JP6199058B2 - 無線電力伝送によって電力供給される被給電機器の受電電圧制御方法、当該受電電圧制御方法によって調整された無線電力伝送装置、及び、その無線電力伝送装置の製造方法 - Google Patents
無線電力伝送によって電力供給される被給電機器の受電電圧制御方法、当該受電電圧制御方法によって調整された無線電力伝送装置、及び、その無線電力伝送装置の製造方法 Download PDFInfo
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Description
また、被給電機器の受電電圧を制御するために、給電モジュール及び受電モジュールを構成する複数の回路素子の各素子値をパラメータとして自由に設定できることになり、無線電力伝送装置の設計自由度を高めて、無線電力伝送装置自体の携帯性・コンパクト化・低コスト化を実現することができる。
前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数とはならない値で供給し、前記給電コイルを構成する、コイルL1を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ1、前記給電共振器を構成する、コイルL2を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ2、前記受電共振器を構成する、コイルL3を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ3、前記受電コイルを構成する、コイルL4を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ4、前記被給電機器の合計の負荷インピーダンスをZL、前記給電コイルのコイルL1と前記給電共振器のコイルL2との間の相互インダクタンスをM12、前記給電共振器のコイルL2と前記受電共振器のコイルL3との間の相互インダクタンスをM23、前記受電共振器のコイルL3と前記受電コイルのコイルL4との間の相互インダクタンスをM34、前記給電コイルに入力される入力電流をI1、とし、前記給電コイル、前記給電共振器、前記受電共振器、及び、前記受電コイルを構成する複数の回路素子の各素子値、及び、前記相互インダクタンスをパラメータとして、当該パラメータをそれぞれ変えることにより、下記関係式により導出される前記被給電機器の受電電圧VLを制御することを特徴としている。
上記特性を利用した受電電圧制御方法では、給電コイルと給電共振器との間の距離を物理的に変化させるという簡易な作業によって、被給電機器の受電電圧を調整することができる。換言すると、被給電機器の受電電圧の調整を、無線電力伝送装置において新たな機器を設けずに実現することができる。即ち、無線電力伝送装置の部品点数を増やさずに、被給電機器の受電電圧を調整することが可能となる。
上記特性を利用した受電電圧制御方法では、受電共振器と受電コイルとの間の距離を物理的に変化させるという簡易な作業によって、被給電機器の受電電圧を調整することができる。換言すると、被給電機器の受電電圧の調整を、無線電力伝送装置において新たな機器を設けずに実現することができる。即ち、無線電力伝送装置の部品点数を増やさずに、被給電機器の受電電圧を調整することが可能となる。
また、この場合、給電モジュールの外周側に発生する磁界と受電モジュールの外周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電モジュール及び受電モジュールの外周側に、磁界による影響が低減されて、給電モジュール及び受電モジュールの外周側以外の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。これにより、形成した磁界空間に、磁界の影響を受けたくない回路等を格納することで、スペースの有効活用ができ、無線電力伝送装置自体の小型化を図ることが可能になる。
一方、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域の周波数に設定することにより、比較的高い伝送特性を確保することができる。
また、この場合、給電モジュールの内周側に発生する磁界と受電モジュールの内周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電モジュール及び受電モジュールの内周側に、磁界による影響が低減されて、給電モジュール及び受電モジュールの内周側以外の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。これにより、形成した磁界空間に、磁界の影響を受けたくない回路等を格納することで、スペースの有効活用ができ、無線電力伝送装置自体の小型化を図ることが可能になる。
まず、本実施形態における無線電力伝送を実現する無線電力伝送装置1について説明する。
無線電力伝送装置1は、図1に示すように、給電コイル21及び給電共振器22を備える給電モジュール2と、受電コイル31及び受電共振器32を備える受電モジュール3とを備えている。そして、給電モジュール2の給電コイル21に、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を所定の値に設定した発振回路を備えた交流電源6を接続し、受電モジュール3の受電コイル31に、受電された交流電力を整流化する安定回路7及び過充電を防止する充電回路8を介して充電池9を接続している。なお、本実施形態における安定回路7、充電回路8、及び、充電池9は、図1に示すように、最終的な電力の給電先となる被給電機器10であり、被給電機器10は、受電モジュール3に接続された電力の給電先の機器全体の総称である。
・・・(式1)
上記無線電力伝送装置1の構成を踏まえて、無線電力伝送装置1を介して給電される被給電機器10に印加される受電電圧の制御方法について説明する。
・・・(式2)
・・・(式3)
・・・(式4)
・・・(式5)
・・・(式6)
・・・(式7)
・・・(式8)
・・・(式9)
・・・(式10)
上記のような無線電力伝送装置1において、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール2が備える給電コイル21・給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電コイル31・受電共振器32が有する共振周波数と一致させることにより、無線電力伝送における電力伝送効率を最大にした場合(式10参照)、及び、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール2が備える給電コイル21・給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電コイル31・受電共振器32が有する共振周波数とはならない値で供給した場合(式8参照)であっても、被給電機器10の受電電圧VLを調整するために変更可能な主なパラメータとして、結合係数k12、k23、k34が挙げられる。
そこで、無線電力伝送装置1における上記結合係数k12、k34を変化させた場合に、受電電圧VLがどのような変化をするかを、条件を変えた測定実験1−1〜1−4により説明する。
測定実験1−1に使用する無線電力伝送装置1では、給電コイル21は、抵抗器R1、コイルL1、及び、コンデンサC1を要素とするRLC回路を構成しており(共振あり)、コイルL1部分は、コイル径を15mmφに設定している。同様に、受電コイル31も、抵抗器R4、コイルL4、及び、コンデンサC4を要素とするRLC回路を構成しており、コイルL4部分は、コイル径を15mmφに設定している。また、給電共振器22は、抵抗器R2、コイルL2、及び、コンデンサC2を要素とするRLC回路を構成しており、コイルL2部分は、コイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、受電共振器32は、抵抗器R3、コイルL3、及び、コンデンサC3を要素とするRLC回路を構成しており、コイルL3部分は、コイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。そして、測定実験1−1に使用する無線電力伝送装置1におけるR1、R2、R3、R4の値をそれぞれ、0.8Ωに設定した。また、L1、L2、L3、L4の値をそれぞれ、10μHに設定した。また、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31における共振周波数は1.0MHzである。なお、給電コイル21及び給電共振器22のコイルの内周側には、無線電力伝送装置1における電力伝送効率を向上させるために、給電コイル21及び給電共振器22のコイルの内周面に沿うように円筒状の厚み450μmの磁性シートを配置している。同様に、受電共振器32及び受電コイル31のコイルの内周側にも、受電共振器32及び受電コイル31のコイルの内周面に沿うように円筒状の厚み450μmの磁性シートを配置している。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k12の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。逆に、結合係数k12の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。
上記のように、逆相共振モードにおいても、結合係数k12の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。逆に、結合係数k12の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。
測定実験1−2に使用する無線電力伝送装置1では、測定実験1−1と異なり、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31に使用するコイル形状をソレノイド形状ではなく、平面状のパターンコイルとしている。具体的には、抵抗器R1、コイルL1、及び、コンデンサC1を要素とするRLC回路を構成しており(共振あり)、コイルL1部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き(渦巻き状)、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。同様に、受電コイル31も、抵抗器R4、コイルL4、及び、コンデンサC4を要素とするRLC回路を構成しており、コイルL4部分は、給電コイル21同様のパターンコイルである。また、給電共振器22は、抵抗器R2、コイルL2、及び、コンデンサC2を要素とするRLC回路を構成しており、コイルL2部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。同様に、受電共振器32も、抵抗器R3、コイルL3、及び、コンデンサC3を要素とするRLC回路を構成しており、コイルL3部分は、給電共振器22同様のパターンコイルである。そして、測定実験1−2に使用する無線電力伝送装置1におけるR1、R2、R3、R4の値をそれぞれ、1.5Ωに設定した。また、L1、L2、L3、L4の値をそれぞれ、2.5μHに設定した。また、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31における共振周波数は1.0MHzである。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k12の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。逆に、結合係数k12の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。
上記のように、逆相共振モードにおいても、結合係数k12の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。逆に、結合係数k12の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。
測定実験1−3に使用する無線電力伝送装置1は、測定実験1−1と同様の構成であり、測定実験1−3に使用する無線電力伝送装置1におけるR1、R2、R3、R4の値をそれぞれ、0.8Ωに設定し、L1、L2、L3、L4の値をそれぞれ、10μHに設定した(測定実験1−1と同じである)。また、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31における共振周波数は1.0MHzである(測定実験1−1と同じ)。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k34の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。逆に、結合係数k34の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。
上記のように、逆相共振モードにおいても、結合係数k34の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。逆に、結合係数k34の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。
測定実験1−4に使用する無線電力伝送装置1は、測定実験1−2と同様の構成であり、測定実験1−4に使用する無線電力伝送装置1におけるR1、R2、R3、R4の値をそれぞれ、1.5Ωに設定し、L1、L2、L3、L4の値をそれぞれ、2.5μHに設定した(測定実験1−2と同じである)。また、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31における共振周波数は1.0MHzである(測定実験1−2と同じ)。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k34の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。逆に、結合係数k34の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。
上記のように、逆相共振モードにおいても、結合係数k34の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。逆に、結合係数k34の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。
次に、上記無線電力伝送装置1における被給電機器10の受電電圧VLを制御するパラメータである結合係数k12、k23、k34の調整方法について説明する。
次に、無線電力伝送装置1において、被給電機器10の受電電圧VLを調整するために可変可能なパラメータとしてコイルのインダクタンスが挙げられる。そこで、無線電力伝送装置1におけるコイルのインダクタンスを変化させた場合に、受電電圧VLがどのような変化をするかを、条件を変えた測定実験2−1〜2−4により説明する。
測定実験2−1に使用する無線電力伝送装置1では、給電コイル21は、抵抗器R1、コイルL1、及び、コンデンサC1を要素とするRLC回路を構成しており(共振あり)、コイルL1部分は、コイル径を15mmφに設定している。同様に、受電コイル31も、抵抗器R4、コイルL4、及び、コンデンサC4を要素とするRLC回路を構成しており、コイルL4部分は、コイル径を15mmφに設定している。また、給電共振器22は、抵抗器R2、コイルL2、及び、コンデンサC2を要素とするRLC回路を構成しており、コイルL2部分は、コイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、受電共振器32は、抵抗器R3、コイルL3、及び、コンデンサC3を要素とするRLC回路を構成しており、コイルL3部分は、コイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。測定実験2−1に使用する無線電力伝送装置1におけるR1、R2、R3、R4の値をそれぞれ、0.5Ωに設定した。また、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31における共振周波数は1.0MHzである。
上記のように、同相共振モードにおいて、L1の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。逆に、L1の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。
上記のように、逆相共振モードにおいても、L1の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。逆に、L1の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。
測定実験2−2に使用する無線電力伝送装置1の構成は、測定実験2−1で使用したものと同じである。
上記のように、同相共振モードにおいて、L2の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。逆に、L2の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。
上記のように、逆相共振モードにおいても、L2の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。逆に、L2の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。
測定実験2−3に使用する無線電力伝送装置1の構成は、測定実験2−1で使用したものと同じである。
上記のように、同相共振モードにおいて、L3の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。逆に、L3の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。
上記のように、逆相共振モードにおいても、L3の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。逆に、L3の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。
測定実験2−4に使用する無線電力伝送装置1の構成は、測定実験2−1で使用したものと同じである。
上記のように、同相共振モードにおいて、L4の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。逆に、L4の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。
上記のように、逆相共振モードにおいても、L4の値を大きくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が大きくなる傾向にあることが分かる。逆に、L4の値を小さくするにつれて、被給電機器10の受電電圧VLの値が小さくなる傾向にあることが分かる。
次に、上記無線電力伝送装置1を製造する一工程である、設計方法(設計工程)について、図11及び図12を参照して説明する。本説明では、無線電力伝送装置1を搭載する携帯機器としてイヤホンスピーカ部201aを備えた無線式ヘッドセット200、及び、充電器201を例にして説明する(図11参照)。
まず、図12に示すように、被給電機器10(安定回路7、充電回路8及び充電池9)の仕様から、被給電機器10が有する耐電圧以下であり、被給電機器10が有する駆動電圧以上の範囲内にある被給電機器10の受電電圧VLの値が決定する(S1)。
上記製造方法の説明では、無線式ヘッドセット200を例示して説明したが、充電池を備えた機器であれば、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、イヤホン型音楽プレイヤー、補聴器、集音器などにも使用することができる。
2 給電モジュール
3 受電モジュール
6 交流電源
7 安定回路
8 充電回路
9 充電池
10 被給電機器
11 可変抵抗器
21 給電コイル
22 給電共振器
31 受電コイル
32 受電共振器
200 無線式ヘッドセット
201 充電器
Claims (13)
- 無線電力伝送装置を構成する、少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備えた受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給し、当該供給された電力を前記受電コイルに接続された被給電機器に給電する際の前記被給電機器の受電電圧の制御方法であって、
前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数とはならない値で供給し、
前記給電コイルを構成する、コイルL1を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ1、
前記給電共振器を構成する、コイルL2を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ2、
前記受電共振器を構成する、コイルL3を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ3、
前記受電コイルを構成する、コイルL4を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ4、
前記被給電機器の合計の負荷インピーダンスをZL、
前記給電コイルのコイルL1と前記給電共振器のコイルL2との間の相互インダクタンスをM12、
前記給電共振器のコイルL2と前記受電共振器のコイルL3との間の相互インダクタンスをM23、
前記受電共振器のコイルL3と前記受電コイルのコイルL4との間の相互インダクタンスをM34、
前記給電コイルに入力される入力電流をI1、
とし、
前記給電コイル、前記給電共振器、前記受電共振器、及び、前記受電コイルを構成する複数の回路素子の各素子値からなる複数のインピーダンスの各インピーダンス、及び、複数の相互インダクタンスの各インダクタンスをパラメータとして、
当該パラメータをそれぞれ変えることにより、下記関係式により導出される前記被給電機器の受電電圧VLを制御することを特徴とする受電電圧制御方法。
- 前記給電コイルと前記給電共振器との間における結合係数k12、前記給電共振器と前記受電共振器との間における結合係数k23、及び、前記受電共振器と前記受電コイルとの間における結合係数k34の値の少なくとも1つを調整することにより、前記被給電機器の受電電圧を調整することを特徴とする請求項1に記載の受電電圧制御方法。
- 前記各結合係数k12、k23、k34の値は、それぞれ前記給電コイルと前記給電共振器との間の距離、前記給電共振器と前記受電共振器との間の距離、及び、前記受電共振器と前記受電コイルとの間の距離の少なくとも1つを変化させることにより調整されることを特徴とする請求項2に記載の受電電圧制御方法。
- 前記給電共振器と前記受電共振器との間の距離、及び、前記受電共振器と前記受電コイルとの間の距離を固定した場合、
前記被給電機器の受電電圧は、
前記給電コイルと前記給電共振器との間の距離を短くするにつれて、前記給電コイルと前記給電共振器との間における前記結合係数k12の値が大きくなり、前記結合係数k12の値が大きくなるにつれて、当該被給電機器の受電電圧が小さくなる特性に基づいて調整されることを特徴とする請求項3に記載の受電電圧制御方法。 - 前記給電コイルと前記給電共振器との間の距離、及び、前記給電共振器と前記受電共振器との間の距離を固定した場合、
前記被給電機器の受電電圧は、
前記受電共振器と前記受電コイルとの間の距離を短くするにつれて、前記受電共振器と前記受電コイルとの間における前記結合係数k34の値が大きくなり、前記結合係数k34の値が大きくなるにつれて、当該被給電機器の受電電圧が大きくなる特性に基づいて調整されることを特徴とする請求項3に記載の受電電圧制御方法。 - 前記コイルL1、前記コイルL2、前記コイルL3、及び、前記コイルL4におけるインダクタンスの値の少なくとも1つを調整することにより、前記被給電機器の受電電圧を調整することを特徴とする請求項1に記載の受電電圧制御方法。
- 前記コイルL2、前記コイルL3、及び、前記コイルL4におけるインダクタンスの値を固定した場合、
前記被給電機器の受電電圧は、
前記コイルL1の値が大きくなるにつれて、前記被給電機器の受電電圧が小さくなる特性に基づいて調整されることを特徴とする請求項6に記載の受電電圧制御方法。 - 前記コイルL1、前記コイルL3、及び、前記コイルL4におけるインダクタンスの値を固定した場合、
前記被給電機器の受電電圧は、
前記コイルL2の値が大きくなるにつれて、前記被給電機器の受電電圧が小さくなる特性に基づいて調整されることを特徴とする請求項6に記載の受電電圧制御方法。 - 前記コイルL1、前記コイルL2、及び、前記コイルL4におけるインダクタンスの値を固定した場合、
前記被給電機器の受電電圧は、
前記コイルL3の値が大きくなるにつれて、前記被給電機器の受電電圧が大きくなる特性に基づいて調整されることを特徴とする請求項6に記載の受電電圧制御方法。 - 前記コイルL1、前記コイルL2、及び、前記コイルL3におけるインダクタンスの値を固定した場合、
前記被給電機器の受電電圧は、
前記コイルL4の値が大きくなるにつれて、前記被給電機器の受電電圧が大きくなる特性に基づいて調整されることを特徴とする請求項6に記載の受電電圧制御方法。 - 前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する前記複数の回路素子の各素子値からなる複数のインピーダンスの各インピーダンス、及び、複数の相互インダクタンスの各インダクタンスをパラメータとして、当該パラメータをそれぞれ変えることにより、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有するように設定し、
前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数は、前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域、又は、前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の受電電圧制御方法。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の受電電圧制御方法により調整されたことを特徴とする無線電力伝送装置。
- 無線電力伝送装置を構成する、少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備え、被給電機器が接続された受電モジュールに対して共振現象によって供給する電力の駆動周波数を、前記給電モジュール及び前記受電モジュールにおける共振周波数とはならない値で供給する無線電力伝送装置の製造方法であって、
前記給電コイルを構成する、コイルL1を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ1、
前記給電共振器を構成する、コイルL2を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ2、
前記受電共振器を構成する、コイルL3を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ3、
前記受電コイルを構成する、コイルL4を含む各回路素子が有する合計のインピーダンスをZ4、
前記被給電機器の合計の負荷インピーダンスをZL、
前記給電コイルのコイルL1と前記給電共振器のコイルL2との間の相互インダクタンスをM12、
前記給電共振器のコイルL2と前記受電共振器のコイルL3との間の相互インダクタンスをM23、
前記受電共振器のコイルL3と前記受電コイルのコイルL4との間の相互インダクタンスをM34、
前記給電コイルに入力される入力電流をI1、
とし、
前記給電コイル、前記給電共振器、前記受電共振器、及び、前記受電コイルを構成する複数の回路素子の各素子値からなる複数のインピーダンスの各インピーダンス、及び、複数の相互インダクタンスの各インダクタンスをパラメータとして、当該パラメータをそれぞれ変えることにより、下記関係式により導出される、前記受電モジュールに接続された前記被給電機器に給電する際の当該被給電機器の受電電圧VLを、調整する工程を含むことを特徴とする無線電力伝送装置の製造方法。
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