JP2005124361A - 回転電機およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造工程が簡単であり且つ効率の高い回転電機及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 巻線プリフォーム冶具に平角導体線を所定回数巻き付けることにより所定形状の巻線30を形成する。巻線30の断面形状は、その巻線30が挿入されるべきステータコアのスロットの断面形状に略一致させる。ステータコアの複数のスロットを跨ぐようにして巻線30をそれらのスロットに挿入することにより、回転電機のステータを構成する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、回転電機およびその製造方法に係わり、特に、予め所定形状に成型された巻線をステータコアに装着する工程を含む回転電機の製造方法に係わる。
回転電機は、従来より、様々な分野において広く使用されてきている。ここで、回転電機は、モータおよび発電機を含み、特に限定されるものではないが、例えば、空調装置のコンプレッサを駆動するモータ、電気自動車(ハイブリッド車を含む)の走行用モータ、車載用の発電機等として使用されている。
回転電機は、一般に、回転磁界を発生させるための巻線(発電機の場合は、磁束の変化に応じた起電力を発生させるための巻線)を備えているが、この巻線の製造工程を簡略化できれば、回転電機の製造コストの低下など、様々なメリットが得られる。このため、回転電機の巻線の製造工程を簡略化するための技術として、例えば、特許文献1〜4に記載の方法が知られている。
特許文献1、2に記載の製造方法では、まず、図17(a)に示すように、導体線を複数回リング状に巻く。続いて、図17(b)に示すように、モータの極数に応じてリング状の導体線に凹凸を設ける。そして、この導体線が、モータのステータコアに設けられているスロットに挿入される。このように、これらの特許文献に記載の製造方法では、予め所定の形状に成型された巻線が用意され、その巻線がステータコアのスロットに挿入されるようになっている。このため、ステータコアのスロットに導体線を巻き付けていく方法と比べて作業効率がよい。
特許文献3にも、予め所定形状の巻線を形成しておき、その巻線をステータコアのスロットに挿入する製造方法が記載されている。ただし、特許文献3に記載の製造方法では、モータの各極ごとに巻線が形成され、それらの巻線がそれぞれ対応する1組のスロットに挿入されるようになっている。また、特許文献4には、複数の松葉状の導体(セグメントコイル)をそれぞれ対応する1組のスロットに挿入し、それらを順次接続していくことにより巻線を形成する製造方法が記載されている。なお、他の関連技術として、特許文献5および特許文献6が知られている。
特開2002−209358号公報(図6〜図7、段落0013〜0015) 特開平10−14149号公報(図1〜図2、段落0007〜0010) 特開2003−153478号公報(図4、段落0012〜0014) 特開2001−37132号公報(図2〜図6) 特開平10−271733号公報 特開2000−69700号公報
ところで、回転電機は、上述のように、その製造工程が簡単であることが望ましいが、それに加えて、回転電機の効率が高いことも要求される。ここで、回転電機の効率は、巻線を構成する導体線がより密集して巻かれているほど高くなる。すなわち、巻線を収容するためのスロット内における導体線の占積率が高いほど、回転電機の効率が高くなる。なお、スロット内における導体線の占積率とは、「スロットの断面積」と「そのスロット内に収容されている複数の導体線の各断面積の和」との比率をいうものとする。
しかし、上述の工程(予め所定形状に形成された巻線をステータコアのスロットに挿入する工程)を含む製造方法で製造される従来の回転電機は、スロット内における導体線の占積率が高いとはいえなかった。すなわち、従来は、製造工程を簡単にすることと、スロット内における導体線の占積率を上げて回転電機の効率を向上させることとを両立させることは難しかった。
また、特許文献3に記載のモータにおいては、3以上のスロットに連続して巻線を形成することができない、挿入する側のコイルエンドが1列に積層されるためにコイルエンドが大きくなってしまう、巻線を特殊な形状に形成する冶具やステータに装着するための装置が必要になる、セミクローズスロットを有するステータに限定される、などの課題がある。
他方、特許文献4に記載のモータにおいては、巻線を構成するための複数の松葉状導体を溶接等で順番に接続していく必要があるので、その溶接部分における損失によりモータの効率が低下するとともに、製造工程が複雑になる。また、高電圧環境下で使用される場合には、巻き数やスロット数を増やす必要があり、生産性の低下やモータ効率の低下を招く。さらに、コイルレイアウトの関係上、巻線の巻き数を1ターンずつ増やすことが困難であり、設計の自由度が低い。
本発明の課題は、製造工程が簡単であり、且つ、効率の高い回転電機をおよびその製造方法を提供することである。
本発明の回転電機の製造方法は、平角導体線を所定形状の成型部材に複数回巻き付けることにより巻線を形成する第1の工程、回転電機のステータコアに設けられている3以上のスロットに跨って上記巻線を挿入してステータを作製する第2の工程、を含む。そして、第1の工程において、上記平角導体線は、上記巻線の断面形状が上記スロットの断面形状に略一致するように、上記成型部材に巻き付けられる。
本発明によれば、予め所定の形状に成形された巻線がステータコアの3以上のスロットに跨って挿入されるようにして装着されるので、製造工程が簡単である。また、巻線を構成する導体線として平角導体線を使用しているので、スロット内の導体線の占積率が高くなり、回転電機の効率が向上する。さらに、巻線の断面形状がスロットの断面形状に略一致しているので、スロット内の導体線の占積率がさらに高くなり、回転電機の効率がさらに向上する。
上記製造方法の第2の工程において、上記巻線は、3以上のスロットに跨って波巻を形成するように挿入されるようにしてもよい。この発明によれば、複数のセグメントコイルをそれぞれ対応するスロットに挿入した後にそれらを互いに接続する製造方法と比べて、ステータを製造するための作業工程が少なく、また、巻線自体の損失が少なくなる。
また、上記製造方法において、第1の工程が、上記成型部材の圧接面に沿って第1の方向に向かって順番に上記平角導体線がn列並べられるように上記平角導体線をn回巻き付ける第1のサブ工程、上記第1のサブ工程により巻き付けられた平角導体線の外側に重ねて上記第1の方向と逆方向に向かって順番に上記平角導体線がn列並べられるように上記平角導体線をn回巻き付ける第2のサブ工程、上記第1および第2のサブ工程により巻き付けられた平角導体線の外側に重ねてさらに上記平角導体線が巻き付けられるように上記第1のサブ工程および上記第2のサブ工程を交互に繰り返す第3のサブ工程、を含むようにしてもよい。さらに、第3のサブ工程の後に、上記巻線の断面形状が台形になるようにさらに上記平角導体線が巻き付けられるようにしてもよい。これらの発明によれば、巻線を構成する平角導体線は、常に、その直前に巻き付けられた平角導体線と隣接しているので、巻線を構成する平角導体線の整列の乱れが小さい。このため、スロット内の導体線の占積率が高くなり、回転電機の効率が向上する。
さらに、上記製造方法の第1の工程において、上記成型部材の圧接面に垂直方向に重なっていくように上記平角導体線を複数回巻き付ける作業が複数回行われるようにしてもよい。この発明によれば、巻線を構成する平角導体線の整列が乱れる回数が少ないので、このことによってもスロット内の導体線の占積率が高くなる。なお、上記複数回行われる作業における巻き数を互いに同じにすれば、巻線の断面形状は長方形になる。一方、上記複数回行われる作業における巻き数が順番に1ずつ異なるようにすれば、巻線の断面形状は台形になる。
さらに、上記製造方法において、上記成型部材の圧接面が階段状に形成されており、上記第1の工程において、上記成型部材の圧接面の各段に対して垂直方向に重ねて巻き付けられる上記平角導体線の巻き数が、各段ごとに順番に所定数ずつ異なるように上記平角導体線が巻かれるようにしてもよい。この発明によれば、巻線の断面形状が台形になる。
さらに、上記製造方法において、上記成型部材が直線領域および曲線領域を備え、上記巻線が、上記成形部材の直線領域を利用して形成される複数の直線部分および上記成形部材の曲線領域を利用して形成される曲線部分を備え、上記第2の工程において、上記巻線の複数の直線部分が上記ステータコアの対応する複数のスロットにそれぞれ挿入され、上記巻線の直線部分が挿入されたスロット間を跨ぐように上記巻線の曲線部分が配置されるようにしてもよい。そして、上記第1の工程において、巻線の直線部分で平角導体線どうしを交差させないようにすれば、スロット内での平角導体線の整列が確保される。また、上記ステータコアが上記第1の工程により作製される複数の巻線が装着される構成である場合は、上記第2の工程の前に、上記複数の巻線がそれぞれ上記ステータコアに装着されたときにそれらが互いに干渉しないように各曲線部分がそれぞれ成型されるようにしてもよい。この場合、巻線をスロットに挿入する作業が容易になる。
さらに、上記製造方法において、上記巻線に絶縁材を巻き付ける等の絶縁処理を施した後、上記第2の工程においてその絶縁処理が施された巻線を上記スロットに挿入するようにしてもよい。この発明によれば、ステータコアのスロットに予め絶縁紙等を挿入しておく必要がない。また、巻線に対して予め絶縁処理を施しておくことにより、その巻線をスロットに挿入する際に、平角導体線の整列が崩れにくくなる。
本発明の回転電機は、ステータコアに巻線が装着されたステータを含む構成であり、上記巻線は平角導体線により構成されている。また、その巻線の断面形状は上記ステータコアに設けられているスロットの断面形状に略一致するように形成されている。さらに、上記ステータは、上記ステータコアに設けられている3以上のスロットに跨って上記巻線を挿入することにより作製されている。
本発明においては、平角導体線を用いて予め所定形状の巻線を形成しておき、その巻線を回転電機のステータコアのスロットに挿入することによりステータを作製するので、その製造が簡単であり、且つ効率のよい回転電機を提供できる。また、これに伴って、回転電機の小型化が図れる。
本発明の回転電機は、一般的な回転電機と同様にステータおよびロータを含むが、ロータの構成には特徴はない。よって、ロータの構成についての説明は省略する。また、本発明の回転電機の製造方法において、ステータを製造する工程以外の工程は、一般的な技術または公知の技術により実現されるものとする。なお、以下では、3相の回転電機であって、各相の極数がそれぞれ「6」であるケースを採り上げて説明する。
図1は、本発明に係る回転電機が備えるステータコア10の一実施形態の分解斜視図である。ステータコア10は、図1に示すように、内輪部材11および外輪部材12から構成される。ここで、内輪部材11は、それぞれ径方向に向かって突出する複数の突起部を備えている。そして、これらの突起部間に、それぞれ、スロット13が形成されている。なお、これらのスロットは、後で詳しく説明するが、巻線を収容するために使用される。他方、外輪部材12は、略円筒形状をしており、内輪部材11を包み込むようにして取り付けられる。なお、内輪部材11は、内径側にスロット開口部を有さない形状であるが、内径側にスロット開口部を有する形状であってもよい。
図2は、ステータコア10を上方から見た図である。ここでは、内輪部材11の外側に外輪部材12が取り付けられた状態が描かれている。このように、ステータコア10は、複数(この例では、18個)のスロット13を備えている。そして、各スロット13の断面形状は、この例では、それぞれ「台形(或いは、扇形)」である。
図3は、巻線を形成するための巻線プリフォーム冶具20を模式的に示す図である。なお、巻線プリフォーム冶具20は、1回の工程で、1相分(例えば、U相、V相、またはW相)の巻線を作成することができる。また、この巻線プリフォーム冶具20は、各相の極数が「6」である場合を想定している。
巻線プリフォーム冶具20は、本体部(成型部材)21、直線領域押圧部材22、曲線領域押圧部材23を備える。ここで、本体部21は、放射状に3方向に伸びる直線領域、各直線領域の先端に形成されている凸型曲線領域、直線領域の根本付近に形成されている凹型曲線領域から構成されている。また、直線領域押圧部材22は、本体部21の直線領域に対向する位置に設けられており、本体部21に巻き付けられた導体線をその直線領域に押圧する。他方、曲線領域押圧部材23は、本体部21の凹型曲線領域に対向する位置に設けられており、本体部21に巻き付けられた導体線をその凹型曲線領域に押圧する。
そして、本体部21に導体線を複数回巻き付けることにより、ステータコア10に装着すべき巻線が形成される(第1の工程)。このとき、導体線は、本体部21と直線領域押圧部材22との間、あるいは本体部21と曲線領域押圧部材23との間を通過するようにして本体部21に巻き付けられ、直線領域押圧部材22および曲線領域押圧部材23により本体部21に押しつけられることにより、本体部21の外周形状と同じ形状に成型される。なお、実施形態で使用する導体線は、後で詳しく説明するが、その断面形状が長方形または略長方形である「平角導体線」である。
図4は、巻線プリフォーム冶具20を用いて形成された巻線30の一例である。なお、巻線30は、上述したように、導体線を本体部21に複数回(例えば、数回〜数十回程度)巻き付けることにより形成される。したがって、巻線30は、本体部21の直線領域を利用して形成される直線部分、本体部21の凸型曲線領域を利用して形成される凸型曲線部分、および本体部21の凹型曲線領域を利用して形成される凹型曲線部分を備える。具体的には、巻線30は、直線部分31a〜31f、凸型曲線部分32a〜32c、および凹型曲線部分33a〜33cから構成される。なお、凸型曲線部分32a〜32cおよび凹型曲線部分33a〜33cのことを、単に「曲線部分(または、巻線の曲線部分)」と呼ぶことがある。
そして、このようにして形成された巻線30は、図5に示すように成形される。すなわち、巻線30は、凹型曲線部分33a〜33cの近傍で各直線部分31a〜31fを立ち上げるように変形される。換言すれば、巻線30は、直線部分31a〜31fがそれぞれステータコア10の内輪部材11に設けられている対応するスロットに挿入されるような形状に成形される。なお、このとき、巻線30の直線部分31a〜31fは、それぞれ実質的に直線状態を保持する。
図6は、ステータコアの対応するスロットに巻線が挿入された状態を描いた図である。なお、図6(a)、図6(b)、図6(c)は、それぞれ斜視図、ステータコアの上側に配置される巻線の凸型曲線部分を模式的に描いた図、ステータコアの下側に配置される巻線の凹型曲線部分を模式的に描いた図である。また、ここでは、図面を見やすくするために、外輪部材12を省略するとともに、1相分の巻線のみを描いている。
図5に示す形状に成形された巻線30は、ステータコア10の内輪部材11を外から包み込むようにして装着される。このとき、巻線30の各直線部分が3スロット間隔で対応するスロットに挿入される(第2の工程)。具体的には、巻線30の直線部分31a、31b、31c、31d、31e、31fが、それぞれステータコア10に設けられている18個のスロット13a〜13rのなかのスロット13a、13d、13g、13j、13m、13pに挿入される。
また、巻線30の凸型曲線部分32a〜32cは、図5(a)および図5(b)に示すように、巻線30の直線部分が挿入されたスロット間を跨ぐように配置される。具体的には、凸型曲線部分32aは、スロット13aの上端部からスロット13dの上端部に跨るように配置され、凸型曲線部分32bは、スロット13gの上端部からスロット13jの上端部に跨るように配置され、凸型曲線部分32cは、スロット13mの上端部からスロット13pの上端部に跨るように配置される。一方、巻線30の凹型曲線部分33a〜33cは、図5(c)に示すように、巻線30の直線部分が挿入されたスロット間を跨ぐように配置される。具体的には、凹型曲線部分33aは、スロット13dの下端部からスロット13gの下端部に跨るように配置され、凹型曲線部分33bは、スロット13jの下端部からスロット13mの下端部に跨るように配置され、凹型曲線部分33cは、スロット13pの下端部からスロット13aの下端部に跨るように配置される。なお、凸型曲線部分32a〜32cおよび凹型曲線部分33a〜33cは、上述のようにして巻線30がステータコア10に装着されたときにスロット間を跨ぐように配置されるので、これらの部分のことを「渡り部分(または、巻線の渡り部分)」と呼ぶことがある。
そして、このようにして巻線30が内輪部材11に装着された後、外輪部材12がその内輪部材11を包み込むようにして取り付けられる。これにより、回転電機のステータが構成される。
この結果、3以上のスロット(実施例では、6スロット)に跨る波巻きの分布巻きが形成されたステータが完成する。ここで、巻線の経路は、例えば、スロット13dの上端→スロット13dの下端→スロット13gの下端→スロット13gの上端→スロット13jの上端→スロット13jの下端→スロット13mの下端→スロット13mの上端→スロット13pの上端→スロット13pの下端→スロット13aの下端→スロット13aの上端→スロット13dの上端・・・となる。
なお、巻線30をステータコア10のスロットに挿入する前に、巻線30に対して絶縁処理を施すようにしてもよい。ここで、絶縁処理は、特に限定されるものではないが、例えば、巻線30の直線部分(または、直線部分および曲線部分の双方)を絶縁紙、絶縁フィルム、樹脂材料等で覆う処理である。そして、このような手順を導入すれば、ステータコア10のスロットに予め絶縁紙等を挿入しておく必要はなく、絶縁処理が施された巻線30を対応するスロットに挿入するだけで、巻線30とステータコア10との間の絶縁が確保される。また、図4に示す形状に成形された段階で巻線30に対して上記絶縁処理を施しておけば、図5に示す形状に変形する際に、巻線30を構成する導体線の整列が崩れにくくなる。さらに、図5に示す形状に成形した段階で上記絶縁処理を施す場合であっても、同様に、巻線30をステータコア10のスロットに挿入する際に導体線の整列が崩れにくくなる。
ところで、巻線を構成する導体線としては、通常、その断面形状が円形である「丸導体線」が使用される。特に、予め所定形状に成型した巻線をステータコアのスロットに挿入する製造方法で回転電機を製造する場合には、巻線の成型のしやすさを考慮して、基本的に、丸導体線が使用されている。しかし、丸導体線で巻線を構成すると、その丸導体線を整列させたとしても、図7(a)に示すように、導体線どうしの間に必然的に隙間ができてしまうので、スロット内の占積率が低くなってしまう。
これに対して、本発明の実施形態の回転電機では、巻線を構成する導体線として、その断面形状が長方形または略長方形である「平角導体線」を使用する。ここで、平角導体線で巻線を構成すると、図7(b)に示すように、導体線をスロット内で隙間なく整列させることが出来る。このため、スロット内における導体線の占積率が高くなる。すなわち、丸導体線および平角相対線の本数が互いに同じであるとすると、平角導体線の方が巻線の断面積を大きくできる。従って、平角導体線で巻線を構成した方が、回転電機の効率が向上する。
また、本発明の実施形態の製造方法では、図3〜図6を参照しながら説明したように、予め所定の形状に成型された巻線30がスロット13に挿入されるが、このとき、巻線30は、その断面形状がスロット13の断面形状に略一致するように作成される。例えば、スロット13の断面形状が「台形(図2参照)」であった場合は、巻線30は、その断面形状が「台形」になるように形成される。また、スロット13の断面形状が「長方形」であった場合は、巻線30は、その断面形状が「長方形」になるように形成される。したがって、スロット内における導体線の占積率がさらに高くなり、回転電機の効率がさらに向上する。
なお、巻線を構成する導体線が丸導体線である場合は、巻線を構成する導体線が平角導体線である場合と比べて、予め所定の形状の巻線を形成する際に、それらの丸導体線を整列させることが難しい。このため、巻線を構成する導体線が丸導体線である場合は、その断面形状がスロットの断面形状に一致するように巻線を予め形成しておくことは困難である。
次に、巻線30の作製方法の実施例について説明する。なお、巻線30は、図4に示す通りであり、直線部分31(31a〜31f)、凸型曲線部分32(32a〜32c)、凹型曲線部分33(33a〜33c)から構成されているものとする。
巻線30は、巻線プリフォーム冶具20の本体部21に平角導体線を整列させながら複数回巻き付けることにより形成される。そして、そのようにして形成された巻線30は、ステータコア10の対応するスロットに挿入可能とするために、図5に示すように成型される。ところが、この成型工程および/またはそれに続く挿入工程では、巻線30を構成する平角導体線の整列が崩れるおそれがある。そこで、本実施形態の製造方法では、巻線プリフォーム冶具20の本体部21に平角導体線を巻き付けていく際の巻き方を工夫し、巻線30を変形させたときの平角導体線の整列の乱れが小さくなるようにしている。
図8(a)および図8(b)は、実施例1における平角導体線の巻き付け順序を示す図であり、図4に示す巻線30のAA断面を示している。なお、実施例1では、スロット13の断面形状が「台形(図2参照)」であるものとする。
実施例1では、まず、巻線プリフォーム冶具20の本体部21の圧接面に沿って並べるようにして、平角導体線を3回巻き付ける(第1のサブ工程)。ここで、特許請求の範囲に記載した「第1の方向」は、例えば図8(a)においては、「1」が付された導体線が配置されている位置から「3」が付された導体線が配置されている位置に向かう方向である。続いて、第1のサブ工程により巻き付けられた平角導体線の外側に重ねるように、第4ターン目から第6ターン目の平角導体線を巻き付ける(第2のサブ工程)。このとき、第4ターン目から第6ターン目の平角導体線は、第1のサブ工程での並べ順と逆の順序で並べられる。すなわち、第4ターン目の平角導体線は、第3ターン目の平角導体線の外側に重ねて巻き付けられ、第5ターン目の平角導体線は、第2ターン目の平角導体線の外側に重ねて巻き付けられ、さらに、第6ターン目の平角導体線は、第1ターン目の平角導体線の外側に重ねて巻き付けられる。
以下、同様にして、第1および第2のサブ工程により巻き付けられた平角導体線の外側に重ねてさらに平角導体線が巻き付けられるように、第1のサブ工程および上記第2のサブ工程が交互に繰り返される(第3のサブ工程)。これにより、第7ターン目〜第21ターン目に平角導体線が巻き付けられる。
この後、巻線30の断面形状を「台形」にするために、第20ターン目の平角導体線の外側に重ねて第22ターン目の平角導体線を巻き付け、第19ターン目の平角導体線の外側に重ねて第23ターン目の平角導体線を巻き付け、第23ターン目の平角導体線の外側に重ねて第24ターン目の平角導体線を巻き付ける。この結果、図8(a)または図8(b)に示すように、第1のサブ工程により巻き付けられた3列の平角導体線の外側にそれぞれ重ねて巻き付けられる平角導体線の巻き数が、順番に1ずつ異なるようになる。すなわち、巻線30の断面形状が「台形」になる。
なお、巻線30の断面形状は、平角導体線の断面形状、平角導体線を巻線プリフォーム冶具20に巻き付けるターン数、図8(a)等において平角導体線を紙面上の縦方向および紙面上の横方向に並べる数、などにより任意に変更可能である。すなわち、巻線30の断面形状は、スロット13の断面形状に略一致させることができる。
図9は、平角導体線の巻き付け方法を説明する図である。巻線30は、巻線プリフォーム冶具20の本体部21の圧接面24に平角導体線を圧接しながら巻き付けることにより形成される。このとき、巻線30の断面形状を「台形」にする場合は、圧接面24は、例えば、図9に示すように、階段状に加工されるようにしてもよい。この場合、圧接面24は、圧接面24a〜24cにより構成される。なお、この階段の各段の高さHは、例えば平角導体線の幅と同程度であり、また、この階段の格段の奥行きDは、例えば平角導体線の厚さの半分程度とする。
そして、例えば、図8(a)に示す巻線を形成する際には、まず、平角導体線の高さ位置を圧接面24aの高さ位置に保持し、その平角導体線を圧接面24aに圧接しながら本体部21に1ターンだけ巻き付ける。つづいて、平角導体線の高さ位置を圧接面24bの高さ位置に合わせ、その状態で平角導体線を圧接面24bに圧接しながら本体部21に1ターンだけ巻き付ける。さらに、平角導体線の高さ位置を圧接面24cの高さ位置に合わせ、その状態で平角導体線を圧接面24cに圧接しながら本体部21に1ターンだけ巻き付ける。以下、同様に、平角導体線の高さ位置を順次変えながら、その平角導体線を繰り返し本体部21に巻き付けていく。
ところで、一般に、導体線を複数回巻き付けることで巻線を形成する場合、その巻線内で導体線どうしが交差することがある。そして、導体線どうしが交差する場所では、導体線の整列が乱れることになる。
このため、巻線プリフォーム冶具20の本体部21に平角導体線を巻き付けていく過程で平角導体線どうしの交差が避けられないときは、本体部21の曲線領域(例えば、凸型曲線領域)において平角導体線を交差させるようにし、少なくとも本体部21の直線領域では平角導体線を交差させないようにする。この結果、巻線30の直線部分31a〜31fでは、平角導体線の整列が乱れることはない。すなわち、巻線30を構成する平角導体線は、少なくともステータコア10のスロット内においては、整列を保つことができる。
また、上述の順序で平角導体線が巻き付けられると、例えば、第4、7、10、13、15、18、21、24ターン目の開始位置で平角導体線どうしが交差することになる。すなわち、例えば、平角導体線は、第4ターン目の開始位置で第3ターン目の平角導体線と交差してその第3ターン目の平角導体線に斜めに乗り上げることになる。しかし、図8に示す順序で平角導体線が巻き付けられると、互いに交差する平角導体線(例えば、第3ターン目の平角導体線と第4ターン目の平角導体線)が巻線30の断面内で互いに隣接しているので、平角導体線の整列の乱れは小さい。
図10(a)および図10(b)は、実施例2における平角導体線の巻き付け順序を示す図である。ここで、実施例2は、巻線ステータコアのスロットの断面形状が「長方形」である場合を想定しているが、その基本的な手順は、実施例1と同じである。よって、巻き付け順序についての具体的な説明は省略する。ただし、実施例2では、巻線プリフォーム冶具20の圧接面24は、階段状に形成されている必要はない。なお、実施例2においても、実施例1と同様の効果が得られる。
図11(a)および図11(b)は、実施例3における平角導体線の巻き付け順序を示す図である。なお、実施例3は、実施例1と同様に、巻線ステータコアのスロットの断面形状が「台形」である場合を想定している。
実施例3では、巻線プリフォーム冶具20の本体部21の圧接面24に対して垂直方向に重なっていくように平角導体線を所定回数巻き付ける作業を複数回行う。ここでは、まず、第1ターン目の平角導体線〜第9ターン目の平角導体線が外周方向に向かって重なっていくように巻き付けられている。続いて、第1〜第9ターン目の平角導体線に隣接させて、第10〜第17ターン目の平角導体線が巻き付けられる。さらに、その第10〜第17ターン目の平角導体線に隣接させて、第18〜第24ターン目の平角導体線が巻き付けられる。
また、実施例3では、実施例1と同様に、巻線プリフォーム冶具20の圧接面24は、図9に示すように、階段状に形成されている。そして、平角導体線は、各段ごとにそれぞれ外周方向に向かって重なっていくように巻き付けられていく。このとき、各段ごとに重ねて巻き付けられる平角導体線の巻き付け回数は、並び順に従って1ずつ変化(実施例では、9ターン、8ターン、7ターン)していく。そして、これにより、巻線30の断面形状が「台形」になる。
なお、各段ごとに重ねて巻き付けられる平角導体線の巻き付け回数は、並び順に従って所定数(例えば、2)ずつ変化していくようにしてもよい。この場合も、巻線の断面形状は「台形」になる。
また、実施例3において、例えば図11(a)に示す例では、まず、圧接面24aの高さ位置に平角導体線を保持しながらそれを9ターン巻き付ける。続いて、圧接面24bの高さ位置に平角導体線を保持しながらそれを8ターン巻き付ける。さらに、圧接面24cの高さ位置に平角導体線を保持しながらそれを7ターン巻き付ける。すなわち、実施例3では、巻線30を形成する工程において、平角導体線が先に巻かれている平角導体線と交差する回数が最小限に抑えられる。よって、巻線30を構成する平角導体線の整列が乱れる箇所が少なくなる。
図12(a)および図12(b)は、実施例4における平角導体線の巻き付け順序を示す図である。ここで、実施例4は、実施例2と同様に、ステータコアのスロットの断面形状が「長方形」である場合を想定しているが、その基本的な手順は、実施例3と同じである。よって、巻き付け順序についての具体的な説明は省略する。なお、実施例4においても、実施例3と同様の効果が得られる。

巻線プリフォーム冶具20を用いて作成された巻線30は、図5に示す形状に成形された後、図6に示すようにステータコア10の対応するスロットに挿入される。ここで、1つの巻線30は、この実施形態では、3相分の巻線の中の任意の1つに相当する。すなわち、実施形態のステータを構成するためには、3個の巻線30をステータコア1に装着する必要がある。
図13(a)〜図13(c)は、巻線をステータコアの対応するスロットに挿入する工程を説明する図である。なお、図13(a)〜図13(c)は、ステータコアおよび巻線を上方から見た状態を示している。また、ここでは、3個の巻線(U相用巻線30U、V相用巻線30V、W相用巻線30W)が対応するスロット13に挿入されるものとする。さらに、ステータコアは、18個のスロット(スロット13a〜13r)を有するものとする。
まず、図13(a)に示すように、U相用巻線30Uの直線部分が、それぞれスロット13a、13d、13g、13j、13m、13pに挿入される。このとき、U相用巻線30Uの凸型曲線部分および凹型曲線部分は、U相用巻線30Uの直線部分が挿入されたスロット間を跨ぐように配置される。具体的には、図6を参照しながら説明した通りである。なお、このU相用巻線30Uの渡り部分(すなわち、凸型曲線部分および凹型曲線部分)は、この後の工程で挿入されるV相用巻線30V、W相用巻線30Wとの干渉を回避するために、可能な限りステータコアの中心側に配置される。
続いて、図13(b)に示すように、V相用巻線30Vの各直線部分が、それぞれスロット13b、13e、13h、13k、13n、13qに挿入される。このとき、V相用巻線30Vの渡り部分は、それぞれ、一方のスロット側では可能な限りステータコアの中心側に配置され、他方のスロット側ではU相用巻線30Uの外側から対応するスロットに挿入されるように配置される。
さらに、図13(c)に示すように、W相用巻線30Wの各直線部分が、それぞれスロット13c、13f、13i、13l、13o、13rに挿入される。このとき、W相用巻線30Vの渡り部分は、それぞれ、先に装着されているU相用巻線30UおよびV相用巻線30Vの外側から対応するスロットに挿入されるように配置される。
このように、実施形態の製造方法によれば、巻線30U〜30Wをステータコア10に装着することにより、各相ごとに、それぞれ分布巻きで且つ波巻きの巻線が実現される。
なお、各巻線30U、30V、30Wの渡り部分(すなわち、凸型曲線部分および凹型曲線部分)は、それぞれステータコア10に装着されたときに上述のような配置となるように予め成形されていてもよい。また、各巻線30U、30V、30Wは、巻線間の絶縁処理を不要にするためには、各渡り部分が互いに接触しないように配置されることが望ましい。
また、各巻線30U〜30Wの渡り部分の形態は、図13に示すものに限定されるものではなく、互いの干渉が回避されるものであればよい。例えば、図14に示すように、各巻線の渡り部分がそれぞれS字状に形成されるようにしてもよい。すなわち、各巻線の渡り部分は、1組のスロット間を跨ぐように配置される際に、それぞれ、一方のスロット側では可能な限りステータコアの中心側に配置されるとともに、他方のスロット側では他の巻線の外側から対応するスロットに挿入されるようにしてもよい。なお、図14は、図面を見やすくするために、各巻線の渡り部分をそれぞれ1本の曲線で模式的に描いている。
このように、実施形態の回転電機は、予め所定の形状に形成した巻線をステータコアのスロットに挿入する構成でありながら、巻線を構成する導体線として平角導体線を使用するので、巻線工程が簡略化されると共に、回転電機の効率が向上する。
また、実施形態の巻線は、上述した特許文献3、4に記載されているようなセグメントコイルではないので、巻線のターン数を自由に設定することができ、また、高電圧仕様の回転電機に適用する場合であっても、スロット数を増やす必要はない。
さらに、予め所定の形状に形成した巻線をステータコアのスロットに挿入する構成なので、コイルエンドが小さくなり、回転電機の小型化、高効率化が図れる。
なお、本発明の回転電機は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、ステータコアが内輪部材および外輪部材から構成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、ステータコアは、例えば、図15に示すように、その中心に向かってスロットが開口しているものであってもよい。ただし、この場合、予め所定の形式に成型された巻線は、ステータコアの内側から径方向に広げるようにして対応するスロットに挿入されることになる。また、この場合、各スロットの断面形状は、基本的に、それぞれ「長方形」になる。
さらに、回転電機は、3相に限定されるものではなく、各相の極数も「6」に限定されるものではない。例えば、各相の極数が「4」である場合は、平角導体線で図16(a)に示す形状の巻線を形成する。また、各相の極数が「8」である場合は、平角導体線で図16(b)に示す形状の巻線を形成する。そして、いずれの場合も、上述した実施例の手順と同様に、その巻線を図5に示すように成形した後、ステータコアの対応するスロットに挿入する。ここで、前者の場合は、4スロットに跨る波巻きの分布巻きが実現され、後者の場合は、8スロットに跨る波巻きの分布巻きが実現される。
さらに、上述の実施形態では、巻線の渡り部分に相当する部分(凸型曲線部分32a〜32c)は、図3に示すように巻線プリフォーム冶具20の本体部21の凸型曲線領域に沿って曲線的に形成されているが、必ずしも曲線的である必要はない。すなわち、例えば直線押圧部材22と同様な押圧部材を用いて直線部を含む形状とするようにしてもよい。同様に、巻線の渡り部分に相当する部分(凹型曲線部分33a〜33c)も、直線部を含む形状とするようにしてもよい。なお、本願明細書における「巻線の曲線部分」は、これらの形状も含むものとする。
さらに、上述の実施形態では、導体線を直接的に巻線プリフォーム冶具20に巻き付けようにしているが、これに限定されるものではない。すなわち、導体線が上述のように整列した状態の環状の巻線を形成し、その環状の巻線を、少なくともスロットに挿入されるべき部分の整列を保持したまま巻線プリフォーム冶具20を用いて図4に示す形状に成型するようにしてもよい。
本発明に係る回転電機が備えるステータコアの一実施形態の斜視図である。 図1に示すステータコアを上方から見た図である。 巻線を形成するための巻線プリフォーム冶具を模式的に示す図である。 巻線プリフォーム冶具を用いて作成された巻線の一例である。 ステータコアに装着するために成形された巻線を示す図である。 ステータコアのスロットに巻線を挿入した状態を示す図である。 丸導体線および平角導体線の占積率を比較する図である。 実施例1における平角導体線の巻き付け順序を示す図である。 平角導体線の巻き付け方法を説明する図である。 実施例2における平角導体線の巻き付け順序を示す図である。 実施例3における平角導体線の巻き付け順序を示す図である。 実施例4における平角導体線の巻き付け順序を示す図である。 巻線をステータコアの対応するスロットに挿入する工程を説明する図である。 巻線の渡り部分の他の形態を模式的に示す図である。 ステータコアの他の形態の例である。 巻線の変形例を示す図である。 従来技術の一例を示す図である。
符号の説明
10 ステータコア
11 内輪部材
12 外輪部材
13(13a〜13r) スロット
20 巻線プリフォーム冶具
21 本体部(成型部材)
22 直線領域押圧部材
23 曲線領域押圧部材
24(24a〜24c) 圧接面
30 巻線
31a〜31f 直線部分
32a〜32c 凸型曲線部分
33a〜33c 凹型曲線部分


Claims (15)

  1. 平角導体線を所定形状の成型部材に複数回巻き付けることにより巻線を形成する第1の工程、
    回転電機のステータコアに設けられている3以上のスロットに跨って上記巻線を挿入してステータを作製する第2の工程
    を含み、
    上記第1の工程において、上記平角導体線は、上記巻線の断面形状が上記スロットの断面形状に略一致するように、上記成型部材に巻き付けられる
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    上記第2の工程において、上記巻線は、3以上のスロットに跨って波巻を形成するように挿入される
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    上記第1の工程が、
    上記成型部材の圧接面に沿って第1の方向に向かって順番に上記平角導体線がn列並べられるように上記平角導体線をn回巻き付ける第1のサブ工程、
    上記第1のサブ工程により巻き付けられた平角導体線の外側に重ねて、上記第1の方向と逆方向に向かって順番に上記平角導体線がn列並べられるように上記平角導体線をn回巻き付ける第2のサブ工程、
    上記第1および第2のサブ工程により巻き付けられた平角導体線の外側に重ねてさらに上記平角導体線が巻き付けられるように、上記第1のサブ工程および上記第2のサブ工程を交互に繰り返す第3のサブ工程
    を含むことを特徴とする回転電機の製造方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、
    上記第3のサブ工程の後に、上記巻線の断面形状が台形になるようにさらに上記平角導体線が巻き付けられる
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    上記第1の工程において、上記成型部材の圧接面に垂直方向に重なっていくように上記平角導体線を複数回巻き付ける作業が複数回行われる
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、
    上記複数回行われる作業における巻き数が互いに同じである
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  7. 請求項5に記載の方法であって、
    上記複数回行われる作業における巻き数が順番に1ずつ異なっている
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、
    上記成型部材の圧接面が階段状に形成されており、
    上記第1の工程において、上記成型部材の圧接面の各段に対して垂直方向に重ねて巻き付けられる上記平角導体線の巻き数が、各段ごとに順番に所定数ずつ異なるように上記平角導体線が巻かれる
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、
    上記成型部材は、直線領域および曲線領域を備え、
    上記巻線は、上記成形部材の直線領域を利用して形成される複数の直線部分および上記成形部材の曲線領域を利用して形成される曲線部分を備え、
    上記第2の工程において、上記巻線の複数の直線部分が上記ステータコアの対応する複数のスロットにそれぞれ挿入され、上記巻線の直線部分が挿入されたスロット間を跨ぐように上記巻線の曲線部分が配置される
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、
    上記第1の工程において、上記巻線の直線部分で平角導体線どうしを交差させない
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  11. 請求項9に記載の方法であって、
    上記ステータコアは、上記第1の工程により作製される複数の巻線が装着される構成であり、
    上記第2の工程の前に、上記複数の巻線がそれぞれ上記ステータコアに装着されたときにそれらが互いに干渉しないように各曲線部分がそれぞれ成型される
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、
    上記巻線に対して絶縁処理を施した後、上記第2の工程においてその絶縁処理が施された巻線を上記スロットに挿入する
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  13. ステータコアに巻線が装着されたステータを含む回転電機であって、
    上記巻線は平角導体線により構成されており、
    その巻線の断面形状は上記ステータコアに設けられているスロットの断面形状に略一致するように形成されており、
    上記ステータは、上記ステータコアに設けられている3以上のスロットに跨って上記巻線を挿入することにより作製されている
    ことを特徴とする回転電機。
  14. 請求項13に記載の回転電機であって、
    上記ステータコアに設けられているスロットの断面形状は、台形である
    ことを特徴とする回転電機。
  15. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法により製造される回転電機。


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