JP2014226844A - 機能性フィルム、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】親水性の樹脂基材と疎水性の被覆層との密着性に優れ、ヘイズ値の低い機能性フィルム、及びその製造方法を提供する。【解決手段】機能性フィルムは、21.5より大きいSP値を有する親水性の樹脂基材と、親水性の樹脂基材の上に形成される20.0以上21.5以下のSP値を有する中間層と、中間層の上に形成される20.0より小さいSP値を有する疎水性の被覆層と、中間層と被覆層との間に、中間層と被覆層との混合領域と、を有し、1.0%未満のヘイズ値を有する。SP値は、Hoy法で測定した溶解度パラメータの値を表す。【選択図】図1

Description

本発明は、機能性フィルム、及びその製造方法に関する。
機能性フィルムにおいて、親水的な性質と疎水的な性質を併せ持つ用途が近年では増えている。
以下、一例として偏光板保護フィルムを挙げる。従来、液晶表示パネルのディスプレイ表面に配置される偏光板保護フィルムとして、TAC(トリアセチルセルロース)フィルムが使用されてきた。近年、液晶表示パネルを薄型化することが求められている。液晶表示パネルの薄型化に伴い、TACフィルムも薄型化する必要性がある。
一方、TACフィルムは高い透湿度を有している。薄型化することによりTACフィルムは水分をより透過しやすくなる。TACフィルムを透過した水分は、液晶表示パネルの内部のPVA(ポリビニルアルコール)フィルムが吸脱湿する原因となる。PVAフィルムの吸脱湿により、ベンディングや光学性能を悪化させるなどの問題が顕在化してきた。
そこで、TACフィルムの透湿度を下げる方法が提案されている。例えば、特許文献1は、セルロースアシレートフィルムと、このセルロースアシレートフィルムの少なくとも一方の面に設けられた疎水性層(低透湿層)とを含む機能性フィルムを開示する。
特開2006−247954号公報
特許文献1では、疎水性層をTACフィルムに形成しているが、疎水性層とTACフィルムの密着性が十分ではなかった。
さらに、TACフィルムの上にさらなる疎水性層を設けることを目指したところ、TACフィルムとの極性の差が大きいために、密着させることが困難であるという大きな課題に直面した。また、疎水性層を形成したときに、TACフィルムがほんの僅かでも疎水性層に混ざり込むと、塗膜のヘイズが上昇するという問題も生じた。
そこで、TACフィルムと、疎水性層の間に、それらの中間の親疎水性を有する中間層を逐次塗布で設けることにした。
しかしながら、中間層の極性と疎水性層の極性の差は必ずあるので、中間層と疎水性層との密着力が充分ではなく、密着力をさらに高めるための改善が必要であった。
そこで、発明者等が鋭意研究の結果、中間層と、中間層より極性基を多く有さない疎水性層をウェット重層塗布で製膜することにより、中間層と疎水性層との密着力を大幅に改善できることを見出した。
ウェット重層塗布すれば中間層と疎水性層との間の密着は良好になるが、一方で中間層の素材と疎水性層の素材とは相溶性が悪いこともあり、その場合は層混合しすぎると、相分離などによって膜のヘイズ上昇を起こすことがわかった。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、親水性の樹脂基材と疎水性層との密着性に優れ、ヘイズ値の低い機能性フィルム、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様では、機能性フィルムは、21.5より大きいSP値を有する親水性の樹脂基材と、親水性の樹脂基材の上に形成される20.0以上21.5以下のSP値を有する中間層と、中間層の上に形成される20.0より小さいSP値を有する疎水性の被覆層と、中間層と被覆層との間に、中間層と被覆層との混合領域と、を有し、1.0%未満のヘイズ値を有する。SP値は、Hoy法で測定した溶解度パラメータの値を表す。
好ましくは、親水性の樹脂基材がセルロース系樹脂で構成される。
本発明の別の態様では、機能性フィルムの製造方法は、21.5より大きいSP値を有する親水性の樹脂基材を連続して送り出す工程と、20.0以上21.5以下のSP値を有する中間層形成材料を含む第1塗布液を親水性の樹脂基材の上に塗布する第1塗布工程と、20.0より小さいSP値を有する疎水性の被覆層形成材料を含む第2塗布液を、第1塗布液の上にウェットオンウェット塗布する第2塗布工程と、を有する。SP値は、Hoy法で測定した溶解度パラメータの値を表す。
好ましくは、第1塗布液は活性線硬化性の材料を含み、かつ第1塗布液に活性線を照射する工程を有する。
好ましくは、活性線照射後の前記中間層形成材料の重合率は10%以上60%以下である。
本発明によれば、親水性の樹脂基材と疎水性の被覆層との密着性に優れ、ヘイズ値の低い機能性フィルム、及びその製造方法を提供する。
機能性フィルムの断面模式図である。 機能性フィルムの製造設備の一例を示す。 機能性フィルムの製造設備の別の一例を示す。
以下、添付図面にしたがって本発明の好ましい実施の形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行うことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。したがって、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。また、本明細書中で、数値範囲を“ 〜 ”を用いて表す場合は、“ 〜 ”で示される上限、下限の数値も数値範囲に含むものとする。
(機能性フィルム)
図1は本実施の機能性フィルムの断面模式図である。本実施の機能性フィルム10は、親水性の樹脂基材12と疎水性の被覆層16との密着性を改善するため中間層14を有している。この中間層14は、樹脂基材12と被覆層16の中間の親疎水性を有している。機能性フィルム10は、中間層14と被覆層16との間に、中間層14と被覆層16との混合領域18と、を備えている。
樹脂基材12は21.5より大きいSP値を有し、中間層14は20.0以上21.5以下のSP値を有し、被覆層16は20.0より小さいSP値を有する。
本願明細書では21.5より大きいSP値を有する場合を親水性と定義し、20.0より小さいSP値を有する場合を疎水性と定義した。なお、SP値は、Hoy法で測定した溶解度パラメータの値を表している。Hoy法は、POLYMER HANDBOOK FOURTH EDITIONに記載がある。
機能性フィルム10は1.0%未満のヘイズ値を有している。ヘイズ値は、JIS−K7136に準じて測定される。
中間層14を樹脂基材12の上に形成する際、中間層形成材料を溶媒に溶解した第1塗布液を樹脂基材12に塗布する。第1塗布液の溶媒が樹脂基材12に浸み込む(溶媒が樹脂基材を溶解又は膨潤させる)ことが好ましい。溶媒を樹脂基材12に浸み込むことでアンカー効果が生じ、中間層14と樹脂基材12との密着性を向上できる。
また、膨潤とは、樹脂のような高分子物質の固体状態の形状を維持しつつ、相対的に低い分子量の溶媒分子が高分子物質の隙間に入り込んで浸透することで体積膨張している状態のことを意味する。溶解とは溶媒分子に取り囲まれた高分子鎖が離れて溶媒中に分散した状態を意味する。溶媒の樹脂基材12への浸み込みはフィルム断面の顕微鏡観察で確認することができる。
中間層14に被覆層16を際、第1塗布液の上に疎水性の被覆層形成材料を含む第2塗布液をウェットオンウェット塗布する。ウェットオンウェット塗布することにより混合領域18が形成される。混合領域18を形成することでアンカー効果が生じ、中間層14と被覆層16との密着性を向上できる。ウェットオンウェット塗布には、ダイコーターを用いた同時重層塗布も含まれる。
本実施の形態では、中間層14と被覆層16との密着性を向上させるため、混合領域18を形成している。しかしながら、第1塗布液の条件次第では、中間層14と被覆層16との混合が進みすぎて、中間層14と被覆層16の相分離や、樹脂基材12と被覆層16の接触による相分離などによってヘイズ値が大きくなる場合がある。
その場合、中間層14を樹脂基材12の上に形成する際、第1塗布液に活性線硬化樹脂を含ませる。被覆層16を形成するため第2塗布液をウェットオンウェット塗布する前に第1塗布液中に活性線を照射して一部を重合させて第1塗布液内に3次元架橋構造を作製する。第2塗布液をウェットオンウェット塗布した後の第1塗布液と第2塗布液との混合状態を調整することができる。
活性線照射後の第1塗布液の重合率は、10%以上60%以下が好ましく、20%以上50%以下がより好ましい。なぜならば、10%以上であると、3次元架橋構造が大きく形成でき、結果的に混ざり過ぎるのを抑制できる。一方、60%以下とすることにより、3次元架橋構造の形成が進みすぎるのを抑制でき、結果的に混合領域18をうまく形成し得る。重合率は、FT−IR(フーリエ変換赤外分光光度計)により測定することができる。
したがって、親水性の樹脂基材12と疎水性の被覆層16との密着性に優れ、ヘイズ値の低い機能性フィルム10を得ることができる。
以下、上記機能性フィルム10を満足する樹脂基材12と中間層14と被覆層16の主成分として適する材料等についてそれぞれ説明する。ここで、「主成分」とは、最も高い割合で含有される成分をいうものとする。
<樹脂基材>
樹脂基材12は、例えば、セルロースアシレートを主成分するセルロース系樹脂等で構成される。また、樹脂基材12は、21.5より大きいSP値を有する。
樹脂基材12は、主成分以外に、添加剤を含有していてもよい。添加剤は、光学特性の整、機械的特性、製膜性等の改善を目的として添加される。
<被覆層>
被覆層16は、例えば、環状オレフィン系樹脂(三井化学(株))製APEL、TOPAS ADVANCED POLYMERS GmbH製TOPAS、など)等で構成される。また、被覆層16は、20.0より小さいSP値を有することが好ましい。
被覆層16は、主成分以外に、添加剤を含有していてもよい。添加剤は、光学特性の調整、機械的特性、製膜性等の改善を目的として添加される。
<中間層>
中間層14は、親疎水性に関して樹脂基材12と被覆層16との間の性質を有している。中間層14は、例えば、環状オレフィンを含む活性線硬化アクリレート樹脂(新中村化学工業(株)製A−DCP、DCP、など)等で構成される。中間層14は、樹脂基材12のSP値より小さく、かつ被覆層16のSP値より大きい20.0以上21.5以下のSP値を有する。
中間層14は、主成分以外に、添加剤を含有していてもよい。添加剤は、光学特性の調整、機械的特性、製膜性等の改善、重合率調整等を目的として添加される。
<混合領域>
中間層14と被覆層16との間に混合領域18が形成されている。混合領域18は、中間層14の組成物と被覆層16の組成物とが混合した領域と定義される。混合領域18は、フィルム断面の顕微鏡観察により確認することができる。
混合領域18は、機能性フィルム10のヘイズ値が1.0%以下となる混合状態で形成される。
(機能性フィルムの製造方法)
本態様による機能性フィルムの製造方法は、親水性の樹脂基材を連続して送り出す工程と、中間層形成材料を含む第1塗布液を樹脂基材の上に塗布する第1塗布工程と、疎水性の被覆層形成材料を含む第2塗布液を、第1塗布液の上にウェットオンウェット塗布する第2塗布工程と、を含み、中間層形成材料は、親水性の樹脂基材と疎水性の被覆層材料との間の親疎水性を有する。
図2は本実施の形態に係る機能性フィルムの製造設備の一例を示す。図2に示す製造設備20は、帯状の樹脂基材12を送り出す送り出し装置40と、第1塗布液24を樹脂基材12に塗布するスロットダイ22と、第1塗布液24の上に第2塗布液34を塗布するスロットダイ32と、を少なくとも備えている。
図3は本実施の形態に係る機能性フィルムの製造設備の一例を示す。図3に示す製造設備20は、帯状の樹脂基材12を送り出す送り出し装置40と、第1塗布液24を樹脂基材12に塗布するスロットダイ22と、樹脂基材12の上の第1塗布液24に活性線を照射する照射装置50と、第1塗布液24の上に第2塗布液34を塗布するスロットダイ32と、を少なくとも備えている。
親水性の樹脂基材12は、巻き芯に巻きつけられたロール状の形状を有している。ロール状の樹脂基材12は送り出し装置40により連続して送り出される。送り出し装置40は、巻き芯に巻きつけられたロール状の樹脂基材12を設置できるローラ(不図示)を備えている。このローラを回転させることで、下流のスロットダイ22,32、照射装置50などに帯状の樹脂基材12を連続搬送する。
第1塗布工程では、スロットダイ22を用いて、連続搬送された帯状の樹脂基材12の上に第1塗布液24を塗布する。スロットダイ22は、樹脂基材12の幅方向に平行なポケット部25と、ポケット部25と連通するスロット26と、吐出口28とを有している。第1塗布液24は吐出口28から吐出され、樹脂基材12の上に塗布される。
第1塗布液24は、中間層14の形成材料を主成分として構成される。
第1塗布液24は、中間層形成材料を溶解する溶媒を含んでいる。
第1塗布液の溶媒としてシクロヘキサンなどの炭化水素類、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチルなどのエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類、メタノールなどのアルコール類、アセトニトリル(81.6℃)、などのシアノ化合物類などがある。また、樹脂基材12を溶解又は膨潤する溶媒を複数組み合わせることもできる。
図3に示すように、第1塗布工程の後に、活性線を照射する工程を設けてもよい。照射装置50を用いて第1塗布工程で樹脂基材12に塗布された第1塗布液24に活性線を照射することで、第1塗布液24の一部を重合(硬化)する。第1塗布液24の一部を重合することにより、第1塗布液24と第2塗布液34とが混ざり過ぎるのを抑制できる。
照射装置50として、例えば、紫外線照射装置などを用いる。紫外線照射装置を用いる場合には、紫外線の照射強度、及び照射時間を調整し、第1塗布液24の重合率を調整する。
第2塗布工程では、スロットダイ32を用いて、連続搬送された樹脂基材12の上の、活性線照射された第1塗布液24の上に第2塗布液34をウェットオンウェット塗布する。ウェットオンウェット塗布とは、第1塗布液24を完全に硬化させる前に、第2塗布液34を第1塗布液24の上に塗布することをいう。
スロットダイ32は、樹脂基材12の幅方向に平行なポケット部35と、ポケット部35と連通するスロット36と、吐出口38とを有している。第2塗布液34は吐出口38から吐出され、第1塗布液24の上に塗布される。
第2塗布液34は、被覆層形成材料を主成分として含んでいる。
第2塗布液34は、被覆層形成材料を溶解する溶媒を含んでいる。第2塗布液34の溶媒としてシクロヘキサンなどの炭化水素類、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチルなどのエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類、メタノールなどのアルコール類、アセトニトリル(81.6℃)、などのシアノ化合物類などがある。
第2塗布液34は第1塗布液24の上にウェットオンウェット塗布されているので、第1塗布液24と第2塗布液34との界面で、第1塗布液24と第2塗布液34とが一部混合する。この混合により最終的に中間層14と被覆層16との間に混合領域18が形成される。混合領域18の形成によりアンカー効果が生じ、中間層14と被覆層16との密着性が確保できる。
以下、本発明の実施例を挙げ、本発明を、より詳細に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<樹脂基材の準備>
市販の富士フイルム(株)製セルローストリアセテートフィルム(TACフィルム)であるフジタックTD60ULを準備した。TACフィルムのSP値は21.8であった。
<第1塗布液の調製>
中間層形成材料としてA−DCP(新中村化学工業株式会社)を使用した。A−DCPのSP値は20.4であった。溶媒としてMEK(メチルエチルケトン)と酢酸メチルを使用した。MEKと酢酸メチルの1:1混合溶媒にA−DCPを溶解することで、50%の第1塗布液を調製した。
<第2塗布液の調製>
被覆層形成材料として三井化学(株)製APEL8008Tを使用した。APEL8008TのSP値は19.2であった。溶媒としてシクロヘキサンを使用した。APEL8008Tをシクロヘキサンに溶解することで、10%の第2塗布液を調製した。
<被覆層の形成>
表1に示す条件で、樹脂基材の上に被覆層を形成することで、機能性フィルムを製造した。ここで逐次塗布とは、第1塗布液を完全に硬化させた後に、第2塗布液を第1塗布液24の上に塗布することをいう。
<評価>
密着性について、JIS−K5600記載のクロスカット法で試験を行った。テープ剥離後、以下の基準にしたがって評価した。
A:カットの縁が完全に滑らかで,どの格子の目にもはがれがない。
B:カットの交差点における塗膜の小さなはがれ。クロスカット部分で影響を受けるのは,明確に15%を上回ることはない。
C:塗膜がカットの縁に沿って、部分的又は全面的に大はがれを生じており、及び/又は数か所の目が部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に15%以上である。
ヘイズについて、ヘイズメーター(HZ−V3、スガ試験機(株))を用いて、JIS−K7136にしたがって測定した。
<評価結果>
得られた実施例1〜5、及び比較例1,2の特性を表1に示す。実施例1〜5は、中間層と混合領域とを有していた。その結果、施例1〜5は、密着性に関してB以上の評価であり、ヘイズ値に関して1.0%未満であった。比較例1は、中間層を有していないので密着性に関してCの評価であり、ヘイズ値に関して1.0%以上であった。比較例2は、混合領域を有していないので密着性に関してCの評価であった。
Figure 2014226844
10…機能性フィルム、12…樹脂基材、14…中間層、16…被覆層、18…混合領域、20…製造設備、22,32…スロットダイ、24…第1塗布液、34…第2塗布液、40…送り出し装置、50…照射装置

Claims (5)

  1. 21.5より大きいSP値を有する親水性の樹脂基材と、
    前記親水性の樹脂基材の上に形成される20.0以上21.5以下のSP値を有する中間層と、
    前記中間層の上に形成される20.0より小さいSP値を有する疎水性の被覆層と、
    前記中間層と前記被覆層との間に、前記中間層と前記被覆層との混合領域と、を有し、
    1.0%未満のヘイズ値を有する機能性フィルム。
    (前記SP値は、Hoy法で測定した溶解度パラメータの値を表す。)
  2. 前記親水性の樹脂基材がセルロース系樹脂で構成される請求項1に記載の機能性フィルム。
  3. 21.5より大きいSP値を有する親水性の樹脂基材を連続して送り出す工程と、
    20.0以上21.5以下のSP値を有する中間層形成材料を含む第1塗布液を前記親水性の樹脂基材の上に塗布する第1塗布工程と、
    20.0より小さいSP値を有する疎水性の被覆層形成材料を含む第2塗布液を、前記第1塗布液の上にウェットオンウェット塗布する第2塗布工程と、
    を有する機能性フィルムの製造方法。
    (前記SP値は、Hoy法で測定した溶解度パラメータの値を表す。)
  4. 前記第1塗布液は活性線硬化性の材料を含み、
    かつ前記第1塗布液に活性線を照射する工程を有する請求項3に記載の機能性フィルムの製造方法。
  5. 活性線照射後の前記中間層形成材料の重合率は10%以上60%以下である請求項4に記載の機能性フィルムの製造方法。
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