JP2007284268A - 粉状スラグの造粒方法及び造粒スラグ - Google Patents

粉状スラグの造粒方法及び造粒スラグ Download PDF

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Abstract

【課題】製鉄所等の鉄鋼製造プロセスで発生するスラグのうち、特に微粉スラグを含む粉体状スラグを主原料とするスラグを迅速に造粒する。
【解決手段】粉状のスラグに、自由水が存在し始める水分値未満で、かつ該水分値よりも5質量%少ない値以上の範囲となるように添加する水分量を調整し、機械的な攪拌を付与しつつ、ドライアイスを供給することを特徴とするスラグの造粒方法。
【選択図】図5

Description

本発明は製鉄所等の鉄鋼製造プロセスで発生するスラグのうち、特に微粉スラグ等の粉体状スラグを主原料とするスラグの造粒方法およびその造粒スラグに関するものである。
製鉄所などで転炉、予備処理炉或いは二次精錬炉といった製鋼精錬炉から発生する所謂製鋼スラグは、有効利用を図るために粒度を調整した上で、道路用路盤材や骨材などの土木工事用材料として利用されている。しかし、これらのスラグの中には、冷却時に生成するカルシウムシリケートと称される鉱物相の変態に伴う膨張現象、あるいは精錬処理中に完全に溶融しきれない未滓化とも称されるCaO成分などを始めとする水和性成分(遊離CaOや遊離MgO)が水分と接触して水酸化物に変化する水和反応に伴う膨張現象等によって、粉化と称する細かな粉状に崩壊する性質を持つものがあり、このような微粉状のスラグは、たとえば路盤材等といった用途にはほとんど利用できていない。
また、製鋼スラグの多くは前述の遊離CaOを含んでおり、これらが水に溶出することに起因するpHの上昇や、同じく海水に溶出してpHが増加し、海水中のMg(OH)が析出してくることに起因する白濁現象を生じさせることから、路盤材や骨材、石材といった土木工事用材料として利用拡大を図る際の阻害要因の一つにもなっている。
このような粉状の製鋼スラグを有効に利用する処理方法として、具体的に農業用の肥料を製造するために、微粉状のスラグ原料にセメントや水ガラスといったバインダー用材料と適量の水を添加して、例えばペレタイザーといった造粒機で錠剤のような状態に加工する方法が広く取られている。
しかしながら、単純にスラグにバインダーと水を添加した造粒スラグは、依然として遊離CaOないしは水和生成物であるCa(OH)が、可溶性のアルカリ溶出源として存在するためpH問題に対しては何ら解決に至らない。そこで、この製鋼スラグの有するpH問題を解決するための処理方法のひとつとして、古くから炭酸化処理が検討されてきた。
中でも粉状スラグを含む製鋼スラグの炭酸化処理による路盤材およびその製造方法として、例えば、特許文献1に開示された方法が示されている。
特許文献1に記載されている技術は、粉粒状または粗粒状のスラグを主原料とする路盤材であって、スラグを炭酸化反応で生成させたCaCOまたはCaCOとMgCOをバインダーとして固結させ、塊状化したことを特徴とし、その製法は、粉粒状または粗粒上のスラグによる積み山または任意の空間内での充填層を形成させ、これを炭酸ガス存在下で炭酸化反応を生じさせることによりスラグを固結させ、スラグが塊状化した石材とし、これを破砕処理して所定の路盤材粒度とするものである。
さらに非特許文献1には、特許文献1に記載された類似の方法を用いて1m角の大型ブロックを実際に製作した例が紹介されている。
また、本発明者らは、製鋼スラグの炭酸化反応速度に影響を及ぼす添加水分量や雰囲気の相対湿度や温度といった各種要因の分離に関する研究室レベルでの実験や机上検討を経て、さらに工業的にこの炭酸化による製鋼スラグの安定化処理を迅速に行うための現場での実機レベルにおける実験を重ね、先に特許文献2に示す発明を出願するに至った。
特許文献2に記載されている技術は、製鋼スラグの安定化処理方法は、大気雰囲気下、加圧雰囲気下または水蒸気雰囲気下でエージング処理を施された製鋼スラグに、自由水が存在し始める水分値未満で、かつ該水分値よりも10質量%少ない値以上の範囲となるように添加する水分量を調整した後に、炭酸ガスを含有し相対湿度75〜100%のガスを流すことによって、スラグ粒同士を固結させることなく、従来よりもはるかに短時間に、常温下で安価に大量に炭酸化による安定化処理を行うものである。
特開平11−21153号公報 特開2005−97076号公報 日本鉄鋼協会の講演論文集、CAMP-ISIJ、vol.12、p-828(1999)
しかし、上記の従来技術においては、以下のような問題点がある。
特許文献1に記載されている方法においては、17mm以下の粉粒状および/または粗粒状のスラグに炭酸ガスを流して炭酸化反応で生成するCaCOまたはCaCOとMgCOをバインダーとしてスラグを固結させ塊状化させるものであり、スラグの粒度が小さいためにスラグ内部まで炭酸化がなされスラグ内部には遊離CaOやCa(OH)が殆ど残存しないという画期的な方法であるが、その実施例によれば7×10×1.5mに山積みしたスラグ(約200t)に炭酸ガス含有ガスを5日間もの長い間流しつづけなければならない。また、目的とする粒度調整の路盤材を得るために、このように固結させたものから石材を切り出し、さらに破砕処理後に篩い分けを行なわなければならないという複雑な工程を必要とする。
また、非特許文献1には、特許文献1に記載された類似の方法を用いて1m角の大型ブロックを実際に製作した例が紹介されているが、これによれば1m角の型枠にスラグを充填した後に、底部から炭酸ガスを吹き込み、完全に反応を行なわせるために12日間保持したとあり、このような大型ブロックを多数、成形するには、打設後、2日程度で型枠から脱型できる通常のコンクリートブロックに比較して、それなりの型枠数の確保や、個々にガス配管を設置する必要があり、生産性は必ずしも高いとは言えない。
一方で、特許文献2に記載されている方法は、スラグ粒同士を固結させることなく迅速に炭酸化させるものであり、処理後のスラグは擬似的に粒子体化しているがその結合は比較的弱く、微粉状スラグはせいぜい径の大きなスラグ粒の表面に付着している程度で、そもそも粉状スラグとしての性状には大きな変化はない。
本発明者らは、特許文献2に基づき、この迅速な製鋼スラグ安定化処理の生産性を高めるため種々の技術改良を検討し、製鋼スラグをキルンやミキサーといった攪拌容器に入れ、当該容器内にドライアイスを供給した上で、ゆっくりと攪拌を与えてドライアイスとスラグが自由に動き回る動的処理方式によって、なお一層の処理時間の短縮が可能な方法に関する知見が得られた。
この中で、上記ミキサーを用いた処理方法において、微粉を含む粉状の製鋼スラグのみを用いて処理を行なった際に、ある添加水分量の範囲において、炭酸化処理の進行と同時に炭酸化したスラグ粒同士が凝集し、ミキサーの回転数や処理時間によって、任意の大きさに造粒できるという新たな発見を経て、以下の発明にて従来の課題が解決される知見を得た。
第1の発明に係るスラグの造粒方法は、粉状のスラグに、自由水が存在し始める水分値未満で、かつ該水分値よりも5質量%少ない値以上の範囲となるように添加する水分量を調整し、機械的な攪拌を付与しつつ、ドライアイスを供給することを特徴としている。
第2の発明に係るスラグの造粒方法は、第1の発明において、添加水分量を調整し、ドライアイスを供給する際のスラグを含む周辺の当該処理雰囲気中の相対湿度が70〜100%となるように、前記水分量やドライアイスの供給量を制御することを特徴としている。
第3の発明に係るスラグの造粒方法は、第1または第2の発明において、添加水分量を調整し、ドライアイスを供給する際のスラグを含む周辺の当該処理雰囲気中の温度が、常温以上、80℃以下となるように前記水分量やドライアイスの供給量を制御することを特徴としている。
第4の発明にかかるスラグの造粒方法は、第1〜第3の何れかの発明において、スラグに添加する水分量、攪拌力、攪拌時間、ドライアイスの供給量、当該雰囲気の相対湿度の1種または2種以上を制御することにより、処理後スラグの粒度分布を制御することを特徴としている。
第5の発明に係るスラグの造粒方法は、第1〜第4の何れかの発明において、粒径が8mm以下の製鋼スラグを主原料とすることを特徴としている。
第6の発明に係るスラグの造粒方法は、第1〜第5の何れかの発明において、粒径が8mm以下の建設廃土や浚渫土砂、発電所や焼却炉のフライアッシュ、各種ダストといった、他の産業副生物を配合することを特徴としている。
第7の発明に係るスラグの造粒方法は、第1〜第6の何れかの発明において、 機械的な攪拌方法として、自走可能な攪拌装置を利用することを特徴としている。
第8の発明に係る土木工事用造粒スラグは、粉状スラグを主原料とし、遊離CaO及びCa(OH)が合計で0.9質量%以下で、かつ一軸圧縮強度が1.2N/mm以上である粒からなることを特徴としている。
本発明によれば、そもそも粉状で路盤材といった利用がほとんど不可能であり、かつ水や海水と反応してそのpHを高め、海水の場合には白濁を生じさせることから、有効利用がなかなか図れなかった粉状の製鋼スラグを、従来よりもはるかに短時間に、常温下で安価に大量に造粒することが可能である。
この造粒処理に用いるドライアイスとしては工場等から排出しているガス中の炭酸ガスから製造したものを用いることができるために、このガス中のCOの大気への放散を抑制できるといった地球環境的な副次効果もある。
この造粒されたスラグは、従来の炭酸化処理されたスラグと全く同様に、遊離CaOや遊離MgOに起因する膨張・崩壊や粉化もなく、あるいは遊離CaOやCa(OH)が溶出して地下水のような水のpHや海水のpHを上昇させる問題を生じさせることもなく、各種骨材や路盤材の一部、天然砂の代替原料としての利用が可能になる。
以下、本発明を詳細に説明する。
発明者らは既に、先に特許文献2で示した発明において、製鋼スラグからの遊離CaOやCa(OH)の水や海水への溶出を、炭酸化処理によって抑制する効率的な安定化処理方法に関して、その炭酸化の速度に及ぼす、(1)スラグへの添加水分量の影響(最適な水分範囲)、(2)ドライアイスを供給する条件(相対湿度やドライアイスの大きさ)、(3)ドライアイスを供給する量、(4)処理を行う際の温度、など種々の因子の影響について詳細な研究開発を通じて有益な知見を得てきた。このように蓄積してきた知見に基づき、現時点では利用用途が限られている粉状製鋼スラグの炭酸化速度を高めるために、粒径8mm以下の粉状の製鋼スラグを1kg程度用いて、炭酸化処理の速度に及ぼす機械攪拌の影響についての実験を行った。
まず始めに、粉状製鋼スラグに添加する水分量の影響を調査した。製鋼スラグに任意量の水を添加した後に簡易のミキサーに入れて、該ミキサー容器の簡単にシールを施した自由空間内にドライアイスを初期に充填後、一定量(19.6kg/hr・tonスラグ)を補充しながら、攪拌を付与してスラグが雰囲気内を強制的に動く条件下で炭酸化処理を開始し、反応に伴うスラグの質量変化から炭酸化率を観察した。ここで炭酸化率は以下の式で算出した。
炭酸化率(%)
=増加質量/{元のスラグ質量×(%f−CaO)×0.788}×100
図1は、添加する水分を0〜20質量%に変化させた場合の質量変化からみた炭酸化率の経時変化を示したものであるが、この図から、水を添加しないとほとんど変化は生じず、水を添加すると炭酸化が円滑に始まり、添加水量の増加に伴い炭酸化の速度も増加していくものの、ある一定の添加水量を超えると炭酸化の速度が著しく減少することが確認された。図2は、この図1の結果に基づき、添加水分量に対して、任意時間後の炭酸化率を示したものであるが、同図からも、炭酸化の促進には、ある最適な添加水分の量(本スラグ条件例の場合には10質量%程度)が存在することを知見した。
なぜこのように最適な添加水分量が存在するのかを明らかとするため、水を添加した状態のスラグを観察したところ、添加水分量が10質量%以下の場合はスラグを握っても湿り気がないこと、また添加水分量が約15質量%を超える場合は、スラグの表面が湿潤し明らかにスラグ間に水が存在していることがわかった。
粉末に水を添加していくと、しばらくの間は粉分が水を吸収し、粉体工学的にこの状態の水は拘束水と称される。添加水量がある程度以上になると、もはや粉末が水を吸収しきれずに粉末のまわりに存在する状態となり、この状態の水は自由水と称される。この自由水が存在すると、粉体群がペースト状の流動性を有する状態となる。セメント、コンクリートや流し込みの不定形耐火物においては、これらの施工にこの自由水が関与する流動性が重要なため、これを定量的に把握する指標として「フロー値」(JIS R2521 耐火物用アルミナセメントの物理試験方法またはJIS R5201 セメントの物理試験方法)、ないしは「スランプ値」(JIS A1101 コンクリートのスランプ試験方法)といった測定方法が基準化されている。
そこで、このJIS R2521 耐火物用アルミナセメントの物理試験方法に基づいて、今回のスラグに水を添加した場合のフロー値を測定したところ、図3に示すように添加水分量が14質量%以上でスラグの集合体が流動性を示し、自由水が存在する領域が明らかとなった。すなわち、この自由水が存在する領域では、スラグの集合体は湿潤して泥のような状態のため、攪拌を行ってもドライアイスとの接触は水で邪魔されてしまい炭酸化速度が遅くなるものと推定された。
従来技術の特許文献1に記載されている方法でも、添加水分の重要性や最適水分量が示されているが、この従来技術によればスラグの粒子同士を固結させて強固な塊の状態とするために、「吸水率(JIS A1109またはA1110で規定される細骨材または粗骨材の吸水率)以上の任意の量の水分を加える」との記載されており、これでは明らかにスラグ粒間に自由水が存在する状態となってしまい、炭酸化処理効率が低下してしまう。
続いてこの炭酸化処理の速度に及ぼす添加水分の影響をより細かく把握するために、添加水分量を8質量%から14質量%の間で細かく振って、同様の条件で攪拌を付与しながら実験を行ったところ、攪拌後30分程度を経過した頃から、粉状スラグ同士が凝集して粒状になること、また添加水分量の増加ないしは処理時間の経過とともにその粒径が大きくなり、いわゆる造粒現象が生じていることが確認された。図4は、このような造粒を伴う場合の、添加水分量の違いによる炭酸化率の経時変化を示したものであるが、炭酸化反応は初期の30分程度はほぼ同様に進行した後、造粒が観察され始めるとそれに伴う反応界面積の減少によるものと推定されるが、水分が多いほど少しずつではあるが遅くなってくることもわかった。しかしながら、図1に示した添加水分量が多すぎる場合の炭酸化挙動とは明らかに異なり、造粒後もスラグ粒間には微小な空隙が存在するために、反応が持続的に進行することは明らかである。
図5には、この造粒処理時の任意時間に採取した造粒スラグについて、乾燥後にその粒度分布を測定し、重量累積率で50%に相当する径を平均径とみなした場合の、平均径の経時変化を示すが、この図から添加水分が増えるほど、また処理時間が経過するほど、スラグ粒が凝集して造粒が進むことは明らかであり、言い換えれば、必要な平均径に容易に制御が可能であることがわかる。
このように造粒されたスラグの粒を取り出して細かく観察したところ、処理の直後は炭酸化されたスラグ微粉同士が凝集した、所謂転動造粒された状態でありさほどの強度はないものの、これをしばらく空気中に放置・養生すると、乾燥に伴いあたかもセメント反応が生じたように強度が発現し、強固なスラグ粒になることも確認された。
このような考察から、スラグ内部の微小な空隙や外表面が湿り気を帯びる程度の拘束水として存在する添加水分の範囲で高位の炭酸化速度が維持しながら、同時に粉状スラグの効率的な造粒処理が行えるものと考えられ、今回の実験結果から、自由水が存在し始める水分値未満で、かつ該水分値よりも5質量%少ない値以上の範囲に、添加水量を調整することが有効であることが判明した。すなわち、自由水が存在し始める水分値以上となるように添加水分量を調整すると炭酸化も造粒も処理効率が低下し、自由水が存在し始める水分値よりも5質量%超少ない範囲に添加水分量を調整しても造粒の処理効率が低下することから、上記の範囲に規定する。
以上のことから、前記(1)に係る発明は、粉状のスラグに、自由水が存在し始める水分値未満で、かつ該水分値よりも5質量%少ない値以上の範囲となるように添加する水分量を調整し、機械的な攪拌を付与しつつ、ドライアイスを供給することと規定した。
2番目に、この造粒に適した量の水を添加した状態で、機械的な攪拌を付与しながらドライアイスを供給して処理を行う際の、容器内雰囲気中の相対湿度の影響に関する調査を行った。
図6は、水分添加量10%や攪拌条件を同一とし、該ミキサー容器の簡単にシールを施した自由空間内にドライアイスを初期に充填後、攪拌を付与しながら処理を開始しつつ、供給するドライアイスの供給量を変化させた場合の炭酸化挙動を示したものである。図中にはプロットした各データの横にその時に測定した容器内雰囲気の相対湿度の結果を添え字で示しているが、ドライアイスの供給速度が低いほど、徐々に雰囲気内の相対湿度が低下し、相対湿度が低くなると炭酸化挙動が遅くなることがわかった。図7には、ドライアイス(19.6kg/hr・tonスラグを1とした)の量についての任意時間後の炭酸化率を示したが、この図から、まず全く追加のドライアイスがない場合は初期にのみ反応が進行し、同時に雰囲気の相対湿度が低下してしまい、その後は炭酸化がほとんど進行しないために、結果的に炭酸化率が著しく低いことがわかる。次にドライアイスを任意の量で供給すると、供給量の増加に伴い雰囲気の相対湿度もある範囲に維持されて炭酸化反応が持続的に継続し、炭酸化率も増加し、ある流量以上になると処理中の雰囲気の相対湿度を常時ほぼ100%に維持できるため、ほぼ同様の高い炭酸化率となることを知見した。
この原因としては、このスラグの炭酸化反応が発熱反応のため、初期に急速に炭酸化が進行するとスラグの温度が上がり、局所的にスラグ内ならびに雰囲気中の水分が蒸発してしまうことが伺われた。よって、個々のスラグ粒の炭酸化反応ならびに造粒処理を継続的に進行させる点からも、処理中雰囲気の相対湿度は70%以上に規定する。好ましくは、粉体の乾燥理論に基づき、部分的に乾燥したスラグへの水分の供給の観点からも相対湿度は高いほうが良く、90%以上であることが好適である。ドライアイスは温度が極めて低いため、炭酸ガス含有ガスに比べ有利である。
以上の考察から、前記(2)に係る発明は、前記(1)の発明において、添加水分量を調整し、前記水分量やドライアイスの供給量を制御することとした。
この造粒処理に使用するドライアイスとしては、実験室的には市販のドライアイスを用いたが、実際に現場での処理については、例えば製鉄所内の各種工場から排出されている排ガスから製造したドライアイスを用いることが効率的である。代表的な排ガスとしては、石灰を焼成するキルン工場の排ガス(CO濃度として約20体積%)や加熱炉排ガス(CO濃度約7体積%)や発電工場排ガス(CO濃度約15体積%)等が挙げられる。
供給するドライアイスが大きいと、比表面積が小さくなり、当然のことながら炭酸化速度は低下するが、同等量のものを粉砕し、粒状にすると炭酸化に用いられる効率は高くなることが実験からも確認できており、炭酸化処理時間が短縮することにつながる。
3番目に、この造粒に適した量の水を添加した状態で、機械的な攪拌を付与しながら処理を行う際の、供給するドライアイスならびに容器内に雰囲気温度の影響に関する調査を行った。
従来技術の特許文献1に記載されている方法において、「炭酸ガス含有スラグは常温でよいが、ガスが常温よりも高温であればそれだけ反応性が高まるため有利である。」との記述がなされている。
しかしながら、発明者らは、そもそもスラグを含む周辺の温度が高くなることが炭酸化反応そのものにどのように影響するかについて、特許文献2の発明にて、常温(20℃)以上に温度を高めても、温度が高くなるほど炭酸化の速度が低下することを知見し、この原因として、まず第1に炭酸化反応は前述のように発熱反応であるため熱力学的観点からは低温の方が有利と考えられること、第2に、スラグに含まれる水への炭酸ガスの溶解量への影響として、この水への炭酸ガス(イオン)溶解度も低温の方が大きく温度の上昇に伴い指数的に減少するため、反応に伴って減少する水への炭酸イオンの溶解速度は低温のほうが速いことなどを解明してきた。
図8には、水分添加量10%や攪拌条件を同一とし、該ミキサー容器の簡単にシールを施した自由空間内に初期に充填するため、ならびにその後に一定量のドライアイスを供給し、雰囲気温度を変化させ、攪拌を付与しながら処理を行った場合の炭酸化挙動を示す。
この図からも、処理時に供給する雰囲気温度が高いほど、任意時間後の炭酸化率は低下し、同時に温度の上昇に伴い容器内の雰囲気の相対湿度が低下するためスラグも乾燥気味となって造粒挙動が不安定になることも確認した。
よって、造粒処理中のスラグを含む容器内雰囲気の温度を測定し、この温度を常温以上80℃以下、水への炭酸ガスの溶解度の観点からいえば好ましくは60℃以下、望ましくは40℃以下となるように、ドライアイスの量や添加水分量を制御することが現実的であり、温度上昇を抑制する意味でもドライアイスを用いることは好ましい。
ここで、常温とは地域によって、また四季を通じて変化するものであるが、基本的には、北部で氷点下10℃以上、南部で40℃以下である。
以上の結果から、上記(3)に係る発明は、前記(1)または(2)の発明において、添加水分量を調整し、ドライアイスを供給する際のスラグを含む周辺の当該処理雰囲気中の温度が、常温以上、80℃以下となるように前記水分量やドライアイスの供給量を制御することとした。
スラグを処理する容器内の雰囲気温度は熱電対、ないしは市販の温度センサー等によって測定することができる。
処理容器内雰囲気の温度が常温未満になった場合にはドライアイスの量を増加し、ないしは追加の水分を添加するように制御することが好ましい。
以上に述べてきたことから、実際に現場で大量に粉状スラグの造粒処理を行う場合には、ペレタイザーやキルンと称される容器自身が回転する装置、あるいは一般的にミキサーと称される容器は固定されており内部にエンペラーと称される攪拌用の羽根を配置した装置等を用い、粒度分布に応じて自由水が存在し始める水分値未満で、かつ該水分値よりも5質量%少ない値以上の範囲の中で最適範囲に添加水量を調整した粉状スラグを充填した上で、容器内のスラグを含む周辺の雰囲気の温度や相対湿度等を測定しながら、攪拌力(回転量)、攪拌時間、ドライアイスの量、前記ガスの相対湿度の1種又は2種以上を操作することで、容器内雰囲気の温度を常温以上80℃以下と制御することが好ましい。
また、これに代えまたはこれに加え、自由水が存在し始める水分値未満でかつ該水分値よりも5質量%少ない値以上の範囲となるように、スラグへの水の添加量を調整すること、ドライアイスの量を増減すること、当該雰囲気の相対湿度を75〜100%の範囲に制御することの1種又は2種以上を行いながら、攪拌装置の回転量など攪拌力を制御しながら、スラグ粒が任意の時間内に所望の造粒状態となるように処理を施すことが理想的である。
すなわち、処理開始直後から定期的に容器内の雰囲気温度を測定し、雰囲気の温度が高くなりすぎるようであれば、ドライアイスの量や相対湿度の1種又は2種を制御し、必要に応じてはこれらに代え又はこれらと共に、スラグ粒間に自由水が存在し始める水分値以上にならない範囲でスラグへ例えば霧状の水分を散布する等といった手段をも講じながら、粉状スラグの粒同士は固結させることのないようにすることで従来よりも短い時間にスラグを炭酸化処理させながら、同時に造粒処理を施すことができる。
ここで、特許文献1に記載の従来技術では、自由水が存在する状態でスラグを炭酸化させることでスラグの外周部に生成するCaCOまたはCaCOとMgCOがバインダーとなってスラグ粒同士を固結させてきたわけだが、本発明では自由水を存在させない状態で粉状スラグを炭酸化させることからスラグの外周部にはバインダーとなるべきCaCOまたはCaCOやMgCOは生成せず、但し、外部からの機械的なエネルギーによって炭酸化した粉状スラグ同士が凝集することで、上記の通り、任意の粒度分布に造粒できるわけである。
以上のように、前記(4)に係る発明は、前記(1)〜(3)の発明において、スラグに添加する水分量、攪拌力、攪拌時間、ドライアイスの供給量、前記雰囲気の相対湿度の1種または2種以上を制御することにより、処理後の粉状スラグの粒度分布を制御することを特徴とする。
本発明は、先にも述べたように道路用や土工用材料としてそのままでは利用がし辛い鉄鋼製造プロセスで発生する粉状スラグを主原料とするものであり、そのようなスラグとしては、高炉系の徐冷スラグや水砕スラグ、製鋼系の溶銑予備処理や転炉、二次精錬、鋳造工程から発生する脱炭スラグ・脱りんスラグ・脱硫スラグ・脱珪スラグ・造塊スラグ、また電気炉スラグや特殊工程ながら鉱石還元スラグといった各種が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、またこれらのスラグを2種以上混合したものも用いることができる。
これらのスラグの中で粉状のスラグとしては、現実的には、冷却時に生成するカルシウムシリケートと称される鉱物相の変態に伴う膨張現象、あるいは水和性成分(遊離CaOや遊離MgO)が水和する際に伴う膨張現象等によって粉化したものや、スラグ中に含まれる地金と称される金属分を除去するための破砕処理工程で発生する微粉化したものが主に考えられる。特に後者の場合には、地金を除去分離するために場合によっては篩を用いて分級する必要があるが、その際にスラグが濡れていると目詰まり等を起こして分級効率が低下するため、その大きさとしては篩下粒度として8mm以下が好ましい(前記(5)にかかる発明)。
さらに本発明は、特許文献1に記載されている炭酸化処理に伴いスラグ粒子間に発生するCaCOやMgCOをバインダーとする塊成方法ではなく、個々に炭酸化処理されたスラグ粒が凝集・固化した造粒方法であることから、原料として粉状スラグ以外にも、例えば各種建設廃土や浚渫土砂、発電所や焼却炉のフライアッシュ、各種ダストといった、近年その有効利用のために各種プロセスの開発が行なわれている他の産業副生物を配合しても全く問題のない造粒スラグが製造可能である。但し、主原料たるスラグ粒同士の凝集性の点から、これら配合可能な他の副生物も大きさは、スラグと同様に篩下で8mm以下が好ましい(前記(6)にかかる発明)。
また、本発明を大量の材料に対して処理を行う方法として先に、ペレタイザーやキルンと称される装置や、あるいは内部にエンペラーと称される攪拌用の羽根を配置したミキサーと称される装置といった特定の場所に固定配置された設備を用いると述べたが、発明者らはその攪拌容器の一つとして、広くコンクリートの輸送容器として知られるミキサー車が利用できないかと考え実車を用いた実験を行ったところ、何ら問題なく造粒が可能なことを確認した。この方法によれば、前述した本発明に利用可能なドライアイスとして製鉄所内の各種工場から排出されている排ガスからドライアイスを製造する場所まで材料を充填したミキサー車を移動させてすぐに処理することができ、本発明を適用できる対象範囲が格段に拡大するばかりか、処理終了後にそのまま材料を必要な場所まで養生を続けながら輸送することもでき、固定式の設備に比べて容器を機動的に配置でき、製造費用面からも効果が大きい(前記(7)にかかる発明)。
このようにして、炭酸化と同時に造粒されたスラグ粒を樹脂に埋め込み・研磨を行い、断面を分析・観察したところ、もともとが小さなスラグ粒の集合体であることもあり、所謂遊離のCaO又はCa(OH)はほとんど検知できず、ほとんど全面に炭素が分布して炭酸カルシウムとして安定化していることが確認できた。これはまさにスラグ内部に浸透した水を介して炭酸化反応が進んだ結果であり、このような状態まで遊離CaOもしくはCa(OH)が炭酸カルシウムに変化していれば、造粒後の遊離CaO及びCa(OH)の合計は0.9質量%以下になっており、このようなスラグであれば、水もしくは海水に相当な量を投入してもpHの上昇や白濁の抑制が十分に可能であることを確認できた。
また、この造粒された種々の径のスラグ粒を3日間、大気雰囲気下に放置・養生した後に、JIS A5015 道路用鉄鋼スラグ 附属書3に記載の「鉄鋼スラグの一軸圧縮試験方法」に基づきこの強度を測定したところ、上層路盤材用水硬性粒度調整鉄鋼スラグに求められる1.2N/mm(1.2MPa)以上の値が得られ、一般の土工用材料として用いられる同径の天然砂や砕石と同等の強度を有していることも確認できた(前記(8)にかかる発明)。
さらに、処理前のスラグ粒と造粒されたスラグ粒について1mm以下の粒径分布(質量累積率)を測定した一例を図9に示すが、この図から粒径75μm以下のスラグ微粉の比率が大幅に減少していることも確認された。これら粒径75μm以下の微粉末は、一般に各種土木工事用の骨材等として用いられる際に、その量がある一定限度を超えるとコンクリートの単位水量の増加や乾燥時の収縮の増加などにつながり有害なことから、例えばJIS A5308 レディーミクストコンクリート等にてその量が規定されているが、本発明による造粒処理によればこれら微粉末の影響を緩和することが可能である。また造粒後のスラグ粒の輸送・荷役工程における粉塵の抑制や、さらには天然砂の代替として水中に投入した際に、SSと称される長時間懸濁する微粉末分が少ないために比較的、速やかに濁度が回復するなどといった副次的な利点をも有する。
(実施例)
水和性石灰(f−CaOすなわち遊離CaOとCa(OH)の合計)を5.0質量%含む表1に示す成分からなり、表2に示す粒度分布を有する最大粒径8mm以下の粉状の製鋼スラグを準備し、約4トンずつに小分けしたのち、容器体積約10mのコンクリートミキサー車に配置した。ここで一部の実施例では、この粉状製鋼スラグに同じく最大粒径8mm以下の建設発生土ないしは製鉄所で発生するダストを適量、配合した。なお、スラグ中水和性石灰の量は化学分析法(エチレングリコール抽出−原子吸光光度法)により分析した。
Figure 2007284268
Figure 2007284268
次に、当該スラグについて、JIS R2521 耐火物用アルミナセメントの物理試験方法により自由水が0質量%となる水分値を測定したところ14%という数値が得られたため、事前にスラグに含まれている吸水量を測定した上で 不足する水分を添加して、表3に示す水準に水の添加量を調整した。
Figure 2007284268
こうして準備の整った粉状製鋼スラグを入れたミキサーの内部に、ドライアイスをミキサーの入口から導入し、容器内部に設置した温度・湿度計を見ながら相対湿度が100%になるまでドライアイスを充填した。その後、同じく表3に示す条件でミキサー回転速度や回転時間、ドライアイスの量を規定して造粒処理を開始した。
本発明例1、2においては容器内の雰囲気温度を制御せずに所定量のドライアイスを供給するだけの安定化処理を行ったが、本発明例3〜8においては容器内雰囲気温度や相対湿度が設定範囲に極力、一定となるようにドライアイスの量、雰囲気中の相対湿度ないしはスラグへの追加水分の何れか1つ以上を制御しながら処理を行った。
いずれの例においても、処理開始から任意の時間に、スラグ粒を1kg程度採取してその造粒状況を観察した後に、篩を用いてその粒度分布を測定し、累積重量百分率から50%に相当する平均径を求めた。
また、処理後、3日間放置して自然乾燥させたスラグを粉砕後、エチレングリコール抽出−原子吸光光度法によって水和性石灰(f−CaOすなわち遊離CaOとCa(OH)の合計)の量を分析するとともに、一部の測定可能なスラグについては、JIS A5015 道路用鉄鋼スラグ 附属書3に記載の「鉄鋼スラグの一軸圧縮試験方法」に基き、その圧縮強度を測定した。
試験結果を表4に示す。
Figure 2007284268
本発明例である実施例1〜8は何れも3時間以内に、炭酸化処理と同時に、 任意の粒度分布の造粒スラグを得ることができた。また、いずれも遊離CaO及びCa(OH)の合計は0.9質量%以下となっていることが確認された。
特に、実施例3〜8の様に、雰囲気の相対湿度を75%以上、ないしは雰囲気温度を40℃以下に制御することにより、遊離CaO及びCa(OH)の合計を、さらに0.7質量%以下に低減することができた。
一方、本発明の範囲を外れる、もともとのスラグ最大粒径が大きい比較例1や容器内の相対湿度が低い比較例2は、造粒がほとんど進まなかった。また、水の添加量が非常に少ない比較例3は炭酸化も造粒もほとんど進行せず、水添加量が7%程度の比較例4では、炭酸化は進むものの造粒はさほどなされなかった。
スラグへの水の添加量が15%程度と多少多めの比較例5は、3時間後にはほとんど炭酸化しなかったため、その後も処理を継続したところ、所要の炭酸化状態となるまで20時間もの長時間を要し、この間にも造粒は全く進まなかった。この処理後のスラグを平坦な場所に排出し放置したところ、数日後には強固な岩盤状に固化した結果、圧縮強度が20MPaを示し、粒度分布が必要な路盤材や、天然砂の代替材料として使用するためには破砕工程を必要とするものしか得られなかった。また、水の添加量が24%とさらに多い比較例6では、いつまでも泥状の状態で炭酸化は全く進行せず、数日放置しても結果的に固化もしなかった。
添加水分を変化させた場合の炭酸化の挙動を示す図である。 本発明による添加水分量と任意時間後の炭酸化率の関係を示す図である。 フロー値測定による自由水が存在する領域を示す図である。 本発明におけるより詳細な添加水分量と任意時間後の炭酸化率の関係を示す図である。 本発明における添加水分量を変化させた場合の造粒挙動を示す図である。 ドライアイスの量を変化させた場合の炭酸化の挙動ならびに容器内雰囲気の相対湿度の変化を示す図である。 ドライアイスを用いた任意時間後の炭酸化率ならびに容器内雰囲気の相対湿度の関係を示す図である。 雰囲気温度を変化させた場合の炭酸化の挙動を示す図である。 造粒処理前後の1mm以下の粉分スラグの粒度分布を示す図である。

Claims (8)

  1. 粉状のスラグに、自由水が存在し始める水分値未満で、かつ該水分値よりも5質量%少ない値以上の範囲となるように添加する水分量を調整し、機械的な攪拌を付与しつつ、ドライアイスを供給することを特徴とするスラグの造粒方法。
  2. 添加水分量を調整し、ドライアイスを供給する際の粉状スラグを含む周辺の当該処理雰囲気中の相対湿度が70〜100%となるように、前記水分量やドライアイスの供給量を制御することを特徴とする請求項1記載のスラグの造粒方法。
  3. 添加水分量を調整し、ドライアイスを供給する際のスラグを含む周辺の当該処理雰囲気中の温度が、常温以上、80℃以下となるように前記水分量やドライアイスの供給量を制御することを特徴とする請求項1または2記載のスラグの造粒方法。
  4. スラグに添加する水分量、攪拌力、攪拌時間、ドライアイスの供給量、当該処理雰囲気の相対湿度の1種または2種以上を制御することにより、処理後スラグの粒度分布を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のスラグの造粒方法。
  5. 粒径が8mm以下のスラグを主原料とすることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のスラグの造粒方法。
  6. 粒径が8mm以下の建設廃土や浚渫土砂、発電所や焼却炉のフライアッシュ、各種ダストといった、他の産業副生物を配合することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のスラグの造粒方法。
  7. 機械的な攪拌方法として、自走可能な攪拌装置を利用することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のスラグの造粒方法。
  8. 粉状スラグを主原料とし、遊離CaO及びCa(OH)が合計で0.9質量%以下で、かつ一軸圧縮強度が1.2N/mm以上である粒からなることを特徴とする土木工事用向けの造粒スラグ。
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JP2009281842A (ja) * 2008-05-22 2009-12-03 Jfe Steel Corp 路盤用材料を選別するための膨張性評価方法
JP2010013315A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Sumitomo Metal Ind Ltd 鉄鋼スラグを使用する土木用材の製造方法
JP2014201460A (ja) * 2013-04-02 2014-10-27 株式会社神戸製鋼所 鉄鋼スラグの表面改質方法及びスラグ混合物の表面改質方法
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