JP2015109719A - ステータ - Google Patents

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Abstract

【課題】各ティースに巻回された巻線と巻線とを繋ぐ渡り線の弛み部分を安定して保持できるステータを提供する。
【解決手段】第1分割インシュレータ10に設けた案内保持壁13の段差面13a,13bに弛み収納部14a,14bを形成した。そして、各相の渡り線Lu,Lv,Lwの弛み部分を、その弛み収納部14a,14b内に収納し、各相の渡り線Lu,Lv,Lwの弛み部分が、弛み収納部14a,14bから外部にはみ出すことなく安定な状態に保持されるようにした。
【選択図】図10

Description

本発明は、ステータに関するものである。
ブラシレスモータのステータとして、インシュレータに覆われた複数のT型分割コアのティースを径方向外側に向けて巻線をそれぞれ巻回した後、各ティースが径方向内側に向くように各T型分割コアを円環状に配置してステータを形成するようにしたものがある(特許文献1)。
このように形成されたステータは、より多くのターン数の導体を巻けることができ、即ち、巻線の占積率が高く強い電磁力が得られることから、同一体積でのモータにおいて高出力を得ることができる。
複数のT型分割コアのティースに巻線を巻回する方法として、隣り合う分割コア同士が互いに回動可能となるように、複数の分割コアを互いに連結した後、連結された複数の分割コアについて、各ティースが径方向外側に向くように環状に配置する。この状態で、径方向外側に向くように配置された各ティースについて、径方向外側から予め定められた順序で巻線を巻回することによって行われる。
そして、各分割コアのティースに巻線が巻回されると、連結された複数の分割コアを、各ティースが径方向内側に向くように環状に配置させることによってステータが形成される。
特開2007−20251号公報
ところで、連結された複数の分割コアについて、各ティースが径方向外側に向くように環状に配置された状態から、各ティースが径方向内側に向くように環状に配置された状態になるとき、隣接するティースの基端部間の距離が短くなる。
つまり、各ティースが径方向内側に向くように円環状に配置した状態のときの各ティースの基端部間を通過する円周は、各ティースが径方向外側に向くように環状に配置した状態ときの各ティースの基端部間を通過する円周より短くなる。
従って、各ティースが径方向外側に向くように環状に配置された状態から径方向内側に向くように環状に配置された状態になったとき、各ティースに巻回された巻線間を繋ぐ渡り線は弛むことになる。この弛んだ渡り線は、不安定な状態にあって径方向外側にはみ出し飛び出す虞があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、各ティースに巻回された巻線と巻線とを繋ぐ渡り線の弛み部分を安定して保持できるステータを提供することにある。
上記課題を解決するためのステータは、ティースを有した複数の分割コアを、前記各ティースが径方向内側に向くように環状に連結して構成したステータコアと、前記各分割コアのティースに装着したインシュレータと、前記インシュレータを介して前記各ティースに巻回した巻線とからなるステータであって、前記インシュレータの軸方向一端の前記ティース基端側には、前記巻線間を繋ぐ渡り線を案内保持する案内保持壁を周方向に沿って形成するとともに、前記案内保持壁の周方向両側に前記渡り線の弛みを収納する弛み収納部を形成した。
上記ステータによれば、インシュレータに設けた案内保持壁の周方向両側に形成した弛み収納部に渡り線の弛み部分が収納されることから、渡り線の弛み部分は弛み収納部から外部にはみ出すことはなく安定な状態に保持される。
上記ステータにおいて、前記ステータは、前記インシュレータを装着した各ティースが径方向外側に向くように複数の分割コアを環状に連結された状態で、前記各巻線を径方向外側から前記インシュレータを介して前記各ティースにそれぞれ巻回した後、その複数の分割コアを、前記各ティースが径方向内側に向くように環状に連結して形成されたことが好ましい。
上記ステータによれば、各ティースを径方向外側に向いた状態から径方向内側に向いた状態にしたとき、各ティース部が径方向内側に向いたときの各ティース部の基端部を結ぶ円周は、各ティース部が径方向外側に向いていたときの各ティース部の基端部を結ぶ円周より短くなることから渡り線は弛む。この弛み部分は、弛み収納部に収納され外部にはみ出すことはなく安定な状態に保持される。
上記ステータにおいて、前記案内保持壁の弛み収納部は、前記案内保持壁の周方向両側であって、前記ティース先端側の面及び周方向側面が開口するように形成した収納凹部であり、周方向両側に形成された一対の収納凹部間には、前記ティース先端側に突出したガイド面が形成されることが好ましい。
上記ステータによれば、周方向に隣接したインシュレータの収納凹部と協働して弛んだ渡り線の弛んだ部分を収納保持する空間をつくることができる。しかも、ガイド面が径方向内側に突出していることから、渡り線の弛み部分を収納する収納凹部にスムーズに導くことができる。
上記ステータにおいて、前記インシュレータは、軸方向に2分割された第1分割インシュレータと第2分割インシュレータとからなり、少なくとも第1分割インシュレータ又は第2分割インシュレータのいずれか一方に前記案内保持壁が形成されていることが好ましい。
上記ステータによれば、各分割コアは、軸方向一側方から第1分割インシュレータが装着され、軸方向他側方から第2分割インシュレータが装着される。
上記ステータにおいて、前記インシュレータは、前記ティースの数だけ一列に連結され、それらインシュレータ間は、回動可能に屈曲する前記インシュレータと一体形成された連結部にて連結されていることが好ましい。
上記ステータによれば、1度に複数の分割コア全てに第1及び第2分割インシュレータを装着することができる。
本発明によれば、渡り線の弛み部分を安定して保持することできる。
ブラシレスモータの軸方向から見た要部断面図。 同じく、インシュレータを装着したステータコアの軸方向から見た正面図。 同じく、ステータコアを展開した斜視図。 同じく、(a)は分割コアの斜視図、(b)は分割コアを構成する第1コア片を軸方向から見た正面図、(c)は分割コアを構成する第2コア片を軸方向から見た正面図。 同じく、連結した複数の第1及び第2分割インシュレータを展開した斜視図。 同じく、(a)は回動連結部を省略した第1分割インシュレータの要部斜視図、(b)は回動連結部を省略した第2分割インシュレータの要部斜視図。 同じく、径方向外側を向いた各ティース部に巻線が巻回された状態を説明するための軸方向から見た正面図。 同じく、巻線が巻回された各ティース部を径方向内側に向かせた状態を説明するための軸方向から見た正面図。 同じく、径方向外側を向いた各ティース部に巻線が巻回されたときの各相の渡り線の状態を説明するための要部斜視図。 同じく、巻線が巻回された各ティース部を径方向内側に向かせたときの各相の渡り線の状態を説明するための要部斜視図。
以下、ブラシレスモータに備えたステータの一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータ1は、有底円筒状のハウジング2の内周面に固定された円環状のステータ3と、そのステータ3の内側に配置されロータ4(図1では一点鎖線で示す)とを備えている。ロータ4は、回転軸5に固着され、同回転軸5の中心軸線Oを回転中心として回転する。ロータ4は、周方向に配置される複数のマグネット(図示略)を有し、そのマグネットがステータ3と径方向に対向配置されるように同ステータ3の内側に配置されている。
ステータ3は、円環状のステータコア7を有し、ステータコア7の外周面がハウジング2の内周面に固定されている。ステータコア7は、電磁鋼板よりなり、ハウジング2の内周面に固定される環状部Rと、その環状部Rの内周面から径方向内側に延設された12個のティース部Tとを備えている。各ティース部Tの先端面は、周方向に湾曲した円弧面であって中心軸線Oを中心とする同心円を形成する円弧面となる。
ここで、12個のティース部Tを有したステータコア7について説明する。
図2及び図3に示すように、ステータコア7は、分割構造であって、それぞれ1つのティース部Tを有するように周方向に12分割してなる12個の分割コア8から構成されている。従って、分割コア8は、1つのティース部Tを有するとともに、ティース部T基端部から周方向両方向に延びた分割環状部8aしている。
図4(a)に示すように、分割コア8は、板状の第1コア片P1と、第2コア片P2とが交互に積層されて構成されている。
図4(b)に示すように、第1コア片P1は、分割環状部8aを形成する環状片部P1aと、ティース部Tを形成するティース片部P1bとを有している。一方、図4(c)に示すように、第2コア片P2は、分割環状部8aを形成する環状片部P2aと、ティース部Tを形成するティース片部P2bとを有している。
第1コア片P1と第2コア片P2は、軸方向から見て対称形状に形成されている。詳述すると、第1コア片P1は、その環状片部P1aにおいて、その周方向他側に嵌合凸部P1cが形成され、周方向一側に嵌合凹部P1dが形成されている。これに対して、第2コア片P2は、その環状片部P2aにおいて、周方向他側に嵌合凹部P2dが形成され、周方向一側に嵌合凸部P2cが形成されている。
そして、このように構成された第1コア片P1と第2コア片P2とが交互に積層されることにより、図4(a)に示すように、分割環状部8aと、ティース部Tとを有する分割コア8が形成されている。
このとき、第1コア片P1と第2コア片P2とが交互に積層されることにより、分割環状部8aの周方向他側には、第1コア片P1の嵌合凸部P1cと第2コア片P2の嵌合凹部P2dとで凸凹形状の第1被係合部8bが形成される。また、分割環状部8aの周方向一側には、第1コア片P1の嵌合凹部P1dと第2コア片P2の嵌合凸部P2cとで凹凸形状の第2被係合部8cが形成される。
そして、1つの分割コア8において、分割環状部8aの周方向一側に形成した凹凸形状の第2被係合部8cに対して、周方向一側に隣接する分割コア8であって分割環状部8aの周方向他側に形成した凸凹形状の第1被係合部8bを嵌め込むことによって、2つの分割コア8は互いに連接される。
そして、図3に示すように、12個の分割コア8の周方向両側が隣接する分割コア8同士で連接されたとき、12個の分割コア8は環状化される。
なお、12個の分割コア8の環状化に先立って、12個の分割コア8が1列に連接された状態で、各分割コア8に対して、インシュレータ9が装着される。
図5に示すように、インシュレータ9は、絶縁性樹脂材料にて成形され、軸方向に2分割された同一形状の第1分割インシュレータ10と第2分割インシュレータ20がそれぞれ分割コア8の数だけ連結されて構成されている。一方、第1分割インシュレータ10は、軸方向一側から分割コア8に装着される。第2分割インシュレータ20は、軸方向他側から分割コア8に装着される。
図6(a)に示すように、第1分割インシュレータ10は、ティース部Tの軸方向であって一側半分の胴部(延出部分)を被覆するティース部被覆部11と、分割環状部8aの軸方向であって一側半分のティース部T側内側面と軸方向一側の外側面を被覆する環状部被覆部12を有している。
ティース部被覆部11は、ティース部Tの先端面を露出するように、ティース部Tの周方向の両側外側面を被覆する第1及び第2被覆部11a,11bと、第1及び第2被覆部11a,11b間に形成されティース部Tの軸方向一側外側面を被覆する第3被覆部11cから構成されている。
一方、環状部被覆部12は、ティース部被覆部11の第1及び第2被覆部11a,11bから分割環状部8aのティース部T側内側面を被覆する第1及び第2ヨーク被覆部12a,12bを有している。また、環状部被覆部12は、ティース部被覆部11の第3被覆部11c、及び、第1及び第2ヨーク被覆部12a,12bから反ティース部T側に延出され、分割環状部8aの軸方向の一側外側面を覆う第3ヨーク被覆部12cを有している。
第1〜第3ヨーク被覆部12a〜12cからなる環状部被覆部12は、その全体を軸方向一側方向に延出形成された案内保持壁13を形成している。案内保持壁13のティース部T側の内周面であって、その第3被覆部11cと対応する位置を除く周方向両側部を段差状に反ティース部T側に切り欠いて段差面13a,13bを形成し、その両段差面13a,13bに間に形成されるティース部T側に突出する内周面をガイド面13cとしている。
また、周方向両側に形成された両段差面13a,13bには、弛み収納部14a,14bが凹設されている。緩み収納部14a,14bは、それぞれ段差面13a,13b及び案内保持壁13の周方向側面が開口するように形成されている。
図6(b)に示すように、第2分割インシュレータ20は、第1分割インシュレータ10と同一形状ある。そして、第2分割インシュレータ20は、ティース部Tの軸方向であって他側半分の胴部(延出部分)を被覆するティース部被覆部21と、分割環状部8aの軸方向であって他側半分のティース部T側内側面と軸方向一側の外側面を被覆する環状部被覆部22を有している。
ティース部被覆部21は、第1分割インシュレータ10のティース部被覆部11と同一形状あることから、そのティース部被覆部11の第1〜第3被覆部11a〜11cに相当する第1〜第3被覆部21a〜21cを備えている。
一方、環状部被覆部22は、第1分割インシュレータ10の環状部被覆部12と同一形状あることから、その環状部被覆部12の第1〜第3ヨーク被覆部12a〜12cに相当する第1〜第3ヨーク被覆部22a〜22cを備えている。また、環状部被覆部22は、環状部被覆部12の案内保持壁13、段差面13a、13b、ガイド面13c、弛み収納部14a,14bに相当する案内保持壁23、一対の段差面(図6(b)では一方の段差面23aのみ図示)、ガイド面23c、弛み収納部24a,24bを備えている。
そして、分割コア8に対して、1つの第1分割インシュレータ10を軸方向一側から、1つの第2分割インシュレータ20を軸方向他側から装着されることによって、分割コア8は、第1及び第2分割インシュレータ10,20、即ち、インシュレータ9にて被覆される。詳述すると、分割コア8は、ティース部Tの先端面、分割環状部8aの径方向外側面、及び、分割環状部8aの周方向両側面を除いた表面が、インシュレータ9にて被覆される。
図5に示すように、第1分割インシュレータ10は、分割コア8の数(12個)だけ設けられ、これらが一列に配置され隣接する第1分割インシュレータ10同士が回動可能に屈曲する回動連結部15を介して連結されている。回動連結部15は、軸直交断面形状が反ティース部T側に湾曲した円弧状に形成され、周方向に隣接する第1分割インシュレータ10同士の相対向する案内保持壁13の周方向端部であって径方向外側縁の間を連結している。
この回動連結部15にて連結された12個の第1分割インシュレータ10は、本実施形態では射出成型機で一度に成形される。そして、回動連結部15を介して連結された各第1分割インシュレータ10は、連結された状態で対応する分割コア8に軸方向一側から装着される。
同様に、図5に示すように、第2分割インシュレータ20も、分割コア8の数(12個)だけ設けられ、これらが一列に配置され隣接する第2分割インシュレータ20同士が回動可能に屈曲する回動連結部15と同形状の回動連結部25を介して連結されている。この回動連結部25にて連結された12個の第2分割インシュレータ20は、本実施形態では同じく射出成型機で一度に成形される。そして、回動連結部25を介して連結された各第2分割インシュレータ20は、連結された状態で対応する分割コア8に軸方向他側から装着される。
これによって、図3に示す一列に連接配置された12個の分割コア8は、このインシュレータ9(第1及び第2分割インシュレータ10,20)によって連結状態とされる。そして、この連結状態において、各回動連結部15,25を支点として屈曲させ分割コア8同士を回動させることより、図2に示すように、各ティース部Tが径方向内側に向くように12個の分割コア8は環状化されて、ステータコア7が形成される。
なお、図7に示すように、各回動連結部15,25を支点として逆方向に回動させることによって、一列に連接配置された12個の分割コア8は、各ティース部Tが径方向外側に向くように環状化される。これは、後記する各分割コア8のティース部Tに巻線を巻回する場合に、各ティース部Tが径方向外側に向くように環状化される。
ここで、図2に示すように、インシュレータ9が装着され径方向内側を向いた12個のティース部Tをそれぞれ特定するために、以後、第1〜第12ティース部T1〜T12という。そして、第1〜第12ティース部T1〜T12は、周方向反時計回り方向に順番に互いに離間した状態で配置されている。従って、12個の第1〜第12ティース部T1〜T12は、周方向に等ピッチ(30°間隔)に配置されている。そして、これらのティース部T1〜T12に対して、インシュレータ9を介して巻回方向が同じ向きの巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4が集中巻にて巻回されている。
なお、分割コア8の数(12個)だけそれぞれ連結された第1及び第2分割インシュレータ10,20は、それぞれ一側端の第1及び第2分割インシュレータ10,20が第1ティース部T1の分割コア8に装着される。また、連結された他側端の第1及び第2分割インシュレータ10,20は第12ティース部T12の分割コア8に装着される。そして、両側端の第1及び第2分割インシュレータ10,20の間にある各第1及び第2分割インシュレータ10,20が、対応する第2〜第11ティース部T2〜T11の分割コア8にそれぞれ順に装着されている。
第1〜第12ティース部T1〜T12に巻回された各巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4は、それぞれにU相、V相、W相の3相の内の1相用の巻線となる。図1に示すように、本実施形態では、第1、第4、第7、第10ティース部T1,T4,T7,T10がU相用の巻線U1,U2,U3,U4となる。また、第2、第5、第8、第11ティース部T2,T5,T8,T11がV相用の巻線V1,V2,V3,V4となる。さらに、第3、第6、第9、第12ティース部T3,T6,T9,T12がW相の巻線W1,W2,W3,W4となる。
従って、周方向反時計回り方向に、U相の巻線U1→V相の巻線V1→W相の巻線W1→U相の巻線U2→V相の巻線V2→W相の巻線W2→U相の巻線U3→V相の巻線V3→W相の巻線W3→U相の巻線U4→V相の巻線V4→W相の巻線W4が順番に配置される。
そして、本実施形態では、U相の各巻線U1〜U4について、第1ティース部T1→第4ティース部T4→第7ティース部T7→第10ティース部T10の順番で絶縁被膜した導線Lを連続して巻回していくことによって、巻線U1→巻線U2→巻線U3→巻線U4が順に形成されている。
このとき、U相の各巻線U1〜U4を1つの導線Lにて連続して巻回していくことから、第1ティース部T1と第4ティース部T4に間、第4ティース部T4と第7ティース部T7の間、及び、第7ティース部T7と第10ティース部T10の間にそれぞれU相の渡り線Luが形成される。そして、図10に示すように、それら渡り線Luは、各第1分割インシュレータ10に形成した案内保持壁13に沿って配線保持されている。
また、第1ティース部T1に巻回した巻線U1(導線L)の巻き始めの始端部(図示略)は軸方向一側に引き出されるとともに、第10ティース部T10に巻回した巻線U4(導線L)の巻き終わりの終端部(図示略)も軸線方向一側に引き出されるようなっている。そして、始端部及び終端部は、図示しないU相動力線にそれぞれ接続され、U相の駆動電源が供給されるようになっている。
同様に、V相の各巻線V1〜V4について、第2ティース部T2→第5ティース部T5→第8ティース部T8→第11ティース部T11の順番で絶縁被膜した導線Lを巻回していくことによって、巻線V1→巻線V2→巻線V3→巻線V4が順に形成されている。
このとき、V相の各巻線V1〜V4を1つの導線Lにて連続して巻回していくことから、第2ティース部T2と第5ティース部T5に間、第5ティース部T5と第8ティース部T8の間、及び、第8ティース部T8と第11ティース部T11の間にそれぞれV相の渡り線Lvが形成される。そして、図10に示すように、それら渡り線Lvは、各第1分割インシュレータ10に形成した案内保持壁13に沿って配線保持されている。
また、第2ティース部T2に巻回した巻線V1(導線L)の巻き始めの始端部(図示略)は軸線方向一側に引き出されるとともに、第11ティース部T11に巻回した巻線V4(導線L)の巻き終わりの終端部(図示略)も軸線方向一側に引き出されるようなっている。そして、始端部及び終端部は、図示しないV相動力線にそれぞれ接続され、V相の駆動電源が供給されるようになっている。
同様に、W相の各巻線W1〜W4について、第3ティース部T3→第6ティース部T6→第9ティース部T9→第12ティース部T12の順番で絶縁被膜した導線Lを巻回していくことによって、巻線W1→巻線W2→巻線W3→巻線W4が順に形成されている。
このとき、W相の各巻線W1〜W4を1つの導線Lにて連続して巻回していくことから、第3ティース部T3と第6ティース部T6に間、第6ティース部T6と第9ティース部T9の間、及び、第9ティース部T9と第12ティース部T12の間にそれぞれW相の渡り線Lwが形成される。そして、図10に示すように、それら渡り線Lwは、各第1分割インシュレータ10に形成した案内保持壁13に沿って配線保持されている。
また、第3ティース部T3に巻回した巻線W1(導線L)の巻き始めの始端部(図示略)は軸線方向一側に引き出されるとともに、第12ティース部T12に巻回した巻線W4(導線L)の巻き終わりの終端部(図示略)も軸線方向一側に引き出されるようなっている。そして、始端部及び終端部は、図示しないW相動力線にそれぞれ接続され、W相の駆動電源が供給されるようになっている。
次に、ステータコア7の各ティース部T1〜T12にそれぞれの巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を形成する方法を簡単に説明する。
図7に示すように、本実施形態では、巻線の占積率を高くすべく、インシュレータ9にて連結された12個の分割コア8は、径方向外側に向くように配置された各ティース部T1〜T12に絶縁被膜した導線Lを巻回する。
このとき、各ティース部T1〜T12が径方向外側に向くように円環状に配置された分割コア8は、径方向内側に配置された公知の支持装置にて内側から環状に支持される。そして、公知のフライヤーを使って、径方向外側に向いて配置された各ティース部T1〜T12に径方向外側から巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回する。
詳述すると、径方向外側に向くように配置されて各ティース部T1〜T12について、最初に、U相の巻線U1〜U4の巻回が行われる。次に、V相の巻線V1〜V4の巻回が行われる。最後に、W相の巻線W1〜W4の巻回が行われる。
(U相の巻線U1〜U4の形成)
図7に示すように、インシュレータ9にて連結された12個の分割コア8は、各ティース部T1〜T12が径方向外側に向くように円環状に配置されている。
この状態から、まず、軸線方向一側から第1ティース部T1と第2ティース部T2との間に導線Lを通す。そして、第1ティース部T1に導線Lを巻回(集中巻)し、同第1ティース部T1に巻線U1を形成する。なお、巻線U1(導線L)の巻き始めの始端部(図示略)は、第1ティース部T1と第2ティース部T2との間から軸線方向一側へ引き出されている。
第1ティース部T1に巻線U1が巻回されると、第12ティース部T12と第1ティース部T1との間から導線Lを軸線方向一側に引き出す。軸線方向一側に引き出した導線Lは、時計回り方向に渡り線Luとなって引き回されて、第4ティース部T4と第5ティース部T5との間に通される。そして、第4ティース部T4に導線Lを巻回(集中巻)し、同第4ティース部T4に巻線U2を形成する。
なお、図7に示すように、第1ティース部T1の巻線U1と第4ティース部T4の巻線U2との間を引き回される渡り線Luは、第1〜第4ティース部T1〜T4に設けた第1分割インシュレータ10のガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。
第4ティース部T4に巻線U2が巻回されると、第3ティース部T3と第4ティース部T4との間から導線Lを軸線方向一側に引き出す。軸線方向一側に引き出した導線Lは、時計回り方向に渡り線Luとなって引き回されて、第7ティース部T7と第8ティース部T8との間に通される。そして、第7ティース部T7に導線Lを巻回(集中巻)し、同第7ティース部T7に巻線U3を形成する。
なお、図7及び図9に示すように、第4ティース部T4の巻線U2と第7ティース部T7の巻線U3との間を引き回される渡り線Luは、第4〜第7ティース部T4〜T7に設けた第1分割インシュレータ10のガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。
第7ティース部T7に巻線U3が巻回されると、第6ティース部T6と第7ティース部T7との間から導線Lを軸線方向一側に引き出す。軸線方向一側に引き出した導線Lは、時計回り方向に渡り線Luとなって引き回されて、第10ティース部T10と第11ティース部T11との間に通される。そして、第10ティース部T10に導線Lを巻回(集中巻)し、同第10ティース部T10に巻線U4を形成する。
そして、巻線U4(導線L)の巻き終わりの終端部(図示略)が、第9ティース部T9と第10ティース部T10との間から軸線方向一側へ引き出され、U相の巻線U1〜U4の巻回が終了し、V相の巻線V1〜V4の巻回に移る。
なお、図7に示すように、第7ティース部T7の巻線U3と第10ティース部T10の巻線U4との間を引き回される渡り線Luは、第7〜第10ティース部T7〜T10に設けた第1分割インシュレータ10のガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。
(V相の巻線V1〜V4の形成)
図7に示すように、軸線方向一側から第2ティース部T2と第3ティース部T3との間に導線Lを通す。そして、第2ティース部T2に導線Lを巻回(集中巻)し、同第2ティース部T2に巻線V1を形成する。なお、巻線V1(導線L)の巻き始めの始端部(図示略)は、第2ティース部T2と第3ティース部T3との間から軸線方向一側へ引き出されている。
第2ティース部T2に巻線V1が巻回されると、第1ティース部T1と第2ティース部T2との間から導線Lを軸線方向一側に引き出す。軸線方向一側に引き出した導線Lは、時計回り方向に渡り線Lvとなって引き回されて、第5ティース部T5と第6ティース部T6との間に通される。そして、第5ティース部T5に導線Lを巻回(集中巻)し、同第5ティース部T5に巻線V2を形成する。
なお、図7に示すように、第2ティース部T2の巻線V1と第5ティース部T5の巻線V2との間を引き回される渡り線Lvは、第2〜第5ティース部T2〜T5に設けた第1分割インシュレータ10のガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。このV相の渡り線Lvは、先にガイド面13cに当接しているU相の渡り線Luに対して、軸線方向一側を周方向に沿って配線されている。
第5ティース部T5に巻線V2が巻回されると、第4ティース部T4と第5ティース部T5との間から導線Lを軸線方向一側に引き出す。軸線方向一側に引き出した導線Lは、時計回り方向に渡り線Lvとなって引き回されて、第8ティース部T8と第9ティース部T9との間に通される。そして、第8ティース部T8に導線Lを巻回(集中巻)し、同第8ティース部T8に巻線V3を形成する。
なお、図7に示すように、第5ティース部T5の巻線V2と第8ティース部T8の巻線V3との間を引き回される渡り線Lvは、第5〜第8ティース部T5〜T8に設けた第1分割インシュレータ10のガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。このV相の渡り線Lvは、先にガイド面13cに当接しているU相の渡り線Luに対して、軸線方向一側を周方向に沿って配線されている。
第8ティース部T8に巻線V3が巻回されると、第7ティース部T7と第8ティース部T8との間から導線Lを軸線方向一側に引き出す。軸線方向一側に引き出した導線Lは、時計回り方向に渡り線Lvとなって引き回されて、第11ティース部T11と第12ティース部T12との間に通される。そして、第11ティース部T11に導線Lを巻回(集中巻)し、同第11ティース部T11に巻線V4を形成する。
そして、巻線V4(導線L)の巻き終わりの終端部(図示略)が、第10ティース部T10と第11ティース部T11との間から軸線方向一側へ引き出され、V相の巻線V1〜V4の巻回が終了し、W相の巻線W1〜W4の巻回に移る。
なお、図7に示すように、第8ティース部T8の巻線V3と第11ティース部T11の巻線V4との間を引き回される渡り線Lvは、第8〜第11ティース部T8〜T11に設けた第1分割インシュレータ10のガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。このV相の渡り線Lvは、先にガイド面13cに当接しているU相の渡り線Luに対して、軸線方向一側を周方向に沿って配線されている。
(W相の巻線W1〜W4の形成)
図7に示すように、軸線方向一側から第3ティース部T3と第4ティース部T4との間に導線Lを通す。そして、第3ティース部T3に導線Lを巻回(集中巻)し、同第3ティース部T3に巻線W1を形成する。なお、巻線W1(導線L)の巻き始めの始端部(図示略)は、第3ティース部T3と第4ティース部T4との間から軸線方向一側へ引き出されている。
第3ティース部T3に巻線W1が巻回されると、第2ティース部T2と第3ティース部T2との間から導線Lを軸線方向一側に引き出す。軸線方向一側に引き出した導線Lは、時計回り方向に渡り線Lwとなって引き回されて、第6ティース部T6と第7ティース部T7との間に通される。そして、第6ティース部T6に導線Lを巻回(集中巻)し、同第6ティース部T6に巻線W2を形成する。
なお、図7に示すように、第3ティース部T3の巻線W1と第6ティース部T6の巻線W2との間を引き回される渡り線Lwは、第3〜第6ティース部T3〜T6に設けた第1分割インシュレータ10のガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。このW相の渡り線Lwは、先にガイド面13cに当接しているV相の渡り線Lvに対して、軸線方向一側を周方向に沿って配線されている。
第6ティース部T6に巻線W2が巻回されると、第5ティース部T5と第6ティース部T6との間から導線Lを軸線方向一側に引き出す。軸線方向一側に引き出した導線Lは、時計回り方向に渡り線Lwとなって引き回されて、第9ティース部T9と第10ティース部T10との間に通される。そして、第9ティース部T9に導線Lを巻回(集中巻)し、同第9ティース部T9に巻線W3を形成する。
なお、図7に示すように、第6ティース部T6の巻線W2と第9ティース部T9の巻線W3との間を引き回される渡り線Lwは、第6〜第9ティース部T6〜T9に設けた第1分割インシュレータ10のガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。このW相の渡り線Lwは、先にガイド面13cに当接しているV相の渡り線Lvに対して、軸線方向一側を周方向に沿って配線されている。
第9ティース部T9に巻線W3が巻回されると、第8ティース部T8と第9ティース部T9との間から導線Lを軸線方向一側に引き出す。軸線方向一側に引き出した導線Lは、反時計回り方向に渡り線Lwとなって引き回されて、第12ティース部T12と第1ティース部T1との間に通される。そして、第12ティース部T12に導線Lを巻回(集中巻)し、同第12ティース部T12に巻線W4を形成する。
そして、巻線W4(導線L)の巻き終わりの終端部(図示略)が、第11ティース部T11と第12ティース部T12との間から軸線方向一側へ引き出され、W相の巻線W1〜W4の巻回が終了して、全てのティース部T1〜T12の巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の巻回が完了する。
なお、図7に示すように、第9ティース部T9の巻線W3と第12ティース部T12の巻線W4との間を引き回される渡り線Lwは、第9〜第12ティース部T9〜T12に設けた第1分割インシュレータ10のガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。このW相の渡り線Lwは、先にガイド面13cに当接しているV相の渡り線Lvに対して、軸線方向一側を周方向に沿って配線されている。
図7に示すように、全てのティース部T1〜T12の巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4の巻回が完了すると、図8に示すように、ティース部T1〜T12が径方向内側に向くように12個の分割コア8を円環状にしてステータ3を形成する。
次に、各ティース部T1〜T12が径方向外側から径方向内側に向くよう12個の分割コア8を環状に配置する原理を簡単に説明する。
図7に示す状態にある円環状に配置された12個の分割コア8について、第1ティース部T1と第12ティース部T12は、第1分割インシュレータ10同士が連結されていないとともに、第2分割インシュレータ20同士も連結されていない。
従って、円環状に配置された12個の分割コア8について、第1ティース部T1の分割コア8を第12ティース部T12の分割コア8から引き離すことができる。
そこで、円筒保持体を有する第1の支持装置(図示略)にて、図7に示す円環状の12個の分割コア8を径方向内側から支持する。また、第1の支持装置の隣接位置に同じく円筒保持体を有する第2の支持装置(図示略)を配置する。第2の支持装置の円筒保持体は、第1の支持装置の円筒保持体より小径の円筒保持体である。
そして、第1の支持装置に支持されている円環状の12個の分割コア8の内の第1ティース部T1の分割コア8を第12ティース部T12の分割コア8から引き離す。このとき、引き離した第1ティース部T1の分割コア8を、その第1ティース部T1の先端面が第2の支持装置の円筒保持体に当接するように、第2の支持装置に押さえ付け保持する。
そして、第2の支持装置を第1の支持装置の周りを時計回り方向に周回(公転)させるとともに、時計回り方向に回転(自転)させる。これによって、第1の支持装置の円筒支持体に支持されている円環状の12個の分割コア8は、第1の支持装置の円筒保持体から順次離間されながら第2の支持装置の円筒支持体に巻き取られる。すなわち、12個の分割コア8は、ティース部T1〜T12が径方向内側に向いた状態で第2の支持装置の円筒保持体にて円環状に支持される。
そして、図8に示すように、巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4が巻回されたティース部T1〜T12が径方向内側に向いたステータ3が形成される。
ここで、図7から図8に示すように、ティース部T1〜T12の向きが径方向外側から径方向内側になると、隣接するティース部T1〜T12の基端部間の距離が縮まる。その結果、U相、V相、W相の渡り線Lu,Lv,Lwは、径方向外側に湾曲されていた状態が径方向内側に湾曲され、かつ、弛むことになる。
図10に示すように、この渡り線Lu,Lv,Lwの弛みは、隣接する第1分割インシュレータ10の案内保持壁13に形成した弛み収納部14a,14bにて形成される空間に収納され、吸収される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
ステータ3の各ティース部T1〜T12に巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回するとき、分割コア8からなるステータコア7を、各ティース部T1〜T12が径方向外側に向く状態に環状化する。このとき、各ティース部T1〜T12が径方向外側に向くことにより、各ティース部間の間隔は広くなり、この広くなった状態で導線Lを各ティース部Tに巻回することから、占積率の高い巻線が形成される。
そして、各ティース部T1〜T12が径方向外側に向いた状態で、巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4が巻回されると、各ティース部T1〜T12が径方向内側に向くように、各分割コア8を環状に配置すれば、ステータ3が形成される。
また、各ティース部T1〜T12が径方向外側に向いた状態で巻線U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4を巻回するとき、各相の渡り線Lu,Lv,Lwは、各第1分割インシュレータ10に形成した案内保持壁13であって段差面13a,13bより突出したガイド面13cに当接して円弧状に引き回されている。このとき、各相の渡り線Lu,Lv,Lwは、軸方向に並設した状態で周方向に周方向に引き回されている。
そして、各ティース部T1〜T12が径方向内側に向いた状態になると、図7及び図8から明らかなように、各相の渡り線Lu,Lv,Lwは径方向外側に湾曲されていた状態から径方向内側に湾曲された状態になる。
このとき、各ティース部T1〜T12が径方向内側に向いたときの各ティース部T1〜T12の基端部を結ぶ円周は、各ティース部T1〜T12が径方向外側に向いていたときの各ティース部T1〜T12の基端部を結ぶ円周より短くなる。これによって、各相の渡り線Lu,Lv,Lwは、弛むことになる。
この弛みは、分割コア8が第2の支持装置の円筒保持体に巻き取られるとき、案内保持壁13のガイド面13cが周方向両側の段差面13a,13bよりも径方向内側に突出していることから、突出したガイド面13cが各相の渡り線Lu,Lv,Lwを段差面13a,13bに形成した弛み収納部14a,14bに導く。これによって、各相の渡り線Lu,Lv,Lwの弛みは、隣接する第1分割インシュレータ10の弛み収納部14a,14b同士にて形成される空間に収納され、弛み収納部14a,14bから外部にはみ出すことはない。つまり、弛みは、弛み収納部14a,14b内に吸収される。
次に、上記実施形態の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態によれば、第1分割インシュレータ10に設けた案内保持壁13の段差面13a,13bに弛み収納部14a,14bを形成し、各相の渡り線Lu,Lv,Lwの弛み部分を、その弛み収納部14a,14b内に収納した。従って、各相の渡り線Lu,Lv,Lwの弛み部分を、弛み収納部14a,14bから外部にはみ出すことはなく安定な状態に保持させることができる。
(2)本実施形態によれば、周方向両側に弛み収納凹部を形成した一対の段差面13a,13bの間に、一対の段差面13a,13bよりも径方向内側に突出したガイド面13cを形成したので、各相の渡り線Lu,Lv,Lwの弛み部分をスムーズに弛み収納部14a,14bにスムーズに導くことができる。
(3)本実施形態によれば、分割コア8の数(12個)だけ設けられた第1分割インシュレータ10と、これらを一列に配置し隣接する第1分割インシュレータ10同士を回動可能に連結する回動連結部15とを一体成形した。
また、分割コア8の数(12個)だけ設けられた第2分割インシュレータ20と、これらを一列に配置し隣接する第2分割インシュレータ20同士を回動可能に連結する回動連結部25とを一体成形した。
従って、12個の分割コア8の各々に1つずつ第1及び第2分割インシュレータ10,20を装着する手間がなり、1回で12個の分割コア8全てに第1及び第2分割インシュレータ10,20を装着することができる。
(4)本実施形態によれば、12個連結した第1分割インシュレータ10と12個連結した第2分割インシュレータ20は、同形状であるため、1つの成型機で成形でき、しかも、部品管理が容易となる。
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、第1分割インシュレータ10と第2分割インシュレータ20は同一形状に形成したが、第2分割インシュレータ20において、渡り線Lu,Lv,Lwを保持する案内保持壁23を省略した形状で実施してもよい。
・上記実施形態では、ステータ3は12個のティース部Tを備えたが、ティース部Tの数が11個以下であったり、13個以上であったりしてもよい。
・上記実施形態では、回動連結部15,25を、軸直交断面形状が反ティース部T側に湾曲した円弧状に形成したが、屈曲して分割コア8同士を回動可能に連結できれば、軸直交断面形状が直線形状等、どんな形状や構造であってもよい。
・上記実施形態では、分割コア8は、板状の第1コア片P1と第2コア片P2とが交互に積層されて構成されていたが、交互積層ではなくてもよい。その際は、インシュレータや治具で回動させながら連結し組み付ける。
・上記実施形態では、1つのフライヤーを使って巻線U1〜U4、V1〜V4、W1〜W4の順で巻回したが、3つのフライヤーを使って3相の巻線を同時に巻回してもよい。
1…ブラシレスモータ、2…ハウジング、3…ステータ、4…ロータ、5…回転軸、7…ステータコア、8…分割コア、8a…分割環状部、8b,8c…第1及び第2被係合部、9…インシュレータ、10,20…第1及び第2分割インシュレータ、11…ティース部被覆部、11a〜11c…第1〜第3被覆部、12…環状部被覆部、12a〜12c…第1〜第3ヨーク被覆部、13…案内保持壁、13a,13b…段差面、13c…ガイド面、14a,14b…弛み収納部、15…回動連結部、21…ティース部被覆部、21a〜21c…第1〜第3被覆部、22…環状部被覆部、22a〜22c…第1〜第3ヨーク被覆部、23…案内保持壁、23a…段差面、23c…ガイド面、24a,24b…弛み収納部、25…回動連結部、O…中心軸線、R…環状部、T…ティース部(ティース)、T1〜T12…第1〜第12ティース部、P1,P2…第1及び第2コア片、P1a,P2a…環状片部、P1b,P2b…ティース片部、P1c,P2c…嵌合凸部、P1d,P2d…嵌合凹部、U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4…巻線、L…導線、Lu,Lv,Lw…渡り線。

Claims (5)

  1. ティースを有した複数の分割コアを、前記各ティースが径方向内側に向くように環状に連結して構成したステータコアと、
    前記各分割コアのティースに装着したインシュレータと、
    前記インシュレータを介して前記各ティースに巻回した巻線と
    からなるステータであって、
    前記インシュレータの軸方向一端の前記ティース基端側には、前記巻線間を繋ぐ渡り線を案内保持する案内保持壁を周方向に沿って形成するとともに、前記案内保持壁の周方向両側に前記渡り線の弛みを収納する弛み収納部を形成したことを特徴とするステータ。
  2. 請求項1に記載のステータにおいて、
    前記ステータは、前記インシュレータを装着した各ティースが径方向外側に向くように複数の分割コアを環状に連結された状態で、前記各巻線を径方向外側から前記インシュレータを介して前記各ティースにそれぞれ巻回した後、その複数の分割コアを、前記各ティースが径方向内側に向くように環状に連結して形成されたことを特徴とするステータ。
  3. 請求項1又は2に記載のステータにおいて、
    前記案内保持壁の弛み収納部は、前記案内保持壁の周方向両側であって、前記ティース先端側の面及び周方向側面が開口するように形成した収納凹部であり、
    周方向両側に形成された一対の収納凹部間には、前記ティース先端側に突出したガイド面が形成されることを特徴とするステータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のステータにおいて、
    前記インシュレータは、軸方向に2分割された第1分割インシュレータと第2分割インシュレータとからなり、少なくとも第1分割インシュレータ又は第2分割インシュレータのいずれか一方に前記案内保持壁が形成されていることを特徴とするステータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のステータにおいて、
    前記インシュレータは、前記ティースの数だけ一列に連結され、それらインシュレータ間は、回動可能に屈曲する前記インシュレータと一体形成された連結部にて連結されていることを特徴とするステータ。
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