JP2014228183A - ボイラシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】要求負荷の変動に対する燃焼状態の追従性をより向上可能なボイラシステムを提供すること。
【解決手段】燃焼率を変更して燃焼可能な複数のボイラ20を備えるボイラ群2と、要求負荷に応じてボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4と、を備えるボイラシステム1であって、制御部4は、要求負荷が第1閾値を上回った場合に、給蒸していないボイラ20に対して、給蒸開始のための起蒸指示を行う起蒸指示部41と、起蒸指示が行われてからボイラ20が給蒸可能になったと判定されるまでの間に要求負荷が第2閾値を下回った場合に、起蒸指示を取り消す起蒸取消部43と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、ボイラシステムに関する。
従来、複数のボイラを燃焼させて蒸気を発生させるボイラシステムとして、ボイラの燃焼量を連続的に増減させて蒸気の発生量を制御する、いわゆる比例制御方式のボイラシステムが提案されている。
例えば、特許文献1には、ボイラを、台数増加負荷ゾーン(例えば燃焼率80%以上)、最適運転負荷ゾーン(例えば燃焼率50%〜80%)及び台数減少負荷ゾーン(例えば燃焼率50%未満)の3つの負荷ゾーンに区分し、ボイラが台数増加負荷ゾーンで燃焼している場合に燃焼させるボイラの台数を増加させ、ボイラが台数減少負荷ゾーンで燃焼している場合に燃焼させるボイラの台数を減少させる比例制御ボイラの制御方法が提案されている。そして、この特許文献1で提案された比例制御ボイラの制御方法では、燃焼させるボイラの台数の増減を行った後には、燃焼しているすべてのボイラを均等な燃焼率で運転させている。
特開平11−132405号公報
ところで、燃焼させるボイラの台数を増加させる場合、燃焼を停止している燃焼停止ボイラに蒸気供給を開始させる起蒸指示を出してから実際に蒸気供給を開始するまでに、一定の時間を必要とする。即ち、燃焼停止ボイラに起蒸指示が出された場合、まず、燃焼停止ボイラは、プレパージを行ってボイラの内部に残存する燃料の未燃焼成分を除去する。次いで、プレパージが完了した後に、燃料を燃焼させて蒸気の生成を開始する。
そのため、従来の手法においても、要求負荷が台数増加負荷ゾーンに対応する燃焼率に到達し、燃焼させるボイラの台数を増加させる場合、燃焼停止ボイラが起蒸指示を受けてから実際に蒸気供給を開始するまでには、一定の時間がかかる。
その結果、燃焼停止ボイラに起蒸指示が出されてから燃焼停止ボイラが蒸気供給を開始するまでの間に、要求負荷が台数増加負荷ゾーンにおける燃焼率を下回った場合には、新たに蒸気供給を開始させなくてもよいボイラの起蒸準備を継続させてしまうことになる。
従って、本発明は、要求負荷の変動に対する燃焼状態の追従性をより向上可能なボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明は、燃焼率を変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、前記制御部は、要求負荷が第1閾値を上回った場合に、複数の前記ボイラのうち給蒸していないボイラである停止ボイラに対して、給蒸開始のための起蒸指示を行う起蒸指示部と、前記起蒸指示を受けた停止ボイラが給蒸可能になったかを判定する判定部と、前記起蒸指示部により起蒸指示が行われてから前記判定部により停止ボイラが給蒸可能になったと判定されるまでの間に要求負荷が第2閾値を下回った場合に、前記起蒸指示を取り消す起蒸取消部と、を備えるボイラシステムに関する。
また、本発明は、燃焼率を変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、前記制御部は、要求負荷が第1閾値を上回った場合に、複数の前記ボイラのうち給蒸していないボイラである停止ボイラに対して、給蒸開始のための起蒸指示を行う起蒸指示部と、前記起蒸指示を受けた停止ボイラの燃焼の有無を判定する判定部と、前記起蒸指示部により起蒸指示が行われてから前記判定部により前記停止ボイラが燃焼したと判定されるまでの間に要求負荷が第2閾値を下回った場合に、前記起蒸指示を取り消す起蒸取消部と、を備えるボイラシステムに関する。
また、前記制御部は、前記起蒸指示部により起蒸指示が出されてからの時間を計時する計時部を更に備え、前記判定部は、前記計時部により計時された時間に基づいて前記判定を行うこととしてもよい。
なお、前記第1閾値及び前記第2閾値は同一であってもよく、また、前記第1閾値に相当する要求負荷が前記第2閾値に相当する要求負荷よりも高くてもよい。
本発明によれば、起蒸指示が出されたものの未だ給蒸できていない状態において要求負荷が減少した場合には、ボイラの起動を取り消せるので、新たに燃焼を開始させなくてもよいボイラが燃焼することを防げる。よって、要求負荷の変動に対するボイラ群の燃焼状態の追従性をより向上することができる。
本発明の実施形態に係るボイラシステムの概略を示す図である。 ボイラ群の概略を示す図である。 制御部の構成を示す機能ブロック図である。 要求負荷と起蒸指示の取り消しとの関係を示す説明図である。
以下、本発明のボイラシステムの好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明のボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。ボイラシステム1は、複数(5台)のボイラ20を含むボイラ群2と、これら複数のボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
ボイラ群2は、蒸気使用設備18に供給する蒸気を生成する。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20に接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気圧センサ7は、信号線13を介して、台数制御装置3に電気的に接続されている。蒸気圧センサ7は、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(ボイラ群2で発生した蒸気の圧力)を測定し、測定した蒸気圧に係る信号(蒸気圧信号)を、信号線13を介して台数制御装置3に送信する。
台数制御装置3は、信号線16を介して、複数のボイラ20と電気的に接続されている。この台数制御装置3は、蒸気圧センサ7により測定される蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧に基づいて、各ボイラ20の燃焼状態を制御する。台数制御装置3の詳細については、後述する。
以上のボイラシステム1は、ボイラ群2で発生させた蒸気を、蒸気ヘッダ6を介して、蒸気使用設備18に供給可能とされている。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御装置3は、この蒸気消費量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20の燃焼状態を制御する。
具体的には、蒸気使用設備18の需要の増大により要求負荷(蒸気消費量)が増加し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量(後述の出力蒸気量)が不足すれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が減少することになる。一方、蒸気使用設備18の需要の低下により要求負荷(蒸気消費量)が減少し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が過剰になれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が増加することになる。従って、ボイラシステム1は、蒸気圧センサ7により測定された蒸気圧の変動に基づいて、要求負荷の変動をモニターすることができる。そして、ボイラシステム1は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧に基づいて、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)に応じて必要とされる蒸気量である必要蒸気量を算出する。
ここで、本実施形態のボイラシステム1を構成する複数のボイラ20について説明する。図2は、本実施形態に係るボイラ群2の概略を示す図である。
本実施形態のボイラ20は、燃焼率を連続的に変更して燃焼可能な比例制御ボイラからなる。
比例制御ボイラとは、少なくとも、最小燃焼状態S1(例えば、燃焼率の20%の燃焼状態)から最大燃焼状態S2の範囲で、燃焼率が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼率を調整するようになっている。
また、燃焼率を連続的に制御するとは、後述のローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、ボイラ20の出力(燃焼率)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
本実施形態では、ボイラ20の燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更は、ボイラ20(バーナ)の燃焼をオン/オフすることで制御される。そして、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、燃焼率が連続的に制御可能となっている。
より具体的には、複数のボイラ20それぞれには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量Uが設定されている。これにより、ボイラ20は、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、単位蒸気量U単位で、蒸気量を変更可能となっている。
単位蒸気量Uは、ボイラ20の最大燃焼状態S2における蒸気量(最大蒸気量)に応じて適宜設定できるが、ボイラシステム1における出力蒸気量の必要蒸気量に対する追従性を向上させる観点から、ボイラ20の最大蒸気量の0.1%〜20%に設定されることが好ましく、1%〜10%に設定されることがより好ましい。
なお、出力蒸気量とは、ボイラ群2により出力される蒸気量を示し、この出力蒸気量は、複数のボイラ20それぞれから出力される蒸気量の合計値により表される。
また、複数のボイラ20には、それぞれ優先順位が設定されている。優先順位は、燃焼指示や燃焼停止指示を行うボイラ20を選択するために用いられる。優先順位は、例えば整数値を用いて、数値が小さいほど優先順位が高くなるよう設定することができる。図2に示すように、ボイラ20の1号機〜5号機のそれぞれに「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている場合、1号機の優先順位が最も高く、5号機の優先順位が最も低い。この優先順位は、通常の場合、後述の制御部4の制御により、所定の時間間隔(例えば、24時間間隔)で変更される。
また、ボイラ群2には、燃焼するボイラの台数を決定するための増加基準閾値(第1閾値)が設定されている。増加基準閾値は、任意の情報を用いることとしてもよく、例えば、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率であってもよく、また、急激な負荷変動に対応して短時間に増加させられる余力の蒸気量を示す変動蒸気量を用いることとしてもよい。
燃焼率を用いる場合、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率が増加基準閾値(例えば、燃焼状態にあるボイラ20が1台の場合は50%、2台の場合は100%、3台の場合は150%等)に達すると、停止していたボイラ20が燃焼を開始しボイラ20の台数を増加する。また、変動蒸気量を用いる場合、燃焼状態にあるボイラ20の余力の和が変動蒸気量を下回ると、停止していたボイラ20が燃焼を開始しボイラ20の台数を増加する。
以上のボイラ20は、図1に示すように、燃焼が行われるボイラ本体21と、ボイラ20の燃焼状態を制御するローカル制御部22と、を備える。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される台数制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータが挙げられる。
次に、台数制御装置3の詳細について説明する。
台数制御装置3は、蒸気圧センサ7からの蒸気圧信号に基づいて、要求負荷に応じたボイラ群2の必要燃焼量、及び必要燃焼量に対応する各ボイラ20の燃焼状態を算出し、各ボイラ20(ローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置3は、図1に示すように、記憶部5と、制御部4と、を備える。
記憶部5は、台数制御装置3(制御部4)の制御により各ボイラ20に対して行われた指示の内容や、各ボイラ20から受信した燃焼状態等の情報、複数のボイラ20の優先順位の設定の情報、優先順位の変更(ローテーション)に関する設定の情報、ボイラ群2の増加基準閾値に関する設定の情報等を記憶する。
制御部4は、信号線16を介して各ボイラ20に各種の指示を行ったり、各ボイラ20から各種のデータを受信したりして、5台のボイラ20の燃焼状態や優先順位を制御する。各ボイラ20は、台数制御装置3から燃焼状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って当該ボイラ20を制御する。
ここで、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)が増大すると、増加基準閾値との関係から、制御部4は、燃焼停止状態S0にあるボイラ20の燃焼を開始し、燃焼状態にあるボイラ20の台数を増加する。このとき、蒸気供給を開始させる起蒸指示を出してからボイラ20が実際に蒸気供給を開始するまでには、一定の時間を必要とする。
具体的には、燃焼を開始する前の燃焼準備に要する時間(即ちボイラ20の内部に滞留した可燃成分を除去するプレパージ等に要する時間)に加え、燃焼を開始した後の給蒸準備に要する時間(即ち燃焼に伴いボイラ20の缶水が沸騰し、発生した蒸気が蒸気ヘッダ6に供給されるまでに要する時間)を必要とする。
この燃焼準備や給蒸準備に要する一定の時間の間に、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)が減少し燃焼状態にあるボイラ20の台数を増加する必要がなくなった場合、起蒸指示を取り消すことが好ましい。
そこで、図3に示すように、制御部4は、起蒸指示部41と、判定部42と、起蒸取消部43と、を含んで構成される。なお、図3は、制御部4の構成を示す機能ブロック図である。
起蒸指示部41は、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)が増大し増加基準閾値(第1閾値)に達すると、燃焼停止状態S0にあるボイラ20に対して蒸気供給(給蒸)を開始するための起蒸指示を行う。一例として増加基準閾値として燃焼率を用いる場合、要求負荷の増大に伴い燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率が上昇し増加基準閾値に達すると、起蒸指示部41は、燃焼停止状態S0にあるボイラ20に対して起蒸指示を行う。
判定部42は、起蒸指示を行ったボイラ20が給蒸可能になったか否かを判定する。ここで、給蒸可否の判定はボイラ20から発生する蒸気圧力に基づいて行うことができ、一例として、判定部42は、ボイラ20から発生する蒸気圧力が、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力よりも蒸気管11の圧力損失分高くなると、当該ボイラ20が給蒸可能になったと判定する。
また、このような給蒸可否の判定は、台数制御装置3の制御部4ではなく、ボイラ20のローカル制御部22により行うこととしてもよい。ローカル制御部22が給蒸可否の判定を行う場合、ローカル制御部22から所定の通知を受けることで、台数制御装置3の制御部4がボイラ20の給蒸完了を把握する。即ち、ボイラ20が給蒸可能になったことをローカル制御部22が判定すると、ローカル制御部22が給蒸完了の旨を台数制御装置3に通知することで、制御部4(判定部42)がボイラ20の給蒸可否の判定を行う。
また、給蒸可能になったか否かの判定は、起蒸指示を行ってから経過した時間に基づいて行うこととしてもよい。そこで、判定部42は、起蒸指示が出されてからの時間を計時する計時部421を備えることとしてもよい。このとき、制御部4の記憶部3には、給蒸可能になるまでに要する一定の時間が設定時間として記憶され、判定部42は、計時部421が計時した時間が記憶された設定時間に達したか否かにより給蒸可能になったか否かの判定を行う。
起蒸取消部43は、起蒸指示が行われてから判定部42によりボイラ20が給蒸可能になったと判定されるまでの間に、要求負荷が減少し所定閾値(第2閾値)を下回ると当該ボイラ20に対する起蒸指示を取り消す。なお、この所定閾値は、起蒸指示を取り消すための閾値であることから、以下では起蒸取消閾値と呼ぶことがある。また、起蒸取消閾値は、増加基準閾値と同様に、任意の情報を用いることとしてもよく、例えば、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率であってもよく、ボイラ群2から出力される蒸気量であってもよい。
一例として起蒸取消閾値として燃焼率を用いる場合、起蒸指示を行ったボイラ20が給蒸可能になるまでの間に、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率が起蒸取消閾値を下回ると、起蒸取消部43は、ボイラ20に対する起蒸指示を取り消す。
以上のような構成の制御部4によれば、起蒸指示を行ったボイラ20が給蒸可能になるまでの一定の時間の間に要求負荷が減少すると、燃焼させる必要のないボイラ20の起動を取り消すことができる。ところで、給蒸可能になるまでの一定の時間には、上述のように燃焼開始前の燃焼準備や燃焼開始後の給蒸準備が含まれるが、バーナをオン(着火)する等してボイラ20の燃焼を開始した後は、起蒸準備を取り消さず継続させることが好ましいとも考えられる。
そこで、判定部42は、起蒸指示を行ったボイラ20が給蒸可能になったか否かではなく、起蒸指示を行ったボイラ20が燃焼を開始したか否かを判定することとしてもよい。
このような構成では、判定部42は、起蒸指示部41が起蒸指示を行ったボイラ20の燃焼の有無を判定する。ボイラ20の燃焼の有無の判定は、ボイラ20のローカル制御部22から送信されるボイラ20の実際の燃焼状態(バーナのオン/オフ)に基づいて行うことができる。
また、ボイラ20の燃焼の有無の判定は、起蒸指示を行ってから経過した時間に基づいて行うこととしてもよい。即ち、制御部4の記憶部3に、燃焼準備に要する時間を設定時間として記憶しておき、判定部42は、計時部421が計時した時間が記憶された設定時間に達したか否かによりボイラ20の燃焼の有無の判定を行う。
判定部42が給蒸可否ではなく燃焼の有無を判定する場合、起蒸取消部43は、判定部42により起蒸指示を行ったボイラ20が燃焼したと判定されるまでの間に要求負荷が起蒸取消閾値(第2閾値)を下回ると、ボイラ20に対する起蒸指示を取り消す。
続いて、図4を参照して、起蒸取消部43による起蒸指示の取り消しの概要を説明する。図4は、要求負荷と起蒸指示の取り消しとの関係を示す説明図である。なお、図4において、縦軸の要求負荷は、燃焼状態にあるボイラ20の燃焼率を示す。また、図4において、時間T2は、起蒸指示を行ったボイラ20が給蒸可能になるタイミング、又は起蒸指示を行ったボイラ20が燃焼したタイミングを示す。
図4(A)を参照して、時間0から時間T1において増加基準閾値を下回っていた要求負荷(燃焼率)は、時間T1において増加基準閾値まで上昇している。そこで、時間T1において、起蒸指示部41は、燃焼停止状態S0にあるボイラ20のうち最も優先順位の高いボイラ20に対して起蒸指示を行う。この起蒸指示に伴い、ボイラ20ではプレパージ等の燃焼準備を開始する。
時間T1から時間T2までの間(即ち、起蒸指示を行ったボイラ20が給蒸可能になったと判定部42が判定するまでの間、又は起蒸指示を行ったボイラ20が燃焼したと判定部42が判定するまでの間)起蒸取消部43は、要求負荷(燃焼率)が起蒸取消閾値を下回るか否かを監視する。
図4(A)において、パターンP1では、時間T1から時間T2までの間、要求負荷(燃焼率)が起蒸取消閾値を上回っている。そのため、パターンP1では、起蒸取消部43は起蒸指示を取り消すことなく、ボイラ20は燃焼を継続し、結果、燃焼状態にあるボイラ20の台数が増加する。
他方、パターンP2では、時間T2よりも前の時間T1aのタイミングで、要求負荷(燃焼率)が起蒸取消閾値を下回る。そのため、パターンP2では、起蒸取消部43は、要求負荷が起蒸取消閾値を下回った時間T1aのタイミングで起蒸指示を取り消す。その結果、ボイラ20は燃焼を停止し、燃焼状態にあるボイラ20の台数が増加しない。
ところで、図4(A)では、増加基準閾値と起蒸取消閾値とを同一の閾値としているため、要求負荷が増加基準閾値の近辺を前後すると、起蒸指示と取り消しとが繰り返されてしまう。そこで、図4(B)に示すように、ボイラ20に対する起蒸指示を行う増加基準閾値(第1閾値)と、起蒸指示を取り消す起蒸取消閾値(第2閾値)とを異ならせることとしてもよい。なお、繰り返し防止の観点から、増加基準閾値に相当する要求負荷は、起蒸取消閾値に相当する要求負荷よりも高いことが好ましい。
図4(B)のパターンP2を参照して、時間T1aにおいて要求負荷(燃焼率)が増加基準閾値(第1閾値)を下回るものの、未だ起蒸取消閾値(第2閾値)を上回っているため、起蒸取消部43は、時間T1aのタイミングでは、起蒸指示を取り消さない。その後、要求負荷(燃焼率)が更に減少し時間T1bにおいて起蒸取消閾値(第2閾値)を下回ると、この時間T1bのタイミングで起蒸取消部43は、ボイラ20に対する起蒸指示を取り消す。これにより、要求負荷(燃焼率)が増加基準閾値(第1閾値)の近辺を前後したとしても、起蒸指示と取り消しとが繰り返されることを防止できる。
以上説明した本実施形態のボイラシステム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)本実施形態のボイラシステム1においては、制御部4の起蒸指示部41は、要求負荷が増大し増加基準閾値(第1閾値)を上回ると燃焼停止状態S0のボイラ20に対して起蒸指示を行う。このとき、起蒸指示が行われたボイラ20は、実際に蒸気を供給可能になるまで一定の時間が必要になるところ、この一定の時間内に要求負荷が減少し起蒸取消閾値(第2閾値)を下回ると、制御部4の起蒸取消部43は、ボイラ20に対して行った起蒸指示を取り消す。これにより、起蒸指示が出されたものの未だ給蒸できていない状態において要求負荷が減少した場合にボイラ20の起動を取り消せるので、新たに燃焼を開始させなくてもよいボイラ20を燃焼してしまうことを防止できる。よって、要求負荷の変動に対するボイラ群2の燃焼状態の追従性をより向上することができる。
(2)また、起蒸指示の取り消しは、ボイラ20が給蒸可能になる前に要求負荷が減少し起蒸取消閾値(第2閾値)を下回った場合ではなく、ボイラ20の燃焼が開始(着火)する前に要求負荷が減少し起蒸取消閾値(第2閾値)を下回った場合に行うこととしてもよい。このような構成においても、新たに燃焼を開始させなくてもよいボイラ20を燃焼してしまうことを防止でき、要求負荷の変動に対するボイラ群2の燃焼状態の追従性をより向上することができる。加えて、一度開始したボイラ20の燃焼を直ぐに停止することがなく、燃焼用の燃料を無駄にすることがない。
(3)なお、判定部42による判定は、起蒸指示が行われてからの時間を計時する計時部421により行うこととしてもよい。これにより、制御部4は、起蒸指示が出されてからの時間に基づいてボイラ20の燃焼状態を把握することができ、ボイラ20の燃焼状態に応じて適切にボイラ20の起動を取り消せるので、要求負荷の変動に対するボイラ群2の燃焼状態の追従性をより向上することができる。
(4)(5)また、本実施形態のボイラシステム1では、ボイラ20に対して起蒸指示を行う第1閾値と起蒸指示を取り消す第2閾値とを同一にしてもよく、また、第1閾値に相当する要求負荷のほうが第2閾値に対する要求負荷よりも高くしてもよい。
なお、第1閾値に相当する要求負荷のほうが第2閾値に対する要求負荷よりも高くすることで、要求負荷が第1閾値の近辺を前後したとしても、起蒸指示と取り消しとが繰り返されることがなく好適である。
以上、本発明のボイラシステム1の好ましい一実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、複数のボイラ20を比例制御ボイラにより構成することとしているが、ボイラ20は比例制御ボイラに限らず、段階値制御ボイラにより構成することとしてもよい。尚、段階値制御ボイラとは、複数の段階的な燃焼位置を有し、燃焼を選択的にオン/オフしたり、炎の大きさを調整したりすること等により燃焼量を制御して、選択された燃焼位置に応じて燃焼量を段階的に増減可能なボイラである。一例として、複数のボイラ20を、燃焼停止位置、低燃焼位置及び高燃焼位置の3位置を有する3位置ボイラにより、構成することとしてもよい。もちろん、ボイラ20は、3位置に限らず、任意のN位置の燃焼位置を有することとしてもよい。
また、例えば、本実施形態では、本発明を、5台のボイラ20からなるボイラ群2を備えるボイラシステムに適用したが、これに限らない。即ち、本発明を、6台以上のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよく、また、2台のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよい。
1 ボイラシステム
2 ボイラ群
20 ボイラ
3 台数制御装置
4 制御部
41 起蒸指示部
42 判定部
421 計時部
43 起蒸取消部

Claims (5)

  1. 燃焼率を変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
    前記制御部は、
    要求負荷が第1閾値を上回った場合に、複数の前記ボイラのうち給蒸していないボイラである停止ボイラに対して、給蒸開始のための起蒸指示を行う起蒸指示部と、
    前記起蒸指示を受けた停止ボイラが給蒸可能になったかを判定する判定部と、
    前記起蒸指示部により起蒸指示が行われてから前記判定部により停止ボイラが給蒸可能になったと判定されるまでの間に要求負荷が第2閾値を下回った場合に、前記起蒸指示を取り消す起蒸取消部と、を備えるボイラシステム。
  2. 燃焼率を変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
    前記制御部は、
    要求負荷が第1閾値を上回った場合に、複数の前記ボイラのうち給蒸していないボイラである停止ボイラに対して、給蒸開始のための起蒸指示を行う起蒸指示部と、
    前記起蒸指示を受けた停止ボイラの燃焼の有無を判定する判定部と、
    前記起蒸指示部により起蒸指示が行われてから前記判定部により前記停止ボイラが燃焼したと判定されるまでの間に要求負荷が第2閾値を下回った場合に、前記起蒸指示を取り消す起蒸取消部と、を備えるボイラシステム。
  3. 前記制御部は、前記起蒸指示部により起蒸指示が出されてからの時間を計時する計時部を更に備え、
    前記判定部は、前記計時部により計時された時間に基づいて前記判定を行う、請求項1又は2に記載のボイラシステム。
  4. 前記第1閾値及び前記第2閾値は同一である、請求項1から3のいずれかに記載のボイラシステム。
  5. 前記第1閾値に相当する要求負荷は、前記第2閾値に相当する要求負荷よりも高い、請求項1から3のいずれかに記載のボイラシステム。
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