JP5290718B2 - 電機子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電機子の製造方法に関するものである。
従来、ブラシレスモータに備えられる環状のステータ(電機子)には、それぞれティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなるステータコアと、前記ティースにそれぞれ巻回された複数のコイルとを備えたものがある(例えば特許文献1参照)。このようなステータでは、複数の分割コアを環状に配置してステータコアを形成する前に、各分割コアのティースにコイルを巻回することにより高占積率化を図ることができる。
このようなステータの製造方法としては、例えば、ばらばらの状態の分割コアのティースにそれぞれ集中巻にてコイルを巻回し、その後、複数の分割コアを環状に配置してステータコアを形成する方法がある。この方法では、ばらばらの状態の分割コアのティースにそれぞれ集中巻にてコイルを巻回するため、各コイルは、巻き始めと巻き終わりの端部(即ち端末線)をそれぞれ備える。そして、各コイルの端末線は、ステータが完成した後に電源供給用のバスバー端子にそれぞれ接続される。
また、特許文献1に記載されたステータの製造方法では、ステータを構成する複数の分割コアは、隣り合う分割コア同士が互いに回動可能となるように連結されている。そして、連結された複数の分割コアは、ティースが外側となるように環状に配置され、その後、複数の分割コアのティースに、同相の電流が供給される複数のコイルが渡り線で連結されつつ連続して巻回される。コイルの巻回後、複数の分割コアは、隣り合う分割コア同士が互いに回動されつつティースが内側となるように環状に配置されてステータコアを形成する。この方法では、連続して巻回されたコイルを連結する渡り線は、互いに回動可能に連結された複数の分割コアを環状に配置してステータコアを形成する際に分割コアの移動を許容するように十分な長さが確保されている。そして、渡り線は、ステータコアが形成された後に、該ステータコアの軸方向の一端側でその両端部が折り畳まれて整形される。
特開2007−20251号公報
しかしながら、前者のステータの製造方法では、複数のコイルそれぞれに2本ずつ端末線が生じるため、複数のコイルを有するステータは多数の端末線を有することになる。そして、端末線の数が多いと、端末線を電流供給用のバスバー端子に接続する工程が煩雑となってしまう。
また、後者の特許文献1に記載されたステータの製造方法では、連結された複数の分割コアを環状に配置してステータコアを形成する際に分割コアの移動を許容する十分な長さとなるように渡り線を形成すると、渡り線が長くなってしまう。そのため、分割コアを環状に配置してステータコアを形成する際に、複数の渡り線が絡み合って分割コアの移動が妨げられる虞がある。更に、渡り線の長さが長いため、分割コアを環状に配置した後に、渡り線の端を折り畳んで整形する工程を行うことになり、渡り線の処理が煩雑となってしまう。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、端末線及び渡り線の処理を簡単に行うことができる電機子の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、環状のヨーク部と該ヨーク部から径方向に沿って延びる複数のティースとを有し、それぞれ前記ティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなる電機子コアと、各前記ティースに集中巻にて巻回された複数のコイルとを備える電機子の製造方法であって、周方向に隣り合う前記分割コアの間に前記ティースへの前記コイルの巻回を可能とする巻線隙間が形成されるように、且つ前記ティースの向きが前記電機子コアにおける前記ティースの向きと同じ向きとなるように、複数の前記分割コアを前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置する配置工程と、前記配置工程の後に、前記巻線隙間から前記ティースに前記コイルを巻回するとともに、少なくとも2つの前記コイルを渡り線で連結して連続して巻回する巻線工程と、前記巻線工程の後に、前記巻線隙間が周方向に小さくなるように複数の前記分割コアを縮径して前記電機子コアを形成する縮径工程とを有し、前記分割コアには、前記コイルと前記分割コアとを絶縁するインシュレータが装着されるとともに、前記インシュレータは、前記分割コアの軸方向の一端側で前記渡り線をガイドする渡り線案内部と、該渡り線案内部における径方向の内側部分及び外側部分のそれぞれに軸方向に沿って前記分割コアと反対側に延びるように設けられ前記渡り線の径方向の移動を規制する規制部とを備え、前記巻線工程では、前記渡り線は、前記渡り線案内部上であって且つ径方向の内側及び外側の前記規制部の間を通るように形成されることにより該渡り線案内部にてガイドされることをその要旨としている。
同発明によれば、配置工程において隣り合う分割コア間に形成される巻線隙間は、ティースにコイルの巻回を施すことができるだけの幅(周方向の幅)を最低限有するものであればよいため、周方向に隣り合う分割コア同士は、周方向に大きく離間されなくてもよい。そして、縮径工程では、電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された複数の分割コアを縮径して電機子コアを形成するため、巻線工程において形成される渡り線は、従来のように連結された複数の分割コアの移動を考慮して長めに形成されなくてもよい。そして、渡り線が短く形成されると、従来のように渡り線の両端部を折り畳んで該渡り線を整形する工程を行わなくてもよいため、渡り線の処理が簡単になる。更に、渡り線の長さを従来よりも短くできることから、配置工程において複数の分割コアを縮径する際に分割コアの移動に伴って渡り線同士が絡むことが抑制されるため、電機子コアを形成するための分割コアの移動を円滑に行うことができる。また、少なくとも2つのコイルは渡り線にて連結されるため、全てのコイルがそれぞれ巻き終わりと巻き始めの端末線を有する場合に比べて端末線の数が減少するため、端末線の処理を簡単に行うことができる。
また、巻線工程において、渡り線は、渡り線案内部上を通るように形成されることにより、渡り線案内部によってガイドされるため、渡り線の位置が安定する。また、渡り線が渡り線案内部上を通るように形成されることにより、先に形成された渡り線によって後のコイルの巻回が妨げられることが抑制される。更に、渡り線案内部は、インシュレータに設けられるため、渡り線をガイドするための部材を別途形成する場合に比べて、部品点数の増大が抑制される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電機子の製造方法において、前記電機子コアにおいては、複数の前記ティースが前記ヨーク部の内周面から径方向内側に向かって延びるとともに、周方向に隣り合う前記ティースの先端部間が周方向に離間しており、前記巻線隙間は、周方向に隣り合う前記ティースの先端部間に形成され、前記巻線工程では、前記コイルを形成する導線を供給する筒状のノズルを備えた巻線機にて、前記ティースの先端側から前記ティースにコイルを巻回することをその要旨としている。
同発明によれば、巻線隙間は、電機子コアにおいて周方向に離間するティースの先端部間に形成されるため、配置工程において、周方向に隣り合う分割コアの離間距離を小さくすることができる。また、ティースへのコイルの巻回は、ノズルから導線を供給する巻線機によって行われるため、巻線隙間は、ノズルの挿入が可能な幅を備えていればよい。従って、巻線隙間の周方向の幅をより小さく設定することができる。これらのことから、配置工程において環状に配置される複数の分割コアの外径を、より小さく設定することができる。その結果、複数の分割コアが電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された状態において、渡り線で連結される2つのコイル間の周方向の間隔を狭くすることができるため、渡り線をより短くすることが可能となる。そして、渡り線がより短く形成されると、渡り線同士が絡まることが抑制されるとともに、渡り線の処理をより簡単に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の電機子の製造方法において、前記巻線工程では、前記渡り線は、該渡り線が連結する2つの前記コイルの間で、前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された複数の前記分割コアの周方向に沿うように円弧状に形成されることをその要旨としている。
同発明によれば、渡り線が長くなることが抑制されるとともに、渡り線の処理が更に簡単になる
請求項に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電機子の製造方法において、前記インシュレータは、前記渡り線案内部と軸方向に対向するように形成された浮上防止部を備え、前記巻線工程では、前記渡り線は、前記渡り線案内部上で、該渡り線案内部と前記浮上防止部との間、且つ前記径方向の内側及び外側の前記規制部の間を通るように形成されることをその要旨としている。
同発明によれば、渡り線が渡り線案内部と浮上防止部との間に配置されることにより、渡り線の軸方向の位置が安定し易くなるため、コイルの巻回中に渡り線が渡り線案内部からずれた位置に移動することが抑制される。また、縮径工程において環状に配置された複数の分割コアを縮径する際に、分割コアの移動に伴う渡り線の軸方向の移動が浮上防止部によって抑制されるため、渡り線は渡り線案内部上に留め置かれる。その結果、渡り線の処理が一層簡単になる。
請求項に記載の発明は、環状のヨーク部と該ヨーク部から径方向に沿って延びる複数のティースとを有し、それぞれ前記ティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなる電機子コアと、各前記ティースに集中巻にて巻回された複数のコイルとを備える電機子の製造方法であって、周方向に隣り合う前記分割コアの間に前記ティースへの前記コイルの巻回を可能とする巻線隙間が形成されるように、且つ前記ティースの向きが前記電機子コアにおける前記ティースの向きと同じ向きとなるように、複数の前記分割コアを前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置する配置工程と、前記配置工程の後に、前記巻線隙間から前記ティースに前記コイルを巻回するとともに、少なくとも2つの前記コイルを渡り線で連結して連続して巻回する巻線工程と、前記巻線工程の後に、前記巻線隙間が周方向に小さくなるように複数の前記分割コアを縮径して前記電機子コアを形成する縮径工程とを有し、前記巻線工程では、前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された複数の前記分割コアの軸方向の一端側に前記渡り線を保持する保持ホルダが配置された状態で、前記ティースへの前記コイルの巻回が行われように構成され前記保持ホルダは、複数の前記分割コアの軸方向の一端側に該保持ホルダが配置された状態における該分割コアと反対側に突出し前記渡り線の径方向外側への移動を規制する外側規制部と、複数の前記分割コアの軸方向の一端側に該保持ホルダが配置された状態における該分割コアと反対側に突出し前記渡り線の径方向内側への移動を規制する内側規制部とを備え、前記巻線工程において、前記渡り線は、前記保持ホルダ上であって且つ前記外側規制部と前記内側規制部との間を通り該保持ホルダ上に載置されるように形成されることをその要旨としている。
同発明及び以下の請求項6に記載の発明によれば、配置工程において隣り合う分割コア間に形成される巻線隙間は、ティースにコイルの巻回を施すことができるだけの幅(周方向の幅)を最低限有するものであればよいため、周方向に隣り合う分割コア同士は、周方向に大きく離間されなくてもよい。そして、縮径工程では、電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された複数の分割コアを縮径して電機子コアを形成するため、巻線工程において形成される渡り線は、従来のように連結された複数の分割コアの移動を考慮して長めに形成されなくてもよい。そして、渡り線が短く形成されると、従来のように渡り線の両端部を折り畳んで該渡り線を整形する工程を行わなくてもよいため、渡り線の処理が簡単になる。更に、渡り線の長さを従来よりも短くできることから、配置工程において複数の分割コアを縮径する際に分割コアの移動に伴って渡り線同士が絡むことが抑制されるため、電機子コアを形成するための分割コアの移動を円滑に行うことができる。また、少なくとも2つのコイルは渡り線にて連結されるため、全てのコイルがそれぞれ巻き終わりと巻き始めの端末線を有する場合に比べて端末線の数が減少するため、端末線の処理を簡単に行うことができる。また、渡り線が保持ホルダ上に載置されることにより、先に形成された渡り線によって後のコイルの巻回が妨げられることが抑制される。
請求項に記載の発明は、環状のヨーク部と該ヨーク部から径方向に沿って延びる複数のティースとを有し、それぞれ前記ティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなる電機子コアと、各前記ティースに集中巻にて巻回された複数のコイルとを備える電機子の製造方法であって、周方向に隣り合う前記分割コアの間に前記ティースへの前記コイルの巻回を可能とする巻線隙間が形成されるように、且つ前記ティースの向きが前記電機子コアにおける前記ティースの向きと同じ向きとなるように、複数の前記分割コアを前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置する配置工程と、前記配置工程の後に、前記巻線隙間から前記ティースに前記コイルを巻回するとともに、少なくとも2つの前記コイルを渡り線で連結して連続して巻回する巻線工程と、前記巻線工程の後に、前記巻線隙間が周方向に小さくなるように複数の前記分割コアを縮径して前記電機子コアを形成する縮径工程とを有し、前記巻線工程では、前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された複数の前記分割コアの軸方向の一端側に前記渡り線を保持する保持ホルダが配置された状態で、前記ティースへの前記コイルの巻回が行われ、前記渡り線は、前記保持ホルダ上を通り該保持ホルダ上に載置されるように形成され、前記分割コアには、前記コイルと前記分割コアとを絶縁するインシュレータが装着され、前記渡り線は、少なくとも一箇所が前記保持ホルダに係止され、前記電機子コアに対して前記保持ホルダを周方向に相対回転させて前記渡り線のたるみを吸収し、前記保持ホルダを前記インシュレータに固定するホルダ固定工程を備えたことをその要旨としている。
同発明によれば、保持ホルダを電機子コアに対して周方向に相対回転させることにより渡り線のたるみを容易に吸収することができる。そして、渡り線のたるみが吸収されたことにより、完成した電機子において渡り線の位置が安定する。
請求項に記載の発明は、環状のヨーク部と該ヨーク部から径方向に沿って延びる複数のティースとを有し、それぞれ前記ティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなる電機子コアと、各前記ティースに集中巻にて巻回された複数のコイルとを備える電機子の製造方法であって、周方向に隣り合う前記分割コアの間に前記ティースへの前記コイルの巻回を可能とする巻線隙間が形成されるように、且つ前記ティースの向きが前記電機子コアにおける前記ティースの向きと同じ向きとなるように、複数の前記分割コアを前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置する配置工程と、前記配置工程の後に、前記巻線隙間から前記ティースに前記コイルを巻回するとともに、少なくとも2つの前記コイルを渡り線で連結して連続して巻回する巻線工程と、前記巻線工程の後に、前記巻線隙間が周方向に小さくなるように複数の前記分割コアを縮径して前記電機子コアを形成する縮径工程とを有し、前記巻線工程では、環状に配置された複数の前記分割コアの軸方向の一端側に前記渡り線を保持するための保持治具が配置され、前記渡り線は、前記保持治具によって保持されるように形成され、前記巻線工程の後に、前記保持治具による保持が解除された前記渡り線を前記分割コア側に押し当てる押当て工程を備えたことをその要旨としている。
同発明によれば、配置工程において隣り合う分割コア間に形成される巻線隙間は、ティースにコイルの巻回を施すことができるだけの幅(周方向の幅)を最低限有するものであればよいため、周方向に隣り合う分割コア同士は、周方向に大きく離間されなくてもよい。そして、縮径工程では、電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された複数の分割コアを縮径して電機子コアを形成するため、巻線工程において形成される渡り線は、従来のように連結された複数の分割コアの移動を考慮して長めに形成されなくてもよい。そして、渡り線が短く形成されると、従来のように渡り線の両端部を折り畳んで該渡り線を整形する工程を行わなくてもよいため、渡り線の処理が簡単になる。更に、渡り線の長さを従来よりも短くできることから、配置工程において複数の分割コアを縮径する際に分割コアの移動に伴って渡り線同士が絡むことが抑制されるため、電機子コアを形成するための分割コアの移動を円滑に行うことができる。また、少なくとも2つのコイルは渡り線にて連結されるため、全てのコイルがそれぞれ巻き終わりと巻き始めの端末線を有する場合に比べて端末線の数が減少するため、端末線の処理を簡単に行うことができる。
同発明によれば、巻線工程では、渡り線が保持治具によって保持されるため、先に形成された渡り線によって後のコイルの巻回が妨げられることが抑制される。また、渡り線の長さが従来に比べて短く形成されているため、渡り線の処理は、押当て工程において渡り線を分割コア側に押し当てるだけの簡単な処理で済ませることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の電機子の製造方法において、前記電機子は、ブラシレスモータに備えられるステータであることをその要旨としている。
同発明によれば、ブラシレスモータに備えられるステータを製造する場合において、端末線及び渡り線の処理を簡単に行うことができる。
本発明によれば、端末線及び渡り線の処理を簡単に行うことが可能な電機子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
まず、本実施形態のブラシレスモータの構成を説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータMは、有底円筒状のハウジング1の内周面に固定された円環状のステータ2と、該ステータ2の内側に周方向に回転可能に配置されたロータ3(図1では一点鎖線で示す)とを備えている。ロータ3は、周方向に配置される複数のマグネット(図示略)を備えており、該マグネットがステータ2と径方向に対向配置されるようにステータ2の内側に配置されている。
ステータ2を構成するステータコア11は、円筒状のヨーク部11aと該ヨーク部11aの内周面から径方向内側に向かって延びる12本のティース11bとから構成されている。12本のティース11bは、径方向に沿って延びるとともに、周方向に等角度間隔に設けられている。また、各ティース11bの先端部は、その径方向内側の先端に向かうに連れて徐々に周方向の幅が広くなるように形成されるとともに、周方向に隣り合うティース11bの先端部間は、周方向に離間しており間に隙間が形成されている。
このステータコア11は、それぞれ1つずつティース11bを有する12個の分割コア12を環状に配置して形成されている。各分割コア12は、軸方向から見た形状が円弧状をなしヨーク部11aを構成する分割ヨーク部12aと、該分割ヨーク部12aの周方向の中央部から径方向内側に延びる前記ティース11bとから構成されている。そして、図2(a)乃至図2(c)に示すように、各分割コア12は、鉄系の磁性材料よりなる板材をプレス加工により打ち抜いて形成された略T字状の第1のコアシート13及び第2のコアシート14を交互に積層して形成されている。
第1及び第2のコアシート13,14は、積層されて分割ヨーク部12aを構成する円弧状の板状をなす積層ヨーク部15aと、該積層ヨーク部15aの周方向の中央部から径方向に沿って延設された積層ティース部15bとから構成されている。そして、第1のコアシート13と第2のコアシート14とは線対称な形状をなしている。
第1のコアシート13の積層ヨーク部15aの周方向の一端部(図2(a)において左側の端部)には、積層ヨーク部15aの周方向に円弧状に突出した第1の案内凸部15cが形成されるとともに、周方向の他端部(図2(a)において右側の端部)には、周方向に凹設され略円弧状をなす第1の案内凹部15dが形成されている。また、第2のコアシート14の積層ヨーク部15aの周方向の一端部(図2(a)において左側の端部)には、積層ヨーク部15aの周方向に凹設され略円弧状をなす第2の案内凹部15eが形成されるとともに、周方向の他端部(図2(a)において右側の端部)には、周方向に円弧状に突出した第2の案内凸部15fが形成されている。
上記のような第1のコアシート13と第2のコアシート14とを、厚さ方向に交互に積層して軸方向(厚さ方向に同じ)にかしめて一体化することにより分割コア12が形成される。そして、厚さ方向に複数枚積層された積層ヨーク部15aによって分割ヨーク部12aが形成されるとともに、厚さ方向に複数枚積層された積層ティース部15bによってティース11bが形成される。また、分割ヨーク部12aの周方向の一端部(図2(b)において左側の端部)には、第1の案内凸部15cと第2の案内凹部15e(図2(a)参照)とが軸方向に交互に配置されることにより軸方向に凹凸が繰り返された凹凸係合部12bが形成される。更に、分割ヨーク部12aの周方向の他端部(図2(b)において右側の端部)には、第1の案内凹部15d(図2(a)参照)と第2の案内凸部15fとが軸方向に交互に配置されることにより軸方向に凹凸が繰り返された凹凸係合部12cが形成される。
図3に示すように、12個の分割コア12は、ティース11bの先端が径方向内側を向くように且つ12個の分割ヨーク部12aが円筒状をなすように配置されてステータコア11を形成する。周方向に隣り合う分割コア12は、第1の案内凸部15cが第1の案内凹部15d内に配置されて係合されるように、且つ第2の案内凸部15fが第2の案内凹部15e内に配置されて係合されるように、周方向に対向する凹凸係合部12b,12cが互いに噛み合わされる。そして、第1の案内凹部15d内で該第1の案内凹部15dの内周面に案内されて第1の案内凸部15cが回動するとともに、第2の案内凹部15e内で該第2の案内凹部15eの内周面に案内されて第2の案内凸部15fが回動することにより、隣り合う分割コア12同士が互いに回動可能となっている(図2(a)参照)。
また、各分割コア12には、絶縁性樹脂材料よりなる第1及び第2のインシュレータ21,22が軸方向の両側からそれぞれ装着されている。図4(a)乃至図4(c)に示すように、軸方向の一方側(図4(b)及び図4(c)において上側)に装着された第1のインシュレータ21は、分割コア12の軸方向の一端面を被覆する端面被覆部21aと、該端面被覆部21aの周方向の両端部から軸方向に沿って延びティース11bの側面を被覆する側面被覆部21bと、該側面被覆部21bの径方向外側の端部から延び分割ヨーク部12aの径方向内側の側面を被覆するヨーク被覆部21cとを備えている。端面被覆部21aの径方向内側の端部には、軸方向に立設されたはみ出し防止壁21dが一体に設けられるとともに、端面被覆部21aにおいて分割ヨーク部12aを被覆する部位の周方向の両端部には、軸方向に延びる立設部21eがそれぞれ形成されている。また、端面被覆部21aには、渡り線案内部21fが一体に形成されている。渡り線案内部21fは、端面被覆部21aにおけるティース11bの基端を被覆する部位から軸方向に沿って分割コア12と反対側に延びた後、径方向内側に向かって端面被覆部21aと平行に延びている。また、渡り線案内部21fの径方向内側の先端部には、軸方向に沿って端面被覆部21aと反対側に突出した規制壁21gが一体に形成されるとともに、渡り線案内部21fの径方向外側の基端部には、軸方向に沿って端面被覆部21aと反対側に延びた後に径方向内側に向かって端面被覆部21aと平行に延びる浮上防止部21hが一体に形成されている。浮上防止部21hの先端部と規制壁21gの先端部との間には、後述する導線23を挿通可能な隙間が形成されるとともに、軸方向に対向した渡り線案内部21fと浮上防止部21hとの間には、導線23を配置可能な隙間が形成されている。また、渡り線案内部21fと立設部21eとの間に形成された隙間は、導線23を係止可能な係止溝21kとなっている。
また、軸方向の他端側(図4(b)及び図4(c)において下側)に装着された第2のインシュレータ22は、第1のインシュレータ21と同様に、分割コア12の軸方向の他端面を被覆する端面被覆部22aと、該端面被覆部22aの周方向の両端部から軸方向に沿って延びティース11bの側面を被覆する側面被覆部22bと、該側面被覆部21bの径方向外側の端部から延び分割ヨーク部12aの径方向内側の側面を被覆するヨーク被覆部22cとを備えている。そして、端面被覆部22aの径方向内側の端部には、軸方向に立設されたはみ出し防止壁22dが一体に設けられるとともに、端面被覆部22aにおいて分割ヨーク部12aを被覆する部位の周方向の両端部には、軸方向に延びる立設部22eがそれぞれ形成されている。また、端面被覆部22aにおけるティース11bの基端を被覆する部位には、軸方向に沿って分割コア12と反対側に延びるはみ出し防止壁22fが形成されている。そして、はみ出し防止壁22fと立設部22eとの間に形成された隙間は、導線23を係止可能な係止溝22kとなっている。
第1及び第2のインシュレータ21,22が装着された各分割コア12のティース11bには、第1及び第2のインシュレータ21,22の上から導線23が複数回巻回されることによりコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4(図1参照)が巻装されている。各コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4は、各ティース11bに集中巻にて巻回されるとともに、第1及び第2のインシュレータ21,22によって分割コア12と絶縁されている。
図1に示すように、12個のコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4は、供給される3相(即ち、U相、V相、W相)の電流に対応されている。U相の4つのコイルU1〜U4は、2つのコイルU1,U4が図1における右中央よりやや下側に周方向に隣り合って設けられるとともに、その180°反対側に残りの2つのコイルU2,U3が周方向に隣り合って設けられている。同様に、V相の4つのコイルV1〜V4は、2つのコイルV1,V4が図1における上側に周方向に隣り合って設けられるとともに、その180°反対側に残りの2つのコイルV2,V3が周方向に隣り合って設けられている。また同様に、W相の4つのコイルW1〜W4は、2つのコイルW1,W4が図1における左下に周方向に隣り合って設けられるとともに、その180°反対側に残りの2つのコイルW2,W3が周方向に隣り合って設けられている。尚、本実施形態のコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4は、ティース11bの先端側から見て全て同方向に巻回されている。
また、12個のコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4において、同相のコイルは連続して巻回されるとともに、他相のコイルが間に介在された2つの同相のコイル同士は、渡り線24にて連結されている。代表としてU相のコイルU1〜U4を例に説明すると、図1及び図3に示すように、導線23は、コイルU1を形成した後、V相のコイルV2,V3及びW相のコイルW1,W4が巻回される4個のティース11b上を通る渡り線24を形成し、続けてコイルU2、U3を形成した後に、V相のコイルV1,V4及びW相のコイルW2,W3が巻回される4個のティース11b上を通る渡り線24を形成し、更にコイルU4を形成した後に径方向外側に引き出されて切断される。渡り線24は、第1のインシュレータ21に設けられた渡り線案内部21f上に配置され、規制壁21gと浮上防止部21hの基端部とによってその径方向の移動が規制されるとともに、浮上防止部21h及び渡り線案内部21fによってその軸方向の移動が規制されて保持される。
V相のコイルV1〜V4,W相のコイルW1〜W4についてもU相のコイルU1〜U4と同様に2つずつの同相のコイルが渡り線24にて連結されるように巻回されるとともに、コイルV1〜V4,コイルW1〜W4を連結する渡り線24も、渡り線案内部21f上に配置されて保持される。また、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4は、第1及び第2のインシュレータ21,22に設けられたはみ出し防止壁21d,22dによって径方向内側へのはみ出しが防止されている。そして、各相のコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の巻き始めと巻き終わりの端末線25は、外部の電源装置に接続されるバスバー端子にそれぞれ電気的に接続される。
上記のように構成されたブラシレスモータMでは、位相差120°の3相の交流電流がコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4にそれぞれ供給されることにより、ステータ2にて回転磁界が発生され、その回転磁界に応じてロータ3が回転される。
次に、上記のように構成されたステータ2の製造方法を説明する。本実施形態のステータ2は、配置工程、巻線工程及び縮径工程を経て製造される。
まず、図5(a)及び図5(b)に示すように、隣り合う分割コア12同士が若干離間するように12個の分割コア12を環状に配置する配置工程を行う。配置工程で環状に配置される12個の分割コア12には、それぞれ軸方向の両側から第1及び第2のインシュレータ21,22が装着されている。尚、図5(a)では第1及び第2のインシュレータ21,22を省略して図示している。12個の分割コア12は、ステータコア11を構成したときと同様にティース11bの先端が径方向内側を向くように、且つティース11bが径方向に沿って延びるように環状に配置される。更に、12個の分割コア12は、周方向に隣り合う分割コア12の分割ヨーク部12aが周方向に若干離間するように配置され、ステータコア11よりも外径が大きくなるように拡径された状態となる。このように、周方向に隣り合う分割コア12が周方向に若干離間して配置されることにより、周方向に隣り合うティース11bの先端部間に、ステータコア11におけるティース11bの先端部間の隙間よりも周方向の幅が広い巻線隙間Sが形成される。この巻線隙間Sは、ティース11bにコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回するための巻線機31に備えられるノズル32を、ティース11bの先端側から周方向に隣り合うティース11b間に挿入可能な大きさに設定されている。即ち、12個の分割コア12は、ティース11bの径方向内側の先端側から周方向に隣り合うティース11b間にノズル32の挿入を可能とする巻線隙間Sが形成されるように周方向に離間して環状に配置されている。尚、図5(b)には、ステータコア11に装着された第1及び第2のインシュレータ21,22を二点鎖線にて図示している。
次に、各ティース11bにコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4をそれぞれ巻回する巻線工程が行われる。巻線工程では、前記配置工程においてステータコア11よりも外径の大きい環状に配置された12個の分割コア12の内側に配置された巻線機31にてコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の巻回を行う。巻線機31は、筒状のノズル32からコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を形成するための導線23を供給し、ティース11bの周りで該ノズル32を回転させてコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を形成するノズル式の巻線機である。巻線機31は、各ティース11bに集中巻にてコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回するとともに、同相のコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を連続して巻回する。
代表としてU相のコイルU1〜U4を例に説明すると、巻線機31は、まず、巻き始めの端末線25を、コイルU1を巻回する分割コア12に装着された第1のインシュレータ21の係止溝21k(図4(b)参照)に係止した後に、同分割コア12のティース11bにコイルU1を巻回する。このとき、周方向に隣り合うティース11bの先端部間には、ノズル32を挿入可能な巻線隙間Sが設けられているため、周方向に隣り合うティース11bの先端側の巻線隙間Sから周方向に隣り合うティース11b間に容易にノズル32を挿入してコイルU1を形成することができる。その後、巻線機31は、導線23を供給して渡り線24を形成しつつ図5(a)において時計方向にノズル32を移動させて4個のティース11bを跨ぎ、5個目のティース11bに巻線隙間Sから周方向に隣り合うティース11b間にノズル32を挿入してコイルU2を巻回する。このとき、巻線機31は、渡り線24を、該渡り線24が跨ぐ4個の分割コア12に装着された第1のインシュレータ21の渡り線案内部21f上を通るように形成する。このように、渡り線案内部21f上を通るように形成されることにより、渡り線24は、該渡り線案内部21fによってガイドされて、その長さが、完成したステータ2におけるコイルU1,U2間の周方向に沿った離間距離に略等しい長さとなるように、ステータコア11よりも外径の大きい環状に配置された12個の分割コア12の周方向に沿った円弧状に形成される。そして、渡り線24は、渡り線24が跨ぐ4個の分割コア12に装着された第1のインシュレータ21の渡り線案内部21f上で、渡り線案内部21fと浮上防止部21hとの間、且つ浮上防止部21hの基端部と規制壁21gとの間に配置される。
そして、コイルU2の巻回後、巻線機31は、コイルU2が巻回されたティース11bと隣り合うティース11bに連続してコイルU3を巻回する。その後、巻線機31は、導線23を供給して渡り線24を形成しつつ図5(a)において時計方向にノズル32を移動させて4個のティース11bを跨ぎ、5個目のティース11bにコイルU4を巻回する。このとき、巻線機31は、コイルU1,U2間の渡り線24と同様に、コイルU3,U4を連結する渡り線24を、該渡り線24が跨ぐ4個の分割コア12に装着された第1のインシュレータ21の渡り線案内部21f上を通るように形成する。このように、渡り線案内部21f上を通るように形成されることにより、渡り線24は、該渡り線案内部21fによってガイドされて、その長さが、完成したステータ2におけるコイルU3,U4間の周方向に沿った離間距離に略等しい長さとなるように、ステータコア11よりも外径の大きい環状に配置された12個の分割コア12の周方向に沿った円弧状に形成される。そして、コイルU1,U2間の渡り線24と同様に、コイルU3,U4間の渡り線24は、該渡り線24が跨ぐ4個の分割コア12に装着された第1のインシュレータ21の渡り線案内部21f上で、渡り線案内部21fと浮上防止部21hとの間、且つ浮上防止部21hの基端部と規制壁21gとの間に配置される。
そして、コイルU4の巻回後、巻線機31は、巻き終わりの端末線25を、コイルU4を巻回した分割コア12に装着された第1のインシュレータ21の係止溝21k(図4(b)参照)に係止した後に導線23を切断する。
V相のコイルV1〜V4及びW相のコイルW1〜W4も、U相のコイルU1〜U4と同様に渡り線24で連結しつつ連続して巻回される。そして、12個の分割コア12のティース11bに全てコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回すると、巻線工程が終了する。
次に、周方向に離間して配置された12個の分割コア12を縮径する縮径工程が行われる。図6(a)及び図6(b)に示すように、縮径工程では、環状に配置された12個の分割コア12を、これら分割コア12の外周に配置された治具(図示略)によって、径方向内側に向かって移動させることにより縮径する。この移動に伴って、周方向に隣り合う分割コア12同士が互いに近づき、巻線隙間Sが周方向に小さくなるとともに、互いに対向する分割ヨーク部12aの周方向の端部同士(即ち凹凸係合部12b,12c同士)が噛み合わされて連結される。そして、12個の分割コア12は、縮径されて周方向に隣り合う分割コア12同士が連結されることにより、ステータコア11となる。尚、図6(b)には、縮径前の分割コア12及び該分割コア12に装着された第1及び第2のインシュレータ21,22を二点差線にて図示している。
12個の分割コア12の縮径の際には、分割コア12の径方向内側への移動に伴って、各渡り線24は、渡り線案内部21f上でティース11bの基端部側に相対移動される。そして、各渡り線24のティース11bに対する相対移動の際には、浮上防止部21hによって渡り線24の浮上が防止されるため、各渡り線24は軸方向に突出することなくステータ2の軸方向の片側端部上に配置される。そして、縮径工程を経て完成したステータ2においては、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の端末線25がそれぞれ対応するバスバー端子(図示略)に電気的に接続される。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)配置工程において隣り合う分割コア12間に形成される巻線隙間Sは、各ティース11bにコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の巻回を施すことができるだけの幅(周方向の幅)を最低限有するものであればよいため、周方向に隣り合う分割コア12同士は、周方向に大きく離間されなくてもよい。そして、縮径工程では、ステータコア11よりも外径の大きい環状に配置された複数の分割コア12を縮径してステータコア11を形成するため、巻線工程において形成される渡り線24は、従来のように連結された複数の分割コアの移動を考慮して長めに形成されなくてもよい。そして、渡り線24が短く形成されると、従来のように渡り線24の両端部を折り畳んで該渡り線24を整形する工程を行わなくてもよいため、渡り線24の処理(即ち渡り線の整形)が簡単になる。更に、渡り線24の長さを従来よりも短くできることから、配置工程において複数の分割コア12を縮径する際に分割コア12の移動に伴って渡り線24同士が絡むことが抑制されるため、ステータコア11を形成するための分割コア12の移動を円滑に行うことができる。また、同相の4個ずつのコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4は、それぞれ渡り線24で連結しつつ連続して巻回されるため、全てのコイルU1〜U4がそれぞれ巻き終わりと巻き始めの端末線を有する場合に比べて端末線25の数が少ない。従って、端末線25の処理(即ちバスバー端子への接続)を簡単に行うことができる。
(2)巻線隙間Sは、ステータコア11において周方向に離間するティース11bの先端部間に形成されるため、配置工程において、周方向に隣り合う分割コア12の離間距離を小さくすることができる。また、各ティース11bへのコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の巻回は、ノズル32から導線23を供給する巻線機31によって行われるため、巻線隙間Sは、ノズル32の挿入が可能な幅を備えていればよい。従って、巻線隙間Sの周方向の幅をより小さく設定することができる。これらのことから、配置工程において環状に配置される複数の分割コア12の外径を、より小さく設定することができる。その結果、12個の分割コア12がステータコア11よりも外径の大きい環状に配置された状態において、渡り線24で連結される2つのコイル間の周方向の間隔を狭くすることができるため、渡り線24をより短くすることが可能となる。そして、渡り線24がより短く形成されると、渡り線24同士が絡まることが抑制されるとともに、渡り線24の処理をより簡単に行うことができる。
(3)巻線工程では、渡り線24は、該渡り線が連結する2つのコイル(例えばコイルU1,U2)の間で、ステータコア11よりも外径の大きい環状に配置された12個の分割コア12の周方向に沿った円弧状に形成される。従って、渡り線24が長くなることが抑制されるとともに、渡り線24の処理が更に簡単になる。
(4)巻線工程において、渡り線24は、渡り線案内部21f上を通るように形成されることにより、渡り線案内部21fによってガイドされるため、渡り線24の位置が安定する。そして、本実施形態では、渡り線24は、渡り線案内部21f上を通るように形成されることにより、分割コア12の軸方向の一端面上に配置されるため、縮径工程後の渡り線の整形(処理)を行わなくてもよくなる。また、渡り線24が渡り線案内部21f上を通るように形成されることにより、先に形成された渡り線24によって後のコイルの巻回が妨げられることが抑制される。更に、渡り線案内部21fは、第1のインシュレータ21に一体に設けられるため、渡り線24をガイドするための部材を別途形成する場合に比べて、部品点数の増大が抑制される。
(5)渡り線24が渡り線案内部21fと浮上防止部21hとの間に配置されることにより、渡り線24の軸方向の位置が安定し易くなるため、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の巻回中に渡り線24が渡り線案内部21fからずれた位置に移動することが抑制される。また、縮径工程において環状に配置された複数の分割コア12を縮径する際に、分割コア12の移動に伴う渡り線24の軸方向の移動が浮上防止部21hによって抑制されるため、渡り線24は渡り線案内部21f上に留め置かれる。その結果、渡り線24の処理が一層簡単になる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、巻線工程において、渡り線24は、渡り線案内部21f上を通り該渡り線案内部21f上に載置されるように形成され、渡り線案内部21fにてガイドされる。しかしながら、巻線工程において渡り線24を保持する方法はこれに限らない。例えば、図7に示す例では、配置工程において環状に配置された12個の分割コア12には、それぞれ軸方向の両側から第2のインシュレータ22が装着されている。そして、巻線工程では、環状に配置された12個の分割コア12の軸方向の一端側(図7において上側)に、渡り線24を保持するための保持治具51が配置される。この保持治具51は、分割コア12との間に、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4のティース11bへの巻回が可能な間隔を空けて配置される。また、保持治具51における径方向内側の端部には、径方向内側への渡り線24の移動を規制するための規制凸部51aが形成されている。そして、巻線機31によって、上記実施形態と同様の順序でコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4がティース11bに巻回される。このとき、連続して巻回される2つのコイルを連結する渡り線24は、一方のコイル(例えばコイルU1)から他方のコイル(例えばコイルU2)まで保持治具51上を通るように形成され該保持治具51によって保持される。巻線工程の終了後、保持治具51が除去されて保持治具51による渡り線24の保持が解除される。そして、縮径工程の前、若しくは縮径工程の後に、渡り線24を分割コア12側に押し当てる押し当て工程が行われる。このようにすると、巻線工程では、渡り線24が保持治具51によって保持されるため、先に形成された渡り線24によって後のコイルの巻回が妨げられることが抑制される。また、渡り線24の長さが従来に比べて短く形成されているため、渡り線24の処理は、押当て工程において渡り線24を分割コア12側に押し当てるだけの簡単な処理で済ませることができる。
また例えば、図8に示す例では、図7に示す例と同様に、配置工程において環状に配置された12個の分割コア12には、それぞれ軸方向の両側から第2のインシュレータ22が装着されている。そして、巻線工程では、環状に配置された12個の分割コア12の軸方向の一端側(図8において上側)に、環状若しくは円弧状をなす保持ホルダ61が配置される。この保持ホルダ61は、渡り線24を保持するためのものであり、分割コア12との間に、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4のティース11bへの巻回が可能な間隔を空けて配置される。また、保持ホルダ61は、その外径がステータコア11の外径と略等しく形成されるとともに、その内径がステータコア11の内径と等しいか若干大きく形成される。更に、保持ホルダ61の外周縁には、分割コア12と反対側に突出し渡り線24の径方向外側への移動を規制する外周側規制凸部61aが形成されるとともに、同保持ホルダ61の内周縁には、分割コア12と反対側に突出し渡り線24の径方向内側への移動を規制する内周側規制凸部61bが形成されている。そして、巻線機31によって、上記実施形態と同様の順序でコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4がティース11bに巻回される。このとき、連続して巻回される2つのコイルを連結する渡り線24は、一方のコイル(例えばコイルU1)から他方のコイル(例えばコイルU2)まで保持ホルダ61上であって外周側規制凸部61aと内周側規制凸部61bとの間を通るように形成され該保持ホルダ61によって保持される。また、各渡り線24は、その少なくとも一箇所が保持ホルダ61に係止される。そして、縮径工程の後に、ステータコア11に対して保持ホルダ61を周方向に相対回転させて渡り線24のたるみを吸収し、該保持ホルダ61を第2のインシュレータ22に固定するホルダ固定工程が行われる。このホルダ固定工程においては、保持ホルダ61を第2のインシュレータ22側へ相対移動させつつ保持ホルダ61とステータコア11とを周方向に相対回転させる。尚、渡り線24のたるみを吸収すべく行われる保持ホルダ61とステータコア11との周方向の相対回転は、保持ホルダ61の第2のインシュレータ22への固定前、若しくは保持ホルダ61の第2のインシュレータ22への固定後に行っても良よい。このようにすると、渡り線24が保持ホルダ61上に載置されることにより、先に形成された渡り線24によって後のコイルの巻回が妨げられることが抑制される。また、渡り線24は、保持ホルダ61上に載置されることによりその位置が安定し易くなるため、渡り線24の整形を一層容易に行うことができる。更に、保持ホルダ61をステータコア11に対して周方向に相対回転させることにより渡り線24のたるみを容易に吸収することができるとともに、渡り線24のたるみが吸収されたことにより、完成したステータ2において渡り線24の位置が安定する。
・第1のインシュレータ21は、浮上防止部21hを備えない構成であってもよい。
・渡り線案内部21fの形状は上記実施形態のものに限らない。渡り線案内部21fは、分割コア12の軸方向の一端側(渡り線24が配置される側)に形成されて、渡り線24を載置可能な形状に形成されればよい。従って、例えば、渡り線案内部21fは、規制壁21gを備えない構成であってもよい。また、第1のインシュレータ21は、渡り線案内部21fを備えない構成であってもよい。
・上記実施形態では、巻線工程において、渡り線24は、該渡り線24が連結する2つのコイル(例えばコイルU1,U2等)間で、ステータコア11よりも外径の大きい環状に配置された12個の分割コア12の周方向に沿うように円弧状に形成される。しかしながら、渡り線24は、縮径工程の後に両端部を折り畳む必要の無い長さに形成されるであれば、巻線工程において形成される形状は、「く」字状、「コ」字状、直線状等であってもよい。
・上記実施形態の巻線工程では、環状に配置された12個の分割コア12の内側に巻線機31が配置され、ティース11bの径方向内側の先端側からコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の巻回が行われる。しかしながら、巻線工程では、環状に配置された12個の分割コア12の外周側からコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の巻回を行ってもよい。この場合、配置工程では、周方向に隣り合う分割コア12の分割ヨーク部12aが周方向に離間してその間に巻線隙間Sが形成されるように、且つ、ティース11bの先端が径方向内側を向くように12個の分割コア12が環状に配置される。そして、巻線工程では、環状に配置された12個の分割コア12の径方向外側に巻線機31が配置され、巻線機31は、周方向に隣り合う分割ヨーク部12a間の巻線隙間Sからノズル32を挿入して、各分割コア12のティース11bに対しコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回する。このようにしても上記実施形態の(1)と同様の作用効果を得ることができる。
・上記実施形態の巻線機31は、ノズル32から導線23を供給して各ティース11bにコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4をそれぞれ巻回する構成である。しかしながら、ティース11bにコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回する巻線機の構成は上記実施形態のものに限らない。
・上記実施形態のステータコア11においては、周方向に隣り合うティース11bの先端部は周方向に離間している。しかしながら、ステータコア11においては、周方向に隣り合うティース11bの先端部が互いに連結されていてもよい。この場合、巻線工程において径方向内側からコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回する場合には、配置工程において、周方向に隣り合うティース11bの先端部が離間して巻線隙間Sが形成されるように12個の分割コア12を環状に配置する。また、巻線工程において径方向外側からコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回する場合には、配置工程において、周方向に隣り合う分割コア12の分割ヨーク部12a間に巻線隙間Sが形成されるように12個の分割コア12を環状に配置する。
・上記実施形態では、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4は、同相のコイルが2つずつ渡り線24にて連結される。しかしながら、ステータ2においては、少なくとも2つのコイルが渡り線24で連結されればよい。また、異相のコイル同士が渡り線24にて連結されてもよい。
・上記実施形態では、各分割コア12には、第1及び第2のインシュレータ21,22が装着されている。しかしながら、例えば外周に絶縁被膜が形成された導線23にてコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4が形成される等、分割コア12とコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4との間の絶縁性が確保されるのであれば、第1及び第2のインシュレータ21,22を省略してもよい。
・上記実施形態では、各分割コア12は、分割ヨーク部12aの周方向の両端部に凹凸係合部12b,12cを備えた構成とされているが、各分割コア12の形状はこれに限らない。各分割コア12は、それぞれティース11bを有するように形成されていればよい。例えば、各分割コア12は、分割ヨーク部12aの周方向の両端部に凹凸係合部12b,12cを備えず、分割ヨーク部12aの周方向の両端部が周方向と直交する平面状をなすように形成されてもよい。
・上記実施形態では、ステータコア11は、12本のティース11bを備えた構成とされているが、ティース11bの数は12本に限らず、適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、インナロータ型のブラシレスモータMに備えられるステータ2を例に、本発明にかかる電機子の製造方法を詳述した。しかしながら、アウタロータ型のブラシレスモータに備えられるステータ(電機子)に本発明の電機子の製造方法を適用してもよい。また、ブラシレスモータに備えられるステータ以外に、円筒状のヨーク部と該ヨーク部から径方向に沿って延びる複数のティースとを有しそれぞれ前記ティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなる電機子コアと、各ティースに集中巻にて巻回された複数のコイルとを備える電機子(例えばロータに備えられる電機子)を製造する際に、本発明の電機子の製造方法を適用してもよい。
ブラシレスモータの断面図。 (a)は展開したステータコアの平面図、(b)は展開したステータコアの正面図、(c)は展開したステータコアの斜視図。 ステータの斜視図。 (a)はインシュレータが装着された分割コアの平面図、(b)はインシュレータが装着された分割コアの背面図、(c)はインシュレータが装着された分割コアの側面図。 (a)及び(b)はステータの製造方法を説明するための説明図。 (a)及び(b)はステータの製造方法を説明するための説明図。 別の形態のステータの製造方法を説明するための説明図。 別の形態のステータの製造方法を説明するための説明図。
符号の説明
2…電機子としてのステータ、11…電機子コアとしてのステータコア、11a…ヨーク部、11b…ティース、12…分割コア、21…インシュレータとしての第1のインシュレータ、21f…渡り線案内部、21h…浮上防止部、22…インシュレータとしての第2のインシュレータ、23…導線、24…渡り線、31…巻線機、32…ノズル、51…保持治具、61…保持ホルダ、M…ブラシレスモータ、S…巻線隙間、U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4…コイル。

Claims (8)

  1. 環状のヨーク部と該ヨーク部から径方向に沿って延びる複数のティースとを有し、それぞれ前記ティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなる電機子コアと、
    各前記ティースに集中巻にて巻回された複数のコイルと
    を備える電機子の製造方法であって、
    周方向に隣り合う前記分割コアの間に前記ティースへの前記コイルの巻回を可能とする巻線隙間が形成されるように、且つ前記ティースの向きが前記電機子コアにおける前記ティースの向きと同じ向きとなるように、複数の前記分割コアを前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置する配置工程と、
    前記配置工程の後に、前記巻線隙間から前記ティースに前記コイルを巻回するとともに、少なくとも2つの前記コイルを渡り線で連結して連続して巻回する巻線工程と、
    前記巻線工程の後に、前記巻線隙間が周方向に小さくなるように複数の前記分割コアを縮径して前記電機子コアを形成する縮径工程と
    を有し、
    前記分割コアには、前記コイルと前記分割コアとを絶縁するインシュレータが装着されるとともに、前記インシュレータは、前記分割コアの軸方向の一端側で前記渡り線をガイドする渡り線案内部と、該渡り線案内部における径方向の内側部分及び外側部分のそれぞれに軸方向に沿って前記分割コアと反対側に延びるように設けられ前記渡り線の径方向の移動を規制する規制部とを備え、
    前記巻線工程では、前記渡り線は、前記渡り線案内部上であって且つ径方向の内側及び外側の前記規制部の間を通るように形成されることにより該渡り線案内部にてガイドされることを特徴とする電機子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電機子の製造方法において、
    前記電機子コアにおいては、複数の前記ティースが前記ヨーク部の内周面から径方向内側に向かって延びるとともに、周方向に隣り合う前記ティースの先端部間が周方向に離間しており、
    前記巻線隙間は、周方向に隣り合う前記ティースの先端部間に形成され、
    前記巻線工程では、前記コイルを形成する導線を供給する筒状のノズルを備えた巻線機にて、前記ティースの先端側から前記ティースにコイルを巻回することを特徴とする電機子の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電機子の製造方法において、
    前記巻線工程では、前記渡り線は、該渡り線が連結する2つの前記コイルの間で、前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された複数の前記分割コアの周方向に沿うように円弧状に形成されることを特徴とする電機子の製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電機子の製造方法において、
    前記インシュレータは、前記渡り線案内部と軸方向に対向するように形成された浮上防止部を備え、
    前記巻線工程では、前記渡り線は、前記渡り線案内部上で、該渡り線案内部と前記浮上防止部との間、且つ前記径方向の内側及び外側の前記規制部の間を通るように形成されることを特徴とする電機子の製造方法。
  5. 環状のヨーク部と該ヨーク部から径方向に沿って延びる複数のティースとを有し、それぞれ前記ティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなる電機子コアと、
    各前記ティースに集中巻にて巻回された複数のコイルと
    を備える電機子の製造方法であって、
    周方向に隣り合う前記分割コアの間に前記ティースへの前記コイルの巻回を可能とする巻線隙間が形成されるように、且つ前記ティースの向きが前記電機子コアにおける前記ティースの向きと同じ向きとなるように、複数の前記分割コアを前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置する配置工程と、
    前記配置工程の後に、前記巻線隙間から前記ティースに前記コイルを巻回するとともに、少なくとも2つの前記コイルを渡り線で連結して連続して巻回する巻線工程と、
    前記巻線工程の後に、前記巻線隙間が周方向に小さくなるように複数の前記分割コアを縮径して前記電機子コアを形成する縮径工程と
    を有し、
    前記巻線工程では、前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された複数の前記分割コアの軸方向の一端側に前記渡り線を保持する保持ホルダが配置された状態で、前記ティースへの前記コイルの巻回が行われように構成され
    前記保持ホルダは、複数の前記分割コアの軸方向の一端側に該保持ホルダが配置された状態における該分割コアと反対側に突出し前記渡り線の径方向外側への移動を規制する外側規制部と、複数の前記分割コアの軸方向の一端側に該保持ホルダが配置された状態における該分割コアと反対側に突出し前記渡り線の径方向内側への移動を規制する内側規制部とを備え、
    前記巻線工程において、前記渡り線は、前記保持ホルダ上であって且つ前記外側規制部と前記内側規制部との間を通り該保持ホルダ上に載置されるように形成されることを特徴とする電機子の製造方法。
  6. 環状のヨーク部と該ヨーク部から径方向に沿って延びる複数のティースとを有し、それぞれ前記ティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなる電機子コアと、
    各前記ティースに集中巻にて巻回された複数のコイルと
    を備える電機子の製造方法であって、
    周方向に隣り合う前記分割コアの間に前記ティースへの前記コイルの巻回を可能とする巻線隙間が形成されるように、且つ前記ティースの向きが前記電機子コアにおける前記ティースの向きと同じ向きとなるように、複数の前記分割コアを前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置する配置工程と、
    前記配置工程の後に、前記巻線隙間から前記ティースに前記コイルを巻回するとともに、少なくとも2つの前記コイルを渡り線で連結して連続して巻回する巻線工程と、
    前記巻線工程の後に、前記巻線隙間が周方向に小さくなるように複数の前記分割コアを縮径して前記電機子コアを形成する縮径工程と
    を有し、
    前記巻線工程では、前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置された複数の前記分割コアの軸方向の一端側に前記渡り線を保持する保持ホルダが配置された状態で、前記ティースへの前記コイルの巻回が行われ、前記渡り線は、前記保持ホルダ上を通り該保持ホルダ上に載置されるように形成され、
    前記分割コアには、前記コイルと前記分割コアとを絶縁するインシュレータが装着され、
    前記渡り線は、少なくとも一箇所が前記保持ホルダに係止され、
    前記電機子コアに対して前記保持ホルダを周方向に相対回転させて前記渡り線のたるみを吸収し、前記保持ホルダを前記インシュレータに固定するホルダ固定工程を備えたことを特徴とする電機子の製造方法。
  7. 環状のヨーク部と該ヨーク部から径方向に沿って延びる複数のティースとを有し、それぞれ前記ティースを有する複数の分割コアを環状に配置してなる電機子コアと、
    各前記ティースに集中巻にて巻回された複数のコイルと
    を備える電機子の製造方法であって、
    周方向に隣り合う前記分割コアの間に前記ティースへの前記コイルの巻回を可能とする巻線隙間が形成されるように、且つ前記ティースの向きが前記電機子コアにおける前記ティースの向きと同じ向きとなるように、複数の前記分割コアを前記電機子コアよりも外径の大きい環状に配置する配置工程と、
    前記配置工程の後に、前記巻線隙間から前記ティースに前記コイルを巻回するとともに、少なくとも2つの前記コイルを渡り線で連結して連続して巻回する巻線工程と、
    前記巻線工程の後に、前記巻線隙間が周方向に小さくなるように複数の前記分割コアを縮径して前記電機子コアを形成する縮径工程と
    を有し、
    前記巻線工程では、環状に配置された複数の前記分割コアの軸方向の一端側に前記渡り線を保持するための保持治具が配置され、前記渡り線は、前記保持治具によって保持されるように形成され、
    前記巻線工程の後に、前記保持治具による保持が解除された前記渡り線を前記分割コア側に押し当てる押当て工程を備えたことを特徴とする電機子の製造方法。
  8. 請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の電機子の製造方法において、
    前記電機子は、ブラシレスモータに備えられるステータであることを特徴とする電機子の製造方法。
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