JP2014225474A - 電池用活物質、非水電解質電池及び電池パック - Google Patents

電池用活物質、非水電解質電池及び電池パック Download PDF

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Abstract

【課題】 生産性に優れ、且つ、優れた急速充放電性能と高いエネルギー密度を有する電池用活物質、該活物質を用いた非水電解質電池、及び該電池を含む電池パックを提供する。【解決手段】 実施形態によれば、ニオブ−チタン複合酸化物及び元素Mを含む電池用活物質が提供される。前記活物質中において、Tiに対する元素Mのモル比(M/Ti)は式(I)を満たす。また、前記ニオブ−チタン複合酸化物中において、Tiに対するNbのモル比(Nb/Ti)は式(II)を満たす。0< M/Ti ≰0.5 (I)1≰ Nb/Ti ≰5 (II)前記元素Mは、B、Na、Mg、Al、Si、S、P、K、Ca、Mo、W、Cr、Mn、Co、Ni及びFeから成る群から選択される少なくとも1つである。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は電池用活物質、非水電解質電池及び電池パックに関する。
近年、高エネルギー密度電池として、リチウムイオン二次電池のような非水電解質電池が開発されている。非水電解質電池は、ハイブリッド自動車や電気自動車の電源として期待されている。また、携帯電話基地局の無停電電源としても期待されている。そのため、非水電解質電池は、急速充放電性能、長期信頼性のような他の特性を有することも要求されている。急速充放電が可能な非水電解質電池は、充電時間が大幅に短いという利点を有し、また、ハイブリッド自動車において動力性能を向上させることができ、さらに、動力の回生エネルギーを効率的に回収することができる。
急速充放電は、電子とリチウムイオンが正極と負極の間を速やかに移動することによって可能となる。カーボン系負極を用いた電池は、急速充放電を繰り返すことにより電極上に金属リチウムのデンドライトが析出することがあった。デンドライドは内部短絡を生じさせ、その結果として発熱及び/又は発火を生じさせる虞がある。
そこで、炭素質物の代わりに金属複合酸化物を負極活物質として用いた電池が開発された。特に、チタン酸化物を負極活物質として用いた電池は、安定的な急速充放電が可能であり、カーボン系負極に比べて寿命も長いという特性を有する。
しかしながら、チタン酸化物は炭素質物に比べて金属リチウムに対する電位が高い(貴である)。その上、チタン酸化物は、重量あたりの容量が低い。このため、チタン酸化物を用いた電池は、エネルギー密度が低いという問題がある。
例えば、チタン酸化物の電極電位は、金属リチウム基準で約1.5Vであり、カーボン系負極の電位に比べて高い(貴である)。チタン酸化物の電位は、リチウムを電気化学的に挿入脱離する際のTi3+とTi4+の間での酸化還元反応に起因するものであるため、電気化学的に制約されている。また、1.5V程度の高い電極電位においてリチウムイオンの急速充放電が安定的に行えるという事実もある。従って、エネルギー密度を向上させるために電極電位を低下させることは実質的に困難である。
一方、単位重量当たりの容量については、二酸化チタン(アナターゼ構造)の理論容量は165 mAh/g程度であり、Li4Ti5O12のようなリチウムチタン複合酸化物の理論容量も180 mAh/g程度である。一方、一般的な黒鉛系電極材料の理論容量は385 mAh/g以上である。従って、チタン酸化物の容量密度はカーボン系負極のものと比較して著しく低い。これは、チタン酸化物の結晶構造中に、リチウムを吸蔵するサイトが少ないことや、構造中でリチウムが安定化し易いため、実質的な容量が低下することによるものである。
以上に鑑みて、TiとNbを含む新たな電極材料が検討されている。そのような材料は、高い充放電容量を有すると期待されている。特に、TiNb2O7で表される複合酸化物は300 mAh/gを超える高い理論容量を有する。しかし、TiNb2O7のような複合酸化物は生産性が低いという問題がある。
特開2008−91079号公報 特開2010−287496号公報
C.M. Reich et. al., FUEL CELLS No.3-4,1 pp249-255 (2001) M.Gasperin, Journal of Solid State Chemistry 53, pp144-147 (1984)
生産性に優れ、且つ、優れた急速充放電性能と高いエネルギー密度を有する電池用活物質、該活物質を用いた非水電解質電池、及び該電池を含む電池パックを提供することを目的とする。
一つの実施形態において、ニオブ−チタン複合酸化物及び元素Mを含む電池用活物質が提供される。前記活物質中において、Tiに対する元素Mのモル比(M/Ti)は式(I)を満たす。また、前記ニオブ−チタン複合酸化物中において、Tiに対するNbのモル比(Nb/Ti)は式(II)を満たす。
0< M/Ti ≦0.5 (I)
1≦ Nb/Ti ≦5 (II)
前記元素Mは、B、Na、Mg、Al、Si、S、P、K、Ca、Mo、W、Cr、Mn、Co、Ni及びFeから成る群から選択される少なくとも1つである。
他の実施形態において、上記の電池用活物質を含む負極と、正極と、非水電解質とを含む非水電解質電池が提供される。
他の実施形態において、上記非水電解質電池を含む電池パックが提供される。
単斜晶型TiNb2O7の結晶構造を示す模式図。 図1の結晶構造を他の方向から見た模式図。 第2実施形態に係る扁平型非水電解質電池の断面図。 図3のA部の拡大断面図。 第2実施形態に係る他の扁平型非水電解質電池を模式的に示す部分切欠斜視図。 図5のB部の拡大断面図。 第3実施形態に係る電池パックの分解斜視図。 図7の電池パックの電気回路を示すブロック図。 実施例1、2及び比較例1、2の初回充放電曲線。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る電池用活物質は、ニオブ−チタン複合酸化物及び元素Mを含む。元素Mは、B、Na、Mg、Al、Si、S、P、K、Ca、Mo、W、Cr、Mn、Co、Ni及びFeから成る群から選択される少なくとも1つである。
上記活物質中において、Tiに対する元素Mのモル比(M/Ti)は式(I)を満たす。上記ニオブ−チタン複合酸化物中において、Tiに対するNbのモル比(Nb/Ti)は式(II)を満たす。
0< M/Ti ≦0.5 (I)
1≦ Nb/Ti ≦5 (II)
ニオブ−チタン複合酸化物は、主に単斜晶型の結晶構造を示す。その例として、単斜晶型TiNb2O7の結晶構造の模式図を図1及び2に示す。
図1に示すように、単斜晶型TiNb2O7の結晶構造は、金属イオン101と酸化物イオン102が骨格構造部分103を構成している。なお、金属イオン101には、NbイオンとTiイオンがNb:Ti=2:1の比でランダムに配置されている。この骨格構造部分103が三次元的に交互に配置されることで、骨格構造部分103同士の間に空隙部分104が存在する。この空隙部分104がリチウムイオンのホストとなる。
図1において、領域105及び領域106は、[100]方向と[010]方向に2次元的なチャネルを有する部分である。それぞれ図2に示すように、単斜晶型TiNb2O7の結晶構造には、[001]方向に空隙部分107が存在する。この空隙部分107は、リチウムイオンの導電に有利なトンネル構造を有しており、領域105と領域106とを繋ぐ[001]方向の導電経路となる。この導電経路が存在することによって、リチウムイオンは領域105と領域106を行き来することが可能となる。
このように、単斜晶型の結晶構造は、リチウムイオンの等価的な挿入空間が大きく且つ構造的に安定であり、さらに、リチウムイオンの拡散が速い2次元的なチャネルを有する領域とそれらを繋ぐ[001]方向の導電経路が存在することによって、挿入空間へのリチウムイオンの挿入脱離性が向上すると共に、リチウムイオンの挿入脱離空間が実効的に増加する。これにより、高い容量と高いレート性能を提供することが可能である。
なお、本実施形態の電池用活物質に含まれるニオブ−チタン複合酸化物は、これに限定されないが、空間群C2/mの対称性を持ち、非特許文献2(Journal of Solid State Chemistry 53, pp144-147 (1984))に記載の原子座標を有する結晶構造を有することが好ましい。
さらに、上記の結晶構造は、リチウムイオンが空隙部分104に挿入されたとき、骨格を構成する金属イオン101が3価に還元され、これによって結晶の電気的中性が保たれる。本実施形態のニオブ−チタン複合酸化物は、Tiイオンが4価から3価へ還元されるだけでなく、Nbイオンが5価から3価へと還元される。このため、活物質重量あたりの還元価数が大きい。それ故、多くのリチウムイオンが挿入されても結晶の電気的中性を保つことが可能である。このため、4価カチオンだけを含む酸化チタンのような化合物に比べて、エネルギー密度が高い。本実施形態のニオブ−チタン複合酸化物の理論容量は387 mAh/g程度であり、これはスピネル構造を有するチタン酸化物の2倍以上の値である。
また、ニオブ−チタン複合酸化物は、1.5V(対Li/Li+)程度のリチウム吸蔵電位を有する。それ故、該活物質を用いることにより、安定した繰り返し急速充放電が可能な電池を提供することが可能である。
以上のことから、ニオブ−チタン複合酸化物を含む活物質を用いることにより、優れた急速充放電性能と高いエネルギー密度を有する電池用活物質を提供することが可能である。
本実施形態において、ニオブ−チタン複合酸化物は、Tiに対するNbのモル比(Nb/Ti)が1〜5の範囲である。モル比(Nb/Ti)が1未満であると、NbとTiの複合酸化物相が均一に得られず相分離を生じるため、電極性能が低下する。一方、モル比(Nb/Ti)が5を超えると、単位格子あたりに挿入可能なLi量に対してNb量が過剰となり、重量あたりの電極エネルギー密度が低下する。
ところで、ニオブ−チタン複合酸化物は、1450℃程度の高い融点を有している(非特許文献1を参照)。そのため、ニオブ−チタン複合酸化物を合成方法において、焼成工程を低い温度で行うと、結晶性の低いニオブ−チタン複合酸化物が得られる。結晶性が低いニオブ−チタン複合酸化物は、容量が低く、レート性能が悪い傾向がある(特許文献2を参照)。しかしながら、ニオブ−チタン複合酸化物の結晶性を向上させるためには、1300℃程度の高温で焼成する必要があるため、生産性が低いという問題がある。
また、従来の電池用電極材料の多くは、約600〜約1000℃の温度で焼成されることにより合成可能である。そのため、従来の生産設備は、1300℃のような高温での焼成が実施可能なものではない。従って、結晶性の高いニオブ−チタン複合酸化物を工業的に得るためには、1300℃程度の高温による焼成が可能な設備を導入する必要があり、コストがかかるという問題もあった。
しかしながら、本実施形態に従って、活物質中に元素Mを添加することにより、ニオブ−チタン複合酸化物の融点を低下させることが可能である。元素Mは、B、Na、Mg、Al、Si、S、P、K、Ca、Mo、W、Cr、Mn、Co、Ni及びFeから成る群から選択される。元素Mは、1種のみが含まれてもよく、二種以上が含まれてもよい。元素Mは、Mg及びMoから選択されることがより好ましい。
元素Mは、ニオブ−チタン複合酸化物の結晶格子中のNbの一部と置換された置換固溶の状態で存在することができる。或いは、元素Mは均一に結晶格子中に存在せずに粒子間やドメイン内で偏析した状態で存在することもできる。また或いは、元素Mは、置換固溶した状態及び偏析した状態の両方の状態で存在してもよい。何れの状態であっても、活物質中に元素Mが存在することにより、ニオブ−チタン複合酸化物の融点を低下させることができる。
元素Mとして用いられ得る、上記で挙げられた元素は何れも、ニオブ−チタン複合酸化物を活物質として用いた電池の充放電電位では酸化還元反応を生じない元素である。従って、それらの元素Mは、電池の電位平坦性を損なわないために、好適に用いることができる。
本発明者らは、ニオブ−チタン複合酸化物に含まれるNbの一部が酸化還元反応に寄与していないことを見出した。従って、酸化還元反応に寄与しない分のNbを元素Mで置換することにより、容量を低下させずに、融点を低下させることが可能である。活物質中の元素Mの含有量がモル比(M/Ti)に基づいて0.5以下(0を含まず)であると、電極反応に寄与していないNbを置換することができるため、容量を低下させることなく融点を低下させることが可能である。モル比(M/Ti)が0.5を超えると、挿入可能なLi量に対して必要なNb量が低下するため活物質の容量が低下する。
また、元素MとしてNbより軽い元素を用いることにより、活物質の重量を減少させ、単位重量あたりのエネルギー密度を向上させることも可能である。
ニオブ−チタン複合酸化物は、LixTiNb2-yMyO7±δ(0≦x≦5、0≦y≦0.5、0≦δ≦0.3)で表される複合酸化物であることが好ましい。LixTiNb2-yMyO7±δで表される複合酸化物は、化学式あたり4価から3価に還元可能なカチオンを一つ有し、5価か3価まで還元可能なカチオンを最大で二つ有するため、理論上、最大で5つのリチウムイオンを挿入することが可能である。このため、上記の化学式において、xは0以上5以下である。活物質に含まれる元素Mが、全てニオブ−チタン複合酸化物の結晶格子中のNbを置換固溶した状態で存在する場合、y=0.5である。一方、活物質に含まれる元素Mが、均一に結晶格子中に存在せず偏析している場合、y=0である。δは単斜晶型ニオブ−チタン複合酸化物の還元状態によって変動する。δが−0.3を超えると、ニオブがあらかじめ還元されて電極性能が低下するうえ、相分離する恐れがある。一方、δ=+0.3までは測定誤差の範囲である。
LixTiNb2-yMyO7±δ(0≦x≦5、0≦y≦0.5、0≦δ≦0.3)で表される複合酸化物は、ニオブの一部がMで置換固溶されても実質的に容量が低下せず、異種元素置換により電子導電性の向上も期待できるため好ましい。
ニオブ−チタン複合酸化物は、LixTiNb2-y(Mo0.75yMg0.25y)O7±δ(0≦x≦5、0.01≦y≦0.5、0≦δ≦0.3)で表される複合酸化物であることがより好ましい。このような複合酸化物は、より融点が低く、800℃以下の焼成温度でも高い結晶性を得ることができる。
さらに、本実施形態の活物質に含まれるニオブ−チタン複合酸化物は、1350℃以下の融点を有することが好ましく、1250℃以下の融点を有することがより好ましい。1350℃以下の融点を有するニオブ−チタン複合酸化物は、低い焼成温度でも高い結晶性を得ることができる。そのため、既存の設備を利用して合成することができる。また、低い焼成温度で合成できるため、生産性が高いという利点を有する。
<製造方法>
本実施形態の活物質は、以下の方法により製造することができる。
まず、出発原料を混合する。ニオブ−チタン複合酸化物のための出発原料として、Li、Ti、Nbを含む酸化物又は塩を用いる。元素Mのための出発原料として、B、Na、Mg、Al、Si、S、P、K、Ca、Mo、W、Cr、Mn、Co、Ni及びFeから成る群から選択される少なくとも1つの元素を含む酸化物または塩を用いる。例えば、LixTiNb2-y(Mo0.75yMg0.25y)O7±δを合成する場合は、出発原料として、MgOと、MoO2又はMoO3を用いることができる。出発原料として用いる塩は、炭酸塩及び硝酸塩のような、比較的低温で分解して酸化物を生じる塩であることが好ましい。
出発原料は、モル比(M/Ti)が0.5以下(0を含まず)となる割合で混合する。好ましくは、Nbの一部が元素Mで置換された結晶の全電荷が中性に保たれるようなモル比で混合する。これにより、LixTiNb2O7の結晶構造を維持した結晶を得ることができる。一方、全電荷が中性に保たれないようなMの添加方法でも、Mの添加量を調整することで、大部分でLixTiNb2O7の結晶構造を維持した結晶を得ることができる。
次に、得られた混合物を粉砕し、できるだけ均一な混合物を得る。次いで、得られた混合物を焼成する。焼成は、500〜1200℃の温度範囲で、延べ10〜40時間行う。本実施形態に従えば、1200℃以下の温度でも、結晶性の高い複合酸化物を得ることが可能である。焼成は、800〜1000℃の温度範囲で行うことがより好ましい。焼成温度が1000℃以下であれば、従来の設備を利用することができる。
このような方法により、LixTiNb2-yMyO7±δ(0≦x≦5、0≦y≦0.5、0≦δ≦0.3)で表されるニオブ−チタン複合酸化物を得ることができる。
なお、上記方法により合成されたニオブ−チタン複合酸化物は、電池を充電することによりリチウムイオンが挿入されてもよい。或いは、出発原料として、炭酸リチウムのようなリチウムを含む化合物を用いることにより、リチウムを含む複合酸化物として合成されてもよい。
<融点測定>
ニオブ−チタン複合酸化物の融点は、示差走査熱量測定(DSC)により判定することができる。この方法は、測定試料と基準物質間の熱量の差を計測することにより、融点等を測定する熱分析手法である。この方法は、測定試料において熱の収支を伴う変化が起こった時に、測定試料と標準試料との熱流の差を検出する。従ってDSC測定の結果は、縦軸に熱流 (Heat Flow / mW) 、横軸に温度や時間をとった曲線となる。山のピークは発熱反応、谷のピークは吸熱反応として現れる。ピークは試料の転移に対応し、曲線はエンタルピー計算に使用される。融点では吸熱ピークが観測される。一般にはピークトップを融点(Tm)とするため、本実施形態でもDSCにおける吸熱ピークのピークトップを融点と定義する。測定試料を融解させた後に徐冷して、十分に結晶化させた後に測定することにより、融点が容易に判定できる。一般的に、測定時の昇温速度は遅いほうが観測しやすい。測定試料はアルミナパンに充填する。測定試料中に空隙があると正確な測定ができないため、十分密となるように注意深く充填する。
<粉末X線回折測定>
ニオブ−チタン複合酸化物の結晶構造は、チタン酸ニオブの結晶構造(単斜晶系)を主相として有する。結晶構造は、粉末X線回折(XRD)により検出することができる。
活物質の粉末X線回折測定は、次のように行う。まず、対象試料を平均粒子径が5μm程度となるまで粉砕する。平均粒子径はレーザー回折法によって求めることができる。粉砕した試料を、ガラス試料板上に形成された深さ0.2mmのホルダー部分に充填する。このとき、試料が十分にホルダー部分に充填されるように留意する。また、試料の充填不足によりひび割れ、空隙等がないように注意する。次いで、外部から別のガラス板を使い、充分に押し付けて平滑化する。充填量の過不足により、ホルダーの基準面より凹凸が生じることのないように注意する。次いで、試料が充填されたガラス板を粉末X線回折装置に設置し、Cu−Kα線を用いて回折パターンを取得する。
なお、試料の配向性が高い場合は、試料の充填の仕方によってピークの位置がずれたり、強度比が変化したりする可能性がある。そのような試料は、ペレットの形状にして測定する。ペレットは、例えば直径10mm、厚さ2mmの圧粉体であってよい。該圧粉体は、試料に約250 MPaの圧力を15分間かけて製作することができる。得られたペレットをX線回折装置に設置し、その表面を測定する。このような方法で測定することにより、オペレータによる測定結果の違いを排除し、再現性を高くすることができる。
電極に含まれる活物質について粉末X線回折測定を行う場合は、例えば以下のように行うことができる。
活物質の結晶状態を把握するために、ニオブ−チタン複合酸化物からリチウムイオンが完全に離脱した状態にする。例えば負極として使う場合、電池を完全に放電状態にする。但し、放電状態でも残留したリチウムイオンが存在することがある。次に、アルゴンを充填したグローブボックス中で電池を分解し、適切な溶媒で洗浄する。たとえばエチルメチルカーボネートなどを用いると良い。洗浄した電極を、粉末X線回折装置のホルダーの面積と同程度切り出し、直接ガラスホルダーに貼り付けて測定してもよい。このとき、電極基板の金属箔の種類に応じてあらかじめXRDを測定しておき、どの位置に基板由来のピークが現れるかを把握しておく。また、導電助剤やバインダーといった合剤のピークの有無もあらかじめ把握しておく。基板のピークと活物質のピークが重なる場合、基板から活物質を剥離して測定することが望ましい。これは、ピーク強度を定量的に測定する際、重なったピークを分離するためである。もちろん、これらを事前に把握できているのであれば、この操作は省略することができる。電極を物理的に剥離しても良いが、溶媒中で超音波をかけると剥離しやすい。このようにして回収した電極を測定することで、活物質の粉末X線回折測定を行うことができる。
このようにして得られた粉末X線回折の結果は、リートベルト法によって解析する。リートベルト法では、あらかじめ推定した結晶構造モデルから計算された回折パターンを実測値と全フィッティングして、結晶構造に関するパラメータ(格子定数、原子座標、占有率等)を精密化することができ、合成した材料の結晶構造の特徴を調べることができる。
<モル比の測定>
モル比(M/Ti)及び(Nb/Ti)は、以下のように測定することができる。主にICP分析を行うことで、これらの元素のモル比を計算することができる。電極体からこれらのモル比を測定する場合、電極基板(金属箔等)から超音波洗浄をかける等の方法で電極活物質が含まれる部分を剥離する。剥離した部分を大気中で短時間加熱(500℃1時間程度)して、バインダー成分やカーボンなど不要な成分を焼失させる。この残渣を酸で溶解してICP分析に供する。加熱により構成される元素モル比は変化しないため、モル比を測定することができる。
<元素Mの状態の確認>
粉末X線回折分析を用いて、結晶相の状態を確認することにより、添加した元素Mが置換固溶されているか否かを判断することができる。具体的には、不純物相の出現の有無、格子定数の変化(添加した元素Mのイオン半径が反映される)などである。但し、微量に添加した場合は、これらの方法では判断できない場合がある。そのときには、TEM観察及びEPMA測定を行うことにより、添加元素の分布状態を知ることができる。これにより添加元素が固体中に均一に分布しているか、偏析しているかを判断できる。
<粒子径及びBET比表面積>
本実施形態におけるニオブ−チタン複合酸化物の平均粒子径は、特に制限されず、所望の電池特性に応じて変化させることができる。本実施形態におけるニオブ−チタン複合酸化物のBET比表面積は特に制限されないが、0.1m2/g以上、100 m2/g未満であることが好ましい。
比表面積が0.1 m2/g以上であれば、電解液との接触面積を確保することができ、良好な放電レート性能が得られやすい。また充電時間を短縮することができる。一方、比表面積が100 m2/g未満であれば、電解液との反応性が高くなり過ぎず、寿命特性を向上させることができる。また、電極製造工程において、活物質を含むスラリーの塗工性を向上させることができる。
ここで、比表面積の測定は、粉体粒子表面に吸着占有面積が既知である分子を液体窒素の温度で吸着させ、その量から試料の比表面積を求める方法を用いる。最も良く利用されるのが不活性気体の低温低湿物理吸着によるBET法であり、単分子層吸着理論であるLangmuir理論を多分子層吸着に拡張した、比表面積の計算方法として最も有名な理論である。これにより求められた比表面積のことをBET比表面積と称する。
以上の実施形態によれば、生産性に優れ、且つ、優れた急速充放電性能と高いエネルギー密度を有する電池用活物質を提供することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、上記第1実施形態における電池用活物質を含む負極と、正極と、非水電解質と、セパレータと、外装部材を含む非水電解質電池が提供される。
以下、負極、正極、非水電解質、セパレータ、外装部材について詳細に説明する。
1)負極
負極は、集電体と、負極層(即ち、負極活物質含有層)とを含む。負極層は、集電体の片面若しくは両面に形成され、活物質と、任意に導電剤及び結着剤を含む。
負極活物質には、第1実施形態で説明した電池用活物質が用いられる。これにより、生産性に優れ、且つ、優れた急速充放電性能と高いエネルギー密度を有する電池を提供することが可能である。
負極活物質として、第1実施形態で説明した電池用活物質を単独で用いてもよいが、他の活物質と組合せて用いてもよい。他の活物質の例には、アナターゼ構造を有する二酸化チタン(TiO2)、ラムスデライト構造を有するチタン酸リチウム(例えばLi2Ti3O7)、スピネル構造を有するチタン酸リチウム(例えばLi4Ti5O12)が含まれる。
導電剤は、集電性能を高め、且つ、活物質と集電体との接触抵抗を抑えるために配合される。導電剤の例には、アセチレンブラック、カーボンブラック及び黒鉛のような炭素質物が含まれる。
結着剤は、分散された負極活物質の間隙を埋め、また、活物質と集電体を結着させるために配合される。結着剤の例には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、及びスチレンブタジェンゴムが含まれる。
負極層中の活物質、導電剤及び結着剤は、それぞれ68質量%以上96質量%以下、2質量%以上30質量%以下及び2質量%以上30質量%以下の割合で配合することが好ましい。導電剤の量を2質量%以上とすることにより、負極層の集電性能を向上させることができる。また、結着剤の量を2質量%以上とすることにより、負極層と集電体の結着性が十分で、優れたサイクル特性を期待できる。一方、導電剤及び結着剤はそれぞれ28質量%以下にすることが高容量化を図る上で好ましい。
集電体は、負極活物質のリチウムの吸蔵及び放出電位において電気化学的に安定である材料が用いられる。集電体は、銅、ニッケル、ステンレス又はアルミニウム、或いは、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、及びSiから選択される一以上の元素を含むアルミニウム合金から作られることが好ましい。集電体の厚さは5〜20μmであることが好ましい。このような厚さを有する集電体は、負極の強度と軽量化のバランスをとることができる。
負極は、例えば負極活物質、結着剤および導電剤を汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製し、このスラリーを集電体に塗布し、乾燥し、負極層を形成した後、プレスを施すことにより作製される。負極はまた、負極活物質、結着剤及び導電剤をペレット状に形成して負極層とし、これを集電体上に配置することにより作製されてもよい。
2)正極
正極は、集電体と、正極層(即ち、正極活物質含有層)とを含む。正極層は、集電体の片面若しくは両面に形成され、活物質と、任意に導電剤及び結着剤を含む。
活物質は、例えば、酸化物又は硫化物を用いることができる。酸化物及び硫化物の例には、リチウムを吸蔵する二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLixMn2O4またはLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLiNi1-yCoyO2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLixMnyCo1-yO2)、スピネル構造を有するリチウムマンガンニッケル複合酸化物(例えばLixMn2-yNiyO4)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(例えばLixFePO4、LixFe1-yMnyPO4、LixCoPO4)、硫酸鉄[Fe2(SO4)3]、バナジウム酸化物(例えばV2O5)、及び、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が含まれる。上記の式において、0<x≦1であり、0<y≦1である。活物質として、これらの化合物を単独で用いてもよく、或いは、複数の化合物を組合せて用いてもよい。
より好ましい活物質の例には、正極電圧が高いリチウムマンガン複合酸化物(例えばLixMn2O4)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLiNi1-yCoyO2)、スピネル構造を有するリチウムマンガンニッケル複合酸化物(例えばLixMn2-yNiyO4)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLixMnyCo1-yO2)、リチウムリン酸鉄(例えばLixFePO4)、及び、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が含まれる。上記の式において、0<x≦1であり、0<y≦1である。
電池の非水電解質として常温溶融塩を用いる場合に、好ましい活物質の例には、リチウムリン酸鉄、LixVPO4F(0≦x≦1)、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、及び、リチウムニッケルコバルト複合酸化物が含まれる。これらの化合物は常温溶融塩との反応性が低いため、サイクル寿命を向上させることができる。
正極活物質の一次粒径は、100nm以上1μm以下であることが好ましい。一次粒径が100nm以上の正極活物質は、工業生産上の取り扱いが容易である。一次粒径が1μm以下の正極活物質は、リチウムイオンの固体内拡散をスムーズに進行させることが可能である。
活物質の比表面積は、0.1m2/g以上10m2/g以下であることが好ましい。0.1m2/g以上の比表面積を有する正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵・放出サイトを十分に確保できる。10m2/g以下の比表面積を有する正極活物質は、工業生産の上で取り扱い易く、かつ良好な充放電サイクル性能を確保できる。
結着剤は、活物質と集電体を結着させるために配合される。結着剤の例には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴムが含まれる。
導電剤は、集電性能を高め、且つ、活物質と集電体との接触抵抗を抑えるために必要に応じて配合される。導電剤の例には、アセチレンブラック、カーボンブラック及び黒鉛のような炭素質物が含まれる。
正極層において、活物質及び結着剤はそれぞれ80質量%以上98質量%以下、2質量%以上20質量%以下の割合で配合することが好ましい。
結着剤は、2質量%以上の量にすることにより十分な電極強度が得られる。また、20質量%以下にすることにより電極の絶縁体の配合量を減少させ、内部抵抗を減少できる。
導電剤を加える場合には、活物質、結着剤及び導電剤はそれぞれ77質量%以上95質量%以下、2質量%以上20質量%以下、及び3質量%以上15質量%以下の割合で配合することが好ましい。導電剤は、3質量%以上の量にすることにより上述した効果を発揮することができる。また、15質量%以下にすることにより、高温保存下での正極導電剤表面での非水電解質の分解を低減することができる。
集電体は、アルミニウム箔、又は、Mg、Ti、Zn、Ni、Cr、Mn、Fe、Cu及びSiから選択される一以上の元素を含むアルミニウム合金箔であることが好ましい。
アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔の厚さは、5μm以上20μm以下、より好ましくは15μm以下にすることが望ましい。アルミニウム箔の純度は99質量%以上が好ましい。アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔に含まれる鉄、銅、ニッケル、クロムなどの遷移金属の含有量は、1質量%以下にすることが好ましい。
正極は、例えば活物質、結着剤及び必要に応じて配合される導電剤を適当な溶媒に懸濁してスラリーを調製し、このスラリーを正極集電体に塗布し、乾燥して正極層を形成した後、プレスを施すことにより作製される。正極はまた、活物質、結着剤及び必要に応じて配合される導電剤をペレット状に形成して正極層とし、これを集電体上に配置することにより作製されてもよい。
3)非水電解質
非水電解質は、例えば、電解質を有機溶媒に溶解することにより調製される液状非水電解質、又は、液状電解質と高分子材料を複合化したゲル状非水電解質であってよい。
液状非水電解質は、電解質を0.5モル/L以上2.5モル/L以下の濃度で有機溶媒に溶解したものであることが好ましい。
電解質の例には、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、及びビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO2)2]のようなリチウム塩、及び、これらの混合物が含まれる。電解質は高電位でも酸化し難いものであることが好ましく、LiPF6が最も好ましい。
有機溶媒の例には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ビニレンカーボネートのような環状カーボネート;ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)のような鎖状カーボネート;テトラヒドロフラン(THF)、2メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、ジオキソラン(DOX)のような環状エーテル;ジメトキシエタン(DME)、ジエトキシエタン(DEE)のような鎖状エーテル;γ-ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)、及びスルホラン(SL)が含まれる。これらの有機溶媒は、単独で、又は混合溶媒として用いることができる。
高分子材料の例には、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)が含まれる。
また或いは、非水電解質には、リチウムイオンを含有した常温溶融塩(イオン性融体)、高分子固体電解質、無機固体電解質等を用いてもよい。
常温溶融塩(イオン性融体)は、有機物カチオンとアニオンの組合せからなる有機塩の内、常温(15〜25℃)で液体として存在しうる化合物を指す。常温溶融塩には、単体で液体として存在する常温溶融塩、電解質と混合させることで液体となる常温溶融塩、有機溶媒に溶解させることで液体となる常温溶融塩が含まれる。一般に、非水電解質電池に用いられる常温溶融塩の融点は、25℃以下である。また、有機物カチオンは、一般に4級アンモニウム骨格を有する。
高分子固体電解質は、電解質を高分子材料に溶解し、固体化することによって調製される。
無機固体電解質は、リチウムイオン伝導性を有する固体物質である。
4)セパレータ
セパレータは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、またはポリフッ化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、または、合成樹脂製不織布から形成されてよい。中でも、ポリエチレン又はポリプロピレンから形成された多孔質フィルムは、一定温度において溶融し、電流を遮断することが可能であるため、安全性を向上できる。
5)外装部材
外装部材は、厚さ0.5mm以下のラミネートフィルムまたは厚さ1mm以下の金属製容器が用いることができる。ラミネートフィルムの厚さは0.2mm以下であることがより好ましい。金属製容器は、厚さ0.5mm以下であることがより好ましく、厚さ0.2mm以下であることがさらに好ましい。
外装部材の形状は、扁平型(薄型)、角型、円筒型、コイン型、ボタン型等であってよい。外装部材は、電池寸法に応じて、例えば携帯用電子機器等に積載される小型電池用外装部材、二輪乃至四輪の自動車等に積載される大型電池用外装部材であってよい。
ラミネートフィルムは、樹脂層間に金属層が介在した多層フィルムが用いられる。金属層は、軽量化のためにアルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔であることが好ましい。樹脂層は、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の高分子材料を用いることができる。ラミネートフィルムは、熱融着によりシールを行って外装部材の形状に成形することができる。
金属製容器は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等から作られる。アルミニウム合金は、マグネシウム、亜鉛、ケイ素等の元素を含む合金が好ましい。合金中に鉄、銅、ニッケル、クロム等の遷移金属を含む場合、その含有量は100ppm以下にすることが好ましい。
6)非水電解質二次電池
次に、第2実施形態に係る非水電解質電池を、図面を参照してより具体的に説明する。図3は、扁平型非水電解質二次電池の断面図である。図4は図3のA部の拡大断面図である。なお、各図は実施形態の説明とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる点があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜設計変更することができる。
扁平状の捲回電極群1は、2枚の樹脂層の間に金属層を介在したラミネートフィルムからなる袋状外装部材2内に収納されている。扁平状の捲回電極群1は、図4に示すように、外側から負極3、セパレータ4、正極5、セパレータ4の順で積層した積層物を渦巻状に捲回し、プレス成型することにより形成される。
負極3は、負極集電体3aと負極層3bとを含む。負極層3bには、上記の負極活物質が含まれる。最外殻の負極3は、図4に示すように負極集電体3aの内面側の片面のみに負極層3bを形成した構成を有する。その他の負極3は、負極集電体3aの両面に負極層3bが形成されている。
正極5は、正極集電体5aの両面に正極層5bが形成されている。
図3に示すように、捲回電極群1の外周端近傍において、負極端子6が最外殻の負極3の負極集電体3aに接続され、正極端子7が内側の正極5の正極集電体5aに接続されている。これらの負極端子6および正極端子7は、袋状外装部材2の開口部から外部に延出されている。例えば液状非水電解質は、袋状外装部材2の開口部から注入される。袋状外装部材2の開口部を負極端子6および正極端子7を挟んでヒートシールすることにより捲回電極群1および液状非水電解質が完全密封される。
負極端子6は、上述の負極活物質のLi吸蔵放出電位において電気化学的に安定であり、かつ導電性を有する材料から形成されることができる。具体的には、銅、ニッケル、ステンレスまたはアルミニウムが挙げられる。負極端子6は、負極集電体3aとの接触抵抗を低減するために、負極集電体3aと同様の材料から形成されることが好ましい。
正極端子7は、例えば、リチウムイオン金属に対する電位が3V以上5V以下の範囲における電気的安定性と導電性とを有する材料から形成されることができる。具体的には、アルミニウム又はMg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金から形成される。正極端子7は、正極集電体5aとの接触抵抗を低減するために、正極集電体5aと同様の材料から形成されることが好ましい。
第2実施形態に係る非水電解質電池は、前述した図2および図3に示す構成のものに限らず、例えば図5および図6に示す構成の電池であってもよい。図5は、第2実施形態に係る別の扁平型非水電解質二次電池を模式的に示す部分切欠斜視図であり、図6は図5のB部の拡大断面図である。
積層型電極群11は、2枚の樹脂フィルムの間に金属層を介在したラミネートフィルムからなる外装部材12内に収納されている。積層型電極群11は、図6に示すように正極13と負極14とをその間にセパレータ15を介在させながら交互に積層した構造を有する。正極13は複数枚存在し、それぞれが集電体13aと、集電体13aの両面に担持された正極活物質含有層13bとを備える。負極14は複数枚存在し、それぞれが負極集電体14aと、負極集電体14aの両面に担持された負極活物質含有層14bとを備える。各負極14の負極集電体14aは、一辺が負極14から突出している。突出した負極集電体14aは、帯状の負極端子16に電気的に接続されている。帯状の負極端子16の先端は、外装部材11から外部に引き出されている。また、図示しないが、正極13の正極集電体13aは、負極集電体14aの突出辺と反対側に位置する辺が正極13から突出している。正極13から突出した正極集電体13aは、帯状の正極端子17に電気的に接続されている。帯状の正極端子17の先端は、負極端子16とは反対側に位置し、外装部材11の辺から外部に引き出されている。
以上の実施形態によれば、生産性に優れ、且つ、優れた急速充放電性能と高いエネルギー密度を有する非水電解質電池を提供することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る電池パックについて、図面を参照して説明する。電池パックは、上記第2実施形態に係る非水電解質電池(単電池)を1個又は複数有する。複数の単電池を含む場合、各単電池は、電気的に直列もしくは並列に接続して配置される。
図7及び図8に、電池パック20の一例を示す。この電池パック20は、図3に示した構造を有する扁平型電池21を複数含む。図7は電池パック20の分解斜視図であり、図8は図7の電池パック20の電気回路を示すブロック図である。
複数の単電池21は、外部に延出した負極端子6及び正極端子7が同じ向きに揃えられるように積層され、粘着テープ22で締結することにより組電池23を構成している。これらの単電池21は、図8に示すように電気的に直列に接続されている。
プリント配線基板24は、負極端子6および正極端子7が延出する単電池21側面と対向して配置されている。プリント配線基板24には、図8に示すようにサーミスタ25、保護回路26および外部機器への通電用端子27が搭載されている。なお、プリント配線基板24が組電池23と対向する面には、組電池23の配線と不要な接続を回避するために絶縁板(図示せず)が取り付けられている。
正極側リード28は、組電池23の最下層に位置する正極端子7に接続され、その先端はプリント配線基板24の正極側コネクタ29に挿入されて電気的に接続されている。負極側リード30は、組電池23の最上層に位置する負極端子6に接続され、その先端はプリント配線基板24の負極側コネクタ31に挿入されて電気的に接続されている。これらのコネクタ29,31は、プリント配線基板24に形成された配線32,33を通して保護回路26に接続されている。
サーミスタ25は、単電池21の温度を検出し、その検出信号は保護回路26に送信される。保護回路26は、所定の条件で保護回路26と外部機器への通電用端子27との間のプラス側配線34aおよびマイナス側配線34bを遮断できる。所定の条件とは、例えばサーミスタ25の検出温度が所定温度以上になったときである。また、所定の条件とは単電池21の過充電、過放電、過電流等を検出したときである。この過充電等の検出は、個々の単電池21もしくは単電池21全体について行われる。個々の単電池21を検出する場合、電池電圧を検出してもよいし、正極電位もしくは負極電位を検出してもよい。後者の場合、個々の単電池21中に参照極として用いるリチウム電極が挿入される。図7および図8の場合、単電池21それぞれに電圧検出のための配線35を接続し、これら配線35を通して検出信号が保護回路26に送信される。
正極端子7および負極端子6が突出する側面を除く組電池23の三側面には、ゴムもしくは樹脂からなる保護シート36がそれぞれ配置されている。
組電池23は、各保護シート36およびプリント配線基板24と共に収納容器37内に収納される。すなわち、収納容器37の長辺方向の両方の内側面と短辺方向の内側面それぞれに保護シート36が配置され、短辺方向の反対側の内側面にプリント配線基板24が配置される。組電池23は、保護シート36およびプリント配線基板24で囲まれた空間内に位置する。蓋38は、収納容器37の上面に取り付けられている。
なお、組電池23の固定には粘着テープ22に代えて、熱収縮テープを用いてもよい。この場合、組電池の両側面に保護シートを配置し、熱収縮チューブを周回させた後、熱収縮チューブを熱収縮させて組電池を結束させる。
図7、図8では単電池21を直列接続した形態を示したが、電池容量を増大させるためには並列に接続してもよい。あるいは、直列接続と並列接続を組合せてもよい。組み上がった電池パックをさらに直列又は並列に接続することもできる。
また、電池パックの態様は用途により適宜変更される。本実施形態に係る電池パックは、大電流を取り出したときにサイクル特性が優れていることが要求される用途に好適に用いられる。具体的には、デジタルカメラの電源として、又は、例えば二輪乃至四輪のハイブリッド電気自動車、二輪乃至四輪の電気自動車、及び、アシスト自転車の車載用電池として用いられる。特に、車載用電池として好適に用いられる。
以上の実施形態によれば、生産性に優れ、且つ、優れた急速充放電性能と高いエネルギー密度を有する電池パックを提供することができる。
以下、実施例に基づいて上記実施形態をさらに詳細に説明する。なお、合成したニオブ−チタン複合酸化物の結晶相の同定及び結晶構造の推定は、Cu-Kα線を用いた粉末X線回折法によって行った。また、生成物の組成をICP法により分析し、目的物が得られていることを確認した。また、TEM観察ならびにEPMA測定を行い、元素Mの状態を確認した。また得られた試料のDSC測定を行い、吸熱ピークの頂点位置から融点を調べた。
<実施例1>
(ニオブ−チタン複合酸化物の合成)
LixTiNb2-yMyO7±δ(0≦x≦5、0≦y≦0.5、0≦δ≦0.3)で表されるニオブ−チタン複合酸化物のうち、M=(Mo0.75Mg0.25)、x=0, y=0.1,σ=0であるTiNb1.9Mo0.075Mg0.025O7を合成した。元素Mが結晶格子中のNbを置換固溶し、電気化学的な中性が保たれるように組成を決定した。このニオブ−チタン複合酸化物は、モル比(M/Ti)が0.1であり、モル比(Nb/Ti)が1.9である。
出発原料として、市販の酸化物試薬Nb2O5、TiO2、MoO3、及びMgOを用いた。これらの粉末を、TiNb1.9Mo0.075Mg0.025O7の構成元素のモル比になるように秤量し、乳鉢で混合した。次に、電気炉に入れ、1000℃で延べ36時間焼成した。
(粉末X線回折測定・TEM測定・融点測定)
合成した試料について、以下の測定を行った。
粉末X線回折測定を次のように行った。まず、試料を平均粒子径が10μm程度となるまで粉砕した。粉砕した試料を、ガラス試料板上に形成された深さ0.2mmのホルダー部分に充填した。次いで、外部から別のガラス板を使い、充分に押し付けて平滑化した。次いで、試料が充填されたガラス板を粉末X線回折装置に設置し、Cu−Kα線を用いて回折パターンを取得した。その結果、合成した試料が単斜晶型の複合酸化物であることが確認された。
また、TEM観察およびEMPA測定から、元素Mo及びMgは結晶格子中に入り置換固溶体を生成していることが分かった。
DSCによる融点測定を次のように行った。標準物質としてアルミナを用いた。昇温速度は5 ℃/minとした。試料を十分密となるように注意深くアルミナパンに充填した。室温から上限が1000〜1500℃の範囲で測定を行った。その結果、合成した試料の融点は1260℃であった。
表1に、モル比(M/Ti)、モル比(Nb/Ti)、焼成温度、及び融点を示した。
(電気化学測定セルの作製)
上記で合成したニオブ−チタン複合酸化物と、導電剤としてアセチレンブラックを混合した。混合比は、複合酸化物100重量部に対してアセチレンブラックを10重量部とした。この混合物をNMP(N-メチル-2-ピロリドン)中に分散した。得られた分散液に、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を混合し、電極スラリーを作製した。PVdFは、複合酸化物100重量部に対して10重量部を用いた。スラリーを、アルミ箔から成る集電体の両面にブレードを用いて塗布した。その後、真空下、130℃で12時間乾燥し、電極を得た。
エチレンカーボネート及びジエチルカーボネートを体積比1:1で混合し、混合溶媒を調製した。この混合溶媒中に、六フッ化リン酸リチウムを1Mの濃度で溶解させて非水電解質を調製した。
上記で作製した電極と、対極として金属リチウム箔と、非水電解質を用いて、電気化学測定セルを作製した。
(電気化学測定)
電気化学測定セルを用いて室温で充放電試験を行った。充放電は、金属リチウム電極基準で1.0V〜3.0Vの電位範囲で、充放電電流値を0.2C(時間放電率)として行った。
次に、50サイクル繰り返し充放電を行い(充電/放電で1サイクルとする)、50回放電容量維持率を調べた。充放電は、金属リチウム電極基準で1.0V〜3.0Vの電位範囲で、電流値を1C(時間放電率)とし、室温で行った。
50サイクル後、再び0.2C(時間放電率)で充放電を行い、放電容量を測定した。初回放電容量を100%として、50サイクル後の容量維持率(%)を算出した。
また、レート性能を調査した。0.2C放電容量と1.0C放電容量および5.0C放電容量を測定し、それぞれ0.2C容量を1.0としたときの放電容量比を算出した。
表2に、初回放電容量、初回充放電効率(%)、50サイクル後の放電容量維持率(%)、1C放電容量と容量比、5C放電容量と容量比を示した。
<実施例2>
(ニオブ−チタン複合酸化物の合成)
LixTiNb2-yMyO7±δ(0≦x≦5、0≦y≦0.5、0≦δ≦0.3)で表されるニオブ−チタン複合酸化物のうち、x=0, y=0,σ=0であるTiNb2O7の結晶構造を有し、さらに、元素Vが固溶した状態で存在する複合酸化物を合成した。
出発原料として、Nb2O5、TiO2、及び、V2O5を用いた。Nb2O5、TiO2をモル比1:1の割合で混合し、V2O5は、モル比(M/Ti)が0.01となる割合で添加した。この合成方法では、元素Vがフラックスとして機能することを期待したもので、結晶格子中に置換固溶しなくても構わないため、あえて電荷的中性を保つようにVを添加していない。
(粉末X線回折測定・TEM測定・融点測定)
合成した試料について、実施例1と同様に測定を行った。その結果、合成した試料に単斜晶型の複合酸化物が含まれることが確認された。
また、TEM観察及びEPMA測定から、元素Vは結晶を構成するドメイン中の一部に偏析していることが分かった。このことから、元素Vは置換固溶されていないことが示唆された。一方、DSCを用いた融点測定から、複合酸化物の融点が1310℃であったことから、フラックス効果による低融点化を確認した。
表1に、モル比(M/Ti)、モル比(Nb/Ti)、焼成温度、及び融点を示した。
(電気化学測定)
実施例1と同様に電気化学測定セルを作製し、電気化学測定を行った。その結果は表2に示した。
<比較例1>
(ニオブ−チタン複合酸化物の合成)
(特許文献2)に記載の方法にしたがって、TiNb2O7を合成した。酸化チタン粉末と五酸化ニオブ粉末をモル比で1:1になるように秤量し、乳鉢中で、エタノールを使った湿式混合を行った。これを白金るつぼに入れて、特許文献2の実施例1に記載の方法に従って、1000℃の熱処理を行った。1000℃での焼成は、従来の製造設備により実施できる処理である。
表1に、モル比(M/Ti)、モル比(Nb/Ti)、焼成温度、及び融点を示した。
(粉末X線回折測定・TEM測定・融点測定)
合成した試料について、実施例1と同様に測定した。その結果、主なXRDピークはTiNb2O7とほぼ一致したが、ピークの線幅が広く、結晶性が低いことが示唆された。更に未反応分の二酸化チタンに起因すると思われる不純物相が存在している可能性があった。DSCを用いた融点測定から融点が1475℃であることが確認された。
(電気化学測定)
実施例1と同様に電気化学測定セルを作製し、電気化学測定を行った。その結果は表2に示した。
<比較例2>
(ニオブ−チタン複合酸化物の合成)
(特許文献2)に記載の方法にしたがって、TiNb2O7を合成した。酸化チタン粉末と五酸化ニオブ粉末をモル比で1:1になるように秤量し、乳鉢中でエタノールを使った湿式混合を行った。これを白金るつぼに入れて、特許文献2の実施例3に記載の方法で、1300℃の熱処理を行った。特許文献2の実施例3において合成された材料は、特許文献2において最もレート性能に優れるものである。
(粉末X線回折測定・TEM測定・融点測定)
合成した試料について、実施例1と同様に測定した。その結果、XRDピークはTiNb2O7とすべて一致した。比較例2は、比較例1と比べて線幅が狭く、結晶性が高いことが確認された。また、DSCを用いた融点測定から融点が1475℃であることが確認された。
表1に、モル比(M/Ti)、モル比(Nb/Ti)、焼成温度、及び融点を示した。
(電気化学測定)
実施例1と同様に電気化学測定セルを作製し、電気化学測定を行った。その結果は表2に示した。
Figure 2014225474
Figure 2014225474
<結果>
表2に示したように、実施例1及び実施例2は、比較例1及び比較例2に比べて、充放電容量、充放電効率、容量維持率、レート性能が高かった。比較例1は、5Cにおける容量比が0.39程度であったのに対して、実施例1及び2は、0.95以上の高い容量比を示した。即ち、実施例1及び2は、5Cというハイレートにおける放電容量において、容量比が比較例1に比べて2.5倍程度高かった。実施例1,2及び比較例1は何れも、生産性の高い1000℃で熱処理を行ったものである。このことから、実施例1及び2は、比較例1と同じく低温で焼成したにも係わらず、結晶性が高いことが示された。
また、実施例1及び2は、放電容量維持率が高く、安定的に充放電が可能であることが示された。
次に、実施例1〜2及び比較例1〜2の初回充放電曲線を図9に示した。図9から、実施例1及び2は、比較例1及び2よりも容量が高いことが分かる。また充放電カーブから実施例1及び2は、過電圧が低く抑えられていることが示された。これは、元素Mを添加したことによって、電子導電性が向上したためであると考えられる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,11…電極群、2,12…外装部材、3,14…負極、4,15…セパレータ、5,13…正極、6,16…負極端子、7,17…正極端子、20…電池パック、21…単電池、24…プリント配線基板、25…サーミスタ、26…保護回路、37…収納容器、101…金属イオン、102…酸化物イオン、103…骨格構造部分、104…空隙部分、105、106…領域、107…空隙部分。

Claims (5)

  1. ニオブ−チタン複合酸化物及び元素Mを含む、リチウム二次電池用活物質であって、
    前記活物質中における、Tiに対する元素Mのモル比(M/Ti)が式(I)を満たし、
    前記ニオブ−チタン複合酸化物中における、Tiに対するNbのモル比(Nb/Ti)が式(II)を満たし、
    前記元素Mは、B、Na、Mg、Al、Si、S、P、K、Ca、Mo、W、Cr、Mn、Co、Ni及びFeから成る群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする、リチウム二次電池用活物質:
    0< M/Ti ≦0.5 (I)
    1≦ Nb/Ti ≦5 (II)
  2. 前記ニオブ−チタン複合酸化物が、LixTiNb2-yMyO7±δ(0≦x≦5、0<y≦0.5、0≦δ≦0.3)で表されることを特徴とする、請求項1に記載の活物質。
  3. 前記ニオブ−チタン複合酸化物が、1350℃以下の融点を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の活物質。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の活物質を含む負極と、
    正極と、
    非水電解質と、
    を含むことを特徴とする非水電解質電池。
  5. 請求項4に記載の非水電解質電池を含むことを特徴とする電池パック。
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