JP2014193136A - 容器詰乳含有炭酸飲料及びその製造方法並びに容器詰乳含有炭酸飲料におけるスプラッシュ抑制方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容器詰乳含有炭酸飲料が落下などにより衝撃を受けた場合に発生しやすくなる噴出し(スプラッシュ)に関する課題、及びかかる課題を解決することにより噴出し(スプラッシュ)により生じる内容量の減少や衣類等の汚染を未然に防ぐ方法を提供する。
【解決手段】
容器詰乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量を0.5〜1.5重量%に調整し、さらに(1)増粘剤を含有せず、ガスボリューム値を2.3未満に調整するか、(2)増粘剤を含有し、ガスボリューム値を1.8以上、且つ粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整することにより、所望の容器詰乳含有炭酸飲料が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、容器詰乳含有炭酸飲料及びその製造方法並びに容器詰乳含有炭酸飲料における開栓時の噴出し(スプラッシュ)を抑制する方法に関する。
炭酸飲料は、炭酸を含有しない飲料(非炭酸飲料)にはない刺激感や爽快感を有するため嗜好性飲料の一つとして幅広く飲用されている。水のみからなる液体にガス類を封入しただけの炭酸水は、口に含んだ際の気泡由来の刺激感や喉越しの爽快感をもたらすものの嗜好性としては物足りないため、従来から、各種糖類や酸味料を添加して甘味や酸味を付与したり、果汁類あるいは果実フレーバーを添加して果実感を演出したり、コーラやジンジャーなどの抽出物を使用することにより、炭酸飲料の嗜好性を高めた商品が数多く上市されてきた。また最近では、健康への関心の高まりから、炭酸飲料においても各種機能性が求められるようになり、例えばカテキン類や柑橘類ポリフェノールを配合した炭酸飲料や、難消化性デキストリンを配合した炭酸飲料も上市されていることから、炭酸飲料が単なる嗜好性飲料から機能性を兼ね備えた飲料としても注目されるようになってきた。
上述のように、炭酸飲料には様々な原料を添加・配合することができるため、炭酸飲料の処方設計は一見しただけでは容易にも見える。しかし、炭酸飲料は気泡を含む点で他の飲料と異なるばかりでなく炭酸ガス封入により必然的に酸性領域に属するため、炭酸飲料には、他の飲料には見られない原料の選択・配合に関する制約が存在する。また、ガス量(ガスボリューム)と添加・配合原料との兼ね合いや、酸性条件下での配合される原料同士の相性、さらには加熱殺菌工程における容器内の気体膨張による圧力変化を考慮した容器設計など、他の飲料には見られない炭酸飲料特有の問題が存在することから、炭酸飲料の処方設計は時に困難を極めることがある。
ところで、炭酸飲料分野において、乳そのものや乳加工品、或いは乳類似物を添加・配合する形態の炭酸飲料(乳含有炭酸飲料)は、広く一般に受け入れられている炭酸飲料サブカテゴリーの一つである。炭酸飲料の刺激感や爽快感に加えて、乳成分由来の甘味・酸味とのバランス・清涼感が楽しめることが、消費者に広く支持されている要因の一つと考えられる。しかし、乳成分は飲料中においては性状面において不安定な成分であることに加えて炭酸飲料という特別な環境下であることを鑑みると、処方設計には注意を要するところである。
本発明者らは、容器詰乳含有炭酸飲料の処方設計につき検討していたところ、容器詰乳含有炭酸飲料が落下などにより衝撃を受けた場合、非乳含有炭酸飲料と比較して噴出し(スプラッシュ)が生じやすくなるという問題に直面した。容器詰乳含有炭酸飲料は、製造や搬送の段階で一定程度の衝撃を受けることが想定されることは勿論、自動販売機による販売において取出口まで商品が誘導される場合や、消費者が購入後に鞄等に入れて持ち運ぶことも想定されるため、購入時や購入後における商品への衝撃も勘案しなければならない。容器詰飲料の開栓時に噴出しが生じれば、内容量が減少してしまうことに加えて、衣類等を汚す事態にもなりかねない。そのような事態が多発すれば、商品処方そのものを再度設計し直すという重複作業が発生するばかりでなく、消費者からの信頼を失うという深刻な事態に陥りかねない。
このような容器詰乳含有炭酸飲料における技術課題に取り組んだ結果の報告はあまり多くないが、例えば炭酸飲料中の水不溶性成分の粒子径を1.0μm以下に調整する方法(特許文献1)や、容器詰炭酸飲料にシリコーンオイル等の消泡剤を添加する方法(特許文献2)がこれまでに報告されている。しかし、かかる報告に基づく技術だけでは問題解決には十分とは言い難く、先行技術文献に記載の解決方法と併用して利用可能な技術のさらなる開発が求められる。また、乳成分含有量とガスボリュームとを従来よりも高めに設定した容器詰乳含有炭酸飲料においては、その安定性を確保する技術がまだ確立されるに至っていない。
特開平7−163324 特開2006−211931
本発明は、前述の技術課題に鑑みてなされたものであって、単独で用いる場合にも一定程度の効果が期待できることは勿論のこと、既存の他の技術とも併用できる汎用性が高い技術を開発することにより、容器詰乳含有炭酸飲料が落下などにより衝撃を受けた場合に生じやすい噴出し(スプラッシュ)に関する課題を解決しようとするものである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、容器詰乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量を0.5〜1.5重量%に調整し、さらに(1)ガスボリューム値を2.3未満に調整するか、(2)ガスボリューム値を1.8以上に調整し、且つ増粘剤を配合して粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整することにより、所望の容器詰乳含有炭酸飲料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1) 無脂乳固形分量が0.5〜1.5重量%であり、且つ以下の(A)又は(B)を満たすことを特徴とする容器詰乳含有炭酸飲料。
(A) ガスボリューム値が2.3未満である。
(B) ガスボリューム値が1.8以上であり、増粘剤を含有し且つ粘度が2.3〜14.5mPa・sである。
(2) ガスボリューム値が2.3未満である場合の粘度が1.5〜14.5mPa・sであることを特徴とする(1)記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
(3) 増粘剤がペクチンであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
(4) 無脂乳固形分の含有割合の絶対値[A]と粘度の絶対値[B]との比率([A]/[B])が、1以下であって0でないことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
(5) 無脂乳固形分の含有割合の絶対値[A]とガスボリュームの絶対値[C]との比率([A]/[C])が、0.2〜0.9であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
(6) 増粘多糖類を含有することを特徴とする、開栓時における容器詰乳含有炭酸飲料の噴出し抑制剤。
(7) (6)に記載の噴出し抑制剤を含有する容器詰乳含有炭酸飲料。
(8) 無脂乳固形分量を0.5〜1.5重量%に調整する工程(A)と、且つ以下の工程(B)又は工程(C)とを含むことを特徴とする容器詰乳含有炭酸飲料の製造方法。
(工程B) ガスボリューム値を2.3未満に調整する工程
(工程C) ガスボリューム値を1.8以上に調整し、且つ増粘剤を配合して粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整する工程
(9)無脂乳固形分量を0.5〜1.5重量%に調整し、且つ以下の(A)又は(B)を含むことを特徴とする容器詰乳含有炭酸飲料の開栓時の噴出しを抑制する方法。
(A) ガスボリューム値を2.3未満に調整する。
(B) ガスボリューム値を1.8以上に調整し、且つ増粘剤を配合して粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整する。
に関する。
本発明により、容器詰乳含有炭酸飲料が落下などにより衝撃を受けた場合であっても、開栓時の噴出し(スプラッシュ)発生を抑制することができ、これに伴う内容量の減少や衣類等の汚染を未然に防ぐことができる容器詰乳含有炭酸飲料、とりわけ無脂乳固形分量とガスボリュームとが比較的高めに設計され、爽快感と清涼感と乳由来の呈味性を十分に備えたこれまでに無い容器詰乳含有炭酸飲料を提供することが可能となる。
本発明の実施形態について以下に詳細に説明するが、本発明がかかる実施形態の例示により何ら限定的に解釈されるものではない。
(容器詰乳含有炭酸飲料)
本発明における乳含有炭酸飲料は、以下に詳説する無脂乳固形分を含有する乳を含有し、且つ以下に詳説するガスボリューム値を有する炭酸飲料を容器詰めしたものである。
(無脂乳固形分量)
本発明において無脂乳固形分とは、ミルク成分の全固形分から乳脂肪分の固形分を差引いた成分を意味し、その主たる成分は、タンパク質、炭水化物、ミネラル、ビタミンなどである。なお、全固形分は常圧加熱乾燥法、乳脂肪分はゲルベル法によって測定することができる。
本発明の乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量は、0.5〜1.5重量%であるのが好ましく、0.55〜1.4重量%であるのがより好ましく、0.55〜1.3重量%であるのがさらに好ましく、0.55〜1.2重量%であるのが最も好ましい。炭酸飲料における無脂乳固形分量が0.5質量%を下回ると炭酸飲料における乳の風味を感じにくくなるため好ましくなく、炭酸飲料における無脂乳固形分量が1.5重量%を上回るとガスボリュームとの関係ではあるが噴出し(スプラッシュ)が生じやすくなるため好ましくない。
本発明における乳とは、その由来や加工の有無を特に限定するものではなく、例えば、牛乳、「山羊、羊、馬、ラクダなどの動物から得られる乳」、人乳、「豆乳などの植物から得られる乳」などが挙げられる。
また、本発明における乳としては、上記以外のものの他、脱脂乳、加工乳、乳飲料、乳製品(クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、濃縮乳、煉乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳など)、調整豆乳、豆乳飲料、大豆飲料、植物性粉末(大豆全粒粉、脱脂大豆粉など)、植物性たんぱく(大豆たんぱく、小麦たんぱくなど)、脱脂大豆などを1種又は2種以上を選択して使用することもできる。
(ガスボリューム値)
本発明におけるガスボリューム値とは、20℃において、炭酸飲料中に溶解している炭酸ガスの体積を炭酸飲料の体積で除したものをいう。本発明の炭酸飲料におけるガスボリューム値は、増粘剤を配合する場合、容器詰乳含有炭酸飲料の粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整することを条件に1.8以上、より好ましくは1.8〜2.4、さらに好ましくは1.8〜2.3、最も好ましくは1.8〜2.2である。
また、本発明の容器詰乳含有炭酸飲料のガスボリューム値は増粘剤を配合しない場合、2.3未満であってもよく、この場合には容器詰乳含有炭酸飲料の粘度を必ずしも調整する必要性はない。この場合におけるガスボリューム値は、好ましくは2.3未満であり、より好ましくは1.7以上2.3未満であり、さらに好ましくは1.9以上2.3未満であり、よりさらに好ましくは2.0以上2.3未満であり、最も好ましくは2.1以上2.3未満である。
本発明の炭酸飲料の製造には、二酸化炭素を単独で使用するのが取扱の手軽さや安定性の観点から好ましいが、二酸化炭素と二酸化炭素以外のガス類(酸素、水素、窒素等)とを2種類以上混合するものであってよい。
(粘度)
本発明の乳含有炭酸飲料における粘度は、増粘剤を含有し、ガスボリューム値が1.8以上である場合、2.3〜14.5mPa・sであるのが好ましく、2.5〜12.0mPa・sがより好ましく、3.0〜10.0mPa・sがさらに好ましく、3.5〜8.0mPa・sがよりさらに好ましく、4.0〜6.0mPa・sが最も好ましい。
また、本発明の乳含有炭酸飲料における粘度は、増粘剤を含有せず、ガスボリューム値が2.3未満である場合には特に限定されないが、1.5〜14.5mPa・sであるのが好ましく、1.8〜10.0mPa・sであるのがより好ましく、2.0〜8.0mPa・sであるのがよりさらに好ましく、2.3〜6.0mPa・sであるのが最も好ましい。
なお粘度は、例えばTVB−10型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて測定することができる。
(大豆多糖類)
本発明における大豆多糖類とは、大豆の搾汁滓を用いて製造される添加物であって、食物繊維を多量に含むものをいう。本発明における大豆多糖類としては市販品を使用することができる。
本発明の乳含有炭酸飲料に含まれる大豆多糖類量は、本願発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、例えば0.01〜0.50重量%とすることができる。
(増粘剤)
本発明において増粘剤とは、液体に粘性を与える、又は粘性を高めるために配合する物質である。本発明において使用できる増粘剤は、飲食品に添加できるものであれば特に制限されず、例えば、ペクチン、グアーガム、キサンタンガム、タマリンドガム、カラギーナン、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが挙げられるが、本発明の乳含有炭酸飲料における呈味性を考慮するとペクチンを好ましく用いることができる。
(ペクチン)
なお、ペクチンとは、主鎖はα−D−ガラクツロン酸がα−1,4結合しており、部分的にメタノールでエステル化されている。ガラクツロン酸の主鎖にβ−L−ラムノースが入ることによって、分子にねじれが生じている。また中性のアラバン、ガラクタン、キシラン等が側鎖として結合している場合と、混在しているものがある。ペクチンを構成するガラクツロン酸は、メチルエステルの形と酸の2つの形で存在している。そのエステルの形で存在するガラクツロン酸の割合をエステル化度と呼び、エステル化度が50%以上のものがHMペクチン、50%未満のものがLMペクチンと言われている。
(添加物)
本発明における乳含有炭酸飲料には、本願発明の効果が損なわれない限りにおいて、所望により、通常飲料に配合される原料が含有されていてもよい。以下に添加物を例示するが、本願発明の効果が損なわれない限りにおいて種類、量及び組み合せにおいて特に限定されるものではない。
(甘味料)
甘味料としては、本願発明の効果が損なわれない限りにおいて、例えば砂糖、蔗糖、果糖ぶどう糖液糖、果糖、異性化糖、グルコース、フラクトース、トレハロース、ラクトース、キシロース、スクラロース、アスパルテーム、ステビア、アセスルファムカリウム、キシリトール、D−ソルビトール、D−マンニトール等を挙げることができるが、人工甘味料などの甘味付与剤を使用せずに済ませることができれば望ましい。
(水)
水は、飲用に適した水であればよく、例えば、純水、硬水、軟水、イオン交換水等のほか、これらの水を脱気処理した脱気水等が挙げられる。
(ビタミン類)
ビタミン類としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンK及びビタミンB群等が挙げられる。
(酸味料)
酸味料としては、例えば、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、りんご酸、又はそれらの塩類が挙げられ、中でも、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、アジピン酸等が好ましく、クエン酸が特に好ましい。
(ミネラル)
ミネラル分としては、例えば、カルシウム、カリウム、クロム、銅、フッ素、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、リン、セレン、ケイ素、モリブデン及び亜鉛等が挙げられる。
(機能性成分)
機能性成分としては、例えば、コラーゲン、コンドロイチン硫酸、グルコサミン、ヒアルロン酸、プラセンタ、牡蠣エキス、キトサン、プロポリス、ローヤルゼリー、トコフェロール、ポリフェノール、梅エキス、アロエ、乳酸菌、霊芝、アガリクス等が挙げられる。
(その他成分)
また、本発明の乳含有炭酸飲料は、その他、本発明の効果を妨げない限りにおいて、通常用いられる成分等を含有していてよい。
(容器)
本発明において使用する容器は、通常用いられる飲料用容器であればよいが、炭酸ガスのガス圧を考慮すると、金属缶、PETボトル等のプラスチック製ボトル、瓶などの所定の強度を有する容器であることが好ましい。特に好ましくは透明なPETボトルである。また、開栓後も炭酸ガスを効果的に保持するために、当該容器は再栓可能な蓋を備えていることが好ましい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、本願発明を実施例により詳説するが、実施例に示す各事例は本願発明の実施形態の一態様であって、本願発明が、実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
(サンプル調製)
市販の脱脂粉乳、大豆多糖類及びクエン酸を準備し、表1に記載の各サンプル飲料における飲料全体に対する配合比率となるように純水を用いて調製した。
(表1)
Figure 2014193136
(サンプルA)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が0.5重量%、大豆多糖類が0.25重量%、クエン酸が0.18重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルAを得た。なお、サンプルAの無脂乳固形分量は0.5重量%、粘度は1.5mPa・sであった。
次に、得られたサンプルAを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、ガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料1(ガスボリューム:2.6)、サンプル飲料2(ガスボリューム:2.2)、サンプル飲料3(ガスボリューム:1.9)をそれぞれ2本ずつ得た。
(サンプルB)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1重量%、大豆多糖類が0.35重量%、クエン酸が0.18重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルBを得た。なお、サンプルBの無脂乳固形分量は1.0重量%、粘度は1.5mPa・sであった。
次に、得られたサンプルBを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、ガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料4(ガスボリューム:2.3)、サンプル飲料5(ガスボリューム:2.0)、サンプル飲料6(ガスボリュー:1.7)をそれぞれ2本ずつ得た。
(サンプルC)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1.5重量%、大豆多糖類が0.45重量%、クエン酸が0.18重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルCを得た。なお、サンプルCの無脂乳固形分量は1.5重量%、粘度は1.5mPa・sであった。
次に、得られたサンプルBを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、それぞれ異なるガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料7(ガスボリューム:2.1)、サンプル飲料8(ガスボリューム:2.0)、サンプル飲料9(ガスボリューム:1.7)をそれぞれ2本ずつ得た。
(対照サンプル飲料10,11)
市販のブドウ味の炭酸飲料(缶280mL;サンプル10)と、市販の無香味の炭酸水(缶350mL;サンプル11)を比較対照用として準備し、上記サンプル飲料と共に以下記載の試験に供した。なお、サンプル10及び11と同一商品につき、無脂乳固形分量、粘度及びガスボリュームを別途測定したところ、サンプル10(ブドウ味の炭酸飲料)の無脂乳固形分量は0%、粘度は1.6mPa・s、ガスボリュームは2.2であり、サンプル11(無香味の炭酸飲料)の無脂乳固形分量は0%、粘度は1.3mPa・s、ガスボリュームは3.8であった。
(垂直落下試験)
得られたサンプル飲料を用いて垂直落下試験を実施し、開栓時の噴出し(スプラッシュ)の程度を調べた。垂直落下試験は、高さ30cmから各サンプルを横向きで垂直落下させてその直後に開栓し、開栓前後での内溶液量(単位:mg)の変化を測定することにより実施した。なお、垂直落下試験は、5℃の場合及び25℃の場合とでそれぞれ実施した。
(試験結果)
サンプル飲料1〜11を用いた垂直落下試験の結果を以下に示す。
(表2)
Figure 2014193136
(考察)
サンプル飲料1,4は、サンプル飲料2〜3やサンプル飲料5〜6と比較して、垂直落下試験(25℃)において開栓前後の内溶液量の差が大きく、噴出し量が多かった。
また、サンプル飲料7は、サンプル飲料8と比較して、垂直落下試験(25℃)における開栓前後の内溶液量の大きな差は見られなかったが、垂直落下試験(5℃)においてはサンプル飲料7とサンプル飲料8との間には顕著な差が認められた。
また、対照用のサンプルについては、サンプル10(ブドウ味の炭酸飲料)に対する垂直落下試験(25℃)においてはガスボリュームがさほど高くない(2.2)にも関わらず大きな噴出し量が認められたが、サンプル11(無香味の炭酸飲料)に対する垂直落下試験においては、ガスボリュームが比較的高いにも関わらず(3.8)サンプル9程度の大きな噴出し量は認められなかった。
以上の結果から、乳含有炭酸飲料においては、無脂固形分量にかかわらずガスボリュームが一定程度に高くなると噴出し量が顕著に大きくなることが明らかになった。これに対して、乳を含有しない炭酸飲料(非乳含有炭酸飲料)においては、ガスボリュームが一定程度に高くなると噴出し量が顕著に大きくなるというわけではなく、ガスボリュームがさほど高くない(2.2)にも関わらず大きな噴出し量が認められること(サンプル9)や、ガスボリュームが比較的高いにも関わらず(3.8)大きな噴出し量は認められないこと(サンプル10)もあり、垂直落下試験において乳含有飲料とは幾分異なる挙動を示すことが明らかになった。
以上の結果から、乳含有炭酸飲料は、乳を含有しない炭酸飲料(非乳含有炭酸飲料)と挙動が異なっており、乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量を少なくとも0.5〜1.5重量%に調整し、ガスボリュームを2.3よりも小さい値に調整すれば、開栓前後の内溶液量の差、すなわち噴出し量を抑制できることが明らかとなった。
実施例2
(サンプル調製)
市販の脱脂粉乳、大豆多糖類、クエン酸、ペクチンを準備し、表3に記載の各サンプル飲料における飲料全体に対する配合比率となるように純水を用いて調製した。
(表3)
Figure 2014193136
(サンプルD)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1重量%、大豆多糖類が0.25重量%、クエン酸が0.18重量%、ペクチンが0.04重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルDを得た。なお、サンプルDの無脂乳固形分量は1.0重量%、粘度は1.8mPa・sであった。
次に、得られたサンプルDを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、ガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料12(ガスボリューム:1.9)、サンプル飲料13(ガスボリューム:1.8)、サンプル飲料14(ガスボリューム:1.6)をそれぞれ2本ずつ得た。
(サンプルE)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1重量%、大豆多糖類が0.25重量%、クエン酸が0.18重量%、ペクチンが0.12重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルEを得た。なお、サンプルEの無脂乳固形分量は1.0重量%、粘度は2.3mPa・sであった。
次に、得られたサンプルEを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、ガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料15(ガスボリューム:1.9)、サンプル飲料16(ガスボリューム:1.8)、サンプル飲料17(ガスボリュー:1.6)をそれぞれ2本ずつ得た。
(サンプルF)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1重量%、大豆多糖類が0.25重量%、クエン酸が0.18重量%、ペクチンが0.4重量%、となるように純水を加えて調製し、サンプルFを得た。なお、サンプルFの無脂乳固形分量は1.0重量%、粘度は14.5mPa・sであった。
次に、得られたサンプルFを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、それぞれ異なるガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料18(ガスボリューム:1.9)、サンプル飲料19(ガスボリューム:1.8)、サンプル飲料20(ガスボリューム:1.6)をそれぞれ2本ずつ得た。
(垂直落下試験)
サンプル飲料1〜11と同様の方法により、得られたサンプル飲料12〜20を用いて垂直落下試験を実施し、開栓時の噴出し(スプラッシュ)の程度を調べた。垂直落下試験は、高さ30cmから各サンプルを横向きで垂直落下させてその直後に開栓し、開栓前後での内溶液量(単位:mg)の変化を測定することにより実施した。なお、垂直落下試験は、5℃の場合及び25℃の場合とでそれぞれ実施した。
(試験結果)
サンプル飲料12〜20を用いた垂直落下試験の結果を以下に示す。
(表4)
Figure 2014193136
(考察)
サンプル飲料12は、サンプル飲料13〜20と比較して、垂直落下試験(5℃及び25℃)において開栓前後の内溶液量の差が顕著に大きく、噴出し量が多かった。これに対して、サンプル飲料12と同等の無脂乳固形分量(1.0重量%)であり且つ同等のガスボリューム(1.9)であるサンプル飲料15及び18は、サンプル飲料12と比較して垂直落下試験(5℃及び25℃)において開栓前後の内溶液量の差が顕著に低下し、無脂乳固形分を含む乳含有炭酸飲料においてガスボリュームが一定程度を超えた場合であっても、粘度が一定程度よりも高められていれば、開栓前後の内溶液量の差が顕著に抑制された。
以上の結果から、乳含有炭酸飲料は、乳を含有しない炭酸飲料(非乳含有炭酸飲料)と挙動が異なり、乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量を少なくとも0.5〜1.5重量%に調整し、ペクチンを含有する場合には、ガスボリュームを1.8よりも大きい値に調整したとしても、粘度を2.3mPa・sを超える値に調整すれば、開栓前後の内溶液量の差、すなわち噴出し量を抑制できることが明らかとなった。
本発明は、容器詰乳含有炭酸飲料及びその製造方法並びに容器詰乳含有炭酸飲料におけるスプラッシュ抑制方法において利用可能である。
(考察)
サンプル飲料1,4は、サンプル飲料2〜3やサンプル飲料5〜6と比較して、垂直落下試験(25℃)において開栓前後の内溶液量の差が大きく、噴出し量が多かった。
また、サンプル飲料7は、サンプル飲料8と比較して、垂直落下試験(25℃)における開栓前後の内溶液量の大きな差は見られなかったが、垂直落下試験(5℃)においてはサンプル飲料7とサンプル飲料8との間には顕著な差が認められた。
また、対照用のサンプルについては、サンプル10(ブドウ味の炭酸飲料)に対する垂直落下試験(25℃)においてはガスボリュームがさほど高くない(2.2)にも関わらず大きな噴出し量が認められたが、サンプル11(無香味の炭酸飲料)に対する垂直落下試験においては、ガスボリュームが比較的高いにも関わらず(3.8)サンプル9程度の大きな噴出し量は認められなかった。
以上の結果から、乳含有炭酸飲料においては、無脂固形分量にかかわらずガスボリュームが一定程度に高くなると噴出し量が顕著に大きくなることが明らかになった。これに対して、乳を含有しない炭酸飲料(非乳含有炭酸飲料)においては、ガスボリュームが一定程度に高くなると噴出し量が顕著に大きくなるというわけではなく、ガスボリュームがさほど高くない(2.2)にも関わらず大きな噴出し量が認められること(サンプル10)や、ガスボリュームが比較的高いにも関わらず(3.8)大きな噴出し量は認められないこと(サンプル11)もあり、垂直落下試験において乳含有飲料とは幾分異なる挙動を示すことが明らかになった。
以上の結果から、乳含有炭酸飲料は、乳を含有しない炭酸飲料(非乳含有炭酸飲料)と挙動が異なっており、乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量を少なくとも0.5〜1.5重量%に調整し、ガスボリュームを2.3よりも小さい値に調整すれば、開栓前後の内溶液量の差、すなわち噴出し量を抑制できることが明らかとなった。
本発明は、容器詰乳含有炭酸飲料及びその製造方法並びに容器詰乳含有炭酸飲料における開栓時の噴出し(スプラッシュ)を抑制する方法に関する。
炭酸飲料は、炭酸を含有しない飲料(非炭酸飲料)にはない刺激感や爽快感を有するため嗜好性飲料の一つとして幅広く飲用されている。水のみからなる液体にガス類を封入しただけの炭酸水は、口に含んだ際の気泡由来の刺激感や喉越しの爽快感をもたらすものの嗜好性としては物足りないため、従来から、各種糖類や酸味料を添加して甘味や酸味を付与したり、果汁類あるいは果実フレーバーを添加して果実感を演出したり、コーラやジンジャーなどの抽出物を使用することにより、炭酸飲料の嗜好性を高めた商品が数多く上市されてきた。また最近では、健康への関心の高まりから、炭酸飲料においても各種機能性が求められるようになり、例えばカテキン類や柑橘類ポリフェノールを配合した炭酸飲料や、難消化性デキストリンを配合した炭酸飲料も上市されていることから、炭酸飲料が単なる嗜好性飲料から機能性を兼ね備えた飲料としても注目されるようになってきた。
上述のように、炭酸飲料には様々な原料を添加・配合することができるため、炭酸飲料の処方設計は一見しただけでは容易にも見える。しかし、炭酸飲料は気泡を含む点で他の飲料と異なるばかりでなく炭酸ガス封入により必然的に酸性領域に属するため、炭酸飲料には、他の飲料には見られない原料の選択・配合に関する制約が存在する。また、ガス量(ガスボリューム)と添加・配合原料との兼ね合いや、酸性条件下での配合される原料同士の相性、さらには加熱殺菌工程における容器内の気体膨張による圧力変化を考慮した容器設計など、他の飲料には見られない炭酸飲料特有の問題が存在することから、炭酸飲料の処方設計は時に困難を極めることがある。
ところで、炭酸飲料分野において、乳そのものや乳加工品、或いは乳類似物を添加・配合する形態の炭酸飲料(乳含有炭酸飲料)は、広く一般に受け入れられている炭酸飲料サブカテゴリーの一つである。炭酸飲料の刺激感や爽快感に加えて、乳成分由来の甘味・酸味とのバランス・清涼感が楽しめることが、消費者に広く支持されている要因の一つと考えられる。しかし、乳成分は飲料中においては性状面において不安定な成分であることに加えて炭酸飲料という特別な環境下であることを鑑みると、処方設計には注意を要するところである。
本発明者らは、容器詰乳含有炭酸飲料の処方設計につき検討していたところ、容器詰乳含有炭酸飲料が落下などにより衝撃を受けた場合、非乳含有炭酸飲料と比較して噴出し(スプラッシュ)が生じやすくなるという問題に直面した。容器詰乳含有炭酸飲料は、製造や搬送の段階で一定程度の衝撃を受けることが想定されることは勿論、自動販売機による販売において取出口まで商品が誘導される場合や、消費者が購入後に鞄等に入れて持ち運ぶことも想定されるため、購入時や購入後における商品への衝撃も勘案しなければならない。容器詰飲料の開栓時に噴出しが生じれば、内容量が減少してしまうことに加えて、衣類等を汚す事態にもなりかねない。そのような事態が多発すれば、商品処方そのものを再度設計し直すという重複作業が発生するばかりでなく、消費者からの信頼を失うという深刻な事態に陥りかねない。
このような容器詰乳含有炭酸飲料における技術課題に取り組んだ結果の報告はあまり多くないが、例えば炭酸飲料中の水不溶性成分の粒子径を1.0μm以下に調整する方法(特許文献1)や、容器詰炭酸飲料にシリコーンオイル等の消泡剤を添加する方法(特許文献2)がこれまでに報告されている。しかし、かかる報告に基づく技術だけでは問題解決には十分とは言い難く、先行技術文献に記載の解決方法と併用して利用可能な技術のさらなる開発が求められる。また、乳成分含有量とガスボリュームとを従来よりも高めに設定した容器詰乳含有炭酸飲料においては、その安定性を確保する技術がまだ確立されるに至っていない。
特開平7−163324 特開2006−211931
本発明は、前述の技術課題に鑑みてなされたものであって、単独で用いる場合にも一定程度の効果が期待できることは勿論のこと、既存の他の技術とも併用できる汎用性が高い技術を開発することにより、容器詰乳含有炭酸飲料が落下などにより衝撃を受けた場合に生じやすい噴出し(スプラッシュ)に関する課題を解決しようとするものである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、容器詰乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量を0.5〜1.5重量%に調整し、さらにガスボリューム値を1.8以上に調整し、且つ増粘剤を配合して粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整することにより、所望の容器詰乳含有炭酸飲料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1) 無脂乳固形分量が0.5〜1.5重量%であり、ガスボリューム値が1.8以上であり、増粘剤を含有し且つ粘度が2.3〜14.5mPa・sであることを特徴とする容器詰乳含有炭酸飲料。
(2) 増粘剤がペクチンであることを特徴とする(1)記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
(3) 無脂乳固形分の含有割合の絶対値[A]と粘度の絶対値[B]との比率([A]/[B])が、1以下であって0でないことを特徴とする(1)又は(2)に記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
(4) 無脂乳固形分の含有割合の絶対値[A]とガスボリュームの絶対値[C]との比率([A]/[C])が、0.2〜0.9であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
(5) 無脂乳固形分量を0.5〜1.5重量%に調整する工程(1)と、ガスボリューム値を1.8以上に調整し、且つ増粘剤を配合して粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整する工程(2)とを含むことを特徴とする容器詰乳含有炭酸飲料の製造方法。
(6) 無脂乳固形分量を0.5〜1.5重量%に調整し、ガスボリューム値を1.8以上に調整し、且つ増粘剤を配合して粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整することを特徴とする容器詰乳含有炭酸飲料の開栓時の噴出しを抑制する方法。
に関する。
本発明により、容器詰乳含有炭酸飲料が落下などにより衝撃を受けた場合であっても、開栓時の噴出し(スプラッシュ)発生を抑制することができ、これに伴う内容量の減少や衣類等の汚染を未然に防ぐことができる容器詰乳含有炭酸飲料、とりわけ無脂乳固形分量とガスボリュームとが比較的高めに設計され、爽快感と清涼感と乳由来の呈味性を十分に備えたこれまでに無い容器詰乳含有炭酸飲料を提供することが可能となる。
本発明の実施形態について以下に詳細に説明するが、本発明がかかる実施形態の例示により何ら限定的に解釈されるものではない。
(容器詰乳含有炭酸飲料)
本発明における乳含有炭酸飲料は、以下に詳説する無脂乳固形分を含有する乳を含有し、且つ以下に詳説するガスボリューム値を有する炭酸飲料を容器詰めしたものである。
(無脂乳固形分量)
本発明において無脂乳固形分とは、ミルク成分の全固形分から乳脂肪分の固形分を差引いた成分を意味し、その主たる成分は、タンパク質、炭水化物、ミネラル、ビタミンなどである。なお、全固形分は常圧加熱乾燥法、乳脂肪分はゲルベル法によって測定することができる。
本発明の乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量は、0.5〜1.5重量%であるのが好ましく、0.55〜1.4重量%であるのがより好ましく、0.55〜1.3重量%であるのがさらに好ましく、0.55〜1.2重量%であるのが最も好ましい。炭酸飲料における無脂乳固形分量が0.5質量%を下回ると炭酸飲料における乳の風味を感じにくくなるため好ましくなく、炭酸飲料における無脂乳固形分量が1.5重量%を上回るとガスボリュームとの関係ではあるが噴出し(スプラッシュ)が生じやすくなるため好ましくない。
本発明における乳とは、その由来や加工の有無を特に限定するものではなく、例えば、牛乳、「山羊、羊、馬、ラクダなどの動物から得られる乳」、人乳、「豆乳などの植物から得られる乳」などが挙げられる。
また、本発明における乳としては、上記以外のものの他、脱脂乳、加工乳、乳飲料、乳製品(クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、濃縮乳、煉乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳など)、調整豆乳、豆乳飲料、大豆飲料、植物性粉末(大豆全粒粉、脱脂大豆粉など)、植物性たんぱく(大豆たんぱく、小麦たんぱくなど)、脱脂大豆などを1種又は2種以上を選択して使用することもできる。
(ガスボリューム値)
本発明におけるガスボリューム値とは、20℃において、炭酸飲料中に溶解している炭酸ガスの体積を炭酸飲料の体積で除したものをいう。本発明の炭酸飲料におけるガスボリューム値は、増粘剤を配合する場合、容器詰乳含有炭酸飲料の粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整することを条件に1.8以上、より好ましくは1.8〜2.4、さらに好ましくは1.8〜2.3、最も好ましくは1.8〜2.2である
本発明の炭酸飲料の製造には、二酸化炭素を単独で使用するのが取扱の手軽さや安定性の観点から好ましいが、二酸化炭素と二酸化炭素以外のガス類(酸素、水素、窒素等)とを2種類以上混合するものであってよい。
(粘度)
本発明の乳含有炭酸飲料における粘度は、増粘剤を含有し、ガスボリューム値が1.8以上である場合、2.3〜14.5mPa・sであるのが好ましく、2.5〜12.0mPa・sがより好ましく、3.0〜10.0mPa・sがさらに好ましく、3.5〜8.0mPa・sがよりさらに好ましく、4.0〜6.0mPa・sが最も好ましい
お粘度は、例えばTVB−10型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて測定することができる。
(大豆多糖類)
本発明における大豆多糖類とは、大豆の搾汁滓を用いて製造される添加物であって、食物繊維を多量に含むものをいう。本発明における大豆多糖類としては市販品を使用することができる。
本発明の乳含有炭酸飲料に含まれる大豆多糖類量は、本願発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、例えば0.01〜0.50重量%とすることができる。
(増粘剤)
本発明において増粘剤とは、液体に粘性を与える、又は粘性を高めるために配合する物質である。本発明において使用できる増粘剤は、飲食品に添加できるものであれば特に制限されず、例えば、ペクチン、グアーガム、キサンタンガム、タマリンドガム、カラギーナン、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが挙げられるが、本発明の乳含有炭酸飲料における呈味性を考慮するとペクチンを好ましく用いることができる。
(ペクチン)
なお、ペクチンとは、主鎖はα−D−ガラクツロン酸がα−1,4結合しており、部分的にメタノールでエステル化されている。ガラクツロン酸の主鎖にβ−L−ラムノースが入ることによって、分子にねじれが生じている。また中性のアラバン、ガラクタン、キシラン等が側鎖として結合している場合と、混在しているものがある。ペクチンを構成するガラクツロン酸は、メチルエステルの形と酸の2つの形で存在している。そのエステルの形で存在するガラクツロン酸の割合をエステル化度と呼び、エステル化度が50%以上のものがHMペクチン、50%未満のものがLMペクチンと言われている。
(添加物)
本発明における乳含有炭酸飲料には、本願発明の効果が損なわれない限りにおいて、所望により、通常飲料に配合される原料が含有されていてもよい。以下に添加物を例示するが、本願発明の効果が損なわれない限りにおいて種類、量及び組み合せにおいて特に限定されるものではない。
(甘味料)
甘味料としては、本願発明の効果が損なわれない限りにおいて、例えば砂糖、蔗糖、果糖ぶどう糖液糖、果糖、異性化糖、グルコース、フラクトース、トレハロース、ラクトース、キシロース、スクラロース、アスパルテーム、ステビア、アセスルファムカリウム、キシリトール、D−ソルビトール、D−マンニトール等を挙げることができるが、人工甘味料などの甘味付与剤を使用せずに済ませることができれば望ましい。
(水)
水は、飲用に適した水であればよく、例えば、純水、硬水、軟水、イオン交換水等のほか、これらの水を脱気処理した脱気水等が挙げられる。
(ビタミン類)
ビタミン類としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンK及びビタミンB群等が挙げられる。
(酸味料)
酸味料としては、例えば、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、りんご酸、又はそれらの塩類が挙げられ、中でも、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、アジピン酸等が好ましく、クエン酸が特に好ましい。
(ミネラル)
ミネラル分としては、例えば、カルシウム、カリウム、クロム、銅、フッ素、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、リン、セレン、ケイ素、モリブデン及び亜鉛等が挙げられる。
(機能性成分)
機能性成分としては、例えば、コラーゲン、コンドロイチン硫酸、グルコサミン、ヒアルロン酸、プラセンタ、牡蠣エキス、キトサン、プロポリス、ローヤルゼリー、トコフェロール、ポリフェノール、梅エキス、アロエ、乳酸菌、霊芝、アガリクス等が挙げられる。
(その他成分)
また、本発明の乳含有炭酸飲料は、その他、本発明の効果を妨げない限りにおいて、通常用いられる成分等を含有していてよい。
(容器)
本発明において使用する容器は、通常用いられる飲料用容器であればよいが、炭酸ガスのガス圧を考慮すると、金属缶、PETボトル等のプラスチック製ボトル、瓶などの所定の強度を有する容器であることが好ましい。特に好ましくは透明なPETボトルである。また、開栓後も炭酸ガスを効果的に保持するために、当該容器は再栓可能な蓋を備えていることが好ましい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、本願発明を実施例により詳説するが、実施例に示す各事例は本願発明の実施形態の一態様であって、本願発明が、実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
(サンプル調製)
市販の脱脂粉乳、大豆多糖類及びクエン酸を準備し、表1に記載の各サンプル飲料における飲料全体に対する配合比率となるように純水を用いて調製した。
(表1)
Figure 2014193136
(サンプルA)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が0.5重量%、大豆多糖類が0.25重量%、クエン酸が0.18重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルAを得た。なお、サンプルAの無脂乳固形分量は0.5重量%、粘度は1.5mPa・sであった。
次に、得られたサンプルAを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、ガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料1(ガスボリューム:2.6)、サンプル飲料2(ガスボリューム:2.2)、サンプル飲料3(ガスボリューム:1.9)をそれぞれ2本ずつ得た。
(サンプルB)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1重量%、大豆多糖類が0.35重量%、クエン酸が0.18重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルBを得た。なお、サンプルBの無脂乳固形分量は1.0重量%、粘度は1.5mPa・sであった。
次に、得られたサンプルBを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、ガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料4(ガスボリューム:2.3)、サンプル飲料5(ガスボリューム:2.0)、サンプル飲料6(ガスボリュー:1.7)をそれぞれ2本ずつ得た。
(サンプルC)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1.5重量%、大豆多糖類が0.45重量%、クエン酸が0.18重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルCを得た。なお、サンプルCの無脂乳固形分量は1.5重量%、粘度は1.5mPa・sであった。
次に、得られたサンプルBを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、それぞれ異なるガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料7(ガスボリューム:2.1)、サンプル飲料8(ガスボリューム:2.0)、サンプル飲料9(ガスボリューム:1.7)をそれぞれ2本ずつ得た。
(対照サンプル飲料10,11)
市販のブドウ味の炭酸飲料(缶280mL;サンプル10)と、市販の無香味の炭酸水(缶350mL;サンプル11)を比較対照用として準備し、上記サンプル飲料と共に以下記載の試験に供した。なお、サンプル10及び11と同一商品につき、無脂乳固形分量、粘度及びガスボリュームを別途測定したところ、サンプル10(ブドウ味の炭酸飲料)の無脂乳固形分量は0%、粘度は1.6mPa・s、ガスボリュームは2.2であり、サンプル11(無香味の炭酸飲料)の無脂乳固形分量は0%、粘度は1.3mPa・s、ガスボリュームは3.8であった。
(垂直落下試験)
得られたサンプル飲料を用いて垂直落下試験を実施し、開栓時の噴出し(スプラッシュ)の程度を調べた。垂直落下試験は、高さ30cmから各サンプルを横向きで垂直落下させてその直後に開栓し、開栓前後での内溶液量(単位:mg)の変化を測定することにより実施した。なお、垂直落下試験は、5℃の場合及び25℃の場合とでそれぞれ実施した。
(試験結果)
サンプル飲料1〜11を用いた垂直落下試験の結果を以下に示す。
(表2)

Figure 2014193136
(考察)
サンプル飲料1,4は、サンプル飲料2〜3やサンプル飲料5〜6と比較して、垂直落下試験(25℃)において開栓前後の内溶液量の差が大きく、噴出し量が多かった。
また、サンプル飲料7は、サンプル飲料8と比較して、垂直落下試験(25℃)における開栓前後の内溶液量の大きな差は見られなかったが、垂直落下試験(5℃)においてはサンプル飲料7とサンプル飲料8との間には顕著な差が認められた。
また、対照用のサンプルについては、サンプル10(ブドウ味の炭酸飲料)に対する垂直落下試験(25℃)においてはガスボリュームがさほど高くない(2.2)にも関わらず大きな噴出し量が認められたが、サンプル11(無香味の炭酸飲料)に対する垂直落下試験においては、ガスボリュームが比較的高いにも関わらず(3.8)サンプル9程度の大きな噴出し量は認められなかった。
以上の結果から、乳含有炭酸飲料においては、無脂固形分量にかかわらずガスボリュームが一定程度に高くなると噴出し量が顕著に大きくなることが明らかになった。これに対して、乳を含有しない炭酸飲料(非乳含有炭酸飲料)においては、ガスボリュームが一定程度に高くなると噴出し量が顕著に大きくなるというわけではなく、ガスボリュームがさほど高くない(2.2)にも関わらず大きな噴出し量が認められること(サンプル10)や、ガスボリュームが比較的高いにも関わらず(3.8)大きな噴出し量は認められないこと(サンプル11)もあり、垂直落下試験において乳含有飲料とは幾分異なる挙動を示すことが明らかになった。
以上の結果から、乳含有炭酸飲料は、乳を含有しない炭酸飲料(非乳含有炭酸飲料)と挙動が異なっており、乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量を少なくとも0.5〜1.5重量%に調整し、ガスボリュームを2.3よりも小さい値に調整すれば、開栓前後の内溶液量の差、すなわち噴出し量を抑制できることが明らかとなった
実施例2
(サンプル調製)
市販の脱脂粉乳、大豆多糖類、クエン酸、ペクチンを準備し、表3に記載の各サンプル飲料における飲料全体に対する配合比率となるように純水を用いて調製した。
(表3)
Figure 2014193136
(サンプルD)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1重量%、大豆多糖類が0.25重量%、クエン酸が0.18重量%、ペクチンが0.04重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルDを得た。なお、サンプルDの無脂乳固形分量は1.0重量%、粘度は1.8mPa・sであった。
次に、得られたサンプルDを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、ガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料12(ガスボリューム:1.9)、サンプル飲料13(ガスボリューム:1.8)、サンプル飲料14(ガスボリューム:1.6)をそれぞれ2本ずつ得た。
(サンプルE)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1重量%、大豆多糖類が0.25重量%、クエン酸が0.18重量%、ペクチンが0.12重量%となるように純水を加えて調製し、サンプルEを得た。なお、サンプルEの無脂乳固形分量は1.0重量%、粘度は2.3mPa・sであった。
次に、得られたサンプルEを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、ガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料15(ガスボリューム:1.9)、サンプル飲料16(ガスボリューム:1.8)、サンプル飲料17(ガスボリュー:1.6)をそれぞれ2本ずつ得た。
(サンプルF)
サンプル飲料全体に対して、脱脂粉乳が1重量%、大豆多糖類が0.25重量%、クエン酸が0.18重量%、ペクチンが0.4重量%、となるように純水を加えて調製し、サンプルFを得た。なお、サンプルFの無脂乳固形分量は1.0重量%、粘度は14.5mPa・sであった。
次に、得られたサンプルFを6個のPET容器(280mL×6個)に分注し、それぞれ異なるガスボリューム(高、中、低)にて炭酸ガスを注入して、サンプル飲料18(ガスボリューム:1.9)、サンプル飲料19(ガスボリューム:1.8)、サンプル飲料20(ガスボリューム:1.6)をそれぞれ2本ずつ得た。
(垂直落下試験)
サンプル飲料1〜11と同様の方法により、得られたサンプル飲料12〜20を用いて垂直落下試験を実施し、開栓時の噴出し(スプラッシュ)の程度を調べた。垂直落下試験は、高さ30cmから各サンプルを横向きで垂直落下させてその直後に開栓し、開栓前後での内溶液量(単位:mg)の変化を測定することにより実施した。なお、垂直落下試験は、5℃の場合及び25℃の場合とでそれぞれ実施した。
(試験結果)
サンプル飲料12〜20を用いた垂直落下試験の結果を以下に示す。
(表4)

Figure 2014193136
(考察)
サンプル飲料12は、サンプル飲料13〜20と比較して、垂直落下試験(5℃及び25℃)において開栓前後の内溶液量の差が顕著に大きく、噴出し量が多かった。これに対して、サンプル飲料12と同等の無脂乳固形分量(1.0重量%)であり且つ同等のガスボリューム(1.9)であるサンプル飲料15及び18は、サンプル飲料12と比較して垂直落下試験(5℃及び25℃)において開栓前後の内溶液量の差が顕著に低下し、無脂乳固形分を含む乳含有炭酸飲料においてガスボリュームが一定程度を超えた場合であっても、粘度が一定程度よりも高められていれば、開栓前後の内溶液量の差が顕著に抑制された。
以上の結果から、乳含有炭酸飲料は、乳を含有しない炭酸飲料(非乳含有炭酸飲料)と挙動が異なり、乳含有炭酸飲料における無脂乳固形分量を少なくとも0.5〜1.5重量%に調整し、ペクチンを含有する場合には、ガスボリュームを1.8よりも大きい値に調整したとしても、粘度を2.3mPa・sを超える値に調整すれば、開栓前後の内溶液量の差、すなわち噴出し量を抑制できることが明らかとなった。
本発明は、容器詰乳含有炭酸飲料及びその製造方法並びに容器詰乳含有炭酸飲料におけるスプラッシュ抑制方法において利用可能である。

Claims (9)

  1. 無脂乳固形分量が0.5〜1.5重量%であり、且つ以下の(1)又は(2)を満たすことを特徴とする容器詰乳含有炭酸飲料。
    (1) ガスボリューム値が2.3未満である。
    (2) ガスボリューム値が1.8以上であり、増粘剤を含有し且つ粘度が2.3〜14.5mPa・sである。
  2. ガスボリューム値が2.3未満である場合の粘度が1.5〜14.5mPa・sであることを特徴とする請求項1記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
  3. 増粘剤がペクチンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
  4. 無脂乳固形分の含有割合の絶対値[A]と粘度の絶対値[B]との比率([A]/[B])が、1以下であって0でないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
  5. 無脂乳固形分の含有割合の絶対値[A]とガスボリュームの絶対値[C]との比率([A]/[C])が、0.2〜0.9であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器詰乳含有炭酸飲料。
  6. 増粘多糖類を含有することを特徴とする、開栓時における容器詰乳含有炭酸飲料の噴出し抑制剤。
  7. 請求項6に記載の噴出し抑制剤を含有する容器詰乳含有炭酸飲料。
  8. 無脂乳固形分量を0.5〜1.5重量%に調整する工程(1)と、且つ以下の工程(2)又は工程(3)とを含むことを特徴とする容器詰乳含有炭酸飲料の製造方法。
    (工程2) ガスボリューム値を2.3未満に調整する工程
    (工程3) ガスボリューム値を1.8以上に調整し、且つ増粘剤を配合して粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整する工程
  9. 無脂乳固形分量を0.5〜1.5重量%に調整し、且つ以下の(1)又は(2)を含むことを特徴とする容器詰乳含有炭酸飲料の開栓時の噴出しを抑制する方法。
    (1) ガスボリューム値を2.3未満に調整する。
    (2) ガスボリューム値を1.8以上に調整し、且つ増粘剤を配合して粘度を2.3〜14.5mPa・sに調整する。
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