JP2014201460A - 鉄鋼スラグの表面改質方法及びスラグ混合物の表面改質方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄鋼スラグを含むスラグ混合物からのアルカリ溶出を十分に抑制することができるようにする。
【解決手段】本発明の鉄鋼スラグの表面改質方法は、鉄鋼スラグの炭酸化を図る炭酸化工程において、鉄鋼スラグの水分量は、0.1質量%以上で且つ0.85×Ln(CO2ガス濃度%)+3.7で求められる上限値以下となる範囲とすると共に、0.93/CO2ガス濃度%で求められる時間以上保持することにより、鉄鋼スラグの表面を改質する。また、本発明のスラグ混合物の表面改質方法においても、炭酸化工程において、スラグ混合物の水分量は、0.1質量%以上で且つ0.85×Ln(CO2ガス濃度%)+3.7で求められる上限値以下となる範囲とすると共に、0.93/CO2ガス濃度%で求められる時間以上保持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、鉄鋼スラグ又は及び鉄鋼スラグを含むスラグ混合物を海洋環境修復材として用いるための鉄鋼スラグの表面改質方法及びスラグ混合物の表面改質方法に関する。
近年、海洋では、「海砂採取後の深掘り部による貧酸素海域」や「海藻類の減少による磯焼け」により悪化した環境の修復が望まれており、深掘り部の「埋め戻し材」や「藻場造成」等の材料として、製銑工程や製鋼工程で発生した鉄鋼スラグの利用が期待されている。鉄鋼スラグは、既に路盤材等の陸上利用が進められているが、海洋環境修復材としてスラグを使用する場合、海水浸漬時のpH上昇と白濁生成を抑制し、環境に無害な状態とする必要がある。
鉄鋼スラグには、特開2011−016710号公報に示されているように、成分として生石灰などの溶け残りであるf−CaOやこのf−CaOの水和反応で形成されたCa(OH)を含んでいる。f−CaOやCa(OH)は海水などの水分と接触すると、溶解しアルカリ化する。また、海水中にアルカリが溶出してしまうとpH9.5以上でMg(OH)の白色沈殿が生じて、環境影響が懸念される。このようなことから、鉄鋼スラグを、海洋で利用するためにはアルカリ溶出を抑制する処理が必要である。炭酸化処理によってアルカリ溶出を抑制する技術として特許文献1に示すものがある。
特許文献1では、コンクリート混練物を型枠内で養生し、脱型した後、さらに相対湿度95〜100%の条件下で1週間以上湿空養生している。また、特許文献1では、コンクリート混練物を型枠内で養生し、脱型した後、さらに相対湿度95〜100%、かつ炭酸ガス濃度0.05〜5%の条件下で湿空養生している。
特許文献2には、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、及びフマル酸の不飽和カルボン酸、並びに、これらの不飽和カルボン酸の、塩、酸ハライド、及び酸無水物からなる化合物群から選ばれた1種又は2種以上の化合物を繰返し単位として有するビニル重合体、ビーライト、並びにセメントを含む結合材を含有し、かつ、セメントを含む結合材及びビーライトからなる無機成分粉末中のビーライト含有量が40%以上である炭酸化硬化体用セメント組成物に対して、炭酸化処理を行うことが開示されている。
特開2000−281467号公報 特開2004−18298号公報
特許文献1及び2では、炭酸化処理を行っているものの、一定条件の雰囲気で且つ、比較的多い水分量で処理しているものであり、雰囲気における炭酸ガス濃度に応じた水分量や処理時間を規定していない。そのため、これらの技術を用いて炭酸化処理を行った場合、高濃度(例えば、20%以上)の炭酸ガスを使用する必要があったり、処理に長時間(1週間以上)かかることがあり、大気雰囲気下ではさらに膨大な時間を要することがあった。
また、特許文献1及び2の技術を鉄鋼スラグや鉄鋼スラグを含むスラグ混合物に用いた場合、供給した水分量(付着水分量)が過剰の場合、スラグ表面での炭酸化反応がなかなか起こらず、水中で炭酸化反応が進行するため、炭酸化反応によってアルカリ溶出の抑制をするためには、高濃度の炭酸ガスが必要であったり、長時間の処理が必要である。
即ち、これらの技術を用いても鉄鋼スラグや鉄鋼スラグを含むスラグ混合物に対して適正な炭酸化処理を付与することができなかった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、二酸化炭素濃度が低い環境下でも炭酸化層を、鉄鋼スラグや鉄鋼スラグを含むスラグ混合物に早期に形成することができる鉄鋼
スラグの表面改質方法及びスラグ混合物の表面改質方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明の鉄鋼スラグの表面改質方法は、鉄鋼スラグの炭酸化を図る炭酸化工程において、前記鉄鋼スラグの水分量は、0.1質量%以上で且つ式(1)で求められる上限値以下となる範囲とすると共に、式(2)で求められる時間以上保持することにより、前記鉄鋼スラグの表面を改質することを特徴とする。
本発明のスラグ混合物の表面改質方法は、鉄鋼スラグの炭酸化を図る炭酸化工程において、前記スラグ混合物の水分量は、0.1質量%以上で且つ式(1)で求められる上限値以下となる範囲とすると共に、式(2)で求められる時間以上保持することにより、前記スラグ混合物の表面を改質することを特徴とする。
本発明によれば、二酸化炭素濃度が低い環境下でも炭酸化層を、鉄鋼スラグや鉄鋼スラグを含むスラグ混合物に早期に形成することができる。これにより、鉄鋼スラグや鉄鋼スラグを含む混合物を、海洋環境に無害なスラグにすることができる。
鉄鋼スラグ(又はスラグ混合物)の表面を改質する手順を示した図である。
以下、本発明に係るスラグ混合物の表面改質方法について、図をもとに説明する。
製鉄所では、一般的に、高炉で出銑した溶銑に対して脱硫処理及び脱珪処理などの溶銑予備処理を行い、溶銑予備処理の終了後には脱りん処理や脱炭処理を行っている。溶銑などを溶鋼に精錬する様々な精錬処理では、副生成物である鉄鋼スラグが生成される。鉄鋼スラグは、例えば、脱炭スラグ、溶銑脱燐スラグ、溶銑脱硫スラグ、溶銑脱珪スラグ、取鍋精錬スラグ、電気炉鉄鋼スラグなどである。鉄鋼スラグには精錬処理によってある程度の差はあるものの、酸化カルシウム(CaO)、二酸化珪素、酸化アルミニウム、鉄などが含まれている。この鉄鋼スラグは、精錬処理後に外部に排滓して様々な用途に用いられるが、精錬処理後の鉄鋼スラグ中には、f−CaOやCa(OH)が含まれている。
各精錬処理後に排滓した鉄鋼スラグに対して、何ら処理もせずにそのまま海洋に使用すると、鉄鋼スラグ中に含まれるf−CaOやCa(OH)が海水などの水分と反応[CaO+HO→Ca2++2OH、Ca(OH)→Ca2++2OH]により、海水がアルカリ化してしまい、海洋環境に影響を与える可能性がある。
本発明では、鉄鋼スラグ、或いは、鉄鋼スラグを含むスラグ混合物を、海洋環境修復材などとして使用できるように、鉄鋼スラグ、スラグ混合物の改質を行うこととしている。
図1に示すように、前処理工程にて、排滓した鉄鋼スラグ1(又はスラグ混合物)を前処理工程にて水分を供給・乾燥等の処理を行う。次に、炭酸化工程にて、鉄鋼スラグ1(又はスラグ混合物)に対して、炭酸ガス(COガス)が含まれる雰囲気下で処理を行い
、鉄鋼スラグ1(又はスラグ混合物)を改質する。
なお、スラグ混合物とは、鉄鋼スラグを一材料として構成したものであればよく、鉄鋼スラグと他の骨材やバインダーとを合わせて塊成化した材料であっても、鉄鋼スラグを土砂等と混合した材料であってもよい。また、排滓後の鉄鋼スラグに対して蒸気エージング処理を行ってCaOをCa(OH)に変質させてもよい。
以下、鉄鋼スラグ、或いは、スラグ混合物の表面改質方法について詳しく説明する。
鉄鋼スラグの表面改質方法では、鉄鋼スラグに含まれているf−CaOやCa(OH)を利用して、鉄鋼スラグの表面をコーティングし、このコーティングによって鉄鋼スラグからのアルカリ溶出を抑制することとしている。
同様に、スラグ混合物の表面改質方法でも、スラグ混合物中にある鉄鋼スラグに含まれているf−CaOやCa(OH)を利用して、スラグ混合物の表面をコーティングし、このコーティングによってスラグ混合物からのアルカリ溶出を抑制することとしている。
鉄鋼スラグと、スラグ混合物との違いは、鉄鋼スラグを100%としているか、鉄鋼スラグを1つの材料としてスラグ混合物としているかの違いであり、炭酸化処理は、鉄鋼スラグでもスラグ混合物でも同じである。以下、鉄鋼スラグを例にとり、それぞれの表面改質方法について説明する。
炭酸化処理を行う(炭酸化工程)にあたっては、鉄鋼スラグに水分を付与(供給)することにより、鉄鋼スラグの表面全体を濡れている状態にする必要がある。例えば、炭酸化処理の前に行う前処理工程において、スラグパンなどに排滓した精錬処理後の鉄鋼スラグに対して、水を噴霧し、鉄鋼スラグの表面全体を濡らす。この前処理工程において、鉄鋼スラグに水分を付与するにあたって、その水分量は、鉄鋼スラグに対して0.1質量%以上であればよく、好ましくは、2質量%以上がよい。鉄鋼スラグに付与する水分量を10質量%以上にしたとしても、水分が鉄鋼スラグに付着しないため、水分量の上限値は10質量%とする。また、鉄鋼スラグに過剰な水分を付与すると、反応を阻害する虞があるため、水分量の上限値を5質量%とすることが好ましい。
炭酸化工程において、鉄鋼スラグ中にf−CaOやCa(OH)が含まれるため、水膜にCaイオンやCOイオンが溶け込み、炭酸化反応が進み、鉄鋼スラグの表面に炭酸カルシウムが形成される。ここで、炭酸カルシウム形成の反応(炭酸化反応)は、水分量と炭酸ガス濃度が影響する。
発明者は、様々な角度から実験等により、水分量、炭酸ガス濃度、炭酸カルシウムを生成する炭酸化反応との関係について検証を行った。その結果、本発明では、炭酸化工程において、鉄鋼スラグの水分量の上限値は、式(1)で求められる以下とする必要があることを見出した。
水分量が式(1)で求められる水分量を超えてしまうと、鉄鋼スラグの表面において、アルカリ溶出抑制に寄与しない部分での炭酸化反応が進むだけで、アルカリ溶出抑制に寄与する部分での炭酸化反応が進行しない。即ち、水分量が式(1)を超えてしまった場合、鉄鋼スラグの表面ではなく付与された水分中での炭酸化カルシウムが進むことになり、鉄鋼スラグに水分を付与したとしても、鉄鋼スラグの表面において、アルカリ溶出抑制に寄与する炭酸カルシウムの形成が進行しない。一方、鉄鋼スラグの水分量が0.1質量%未満である場合、炭酸化反応の反応速度が著しく低下してしまうため、水分量の下限値は0.1質量%以上とすることが必要である。
したがって、炭酸化工程においては、鉄鋼スラグの水分量は、0.1質量%以上で且つ式(1)で求められる上限値以下とする必要がある。
炭酸化工程において、炭酸化反応は炭酸ガス濃度に相関すことから、当該炭酸化工程では、鉄鋼スラグの水分量を上述した範囲[0.1質量%以上、式(1)の値以下]を維持する保持時間を式(2)で求められる以上としている。以下、説明の便宜上、鉄鋼スラグの水分量を[0.1質量%以上、式(1)の値以下]に保持する状態ことを水分保持状態
ということがある。保持時間の単位は、1時間[hour]である。
水分保持状態[0.1質量%以上、式(1)の値以下]を、式(2)で求められる保持時間以上維持することができれば、鉄鋼スラグの表面に、アルカリ溶出抑制をするための炭酸カルシウム層を形成することができる。
さて、炭酸化工程において、鉄鋼スラグを取り囲む雰囲気における炭酸ガス濃度(CO濃度)は、大気の炭酸ガス濃度(約0.04%)よりも高めた方がよい。炭酸ガス濃度を大気の炭酸ガス濃度以上にすることにより、アルカリ溶出を抑制するために必要な緻密な炭酸カルシウム層が鉄鋼スラグの表面に形成され易く、炭酸カルシウム層の厚みが厚くなり易い。加えて、炭酸イオンの供給量が上昇するため、炭酸化反応は速やか進行し、短時間で処理することができる。ここで、鉄鋼スラグを囲む雰囲気下において、炭酸ガス濃度は0.05%以上がよく、好ましくは0.08%以上がよい。炭酸ガス濃度が1%を超えた場合、炭酸ガス濃度による反応促進効果が飽和するため、炭酸ガス濃度の上限値は1%とする。なお、鉄鋼スラグを取り囲む雰囲気における炭酸ガス濃度の調整は、例えば、鉄鋼スラグをスラグパンに入れて、スラグパンの周りの雰囲気を炭酸ガスを吹き付けることにより行っても良いし、炭酸ガスの雰囲気を調整する容器内に鉄鋼スラグを入れて容器内の炭酸ガス濃度を調整してもよい。
上述した炭酸化工程は、分割して行ってもよい。即ち、炭酸化工程において、鉄鋼スラグの水分量を「0.1質量%以上式(1)の値以下」に保持した後、水分量が0.1質量%未満となったときに、水分を付与することにより、炭酸化工程の水分量を再び「0.1質量%以上式(1)の値以下」に保持するといったように、繰り返し水分を付与する。繰り返し水分を付与することにより、炭酸化工程における水分量を「0.1質量%以上式(1)の値以下」にしたそれぞれの時間の合計を上述した保持時間以上とする。当然の如く、炭酸化工程を一度に行っても良い。
なお、炭酸化工程において、乾燥温度、乾燥湿度は特に限定されないが、乾燥温度は0℃未満では氷結する恐れがあり、80℃以上では乾燥が速すぎて、水分がすぐに無くなり、繰り返し処理が必要なため、0℃〜80℃でよく、好ましくは3〜70℃、より好ましくは5〜60℃が良い。また、乾燥湿度は10%RH未満に制御することは、コストがかかり工業的に用いることが難しく、90%RH以上では、炭酸化反応が進行する水分量範囲に到達するまでに非常に時間がかかる(調整が難しい)。そのため、乾燥湿度は10%RH〜90%RHでよく、好ましくは15〜85%RH、より好ましくは20〜80%RHが良い。また、乾燥温度、乾燥湿度は、常に一定に制御する必要はなく、変動させても良い。
以上、本発明によれば、炭酸化工程において、鉄鋼スラグの水分量を水分保持状態で維持すると共に、その水分保持状態の保持時間を式(2)で求められる時間以上としている。なお、上述した炭酸化工程では、鉄鋼スラグの表面改質方法について説明したが、当該炭酸化工程で説明した「鉄鋼スラグ」を「スラグ混合物」に置き換えることにより、スラグ混合物の表面改質方法となる。
表1は、本発明の方法で行った例と、本発明とは異なる方法で行った例とをまとめたものである。
炭酸化処理を行う前に、粒度が10〜60mmとなるサイズで分級した鉄鋼スラグを120℃で5時間乾燥させた。そして、乾燥させた鉄鋼スラグに対して炭酸化処理を行うこととした。
表1のNo.1は、鉄鋼スラグを乾燥させただけの未処理のスラグである(炭酸化処理を行っていないスラグ)。鉄鋼スラグを保持した温度は30℃とした。No.2〜9は、水分量を一定値に保持する炭酸化処理を行った。No10〜12は、炭酸化処理における鉄鋼スラグの水分量を変化させた。このうち、No.10では、水分量変化を3回繰り返し、炭酸化反応が進行する水分量範囲[水分保持状態]で維持した合計時間を記録した。また、No11,12では、炭酸化処理における鉄鋼スラグの水分量が一旦変化したものの変化後の水分量を保持し、炭酸化反応が進行する水分量範囲[水分保持状態]で維持した保持時間を記録した。
No.1〜12に示した条件で炭酸化処理を行った後、300gの鉄鋼スラグを、当該鉄鋼スラグの5倍重量の人工海水(初期pH8.2)に静かに沈めて、3時間後に緩やかに撹拌し、人工海水のpHを測定するアルカリ溶出評価試験を行った。アルカリ溶出試験では、pH≧9.0であるときは不可「××」、8.8≦pH<9.0であるときは不良「×」、8.6≦pH<8.8であるときはやや不良「△」、8.5≦pH<8.6であるときは良好「○」、pH<8.5であるときは最良「◎」として、評価を行った。
表1に示すように、No1では、未処理の鉄鋼スラグであったため、不可「××」となった。また、No.2及びNo.4では、式(1)の上限値を超える水分量であったため、不可「××」又は不良「×」となった。
No.3及びNo.5では、炭酸化処理において、水分量を水分保持状態としているものの、保持時間が短かったため不良「×」又はやや不良「△」となった。
一方、No.6〜12では、鉄鋼スラグの水分量を水分保持状態[0.1質量%以上、式(1)の値以下]で維持し、その水分保持状態を式(2)で求められる保持時間以上としているため、良好「○」、最良「◎」となった。即ち、鉄鋼スラグを海洋環境に無害なスラグにすることができた。なお、鉄鋼スラグの代わりにスラグ混合物であっても同様の効果を奏することができた。
今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する領域を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
1 鉄鋼スラグ(又はスラグ混合物)

Claims (2)

  1. 鉄鋼スラグの炭酸化を図る炭酸化工程において、前記鉄鋼スラグの水分量は、0.1質量%以上で且つ式(1)で求められる上限値以下となる範囲とすると共に、式(2)で求められる時間以上保持することにより、前記鉄鋼スラグの表面を改質することを特徴とする鉄鋼スラグの表面改質方法。
  2. 鉄鋼スラグを含有するスラグ混合物の炭酸化を図る炭酸化工程において、前記スラグ混合物の水分量は、0.1質量%以上で且つ式(1)で求められる上限値以下となる範囲とすると共に、式(2)で求められる時間以上保持することにより、前記スラグ混合物の表面を改質することを特徴とするスラグ混合物の表面改質方法。
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