JP2011179730A - ボイラの多缶設置システム - Google Patents

ボイラの多缶設置システム Download PDF

Info

Publication number
JP2011179730A
JP2011179730A JP2010043611A JP2010043611A JP2011179730A JP 2011179730 A JP2011179730 A JP 2011179730A JP 2010043611 A JP2010043611 A JP 2010043611A JP 2010043611 A JP2010043611 A JP 2010043611A JP 2011179730 A JP2011179730 A JP 2011179730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
steam
pressure value
boiler
steam pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010043611A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5541780B2 (ja
Inventor
Mamoru Morimoto
守 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAMSON CO Ltd
Original Assignee
SAMSON CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAMSON CO Ltd filed Critical SAMSON CO Ltd
Priority to JP2010043611A priority Critical patent/JP5541780B2/ja
Publication of JP2011179730A publication Critical patent/JP2011179730A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5541780B2 publication Critical patent/JP5541780B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Abstract

【課題】台数制御を行っているボイラ多缶設置システムにおいて、蒸気供給の遅れによる蒸気圧力値の急低下を防止し、蒸気を安定的に供給することのできるボイラ多缶設置システムを提供する。
【解決手段】ボイラ1を複数台設置しておき、複数台のボイラで発生させた蒸気は一旦蒸気集合部5に集合させてから蒸気必要部へ供給しており、蒸気集合部5に設けた圧力検出装置4で検出した蒸気圧力値に基づき、優先順位の高いボイラから順に燃焼指令の出力を行う台数制御装置2を設けているボイラ多缶設置システムにおいて、台数制御装置2は、蒸気圧力値の上昇によってボイラの燃焼を停止する場合には蒸気圧力値の上昇に応じて1台ずつ燃焼を停止し、蒸気圧力値の上昇によってボイラ全缶の燃焼を停止した後に蒸気圧力値の低下によってボイラの燃焼を再開させる場合には、複数台のボイラで燃焼を開始させる制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は複数台の蒸気ボイラを設置しておき、蒸気集合部の蒸気圧力値に基づいて必要台数分のボイラを燃焼させる台数制御装置を設けているボイラ多缶設置システムに関するものである。
大型のボイラに換えて小型のボイラを複数台設置しておき、台数制御装置によってボイラの燃焼台数を制御することで蒸気の発生量を調節するボイラの多缶設置システムが広く普及している。蒸気ボイラの多缶設置システムでは、各ボイラで発生した蒸気を集合させる蒸気集合部に圧力検出装置を設けておき、圧力検出装置で検出した蒸気圧力値はボイラの燃焼台数を制御する台数制御装置へ出力する。台数制御装置では、蒸気集合部における蒸気圧力値に応じてボイラの燃焼台数を決定し、各ボイラに対して燃焼指令の出力を行う。台数制御装置では、蒸気圧力値に対応させてボイラの燃焼量を定めておき、検出した蒸気圧力値が低い場合にはボイラの燃焼台数又はボイラの燃焼量を多くすることで蒸気発生量を増加し、蒸気圧力値の上昇につれてボイラの燃焼台数又はボイラの燃焼量を少なくしていくことで蒸気発生量を減少させる。蒸気集合部の蒸気圧力値に応じてボイラ全体での燃焼量を増減することで、蒸気圧力値を所定の範囲内に保つ制御を行うことができる。
具体的には、台数制御装置では図5に記載しているように、蒸気圧力の調節範囲を複数の圧力帯に区分し、圧力帯ごとにボイラの燃焼状態を定めた燃焼パターンを設定しておく。多缶設置しているボイラが、高燃焼・低燃焼・停止の3位置で燃焼を制御するものであれば、台数制御装置では検出している蒸気圧力値に基づいて、高燃焼・低燃焼・停止をそれぞれ何台とするかを設定しておく。燃焼パターンでは、検出している蒸気圧力値が低圧側の圧力帯になるほど燃焼量が大きくなるように高燃焼・低燃焼・停止の各台数を定めておき、燃焼の優先順位が高いボイラから順に決定台数分のボイラを燃焼させる。
ボイラ多缶設置システムでは、ボイラ全体での燃焼量を増減することで、ボイラから供給する蒸気量を増減するものであるが、ボイラに対する燃焼指令の出力と、実際に蒸気発生量の変化が現れるまでの間には時間差が生じる。燃焼量を少なくする場合と、燃焼している状態から燃焼量を増加する場合ならば、比較的短時間で蒸気発生量を変化させることができる。しかし、ボイラの燃焼を開始する場合には、炉内に未燃分が残留した状態で着火することを防止するため、燃焼開始前に燃焼室内を換気するプレパージなど燃焼準備の工程が必要であって、燃焼準備工程を行った後でなければ燃焼を開始することができない。燃焼開始の指令を出力しても、燃焼準備中のボイラでは蒸気を発生することができないため、その間は蒸気圧力値が低下し続けることになる。
特に蒸気圧力値の上昇によってすべてのボイラで燃焼を停止している場合、どのボイラに燃焼開始の指令を出力しても、燃焼準備の工程を終了してからでないと燃焼を開始することができず、蒸気供給が遅れるために蒸気圧力値は大きく低下することになる。
蒸気圧力値が燃焼開始の圧力となり、稼働優先順位が第1位のボイラに燃焼指令を出力しても、第1位ボイラで燃焼準備工程を行っている間に蒸気圧力値がさらに低い側の圧力区分内へ低下すると、台数制御装置では稼働優先順位が第2位のボイラに対しても燃焼指令の出力を行う。蒸気圧力値が低下する速度が速い場合には、燃焼が始まる前に下位のボイラに対して順次燃焼指令の出力を行っていく。この場合、燃焼指令が出力されているボイラではまだ燃焼を行っていないために蒸気圧力値が低下しているのであるが、台数制御装置としては、ボイラに対して燃焼指令を出力しても蒸気圧力値が低下しているため、さらに燃焼量を増加しなければならないとの判断を行い、必要な蒸気量に対応する燃焼量よりも多く燃焼指令を出力することになる。その後にボイラが燃焼準備の工程を終了して次々と燃焼を開始すると、蒸気使用量に対して蒸気発生量が大幅に大きくなる。蒸気使用量よりも蒸気発生量が大幅に多いと、蒸気圧力値は急上昇することになる。
台数制御装置では、蒸気圧力値が上昇すればボイラの燃焼台数を削減することで蒸気発生量を削減していく。しかし蒸気圧力値の上昇が急激であれば、蒸気圧力値は圧力制御範囲の上限値以上にまで上昇し、その場合にはすべてのボイラで燃焼を停止することになる。ボイラ全缶の燃焼を停止すると、蒸気圧力値が低下して燃焼指令の出力を行っても、燃焼準備の工程が必要であるためにすぐには蒸気を発生させることができず、再び蒸気圧力値が急低下することになる。このようになると、蒸気圧力値が短時間で大きく変化し、ボイラは燃焼開始と燃焼停止を短時間で繰り返すハンチングを発生することになり、蒸気の安定供給ができなくなる。
特開2002−81606号には、ボイラ燃焼中や待機中での蒸気圧力変化の勾配を検出し、検出した勾配に基づいて燃焼量の変更や燃焼開始指示信号を早めに出力するという発明の記載がある。これは、燃焼量の切り換え信号出力時と燃焼量変更時の時間差を短くするものであり、蒸気圧力値の低下が急激であれば通常より早い段階で燃焼指令を出力することになるため、制御の遅れを少なくすることができるというものである。しかしこの場合でも、蒸気圧力値の変化に応じて順次燃焼量を切り換える信号を出力していくものであるため、過剰な制御による燃焼台数の急増と急減を繰り返すハンチングの発生を完全に防止するということはできなかった。
特開2002−81606号公報
本発明が解決しようとする課題は、台数制御を行っているボイラ多缶設置システムにおいて、蒸気供給の遅れによる蒸気圧力値の急低下を防止し、蒸気を安定的に供給することのできるボイラ多缶設置システムを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、ボイラを複数台設置しておき、複数台のボイラで発生させた蒸気は一旦蒸気集合部に集合させてから蒸気必要部へ供給しており、蒸気集合部に設けた圧力検出装置で検出した蒸気圧力値に基づき、優先順位の高いボイラから順に燃焼指令の出力を行う台数制御装置を設けているボイラ多缶設置システムにおいて、台数制御装置は、蒸気圧力値の上昇によってボイラの燃焼を停止する場合には蒸気圧力値の上昇に応じて1台ずつ燃焼を停止し、蒸気圧力値の上昇によってボイラ全缶の燃焼を停止した後に蒸気圧力値の低下によってボイラの燃焼を再開させる場合には、複数台のボイラで燃焼を開始させる制御を行うことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記のボイラ多缶設置システムにおいて、蒸気使用状況を算出しておき、台数制御装置は、ボイラの全缶燃焼停止状態から燃焼を再開する場合、蒸気使用状況に応じて燃焼を開始させるボイラの台数を変更する制御を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記のボイラ多缶設置システムにおいて、台数制御装置は、蒸気圧力値の上昇によって最後のボイラに対して燃焼停止の指令を出力する蒸気圧力値と、蒸気圧力値の低下によって最初のボイラに対して燃焼実施の指令を出力する蒸気圧力値は同じ値とし、その他の蒸気圧力値上昇によってボイラの燃焼量を減少する指令を出力する蒸気圧力値と、蒸気圧力値低下によってボイラの燃焼量を増加する指令を出力する蒸気圧力値は、それぞれ異なる値に設定していることを特徴とする。
本発明を実施することで、全缶燃焼停止とした状態から燃焼を開始する場合であっても、蒸気供給が遅れることによって蒸気圧力値が大幅に低下するということを防止でき、安定的な蒸気供給と、燃焼量増減頻度の低減を行うことができる。
本発明を実施するボイラと台数制御装置の構成図 実施例での蒸気圧力値の変化とボイラの運転状況を記した説明図 本発明での蒸気圧力値とボイラ燃焼状態を一覧化した説明図 従来制御での蒸気圧力値の変化とボイラの運転状況を記した説明図 従来制御での蒸気圧力値とボイラ燃焼状態を一覧化した説明図 第2の実施例での燃焼パターン選択状況を示した説明図
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明を実施するボイラと台数制御装置2の構成図である。実施例では1号缶・2号缶・3号缶からなる3台のボイラ1を設けており、各ボイラ1は共通の蒸気集合部5に接続する。各ボイラで発生した蒸気は前記蒸気集合部5に集合した後で蒸気使用装置側へ送るようにしており、蒸気集合部5に圧力検出装置4を設ける。各ボイラ1には運転制御装置3を設けており、各ボイラの運転制御は個々の運転制御装置3によって行う。運転制御装置3は、各ボイラ1の燃焼状態を定める台数制御装置2と接続しており、台数制御装置2からの燃焼指令に基づいて運転の制御を行う。
台数制御装置2は、圧力検出装置4で検出した蒸気圧力値に基づいて、各ボイラにおける燃焼量を決定する。台数制御装置2には、圧力検出装置4によって検出する蒸気圧力値に対応させてボイラの燃焼状態を設定しておき、決定した燃焼状態になるように各ボイラに対して燃焼指令を出力する。また、台数制御装置2は各ボイラに対して燃焼の優先順位を定めておき、優先順位の高いボイラから順に燃焼させるようにしている。ここでの優先順位は、1号缶のボイラを第1位、2号缶のボイラを第2位、3号缶のボイラを第3位としている。
蒸気圧力値とボイラの燃焼状態は、図3のように設定しておく。蒸気圧力値の調節範囲を複数の圧力区分に分割し、圧力区分毎に各ボイラの燃焼状態を定める。ボイラは高燃焼・低燃焼・燃焼停止の三位置で燃焼制御を行うものとし、最大の燃焼量である高燃焼をH、高燃焼の半分の燃焼量である低燃焼をL、燃焼停止を−で示している。蒸気圧力値が低くなるほどボイラの燃焼量を多くし、蒸気圧力値が高くなるとボイラの燃焼量を少なくすることで、蒸気圧力値を所定の範囲に保つ。蒸発量は、高燃焼1台の蒸気発生量が2t/h、低燃焼1台の蒸気発生量が1t/hであるとした場合の蒸気発生量を記しており、例えば蒸気圧力値が0.68MPaより低い場合には3台のボイラすべてが高燃焼となり、蒸気発生量は6t/hとなる。
圧力区分の設定は、蒸気圧力値が上昇していく場合と低下していく場合のそれぞれで設定しており、蒸気圧力値が圧力区分の境界付近にある場合に、検出蒸気圧力値のわずかな変動によって燃焼量の無駄な増減が発生することを防止する。例えば当初の蒸気圧力値が0.69MPaであって、3台のボイラが高燃焼を行っており、蒸気供給量が蒸気使用量よりも多いために蒸気圧力値が0.71MPaに上昇し、そのためにボイラの燃焼状態をH,H,HからH,H,Lに変更したところ、蒸気供給量の減少によって蒸気圧力値が0.69MPaに戻って安定したという場合を例に説明する。この場合、圧力低下時の圧力区分は圧力上昇時の圧力区分よりも低い圧力としているために、H,H,HからH,H,Lとした以降は、蒸気圧力値が0.68MPaに低下するまでH,H,Lであり、蒸気圧力値が0.69MPaであれば燃焼状態を変更する必要はない。そのため、燃焼量の増減頻度を少なくすることができる。
ただし、蒸気圧力値の上昇によって最後のボイラに対して燃焼停止の指令を出力する蒸気圧力値と、蒸気圧力値の低下によって最初のボイラに対して燃焼実施の指令を出力する蒸気圧力値は、どちらも0.90MPaであって同じ値としている。また、蒸気圧力値の変化によってボイラ全体での蒸気発生量を変更する場合、通常時は蒸気発生量が1t/hずつ変化するように燃焼状態を設定するが、ボイラ全缶を燃焼停止としている状態から蒸気圧力値の低下によって燃焼を開始する場合にのみ、2台のボイラで燃焼を開始して蒸気発生量を2t/h増加させるように設定している。
これは、ボイラでは低燃焼と高燃焼で燃焼量を変更する場合と燃焼を停止する場合は、比較的短い時間で燃焼量の変更が行えるが、燃焼停止から燃焼を開始する場合には、燃焼開始前に炉内を換気するプレパージなど燃焼準備の時間が必要であり、その分だけ蒸気の発生が遅れることによる。すべてのボイラで燃焼を停止していた状態で蒸気圧力値が低下した場合は、どのボイラも燃焼準備の工程を終了するまでは燃焼を開始することができず、燃焼の開始が遅れると、その間に蒸気圧力値が大きく低下するためである。本発明では、全缶燃焼停止の状態から蒸気圧力値の低下が発生した場合、早めに燃焼指令を出力することで燃焼の開始が遅れることを防止し、またその時点で複数台のボイラに対して燃焼開始の指令を出力することで、蒸気圧力値の大幅な低下を防止するようにしている。
図2は、本発明を実施している場合における蒸気圧力値、ボイラの運転状況、蒸気発生量の時間的変化を模式的に示したものである。図2の上段には、蒸気圧力値の変動状況、中段には台数制御装置2から各ボイラに対して出力する運転指令に基づいて行う各ボイラの運転状況、下段にはボイラ全体での蒸気発生量の変化を記載している。
図2では、燃焼優先順位が第1位と第2位である1号缶と2号缶が低燃焼を行い、3号缶は燃焼を停止している状態から始まっている。この時点での蒸気発生量は2t/hであって蒸気圧力値は上昇傾向にあり、時刻Aで蒸気圧力値は0.86MPaとなっている。蒸気圧力値が0.86MPaより高くなると、図3で定めているボイラの燃焼量はL,−,−となるため、時刻Aで2号缶の燃焼を停止している。時刻Aからは1号缶での低燃焼のみになって蒸気発生量は1t/hとなっているが、蒸気圧力値の上昇は継続している。時刻Bで蒸気圧力値が0.90MPaに達すると、1号缶の燃焼を停止することでボイラは全缶燃焼停止となり、蒸気発生量は0になる。
その後、ボイラからの蒸気供給がなくなったために蒸気圧力値は遅れ時間の後に低下しており、時刻Cで蒸気圧力値が0.90MPaより低くなると、台数制御装置2は、稼働優先順位が第1位である1号缶と、第2位である2号缶の両方に低燃焼の燃焼指令を出力し、ボイラの燃焼を開始して蒸気の供給を再開する。ただし、燃焼停止していたボイラでは、燃焼準備の工程を経なければ燃焼を開始できないため、1号缶と2号缶のボイラが実際に燃焼を開始するのは燃焼準備の工程が終了した時刻Dからとなっており、その間は蒸気圧力値の低下が継続している。
燃焼準備の工程が終了した時刻D以降は、2台のボイラが低燃焼を行うことで蒸気発生量は2t/hとなり、蒸気圧力値は上昇に転じている。その後、時刻Eで蒸気圧力値が0.86MPaまで上昇したために2号缶の燃焼を停止し、時刻E以降の蒸気発生量は1t/hとなっている。
図4には比較のために従来制御の例を記載している。図4は、図2の場合と同じ条件であって、蒸気圧力に対するボイラの燃焼パターンは図5に記載している従来の燃焼パターンを実施した場合のものである。この場合も当初は2台のボイラが低燃焼を行い、蒸気発生量は2t/hであって、時刻aで1号缶のみの低燃焼ととし、時刻bで1号缶も燃焼停止して蒸気発生量は0とする所までは図2と同じである。その後、蒸気圧力値が0.88MPaまで低下した時刻cで、1号缶に対して低燃焼の燃焼指令を出力する。この場合も燃焼停止していたボイラでは、燃焼準備の工程を経なければ燃焼を開始できず、その間は蒸気供給を行えないために蒸気圧力値の低下は継続しており、時刻dで蒸気圧力値が0.84MPaまで低下しているため、台数制御装置2は2号缶に対しても低燃焼の燃焼指令を出力し、2号缶での燃焼準備を開始する。
先に燃焼指令を出力していた1号缶は、時刻eで燃焼準備の工程を終了して低燃焼を開始しており、蒸気発生量は1t/hになっている。しかし、低燃焼1台では蒸気供給量が不足しているために蒸気圧力値は低下し続けており、時刻fで蒸気圧力値が0.80MPaまで低下している。蒸気圧力値が0.80MPaよりも小さくなると、低燃焼を行うボイラが3台となるため、台数制御装置2は燃焼を停止していた3号缶に対しても低燃焼の燃焼指令を出力し、3号缶での燃焼準備を開始する。
2号缶での燃焼準備工程は時刻gで終了しており、2号缶で低燃焼を開始すると、ここで蒸気発生量は2t/hとなるために蒸気圧力値は上昇に転じている。しかし3号缶の燃焼を停止する圧力よりも低いため、3号缶での燃焼準備は続いており、燃焼準備が終了した時刻hからは3号缶でも低燃焼を開始する。その後、時刻iで蒸気圧力値が0.82MPaまで上昇したため、3号缶の燃焼を停止している。
図2の実施例での運転状況と、図4の従来例での運転状況を比較する。従来例では蒸気供給が遅れることで蒸気圧力値が大きく低下しており、時刻gでは0.80MPaよりも低くなっている。実施例の場合は、蒸気供給の遅れが少なくなっているため、最も低くなっている時刻Dの時点でも0.82MPaより高くなっており、蒸気圧力値の低下は少なくなっている。また従来制御では、3号缶ボイラで低燃焼を開始したすぐあとに燃焼を停止する操作を行っており、燃焼量の変更回数が多くなっている。これに対して実施例では、蒸気圧力値の変化を小さくしているために燃焼量の無駄な増減が行われず、より安定的に蒸気供給を行うことができるようになっている。
なお、上記実施例では、全缶燃焼停止から燃焼を開始する場合に、2台のボイラを同時に燃焼させるものとしたが、蒸気の使用状況などに応じて同時に燃焼を開始するボイラの台数を変更することで、さらに蒸気圧力値の変動を少なくすることができる。例えば、蒸気集合部5から蒸気使用箇所へ送る蒸気流量を算出しておけば、必要なボイラ台数が判断できるため、全缶燃焼停止後に燃焼を開始する場合には、最初からその台数分燃焼させるようにすればよい。また、蒸気集合部5の圧力検出装置4で検出している蒸気圧力値の低下速度を算出しておき、低下速度が大きいほど燃焼台数を多くするようにしてもよい。
図6は蒸気流量を算出しておき、蒸気流量に基づいて全缶燃焼停止からの燃焼台数を決定する様子を示したものである。ここでは、複数の燃焼パターンをあらかじめ設定しておき、算出した蒸気流量に応じて燃焼パターンを選択している。算出した蒸気流量が2t/hを越えている場合、2台のボイラを低燃焼とすることで2t/hの蒸気を発生するようにしても、蒸気使用量の方が蒸気発生量より多いために蒸気圧力値は低下し続けることになる。その場合には全缶燃焼停止状態から燃焼が必要になった時点で、3台のボイラに対して低燃焼の燃焼指令の出力を行う。蒸気発生量が3t/hになるようにしておくと、燃焼開始以降には蒸気圧力値を低下から上昇に転じさせることができる。同様に蒸気流量が1t/h〜2t/hであった場合、2台のボイラに低燃焼を行わせて蒸気発生量を2t/hにすると、蒸気圧力値を上昇させることができる。そのため全缶燃焼停止からの燃焼再開時には2台のボイラに燃焼指令を出力するように設定しておく。また、蒸気流量が1t/h未満であった場合は、1台のボイラで低燃焼を行うことで蒸気圧力値を上昇させることができるため、全缶燃焼停止からの燃焼再開時は1台のボイラに燃焼指令を出力するようにしている。
1 ボイラ
2 台数制御装置
3 運転制御装置
4 圧力検出装置
5 蒸気集合部

Claims (3)

  1. ボイラを複数台設置しておき、複数台のボイラで発生させた蒸気は一旦蒸気集合部に集合させてから蒸気必要部へ供給しており、蒸気集合部に設けた圧力検出装置で検出した蒸気圧力値に基づき、優先順位の高いボイラから順に燃焼指令の出力を行う台数制御装置を設けているボイラ多缶設置システムにおいて、台数制御装置は、蒸気圧力値の上昇によってボイラの燃焼を停止する場合には蒸気圧力値の上昇に応じて1台ずつ燃焼を停止し、蒸気圧力値の上昇によってボイラ全缶の燃焼を停止した後に蒸気圧力値の低下によってボイラの燃焼を再開させる場合には、複数台のボイラで燃焼を開始させる制御を行うことを特徴とするボイラ多缶設置システム。
  2. 請求項1に記載のボイラ多缶設置システムにおいて、蒸気使用状況を算出しておき、台数制御装置は、ボイラの全缶燃焼停止状態から燃焼を再開する場合、蒸気使用状況に応じて燃焼を開始させるボイラの台数を変更する制御を行うことを特徴とするボイラ多缶設置システム。
  3. 請求項1に記載のボイラ多缶設置システムにおいて、台数制御装置は、蒸気圧力値の上昇によって最後のボイラに対して燃焼停止の指令を出力する蒸気圧力値と、蒸気圧力値の低下によって最初のボイラに対して燃焼実施の指令を出力する蒸気圧力値は同じ値とし、その他の蒸気圧力値上昇によってボイラの燃焼量を減少する指令を出力する蒸気圧力値と、蒸気圧力値低下によってボイラの燃焼量を増加する指令を出力する蒸気圧力値は、それぞれ異なる値に設定していることを特徴とするボイラ多缶設置システム。
JP2010043611A 2010-02-27 2010-02-27 ボイラの多缶設置システム Expired - Fee Related JP5541780B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010043611A JP5541780B2 (ja) 2010-02-27 2010-02-27 ボイラの多缶設置システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010043611A JP5541780B2 (ja) 2010-02-27 2010-02-27 ボイラの多缶設置システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011179730A true JP2011179730A (ja) 2011-09-15
JP5541780B2 JP5541780B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=44691420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010043611A Expired - Fee Related JP5541780B2 (ja) 2010-02-27 2010-02-27 ボイラの多缶設置システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5541780B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014134344A (ja) * 2013-01-10 2014-07-24 Miura Co Ltd ボイラシステム

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004069086A (ja) * 2002-08-01 2004-03-04 Samson Co Ltd 多缶設置ボイラ

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004069086A (ja) * 2002-08-01 2004-03-04 Samson Co Ltd 多缶設置ボイラ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014134344A (ja) * 2013-01-10 2014-07-24 Miura Co Ltd ボイラシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5541780B2 (ja) 2014-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014219119A (ja) ボイラシステム
JP4632361B2 (ja) 台数制御を行う多缶設置ボイラ
JP5410849B2 (ja) ボイラ多缶設置システム
JP5541780B2 (ja) ボイラの多缶設置システム
JP5541781B2 (ja) ボイラの多缶設置システム
JP5465473B2 (ja) ボイラ多缶設置システム
JP5349235B2 (ja) 多缶設置ボイラ
JP2009228983A (ja) 多缶設置ボイラ
JP5692807B2 (ja) 多缶設置ボイラ
JP6550999B2 (ja) ボイラシステム
JP3999024B2 (ja) 多缶設置ボイラの台数制御装置
JP5302078B2 (ja) ボイラの多缶設置システム
JP5230386B2 (ja) ボイラ多缶設置システム
JP6220256B2 (ja) 多缶設置ボイラ
JP2005049008A (ja) ボイラの多缶設置システムにおける台数制御装置
JP2004069086A (ja) 多缶設置ボイラ
JP2005055014A (ja) ボイラの台数制御方法
JP6142667B2 (ja) ボイラシステム
JP2008241171A (ja) ボイラ多缶設置システム
JP2008224084A (ja) ボイラ多缶設置システム
JP6289119B2 (ja) 送気弁を持った多缶設置ボイラ
JP6399579B2 (ja) 多缶設置ボイラ
JP2006234359A (ja) ボイラ制御方法
JP2008107021A (ja) ボイラ多缶設置システム
JP6194634B2 (ja) ボイラシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140501

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140501

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5541780

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees