JP5622901B1 - 無線電力伝送装置及び無線電力伝送装置の供給電力制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】給電モジュールと受電モジュールとが給電可能領域にある場合とない場合とで、入力インピーダンスの位相に差ができるようにして、この位相の差を検出することにより、電力を供給するか否かを判定し、もって、給電可能領域にないときに無駄に電力が消費されるのを防ぐことができる無線電力伝送装置を提供する。【解決手段】無線電力伝送装置1は、給電モジュール2、受電モジュール3、位相検出器4と、制御機器5とを備え、電源周波数に対する伝送特性の値が、双峰性の特性を有するように設定されており、制御機器5が、位相検出器4が検出した、待機状態における入力インピーダンスZinの位相と、給電状態における入力インピーダンスZinの位相との差を利用して、給電モジュール2に電力を供給するか否かを判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、電源に接続された給電モジュールから、受電モジュールに対して共振現象を利用して電力を供給する無線電力伝送装置及び無線電力伝送装置の供給電力制御方法に関する。
近年、ノート型PC、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、携帯ゲーム機、イヤホン型音楽プレイヤー、無線式ヘッドセット、補聴器、レコーダーなど人が携帯しながら使用できる携帯型の電子機器が急速に普及してきている。そして、これらの携帯型の電子機器の多くには充電池が搭載されており、定期的な充電が必要とされる。この電子機器の充電池への充電作業を簡易にするために、給電モジュールと電子機器に搭載された受電モジュールとの間で無線による電力伝送を利用した給電技術(磁界を変化させて電力伝送を行う無線電力伝送技術)により、充電池を充電する機器が増えつつある。
無線電力伝送技術としては、コイル間の電磁誘導を利用して電力伝送を行う技術や(例えば、特許文献1参照)、給電装置(給電モジュール)及び受電装置(受電モジュール)が備える共振器(コイル)間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより電力伝送を行う技術が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
例えば、上記給電モジュール及び受電モジュールが備える共振器(コイル)間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより無線電力伝送をするときには、受電モジュールを給電モジュールに近づけて、給電モジュールから受電モジュールに対して給電できる距離(給電可能領域)になるように配置して使用する必要がある。このような使用過程において、給電モジュールと受電モジュールとが給電可能領域内にない場合、給電モジュールでは、受電モジュールが給電可能領域に近接配置されるのに備えて常に電力が供給され続け、無駄に電力が消費されてしまう問題がある(待機電力が大きくなる)。
この問題に対して、何らかの検出部(センサ等)を給電モジュール又は受電モジュールに設け、その検出部が、給電モジュールと受電モジュールとが給電可能領域内に配置されたことによる各種の変化を検出し、その検出結果をトリガーとして給電モジュールに電力供給を開始する対処法が提案されている。
例えば、特許文献3の給電システムの給電装置(給電モジュール)には、検出部(電流・電圧検出部113)が設けられ、この検出部で測定した電流値・電圧値に基づきインピーダンスを求め、このインピーダンスの変化(インピーダンスの増加量など:段落[0047]等参照)を予め設定した閾値と比較することにより、給電装置(給電モジュール)と2次側機器(受電モジュール)とが給電可能領域にあるか否かを判断する構成が記載されている。
確かに、上記のように検出部を設けて、給電モジュールと受電モジュールとが給電可能領域にあるか否かを判断すれば、給電モジュールと受電モジュールとが給電可能領域にないと判断した場合は、給電モジュールへの電力供給を止めて無駄に電力が消費されるのを防ぐことができる。
特許第4624768号公報 特開2010−239769号公報 特開2013−62895号公報
ただ、給電装置(給電モジュール)と2次側機器(受電モジュール)の条件設定によっては、給電装置(給電モジュール)と2次側機器(受電モジュール)とが給電可能領域にあるか否かを判断するインピーダンスの変化が顕著に現れない場合がある。
そこで、本発明では、給電モジュール又は受電モジュールの入力インピーダンスの位相に着目し、給電モジュールと受電モジュールとが給電可能領域にある場合とない場合とで、入力インピーダンスの位相に差ができるようにして、この位相の差を検出することにより、電力を供給するか否かを判定し、もって、給電可能領域にないときに無駄に電力が消費されるのを防ぐことができる無線電力伝送装置を提供する。
上記課題を解決するための発明の一つは、電源に接続された給電モジュールから、受電モジュールに対して共振現象を利用して電力を供給する無線電力伝送装置であって、
前記給電モジュールは、
入力インピーダンスにおける位相を検出する位相検出器と、
前記給電モジュールに供給する電力を制御する制御機器と、を備え、
前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び前記受電モジュールにおける共振周波数よりも低い電源周波数帯域、及び、前記共振周波数よりも高い電源周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように設定されており、
前記制御機器は、前記位相検出器が検出した、前記給電モジュールから前記受電モジュールに対して電力が供給されていない待機状態における入力インピーダンスの位相と、前記給電モジュールから前記受電モジュールに対して電力が供給されている給電状態における入力インピーダンスの位相との差を利用して、前記給電モジュールに電力を供給するか否かを判定することを特徴としている。
従来、給電モジュール及び受電モジュールにおける伝送特性の値を単峰性の特性を有するように設定することにより、伝送特性の値のピークが共振周波数付近に現れるように設定していた。この場合、電源周波数を共振周波数に設定して使用することにより、給電モジュールから受電モジュールへの電力伝送効率を最大化することができた。
しかし、電源周波数を共振周波数に設定していることから、待機状態における入力インピーダンスの位相と給電状態における入力インピーダンスの位相との間に差が生じない設定となる。
そこで、上記構成によって、給電モジュール及び受電モジュールにおける伝送特性の値を双峰性の特性を有するように設定することにより、伝送特性の値のピークを共振周波数ではない帯域に現れるように設定することができる。これにより、電源周波数を共振周波数ではない帯域に現れるピーク付近に設定して使用できることから、待機状態における入力インピーダンスの位相と給電状態における入力インピーダンスの位相との間に差を設けることができるようになる。そして、この位相の差を位相検出器が検出することにより、制御機器が給電モジュールに電力を供給するか否かを判定し、もって、待機状態における消費電力を低減することが可能となる。
また、本発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、給電コイル、給電共振器、受電共振器及び受電コイルを備えており、
前記給電コイルは、抵抗R及びコイルLを要素とするRL回路を備え、
前記給電共振器は、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
前記受電共振器は、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
前記受電コイルは、抵抗R及びコイルLを要素とするRL回路を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、給電モジュール及び受電モジュールに関して、給電コイル、給電共振器、受電共振器及び受電コイルを備えた構成とすることができ、給電コイル及び受電コイルを比較的簡易なRL回路で構成することができる。
また、本発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、給電コイル、給電共振器、受電共振器及び受電コイルを備えており、
前記給電コイルは、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
前記給電共振器は、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
前記受電共振器は、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
前記受電コイルは、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備えたこと、
(ただし、前記給電コイルがRLC直列回路の場合は、コイルLとコイルLとの間の結合係数k12と、コイルLとコイルLとの間の結合係数k23と、の関係が、k12≠k23の関係であること、及び、給電コイルの共振周波数f1と、給電共振器・受電共振器における共振周波数f0と、の関係が、f1≠f0の関係であることの少なくとも一方の関係を満たすことを条件とする)を特徴としている。
上記構成によれば、給電モジュール及び受電モジュールに関して、給電コイル、給電共振器、受電共振器及び受電コイルを備えた構成とすることができ、給電コイル及び受電コイルをRLC回路で構成することができる。このように給電コイル及び受電コイルをRLC回路で構成することにより、設計上変更することができる要素が増えるため設計自由度を高めることができる(給電モジュール及び受電モジュールにおける伝送特性の値を双峰性の特性を有するように設定するための可変要素が増える)。
また、本発明の一つは、電源に接続された給電モジュールから、受電モジュールに対して共振現象を利用して電力を供給する無線電力伝送装置の供給電力制御方法であって、
前記給電モジュールは、
入力インピーダンスにおける位相を検出する位相検出器と、
前記給電モジュールに供給する電力を制御する制御機器と、を備え、
前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び前記受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域、及び、前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように設定されており、
前記制御機器は、前記位相検出器が検出した、前記給電モジュールから前記受電モジュールに対して電力が供給されていない待機状態における入力インピーダンスの位相と、前記給電モジュールから前記受電モジュールに対して電力が供給されている給電状態における入力インピーダンスの位相との差を利用して、前記給電モジュールに電力を供給するか否かを判定する処理を実行することを特徴としている。
従来、給電モジュール及び受電モジュールにおける伝送特性の値を単峰性の特性を有するように設定することにより、伝送特性の値のピークが共振周波数付近に現れるように設定していた。この場合、電源周波数を共振周波数に設定して使用することにより、給電モジュールから受電モジュールへの電力伝送効率を最大化することができた。
しかし、電源周波数を共振周波数に設定していることから、待機状態における入力インピーダンスの位相と給電状態における入力インピーダンスの位相との間に差が生じない設定となる。
そこで、上記方法によって、給電モジュール及び受電モジュールにおける伝送特性の値を双峰性の特性を有するように設定することにより、伝送特性の値のピークを共振周波数ではない帯域に現れるように設定することができる。これにより、電源周波数を共振周波数ではない帯域に現れるピーク付近に設定して使用できることから、待機状態における入力インピーダンスの位相と給電状態における入力インピーダンスの位相との間に差を設けることができるようになる。そして、この位相の差を位相検出器が検出することにより、制御機器が給電モジュールに電力を供給するか否かを判定し、もって、待機状態における消費電力を低減することが可能となる。
給電モジュールと受電モジュールとが給電可能領域にある場合とない場合とで、入力インピーダンスの位相に差ができるようにして、この位相の差を検出することにより、電力を供給するか否かを判定し、もって、給電可能領域にないときに無駄に電力が消費されるのを防ぐことができる無線電力伝送装置を提供することができる。
給電モジュールを搭載した充電器、及び、受電モジュールを搭載した無線式ヘッドセットの説明図である。 無線電力伝送装置のブロック図である。 待機状態における無線電力伝送装置の説明図である。 給電状態における無線電力伝送装置を等価回路で示した説明図である。 待機状態における無線電力伝送装置を等価回路で示した説明図である。 電源周波数に対する伝送特性『S21』の関係を示した説明図である。 (A)比較例1に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinと給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの解析結果を示したグラフである。(B)比較例1に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相と給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相の解析結果を示したグラフである。 (A)実施例1に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinと給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの解析結果を示したグラフである。(B)実施例1に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相と給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相の解析結果を示したグラフである。 比較例2及び実施例2に係る無線電力伝送装置を等価回路で示した説明図である。 (A)比較例2に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinと給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの解析結果を示したグラフである。(B)比較例2に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相と給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相の解析結果を示したグラフである。 (A)実施例2に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinと給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの解析結果を示したグラフである。(B)実施例2に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相と給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相の解析結果を示したグラフである。 (A)実施例3に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinと給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの解析結果を示したグラフである。(B)実施例3に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相と給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相の解析結果を示したグラフである。 (A)実施例4に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinと給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの解析結果を示したグラフである。(B)実施例2に係る、待機状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相と給電状態における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相の解析結果を示したグラフである。 制御機器が実行する給電動作フローを説明したフローチャートである。
以下に本発明である無線電力伝送に用いる無線電力伝送装置、及び、無線電力伝送装置の電力供給方法の実施形態について説明する。
まず、本実施形態では、図1に示すように、無線電力伝送装置1として、給電モジュール2を備えた充電器101、及び、受電モジュール3を備えた無線式ヘッドセット102を例に説明する。
(無線電力伝送装置1の構成)
図1に示すように、無線電力伝送装置1は、充電器101及び無線式ヘッドセット102によって構成されている。そして、充電器101は、図2に示すように、給電コイル21及び給電共振器22を有した給電モジュール2と、位相検出器4と、制御機器5とを備えている。また、無線式ヘッドセット102は、イヤホンスピーカ部102a、受電コイル31及び受電共振器32を有した受電モジュール3と、受電された交流電力を整流化する安定回路7と、過充電を防止する充電回路8と、二次電池9(リチウムイオン二次電池等)とを備えている(なお、音響機器としての装置は省略している)。そして、給電モジュール2には、制御機器5を介して、給電モジュール2に電力を供給する交流電源6(外部の電力供給源61、発振回路62)が接続され、受電モジュール3には、安定回路7及び充電回路8を介して二次電池9が接続されている。なお、図面では、説明の都合上、安定回路7、充電回路8及び二次電池9を受電モジュール3の外に記載しているが、実際は、ソレノイド状の受電コイル31及び受電共振器32のコイル内周側に配置されている。また、本実施形態における安定回路7、充電回路8、及び、二次電池9は、図1及び図2に示すように、最終的な電力の給電先となる被給電機器10であり、被給電機器10は、受電モジュール3に接続された電力の給電先の機器全体の総称である。
また、図示しないが、充電器101は、無線式ヘッドセット102を収納するための、無線式ヘッドセット102の形状に即した収納溝が設けられており、この充電器101の収納溝に無線式ヘッドセット102を収納することにより、充電器101が備える給電モジュール2と無線式ヘッドセット102が備える受電モジュール3とが対向配置されるように無線式ヘッドセット102を位置決めすることができるようになっている。
給電コイル21は、交流電源6から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器22に供給する役割を果たす。この給電コイル21は、図4に示すように、抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路を構成している。なお、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を使用して、コイル径を15mmφに設定している。また、給電コイル21を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、給電コイル21を構成する抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、給電コイル21に流れる電流をIする。
受電コイル31は、給電共振器22から受電共振器32に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によって受電し、安定回路7及び充電回路8を介して二次電池9に供給する役割を果たす。この受電コイル31は、給電コイル21同様に、図4に示すように、抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路を構成している。なお、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を使用して、コイル径15mmφに設定している。また、受電コイル31を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、受電コイル31を構成する抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、受電コイル31に接続された被給電機器10(安定回路7、充電回路8、二次電池9)の合計のインピーダンスをZとしている。また、受電コイル31に流れる電流をIとしている。なお、被給電機器10の合計のインピーダンスをZとしているが、便宜的にRと置き換えてもよい。
給電共振器22は、図4に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。また、受電共振器32は、図4に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。そして、給電共振器22及び受電共振器32は、それぞれ共振回路となり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。ここで、磁界共鳴状態(共振現象)とは、2つ以上のコイルが共振周波数において共振することをいう。また、給電共振器22を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、給電共振器22を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、受電共振器32を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、受電共振器32を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、給電共振器22に流れる電流をIとし、受電共振器32に流れる電流をIとする。
また、給電共振器22及び受電共振器32における共振回路としてのRLC回路では、インダクタンスをL、コンデンサ容量をCとすると、(式1)によって定まるfが共振周波数となる。そして、本実施形態における給電共振器22、及び、受電共振器32の共振周波数(f0)は、1MHzとしている。
・・・(式1)
また、給電共振器22は、銅線材(絶縁被膜付)により構成したコイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、受電共振器32は、銅線材(絶縁被膜付)により構成したコイル径15mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、上記のように、給電共振器22及び受電共振器32における共振周波数は一致させている。なお、給電共振器22及び受電共振器32は、コイルを使用した共振器であれば、スパイラル型やソレノイド型などのコイルであってもよい。
また、給電コイル21と給電共振器22との間の距離をd12とし、給電共振器22と受電共振器32との間の距離をd23とし、受電共振器32と受電コイル31との間の距離をd34としている(図1参照)。
また、図4に示すように、給電コイル21のコイルLと給電共振器22のコイルLとの間の相互インダクタンスをM12、給電共振器22のコイルLと受電共振器32のコイルLとの間の相互インダクタンスをM23、受電共振器32のコイルLと受電コイル31のコイルLとの間の相互インダクタンスをM34としている。また、無線電力伝送装置1において、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk12と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk23と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk34とする。
また、無線電力伝送装置1(安定回路7、充電回路8及び二次電池9含む)の回路図を示すと図4の下図のようになる。これは、無線電力伝送装置1を構成する給電モジュール2及び受電モジュール3(安定回路7、充電回路8及び二次電池9含む)全体を一つの入力インピーダンスZinに置き換えて示したものであり、無線電力伝送装置1に印加する電圧を電圧Vin、無線電力伝送装置1に入力する電流をIinとしている。
なお、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinをより詳細に表すために、無線電力伝送装置1の構成を等価回路によって表すと図4に示すようになる。そして、図4の等価回路より、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinは、(式2)のように表記することができる。

・・・(式2)
そして、本実施形態における無線電力伝送装置1の給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31におけるインピーダンスZ、Z、Z、Z4、は、それぞれ(式3)のように表記することができる。

・・・(式3)
また、給電コイル21のRL回路のR、L、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRL回路のR、Lにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34は、設計・製造段階等で変更可能なパラメータとして設定される。
また、充電器101が備える、位相検出器4は、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinを検出し、検出した入力インピーダンスZinから、入力インピーダンスZinの位相を検出することができる。例えば、位相検出器4としては、電流検出器及び電圧検出器を用いて、それぞれ、無線電力伝送装置1に印加される電圧Vin、無線電力伝送装置1に入力される電流Iinを検出する。そして、検出した電圧Vin及び電流Iinに基づいて入力インピーダンスZinを求め(式4参照)、求めた入力インピーダンスZinから、入力インピーダンスZinの位相を検出する。

・・・(式4)
なお、無線電力伝送装置1における消費電力の削減の必要性から、位相検出器4による入力インピーダンスZinの位相の検出は、常時行うのではなく、所定の時間間隔を空けて定期的に行うのが望ましい。
制御機器5は、詳細は後述するが、位相検出器4が検出した入力インピーダンスZinの位相の変化に従い、交流電源6から給電モジュール2に電力を供給するか否かを判断する機能を有し、電力を供給しない旨の判断がなされた場合には、交流電源6から給電モジュール2への電力の供給を遮断する機能を有する。具体的には、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間に所定の閾値を設定し、その閾値を超えた場合に、給電状態から待機状態(交流電源6から給電モジュール2への電力の供給を遮断する)、又は、待機状態から給電状態(交流電源6から給電モジュール2への電力供給をする)に切り替える制御を行う。なお、制御機器5は、例えばマイクロコンピュータ・記憶装置等によって構成される。
ここで、図1及び図4に示すように、給電モジュール2から受電モジュール3に対して電力が供給されている状態を給電状態とする。この給電状態は、給電モジュール2及び受電モジュール3が備える給電共振器22と受電共振器32とが磁界共鳴状態を創出したときとも言える。また、給電状態は、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23がある程度近接配置された場合(給電可能領域)に成立する状態でもある。また、本実施形態では、無線式ヘッドセット102における充電池9に充電がなされている状態が給電状態といえる。
一方、図3及び図5に示すように、給電モジュール2から受電モジュール3に対して電力が供給されていない状態を待機状態とする。この待機状態は、給電モジュール2及び受電モジュール3が備える給電共振器22と受電共振器32とが磁界共鳴状態を創出していないときとも言える。また、待機状態は、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23が、上記磁界共鳴状態を創出しない程度の配置関係にある場合に成立する状態でもある。また、本実施形態では、無線式ヘッドセット102における充電池9に充電がなされていない状態が待機状態といえる。
例えば、給電状態における入力インピーダンスZinの位相が29°であり、待機状態における入力インピーダンスZinの位相が88°であった場合(下記実施例1参照)、その間の58°に閾値を設定しておき、位相検出器4が検出した位相値が、低い値(29°)から閾値である58°を超えて、高い値(88°)に変化した場合、制御機器5は、給電状態から待機状態に移行したと判断して、交流電源6から給電モジュール2への電力の供給を遮断する。一方、位相検出器4が検出した位相値が、高い値(88°)から閾値である58°を超えて、低い値(29°)に変化した場合、制御機器5は、待機状態から給電状態に移行したと判断して、交流電源6から給電モジュール2への電力供給を行う。
上記無線電力伝送装置1によれば、給電共振器22の共振周波数と受電共振器32の共振周波数とを一致させた場合、給電共振器22と受電共振器32との間に磁界共鳴状態を創出することができる。給電共振器22及び受電共振器32が共振した状態で磁界共鳴状態が創出されると、給電共振器22から受電共振器32に電力を磁界エネルギーとして伝送することが可能となり、制御機器5によって、交流電源6から給電モジュール2に電力を供給してもよいと判断されていれば、給電モジュール2を備えた充電器101から、受電モジュール3を備えた無線式ヘッドセット102に電力が無線伝送され、無線式ヘッドセット102内に設けられた充電池9が充電されることになる。
(待機状態における無駄な消費電力を防ぐことが必要な理由)
次に、上記待機状態、及び、給電状態の概念を踏まえて、無線電力伝送を利用した電力伝送において、待機状態における無駄な消費電力を防ぐことが必要な理由を説明する。上述したように、給電モジュール2及び受電モジュール3が備える給電共振器22と受電共振器32との間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより無線電力伝送をするときには、受電モジュール3を給電モジュール2に近づけて、給電モジュール2から受電モジュール3に対して給電できる距離(給電可能領域)になるように配置して使用する必要がある(図1及び図4参照)。このような使用過程において、給電モジュールと受電モジュールとが給電可能領域内にない場合(待機状態)、給電モジュールでは、受電モジュールが給電可能領域に近接配置される(給電状態)のに備えて常に電力が供給され続けた状態になる。
そうすると、待機状態における給電モジュール2の消費電力は無駄になってしまう。
そこで、待機状態では、交流電源6から給電モジュール2への電力の供給を遮断することが求められる。
本実施形態では、給電状態における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相との間に差が生じるように設定し、生じた位相の差を利用して、待機状態と判断された場合には、交流電源6から給電モジュール2への電力供給を遮断する構成をしている。
(入力インピーダンスZinの位相差の設定)
本実施形態では、給電状態における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相との間に差が生じる設定としては、無線電力伝送装置1に供給する電力の電源周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が、双峰性の性質を有するように設定することで実現している。なお、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有するには、給電コイル21のRL回路のR、L、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRL回路のR、Lにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34をそれぞれ調整することによって実現される。
(双峰性の性質)
ここで、伝送特性『S21』とは、ネットワークアナライザ(アジレント・テクノロジー株式会社製のE5061Bなど)を給電モジュール2及び受電モジュール3に接続して計測される信号を表しており、デシベル表示され、数値が大きいほど電力伝送効率が高いことを意味する。そして、給電モジュール2及び受電モジュール3に供給する電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』は、給電モジュール2及び受電モジュール3の間の磁界による結びつき度合い(磁界結合)の強度により、単峰性の性質を有するものと双峰性の性質を有するものに分かれる。そして、単峰性とは、電源周波数に対する伝送特性『S21』のピークが一つで、そのピークが共振周波数帯域(fo)において現れるものをいう(図6の破線51参照)。一方、双峰性とは、電源周波数に対する伝送特性『S21』のピークが二つあり、その二つのピークが共振周波数よりも低い電源周波数帯域(fL)と共振周波数よりも高い電源周波数帯域(fH)において現れるものをいう(図6の実線52参照)。更に詳細に双峰性を定義すると、上記ネットワークアナライザに給電モジュール2及び受電モジュール3を接続して計測される反射特性『S11』が二つのピークを有する状態をいう。従って、電源周波数に対する伝送特性『S21』のピークが一見して一つに見えたとしても、計測されている反射特性『S11』が二つのピークを有する場合には、双峰性の性質を有するものとする。
上記単峰性の性質を有する無線電力伝送装置1(給電モジュール2及び受電モジュール3)においては、図6の破線51に示すように、電源周波数が共振周波数fで伝送特性『S21』が最大化する(電力伝送効率が最大化する)。
一方、双峰性の性質を有する無線電力伝送装置1(給電モジュール2及び受電モジュール3)では、図6の実線52に示すように、伝送特性『S21』は、共振周波数foよりも低い電源周波数帯域(fL)と共振周波数foよりも高い電源周波数帯域(fH)において最大化する。
なお、一般的に、給電共振器22と受電共振器32との間の距離が同じであれば、双峰性における伝送特性『S21』の最大値(fL又はfHでの伝送特性『S21』の値)は、単峰性における伝送特性『S21』の最大値(fでの伝送特性『S21』の値)よりも低い値になる(図6のグラフ参照)。
例えば、伝送特性『S21』が双峰性の性質を有する場合に、共振周波数foよりも低い周波数帯域に現れるピーク(fL)付近の周波数帯域に給電モジュール2に供給する交流電力の電源周波数を設定した場合、給電共振器22及び受電共振器32が同位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが同じ向きになる。その結果、図6のグラフに示すように、電力伝送効率の最大化を目的にした一般的な無線電力伝送装置における伝送特性『S21』(破線51)には及ばないが、電源周波数を給電共振器22及び受電共振器32が有する共振周波数と一致させない場合でも、伝送特性『S21』の値を比較的高い値にすることができる(実線52)。ここで、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが同じ向きとなる共振状態を同相共振モードと呼ぶことにする。
また、上記同相共振モードでは、給電共振器22の外周側に発生する磁界と受電共振器32の外周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の外周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の外周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。そして、この磁界空間に磁界の影響を低減させたい安定回路7や充電回路8や充電池9などを収納した場合、安定回路7や充電回路8や充電池9などに対して、磁界に起因する渦電流の発生を低減・防止して、発熱による悪影響を抑制することが可能となる。
一方、例えば、伝送特性『S21』が双峰性の性質を有する場合に、共振周波数foよりも高い周波数帯域に現れるピーク(fH)付近の周波数帯域に給電モジュール2に供給する交流電力の電源周波数を設定した場合、給電共振器22及び受電共振器32が逆位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが逆向きになる。その結果、図6のグラフに示すように、電力伝送効率の最大化を目的にした一般的な無線電力伝送装置における伝送特性『S21』(破線51)には及ばないが、電源周波数を給電共振器22及び受電共振器32が有する共振周波数と一致させない場合でも、伝送特性『S21』の値を比較的高い値にすることができる(実線52)。ここで、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが逆向きとなる共振状態を逆相共振モードと呼ぶことにする。
また、上記逆相共振モードでは、給電共振器22の内周側に発生する磁界と受電共振器32の内周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の内周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の内周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の外周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。そして、この磁界空間に磁界の影響を低減させたい安定回路7や充電回路8や充電池9などを収納した場合、安定回路7や充電回路8や充電池9などに対して、磁界に起因する渦電流の発生を低減・防止して、発熱による悪影響を抑制することが可能となる。また、この逆相共振モードにより形成される磁界空間は、給電共振器22及び受電共振器32の内周側に形成されるので、この空間に安定回路7や充電回路8や充電池9などの電子部品を組み込むことにより給電モジュール2及び受電モジュール3自体のコンパクト化・設計自由度の向上が実現される。
(比較例、及び、実施例)
以下比較例、及び、実施例を示して、給電状態における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相との間に差が生じる設定とし、無線電力伝送装置1に供給する電力の電源周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が、双峰性の性質を有するように設定することが良いことを説明する。以下の比較例、実施例では、様々な設定をした給電モジュール2及び受電モジュール3を用いて、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinと給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの解析結果、及び、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相の解析結果を示す。なお、比較例及び実施例では、安定回路7、充電回路8、及び、充電池9の代わりに可変抵抗器11(R)を接続して解析している。
また、比較例1では、給電状態における、給電モジュール2及び受電モジュール3に供給する電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』が、単峰性の性質を有するもので解析している。また、比較例2及び実施例1〜4では、給電状態における、給電モジュール2及び受電モジュール3に供給する電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』が、双峰性の性質を有するもので解析している。
(比較例1)
比較例1に係る無線電力伝送装置1の給電モジュール2は、図4に示すように、給電コイル21及び給電共振器22を備えた構成をしている。一方、受電モジュール3は、受電共振器32及び受電コイル31を備えた構成をしている。そして、比較例1における無線電力伝送装置1では、R、R、R、Rの値をそれぞれ、0.5Ωに設定した。また、L、L、L、Lの値をそれぞれ、4.5μHに設定した。また、被給電機器10のRは100Ωである。また、給電共振器22、及び、受電共振器32における共振周波数は1.0MHzである。また、結合係数k12、k34は0.3であり、結合係数k23は0.03である(なお、給電状態での結合係数の値である)。また、上述したように、比較例1に係る無線電力伝送装置1は、単峰性の性質を有している。
待機状態では、図5に示すように、給電モジュール2を構成する給電コイル21及び給電共振器22における入力インピーダンスをZinとしている。また、図4に示すように、給電状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21、給電共振器22、及び、受電モジュール3を構成する受電共振器32、受電コイル31における入力インピーダンスをZinとしている。
比較例1における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図7(A)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図7(A)実線)の解析結果を図7(A)に示す。これを見ると、待機状態及び給電状態ともに、電源周波数を、共振周波数fo(1MHz:電力伝送効率を最大化する)にすることで入力インピーダンスZinが最大化することが分かる。
比較例1における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図7(B)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図7(B)実線)の解析結果を図7(B)に示す。これを見ると、無線電力伝送装置1が単峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を最大化する共振周波数foでは、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、19°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、11°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間にわずかに差が生じているが、その差が小さいため、制御機器5での判定には適さないことが分かる。なお、厳密にいえば、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間にわずかに差が生じているため、この差を検出することも可能である。しかし、その場合、位相の差が小さいため、この差を検出し判断する検出器や制御機器に高精度のものが要求されるため(誤作動防止)、無線電力伝送装置1のコストパフォーマンスの観点から適切ではないと判断している。
(実施例1)
実施例1に係る無線電力伝送装置1の給電モジュール2は、比較例1同様に、図4に示すように、給電コイル21及び給電共振器22を備えた構成をしている。また、受電モジュール3も、比較例1同様に、受電共振器32及び受電コイル31を備えた構成をしている。そして、実施例1における無線電力伝送装置1では、結合係数k23は0.3に設定している(他の設定は、比較例1と同様である)。このように、結合係数k23を0.3に設定することにより、実施例1に係る無線電力伝送装置1が、双峰性の性質を有するように設定している。
待機状態では、図5に示すように、給電モジュール2を構成する給電コイル21及び給電共振器22における入力インピーダンスをZinとしている。また、図4に示すように、給電状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21、給電共振器22、及び、受電モジュール3を構成する受電共振器32、受電コイル31における入力インピーダンスをZinとしている。
実施例1における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図8(A)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図8(A)実線)の解析結果を図8(A)に示す。これを見ると、給電状態では、同相共振モード(fL:0.88MHz)又は逆相共振モード(fH:1.19MHz)となる電源周波数でピークを有することが分かる。
実施例1における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図8(B)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図8(B)実線)の解析結果を図8(B)に示す。
これを見ると、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする同相共振モード(fL)では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、29°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、88°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は59°生じている。このため、例えば、閾値を58°に設定したとすると、この閾値(58°)と給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相(29°)との間に大きな差(29°の差)ができるので、制御機器5は、給電状態から待機状態への移行を精度よく行うことができる(位相の差が小さいと、誤検出が生じ易い、即ち、位相検出器4の精度による位相の検出値のブレ等に影響されてしまう)。同様に、この閾値(58°)と待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相(88°)との間に大きな差(30°の差)ができるので、制御機器5は、待機状態から給電状態への移行を精度よく行うことができる。
また、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差が大きいため、位相検出器4、制御機器5に使用する機器に高精度のものを必要としないため、無線電力伝送装置1のコストパフォーマンスの観点からも好ましい。
一方、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする逆相共振モード(fH)では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、26°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、87°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は61°生じている。このため、同相共振モード同様に、制御機器5は、給電状態から待機状態への移行を精度よく行うことができる。
(比較例2)
比較例2に係る無線電力伝送装置1では、給電モジュール2の給電コイル21が、図9に示すように、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路であり、受電モジュール3の受電コイル31が、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路としており、他の設定は、実施例1と同様である。また、給電コイル21の共振周波数(f1)、及び、受電コイル31における共振周波数(f4)は、1.0MHzであり、また、給電共振器22、及び、受電共振器32の共振周波数(f0)は、1.0MHzである(f1=f0)。また、結合係数k12、k23、k34は0.3に設定している(k12=k23)。また、比較例2に係る無線電力伝送装置1は、双峰性の性質を有するように設定している。
待機状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21及び給電共振器22における入力インピーダンスをZinとしている。また、図9に示すように、給電状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21、給電共振器22、及び、受電モジュール3を構成する受電共振器32、受電コイル31における入力インピーダンスをZinとしている。
比較例2における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図10(A)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図10(A)実線)の解析結果を図10(A)に示す。これを見ると、給電状態では、同相共振モード(fL:0.88MHz)又は逆相共振モード(fH:1.19MHz)となる電源周波数でピークを有することが分かる。
比較例2における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図10(B)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図10(B)実線)の解析結果を図10(B)に示す。
これを見ると、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする同相共振モード(fL)では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、0°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、0°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は生じていない。一方、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする逆相共振モード(fH)でも、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、0°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、0°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は生じていない。このように、給電モジュール2の給電コイル21を、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路にして、結合係数に関してk12=k23の関係を満たし、給電コイル21の共振周波数(f1)と、給電共振器22及び受電共振器32の共振周波数(f0)との関係が、f1=f0の関係を満たす場合、同相共振モード及び逆相共振モードでは、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間に差は生じないことが分かる。
そこで、給電モジュール2の給電コイル21を、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路にした場合でも、同相共振モード及び逆相共振モードにおいて、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間に差が生じるように設定する必要がある。その設定を以下実施例2〜4に示す。
(実施例2)
実施例2に係る無線電力伝送装置1では、比較例2と同様に、給電モジュール2の給電コイル21が、図9に示すように、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路であり、受電モジュール3の受電コイル31が、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路としている。そして、実施例2では、結合係数k12を0.2に設定し、結合係数k23、k34は0.3に設定している(k12≠k23)。また、給電コイル21の共振周波数(f1)、及び、受電コイル31における共振周波数(f4)は、1.0MHzであり、また、給電共振器22、及び、受電共振器32の共振周波数(f0)は、1.0MHzである(f1=f0)。なお、実施例2に係る無線電力伝送装置1は、比較例2同様に、双峰性の性質を有するように設定している。
待機状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21及び給電共振器22における入力インピーダンスをZinとしている。また、図9に示すように、給電状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21、給電共振器22、及び、受電モジュール3を構成する受電共振器32、受電コイル31における入力インピーダンスをZinとしている。
実施例2における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図11(A)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図11(A)実線)の解析結果を図11(A)に示す。これを見ると、給電状態では、同相共振モード(fL:0.88MHz)又は逆相共振モード(fH:1.19MHz)となる電源周波数でピークを有することが分かる。
実施例2における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図11(B)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図11(B)実線)の解析結果を図11(B)に示す。
これを見ると、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする同相共振モード(fL)では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、−33°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、−79°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は46°生じている。このため、例えば、閾値を−56°に設定したとすると、この閾値(−56°)と給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相(−33°)との間に大きな差(23°の差)ができるので、制御機器5は、給電状態から待機状態への移行を精度よく行うことができる。同様に、この閾値(−56°)と待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相(−79°)との間に大きな差(23°の差)ができるので、制御機器5は、待機状態から給電状態への移行を精度よく行うことができる。
また、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差が大きいため、位相検出器4、制御機器5に使用する機器に高精度のものを必要としないため、無線電力伝送装置1のコストパフォーマンスの観点からも好ましい。
一方、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする逆相共振モード(fH)では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、30°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、82°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は52°生じている。このため、同相共振モード同様に、制御機器5は、給電状態から待機状態への移行を精度よく行うことができる。
(実施例3)
実施例3に係る無線電力伝送装置1では、実施例2と同様に、給電モジュール2の給電コイル21が、図9に示すように、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路であり、受電モジュール3の受電コイル31が、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路としている。そして、実施例3では、結合係数k12を0.2に設定し、結合係数k23、k34は0.3に設定している(k12≠k23)。また、給電コイル21の共振周波数(f1)、及び、受電コイル31における共振周波数(f4)は、0.9MHzであり、また、給電共振器22、及び、受電共振器32の共振周波数(f0)は、1.0MHzである(f1≠f0)。なお、実施例3に係る無線電力伝送装置1は、実施例2同様に、双峰性の性質を有するように設定している。
待機状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21及び給電共振器22における入力インピーダンスをZinとしている。また、図9に示すように、給電状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21、給電共振器22、及び、受電モジュール3を構成する受電共振器32、受電コイル31における入力インピーダンスをZinとしている。
実施例3における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図12(A)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図12(A)実線)の解析結果を図12(A)に示す。これを見ると、給電状態では、同相共振モード(fL:0.88MHz)又は逆相共振モード(fH:1.19MHz)となる電源周波数でピークを有することが分かる。
実施例3における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図12(B)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図12(B)実線)の解析結果を図12(B)に示す。
これを見ると、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする同相共振モード(fL)では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、−15°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、72°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は87°生じている。このため、例えば、閾値を29°に設定したとすると、この閾値(29°)と給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相(−15°)との間に大きな差(44°の差)ができるので、制御機器5は、給電状態から待機状態への移行を精度よく行うことができる。同様に、この閾値(29°)と待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相(72°)との間に大きな差(43°の差)ができるので、制御機器5は、待機状態から給電状態への移行を精度よく行うことができる。
また、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差が大きいため、位相検出器4、制御機器5に使用する機器に高精度のものを必要としないため、無線電力伝送装置1のコストパフォーマンスの観点からも好ましい。
一方、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする逆相共振モード(fH)では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、38°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、86°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は48°生じている。このため、同相共振モード同様に、制御機器5は、給電状態から待機状態への移行を精度よく行うことができる。
(実施例4)
実施例4に係る無線電力伝送装置1では、実施例2と同様に、給電モジュール2の給電コイル21が、図9に示すように、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路であり、受電モジュール3の受電コイル31が、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路としている。そして、実施例4では、結合係数k12、k23、k34は0.3に設定している(k12=k23)。また、給電コイル21の共振周波数(f1)、及び、受電コイル31における共振周波数(f4)は、0.9MHzであり、また、給電共振器22、及び、受電共振器32の共振周波数(f0)は、1.0MHzである(f1≠f0)。なお、実施例4に係る無線電力伝送装置1は、実施例2同様に、双峰性の性質を有するように設定している。
待機状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21及び給電共振器22における入力インピーダンスをZinとしている。また、図9に示すように、給電状態では、給電モジュール2を構成する給電コイル21、給電共振器22、及び、受電モジュール3を構成する受電共振器32、受電コイル31における入力インピーダンスをZinとしている。
実施例4における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図13(A)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZin(図13(A)実線)の解析結果を図13(A)に示す。これを見ると、給電状態では、同相共振モード(fL:0.88MHz)又は逆相共振モード(fH:1.19MHz)となる電源周波数でピークを有することが分かる。
実施例4における無線電力伝送装置1に関する、待機状態(OFF)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図13(B)破線)と給電状態(ON)における電源周波数に対する入力インピーダンスZinの位相(図13(B)実線)の解析結果を図13(B)に示す。
これを見ると、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする同相共振モード(fL)では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、−13°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、81°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は94°生じている。このため、例えば、閾値を34°に設定したとすると、この閾値(34°)と給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相(−13°)との間に大きな差(47°の差)ができるので、制御機器5は、給電状態から待機状態への移行を精度よく行うことができる。同様に、この閾値(34°)と待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相(81°)との間に大きな差(47°の差)ができるので、制御機器5は、待機状態から給電状態への移行を精度よく行うことができる。
また、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差が大きいため、位相検出器4、制御機器5に使用する機器に高精度のものを必要としないため、無線電力伝送装置1のコストパフォーマンスの観点からも好ましい。
一方、無線電力伝送装置1が双峰性の性質を有する場合に電力伝送効率を高くする逆相共振モード(fH)では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、23°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、76°であった。この場合、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間の差は53°生じている。このため、同相共振モード同様に、制御機器5は、給電状態から待機状態への移行を精度よく行うことができる。
上記比較例2で説明したように、給電モジュール2の給電コイル21を、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC直列回路にして、結合係数に関してk12=k23の関係を満たし、給電コイル21の共振周波数(f1)と、給電共振器22及び受電共振器32の共振周波数(f0)との関係が、f1=f0の関係を満たす場合、同相共振モード及び逆相共振モードでは、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間に差は生じない。
しかしながら、実施例2及び実施例3で説明したように、給電コイル21をRLC直列回路とした場合でも、コイルLとコイルLとの間の結合係数k12と、コイルLとコイルLとの間の結合係数k23との関係が、k12≠k23の関係を満たせば、同相共振モード及び逆相共振モードにおいて、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間に差が生じるように設定することができることが分かる。
また、実施例3及び実施例4で説明したように、給電コイル21をRLC直列回路とした場合でも、給電コイル21の共振周波数(f1)と、給電共振器22及び受電共振器32の共振周波数(f0)との関係が、f1≠f0の関係を満たせば、同相共振モード及び逆相共振モードにおいて、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間に差が生じるように設定することができることが分かる。
なお、実施例3で説明したように、給電コイル21をRLC直列回路とした場合、k12≠k23の関係を満たし、且つ、f1≠f0の関係を満たす場合も、同相共振モード及び逆相共振モードにおいて、給電状態における入力インピーダンスZinの位相と、待機状態における入力インピーダンスZinの位相との間に差が生じるように設定することができることが分かる。
(給電のON/OFFの切替制御:給電動作フロー)
上記無線電力伝送装置1の構成等を踏まえて、無線電力伝送装置1を利用した二次電池9への給電(充電)動作について説明する(供給電力制御方法)。具体的には、無線電力伝送装置1において、主に制御機器5が実行する給電動作フロー(処理)を、図14を参照して説明する。なお、本給電動作フローでは、上述した実施例1の無線電力伝送装置1の設定(同相共振モード)で説明する。
実施例1の無線電力伝送装置1は、双峰性の性質を有し、交流電源6の電源周波数は、同相共振モード(0.88MHz)になるように設定されている。そして、実施例1における無線電力伝送装置1では、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相は、29°であり、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相は、88°である。そして、給電状態(ON)の入力インピーダンスZinの位相(29°)と、待機状態(OFF)の入力インピーダンスZinの位相(88°)との間の(58°)に閾値を設定している。
まず、制御機器5は、位相検出器4によって検出された、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相の値を検出する(S1)。具体的には、所定の時間間隔を空けて検出された無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相の値を、制御機器5内に格納する記憶装置に逐次格納していく。
次に、制御機器5は、S1で検出された、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値である58°を超えたか否かを判断する(S2)。具体的には、S1の処理で逐次格納された所定の時間間隔を空けた2点の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値58°よりも低い値側から、閾値を超えて、閾値よりも高い値側に変化した場合、又は、S1の処理で逐次格納された所定の時間間隔を空けた2点の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値58°よりも高い値側から、閾値を超えて、閾値よりも低い値側に変化した場合には、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値である58°を超えたと判断される。
そして、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値である58°を超えたと判断されない場合(S2:NO)、S1の処理に移行する。
一方、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値である58°を超えたと判断された場合(S2:YES)、制御機器5は、S1の処理で逐次格納された所定の時間間隔を空けた2点の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値58°よりも低い値側(給電状態)から、閾値を超えて、閾値よりも高い値側(待機状態)に変化したか否かを判断する(S3)。
そして、S1の処理で逐次格納された所定の時間間隔を空けた2点の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値58°よりも低い値側から、閾値を超えて、閾値よりも高い値側に変化したと判断された場合(S3:YES)、制御機器5は、給電状態から待機状態に移行したと判断して、交流電源6から給電モジュール2への電力の供給を遮断する(S4)。即ち、二次電池9に対する充電を終了させる。そして、本フローは終了される。
一方、S1の処理で逐次格納された所定の時間間隔を空けた2点の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値58°よりも低い値側から、閾値を超えて、閾値よりも高い値側に変化していないと判断された場合(S3:NO)、即ち、S1の処理で逐次格納された所定の時間間隔を空けた2点の入力インピーダンスZinの位相の値が、閾値58°よりも高い値側から、閾値を超えて、閾値よりも低い値側に変化した場合、制御機器5は、待機状態から給電状態に移行したと判断して、交流電源6から給電モジュール2へ電力供給をする(S5)。即ち、二次電池9に対する充電を開始させる。そして、本フローは終了される。
(効果)
上記構成・方法によれば、無線電力伝送装置1(給電モジュール2及び受電モジュール3)における伝送特性『S21』の値を双峰性の特性を有するように設定することにより、伝送特性の値のピークを共振周波数ではない帯域に現れるように設定することができる。これにより、電源周波数を共振周波数(f0)ではない帯域に現れるピーク付近に設定(同相共振モード、又は、逆相共振モード)して使用できることから、待機状態における入力インピーダンスZinの位相と給電状態における入力インピーダンスZinの位相との間に差を設けることができるようになる。そして、この位相の差を位相検出器4が検出することにより、制御機器5が給電モジュール2に電力を供給するか否かを判定し、もって、待機状態における消費電力を低減することが可能となる。
また、実施例1の構成によれば、給電モジュール2及び受電モジュール3に関して、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32及び受電コイル31を備えた構成とすることができ、給電コイル21及び受電コイル31を比較的簡易なRL回路で構成することができる。
また、実施例2の構成によれば、給電モジュール2及び受電モジュール3に関して、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32及び受電コイル31を備えた構成とすることができ、給電コイル21及び受電コイル31をRLC回路で構成することができる。このように給電コイル21及び受電コイル31をRLC回路で構成することにより、設計上変更することができる要素が増えるため設計自由度を高めることができる(給電モジュール2及び受電モジュール3における伝送特性『S21』の値を双峰性の特性を有するように設定するための可変要素が増える)。
(その他の実施形態)
上記の説明では、充電器101及び無線式ヘッドセット102を例示して説明したが、充電池を備えた機器であれば、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、イヤホン型音楽プレイヤー、補聴器、集音器などにも使用することができる。
また、上記では、被給電機器10に充電池9を含むものとして説明したが、これに限らず、被給電機器10に直接電力を消費しながら可動する機器を採用してもよい。
また、上記説明では、給電モジュール2及び受電モジュール3を携帯型の電子機器に搭載した場合を想定して説明したが、用途はこれら小型なものに限らず、必要電力量に合わせて仕様を変更することにより、例えば、比較的大型な電気自動車(EV)における無線充電システムや、より小型な医療用の無線式胃カメラなどにも搭載することができる。
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態・実施例に限定されず、その他の実施形態・実施例にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
1 無線電力伝送装置
2 給電モジュール
3 受電モジュール
4 位相検出器
5 制御機器
6 交流電源
7 安定回路
8 充電回路
9 充電池
10 被給電機器
21 給電コイル
22 給電共振器
31 受電コイル
32 受電共振器
101 充電器
102 無線式ヘッドセット

Claims (4)

  1. 電源に接続された給電モジュールから、受電モジュールに対して共振現象を利用して電力を供給する無線電力伝送装置であって、
    前記給電モジュールは、
    入力インピーダンスにおける位相を検出する位相検出器と、
    前記給電モジュールに供給する電力を制御する制御機器と、を備え、
    前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び前記受電モジュールにおける共振周波数よりも低い電源周波数帯域、及び、前記共振周波数よりも高い電源周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように設定されており、
    前記制御機器は、前記位相検出器が検出した、前記給電モジュールから前記受電モジュールに対して電力が供給されていない待機状態における入力インピーダンスの位相と、前記給電モジュールから前記受電モジュールに対して電力が供給されている給電状態における入力インピーダンスの位相との差を利用して、前記給電モジュールに電力を供給するか否かを判定することを特徴とする無線電力伝送装置。
  2. 前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、給電コイル、給電共振器、受電共振器及び受電コイルを備えており、
    前記給電コイルは、抵抗R及びコイルLを要素とするRL回路を備え、
    前記給電共振器は、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
    前記受電共振器は、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
    前記受電コイルは、抵抗R及びコイルLを要素とするRL回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置。
  3. 前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、給電コイル、給電共振器、受電共振器及び受電コイルを備えており、
    前記給電コイルは、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
    前記給電共振器は、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
    前記受電共振器は、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備え、
    前記受電コイルは、抵抗R、コイルL及びコンデンサCを要素とするRLC回路を備えたこと、
    (ただし、前記給電コイルがRLC直列回路の場合は、コイルLとコイルLとの間の結合係数k12と、コイルLとコイルLとの間の結合係数k23と、の関係が、k12≠k23の関係であること、及び、給電コイルの共振周波数f1と、給電共振器・受電共振器における共振周波数f0と、の関係が、f1≠f0の関係であることの少なくとも一方の関係を満たすことを条件とする)を特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置。
  4. 電源に接続された給電モジュールから、受電モジュールに対して共振現象を利用して電力を供給する無線電力伝送装置の供給電力制御方法であって、
    前記給電モジュールは、
    入力インピーダンスにおける位相を検出する位相検出器と、
    前記給電モジュールに供給する電力を制御する制御機器と、を備え、
    前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び前記受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域、及び、前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有する双峰性の特性を有するように設定されており、
    前記制御機器は、前記位相検出器が検出した、前記給電モジュールから前記受電モジュールに対して電力が供給されていない待機状態における入力インピーダンスの位相と、前記給電モジュールから前記受電モジュールに対して電力が供給されている給電状態における入力インピーダンスの位相との差を利用して、前記給電モジュールに電力を供給するか否かを判定する処理を実行することを特徴とする無線電力伝送装置の供給電力制御方法。
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