JP2014223933A - 容器のキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】瓶などの容器に被せられるキャップであって、密封時の高密封性と、開封時の開封容易性とを兼備するとともに、容器にキャップを被せるときにおける破断などの不都合の発生を確実に防止することができる容器のキャップを得る。【解決手段】円形の頂壁11と、この頂壁11の周縁から垂下したスカート壁12とを有する。スカート壁12は、容器への装着時に容器によって拡径方向に弾性変形される。スカート壁12の外面の下部における周方向の一部分に開閉用のつば部18を有する。スカート壁12の下端からこのスカート壁12の軸心方向に沿って、他の部分よりも薄肉に形成された弱化部21を有する。弱化部21の下端側に、弱化部21における他の部分よりも厚肉の補強部34を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、牛乳瓶のキャップに代表される容器のキャップに関する。
牛乳瓶などの広口の瓶に用いられるキャップは、合成樹脂などにより形成され、密封時における高密封性と開封時における開封容易性という二つの特性がともに求められる。このような要求に応えるために、たとえば特許文献1には、この種のキャップとして、頂壁と、頂壁の周縁から垂下したスカート壁とを有し、スカート壁の内周には瓶の開口縁の外周の段部に掛かる突起を有し、スカート壁の外面には手指で開封力を付与するためのつば部を有し、またスカート壁には細幅で薄肉の弱化部が形成されたものが記載されている。
このようなキャップであると、密封時は、突起が瓶の段部にしっかりと掛かり合うことで高密封性を確保することができる。開封時に、もし弱化部が存在しないと、開封強度が高く、開けづらい。しかし、弱化部が形成されているため、開封力が付与されることで弱化部が破断してキャップが径方向に拡開し、それにより開封強度が低下して突起と瓶の段部との掛かり合いを簡単に解除することができ、容易に開封することができる。また、弱化部が破断することで、開封時に手指に掛かっていた負荷が急激に低下するため、開封強度の低下を知覚することもできる。
特開2011−201558号公報
この種のキャップでは、このキャップを瓶の開口縁に押し当てて被せるときに、突起が段部を通り過ぎたうえでこの段部に掛かることが必要となり、段部を通過するときには、スカート壁が径方向に弾性的に拡径することで、その通過が可能となる。通過後は、スカート壁が縮径して元の状態に戻ることで、突起が段部へ掛かる。
しかしながら特許文献1に記載のキャップでは、瓶にキャップを被せる工程における、キャップのスカート壁の拡径時に、薄肉の弱化部に応力が集中しやすい。そして、たとえば低温の環境でキャップを被せるときなどの、キャップの温度が低く、したがってキャップの樹脂が硬くなっているときには、きわめて稀にではあるが、弱化部が裂けてしまうことがある。すると、そのためにスカート壁が径方向に広がってしまって、突起の掛かりが緩まって瓶の密閉に支障をきたす恐れがある。また、弱化部が裂けた状態で供給されると、需要者は開封済の製品と誤認する恐れがある。よって、特許文献1に記載のキャップは、さらなる改善の余地がある。
そこで本発明は、このような課題を解決して、瓶などの容器に被せられるキャップであって、密封時の高密封性と、開封時の開封容易性とを兼備するとともに、容器にキャップを被せるときにおける破断などの不都合の発生を確実に防止することができるキャップを得ることを目的とする。
この目的を達成するために本発明の容器のキャップは、円形の頂壁と、この頂壁の周縁から垂下したスカート壁とを有し、スカート壁はキャップを容器に被せるときに容器によって拡径方向に弾性変形されるものであり、スカート壁の外面の下部における周方向の一部分に開閉用のつば部を有し、スカート壁の下端からこのスカート壁の軸心方向に沿って他の部分よりも薄肉に形成された弱化部を有し、弱化部の下端側に、弱化部における他の部分よりも厚肉の補強部を有するものである。
このような構成であると、厚肉補強部を有した構成であることにより、容器にキャップを被せるときに弱化部に破断などの不都合が発生することを確実に防止できる。なお、破断などの発生の防止性と開封容易性とを兼備させるためには、キャップを所定の弾性を有する合成樹脂などにより形成したうえで、弱化部や厚肉補強部の寸法を適宜に設定すればよい。
本発明の容器のキャップによれば、スカート壁の内面に、キャップが容器に被せられたときに前記容器に形成された段部に掛かり合う突起を有し、スカート壁は、キャップが容器に被せられるときに突起が容器に押されることで、拡径方向に弾性変形されるものであることが好適である。このような構成であると、キャップの装着時にスカート壁が弾性的に拡径され弱化部がスカート壁の周方向に伸びやすい構成であるにもかかわらず、厚肉補強部による補強効果を好ましく発揮することができる。
本発明の容器のキャップによれば、弱化部はスカート壁に形成された溝により構成されており、厚肉補強部は、弱化部における他の部分よりも溝の底壁を厚く形成されたものであることが好ましい。このような構成であると、弱化部の弱化性と厚肉補強部の補強性とをともに良好に発揮することができる。
本発明の容器のキャップによれば、厚肉補強部は、スカート壁の下端側から順に、一定肉厚の部分と、上側に向かって徐々に肉厚が小さくなる傾斜部分とを有することが好ましい。このような構成であると、キャップの装着時における補強効果を良好に発揮することができるうえに、開封時に弱化部をその長さ方向にわたって円滑に破断させることができる。
本発明の容器のキャップによれば、突起はスカート壁の周方向に沿って複数に分断されて形成されており、弱化部は、スカート壁の周方向に沿った突起が形成されていない部分に設けられていることが好ましい。このような構成であると、開封時には、突起が弱化部の破断の邪魔をせず、したがって円滑に破断させることができる。
本発明の容器のキャップによれば、弱化部が形成された部分の近傍の突起は、それ以外の部分の突起よりも横断面が小さい形状であることが好ましい。このような構成であると、突起が存在することによりキャップの装着時に弱化部に応力が集中して破断や亀裂が発生することを、好適に緩和することができるのみならず、開封時には弱化部を容易に破断させることができる。
本発明の容器のキャップによれば、密封時における従来のキャップと同等の高密封性を確保したうえで、容器にキャップを被せるときにおける破断などの不都合の発生を確実に防止することができ、しかも開封時の開封容易性も阻害することなく兼備することができる。
本発明の実施の形態の容器のキャップの立体図である。 同キャップの平面図である。 同キャップの底面図である。 同キャップにおける弱化部およびその近傍の立体断面図である。 同キャップが瓶に被せられた状態を示す断面図である。 弱化部およびその近傍の拡大立体図である。 弱化部の拡大断面図である。 弱化部の拡大底面図である。 瓶にキャップを被せるときの様子を示す図である。 瓶を開封するときの様子を示す図である。
本発明の実施の形態の容器のキャップは、ポリエチレンなどの合成樹脂により形成され、図1〜図5に示されるように、所定の肉厚の円形の頂壁11と、頂壁11の周縁から垂下し所定の肉厚を有するスカート壁12とが一体に形成されたものである。頂壁11とスカート壁12との連接部13は、その断面が円弧形状となるように、すなわち丸みを帯びた形状となるように、形成されている。
図5はキャップが牛乳瓶などの広口の瓶1に被せられた状態を示す。図示のように、キャップの内面には、瓶1の上端開口部2の内部に挿入されるインナーリング14と、瓶1の上端の外周に形成された段部3に掛かり合う突起15とが一体に形成されている。
インナーリング14の外周には、瓶1の上端開口部2の内周に弾性的に圧接する圧接突部16が形成されている。突起15は、図5および図3に示すように、キャップの周方向に沿って複数に分断された形態で形成されている。そして突起15は、キャップの軸心の方向すなわちスカート壁12の中心軸の方向に長く形成されかつキャップの径方向に大きく形成された大突起15aと、大突起15aに比べてキャップの軸心の方向に短く形成されかつキャップの径方向に小さく形成されることで大突起15aよりも小さな横断面で形成された小突起15bと、大突起15aに相当するサイズの部分15dと小突起15bに相当するサイズの部分15eとがキャップの周方向に連続して形成された異形突起15cとを有する。
インナーリング14とスカート壁12との間における頂壁11の内面には、環状突部17が一体に形成されている。この環状突部17は、突起15(15a、15b、15c)が瓶1の段部3に掛かり合ったときに、瓶1の開口部2の周囲の上端面4に弾性的に圧接するように構成されている。
すなわち、図5に示すようにキャップが瓶1に被せられたときには、インナーリング14の圧接突部16が瓶1の上端開口部2の内周に弾性的に圧接するとともに、突起15(15a、15b、15c)が瓶1の段部3に掛かり合ったときに環状突部17が瓶1の上端面4に弾性的に圧接することで、瓶1の開口部2の密封が確実に行われる。
スカート壁12の外周の一部分における下端部には、開封用のつば部18が一体に形成されている。開封用のつば部18の上面とスカート壁12の外面との間には、周方向に複数のリブ19が一体に形成されている。
図2および図3に示すように、スカート壁12における開封用つば部18の中心部20からキャップの周方向に沿って時計方向および反時計方向に90度の距離をおいた位置には、それぞれ弱化部21、21が、キャップの軸心方向に沿って形成されている。すなわち、一対の弱化部21、21どうしが、キャップの周方向に沿って互いに180度離れた位置にそれぞれ形成されている。
一方、前述の突起15(15a、15b、15c)は、詳細には、次のように形成されている。すなわち、異形突起15cは、図3に詳しく示すように一対が形成されて、小突起15bに相当するサイズの部分15eが、キャップの周方向に沿った開封用つば部18の端部と重なる位置に形成されるとともに、大突起15aに相当するサイズの部分15dが、キャップの周方向に沿った開封用つば部18とは重ならない位置に形成されている。小突起15bは、各弱化部21に対応して、それぞれ一対が形成されている。すなわち、弱化部21は、スカート壁12における、キャップの周方向に沿った一対の小突起15b、15bどうしの間におけるこれら小突起15b、15bが形成されていない部分22の外面に形成されている。大突起15aは、スカート壁12における、キャップの周方向に沿った、つば部18が形成された部分とは反対側の部分に形成されている。すなわち、大突起15aは、スカート壁12において、つば部18からキャップの周方向に沿って小突起15bよりも離れた位置に形成されている。図示の例では、キャップの周方向に沿った4箇所の位置に、それぞれ大突起15aが形成されている。
図1、図4、図5に詳しく示すように、スカート壁12の外周の下端における、つば部18が形成された部分以外の部分には、キャップの径方向に沿った外向きに突出する厚肉部23が形成されている。
スカート壁12の周方向に沿った複数の位置には、外面が凹形状の薄肉部25が形成されている。詳細には、図1に詳しく示すように、つば部18に対応した位置に薄肉部25aが形成されている。この薄肉部25aは、スカート壁12の周方向に沿って、一方の異形突起15cの大突起に相当するサイズの部分15dから、他方の異形突起15cの大突起に相当するサイズの部分15dにわたる広い範囲に形成されている。つまり、薄肉部25aは、スカート壁12の周方向に沿った、つば部18が形成されている全範囲と、つば部18から各異形突起15cの大突起に相当するサイズの部分15dまでの範囲とにわたって形成されている。
スカート壁12の周方向に沿った弱化部21が形成されている部分にも、薄肉部25bが形成されている。すなわち薄肉部25bは、弱化部21を間に挟んだ一方の小突起15bから他方の小突起15bにわたる範囲に形成されている。
さらに、スカート壁12の周方向に沿った各大突起15aが形成されている部分にも、それぞれ薄肉部25cが形成されている。この薄肉部25cは、スカート壁12の周方向に沿った、各大突起15aの形成範囲よりも狭い範囲に形成されている。すなわち、スカート壁12の周方向に沿った大突起15aの一端部および他端部は、いずれも薄肉部25cよりもスカート壁12の周方向に突出している。
図1および図4に詳細に示されるように、薄肉部25(25a、25b、25c)は、キャップの軸心方向に沿って、厚肉部23の上端の位置から連接部13に到達する位置にわたって形成されている。薄肉部25(25a、25b、25c)と厚肉部23との境界の部分には、薄肉部25(25a、25b、25c)から厚肉部23に向けて徐々に厚肉となるように傾斜面26が形成されている。
スカート壁12の周方向に沿った薄肉部25(25a、25b、25c)の端部27は、キャップの軸心方向に沿った直線状に形成されている。スカート壁12の周方向に沿った薄肉部25(25a、25b、25c)が形成されていない部分は、標準肉厚部28として形成されている。
なお、厚肉部23および薄肉部25は必須のものではなく、場合によってはこれら厚肉部23および薄肉部25のいずれか一方または両方を形成しない構成とすることもできる。
弱化部21について詳細に説明する。図1〜図8に示すように、弱化部21は横断面V字形の溝によって形成されており、図7に詳細に示すように、その溝底部を構成する底壁31、すなわちスカート壁12における底壁31の部分が、薄肉部25bよりもさらに薄く形成されることで、キャップの軸心方向に裂けやすいように構成されている。この溝構造の弱化部21は、キャップの軸心方向に沿って、スカート壁12の下端から連接部13にいたる範囲にわたって形成されている。
たとえばキャップの径が45mm程度でありかつスカート壁12の標準肉厚部28の厚みが0.85mm程度であるときに、薄肉部25(25b)の厚みは0.65mm程度が好適であり、図7において「A」で表されるところの底壁31の厚みは0.25mm程度が好適である。薄肉部25からの厚肉部23の外周面24の突出量は0.3mm程度、底壁31の外面からの厚肉部23の外周面24の突出量は0.5mm程度である。スカート壁12の下端から厚肉部23の外周面24の上端までの寸法、すなわち、スカート壁12の下端から、厚肉部23の外周面24と傾斜面26との境界部までの寸法は、1.0mm程度である。キャップの軸心に対する傾斜面26の傾斜角度は、たとえば30度とすることができる。溝のV字の開きの角度は、80度くらいが好適である。図7に詳しく示すように、スカート壁12の内周面32はキャップの軸心の方向すなわちストレートに形成された面であるが、スカート壁12の外周面33は、標準肉厚部28および薄肉部25とも、スカート壁12の下端部から頂壁11に向かうにつれて徐々に縮径するテーパ状に形成されている。これに対し底壁31の厚みは、弱化部21の溝の長さ方向にわたって一定に形成されている。すなわち、底壁31の外面は、内周面32と同様にストレートに形成されている。
このため、図1および図6に詳細に示すように、溝構造の弱化部21は、キャップの外方から見たときに下部から上部に向かうにつれて薄肉部25bの表面における溝幅が徐々に狭くなる形状で形成されている。溝底部の底壁31の表面における溝幅は、キャップの下部から上部にわたって一定である。かつ溝構造の弱化部21は、図7に詳細に示すように、下部から上部に向かうにつれて徐々に溝深さが浅くなる形状で形成されている。図中、30は、溝構造の弱化部21の溝側面を示す。
スカート壁12の下端部の内周には、テーパ面37が形成されている。このテーパ面37は、キャップ成形用の金型部材に位置合わせの機能を付与することの結果として形成されるものであるが、これによって、キャップを瓶1に被せるときにこのキャップと瓶1とを同心状に案内するという効果を発揮することも可能である。このテーパ面37が形成された箇所では、その分だけ弱化部21の肉厚が薄くなっており、特にスカート壁12の下端面の部分でもっとも薄くなっている。
弱化部21の下端には、この弱化部21を構成する溝をある程度だけ埋めるように一体に形成された厚肉補強部34が設けられている。すなわち、厚肉補強部34では、溝底部の肉厚が弱化部における他の部分の底壁31の肉厚よりも大きくなるように構成されている。35は、厚肉補強部34の外面である。外面35が形成されている部分では、厚肉補強部34は、一定の肉厚で形成されている。36は傾斜面で、外面35の上端と、この上端よりも上側の底壁31の部分とを結ぶ形状で形成されている。つまり、厚肉補強部34における傾斜面36が形成されている部分では、上側に向かうにつれて徐々にその肉厚が小さくなるように構成されている。上述のテーパ面37が形成された箇所においては、図7において「B」で表されているところの厚肉補強部34の肉厚は、厚肉補強部34が形成されている他の部分に比べて薄くなっている。
図面においては、厚肉補強部34として、その縦断面が厚肉部23の縦断面に倣った形状であるものが例示されている。しかし、上述のように厚肉部23は必ずしも設けなくても良いものであり、厚肉補強部34の縦断面の形状は、厚肉部23の断面形状に対応させる必要はなく、任意に決めることができる。また厚肉補強部34の各部の寸法は、本発明の技術思想の範囲内において適宜に変更することができる。
縦断面形状が厚肉部23の縦断面形状に倣った形状となるように構成された厚肉補強部34は、図7および図4において詳細に示すように、厚肉部23よりは小振りとなるように形成されている。詳細には、上述の寸法例のキャップにおいては、スカート壁12の薄肉部25bの表面から厚肉部23の外周面24までの寸法すなわち厚肉部23の突出高さは、0.3mm程度である。また、図7において「B」で表されるところの、厚肉補強部34の表面35からテーパ面37の下端部までの寸法は、厚肉補強部34が厚肉部23よりもキャップの径方向に沿った外方へ突出しない範囲内で、底壁31の厚み「A」の2倍以上であることが好適である。具体的には、上述の例では、0.5〜0.75mm程度が好適である。さらに、上述のようにスカート壁12の下端から厚肉部23の外周面24の上端までの寸法が1.0mm程度であるときに、図7において「C」で表されるところの、厚肉補強部34におけるスカート壁12の下端面から傾斜面36の始端部までの寸法、すなわちキャップの軸心方向に沿った厚肉補強部34の外面35の寸法は、1.0mm程度が好適である。図7において「D」で表される寸法、すなわち厚肉補強部34におけるスカート壁12の下端面から傾斜面36の上端部までの寸法は、キャップの軸心方向に対する傾斜面36の傾斜角度によって変化する。この傾斜角度は、厚肉部23の傾斜面26の傾斜角度と同等の、たとえば30度とすることができる。
このような構成において、図9に示すように、瓶1にキャップを被せるときには、テーパ面37の作用によってキャップが瓶1に心合わせされる。その状態でキャップに瓶1に向かう方向の押圧力を作用させると、突起15(15a、15b、15c)が瓶1の上端の周縁に接する。その状態でさらに押圧力を作用させると、スカート壁12における下部すなわち突起15(15a、15b、15c)が形成された部分が弾性的に拡径する。このとき、スカート壁12の下部は突起15(15a、15b、15c)や厚肉部23が形成されているが、それに対応して薄肉部25(25a、25b、25c)が形成されているため、必要な弾性変形が許容される。
そして、このようにスカート壁12の裾の部分が拡径方向に弾性変形するときには、弱化部21にも相応の応力が作用するが、この弱化部21に厚肉補強部34が形成されていることから、スカート壁12の周方向に沿った弱化部34の伸びが少なく抑えられる。このため、弱化部21が破断したり、弱化部21に亀裂が生じたりすることを確実に防止できる。すなわち、弱化部21の底壁31および厚肉補強部34に破断や亀裂が生じない健全な状態で、キャップを瓶1に装着することができる。弱化部21は、スカート壁12における他の部分よりも薄肉に形成されているため、応力が集中しやすい。しかし、スカート壁12の周方向に沿って弱化部21を間に挟んだ一対の小突起15bは、大突起15aや異形突起15cの部分15dよりも横断面が小さい形状で形成されているため、それよりも横断面の大きな突起に比べて弾性変形しやすく、このため弱化部21への応力集中を緩和することができる。キャップの装着が完了すると、図5に示される状態となる。
この図5に示される装着完了状態においては、上述のように弱化部21に破断や亀裂が生じていないことから、所要の密封状態を維持することができる。かつ、スカート壁12の裾には厚肉部23や突起15(15a、15b、15c)が形成されているため、この裾の部分に不要な変形が生じて密封状態が阻害されることを確実に防止できる。
キャップを開封するときには、図10に示すように、手指などによってつば部18に上向きの大きな力を作用させる。すると、スカート壁12における突起15(15a、15b、15c)が設けられていない箇所において薄肉に形成された弱化部21に応力が集中し、厚肉補強部34がスカート壁12の周方向に大きく広がるとともに、弱化部21におけるそれ以外の部分も広がるので、弱化部21が破断する。すなわち、つば部18とは反対側において突起15aが瓶1の段部3に掛かり合っていることから、図10において仮想線で示すように、キャップは、弱化部21の上端を中心として屈曲するように変形し、これにより厚肉補強部34を含む弱化部21が破断して、キャップを容易に開封することができる。なお、上述のように、一対の弱化部21、21は、開封用つば部18の中心部20からキャップの周方向に沿って時計方向および反時計方向に90度の距離をおいた位置に設けられており、この位置が最良であるが、90度以内であって開封用つば部18が形成されている部分を除く範囲に設けることもできる。
つまり、上述のキャップによれば、このキャップを瓶に被せるときに破断などが生じることを確実に防止でき、しかも密封時には従来のキャップと変わらない高密封性を維持することができ、さらに開封時には従来のキャップと同等の開封容易性を確保することができる。
上述のようにキャップをポリエチレンにて形成し、各部の寸法を上記のように設定した場合において、開封時に小さな力で弱化部21を破断させるためには、底壁31の厚み、すなわち図7に示される「A」の寸法は、0.2〜0.3mmが好ましい範囲であった。瓶1への装着時に弱化部21の厚肉補強部34の伸びを少なくして、装着時における破断や亀裂の発生を確実に防止するためには、この厚肉補強部34の厚み、すなわち図7に示される「B」の寸法は、0.5mm以上であることが好ましかった。
仮に弱化部21の底壁31に亀裂が生じても、厚肉補強部34に破断などが発生せず、かつ厚肉補強部34に生じるキャップの周方向の伸びを少なくすることができれば、弱化部21の破断を防止して、キャップ装着時の正常な密封状態を維持することができる。このためには、上述の材料、寸法の条件のもとで、キャップの軸心方向に沿った厚肉補強部34の高さ、すなわち図7に示される「C」「D」の寸法は、いずれも1mm以上であることが好適であった。
上述のサイズのキャップの材質として、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを質量比で9:1に混合したものを用いた。そして、図7に示される「A」を0.20mm、「B」を0.20mm、「C」を0.20mm、「D」を0.95mmとした。すなわち、厚肉補強部34を形成しなかった。つまり、厚肉補強部34が形成されるべき部分の厚みを底壁31の厚みと同じにした。この場合に、常温の条件および摂氏5度の条件で瓶1にキャップを被せた。そうしたところ、常温、摂氏5度のいずれの場合においても弱化部21に破断が生じた。つまり、この場合は弱化部21が強度不足で、所要の性能を発揮することができなかった。詳細には、キャップを瓶1に被せるときに、弱化部21の下端の底壁31がスカート壁12の周方向に伸ばされて大きく広がり、続いてそれよりも上側の部分の底壁31も大きく広がって亀裂が生じた。そして、この上側で発生した亀裂が下端側まで伝播して、弱化部21が破断した。
これに対し、同じ材料で「A」を0.25mm、「B」を0.30mmに変えた場合は、すなわち厚肉補強部34をわずかに形成した場合は、常温では破断が発生せず、摂氏5度のときのみ破断が生じた。よって、この場合もまだ厚肉補強部34の強度は十分といえるものではなかった。
さらに、同じ材料で、「A」を0.25mm、「B」を0.58mm、「C」を1.00mm、「D」を1.90mmに変えた場合は、すなわち厚肉補強部34を好ましいサイズで形成した場合は、常温と摂氏5度のいずれにおいても破断は生じなかった。
この実験から、弱化部における底壁31の厚みと厚肉補強部34の各部の寸法とを適宜に設定することで、摂氏5度という低温の条件でキャップを瓶1に被せても、弱化部における破断の発生を効果的に防止できることが確認された。
11 頂壁
12 スカート壁
15 突起
18 つば部
21 弱化部
31 底壁
34 厚肉補強部
35 外面
36 傾斜面

Claims (6)

  1. 瓶などの容器に被せられるキャップであって、円形の頂壁と、この頂壁の周縁から垂下したスカート壁とを有し、スカート壁はキャップを容器に被せるときに容器によって拡径方向に弾性変形されるものであり、スカート壁の外面の下部における周方向の一部分に開閉用のつば部を有し、スカート壁の下端からこのスカート壁の軸心方向に沿って他の部分よりも薄肉に形成された弱化部を有し、弱化部の下端側に、弱化部における他の部分よりも厚肉の補強部を有することを特徴とする容器のキャップ。
  2. スカート壁の内面に、キャップが容器に被せられたときに前記容器に形成された段部に掛かり合う突起を有し、スカート壁は、キャップが容器に被せられるときに突起が容器に押されることで、拡径方向に弾性変形されるものであることを特徴とする請求項1記載の容器のキャップ。
  3. 弱化部はスカート壁に形成された溝により構成されており、厚肉補強部は、弱化部における他の部分よりも溝の底壁を厚く形成されたものであることを特徴とする請求項1または2記載の容器のキャップ。
  4. 厚肉補強部は、スカート壁の下端側から順に、一定肉厚の部分と、上側に向かって徐々に肉厚が小さくなる傾斜部分とを有することを特徴とする請求項3記載の容器のキャップ。
  5. 突起はスカート壁の周方向に沿って複数に分断されて形成されており、弱化部は、スカート壁の周方向に沿った突起が形成されていない部分に設けられていることを特徴とする請求項2から4までのいずれか1項記載の容器のキャップ。
  6. 弱化部が形成された部分の近傍の突起は、それ以外の部分の突起よりも横断面が小さい形状であることを特徴とする請求項5記載の容器のキャップ。
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