JP2014205774A - 変性ポリアリーレンエーテル樹脂、エポキシ樹脂組成物、その硬化物、プリプレグ、回路基板、及びビルドアップフィルム - Google Patents

変性ポリアリーレンエーテル樹脂、エポキシ樹脂組成物、その硬化物、プリプレグ、回路基板、及びビルドアップフィルム Download PDF

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【課題】種々の溶剤への溶解性に優れることから工業的利用価値が高く、耐熱性及び誘電特性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂、これを含有するエポキシ樹脂組成物、その硬化物、プリプレグ、回路基板、及びビルドアップフィルムを提供する。
【解決手段】ポリアリーレンエーテル構造を主骨格とし、分子末端の少なくとも一方に下記構造式(i)
Figure 2014205774

で表される構造部位(i)を有することを特徴とする変性ポリアリーレンエーテル樹脂。
【選択図】なし

Description

本発明は、種々の溶剤への溶解性に優れることから工業的利用価値が高く、耐熱性及び誘電特性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂、これを含有するエポキシ樹脂組成物、その硬化物、プリプレグ、回路基板、及びビルドアップフィルムに関する。
エポキシ樹脂及びその硬化剤を必須成分とするエポキシ樹脂組成物は、その硬化物において優れた耐熱性と絶縁性を発現することから、半導体や多層プリント基板などの電子部品用途において広く用いられている。電子部品用途のうち多層プリント基板用絶縁材料の技術分野では、各種電子機器における信号の高速化及び高周波数化に伴い、これに対応できる優れた誘電特性を有する樹脂材料、即ち、誘電率及び誘電正接が共に十分に低い樹脂材料の開発が求められている。
エポキシ樹脂組成物の硬化物における誘電率及び誘電正接を共に低減させる技術として、数平均分子量(Mn)が5000以下のポリフェニレンエーテル樹脂を、エポキシ樹脂及びシアネートエステル樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物に配合する方法が知られている(下記特許文献1参照)。前記特許文献1に記載の方法では、エポキシ樹脂組成物にポリフェニレンエーテル樹脂を配合することにより、配合しないものと比較して硬化物における誘電率及び誘電正接の値は低下するものの、その反面、耐熱性は低下してしまうものであった。また、特許文献1で用いる従来型のポリフェニレンエーテル樹脂は種々の溶剤への溶解性が非常に低いことから、90℃付近まで加熱してトルエン等の有機溶剤に溶解させた状態でエポキシ樹脂や硬化剤成分と配合する必要があり、工業的な利用に際しては取り扱い難いものであった。
WO2009/041137号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、種々の溶剤への溶解性に優れることから工業的利用価値が高く、耐熱性及び誘電特性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂、これを含有するエポキシ樹脂組成物、その硬化物、プリプレグ、回路基板、及びビルドアップフィルムを提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリアリーレンエーテル樹脂の分子末端に、芳香核上にアラルキル基を有するテトラアルキルビフェノールのグリシジルエーテル構造を導入することにより、変性前のポリアリーレンエーテル樹脂と比較して各種溶剤への溶解性が著しく向上するのみならず、耐熱性や誘電特性にも優れる樹脂となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリアリーレンエーテル構造を主骨格とし、分子末端の少なくとも一方に下記構造式(i)
Figure 2014205774
(式中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Arはそれぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基、或いはこれらの芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかであり、mはそれぞれ独立して1又は2であり、nはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、かつ、2つのnのうち少なくとも一方は1又は2である。)
で表される構造部位(i)を有することを特徴とする変性ポリアリーレンエーテル樹脂に関する。
本発明は更に、前記変性ポリアリーレンエーテル樹脂、エポキシ樹脂、及び硬化剤を必須成分とするエポキシ樹脂組成物に関する。
本発明は更に、前記エポキシ樹脂組成物を硬化させてなる硬化物に関する。
本発明は更に、前記エポキシ樹脂組成物を有機溶剤に希釈したものを補強基材に含浸し、得られる含浸基材を半硬化させることにより得られるプリプレグに関する。
本発明は更に、前記エポキシ樹脂組成物を有機溶剤に希釈したワニスを得、これを板状に賦形したものと銅箔とを加熱加圧成型することにより得られる回路基板に関する。
本発明は更に、前記エポキシ樹脂組成物を有機溶剤に希釈したものを基材フィルム上に塗布し、乾燥させることにより得られるビルドアップフィルムに関する。
本発明によれば、種々の溶剤への溶解性に優れることから工業的利用価値が高く、耐熱性及び誘電特性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂、これを含有するエポキシ樹脂組成物、その硬化物、プリプレグ、回路基板、及びビルドアップフィルムを提供することができる。
図1は、製造例1で得られたアラルキル変性ビフェノール化合物(c1)のGPCチャート図である。 図2は、製造例2で得られたエポキシ化合物(B1)のGPCチャート図である。 図3は、実施例1で得られた変性ポリアリーレンエーテル樹脂(1)のGPCチャート図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂は、ポリアリーレンエーテル構造を主骨格とし、分子末端の少なくとも一方に下記構造式(i)
Figure 2014205774
(式中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Arはそれぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基、或いはこれらの芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかであり、mはそれぞれ独立して1又は2であり、nはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、かつ、2つのnのうち少なくとも一方は1又は2である。)
で表される構造部位(i)を有することを特徴とする。
前述の通り、ポリアリーレンエーテル樹脂はエポキシ樹脂組成物等に配合して用いた場合に硬化物における誘電率及び誘電正接を低減させる効果を有することで知られているが、種々の溶剤への溶解性が非常に低いことから扱い難く、また、ポリアリーレンエーテル樹脂を配合することにより硬化物の耐熱性が低下してしまうものであった。これに対し本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂は、分子末端の少なくとも一方に前記構造式(i)で表される構造部位(i)を導入することにより、ポリアリーレンエーテルの結晶性が緩和されて各種溶剤への溶解性が向上するとともに、耐熱性及び誘電特性にも優れる効果を奏する。一般に、立体的に嵩高い置換基骨格を有する樹脂は溶剤溶解性に優れる反面、結晶性の低下に伴い誘電特性や耐熱性が低下する傾向にあるが、本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂は溶剤溶解性と誘電特性及び耐熱性とを兼備する。
本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂におけるアリーレン基は、フェニレン基、ナフチレン基、及びこれらの芳香核上にアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基等の置換基を有する構造部位等が挙げられる。中でも、溶剤溶解性と誘電特性及び耐熱性とのバランスに優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、該ポリアリーレンエーテル構造が下記構造式(ii)
Figure 2014205774
(式中Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかであり、lは繰り返し単位数を表す整数である。)
で表される構造部位であることが好ましい。
このようなポリアリーレンエーテル構造を有する本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂は、具体的には下記一般式(I)
Figure 2014205774
[前記一般式(I)中、(i)は前記構造式(i)で表される構造部位であり、(iii)は下記構造式(iii)
Figure 2014205774
{式中Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかであり、p及びqはそれぞれ独立に0以上の整数であり、pとqとの和は4以上である。また、式中Yは下記構造式(y−1)〜(y−9)
Figure 2014205774
(式中、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基の何れかであり、kは0〜4の整数である。)
の何れかで表される構造部位である。}
で表される構造部位であり、(iv)は下記構造式(iv)
Figure 2014205774
(式中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Arはそれぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基、或いはこれらの芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかであり、mはそれぞれ独立して1又は2であり、nはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、かつ、2つのnのうち少なくとも一方は1又は2である。)
で表される構造部位であり、Xは水素原子又は前記構造式(i)で表される構造部位であり、rは0〜2の整数である。]
で表される分子構造を有するものが挙げられる。
前記構造式(i)及び(iv)中のRはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかである。中でも、誘電率及び誘電正接が低く、かつ、耐熱性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
前記構造式(i)及び(iv)中のRはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかである。中でも、誘電率及び誘電正接が低く、かつ、耐熱性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、全て水素原子であることが好ましい。
また、前記構造式(i)又は(iv)中のArはそれぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基、或いはこれらの芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかである。中でも、より溶剤溶解性に優れる変性ポリフェニレンエーテル樹脂となることから、フェニレン基、或いはフェニレン基の芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかであることが好ましく、フェニレン基であることがより好ましい。
前記構造式(iii)中のRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかである。中でも、誘電率及び誘電正接が低く、かつ、耐熱性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。また、Rの結合位置は、エーテル結合酸素の結合位置に対し共にオルト位であることが好ましく、即ち、2,6−キシリレンエーテル構造であることが好ましい。
前記構造式(iii)中のYは前記構造式(y−1)〜(y−9)の何れかで表される構造部位である。中でも、より誘電率及び誘電正接が低く誘電特性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、前記構造式(y−9)で表される構造部位であることが好ましく、構造式(y−9)中の4つのRがいずれもメチル基であり、かつ、2つのRが共にメチル基であることがより好ましい。また、Rの結合位置は、エーテル結合酸素の結合位置に対しいずれもオルト位であることが好ましく、即ち、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチル−フェニレン)構造であることが好ましい。
前記一般式(I)において、rは0〜2の整数であるが、溶剤溶解性に優れ、かつ、耐熱性の高い変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、rの値は0であることが好ましい。また、一般式(I)中Xは水素原子又は前記構造式(i)で表される構造部位であるが、溶剤溶解性が高く、かつ、耐熱性及び誘電特性にも優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、Xは前記構造式(i)で表される構造部位であることが好ましい。
以上のことから、本願発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂のより好ましい形態は、下記構造式(II)
Figure 2014205774
[式中Xは下記構造式(v)
Figure 2014205774
(式中mはそれぞれ独立して1又は2であり、nはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、かつ、2つのnのうち少なくとも一方は1又は2である。)
で表される構造部位である。]
で表される分子構造を有するものである。
本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂のエポキシ当量は,溶剤溶解性が高く、かつ、耐熱性及び誘電特性にも優れる樹脂となることから、800〜3,000g/当量の範囲であることが好ましい。
本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂は、例えば、分子構造中にポリアリーレンエーテル構造を有し水酸基当量が500〜1,500g/当量の範囲であるポリアリーレンエーテル樹脂(A)と、下記構造式(III)
Figure 2014205774
(式中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Arはそれぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基、或いはこれらの芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかであり、Gはグリシジル基を表し、mはそれぞれ独立して1又は2であり、nはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、かつ、2つのnのうち少なくとも一方は1又は2である。)
で表されるエポキシ化合物(B)とを、ポリアリーレンエーテル樹脂(A)が有する水酸基1モルに対し、前記エポキシ化合物(B)が有するエポキシ基が0.5〜4モルの範囲となる割合で両者を反応させる方法により製造することが出来る。
前記製造方法で用いるポリアリーレンエーテル樹脂(A)におけるアリーレン基は、フェニレン基、ナフチレン基、及びこれらの芳香核上にアルキル基、アルコキシ基、アリール基等の置換基を有する構造部位等が挙げられる。中でも、溶剤溶解性と誘電特性及び耐熱性とのバランスに優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、該ポリアリーレンエーテル構造が前記構造式(ii)で表される構造部位であることが好ましく、このようなポリアリーレンエーテル樹脂(A)は、具体的には、下記構造式(IV)
Figure 2014205774
[式中Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかであり、p及びqはそれぞれ独立に0以上の整数であり、pとqとの和は4以上である。また、式中Yは下記構造式(y−1)〜(y−9)
Figure 2014205774
(式中、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基の何れかであり、kは0〜4の整数である。)
の何れかで表される構造部位である。]
で表される分子構造を有するものが挙げられる。
前記構造式(IV)中のRは前記構造式(iii)中のRと同義であり、前述の通り、誘電率及び誘電正接が低く、かつ、耐熱性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。また、Rの結合位置はエーテル結合酸素の結合位置に対し共にオルト位であることが好ましく、即ち、2,6−キシリレンエーテル構造であることが好ましい。
前記構造式(IV)中のYは前記構造式(iii)中のYと同義であり、前述の通り、より誘電率及び誘電正接が低く誘電特性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、前記構造式(y−9)で表される構造部位であることが好ましく、構造式(y−9)中の4つのRがいずれもメチル基であり、かつ、2つのRが共にメチル基であるものがより好ましい。また、Rの結合位置は、エーテル結合酸素の結合位置に対しいずれもオルト位であることが好ましく、即ち、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチル−フェニレン)構造であることが好ましい。
また、ここで用いるポリアリーレンエーテル樹脂(A)の水酸基当量は、溶剤溶解性及び誘電特性に優れ、耐熱性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂が得られることから、500〜1500g/当量の範囲であることが好ましく、600〜1000g/当量の範囲であることがより好ましい。
次に、ポリアリーレンエーテル樹脂(A)と反応させるエポキシ化合物(B)は下記構造式(III)
Figure 2014205774
(式中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Arはそれぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基、或いはこれらの芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかであり、Gはグリシジル基を表し、mはそれぞれ独立して1又は2であり、nはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、かつ、2つのnのうち少なくとも一方は1又は2である。)
で表される化合物であり、このような化合物は、例えば下記構造式(a)
Figure 2014205774
(式中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかである。)
で表されるビフェノール化合物(a)とアラルキル化剤(b)とを反応させて得られるアラルキル変性ビフェノール化合物(c)をグリシジルエーテル化する方法等により得ることが出来る。
前記ビフェノール化合物(a)は、例えば、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ビフェノール等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を用いても良い。前記構造式(a)中のRは記構造式(i)中のRと同義であり、誘電率及び誘電正接が低く、かつ、耐熱性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
前記アラルキル化剤(b)は、例えば、フェニルメタノール化合物、フェニルメチルハライド化合物、ナフチルメタノール化合物、ナフチルメチルハライド化合物、及びスチレン化合物等が挙げられる。具体的には、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、ベンジルアイオダイト、o−メチルベンジルクロライド、m−メチルベンジルクロライド、p−メチルベンジルクロライド、p−エチルベンジルクロライド、p−イソプロピルベンジルクロライド、p−tert−ブチルベンジルクロライド、p−フェニルベンジルクロライド、5−クロロメチルアセナフチレン、2−ナフチルメチルクロライド、1−クロロメチル−2−ナフタレン及びこれらの核置換異性体、α−メチルベンジルクロライド、α,α−ジメチルベンジルクロライド、ベンジルメチルエーテル、o−メチルベンジルメチルエーテル、m−メチルベンジルメチルエーテル、p−メチルベンジルメチルエーテル、p−エチルベンジルメチルエーテル及びこれらの核置換異性体、ベンジルエチルエーテル、ベンジルプロピルエーテル、ベンジルイソブチルエーテル、ベンジルn−ブチルエーテル、p−メチルベンジルメチルエーテル及びこれらの核置換異性体、ベンジルアルコール、o−メチルベンジルアルコール、m−メチルベンジルアルコール、p−メチルベンジルアルコール、p−エチルベンジルアルコール、p−イソプロピルベンジルアルコール、ptert−ブチルベンジルアルコール、p−フェニルベンジルアルコール、α−ナフチルメタノール及びこれらの核置換異性体、α−メチルベンジルアルコール、α,α−ジメチルベンジルアルコール、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
これらの中でも、より溶剤溶解性に優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂となることから、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、又はベンジルアルコールが好ましい。
前記ビフェノール化合物(a)と、前記アラルキル化剤(b)との反応は、例えば、酸触媒の存在下、100〜180℃の温度条件で3〜10時間反応させる方法が挙げられる。
前記ビフェノール化合物(a)と、前記アラルキル化剤(b)との反応割合は、前記構造式(III)におけるm及びnの値を調整することが容易となることから、前記ビフェノール化合物(a)1モルに対し、前記アラルキル化剤(b)が1〜4モルの範囲となる割合であることが好ましい。中でも、溶剤溶解性に優れるポリアリーレンエーテル樹脂となることから、前記ビフェノール化合物(a)1モルに対し、前記アラルキル化剤(b)が1.5〜2.5モルの範囲となる割合であることが好ましい。
前記ビフェノール化合物(a)と、前記アラルキル化剤(b)とを反応させる際に用いる酸触媒は、例えば、リン酸、硫酸、塩酸などの無機酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、フルオロメタンスルホン酸等の有機酸、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化第2錫、塩化第2鉄、ジエチル硫酸などのフリーデルクラフツ触媒が挙げられる。
これら酸触媒の使用量は、目的のアラルキル化率などにより適宜選択することができるが、無機酸や有機酸を用いる場合には反応原料100質量部に対し0.01〜5.0質量部の範囲で、フリーデルクラフツ触媒を用いる場合はアラルキル化剤(b)1モルに対し、0.2〜3.0モルの範囲で用いることが好ましい。
前記ビフェノール化合物(a)と、前記アラルキル化剤(b)との反応は、必要に応じて有機溶媒中で行っても良い。ここで用いる有機溶媒は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル溶媒、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
反応終了後は、反応混合物を中和した後水洗するなどの方法により、生成物であるアラルキル変性ビフェノール化合物(c)が得られる。
次に、得られたアラルキル変性ビフェノール化合物(c)をジグリシジルエーテル化する方法は、例えば、前記アラルキル変性ビフェノール化合物(c)とエピハロヒドリンとを、塩基性触媒の存在下、20〜120℃の温度で0.5〜10時間反応させる方法が挙げられる。
ここで使用するエピハロヒドリンは特に限定されないが、例えばエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリン等が挙げられる。なかでも工業的入手が容易なことからエピクロルヒドリンが好ましい。また、前記アラルキル変性ビフェノール化合物(c)とエピクロルヒドリンとを反応させる際のこれらの反応割合は、前記アラルキル変性ビフェノール化合物(c)が有するフェノール性水酸基の1モルに対し、エピハロヒドリンを2〜10モルとなる割合であることが好ましい。
前記アラルキル変性ビフェノール化合物(c)とエピハロヒドリンとの反応で用いる塩基性触媒は、例えば、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属水酸化物等が挙げられ、特に触媒活性に優れる水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が好ましい。これらは固形の形態で使用しても良いし、10〜55質量%程度の水溶液の形態で使用してもよい。該塩基性触媒の使用量はフェノール性水酸基の1モルに対し0.9〜2.0モルの範囲であり、一括で添加しても良いし、添加または徐々に添加しても良い。塩基性触媒を水溶液として用いる場合は、連続的に添加すると共に、反応混合物中から減圧下、または常圧下、連続的に水及びエピハロヒドリンを留出させ、更に分液して水は除去しエピハロヒドリンは反応混合物中に連続的に戻す方法でもよい。
なお、工業生産を行う際、ジグリシジルエーテル生産の初バッチでは仕込みに用いるエピハロヒドリンの全てが新しいものであるが、次バッチ以降は、粗反応生成物から回収されたエピハロヒドリン類と、反応で消費される分で消失する分に相当する新しいエピハロヒドリン類とを併用することが好ましい。
また、前記アラルキル変性ビフェノール化合物(c)とエピハロヒドリンとの反応は、有機溶媒中で行うことにより反応速度を高めることができる。ここで用いる有機溶媒は特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン性溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール等のアルコール性溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ溶媒、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、1、3−ジオキサン、ジエトキシエタン等のエーテル溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で使用してもよいし、また、極性を調整するために適宜2種以上を併用してもよい。
反応終了後は、反応生成物を水洗した後、加熱減圧下、蒸留によって未反応のエピハロヒドリンや併用した有機溶媒を留去する。また、加水分解性ハロゲンのより少ないエポキシ化合物とするために、前記水洗工程を行う前に未反応のエピハロヒドリンや併用した有機溶媒を留去し、得られた粗生成物をトルエン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒に再溶解して、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて追反応させることもできる。この際、反応速度の向上を目的として、4級アンモニウム塩やクラウンエーテル等の相関移動触媒を存在させてもよい。相関移動触媒を使用する場合のその使用量としては、用いるエポキシ粗生成物100質量部に対して0.1〜3.0質量部となる割合であることが好ましい。追反応終了後は、生成した塩を濾過や水洗などの方法により除去し、更に、加熱減圧下でトルエン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤を留去することにより、目的とするエポキシ化合物(B)を得ることができる。
前記ポリアリーレンエーテル樹脂(A)と前記エポキシ化合物(B)との反応は、例えば、触媒の存在下、50〜150℃の温度条件で5〜30時間反応させる方法により行うことが出来る。
前記ポリアリーレンエーテル樹脂(A)と前記エポキシ化合物(B)との反応割合は、溶剤溶解性が高く、耐熱性及び誘電特性にも優れる変性ポリアリーレンエーテル樹脂が得られることから、前記ポリアリーレンエーテル樹脂(A)が有する水酸基1モルに対し、前記エポキシ化合物(B)が有するエポキシ基が0.5〜4モルの範囲となる割合であることが好ましく、1〜3モルの範囲となる割合であることがより好ましい。
記ポリアリーレンエーテル樹脂(A)と前記エポキシ化合物(B)との反応に用いる触媒は、エポキシ基とフェノール性水酸基との反応に通常用いられる触媒であれば何れも用いることが出来、例えば、アルカリ金属化合物、トリフェニルホスフィン等の有機リン化合物、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセン(DBU)等の第3級アミン、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール化合物、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。中でも、触媒活性が高く、アルカリ金属原子を含有しないイミダゾール化合物が好ましく、該触媒の使用量は、記ポリアリーレンエーテル樹脂(A)と前記エポキシ化合物(B)との合計質量に対し50ppm〜1000ppmの範囲であることが好ましい。
記ポリアリーレンエーテル樹脂(A)と前記エポキシ化合物(B)との反応は有機溶剤の存在下で行っても良く、反応性が高まることから有機溶剤の存在下で行うことが好ましい。このとき該有機溶剤の使用量は、不揮発分が50〜90%となる範囲であることが好ましい。
ここで用いる有機溶剤は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチルピロリドンなどアミド溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル溶剤などが挙げられる。中でも、得られる変性ポリアリーレンエーテル樹脂の溶解性に優れることからケトン系溶剤が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、前述の変性ポリアリーレンエーテル樹脂、エポキシ樹脂、及び硬化剤を必須の成分として含有するものである。
本発明で用いるエポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、ポリヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂の中でも、特に難燃性に優れる硬化物が得られる点においては、テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ポリヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂を用いることが好ましく、誘電特性に優れる硬化物が得られる点においては、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明で用いる硬化剤は、例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、グアニジン誘導体等のアミン化合物:ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等のアミド化合物:無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物:フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価フェノール化合物)、ビフェニル変性ナフトール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価ナフトール化合物)、アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミンやベンゾグアナミンなどでフェノール核が連結された多価フェノール化合物)等の多価フェノール化合物が挙げられる。
これらの中でも、芳香族骨格を分子構造内に多く含むものが誘電特性に優れることから好ましく、具体的には、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂、ビフェニル変性ナフトール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物中における前記変性ポリアリーレンエーテル樹脂の含有量は特に制限されるものではなく、任意の割合で配合が可能であるが、誘電率及び誘電正接が低く、耐熱性に優れる硬化物が得られることから、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対し、変性ポリアリーレンエーテル樹脂が10〜80質量部の範囲となる割合であることが好ましい。また、エポキシ樹脂と硬化剤との配合割合は、硬化性に優れるエポキシ樹脂組成物となり、耐熱性の高い硬化物が得られることから、エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対し、硬化剤中の活性基の合計が0.7〜1.5モルの割合であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要に応じて硬化促進剤を含有していても良い。ここで用いる硬化促進剤は、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。特に、本発明のエポキシ樹脂組成物をビルドアップ材料用途や回路基板用途として使用する場合には、耐熱性、誘電特性、耐はんだ性等に優れることから、ジメチルアミノピリジンやイミダゾールが好ましい。
前述の通り、本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂は従来のポリアリーレンエーテル樹脂と比較して溶剤溶解性に優れる特徴を有しており、本発明のエポキシ樹脂組成物をビルドアップ材料用途や回路基板用途として使用する場合には、従来用いられてきたトルエン等の溶剤以外にも、ケトン溶剤や、アルコール溶剤、エステル溶剤等種々の有機溶剤を使用してワニス化することが出来る。本発明のエポキシ樹脂組成物の溶剤として使用できる有機溶剤は、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤の他、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル溶剤、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール溶剤、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物をプリント配線基板用途に用いる場合には、メチルエチルケトン、アセトン、1−メトキシ−2−プロパノール等の沸点が160℃以下の極性溶剤であることが好ましく、不揮発分40〜80質量%となる割合で使用することが好ましい。一方、ビルドアップ用接着フィルム用途に用いる場合には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル溶剤エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール溶剤、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を用いることが好ましく、不揮発分30〜60質量%となる割合で使用することが好ましい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要に応じて他の熱硬化性樹脂を適宜併用しても良い。ここで使用し得る他の熱硬化性樹脂は、例えばシアネートエステル化合物、ビニルベンジル化合物、アクリル化合物、マレイミド化合物、スチレンとマレイン酸無水物の共重合物などが挙げられる。上記した他の熱硬化性樹脂を併用する場合、その使用量は本発明の効果を阻害しなければ特に制限をうけないが、エポキシ樹脂組成物100質量部中1〜50重量部の範囲であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物をプリント配線基板用途などより高い難燃性が求められる用途に用いる場合には、実質的にハロゲン原子を含有しない非ハロゲン系難燃剤を配合してもよい。
前記非ハロゲン系難燃剤は、例えば、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、無機系難燃剤、有機金属塩系難燃剤等が挙げられ、それらの使用に際しても何等制限されるものではなく、単独で使用しても、同一系の難燃剤を複数用いても良く、また、異なる系の難燃剤を組み合わせて用いることも可能である。
前記リン系難燃剤は、無機系、有機系のいずれも使用することができる。無機系化合物としては、例えば、赤リン、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン酸アンモニウム類、リン酸アミド等の無機系含窒素リン化合物が挙げられる。
また、前記赤リンは、加水分解等の防止を目的として表面処理が施されていることが好ましく、表面処理方法としては、例えば、(i)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン、酸化ビスマス、水酸化ビスマス、硝酸ビスマス又はこれらの混合物等の無機化合物で被覆処理する方法、(ii)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン等の無機化合物、及びフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の混合物で被覆処理する方法、(iii)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン等の無機化合物の被膜の上にフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂で二重に被覆処理する方法等が挙げられる。
前記有機リン系化合物は、例えば、リン酸エステル化合物、ホスホン酸化合物、ホスフィン酸化合物、ホスフィンオキシド化合物、ホスホラン化合物、有機系含窒素リン化合物等の汎用有機リン系化合物の他、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、10−(2,5―ジヒドロオキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、10−(2,7−ジヒドロオキシナフチル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド等の環状有機リン化合物及びそれをエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の化合物と反応させた誘導体等が挙げられる。
これらリン系難燃剤の配合量は、例えば、エポキシ樹脂組成物100質量部中、赤リンを用いる場合には0.1〜2.0質量部の範囲で配合することが好ましく、有機リン化合物を用いる場合には0.1〜10.0質量部の範囲で配合することが好ましく、0.5〜6.0質量部の範囲で配合することがより好ましい。
また前記リン系難燃剤を使用する場合、該リン系難燃剤にハイドロタルサイト、水酸化マグネシウム、ホウ化合物、酸化ジルコニウム、黒色染料、炭酸カルシウム、ゼオライト、モリブデン酸亜鉛、活性炭等を併用してもよい。
前記窒素系難燃剤は、例えば、トリアジン化合物、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物、フェノチアジン等が挙げられ、トリアジン化合物、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物が好ましい。
前記トリアジン化合物は、例えば、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メロン、メラム、サクシノグアナミン、エチレンジメラミン、ポリリン酸メラミン、トリグアナミン等の他、例えば、硫酸グアニルメラミン、硫酸メレム、硫酸メラムなどの硫酸アミノトリアジン化合物、前記アミノトリアジン変性フェノール樹脂、及び該アミノトリアジン変性フェノール樹脂を更に桐油、異性化アマニ油等で変性したもの等が挙げられる。
前記シアヌル酸化合物は、例えば、シアヌル酸、シアヌル酸メラミン等を挙げることができる。
前記窒素系難燃剤の配合量は、例えば、エポキシ樹脂組成物100質量部中、0.05〜10質量部の範囲で配合することが好ましく、0.1〜5質量部の範囲で配合することがより好ましい。
また前記窒素系難燃剤を使用する際、金属水酸化物、モリブデン化合物等を併用してもよい。
前記シリコーン系難燃剤は、ケイ素原子を含有する有機化合物であれば特に制限がなく使用でき、例えば、シリコーンオイル、シリコーンゴム、シリコーン樹脂等が挙げられる。
前記シリコーン系難燃剤の配合量は、例えば、エポキシ樹脂組成物100質量部中、0.05〜20質量部の範囲で配合することが好ましい。また前記シリコーン系難燃剤を使用する際、モリブデン化合物、アルミナ等を併用してもよい。
前記無機系難燃剤は、例えば、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩化合物、金属粉、ホウ素化合物、低融点ガラス等が挙げられる。
前記金属水酸化物は、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ジルコニウム等を挙げることができる。
前記金属酸化物は、例えば、モリブデン酸亜鉛、三酸化モリブデン、スズ酸亜鉛、酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン等を挙げることができる。
前記金属炭酸塩化合物は、例えば、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸鉄、炭酸コバルト、炭酸チタン等を挙げることができる。
前記金属粉は、例えば、アルミニウム、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、モリブデン、コバルト、ビスマス、クロム、ニッケル、銅、タングステン、スズ等を挙げることができる。
前記ホウ素化合物は、例えば、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸、ホウ砂等を挙げることができる。
前記低融点ガラスのは、例えば、シープリー(ボクスイ・ブラウン社)、水和ガラスSiO−MgO−HO、PbO−B系、ZnO−P−MgO系、P−B−PbO−MgO系、P−Sn−O−F系、PbO−V−TeO系、Al−HO系、ホウ珪酸鉛系等のガラス状化合物を挙げることができる。
前記無機系難燃剤の配合量は、例えば、エポキシ樹脂組成物100質量部中、0.05〜20質量部の範囲で配合することが好ましく、0.5〜15質量部の範囲で配合することがより好ましい。
前記有機金属塩系難燃剤は、例えば、フェロセン、アセチルアセトナート金属錯体、有機金属カルボニル化合物、有機コバルト塩化合物、有機スルホン酸金属塩、金属原子と芳香族化合物又は複素環化合物がイオン結合又は配位結合した化合物等が挙げられる。
前記有機金属塩系難燃剤の配合量は、例えば、エポキシ樹脂組成物100質量部中、0.005〜10質量部の範囲で配合することが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要に応じて無機質充填材を配合することができる。前記無機質充填材は、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、水酸化アルミ等が挙げられる。前記無機充填材の配合量を特に大きくする場合は溶融シリカを用いることが好ましい。前記溶融シリカは破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、溶融シリカの配合量を高め且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには、球状のものを主に用いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるためには、球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。その充填率は難燃性を考慮して、高い方が好ましく、熱硬化性樹脂組成物の全体量に対して20質量%以上が特に好ましい。また導電ペーストなどの用途に使用する場合は、銀粉や銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、この他、必要に応じて、シランカップリング剤、離型剤、顔料、乳化剤等の種々の配合剤を添加することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記した各成分を均一に混合することにより得られ、従来知られているエポキシ樹脂組成物の硬化と同様の方法により容易に硬化物とすることができる。該硬化物としては積層物、注型物、接着層、塗膜、フィルム等の成形硬化物が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、その硬化物の誘電率及び誘電正接が共に低いことから、硬質プリント配線板材料、フレキシルブル配線基板用樹脂組成物、ビルドアップ基板用層間絶縁材料等の回路基板用絶縁材料、半導体封止材料、導電ペースト、ビルドアップ用接着フィルム、樹脂注型材料、接着剤等の各種電子材料用途に好適に用いることが出来る。中でも、本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂が有する各種溶剤への高い溶解性と誘電特性との両方に優れる特徴を活かし、硬質プリント配線板材料、フレキシブル配線基板用樹脂組成物、ビルドアップ基板用層間絶縁材料等の回路基板用材料に特に好ましく用いることが出来る。
このうち回路基板用途へ応用する場合には、本発明のエポキシ樹脂組成物を有機溶剤に希釈したワニスを得、これを板状に賦形したものを銅箔と積層し、加熱加圧成型して製造することが出来る。また、硬質プリント配線基板用途へ応用する場合には、有機溶剤を含むワニス状のエポキシ樹脂組成物を補強基材に含浸し、半硬化させることによってプリプレグを得、これに銅箔を重ねて加熱圧着させる方法により製造することが出来る。ここで使用し得る補強基材は、紙、ガラス布、ガラス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラスマット、ガラスロービング布などが挙げられる。かかる方法を更に詳述すれば、先ず、前記したワニス状のエポキシ樹脂組成物を、用いた溶剤種に応じた加熱温度、好ましくは50〜170℃で加熱することによって硬化物であるプリプレグを得る。この際、用いる熱硬化性樹脂組成物と補強基材の質量割合は特に限定されないが、通常、プリプレグ中の樹脂分が20〜60質量%となるように調製することが好ましい。次いで、上記のようにして得られたプリプレグを、常法により積層し、適宜銅箔を重ねて、1〜10MPaの加圧下に170〜250℃で10分〜3時間、加熱圧着させることにより、目的とする回路基板を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物からフレキシルブル配線基板を製造するには、有機溶剤を配合したエポキシ樹脂組成物をリバースロールコータ、コンマコータ等の塗布機を用いて電気絶縁性フィルムに塗布する。次いで、加熱機を用いて60〜170℃で1〜15分間加熱し、溶媒を揮発させてエポキシ樹脂組成物をB−ステージ化する。次いで、加熱ロール等を用いて、樹脂組成物層に金属箔を熱圧着する。その際の圧着圧力は2〜200N/cm、圧着温度は40〜200℃が好ましい。それで十分な接着性能が得られれば、ここで終えても構わないが、完全硬化が必要な場合は、さらに100〜200℃で1〜24時間の条件で後硬化させることが好ましい。最終的に硬化させた後の樹脂組成物層の厚みは、5〜100μmの範囲が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物からビルドアップ基板用層間絶縁材料を製造するには、例えば、ゴム、フィラーなどを適宜配合したエポキシ樹脂組成物を、回路を形成した配線基板にスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等を用いて塗布した後、硬化させる。その後、必要に応じて所定のスルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により処理し、その表面を湯洗することによって、凹凸を形成させ、銅などの金属をめっき処理する。前記めっき方法としては、無電解めっき、電解めっき処理が好ましく、また前記粗化剤としては酸化剤、アルカリ、有機溶剤等が挙げられる。このような操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップして形成することにより、ビルドアップ基盤を得ることができる。但し、スルーホール部の穴あけは、最外層の樹脂絶縁層の形成後に行う。また、銅箔上で樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を、回路を形成した配線基板上に、170〜250℃で加熱圧着することで、粗化面を形成、メッキ処理の工程を省き、ビルドアップ基板を作製することも可能である。
本発明のエポキシ樹脂組成物からビルドアップ用接着フィルムを製造する方法は、例えば、本発明のエポキシ樹脂組成物を支持フィルム上に塗布し樹脂組成物層を形成させて多層プリント配線板用の接着フィルムとする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物をビルドアップ用接着フィルムに用いる場合、該接着フィルムは、真空ラミネート法におけるラミネートの温度条件(通常70℃〜140℃)で軟化し、回路基板のラミネートと同時に、回路基板に存在するビアホール或いはスルーホール内の樹脂充填が可能な流動性(樹脂流れ)を示すことが肝要であり、このような特性を発現するよう上記各成分を配合することが好ましい。
ここで、多層プリント配線板のスルーホールの直径は通常0.1〜0.5mm、深さは通常0.1〜1.2mmであり、通常この範囲で樹脂充填を可能とするのが好ましい。なお回路基板の両面をラミネートする場合はスルーホールの1/2程度充填されることが望ましい。
上記した接着フィルムを製造する方法は、具体的には、ワニス状の本発明のエポキシ樹脂組成物を調製した後、支持フィルムの表面に、このワニス状の組成物を塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等により有機溶剤を乾燥させてエポキシ樹脂組成物の層(α)を形成させることにより製造することができる。
形成される層(α)の厚さは、通常、導体層の厚さ以上とする。回路基板が有する導体層の厚さは通常5〜70μmの範囲であるので、樹脂組成物層の厚さは10〜100μmの厚みを有するのが好ましい。
なお、前記層(α)は、後述する保護フィルムで保護されていてもよい。保護フィルムで保護することにより、樹脂組成物層表面へのゴミ等の付着やキズを防止することができる。
前記した支持フィルム及び保護フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、更には離型紙や銅箔、アルミニウム箔等の金属箔などを挙げることができる。なお、支持フィルム及び保護フィルムはマッド処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。
支持フィルムの厚さは特に限定されないが、通常10〜150μmであり、好ましくは25〜50μmの範囲で用いられる。また保護フィルムの厚さは1〜40μmとするのが好ましい。
上記した支持フィルムは、回路基板にラミネートした後に、或いは加熱硬化することにより絶縁層を形成した後に、剥離される。接着フィルムを加熱硬化した後に支持フィルムを剥離すれば、硬化工程でのゴミ等の付着を防ぐことができる。硬化後に剥離する場合、通常、支持フィルムには予め離型処理が施される。
次に、上記のようして得られた接着フィルムを用いて多層プリント配線板を製造する方法は、例えば、層(α)が保護フィルムで保護されている場合はこれらを剥離した後、層(α)を回路基板に直接接するように、回路基板の片面又は両面に、例えば真空ラミネート法によりラミネートする。ラミネートの方法はバッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。またラミネートを行う前に接着フィルム及び回路基板を必要により加熱(プレヒート)しておいてもよい。
ラミネートの条件は、圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは70〜140℃、圧着圧力を好ましくは1〜11kgf/cm(9.8×10〜107.9×10N/m2)とし、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートすることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物を導電ペーストとして使用する場合には、例えば、微細導電性粒子をエポキシ樹脂組成物中に分散させ異方性導電膜用組成物とする方法、室温で液状である回路接続用ペースト樹脂組成物や異方性導電接着剤とする方法が挙げられる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、レジストインキとして使用することも可能である。この場合、エポキシ樹脂組成物にエチレン性不飽和二重結合を有するビニル系モノマーと、硬化剤としてカチオン重合触媒を配合し、更に、顔料、タルク、及びフィラーを加えてレジストインキ用組成物とした後、スクリーン印刷方式にてプリント基板上に塗布した後、レジストインキ硬化物とする方法が挙げられる。
前述の通り、本発明の変性ポリアリーレンエーテル樹脂は、従来型のポリアリーレンエーテル樹脂と比較して溶剤溶解性が高く、誘電特性及び耐熱性に優れることから、高周波デバイスの演算速度の高速化の実現に貢献すると共に、各種電子材料用途に応用する際に容易にワニス化することが出来ることから、従来主流であったトルエン等の環境負荷の高い有機溶剤に替えて、環境負荷の比較的低いアルコール溶剤やエステル溶剤を用いることが可能となる。
次に本発明を実施例、比較例により具体的に説明するが、以下において「部」及び「%」は特に断わりのない限り質量基準である。尚、軟化点、GPCは以下の条件にて測定した。
軟化点測定法:JIS K7234に準拠した。
GPC:以下の条件により測定した。
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折径)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料 : 樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(50μl)。
製造例1 アラルキル変性ビフェノール化合物(c1)の製造
温度計、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコに、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノール300.0g(1.24モル)、及びベンジルアルコール267.8g(2.48モル)を仕込み、系内を窒素置換して窒素をゆっくりフローし、撹拌しながら120℃に昇温した後、15分攪拌した。次に、パラトルエンスルホン酸5.53gを仕込み、生成する水を系外に留去しながら150℃に昇温し、5時間攪拌した。次いで120℃に冷却し、49%水酸化ナトリウム水溶液2.5gを加え、攪拌しながら80℃に冷却し、メチルイソブチルケトン1135gと水284gとを加え、80℃で5分攪拌後、10分間静置し、水層を分液した。水層がほぼ中性であることを確認し、さらに水284gを加え、同様に分液した。その後、デカンタ脱水で水分を除去し、続いてMIBKを減圧除去し、褐色固体のアラルキル変性ビフェノール化合物(c1)479gを得た。得られたアラルキル変性ビフェノール化合物(c1)の水酸基当量は216g/当量であった。アラルキル変性ビフェノール化合物(c1)のGPCチャートを図1に示す。
製造例2 エポキシ化合物(B1)の製造
温度計、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコに、製造例1で得たビフェノール化合物(A)203.0g(0.47モル)、エピクロルヒドリン105.2g(3.76モル)、ブタノール60.0gを仕込み、系内を窒素置換し、窒素をゆっくりフローし、20%NaOH水溶液18.8g(0.094モル)を仕込み、40℃に昇温した後、2時間攪拌した。その後、60℃まで昇温し、30分間攪拌した。次いで、20%NaOH水溶液188.0g(0.94モル)を60℃で攪拌しながら30分間かけて仕込み、その後90分間攪拌した。次いで、水57.4gを加え、60℃で5分間攪拌後、10分間静置し、水層を分液した。次いで、過剰のエピクロルヒドリンを減圧留去し、メチルイソブチルケトン430.1g、5%NaOH水溶液10.3gを80℃で攪拌しながら仕込み、1時間攪拌した。次いで、1%NaOH水溶液を126.5g仕込み、80℃で1時間攪拌した後、10分間静置し、水層を分液した。次に、水126.5gで3回油層を洗浄した。デカンタ脱水で水分を除去し、120℃で熱時濾過し、溶剤を減圧留去し、褐色固体のエポキシ化合物(B1)205.3gを得た。得られたエポキシ化合物(B1)のエポキシ当量は290g/当量であった。エポキシ化合物(B1)のGPCチャートを図2に示す。
実施例1 変性ポリアリーレンエーテル樹脂(1)の製造
温度計、冷却管、攪拌器を取り付けたフラスコに、製造例2で得たエポキシ化合物(B1)78.4g(エポキシ基含有量0.27モル)、ポリフェニレンエーテル樹脂[SABIC社製「MX−90」:水酸基当量880g/当量、下記構造式(1)で表される分子構造を有する。]121.3g(水酸基含有量0.14モル)、シクロヘキサノン200.0gを仕込み、系内を窒素置換し、窒素をゆっくりフローし、撹拌しながら100℃に昇温し、2−エチル−4−メチルイミダゾール80mgを添加し、150℃に昇温して10時間反応させた。80℃に冷却後、メチルエチルケトン41.5gを加え、30分攪拌し、変性ポリアリーレンエーテル樹脂(1)溶液を得た。得られた変性ポリアリーレンエーテル樹脂(1)溶液の樹脂固形分のエポキシ当量は1,778g/当量であった。変性ポリアリーレンエーテル樹脂(1)のGPCチャートを図3に示す。
Figure 2014205774
溶剤溶解性の評価
実施例1で得た変性ポリアリーレンエーテル樹脂(1)及び比較サンプルとしてポリフェニレンエーテル樹脂(SABIC社製「MX−90」:水酸基当量880g/当量、前記構造式(1)で表される分子構造を有する。)について、それぞれ150℃、真空減圧にて12時間乾燥させ、乾燥した固形樹脂を得た。この固形樹脂を25℃の条件下でトルエン、メチルエチルケトン(以下「MEK」と略記する。)、メチルイソブチルケトン(以下「MIBK」と略記する。)、N,N’−ジメチルホルムアミド(以下「DMF」と略記する。)、シクロヘキサノン、1−メトキシ−2−プロパノール(以下「MP」と略記する。)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMAC」と略記する。)、N−メチルピロリドン(以下「NMP」と略記する。)、ノルマルブタノール(以下「BuOH」と略記する。)、酢酸エチルの各溶剤に溶解させ、各溶剤100gに対する固形分の溶解量(g)を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2014205774
実施例2、及び比較例1、2
下記要領でエポキシ樹脂組成物及び積層板を作成し、積層板について下記の方法で耐熱性、銅箔ピール強度、層間剥離強度、及び誘電特性を評価した。結果を表2に示す。
<エポキシ樹脂組成物の調整及び物性評価>
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON N−680−75M」エポキシ基当量214g/当量)を、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(DIC株式会社製「PHENOLITE TD−2090−60M」水酸基当量105g/当量)を、ポリアリーレンエーテル樹脂として前記変性ポリアリーレンエーテル樹脂(1)又は変性前のポリアリーレンエーテル樹脂[SABIC社製「MX−90」水酸基当量880g/当量、前記構造式(1)で表される分子構造を有する。]を、硬化触媒として2−エチル−4−メチルイミダゾールを用いて下記表2に示す割合で配合した。更に、メチルエチルケトンを用いて各組成物の不揮発分(N.V.)が58質量%となるように調整し、エポキシ樹脂組成物を得た。
<積層板の作製>
先で得たエポキシ樹脂組成物を用い、下記条件で積層板を作成した。
基材:日東紡績株式会社製 ガラスクロス「#2116」(210×280mm)
プライ数:6 プリプレグ化条件:160℃
硬化条件:200℃、40kg/cmで1.5時間、成型後板厚:0.8mm
<耐熱性の評価>
先で得た積層板についてエッチング処理を施し銅箔除去した後、粘弾性測定装置(DMA:レオメトリック社製固体粘弾性測定装置RSAII、レクタンギュラーテンション法;周波数1Hz、昇温速度3℃/min)を用いて粘弾性を測定し、弾性率変化が最大となる(tanδ変化率が最も大きい)温度をガラス転移温度として評価した。
<銅箔ピール強度の測定>
先で得た積層板についてJIS−K6481に準拠し、銅箔のピール強度を測定した。
<層間剥離強度の測定>
先で得た積層板についてJIS−K6481に準拠し、層間剥離強度を測定した。
<誘電率及び誘電正接の測定>
先で得た積層板について、JIS−C−6481に準拠し、アジレント・テクノロジー株式会社製インピーダンス・マテリアル・アナライザ「HP4291B」により、絶乾後23℃、湿度50%の室内に24時間保管した後の試験片の1GHz又は10GHzでの誘電率および誘電正接を測定した。
Figure 2014205774

Claims (10)

  1. ポリアリーレンエーテル構造を主骨格とし、分子末端の少なくとも一方に下記構造式(i)
    Figure 2014205774
    (式中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Arはそれぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基、或いはこれらの芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかであり、mはそれぞれ独立して1又は2であり、nはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、かつ、2つのnのうち少なくとも一方は1又は2である。)
    で表される構造部位(i)を有することを特徴とする変性ポリアリーレンエーテル樹脂。
  2. 下記一般式(I)
    Figure 2014205774
    [前記一般式(I)中、(i)は前記構造式(i)で表される構造部位であり、(iii)は下記構造式(iii)
    Figure 2014205774
    {式中Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかであり、p及びqはそれぞれ独立に0以上の整数であり、pとqとの和は4以上である。また、式中Yは下記構造式(y−1)〜(y−9)
    Figure 2014205774
    (式中、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基の何れかであり、kは0〜4の整数である。)
    の何れかで表される構造部位である。}
    で表される構造部位であり、(iv)は下記構造式(iv)
    Figure 2014205774
    (式中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Arはそれぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基、或いはこれらの芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかであり、mはそれぞれ独立して1又は2であり、nはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、かつ、2つのnのうち少なくとも一方は1又は2である。)
    で表される構造部位であり、Xは水素原子又は前記構造式(i)で表される構造部位であり、rは0〜2の整数である。]
    で表される分子構造を有する請求項1記載の変性ポリアリーレンエーテル樹脂。
  3. 分子構造中にポリアリーレンエーテル構造を有し水酸基当量が500〜1,500g/当量の範囲であるポリアリーレンエーテル樹脂(A)と、下記構造式(III)
    Figure 2014205774
    (式中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基の何れかであり、Arはそれぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基、或いはこれらの芳香核上に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基を1乃至複数個有する構造部位の何れかであり、Gはグリシジル基を表し、mはそれぞれ独立して1又は2であり、nはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、かつ、2つのnのうち少なくとも一方は1又は2である。)
    で表されるエポキシ化合物(B)とを、ポリアリーレンエーテル樹脂(A)が有する水酸基1モルに対し、前記エポキシ化合物(B)が有するエポキシ基が0.5〜4モルの範囲となる割合で両者を反応させることを特徴とする変性ポリアリーレンエーテル樹脂の製造方法。
  4. 前記ポリアリーレンエーテル樹脂(A)が下記構造式(IV)
    Figure 2014205774
    [式中Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかであり、p及びqはそれぞれ独立に0以上の整数であり、pとqとの和は4以上である。また、式中Yは下記構造式(y−1)〜(y−9)
    Figure 2014205774
    (式中、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、アラルキル基の何れかであり、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基の何れかであり、kは0〜4の整数である。)
    の何れかで表される構造部位である。]
    で表される分子構造を有するものである請求項3記載の変性ポリアリーレンエーテル樹脂の製造方法。
  5. 請求項3又は4に記載の製造方法により得られる変性ポリアリーレンエーテル樹脂。
  6. 請求項1、2、又は5記載の変性ポリアリーレンエーテル樹脂、エポキシ樹脂、及び硬化剤を必須成分とするエポキシ樹脂組成物。
  7. 請求項6記載のエポキシ樹脂組成物硬化させて得られる硬化物。
  8. 請求項6記載のエポキシ樹脂組成物を有機溶剤に希釈したものを補強基材に含浸し、得られる含浸基材を半硬化させることにより得られるプリプレグ。
  9. 請求項6記載のエポキシ樹脂組成物を有機溶剤に希釈したワニスを得、これを板状に賦形したものと銅箔とを加熱加圧成型することにより得られる回路基板。
  10. 請求項6記載のエポキシ樹脂組成物を有機溶剤に希釈したものを基材フィルム上に塗布し、乾燥させることにより得られるビルドアップフィルム。
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