JP2014204469A - 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法 - Google Patents

無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法 Download PDF

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武蔵 畑中
尚 津田
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尚 津田
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Abstract

【課題】電力伝送効率を維持しつつ、給電装置が備えるコイルの共振周波数、及び/又は、受電装置が備えるコイルの共振周波数を調整することにより、供給する電力を制御することができる無線電力伝送装置、供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法を提供する。
【解決手段】給電共振器22を備えた給電モジュール2から、受電共振器32を備えた受電モジュール3に対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置1の供給電力制御方法として、給電共振器22及び受電共振器32の少なくとも一方が有する共振周波数を調整することにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を設定して、被給電機器10に供給する電力を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、無線電力伝送する電力の調整が可能な、無線電力伝送装置、無線電力伝送装置の供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法に関する。
近年、ノート型PC、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、携帯ゲーム機、イヤホン型音楽プレイヤー、無線式ヘッドセット、補聴器、レコーダーなど人が携帯しながら使用できる携帯型の電子機器が急速に普及してきている。そして、これらの携帯型の電子機器の多くには充電池が搭載されており、定期的な充電が必要とされる。この電子機器の充電池への充電作業を簡易にするために、給電装置と電子機器に搭載された受電装置との間で無線による電力伝送を利用した給電技術(磁界を変化させて電力伝送を行う無線電力伝送技術)により、充電池を充電する機器が増えつつある。
例えば、無線電力伝送技術としては、給電装置及び受電装置が備えるコイル間の共振及び電磁誘導を利用して電力伝送を行う技術や(例えば、特許文献1参照)、給電装置及び受電装置が備える共振器(コイル)間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより電力伝送を行う技術が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
このような無線電力伝送技術を用いて給電装置及び受電装置を設計する際には、無線電力伝送するときの電力損失を小さくするために、給電装置に供給される電力に対する受電装置が受電する電力の比率である電力伝送効率を高めることが求められる。
そして、上記のような無線電力伝送技術を用いた給電装置及び受電装置では、給電装置が備えるコイルの共振周波数と、受電装置が備えるコイルの共振周波数と一致させることにより、電力伝送効率の最大化を図れることが一般的に知られており、電力伝送効率の最大化を求めて、給電装置が備えるコイルの共振周波数と、受電装置が備えるコイルの共振周波数とを一致させるように設計されるのが一般的である。
特許第4624768号公報 特開2010−239769号公報
もっとも、給電装置が備えるコイルの共振周波数と、受電装置が備えるコイルの共振周波数とを一致させるには、給電装置及び受電装置が備えるコイルやコンデンサなどの容量を所定の値に決める必要がある。
一方で、給電装置及び受電装置が備えるコイルやコンデンサなどの容量は、給電先の充電池などの被給電機器に給電する電力などを決めるパラメータでもあるため、コイルやコンデンサなどの容量は調整できることが望ましい。
そこで、本発明の目的は、電力伝送効率を維持しつつ、給電装置及び受電装置が備えるコイルやコンデンサなどの容量、即ち、給電装置が備えるコイルの共振周波数、及び/又は、受電装置が備えるコイルの共振周波数を調整可能として、給電装置が備えるコイルの共振周波数、及び/又は、受電装置が備えるコイルの共振周波数を調整することにより、供給する電力を制御することができる無線電力伝送装置、供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための発明の一つは、給電共振器を備えた給電モジュールから、受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の供給電力制御方法であって、
前記給電共振器及び前記受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を調整することにより、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定して前記供給する電力を制御することを特徴としている。
上記方法によれば、給電共振器及び受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を変えることによって、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定して供給する電力を調整することができる。
上記課題を解決するための発明の一つは、給電共振器を備えた給電モジュールから、受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の供給電力制御方法であって、
前記給電共振器が有する共振周波数及び前記受電共振器が有する共振周波数を一致させた場合における、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値、又は、前記給電共振器と前記受電共振器との間の結合係数の値を、電力伝送効率を規定する基準値とし、
当該基準値を含む所望の範囲で、前記給電共振器及び前記受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を調整することにより、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定して前記供給する電力を制御することを特徴としている。
上記方法によれば、給電共振器が有する共振周波数、及び、受電共振器が有する共振周波数を一致させた場合における、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値、又は、給電共振器と受電共振器との間の結合係数の値を、電力伝送効率(給電モジュールに供給される電力に対する受電モジュールが受電する電力の比率)を規定する基準値とし、この基準値を目安として、基準値を含む所望の範囲を設定して、基準値を含む所望の範囲内で、給電共振器及び受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を変えられるようにする。そして、給電共振器及び受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を変えることによって、電力伝送効率を維持しつつ、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定して供給する電力を調整することができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の供給電力制御方法において、少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備えた受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給することを特徴としている。
上記方法によれば、給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、受電共振器及び受電コイルを備えた受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置であっても、給電共振器が有する共振周波数、及び、受電共振器が有する共振周波数を一致させた場合における、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値、又は、給電共振器と受電共振器との間の結合係数の値を、電力伝送効率を規定する基準値とし、この基準値を目安として、基準値を含む所望の範囲を設定して、基準値を含む所望の範囲内で、給電共振器及び受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を変えられるようにする。そして、給電共振器及び受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を変えることによって、電力伝送効率を維持しつつ、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定して供給する電力を調整することができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の供給電力制御方法において、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、
前記給電共振器が有する共振周波数は、前記給電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が小さくなる特性に基づき調整されることを特徴としている。
上記方法によれば、駆動周波数に対する伝送特性の値が双峰性の特性を有するようにしたうえで、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、給電共振器が有する共振周波数を大きくするにつれて、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が小さくなる特性にすることができる。
これにより、給電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が小さくなる特性に基づき無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定し、もって供給する電力を調整することができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の供給電力制御方法において、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、
前記受電共振器が有する共振周波数は、前記受電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が大きくなる特性に基づき調整されることを特徴としている。
上記方法によれば、駆動周波数に対する伝送特性の値が双峰性の特性を有するようにしたうえで、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、受電共振器が有する共振周波数を大きくするにつれて、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が大きくなる特性にすることができる。
これにより、受電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が小さくなる特性に基づき無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定し、もって供給する電力を調整することができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の供給電力制御方法において、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、
前記給電共振器が有する共振周波数は、前記給電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が大きくなる特性に基づき調整されることを特徴としている。
上記方法によれば、駆動周波数に対する伝送特性の値が双峰性の特性を有するようにしたうえで、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、給電共振器が有する共振周波数を大きくするにつれて、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が大きくなる特性にすることができる。
これにより、給電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が大きくなる特性に基づき無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定し、もって供給する電力を調整することができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の供給電力制御方法において、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、
前記受電共振器が有する共振周波数は、前記受電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が小さくなる特性に基づき調整されることを特徴としている。
上記方法によれば、駆動周波数に対する伝送特性の値が双峰性の特性を有するようにしたうえで、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、受電共振器が有する共振周波数を大きくするにつれて、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が小さくなる特性にすることができる。
これにより、受電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が小さくなる特性に基づき無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定し、もって供給する電力を調整することができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置の供給電力制御方法において、前記給電共振器及び前記受電共振器はコンデンサを備え、前記給電共振器及び前記受電共振器が有する共振周波数は、それぞれの前記コンデンサの容量を変えることにより調整されることを特徴としている。
上記方法によれば、給電共振器及び受電共振器が有する共振周波数を、コンデンサの容量を変えることにより調整することができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記に記載の供給電力制御方法により調整されたことを特徴とする無線電力伝送装置である。
上記構成によれば、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定することによる、無線電力伝送を行う際に供給する電力の調整を、新たな機器を設けずに実現することができる。即ち、無線電力伝送装置の部品点数を増やさずに、給電する電力の制御が可能となる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、 給電共振器を備えた給電モジュールから、受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の製造方法であって、
前記給電共振器が有する共振周波数及び前記受電共振器が有する共振周波数を一致させた場合における、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値、又は、前記給電共振器と前記受電共振器との間の結合係数の値を、電力伝送効率を規定する基準値とし、
当該基準値を含む所望の範囲で、前記給電共振器及び前記受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を調整することにより、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定して前記供給する電力を制御する工程を含むことを特徴としている。
上記方法によれば、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定することによる、無線電力伝送を行う際に供給する電力の調整を、新たな機器を設けずに可能な無線電力伝送装置を製造することができる。即ち、無線電力伝送装置の部品点数を増やさずに、給電する電力の制御が可能な無線電力伝送装置を製造することができる。
電力伝送効率を維持しつつ、給電装置及び受電装置が備えるコイルやコンデンサなどの容量、即ち、給電装置が備えるコイルの共振周波数、及び/又は、受電装置が備えるコイルの共振周波数を調整可能として、給電装置が備えるコイルの共振周波数、及び/又は、受電装置が備えるコイルの共振周波数を調整することにより、供給する電力を制御することができる無線電力伝送装置、供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法を提供することができる。
無線電力伝送装置の概略説明図である。 無線電力伝送装置の等価回路の説明図である。 駆動周波数に対する伝送特性『S21』の関係を示したグラフである。 実施例1に係る測定結果を示す表である。 (A)実施例1に係る受電共振器が有する共振周波数に対する伝送特性『S21』のグラフである。(B)実施例1に係る受電共振器が有する共振周波数に対する入力インピーダンスZinのグラフである。 実施例2に係る測定結果を示す表である。 (A)実施例2に係る給電共振器が有する共振周波数に対する伝送特性『S21』のグラフである。(B)実施例2に係る給電共振器が有する共振周波数に対する入力インピーダンスZinのグラフである。 無線電力伝送装置の製造方法を説明する説明図である。 無線電力伝送装置を含む無線式ヘッドセット及び充電器の設計方法を説明したフローチャートである。
以下に本発明に係る無線電力伝送装置、供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法の実施形態について説明する。
(実施形態)
まず、無線電力伝送装置の供給電力制御方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法を説明する前に、供給電力制御方法又は製造方法によって設計・製造される無線電力伝送装置1について説明する。
(無線電力伝送装置1の構成)
無線電力伝送装置1は、図1に示すように、給電コイル21及び給電共振器22を備える給電モジュール2と、受電コイル31及び受電共振器32を備える受電モジュール3とを備えている。そして、給電モジュール2の給電コイル21に、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を所定の値に設定した発振回路を備えた交流電源6を接続し、受電モジュール3の受電コイル31に、受電された交流電力を整流化する安定回路7及び過充電を防止する充電回路8を介して充電池9を接続している。なお、電力の給電先となる安定回路7、充電回路8、及び、充電池9は、被給電機器10に相当する。
給電コイル21は、交流電源6から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器22に供給する役割を果たす。この給電コイル21は、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。なお、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を使用して、コイル径を15mmφに設定している。また、給電コイル21を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、給電コイル21を構成する抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、給電コイル21に流れる電流をIする。なお、電流Iは、無線電力伝送装置1に入力される入力電流Iinと同義である。
受電コイル31は、給電共振器22から受電共振器32に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によって受電し、安定回路7及び充電回路8を介して充電池9に供給する役割を果たす。この受電コイル31は、給電コイル21同様に、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。なお、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を使用して、コイル径15mmφに設定している。また、受電コイル31を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、受電コイル31を構成する抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとする。また、図2では、受電コイル31に接続された安定回路7、充電回路8及び充電池9(被給電機器10)の負荷インピーダンスをZとしている。また、受電コイル31に流れる電流をIする。なお、被給電機器10の合計のインピーダンスをZとしているが、便宜的にRと置き換えてもよい。
給電共振器22は、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。また、受電共振器32は、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。そして、給電共振器22及び受電共振器32は、それぞれ共振回路となり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。ここで、磁界共鳴状態(共振現象)とは、2つ以上のコイルが共振することをいう。また、給電共振器22を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、給電共振器22を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとする。また、受電共振器32を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、受電共振器32を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとする。また、給電共振器22に流れる電流をIとし、受電共振器32に流れる電流をIとする。
また、給電共振器22及び受電共振器32における共振回路としてのRLC回路では、インダクタンスをL、コンデンサ容量をCとすると、(式1)によって定まるfが共振周波数となる。
・・・(式1)
また、給電共振器22は、銅線材(絶縁被膜付)により構成したコイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、受電共振器32は、銅線材(絶縁被膜付)により構成したコイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。なお、給電共振器22及び受電共振器32は、コイルを使用した共振器であれば、スパイラル型やソレノイド型などのコイルであってもよい。
また、給電コイル21と給電共振器22との間の距離をd12とし、給電共振器22と受電共振器32との間の距離をd23とし、受電共振器32と受電コイル31との間の距離をd34としている(図1参照)。
また、図2に示すように、給電コイル21のコイルLと給電共振器22のコイルLとの間の相互インダクタンスをM12、給電共振器22のコイルLと受電共振器32のコイルLとの間の相互インダクタンスをM23、受電共振器32のコイルLと受電コイル31のコイルLとの間の相互インダクタンスをM34としている。また、無線電力伝送装置1において、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk12と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk23と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk34と表記する。
なお、給電コイル21のRLC回路のR、L、C、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRLC回路のR、L、Cにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34は、設計・製造段階等で変更可能なパラメータとして、後述する(式3)の関係式を満たすように設定されていることが望ましい。
上記無線電力伝送装置1によれば、給電共振器22と受電共振器32とを共振させた場合、給電共振器22と受電共振器32との間に磁界共鳴状態を創出することができる。給電共振器22及び受電共振器32が共振した状態で磁界共鳴状態が創出されると、給電共振器22から受電共振器32に電力を磁界エネルギーとして伝送することができる。
(供給電力制御方法)
上記無線電力伝送装置1の構成を踏まえて、無線電力伝送装置1が供給する電力を調整する供給電力制御方法について説明する。
まず、上記構成による無線電力伝送装置1(安定回路7、充電回路8及び充電池9含む)の回路図を示すと図1の下図のようになる。これは、無線電力伝送装置1全体を一つの入力インピーダンスZinに置き換えて示したものである。これによると、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御するには、交流電源6が一般的に使用される定電圧電源だとすると電圧Vinは一定に保持されるため、電流Iinの値を制御する必要があることがわかる。
そして、この電流Iinを電圧Vin及び入力インピーダンスZinを踏まえた関係式で表すと(式2)のように示せる。
・・・(式2)
(式2)より、入力インピーダンスZinの値を大きくすれば、電流Iinの値を小さくすることができ、入力インピーダンスZinの値を小さくすれば、電流Iinの値を大きくすることができることがわかる。
そこで、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinをより詳細に表すために、無線電力伝送装置1の構成を等価回路によって表すと図2に示すようになる。そして、図2の等価回路より、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinは、(式3)のように表記することができる。
・・・(式3)
そして、本実施形態における無線電力伝送装置1の給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31におけるインピーダンスZ、Z、Z、Z4、は、それぞれ(式4)のように表記することができる。
・・・(式4)
次に、(式3)に(式4)を導入すると、(式5)のようになる。
・・・(式5)
そうすると、上記(式5)における、給電コイル21のRLC回路のR、L、C、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRLC回路のR、L、Cにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34を設計・製造段階等で変更可能なパラメータとして、上記(式5)の関係式から導出される無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を調整して、電流Iinの値を変えて、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御することができることがわかる。
上記のような無線電力伝送装置1では、給電共振器22が有する共振周波数と、受電共振器32が有する共振周波数とを一致させることにより、無線電力伝送における電力伝送効率の最大化を図れることが一般的に知られており、電力伝送効率の最大化を求めて給電共振器22が有する共振周波数と受電共振器32が有する共振周波数とを一致させるのが一般的である。ここで、電力伝送効率とは、給電モジュール2に供給される電力に対する、受電モジュール3が受電する電力の比率のことをいう。
そうすると、給電共振器22が有する共振周波数と、受電共振器32が有する共振周波数とを一致させるために、給電共振器22が有するRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量と、受電共振器32が有するRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量とを所定の値に設定しなければならなくなる(式1参照)。これは、無線電力伝送装置1を設計するにあたり、給電共振器22及び受電共振器32が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量が制限されてしまうことを意味する。また、給電共振器22及び受電共振器32が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量は、給電先の充電池9などの被給電機器10に給電する電力を決めるパラメータでもあるため、コイルのインダクタンスやコンデンサ容量は調整できることが望ましい。
(共振周波数による電力制御)
本実施形態では、給電共振器22が有する共振周波数と、受電共振器32が有する共振周波数とを一致させた場合の電力伝送効率を維持しつつ、給電共振器22及び受電共振器32が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量を調整可能とするために、給電共振器22が有する共振周波数と、受電共振器32が有する共振周波数とを一致させた場合における、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値『S21』、又は、給電共振器22と受電共振器32との間の結合係数k23の値を、電力伝送効率を規定する基準値とし、更に、当該基準値を含む所望の範囲を設定し、当該基準値を含む所望の範囲内で、給電共振器22及び受電共振器32が有する共振周波数を変更可能とすることにより、給電共振器22及び受電共振器32が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量を調整可能にする。そして、給電共振器22及び/又は受電共振器32が有する共振周波数を調整することにより、電力伝送効率を維持しつつ、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスの値を調整して被給電機器10に供給する電力を制御する。
以下に、受電共振器32が有する共振周波数を変えた場合における被給電機器10に供給する電力の制御方法を実施例1、また、給電共振器22が有する共振周波数を変えた場合における被給電機器10に供給する電力の制御方法を実施例2として説明する。
(実施例1)
実施例1で使用する無線電力伝送装置1は、R、R、R、Rの値をそれぞれ、0.5Ω、0.5Ω、0.5Ω、0.5Ωに設定した。また、L、L、L、Lの値をそれぞれ、4.5μH、4.5μH、4.5μH、4.5μHに設定した。また、結合係数k12、k34をそれぞれ、0.189、0.189に設定した。また、給電共振器22における共振周波数を1.003MHzに設定(固定)した。そして、上記無線電力伝送装置1をネットワークアナライザ(本実施形態では、アジレント・テクノロジー株式会社製のE5061Bを使用)に接続して、受電共振器32が有する共振周波数を変えた場合における、給電共振器22と受電共振器32との間の結合係数k23、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』(詳細は後述する)と入力インピーダンスZin、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』(詳細は後述する)と入力インピーダンスZinを測定する。
また、本測定実験においては、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が、双峰性の性質を有するもので測定している。
ここで、伝送特性『S21』とは、ネットワークアナライザに無線電力伝送装置1を接続して計測される信号を表しており、デシベル表示され、数値が大きいほど電力伝送効率が高いことを意味する。そして、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』は、給電共振器22及び受電共振器32の間の磁界による結びつき度合い(磁界結合)の強度により、単峰性の性質を有するものと双峰性の性質を有するものに分かれる。そして、単峰性とは、駆動周波数に対する伝送特性『S21』のピークが一つで、そのピークが共振周波数帯域(fo)において現れるものをいう(図3の破線51参照)。一方、双峰性とは、駆動周波数に対する伝送特性『S21』のピークが二つあり、その二つのピークが共振周波数よりも低い駆動周波数帯域(fL)と共振周波数よりも高い駆動周波数帯域(fH)において現れるものをいう(図3の実線52参照)。更に詳細に双峰性を定義すると、上記ネットワークアナライザに無線電力伝送装置1を接続して計測される反射特性『S11』が二つのピークを有する状態をいう。従って、駆動周波数に対する伝送特性『S21』のピークが一見して一つに見えたとしても、計測されている反射特性『S11』が二つのピークを有する場合には、双峰性の性質を有するものとする。
上記単峰性の性質を有する無線電力伝送装置1においては、図3の破線51に示すように、駆動周波数が共振周波数fで伝送特性『S21』が最大化する(電力伝送効率が最大化する)。
一方、双峰性の性質を有する無線電力伝送装置1では、図3の実線52に示すように、伝送特性『S21』は、共振周波数foよりも低い駆動周波数帯域(fL)と共振周波数foよりも高い駆動周波数帯域(fH)において最大化する。
なお、一般的に、給電共振器と受電共振器との間の距離が同じであれば、双峰性における伝送特性『S21』の最大値(fL又はfHでの伝送特性『S21』の値)は、単峰性における伝送特性『S21』の最大値(f0での伝送特性『S21』の値)よりも低い値になる(図3のグラフ参照)。
具体的には、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード)、給電共振器22及び受電共振器32が同位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが同じ向きになる。その結果、図3のグラフに示すように、電力伝送効率の最大化を目的にした一般的な無線電力伝送装置における伝送特性『S21』(破線51)には及ばないが、駆動周波数を給電モジュール2が備える給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電共振器32が有する共振周波数と一致させない場合でも、伝送特性『S21』の値を比較的高い値にすることができる。ここで、給電モジュール2におけるコイル(給電共振器22)に流れる電流の向きと受電モジュール3におけるコイル(受電共振器32)に流れる電流の向きとが同じ向きとなる共振状態を同相共振モードと呼ぶことにする。
また、上記同相共振モードでは、給電共振器22の外周側に発生する磁界と受電共振器32の外周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の外周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の外周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。そして、この磁界空間に磁界の影響を低減させたい安定回路7や充電回路8や充電池9などを収納した場合、安定回路7や充電回路8や充電池9などに対して、磁界に起因する渦電流の発生を低減・防止して、発熱による悪影響を抑制することが可能となる。
一方、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード)、給電共振器22及び受電共振器32が逆位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが逆向きになる。その結果、図3のグラフに示すように、電力伝送効率の最大化を目的にした一般的な無線電力伝送装置における伝送特性『S21』(破線51)には及ばないが、駆動周波数を給電モジュール2が備える給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電共振器32が有する共振周波数と一致させない場合でも、伝送特性『S21』の値を比較的高い値にすることができる。ここで、給電モジュール2におけるコイル(給電共振器22)に流れる電流の向きと受電モジュール3におけるコイル(受電共振器32)に流れる電流の向きとが逆向きとなる共振状態を逆相共振モードと呼ぶことにする。
また、上記逆相共振モードでは、給電共振器22の内周側に発生する磁界と受電共振器32の内周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の内周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の内周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の外周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。そして、この磁界空間に磁界の影響を低減させたい安定回路7や充電回路8や充電池9などを収納した場合、安定回路7や充電回路8や充電池9などに対して、磁界に起因する渦電流の発生を低減・防止して、発熱による悪影響を抑制することが可能となる。また、この逆相共振モードにより形成される磁界空間は、給電共振器22及び受電共振器32の内周側に形成されるので、この空間に安定回路7や充電回路8や充電池9などの電子部品を組み込むことにより無線電力伝送装置1自体のコンパクト化・設計自由度の向上が実現される。
なお、本実施例では、無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が双峰性の性質を有するように、給電コイル21のRLC回路のR、L、C、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRLC回路のR、L、Cにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34などの給電モジュール2及び受電モジュール3を構成する変更可能なパラメータを設定している。
上記のようにして、給電共振器22が有する共振周波数を1.003MHzに設定したうえで、受電共振器32が有する共振周波数を変えた場合における、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』と入力インピーダンスZin、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』と入力インピーダンスZinを測定する。また、結合係数k23は、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が、双峰性の性質を有する場合、(式6)によって求められる。なお、結合係数k23は、給電共振器22と受電共振器32との結合の強さを表す指標である。


・・・(式6)
以上を踏まえて、実施例1に係る測定結果を図4に示す。また、図5(A)に、給電共振器22が有する共振周波数を1.003MHzに設定したうえで、受電共振器32が有する共振周波数(横軸)を変えた場合における、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』(縦軸:◆印)、及び、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』(縦軸:■印)をグラフ化した。また、図5(B)に、給電共振器22が有する共振周波数を1.003MHzに設定したうえで、受電共振器32が有する共振周波数(横軸)を変えた場合における、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定したときの入力インピーダンスZin(縦軸:◆印)、及び、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定したときの入力インピーダンスZin(縦軸:■印)をグラフ化した。
(伝送特性『S21』を基準値に設定した場合:同相共振モード)
まず、伝送特性『S21』を基準値に設定し、同相共振モードにした場合について説明する。まず、給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzで一致させた場合における、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定したときの伝送特性(図4のS21(dB)@fL参照)の値である−5.76dBを基準値とする。なお、図4及び図5(A)から、給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzで一致させた場合に、伝送特性の値が最も高くなり、電力伝送効率が最も良くなることが分かる。
次に、−5.76dBの基準値を含む所望の伝送特性の範囲を設定する(この所望の伝送特性の値は、被給電機器10の仕様等により自由に設定可能な値である)。これは、許容する電力伝送効率の範囲を設定することになる。本実施形態では、充電池9に給電する際の電力伝送効率に問題ない値として、−6.10dBを下限値とする。よって、基準値を含む所望の伝送特性の範囲は、−6.10〜−5.76dBに設定される。
そして、基準値を含む所望の伝送特性の範囲が、−6.10〜−5.76dBに設定されると、図4の「S21(dB)@fL」の項目と、「受電共振器(MHz)」の項目を参照して、受電共振器32の共振周波数の可変範囲は、0.978〜1.076MHzの範囲に決定されることになる。これにより、受電共振器32が有する共振周波数が、0.978〜1.076MHzの範囲内に納まる範囲で、受電共振器32が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量を調整可能とすることができる。
また、上記のように無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定し、給電共振器22における共振周波数を1.003MHzに固定したうえで、受電共振器32の共振周波数を大きくすると、図4の「|Zin|(Ω)@fL」の項目、及び、図5(B)の◆印に示すように、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が大きくなる特性があることが分かる。
従って、上記のように受電共振器32が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が大きくなる特性に基づき、0.978〜1.076MHzの範囲で受電共振器32が有する共振周波数を調整することにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を調整して、電流Iinの値を変えて、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御することができることがわかる。例えば、受電共振器32が有する共振周波数を0.978MHzにした場合よりも1.076MHzにした場合の方が、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は大きくなり、電流Iinの値は小さくなり、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を小さくすることができる。
(伝送特性『S21』を基準値に設定した場合:逆相共振モード)
次に、伝送特性『S21』を基準値に設定し、逆相共振モードにした場合について説明する。まず、給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzで一致させた場合における、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定したときの伝送特性(図4のS21(dB)@fH参照)の値である−8.99dBを基準値とする。
次に、−8.99dBの基準値を含む所望の伝送特性の範囲を設定する(この所望の伝送特性の値は、被給電機器10の仕様等により自由に設定可能な値である)。これは、許容する電力伝送効率の範囲を設定することになる。本実施形態では、例えば、充電池9に給電する際の電力伝送効率に問題ない値として、−9.42dBを下限値とする。よって、基準値を含む所望の伝送特性の範囲は、−9.42〜−8.99dBに設定される。
そして、基準値を含む所望の伝送特性の範囲が、−9.42〜−8.99dBに設定されると、図4の「S21(dB)@fH」の項目と、「受電共振器(MHz)」の項目を参照して、受電共振器32の共振周波数の可変範囲は、0.978〜1.034MHzの範囲に決定されることになる。これにより、受電共振器32が有する共振周波数が、0.978〜1.034MHzの範囲内に納まる範囲で、受電共振器32が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量を調整可能とすることができる。
また、上記のように無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定し、給電共振器22における共振周波数を1.003MHzに固定したうえで、受電共振器32の共振周波数を大きくすると、図4の「|Zin|(Ω)@fH」の項目、及び、図5(B)の■印に示すように、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が小さくなる特性があることが分かる。
従って、上記のように受電共振器32が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が小さくなる特性に基づき、0.978〜1.034MHzの範囲で受電共振器32が有する共振周波数を調整することにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を調整して、電流Iinの値を変えて、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御することができることがわかる。例えば、受電共振器32が有する共振周波数を0.978MHzにした場合よりも1.034MHzにした場合の方が、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は小さくなり、電流Iinの値は大きくなり、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を大きくすることができる。
(結合係数k23を基準値に設定した場合)
次に、結合係数k23を基準値に設定した場合について説明する。まず、給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzで一致させた場合における、給電共振器22と受電共振器32との間の結合係数k23(図4の結合係数k23参照)の値である0.189を基準値とする。
次に、0.189の基準値を含む所望の結合係数k23の範囲を設定する(この所望の結合係数k23の値は、被給電機器10の仕様等により自由に設定可能な値である)。これは、許容する電力伝送効率の範囲を設定することになる。本実施形態では、充電池9に給電する際の電力伝送効率に問題ない値として、基準値を含む所望の結合係数k23の範囲を、0.187を下限値とし、0.194を上限値とする。
そして、基準値を含む所望の結合係数k23の範囲が、0.187〜0.194に設定されると、図4の「結合係数k23」の項目と、「受電共振器(MHz)」の項目を参照して、受電共振器32の共振周波数の可変範囲は、0.957〜1.034MHzの範囲に決定されることになる。これにより、受電共振器32が有する共振周波数が、0.957〜1.034MHzの範囲内に納まる範囲で、受電共振器32が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量を調整可能とすることができる。
また、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定し、給電共振器22における共振周波数を1.003MHzに固定したうえで、受電共振器32の共振周波数を大きくすると、図4の「|Zin|(Ω)@fL」の項目、及び、図5(B)の◆印に示すように、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が大きくなる特性があることが分かる。
従って、上記のように受電共振器32が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が大きくなる特性に基づき、0.957〜1.034MHzの範囲で受電共振器32が有する共振周波数を調整することにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を調整して、電流Iinの値を変えて、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御することができることがわかる。例えば、受電共振器32が有する共振周波数を0.957MHzにした場合よりも1.034MHzにした場合の方が、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は大きくなり、電流Iinの値は小さくなり、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を小さくすることができる。
一方、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定し、給電共振器22における共振周波数を1.003MHzに固定したうえで、受電共振器32の共振周波数を大きくすると、図4の「|Zin|(Ω)@fH」の項目、及び、図5(B)の■印に示すように、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が小さくなる特性があることが分かる。
従って、上記のように受電共振器32が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が小さくなる特性に基づき、0.957〜1.034MHzの範囲で受電共振器32が有する共振周波数を調整することにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を調整して、電流Iinの値を変えて、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御することができることがわかる。例えば、受電共振器32が有する共振周波数を0.957MHzにした場合よりも1.034MHzにした場合の方が、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は小さくなり、電流Iinの値は大きくなり、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を大きくすることができる。
なお、上記のように給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値『S21』、又は、給電共振器22と受電共振器32との間の結合係数k23の値を、電力伝送効率を規定する基準値としているが、どちらを基準値とするかは、無線電力伝送装置1の設計段階で自由に選択できるものである。
(実施例2)
本実施例2で使用する無線電力伝送装置1は、実施例1で使用したものと同じである。本実施例2では、受電共振器32における共振周波数を1.003MHzに設定(固定)した。そして、実施例1同様に、無線電力伝送装置1をネットワークアナライザに接続して、給電共振器22が有する共振周波数を変えた場合における、給電共振器22と受電共振器32との間の結合係数k23、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』と入力インピーダンスZin、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』と入力インピーダンスZinを測定する。
実施例2に係る測定結果を図6に示す。また、図7(A)に、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzに設定(固定)したうえで、給電共振器22が有する共振周波数(横軸)を変えた場合における、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』(縦軸:◆印)、及び、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定したときの伝送特性『S21』(縦軸:■印)をグラフ化した。また、図7(B)に、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzに設定したうえで、給電共振器22が有する共振周波数(横軸)を変えた場合における、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定したときの入力インピーダンスZin(縦軸:◆印)、及び、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定したときの入力インピーダンスZin(縦軸:■印)をグラフ化した。
(伝送特性『S21』を基準値に設定した場合:同相共振モード)
まず、伝送特性『S21』を基準値に設定し、同相共振モードにした場合について説明する。給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzで一致させた場合における、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定したときの伝送特性(図6のS21(dB)@fL参照)の値である−5.93dBを基準値とする。なお、図6及び図7(A)から、給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzで一致させた場合に、伝送特性の値が最も高くなり、電力伝送効率が最も良くなることが分かる。
次に、−5.93dBの基準値を含む所望の伝送特性の範囲を設定する(この所望の伝送特性の値は、被給電機器10の仕様等により自由に設定可能な値である)。これは、許容する電力伝送効率の範囲を設定することになる。本実施形態では、充電池9に給電する際の電力伝送効率に問題ない値として、−6.34dBを下限値とする。よって、基準値を含む所望の伝送特性の範囲は、−6.34〜−5.93dBに設定される。
そして、基準値を含む所望の伝送特性の範囲が、−6.34〜−5.93dBに設定されると、図6の「S21(dB)@fL」の項目と、「給電共振器(MHz)」の項目を参照して、給電共振器22の共振周波数の可変範囲は、0.957〜1.056MHzの範囲に決定されることになる。これにより、給電共振器22が有する共振周波数が、0.957〜1.056MHzの範囲内に納まる範囲で、給電共振器22が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量を調整可能とすることができる。
また、上記のように無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定し、受電共振器32における共振周波数を1.003MHzに固定したうえで、給電共振器22の共振周波数を大きくすると、図6の「|Zin|(Ω)@fL」の項目、及び、図7(B)の◆印に示すように、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が小さくなる特性があることが分かる。
従って、上記のように給電共振器22が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が小さくなる特性に基づき、0.957〜1.056MHzの範囲で給電共振器22が有する共振周波数を調整することにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を調整して、電流Iinの値を変えて、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御することができることがわかる。例えば、給電共振器22が有する共振周波数を0.957MHzにした場合よりも1.056MHzにした場合の方が、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は小さくなり、電流Iinの値は大きくなり、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を大きくすることができる。
(伝送特性『S21』を基準値に設定した場合:逆相共振モード)
次に、伝送特性『S21』を基準値に設定し、逆相共振モードにした場合について説明する。まず、給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzで一致させた場合における、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定したときの伝送特性(図6のS21(dB)@fH参照)の値である−9.46dBを基準値とする。
次に、−9.46dBの基準値を含む所望の伝送特性の範囲を設定する(この所望の伝送特性の値は、被給電機器10の仕様等により自由に設定可能な値である)。これは、許容する電力伝送効率の範囲を設定することになる。本実施形態では、例えば、充電池9に給電する際の電力伝送効率に問題ない値として、−9.76dBを下限値とする。よって、基準値を含む所望の伝送特性の範囲は、−9.76〜−9.46dBに設定される。
そして、基準値を含む所望の伝送特性の範囲が、−9.76〜−9.46dBに設定されると、図6の「S21(dB)@fH」の項目と、「給電共振器(MHz)」の項目を参照して、給電共振器22の共振周波数の可変範囲は、0.978〜1.056MHzの範囲に決定されることになる。これにより、給電共振器22が有する共振周波数が、0.978〜1.056MHzの範囲内に納まる範囲で、給電共振器22が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量を調整可能とすることができる。
また、上記のように無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定し、受電共振器32における共振周波数を1.003MHzに固定したうえで、給電共振器22の共振周波数を大きくすると、図6の「|Zin|(Ω)@fH」の項目、及び、図7(B)の■印に示すように、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が大きくなる特性があることが分かる。
従って、上記のように給電共振器22が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が大きくなる特性に基づき、0.978〜1.056MHzの範囲で給電共振器22が有する共振周波数を調整することにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を調整して、電流Iinの値を変えて、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御することができることがわかる。例えば、給電共振器22が有する共振周波数を0.978MHzにした場合よりも1.056MHzにした場合の方が、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は大きくなり、電流Iinの値は小さくなり、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を小さくすることができる。
(結合係数k23を基準値に設定した場合)
次に、結合係数k23を基準値に設定した場合について説明する。まず、給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を1.003MHzで一致させた場合における、給電共振器22と受電共振器32との間の結合係数k23(図6の結合係数k23参照)の値である0.188を基準値とする。
次に、0.188の基準値を含む所望の結合係数k23の範囲を設定する(この所望の結合係数k23の値は、被給電機器10の仕様等により自由に設定可能な値である)。これは、許容する電力伝送効率の範囲を設定することになる。本実施形態では、充電池9に給電する際の電力伝送効率に問題ない値として、基準値を含む所望の結合係数k23の範囲を、0.187を下限値とし、0.194を上限値とする。
そして、基準値を含む所望の結合係数k23の範囲が、0.187〜0.194に設定されると、図6の「結合係数k23」の項目と、「給電共振器(MHz)」の項目を参照して、給電共振器22の共振周波数の可変範囲は、0.957〜1.056MHzの範囲に決定されることになる。これにより、給電共振器22が有する共振周波数が、0.957〜1.056MHzの範囲内に納まる範囲で、給電共振器22が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び、コンデンサ容量を調整可能とすることができる。
また、無線電力伝送装置1を双峰性の同相共振モードに設定し、受電共振器32における共振周波数を1.003MHzに固定したうえで、給電共振器22の共振周波数を大きくすると、図6の「|Zin|(Ω)@fL」の項目、及び、図7(B)の◆印に示すように、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が小さくなる特性があることが分かる。
従って、上記のように給電共振器22が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が小さくなる特性に基づき、0.957〜1.056MHzの範囲で給電共振器22が有する共振周波数を調整することにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を調整して、電流Iinの値を変えて、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御することができることがわかる。例えば、給電共振器22が有する共振周波数を0.957MHzにした場合よりも1.056MHzにした場合の方が、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は小さくなり、電流Iinの値は大きくなり、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を大きくすることができる。
一方、無線電力伝送装置1を双峰性の逆相共振モードに設定し、受電共振器32における共振周波数を1.003MHzに固定したうえで、給電共振器22の共振周波数を大きくすると、図6の「|Zin|(Ω)@fH」の項目、及び、図7(B)の■印に示すように、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が大きくなる特性があることが分かる。
従って、上記のように給電共振器22が有する共振周波数が大きくなるにつれて、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が大きくなる特性に基づき、0.957〜1.056MHzの範囲で給電共振器22が有する共振周波数を調整することにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を調整して、電流Iinの値を変えて、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を制御することができることがわかる。例えば、給電共振器22が有する共振周波数を0.957MHzにした場合よりも1.056MHzにした場合の方が、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は大きくなり、電流Iinの値は小さくなり、無線電力伝送装置1から被給電機器10に給電される電力を小さくすることができる。
以上に説明したように、上記方法によれば、給電共振器22及び受電共振器32の少なくとも一方が有する共振周波数を変えることによって、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を設定して供給する電力を調整することができる。
また、上記方法によれば、給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を一致させた場合における、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値、又は、給電共振器22と受電共振器32との間の結合係数k23の値を、電力伝送効率を規定する基準値とし、この基準値を目安として、基準値を含む所望の範囲を設定して、基準値を含む所望の範囲内で、給電共振器22及び受電共振器32の少なくとも一方が有する共振周波数を変えられるようにすることができる。そして、給電共振器22及び受電共振器32の少なくとも一方が有する共振周波数を変えることによって、電力伝送効率を維持しつつ、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を設定して供給する電力を調整することができる。
また、上記方法によれば、給電コイル21及び給電共振器22を備えた給電モジュール2から、受電共振器32及び受電コイル31を備えた受電モジュール3に対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置1であっても、給電共振器22が有する共振周波数、及び、受電共振器32が有する共振周波数を一致させた場合における、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値、又は、給電共振器22と受電共振器32との間の結合係数k23の値を、電力伝送効率を規定する基準値とし、この基準値を目安として、基準値を含む所望の範囲を設定して、基準値を含む所望の範囲内で、給電共振器22及び受電共振器32の少なくとも一方が有する共振周波数を変えられるようにすることができる。そして、給電共振器22及び受電共振器32の少なくとも一方が有する共振周波数を変えることによって、電力伝送効率を維持しつつ、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を設定して供給する電力を調整することができる。
また、上記方法によれば、給電共振器22及び受電共振器32が有する共振周波数は、それぞれが備えるコンデンサの容量を変えることにより調整することができる。
なお、給電共振器22及び受電共振器32が有する共振周波数は、それぞれが備えるコイルのインダクタンスを変えることにより調整することも可能である。
(製造方法)
次に、無線電力伝送装置1を製造する一工程である、設計方法(設計工程)について、図8及び図9を参照して説明する。本説明では、無線電力伝送装置1を搭載する携帯機器としてイヤホンスピーカ部200aを備えた無線式ヘッドセット200、及び、充電器201を例にして説明する(図8参照)。
本設計方法で設計される無線電力伝送装置1は、図8に示す無線式ヘッドセット200及び充電器201に、それぞれ受電モジュール3(受電コイル31・受電共振器32)及び給電モジュール2(給電コイル21・給電共振器22)として搭載されている。また、図8では、説明の都合上、安定回路7、充電回路8及び充電池9を受電モジュール3の外に記載しているが、実際は、ソレノイド状の受電コイル31及び受電共振器32のコイル内周側に配置されている。即ち、無線式ヘッドセット200には、受電モジュール3、安定回路7、充電回路8及び充電池9が搭載されており、充電器201には、給電モジュール2が搭載されており、給電モジュール2の給電コイル21に交流電源6が接続された状態で使用される。
(設計方法)
まず、図9に示すように、充電池9の容量、及び、充電池9の充電に必要とされる充電電流から、受電モジュール3が受電する受電電力量が決まる(S1)。
次に、給電モジュール2と受電モジュール3との間の距離を決定する(S2)。これは、受電モジュール3を内蔵した無線式ヘッドセット200を、給電モジュール2を内蔵した充電器201に載置した際の給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23であり、使用形態としては充電中の状態である。より詳細には、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23は、無線式ヘッドセット200と充電器201の形状・構造を考慮して決定される。
また、無線式ヘッドセット200の大きさ・形状・構造を踏まえて、受電モジュール3における受電コイル31及び受電共振器32のコイル径が決定される(S3)。
また、充電器201の大きさ・形状・構造を踏まえて、給電モジュール2における給電コイル21及び給電共振器22のコイル径が決定される(S4)。
上記S2〜S4の手順を経ることにより、無線電力伝送装置1の給電共振器22(コイルL)と受電共振器32(コイルL)との間の結合係数k23と、電力伝送効率が決まることになる。
上記S1で決定した受電モジュール3が受電する受電電力量、及び、S2〜S4の手順を経て決定された電力伝送効率より、給電モジュール2に給電する必要最低限の給電電力量が決定される(S5)。
そして、上記受電モジュール3が受電する受電電力量、電力伝送効率、及び、給電モジュール2に給電する必要最低限の給電電力量を踏まえて、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの設計値が決まる(S6)。
そして、S6で決定された入力インピーダンスZinの設計値になるように、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34、給電共振器22・受電共振器32における共振周波数などが決められる(S7)。なお、給電共振器22・受電共振器32における共振周波数は、実施例1及び実施例2で説明した手順により、給電共振器22及び受電共振器32が備えるRLC回路(共振回路)のインダクタンス、及び/又は、コンデンサ容量によって調整され決定される。
上記設計方法を含む無線電力伝送装置1の製造方法、及び、上記設計工程を経て製造された無線電力伝送装置1によれば、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を設定することによる、無線電力伝送を行う際に供給する電力の調整を、新たな機器を設けずにできる無線電力伝送装置1を製造することができる。即ち、無線電力伝送装置1の部品点数を増やさずに、給電する電力の制御が可能な無線電力伝送装置1を製造することができる。
(その他の実施形態)
上記製造方法の説明では、無線式ヘッドセット200を例示して説明したが、充電池を備えた機器であれば、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、イヤホン型音楽プレイヤー、補聴器、集音器などにも使用することができる。
また、上記説明では、給電モジュール2及び受電モジュール3が備える共振器(コイル)間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより電力伝送を行う無線電力伝送装置1を例示して説明したが、給電装置及び受電装置が備えるコイル間の共振及び電磁誘導を利用して電力伝送を行う無線電力伝送装置においても適用可能である。
また、上記説明では、無線電力伝送装置1を携帯型の電子機器に搭載した場合を想定して説明したが、用途はこれら小型なものに限らず、必要電力量に合わせて仕様を変更することにより、例えば、比較的大型な電気自動車(EV)における無線充電システムや、より小型な医療用の無線式胃カメラなどにも搭載することができる。
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態・実施例に限定されず、その他の実施形態・実施例にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
1 無線電力伝送装置
2 給電モジュール
3 受電モジュール
6 交流電源
7 安定回路
8 充電回路
9 充電池
10 被給電機器
21 給電コイル
22 給電共振器
31 受電コイル
32 受電共振器
200 無線式ヘッドセット
201 充電器

Claims (10)

  1. 給電共振器を備えた給電モジュールから、受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の供給電力制御方法であって、
    前記給電共振器及び前記受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を調整することにより、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定して前記供給する電力を制御することを特徴とする無線電力伝送装置の供給電力制御方法。
  2. 給電共振器を備えた給電モジュールから、受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の供給電力制御方法であって、
    前記給電共振器が有する共振周波数及び前記受電共振器が有する共振周波数を一致させた場合における、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値、又は、前記給電共振器と前記受電共振器との間の結合係数の値を、電力伝送効率を規定する基準値とし、
    当該基準値を含む所望の範囲で、前記給電共振器及び前記受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を調整することにより、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定して前記供給する電力を制御することを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置の供給電力制御方法。
  3. 少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備えた受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線電力伝送装置の供給電力制御方法。
  4. 前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、
    前記給電共振器が有する共振周波数は、前記給電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が小さくなる特性に基づき調整されることを特徴とする請求項3に記載の無線電力伝送装置の供給電力制御方法。
  5. 前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、
    前記受電共振器が有する共振周波数は、前記受電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が大きくなる特性に基づき調整されることを特徴とする請求項3に記載の無線電力伝送装置の供給電力制御方法。
  6. 前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、
    前記給電共振器が有する共振周波数は、前記給電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が大きくなる特性に基づき調整されることを特徴とする請求項3に記載の無線電力伝送装置の供給電力制御方法。
  7. 前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように、前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する可変可能なパラメータを設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数を、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域に設定することにより、
    前記受電共振器が有する共振周波数は、前記受電共振器が有する共振周波数が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が小さくなる特性に基づき調整されることを特徴とする請求項3に記載の無線電力伝送装置の供給電力制御方法。
  8. 前記給電共振器及び前記受電共振器はコンデンサを備え、
    前記給電共振器及び前記受電共振器が有する共振周波数は、それぞれの前記コンデンサの容量を変えることにより調整されることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の無線電力伝送装置の供給電力制御方法。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の供給電力制御方法により調整されたことを特徴とする無線電力伝送装置。
  10. 給電共振器を備えた給電モジュールから、受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の製造方法であって、
    前記給電共振器が有する共振周波数及び前記受電共振器が有する共振周波数を一致させた場合における、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値、又は、前記給電共振器と前記受電共振器との間の結合係数の値を、電力伝送効率を規定する基準値とし、
    当該基準値を含む所望の範囲で、前記給電共振器及び前記受電共振器の少なくとも一方が有する共振周波数を調整することにより、当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を設定して前記供給する電力を制御する工程を含むことを特徴とする無線電力伝送装置の製造方法。
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