JP2014196258A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
式(1) ΔG=ΔH−TΔS
例えば、ある膜中に2n個のリン光発光性の有機金属錯体(成分A)が存在しているとする。その膜が最初は半分の個数のn個の錯体が入っていたところに後でn個同じ錯体(成分A)が加わって2n個になり体積も2倍になったとする。この時、錯体の種類は同一であるためエントロピーの変化量はゼロである(図1(B))。一方で後で追加されるn個が違う錯体(成分B)だった場合、最初にあった錯体(成分A)は異なる錯体(成分B)が混入してくるためエントロピーは増大する(図1(A))。この増大分がエントロピー効果であり、その分だけギブズの自由エネルギーがマイナス側に、すなわち安定側に推移するため、結果として膜は安定となり、経時での状態変化が小さくなるというのが基本原理である。
Xm1とM及びXn1とMとがそれぞれ共有結合を形成する場合、Xm4とM及びXn4とMはそれぞれ配位結合を形成する。
5.前記一般式(1)において、環Bm、環Bn若しくは環Am、環Anが、イミダゾール環又はピラゾール環を表すことを特徴とする第4項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用金属錯体組成物。
一般式(5)及び一般式(6)中の*はイリジウム原子と結合を形成する部位を表す。
7.前記Mが、イリジウム原子を表すことを特徴とする第4項から第6項までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用金属錯体組成物。
14.第8項から第12項までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子が具備されていることを特徴とする表示装置。
Xm1とM及びXn1とMとがそれぞれ配位結合を形成する場合、Xm4とM及びXn4とMはそれぞれ共有結合を形成し、
Xm1とM及びXn1とMとがそれぞれ共有結合を形成する場合、Xm4とM及びXn4とMはそれぞれ配位結合を形成する。
本発明の有機EL素子は、一対の電極と、前記一対の電極の間に、一又は複数の有機層が具備された有機EL素子であることが好ましい。例えば、有機EL素子は(i)又は(ii)の層構造を有していてもよい。なお、本発明において、有機層とは有機化合物を含有する層をいう。
(i)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(ii)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極
《発光層》
本発明に係る発光層は、電極、又は電子輸送層及び正孔輸送層から注入される電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。発光層には、リン光発光性の有機EL用発光材料として、異性体混合金属錯体組成物を含有することが好ましい。また、発光層にはホスト化合物を含むことが好ましい。
また、本発明に係る発光ドーパントは、複数種の化合物を併用して用いてもよく、構造の異なるリン光ドーパント同士の組み合わせや、リン光ドーパントと蛍光ドーパントを本発明の効果を損なわない範囲で組み合わせて用いてもよい。
本発明においてホスト化合物(発光ホストともいう。)は、発光層に含有される化合物の内で、その層中での質量比が20%以上であり、且つ室温(25℃)においてリン光発光のリン光量子収率が、0.1未満の化合物と定義される。好ましくはリン光量子収率が0.01未満である。また、発光層に含有される化合物の中で、その層中での質量比が20%以上であることが好ましい。
a.自由回転できるビアリール構造を有する
b.自由回転できるビアリール構造を有するホスト化合物が、ジベンゾフラン構造を有する
c.自由回転できるビアリール構造を有するホスト化合物が、カルバゾール構造を有する
d.自由回転できるビアリール構造を有するホスト化合物が、無置換のフェニル基を有する
という点が挙げられる。
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層もしくは複数層を設けることができる。
一方、陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。
注入層は、必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。 注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123頁〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層(陽極バッファ層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。
阻止層は、上記の如く有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。
本発明の有機EL素子に用いることのできる支持基板(以下、基体、基板、基材、支持体等とも言う)としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また透明であっても不透明であってもよい。支持基板側から光を取り出す場合には、支持基板は透明であることが好ましい。好ましく用いられる透明な支持基板としては、ガラス、石英、透明樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい支持基板は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層(電子注入層)/陰極からなる素子の作製方法について説明する。
本発明に用いられる封止手段としては、例えば、封止部材と電極、支持基板とを接着剤で接着する方法を挙げることができる。
有機層を挟み支持基板と対向する側の前記封止膜、あるいは前記封止用フィルムの外側に、素子の機械的強度を高めるために保護膜、あるいは保護板を設けてもよい。特に封止が前記封止膜により行われている場合には、その機械的強度は必ずしも高くないため、このような保護膜、保護板を設けることが好ましい。これに使用することができる材料としては、前記封止に用いたのと同様なガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等を用いることができるが、軽量且つ薄膜化ということからポリマーフィルムを用いることが好ましい。
有機EL素子は空気よりも屈折率の高い(屈折率が1.7〜2.1程度)層の内部で発光し、発光層で発生した光のうち15%から20%程度の光しか取り出せないことが一般的に言われている。これは、臨界角以上の角度θで界面(透明基板と空気との界面)に入射する光は、全反射を起こし素子外部に取り出すことができないことや、透明電極ないし発光層と透明基板との間で光が全反射を起こし、光が透明電極ないし発光層を導波し、結果として光が素子側面方向に逃げるためである。
本発明の有機EL素子は基板の光取り出し側に、例えば、マイクロレンズアレイ状の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせることにより、特定方向、例えば、素子発光面に対し正面方向に集光することにより、特定方向上の輝度を高めることができる。
本発明の有機EL素子は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。発光光源として、例えば、照明装置(家庭用照明、車内照明)、時計や液晶用バックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特に液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
度がX=0.33±0.07、Y=0.33±0.1の領域内にあることを言う。
本発明の表示装置について説明する。本発明の表示装置は、本発明の有機EL素子を具備したものである。本発明の表示装置は単色でも多色でもよいが、ここでは多色表示装置について説明する。
本発明の照明装置について説明する。本発明の照明装置は上記有機EL素子を有する。 本発明の有機EL素子に共振器構造を持たせた有機EL素子として用いてもよく、このような共振器構造を有した有機EL素子の使用目的としては、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるが、これらに限定されない。また、レーザー発振をさせることにより上記用途に使用してもよい。
本発明の有機EL素子を具備した、本発明の照明装置の一態様について説明する。
(中間体2の合成)
塩化イリジウム3.53gと6.56gの中間体1を窒素雰囲気下で1−プロパノール65mlと水13mlの混合溶媒中加熱還流を3時間行った。反応液を室温まで冷却し、析出した結晶をろ取し、メタノールで洗浄、乾燥し、6.44g(収率90%)の中間体2を得た。
《有機EL素子1−1の作製》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nmの厚さで成膜した基板(NHテクノグラス社製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
次いで真空槽を4×10−4Paまで減圧した後、α−NPDの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で、前記正孔注入層上に蒸着し30nmの正孔輸送層を設けた。
有機EL素子1−1の作製において、例示化合物71の代わりに合成例で単離した例示化合物71のジアステレオマー成分である例示化合物71−A、71−Bに変更した以外は同様にして有機EL素子1−2〜1−3を作製した。
得られた有機EL素子を評価するに際しては、作製後の各有機EL素子の非発光面をガラスカバーで覆い、ガラスカバーと有機EL素子が作製されたガラス基板とが接触するガラスカバー側の周囲にシール剤としてエポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラクストラックLC0629B)を適用し、これを上記陰極側に重ねて前記透明支持基板と密着させ、ガラス基板側から有機EL素子を除いた部分にUV光を照射して硬化させ、封止して、図6、7に示すような照明装置を形成した。
有機EL素子を室温(約23〜25℃)、2.5mA/cm2の定電流条件下による点灯を行い、点灯開始直後の発光輝度(L)[cd/m2]を測定することにより、外部取り出し量子効率(η)を算出した。
『薄膜の評価ハンドブック』テクノシステム社刊423ページ〜425ページに記載の測定方法を参考に、Solartron社製1260型インピーダンスアナライザ及び1296型誘電体インターフェイスを使って、作成した有機EL素子の発光層のバイアス電圧1Vにおける抵抗値の測定を行った。
値が0に近い方が駆動前後の変化率が小さいことを示す。
《有機EL素子2−1の作製》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nmの厚さで成膜した基板(NHテクノグラス社製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
次いで真空槽を4×10−4Paまで減圧した後、α−NPDの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で、前記正孔注入層上に蒸着し30nmの正孔輸送層を設けた。
有機EL素子1−1の作製において、D−26またはOC−30を表1に記載の化合物に変えた以外は同様にして有機EL素子2−2〜2−75を作製した。
得られた有機EL素子を評価するに際しては、作製後の各有機EL素子の非発光面をガラスカバーで覆い、ガラスカバーと有機EL素子が作製されたガラス基板とが接触するガラスカバー側の周囲にシール剤としてエポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラクストラックLC0629B)を適用し、これを上記陰極側に重ねて前記透明支持基板と密着させ、ガラス基板側から有機EL素子を除いた部分にUV光を照射して硬化させ、封止して、下記の図6、図7に示すような照明装置を形成して、インピーダンス分光測定装置よる発光層の抵抗値の測定及び有機EL素子の発光スペクトルの半値幅の変化率の測定を実施した。
『薄膜の評価ハンドブック』テクノシステム社刊423ページ〜425ページに記載の測定方法を参考に、Solartron社製1260型インピーダンスアナライザ及び1296型誘電体インターフェイスを使って、作成した有機EL素子の発光層のバイアス電圧1Vにおける抵抗値の測定を行った。
値が0に近い方が駆動前後の変化率が小さいことを示す。
有機EL素子を室温(約23℃〜25℃)、2.5mA/cm2の定電流条件下により1000時間駆動した後の駆動前後の発光スペクトルをCS−1000(コニカミノルタオプティクス社製)を用いて測定し、ピーク波長の半値幅の変化率を下記に示した計算式により算出した。表2〜表4には有機EL素子2−1の半値幅の変化率を100としたときの相対比率を記載した。
なお、値が0に近い方が駆動前後の変化率が小さいことを示す。
また、本発明の錯体と共存させるホスト化合物において、より好ましい態様とすることで膜物性がより安定化することが分かる
また、本発明の例示化合物すべてにおいて、実際に異性体の数の存在比率を測定することはできなかったが、表2〜表4に記した理論上の異性体存在数が多いほど抵抗値変化率および発光スペクトル半値幅変化率が小さくなる傾向が明確に認められる。このことは本発明の技術思想の根幹をなすエントロピー増大効果による発光層薄膜の物性変化の抑制を裏付ける結果であり。錯体の配位子骨格によらず普遍的な安定化技術であることが確認できた。
《有機EL素子3−1の作製》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nmの厚さで成膜した基板(NHテクノグラス社製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
有機EL素子3−1の作製において、D−26またはOC−30を表5〜表7に記載の化合物に変えた以外は同様にして有機EL素子3−2〜3−80を作製した。
得られた有機EL素子を評価するに際しては、実施例2の有機EL素子2−1と同様に封止し、図6、図7に示すような照明装置を形成して評価した。
《有機EL素子4−1の作製》
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nmの厚さで成膜した基板(NHテクノグラス社製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
有機EL素子3−1の作製において、D−9を表8に記載の化合物に変えた以外は同様にして有機EL素子4−2〜4−9を作製した。
実施例1と同様の方法により発光層の抵抗値の変化率を測定したとこ、本発明の有機EL素子は比較の半分以下の値となることを確認した。
《有機EL素子5−1の作製》
(青色発光素子の作製)
実施例2の有機EL素子2−55を青色発光素子として用いた。
実施例2の有機EL素子2−55において、例示化合物55をD−1に変更した以外は同様にして緑色発光素子を作製し、これを緑色発光素子として用いた。
実施例2の有機EL素子2−55において例示化合物55をD−6変更にした以外は同様にして、赤色発光素子を作製し、これを赤色発光素子として用いた。
3 画素
5 走査線
6 データ線
7 電源ライン
10 有機EL素子
11 スイッチングトランジスタ
12 駆動トランジスタ
13 コンデンサー
31 支持基板
32 陽極
33 正孔注入層
34 正孔輸送層
35 発光層
36 電子輸送層
37 電子注入層
38 陰極
39 封止接着剤
40 封止部材
50 有機機能層
100、101 有機EL素子
102 ガラスカバー
105 陰極
106 有機EL層
107 透明電極付きガラス基板
108 窒素ガス
109 捕水剤
A 表示部
B 制御部
該発光層は、金属原子と複数の配位子とからなる異性体混合金属錯体組成物であるリン光発光性の有機エレクトロルミネッセンス用発光材料を含有しており、
該異性体混合金属錯体組成物は、前記配位子の少なくとも1つが芳香族環を置換基として有し、当該芳香族環と前記配位子との結合軸の自由回転が前記金属原子と配位子との錯体形成により阻害されることにより、複数のアトロプ異性体を含有していることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
4.前記一般式(1)において、環Bm、環Bn若しくは環Am、環Anが、イミダゾール環又はピラゾール環を表すことを特徴とする第3項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
6.前記Mが、イリジウム原子を表すことを特徴とする第3項から第5項までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
12.第1項から第10項までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子が具備されていることを特徴とする表示装置。
該発光層は、金属原子と複数の配位子とからなる異性体混合金属錯体組成物であるリン光発光性の有機エレクトロルミネッセンス用発光材料を含有しており、
該異性体混合金属錯体組成物は、前記配位子の少なくとも1つが芳香族環を置換基として有し、当該芳香族環と前記配位子との結合軸の自由回転が前記金属原子と配位子との錯体形成により阻害されることにより、複数のアトロプ異性体を含有していることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項12までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
Claims (14)
- 金属原子と複数の配位子とからなる異性体混合金属錯体組成物であって、前記配位子の少なくとも1つは芳香族環を置換基として有し、当該芳香族環と前記配位子との結合軸の自由回転が前記金属原子と配位子との錯体形成により阻害されることにより、当該異性体混合金属錯体組成物が、複数のアトロプ異性体を含有していることを特徴とする異性体混合金属錯体組成物。
- 前記芳香族環と前記配位子との結合軸の自由回転が、前記配位子とは別の錯体分子内の配位子の影響により阻害されることにより、異性体混合金属錯体組成物が、複数のアトロプ異性体を含有していることを特徴とする請求項1に記載の異性体混合金属錯体組成物。
- 請求項1又は請求項2に記載の複数のアトロプ異性体を含有している異性体混合金属錯体組成物が、リン光発光性の有機エレクトロルミネッセンス用発光材料であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス用金属錯体組成物。
- 前記アトロプ異性体が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス用金属錯体組成物。
Xm1とM及びXn1とMとがそれぞれ配位結合を形成する場合、Xm4とM及びXn4とMはそれぞれ共有結合を形成し、
Xm1とM及びXn1とMとがそれぞれ共有結合を形成する場合、Xm4とM及びXn4とMはそれぞれ配位結合を形成する。
Arm及びArnは、環Bm又は環Bnとの結合軸が対称軸を持たない芳香族炭化水素環基又は芳香族複素環基を表し、更に置換基を有していても良い。Mはイリジウム又は白金を表す。m及びnは0〜3の整数を表し、m+nは2又は3である。) - 前記一般式(1)において、環Bm、環Bn、環Am又は環Anが、イミダゾール環又はピラゾール環を表すことを特徴とする請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス用金属錯体組成物。
- 前記一般式(1)において、環Anと環Bnとが結合して形成される配位子、若しくは環Amと環Bmとが結合して形成される配位子が、下記一般式(2)、一般式(3)、一般式(5)又は一般式(6)のいずれかで表わされることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス用金属錯体組成物。
R5b1、R5b2及びR5c1は、アルキル基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基、非芳香族炭化水素環基又は非芳香族複素環基を表し、更に置換基を有していても良い。X5a、X5bは、それぞれ独立に、=C(R5e)−、=N−を表す。R5eは、アルキル基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基、非芳香族炭化水素環基又は非芳香族複素環基を表す。
Ar51及びAr52は、それぞれ独立に、一般式(4)で表される芳香族炭化水素環基を表す。
一般式(2)及び(3)中の*は、金属原子と結合を形成する部位を表す。
R6b1、R6c1、R6b2、R6c2及びR6d2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基、非芳香族炭化水素環基又は非芳香族複素環基を表し、更に置換基を有していても良い。X6a、X6bは,それぞれ独立に、=C(R6e)−、=N−を表す。R6eはアルキル基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基、非芳香族炭化水素環基又は非芳香族複素環基を表す。
一般式(5)及び一般式(6)中の*はイリジウム原子と結合を形成する部位を表す。 Ar61及びAr62は一般式(2)及び一般式(3)におけるAr51及びAr52と同義であり、一般式(4)で表される芳香族炭化水素基を表す。
一般式(5)及び一般式(6)中の*は金属原子と結合を形成する部位を表す。) - 前記Mが、イリジウム原子を表すことを特徴とする請求項4から請求項6までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用金属錯体組成物。
- 一対の電極と、前記一対の電極の間に、一又は複数の有機層が具備された有機エレクトロルミネッセンス素子であって、請求項3から請求項7までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス用金属錯体組成物を前記有機層のいずれかに含有していることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記いずれかの有機層が、前記有機エレクトロルミネッセンス用金属錯体組成物と自由回転できるビアリール構造を有するホスト化合物との混合物とを含有していることを特徴とする請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記自由回転できるビアリール構造を有するホスト化合物が、ジベンゾフラン構造を有する化合物であることを特徴とする請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記自由回転できるビアリール構造を有するホスト化合物が、カルバゾール構造を有する化合物であることを特徴とする請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記自由回転できるビアリール構造を有するホスト化合物が、無置換のフェニル基を有する化合物であることを特徴とする請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項8から請求項12までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子が具備されていることを特徴とする照明装置。
- 請求項8から請求項12までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子が具備されていることを特徴とする表示装置。
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