JP2014229228A - 運転診断装置,運転診断方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】運転診断装置,運転診断方法及びプログラムに関し、車両の道路通行時における運転診断精度を向上させる。【解決手段】道路の状況に応じた車速及び位置の関係を定義した理想走行情報を記憶する記憶部12と、車両30の道路通行時における実車速及び位置の関係を表す実走行情報を生成する生成部23とを設ける。また、理想走行情報に対する実走行情報の相関の高さが所定値を超える照合条件を特定する条件特定部24を設ける。さらに、条件特定部24で特定された照合条件下での理想走行情報と実走行情報との類似度に基づき、車両30の運転者の運転行動を診断する診断部26を設ける。【選択図】図1

Description

本件は、車両の運転者の運転行動を診断する運転診断装置,運転診断方法及びプログラムに関する。
従来、交差点や踏切,ロータリー等の道路を通行する車両の走行状態に関する実測情報に基づいて、運転者の運転行動を客観的に評価する手法が開発されている。すなわち、車両の位置情報と車速情報とに基づき、予め設定された運転行動ルールを用いて運転者の運転行動を評価するものである。
例えば、交差点通行時の車速の推移に基づき、車両が一時停止線で一時停止したか否かを判断する技術や、交差点入口での徐行運転がなされたか否かを判断する技術等が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、このような運転行動の評価に際し、運転者の法遵守傾向や情報収集能力を推定して、ドライバ特性を多面的に捉える技術も存在する(例えば、特許文献2参照)。これらの手法を通して得られる運転行動の評価結果は、例えば運転者に注意喚起を促すための情報として提供することができ、あるいは、運転操作に対する助言や車両挙動の補正をするための情報として活用することができる。
特開2007-328612号公報 特開2008-46759号公報
ところで、車両の道路通行時における運転行動の評価項目は、一時停止線での一時停止操作や徐行運転だけではなく、道路の構造,種類に応じて多様に想定されうる。例えば、見通しの悪い交差点では、左右から接近する車両,歩行者等を一時停止線の位置から目視で確認することができず、一時停止線よりも交差点に近い位置で再び一時停止することが望ましい場合がある。また、道路同士の交差角度が直角でない交差点では、右側の道路を見通すことのできる位置と左側の道路を見通すことのできる位置とが必ずしも一致しないため、複数回に分けて一時停止することが望ましい場合がある。
一方、従来の手法ではこのような道路毎の環境の相違が考慮されておらず、画一的な運転行動ルールに準じた判定がなされてしまう。これにより、運転行動を適切に評価することができない場合があり、運転診断精度を向上させにくい。
本件の目的の一つは、このような課題に鑑み創案されたもので、車両の道路通行時における運転診断精度を向上させることである。
また、前記目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置付けることができる。
開示の運転診断装置は、道路の状況に応じた車速及び位置の関係を定義した理想走行情報を記憶する記憶部と、車両の道路通行時における実車速及び位置の関係を表す実走行情報を生成する生成部とを備える。
また、前記理想走行情報に対する前記実走行情報の相関の高さが所定値を超える照合条件を特定する条件特定部を備える。さらに、前記条件特定部で特定された照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との類似度に基づき、前記車両の運転者の運転行動を診断する診断部を備える。
開示の技術によれば、車両の道路通行時における運転診断精度を向上させることができる。
実施形態に係る運転診断システムの構成を例示する図である。 車両に搭載される電子制御装置のブロック構成を例示する図である。 サーバのブロック構成を例示する図である。 運転記録データベースのテーブルを例示するものである。 運転行動の評価基準となる理想走行情報のテーブルを例示するものである。 理想走行情報の設定手法を説明するための交差点上面図である。 (a)〜(e)は、理想走行情報及び実走行情報の照合手法を説明するためのグラフである。 (a)〜(c)は、類似度の算出手法を説明するためのグラフである。 (a),(b)は、理想走行情報の作成手法を説明するためのグラフである。 出力される診断結果例を示すものである。 車両側で実施される制御手順を例示するフローチャートである。 サーバ側で実施される診断手順を例示するフローチャートである。 サーバ側で実施される交差点通行時の診断運転行動に関する診断手順を例示するフローチャートである。
以下、図面を参照して運転診断装置,運転診断方法及び運転診断プログラムに係る実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態をその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(実施形態及び各変形例を組み合わせる等)して実施することができる。
[1.用語]
以下に開示する運転診断装置,運転診断方法及び運転診断プログラムは、車両が道路を通行したときの速度及び位置の関係について、実際のパターンと理想的なパターンとを照合,比較することによって、運転行動の巧拙,安全度等を診断するものである。以下、ここでいう「実際のパターン」に対応する情報のことを「実走行情報」と呼び、「理想的なパターン」に対応する情報のことを「理想走行情報」と呼ぶ。
ここでいう「道路」には、例えば交差点,十字路,丁字路,三叉路,踏切,ロータリー,直進路,カーブ路,ランプウェイ,車両専用道路のインターチェンジ,料金所ゲート,ジャンクション等が含まれる。以下の説明では、「道路」の一例として「交差点」を取り上げ、交差点通行時の運転診断について詳述する。したがって、以下の説明の文章中における「交差点」との文言は適宜「道路」と読み替えて理解することができる。
理想走行情報とは、運転行動の評価基準となる情報であり、車両の理想的な走行パターンを定めた情報である。理想走行情報には、道路の状況に応じた車速及び位置の関係が定義され、例えば車両の交差点通行時の基準となる車速及び位置の関係が定義される。理想走行情報の形式は、車両の走行条件と理想的な挙動とを関連付けるルールで表現された形式であってもよいし、交差点毎の理想的な通行パターンに対応する車速及び位置の関係を記述した形式であってもよい。
本実施形態の理想走行情報には、車両が通行可能な各交差点の基準点の情報とその交差点への進入方向とに応じた、基準点からの相対距離及び理想速度の情報が含まれており、この理想走行情報によって交差点毎の理想速度及び位置の関係が定義されている。また、基準点からの相対距離の情報に付随して、その位置の意味を表す区分情報も含まれている。具体的な区分情報としては、理想速度が0又は0に近い所定値以下となる位置の種類を表す情報(一時停止線,通行帯境界,交差点境界,右歩道の見通し可能位置,左歩道の見通し可能位置,右車道の見通し可能位置,左車道の見通し可能位置)が挙げられる。
実走行情報とは、車両の実際の運動,状態に対応する情報であり、車両の実際の走行パターンに対応する情報である。実走行情報には、車両の交差点通行時における実際の車速及び位置の関係が反映される。実走行情報の形式も、理想走行情報の形式と同様に、車両の走行条件と実挙動とを関連付けるルールで表現された形式であってもよいし、交差点毎の実際の通行パターンに対応する車速及び位置の関係を記述した形式であってもよい。
本実施形態の実走行情報は、車両の運転情報から抽出される車速及び位置の関係を表す情報とする。また、運転情報とは、時刻の情報に関連付けられた車両情報を意味する。ここでいう車両情報は、車両の車体挙動に関する挙動情報と、車両の走行状態に関する状態情報とに分類される。
挙動情報の具体例としては、速度,車輪速,加速度,ヨーレイト,エンジン回転数,アクセル開度,スロットル開度,ブレーキ作動状態(ブレーキペダルの踏み込み操作量やブレーキ液圧等)等が挙げられる。あるいは、車体の姿勢に関するパラメータ(ピッチ角やロール角,それらの角速度等),横加速度,ステアリングの操舵角,投光状態(オン/オフ状態,投光角度等),ワイパーの作動状態等も挙げられる。また、状態情報の具体例としては、車両の走行距離(累積距離,区間距離等),燃料量(残量,消費量等),バッテリ量(残量,消費量等),車載時計の時刻情報,運転者を識別するためのID情報等が挙げられる。
[2.システム構成]
図1は、実施形態に係る運転診断装置の構成を示す図である。ここでは、車両30を運転する運転者の運転行動をサーバ10で診断する分散処理型の運転診断システムを例示する。診断対象となる運転者が運転する車両30の具体例としては、自動車,バス,トラック,路面電車,タクシー,二輪車両等が挙げられ、自家用,営業用等の用途は不問である。
サーバ10(運転診断装置)は、CPU(Central Processing Unit),MPU(Micro Processing Unit)といったプロセッサやROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),記憶装置等を有する大型電子計算機である。このサーバ10は、車両30側で取得された各種情報を受け取り、それらの情報に基づいて運転者の運転行動を診断する機能を持つ。サーバ10の設置場所は、例えば車両30の所有者,管理者,車両30の運行サービスの提供者,診断サービスの提供者等の元とする。
サーバ10は、例えば車両30側からアクセス可能なネットワーク40に接続され、このネットワーク40を介してサーバ10と車両30とが通信可能となるように設けられる。ネットワーク40は、インターネットや携帯電話機の無線通信網,その他のディジタル無線通信網等を含むコンピュータネットワークであり、所定の技術規格に基づいて情報の送受信を実現する。以下、ネットワーク40を介した通信により、車両30の運行状態に関する情報を車両30の運行中にサーバ10へと伝達して診断を行うことを、オンライン診断と呼ぶ。
また、ネットワーク40の代わりに、可搬の記録媒体39を介して車両30側からの情報をサーバ10に伝達する仕組みとしてもよい。すなわち、車両30側に記録媒体39の記録装置を設け、サーバ10側に記録媒体39の読込装置を設けてもよい。この場合、車両30の運行状態に関する情報が書き込まれた記録媒体39を任意の手段で運搬し、サーバ10に記録媒体39の情報を読み込ませればよい。記録媒体39の具体例としては、光ディスクやフラッシュメモリ等が挙げられる。以下、記録媒体39を介した情報伝達により、車両30の運行後にサーバ10で診断を行うことを、オフライン診断と呼ぶ。
なお、オンライン診断,オフライン診断の何れか一方のみならず、これらを複合した診断を実施してもよい。例えば、ネットワーク40のトラフィック負荷を軽減すべく、オンライン診断では車両30の運行状態に関する情報の一部を用いて簡易的な診断を行い、その後のオフライン診断で詳細な診断を行うこととしてもよい。
[3.車両構成]
[3−1.車載装置]
車両30には、GPS装置31,カメラ32,電子制御装置33及び各種センサ41〜45が設けられる。GPS装置31は、複数のGPS衛星から送信される測位信号(GPS衛星に搭載された時計の時刻情報)を受信して、車両30の現在位置に対応する測位情報を取得するものである。ここでは、例えば準拠楕円体を基準とする座標系(グローバル座標系)における絶対位置(緯度,経度及び高度によって規定される位置)に対応する測位情報が取得される。また、GPS装置31は、測位信号に含まれる時刻情報に基づき、車両30の現在時刻情報を取得する機能を持つ。ここで得られた測位情報及び現在時刻情報は、電子制御装置33に伝達される。
カメラ32は、車両30の周囲の画像を動画として撮影するビデオカメラである。ここで撮影される動画は、例えば連続した複数の画像(静止画像)からなり、それぞれの画像データ及び撮影時刻の情報が随時、電子制御装置33に伝達される。カメラ32で撮影された画像は、車両30が交差点を通行する際の路面標示や周囲の固定構造物を認識し、車両30に対する相対位置を把握するために用いられる。なお、カメラ32の代わりに、車両30の周囲に存在する物体を検出するレーダー装置や、レーザーセンサ等を搭載してもよい。
[3−2.電子制御装置]
電子制御装置33(ECU,Electronic Control Unit)は、CPU,MPUといったプロセッサやROM,RAM,記憶装置等を有するコンピュータである。この電子制御装置33は、車両30に設けられた車載ネットワークの通信ラインを介して、他の電子制御装置類(例えば、エンジンECU,ブレーキECU,変速機ECU等)と互いに通信可能に接続される。サーバ10で実施される診断に用いられる各種情報は、車載ネットワークを介してここに集約される。
図1中に電子制御装置33のハードウェア構成を例示する。電子制御装置33には、中央処理装置51,主記憶装置52,補助記憶装置53,インタフェース装置54が設けられ、これらがバス55を介して通信可能に接続される。
中央処理装置51は、制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ群)等を内蔵する処理装置(プロセッサ)である。また、主記憶装置52は、プログラムや作業中のデータが格納されるメモリ装置であり、例えば前述のRAM,ROMがこれに含まれる。一方、補助記憶装置53は、主記憶装置52よりも長期的に保持されるデータやプログラムが格納されるメモリ装置であり、例えばフラッシュメモリやハードディスクドライブ(HDD),ソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶装置がこれに含まれる。
インタフェース装置54は、電子制御装置33と外部装置との間の入出力(Input/Output;I/O)を司るものである。例えば、車両に搭載された各種センサや各種車載制御装置と電子制御装置33との情報の授受は、インタフェース装置54を介してなされる。また、電子制御装置33とサーバ10との間の情報の授受も、インタフェース装置54を介して実施される。
車載ネットワークの通信ライン上には、車速センサ41,車輪速センサ42,加速度センサ43,ヨーレイトセンサ44,エンジン回転数センサ45等が設けられる。車速センサ41は、車速Vを検出するものであり、例えば車両30の動力伝達経路上に設けられる。車輪速センサ42は、車輪速W(車軸の角速度)を検出するものであり、例えば駆動輪の車軸近傍に設けられる。車輪速Wと時間との積は車輪の移動距離に相当するため、本実施形態では車輪速Wを用いて車両30の詳細移動距離Lを算出する。なお、詳細移動距離Lの定義は、単位時間あたりに車両30が移動した距離としてもよいし、あるいは任意の時間で(例えば前回の算出時刻から現在までの時間で)車両30が移動した距離としてもよい。
加速度センサ43は、車両30に作用する前後方向の加速度Xを検出するものである。また、ヨーレイトセンサ44は車両30のヨーレイトYを検出するものであり、エンジン回転数センサ45は単位時間あたりのエンジン回転数Neを検出するものである。これらの各種センサ41〜45で検出された車速V,車輪速W,加速度X,ヨーレイトY,エンジン回転数Neの各情報は、通信ラインを介して電子制御装置33に伝達される。なお、これらの各種センサ41〜45と電子制御装置33とを直接的に信号線で接続してもよい。
上述の電子制御装置33は、GPS装置31,カメラ32,各種センサ41〜45から伝達される情報を集約し、車両30の運行状態に関する情報を運転記録データとして記録する制御を行う。このような制御を実施するための演算要素として、電子制御装置33には、車両位置特定部34,車両情報取得部35,運転情報管理部36,運転情報記憶部37,運転情報インタフェース部38が設けられる。これらの各要素は、電子回路(ハードウェア)によって実現してもよく、ソフトウェアとしてプログラミングされたものとしてもよい。あるいは、これらの機能のうちの一部をハードウェアとして設け、他部をソフトウェアとしてもよい。
本実施形態の電子制御装置33におけるブロック構成を図2に例示する。車両位置特定部34,車両情報取得部35,運転情報管理部36,運転情報インタフェース部38は、補助記憶装置53の内部に記録されたソフトウェアとして与えられる。これらのソフトウェアは、中央処理装置51に読み込まれ、主記憶装置52をワーキングメモリとして利用して実行される。また、運転情報記憶部37は、補助記憶装置53内にデータベースとして記録されるものであり、あるいは補助記憶装置53内に記録された情報の特定領域、又はその補助記憶装置53(ハードウェア)、又はそのデータベースに係る読み込み,書き出しを担当するソフトウェアに相当する。
車両位置特定部34は、地図情報上での車両位置及び進行方向を特定するものである。ここには、車両30が走行可能な道路の地図情報が予め記録されている。車両位置特定部34は、GPS装置31から伝達された測位情報に基づき、車両位置(例えば、緯度,経度)を特定する。また、進行方向は、車両位置の変化方向に基づいて特定される。ここで特定された車両位置及び進行方向の情報は、運転情報管理部36に伝達される。以下、車両位置及び進行方向の情報をまとめて、車両位置情報と呼ぶ。
なお、GPS装置31での測位情報の代わりに、無線通信網の電界強度を利用して車両位置を特定してもよい。例えば、携帯電話機の無線基地局や構内無線通信網(Wireless Local Area Network)の基地局の位置及び出力特性等を予め取得しておく。また、無線受信装置を用いて無線通信網の電界強度を測定し、その測定情報を電子制御装置33に伝達する。電界強度は電波放射源からの距離に反比例することから、複数の無線基地局からの電界強度を測定することで、車両位置が特定可能となる。電界強度の測定精度が高く、掌握した無線基地局の数が多いほど、車両位置の特定精度が向上する。
あるいは、車両30の車速V,加速度X,ヨーレイトY等と地図情報とを用いたマップマッチング処理により、車両30が走行しているものと推定される地図上の位置を車両位置として特定してもよい。また、GPS装置31や電子制御装置33から独立した車両用カーナビゲーションシステムや、ナビゲーション機能を有するアプリケーションを搭載した携帯電話機,スマートフォン等を連携利用して、車両位置を特定してもよい。
車両情報取得部35は、車両30に搭載された各種ECUや各種センサ41〜45等から伝達される車両30の挙動情報,状態情報を取得するものである。これらの挙動情報,状態情報は、例えば車載ネットワークの通信ラインを介して、あるいは各種センサ41〜45と電子制御装置33とを接続する信号線を介して取得される。ここでは、挙動情報として少なくとも前述の車速V,車輪速W,加速度X,ヨーレイトY,エンジン回転数Neの各情報が取得されるとともに、車輪速Wに基づいて車両30の詳細移動距離Lが算出される。
その他の挙動情報として、アクセル開度やスロットル開度,ブレーキ作動状態(ブレーキペダルの踏み込み操作量やブレーキ液圧等)等を取得してもよい。また、車体の姿勢に関するパラメータ(ピッチ角やロール角,それらの角速度等),横加速度,ステアリングの操舵角,投光状態,ワイパーの作動状態等を取得してもよい。状態情報としては、車両30の走行距離(累積距離,区間距離等),燃料量(残量,消費量等),バッテリ量(残量,消費量等),車載時計の時刻情報,運転者を識別するためのID情報等を取得してもよい。ここで取得された挙動情報,状態情報は、運転情報管理部36に伝達される。以下、挙動情報,状態情報をまとめて、車両情報と呼ぶ。
運転情報管理部36は、車両位置特定部34で特定された車両位置情報と、車両情報取得部35で取得された車両情報とに時刻情報を関連付けて管理するものである。運転者のID情報が車両情報取得部35で取得されている場合には、これを併せて管理してもよい。ここで関連付けられる時刻情報は、例えばGPS装置31で取得された現在時刻情報としてもよいし、車両情報取得部35で取得される車載時計の時刻情報としてもよい。以下、時刻情報に関連付けられた車両情報のことを、運転情報と呼ぶ。
運転情報記憶部37は、運転情報管理部36で管理されている運転情報を補助記憶装置53に記録して記憶するものである。ここには、少なくとも車両情報が取得された時刻単位のレコードを含む運転記録データベースが記録される。運転情報記憶部37に記録される運転記録データベースのテーブルを図4に例示する。このテーブルには、時刻,車両位置(緯度,経度),詳細移動距離L,車速V,加速度X,ヨーレイトY等のフィールドが定義される。
車両位置の情報は、後述する診断対象交差点特定部22における交差点及び進行方向の特定に用いられる。また、詳細移動距離L,車速V,加速度X,ヨーレイトYの各情報は、後述する詳細距離速度相関データ生成部23での実走行情報の生成に用いられる。なお、車速Vの情報は、例えば車両30が停止する前後の低速域における精度が低下する場合がある。一方、詳細移動距離Lの情報は車輪の回転角に応じた値であり、低速域であっても精度が低下しにくい。したがって、詳細移動距離Lと時刻とに基づいて詳細車速を算出し、低速域での車速Vの代わりに詳細車速を使用してもよい。
また、本実施形態の詳細移動距離Lは、運転診断のみに用いられるパラメータであり、すなわち交差点周辺での車両30の位置を高精度に把握するためのパラメータである。このことから、車両30が交差点周辺を通行中でないときには、詳細移動距離Lの算出を停止させてもよい。つまり、図4に示す運転記録データベースにおいて、車両位置の座標が交差点周辺でないレコードにおいては、詳細移動距離Lの情報を省略してもよい。なお、車両位置の座標が交差点周辺であるか否かの判定は、車両位置特定部34に記録されている地図情報に基づいて判断してもよいし、カメラ32での撮影画像を解析して判断してもよい。
運転情報インタフェース部38は、車両30とサーバ10との間で情報の授受を行うためのインタフェース(Interface,IF)として機能するものである。サーバ10がオンライン診断を実施する場合には、運転情報インタフェース部38として、電子制御装置33を無線通信網に接続する無線通信装置(例えば、公衆無線通信や公衆無線のアクセスポイントを使用した短距離無線通信等の通信装置)が設けられる。運転情報インタフェース部38は、運転情報記憶部37に記録されている運行記録データベースの情報(運転情報)をネットワーク40上に送信し、サーバ10側へと伝達する。
一方、サーバ10がオフライン診断を実施する場合には、運転情報インタフェース部38として、可搬の記録媒体39に情報を書き込み,読み込みするための読み書き装置等が設けられる。運転情報インタフェース部38は、運転情報記憶部37に記録されている運行記録データベースの情報(運転情報)を記録媒体39に記録する。
[4.サーバ構成]
図1中にサーバ10のハードウェア構成を例示する。サーバ10には、中央処理装置61,主記憶装置62,補助記憶装置63,インタフェース装置64が設けられ、これらがバス65を介して通信可能に接続される。
中央処理装置61は、制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ群)等を内蔵する処理装置(プロセッサ)である。また、主記憶装置62は、プログラムや作業中のデータが格納されるメモリ装置であり、例えば前述のRAM,ROMがこれに含まれる。一方、補助記憶装置63は、主記憶装置62よりも長期的に保持されるデータやプログラムが格納されるメモリ装置であり、例えばフラッシュメモリやハードディスクドライブ(HDD),ソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶装置がこれに含まれる。また、インタフェース装置64は、サーバ10と外部装置との間の入出力(Input/Output;I/O)を司るものである。例えば、電子制御装置33とサーバ10との間の情報の授受は、インタフェース装置64を介して実施される。
[4−1.出力・記憶]
図3は、サーバ10で実行される処理内容を説明するためのブロック図である。これらの処理内容は、例えばアプリケーションプログラムとして補助記憶装置63やリムーバルメディアに記録され、主記憶装置62内のメモリ空間内に展開されて、中央処理装置61で実行される。
サーバ10には、運転診断結果出力部11,理想運転情報記憶部12,診断履歴記憶部13,運転診断部14,媒体読み取り部28,インタフェース部29が設けられる。これらの各要素は、内部バス(通信線,信号線)を介して互いに通信可能に設けられる。なお、これらの各要素は、電子回路(ハードウェア)によって実現してもよく、ソフトウェアとしてプログラミングされたものとしてもよい。あるいは、これらの機能のうちの一部をハードウェアとして設け、他部をソフトウェアとしてもよい。
運転診断結果出力部11は、運転行動の診断結果を出力して運転者にフィードバックするものであり、例えば画像表示装置(ディスプレイ)や音響装置,印刷装置等がこれに相当する。ここで出力される診断結果は、例えば後述する運転診断部14での全ての診断結果であってもよいし、診断結果の一部分(重点部分のみ)であってもよい。具体的な出力内容の事例については、図10を用いて後述する。
理想運転情報記憶部12(記憶部)は、運転行動の評価基準となる理想走行情報を記憶するものであり、例えばフラッシュメモリやHDD,SSD等の記憶装置である。理想運転情報記憶部12は、補助記憶装置63内にデータベースとして記録されるものであり、あるいは補助記憶装置63内に記録された情報の特定領域、又はその補助記憶装置63(ハードウェア)、又はそのデータベースに係る読み込み,書き出しを担当するソフトウェアに相当する。ここには、車両30の交差点通行時の基準となる車速及び位置の関係を交差点毎に定義した理想走行情報が記録されている。
理想走行情報の具体的な形式は種々考えられる。例えば、車両30の走行条件と挙動とを関連付けるルールで表現した形式であってもよいし、車両30の実際の挙動と直接的に比較できる形式であってもよい。前者の場合、運行記録データベースの情報がルールに適合するか否かを診断すればよい。一方、後者の場合は、交差点毎の理想的な通行パターンに対応する車速及び位置を予め記述しておけばよい。
この場合、交差点の特徴にしたがって各交差点を比較的少ない複数のパターンに分類し、パターン毎に車速及び位置を予め記述しておいてもよい。あるいは、理想運転データとして、模範的な走行データを用いてもよい。ここでいう「模範的な走行データ」は、運転技術が高いドライバによる運転に基づいて予め設定された既定のデータであってもよいし、車両30のユーザによる実際に運転に基づいて設定される任意変更可能なデータであってもよい。
本実施形態では、図5に示すように、車両位置と同一の座標系における交差点の位置(緯度,経度)の情報が予め定義されるとともに、その交差点への進入方向に応じた理想的な車速及び位置の関係が理想走行情報として定義される。理想走行情報に含まれる「位置」の情報は、交差点毎に設定された基準点からの相対距離で表現される。基準点としては、交差点中心,交差点境界,一時停止線等を用いることが考えられる。これらのうち、交差点境界や一時停止線の位置は、歩道や路側帯の拡張,改良,交差点角の改良,一時停止位置の変更といった部分的な工事によって変更されうる。一方、交差点中心は交差点全体の改造が行われない限り位置が変化しない。したがって、基準点としては交差点中心を用いることが好ましい。
理想的な車速及び位置の関係は、交差点への進入方向についての相対距離とその地点での理想速度との関係として記述される。相対距離のデータには、理想速度が0又は0に近い所定値以下となる位置(すなわち、車両30が一時停止することが望ましい位置)のデータが含まれる。例えば、一時停止線の位置や、左右の車両を見通し可能な位置,通行帯境界位置等に対応する位置のデータが含まれる。なお、図5に示す理想走行情報は、車両30が一時停止することが望ましい位置以外のデータを簡略化している。
「車両30が一時停止することが望ましい位置」は、図6に示すように、交差点の構造や見通しに応じて設定される。ここで、歩道を通行する歩行者,自転車に対する衝突予測時間(TTC,Time To Collision)が所定秒数以上(例えば3秒以上)確保される最小離隔距離をL1とおき、車道を走行する車両に対するTTCが所定秒数以上(例えば3秒以上)確保される最小離隔距離をL2とおく。
図6中のP1地点は、右側の歩道上で最小離隔距離L1よりも交差点に近い範囲内に存在する自転車の有無を運転者が確認できる状態での車両前端の位置に相当する。つまり、P1地点は最小離隔距離L1の範囲内の右側歩道を見通し可能な位置に対応する。これと同様に、P4地点は最小離隔距離L1の範囲内の左側歩道を見通し可能な位置に対応する。また、P3地点,P5地点はそれぞれ、最小離隔距離L2の範囲内の左側,右側道路を見通し可能な位置に対応する。P2地点,P6地点,P7地点はそれぞれ、一時停止線の位置,交差点境界(自車両の走行車線と歩道との境界)の位置,通行帯境界(車道同士の境界)の位置に対応する。
理想運転情報記憶部12に記録される理想走行情報は、最大で上記の七種類の位置での理想速度が0又は0に近い所定値以下となるように設定される。ただし、全ての交差点で歩道,車道に対する見通しが悪いわけではなく、車両30が一時停止することが望ましい位置は交差点毎,進入方向毎に異なる。したがって、理想走行情報中に定義される理想的な車速及び位置の関係は、交差点毎,進入方向毎に異なるものとされる。本実施形態では、図5に示すような理想速度と位置との関係が交差点ID毎に設定される。
なお、図6中に示すP0地点は、一時停止線(P2地点)で車両30を一時停止させるための減速を開始する地点に対応する。理想運転情報記憶部12に記憶される相対距離情報の範囲は、少なくとも一時停止線(P2地点)を含み、好ましくは上記のP1〜P7地点を含むものとされる。本実施形態では、図6中のP0地点から交差点中心PCまでの範囲の情報が定義され、この範囲内での運転行動が診断の対象とされる。
理想的な車速及び位置の関係をグラフ化したものを、図7(a)中に実線で例示する。理想運転情報記憶部12には、このようなグラフに対応する車速及び位置の関係が交差点毎,進入方向毎に記録されている。なお、「車両30が一時停止することが望ましい位置」が七箇所存在する場合、グラフ上における最大七箇所で速度(理想速度)が0又は0に近い所定値以下となる。
上記の通り、交差点における運転状態の診断では、「車両30が一時停止することが望ましい位置」を基準とした理想運転情報が用いられる。一方、交差点以外の道路では、必ずしも「車両30が一時停止することが望ましい位置」が基準とならない。例えば、通常ランプウェイの走行時には車両30が一時停止することはない。したがって、ランプウェイの運転状態を診断する場合には、ランプウェイの形状や、ランプウェイに接続される自動車専用道路の制限速度等に応じた走行速度を基準とした理想運転情報を用いることが好ましい。
診断履歴記憶部13(第二記憶部,第三記憶部)は、後述する運転診断部14での診断結果を累積的に記憶するものであり、例えばフラッシュメモリやHDD,SSD等の記憶装置である。ここには、運転診断結果出力部11で出力される運転行動の診断結果の他、運転診断部14に含まれる各診断部での履歴診断を行うための中間処理情報(すなわち、各診断部での診断過程をトレースするための情報)が記録される。
例えば、交差点周辺運転行動診断部20での診断結果に対し、その診断結果が得られた交差点及び進入方向に対応する交差点IDが関連付けられて記録される。また、実際に車両30が一時停止した位置がどのような種類の一時停止位置であるのか(一時停止線なのか、交差点境界なのか、見通し位置なのか)が関連付けられて記録される。なお、運転行動の診断結果に加えて、運転情報インタフェース部38から伝達された運転情報を併せて記録してもよい。これにより、運転行動の再診断や診断過程のチェックが容易となる。
診断履歴記憶部13には、診断結果を一時停止位置の種類毎に記憶する種類毎記憶部13a(第二記憶部)としての機能と、診断結果を交差点と関連付けて記憶する場所毎記憶部13b(第三記憶部)としての機能とが実装される。種類毎記憶部13aでは、一時停止位置の種類(例えば、一時停止線,左車両の見通し可能位置,右車両の見通し可能位置,通行帯境界位置といった種類)の情報が診断結果と関連付けて記憶される。一方、場所毎記憶部13bでは、交差点IDが診断結果と関連付けて記憶される。なお、一つの診断結果に対して、一時停止位置の種類の情報及び交差点IDの両方を関連付けて一つのデータベースを構築することも可能である。
媒体読み取り部28は、サーバ10から取り外しが可能な記録媒体49の情報を取り込むものであり、例えばリムーバブルメディアの読み書きを実施する光学ドライブやメモリリーダライタ,外部記憶装置用クレイドル装置(HDDクレイドル,SSDクレイドル)等である。運転診断部14で実施される診断制御のアプリケーションプログラムは記録媒体49上に書き込まれており、これが媒体読み取り部28からサーバ10に読み込まれて、運転診断部14で実行される。なお、オフライン診断時に用いられる前述の記録媒体39についても、媒体読み取り部28でその情報を読み込むことができるものとする。
インタフェース部29は、車両30とサーバ10との間で情報の授受を行うためのインタフェースとして機能するものである。サーバ10がオンライン診断を実施する場合には、インタフェース部29として、サーバ10を無線通信網に接続する無線通信装置が設けられる。インタフェース部29は、ネットワーク40を介して車両30から送信される運転情報を受信し、運転診断部14に伝達する。一方、サーバ10がオフライン診断を実施する場合には、記録媒体39の情報を読み込み,書き込みするための読み書き装置等がインタフェース部29として設けられる。
また、インタフェース部29は、運転診断部14での診断結果を外部に伝達するためのインタフェースとしても機能する。例えば、診断結果の情報がインタフェース部29を介してネットワーク40上に送信され、車両30側へと伝達される。つまり、前述の図10に示すような診断結果は、サーバ10側だけでなく車両30側の車載ディスプレイ,車載スピーカ等にも出力可能とされる。
[4−2.運転診断]
媒体読み取り部28で読み込まれたアプリケーションプログラムは、運転診断部14内の図示しないメモリ上に展開されて実行される。運転診断部14では、運転情報インタフェース部38から伝達される実際の運転情報と、理想運転情報記憶部12に記録された理想走行情報とに基づき、各種診断が実施される。ここには、運転診断総合判定部15,なめらか診断部16,ブレーキ診断部17,カーブ診断部18,エコ診断部19,交差点周辺運転行動診断部20のそれぞれとして機能するアプリケーションプログラムが展開される。
運転診断総合判定部15は、運転診断部14に含まれる各診断部16〜20での診断結果から総合的な診断結果を判断して、運転診断結果出力部11に出力するものである。各診断部16〜20での診断結果は運転診断総合判定部15に集約され、総合的な診断結果や中間処理情報とともに診断履歴記憶部13に記録される。また、総合的な診断結果は、運転診断結果出力部11に伝達され、あるいはインタフェース部29を介して車両30側へと伝達される。
なめらか診断部16は、車両30の動作のなめらかさに関する良し悪しを診断するものである。ここでは、加速度X,車速V,ヨーレイトY等の急激な変化の有無が定量的に評価される。例えば、車両30の急加速や急減速の頻度が低いほど動作がスムーズであって運転者の運転行動が良好であると評価される。また、車両30が高速道路や自動車専用道路を定速で走行しているような場合には、車速Vの変動が少ないほど良好であると評価される。
ブレーキ診断部17は、車両30のブレーキ動作に関する良し悪しを診断するものである。ここでは、加速度X,車速V,ブレーキ作動状態等の急激な変化の有無が定量的に評価される。例えば、車両30の減速時や停止時における急減速の頻度が低く車速Vの変化がなめらかであるほど、運転者の運転行動が良好であると評価される。
カーブ診断部18は、車両30がカーブした道路を通過するときの挙動の良し悪しを診断するものである。ここでは、カーブ通過時の加速度X,車速V,ヨーレイトY等の妥当さが定量的に評価される。例えば、カーブ通過時の横加速度やヨーレイトYが小さいほど運転者の運転行動が良好であると評価される。
エコ診断部19は、車両30の燃焼消費効率の良し悪しを診断するものである。ここでは、加速度X,車速V,燃料消費量,走行距離等に基づき、運転者の運転が燃料消費効率のよい運転であるか否かが定量的に評価される。例えば、急加速や急減速の頻度が低く、速度変動も少ないほど燃焼消費効率が良好であり、運転者の運転行動が良好であると評価される。また、変速機の状態に関する情報を考慮して、車速Vと変速機のシフトポジションとの組み合わせが燃料効率のよい組み合わせになっているか否かを評価してもよい。
[4−3.交差点周辺運転行動診断部]
交差点周辺運転行動診断部20は、車両30が交差点を通行したときの運転行動を診断するものである。ここでの診断は、車両30が交差点を通行した後に実施される診断である。交差点周辺運転行動診断部20には、図1に示すように、診断制御部21,診断対象交差点特定部22,詳細距離速度相関データ生成部23,理想実走詳細位置条件補正部24,カメラ補正部25,理想実走比較診断部26,履歴診断部27が設けられる。
診断制御部21は、交差点周辺運転行動診断部20に含まれる他の要素を統括するものであり、各要素で使用される情報を管理し引き渡しを行うとともに、各要素での演算結果を取得する。
診断対象交差点特定部22(交差点特定部)は、運転情報に含まれる車両位置情報(車両位置及び進行方向の情報)と理想走行情報に含まれる交差点位置とのマッチングを行い、診断対象となる交差点がどの交差点であるかを特定するものである。ここでは、車両30が通過した交差点及び進入方向が特定され、その交差点及び進入方向に対応する交差点IDが取得される。ここで取得された交差点IDの情報は、詳細距離速度相関データ生成部23,理想実走詳細位置条件補正部24,理想実走比較診断部26に伝達される。
詳細距離速度相関データ生成部23(生成部)は、運転情報に含まれる詳細移動距離L及び車速Vの各情報に基づき、車両30の実際の車速V及び位置の関係を示す実走行情報を生成するものである。ここでは、診断対象交差点特定部22で特定された交差点における実走行情報が生成される。なお、運転情報に含まれる加速度X,ヨーレイトY,ブレーキ作動状態等の情報を併用して、実走行情報の精度を向上させてもよい。
実走行情報は、理想走行情報と同様に、少なくとも診断対象とする交差点における複数の停止すべき位置を包含するような範囲で生成される。例えば、図6中の交差点の手前にある一時停止線(P2位置)で停止するための減速開始点(P0位置)から交差点中心PC(交差点基準点)までの範囲が診断対象範囲とされ、この範囲内の実走行情報が生成される。なお、車両30側での位置特定誤差を考慮して、診断対象範囲をこれよりも前後方向に拡大してもよい。
理想実走詳細位置条件補正部24(条件特定部)は、診断対象交差点特定部22で特定された交差点に関する理想走行情報と、詳細距離速度相関データ生成部23で生成された実走行情報とのずれを補正するものである。ここでは、理想走行情報に対する実走行情報の相関(距離方向の相関)の強さが所定値を超える照合条件が特定される。つまり、実走行情報に含まれる距離の情報と理想走行情報に含まれる距離の情報とを照らし合わせたときに、それらの位置方向の分布が似たものとなるような照合条件が特定される。
例えば、図7(a)中の実線グラフに対応する理想走行情報が与えられた交差点において、車両の実走行情報に対応するグラフが破線グラフで与えられているとする。これらを単純に比較すると、実走行情報が横軸方向に全体的にずれており、理想的な挙動から大きくかけ離れているように見える。一方、このような横軸方向へのずれが、車両30側での位置特定精度の低さに由来するものであるならば、真の実走行情報は破線グラフを横軸方向に全体的にずらしたものである可能性がある。
ここで、仮に車両30側での位置特定精度が低い場合であっても、交差点通行時に車両30が停止すべき複数の地点が存在するときには、それらの複数の地点間の距離についての測定誤差は小さいものと考えられる。そこで本実施形態では、破線グラフ全体の位置ずれが位置特定誤差に相当するものであるとみなし、破線グラフの全体を水平方向に移動させることによって実線グラフとの相関を強める操作を加えることとする。具体的には、実線グラフと破線グラフとの相関が所定値を超える照合条件を特定する。このとき、実線グラフと破線グラフとの相関が最大となる条件を特定することが好ましいが、相関を最大とすることは演算上必須の要件ではなく、ある程度の高さの相関が認められればよいこととする。
具体的な照合条件の特定手法としては、図7(a),(b)に示すように、破線グラフの極小点Aと実線グラフの極小点Bとが一致するように、破線グラフを水平移動させることが考えられる。極小点A,Bは、診断対象範囲内で最初に各グラフが極小となる点(あるいは、最初に速度が0となる点)とする。ここで、理想走行情報に含まれる理想速度と実走行情報に含まれる車速Vとのそれぞれを、基準点からの相対距離pの関数とみなして、Vbest(p),Vdata(p)と表現する。
極小点A及び極小点Bの相対距離p方向のずれをdとおくと、極小点Aを極小点Bに一致させた破線グラフの関数Vnew(p)は、Vdata(p)の変数pに(p-d)を代入した形で表現される。したがって、この関数Vnew(p)を補正後の車速Vdata(p)として特定すればよい。この場合、相対距離p方向のずれdの値が「理想走行情報に対する実走行情報の相関の高さ」に相当するパラメータとなる。そして「ずれdが所定寸法未満である」ことは、「相関の高さが所定値を超える」ことに相当する。
また、車両30が停止すべき地点間の距離についての誤差が小さいものと考えられることから、破線グラフ上の各極小点が実線グラフ上の各極小点に近づくように、破線グラフを水平移動させることも考えられる。つまり、一つの極小点だけでなく、複数の極小点のずれを考慮して補正後の車速Vdata(p)を特定してもよい。
例えば、破線グラフ上の各極小点の中点Mと実線グラフ上の各極小点の中点Nとを求め、これらの中点M,Nの距離Lが所定値未満となるような破線グラフの水平移動量を求めればよい。この場合、距離Lの値が「理想走行情報に対する実走行情報の相関の高さ」に相当するパラメータとなる。そして「距離Lが所定距離未満である」ことは、「相関の高さが所定値を超える」ことに相当する。
あるいは、図7(c)〜(e)に示すように、破線グラフを水平方向に移動させたときに、実線グラフ及び破線グラフで囲まれる面積S(S=∫|Vbest(p)-Vdata(p)|dp)や差の二乗和(∫{Vbest(p)-Vdata(p)}2dp)を最小とする水平移動量を求め、これを照合条件として特定してもよい。破線グラフを移動させる範囲の幅は、想定される位置誤差に対応する幅とすることが好ましい。例えば、車両位置特定部34で特定される車両位置の誤差が±Ep(例えば±25[m])であるならば、破線グラフの移動量も±Ep(すなわち±25[m])とする。
この場合、変数eの定義域を-Ep≦e≦Epとして、Vdata(p)の変数pに(p+e)を代入し、∫|Vbest(p)-Vdata(p+e)|dpの値を最小とする変数eの値を求める。積分区間は、変数eに依存しない区間(変数eの値が変更されても変化しない区間)であれば任意に設定可能である。例えば、図6中の減速開始位置P0及び交差点中心PCを基準とした区間(P0-Ep)〜(PC+Ep)としてもよいし、図7(c)〜(e)に示すように、予め設定された区間PA〜PBとしてもよい。
図7(e)に示すように、重合部分の面積Sが最小となるときの変数eの値がe0であるときの破線グラフの関数Vnew(p)は、Vdata(p)の変数pに(p-e0)を代入した形で表現される。したがって、この関数Vnew(p)を補正後の車速Vdata(p)として特定すればよい。この場合、実線グラフ及び破線グラフで囲まれる面積Sの値が「理想走行情報に対する実走行情報の相関の高さ」に相当するパラメータとなる。そして「面積Sが所定面積未満である」ことは、「相関の高さが所定値を超える」ことに相当する。ここで特定された照合条件は、カメラ補正部25に伝達される。
カメラ補正部25(第二条件特定部)は、カメラ32で撮影された交差点周辺画像から路面標示,固定構造物の位置を認識し、その路面標示,固定構造物と車両30との相対位置に基づいて照合条件を補正するものである。例えば、ある画像上に路面標示が認識された場合、その画像の撮影時刻とカメラ32の画角,認識された対象の画面上での位置等から、その撮影時刻の車両30の位置が推定される。
カメラ補正部25はこのようなカメラ32での撮影時刻情報及び車両30の位置情報に基づいて実走行情報を補正し、すなわち照合条件を補正する。ここで補正された照合条件は、理想実走比較診断部26に伝達される。また、カメラ32の情報を用いても車両30の位置が推定できない場合には、理想実走詳細位置条件補正部24で特定された照合条件がそのまま26に伝達される。
認識対象の路面標示としては、規制標示(最高速度,進路標示,Uターン禁止),指示標示(一時停止線,横断歩道,前方に横断歩道あり)等、特定の記号や文字が特定の位置に表示されているものが挙げられる。認識対象の固定構造物も同様であり、事前に位置,形状が特定され、かつ、その位置が変わることの少ない物体であればよい。例えば、道路標識,信号機,電柱,看板,ユニークな形状のビル,ランドマーク,ガードレール等が挙げられる。なお、車両30がカメラ32の代わりにレーダー,レーザーセンサ等を搭載している場合には、それらで検出された固定構造物の検知方向,距離及び検出時刻に基づいて実走行情報が補正され、照合条件が補正される。
理想実走比較診断部26(停止位置特定部,診断部)は、理想実走詳細位置条件補正部24で特定された照合条件下での理想走行情報と実走行情報との類似度を算出し、その類似度に基づいて運転者の運転行動(運転行動の巧拙や安全度等)を診断するものである。ここでは、例えば理想実走詳細位置条件補正部24及びカメラ補正部25で補正された後の車速の関数Vdata(p)が理想速度Vbest(p)とどの程度類似しているかが定量的に評価される。つまり、理想走行情報と補正後の実走行情報との類似度が算出され、この類似度に基づいて運転者の運転行動が診断される。
診断内容としては、上記の照合条件下での理想走行情報と実走行情報とを比較して、車両30が実際に停止した一時停止位置を特定し、その一時停止位置での類似度に基づいて運転行動を診断することが考えられる。例えば、理想速度Vbest(p)が0又は0に近い所定値以下の位置を車両30の一時停止位置とみなし、その一時停止位置で実際に一時停止したか否かを診断する。また、一時停止の前後で徐行運転したか否か、理想走行情報に含まれる一時停止すべき位置で適切に停止しているか否か、等を診断する。あるいは、理想的な停止位置に対する実際の停止位置のずれ(不足距離,突出距離)の大きさを診断してもよい。
理想的な停止位置に対して実際の停止位置が手前過ぎると、左右の道路への見通しが悪化し、安全確認が疎かになる場合がある。また、理想的な停止位置よりも実際の停止位置が突出すると、他車両,歩行者の通行の妨げになる可能性が生じる。したがって、理想的な停止位置と実際の停止位置とがほぼ一致することを以て、運転者の運転行動が良好であると診断することが好ましい。
ここで、具体的な診断手法を例示する。図8(a)に示すように、理想速度Vbest(p)の極小値に対応する位置PC,PDにおける車速Vdata(p)との差の大きさ|Vdata(PC)-Vbest(PC)|,|Vdata(PD)-Vbest(PD)|を算出するとともに、これらの加算値を類似度として算出する。この加算値が小さいほど車速Vdata(p)と理想速度Vbest(p)との類似度が高いものと判断し、運転行動の危険度が低いと診断する。なお、理想速度Vbest(p)の極小値に対応する二つの位置PC,PDのみでの車速Vdata(p)との差を算出する代わりに、二つの位置PC,PDの近傍における車速Vdata(p)との差を算出し、その積算値を類似度として算出してもよい。
また、図8(b)に示すように、理想速度Vbest(p)の極小値に対応する位置PC,PD間の距離W0を算出するとともに、車速Vdata(p)の極小値に対応する位置間の距離W1を算出し、これらの距離W0,W1の差が小さいほど(又は比が1に近いほど)類似度が高いものと判断してもよい。あるいは、図8(c)に示すように、理想速度Vbest(p)が0となる位置PDと車速Vdata(p)が0となる位置との差W2を算出し、この差W2が小さいほど類似度が高いものと判断してもよい。差W2は、一時停止すべき位置からの車両の突出量又はその位置までの前進不足量に相当する。
ここでの診断結果及びその診断がなされるまでに得られた中間処理情報は、運転診断結果出力部11及び診断履歴記憶部13に伝達される。中間処理情報の具体例としては、交差点IDや,理想実走詳細位置条件補正部24で特定された照合条件,その照合条件によって補正された後の実走行情報,停止すべき地点の種類とそれに対応する位置での停止,不停止の情報,理想的な停止位置から実際の停止位置までの突出距離,停止状態から発進するときの加速度等が考えられる。
なお、診断履歴記憶部13では、診断結果が一時停止位置の種類毎に記憶されるとともに、交差点毎に記録される。例えば、図8(a)に示すように、車両30が一時停止線で一時停止しなかったことや、一時停止線を通過するときの車速Vdata(PC),交差点境界を通過するときの車速Vdata(PD)等が記録される。また、診断結果が得られた交差点の交差点IDが診断結果に関連付けられて記録される。
このように、上記の理想実走比較診断部26は、理想実走詳細位置条件補正部24で特定された照合条件下での理想走行情報と実走行情報との比較により、車両30の一時停止位置を特定する停止位置特定部としての機能を持つ。これに加えて、理想実走比較診断部26は、照合条件下での理想走行情報と実走行情報との類似度に基づき、車両30の運転者の運転行動を診断する診断部としての機能を持つ。また、上記の診断履歴記憶部13は、理想実走比較診断部26での診断結果を一時停止位置の種類毎に記憶する第二記憶部(種類毎記憶部13a)として機能するとともに、診断結果を交差点毎に記憶する第三記憶部(場所毎記憶部13b)として機能する。
履歴診断部27(傾向診断部,第二傾向診断部)は、診断履歴記憶部13に記録されている過去の診断結果に基づいて運転者の運転行動を診断するものである。ここでは、ある診断結果が運転者の習慣によるものであるのか、それとも偶発的なものであるのかが診断される。例えば、診断結果とその診断結果に対応する車両30の走行状態との間に有意な相関が認められない場合には、診断結果が偶発的なものであると推定される。
一方、多くの交差点について同様の診断結果が得られている場合には、診断結果が習慣的なものであると推定される。また、運転者の習慣によるものである場合には、その習慣的な運転行動がどのような走行条件で発生しやすいのかが診断される。例えば下記の三点についての運転行動が診断される。
・診断結果が、一時停止位置の種類に依存するか否か
・診断結果が、交差点パターンに依存するか否か
・診断結果が、特定の交差点のみに見られるものか否か
例えば、一時停止位置の種類(例えば、一時停止線,左車両の見通し可能位置,右車両の見通し可能位置,通行帯境界位置といった種類)毎に診断結果を比較すれば、その種類毎の診断結果の傾向が把握される。これにより「一時停止線で完全には停止しない傾向がある」,「左右の車両を見通し可能な位置から突出するように一時停止する傾向がある」といった運転行動の傾向が把握される。
また、交差点の特徴に基づいて分類されるパターン(例えば、幹線道路と支線道路との交差点,幹線道路同士の交差点,支線道路同士の交差点といったパターン)毎に診断結果を比較すれば、特定の交差点パターンに対する診断結果の相関が把握される。あるいは、近隣の交差点毎の診断結果を比較して、特定の交差点のみに対する診断結果の相関を把握することも可能である。
このように、履歴診断部27は、診断結果(一時停止位置の履歴)と一時停止位置の種類との関係に基づき、その種類毎の運転行動の傾向を診断する傾向診断部としての機能を持つ。また、履歴診断部27は、診断結果(交差点毎の履歴)と交差点との関係に基づき、各々の交差点における運転行動の傾向を診断する第二傾向診断部としての機能も併せ持つ。
[4−4.理想走行情報の作成]
理想運転情報記憶部12に記録される理想走行情報の設定に関して、交差点通行時の基準となる車速及び位置の関係を定義する手法としては、交差点の実測による手法(第一の手法)や、交差点の特徴に基づいて半自動的に作成する手法(第二の手法)、三次元地形情報に基づいて自動的に生成する方法(第三の手法)等が考えられる。
第一の手法は、理想的な運転を実施する運転手(例えば、自動車教習所の運転指導員)の運転行動を記録するものである。この場合、実際の交差点通行時の車速及び位置の関係を測定し、これに基づいて理想速度及び基準点からの相対距離の情報を取得する。あるいは、車両30のユーザの実際の運転行動を記録し、これに基づいて理想速度及び基準点からの相対距離の情報を取得してもよい。つまり、ユーザに模範的な運転を実施してもらった上で、運転行動を記録してもよい。
なお、測定データは、実際の交差点形状と正確な位置合わせを行うことが好ましい。例えば、車両や通行対象の交差点にビデオカメラを設置しておき、撮影画像から車両の停止位置や走行軌跡等を判別できるようにしておくことが考えられる。これにより、測定データを撮影画像で補正することができ、理想速度及び相対距離の関係を精度よく把握することができる。
第二の手法は、車両,歩行者(視認対象)の視認性に応じて交差点を分類し、分類された各々のグループ(交差点パターン)毎に運転行動を実測しておき、実測結果に基づいて個々の交差点での理想走行情報を作成するものである。分類の基準としては、左右の見通し性,車幅の広狭,交差点の形状(三叉路,十字路,五叉路,斜めに交差している等),信号の有無,良好な見通しが得られない方向等が挙げられる。この場合、例えば交差点の分類数が百種類であれば、百種類の代表交差点についての理想速度及び相対距離の関係を実測し、図9(a)に示すように、これを代表走行情報として作成する。その後、個々の交差点の具体的な寸法や制限車速等に応じて、代表走行情報を補正する。
すなわち、代表交差点よりも進入時の制限速度が低い交差点では、図9(b)に示すように理想速度の最大値を減少させる。このとき、理想速度の変化割合(減速度カーブ)は変更せず、同一の割合を維持する。また、一時停止線と交差点境界との距離が相違する場合には、その相違量に応じて相対距離のグラフを拡縮方向に調節して、理想速度が0となる位置の間隔を補正する。
例えば、図9(a)中のPH地点からPI地点までの距離を短縮する場合には、PH地点からPI地点までの理想速度グラフの形状を縮小方向に補正する。また、PI地点からPJ地点までの距離を伸長する場合には、PI地点からPJ地点までの理想速度グラフの形状を拡大方向に補正する。ただしこの場合、PI地点からPJ地点までの区間における理想速度の最大値VMを維持して、それ以上大きくならないようにすることが好ましい。つまり、PI地点からPJ地点までの理想速度グラフの形状を位置方向のみに拡大することが好ましい。
なお、代表走行情報中の理想速度が0になる位置(PH地点,PI地点,PJ地点)と実際の一時停止位置(PE地点,PF地点,PG地点)とが相違する場合には、これらの相違量を変更せず、同一の相違量を維持することが好ましい。例えば、図9(a)中のPH地点とPE地点との相違量を、図9(b)中のPN地点とPK地点との相違量に一致させる。同様に、図9(a)中のPI地点〜PF地点の距離と、図9(b)中のPP地点〜PL地点の距離とを一致させ、図9(a)中のPJ地点〜PG地点の距離と、図9(b)中のPQ地点〜PM地点の距離とを一致させる。
このように、理想速度が0になる位置と実際の一時停止位置との相違量を維持することで、理想的な運転者が判断した見通しの良し悪しに基づく現実的な車両停止位置の情報が理想走行情報に反映されることになる。
第三の手法は、道路,交差点の三次元地形情報を利用して、車両30からの見通しの状態を推定したうえで理想走行情報を生成する手法である。三次元地形情報には、交差点周辺の建造物や路面設置物等の位置及び高さ情報が含まれ、交差点の周囲に設定された一時停止線位置の情報も含まれる。例えば、三次元地形情報に基づき、車両30の現在位置近傍の一時停止線位置(図6中のP2地点)や交差点境界(図6中のP6地点),通行帯境界(図6中のP7地点)等の位置が抽出される。また、交差点近傍での左右の見通し状態に応じて、左右の車道及び歩道に対する見通し可能位置(図6中のP1,P3,P4,P5地点)が抽出される。これらの位置は、理想速度が0又は0に近い所定値以下となる停止位置候補である。
続いて、抽出された停止位置候補同士の距離に応じて、理想走行情報に反映させるべき停止位置候補の絞り込みが実施される。例えば、停止位置候補の間の距離が数十[cm]程度である場合には、一方の停止位置候補を他方の停止位置候補と統合し、停止位置候補の数を削減する。あるいは、停止位置候補同士の距離がある程度確保されるように、停止位置候補の位置を車両30の進行方向に沿った方向に移動させる補正を加えてもよい。
その後、停止位置候補の位置で理想速度が0又は0に近い所定値以下となるように、理想走行情報を生成する。このとき、停止位置候補間の理想速度やその変化勾配(加速度,減速度)には、道路の制限速度や予め設定された基準減速度に応じた制限が課されることとしてもよい。
このように、三次元地形情報を利用する手法では、一時停止線の有無による候補位置や、左右の見通し状態による候補位置に基づいて、理想走行情報が生成される。また、これらの候補位置の接近の度合いに応じて、補正,削除,統合を行うことで、適切な候補位置が絞り込まれることになり、望ましい理想走行情報が生成される。
[4−5.運転診断結果の出力例]
図10は、運転診断結果出力部11に出力される例を示すものである。ここでは、交差点通行時における運転者の運転行動の評価項目として、詳細データ,総合点,総評が画像表示装置に示されている。
詳細データには、例えば一時停止線や左右の見通し位置で実際に車両30が一時停止した割合(一時停止履行率)や、一時停止位置からの突出量,その平均値,最小値,最大値等が含まれる。また、一時停止するまでの減速度の大きさ,複数の一時停止位置の間での徐行の有無,一時停止後の発進加速度の大きさ等の情報も含まれる。さらに、理想実走比較診断部26で算出された類似度や、履歴診断部27で診断された診断結果等もこれに含まれる。図10の例では、直前の交差点通行時における今回の運転行動の評価とこれまでの履歴に基づく統計的な評価とを同時に表示することで、運転者に対するフィードバック性を高めている。
総合点は、例えば理想実走比較診断部26で算出された類似度や、詳細データに含まれる一時停止履行率,一時停止前後の加速度,減速度等に基づいて決定される。ここでは、類似度が高いほど、あるいは運転行動が穏やかであるほど、高い総合点が与えられる。
総評は、詳細データや総合点の解釈を与えるものであり、運転行動の傾向や習癖が報知されるとともに、運転行動の安全性に関する評価が与えられる。履歴診断部27で診断された診断結果と車両30の走行状態との間に有意な相関が認められる場合には、どのような状態で運転行動に特定の傾向が見られるのかが示される。
[5.フローチャート]
[5−1.車両側]
図11は、車両30で実施される制御手順を概念的に示すフローチャートである。このフローは、例えば電子制御装置33内のROMにコンピュータプログラムとして記録され、所定周期で繰り返し実施される。
ステップA10では、車両情報取得部35において、各種ECUや各種センサ41〜45等から伝達される車両情報(車両30の挙動情報,状態情報)が取得される。このステップでは、例えば車速V,車輪速W,加速度X等が取得されるとともに、車輪速Wに基づいて車両30の詳細移動距離Lが算出される。ここで取得された車両情報は、運転情報管理部36に伝達される。
ステップA20では、車両位置特定部34において、GPS装置31から伝達された測位情報に基づいて車両位置情報(車両30の位置及び進行方向の情報)が特定される。車両30の位置は、緯度及び経度で表現される。また、車両30の進行方向は、例えば直前の位置からの変化方向として把握される。ここで取得された車両位置情報も、運転情報管理部36に伝達される。なお、本フローではステップA10とステップA20とが並行して並列処理されるものとしているが、これらのステップを直列に接続して逐次処理させてもよい。
ステップA30では、運転情報管理部36において、車両情報及び車両位置情報に時刻情報が関連付けられた運転情報が生成される。そしてステップA40では、図4に示すように、運転情報が運転情報記憶部37に運転記録データベースとして記録される。
車両30側ではこのような処理が繰り返し実施され、運転情報が運転情報記憶部37に蓄積される。ここで、車両30の運転情報インタフェース部38とサーバ10とがネットワーク40を介して接続されている場合には、運転情報記憶部37に記録されている運転情報がサーバ10側へと伝達される。一方、車両30とサーバ10とが直接的に接続されていない場合には、例えば記録媒体39を介して、運転情報がサーバ10側へと伝達される。
[5−2.サーバ側]
図12,図13は、サーバ10で実施される制御手順を概念的に示すフローチャートである。これらのフローは、例えば図1中の記録媒体49上にコンピュータプログラムとして記述され、媒体読み取り部28を介してサーバ10に読み取られた後に、運転診断部14において所定周期で繰り返し実施される。図12のフローは、例えば車両30側から運転情報がサーバ10に伝達された後に実行される診断の全体的な流れに対応する。一方、図13のフローは、交差点周辺運転行動診断部20で実施される診断の流れに対応する。
まず、図12のステップB10では、車両30側で取得された運転情報がサーバ10の運転診断部14に読み込まれる。運転情報は、例えばオンライン診断の場合にはネットワーク40経由で、オフライン診断の場合には記録媒体39経由でサーバ10に伝達される。続くステップB20では、交差点周辺運転行動診断部20において、車両30が交差点を通行する際の運転行動の診断が実施される。一方、ステップB30では、運転診断部14に含まれる他の診断部(なめらか診断部16,ブレーキ診断部17,カーブ診断部18,エコ診断部19)による診断が並列的に実施される。なお、ステップB20及びB30を直列に接続して逐次処理させてもよい。
続くステップB40では、ステップB20,B30のそれぞれで得られた診断結果が運転診断総合判定部15に伝達され、総合的な診断結果が判定される。各診断部16〜20での診断結果及び中間処理情報は、総合的な診断結果とともに診断履歴記憶部13に記録される。また、ステップB50では、総合的な診断結果が運転診断総合判定部15から運転診断結果出力部11へと伝達され、図10に示すように画像表示装置や音響装置に出力される。
次に、交差点周辺運転行動診断部20での診断について詳述する。図13のフローは、図12のフロー中のステップB20での診断に対応する。
ステップC10では、診断対象交差点特定部22において、車両30が通過した交差点(診断対象となる交差点)が特定交差点として特定される(特定交差点を特定するステップ)。交差点の特定は、運転情報に含まれる車両位置と、理想走行情報に含まれる交差点位置とのマッチングによって特定される。例えば、図4に示す運転情報の車両情報(緯度,経度)と、図5に示す理想走行情報の各交差点基準点(緯度,経度)とが比較され、車両情報の座標に最も近い交差点基準点を持つ交差点が特定される。あるいは、車両30の進行方向を考慮して、最も尤度の高い交差点を特定してもよい。ここで特定された交差点の交差点IDは、詳細距離速度相関データ生成部23,理想実走詳細位置条件補正部24に伝達される。
ステップC20では、詳細距離速度相関データ生成部23において、診断対象の交差点での実走行情報が生成される(実走行情報を生成するステップ)。ここでは、例えば図7(a)中に破線グラフで示すように、車両30の実際の車速V及び位置の関係が把握される。一方、ステップC30では、交差点IDに対応する交差点及びその交差点への進入方向に対応する理想走行情報が、理想運転情報記憶部12から理想実走詳細位置条件補正部24に読み込まれる。なお、本フローではステップC20とステップC30とが並行して並列処理されるものとしているが、これらのステップを直列に接続して逐次処理させてもよい。
続くステップC40では、まず理想実走詳細位置条件補正部24において理想走行情報と実走行情報とが照合され、実走行情報に含まれる位置情報のずれが補正される(照合条件を特定するステップ)。ここでは、理想走行情報に対する実走行情報の相関の大小が判断され、理想走行情報に対する実走行情報の相関の高さが所定値を超える照合条件が特定される。例えば、実走行情報に含まれる位置を変化させたときに、理想走行情報との相関が最も高まる照合条件が特定される。
例えば、理想走行情報の最初の(交差点中心PCから最も離れている)極小点Bに対して、実走行情報の最初の極小点Aを一致させる演算が実施される。あるいは、図7(c)〜(e)に示すように、理想走行情報の実線グラフと実走行情報の破線グラフとで囲まれる面積が所定値以下あるいは最小となる、破線グラフの水平移動量が演算される。また、カメラ32で撮影された交差点周辺画像から車両30の位置が推定される場合には、カメラ補正部25において照合条件が補正される。
その後のステップC50では、前ステップで特定された照合条件から、実走行情報が補正される。この演算を通して、理想走行情報に対する実走行情報の相関が強められ、実走行情報に含まれる車両30の位置に関する誤差が削減される。また、カメラ補正部25では、カメラ32での撮影時刻情報及び車両30の位置情報に基づいて実走行情報が補正される(路面標示,固定構造物による照合条件の補正ステップ)。ここでは、カメラ32での撮影画像に基づき、路面標示,固定構造物の相対位置が特定されるとともに、相対位置に基づいて実走行情報が補正される。
ステップC60では、理想実走比較診断部26において、理想走行情報と補正後の実走行情報との類似度が算出される(一時停止位置の特定ステップ)。ここでは、例えば図8(a)に示すように、理想速度Vbest(p)の極小値に対応する位置PC,PDにおける車速Vdata(p)との差の大きさ|Vdata(PC)-Vbest(PC)|,|Vdata(PD)-Vbest(PD)|が算出され、それらの加算値が類似度として算出される。
続くステップC70では、理想実走比較診断部26において、前ステップで算出された類似度に基づいて運転行動が診断される(運転行動の診断ステップ)。ここでは、一時停止位置における理想走行情報と実走行情報との類似度が高いほど、運転者の運転行動(運転行動の巧拙や安全度等)が良好であると診断される。また、理想走行情報と実走行情報とが比較され、例えば以下のような診断がなされる。
・一時停止の前後で徐行運転したか否か
・一時停止すべき位置で適切に停止しているか否か
・停止位置のずれ(不足距離,突出距離)の大きさはどの程度か
ステップC80では、上記のような診断結果が診断履歴記憶部13に伝達されて記録される(診断結果の記憶ステップ)。診断結果には、その診断結果が得られた交差点及び進入方向に対応する交差点IDが関連付けられて記録される。これにより、その診断結果がどの交差点での運転行動に対応しているものなのかが把握可能となる。また、診断結果には、その診断で用いられた実走行情報に対して、一時停止位置の種類の情報が関連付けられて記録される。したがって、例えば車両30の実際の停止位置のずれが一時停止線で生じたのか、交差点境界で生じたのか、それとも見通し位置で生じたのかを把握可能となる。
ステップC90では、診断対象交差点特定部22において、運転情報に含まれる車両位置と、理想走行情報に含まれる交差点位置とが再びマッチングされ、診断対象となる交差点(換言すれば、診断対象となる実走行情報)が残っているか否かが判定される。ここで、診断対象がまだ残っている場合には制御がステップC10へと進み、次の診断対象となる交差点が特定される。したがって、車両30が通行した全ての交差点についての診断が終了するまでは、本フローのステップC10〜C90が繰り返し実施される。
一方、ステップC90で診断対象が残っていない場合には、車両30が通行した全ての交差点についての診断が完了したものと判断されて、ステップC100へ進む。ステップC100では、履歴診断部27において、診断履歴記憶部13に記録されている過去の診断結果に基づいて運転者の運転行動が診断される(運転行動の傾向診断ステップ)。ここでは、例えば診断結果の習慣性や偶発性が診断されるとともに、習慣的な運転行動が発生しやすい走行条件が診断される。
例えば、一時停止の種類毎に診断結果が比較され、「一時停止線で完全には停止しない傾向がある」,「左右の車両を見通し可能な位置から突出するように一時停止する傾向がある」といった運転行動の傾向が診断される。また、交差点の分類パターン毎に診断結果が比較され、「特定の交差点で一時停止を怠る傾向がある」といった運転行動の傾向が診断される。
上記のような診断結果の履歴に基づく診断の結果も、診断履歴記憶部13に伝達されて記録される。また、ステップC110では、診断制御部21において、車両30が交差点周辺を通行するときの運転行動に関する各種診断結果が集約され、運転診断総合判定部15へと伝達される。
運転診断総合判定部15は、集約された各種診断結果から総合的な診断結果を作成し、診断履歴記憶部13に記録するとともに運転診断結果出力部11に伝達する。このとき、運転診断結果出力部11には、図10に例示するような診断結果が表示される。また、インタフェース部29を介して車両30側へと診断結果が伝達された場合には、同様の情報が車載ディスプレイや車載スピーカ等から出力され、車両30の運転者に報知される。
[6.作用,効果]
(1)上記のサーバ10(運転診断装置),サーバ10で実施される運転診断方法及び運転診断に係るプログラムでは、理想走行情報と実走行情報との照合に際し、相関が所定強度以上となる照合条件が特定される。例えば、車両30側での位置特定精度が低く、図7(a)に示す実線グラフと破線グラフとのずれが大きい場合であっても、そのずれが小さくなる照合条件が特定される。
このように、相関が所定強度以上となる照合条件を特定したうえで、理想走行情報と実走行情報との類似度を算出することで、実走行情報に含まれる位置誤差を削減することができる。したがって、理想走行情報と実走行情報との類似度の演算精度を向上させることができ、車両30の運転行動を適切に診断することができ、運転診断精度を向上させることができる。
また、上記のサーバ10には、車両30の交差点通行時の基準となる車速及び位置の関係を交差点毎に定義した理想走行情報が記録されている。この理想走行情報は、図6に示すように、交差点の構造や見通しに応じて設定される。これにより、交差点毎の環境の相違が考慮された診断を実施することができ、運転診断精度を向上させることができる。
(2)また、理想走行情報と実走行情報との照合条件として、これらの相関が最大となる条件を特定すれば、理想走行情報と関係から推定される実走行情報中の位置誤差を小さくすることができる。これにより、精度よく類似度を演算することができ、運転行動の診断精度を向上させることができる。
この場合、実走行情報をグラフ化したときの極小点について、一つの極小点だけでなく、複数の極小点のずれを考慮して補正後の車速を設定すれば、類似度の演算精度を向上させることができる。あるいは、図7(c)〜(e)に示すように、実線グラフ及び破線グラフで囲まれる面積を考慮して補正後の車速を設定した場合にも、類似度の演算精度を向上させることができる。
(3)また、理想走行情報と実走行情報との相関が強められた状態で車両30の一時停止位置を特定し、この一時停止位置での類似度に基づいて運転行動を診断することで、交差点毎に異なる一時停止線,交差点境界,見通しの良し悪し等に関わらず、運転行動を適切に評価,診断することができる。
なお、徐行時の車速Vがその位置での理想速度と大きく相違していたとしても、その車速Vが理想速度よりも低速であれば運転行動の安全度が高く、車速Vが理想速度よりも高速であれば安全度が低いことになる。つまり、類似度が低いからといって、必ずしも安全度が低いとは限らない。一方、車両30の一時停止位置での類似度に基づく診断では、類似度が高いほど車両30が正しく一時停止位置で停止していることになる。したがって、類似度と安全度との関係に曖昧さがなくなり、運転行動を適切に評価,診断することができる。
(4)診断履歴記憶部13には、診断結果が一時停止位置の種類と関連付けられて記録される。一時停止位置の種類毎に診断結果を記憶させることで、例えば一時停止直前の平均車速や一時停止線からの突出距離,一時停止しなかった場合の平均車速等といった運転傾向を精度よく把握することができ、運転行動の診断内容を精緻化することができる。これにより、運転行動を適切に診断することができる。
(5)診断履歴記憶部13には、診断結果が交差点IDと関連付けられて記録される。交差点ID毎に診断結果を記憶させることで、特定の交差点で一時停止しない傾向があることを精度よく把握することができる。これにより、一時停止すべき交差点であることに運転者が無自覚なことを把握でき、運転行動の診断内容を精緻化することができる。これにより、運転行動を適切に診断することができる。
(6)カメラ補正部25では、交差点周辺画像から路面標示,固定構造物の位置が認識され、その路面標示,固定構造物と車両30との相対位置に基づいて照合条件が補正される。これにより、実走行情報に含まれる位置誤差をより減少させることができ、類似度の演算精度を向上させることができる。
(7)理想運転情報記憶部12に記憶させる理想走行情報の設定に関して、図9(a)に示すように、交差点をその特徴毎に分類した各グループについての代表走行情報を作成しておき、これを個々の交差点で補正する手法を採用することも可能である。つまり理想走行情報を、視認対象に対する見通し位置に応じた複数の交差点パターン毎に用意しておく手法である。これにより、車両30が通行可能な全ての交差点についての理想走行情報を設定しておく手間が不要となり、理想運転情報記憶部12の記憶容量を削減することができる。
(8)上記のサーバ10(運転診断装置),サーバ10で実施される運転診断方法及び運転診断に係るプログラムでは、理想走行情報と実走行情報との照合に際し、グラフで表現される位置及び速度の相関又は類似度が判断される。このように、グラフを用いて診断を実施することにより、運転行動を定量的に把握することが容易となり、車両30の運転行動を適切に診断することができ、運転診断精度を向上させることができる。
[7.変形例]
開示の実施形態の一例に関わらず、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上述の実施形態では、図1に示すように、車両30とは別設されたサーバ10で診断を行う分散処理型の運転診断システムを例示したが、サーバ10の機能を車両30に内蔵させることも可能である。すなわち、車両30のみで診断を行うスタンドアロンシステムを構築することが可能である。具体的には、サーバ10と同等の機能を車両30の電子制御装置33に組み込んでもよいし、電子制御装置33から独立した制御装置を車両30に搭載してもよく、あるいは既存の車載装置(例えば、車両用カーナビゲーションシステムやディジタルタコグラフ装置等)を利用してサーバ10の機能を実現してもよい。
また、上述の実施形態では、運転行動に関する診断結果を運転診断結果出力部11や車載ディスプレイ等に表示させる制御を説明したが、診断結果の活用手法はこれに限定されない。例えば、診断結果に基づいて運転者に注意喚起(報知ランプを点灯させ、警告音を発する等)を促してもよいし、あるいは診断結果に基づいて車両30の挙動を補正する(駆動力,制動力を増減制御する等)こととしてもよい。
なお、上述の実施形態では、車速及び位置の関係についての実際のパターンと理想的なパターンとを照合,比較する診断手法を例示した。一方、これらのパラメータに加えて、車両30の加速度やヨーレイト,エンジン回転数等を利用して、実際のパターンと理想的なパターンとを照合,比較する診断手法を採用してもよい。
上述の実施形態における「理想走行情報」は予め設定された固定的な情報である必要はなく、車両30のユーザにより、データのアップデートにより変更可能である。例えば、一時停止すべき位置の情報を新たに追加して理想走行情報を再定義するような制御構成を追加してもよい。あるいは、一時停止ではなく、所定速度で走行すべき位置,区間の情報を新たに追加して、追加された位置,区間での運転行動を含めて診断する制御構成としてもよい。
上述の実施形態では、交差点通行時の運転状態を診断するものを例示したが、診断対象は交差点通行時の運転状態に限定されない。例えば、車両30が踏切を通行する際の運転状態を診断してもよいし、ランプウェイを走行する際の運転状態を診断してもよい。
このように、車両30が通行可能な様々な走行環境(道路)が診断対象となりうる。したがって、上述の実施形態における「理想走行情報」は、走行環境(道路)に応じた車速及び位置の関係を定義したものであればよく、「実走行情報」は、車両30が実際に走行したときの(道路通行時における)実車速及び位置の関係を表すものであればよい。
[8.付記]
以上の実施例及び変形例に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
道路の状況に応じた車速及び位置の関係を定義した理想走行情報を記憶する記憶部と、
車両の道路通行時における実車速及び位置の関係を表す実走行情報を生成する生成部と、
前記理想走行情報に対する前記実走行情報の相関の高さが所定値を超える照合条件を特定する条件特定部と、
前記条件特定部で特定された照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との類似度に基づき、前記車両の運転者の運転行動を診断する診断部と、を備えた
ことを特徴とする、運転診断装置。
(付記2)
前記条件特定部が、前記照合条件として、前記実走行情報に含まれる位置を変化させたときに前記理想走行情報との相関が最も高まる条件を特定する
ことを特徴とする、付記1記載の運転診断装置。
(付記3)
前記条件特定部で特定された照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との比較により、前記車両の一時停止位置を特定する停止位置特定部を備え、
前記診断部が、前記停止位置特定部で特定された前記一時停止位置での前記類似度に基づき、前記運転行動を診断する
ことを特徴とする、付記1又は2記載の運転診断装置。
(付記4)
前記診断部による診断結果を前記一時停止位置の種類毎に記憶する第二記憶部と、
前記第二記憶部に記憶された前記診断結果と前記種類との関係に基づき、前記種類毎の前記運転行動の傾向を診断する傾向診断部と、を備えた
ことを特徴とする、付記3記載の運転診断装置。
(付記5)
前記診断部での診断結果をその診断に係る道路と関連付けて記憶する第三記憶部と、
前記第三記憶部に記憶された前記診断結果と前記道路との関係に基づき、前記道路における前記運転行動の傾向を診断する第二傾向診断部と、を備えた
ことを特徴とする、付記3又は4記載の運転診断装置。
(付記6)
路面標示又は固定構造物と前記車両との相対位置に基づき、前記照合条件を補正する第二条件特定部を備えた
ことを特徴とする、付記1〜5の何れか1項に記載の運転診断装置。
(付記7)
複数の交差点の中から前記車両が通過した交差点を特定する交差点特定部を備え、
前記記憶部が、前記理想走行情報を交差点毎に記憶するとともに、
前記生成部が、前記交差点特定部で特定された交差点での実走行情報を生成する
ことを特徴とする、付記1〜6の何れか1項に記載の運転診断装置。
(付記8)
前記記憶部が、視認対象の視認性に応じて分類される複数の交差点パターン毎に前記理想走行情報を記憶する
ことを特徴とする、付記7記載の運転診断装置。
(付記9)
前記診断部が、前記理想走行情報のグラフと前記実走行情報のグラフとの相関又は類似度に基づき、前記車両の運転者の運転行動を診断する
ことを特徴とする、付記1〜8の何れか1項に記載の運転診断装置。
(付記10)
道路の状況に応じた車速及び位置の関係を定義した理想走行情報に基づき、前記車両の交差点通行時の運転行動を診断する運転診断方法であって、
車両の道路通行時における実車速及び位置の関係を表す実走行情報を生成し、
前記理想走行情報に対する前記実走行情報の相関の高さが所定値を超える照合条件を特定し、
前記照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との類似度に基づき、前記運転行動を診断する
ことを特徴とする、運転診断方法。
(付記11)
前記照合条件として、前記実走行情報に含まれる位置を変化させたときに前記理想走行情報との相関が最も高まる条件を特定する
ことを特徴とする、付記10記載の運転診断方法。
(付記12)
前記照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との比較により、前記車両の一時停止位置を特定し、
特定された前記一時停止位置での前記類似度に基づき、前記運転行動を診断する
ことを特徴とする、付記10又は11記載の運転診断方法。
(付記13)
前記診断結果を前記一時停止位置の種類毎に記憶し、
記憶された前記診断結果と前記種類との関係に基づき、前記種類毎の前記運転行動の傾向を診断する
ことを特徴とする、付記12記載の運転診断方法。
(付記14)
前記診断結果をその診断に係る道路と関連付けて記憶し、
記憶された前記診断結果と前記道路との関係に基づき、前記道路における前記運転行動の傾向を診断する
ことを特徴とする、付記12又は13記載の運転診断方法。
(付記15)
路面標示又は固定構造物と前記車両との相対位置に基づき、前記照合条件を補正する
ことを特徴とする、付記10〜14の何れか1項に記載の運転診断方法。
(付記16)
複数の交差点についての前記理想走行情報が交差点毎に定義されたものに基づき、前記車両の交差点通行時の運転行動を診断する運転診断方法であって、
複数の交差点の中から前記車両が通過した交差点を特定交差点として特定し、
前記特定交差点での実走行情報を生成する
ことを特徴とする、付記10〜15の何れか1項に記載の運転診断方法。
(付記17)
前記理想走行情報には、視認対象の視認性に応じて分類される複数の交差点パターン毎が記録されている
ことを特徴とする、付記16記載の運転診断方法。
(付記18)
前記理想走行情報のグラフと前記実走行情報のグラフとの相関又は類似度に基づき、前記車両の運転者の運転行動を診断する
ことを特徴とする、付記10〜17の何れか1項に記載の運転診断方法。
(付記19)
道路の状況に応じた車速及び位置の関係を定義した理想走行情報に基づき、前記車両の交差点通行時の運転行動を診断するプログラムであって、
車両の道路通行時における実車速及び位置の関係を表す実走行情報を生成し、
前記理想走行情報に対する前記実走行情報の相関の高さが所定値を超える照合条件を特定し、
前記照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との類似度に基づき、前記運転行動を診断する
処理をコンピュータに実行させる、プログラム。
(付記20)
前記照合条件として、前記実走行情報に含まれる位置を変化させたときに前記理想走行情報との相関が最も高まる条件を特定する
処理をコンピュータに実行させる、付記19記載のプログラム。
(付記21)
前記照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との比較により、前記車両の一時停止位置を特定し、
特定された前記一時停止位置での前記類似度に基づき、前記運転行動を診断する
処理をコンピュータに実行させる、付記19又は20記載のプログラム。
(付記22)
前記診断結果を前記一時停止位置の種類毎に記憶し、
記憶された前記診断結果と前記種類との関係に基づき、前記種類毎の前記運転行動の傾向を診断する
処理をコンピュータに実行させる、付記21記載のプログラム。
(付記23)
前記診断結果をその診断に係る交差点と関連付けて記憶し、
記憶された前記診断結果と前記交差点との関係に基づき、前記交差点における前記運転行動の傾向を診断する
処理をコンピュータに実行させる、付記21又は22記載のプログラム。
(付記24)
路面標示又は固定構造物と前記車両との相対位置に基づき、前記照合条件を補正する
処理をコンピュータに実行させる、付記19〜23の何れか1項に記載のプログラム。
(付記25)
複数の交差点についての前記理想走行情報が交差点毎に定義されたものに基づき、前記車両の交差点通行時の運転行動を診断するプログラムであって、
複数の交差点の中から前記車両が通過した交差点を特定交差点として特定し、
前記特定交差点での実走行情報を生成する
処理をコンピュータに実行させる、付記19〜24の何れか1項に記載のプログラム。
(付記26)
前記理想走行情報には、視認対象の視認性に応じて分類される複数の交差点パターン毎が記録されている
ことを特徴とする、付記25記載のプログラム。
(付記27)
前記理想走行情報のグラフと前記実走行情報のグラフとの相関又は類似度に基づき、前記車両の運転者の運転行動を診断する
ことを特徴とする、付記19〜26の何れか1項に記載のプログラム。
10 サーバ(運転診断装置)
11 運転診断結果出力部
12 理想運転情報記憶部(記憶部)
13 診断履歴記憶部
13a 種類毎記憶部(第二記憶部)
13b 場所毎記憶部(第三記憶部)
14 運転診断部
20 交差点周辺運転行動診断部
21 診断制御部
22 診断対象交差点特定部(交差点特定部)
23 詳細距離速度相関データ生成部(生成部)
24 理想実走詳細位置条件補正部(条件特定部)
25 カメラ補正部(第二条件特定部)
26 理想実走比較診断部(停止位置特定部,診断部)
27 履歴診断部(傾向診断部,第二傾向診断部)
30 車両

Claims (11)

  1. 道路の状況に応じた車速及び位置の関係を定義した理想走行情報を記憶する記憶部と、
    車両の道路通行時における実車速及び位置の関係を表す実走行情報を生成する生成部と、
    前記理想走行情報に対する前記実走行情報の相関の高さが所定値を超える照合条件を特定する条件特定部と、
    前記条件特定部で特定された照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との類似度に基づき、前記車両の運転者の運転行動を診断する診断部と、を備えた
    ことを特徴とする、運転診断装置。
  2. 前記条件特定部が、前記照合条件として、前記実走行情報に含まれる位置を変化させたときに前記理想走行情報との相関が最も高まる条件を特定する
    ことを特徴とする、請求項1記載の運転診断装置。
  3. 前記条件特定部で特定された照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との比較により、前記車両の一時停止位置を特定する停止位置特定部を備え、
    前記診断部が、前記停止位置特定部で特定された前記一時停止位置での前記類似度に基づき、前記運転行動を診断する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の運転診断装置。
  4. 前記診断部による診断結果を前記一時停止位置の種類毎に記憶する第二記憶部と、
    前記第二記憶部に記憶された前記診断結果と前記種類との関係に基づき、前記種類毎の前記運転行動の傾向を診断する傾向診断部と、を備えた
    ことを特徴とする、請求項3記載の運転診断装置。
  5. 前記診断部での診断結果をその診断に係る道路と関連付けて記憶する第三記憶部と、
    前記第三記憶部に記憶された前記診断結果と前記道路との関係に基づき、前記道路における前記運転行動の傾向を診断する第二傾向診断部と、を備えた
    ことを特徴とする、請求項3又は4記載の運転診断装置。
  6. 路面標示又は固定構造物と前記車両との相対位置に基づき、前記照合条件を補正する第二条件特定部を備えた
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の運転診断装置。
  7. 複数の交差点の中から前記車両が通過した交差点を特定する交差点特定部を備え、
    前記記憶部が、前記理想走行情報を交差点毎に記憶するとともに、
    前記生成部が、前記交差点特定部で特定された交差点での実走行情報を生成する
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の運転診断装置。
  8. 前記記憶部が、視認対象の視認性に応じて分類される複数の交差点パターン毎に前記理想走行情報を記憶する
    ことを特徴とする、請求項7記載の運転診断装置。
  9. 前記診断部が、前記理想走行情報のグラフと前記実走行情報のグラフとの相関又は類似度に基づき、前記車両の運転者の運転行動を診断する
    ことを特徴とする、請求項1〜8の何れか1項に記載の運転診断装置。
  10. 道路の状況に応じた車速及び位置の関係を定義した理想走行情報に基づき、車両の道路通行時の運転行動を診断する運転診断方法であって、
    前記車両の実車速及び位置の関係を表す実走行情報を生成し、
    前記理想走行情報に対する前記実走行情報の相関の高さが所定値を超える照合条件を特定し、
    特定された照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との類似度に基づき、前記運転行動を診断する
    ことを特徴とする、運転診断方法。
  11. 道路の状況に応じた車速及び位置の関係を定義した理想走行情報に基づき、車両の道路通行時の運転行動を診断するプログラムであって、
    前記車両の実車速及び位置の関係を表す実走行情報を生成し、
    前記理想走行情報に対する前記実走行情報の相関の高さが所定値を超える照合条件を特定し、
    特定された照合条件下での前記理想走行情報と前記実走行情報との類似度に基づき、前記運転行動を診断する
    処理をコンピュータに実行させる、プログラム。
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