JP2014224561A - 動力伝達装置の油圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】並列に配置された動力伝達装置にそれぞれ設けられた複数の係合装置が同時に係合して動力伝達装置がロックすることを抑制もしくは防止することができる動力伝達装置の油圧制御装置を提供する。【解決手段】並列に配置された第1動力伝達経路および第2動力伝達経路と、第1動力伝達経路に設けられた第1係合装置および第2係合装置C1と、第2動力伝達経路に設けられた第3係合装置C2とを備えた動力伝達装置の油圧制御装置において、第1係合装置を係合させるために出力された第1出力油圧PSLDと第3係合装置C2を係合させるために出力された第2出力油圧PSL2とのいずれか一方の出力油圧が、第1係合装置または第3係合装置C2を係合状態にするために出力する出力油圧以上になるときに、第2係合装置C1を解放させるように第2係合装置C1の油圧を排出するフェールセーフ弁41とを備えている。【選択図】図1
Description
この発明は、係合装置を制御する装置がフェールして複数の係合装置が係合することにより動力伝達装置がロックすることを抑制もしくは防止する動力伝達装置の油圧制御装置に関するものである。
変速比を変更するためやトルクを伝達する動力伝達経路を変更するために、油圧制御装置によって制御されて係合させる係合装置を選択的に切り替えるように構成された動力伝達装置が知られている。このように構成された動力伝達装置は、係合装置を制御する油圧制御装置がフェールして複数の係合装置が同時に係合するとロックしてしまう可能性がある。具体的には、複数の係合装置とそれら各係合装置を制御する油圧制御装置とを備え、油圧制御装置を制御して各係合装置のうち係合させる係合装置を選択的に変更して変速比を変更するように構成された有段変速機の場合には、所定の変速比を設定するために係合させる係合装置と、それ以外の変速比を設定するために係合させられる係合装置とが、油圧制御装置がフェールすることにより同時に係合すると有段変速機がロックしてしまう可能性がある。また、複数の動力伝達経路が並列に配置され、油圧制御装置を制御して係合させる係合装置を切り替えることによりトルクを伝達する経路を切り替えるように構成されている場合には、設定するべき動力伝達経路のトルクを伝達する係合装置と、その動力伝達経路以外の動力伝達経路を遮断するために解放させているべき係合装置とが、油圧制御装置がフェールすることにより同時に係合してしまうと、それら動力伝達経路を有する動力伝達装置がロックしてしまう可能性がある。
そのような事態が生じることを抑制もしくは防止するために、特許文献1には、有段変速機に設けられた複数の係合装置が係合してしまうことを抑制もしくは防止するフェールセーフバルブを備えた油圧制御装置が記載されている。この特許文献1に記載された有段変速機は、複数の係合装置のうち2つの係合装置を係合することによって所定の変速段を設定するように構成されている。また、それらの係合装置は、それぞれに設けられた油圧制御弁から油圧が供給されることにより係合するように構成されている。そして、2つの係合装置を係合して変速段を設定しているときに、他の一つの係合装置が係合するように油圧が供給されると、それら3つの係合装置のそれぞれの油圧が供給されるフェールセーフバルブが切り替わって、所定の変速段を設定するように一つの係合装置から油圧を排出するように構成されている。より具体的には、前進第4速段を設定するときに係合させられる2つの係合装置と、それら係合装置のいずれか一方の係合装置とともに係合することによって前進第3速段もしくは前進第5速段を設定する他の係合装置とのそれぞれの油圧がフェールセーフバルブに供給されたときに、他の係合装置の油圧を排出して前進第4速段に設定するように構成されている。
また、特許文献2には、内燃機関から出力されたトルクが、ベルト式無段変速機を介して駆動輪に伝達される主動力伝達経路と、ギヤトレーン部を介して駆動輪に伝達される副動力伝達経路とを備えた動力伝達装置が記載されている。この副動力伝達経路には、2方向差動クラッチが設けられていて、出力側の回転数が入力側の回転数よりも遅い場合にトルクを伝達するように構成されている。さらに、ギヤトレーン部の変速比が、ベルト式無段変速機が設定することができる最大変速比よりも小さい変速比となるように構成されている。そして、ニュートラル状態で一旦停車した後に走行を始める場合には、ベルト式無段変速機の変速比をギヤトレーン部の変速比よりも大きく設定して、出力軸の回転数が所定の回転数を超えたときにアップシフトすることにより、ギヤトレーン部を介してベルト式無段変速機にトルクが入力されることを防止するように構成されている。
さらに、特許文献3には、並列に設けられたそれぞれの動力伝達経路に、油圧が供給されることにより係合するドグクラッチが設けられ、一方のドグクラッチが係合しているときに、他方のドグクラッチを係合させる油圧が排出されるように構成されたカットバルブを備えた油圧制御装置が記載されている。具体的には、一方のドグクラッチを駆動させるシフトフォークにカットバルブが連結され、そのドグクラッチが移動して係合しているときに、他方のドグクラッチを制御する油圧アクチュエータの油圧を排出するようにカットバルブが移動するように構成されている。
特許文献1に記載された油圧制御装置は、3つの制御弁から出力された油圧が同時に出力されたときに、フェールセーフバルブが作動して一つの係合装置の油圧を排出して解放させるように構成されている。したがって、変速段を設定するために係合させられている2つの係合装置のうち、いずれか一方の係合装置を制御する制御弁がフェールしたとしても、他の係合装置の油圧がフェールセーフバルブに供給されるまで、フェールセーフバルブを作動させることができない可能性がある。そのため、並列に配置された一方の動力伝達経路に少なくとも一つの係合装置を備え、かつ他方の動力伝達経路に直接に配置された少なくとも2つの係合装置を備えた動力伝達装置を対象とする場合には、各動力伝達経路におけるいずれか一つの係合装置を制御する油圧制御装置がフェールしたときに、フェールセーフバルブを切り替えることができない可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、並列に配置された動力伝達装置にそれぞれ設けられた複数の係合装置が同時に係合して動力伝達装置がロックすることを抑制もしくは防止することができる動力伝達装置の油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、供給される油圧に応じて係合することによりトルクの伝達を可能にする第1係合装置と、供給される油圧に応じて係合することによりトルクの伝達を可能にしかつ前記第1係合装置と直列に配置された第2係合装置と、前記第1係合装置および前記第2係合装置の双方を係合することにより駆動力源から出力されたトルクを駆動輪に伝達する第1動力伝達経路と、供給される油圧に応じて係合することによりトルクの伝達を可能にする第3係合装置と、前記第3係合装置を係合することにより前記駆動力源から出力されたトルクを前記駆動輪に伝達しかつ前記第1動力伝達経路と並列に配置された第2動力伝達経路とを備えた動力伝達装置の油圧制御装置において、前記第1係合装置を係合させるために出力された第1出力油圧と前記第3係合装置を係合させるために出力された第2出力油圧とのいずれか一方の出力油圧が、前記第1係合装置または前記第3係合装置を係合状態にするために出力する出力油圧以上になるときに、前記第2係合装置を解放させるように前記第2係合装置から油圧を排出させるフェールセーフ弁を備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第1係合装置は、噛み合い係合装置を含み、前記第2係合装置は、摩擦係合装置を含むことを特徴とする動力伝達装置の油圧制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記第2動力伝達経路は、前記駆動力源から前記駆動輪に伝達するトルクを変化させることができ、かつ摩擦力によってトルクを伝達するように構成された変速機構を備え、前記第3係合装置が係合することによって前記変速機構と前記駆動輪とのトルクの伝達を可能にするように構成されていることを特徴とする動力伝達装置の油圧制御装置である。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記フェールセーフ弁は、前記第1出力油圧と前記第2出力油圧とのいずれか一方の出力油圧に応じて移動するスプールと、他方の出力油圧に応じて移動しかつ前記スプールを押圧するプランジャとを備え、前記スプールが移動することにより、前記第2係合装置の油圧を排出するように構成されていることを特徴とする動力伝達装置の油圧制御装置である。
この発明によれば、第1係合装置と第2係合装置との双方を係合することによって駆動力源から出力されたトルクを駆動輪に伝達する第1動力伝達装置と、第3係合装置を係合させることにより駆動力源から出力されたトルクを駆動輪に伝達しかつ第1動力伝達装置と並列に配置された第2動力伝達経路とを備えている。そして、第1係合装置を係合させるために出力される第1出力油圧と、第3係合装置を係合させるために出力される第2出力油圧とのいずれか一方の出力油圧が、係合装置を係合状態にするために出力する出力油圧以上になるときに、第2係合装置を解放させるように第2係合装置の油圧を排出するフェールセーフ弁が設けられている。そのため、第1係合装置の油圧や第3係合装置の油圧を制御する装置がフェールしたときに、第2係合装置を解放させることができるので、各係合装置が同時に係合して動力伝達装置がロックしてしまうことを抑制もしくは防止することができる。
また、第1係合装置が噛み合い係合装置を含み、第2係合装置が摩擦係合装置を含む場合には、フェールセーフ弁によって油圧を排出する対象が第2係合装置であることにより、フェール時に第2係合装置の油圧を排出することによって、その第2係合装置を確実に解放させることができ、その結果、各係合装置が同時に係合して動力伝達装置がロックしてしまうことを抑制もしくは防止することができる。言い換えると、フェールセーフ弁により油圧が排出される対象を摩擦係合装置とすることにより、噛み合い係合装置のように係合装置を係合状態にするための油圧を排出したとしても、噛み合い係合装置の摺動抵抗などによって係合状態から解放状態にすることができないような事態が生じて、フェールセーフ弁が作動しても、各係合装置が同時に係合してしまうような事態が生じてしまうことを抑制もしくは防止することができる。
さらに、駆動力源から駆動輪に伝達するトルクを変化させることができかつ摩擦力によってトルクを伝達する変速機構が第2動力伝達経路に設けられている。そのため、フェールセーフ弁が作動したときに駆動力源から駆動輪にトルクを伝達するときに、その伝達するトルクを変化させることができる。また、第3係合装置が係合することによって変速機構と駆動輪とのトルクの伝達を可能にするように構成されているので、第1出力油圧が、係合装置を制御するときに出力する油圧以上となって第2動力伝達経路を介して動力を伝達するときであっても、第2出力圧を通常に制御することにより、摩擦によってトルクを伝達する変速機構のトルクヒューズとして第3係合装置を機能させることができる。
この発明で対象とする動力伝達装置は、駆動力源から駆動輪にトルクを伝達する第1動力伝達経路と第2動力伝達経路とを備えたものであり、それら各動力伝達経路に設けられた係合装置によってトルクを伝達する動力伝達経路を選択的に切り替えるように構成されたものである。そのように構成された動力伝達装置の構成の一例を図2に模式的に示している。図2に示す動力伝達装置は、駆動力源として機能するエンジン(E/G)1を備え、そのエンジン1から出力されたトルクを、並列に配置された動力伝達経路のいずれか一方を介して図示しない駆動輪に伝達するように構成されている。なお、図2には、エンジン1を駆動力源とした動力伝達装置を例に挙げて示しているが、電動機を駆動力源としてもよく、あるいは上記エンジン1と電動機との双方を駆動力源としてもよい。
図2に示す例では、エンジン1の出力軸2には、流体継手として機能するトルクコンバータ3が連結されている。このトルクコンバータ3は、従来知られたトルクコンバータと同様に構成されたものであって、出力軸2およびフロントカバー4を介してエンジン1に連結されたポンプインペラー3aと、そのポンプインペラー3aに対向して配置されかつ後述する前後進切替機構5に連結されたタービンランナー3bと、ポンプインペラー3aおよびタービンランナー3bの間に配置されかつ図示しないワンウェイクラッチを介してケース6に連結されたステータ3cとによって構成されている。そして、ポンプインペラー3aとタービンランナー3bとに囲われた空間に作動流体が封入されている。このように構成されたトルクコンバータ3は、エンジン1から伝達されたトルクによって、ポンプインペラー3aが回転する。そして、ポンプインペラー3aが回転することによって封入された作動流体が流動してタービンランナー3bを回転させる。すなわち、作動流体によってトルクを伝達する流体継手として機能する。また、その作動流体が流れる方向を規制するためにステータ3cが設けられており、タービンランナー3bの回転数がポンプインペラー3aの回転数よりも高回転数になるときに、ワンウェイクラッチを介してステータ3cが回転しないようにケース6に固定される。このようにトルクコンバータ3を構成することによって、いわゆるコンバータ領域では、エンジン1から出力されたトルクを増幅して前後進切替機構5に出力することができる。
一方、ポンプインペラー3aの回転数とタービンランナー3bの回転数とが一致したときなどに、トルクコンバータ3を介さずに動力を伝達するように、上記トルクコンバータ3と並列に配置され、ポンプインペラー3aとタービンランナー3bとを一体に回転させるように構成されたロックアップクラッチ7が設けられている。このロックアップクラッチ7は、円板状に形成された摩擦係合部材であって、表裏の油圧差によって駆動するように構成されている。図2に示す例では、ロックアップクラッチ7のエンジン1側(図2における右側)の油圧を減圧して、トルクコンバータ3側(図2における左側)の油圧よりも低圧とすることによって、ロックアップクラッチ7がエンジン1側に移動する。そして、ロックアップクラッチ7とフロントカバー4とが摩擦係合することによってポンプインペラー3aとタービンランナー3bとを一体化させる。それとは反対に、ロックアップクラッチ7のエンジン1側の油圧を増圧して、トルクコンバータ3側の油圧よりも高圧とすることによって、ロックアップクラッチ7がフロントカバー4から離れるように構成されている。
また、図2に示す例では、エンジン1から出力されたトルクによって駆動されてオイルを吐出することができるように構成されたメカオイルポンプ8が、ポンプインペラー3aに連結されている。したがって、エンジン1から出力されたトルクが、出力軸2とフロントカバー4とポンプインペラー3aとを介してメカオイルポンプ8に伝達されてオイルを吐出することができる。また、エンジンブレーキを図示しない駆動輪に作用させるときなど車両を走行させるためのトルクをエンジン1から出力しないような場合であって、駆動輪からトルクが伝達されたときであっても、メカオイルポンプ8が駆動する。つまり、車両の走行慣性力によってメカオイルポンプ8が駆動する。
タービンランナー3bと一体化された出力軸9は、後述するベルト式無段変速機10を介さずに駆動輪にトルクを伝達する場合に、より具体的には後述するギヤトレーン部11を介して駆動輪にトルクを伝達する場合に、その伝達するトルクが駆動輪に作用する方向を変化させる前後進切替機構5に連結されている。図2に示す前後進切替機構5は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。この前後進切替機構5の構成について簡単に説明すると、まず、ダブルピニオン型の遊星歯車機構は、出力軸9と一体化されたサンギヤ5Sと、そのサンギヤ5Sの回転軸線と同軸上に配置されたリングギヤ5Rと、サンギヤ5Sと噛み合う第1ピニオンギヤ5P1と、第1ピニオンギヤ5P1およびリングギヤ5Rに噛み合う第2ピニオンギヤ5P2と、第1ピニオンギヤ5P1および第2ピニオンギヤ5P2を自転および公転可能に保持するとともに、出力ギヤ12を介してギヤトレーン部11に連結されたキャリヤ5Cとによって構成されている。そして、係合することによってサンギヤ5Sとキャリヤ5Cとを一体に回転させるクラッチC1が出力軸9に設けられている。また、リングギヤ5Rを固定するブレーキB1が設けられている。
上記前後進切替機構5は、サンギヤ5Sが入力要素として機能し、リングギヤ5Rが反力要素として機能し、キャリヤ5Cが出力要素として機能するように構成されている。したがって、クラッチC1を係合しかつブレーキB1を解放することによりサンギヤ5Sとキャリヤ5Cとが一体化するので、出力軸9と出力ギヤ12とが一体となって回転し、それとは反対にクラッチC1を解放してブレーキB1を係合することにより、サンギヤ5Sとキャリヤ5Cとが反対方向に回転する。そのため、出力軸9の回転方向と出力ギヤ12の回転方向とが反対となる。そして、上記クラッチC1やブレーキB1は、それぞれに供給される油圧によって係合力が制御される摩擦係合装置であって、図示しないシフトレバーの操作に応じてクラッチC1とブレーキB1とのいずれを係合するかを定めることができる。
前後進切替機構5を介して出力ギヤ12から出力されたトルクを伝達するギヤトレーン部11は、出力ギヤ12と噛み合いかつ出力ギヤ12よりも外径が大きく形成された第1ギヤ13と、その第1ギヤ13と一体となって回転しかつ第1ギヤ13よりも外径の小さい第2ギヤ14と、その第2ギヤ14と噛み合いかつ後述するドグクラッチD1を介して出力軸15にトルクを伝達することができるように構成され、さらに第2ギヤ14よりも外径が大きく形成された第3ギヤ16とによって構成されている。そして、前後進切替機構5およびギヤトレーン部11を介して出力軸15にトルクを伝達する際の変速比が、後述するベルト式無段変速機10を介して出力軸15にトルクを伝達する最大変速比よりも大きい変速比となるように各ギヤ比が設定されており、主に、発進時には、前後進切替機構5およびギヤトレーン部11を介して出力軸15にトルクが伝達させるように構成されている。すなわち、クラッチC1またはブレーキB1とドグクラッチD1との双方が係合させると、前後進切替機構5およびギヤトレーン部11を介してトルクが出力軸に伝達されるように構成されている。言い換えると、クラッチC1またはブレーキB1とドグクラッチD1とを係合することにより前後進切替機構5とギヤトレーン部11とがトルク伝達可能な状態となる。このように前後進切替機構5とギヤトレーン部11とを介してトルクを伝達する動力伝達経路が、この発明における第1動力伝達経路に相当し、その動力伝達経路に設けられたドグクラッチD1が、この発明における第1係合装置あるいは噛み合い係合装置に相当し、クラッチC1(ブレーキB1)が、この発明における第2係合装置に相当する。なお、シフトレバーの操作に応じてクラッチC1とブレーキB1とのいずれか一方が係合させられるように構成されているので、以下の説明では、クラッチC1とブレーキB1との区別を付けずに「クラッチC1」と記す場合がある。
トルクコンバータ3の出力軸9には、更にベルト式無段変速機10が連結されている。図2に示すベルト式無段変速機10は、出力軸9と連結されたプライマリープーリ17と、その出力軸9と平行に配置された出力軸18に連結されたセカンダリープーリ19と、各プーリ17,19に巻き掛けられたベルト20とによって構成されている。そして、各プーリ17,19のそれぞれには、油圧アクチュエータ21,22が付設されており、主に、油圧アクチュエータ21に供給される油圧と油圧アクチュエータ22に供給される油圧との差圧に基づいて、言い換えると、プライマリープーリ17によってベルト20を挟み付ける荷重とセカンダリープーリ19によってベルト20を挟み付ける荷重との差に基づいて、ベルト20の巻き掛け半径を変更して変速比を変化させるように構成されている。また、セカンダリープーリ19に付設された油圧アクチュエータ22の油圧を制御することによってベルト20を挟み付ける挟圧力を制御して伝達トルク容量を変化させるように構成されている。すなわち、ベルト式無段変速機10は、セカンダリープーリ19によってベルト20を挟み付ける挟圧力に応じた摩擦力によってトルクを伝達するように構成されている。また、ベルト式無段変速機10で設定することができる最大変速比が、上記ギヤトレーン部11の変速比よりも小さく、かつ平坦路などで車両を発進させることができる程度の変速比となるように構成されている。
そして、ベルト式無段変速機10の出力軸18には、クラッチC2が連結されており、そのクラッチC2を介して出力軸15にトルクが伝達される。すなわち、ベルト式無段変速機10と駆動輪とのトルクの伝達を可能にする際にクラッチC2を係合させるように構成されており、このクラッチC2は、供給される油圧に応じて伝達トルク容量が制御されるように構成されている。言い換えると、クラッチC2を係合することによりベルト式無段変速機10をトルク伝達可能な状態にする。なお、ベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達する動力伝達経路が、この発明における第2動力伝達経路に相当し、クラッチC2が、この発明における第3係合装置に相当し、ベルト式無段変速機10が、この発明における変速機に相当する。
出力軸15には、前後進切替機構5およびギヤトレーン部11を介して出力軸15にトルクを伝達するときに係合させられるドグクラッチ(噛み合いクラッチ)D1が設けられている。このドグクラッチD1は、第3ギヤ16と一体に回転しかつ外周面にスプラインが形成されたクラッチ用ギヤ23と、出力軸15と一体化されかつ外周面にスプラインが形成されたハブ24と、それらクラッチ用ギヤ23とハブ24とを選択的に係合させることができるスリーブ25とによって構成されている。すなわち、スリーブ25がクラッチ用ギヤ23とハブ24との双方のスプラインに係合することによりギヤトレーン部11を介して出力軸15にトルクを伝達し、クラッチ用ギヤ23またはハブ24のいずれか一方にのみ係合しているときにギヤトレーン部11と出力軸15とのトルクの伝達を遮断するように構成されている。そのスリーブ25は、後述する油圧アクチュエータに供給される油圧に応じて図示しないシフトフォークを軸線方向に移動させることによってクラッチ用ギヤ23とハブ24とを係合させるように構成されている。そして、出力軸15には、ギヤトレーン部26およびデファレンシャルギヤ27ならびにドライブシャフト28,28を介して駆動輪が連結されている。
つぎに、図2に示すクラッチC1、クラッチC2、ドグクラッチD1を制御するための油圧制御装置の構成の一例について説明する。図1は、その油圧制御装置の構成を説明するための油圧回路図である。図1に示す油圧回路は、メカオイルポンプ8あるいは電動オイルポンプを油圧源(以下、単にオイルポンプ8と記す。)としている。そのオイルポンプ8から吐出された油圧は、図示しないレギュレータバルブによって調圧され、その調圧された油圧をさらに一定圧に調圧するモジュレータバルブ29が設けられている。図1に示すモジュレータバルブ29には、オイルポンプ8と連通した入力ポート29aと、所定圧に調圧した油圧を出力する出力ポート29bとが形成されている。また、モジュレータバルブ29は、スプール型の制御弁であって、スプール29cの一方側の端部を押圧するスプリング29dが設けられ、そのスプリング29dのバネ力に対抗してスプール29cを押圧するようにフィードバックポート29eが形成されている。そして、スプリング29dのバネ力が、フィードバックポート29eから供給されたフィードバック圧に基づいてスプール29cを押圧する荷重よりも大きいときに、入力ポート29aと出力ポート29bとを連通させ、それとは反対に、スプリング29dのバネ力が、フィードバックポート29eから供給されたフィードバック圧に基づいてスプール29cを押圧する荷重よりも小さいときに、入力ポート29aと出力ポート29bとが遮断されるように構成されている。したがって、モジュレータバルブ29から出力される油圧は、スプリング29dのバネ力によって定められた所定の油圧(一定圧)となる。なお、以下の説明では、モジュレータバルブ29によって調圧された油圧をモジュレータ圧PM と記す。
モジュレータバルブ29における出力ポート29bには、各リニアソレノイドバルブSLD,SL1,SL2がそれぞれ連通して設けられている。これらのリニアソレノイドバルブSLD,SL1,SL2は、各クラッチD1、C1,C2を係合させるための油圧を制御する制御弁であって、図示しない電子制御装置によって定められた電流が供給されて、出力圧を任意に設定することができるように構成されている。具体的には、各リニアソレノイドバルブSLD,SL1,SL2は、電流が供給されていないときに出力ポートを閉じるように構成されたノーマルクローズ型のソレノイドバルブであり、供給される電流が増大するに連れて出力圧を増大させることができるように構成されている。なお、リニアソレノイドバルブSLDから出力される油圧PSLD が、この発明における第1出力油圧に相当し、リニアソレノイドバルブSL2から出力される油圧PSL2 が、この発明における第2出力油圧に相当する。
リニアソレノイドバルブSLDは、ドグクラッチD1を係合させるための油圧を出力するものであって、リニアソレノイドバルブSLDから出力された油圧PSLD は、ドグクラッチD1の係合および解放を制御するための油圧アクチュエータ30に供給されるように構成されている。ここで、図1に示す油圧アクチュエータ30の構成について具体的に説明する。図1に示す油圧アクチュエータ30は、底部31aに貫通孔31bが形成された有底円筒状のシリンダ31と、そのシリンダ31の開口部31cを液密状に封止する蓋部32とを備えている。なお、円板状に形成された蓋部32の外周面とシリンダ31の内周面との間にシール部材33が設けられ、蓋部32が開口部31c側に移動することを防止するためのスナップリング34が設けられている。
また、シリンダ31に形成された貫通孔31bに挿入されかつ図1に示す左側の端部に雌ねじ部35aが形成されたシャフト35と、ボルト36によってシャフト35に一体化されたピストン37とが設けられている。このピストン37は、シャフト35の外周面を覆いかつシリンダ31の内周面と所定の間隔を空けて配置された第1円筒部37aと、ピストン37が最もシリンダ31の開口部31c側に移動したときに、端部が蓋部32と接触しかつ外径がシリンダ31の内径とほぼ同一に形成された第2円筒部37bと、第1円筒部37aおよび第2円筒部37bの間に配置されかつ外径がシリンダ31の内径とほぼ同一に形成された円筒状の中央部37cとによって構成されている。そして、中央部37cの内周部に挿入されたボルト36の雄ねじ部とシャフト35の雌ねじ部35aとが螺合することによりピストン37とシャフト35とが一体化されている。
さらに、ピストン37をシリンダ31の開口部31c側に押圧するスプリング38が、第1円筒部37aの外周側に設けられている。具体的には、中央部37cの一方の壁面37dとシリンダ31の底部31aとに挟まれて中央部37cを底部31aから離隔させる方向にバネ力を作用させるようにスプリング38が設けられている。このスプリング38によってピストン37がシリンダ31の開口部31c側に移動したとき、より具体的には、第2円筒部37bの端部と蓋部32とが接触しているときに、ドグクラッチD1が解放されるように構成されている。つまり、スプリング38は、リターンスプリングとして機能するように構成されている。
そして、第2円筒部37bが蓋部32と接触する位置まで移動しているときであっても、中央部37cと蓋部32との間にリニアソレノイドバルブSLDから出力された油圧PSLD を供給することができるように、軸線方向における中央部37cと蓋部32との間であって、シリンダ31の内周面から外周面に貫通した入力ポート31dが形成されている。また、第2円筒部27bが蓋部32と接触する位置に移動しているときであっても、リニアソレノイドバルブSLDから出力された油圧PSLD が、第2円筒部37bの内周側に供給されるように、第2円筒部37bが蓋部32と接触しているときに、軸線方向において入力ポート31dと同一位置となる箇所に内周側から外周側に貫通した貫通孔37eが形成されている。そして、入力ポート31dおよび貫通孔37eを介して第2円筒部37bの内周側に油圧が供給されてピストン37を押圧することによって、ピストン37が図1に示す右側に移動して、言い換えるとスプリング38を圧縮する方向に移動してドグクラッチD1を係合させるように構成されている。そのため、中央部37cを介して油圧が漏洩することを抑制もしくは防止するために、中央部37cの外周にシール部材39が設けられている。なお、図1に示す例では、ピストン37が油圧によって押圧されて移動するときに、第1円筒部37aとシリンダ31とに囲われた空間の空気を排出することができるように、シリンダ31に貫通孔31eが形成されている。また、シリンダ31に形成された貫通孔31bの内周面にシール部材40が設けられている。
上述したように構成された油圧アクチュエータ30は、リニアソレノイドバルブSLDから出力された油圧PSLD が供給されて、その油圧PSLD に基づいてピストン37を押圧する荷重がスプリング38のバネ力よりも大きくなると、ピストン37が図1に示す右側に移動してドグクラッチD1を係合させる。それとは反対に、リニアソレノイドバルブSLDから油圧PSLD が出力されていないときには、スプリング38のバネ力によってピストン37が蓋部32側に移動してドグクラッチD1を解放させる。すなわち、リニアソレノイドバルブSLDから出力される油圧PSLD を制御することによって、ドグクラッチD1の係合および解放を制御することができる。なお、ドグクラッチD1は、スリーブ25が移動してクラッチ用ギヤ23とハブ24とを係合させることができればよいので、ドグクラッチD1を係合させる油圧PSLD は、バネ力によってピストン37を押圧する荷重以上の荷重をピストン37に作用させることができればよい。
一方、クラッチC1とクラッチC2とは摩擦係合装置であって、供給される油圧が増大するに連れて伝達トルク容量が増大するように構成されている。したがって、図1に示す例では、クラッチC1に要求される伝達トルク容量に応じた油圧をリニアソレノイドバルブSL1から出力して、後述するフェールセーフバルブ41を介してクラッチC1に供給するように構成され、クラッチC2に要求される伝達トルク容量に応じた油圧をリニアソレノイドバルブSL2から出力してクラッチC2に供給するように構成されている。
また、図1に示す例では、リニアソレノイドバルブSLDおよびリニアソレノイドバルブSL2から出力された油圧PSLD ,PSL2 に応じてリニアソレノイドバルブSL1から出力された油圧PSL1 をクラッチC1に供給したり、その油圧PSL1 の供給を遮断したりするように構成されたフェールセーフバルブ41が設けられている。このフェールセーフバルブ41は、スプール型の制御弁であって、スプール42は、第1ランド部42aと、第2ランド部42bと、それら各ランド部42a,42bに連結したシャフト部42cと、第1ランド部42aの一方の端面から延出したロッド部42dとによって構成されている。また、そのロッド部42dの端部を押圧することができるようにプランジャ43が設けられている。さらに、図1に示すフェールセーフバルブ41は、リニアソレノイドバルブSL1に連通した入力ポート44と、クラッチC1に連通した出力ポート45と、図示しないオイルパンに連通したドレーンポート46と、リニアソレノイドバルブSLDおよび油圧アクチュエータ30の入力ポート31dに連通した第1パイロットポート47と、リニアソレノイドバルブSL2およびクラッチC2に連通した第2パイロットポート48と、モジュレータ圧PM が供給される第3パイロットポート49とが形成されている。またさらに、プランジャ43をスプール42側に押圧する第1スプリング50と、プランジャ43と第1ランド部42aとに挟まれて配置された第2スプリング51とを備えている。
そして、図1に示すフェールセーフバルブ41は、第1パイロットポート47に供給された油圧PSLD に基づく荷重と第1スプリング50のバネ力S1とがプランジャ43をスプール42側に押圧するように作用し、第2パイロットポート48から供給された油圧PSL2 に基づく荷重および第2スプリング51のバネ力S2が、プランジャ43およびスプール42に作用してプランジャ43とスプール42とが離隔する方向に荷重を作用させ、スプール42をプランジャ43側に押圧するように第3パイロットポート49から供給された油圧PM に基づく荷重がスプール42に作用するように構成されている。
つぎに、図1に示す油圧制御装置の作用について説明する。図2に示す動力伝達装置は、前後進切替機構5およびギヤトレーン部11を介してトルクを伝達するときに、クラッチC1およびドグクラッチD1を係合させ、かつクラッチC2を解放させるように構成されている。具体的には、クラッチC1に入力されるトルクに応じてリニアソレノイドバルブSL1から出力する油圧PSL1 を制御することによって、クラッチC1を係合させる。また、ドグクラッチD1は、スリーブ25の位置が切り替わってクラッチ用ギヤ23とハブ24とにスリーブ25が噛み合っていればよく、そのスリーブ25を押圧する荷重は比較的低くてもよい。したがって、油圧アクチュエータ30に設けられたスプリング38のバネ力よりも大きい油圧を出力して、クラッチ用ギヤ23とハブ24とにスリーブ25が噛み合うようにシャフト35を駆動させる。なお、クラッチC2は解放させられるので、リニアソレノイドバルブSL2からは特に油圧が出力されない。
そのため、前後進切替機構5およびギヤトレーン部11を介してトルクを伝達するときには、フェールセーフバルブ41における第1パイロットポート47にリニアソレノイドバルブSLDから出力された油圧PSLD が供給され、第2パイロットポート48には、特に油圧が供給されないので、プランジャ43がスプール42を押圧する。一方、スプール42には、プランジャ43から押圧される荷重と対抗して第3パイロットポート49から供給されたモジュレータ圧PM に基づく荷重が作用している。そして、プランジャ43がスプール42を押圧する荷重が第3パイロットポート47から供給されたモジュレータ圧PM に基づく荷重よりも小さいときに、スプール42が図1に示す上方側に移動して入力ポート44と出力ポート45とを連通させるように構成されている。すなわち、リニアソレノイドバルブSL1とクラッチC1とを連通させるように構成されている。そのため、リニアソレノイドバルブSLDから出力される油圧PSLD は、その油圧PSLD に基づいてピストン37を押圧する荷重がスプリング38のバネ力よりも大きくなる油圧であって、かつプランジャ43がスプール42を押圧する荷重が、第3パイロットポート49から供給されたモジュレータ圧PM に基づく荷重よりも小さくなるように制御される。
このように前後進切替機構5およびギヤトレーン部11を介してトルクを伝達しているときに、リニアソレノイドバルブSL2を閉じることができないフェールが生じると、言い換えると、クラッチC2を係合させるように油圧PSL2 が出力されてしまうと、まず、第2パイロットポート48にその油圧PSL2 が供給される。なお、図1に示す例では、リニアソレノイドバルブSL2が閉じることができないフェールが生じたときには、リニアソレノイドバルブSL2から出力される油圧PSL2 は、モジュレータ圧PM とほぼ同一となる。そのため、フェールセーフバルブ41におけるプランジャ43は、図1における上側に押圧されて移動し、かつスプール42が下方側に押圧されて移動する。その結果、フェールセーフバルブ41における出力ポート45とドレーンポート46とが連通してクラッチC1の油圧が排出される。すなわち、クラッチC1が解放される。なお、そのようにスプール42が移動した状態を図1における右側に示している。そのため、クラッチC1とクラッチC2とドグクラッチD1との全てのクラッチが同時に係合することにより、動力伝達装置がロックしたりタイアップが生じてしまうことを抑制もしくは防止することができる。なお、このようにフェールセーフバルブ41が切り替わったときには、ベルト式無段変速機10を介してトルクが伝達される。
つぎに、ベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達しているときの作用について説明する。ベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達するときには、クラッチC2が係合させられている。一方、クラッチC1およびドグクラッチD1は、いずれか一方が解放されていればよく、走行状態などに応じてそれら各クラッチC1,D1の双方が解放されたり、一方のクラッチC1(D1)が係合されたりする。まず、ベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達しているときに、ドグクラッチD1を係合してクラッチC1を解放している場合について説明する。ベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達しているときには、クラッチC2を係合させるために、そのクラッチC2に入力されるトルクに応じた油圧PSL2 をリニアソレノイドバルブSL2から出力する。このクラッチC2は、ベルト式無段変速機10の出力側に設けられ、いわゆるトルクヒューズとして機能させることができるので、クラッチC2の伝達トルク容量が、ベルト式無段変速機10の伝達トルク容量よりも小さくなるようにリニアソレノイドバルブSL2から出力される油圧が制御される。
一方、ドグクラッチD1を係合させるためにリニアソレノイドバルブSLDから出力される油圧PSLD は、最大油圧に制御される。すなわち、リニアソレノイドバルブSLDに通電する電流値を最大に制御する。その結果、リニアソレノイドバルブSLDから出力される油圧PSLD は、ほぼモジュレータ圧PM と同一となる。このようにリニアソレノイドバルブSLDから油圧PSLD を出力することによって、ドグクラッチD1は係合させられる。また、フェールセーフバルブ41における第1パイロットポート47に供給される油圧PSLD が高いので、プランジャ43とスプール42とが一体となって移動するようにその油圧PSLD に基づく荷重と第1スプリング50のバネ力S1との合力がプランジャ43に作用する。そして、第1パイロットポート47から供給される油圧PSLD は、モジュレータ圧PM とほぼ同一であるため、その第1パイロットポート47から供給された油圧PSLD に基づく荷重と第1スプリング50のバネ力S1との合力は、第3パイロットポート49から供給されるモジュレータ圧PM に基づく荷重よりも大きくなる。そのため、スプール42は、プランジャ43とともに図1に示す下側に移動して出力ポート45とドレーンポート46とが連通させられかつ入力ポート44が閉じられる。
上述したようにベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達しかつドグクラッチD1を係合しているときに、そのドグクラッチD1を制御するリニアソレノイドバルブSLDの出力圧PSLD を最大油圧に制御することにより、リニアソレノイドバルブSL1が閉じることができないフェールが生じたとき、言い換えると、クラッチC1を係合させるようにリニアソレノイドバルブSL1がフェールしたときであっても、フェールセーフバルブ41が既に切り替われているので、リニアソレノイドバルブSL1からクラッチC1に油圧PSL1 が供給されることがなく、各クラッチC1,C2,D1が同時に係合して動力伝達装置がロックしてしまうことやタイアップが生じてしまうことを抑制もしくは防止することができる。また、クラッチC1が係合させられることにより、変速比が急激に大きくなって急減速してしまうことを抑制もしくは防止することができる。
つぎに、ベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達しかつドグクラッチD1を解放するとともにクラッチC1を係合しているときの作用について説明する。ベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達しているときには、上記と同様にリニアソレノイドバルブSL2から油圧PSL2 を出力する。一方、クラッチC1を係合させるためにリニアソレノイドバルブSL1から出力される油圧PSL1 は、クラッチC1を係合させる状態を維持できる程度に制御される。また、ドグクラッチD1を解放するためにリニアソレノイドバルブSLDからは油圧が出力されない。そのため、油圧アクチュエータ30におけるスプリング38のバネ力によってピストン37が図1に示す左側に移動させられて、ドグクラッチD1が解放される。また、フェールセーフバルブ41における第1パイロットポート47には、油圧が供給されないので、プランジャ43が図1に示す上側に位置する。そして、第2パイロットポート48から供給される油圧PSL2 に基づいてスプール42を押圧する荷重とバネ力S2がスプール42を押圧する荷重との合力は、第3パイロットポート49から供給されるモジュレータ圧PM に基づいてスプール42を押圧する荷重よりも小さいので、スプール42が図1に示す上側に位置して、入力ポート44と出力ポート45とが連通させられ、リニアソレノイドバルブSL1から出力された油圧PSL1 がクラッチC1に供給される。
上述したようにベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達している状態でクラッチC1を係合しているときに、そのドグクラッチD1を制御するリニアソレノイドバルブSLDが閉じることができないフェールが生じると、言い換えると、ドグクラッチD1を係合させるようにリニアソレノイドバルブSLDがフェールすると、フェールセーフバルブ41における第1パイロットポート47にモジュレータ圧PM とほぼ同一の油圧PSLD が供給されるので、プランジャ43およびスプール42が図1に示す下方側に移動して、クラッチC1の油圧が排出されてクラッチC1が解放される。そのため、クラッチC1とクラッチC2とドグクラッチD1とが係合することにより、動力伝達装置がロックしたりタイアップが生じてしまうことを抑制もしくは防止することができる。また、ドグクラッチD1を係合させた状態を維持しつつ動力伝達装置がロックすることを抑制もしくは防止するようにフェールセーフバルブ41が作用するので、ドグクラッチD1が係合および解放を繰り返すことによる摩耗を抑制もしくは防止することができる。
なお、ベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達するためにクラッチC2を係合させるとともに、クラッチC1およびドグクラッチD1を解放させているときに、リニアソレノイドバルブSL1またはリニアソレノイドバルブSLDのいずれか一方のリニアソレノイドバルブSL1(SLD)がフェールしたとしても、他方のリニアソレノイドバルブSLD(SL1)が解放された状態を維持するので、動力伝達装置がロックしたりタイアップが生じたりすることがない。また、双方のリニアソレノイドバルブSL1,SLDがフェールしたときには、クラッチC1の油圧が排出されて解放されるので、クラッチC1とクラッチC2とドグクラッチD1とが係合することによって動力伝達装置がロックしたりタイアップが生じてしまうことを抑制もしくは防止することができる。
上述したように油圧制御装置を構成することによって、各クラッチC1,C2,D1が同時に係合して動力伝達装置がロックしたりタイアップが生じたりすることを抑制もしくは防止することができる。また、各リニアソレノイドバルブSL1,SL2,SLDのいずれか一つのリニアソレノイドバルブがフェールしたときに、クラッチC1を解放してベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達するように構成されている。そのため、フェールが生じた場合であっても、ベルト式無段変速機10によって変速比を変化させることができ、その結果、フェールした後に走行するために要するトルクを出力することができ、あるいはその走行時に燃費が低下してしまうことを抑制もしくは防止することができる。言い換えると、フェールした後であっても、通常走行と同様に走行させることができる。
さらに、プランジャ43を設け、そのプランジャ43を押圧する油圧に応じてフェールセーフバルブ41を切り替えることができるので、フェールセーフバルブ41を作動させるためにクラッチC2の油圧が過剰に大きくなることを抑制もしくは防止することができる。そのため、ベルト式無段変速機10の出力側に設けられたクラッチC2をそのベルト式無段変速機10のトルクヒューズとして機能させることができる。また、ドグクラッチD1が係合するようにリニアソレノイドバルブSLDがフェールしたときに、フェールセーフバルブ41が切り替わるので、クラッチC2に供給する油圧PSL2 をそのクラッチC2に要求される伝達トルク容量に応じて制御することができる。そのため、リニアソレノイドバルブSLDがフェールすることによりベルト式無段変速機10を介してトルクを伝達するときであっても、そのクラッチC2をトルクヒューズとして機能させることができる。
また、ドグクラッチD1は油圧アクチュエータ30に供給される油圧PSLD によって係合および解放が制御されるように構成されていて、その油圧PSLD に応じて伝達トルク容量が変化するものではないので、リニアソレノイドバルブSLDから出力する油圧PSLD を制御することによって、ドグクラッチD1を係合させつつ、フェールセーフバルブ41の作動を制御することができる。その結果、ドグクラッチD1を係合してクラッチC1を解放させた状態で走行しているときには、未然にフェールセーフバルブ41を作動させるようにリニアソレノイドバルブSLDを制御することによって、リニアソレノイドバルブSL1がフェールして油圧が出力されたとしても、クラッチC1にその油圧PSL1 が供給されることを抑制もしくは防止することができる。その結果、一時的にクラッチC1が係合することを抑制もしくは防止すること、言い換えると、一時的に動力伝達装置がロックしたりタイアップを生じたりすることを抑制もしくは防止することができる。
そして、図1に示す例では、クラッチC1の油圧を排出してクラッチC1を解放させることにより、タイアップが生じたり動力伝達装置がロックしたりすることを抑制もしくは防止するように構成されている。すなわち、フェール時には、摩擦によってトルクを伝達するクラッチの油圧を排出するように構成されている。そのため、噛み合いクラッチのように係合あるいは解放を制御する油圧を排出したとしても、摺動抵抗などに応じて係合状態から解放状態にすることができないような事態が生じることがなく、フェールセーフバルブ41が作動することによって、タイアップが生じたり動力伝達装置がロックしたりすることを確実に抑制もしくは防止することができる。
つぎに、この発明に係る油圧制御装置の他の構成例について説明する。図3は、その構成を説明するための油圧回路図であって、図2に示す動力伝達装置を対象としたものである。なお、図1と同様の構成については同一の参照符号を付してその説明を省略する。図3に示す油圧制御装置は、ノーマルクローズ型のソレノイドバルブSDによってドグクラッチD1を制御するように構成され、また油圧アクチュエータ30が複動式の油圧アクチュエータによって構成されている。それに伴って油圧アクチュエータ30に油圧を供給する油路を切り替える切り替えバルブ52が設けられている。
図3に示すソレノイドバルブSDは、モジュレータ圧PM を元圧として通電される電流値が大きくなるに連れて出力圧PSD が大きくなるように構成されている。なお、ソレノイドバルブSDに電流を供給していないときには、出力ポート53とドレーンポート54とが連通して出力側の油圧を排出するように構成されている。
そして、ソレノイドバルブSDから出力された油圧PSD が供給され、その油圧PSD に応じて連通させる油路を切り替えるように構成された切り替えバルブ52が設けられている。この切り替えバルブ52は、スプール型の制御弁であって、スプール55の一方側に設けられたスプリング56と、そのスプリング56のバネ力によってスプール55が押圧される荷重に対抗してソレノイドバルブSDから出力された油圧PSD に基づく荷重がスプール55を押圧するようにパイロットポート57が形成されている。したがって、図3に示す例では、ソレノイドバルブSDの出力圧PSD が所定の油圧よりも高くなると、スプール55が図3に示す下側に移動するように構成されている。また、切り替えバルブ52には、モジュレータ圧PM が供給される入力ポート58と、油圧アクチュエータ30における入力ポート31dに連通した第1出力ポート59と、後述する解放用入力ポート60に連通した第2出力ポート61と、図示しないオイルパンに連通した第1ドレーンポート62および第2ドレーンポート63とが形成されている。そして、ソレノイドバルブSDから出力された油圧PSD が所定の油圧以上となったときに、入力ポート58と第1出力ポート59とが連通するとともに、第2出力ポート61と第2ドレーンポート63とが連通するように構成されている。それとは反対に、ソレノイドバルブSDから出力された油圧PSD が所定の油圧以下となったときに、入力ポート58と第2出力ポート61とが連通し、第1出力ポート59と第1ドレーンポート62とが連通するように構成されている。すなわち、ソレノイドバルブSDに通電する電流値を制御することによって、切り替えバルブ52を切り替えてモジュレータ圧PM が流動する油路を切り替えるように構成されている。
一方、ドグクラッチD1のスリーブ25を駆動させる油圧アクチュエータ30は、基本的な構成が図1に示す油圧アクチュエータ30と同様であるが、ドグクラッチD1を解放させるために入力ポート31dに油圧を供給することを禁止したものの、ドグクラッチD1の摺動抵抗などに応じてスプリング38のバネ力のみではスリーブ25を移動させることができない場合があるので、解放時にスプリング38がピストン37を押圧する方向と同一方向に油圧がピストン37に作用するように構成されている。具体的には、図1の油圧アクチュエータ30における貫通孔31eを解放用入力ポート60として油圧を供給することができるように構成されている。そして、入力ポート31dに切り替えバルブ52の第1出力ポート59が連通し、解放用入力ポート60に切り替えバルブ52の第2出力ポート61が連通している。そのため、ソレノイドバルブSDの出力圧PSD が所定の油圧以上となると、入力ポート31dにモジュレータ圧PM が供給されてドグクラッチD1が係合し、それとは反対に、ソレノイドバルブSDの出力圧PSD が所定の油圧以下となると、解放用入力ポート60にモジュレータ圧PM が供給されてドグクラッチD1が解放させられる。
そして、ソレノイドバルブSDの出力圧PSD が、フェールセーフバルブ41における第1パイロットポート47に供給されるように構成されている。そのため、ソレノイドバルブSDから出力される油圧PSD が過剰に増大したとき、言い換えると、ソレノイドバルブSDにおける入力ポート64を閉じることができないフェールが生じたときに、フェールセーフバルブ41が作動する。なお、ソレノイドバルブSDに通電する電流値とそのソレノイドバルブSDから出力される油圧PSD との関係を図4に示している。また、図4における破線は、切り替えバルブ52が切り替わる油圧を示しており、一点鎖線は、フェールセーフバルブ41が切り替わる油圧を示している。言い換えると、図4に示すように比較的低圧の油圧がソレノイドバルブSDから出力されたときに、切り替えバルブ52が切り替わるようにスプリング56のバネ力が設定され、その油圧PSD が比較的高いときに、フェールセーフバルブ41が切り替わるように第1スプリング50のバネ力が設定されている。
上述したように図3に示す構成のように、油圧アクチュエータ30に解放用の油圧を供給してドグクラッチD1を解放させ、またその解放用の油圧を供給することができるように切り替えバルブ52を設けた場合であっても、ソレノイドバルブSDの出力圧PSD を制御することによりドグクラッチD1の係合および解放を制御することができ、またフェールセーフバルブ41を作動させることができる。具体的には、ソレノイドバルブSDの出力圧PSD を所定圧まで増大させてドグクラッチD1を係合させ、更にその出力圧PSD を増大させることによってフェールセーフバルブ41を作動させることができる。そのため、図1に示す構成と同様に各クラッチC1,C2,D1が同時に係合して動力伝達装置がロックしたりタイアップが生じたりすることを抑制もしくは防止することができる。
なお、上述した例では、ギヤトレーン部11と出力軸15とをドグクラッチD1によって係合させるように構成されているが、油圧に応じて係合するクラッチであればよい。また、この発明に係る油圧制御装置は、図2に示す構成の動力伝達装置を対象としたものに限定されず、並列に配置された動力伝達経路にクラッチを備えて、係合させるクラッチを切り替えてトルクを伝達する動力伝達経路を切り替えるように構成されたものであればよい。さらに、ベルト式無段変速機に代えてトロイダル式無段変速機を設けていてもよく、他の変速機を設けていてもよい。
1…エンジン、 5…前後進切替機構、 10…ベルト式無段変速機、 11…ギヤトレーン部、 41…フェールセーフバルブ、 42…スプール、 43…プランジャ、 C1,C2,D1…クラッチ、 SL1,SL2,SLD…リニアソレノイドバルブ、 SD…ソレノイドバルブ、 PSL1 ,PSL2 ,PSLD ,PSD …出力圧。
Claims (4)
- 供給される油圧に応じて係合することによりトルクの伝達を可能にする第1係合装置と、供給される油圧に応じて係合することによりトルクの伝達を可能にしかつ前記第1係合装置と直列に配置された第2係合装置と、前記第1係合装置および前記第2係合装置の双方を係合することにより駆動力源から出力されたトルクを駆動輪に伝達する第1動力伝達経路と、供給される油圧に応じて係合することによりトルクの伝達を可能にする第3係合装置と、前記第3係合装置を係合することにより前記駆動力源から出力されたトルクを前記駆動輪に伝達しかつ前記第1動力伝達経路と並列に配置された第2動力伝達経路とを備えた動力伝達装置の油圧制御装置において、
前記第1係合装置を係合させるために出力された第1出力油圧と前記第3係合装置を係合させるために出力された第2出力油圧とのいずれか一方の出力油圧が、前記第1係合装置または前記第3係合装置を係合状態にするために出力する出力油圧以上になるときに、前記第2係合装置を解放させるように前記第2係合装置から油圧を排出させるフェールセーフ弁を備えていることを特徴とする動力伝達装置の油圧制御装置。 - 前記第1係合装置は、噛み合い係合装置を含み、
前記第2係合装置は、摩擦係合装置を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置の油圧制御装置。 - 前記第2動力伝達経路は、前記駆動力源から前記駆動輪に伝達するトルクを変化させることができ、かつ摩擦力によってトルクを伝達するように構成された変速機構を備え、
前記第3係合装置が係合することによって前記変速機構と前記駆動輪とのトルクの伝達を可能にするように構成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装置の油圧制御装置。 - 前記フェールセーフ弁は、前記第1出力油圧と前記第2出力油圧とのいずれか一方の出力油圧に応じて移動するスプールと、他方の出力油圧に応じて移動しかつ前記スプールを押圧するプランジャとを備え、前記スプールが移動することにより、前記第2係合装置の油圧を排出するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の動力伝達装置の油圧制御装置。
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