滑化フッ素系樹脂フィルムを製造する方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、上記の方法により製造した表面平滑化フッ素系樹脂フィルムを提供することにある。
本発明の一態様によれば、
スカイブ法によって得られた1.00μmを超える表面粗さ(Rz)を有するフッ素系樹脂フィルムの少なくとも一方の面に、前記面の表面粗さ(Rz)が0.10〜1.00μmになるまでプラズマエッチング処理を加えることを特徴とする、表面平滑化フッ素系樹脂フィルムを製造する方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、
上記の方法により製造した、表面平滑化フッ素系樹脂フィルムが提供される。
本発明によれば、接着性の低いスカイブ法によって得られたフッ素系樹脂フィルムの表面をプラズマエッチング処理によって平滑化し、接着性の向上した表面平滑化フッ素系樹脂フィルムを提供することが可能となる。
本発明の一態様による表面平滑化フッ素系樹脂フィルムを用いたフッ素系樹脂積層フィルムの断面概略図である。 本発明の一態様による表面平滑化フッ素系樹脂フィルムを用いたフッ素系樹脂積層フィルムを用いたラミネートゴム栓の断面概略図である。 図2のラミネートゴム栓の部分拡大図である。 図2のラミネートゴム栓の外観斜視図である。 本発明によるフッ素系樹脂フィルムをプラズマエッチング処理する装置の模式図である。
本発明によるフッ素系樹脂フィルムの製造方法は、スカイブ法によって得られた1.00μmを超える表面粗さ(Rz)を有するフッ素系樹脂フィルムの少なくとも一方の面に、前記面の表面粗さ(Rz)が0.10〜1.00μmになるまでプラズマエッチング処理を加えることを含む。以下、本発明によるフッ素系樹脂フィルムの製法方法について説明する。
<フッ素系樹脂フィルム>
本発明による方法に使用されるフッ素系樹脂フィルムは、後記するようにフッ素系樹脂をスカイブ法によってフィルムないしシート化したものである。このようなフッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体からなるパーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体樹脂(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体樹脂(EPE)、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体樹脂(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとの共重合体樹脂(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等が挙げられる。これらの中でも、耐薬品性、すべり特性、耐熱性および非粘着性の観点から、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)が好ましい。
フッ素系樹脂フィルムは、キャスト法、スカイブ法(切削法)、インフレーション押出し法またはTダイ押出し法等によって製造されたものがあるが、本発明においては、スカイブ法(切削法)によって製造されたものを用いる。ここでスカイブ法とは、フッ素系樹脂の粉末を焼結した塊から、フィルムを薄く削り出す方法を言い、溶融粘度の高い樹脂をフィルム化する際に一般的に用いられる手法である。なお、本明細書において「スカイブ品」とはスカイブ法によって得られたフィルムのことをいう。キャスト法とは、出発物質であるフッ素系樹脂の粒子を分散させた液を、金属板などの支持体上に塗布し、その後乾燥および焼成した上で支持体から剥離してフィルムを形成する手法である。また、インフレーション法とTダイ押出し法は、一般的なプラスチックフィルムの製造に用いられる溶融押出し法の一種である。
上記したスカイブ法によって得られたフィルムは、その製造方法に起因して表面粗さが大きくなる傾向があり、通常1μmを超える表面粗さ(Rz)を有する。本発明者らは、このような粗面のフッ素系樹脂フィルムの場合、通常想定されるような表面処理による粗面化ではなく、プラズマエッチング処理による表面の平滑化によってフッ素化樹脂の接着性を向上させることができるとの予想外の知見を得た。理論に拘束されるものではないが、細かい(深い)凹凸を有するフッ素系樹脂フィルム表面では、通常のプラズマ処理を行っただけでは凹凸の中にまでプラズマが入り込むことができず、プラズマ処理の効率が低くなっていたものと考えられる。これに対して、プラズマエッチング処理によって表面を平滑化することにより、プラズマに処理されるフィルムの表面積が増大し、より効果的にフィルム表面が処理されるものと考えられる。その結果、フッ素系樹脂フィルムの接着性を向上させることができる。
本発明においては、プラズマエッチング処理後の表面平滑化フッ素系樹脂フィルムの表面粗さ(Rz)は、0.10〜1.00μmであり、好ましくは0.20μm〜0.65μmである。なお、本発明において、表面粗さ(Rz)とは十点平均表面粗さRzを意味するものであり、3×3cmに切り出したフィルムの表面を後記に示すレーザー顕微鏡および観察アプリケーションを用いて、実倍率2100倍で表面形状を測定し、測定領域を5×5μm四方の正方形の領域で60箇所設定して各領域の表面粗さをJISB0601準拠の演算処理で算出し、各60値の表面粗さデータの平均を計算することによって得られる。
本発明において用いられるフッ素系樹脂フィルムの厚さは、使用する用途にもよるが、概ね1μm〜1mm程度、特に、10〜300μm程度が好ましい。
<プラズマエッチング処理>
本発明による表面平滑化フッ素系樹脂フィルムの製造方法に使用されるフッ素系樹脂フィルムは、その少なくとも一方の面が、プラズマエッチング処理される。このプラズマエッチング処理は、図5に示すようなプラズマ処理装置を用いると効率的に処理することができる。ここで、図5のプラズマ処理装置11は、チャンバー13、このチャンバー13内に配設された供給ローラ15、巻き取りローラ17、冷却・電極ドラム19、補助ローラ21、21を備え、冷却・電極ドラム19は電源23に接続されているとともに、チャンバー13内は真空ポンプ25により、所望の真空度に設定できるようになっている。さらに、チャンバー13内の冷却・電極ドラム19の近傍には、ノズル27の開口部が位置しており、このノズル27の他端は、チャンバー13外部に配設されている原料揮発供給装置29およびガス供給装置31に接続されている。そして、ガス供給装置31からAr等の不活性ガスが供給されることとなる。また、冷却・電極ドラム19の近傍にはマグネット33を設置し、プラズマの発生を促進している。
上述のようなプラズマ処理装置11の供給ローラ15に、フッ素系樹脂フィルム2の原反を装着し、補助ローラ21、冷却・電極ドラム19、補助ローラ21を経由して巻取ローラ17に至る図示のような原反搬送パスを形成する。
図5の装置でプラズマエッチング処理を行う場合は、チャンバー13内を真空ポンプ25により減圧して、真空度1×10−1〜1×10−8torr、好ましくは、真空度1×10−3〜1×10−7torrとする。そして、ガス供給装置31から供給される不活性ガスをノズル27を介してチャンバー13中に導入する。不活性ガスの投入ガス量は、装置の大きさ等によっても異なるが、1〜5000sccm程度が好ましい。
一方、冷却・電極ドラム19には電源23から所定の電圧が印加されているため、チャンバー13内のノズル27の開口部と冷却・電極ドラム19との近傍でグロー放電プラズマPが確立される。このグロー放電プラズマPは、不活性ガス成分から導出されるものである。この状態で、フッ素系樹脂フィルム2を一定速度で搬送させ、グロー放電プラズマPによって冷却・電極ドラム19の周面上のフッ素系樹脂フィルム2の片側表面がプラズマエッチング処理される。このようにプラズマエッチング処理がなされたフッ素系樹脂フィルム2は巻取ローラ17に巻き上げられる。
プラズマエッチング処理は、好ましくはアルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、窒素(N)等の不活性ガス雰囲気下で、図5に示すようなプラズマ処理装置等を用いて行われる。
表面粗さRzは、プラズマエッチングの処理時間を長くする(フィルム搬送時間を遅くする)ことでさらに小さくすることができる。処理時間を長くし過ぎると逆にフィルムの粗さを増すことがあるが、当業者であれば処理時間を適宜選択することで必要な粗さに調節することができる。
また、プラズマエッチング処理後、フッ素系樹脂フィルムの表面に存在する炭素とフッ素のモル比(F/C)は1.5以下となっているのが好ましく、1.0以下となっているのがより好ましい。
[表面平滑化フッ素系樹脂フィルムの応用例]
<フッ素系樹脂積層フィルム>
本発明者らは、更に驚くべきことに、本発明による表面平滑化フッ素系樹脂フィルムのプラズマエッチング処理面上に蒸着等によって無機層を形成し、その無機層の上にシランカップリング剤層を形成した場合に、接着性の低いフッ素系樹脂フィルムと種々の物品とを強固に接着することが可能となるという予想外の知見を得た。理論に拘束されるものではないが、表面平滑化フッ素系樹脂フィルムのプラズマエッチング処理された表面に無機層が形成されることで、この無機層がフッ素系樹脂フィルムとシランカップリング剤層とをつなぐバインダーの役割を果たしているものと考えられる。したがって、フッ素系樹脂フィルムとシランカップリング剤との間の結合力が向上し、接着力の低いフッ素系樹脂フィルムと種々の物品とを強固に接着することができるものと考えられる。さらには、接着する相手面の材質に合わせて用いるシランカップリング剤の種類を変えることで、様々な物品とフッ素系樹脂フィルムとの接着性を向上させることができる。以下、このフッ素系樹脂積層フィルムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の応用例であるフッ素系樹脂積層フィルム1の断面概略図である。本発明による表面平滑化フッ素系樹脂フィルム2のプラズマエッチング処理されてなる面上に無機層3が形成され、さらにその無機層3の上にシランカップリング剤層4が形成されている。従来は、フッ素系樹脂フィルムの表面を処理することで接着する相手面との接着力を向上させる試みがされていたが、本応用例では表面平滑化フッ素系樹脂フィルムのプラズマエッチング処理面上に無機層を形成し、さらにシランカップリング剤層を形成することで高い接着力を実現している。
以下、本発明の応用例であるフッ素系樹脂フィルム積層体の構成要素である無機層およびシランカップリング剤層について説明する。
<無機層>
本明細書において「無機層」とは、無機物や無機化合物から主に構成される層であり、部分的に有機物等を含んでいても良い。例えば化学気相成長法で無機層としてSiOを蒸着する場合には無機層中にSiC等が含まれていてもよい。
本発明による表面平滑化フッ素系樹脂フィルムのプラズマエッチングされた面上に無機層を調製する方法としては、例えば、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)や、物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)等を挙げることができる。なお、CVD法で調製した無機層の方が柔軟性を有し、インモールド成形を行う場合でも割れ難いため好ましい。
化学気相成長法として、具体的には、例えば、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(CVD法)を用いて形成することができる。
さらに具体的には上記のフィルムの一方の面に、有機珪素化合物等の蒸着用モノマーガスを原料とし、キヤリヤーガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、さらに酸素を供給ガスとして使用し、かつ低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて酸化珪素等の無機層を形成することができる。
上記において、低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することができる。
具体的に、上記のプラズマ化学気相成長法による無機層の形成法について、その一例を図5を用いて説明する。図5は、上記プラズマエッチング処理を行う装置であるが、同様の装置を用いて、プラズマ化学気相成長法による無機層の形成も行うことができる。
上記プラズマエッチング処理と異なる点として、無機層の形成を行う場合は、Ar等の不活性ガスに加え、酸素や蒸着用ガスもチャンバー内に導入する。具体的には、原料揮発供給装置29において蒸着用ガスの原料を揮発させ、ガス供給装置31から供給される酸素ガスおよび不活性ガスと混合させ、この混合ガスをノズル27を介してチャンバー13中に導入する。そしてグロー放電プラズマPによって冷却・電極ドラム19の周面上のフッ素系樹脂フィルム2上に無機層3を形成する。このように無機層が形成されたフッ素系樹脂フィルム2は巻取ローラ17に巻き上げられる。
なお、上記の例示は、その一例を例示するものであり、これによって本発明は限定されるものではない。
図示しないが、本発明の応用例においては、無機層としては、無機酸化物の蒸着膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した多層膜の状態でもよく、また、使用する材料も1種または2種以上の混合物で使用し、また、異種の材質で混合した無機酸化物の蒸着膜を無機層として構成することもできる。
上記において、真空チャンバー内を真空ポンプにより減圧し、真空度1×10−1〜1×10−8Torr程度、好ましくは、真空度1×10−3〜1×10−7Torr程度に調製することが好ましい。
また、原料揮発供給装置においては、有機珪素化合物等の原料を揮発させ、ガス供給装置から供給される酸素ガス、不活性ガス等と混合させ、この混合ガスを、ノズルを介して真空チヤンバー内に導入する。
一方、冷却・電極ドラムには、電極から所定の電圧が印加されているため、真空チヤンバー内のノズルの開口部と冷却・電極ドラムとの近傍でグロー放電プラズマが生成され、このグロー放電プラズマは、混合ガス中の1つ以上のガス成分から導出されるものであり、この状態において、樹脂のフィルムないしシートを一定速度で搬送させ、グロー放電プラブマによって、冷却・電極ドラム周面上の樹脂のフィルムないしシートの上に、酸化珪素等の無機層を形成することができる。
なお、このときの真空チヤンバー内の真空度は、1×10−1〜1×10−4Torr程度、好ましくは、真空度1×10−1〜1×10−2Torr程度に調製することが好ましい。
また、上記のプラズマ化学気相成長装置において、酸化珪素等の無機層の形成は、フィルム上に、プラズマ化した原料ガスを酸素ガスで酸化しながらSiOxの形で薄膜状に形成されるので、形成される酸化珪素等の無機層は、緻密で、隙間の少ない、可撓性に富む連続層となる。
また、本発明の応用例においては、SiOxプラズマによりフィルムの表面が、清浄化され、フィルムの表面に、極性基やフリーラジカル等が発生するので、形成される酸化珪素等の無機層とフィルムとの密接着性が高いものとなるという利点を有するものである。
本発明の応用例において、有機珪素化合物等の蒸着モノマーガスを使用して形成される無機層は、有機珪素化合物等の蒸着モノマーガスと酸素ガス等とが化学反応し、その反応生成物が、フィルムの一方の面に密接着し、緻密な、柔軟性等に富む薄膜を形成するものであり、通常、一般式:SiOx(式中、Xは0〜2の数を表す)で表される酸化珪素を主体とする連続状の薄膜である。
上記の酸化珪素の無機層としては、透明性、バリア性等の点から、一般式:SiOx(式中、Xは1.3〜1.9の数を表す。)で表される酸化珪素を主体とする薄膜であることが好ましい。
上記において、Xの値は、蒸着モノマーガスと酸素ガスのモル比、プラズマのエネルギー等により変化するが、一般的に、Xの値が小さくなればガス透過度は小さくなるが、膜自身が黄色性を帯び、透明性が悪くなる。
また、上記の酸化珪素の無機層は、酸化珪素を主体とし、これに、さらに、炭素、水素、珪素または酸素の1種類、または、その2種類以上の元素からなる化合物を少なくとも1種類を化学結合等により含有することが好ましい。例えば、C−H結合を有する化合物、Si−H結合を有する化合物、または、炭素単位がグラファイト状、ダイヤモンド状、フラーレン状等になっている場合、さらに、原料の有機珪素化合物やそれらの誘導体を化学結合等によって含有する場合があるものである。
具体例を挙げると、CH部位を持つハイドロカーボン、SiHシリル、SiHシリレン等のハイドロシリカ、SiHOHシラノール等の水酸基誘導体等を挙げることができる。
上記以外でも、蒸着過程の条件等を変化させることにより、酸化珪素の無機層中に含有される化合物の種類、量等を変化させることができる。
本発明の応用例において、上記の酸化珪素の無機層について、例えば、X線光電子分光装置(Xray Photoelectron Spectroscopy、XPS)、二次イオン質量分析装置(Secondary Ion Mass Spectroscopy、SIMS)等の表面分析装置を用い、深さ方向にイオンエッチングする等して分析する方法を利用して、酸化珪素の無機層の元素分析を行うことより、上記のような物性を確認することができる。
また、本発明の応用例において、上記無機層の厚さとしては、1nm〜300nm程度であることが好ましく、5nm〜100nm程度であることがより好ましい。
無機層の厚さは、例えば、株式会社理学製の蛍光X線分析装置(機種名、RIX2000型)を用いて、ファンダメンタルパラメーター法で測定することができる。
また、上記の酸化珪素の無機層の厚さを変更する手段としては、無機層の堆積速度を大きくすること、すなわち、モノマーガスと酸素ガス量を多くする方法や蒸着する速度を遅くする方法等によって行うことができる。
次に、本発明の応用例において、酸化珪素等の無機層を形成する有機珪素化合物等の蒸着用モノマーガスとしては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジェチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリェトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その他等を使用することができる。
また、本発明による表面平滑化フッ素系樹脂フィルムのプラズマエッチングされた面上に無機層を調製する方法としては、燃焼化学気相蒸着(Combustion Chemical Vapor Deposition、CCVD)の応用技術であるイトロ処理を用いることもできる。ここで、イトロ処理とは、フレームバーナーによる酸化炎を介して被塗布物の表面にナノレベルの酸化珪素を形成する表面処理をいう。具体的には火炎の酸化力と火炎中の化学反応を利用し、固体表面を酸化させ、火炎中に導入する有機珪素化合物の熱分解、酸化、還元、重合などによって得られる化学反応生成物を固体表面上に付着させる。この付着物は主に、ケイ素酸化物である。
イトロ処理は、大きく分けて(1)火炎中の反応工程(活性化学種生成工程)と(2)固体表面への定着工程との、2段階の工程からなり、工程(1)は火炎の品質(酸化力、反応安定性、反応化合物濃度、温度)によって制御され、工程(2)は固体表面の状態や性質等によって変化する。
イトロ処理に用いられる火炎は、予備混合火炎であり、火炎の空燃比を変えることで様々な火炎を作り出すことができる。これによりイトロ反応(燃焼反応)を調節することができる。
また、無機酸化物の無機層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等の物理気相成長法(PVD法)を用いて形成することもできる。
具体的には、金属の酸化物を原料とし、これを加熱して樹脂のフィルムないしシートの上に蒸着する真空蒸着法、または、原料として金属または金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて樹脂のフィルムないしシートの上に蒸着する酸化反応蒸着法、さらに、酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等を用いて無機酸化物の非結晶の薄膜を形成することができる。
上記において、蒸着材料の加熱方式としては、例えば、抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、エレクトロンビーム加熱方式(EB)等にて行うことができる。
上記の無機層としては、金属の酸化物の蒸着膜が挙げられ、具体的には、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化物の蒸着膜を使用することができる。好ましいものとしては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)等の金属が挙げられる。
上記の金属の無機層は、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物等のように金属酸化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiOx、AlOx、MgOx等のようにMOx(式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、金属元素によってそれぞれ範囲が異なる。)で表される。
また、本発明の応用例においては、無機層としては、使用する金属、または、金属の酸化物としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した無機層を構成することもできる。
また、本発明の応用例においては、上記のようにして形成した無機層の表面にプラズマ酸化処理を施しても良い。無機層の表面をプラズマ酸化処理することにより、無機層表面により多くの酸素原子を導入して、シランカップリング剤との接着性を向上させることができる。例えば、無機層が酸化珪素(SiO)から成る場合、表面に残存するSiOをSiOに酸化することで、濡れ性が向上でき、シランカップリング剤との結合力を高めることができる。無機層の表面に導入される酸素原子の量は、酸化処理の際に導入する酸素流量やフィルムの搬送速度によって調整することができる。プラズマ酸化処理のために導入する酸素の流量は、装置の大きさ等によっても異なるが、通常1〜5000sccm程度であり、100sccm〜2000sccm程度がより好ましい。ここで、sccmとは標準状態(STP:0℃、1atm)での1分間当たりの酸素の平均導入量(cc)を意味する。導入する酸素には、キャリヤーガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス等の不活性ガスを支障のない範囲で使用してもよい。
<シランカップリング剤層>
シランカップリング剤層は、主にシランカップリング剤で構成される。シランカップリング剤は、有機物と珪素から構成される化合物で、分子中に、加水分解により水酸基となって無機材料と化学結合する反応基(以下、「加水分解性基」という場合がある。)と、有機材料と化学結合する反応基(以下、「反応性官能基」という場合がある。)の2種以上の異なった反応基を有する。そのため通常では非常に結びつけにくい有機材料と無機材料とを結びつける機能を発現する。
シランカップリング剤は、様々な有機材料と化学結合する反応基を有するものが入手可能であり、シランカップリング剤で接着させたい相手面の材料に応じて最適な反応基を有するものを選択することができる。本発明の応用例に用いるシランカップリング剤としては、例えば、反応性官能基として、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基およびイソシアネート基などを含むシランカップリング剤が挙げられるが、これに限定されるものではない。シランカップリング剤で接着させたい相手面の材料が塩素化ブチルゴムの場合、反応性官能基としてアミノ基を有するシランカップリング剤を用いるのが好ましい。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメオキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩などが挙げられる。なお、アミノ基を有するシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。なお、エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
ビニル基を有するシランカップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどが挙げられる。
メタクリル基を有するシランカップリング剤としては、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。アクリル基を有するシランカップリング剤としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
上記以外のシランカップリング剤としては、例えば、p−スチリルトリメトキシシランのようなスチリル基を有するシランカップリング剤、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランのようなウレイド基を有するシランカップリング剤、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランや3−メルカプトプロピルトリメトキシシランのようなメルカプト基を有するシランカップリング剤、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドのようなスルフィド基を有するシランカップリング剤、および3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランのようなイソシアネート基を有するシランカップリング剤などが挙げられる。
本発明の応用例におけるシランカップリング剤層は、種々の条件で調製することができる。例えば、シランカップリング剤を水系または有機系溶媒に分散または溶解し、次いでこの分散液または溶液を上記無機層上に塗布し、最終的に乾燥させて溶媒を除去することでも調製することができる。この場合、低温で効果的に除去することができる点から、有機溶媒を用いるのが好ましい。用いる溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどが挙げられる。
本発明の応用例において用いられるシランカップリング剤層の厚さは、使用する用途にもよるが、概ね1nm〜10μm程度、特に、10nm〜1μm程度が好ましい。
<その他の層>
本発明の応用例によるフッ素系樹脂積層フィルムは、上述した層以外に、各層の間または上に追加の層を含んでいても良い。
<フッ素系樹脂積層フィルムの製造方法>
図1は、本発明の応用例によるフッ素系樹脂積層フィルムの断面を示す概略図である。図1に示される積層フィルムは、本発明による表面平滑化フッ素系樹脂フィルムのプラズマエッチングされた面上に無機層3、およびシランカップリング剤層4を順に積層したものである。このようなフッ素系樹脂積層フィルムは、本発明による表面平滑化フッ素系樹脂フィルムのプラズマエッチング処理面上に無機層を形成し、この無機層上にシランカップリング剤層を形成することで製造される。
具体的には、本発明による表面平滑化フッ素系樹脂フィルムのプラズマエッチング処理面上に、再度図5に示すような装置内で、プラズマCVD法等によって無機層を蒸着することができる。そして、シランカップリング剤を水系または有機系溶媒に分散または溶解し、次いでこの分散液または溶液を上記無機層上に塗布し、最終的に乾燥させて溶媒を除去して蒸着された無機層上にシランカップリング剤層を形成することで、フッ素系樹脂積層フィルムを製造することができる。
好ましい態様として、無機層を形成する工程の前に、フッ素系樹脂フィルムをプラズマ酸化処理する工程をさらに加えても良い。この追加のプラズマ酸化処理によって、フッ素系樹脂フィルム表面に酸素含有官能基をより多く導入できるため、無機層との接着性が更に向上すると考えられる。また、シランカップリング剤層を形成する工程の前に、無機層に対してプラズマ酸化処理する工程をさらに加えても良い。これにより無機層表面の酸素含有量が増加し、シランカップリング剤層との接着性が向上するものと考えられる。
<フッ素系樹脂積層フィルムを用いたラミネートゴム栓>
種々の物品に接着する際には、シランカップリング剤層4が物品に接着することで物品表面を被覆する。そのような被覆された物品の一例として、ゴム栓の表面とフッ素系樹脂積層フィルムのシランカップリング剤層が設けられた面とが対向するように、ゴム栓表面にフッ素系樹脂積層フィルムが被覆されているラミネートゴム栓が挙げられる。
図2は、フッ素系樹脂フィルムで被覆したゴム栓(ラミネートゴム栓)の断面概略図であり、図3はこのゴム栓6の一部(図2中のIII)の拡大図である。フッ素系樹脂積層フィルムのシランカップリング剤層がゴム栓5に対向しており、フッ素系樹脂フィルムがラミネートゴム栓6の外表面に位置することが分かる。また、図4は図2のラミネートゴム栓の外観斜視図である。
上述のように、本発明の応用例によるフッ素系樹脂積層フィルムは様々な物品の表面に接着することで、それらの物品の表面に優れた耐薬品性、離型性、防汚性および滑り性等を付与することができる。特に、図2に示すようなラミネートゴム栓に適用した場合、ゴム栓の表面とフッ素系樹脂積層フィルムのシランカップリング剤層が設けられた面とが対向するように、フッ素系樹脂フィルムがラミネートゴム栓6の外表面に配置される。このような構成とすることで、例えば液体を収容する容器の栓として用いた場合、ゴムに含まれる成分が液体中に溶出することを防ぎつつ、容器に入れた液体が漏出するのを効果的に防ぐことができる。また、本発明の応用例によるラミネートゴム栓は、従来のNa処理によって得られたものと異なり、フッ素系樹脂の着色を生じない点で優れている。
このようなラミネートゴム栓は一般的なゴム栓を、本発明の応用例によるフッ素系樹脂積層フィルムとインモールド成形等することによって得てもよい。
このようなゴム栓に用いられるゴム素材としては、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴムなどが挙げられる。その中でもバリア性の観点から、特に塩素化ブチルゴムが好ましい。
ゴムとの接着性が良好なシランカップリング剤としては、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、アクリル基、メルカプト基またはスルフィド基等を有するシランカップリング剤が挙げられるが、これに限定されるものではない。特に、ブチルゴム系のゴムにはエポキシ基またはアミノ基を有するシランカップリング剤が好ましく、その中でもアミノ基を有するシランカップリング剤がより好ましい。
次に、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明が実施例により限定されるものではない。
例A1
<プラズマエッチング処理>
厚さ50μmのPTFEフィルム(ニチアス株式会社製、ナフロン PTFEシート、TOMBO No.9000(品番)、スカイブ品)の片面に、真空プラズマエッチングを実施した。この処理は図5に示すようなプラズマ処理装置を用いてアルゴンガス雰囲気下で行い、アルゴンガスの投入ガス量を4500sccmとした。真空度は2.5〜3.0×10−2mBarに設定した。40kHzの交流電源を用いて、投入電力を12kwとした。フィルム搬送速度は20m/分とした。
例A2
フィルム搬送速度を10m/分とした以外は例1と同様にしてプラズマエッチング処理を行った。
例A3
フィルム搬送速度を4m/分とした以外は例1と同様にしてプラズマエッチング処理を行った。
未処理のフィルム、ならびに上記例A1〜A3で得られたフィルムについて、以下に示す方法で、表面粗さ、表面元素存在率、ヘイズおよび接着強度をそれぞれ測定した。
<表面粗さ測定>
1.フィルムを適当な大きさ(3×3cm)に切り出し、可動式の測定台に四隅をメンディングテープでシワの入らないように固定する。
2.測定台をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、カラー3Dレーザー顕微鏡VK−9700)にセットし、観察アプリケーションVK−H1V1(VKviewer)を用いて、倍率150倍のレンズで表面形状を測定する(測定モード:カラー超深度、光学ズーム:1.0倍、測定ピッチ:0.02μm、実倍率2100倍)。
3.測定データを保存し、このデータから形状解析アプリケーションVK−H1A1(VKAnalyzer)を用いて、表面粗さを解析する。測定領域を5×5μm四方の正方形の領域で60箇所設定し、各領域の表面粗さ(十点平均表面粗さRz:JISB0601準拠の演算処理で算出)を測定する。
4.測定した各60値の表面粗さデータの平均を計算する。
<表面元素存在率測定>
1.フィルムを適当な大きさ(2×2mm)に切り出し、可動式の試料ホルダにカーボン両面テープでシワの入らないように固定する。
2.試料ホルダをX線光電子分光分析装置(アルバック・ファイ株式会社製、PHI5600)真空容器内にセットし、真空引きを行う。X線(モノクロ化していないMgのKα線)を300W(加速電圧12kV、電流値25mmA)、角度45°で照射し、光電子の取り込み角度45°で測定アプリケーションPC−ACCESSを用いてスペクトルを測定する。定性分析のためワイドスペクトルを測定後、定量目的で各元素のナロースペクトル(メインピーク)を測定する。測定面積は1.1mmφ、測定サンプル数は各1水準で行う。
3.解析アプリケーションを用いて、保存した測定データから在表面元素存在率を定量する。その際、各元素のメインピークのバックグラウンドをシャーリー法で差し引いてピーク面積を積分し、元素別の感度計数で強度補正後、在表面元素の原子濃度を求める。
<ヘイズ測定>
1.フィルムを適当な大きさ(3×3cm)に切り出し、可動式の測定台に固定する。測定機器として、日本電色工業株式会社製のヘイズメーターNDH4000を用いる。
2.測定ボタンを押し、全光線透過率、ヘイズ、拡散透過率、平行透過率を測定する。測定モードは、JISK7136準拠のモードで行い、サンプル数は各3水準とする。
3.測定した各3値のヘイズの平均を計算する。
<剥離強度測定>
1.プラズマエッチング処理済PTFEフィルムと加硫前の塩素化ブチルゴムシートとを重ね合わせる。
2.ヒートシーラ(TP−701−B(テスター産業株式会社製))を用いて、170℃、1kgf/cm、7minの条件で熱プレスし、PTFEフィルムと塩素化ブチルゴムシートとを圧着させる。
3.熱プレス部と垂直になるように15mm幅にサンプルをカットする。
4.引張り試験機(テンシロン万能試験機RTC1310A(ORIENTEC社製))を用いて、引張速度10mm/minにて90°剥離して、PTFEフィルムの塩素化ブチルゴムシートに対する接着強度を測定する。その際、PTFEフィルムの端部を上部に、ゴムシートの端部を下部にそれぞれチャッキングし、PTFEフィルムの端部を上方向に引張り、この引張り強さを接着強度とする。
上記測定によって得られた値を以下の表1に示す。
Figure 2014231562
上記表の結果からも明らかなように、未処理状態のPTFEフィルムは塩素化ブチルゴムシートと全く接着しなかったが、プラズマエッチング処理によって表面粗さが低減したPTFEフィルムは、塩素化ブチルゴムとの接着性が増していることが分かる。
次いで、未処理フィルムおよび例A1〜A3で得られたフィルムを用いてさらに無機層およびシランカップリング剤を用いた積層フィルムを調製した。
<フッ素系樹脂積層フィルムの調製>
例B1
上記例A3で得られたフィルムのプラズマエッチング処理を施した面に、CVD法によって無機層を形成した。この操作には図5に示すようなプラズマ処理装置を用い、He流量1200sccm、O流量1800sccm、およびシロキサンモノマー流量1200sccm、ならびに真空度を2.5〜3.0×10−2mBarとした。40kHzの交流電源を用いて、投入電力を12kwとした。フィルム搬送速度は30m/分とした。
次いで、フィルム上に形成された無機層の上に、シランカップリング剤層を形成した。シランカップリング剤としては、アミノ基を有するシランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン、KBM−903(品番)、信越化学工業株式会社製)を用いた。蒸留水中にシランカップリング剤を質量%濃度で1%配合し、加水分解させるために約3時間スターラーで攪拌しながら保持した。その後、メイヤーバー(番手#8)で上記フィルムの無機層上に溶液を塗工した。そして、110℃で5分間、オーブンにいれてフィルムを乾燥(シランカップリング剤の定着)させて、フッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例B2
未処理のフィルム(つまり、プラズマエッチング処理を行っていないフィルム)を用いた以外は、上記B1と同様にして、フッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例B3
無機層の形成を行わなかった以外は、上記B1と同様にして、フッ素系樹脂積層フィルムを得た。
上記B1〜B3で得られたフッ素系樹脂積層フィルムについて、A1〜A3の場合と同様に剥離強度測定を行った。結果を以下の表に示す。
Figure 2014231562
例B1のフッ素系樹脂積層フィルムは、プラズマエッチング処理を行わなかったフィルムおよび無機層を有しないフィルムに対して非常に高い接着強度を示した。また、剥離試験時には、その接着力の強さからか、PTFEの伸びが観察された。
次に、未処理フィルムおよび上記フィルムA1〜A3を用いて、フッ素系樹脂積層フィルムを調製した。詳細を以下に示す。
<フッ素系樹脂積層フィルムの調製>
例C1
上記例A1で得られたフィルムのプラズマエッチング処理を施した面に、CVD法によって無機層を形成した。この操作には図5に示すようなプラズマ処理装置を用い、He流量1200sccm、O流量1800sccm、およびシロキサンモノマー流量1200sccm、ならびに真空度を2.5〜3.0×10−2mBarとした。40kHzの交流電源を用いて、投入電力を12kwとした。フィルム搬送速度は15m/分とした。
次いで、フィルム上に形成された無機層の上に、シランカップリング剤層を形成した。シランカップリング剤としては、アミノ基を有するシランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン、KBM−903(品番)、信越化学工業株式会社製)を用いた。蒸留水中にシランカップリング剤を質量%濃度で1%配合し、加水分解させるために約3時間スターラーで攪拌しながら保持した。その後、メイヤーバー(番手#8)で上記フィルムの無機層上に溶液を塗工した。そして、110℃で5分間、オーブンにいれてフィルムを乾燥(シランカップリング剤の定着)させて、フッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例C2
上記例A2で得られたフィルムを用いた以外は、例C1と同様にしてフッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例C3
上記例A3で得られたフィルムを用いた以外は、例C1と同様にしてフッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例C4
未処理のフィルム(つまり、プラズマエッチング処理を行っていないフィルム)を用いた以外は、例C1と同様にしてフッ素系樹脂積層フィルムを得た。
上記C1〜C4で得られたフッ素系樹脂積層フィルムについて、A1〜A3の場合と同様に剥離強度測定を行った。結果を以下の表に示す。
Figure 2014231562
例C2およびC3のフッ素系樹脂積層フィルムは、非常に高い接着強度を示した。特に、例C3のフィルムを用いた場合、剥離試験時にPTFEの伸びが観察された。
未処理フィルムおよび上記フィルムA3を用いて、エポキシ基を有するシランカップリング剤を使用してフッ素系樹脂積層フィルムを調製した。詳細を以下に示す。
<フッ素系樹脂積層フィルムの調製>
例D1
上記例A3で得られたフィルムのプラズマエッチング処理を施した面に、CVD法によって無機層を形成した。この操作には図5に示すようなプラズマ処理装置を用い、He流量1200sccm、O流量1800sccm、およびシロキサンモノマー流量1200sccm、ならびに真空度を2.5〜3.0×10−2mBarとした。40kHzの交流電源を用いて、投入電力を12kwとした。フィルム搬送速度は30m/分とした。
次いで、フィルム上に形成された無機層の上に、シランカップリング剤層を形成した。シランカップリング剤としては、エポキシ基を有するシランカップリング剤(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、KBM−403(品番)、信越化学工業株式会社製)を用いた。蒸留水中にシランカップリング剤を質量%濃度で1%配合し、加水分解させるために約3時間スターラーで攪拌しながら保持した。その後、メイヤーバー(番手#8)で上記フィルムの無機層上に溶液を塗工した。そして、110℃で5分間、オーブンにいれてフィルムを乾燥(シランカップリング剤の定着)させて、フッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例D2
フィルム搬送速度は15m/分とした以外は、例D1と同様にしてフッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例D3
CVD処理を行わなかった以外は、例D1と同様にしてフッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例D4
未処理のフィルム(つまり、プラズマエッチング処理を行っていないフィルム)を用いた以外は、例D1と同様にしてフッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例D5
フィルム搬送速度は15m/分とした以外は、例D4と同様にしてフッ素系樹脂積層フィルムを得た。
上記D1〜D5で得られたフッ素系樹脂積層フィルムについて、A1〜A3の場合と同様に剥離強度測定を行った。結果を以下の表に示す。
Figure 2014231562
未処理フィルムおよび上記例A3で得られたフィルム上にイトロ処理によって無機層を形成することで、フッ素系樹脂積層フィルムを調製した。詳細を以下に示す。
<フッ素系樹脂積層フィルムの調製>
例E1
上記例A3で得られたフィルムのプラズマエッチング処理を施した面に、イトロ処理によって無機層を形成した。ここで、イトロ処理はエアー供給量75L/分、LPGガス供給量3L/分、イトロガス供給量1.2L/分、フィルム搬送速度1000m/分、炎とフィルム表面との距離20mmの条件で1回行った。
次いで、フィルム上に形成された無機層の上に、シランカップリング剤層を形成した。シランカップリング剤としては、アミノ基を有するシランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン、KBM−903(品番)、信越化学工業株式会社製)を用いた。蒸留水中にシランカップリング剤を質量%濃度で1%配合し、加水分解させるために約3時間スターラーで攪拌しながら保持した。その後、メイヤーバー(番手#8)で上記フィルムの無機層上に溶液を塗工した。そして、110℃で5分間、オーブンにいれてフィルムを乾燥(シランカップリング剤の定着)させて、フッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例E2
イトロ処理を2回行った以外は例E1と同様にして、フッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例E3
未処理のフィルム(つまり、プラズマエッチング処理を行っていないフィルム)を用いた以外は例E1と同様にして、フッ素系樹脂積層フィルムを得た。
例E4
イトロ処理を2回行った以外は例E3と同様にして、フッ素系樹脂積層フィルムを得た。
上記例E1〜E4で得られたフッ素系樹脂積層フィルムについて、例A1〜A3の場合と同様に剥離強度測定を行った。結果を以下の表に示す。
Figure 2014231562
1 フッ素系樹脂積層フィルム
2 プラズマエッチング処理されたフッ素系樹脂フィルム
3 無機層
4 シランカップリング剤層
5 ゴム栓
6 ラミネートゴム栓
11 プラズマ処理装置
13 チャンバー
15 供給ローラ
17 巻き取りローラ
19 冷却・電極ドラム
21 補助ローラ
23 電源
25 真空ポンプ
27 ノズル
29 原料揮発供給装置
31 ガス供給装置
33 マグネット

Claims (6)

  1. スカイブ法によって得られた1.00μmを超える表面粗さ(Rz)を有するフッ素系樹脂フィルムの少なくとも一方の面に、前記面の表面粗さ(Rz)が0.10〜1.00μmになるまでプラズマエッチング処理を加えることを特徴とする、表面平滑化フッ素系樹脂フィルムを製造する方法。
  2. 前記面の表面粗さ(Rz)が0.20〜0.65になるまでプラズマエッチング処理を加える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記プラズマエッチング処理が不活性ガス雰囲気下で行われる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記プラズマエッチング処理の後に、更にプラズマ酸化処理を加える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法により製造した、表面平滑化フッ素系樹脂フィルム。
  6. フィルム表面に存在する炭素とフッ素とのモル比(F/C)が1.5以下である、請求項5に記載の表面平滑化フッ素系樹脂フィルム。
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