JP2014226084A - 粉体調味料及び和え物食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】水分を含む食材に和えて用いられ、香気成分による風味を維持できる粉体調味料を提供する。【解決手段】わさびやからし、生姜等の香気成分とα化澱粉とキサンタンガム、更に、シクロデキストリンといった増粘剤とを含む粉体調味料とする。【選択図】なし

Description

本発明は、各種食材と和えることにより食材にわさびやからし、生姜等の風味を付与するための粉体調味料及びその風味が付与された和え物食品に関し、特に食材と和えて調理した後であっても風味を長時間維持できる粉体調味料及びその粉体調味料によって長時間風味を維持した和え物食品に関する。
従来より、野菜等の食材と和えることで食材にわさびやからし、生姜等の風味を付与する調味料がある。このような調味料は、例えば適当な大きさに処理した食材に適量添加して混ぜ合わせるだけで和え物等の加工食品を作ることができ、調理が簡便であることから家庭向けの小売用から業務用まで幅広いニーズがある。
このような和え物に利用する調味料には、大きく分けて液体調味料と粉体調味料がある。ところで、調味料は容器詰めされており内容物が外気と遮断されているが、一度容器を開封して内容物が大気に触れると、未開封のものと比較して内容物の劣化が進む。特に、液体調味料は、風味の劣化だけでなく、性状によっては開封後に常温で保存すると腐敗する恐れがあるため、開封後は冷蔵庫内など低温で保存することが必要になる。対して、粉体調味料は、一般的に開封による風味への影響が液体調味料に比べて少なく、開封後も常温で保管できるという利点がある。特に一回で使い切れない容量の大きな業務用の調味料では、開封後の保存期間が長期に及ぶ場合がある。したがって、特に、業務用の和え物用調味料においては、上記利点から粉体調味料が優れている。
しかしながら、粉体調味料は、食材と和えると食材中の水分を吸収するため、和えてから数分後〜数時間後には食材から水分が出てくるドリップが生じる。特に、和え物は、食材と粉体調味料を和えてわさびやからし、生姜等の風味を付与して作るものであり、和えた後に加熱等の処理を行わないため、ドリップによって出てきた水に食材が浸ってしまう。ドリップが生じやすい粉体調味料を使用した場合には、食材がドリップによって出てきた水に浸ってしまい、見た目が悪くなるだけではなく、風味において次のような問題が生じる。
粉体調味料は、食材に風味を付与する香気成分がドリップによる水と接すると香気成分が分解し、わさびやからし、生姜等の風味が時間の経過と共に落ちてしまい、維持できなくなる。これにより、粉体調味料を使用した和え物は、消費者が風味を充分に感じることができないものとなってしまう。
中でも、わさびの香気成分を含む粉体調味料は、風味の劣化が著しいものである。わさびの香気成分であるアリルイソチオシアネートは、揮発性が高く、水の存在する系では容易に分解されてしまい、わさびの風味や辛味が落ち易いという性質を有している。このため、わさびの香気成分を含む粉体調味料で和え物を作る場合に、和えた後に数分〜数時間で食材から水分が出てしまうと、出てきた水分によって香気成分が分解されてしまうため、ドリップが生じていない調理直後よりも数時間経過した後ではわさびの風味が落ちてしまいわさび和えとは全く異なったものになってしまう。
スーパーマーケット、コンビニエンスストア、惣菜店等の店頭に並ぶ惣菜商品として和え物を提供する場合、調理後直ちに消費者の口に入ることは少なく、消費者が購入して数時間〜半日あるいはそれ以上経過した後に食卓で喫食されることがほとんどである。このため、惣菜商品で品質が安定したわさび和えを提供するためには、調理後半日〜1日程度わさびの風味を維持することが必要であり、これを達成するための機能が粉体調味料に求められる。
例えば、わさびの風味を維持又は増強する方法として、シクロデキストリンにワサビ香料とアルコールの混合物を添加して粉末化する方法(特許文献1)、わさび類にビタミンEを添加する方法(特許文献2)、わさび風味食品にキトサンを添加する方法(特許文献3)、水、澱粉、シクロデキストリン、わさび成分および食用油の乳化物から成るわさび香味添加物を用いる方法(特許文献4)、ワサビ又はワサビ含有食品にメントールを含有した乳化香料組成物を添加する方法(特許文献5)がある。
しかしながら、これらの特許文献には、粉体調味料が食材の水分を吸収してドリップを発生し、ドリップにより出てきた水分によって香気成分が分解されるといった粉体調味料特有の問題点について記載されていない。したがって、特許文献に記載されている方法は、粉体調味料特有のドリップにより出てきた水分による香気成分の分解を改善し、香気成分による風味を維持する方法ではない。したがって、上記特許文献に記載されている方法では、粉体調味料とした場合にドリップにより出てきた水分によって香気成分が分解され、調理してから数時間〜半日あるいはそれ以上経過した後まで風味を維持することはできない。
したがって、高品質な和え物を提供するためには、和えた後に食材から水分が出ることを抑制でき、わさびやからし、生姜等の風味を長時間維持できる従来にない粉体調味料の開発が望まれている。
特開昭64−63354号公報 特開平08−89208号公報 特開2001−78707号公報 特開2005−46028号公報 特開2011−19457号公報
そこで、本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、食材と和えた後食材から水分が出てくるドリップを抑制でき、香気成分による風味を長時間維持できる粉体調味料及びその粉体調味料を食材と和えた後、長期間風味が維持された和え物食品を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明に係る粉体調味料は、水分を含む食材に和える粉体調味料であって、香気成分と増粘剤とを含むことを特徴とする。
増粘剤としては、α化澱粉、又はα化澱粉とキサンタンガムを用いることが好ましい。また、粉体調味料には、更にシクロデキストリンを添加することが好ましい。香気成分としては、わさびの香気成分が好ましい。
上述した目的を達成する本発明に係る和え物食品は、食材と、上記粉体調味料とを和えたものであることを特徴とする。
本発明では、増粘剤が含有されていることによって、食材から水分が経時的に出てくるドリップを抑制できるため、水分と香気成分との接触を避けることができ、香気成分の分解を抑制でき、食材と和えた後で長時間香気成分による風味を落とすことなく維持することができる。
また、本発明では、食材から水分が出てくるドリップを抑制でき、水分と香気成分との接触を避けることができ、香気成分による風味を落とすことなく長時間風味を維持できる高品質な和え物食品を提供することができる。
実施例及び比較例のドリップ防止評価の写真を示す。
以下に、本発明を適用した粉体調味料及びその粉体調味料を使用した和え物食品について詳細に説明する。なお、本発明は、特に限定がない限り、以下の詳細な説明に限定されるものではない。
本発明を適用した粉体調味料は、水分を含む食材と和えた和え物食品(以下、単に和え物という。)に利用することができる。和え物には、水分を含む食材と粉体調味料とを混ぜて加熱処理しない加工食品全般を含むものであり、食材と粉体調味料とを混ぜてから短時間で提供する一般的な和え物の他に、食材と粉体調味料とを混ぜてしばらく時間をおいて食材に粉体調味料の風味を染み込ませた漬け物も含むものである。
例えば、和え物は、食材と粉体調味料とを和えて調理した後、しばらくすると粉体調味料特有の問題である食材から水分が出てくるドリップが生じる。和え物は、和え衣と具の味、舌触り、色彩等の調和による独特の風味が重視される料理であり、一般には食べる直前に和え、水気が出るのを防ぐ必要がある。同様に、漬け物についても水気が出るのを防ぐ必要がある。このように、和え物において風味が落ちないようにするためには、食材から水分が出てくるドリップを抑制することが最も重要となる。
しかしながら、スーパーマーケット等で惣菜商品として和え物を提供する場合には、食材と粉体調味料とを和えてから長時間店頭に置かれることがほとんどであり、その結果、時間の経過とともに粉体調味料が食材中の水分を吸収してドリップが生じ食材から出てきた水が容器内に溜まったようになる。これにより、食材から出てきた水分によって粉体調味料中の香気成分の分解が促進し、和え物の風味が落ちてしまう。このため、消費者が和え物を購入して喫食にいたる時には、風味が落ちたものとなってしまう。
そこで、粉体調味料について検討を重ねた結果、粉体調味料に増粘剤を添加することで、香気成分を分解する原因となる食材からのドリップを抑制でき、調理後少なくとも1日経過しても有意に香気成分による風味を維持できることを見出した。
本発明に係る粉体調味料は、香気成分と、増粘剤とを含有するものである。
香気成分は、食材にわさびやからし等の辛み等を含めた風味を付与するものである。香気成分の例としては、わさび、カラシ、生姜、ユズ等に含まれる香気成分を挙げることができる。なお、食材と和えて食材に風味を付与するものであれば、これらに限定されるものではない。
わさび及びからしの香気成分としては、わさび及びからし独特の風味や辛味を発現する香気成分であり、特に、ツーンと鼻にぬけるシャープな辛味であるアリルイソチオシアネート等の各種イソチオシアネート類が挙げられる。生姜の香気成分としては、シネオール、ネラール、ゲラニオール等が挙げられる。ユズの香気成分としては、リモネン、γ−テルピネン、α−ピネン、ミルセン、リナロール等が挙げられる。これらの香気成分を含むものとしては、例えば、わさび、からし、生姜、ユズ等のこれらの食品素材、食品素材から香気成分を抽出した抽出物及び香気成分を含む香料等が挙げられる。これらは、他の原料と混合して粉体調味料とするため、粉状又は他の原料と混合後に粉体調味料が粉状となるものを使用することが好ましい。
香気成分の中でも、特に水との接触により分解して消失しやすい親水性の香気成分に対しては、長時間辛み等の風味を維持できるという本発明の効果がより顕著に現れる。
香気成分の含有量は、使用する食材や添加する香気成分によっても異なるため、食材や添加する香気成分に合わせて含有量を適宜変える必要がある。例えば、食材に対して10%の粉体調味料を和えて和え物を作る場合には、粉体調味料全体に対して0.001%〜90%程度の香気成分が含まれていることが好ましい。香気成分には、含有量が微量であっても食材に風味を付与できるものがあるため、含有量の下限値としては0.001%程度となる。また、香気成分には、多量に添加しなければ食材に風味を付与することができないものがあったり、後述する食品原料の添加が微量であって香気成分の含有量が多くなる場合があるため含有量の上限値は90%程度となる。
増粘剤は、食材から水分が出るのを抑制し、ドリップの発生を抑制する。増粘剤としては、例えば、α化澱粉、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアーガム等のガム類、カラギーナン、ペクチン等の各種の多糖類が挙げられ、これらを1種又は複数種使用することができる。また、一般に和え物の調理において、和え衣を和える際及び和えた後は、食材へ熱によるダメージを与えないよう加熱しないため、加熱せずに溶解しドリップ防止のための粘度が得られるものであれば上記したもの以外の増粘剤を用いてもよい。増粘剤としては、ドリップの発生をより防止することができるため、α化澱粉、又はα化澱粉と共にキサンタンガムを用いることが好ましい。
α化澱粉は、特に限定はなく、例えば、タピオカα化澱粉、コーンα化澱粉、タピオカヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンのα化澱粉等が挙げられる。
キサンタンガムは、特に限定はなく、食品添加物として認められ、食品への添加が許容されているものであれば、その製法等に制限はなく、市販品を用いることができる。キサンタンガムは、曳糸性のある粘性によりドリップの発生を抑制するため、α化澱粉によるドリップ防止効果をさらに向上することができるため有効である。
更に、粉体調味料には、シクロデキストリンを含有させることが好ましい。シクロデキストリンは、特に限定はなく、例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、分岐シクロデキストリン等が挙げられる。シクロデキストリンには、香気成分等の分子を包接することで、徐放したり安定化する性質がある。シクロデキストリンに香気成分を接触させて包接することで、香気成分が分解等により消失するのを防ぐことができ、香気成分による風味をより維持することができるためシクロデキストリンを粉体調味料に添加することがより好ましい。
シクロデキストリンで香気成分を包接する方法は、従来から知られているシクロデキストリンの包接手段と特に異ならず、例えばわさびの香気成分を有する原料とシクロデキストリンを混合しておき、和え物を調理する際に食材の表面に付いている水分により包接を行えばよい。また、わさびの香気成分とシクロデキストリンを包接したものを原料に用いてもよい。わさびの香気成分に限らず、他の香気成分についてもシクロデキストリンで包接することが好ましい。
増粘剤の含有量は、食材に含まれる水分量や添加する増粘剤の種類によっても異なるため、食材や添加する増粘剤に合わせて含有量を適宜変える必要がある。例えば、食材に対して10%の粉体調味料を和えて和え物を作る場合には、粉体調味料全体に対して0.1%〜30%程度の増粘剤が含まれていることが好ましい。増粘剤には、ガム等のように微量であってもドリップの発生を抑制することができるものがあるため、含有量の下限値としては0.1%程度となる。また、α化澱粉等のように大量に添加しないとドリップの抑制を十分に抑制できないものもあるため、含有量の上限値としては30%程度となる。
粉体調味料には、香気成分及び増粘剤の他に、本発明の効果を損なわない範囲で各種食品原料を配合することができる。例えば、乾燥調味料、香辛料、色素、酸化防止剤、乳化剤、保存料、香料等が挙げられる。乾燥調味料としては、食塩、糖類、旨味調味料、酸味料、醤油・味噌・酢・調味エキス等を粉末化したもの等を挙げることができる。
粉体調味料は、上述した香気成分及び増粘剤、更に必要に応じてシクロデキストリンやその他の食品原料を混合して得ることができる。
以上のような粉体調味料は、食材中の水分を吸収してドリップが発生しやすい粉末状であるものの、増粘剤を含有しているため、増粘剤によって食材中の水分が出てくるのを抑えることができ、ドリップが生じることを抑制することができる。これにより、上述の粉体調味料では、食材と和えた後、数時間〜半日あるいはそれ以上経過した後であっても水分が殆ど出ないため、香気成分が水分と接することを避けることができ、香気成分による風味を長時間維持することができる。したがって、この粉体調味料は、食材と和えて和え物に利用することで、スーパーマーケット等で惣菜商品として和え物を販売する際に、店頭に並べてから消費者の口に入るまでの間、香気成分による辛み等の風味を維持することができ、和え物を作った直後と殆ど変わらない味を提供することができる。また、この粉体調味料は、食材から水分が出ることを抑制できるため、食材が水に浸ることがなく、見た目が悪くなることも防止できる。
このような粉体調味料を利用した和え物としては、わさびの香気成分を含むものであればわさび和え、わさび酢和え、わさび漬け等が代表的である。
上述の粉体調味料と和える食材としては、特に限定はなく、野菜類、肉類、魚介類等、様々なものを挙げることができる。
例えばわさび和えであれば、適当な大きさに処理した食材をボウルに入れ、わさびの香気成分と増粘剤とを含む粉体調味料を適当量添加し、食材とよく混ぜ合わせるだけで作ることができる。食材に応じて、事前に湯通し等の下処理をしてもよい。本発明を適用した粉体調味料は、和えた後、食材からのドリップを抑制する効果に優れるため、水気を除く手間を省くことができる。
わさび酢和えやわさび漬けであれば、更に、粉末酢や粉末状の酒粕等の粉末調味料を加えて食材と混ぜれば作ることができる。
このような和え物は、増粘剤を含む粉体調味料によって食材から水分が出るドリップが抑制されているため、水分によって香気成分が分解することを抑制でき、香気成分による風味を落とすことなく長時間維持することができる。これにより、和え物は、調理してから数時間〜半日あるいはそれ以上経過した後に消費者の口に入るような場合であっても長時間辛み等の風味を維持できるため、高品質なものとすることができる。したがって、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、惣菜店で辛み等の風味が落ちていない和え物を販売することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で使用する粉体調味料は、下記の表1に示す配合表に従って、全ての原料を混合して作製した。
そして、作製した粉体調味料についてドリップの防止及び和え物の官能評価を行った。
評価方法は、イカのわさび酢和えを次のようにして作製して行った。イカそうめん50gに対し、粉体調味料5g(食材の10%量)を添加し、混ぜ合わせ、イカのわさび酢和えを得た。調理直後及び24時間冷蔵庫(4℃)で保存したものをそれぞれ評価サンプルとして評価を行った。図1に各評価サンプルの24時間後のものを示す。尚、図1においては、発生したドリップを目立たせるため、ドリップに醤油を加え、色付けを行っている。ドリップが全く発生していないかあるいはほとんど発生していない場合、醤油は広がらず、滴下した状態(球状)のままである。
<ドリップ防止効果の評価>
実施例及び比較例の評価サンプルから流出した水分量について次の評価基準に基づいて目視により評価した。評価結果を表2に示す。
(評点内容)
優:ほとんど水分が出ていない
良:やや水分が出ているが、食材の下にわずかに水分が溜まっている
不良:多くの水分が出ており、食材が水分に浸っている
<わさび風味の官能評価>
複数の専門パネルが実施例及び比較例の評価サンプルを食し、わさび風味の強度について次の評価基準に基づいて評点をつけて評価した。評点の平均点をそれぞれの評価とした。評価結果を表2に示す。
(評点内容)
5:わさび風味が強い
4:わさび風味がやや強い
3:わさび風味が普通
2:わさび風味がやや弱い
1:わさび風味が弱い











表2に示す結果から、実施例1や実施例2のように、わさび香料粉末と増粘剤としてα化澱粉又はキサンタンガムを含む粉体調味料は、ドリップ防止評価は24時間後であっても「優」又は「良」であり、α化澱粉やキサンタンガム等の増粘剤を含んでいない比較例1及び2と比べて食材から殆ど水分が出ておらずドリップの発生が抑制されており、かつ官能評価は比較例1及び2よりも高い評価が得られた。したがって、実施例1及び2のように、わさび香料粉末と増粘剤を含む粉体調味料は、わさび酢和えを作った直後だけではなく、24時間経過した後であっても増粘剤を含んでいない比較例よりわさび風味を強く維持できることがわかる。
また、実施例3及び4のように、わさび香料粉末とα化澱粉だけではなく、更にキサンタンガムを含む粉体調味料は、ドリップ防止評価が24時間後であっても「優」であり、α化澱粉やキサンタンガムを含んでいない比較例1及び2と比べて食材から殆ど水分が出ておらずドリップの発生が抑制されており、かつ官能評価は比較例1及び2よりも高い評価が得られた。更に、α化澱粉のみを含む実施例1やキサンタンガムのみを含む実施例2と比べてもより高い官能評価が得られており、キサンタンガムを添加することによって、わさび風味をより強く維持できることがわかる。
更にシクロデキストリンを含んでいる実施例4では、わさび香料粉末がシクロデキストリンによって包接され、比較例だけではなく他の実施例と比べても24時間後の官能評価が高くなった。
また、表2に示す結果から、比較例1は、シクロデキストリンでわさび香料粉末を包接して風味が落ちるのを抑えたものであるが、このような粉体調味料よりも実施例1〜4の方がわさび風味を強く維持できることがわかる。
これらの実施例に比べて、比較例1は、α化澱粉やキサンタンガムを含んでいないものであり、調理直後であっても水分が出てしまい食材が水に浸っており、ドリップを防止することができなかったことから、わさびの香料成分をシクロデキストリンで包接しても風味を維持することはできなった。したがって、シクロデキストリンによってわさび香料粉末を包接したものであっても24時間後にはわさび風味が弱くなり、実施例よりも劣っていることがわかる。
比較例2は、α化澱粉やキサンタンガム、更にはシクロデキストリンも含まれていないものであり、調理直後からドリップにより多くの水が発生し、わさび風味が弱くなり、わさび風味を維持できなかった。
以上より、本発明を適用した香気成分及び増粘剤を含む粉体調味料は、食材中に水分が含まれていてもドリップを抑制でき、ドリップによって出てきた水分によって香気成分が分解せず、香気成分による風味を長時間維持できることがわかる。

Claims (6)

  1. 水分を含む食材に和える粉体調味料であって、
    香気成分と増粘剤とを含むことを特徴とする粉体調味料。
  2. 上記増粘剤は、α化澱粉であることを特徴とする請求項1記載の粉体調味料。
  3. 上記増粘剤は、α化澱粉とキサンタンガムであることを特徴とする請求項1記載の粉体調味料。
  4. 更に、シクロデキストリンを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の粉体調味料。
  5. 上記香気成分は、わさびの香気成分であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の粉体調味料。
  6. 水分を含む食材と、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の粉体調味料とを和えたものであることを特徴する和え物食品。
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