JP2014197963A - 回転電機用のステータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1においては、固定子コアにおける複数のティースに、矩形断面の平角導体を曲げ加工して形成された複数の台形コイルを挿入するモータ固定子の製造装置が開示されている。この製造装置は、台形コイルを斜め変形状態に規制するコイル形状規制部材を有している。そして、コイル形状規制部材によって巻きひねりを防止した状態で、台形コイルをティースに挿入している。
なお、上記特許文献1の製造装置においては、渡り線が形成されていない台形コイルをステータコアへ配置することが示されているだけである。
各相の上記コイルは、角線導体を複数回巻回して形成されたコイル本体と、該コイル本体の一端において上記ステータコアの軸方向一方側に引き出される一端部と、上記コイル本体の他端において上記ステータコアの軸方向一方側に引き出される他端部とを有しており、
各相の上記コイルにおける上記一端部は、他相の上記コイルの上記コイル本体に対する上記ステータコアの軸方向外方を跨いで、同相の上記コイルにおける上記他端部に合わさるよう、上記ステータコアの軸方向に対して直交する方向に引き出されており、
複数相の上記コイルを、上記ステータコアの周方向一方側に回って上記ティースの1つずつに順番に配置するに当たり、各相の上記コイルにおける上記一端部を、上記ステータコアの軸方向一方側から、又は上記ステータコアの軸方向に直交する方向から、上記ティースに1つ前に配置された他相の上記コイルにおける上記一端部と上記他端部との間に配置して、同相の上記コイルにおける上記他端部に合わせることを特徴とする回転電機用のステータの製造方法にある(請求項1)。
本製造方法においては、複数相のコイルを、ステータコアの周方向一方側に回ってティースの1つずつに順番に配置する。このとき、ステータコアに対して、最初に配置されるコイルと最後に配置されるコイルとを除く、少なくともいずれかのコイルは、次のようにティースに配置する。すなわち、この少なくともいずれかのコイルについては、その一端部を、ステータコアの軸方向一方側から、又はステータコアの軸方向に直交する方向(径方向及び周方向)から、ティースに1つ前に配置された他相のコイルにおける一端部と他端部との間に配置して、ティースに配置する。このとき、各相のコイルにおける一端部と、ティースに1つ前に配置された他相のコイルにおける一端部とは、ステータコアの径方向視において重なる位置に配置される。
なお、ティースに配置された各相のコイルは、その一端部が、同相のコイルにおける他端部に合わさる。そして、溶接等によって、同相のコイルにおける一端部と他端部とが接合される。この接合は、ティースに各相のコイルを配置するごとに行うことができ、ティースに全てのコイルを配置した後に行うこともできる。また、この接合は、ティースにコイルを配置した後の適宜タイミングで行うこともできる。また、コイルをティースに配置することの意味は、コイルをティース間のスロットに配置することの意味と同じである。
上記回転電機用のステータの製造方法において、各相の上記コイルにおける上記一端部は、コイルの巻き始め部分及び巻き終わり部分のいずれか一方から延びるリード部とすることができる。また、各相の上記コイルにおける上記他端部は、コイルの巻き始め部分及び巻き終わり部分の他方から延びるバスバー部とすることができる。
また、上記ティースに1つ前に配置された他相の上記コイルにおける上記一端部と上記他端部との間に配置する、各相の上記コイルにおける上記一端部の部位は、その先端部とすることができ、先端部から基端部までのいずれかの部位とすることもできる。
また、上記回転電機用のステータの製造方法は、上記ステータコアに最後に配置されるコイルを除く全てのコイルに適用することができる。また、この製造方法は、上記ステータコアに最後に配置されるコイルを除くいずれかのコイルにのみ適用することもできる。
この場合には、各相のコイルをティースに配置する際に、この各相のコイルがティースに干渉することを容易に避けることができる。また、ティース間のスロットにおいて角線導体が占める体積の割合を増やすことができる。
この場合には、各相のコイルにおける一端部が、ステータコアの軸方向端面の外方に引き出される量をできるだけ小さくして、各相のコイルをステータコアのティースに容易に配置することができる。
この場合には、3相のコイルをステータコアに配置して、3相回転電機用のステータを容易に製造することができる。
本例の回転電機用のステータ1の製造方法においては、図1、図2に示すごとく、ステータコア2における複数のティース21のそれぞれに複数相のコイル3を1つずつ配置して、回転電機用のステータ1を製造する。
各相のコイル3は、角線導体301を複数回巻回して形成されたコイル本体31と、コイル本体31の一端においてステータコア2の軸方向一方側L1に引き出された一端部32と、コイル本体31の他端においてステータコア2の軸方向一方側L1に引き出された他端部33とを有している。各相のコイル3における一端部32は、同相のコイル3における他端部33に合わさるよう、他相のコイル3のコイル本体31に対するステータコア2の軸方向Lの外方を跨ぐ状態で、ステータコア2の軸方向Lに対して直交する方向に引き出されている。
図1、図2に示すごとく、本例のステータ1は、U相、V相、W相の3相のコイル3U,3V,3Wを、ステータコア2における複数のティース21に同じ配置順序で複数回繰り返し配置して形成されている。各相のコイル3は、一端部32と他端部33とによって互いに接合され、U相、V相、W相の連コイルを形成している。また、各相の連コイルはスター結線されており、各相の連コイルにおける一端部32には、各相のコイル3の一端部32が互いに接合された中性点34が形成され、各相の連コイルにおける他端部33には、外部に接続されるリード部35が形成されている。
本例の各相のコイル3は、角線導体301を複数回巻回して形成されたコイル本体31から、一端部32及び他端部33を引き出して形成された集中巻コイルである。図3〜図5に示すごとく、各相のコイル3は、ティース21の周方向両側に位置するスロット22に配置されるように、ティース21の外周に1つずつ単独で装着される。
本例の各相のコイル3における一端部32は、コイル本体31の巻き始め部分及び巻き終わり部分のいずれか一方から延びるリード部である。また、本例の各相のコイル3における他端部33は、コイル本体31の巻き始め部分及び巻き終わり部分の他方から延びるバスバー部である。
各相のコイル3は、ステータコア2との絶縁を行う樹脂であるインシュレータ4の外周に配置される。インシュレータ4は、その外周にコイル本体31を保持し、ティース21に対して装着される。
以下の説明において、コイル3A,3B,3C,3D,3E,3a,3b,3cは、いずれも各相のコイル3について便宜的につけた符号である。
本例においては、まず、図3に示すごとく、ステータコア2に最後に配置されるコイル3Eを保持するためのインシュレータ4を、ティース21に装着しておく。そして、インシュレータ4の外周に保持された3相のコイル3A,3B,3C,3Dを、ステータコア2の周方向一方側C1に回ってティース21の1つずつに順番に配置する(図2参照)。
次いで、図5に示すごとく、ステータコア2に対して3番目に配置されるコイル3Cは、その一端部32を、既にステータコア2に配置された2番目のコイル3Bにおける一端部32と他端部33との間を通過させて、ティース21に配置する。
まず、図6に示すごとく、回り配置コイル3Dの一端部32の先端部321が、ステータコア2のティース21に1つ前に配置されたコイル3aの一端部32と他端部33との間に配置されるように、この回り配置コイル3Dをステータコア2の内周側に配置する。
本例の回り配置コイル3Dは、その一端部32の先端部32が、ステータコア2の軸方向Lに直交する方向(径方向及び周方向)から、ステータコア2のティース21に1つ前に配置されたコイル3aの一端部32と他端部33との間、及びステータコア2のティース21に2つ前に配置されたコイル3bの一端部32と他端部33との間に順次配置される。
そして、図10に示すごとく、回り配置コイル3Dの一端部32が、ステータコア2のティース21に3つ前に配置された同相のコイル3の他端部33に対して、径方向外側から合わさる。
また、ステータコア2においては、互いに合わさった、同相の各コイル3の一端部32と他端部33、中性点34を形成する各一端部32、リード部35を形成する各他端部33について、溶接を行って接合することができる。
また、この場合には、回り配置コイル3Dは、ステータコア2のティース21に対する軸方向一方側L1にずれた位置に配置して、この位置のままティース21に近づける。その後、この回り配置コイル3Dは、ステータコア2の軸方向他方側に移動させて、ステータコア2のティース21に正対する軸方向位置にすることができる。
2 ステータコア
21 スロット
22 ティース
3 コイル
301 角線導体
31 コイル本体
32 一端部
33 他端部
Claims (4)
- ステータコアにおける複数のティースのそれぞれに複数相のコイルを1つずつ配置して、回転電機用のステータを製造する方法であって、
各相の上記コイルは、角線導体を複数回巻回して形成されたコイル本体と、該コイル本体の一端において上記ステータコアの軸方向一方側に引き出される一端部と、上記コイル本体の他端において上記ステータコアの軸方向一方側に引き出される他端部とを有しており、
各相の上記コイルにおける上記一端部は、他相の上記コイルの上記コイル本体に対する上記ステータコアの軸方向外方を跨いで、同相の上記コイルにおける上記他端部に合わさるよう、上記ステータコアの軸方向に対して直交する方向に引き出されており、
複数相の上記コイルを、上記ステータコアの周方向一方側に回って上記ティースの1つずつに順番に配置するに当たり、各相の上記コイルにおける上記一端部を、上記ステータコアの軸方向一方側から、又は上記ステータコアの軸方向に直交する方向から、上記ティースに1つ前に配置された他相の上記コイルにおける上記一端部と上記他端部との間に配置して、同相の上記コイルにおける上記他端部に合わせることを特徴とする回転電機用のステータの製造方法。 - 請求項1に記載の回転電機用のステータの製造方法において、上記ティースに1つ前に配置された他相の上記コイルにおける上記一端部と上記他端部との間に配置する各相の上記コイルは、上記一端部が引き出された側に位置する、上記コイル本体の上記角線導体の部分から先に、上記ティースに配置することを特徴とする回転電機用のステータの製造方法。
- 請求項1又は2に記載の回転電機用のステータの製造方法において、上記ティースに1つ前に配置された他相の上記コイルにおける上記一端部と上記他端部との間に配置する、各相の上記コイルにおける上記一端部は、同相の上記コイルにおける上記他端部に対する径方向外側から該他端部に合わせることを特徴とする回転電機用のステータの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転電機用のステータの製造方法において、複数相の上記コイルは3相のコイルであり、
各相の上記コイルを上記ティースに配置する際には、該各相のコイルにおける上記一端部を、上記ティースに1つ前に配置された他相の上記コイルにおける上記一端部と上記他端部との間、及び上記ティースに2つ前に配置された他相の上記コイルにおける上記一端部と上記他端部との間に配置して、同相の上記コイルにおける上記他端部に合わせることを特徴とする回転電機用のステータの製造方法。
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