JP2014211137A - 回転式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対のピストンとシリンダによって複数の流体室が形成される回転式圧縮機において、流体の圧力変動に起因する振動や騒音を抑える。【解決手段】シリンダ(21)の内側凹部(21g)は、内側ピストン部(22a)の外側の部分が最内側流体室(23a)となる。シリンダ(21)の外側凹部(21k)は、外側ピストン部(22c)の内側の部分が内側流体室(23b)となり、外側ピストン部(22c)の外側の部分が外側流体室(23c)となる。ピストン(22)は、中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離が、外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離よりも長い。【選択図】図2

Description

本発明は、ピストンがシリンダに対して偏心回転することによって流体を圧縮する回転式圧縮機に関するものである。
従来より、ピストンがシリンダに対して偏心回転する回転式圧縮機が知られている。例えば、特許文献1に開示された回転式圧縮機では、一対のピストンとシリンダによって複数の流体室が形成される。
特許文献1に開示された回転式圧縮機について説明する。この圧縮機のピストンは、鏡板部と、鏡板部の前面に突設された内側ピストン部と、鏡板部の前面に突設されて内側ピストン部の周囲を囲む外側ピストン部とを備えている。また、この圧縮機のシリンダには、内側ピストン部が嵌り込む内側凹部と、外側ピストン部が嵌り込む外側凹部とが形成される。シリンダの内側凹部は、内側ピストン部の外側が最内側流体室となる。シリンダの外側凹部は、外側ピストン部の内側が内側流体室となり、外側ピストン部の外側が外側流体室となる。また、この圧縮機では、ピストンの鏡板部の周囲に最外側流体室(23d)が形成される。そして、ピストンがシリンダに対して偏心回転すると、各流体室へガス冷媒等の流体が吸入されて圧縮される。
特開2011−196270号公報
特許文献1に開示された回転式圧縮機において、ピストンの鏡板部の前面は、内側ピストン部と外側ピストン部の間の部分が中間前面部となり、外側ピストン部よりも外側の部分が外側前面部となる。このピストンは、中間前面部から外側ピストン部の突端面までの距離が、外側前面部から外側ピストンの突端面までの距離と等しい。上述したように、シリンダの外側凹部は、外側ピストン部の内側の部分が内側流体室となり、外側ピストン部の外側の部分が外側前面部となる。また、内側流体室は中間前面部に面し、外側流体室は外側前面部に面する。このため、“中間前面部から外側ピストン部の突端面までの距離”が“外側前面部から外側ピストンの突端面までの距離”と等しい特許文献1の回転式圧縮機では、内側流体室の容積が外側流体室の容積よりも必ず小さくなる。
このように、特許文献1に開示された回転式圧縮機では、内側流体室と外側流体室の容積が互いに異なっている。そして、内側流体室と外側流体室のそれぞれからは、ピストンが一回転する間に、異なる量の流体が異なるタイミングで吐出される。このため、この回転式圧縮機では、内側流体室及び外側流体室から吐出された流体の圧力が複雑に変動し、この圧力変動に起因する振動や騒音が問題となるおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、一対のピストンとシリンダによって複数の流体室が形成される回転式圧縮機において、内側流体室及び外側流体室から吐出された流体の圧力変動に起因する振動や騒音を抑えることにある。
第1の発明は、シリンダ(21)と、該シリンダ(21)に対して偏心回転するピストン(22)とを備え、上記シリンダ(21)と上記ピストン(22)によって形成された流体室へ流体を吸入して圧縮する回転式圧縮機を対象とする。そして、上記ピストン(22)は、平板状の鏡板部(22g)と、上記鏡板部(22g)の前面に突設された筒状の内側ピストン部(22a)と、上記鏡板部(22g)の前面に突設されて上記内側ピストン部(22a)の周囲を囲む筒状の外側ピストン部(22c)とを備え、上記シリンダ(21)には、上記内側ピストン部(22a)が嵌り込む円形の凹部であって、上記内側ピストン部(22a)の外側の部分が最内側流体室(23a)となる内側凹部(21g)と、上記外側ピストン部(22c)が嵌り込む環状の凹部であって、上記外側ピストン部(22c)の内側の部分が内側流体室(23b)となり、上記外側ピストン部(22c)の外側の部分が外側流体室(23c)となる外側凹部(21k)とが形成される一方、上記最内側流体室(23a)と上記内側流体室(23b)と上記外側流体室(23c)のそれぞれを吸入側の低圧室と吐出側の高圧室に仕切るブレード(24)を更に備え、上記ピストン(22)は、上記鏡板部(22g)の前面のうち上記内側ピストン部(22a)と上記外側ピストン部(22c)の間の部分である中間前面部(22h)から上記外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離が、上記鏡板部(22g)の前面のうち上記外側ピストン部(22c)よりも外側の部分である外側前面部(22i)から上記外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離よりも長いものである。
第1の発明において、シリンダ(21)の外側凹部(21k)は、外側ピストン部(22c)の内側の部分が内側流体室(23b)となり、外側ピストン部(22c)の外側の部分が外側流体室(23c)となっている。また、内側流体室(23b)はピストン(22)の鏡板部(22g)の中間前面部(22h)に面し、外側流体室(23c)はピストン(22)の鏡板部(22g)の外側前面部(22i)に面する。このため、仮に“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”が“外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”と等しければ、内側流体室(23b)の容積は、外側流体室(23c)の容積よりも必ず小さくなる。
一方、第1の発明のピストン(22)は、“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”が“外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”よりも長い。従って、この発明の回転式圧縮機(1)では、“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”が“外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”と等しい場合に比べ、内側流体室(23b)の容積が大きくなる。つまり、この発明の回転式圧縮機(1)では、“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”が“外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”と等しい場合に比べ、内側流体室(23b)と外側流体室(23c)の容積差が縮小する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記中間前面部(22h)から上記外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離は、上記内側流体室(23b)の容積が上記外側流体室(23c)の容積と等しくなるように設定されるものである。
第2の発明では、内側流体室(23b)の容積が外側流体室(23c)の容積と等しくなる。このため、ピストン(22)が一回転する毎に内側流体室(23b)と外側流体室(23c)のそれぞれから吐出される冷媒の量が一致する。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記ピストン(22)は、上記中間前面部(22h)から上記内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離が、上記中間前面部(22h)から上記外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離よりも長いものである。
第3の発明において、最内側流体室(23a)を形成する内側ピストン部(22a)は、内側流体室(23b)及び外側流体室(23c)を形成する外側ピストン部(22c)によって周囲を囲まれている。このため、仮に“中間前面部(22h)から内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離”が“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”と等しければ、最内側流体室(23a)の容積は、内側流体室(23b)の容積及び外側流体室(23c)の容積よりも必ず小さくなる。
一方、第3の発明のピストン(22)は、“中間前面部(22h)から内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離”が“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”よりも長い。従って、この発明の回転式圧縮機(1)では、“中間前面部(22h)から内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離”が“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”と等しい場合に比べ、最内側流体室(23a)の容積が大きくなる。そして、この発明の回転式圧縮機(1)では、最内側流体室(23a)の容積の設定値が内側流体室(23b)の容積及び外側流体室(23c)の容積に制約されることは無い。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記シリンダ(21)には、該シリンダ(21)の径方向へ上記内側凹部(21g)の側壁面(21h)から上記外側凹部(21k)の外側壁面(21n)の外側まで延び、上記ブレード(24)がスライド自在に嵌り込むガイド溝(21r)が形成され、上記シリンダ(21)は、上記内側凹部(21g)と上記外側凹部(21k)の間に位置して上記ピストン(22)の上記鏡板部(22g)の前面と摺接する中間摺接面(21e)から上記ガイド溝(21r)の底壁面(21s)までの距離が、上記中間摺接面(21e)から上記内側凹部(21g)の底壁面(21i)までの距離と等しいものである。
第4の発明において、シリンダ(21)の中間摺接面(21e)は、ピストン(22)の鏡板部(22g)の中間前面部(22h)と摺接する。ピストン(22)は、“中間前面部(22h)から内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離”が“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”よりも長い。内側ピストン部(22a)はシリンダ(21)の内側凹部(21g)に嵌り込み、外側ピストン部(22c)はシリンダ(21)の外側凹部(21k)に嵌り込む。このため、シリンダ(21)は、“中間摺接面(21e)から内側凹部(21g)の底壁面(21i)までの距離”が“中間摺接面(21e)から外側凹部(21k)の底壁面(21p)までの距離”よりも長い。
第4の発明では、シリンダ(21)にガイド溝(21r)が形成され、このガイド溝(21r)にブレード(24)がスライド自在に嵌り込む。また、シリンダ(21)は、中間摺接面(21e)からガイド溝(21r)の底壁面(21s)までの距離が、中間摺接面(21e)から内側凹部(21g)の底壁面(21i)までの距離と等しい。このため、内側凹部(21g)に形成された最内側流体室(23a)を低圧室と高圧室に仕切るブレード(24)は、ガイド溝(21r)に嵌り込むことによって、中間摺接面(21e)から底壁面までの距離が内側凹部(21g)よりも短い外側凹部(21k)に形成された内側流体室(23b)及び外側流体室(23c)も低圧室と高圧室に仕切る。
第5の発明は、上記第1〜第4の発明のいずれか一つにおいて、上記シリンダ(21)は、上記ピストン(22)の上記鏡板部(22g)の周囲を囲む最外側シリンダ部(21c)を備え、上記ピストン(22)の上記鏡板部(22g)の外周面と上記最外側シリンダ部(21c)の内周面の間に最外側流体室(23d)が形成され、上記ブレード(24)は、上記最内側流体室(23a)と上記内側流体室(23b)と上記外側流体室(23c)と上記最外側流体室(23d)のそれぞれを吸入側の低圧室と吐出側の高圧室に仕切るものである。
第5の発明では、シリンダ(21)に最外側シリンダ部(21c)が設けられ、この最外側シリンダ部(21c)の内周面とピストン(22)の鏡板部(22g)の外周面の間に最外側流体室(23d)が形成される。最内側流体室(23a)、内側流体室(23b)、及び外側流体室(23c)だけでなく、最外側流体室(23d)も、ブレード(24)によって低圧室と高圧室に仕切られる。
本発明において、回転式圧縮機(1)のピストン(22)は、“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”が“外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”よりも長くなっている。このため、本発明によれば、“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”が“外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”と等しい場合に比べて、内側流体室(23b)と外側流体室(23c)の容積差を縮小することができる。従って、本発明によれば、ピストン(22)が一回転する間に内側流体室(23b)と外側流体室(23c)のそれぞれから吐出される冷媒の量の差を縮小でき、内側流体室(23b)及び外側流体室(23c)から吐出された流体の圧力変動に起因する振動や騒音を抑えることが可能となる。
上記第2の発明では、ピストン(22)が一回転する間に内側流体室(23b)と外側流体室(23c)のそれぞれから吐出される冷媒の量を一致させることができる。従って、この発明によれば、内側流体室(23b)及び外側流体室(23c)から吐出された流体の圧力変動に起因する振動や騒音を、更に抑えることが可能となる。
上記第3の発明において、回転式圧縮機(1)のピストン(22)は、“中間前面部(22h)から内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離”が“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離”よりも長くなっている。このため、“中間前面部(22h)から内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離”を調節することによって、内側流体室(23b)の容積及び外側流体室(23c)の容積に制約されることなく、最内側流体室(23a)の容積を自由に設定することが可能となる。従って、この発明によれば、最内側流体室(23a)の容積を適切に設定することが可能となり、回転式圧縮機(1)の性能向上を図ることができる。
上記第4の発明では、ブレード(24)が嵌り込むガイド溝(21r)がシリンダ(21)に形成される。このシリンダ(21)は、中間摺接面(21e)からガイド溝(21r)の底壁面(21s)までの距離が、中間摺接面(21e)から内側凹部(21g)の底壁面(21i)までの距離と等しい。このため、最内側流体室(23a)を低圧室と高圧室に仕切るブレード(24)によって、中間摺接面(21e)から底壁面までの距離が内側凹部(21g)よりも短い外側凹部(21k)に形成された内側流体室(23b)及び外側流体室(23c)も、低圧室と高圧室に仕切ることができる。
上記第5の発明の回転式圧縮機(1)には、最内側流体室(23a)、内側流体室(23b)、及び外側流体室(23c)に加えて、最外側流体室(23d)が形成される。つまり、この発明では、一組のシリンダ(21)とピストン(22)によって、四つの流体室(23a〜23d)が形成される。このため、例えば、各流体室(23a〜23d)において冷媒が順次圧縮されるようにすれば、一組のシリンダ(21)とピストン(22)によって四段圧縮機を構成することができる。従って、この発明によれば、一組のシリンダ(21)とピストン(22)によって形成される流体室(23a〜23d)の数を増やすことによって、回転式圧縮機(1)の用途を拡大することができる。
図1は、実施形態1の回転式圧縮機の縦断面図である。 図2は、図1の圧縮機構を拡大して示す断面図である。 図3は、実施形態1の圧縮機構の図2とは異なる断面を示す縦断面図である。 図4は、実施形態1の圧縮機構の横断面図であって、(A)は図2のA−A断面およびC−C断面を示し、(B)は図2のB−B断面およびD−D断面を示す。 図5(A)は第1シリンダ及び第2シリンダの図2と同じ断面を示す縦断面図であり、図5(B)は第1ピストン及び第2ピストンの図2と同じ断面を示す縦断面図である。 図6は、図3のE−E断面およびF−F断面における第1シリンダ及び第2シリンダの横断面図である。 図7は、図6のJ−J断面を示す第1シリンダ及び第2シリンダの縦断面図である。 図8は、図3のG−G断面およびH−H断面における第1ピストン及び第2ピストンの横断面図である。 図9は、図8のK−K断面を示す第1ピストン及び第2ピストンの縦断面図である。 図10は、実施形態1の第1ブレード及び第2ブレードの斜視図である。 図11は、図4(A)と同じ断面を示す圧縮機構部の横断面図であって、駆動軸の回転角度が90°毎の圧縮機構部の状態を示す。 図12は、図4(B)と同じ断面を示す圧縮機構部の横断面図であって、駆動軸の回転角度が90°毎の圧縮機構部の状態を示す。 図13は、実施形態1の変形例の第1ブレード及び第2ブレードの斜視図である。 図14は、実施形態2の圧縮機構を拡大して示す回転式圧縮機の縦断面図である。 図15は、実施形態2の圧縮機構の図14とは異なる断面を示す縦断面図である。 図16(A)は第1シリンダ及び第2シリンダの図14と同じ断面を示す縦断面図であり、図16(B)は第1ピストン及び第2ピストンの図14と同じ断面を示す縦断面図である。 図17は、図15のE−E断面およびF−F断面における第1シリンダ及び第2シリンダの横断面図である。 図18は、図17のJ−J断面を示す第1シリンダ及び第2シリンダの縦断面図である。 図19は、実施形態2の第1ブレード及び第2ブレードの斜視図である。 図20は、実施形態2の変形例の第1ブレード及び第2ブレードの斜視図である。 図21は、実施形態3の圧縮機構を拡大して示す回転式圧縮機の縦断面図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。本実施形態の圧縮機(1)は、冷凍サイクルを行う冷媒回路に設けられて冷媒を圧縮する。
−圧縮機の全体構成−
図1に示すように、本実施形態の圧縮機(1)は、全密閉型の回転式圧縮機である。圧縮機(1)のケーシング(10)には、圧縮機構(40)と、圧縮機構(40)を駆動するための電動機(50)とが収納されている。ケーシング(10)内では、圧縮機構(40)が電動機(50)の下方に配置されている。
ケーシング(10)は、起立した円筒状に形成されている。具体的に、ケーシング(10)は、円筒状の胴部(11)と、胴部(11)の上端部を塞ぐ上部鏡板(12)と、胴部(11)の下端部を塞ぐ下部鏡板(13)とを備えている。胴部(11)には、圧縮機構(40)へ冷媒を導入するための吸入管(61,62,63,64)と、圧縮機構(40)において圧縮された冷媒を導出するための吐出管(66,67,68,69)とが貫通して設けられている。また、上部鏡板(12)にも、圧縮機構(40)において圧縮された冷媒を導出するためのd第4吐出管(69)が貫通して設けられている。
電動機(50)は、ステータ(51)とロータ(52)とを備えている。ステータ(51)は、ケーシング(10)の胴部(11)に固定されている。ロータ(52)は、ステータ(51)の内側に配置されている。このロータ(52)は、圧縮機構(40)の駆動軸(53)に取り付けられている。
−圧縮機構の構成−
図2に示すように、圧縮機構(40)は、二組のシリンダ(21,31)及びピストン(22,32)と、フロントヘッド(16)と、ミドルプレート(25)と、リアヘッド(19)と、駆動軸(53)とを備えている。この圧縮機構(40)は、ケーシング(10)の胴部(11)に固定されている。
圧縮機構(40)では、下から上へ向かって順に、リアヘッド(19)と、第2シリンダ(31)と、ミドルプレート(25)と、第1シリンダ(21)と、フロントヘッド(16)とが積層されている。第1ピストン(22)は、第1シリンダ(21)とミドルプレート(25)に囲まれた空間に収容されている。第2ピストン(32)は、第2シリンダ(31)とミドルプレート(25)に囲まれた空間に収容されている。駆動軸(53)は、圧縮機構(40)を上下に貫通するように設けられている。
〈駆動軸〉
駆動軸(53)は、その下部に第1偏心部(53a)及び第2偏心部(53b)が形成されている。また、上述したように、駆動軸(53)の上部には、電動機(50)のロータ(52)が取り付けられている。
第1偏心部(53a)は、第1偏心部(53a)の上方の主軸部分よりも大径の円柱状に形成され、駆動軸(53)の軸心から所定の距離だけ偏心している。
第2偏心部(53b)は、第1偏心部(53a)と同径の円柱状に形成され、第1偏心部(53a)と同じ距離だけ駆動軸(53)の軸心から偏心している。つまり、第2偏心部(53b)の偏心量(即ち、駆動軸(53)の軸心から第2偏心部(53b)の軸心までの距離)は、第1偏心部(53a)の偏心量(即ち、駆動軸(53)の軸心から第1偏心部(53a)の軸心までの距離)と等しい。
また、第2偏心部(53b)は、駆動軸(53)の軸心に対して、第1偏心部(53a)とは逆側に偏心している。つまり、第1偏心部(53a)と第2偏心部(53b)とは、駆動軸(53)の軸心を中心として互いの位相が180°ずれるように配置されている。後述するように、第1偏心部(53a)は第1ピストン(22)に係合し、第2偏心部(53b)は第2ピストン(32)に係合する。
図示しないが、駆動軸(53)には、給油通路が形成されている。ケーシング(10)の底部に溜まった潤滑油は、駆動軸(53)の給油通路を通って圧縮機構(40)へ供給される。
〈フロントヘッド〉
フロントヘッド(16)は、第1シリンダ(21)の上に配置されている。このフロントヘッド(16)は、円板状の平板部(16a)と、平板部(16a)と一体に形成された軸受部(16b)とを備えている。図2において、フロントヘッド(16)は、平板部(16a)の下面が第1シリンダ(21)の上面と接している。
平板部(16a)の中央部には、駆動軸(53)を挿通するための貫通孔(16c)が形成されている。軸受部(16b)は、平板部(16a)の貫通孔(16c)の周縁部から上方へ延びる円筒状に形成されている。軸受部(16b)には、駆動軸(53)を回転自在に支持するための円筒状の軸受メタル(16d)が嵌め込まれている。
フロントヘッド(16)には、マフラー部材(27)が取り付けられている。マフラー部材(27)は、図2における平板部(16a)の上面を覆うように設けられ、平板部(16a)の上面との間にマフラー空間(27a)を形成する。軸受部(16b)の外周面とマフラー部材(27)の間には、マフラー空間(27a)から冷媒を導出するための隙間が形成されている。
〈第1ピストンと第1シリンダ〉
第1ピストン(22)と第1シリンダ(21)は、後述する第1ブレード(24)と共に第1圧縮機構部(20)を形成する。詳しくは後述するが、第1圧縮機構部(20)では、第1ピストン(22)と第1シリンダ(21)によって、最内側流体室(23a)、内側流体室(23b)、外側流体室(23c)、及び最外側流体室(23d)が形成される。
図4(A)及び図5(B)に示すように、第1ピストン(22)は、鏡板部(22g)と内側ピストン部(22a)と外側ピストン部(22c)とを備えている。鏡板部(22g)は、やや肉厚の円板状に形成されている。内側ピストン部(22a)及び外側ピストン部(22c)は、鏡板部(22g)の前面から突出する円筒状の部分であって、鏡板部(22g)と一体に形成されている。
外側ピストン部(22c)の内径は、内側ピストン部(22a)の外径よりも大きい。つまり、外側ピストン部(22c)は、内側ピストン部(22a)を囲むように配置されている。また、内側ピストン部(22a)の軸心は、外側ピストン部(22c)の軸心と一致している。つまり、内側ピストン部(22a)と外側ピストン部(22c)は、同軸に配置されている。また、外側ピストン部(22c)は、後述する吸入ポート(P2)と対面する部分が、他の部分よりも一段低くなった切り下げ部(22f)となっている。
第1ピストン(22)には、内側ピストン部(22a)の突端面(22b)から鏡板部(22g)の背面(22k)に亘る貫通孔(22e)が形成されている。この貫通孔(22e)は、内側ピストン部(22a)と同軸の円形断面の孔である。この貫通孔(22e)には、駆動軸(53)の第1偏心部(53a)が挿通される。第1ピストン(22)は、貫通孔(22e)に挿通された第1偏心部(53a)によって駆動される。
第1ピストン(22)の鏡板部(22g)の前面は、内側ピストン部(22a)と外側ピストン部(22c)の間の部分が中間前面部(22h)となり、外側ピストン部(22c)の外側の部分が外側前面部(22i)となっている。図5(B)に示すように、第1ピストン(22)は、中間前面部(22h)から内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離H(即ち、内側ピストン部(22a)の高さ)が、中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離H(即ち、外側ピストン部(22c)の高さ)と等しい。また、第1ピストン(22)は、中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離Hが、外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離Hよりも長い。
図4(A),図8,図9に示すように、内側ピストン部(22a)は、その外周部に切欠部(n1)が形成されている。この切欠部(n1)は、後述する第1ブレード(24)の先端側板部(24b)と常に摺接可能な曲面を形成する。また、内側ピストン部(22a)は、その周方向の一部が分断されている。内側ピストン部(22a)の分断箇所の端面(C1,C2)は、後述する第1ブレード(24)のブッシュ部(24c)と摺接する曲面となっている。
また、鏡板部(22g)は、その外周部に切欠部(n2)が形成されている。この切欠部(n2)は、後述する第1ブレード(24)の短尺部(24e)と常に摺接可能な曲面を形成する。
図8に示すように、内側ピストン部(22a)は、周方向の一カ所において分断されている。内側ピストン部(22a)の分断箇所の端面(C1,C2)は、曲率中心が共通の円弧面であって、後述する第1ブレード(24)のブッシュ部(24c)と摺接する(図4(A)を参照)。
図4(A)及び図5(A)に示すように、第1シリンダ(21)は、概ね円形の厚板状に形成された部材である。第1シリンダ(21)には、シリンダ側摺接面(21d)と、内側凹部(21g)と、外側凹部(21k)とが形成されている。シリンダ側摺接面(21d)は、第1ピストン(22)の鏡板部(22g)の前面と摺接する平坦面である。内側凹部(21g)は、シリンダ側摺接面(21d)に開口する円形の凹部であって、第1シリンダ(21)の中央部に形成されている。外側凹部(21k)は、シリンダ側摺接面(21d)に開口する環状の凹部であって、内側凹部(21g)の周囲を囲むように形成されている。つまり、外側凹部(21k)の内側壁面(21m)の曲率半径は、内側凹部(21g)の側壁面(21h)の曲率半径よりも大きい。
図5(A)に示すように、第1シリンダ(21)のシリンダ側摺接面(21d)は、内側凹部(21g)と外側凹部(21k)の間の部分が中間摺接面(21e)となり、外側凹部(21k)の外側の部分が外側摺接面(21f)となる。第1シリンダ(21)は、中間摺接面(21e)から内側凹部(21g)の底壁面(21i)までの距離L(即ち、内側凹部(21g)の深さ)が、中間摺接面(21e)から外側凹部(21k)の底壁面(21p)までの距離L(即ち、外側凹部(21k)の深さ)と等しい。また、第1シリンダ(21)は、中間摺接面(21e)から外側凹部(21k)の底壁面(21p)までの距離Lが、外側摺接面(21f)から外側凹部(21k)の底壁面(21p)までの距離Lよりも長い。
第1シリンダ(21)は、内側凹部(21g)と外側凹部(21k)の間の部分が内側シリンダ部(21a)となり、外側凹部(21k)よりも外側の部分が外側シリンダ部(21b)となる。図5(A)では、内側シリンダ部(21a)の下面が中間摺接面(21e)となり、外側シリンダ部(21b)の下面が外側摺接面(21f)となる。
また、第1シリンダ(21)には、最外側シリンダ部(21c)が形成されている。最外側シリンダ部(21c)は、シリンダ側摺接面(21d)の周囲を囲むように形成された環状の部分である。図5(A)において、最外側シリンダ部(21c)は、シリンダ側摺接面(21d)よりも下方に突出している。最外側シリンダ部(21c)は、その突端面がミドルプレート(25)に密着する。
図2に示すように、第1シリンダ(21)の内側凹部(21g)には、第1ピストン(22)の内側ピストン部(22a)が嵌り込む。内側凹部(21g)の深さLは、内側ピストン部(22a)の高さHと実質的に等しい。従って、内側ピストン部(22a)の突端面(22b)は、内側凹部(21g)の底壁面(21i)と摺接し、第1ピストン(22)の中間前面部(22h)は、第1シリンダ(21)の中間摺接面(21e)と摺接する。また、図4に示すように、内側ピストン部(22a)の外周面は、その周方向の一箇所で内側凹部(21g)の側壁面(21h)と摺接する。
そして、第1シリンダ(21)の内側凹部(21g)は、内側ピストン部(22a)の外側の部分(即ち、内側ピストン部(22a)の外周面と内側凹部(21g)の側壁面(21h)に挟まれた部分)が最内側流体室(23a)となる。
図2に示すように、第1シリンダ(21)の外側凹部(21k)には、第1ピストン(22)の外側ピストン部(22c)が嵌り込む。外側凹部(21k)の深さLは、外側ピストン部(32c)の高さHと実質的に等しい。また、外側摺接面(21f)から外側凹部(21k)の底壁面(21p)までの距離Lは、外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離Hと実質的に等しい。従って、外側ピストン部(22c)の突端面(22d)は、外側凹部(21k)の底壁面(21p)と摺接し、第1ピストン(22)の外側前面部(22i)は、第1シリンダ(21)の外側摺接面(21f)と摺接する。また、図4に示すように、外側ピストン部(22c)の内周面は、その周方向の一箇所で外側凹部(21k)の内側壁面(21m)と摺接し、外側ピストン部(22c)の外周面は、その周方向の一箇所で外側凹部(21k)の外側壁面(21n)と摺接する。
そして、第1シリンダ(21)の外側凹部(21k)は、外側ピストン部(22c)の内側の部分(即ち、外側ピストン部(22c)の内周面と外側凹部(21k)の内側壁面(21m)に挟まれた部分)が内側流体室(23b)となり、外側ピストン部(22c)の外側の部分(即ち、外側ピストン部(22c)の外周面と外側凹部(21k)の外側壁面(21n)に挟まれた部分)が外側流体室(23c)となる。
上述したように、第1ピストン(22)は、中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離Hが、外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離Hよりも長い。中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離Hは、内側流体室(23b)の容積が外側流体室(23c)の容積と等しくなるような値に設定される。このため、第1圧縮機構部(20)では、図11(A)に示す駆動軸(53)の回転角が0°のとき(即ち、第1ブレード(24)が第1シリンダ(21)の最も外側に位置するとき)の外側流体室(23c)の容積が、図11(C)に示す駆動軸(53)の回転角が180°のとき(即ち、第1ブレード(24)が第1シリンダ(21)の最も中央寄りに位置するとき)の内側流体室(23b)の容積と実質的に等しくなる。
第1ピストン(22)の鏡板部(22g)は、第1シリンダ(21)の最外側シリンダ部(21c)に囲まれている。外側摺接面(21f)から最外側シリンダ部(21c)の突端面までの距離Lは、第1ピストン(22)の鏡板部(22g)の外周部の厚さHと実質的に等しい(図5を参照)。そして、第1ピストン(22)の鏡板部(22g)の外周面と第1シリンダ(21)の最外側シリンダ部(21c)の内周面に挟まれた空間が、最外側流体室(23d)となる。
第1シリンダ(21)の中央部には、貫通孔(21q)が形成されている。この貫通孔(21q)は、内側凹部(21g)の底壁面(21i)に開口する円形の孔である。貫通孔(21q)は、駆動軸(53)を挿通するための孔である。
図6及び図7に示すように、第1シリンダ(21)には、第1ブレード(24)がスライド自在に嵌り込むガイド溝(21r)が形成される。ガイド溝(21r)は、第1シリンダ(21)の径方向へ延びる真っ直ぐな凹溝である。また、ガイド溝(21r)は、内側シリンダ部(21a)から外側シリンダ部(21b)及び最外側シリンダ部(21c)に亘って形成されている。つまり、ガイド溝(21r)は、内側凹部(21g)の側壁面(21h)から外側凹部(21k)の外側壁面(21n)の外側まで延びている。ガイド溝(21r)の底壁面(21s)と、内側凹部(21g)の底壁面(21i)と、外側凹部(21k)の底壁面(21p)とは、同一平面を形成している。
〈第1ブレード〉
図10に示すように、第1ブレード(24)は、基端側板部(24a)と、先端側板部(24b)と、ブッシュ部(24c)とを一体に形成した部材である。また、基端側板部(24a)は、長尺部(24d)と短尺部(24e)とによって構成されている。
基端側板部(24a)は、厚板状の部分である。また、基端側板部(24a)は、長尺部(24d)と短尺部(24e)のそれぞれが長方形板状に形成されている。長尺部(24d)は、長辺の長さがVで短辺の長さがWの長方形板状の部分である。長尺部(24d)の短辺の長さWは、第1ピストン(22)における外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離Hと実質的に等しい。短尺部(24e)は、長辺の長さがVで短辺の長さがWの長方形板状の部分である。短尺部(24e)の短辺の長さWは、第1ピストン(22)の鏡板部(22g)の外周部の厚さHと実質的に等しい
基端側板部(24a)において、短尺部(24e)は、長尺部(24d)の長辺に沿った側面の一方(図10における下面)に連続して形成されている。長尺部(24d)の基端面(その短辺に沿った側面の一方)と、短尺部(24e)の基端面(その短辺に沿った側面の一方)とは、同一平面を形成している。また、短尺部(24e)は、その短辺に沿った側面の他方である先端面(24g)が、円弧面となっている。
ブッシュ部(24c)は、直径がdで長さがWの円柱状に形成された部分である。ブッシュ部(24c)は、基端側板部(24a)の長尺部(24d)の先端に連続して形成されている。ブッシュ部(24c)の中心軸は、長尺部(24d)の短辺と実質的に平行である。また、図10において、ブッシュ部(24c)の上端面は、長尺部(24d)の上面と同一平面を形成する。
ブッシュ部(24c)の直径dは、第1ピストン(22)における内側ピストン部(22a)の分断箇所の端面(C1,C2)の曲率半径rの2倍と実質的に等しい(d=2r)。ブッシュ部(24c)の高さWは、第1ピストン(22)における中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離Hと実質的に等しい。
先端側板部(24b)は、長方形板状の部分であって、ブッシュ部(24c)を挟んで基端側板部(24a)とは反対側に配置されている。先端側板部(24b)は、短辺の長さWがブッシュ部(24c)の高さWと実質的に等しく、その短辺がブッシュ部(24c)の中心軸と実質的に平行である。つまり、先端側板部(24b)の短辺の長さWは、第1ピストン(22)における中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離Hと実質的に等しく、また、第1ピストン(22)における中間前面部(22h)から内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離Hと実質的に等しい。
図10において、先端側板部(24b)の上側の側面はブッシュ部(24c)の上端面と同一平面を形成し、先端側板部(24b)の下側の側面はブッシュ部(24c)の下端面と同一平面を形成する。また、先端側板部(24b)は、ブッシュ部(24c)とは反対側に位置する先端面(24f)が、円弧面となっている。
図3及び図4に示すように、第1ブレード(24)は、そのブッシュ部(24c)が第1ピストン(22)の内側ピストン部(22a)の分断箇所に嵌まり込み、ブッシュ部(24c)の外周面が内側ピストン部(22a)の分断箇所の端面(C1,C2)と摺接する。また、第1ブレード(24)は、第1シリンダ(21)のガイド溝(21r)にスライド自在に嵌まり込み、ガイド溝(21r)の側壁と摺接する。
先端側板部(24b)は、ガイド溝(21r)のうち内側シリンダ部(21a)に形成された部分の側壁と摺接する。この先端側板部(24b)は、最内側流体室(23a)と内側流体室(23b)のそれぞれを高圧室(23aH,23bH)と低圧室(23aL,23bL)に仕切る。また、基端側板部(24a)の長尺部(24d)は、ガイド溝(21r)のうち外側シリンダ部(21b)に形成された部分の側壁と摺接する。この長尺部(24d)は、外側流体室(23c)を高圧室(23cH)と低圧室(23cL)に仕切る。また、基端側板部(24a)の短尺部(24e)は、ガイド溝(21r)のうち最外側シリンダ部(21c)に形成された部分の側壁と摺接する。この短尺部(24e)は、最外側流体室(23d)を高圧室(23dH)と低圧室(23dL)に仕切る。
このように、第1ブレード(24)は、第1圧縮機構部(20)に形成された四つの流体室(23a,23b,23c,23d)のそれぞれを、高圧室(23aH,23bH,23cH,23dH)と低圧室(23aL,23bL,23cL,23dL)に仕切る。つまり、第1ブレード(24)は、第1圧縮機構部(20)の四つの流体室(23a,23b,23c,23d)を、それぞれの周方向に仕切る。最内側流体室(23a)と内側流体室(23b)と外側流体室(23c)と最外側流体室(23d)のそれぞれは、図4における第1ブレード(24)の右側の部分が低圧室(23aL,23bL,23cL,23dL)となり、図4における第1ブレード(24)の左側の部分が高圧室(23aH,23bH,23cH,23dH)となる。
〈第2ピストンと第2シリンダ〉
第2ピストン(32)と第2シリンダ(31)は、後述する第2ブレード(34)と共に第2圧縮機構部(30)を形成する。詳しくは後述するが第2圧縮機構部(30)では、第2ピストン(32)と第2シリンダ(31)によって、最内側流体室(33a)、内側流体室(33b)、外側流体室(33c)、及び最外側流体室(33d)が形成される。
図4(A)及び図5(B)に示すように、第2ピストン(32)は、第1ピストン(22)と同じ形状の部材である。ただし、第2ピストン(32)は、第1ピストン(22)とは上下が反転した姿勢で圧縮機構(40)に設けられている。
第2ピストン(32)は、鏡板部(32g)と、鏡板部(32g)の前面から突出した内側ピストン部(32a)及び外側ピストン部(32c)とを備えている。外側ピストン部(32c)には、切り下げ部(32f)が形成されている。第2ピストン(32)の鏡板部(32g)の前面は、内側ピストン部(32a)と外側ピストン部(32c)の間の部分が中間前面部(32h)となり、外側ピストン部(32c)の外側の部分が外側前面部(32i)となっている。また、内側ピストン部(32a)には切欠部(n1)が形成され、鏡板部(22g)には切欠部(n2)が形成される(図4を参照)。また、内側ピストン部(32a)の分断箇所の端面(C1,C2)は、曲率中心が共通の円弧面であって、後述する第2ブレード(34)のブッシュ部(34c)と摺接する(図4(A)を参照)。
第2ピストン(32)には、駆動軸(53)の第2偏心部(53b)を挿通するための貫通孔(32e)が形成される。第2ピストン(32)は、貫通孔(32e)に挿通された第2偏心部(53b)によって駆動される。
図4(A)及び図5(A)に示すように、第2シリンダ(31)は、第1シリンダ(21)と同じ形状の部材である。ただし、第2シリンダ(31)は、第1シリンダ(21)とは上下が反転した姿勢で圧縮機構(40)に設けられている。
第2シリンダ(31)には、シリンダ側摺接面(31d)と、内側凹部(31g)と、外側凹部(31k)とが形成されている。第2シリンダ(31)のシリンダ側摺接面(31d)は、内側凹部(31g)と外側凹部(31k)の間の部分が中間摺接面(31e)となり、外側凹部(31k)の外側の部分が外側摺接面(31f)となる。また、第2シリンダ(31)は、内側凹部(31g)と外側凹部(31k)の間の部分が内側シリンダ部(31a)となり、外側凹部(31k)よりも外側の部分が外側シリンダ部(31b)となる。
第2シリンダ(31)には、最外側シリンダ部(31c)が形成される。最外側シリンダ部(31c)は、その突端面がミドルプレート(25)に密着する。第2シリンダ(31)の中央部には、駆動軸(53)を挿通するための貫通孔(31q)が形成される。また、図6及び図7に示すように、第2シリンダ(31)には、第2ブレード(34)がスライド自在に嵌り込むガイド溝(31r)が形成される。ガイド溝(31r)は、内側シリンダ部(31a)から外側シリンダ部(31b)及び最外側シリンダ部(31c)に亘って形成される。
図2に示すように、第2シリンダ(31)の内側凹部(31g)には、第2ピストン(32)の内側ピストン部(32a)が嵌り込み、第2シリンダ(31)の外側凹部(31k)には、第2ピストン(32)の外側ピストン部(32c)が嵌り込む。そして、内側ピストン部(32a)の突端面(32b)が内側凹部(31g)の底壁面(31i)と摺接し、外側ピストン部(32c)の突端面(32d)が外側凹部(31k)の底壁面(31p)と摺接する。また、中間前面部(32h)が中間摺接面(31e)と摺接し、外側前面部(32i)が外側摺接面(31f)と摺接する。
図4に示すように、第2シリンダ(31)の内側凹部(31g)は、内側ピストン部(32a)の外側の部分(即ち、内側ピストン部(32a)の外周面と内側凹部(31g)の側壁面(31h)に挟まれた部分)が最内側流体室(33a)となる。また、第2シリンダ(31)の外側凹部(31k)は、外側ピストン部(32c)の内側の部分(即ち、外側凹部(31k)の内側壁面(31m)と外側ピストン部(32c)の内周面に挟まれた部分)が内側流体室(33b)となり、外側ピストン部(32c)の外側の部分(即ち、外側凹部(31k)の外側壁面(31n)と外側ピストン部(32c)の外周面に挟まれた部分)が外側流体室(33c)となる。
第1ピストン(22)と同様に、第2ピストン(32)は、中間前面部(32h)から外側ピストン部(32c)の突端面(32d)までの距離Hが、外側前面部(3i)から外側ピストン部(32c)の突端面(32d)までの距離Hよりも長い。そして、第2圧縮機構部(30)では、第2ブレード(34)が第2シリンダ(31)の最も外側に位置するときの(即ち、図11(A)に示す状態の)外側流体室(33c)の容積が、第2ブレード(34)が第2シリンダ(31)の最も中央寄りに位置するときの(即ち、図11(C)に示す状態の)内側流体室(33b)の容積と実質的に等しい。
第2ピストン(32)の鏡板部(32g)は、第2シリンダ(31)の最外側シリンダ部(31c)に囲まれている。第2ピストン(32)の鏡板部(32g)の外周面と第2シリンダ(31)の最外側シリンダ部(31c)の内周面に挟まれた空間は、最外側流体室(33d)となる。
〈第2ブレード〉
図10に示すように、第2ブレード(34)は、第1ブレード(24)と同じ形状の部材である。この第2ブレード(34)は、長尺部(34a)と短尺部(34b)とブッシュ部(34c)とによって構成されている。
図3及び図4に示すように、第2ブレード(34)は、第2シリンダ(31)のガイド溝(31r)にスライド自在に嵌り込んでいる。また、第2ブレード(34)は、長尺部(34a)の先端面(34f)が第2ピストン(32)の内側ピストン部(32a)の切欠部(n1)と摺接し、短尺部(34b)の先端面(34g)が第2ピストン(32)の鏡板部(32g)の切欠部(n2)と摺接する。更に、第2ブレード(34)は、ブッシュ部(34c)の外周面が、第2ピストン(32)の内側ピストン部(32a)の分断箇所の端面(C1,C2)と摺接する。
図4に示すように、第2ブレード(34)は、第2圧縮機構部(30)に形成された四つの流体室(33a,33b,33c,33d)のそれぞれを、高圧室(33aH,33bH,33cH,33dH)と低圧室(33aL,33bL,33cL,33dL)に仕切る。つまり、第2ブレード(34)は、第2圧縮機構部(30)の四つの流体室(33a,33b,33c,33d)を、それぞれの周方向に仕切る。最内側流体室(33a)と内側流体室(33b)と外側流体室(33c)と最外側流体室(33d)のそれぞれは、図4における第2ブレード(34)の右側の部分が低圧室(33aL,33bL,33cL,33dL)となり、図4における第2ブレード(34)の左側の部分が高圧室(33aH,33bH,33cH,33dH)となる。
〈ミドルプレート〉
図2に示すように、ミドルプレート(25)は、駆動軸(53)の軸方向に積層された本体部(25a)と蓋部(25b)によって構成されている。ミドルプレート(25)では、本体部(25a)の下方に蓋部(25b)が配置される。本体部(25a)は、肉厚の円板状に形成されている。蓋部(25b)は、本体部(25a)よりは薄肉の円板状に形成されている。
ミドルプレート(25)の中心部には、本体部(25a)と蓋部(25b)の両方に亘る貫通孔(25c)が形成されている。この貫通孔(25c)には、駆動軸(53)が挿通される。
図2において、本体部(25a)は、その上面が第1シリンダ(21)の最外側シリンダ部(21c)の突端面(下面)と密着し、その下面が蓋部(25b)の上面と密着する。本体部(25a)の上面は、第1圧縮機構部(20)の最外側流体室(23d)に面している。また、本体部(25a)の上面は、第1ピストン(22)の鏡板部(22g)の背面(22k)と摺接する。この本体部(25a)は、第1ピストン(22)及び第1シリンダ(21)と共に第1圧縮機構部(20)を構成している。
図2において、蓋部(25b)は、その下面が第2シリンダ(31)の最外側シリンダ部(31c)の突端面(上面)と密着する。蓋部(25b)の下面は、第2圧縮機構部(30)の最外側流体室(33d)に面している。また、蓋部(25b)の下面は、第2ピストン(32)の鏡板部(32g)の背面(32k)と摺接する。この蓋部(25b)は、第2ピストン(32)及び第2シリンダ(31)と共に第2圧縮機構部(30)を構成している。
〈リアヘッド〉
リアヘッド(19)は、第2シリンダ(31)の下側に配置されている。リアヘッド(19)は、第2シリンダ(31)の下面に重ねられる円板状の平板部(19a)と、平板部(19a)と一体に形成される軸受部(19b)とを備えている。図2において、リアヘッド(19)は、平板部(19a)の上面が第2シリンダ(31)の下面と接している。
平板部(19a)の中央部には、駆動軸(53)が挿通される貫通孔(19c)が形成されている。軸受部(19b)は、平板部(19a)の貫通孔(19c)の周縁部から上方へ延びる円筒状に形成されている。軸受部(19b)の内周面には、駆動軸(53)を回転自在に支持するための円筒状の軸受メタル(19d)が嵌め込まれている。
〈油圧導入路〉
図3に示すように、圧縮機構(40)には、油圧導入路(110)が形成される。この油圧導入路(110)は、ミドルプレート(25)とリアヘッド(19)とに形成される。油導入路(110)のうちミドルプレート(25)に形成された部分は、第1シリンダ(21)のガイド溝(21r)の外側の端部を、第2シリンダ(31)のガイド溝(31r)の外側の端部に連通させる。油導入路(110)のうちリアヘッド(19)に形成された部分は、第2シリンダ(31)のガイド溝(31r)の外側の端部を、リアヘッド(19)から下方へ延びる油導入管(111)に連通させる。各圧縮機構部(20,30)では、ブレード(24,34)の基端面に、ケーシング(10)の底部に溜まった潤滑油の圧力が作用する。
〈吸入ポート、吐出ポート〉
第1圧縮機構部(20)と第2圧縮機構部(30)のそれぞれには、三つの吸入ポート(P1,P2,P3)と、四つの吐出ポート(P11,P12,P13,P14)とが形成されている。
図2に示すように、第1吸入ポート(P1)及び第1吐出ポート(P11)は、ミドルプレート(25)に形成されている。第1圧縮機構部(20)の第1吸入ポート(P1)及び第1吐出ポート(P11)は、ミドルプレート(25)の本体部(25a)の上面に開口している。第2圧縮機構部(30)の第1吸入ポート(P1)及び第1吐出ポート(P11)は、ミドルプレート(25)の蓋部(25b)の下面に開口している。
図4(B)に示すように、各圧縮機構部(20,30)の第1吸入ポート(P1)及び第1吐出ポート(P11)は、最外側流体室(23d,33d)に連通する円形の開口である。同図において、第1吸入ポート(P1)は、ブレード(24,34)の右側に配置され、最外側流体室(23d,33d)の低圧室(23dL,33dL)に連通する。また、同図において、第1吐出ポート(P11)は、ブレード(24,34)の左側に配置され、最外側流体室(23d,33d)の高圧室(23dH,33dH)に連通する。
図2に示すように、各圧縮機構部(20,30)では、第2吸入ポート(P2)、第3吸入ポート(P3)、第2吐出ポート(P12)、第3吐出ポート(P13)、及び第4吐出ポート(P14)がシリンダ(21,31)に形成される。これらのポート(P2,P3,P12,P13,P14)は、各シリンダ(21,31)の背面に開口している。つまり、図2では、第1シリンダ(21)の上面にポート(P2,P3,P12,P13,P14)が開口し、第2シリンダ(31)の下面にポート(P2,P3,P12,P13,P14)が開口している。
図4(A)に示すように、各圧縮機構部(20,30)の第2吸入ポート(P2)は、外側流体室(23c,33c)と内側流体室(23b,33b)の両方に連通する長円形の開口である。同図において、第2吸入ポート(P2)は、ブレード(24,34)の右側に配置され、外側流体室(23c,33c)の低圧室(23cL,33cL)と内側流体室(23b,33b)の低圧室(23bL,33bL)とに連通する。
図4(A)に示すように、各圧縮機構部(20,30)の第2吐出ポート(P12)は、外側流体室(23c,33c)に連通する円形の開口である。同図において、第2吐出ポート(P12)は、ブレード(24,34)の左側に配置され、外側流体室(23c,33c)の高圧室(23cH,33cH)に連通する。また、同図に示すように、各圧縮機構部(20,30)の第3吐出ポート(P13)は、内側流体室(23b,33b)に連通する円形の開口である。同図において、第3吐出ポート(P13)は、ブレード(24,34)の左側に配置され、内側流体室(23b,33b)の高圧室(23bH,33bH)に連通する。
図4(A)に示すように、各圧縮機構部(20,30)の第3吸入ポート(P3)及び第4吐出ポート(P14)は、最内側流体室(23a,33a)に連通する円形の開口である。同図において、第3吸入ポート(P3)は、ブレード(24,34)の右側に配置され、最内側流体室(23a,33a)の低圧室(23aL,33aL)に連通する。また、同図において、第4吐出ポート(P14)は、ブレード(24,34)の左側に配置され、最内側流体室(23a,33a)の高圧室(23aH,33aH)に連通する。
図2において、ミドルプレート(25)の本体部(25a)の上面には、第1圧縮機構部(20)の第1吐出ポート(P11)を開閉するための吐出弁(88)が設けられ、ミドルプレート(25)の蓋部(25b)の下面には、第2圧縮機構部(30)の第1吐出ポート(P11)を開閉するための吐出弁(88)が設けられている。また、同図において、各シリンダ(21,31)の背面には、第2吐出ポート(P12)を開閉するための吐出弁(88)と、第3吐出ポート(P13)を開閉するための吐出弁(88)と、第4吐出ポート(P14)を開閉するための吐出弁(88)とが設けられている。これらの吐出弁(88)は、いずれもリード弁である。
〈吸入流路〉
圧縮機構(40)には、吸入管(61〜64)から流体室(23a〜23d,33a〜33d)へ導くための吸入流路(71〜74)が形成されている。これらの吸入流路(71〜74)は、互いに交わらないように、且つ、圧縮機構(40)内に形成される他の部品(各ブレード(24,34)や、吐出弁(88)等)と干渉しないように、圧縮機構(40)に形成されている。
第1吸入流路(71)は、ミドルプレート(25)に形成され、第1吸入管(61)を各圧縮機構部(20,30)の第1吸入ポート(P1,P1)に接続する。第2吸入流路(72)は、リアヘッド(19)に形成され、第2吸入管(62)を第2圧縮機構部(30)の第2吸入ポート(P2)に接続する。第3吸入流路(73)は、フロントヘッド(16)に形成され、第3吸入管(63)を第1圧縮機構部(20)の第2吸入ポート(P2)に接続する。
第4吸入流路(74)は、ミドルプレート(25)、両方のシリンダ(21,31)、フロントヘッド(16)、及びリアヘッド(19)に亘って形成され、第4吸入管(64)を各圧縮機構部(20,30)の第4吸入ポート(P4,P4)に接続する。この第4吸入流路(74)は、圧縮機構(40)内を上下方向に延びる吸入管側流路(74a)と、圧縮機構(40)内を水平方向に延びる吸入ポート側流路(74b)とで形成されている。吸入ポート側流路(74b)は、図2におけるフロントヘッド(16)の平板部(16a)の下面と、図2におけるリアヘッド(19)の平板部(19a)の上面とを溝状に切り欠くことにより、容易に形成できる。
〈吐出流路〉
圧縮機構(40)には、各流体室(23a〜23d,33a〜33d)で圧縮された冷媒を圧縮機構(40)から導出するための吐出流路(81〜84)が形成されている。これらの吐出流路(81〜84)は、互いに交わらないように、且つ、圧縮機構(40)内に形成される他の部品(各ブレード(24,34)や、吐出弁(88)等)と干渉しないように、圧縮機構(40)に形成されている。
第1吐出流路(81)は、ミドルプレート(25)に形成され、各圧縮機構部(20,30)の第1吐出ポート(P11,P11)を第1吐出管(66)に接続する。第2吐出流路(82)は、リアヘッド(19)に形成され、第2圧縮機構部(30)の第2吐出ポート(P12)及び第3吐出ポート(P13)を第2吐出管(67)に接続する。第3吐出流路(83)は、フロントヘッド(16)に形成され、第1圧縮機構部(20)の第2吐出ポート(P12)及び第3吐出ポート(P13)を第3吐出管(68)に接続する。
第4吐出流路(84)は、フロントヘッド(16)とリアヘッド(19)に一つずつ形成される。フロントヘッド(16)の第4吐出流路(84)は、第1圧縮機構部(20)の第4吸入ポート(P4)をマフラー空間(27a)に接続する。リアヘッド(19)の第4吐出流路(84)は、第2圧縮機構部(30)の第4吸入ポート(P4)に連通し、ガス導出通路(29)を介してマフラー空間(27a)に接続する。
ガス導出通路(29)は、圧縮機構(40)内を水平方向に延びる上流通路部(29a)と、圧縮機構(40)内を上下方向に延びる下流通路部(29b)とで形成されている。上流通路部(29a)は、図2におけるリアヘッド(19)の平板部(19a)の上面を溝状に切り欠くことにより、容易に形成できる。
〈リリーフ機構〉
圧縮機構(40)には、リリーフ機構(100)が設けられる。このリリーフ機構(100)は、リリーフポート(101)とリリーフ弁(102)とによって構成されている。リリーフポート(101)は、フロントヘッド(16)に形成され、第3吐出通路(83)とマフラー空間(27a)を連通させる。リリーフ弁(102)は、リリーフポート(101)を開閉するリード弁である。リリーフ弁(102)は、図2におけるフロントヘッド(16)の上面に設置される。
〈押し付け機構〉
圧縮機構(40)の各圧縮機構部(20,30)には、ピストン(22,32)をシリンダ(21,31)に押し付けるための押し付け機構(90)が設けられている。押し付け機構(90)は、ピストン(22,32)の鏡板部(22g,32g)の背面(22k,32k)にガス冷媒の圧力を作用させることによって、ピストン(22,32)をシリンダ(21,31)に押し付ける。
各圧縮機構部(20,30)の押し付け機構(90)は、小径の第1シールリング(91)と、第1シールリング(91)の周囲を囲む大径の第2シールリング(92)とを備えている。第1圧縮機構部(20)の押し付け機構(90)を構成する第1シールリング(91)及び第2シールリング(92)は、図2におけるミドルプレート(25)の本体部(25a)の上面に設けられ、第1ピストン(22)の鏡板部(22g)の背面(22k)と摺接する。第2圧縮機構部(30)の押し付け機構(90)を構成する第1シールリング(91)及び第2シールリング(92)は、図2におけるミドルプレート(25)の蓋部(25b)の下面に設けられ、第2ピストン(32)の鏡板部(32g)の背面(32k)と摺接する。
また、各圧縮機構部(20,30)の押し付け機構(90)は、環状溝(93a,93b)と中間圧導入路(96a,96b)とを備えている。第1圧縮機構部(20)の押し付け機構(90)では、第1環状溝(93a)がミドルプレート(25)の本体部(25a)の上面における第1シールリング(91)と第2シールリング(92)の間に形成され、第1中間圧導入路(96a)が第1環状溝(93a)を第4吸入流路(74)に連通させる。第2圧縮機構部(30)の押し付け機構(90)では、第2環状溝(93b)がミドルプレート(25)の蓋部(25b)の下面における第1シールリング(91)と第2シールリング(92)の間に形成され、第2中間圧導入路(96b)が第2環状溝(93b)を第1吐出流路(81)に連通させる。
−四段圧縮機としての構成−
本実施形態の圧縮機(1)は、圧縮機構(40)において冷媒を四段階に圧縮する四段圧縮機である。
第1吐出管(66)は、冷媒を冷却するための冷却器を介して第2吸入管(62)に接続される。第2吐出管(67)は、冷媒を冷却するための冷却器を介して第3吸入管(63)に接続される。また、第2吐出管(67)と第3吸入管(63)の間には、中間圧冷媒を導入するためのインジェクション配管が接続される。第3吐出管(68)は、冷媒を冷却するための冷却器を介して第4吸入管(64)に接続される。なお、これらの冷却器とインジェクション配管の図示は省略する。
−運転動作−
圧縮機(1)の運転動作について説明する。圧縮機(1)の運転中には、電動機(50)が圧縮機構(40)を駆動する。
〈圧縮機構部の動作〉
第1圧縮機構部(20)と第2圧縮機構部(30)は、同じ動作を行う。ただし、第1圧縮機構部(20)の動作と第2圧縮機構部(30)の動作は、位相が互いに180°ずれている。
第1圧縮機構部(20)では、第1ピストン(22)が駆動軸(53)の第1偏心部(53a)によって駆動される。第1ピストン(22)は、ブッシュ部(24c)の中心点を揺動中心として揺動すると共に、第1ブレード(24)と共に第1ブレード(24)の長手方向へ進退する。そして、第1圧縮機構部(20)では、第1ピストン(22)が第1シリンダ(21)に対して揺動しながら公転し、第1圧縮機構部(20)の4つの流体室(23a,23b,23c,23d)へ冷媒が吸入されて圧縮される。
最内側流体室(23a)及び外側流体室(23c)では、図11(A)の状態から駆動軸(53)が同図の時計方向へ回転して図11(B)〜図11(D)の状態へ変化するのに伴い、低圧室(23aL,23cL)の容積が増大し、冷媒が吸入ポート(P3,P2)から低圧室(23aL,23cL)に吸入される。また、駆動軸(53)が一回転して再び図11(A)の状態になると、低圧室(23aL,23cL)への冷媒の吸入が完了する。そして、低圧室(23aL,23cL)は冷媒が圧縮される高圧室(23aH,23cH)となり、第1ブレード(24)を隔てて新たな低圧室(23aL,23cL)が形成される。
駆動軸(53)がさらに回転すると、最内側流体室(23a)及び外側流体室(23c)では、低圧室(23aL,23cL)へ冷媒が吸入される一方、高圧室(23aH,23cH)の容積が減少し、高圧室(23aH,23cH)内の冷媒が圧縮される。そして、最内側流体室(23a)の高圧室(23aH)の圧力が第4吐出通路(84)の圧力を上回ると吐出弁(88)が開き、この高圧室(23aH)から第4吐出通路(84)へ冷媒が吐出される。また、外側流体室(23c)の高圧室(23cH)の圧力が第3吐出通路(83)の圧力を上回ると吐出弁(88)が開き、この高圧室(23cH)から第3吐出通路(83)へ冷媒が吐出される。
内側流体室(23b)では、図11(C)の状態から駆動軸(53)が同図の時計方向へ回転して図11(D)〜図11(B)の状態へ変化するのに伴い、低圧室(23bL)の容積が増大し、冷媒が吸入ポート(P2)から低圧室(23bL)に吸入される。また、駆動軸(53)が一回転して再び図11(C)の状態になると、低圧室(23bL)への冷媒の吸入が完了する。そして、低圧室(23bL)は冷媒が圧縮される高圧室(23bH)となり、第1ブレード(24)を隔てて新たな低圧室(23bL)が形成される。
駆動軸(53)がさらに回転すると、内側流体室(23b)では、低圧室(23bL)へ冷媒が吸入される一方、高圧室(23bH)の容積が減少し、高圧室(23bH)内の冷媒が圧縮される。そして、高圧室(23bH)の圧力が第3吐出流路(83)の圧力を上回ると吐出弁(88)が開き、この高圧室(23bH)から第3吐出通路(83)へ冷媒が吐出される。
最外側流体室(23d)では、図12(A)の状態から駆動軸(53)が同図の時計方向へ回転して図12(B)〜図12(D)の状態へ変化するのに伴い、低圧室(23dL)の容積が増大し、冷媒が吸入ポート(P1)から低圧室(23dL)に吸入される。また、駆動軸(53)が一回転して再び図12(A)の状態になると、低圧室(23dL)への冷媒の吸入が完了する。そして、低圧室(23dL)は冷媒が圧縮される高圧室(23dH)となり、第1ブレード(24)を隔てて新たな低圧室(23dL)が形成される。
駆動軸(53)がさらに回転すると、最外側流体室(23d)では、低圧室(23dL)へ冷媒が吸入される一方、高圧室(23dH)の容積が減少し、高圧室(23dH)内の冷媒が圧縮される。そして、高圧室(23dH)の圧力が第1吐出流路(81)の圧力を上回ると吐出弁(88)が開き、高圧室(23dH)から第1吐出流路(81)へ冷媒が吐出される。
第2圧縮機構部(30)では、第2ピストン(32)が駆動軸(53)の第2偏心部(53b)によって駆動される。第2ピストン(32)は、ブッシュ部(34c)の中心点を揺動中心として揺動すると共に、第2ブレード(34)と共に第2ブレード(34)の長手方向へ進退する。そして、第2圧縮機構部(30)では、第2ピストン(32)が第2シリンダ(31)に対して揺動しながら公転し、第2圧縮機構部(30)の4つの流体室(33a,33b,33c,33d)へ冷媒が吸入されて圧縮される。
〈圧縮機の四段圧縮動作〉
上述したように、本実施形態の圧縮機(1)は、四段圧縮機である。
冷媒回路の蒸発器から流出した低圧冷媒は、第1吸入管(61)を通って第1吸入通路(71)へ流入する。第1吸入通路(71)へ流入した冷媒は、その一部が第1圧縮機構部(20)の最外側流体室(23d)の低圧室(23dL)へ吸い込まれ、残りが第2圧縮機構部(30)の最外側流体室(33d)の低圧室(33dL)へ吸い込まれる。
各圧縮機構部(20,30)の最外側流体室(23d,33d)の高圧室(23dH,33dH)から第1吐出通路(81)へ吐出された冷媒は、第1吐出管(66)と第2吸入管(62)を順に通って第2吸入通路(72)へ流入する。第2吸入通路(72)へ流入した冷媒は、その一部が第2圧縮機構部(30)の外側流体室(33c)の低圧室(33cL)へ吸い込まれ、残りが第2圧縮機構部(30)の内側流体室(33b)の低圧室(33bL)へ吸い込まれる。
第2圧縮機構部(30)の外側流体室(33c)及び内側流体室(33b)の高圧室(33cH,33bH)から第2吐出通路(82)へ吐出された冷媒は、第2吐出管(67)と第3吸入管(63)を順に通って第3吸入通路(73)へ流入する。第3吸入通路(73)へ流入した冷媒は、その一部が第1圧縮機構部(20)の外側流体室(23c)の低圧室(23cL)へ吸い込まれ、残りが第1圧縮機構部(20)の内側流体室(23b)の低圧室(23bL)へ吸い込まれる。
第1圧縮機構部(20)の外側流体室(23c)及び内側流体室(23b)の高圧室(23cH,23bH)から第3吐出通路(83)へ吐出された冷媒は、第3吐出管(68)と第4吸入管(64)を順に通って第4吸入通路(74)へ流入する。第4吸入通路(74)へ流入した冷媒は、その一部が第1圧縮機構部(20)の最内側流体室(23a)の低圧室(23aL)へ吸い込まれ、残りが第2圧縮機構部(30)の最内側流体室(33a)の低圧室(33adL)へ吸い込まれる。
各圧縮機構部(20,30)の最内側流体室(23a,33a)の高圧室(23aH,33aH)から第4吐出通路(84)へ吐出された冷媒は、マフラー空間(27a)を通過後に、ケーシング(10)の頂部に設けられた第4吐出管(69)を通ってケーシング(10)の外部へ流出する。
〈内側流体室及び外側流体室からの吐出冷媒〉
上述したように、第1圧縮機構部(20)の内側流体室(23b)及び外側流体室(23c)は、第3吸入通路(73)から冷媒を吸い込み、第3吐出通路(83)へ冷媒を吐出する。また、第2圧縮機構部(30)の内側流体室(33b)及び外側流体室(33c)は、第2吸入通路(72)から冷媒を吸い込み、第2吐出通路(82)へ冷媒を吐出する。
一方、各圧縮機構部(20,30)において、内側流体室(23b,33b)へ冷媒が吸い込まれて圧縮後に吐出される動作と、外側流体室(23c,33c)へ冷媒が吸い込まれて圧縮後に吐出される動作とは、それぞれの位相が180°ずれている。このため、第1圧縮機構部(20)では、駆動軸(53)が180°回転する毎に、内側流体室(23b)において圧縮された冷媒と、外側流体室(23c)において圧縮された冷媒とが、交互に第3吐出通路(83)へ吐出される。また、第2圧縮機構部(30)では、駆動軸(53)が180°回転する毎に、内側流体室(33b)において圧縮された冷媒と、外側流体室(33c)において圧縮された冷媒とが、交互に第2吐出通路(82)へ吐出される。
また、各圧縮機構部(20,30)では、内側流体室(23b,33b)の容積が外側流体室(23c,33c)の容積と等しい。このため、第1圧縮機構部(20)では、駆動軸(53)が180°回転する毎に、内側流体室(23b)又は外側流体室(23c)から同じ質量の冷媒が吐出される。また、第2圧縮機構部(30)では、駆動軸(53)が180°回転する毎に、内側流体室(33b)又は外側流体室(33c)から同じ質量の冷媒が吐出される。
−実施形態1の効果−
上述したように、第1圧縮機構部(20)では、内側流体室(23b)と外側流体室(23c)が交互に第3吐出通路(83)へ冷媒を吐出し、第2圧縮機構部(30)では、内側流体室(33b)と外側流体室(33c)が交互に第2吐出通路(82)へ冷媒を吐出する。
従来の回転式圧縮機のように内側流体室の容積が外側流体室の容積よりも小さい場合は、内側流体室と外側流体室のそれぞれから異なる質量の冷媒が異なるタイミングで吐出される。このため、従来の回転式圧縮機では、第2吐出通路と第3吐出通路における冷媒の流れや圧力が複雑に変動し、それに起因する振動や騒音が問題となるおそれがある。
これに対し、本実施形態の各圧縮機構部(20,30)のピストン(22,32)は、“中間前面部(22h)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離H”が“外側前面部(22i)から外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離H”よりも長くなっている。その結果、本実施形態の各圧縮機構部(20,30)では、内側流体室(23b,33b)の容積が外側流体室(23c,33c)の容積と等しくなっている。
このため、本実施形態の各圧縮機構部(20,30)では、内側流体室(23b,33b)から吐出される冷媒の質量と、外側流体室(23c,33c)から吐出される冷媒の質量とが、実質的に等しくなる。従って、本実施形態によれば、に第2吐出通路(82)及び第3吐出通路(83)における冷媒の流れや圧力の変動を抑えることができ、それに起因する振動や騒音を低減できる。
−実施形態1の変形例−
図13に示すように、本実施形態の各圧縮機構部(20,30)のブレード(24,34)は、ブッシュ部(24c,34c)が、同軸に配置された第1部分(24h,34h)と第2部分(24i,34i)とによって構成されていてもよい。
第1部分(24h,34h)は、高さがWの円柱状の部分であって、基端側板部(24a,34a)の長尺部(24d,34d)及び先端側板部(24b,34b)と一体に形成されている。第1部分(24h,34h)の高さWは、長尺部(24d,34d)の短辺の長さWと実質的に等しい。図13において、第1部分(24h,34h)は、その上端面が長尺部(24d,34d)の上面と同一平面を形成し、その下端面が長尺部(24d,34d)の下面と同一平面を形成する。
第2部分(24i,34i)は、高さがWの円柱状(あるいは、円板状)の部分であって、第1部分(24h,34h)とは別体に形成されている。図13において、第2部分(24i,34i)は、第1部分(24h,34h)の下側に配置される。第1部分(24h,34h)の高さWと第2部分(24i,34i)の高さWの和は、ブッシュ部(24c,34c)の高さWと実質的に等しい(W=W+W)。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。本実施形態の圧縮機(1)は、実施形態1の圧縮機(1)の圧縮機構(40)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の圧縮機構(40)について、実施形態1の圧縮機構(40)と異なる点を説明する。
図14及び図15に示すように、本実施形態の圧縮機構(40)は、各圧縮機構部(20,30)のピストン(22,32)とシリンダ(21,31)とブレード(24,34)の形状が、実施形態1の圧縮機構(40)と相違する。
〈ピストンとシリンダ〉
本実施形態のピストン(22,32)及びシリンダ(21,31)について、実施形態1のピストン(22,32)及びシリンダ(21,31)と異なる点を説明する。なお、本実施形態においても、第1ピストン(22)と第2ピストン(32)は同形状の部材であり、第1シリンダ(21)と第2シリンダ(31)は同形状の部材である。
図16(B)に示すように、ピストン(22,32)は、中間前面部(22h,32h)から内側ピストン部(22a,32a)の突端面(22b,32b)までの距離H(即ち、内側ピストン部(22a,32a)の高さ)が、中間前面部(22h,32h)から外側ピストン部(22c,32c)の突端面(22d,32d)までの距離H(即ち、外側ピストン部(22c,32c)の高さ)よりも長い。また、ピストン(22,32)は、中間前面部(22h,32h)から外側ピストン部(22c,32c)の突端面(22d,32d)までの距離Hが、外側前面部(22i,32i)から外側ピストン部(22c,32c)の突端面(22d,32d)までの距離Hよりも長い。この点は、実施形態1のピストン(22,32)と同様である。
図16(A)に示すように、シリンダ(21,31)は、中間摺接面(21e,31e)から内側凹部(21g,31g)の底壁面(21i,31i)までの距離L(即ち、内側凹部(21g,31g)の深さ)が、中間摺接面(21e,31e)から外側凹部(21k,31k)の底壁面(21p,31p)までの距離L(即ち、外側凹部(21k,31k)の深さ)よりも長い。また、シリンダ(21,31)は、中間摺接面(21e,31e)から外側凹部(21k,31k)の底壁面(21p,31p)までの距離Lが、外側摺接面(21f,31f)から外側凹部(21k,31k)の底壁面(21p,31p)までの距離Lよりも長い。この点は、実施形態1のシリンダ(21,31)と同様である。
図17及び図18に示すように、シリンダ(21,31)に形成されたガイド溝(21r,31r)は、外側凹部(21k,31k)の底壁面(21p,31p)よりも窪んでいる。シリンダ(21,31)において、中間摺接面(21e,31e)からガイド溝(21r,31r)の底壁面(21s,31s)までの距離Lは、中間摺接面(21e,31e)から内側凹部(21g,31g)の底壁面(21i,31i)までの距離Lと等しい。つまり、ガイド溝(21r,31r)の底壁面(21s,31s)と内側凹部(21g,31g)の底壁面(21i,31i)とは、同一平面を形成している。また、中間摺接面(21e,31e)からガイド溝(21r,31r)の底壁面(21s,31s)までの距離Lは、中間摺接面(21e,31e)から外側凹部(21k,31k)の底壁面(21p,31p)までの距離Lよりも長い。
図14に示すように、本実施形態の各圧縮機構部(20,30)では、実施形態1と同様に、ピストン(22,32)とシリンダ(21,31)によって、最内側流体室(23a,33a)と内側流体室(23b,33b)と外側流体室(23c,33c)と最外側流体室(23d,33d)が形成される。一方、本実施形態のピストン(22,32)は、中間前面部(22h,32h)から内側ピストン部(22a,32a)の突端面(22b,32b)までの距離Hが、中間前面部(22h,32h)から外側ピストン部(22c,32c)の突端面(22d,32d)までの距離Hよりも長い。また、本実施形態のシリンダ(21,31)は、中間摺接面(21e,31e)から内側凹部(21g,31g)の底壁面(21i,31i)までの距離Lが、中間摺接面(21e,31e)から外側凹部(21k,31k)の底壁面(21p,31p)までの距離Lよりも長い。このため、本実施形態の各圧縮機構部(20,30)の最内側流体室(23a,33a)の容積は、実施形態1の各圧縮機構部(20,30)の最内側流体室(23a,33a)の容積よりも大きい。
〈ブレード〉
本実施形態のブレード(24,34)について、実施形態1のブレード(24,34)と異なる点を説明する。なお、本実施形態においても、第1ブレード(24)と第2ブレード(34)は同形状の部材である。
図19に示すように、本実施形態のブレード(24,34)は、基端側板部(24a,34a)の長尺部(24d,34d)の短辺の長さWが実施形態1の長尺部(24d,34d)よりも長く、先端側板部(24b,34b)の短辺の長さWが実施形態1の先端側板部(24b,34b)よりも長い。本実施形態のブッシュ部(24c,34c)の高さWは、実施形態1のブッシュ部(24c,34c)の高さと同じである。つまり、本実施形態のブレード(24,34)は、先端側板部(24b,34b)の短辺の長さWがブッシュ部(24c,34c)の高さWよりも長い。従って、図19において、長尺部(24d,34d)の上面と先端側板部(24b,34b)の上面とは、ブッシュ部(24c,34c)の上端面よりも上方に位置している。
図19において、長尺部(24d,34d)は、ブッシュ部(24c,34c)の上端面よりも上側の部分が、ブッシュ部(24c,34c)の上端面に沿って先端側板部(24b,34b)にまで伸びている。図19に示すブレード(24,34)では、長尺部(24d,34d)の上面と先端側板部(24b,34b)の上面とが同一平面を形成している。本実施形態のブレード(24,34)は、ブッシュ部(24c,34c)よりも突き出た部分が、ガイド溝(21r,31r)のうち外側凹部(21k,31k)の底壁面(21p,31p)よりも窪んだ部分に、スライド自在に嵌まり込む。
本実施形態の各圧縮機構部(20,30)においても、ブレード(24,34)は、最内側流体室(23a,33a)と内側流体室(23b,33b)と外側流体室(23c,33c)と最外側流体室(23d,33d)のそれぞれを、高圧室と低圧室に仕切る。上述したように、ブレード(24,34)は、ガイド溝(21r,31r)のうち外側凹部(21k,31k)の底壁面(21p,31p)よりも窪んだ部分に嵌り込む。このため、シリンダ(21,31)における内側凹部(21g,31g)の深さLが外側凹部(21k,31k)の深さLよりも長い本実施形態の圧縮機構部(20,30)においても、最内側流体室(23a,33a)と内側流体室(23b,33b)と外側流体室(23c,33c)が一つのブレード(24,34)によって仕切られる。
−実施形態2の効果−
本実施形態において、圧縮機(1)のピストン(22,32)は、“中間前面部(22h,32h)から内側ピストン部(22a,32a)の突端面(22b,32b)までの距離H”が“中間前面部(22h,32h)から外側ピストン部(22c,32c)の突端面(22d,32d)までの距離H”よりも長くなっている。このため、“中間前面部(22h,32h)から内側ピストン部(22a,32a)の突端面(22b,32b)までの距離H”を調節することによって、内側流体室(23b,33b)の容積及び外側流体室(23c,33c)の容積に制約されることなく、最内側流体室(23a,33a)の容積を自由に設定することが可能となる。従って、本実施形態によれば、最内側流体室(23a,33a)の容積を適切に設定することが可能となり、圧縮機(1)の性能向上を図ることができる。
上述したように、本実施形態の圧縮機(1)は、四段圧縮機を構成している。そして、各圧縮機構部(20,30)の最内側流体室(23a,33a)が、四段目(即ち、最も高段)の流体室となる。
ここで、内側ピストン部(22a,32a)の高さHが外側ピストン部(22c,32c)の高さHと等しい従来の圧縮機を本実施形態と同様の四段圧縮機として用いた場合は、最内側流体室(23a,33a)の容積を充分に確保できず、四段目の圧縮比が一段目から三段目までの圧縮比よりも小さくなり、各段の圧縮比が概ね等しい理想的な四段圧縮を行うのが困難であった。
これに対し、本実施形態の圧縮機(1)では、内側ピストン部(22a,32a)の高さHが外側ピストン部(22c,32c)の高さHよりも高いため、最内側流体室(23a,33a)の容積を充分に確保することが可能となる。従って、本実施形態の圧縮機(1)を四段圧縮機として用い、内側ピストン部(22a,32a)の高さHを適切に設定すれば、各段の圧縮比が概ね等しい理想的な四段圧縮を実現することが可能となる。
また、本実施形態の圧縮機(1)では、ブレード(24,34)が嵌り込むガイド溝(21r,31r)がシリンダ(21,31)に形成される。このシリンダ(21,31)は、中間摺接面(21e,31e)からガイド溝(21r,31r)の底壁面(21s,31s)までの距離が、中間摺接面(21e,31e)から内側凹部(21g,31g)の底壁面(21i,31i)までの距離と等しい。このため、最内側流体室(23a,33a)を低圧室と高圧室に仕切るブレード(24,34)によって、中間摺接面(21e,31e)から底壁面までの距離が内側凹部(21g,31g)よりも短い外側凹部(21k,31k)に形成された内側流体室(23b,33b)及び外側流体室(23c,33c)も、低圧室と高圧室に仕切ることができる。
−実施形態2の変形例−
実施形態1の変形例と同様に、本実施形態の各圧縮機構部(20,30)のブレード(24,34)は、ブッシュ部(24c,34c)が、同軸に配置された第1部分(24h,34h)及び第2部分(24i,34i)によって構成されていてもよい。
図20に示すように、本実施形態のブレード(24,34)は、第1部分(24h,34h)が基端側板部(24a,34a)の長尺部(24d,34d)及び先端側板部(24b,34b)と一体に形成され、第2部分(24i,34i)が第1部分(24h,34h)とは別体に形成される。また、第1部分(24h,34h)の高さWと第2部分(24i,34i)の高さWの和は、ブッシュ部(24c,34c)の高さWと実質的に等しい(W=W+W)。
《発明の実施形態3》
本発明の実施形態3について説明する。本実施形態の圧縮機(1)は、圧縮機構(40)において冷媒を三段階に圧縮する三段圧縮機である。ここでは、本実施形態の圧縮機(1)について、実施形態1の圧縮機(1)と異なる点を説明する。
図21に示すように、本実施形態の各シリンダ(21,31)の最外側シリンダ部(21c,31c)は、その内周面がピストン(22,32)の鏡板部(22g,32g)の外周面と接触しない。このため、各圧縮機構部(20,30)において、ピストン(22,32)の鏡板部(22g,32g)と最外側シリンダ部(21c,31c)の間に形成される空間は、冷媒を圧縮しない無効空間(23e,33e)となる。このため、本実施形態の圧縮機構(40)では、ミドルプレート(25)に実施形態1の第1吸入通路(71)及び第1吐出通路(81)が形成されていない。また、本実施形態の圧縮機(1)には、実施形態1の第1吸入管(61)及び第1吐出管(66)が設けられていない。
実施形態のミドルプレート(25)は、1つの部材で構成されている。本実施形態の圧縮機構(40)では、第1環状溝(93a)がミドルプレート(25)の上面に形成され、第2環状溝(92b)がミドルプレート(25)の下面に形成される。第1環状溝(93a)及び第2環状溝(92b)は、ミドルプレート(25)に形成された中間圧導入路(96c)を介して、第4吸入通路(74)に連通する。
第2吐出管(67)は、冷媒を冷却するための冷却器を介して第3吸入管(63)に接続される。また、第2吐出管(67)と第3吸入管(63)の間には、中間圧冷媒を導入するためのインジェクション配管が接続される。第3吐出管(68)は、冷媒を冷却するための冷却器を介して第4吸入管(64)に接続される。なお、これらの冷却器とインジェクション配管の図示は省略する。
上述したように、本実施形態の圧縮機(1)は、三段圧縮機である。
冷媒回路の蒸発器から流出した低圧冷媒は、第2吸入通路(72)へ流入する。第2吸入通路(72)へ流入した冷媒は、その一部が第2圧縮機構部(30)の外側流体室(33c)の低圧室(33cL)へ吸い込まれ、残りが第2圧縮機構部(30)の内側流体室(33b)の低圧室(33bL)へ吸い込まれる。
第2圧縮機構部(30)の外側流体室(33c)及び内側流体室(33b)の高圧室(33cH,33bH)から第2吐出通路(82)へ吐出された冷媒は、第2吐出管(67)と第3吸入管(63)を順に通って第3吸入通路(73)へ流入する。第3吸入通路(73)へ流入した冷媒は、その一部が第1圧縮機構部(20)の外側流体室(23c)の低圧室(23cL)へ吸い込まれ、残りが第1圧縮機構部(20)の内側流体室(23b)の低圧室(23bL)へ吸い込まれる。
第1圧縮機構部(20)の外側流体室(23c)及び内側流体室(23b)の高圧室(23cH,23bH)から第3吐出通路(83)へ吐出された冷媒は、第3吐出管(68)と第4吸入管(64)を順に通って第4吸入通路(74)へ流入する。第4吸入通路(74)へ流入した冷媒は、その一部が第1圧縮機構部(20)の最内側流体室(23a)の低圧室(23aL)へ吸い込まれ、残りが第2圧縮機構部(30)の最内側流体室(33a)の低圧室(33adL)へ吸い込まれる。
各圧縮機構部(20,30)の最内側流体室(23a,33a)の高圧室(23aH,33aH)から第4吐出通路(84)へ吐出された冷媒は、マフラー空間(27a)を通過後に、ケーシング(10)の頂部に設けられた第4吐出管(69)を通ってケーシング(10)の外部へ流出する。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態1及び2では四段圧縮機構について説明し、実施形態3では三段圧縮機構について説明したが、本発明は、冷媒などの作動流体を三段以上の多段で圧縮する圧縮機構(40)を備えた圧縮機(1)であれば適用可能である。
また、上記の各実施形態では、第1圧縮機構部(20)の内側流体室(23b)の容積を、第2圧縮機構部(30)の内側流体室(33b)の容積と同じにしているが、これら流体室(23b,33b)の容積は必ずしも同じでなくてもよい。また、実施形態1及び2では、第1圧縮機構部(20)の外側流体室(23c)の容積を、第2圧縮機構部(30)の外側流体室(33c)の容積と同じにしているが、これら流体室(23c,33c)の容積は必ずしも同じでなくてもよい。
以上説明したように、本発明は、一対のピストンとシリンダによって複数の流体室が形成される回転式圧縮機について有用である。
1 圧縮機
21 第1シリンダ
21c 最外側シリンダ部
21e 中間摺接面部
21g 内側凹部
21h 側壁面
21i 底壁面
21k 外側凹部
21n 外側壁面
21r ガイド溝
21s 底壁面
22 第1ピストン
22a 内側ピストン部
22b 突端面
22c 外側ピストン部
22d 突端面
22g 鏡板部
22h 中間前面部
22i 外側前面部
23a 最内側流体室
23b 内側流体室
23c 外側流体室
23d 最外側流体室
24 第1ブレード

Claims (5)

  1. シリンダ(21)と、該シリンダ(21)に対して偏心回転するピストン(22)とを備え、上記シリンダ(21)と上記ピストン(22)によって形成された流体室へ流体を吸入して圧縮する回転式圧縮機であって、
    上記ピストン(22)は、
    平板状の鏡板部(22g)と、
    上記鏡板部(22g)の前面に突設された筒状の内側ピストン部(22a)と、
    上記鏡板部(22g)の前面に突設されて上記内側ピストン部(22a)の周囲を囲む筒状の外側ピストン部(22c)とを備え、
    上記シリンダ(21)には、
    上記内側ピストン部(22a)が嵌り込む円形の凹部であって、上記内側ピストン部(22a)の外側の部分が最内側流体室(23a)となる内側凹部(21g)と、
    上記外側ピストン部(22c)が嵌り込む環状の凹部であって、上記外側ピストン部(22c)の内側の部分が内側流体室(23b)となり、上記外側ピストン部(22c)の外側の部分が外側流体室(23c)となる外側凹部(21k)とが形成される一方、
    上記最内側流体室(23a)と上記内側流体室(23b)と上記外側流体室(23c)のそれぞれを吸入側の低圧室と吐出側の高圧室に仕切るブレード(24)を更に備え、
    上記ピストン(22)は、上記鏡板部(22g)の前面のうち上記内側ピストン部(22a)と上記外側ピストン部(22c)の間の部分である中間前面部(22h)から上記外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離が、上記鏡板部(22g)の前面のうち上記外側ピストン部(22c)よりも外側の部分である外側前面部(22i)から上記外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離よりも長い
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記中間前面部(22h)から上記外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離は、上記内側流体室(23b)の容積が上記外側流体室(23c)の容積と等しくなるように設定されている
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    上記ピストン(22)は、上記中間前面部(22h)から上記内側ピストン部(22a)の突端面(22b)までの距離が、上記中間前面部(22h)から上記外側ピストン部(22c)の突端面(22d)までの距離よりも長い
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  4. 請求項3において、
    上記シリンダ(21)には、該シリンダ(21)の径方向へ上記内側凹部(21g)の側壁面(21h)から上記外側凹部(21k)の外側壁面(21n)の外側まで延び、上記ブレード(24)がスライド自在に嵌り込むガイド溝(21r)が形成され、
    上記シリンダ(21)は、上記内側凹部(21g)と上記外側凹部(21k)の間に位置して上記ピストン(22)の上記鏡板部(22g)の前面と摺接する中間摺接面(21e)から上記ガイド溝(21r)の底壁面(21s)までの距離が、上記中間摺接面(21e)から上記内側凹部(21g)の底壁面(21i)までの距離と等しい
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    上記シリンダ(21)は、上記ピストン(22)の上記鏡板部(22g)の周囲を囲む最外側シリンダ部(21c)を備え、
    上記ピストン(22)の上記鏡板部(22g)の外周面と上記最外側シリンダ部(21c)の内周面の間に最外側流体室(23d)が形成され、
    上記ブレード(24)は、上記最内側流体室(23a)と上記内側流体室(23b)と上記外側流体室(23c)と上記最外側流体室(23d)のそれぞれを吸入側の低圧室と吐出側の高圧室に仕切る
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
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