JP2014226066A - 春巻皮の製造方法 - Google Patents

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敦行 宮田
菜由 利光
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菜由 利光
多恵 新納
Tae Niino
多恵 新納
孝雄 長井
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孝雄 長井
芳宏 松岡
Yoshihiro Matsuoka
芳宏 松岡
恭征 津田
Yasuyuki Tsuda
恭征 津田
肇 豊田
Hajime Toyoda
肇 豊田
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Abstract

【課題】調理後の経時的な食感低下が抑制された春巻皮を提供し得る春巻皮の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明の春巻皮の製造方法は、穀粉原料を主原料とする春巻皮用生地のpHを3.0〜5.5の範囲又は8.0〜10.5の範囲に調整した後、該生地のpHを6.0〜7.5の範囲に再調整して焼成する工程を有する。春巻皮用生地の原料中に下記(1)〜(4)の原料を1種類以上含有させる。(1)穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.2〜50質量部の糖アルコール。(2)穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜15質量部の大豆多糖類。(3)穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜2質量部の重曹。(4)穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜30質量部の大豆蛋白及び/又はその分解物。【選択図】なし

Description

本発明は、春巻皮の製造方法に関する。
従来、春巻は油ちょう後、放置しておくと、又は冷蔵若しくは冷凍で保存した後に電子レンジで再加熱すると、ゴム様のヒキがあり、パリパリ感の無い食感になるという問題があった。斯かる問題の解決を図るべく、本発明者らは先に、春巻皮用生地のpHを2段階で調整する工程を含む春巻皮の製造方法を提案した(特許文献1)。この製造方法は、穀粉類を主原料とする春巻皮用生地のpHを3.0〜5.5の範囲又は8.0〜10.5の範囲に調整した後、該生地のpHを6.0〜7.5の範囲に再調整して焼成することを特徴とする。この製造方法によれば、生地焼成時にベタつきや脆さがなく作業性が良好であり、且つ、油ちょう後の経時的な食感低下や電子レンジ等で再加熱した際の食感低下を抑制し、油ちょう直後と同等のパリパリとしてクリスピーでヒキがなく歯切れの良い食感を保持し、しかも酸味やえぐ味のない良好な風味を有する春巻皮が得られる。
特開2009−44986号公報
本発明は、調理後の経時的な食感低下が抑制された春巻皮を提供し得る春巻皮の製造方法に関する。
本発明者らは、特許文献1に記載の、春巻皮用生地のpHを2段階で調整する工程を含む春巻皮の製造方法について種々検討した結果、春巻皮用生地の原料として、小麦粉(穀粉原料)に加えて更に、糖アルコール、大豆多糖類、重曹並びに大豆蛋白及び/又はその分解物からなる群から選択される1種類以上を特定量用いることにより、調理後の経時的な食感低下がより一層抑制された春巻皮が得られることを知見した。
本発明は、前記知見に基づきなされたもので、穀粉原料を主原料とする春巻皮用生地のpHを3.0〜5.5の範囲又は8.0〜10.5の範囲に調整した後、該生地のpHを6.0〜7.5の範囲に再調整して焼成する工程を含む春巻皮の製造方法であって、前記春巻皮用生地の原料中に下記(1)〜(4)の原料を1種類以上含有させる春巻皮の製造方法である。
(1)前記穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.2〜50質量部の糖アルコール
(2)前記穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜15質量部の大豆多糖類
(3)前記穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜2質量部の重曹
(4)前記穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜30質量部の大豆蛋白及び/又はその分解物
本発明の春巻皮の製造方法によれば、調理後の経時的な食感低下が抑制された春巻皮が得られる。本発明の製造方法により製造された春巻皮及びそれを用いた春巻は、冷凍保存又は冷蔵保存に耐え得る品質を有し、調理後の経時的な食感低下や電子レンジ等で再加熱した際の食感低下が抑制されており、調理後長時間放置しても、調理直後と同等の良好な食感を保持し得る。
本発明において主原料として用いられる穀粉原料としては、この種の麺皮類(春巻皮)の主原料として通常用いられるものを特に制限無く用いることができ、例えば、薄力粉、中力粉、強力粉等の小麦粉の他、そば粉、コーンフラワー、大麦粉、ライ麦粉、はとむぎ粉、ひえ粉、あわ粉等の穀粉類;タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉等の澱粉及びこれらのα化、エーテル化、エステル化、アセチル化、架橋処理、酸化処理等の処理を施した加工澱粉等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。尚、本明細書において、単に「小麦粉」という場合は、特に断らない限り、熱処理されていない通常の小麦粉を意味する。
本発明では、穀粉原料を主原料とする春巻皮用生地に、1)糖アルコール、2)大豆多糖類、3)重曹並びに4)大豆蛋白及び/又はその分解物からなる群から選択される1種類以上を含有させる。春巻皮用生地のpHを2段階で調整する工程で用いる該春巻皮用生地に、これら1)〜4)の1種類以上を特定量含有させることにより、冷凍保存又は冷蔵保存に耐え得る品質の春巻皮が得られるようになると共に、春巻皮の調理後の経時的な食感低下が効果的に抑制され、油ちょう後長時間放置しても油ちょう直後と同等のパリパリ感が保持され、ゴム様のヒキが無く歯切れの良い食感を保持し得る春巻皮が得られる。
本発明で用いる糖アルコールとしては、例えば、マルチトール、エリトリトール、ラクチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、オリゴ糖アルコール等が挙げられ、これらの1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特にラクチトールは、食感向上及び揚色抑制の観点から、本発明で好ましく用いられる。糖アルコールの性状は特に限定されず、粉末状でも良く、液状でも良い。
春巻皮用生地における糖アルコールの含有量は、主原料の穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.2〜50質量部、好ましくは1〜10質量部である。ここでいう「糖アルコールの含有量」は、複数種の糖アルコールを用いる場合は、各糖アルコールの含有量の合計値を意味する。春巻皮用生地に糖アルコールを含有させても、その含有量が前記特定範囲外では、春巻皮の調理後の経時的な食感低下の抑制効果に乏しい結果となるか、あるいは糖アルコールの影響が強まり過ぎて作業性(春巻皮の成形性)が低下するおそれがある。
本発明で用いる大豆多糖類は、大豆に由来する水溶性の多糖類であり、大豆食物繊維又は水溶性大豆ヘミセルロース等と称されるものを含み、主要な構成糖として、ラムノース、フコース、アラビノース、キシロース、ガラクトース、グルコース、ウロン酸等を含む。本発明では、種々の方法で得られる大豆多糖類を用いることができる。本発明で用いる大豆多糖類は、豆腐、豆乳、分離大豆蛋白質の製造時に副産物として得られるオカラ、あるいは、大豆から蛋白質を抽出した残渣等を原料として、該原料にアルカリ処理、加水分解処理等を施して製造される。本発明で用いる大豆多糖類の製造方法として、例えば、大豆から豆乳を分離した残渣(オカラ)を親水性有機溶媒を含むアルカリ性水溶液で抽出し、固形物を採取する方法(特公昭60−31841号公報)、大豆皮から温水又はアルカリ水溶液で抽出して製造する方法(特開昭60−146828号公報)、大豆植物繊維を微細化し、繊維中の蛋白質を分解した後、水溶性多糖を分画し製造する方法(特開平3−067595号公報)、蛋白質を含有する水溶性大豆食物繊維を蛋白質の等電点付近の酸性条件下で加水分解して製造する方法(特開平3−236759号公報)等が挙げられる。本発明では市販の大豆多糖類を用いることもでき、例えば、不二製油株式会社製の商品名「ソヤファイブ」が挙げられる。
春巻皮用生地における大豆多糖類の含有量は、主原料の穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜15質量部、好ましくは3〜10質量部である。ここでいう「大豆多糖類の含有量」は、複数種の大豆多糖類を用いる場合は、各大豆多糖類の含有量の合計値を意味する。春巻皮用生地に大豆多糖類を含有させても、その含有量が前記特定範囲外では、春巻皮の調理後の経時的な食感低下の抑制効果に乏しく油感抑制に欠ける結果となるか、あるいは大豆多糖類の影響が強まり過ぎて作業性(春巻皮の成形性)が低下するおそれがある。
また、春巻皮用生地における重曹の含有量は、主原料の穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜2質量部、好ましくは0.5〜1質量部である。春巻皮用生地に重曹を含有させても、その含有量が前記特定範囲外では、春巻皮の調理後の経時的な食感低下の抑制効果に乏しい結果となるか、あるいは重曹の影響が強まり過ぎて却って食感が低下する(えぐ味が増す)おそれがある。
本発明で用いる大豆蛋白としては、脱脂大豆から調製される蛋白質、全脂大豆から調製される蛋白質の何れも用いることができ、また、その性状としては、粉末状又は比較的粒子の小さい顆粒状等、用途等に応じて適宜選択可能である。粉末状又は顆粒状の大豆蛋白は市販されており、本発明では、これらの市販品を用いることもできる。また、本発明で用いる大豆蛋白分解物としては、大豆蛋白の一部又は全部が分解されたものを用いることができ、大豆蛋白の分解方法は、酵素によるものであっても良く、酸やアルカリによるものであっても良い。本発明では市販の大豆蛋白分解物を用いることもでき、例えば、不二製油株式会社製の商品名「プロフィット1000」が挙げられる。
春巻皮用生地における大豆蛋白及び/又はその分解物の含有量は、主原料の穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜30質量部、好ましくは1〜20質量部である。ここでいう「大豆蛋白及び/又は分解物の含有量」は、大豆蛋白及び大豆蛋白分解物を併用する場合は、それらの含有量の合計値を意味する。春巻皮用生地に大豆蛋白及び/又はその分解物を含有させても、その含有量が前記特定範囲外では、春巻皮の調理後の経時的な食感低下の抑制効果に乏しい結果となるか、あるいは大豆蛋白及び/又はその分解物の影響が強まり過ぎて作業性(春巻皮の成形性)が低下するおそれがある。
本発明においては、春巻皮用生地の原料として、前述した小麦粉等の穀粉原料(主原料)と、前記1)〜4)の1種類以上との他に、必要に応じ、他の成分を用いることができる。この他の成分としては、この種の麺皮類(春巻皮)の原料として通常用いられるもので、且つ本発明の効果を損なわないものであれば特に限定されず、例えば、卵白、卵黄、乳類、小麦蛋白、色素、増粘多糖類(ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、キサンタンガム、カラギーナン等)、アミノ酸(アラニン、グリシン、リジン等)、油脂、食塩、乳化剤等が挙げられ、これらの1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明においては、前述した原料を含有する春巻皮用生地のpHを2段階で調整する。本発明における春巻皮用生地の調製法は、pH調整の点以外は基本的に常法と同じであり、前述した各種原料及び水を混捏して流動状生地を調製する生地調製工程、及び該生地を焼成する生地焼成工程を有する。
第1段階のpH調整では、春巻皮用生地のpHを、3.0〜5.5の範囲、好ましくは3.0〜4.5の範囲に調整するか、又は、8.0〜10.5の範囲、好ましくは9.0〜10.5の範囲に調整する。この第1段階のpH調整により、春巻皮用生地中の澱粉や蛋白質に化学的変化が生じ、その化学的変化が、油ちょう後の春巻皮の経時的な食感低下や電子レンジ等で再加熱した際の食感低下の抑制に繋がるものと推察される。第1段階のpH調整後の春巻皮用生地のpHが3.0未満であると、その後の第2段階のpH調整でpHを再調整しても、生地焼成時の作業性が悪く、酸味が残るおそれがある。また、第1段階のpH調整後の春巻皮用生地のpHが5.5を超えて8.0未満であると、春巻を油ちょうした後の経時的な食感低下が大きくなるおそれがあり、また電子レンジ等で再加熱した際の食感低下が大きくなるおそれがある。また、第1段階のpH調整後の春巻皮用生地のpHが10.5を超えると、その後の第2段階のpH調整でpHを再調整しても、生地焼成時の作業性が悪く、アルカリ剤に由来するえぐ味が残るおそれがある。
第1段階のpH調整において、春巻皮用生地のpHを酸性側(3.0〜5.5の範囲)に調整する場合は、食品に使用可能な酸性剤を用いることができ、またアルカリ側(8.0〜10.5の範囲)に調整する場合は、食品に使用可能なアルカリ剤を用いることができる。酸性剤としては、例えば、酢酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン酸等の有機酸、及びこれらの塩類等が挙げられ、これらの1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。アルカリ剤としては、例えば、かんすい、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、縮合リン酸塩、焼成カルシウム、塩基性アミノ酸等が挙げられ、これらの1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
第1段階のpH調整(酸性剤又はアルカリ剤の添加)は、春巻皮用生地の各種原料の混合時に行っても良く、あるいは各種原料及び水を混捏している途中で行っても良く、あるいは各種原料及び水を混捏して流動状生地を調製した後に該生地に対して行っても良い。酸性剤又はアルカリ剤の添加量は、該剤添加後の春巻皮用生地のpHが前記特定範囲内になるように適宜調整すれば良い。
続く第2段階のpH調整では、第1段階で酸性側又はアルカリ側に調整された春巻皮用生地のpHを、6.0〜7.5の範囲、好ましくは6.0〜7.0の範囲に再調整する。再調整後の春巻皮用生地のpHが6.0未満であると、生地焼成時の作業性が悪く、酸味が残るおそれがある。また、再調整後の春巻皮用生地のpHが7.5を超えると、生地焼成時の作業性が悪く、アルカリ剤に由来するえぐ味が残るおそれがある。
第2段階のpH調整において、再調整前の春巻皮用生地のpHが酸性側にある場合は、前記アルカリ剤を用いてpHの再調整を行うことができ、また、再調整前の春巻皮用生地のpHがアルカリ側にある場合は、前記酸性剤を用いてpHの再調整を行うことができる。
第2段階のpH調整(酸性剤又はアルカリ剤の添加)は、第1段階のpH調整直後に続けて行っても良く(即ち、第1段階のpH調整用の酸性剤又はアルカリ剤の添加直後に、第2段階のpH調整用の酸性剤又はアルカリ剤を添加しても良く)、あるいは第1段階のpH調整後、数時間〜一晩置いてから行っても良く、あるいは春巻皮用生地の焼成直前に行っても良い。
第2段階のpH調整後、春巻皮用生地を焼成することにより、目的とする春巻皮が得られる。春巻皮用生地の焼成は、常法に従って行うことができ、例えば、流動状生地を、回転する加熱ドラム上に膜状に落下させて焼成することにより行うことができる。
一般に春巻皮は、他の麺皮類(餃子、シューマイ、小籠包等の春巻以外の他の麺皮食品の皮)に比して厚みが薄いこと等に起因して、春巻の調理後(油ちょう後)の時間経過によってパリパリ感やクリスピー感等の独特の食感が損なわれ易いところ、本発明の製造方法によれば、そのような、一般には経時により食感低下が生じ易い春巻皮において、調理後の経時的な食感低下を効果的に抑制し、春巻皮に冷凍保存又は冷蔵保存に耐え得る品質を付与し得る。
本発明の製造方法により製造された春巻皮を用いた春巻は、冷凍保存又は冷蔵保存することができ、その場合、該春巻皮で具材を包み込んだ後、調理(油ちょう等)せずに冷凍保存又は冷蔵保存しても良く、調理してから冷凍保存又は冷蔵保存しても良い。調理せずに冷凍保存又は冷蔵保存した春巻は、冷凍保存又は冷蔵保存後、調理して食に供される。また、調理してから冷凍保存又は冷蔵保存した春巻は、冷凍保存又は冷蔵保存後、再調理しても良く、電子レンジ等のマイクロ波加熱処理しても良い。
本発明を具体的に説明するために実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例によって制限されるものではない。
〔実施例1〜23、比較例1〜8及び参考例〕
先ず、下記(基本配合)に加えて更に必要に応じて下記表1〜表3に示す各種原料を用い、常法に従ってこれらを混捏して流動状生地を調製した。より具体的には、市販の縦軸ミキサー(愛工舎製、商品名「卓上KENMIX」)に全ての原料を投入し、低速で30秒間、続いて中速で1分間混合して、流動状生地を調製した(生地調製工程)。流動状生地の粘度は、全ての実施例、比較例及び参考例において略同じ(約13000Pa・s)になるように、下記(基本配合)で規定する量の水に更に水を加えて調整した。次いで、流動状生地のpHを、酢酸を用いて、調整前pH6.7からpH4.1に調整し(第1段階のpH調整)、その後、炭酸ナトリウムを用いてpH6.5に再調整した(第2段階のpH調整)。こうしてpHを2段階で調整した流動状生地を、ドラム型焼成機を用いてそのドラム面上で焼成し(生地焼成工程)、厚さ0.5〜0.55mmの帯状の春巻皮を製造した。尚、参考例は、下記(基本配合)のみで他の原料を使用せずに上記の生地のpHの2段階調整(酸性側にしてから中性付近に調整)をした、春巻皮の製造例であり、特許文献1の請求項1に係る発明に相当する。
(基本配合)
・小麦粉(日清製粉株式会社製、商品名「特ナンバーワン」) 100質量部
・食塩 1質量部
・水 125質量部
下記表1〜表3中、糖アルコールとしては、ラクチトール(物産フードサイエンス株式会社製、商品名「ラクチトールLC−0」)を用い、大豆多糖類としては、不二製油株式会社製の商品名「ソヤファイブS−DN」を用い、重曹としては、東ソー株式会社製の商品名「重炭酸ナトリウム」を用い、大豆蛋白分解物としては、不二製油株式会社製の商品名「プロフィット1000」を用いた。
こうして得られた各実施例、比較例及び参考例の帯状の春巻皮を、190mm×190mmにカットし、該皮の上に予め調理しておいた具材を載せ、該春巻皮を巻き上げて、揚げ用春巻をそれぞれ20個製造した。この揚げ用春巻の各10個を−40℃で完全に冷凍し、残りの各10個を175〜180℃のサラダ油で油ちょうした後、−40℃で完全に冷凍した。これらを−20℃で14日間冷凍保存後、油ちょうせずに冷凍したものについては、175〜180℃のサラダ油で油ちょうして、4時間常温(25℃)放置した後、食感官能試験に供し、油ちょうして冷凍したものについては、家庭用500Wの電子レンジで1本当たり30秒間再加熱して、食感官能試験に供した。
前記食感官能試験は、10名のパネラーに、春巻を食した際のパリパリ感、ヒキ及び油感(油っぽさ)をそれぞれ下記評価基準に基づき評価してもらうことによって実施した。また、10名のパネラーに、春巻の外観(色調)を下記評価基準に基づき評価してもらった。それらの評価結果(パネラー10名の平均点)を下記表1〜表3に示す。
<パリパリ感の評価基準>
5点:油ちょう直後と同等のパリパリ感があり、非常に良好。
4点:パリパリ感がかなりあり、良好。
3点:パリパリ感が多少ある。
2点:ややパリパリ感が無く、やや不良。
1点:パリパリ感が無く、不良。
<ヒキの評価基準>
5点:油ちょう直後と同等でヒキが無く、非常に良好。
4点:ヒキが少なく、良好。
3点:ヒキが多少ある。
2点:ヒキがやや強く、やや不良。
1点:ヒキが強く、不良。
<油感の評価基準>
5点:油分がほとんどなく、非常に良好。
4点:油分があまりなく、良好。
3点:油分が少し存在した。
2点:油分が存在し、やや不良。
1点:油分がかなり存在し、不良。
<外観の評価基準>
5点:褐色で、冴えがある。
4点:褐色で、やや冴えがある。
3点:褐色で問題ない。
2点:褐色が強く、やや焦げているように見える。
1点:褐色が強く、焦げているように見える。
Figure 2014226066
Figure 2014226066
Figure 2014226066

Claims (1)

  1. 穀粉原料を主原料とする春巻皮用生地のpHを3.0〜5.5の範囲又は8.0〜10.5の範囲に調整した後、該生地のpHを6.0〜7.5の範囲に再調整して焼成する工程を含む春巻皮の製造方法であって、
    前記春巻皮用生地の原料中に下記(1)〜(4)の原料を1種類以上含有させる春巻皮の製造方法。
    (1)前記穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.2〜50質量部の糖アルコール
    (2)前記穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜15質量部の大豆多糖類
    (3)前記穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜2質量部の重曹
    (4)前記穀粉原料100質量部に対し、外割りで0.1〜30質量部の大豆蛋白及び/又はその分解物
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