JP5993532B1 - 揚げ春巻及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、油ちょう後に加温状態で保存されても、油ちょう直後の揚げ春巻に特有の食感が維持された揚げ春巻及びその製造方法を提供することを課題とする。本発明は、アルコールを含有させた春巻皮生地を焼成したことを特徴とし、焼成前の春巻皮生地全量に対するアルコールの含有量が、0.3〜17.0重量%である春巻皮、ならびに該春巻皮を用いる揚げ春巻きの製造方法を提供する。

Description

本発明は、加温状態で保存されても、油ちょう直後の揚げ春巻に特有の食感が維持された揚げ春巻及びその製造方法に関する。
揚げ春巻に使用される春巻皮は、通常、小麦粉などの穀類粉を主原料とするペースト状の原料を、春巻皮成形機を用いてその加熱ドラム上で焼成して製造される。揚げ春巻は、この焼成後の春巻皮に中具材を載せて成形した後、油ちょうすることによって製造される。揚げ春巻は、クリスピーな「パリパリとした食感」と、さっくりと噛み切ることができる「ひきの弱い食感」が求められる。しかしながら、揚げ春巻は、時間が経過すると、春巻皮が具材等の水分を吸収して油ちょう直後の揚げ春巻に特有な「パリパリとした食感」と「ひきの弱い食感」が低下してしまう。特に、近年、コンビニエンスストアなどの店舗において、油ちょう製品を保温器(ホットショーケース)内で一定時間保存して販売する形態が多くなってきており、このような加温状態で揚げ春巻を保存した場合、常温で保存した場合よりもさらに油ちょう後の食感の低下が著しい。よって、上記のような新しい販売形態にも適応した揚げ春巻が望まれている。
これまで揚げ春巻の食感の経時的な低下を抑制する方法としては、春巻皮生地の原料の小麦粉や澱粉の改質処理、春巻皮生地の原料への酵素の添加、焼成工程の加熱ドラム表面や焼成後の生地表面への油脂の塗布など、様々な方法が提案されている。焼成前の春巻皮生地に特定の成分を含有させる例としては、膨張剤を春巻皮生地の原料に添加する方法(特許文献1)、二酸化炭素などのガスを春巻皮生地に含有させる方法(特許文献2)などが報告されている。しかしながら、従来の方法はいずれも常温での保存、あるいは、冷凍保存して電子レンジで再加熱した場合の食感の低下の抑制について検討されたものであって、上記のような油ちょう後に加温状態で保存する場合の食感の低下の問題についてはこれまで検討された例はない。
一方、麺類(中華麺やうどん等)や皮類(餃子皮、ワンタン皮、春巻皮等)などの小麦粉加工製品に日持ち剤としてエチルアルコール(酒精)を使用することが知られている(非特許文献1〜3)。エチルアルコールの使用方法としては、例えば、中華麺やうどんの製造においてその原料粉混練時に添加混合する方法が挙げられる(特許文献3)。これらの小麦粉加工製品へのアルコールの使用は、自然気化したガス化エチルアルコールによってその表面を包み、微生物の増殖防止を目的としたものである。また、上記の小麦粉加工製品のうち、春巻皮以外は原料を混練した生地を成形した後は、焼成を行わない。
特開2010-187561号公報 特開2015-6152号公報 特公昭48-15628号公報
グリコ栄養食品株式会社 http://www.glico.co.jp/nutrition/materials/other.html 金剛薬品株式会社 http://www.kongo.co.jp/product/additive02/additive02_table.html モランボン株式会社 http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=439
本発明の目的は、油ちょう後に加温状態で保存されても、油ちょう直後の揚げ春巻に特有の食感が維持された揚げ春巻及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、焼成前の春巻皮生地にアルコールを含有させ、次いでこれを焼成して得られた春巻皮を用いて製造された揚げ春巻は、加温状態で保存されても、油ちょう直後の揚げ春巻に特有な「パリパリとした食感」と「ひきの弱い食感」が維持されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)アルコールを含有させた春巻皮生地を焼成したことを特徴とする、春巻皮。
(2)焼成前の春巻皮生地全量に対するアルコールの含有量が、0.3〜17.0重量%である、(1)に記載の春巻皮。
(3)(1)または(2)に記載の春巻皮に、中具材を載置し、巻き上げて成形した揚げ用春巻。
(4)(1)または(2)に記載の春巻皮に、中具材を載置し、巻き上げて成形した後、冷蔵または冷凍した揚げ用春巻。
(5)(3)または(4)に記載の揚げ用春巻を油ちょうした揚げ春巻。
(6)保温器内で保存するための(5)に記載の揚げ春巻。
(7)焼成前の春巻皮生地にアルコールを含有させる工程を含むことを特徴とする、揚げ春巻の製造方法。
(8)焼成前の春巻皮生地全量に対するアルコールの含有量が、0.3〜17.0重量%である、(7)に記載の揚げ春巻の製造方法。
本願は、2015年5月28日に出願された日本国特許出願2015−108618号の優先権を主張するものであり、該特許出願の明細書に記載される内容を包含する。
本発明の春巻皮を用いて製造した揚げ春巻は、加温状態で保存しても油ちょう直後の揚げ春巻に特有な「パリパリとした食感」と「ひきの弱い食感」が維持される。よって、本発明の春巻皮は、コンビニエンスストアなどにおいて、油ちょう後に保温器(ホットショーケース)内で一定時間保存して販売される揚げ春巻の製造に適している。
実施例1〜7および比較例1〜5で調製した揚げ春巻の官能評価(油ちょう後0分、60分のパリパリ感)試験の結果を示す(比較例1: アルコール 0%、比較例2: 焼成後噴霧 アルコール 0.30%、実施例1: 焼成前添加 アルコール 0.30%、実施例2: 焼成前添加 アルコール 0.50%、実施例3: 焼成前添加 アルコール 1.50%、実施例4: 焼成前添加 アルコール 3.00%、実施例5: 焼成前添加 アルコール 8.28%、実施例6: 焼成前添加 アルコール 11.00%、実施例7: 焼成前添加 アルコール 16.68%、比較例3: 成形後噴霧 アルコール10.00%、比較例4: 成形後浸漬 アルコール10.00%、比較例5: 成形後浸漬 水10.00%)。 実施例1〜7および比較例1〜5で調製した揚げ春巻の官能評価(油ちょう後0分、60分の皮のひきの強度)試験の結果を示す(比較例1: アルコール 0%、比較例2: 焼成後噴霧 アルコール 0.30%、実施例1: 焼成前添加 アルコール 0.30%、実施例2: 焼成前添加 アルコール 0.50%、実施例3: 焼成前添加 アルコール 1.50%、実施例4: 焼成前添加 アルコール 3.00%、実施例5: 焼成前添加 アルコール 8.28%、実施例6: 焼成前添加 アルコール 11.00%、実施例7: 焼成前添加 アルコール 16.68%、比較例3: 成形後噴霧 アルコール10.00%、比較例4: 成形後浸漬 アルコール10.00%、比較例5: 成形後浸漬 水10.00%)。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の春巻皮は、アルコールを含有させた春巻皮生地を焼成したことを特徴とし、焼成前の春巻皮生地全量に対するアルコールの含有量は、0.3〜17.0重量%、好ましくは3.0〜17.0重量%、より好ましくは8.0〜17.0重量%である。アルコールの含有量が0.3重量%未満であると、アルコールを含有させることによる所望の効果が得られず、17.0重量%を超えると風味に影響が出る恐れがあるので好ましくない。本発明において、「春巻皮生地」とは、粉原料およびその他の原料に水を加えて混練した焼成前の春巻皮をいい、焼成後の春巻皮と区別するものとする。
アルコールは、エタノールが好ましいが、エタノールそのものでなくても、エタノール含有物であってもよい。エタノール含有物としては、例えば、酒類、穀物類(米、麦、トウモロコシ、サトウキビ等)または芋類(甘藷、馬鈴薯等)の糖化・発酵物などが挙げられる。
春巻皮生地の原料には粉原料と水が含まれていればよく、上記のアルコール以外は、通常の春巻皮生地に使用される原料を用いることができる。粉原料は、穀粉類を主原料として含むものであればよい。穀粉類としては、小麦粉、米粉、大麦粉、そば粉、コーンフラワー、ライ麦粉、はとむぎ粉、ひえ粉、あわ粉等が挙げられるが、小麦粉が好ましい。小麦粉は、通常、中力粉のみ、または中力粉に強力粉、準強力粉及び薄力粉の少なくとも1種を混合した混合物等の中力粉を主成分とする小麦粉が好ましい。これらの穀粉類は、いずれかを単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。粉原料には、さらに澱粉類やその他の材料を含んでいてもよい。澱粉類としては、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉等、およびこれらにアルファ化、エーテル化、エステル化、アセチル化、架橋処理、酸化処理等の処理を行った加工澱粉、それらの混合物などが挙げられる。その他の材料としては、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、または本発明の効果や他の効果(皮の色調や艶の改善、粉原料の水への分散性の向上など)を付与するためのものであれば特に限定はされない。例えば、食塩、糖類、アミノ酸またはその塩(グルタミン酸、グルタミン酸ナトリウム、グリシン等)、油脂類(大豆油、ナタネ油、オリーブ油、パーム油等の植物油及びその硬化油;豚脂、牛脂等の動物性油脂等)、水溶性食物繊維(トウモロコシの外皮、小麦ふすま、大麦ふすま、米糠;コーン、馬鈴薯、小麦、大麦、米等に含まれる澱粉中のセルロース、ヘミセルロース、リグニン、ペクチン等を主成分とするものやこれらの分解物等)、卵、乳類、アミノ酸(アラニン、グリシン、リジン等)、増粘多糖類(キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン等)、乳化剤(有機酸モノグリセリド、モノグリセリド、ポリグリセリンエステル等のグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等)などが挙げられる。当該粉原料における穀粉類、および澱粉類やその他の材料の配合量は目的に応じて適宜設定することができる。
本発明の春巻皮は、上記のアルコールを含む春巻皮生地を焼成することによって製造できる。春巻皮生地の原料は全てを同時に水に混合する必要はなく、分割して混合することもでき、最終的に春巻皮生地の原料全体が水に均一に分散、懸濁していればよい。穀粉類として小麦粉を使用する場合、春巻皮生地に対する小麦粉量は30重量%〜60重量%が好ましい。30重量%未満では、粘度が低すぎ、均一に焼成ドラム上に塗布できず、60重量%を超えると粘度が上昇し、均一な薄い皮が得られないので好ましくない。
焼成は、通常、春巻皮を焼成する際に用いる鉄板型焼成機若しくはドラム型焼成機を用いて、上記春巻皮生地を適量供給して加熱し、固化させた後に所望の大きさに裁断することにより行なうことができる。焼成条件は、公知の条件から適宜選択することができる。例えば、焼成温度は、通常90〜160℃、好ましくは100〜150℃の範囲である。90℃未満では、春巻皮生地の凝固が不十分になる恐れがあり、160℃を超える場合には皮が硬くなりすぎ具材を巻上げることが困難になるので好ましくない。一方、焼成時間は、通常10〜120秒、好ましくは15〜45秒の範囲である。10秒未満では、春巻皮生地の凝固が不十分になる恐れがあり、120秒を超える場合には皮が硬くなりすぎ具材を巻き上げることが困難になるので好ましくない。
本発明の「春巻皮」は、春巻を油ちょうするにあたり、所望の中具材を載置し、巻き上げて使用するためのものであって、皮の表面全体に細孔が点在することを特徴とする。
本発明において、「揚げ用春巻」とは、上記の本発明の春巻皮に、所望の中具材を載置し、公知の方法により巻き上げて成形し、油ちょうする前の春巻をいい、「揚げ春巻」とは、上記の本発明の春巻皮に、所望の中具材を載置し、公知の方法により巻き上げて成形し、油ちょうした後の春巻をいう。「揚げ用春巻」は、冷蔵または冷凍条件下で保存または流通させることができる。冷蔵温度は、チルドの温度帯(−5℃〜5℃)が好ましく、冷凍温度は、−40℃〜−18℃の範囲が好ましい。冷凍または冷蔵された揚げ用春巻は、そのままで、または解凍後、油ちょうすることができる。
本発明の揚げ春巻は、上記の本発明の春巻皮を用いる以外は、通常の手順にて製造することができる。中具材としては、従来より春巻の中具材に用いられてきたものであれば特に限定はされず、例えば、肉類、魚介類、野菜類、きのこ類、はるさめ、油脂、澱粉、糊料、調味料、香辛料などが挙げられる。また、中具材として、リンゴ、バナナ、イチゴ、キウイ、パイナップル、ブルーベリー等の果物類、チョコレート、ジャム、ナッツ類、カスタードクリーム、餡類等の菓子類を用いることもでき、ガレットやクレープのような菓子感覚の揚げ春巻とすることもできる。あるいは、トマト味をつけた野菜類やチーズを入れたピザ様の具材、カレー味をつけた野菜類や肉類の具材など、通常の春巻の中具材にバリエーションを持たせた具材を用いることもでき、新感覚の揚げ春巻きとすることもできる。揚げ春巻の形状や大きさ、油ちょうの時間や温度などは常法どおり行えばよい。
本発明の揚げ春巻は、油ちょう後ただちに食してもよいが、保温器(ホットショーケース)内で一定時間保存しても食することができ、油ちょう直後の春巻皮特有の「パリパリとした食感」と「ひきの弱い食感」を維持している。「パリパリ」とは、香ばしく、クリスピーな感覚をいい、「ひき」とは、皮を噛み切る際に感じる抵抗の程度をいう。よって、本発明において「パリパリ感」は強いほど好ましく、また、「ひき」は弱いほど好ましい。保温器(ホットショーケース)は、揚げ春巻を保存する場合、通常60〜80℃に設定される。
以下、実施例および比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、これらの内容は本発明を限定するものでない。
(実施例1〜7、比較例1〜5)
1.揚げ春巻の調製
(1)春巻皮試料の調製
表1に示す配合量で春巻皮生地の原料を縦型ミキサー(愛工舎製作所)にて混合撹拌し(340回転/分で4分間)、春巻皮生地を調製した。実施例1〜7は、アルコールとして発酵サトウキビアルコールを春巻皮生地の原料に配合し、アルコールを焼成前に添加する試験区とした。比較例1は、アルコール無添加でコントロール(対照)とした。比較例2は、アルコールを春巻皮生地の原料には配合せず、市販の春巻き皮のエチルアルコール含量の測定結果(0.3重量%)に基づき、それと同濃度にてアルコール製剤の一般的な使用方法に従い、焼成後に添加(噴霧)する試験区とした。また、比較例3〜5は、アルコールを成形後に噴霧もしくは浸漬する試験区とした。
ドラム型成型機(大英技研製焼成ドラムHT−30型)を用いて、各試験区の春巻皮生地を表1に記載の焼成温度にて19秒間加熱焼成し、帯状の春巻皮を得た。得られた帯状物をカッターにて裁断し、大きさが200×200mm、重さが17gの春巻皮試料を調製した。
Figure 0005993532
(2)中具材の調製
表2に示す配合量で中具材を90℃で60分間加熱調理し、冷却した後に、その31gずつを春巻1個分として取り分けた。
Figure 0005993532
(3)成型
(1)で調製した春巻皮に、(2)で調製した中具材を載せて巻き上げ、表3に示す配合で調製した糊で付着させ、揚げ用春巻を作製した。春巻の皮、中具材、糊の配合割合を表4に示す。
Figure 0005993532
Figure 0005993532
(4)凍結
成型した揚げ用春巻を−35℃にて凍結し、−18℃にて保存した。
(5)油ちょう
冷凍した揚げ用春巻をサラダ油で170℃にて225秒間油ちょう調理し、網上にて3分間放冷し、揚げ春巻を調製した。
(6)保存
油ちょうした揚げ春巻を、70℃の保温器に入れて60分間保存した。
2.揚げ春巻の評価試験
(1)官能評価
油ちょう直後の揚げ春巻、または70℃の保温器に入れて60分間保存後の揚げ春巻について、「パリパリ感」および「ひきの強弱」の官能評価を行った。評価は、4名の専門パネラーにより、アルコール無添加の比較例1(コントロール)に対し、「弱い」から「強い」を−3から+3の7段階で行った。パネラーの平均点を結果として図1および図2に示す。
図1および図2に示すように、アルコールを焼成前の春巻皮生地に添加した春巻皮を用いて製造した揚げ春巻(実施例1〜7)は、「パリパリ感」が強く、「ひき」が弱いのに対し、アルコールを焼成後に添加した春巻皮を用いて製造した揚げ春巻、成形後にアルコールを噴霧した春巻皮を用いて製造した揚げ春巻、アルコール若しくは水に浸漬した春巻皮を用いて製造した揚げ春巻は、いずれも「パリパリ感」および「ひき」が、アルコール無添加と同程度の結果となった(比較例1〜5)。特に、焼成前に添加し、アルコール含量が3%以上の場合は、70℃の保温器に入れて60分間保存した後でも、パリパリ感が十分に残るとともに、ひきの弱さも維持された(実施例4〜7)。これらの結果から、アルコールの作用は焼成時に発生させることが必須であると考えられる。
(2)焼成後の春巻皮のアルコール含量の測定
実施例1〜4、7および比較例2の春巻皮生地の焼成後の春巻皮について、日本食品分析センターに委託してアルコール含量の測定を行った。測定は、採取した試料に水を加えて蒸留し、留液を定容してガスクロマトグラフィー法にて行った。測定結果を表1に合わせて示す。なお、比較例1はアルコール無添加、比較例3〜5は、アルコールを成形後に噴霧もしくは浸漬したため、焼成後の春巻皮のアルコール含量の測定は行っていない。また、比較例1はアルコール無添加、比較例2は焼成後にアルコールを噴霧したため、成形後の春巻皮のアルコール含量は算出していない(表中「−」で表示)。
本発明は、油ちょうした揚げ春巻を保温器(ホットショーケース)内で一定時間保存して販売される揚げ春巻の製造分野において利用できる。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書に組み入れるものとする。

Claims (8)

  1. 焼成前の春巻皮生地がエタノールまたはエタノール含有物を含有することを特徴とする、春巻皮。
  2. 焼成前の春巻皮生地全量に対するエタノールまたはエタノール含有物の含有量が、0.3〜17.0重量%である、請求項1に記載の春巻皮。
  3. 請求項1または2に記載の春巻皮に中具材が包み込まれてなる、揚げ用春巻。
  4. 冷蔵または冷凍されている、請求項3に記載の揚げ用春巻。
  5. 請求項3または4に記載の揚げ用春巻を油ちょうした揚げ春巻。
  6. 保温器内で保存するための請求項5に記載の揚げ春巻。
  7. 焼成前の春巻皮生地にエタノールまたはエタノール含有物を含有させる工程を含むことを特徴とする、揚げ春巻の製造方法。
  8. 焼成前の春巻皮生地全量に対するエタノールまたはエタノール含有物の含有量が、0.3〜17.0重量%である、請求項7に記載の揚げ春巻の製造方法。
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