JP2014191845A - サスペンション用基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、フライングリードの強度を向上させることを主目的とする。
【解決手段】本発明は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、を有するサスペンション用基板であって、上記金属支持基板、上記絶縁層、および上記配線層が、いずれも開口した開口部が形成され、上記開口部の一端から他端まで伸び、外部回路基板と接続する端子部が形成され、上記端子部は、端子部金属支持基板と、上記端子部金属支持基板上に形成された端子部絶縁層と、上記端子部絶縁層上に形成された端子部配線層と、から構成され、上記端子部配線層が、上記配線層と電気的に接続されていることを特徴とするサスペンション用基板を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、サスペンション用基板に関し、より詳しくは、フライングリード(以下、FLと省略する。)の強度を向上させることができるサスペンション用基板に関する。
例えば、HDD(ハードディスクドライブ)に用いられる回路基板として、磁気ヘッドスライダ等の素子を実装するサスペンション用基板(フレキシャー)が知られている。サスペンション用基板は、通常、金属支持基板(例えばSUS)、絶縁層(例えばポリイミド樹脂)、配線を含む配線層(例えばCu)等がこの順に積層された基本構造を有し、通常は、一方の先端に、素子を実装する素子実装領域を備え、他方の先端に、外部回路基板と接続を行う外部回路基板接続領域を備え、両者を上記配線が接続する。
このようなサスペンション用基板において、外部回路基板接続領域には、外部回路基板の接続端子と接続を行うための端子部が形成される。そして、このような端子部として、近年の電子・電気機器の高密度化および小型化に対応するために、配線層の片面だけではなくその両面が端子として用いられるFLが知られている。
そして、例えば、このようなFLとしては、ベース絶縁層の表面に設けられ、その反対面をカバー絶縁層で保護されている配線において、両方の絶縁層を窓状に取り除き、配線の両面を露出させたものが知られている(特許文献1)。
一般的に、FLを介して、サスペンション用基板を外部回路基板に接続する工程においては、FLを外部回路基板の接続端子と対面するように接触させて、FLの接合される面の反対側から接合用バーを押し付け超音波で振動させることにより、熱を得て予め塗布しておいた半田ペースト等を溶解して接合を行う。このため、上述した例のような従来のFLは、銅の配線を延長した形で形成されており、強度があまり高くないために、外部回路基板への接合工程等において、断線が頻発してしまう問題が生じていた。そして、このような問題に対処するために、上述した例のFLにおいては、FL両面への金属メッキによる厚膜化等の強化を実施してはいるが、金属メッキを充分に厚くするのは困難であり、充分な強度を得るのが難しかった。
特開2003−31915号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、FLの強度を向上させることを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、を有するサスペンション用基板であって、上記金属支持基板、上記絶縁層、および上記配線層が、いずれも開口した開口部が形成され、上記開口部の一端から他端まで伸び、外部回路基板と接続する端子部が形成され、上記端子部は、端子部金属支持基板と、上記端子部金属支持基板上に形成された端子部絶縁層と、上記端子部絶縁層上に形成された端子部配線層と、から構成され、上記端子部配線層が、上記配線層と電気的に接続されていることを特徴とするサスペンション用基板提供する。
本発明によれば、上記端子部が、上記端子部金属支持基板と、上記端子部金属支持基板上に形成された上記端子部絶縁層と、上記端子部絶縁層上に形成された上記端子部配線層と、から構成されている。このため、上記端子部絶縁層および上記端子部金属支持基板が、裏打ち材として、上記端子部配線層から構成されるFLを補強する。これにより、FLの強度を向上させることができる。
上記発明においては、上記端子部金属支持基板が、上記金属支持基板と分離されていることが好ましい。上記端子部金属支持基板から上記端子部配線層に熱が伝わり易くなり、半田等を溶解し易くなるからである。これにより、サスペンション用基板のFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができるからである。
また、上記発明においては、上記端子部絶縁層を貫通して、上記端子部配線層および上記端子部金属支持基板を接続する第1ビア部をさらに有するものが好ましい。上記第1ビア部の存在によって、上記端子部金属支持基板から上記端子部配線層に熱が伝わり易くなり、半田等を溶解し易くなる。これにより、サスペンション用基板のFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができるからである。
また、上記発明においては、上記端子部金属支持基板が、上記開口部の一端から上記開口部の外側に向かって伸びるジャンパー部を含み、上記絶縁層を貫通して、上記配線層および上記ジャンパー部を接続する第2ビア部をさらに有し、上記配線層が、上記第2ビア部、上記端子部金属支持基板、および上記第1ビア部を介して、上記端子部配線層と電気的に接続されているものが好ましい。上記配線層を高密度することができるからである。
また、上記発明においては、上記配線層が、第1配線および第2配線を有し、上記第1配線および第2配線が、二以上の分岐配線を有し、上記第1配線に属する分岐配線と、上記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置され、上記第2ビア部が、上記第1配線および第2配線の一方に属する一の分岐配線に接続するように配置され、上記一方に属する一の分岐配線が、上記第2ビア部、上記端子部金属支持基板、上記第1ビア部、および上記端子部配線層を介して、上記一方に属する他の分岐配線と電気的に接続されているものが好ましい。上記第1配線に属する分岐配線と、上記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置されたインターリーブ構造が、長距離にわたって実現するからである。これにより、良好な電気特性が得られるからである。
また、上記発明においては、上記絶縁層を貫通して、上記配線層および上記ジャンパー部を接続する第3ビア部をさらに有し、上記配線層が、第1配線および第2配線を有し、上記第1配線および第2配線が、二以上の分岐配線を有し、上記第1配線に属する分岐配線と、上記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置され、上記第2ビア部が、上記第1配線および第2配線の一方に属する一の分岐配線に接続するように配置され、上記第3ビア部が、上記一方に属する他の分岐配線に接続するように配置され、上記一の分岐配線が、上記第2ビア部、上記端子部金属支持基板、および上記第1ビア部を介して、上記端子部配線層と電気的に接続され、上記他の分岐配線が、上記第3ビア部、上記端子部金属支持基板、および上記第1ビア部を介して、上記端子部配線層と電気的に接続されているものが好ましい。例えば、上記第1配線および第2配線が、二以上の分岐配線を有し、上記第1配線に属する分岐配線と、上記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置されたインターリーブ構造において、上記配線層をさらに高密度化することができるからである。
また、上記発明においては、上記第1ビア部が、上記開口部の外側に形成されているものが好ましい。上記第1ビア部が接続している上記端子部配線層および上記端子部金属支持基板から構成されている上記端子部と、上記第1ビア部が接続していない上記端子部配線層および上記端子部金属支持基板から構成されている上記端子部とのたわみ易さが等しくなるため、これらの端子部から構成されるFLを上記外部回路基板の接続端子に接合し易くなるからである。
また、上記発明においては、上記端子部金属支持基板が、上記開口部の一端から他端まで連続せずに形成されているものが好ましい。上記端子部がたわみ易くなるからである。これにより、上記端子部から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができるからである。
また、本発明においては、上述したサスペンション用基板と、上記サスペンション用基板の上記金属支持基板側の表面に設けられたロードビームと、を有することを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、FLの強度を向上させたサスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述したサスペンションと、上記サスペンションに配置された記録再生用素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、FLの強度を向上させた素子付サスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述した素子付サスペンションを有することを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、FLの強度を向上させたハードディスクドライブとすることができる。
本発明においては、サスペンション用基板において、FLの強度を向上させることができるという効果を奏する。
一般的なサスペンション用基板の一例を示す模式図である。 本発明のサスペンション用基板の第1例を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板の第2例における金属支持基板を説明する概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板の第3例における金属支持基板を説明する概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板の第4例を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板の第5例を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板の第6例を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板の第7例を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板の第8例を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板の第9例を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板の第10例を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板の第11例を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法の他の例を示す概略断面図である。 本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。
以下、本発明のサスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハー
ドディスクドライブについて詳細に説明する。
A.サスペンション用基板
本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、を有するサスペンション用基板であって、上記金属支持基板、上記絶縁層、および上記配線層が、いずれも開口した開口部が形成され、上記開口部の一端から他端まで伸び、外部回路基板と接続する端子部が形成され、上記端子部は、端子部金属支持基板と、上記端子部金属支持基板上に形成された端子部絶縁層と、上記端子部絶縁層上に形成された端子部配線層と、から構成され、上記端子部配線層が、上記配線層と電気的に接続されていることを特徴とするものである。
図1は、一般的なサスペンション用基板の一例を示す模式図である。図1(a)はサスペンション用基板の概略平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。なお、図1(a)では、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。図1(a)に示されるサスペンション用基板100は、一方の先端部分に形成された記録再生用素子実装領域101と、他方の先端部分に形成された外部回路基板接続領域102と、記録再生用素子実装領域101および外部回路基板接続領域102を電気的に接続する複数の配線層103a〜103dとを有する。配線層103aおよび配線層103bは一対の配線層であり、同様に、配線層103cおよび配線層103dも一対の配線層である。これらの2つの配線層は、一方がライト用(書込用)配線層であり、他方がリード用(読取用)配線層である。また、図1(b)に示すように、このサスペンション用基板は、金属支持基板1aと、金属支持基板1a上に形成された絶縁層2aと、絶縁層2a上に形成された配線層3aと、配線層3aを覆うように形成されたカバー層4とを有する。
図2は、本発明のサスペンション用基板の第1例を説明する模式図である。図2(a)は、外部回路基板接続領域を示す概略平面図であり、具体的には、外部回路基板と接続する端子部を示す概略平面図である。また、図2(b)は、外部回路基板接続領域における金属支持基板を示す概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。さらに、図2(c)は、図2(a)のA−A断面図であり、図2(d)は、図2(a)のB−B断面図である。図2(a)〜図2(d)に示すように、サスペンション用基板100は、ステンレススティール(以下、SUSと省略する。)からなる金属支持基板1aと、金属支持基板1a上に形成された絶縁層2aと、絶縁層2a上に形成され、銅からなる配線層3aとを有する。
第1例においては、金属支持基板1a、絶縁層2a、および配線層3aが、いずれも開口した開口部5が形成されている。また、開口部5の内側の領域内において、開口部5の記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a(開口部の一端)から、その反対側の他端5b(開口部の他端)まで伸び、FLとして外部回路基板と接続する端子部6が形成されている。端子部6は、端子部金属支持基板1bと、端子部金属支持基板1b上に形成された端子部絶縁層2bと、端子部絶縁層2b上に形成された端子部配線層3bと、から構成されている。そして、端子部配線層3bが、配線層3aと電気的に接続されている。
また、端子部金属支持基板1bが、開口部5の記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a(開口部の一端)から、その反対側の他端5b(開口部の他端)まで伸びている。そして、端子部絶縁層2bが、開口部5の記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a(開口部の一端)から、その反対側の他端5b(開口部の他端)まで伸びている。また、端子部配線層3bが、端子部金属支持基板1bと同様に、開口部5の記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a(開口部の一端)から、その反対側の他端5b側(開口部の他端側)の外側の位置まで伸びている。
本発明によれば、上記端子部が、上記端子部金属支持基板と、上記端子部金属支持基板上に形成された上記端子部絶縁層と、上記端子部絶縁層上に形成された上記端子部配線層と、から構成されている。このため、上記端子部絶縁層および上記端子部金属支持基板が、裏打ち材として、上記端子部配線層から構成されるFLを補強する。これにより、FLの強度を向上させることができる。
以下、本発明のサスペンション用基板について、サスペンション用基板の部材と、サスペンション用基板の構成とに分けて説明する。
1.サスペンション用基板の部材
まず、本発明のサスペンション用基板の部材について説明する。本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板、絶縁層、および配線層を少なくとも有する。
本発明における金属支持基板は、サスペンション用基板の支持体として機能するものである。上記金属支持基板の材料は、ばね性を有する金属であることが好ましく、具体的にはステンレス鋼等を挙げることができる。また、上記金属支持基板の厚さは、その材料の種類により異なるものであるが、例えば10μm〜20μmの範囲内である。
本発明における絶縁層は、上記金属支持基板上に形成されたものである。上記絶縁層の材料は、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば樹脂を挙げることができる。上記樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂およびポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。絶縁性、耐熱性および耐薬品性に優れているからである。また、上記絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。上記絶縁層の厚さは、例えば5μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜18μmの範囲内であることがより好ましく、5μm〜12μmの範囲内であることがさらに好ましい。
本発明における配線層は、上記絶縁層上に形成されたものである。上記配線層の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば金属を挙げることができ、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金(Au)、および、これらの金属元素の少なくとも一種を含有する合金が好ましく、CuおよびCu合金(特にCuを主成分とする合金)がより好ましい。また、配線層は、電解めっき法により形成されたものであることが好ましい。配線層の厚さは、例えば5μm〜18μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜12μmの範囲内であることがより好ましい。
上記配線層の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、ライト用配線層、リード用配線層、熱アシスト用配線層、アクチュエータ素子用配線層、電源用配線層、フライトハイトコントロール用配線層、ハイトセンサー用配線層等を挙げることができる。
本発明におけるサスペンション用基板は、上記配線層を覆うカバー層を有していても良い。上記カバー層を設けることにより、上記配線層の劣化(腐食等)を防止できる。上記カバー層の材料としては、例えば、上記絶縁層の材料として記載したものを挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。また、上記カバー層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。上記カバー層の厚さは、例えば2μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、2μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
2.サスペンション用基板の構成
次に、本発明のサスペンション用基板の構成について説明する。本発明においては、上記金属支持基板、上記絶縁層、および上記配線層が、いずれも開口した開口部が形成され、上記開口部の一端から他端まで伸び、外部回路基板と接続する端子部が形成され、上記端子部は、端子部金属支持基板と、上記端子部金属支持基板上に形成された端子部絶縁層と、上記端子部絶縁層上に形成された端子部配線層と、から構成され、上記端子部配線層が、上記配線層と電気的に接続されているものである。以下、本発明のサスペンション用基板の構成について説明する。
(1)端子部の構成
本発明における端子部は、上記開口部の一端から他端まで伸び、外部回路基板と接続し、端子部金属支持基板と、上記端子部金属支持基板上に形成された端子部絶縁層と、上記端子部絶縁層上に形成された端子部配線層と、から構成されるものである。
そして、上記端子部は、上記端子部金属支持基板と、上記端子部金属支持基板上に形成された上記端子部絶縁層と、上記端子部絶縁層上に形成された上記端子部配線層と、から構成されるものであるが、具体的には、平面視して上記開口部の内側の領域内における上記端子部金属支持基板、上記端子部絶縁層、および上記端子部配線層から構成されるものである。
(a)端子部金属支持基板
本発明における端子部金属支持基板は、上記端子部の支持体として機能し、上記端子部を構成するものである。上記端子部金属支持基板は、上記金属支持基板と同一の材料から構成されるものであってもよく、また上記金属支持基板とは異なる材料から構成されるものであってもよい。
図3は、本発明のサスペンション用基板の第2例における金属支持基板を説明する概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。第2例においては、第1例とは異なり、端子部金属支持基板1bが、開口部5の一端5aから中央側に突出する突出部1b1および開口部5の他端から中央側に突出する突出部1b2から構成されている。
また、図4は、本発明のサスペンション用基板の第3例における金属支持基板を説明する概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。第3例においては、第1例とは異なり、端子部金属支持基板1bの中央部に、端子部金属支持基板1bを切断し、開口部5の一端側の部分および開口部5の他端側の部分に分離する切り込み1b3が形成されている。
上記端子部金属支持基板の形状は、特に限定されるものではないが、第1例のサスペンション用基板のように、上記開口部の一端から他端まで連続して形成されているものでもよいし、第2例および第3例のサスペンション用基板のように、上記開口部の一端から他端まで連続せずに形成されているものでもよい。
第1例のように、上記開口部の一端から他端まで連続して形成されている場合には、第2例および第3例のように、上記開口部の一端から他端まで連続せずに形成されている場合と比較して、上記端子部から構成されるFLの強度をより効果的に向上させることができる。また、第2例および第3例のように、上記開口部の一端から他端まで連続せずに形成されている場合には、第1例のように、上記開口部の一端から他端まで連続して形成されている場合と比較して、上記端子部がたわみ易くなる。これにより、上記端子部から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。
また、上記開口部の一端から他端まで連続せずに形成されているものとしては、特に限定されるものではないが、上記端子部金属支持基板が、上記開口部の一端から中央側に突出する突出部および上記開口部の他端から中央側に突出する突出部から構成されているもの、上記端子部金属支持基板の中央部に、上記端子部金属支持基板を切断し、上記開口部の一端側の部分および上記開口部の他端側の部分に分離する切り込みが形成されているもの等であってもよい。
また、上記端子部において、上記端子部金属支持基板の幅は、特に限定されるものではない。上記端子部において、上記端子部金属支持基板の幅は、第1例のように、上記端子部配線層の幅より大きくてもよい。ステンレス鋼等を材料とする上記端子部金属支持基板の剛性が、銅(Cu)等を材料とする上記端子部配線層の剛性より大きいために、上記端子部の剛性を大きくすることができるからである。これにより、上記端子部から構成されるFLの強度をより効果的に向上させることができるからである。
(b)端子部配線層
本発明における端子部配線層は、上記端子部絶縁層上に形成され、上記端子部を構成するものである。上記端子部配線層は、上記配線層と電気的に接続されているものである。上記端子部配線層は、上記配線層と同一の材料から構成されるものであってもよく、また上記配線層とは異なる材料から構成されるものであってもよい。
図5は、本発明のサスペンション用基板の第4例を説明する模式図である。図5(a)は、外部回路基板接続領域を示す概略平面図であり、具体的には、外部回路基板と接続する端子部を示す概略平面図である。また、図5(b)は、外部回路基板接続領域における金属支持基板を示す概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。さらに、図5(c)は、図5(a)のB−B断面図である。第4例においては、第1例とは異なり、端子部配線層3bの幅が、端子部金属支持基板1bの幅より大きい。
上記端子部において、上記端子部配線層の幅は、第4例のように、上記端子部金属支持基板の幅より大きくてもよい。銅(Cu)等を材料とする上記端子部配線層の剛性が、ステンレス鋼等を材料とする上記端子部金属支持基板の剛性より小さいために、上記端子部金属支持基板と、上記端子部金属支持基板上に形成される端子部絶縁層と、上記端子部絶縁層上に形成される端子部配線層と、から構成される上記端子部の剛性を小さくすることができるからである。これにより、上記端子部がたわみ易くなるために、上記端子部から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができるからである。
(c)端子部絶縁層
本発明における端子部絶縁層は、上記端子部金属支持基板上に形成され、上記端子部を構成するものである。上記端子部絶縁層は、上記端子部金属支持基板および上記端子部配線層を絶縁するものである。上記端子部絶縁層は、上記絶縁層と同一の材料から構成されるものであってもよく、また上記絶縁層とは異なる材料から構成されるものであってもよい。
(2)サスペンション用基板の構成
図6は、本発明のサスペンション用基板の第5例を説明する模式図である。図6(a)は、外部回路基板接続領域を示す概略平面図であり、具体的には、外部回路基板と接続する端子部を示す概略平面図である。また、図6(b)は、外部回路基板接続領域における金属支持基板を示す概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。さらに、図6(c)は、図6(a)のA−A断面図である。
第5例においては、第1例と同様に、金属支持基板1a、絶縁層2a、および配線層3aが、いずれも開口した開口部5が形成されている。また、開口部5の内側の領域内において、開口部5の記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a(開口部の一端)から、その反対側の他端5b(開口部の他端)まで伸び、FLとして外部回路基板と接続する端子部6が形成されている。端子部6は、端子部金属支持基板1bと、端子部金属支持基板1b上に形成された端子部絶縁層2bと、端子部絶縁層2b上に形成された端子部配線層3bと、から構成されている。そして、端子部配線層3bが、配線層3aと電気的に接続されている。
第5例においては、第1例と異なり、端子部金属支持基板1bが、金属支持基板1aと分離されている。また、サスペンション用基板が、端子部絶縁層2bを貫通して、端子部配線層3bおよび端子部金属支持基板1bを接続する第1ビア部7をさらに有する。
図6(c)において、第1ビア部7は、端子部配線層3bから突出しているが、第1ビア部7は、端子部配線層3bから突出していない方が好ましい。端子部配線層3bの接合面が平坦である方が、端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合しやすいからである。
上記サスペンション用基板としては、特に限定されるものではないが、上記端子部金属支持基板が、第5例のように、上記金属支持基板と分離されているものが好ましい。上記端子部配線層を半田等で外部回路基板の接続端子に接合するために、上記端子部配線層の反対側にある上記端子部金属支持基板を超音波で振動させて加熱する場合に、上記端子部金属支持基板の温度上昇を調整することができるからである。これにより、複数の端子部において、半田等を均一に溶解して、複数の端子部から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができるからである。なお、上記サスペンション用基板が、後述するように、上記端子部絶縁層を貫通して、上記端子部配線層および上記端子部金属支持基板を接続する第1ビア部を有するものである場合には、上記端子部間がショートしないように、上記端子部支持基板が、上記金属支持基板と分離されている必要がある。
また、上記サスペンション用基板としては、特に限定されるものではないが、第5例のように、上記端子部絶縁層を貫通して、上記端子部配線層および上記端子部金属支持基板を接続する第1ビア部をさらに有するものが好ましい。上記端子部配線層を半田等で外部回路基板の接続端子に接合するために、上記端子部配線層の反対側にある上記端子部金属支持基板を超音波で振動させて加熱する場合に、上記第1ビア部の存在によって、上記端子部金属支持基板から上記端子部配線層に熱が伝わり易くなるからである。これにより、半田等を溶解し易くして、上端子部から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができるからである。また、この場合において、特に、上記端子部金属支持基板に接合用バーを押し付けて、接合用バーによって超音波で振動させる場合に、上記端子部金属支持基板を押し付けた圧力が、上記端子部配線層に伝わり易くなるからである。これにより、上端子部から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができるからである。
上記第1ビア部の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばめっきを挙げることができる。中でも、本発明においては、上記第1ビア部の材料が、上記配線層の材料よりも耐腐食性が高い材料であることが好ましい。めっきの種類としては、例えばNiめっき等を挙げることができる。電解Niめっき法により上記第1ビア部を形成する場合、用いられる電解Niめっき浴としては、例えばワット浴およびスルファミン酸浴等を挙げることができる。また、後述するアディティブ法において、上記第1ビア部および上記端子部配線層を同時に形成する場合のように、上記第1ビア部の材料は、上記端子部配線層と同一の材料であってもよい。
また、上記第1ビア部の数は、特に限定されるものではないが、例えば1個以上であることが好ましく、2個以上であることがより好ましい。上記第1ビア部の数が多い程、上記端子部金属支持基板から上記端子部配線層に熱が伝わり易くなり、上記端子部金属支持基板を押し付けた圧力が、上記端子部配線層に伝わり易くなるという本発明の効果が発揮されやすいからである。さらに、上記第1ビア部の平面視形状は特に限定されるものではないが、円状、楕円状、櫛状、十字状、棒状、任意の多角形状等を挙げることができる。また、図6(c)に示すように、第1ビア部7の直径をDとした場合、Dの値は、特に限定されるものではないが、端子部配線層3bの幅および端子部金属支持基板1bの幅を少し超えるくらいまでを限度とするものである。
図7は、本発明のサスペンション用基板の第6例を説明する模式図である。図7(a)は、外部回路基板接続領域を示す概略平面図であり、具体的には、外部回路基板と接続する端子部を示す概略平面図である。また、図7(b)は、外部回路基板接続領域における金属支持基板を示す概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。さらに、図7(c)は、図7(a)のA−A断面図である。
第6例においては、配線層3aが、リード配線またはライト配線として機能する第1配線Wおよび第2配線Wを有する。また、第1配線Wが、ライト用(書込用)配線として機能する分岐配線W1aおよびW1bを有する。さらに、第2配線Wが、リード用(読取用)配線として機能する分岐配線W2aおよびW2bを有する。そして、第1配線Wに属する分岐配線W1aおよびW1bと、第2配線Wに属する分岐配線W2aおよびW2bとが交互に配置されたインターリーブ構造が形成されている。なお、第6例においては、第1配線Wが、ライト用(書込用)配線ではなくリード用(読取用)配線として機能する分岐配線W1aおよびW1bを有し、第2配線Wが、リード用(読取用)配線ではなくライト用(書込用)配線として機能する分岐配線W2aおよびW2bを有するものでもよい。
また、第1例と同様に、金属支持基板1a、絶縁層2a、および配線層3aが、いずれも開口した開口部5が形成されている。さらに、開口部5の内側の領域内において、開口部5の記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a側(開口部の一端側)から、その反対側の他端5b側(開口部の他端側)まで伸び、FLとして外部回路基板と接続する端子部6が二つ形成されている。端子部6は、端子部金属支持基板1bと、端子部金属支持基板1b上に形成された端子部絶縁層2bと、端子部絶縁層2b上に形成された端子部配線層3bと、から構成されている。そして、端子部配線層3bが、配線層3aと電気的に接続されている。
そして、二つの端子部6のうち一方の端子部6を構成する端子部金属支持基板1bは、金属支持基板1aと分離されている。さらに、サスペンション用基板は、当該一方の端子部6において、端子部絶縁層2bを貫通して、端子部配線層3bおよび端子部金属支持基板1bを接続する第1ビア部7をさらに有する。
また、二つの端子部6のうちの一方の端子部6を構成する端子部金属支持基板1bが、開口部5の記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a(開口部の一端)から開口部5の外側に向かって伸びるジャンパー部1b4を含む。さらに、当該一方の端子部6を構成する端子部配線層3bが、分岐配線W2a(配線層)とは分離されている。また、サスペンション用基板は、絶縁層2aを貫通して、分岐配線W2a(配線層)およびジャンパー部1b4を接続する第2ビア部8をさらに有する。第2ビア部8が、分岐配線W2a(第1配線および第2配線の一方に属する一の分岐配線)に接続するように配置されている。そして、分岐配線W2a(配線層)が、第2ビア部8、端子部金属支持基板1b、および第1ビア部7を介して、端子部配線層3bと電気的に接続されている。
図7(c)において、第1ビア部7および第2ビア部8は、端子部配線層3bおよび配線層3aから突出しているが、第1ビア部7および第2ビア部8は、端子部配線層3bおよび配線層3aから突出していない方が好ましい。端子部配線層3bおよび配線層3aの接合面が平坦である方が、端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合しやすいからである。これは、後述する図8(c)においても、同様である。
これにより、分岐配線W2a(一方に属する一の分岐配線)が、第2ビア部8、端子部金属支持基板1b、第1ビア部7、および端子部配線層3bを介して、分岐配線W2b(一方に属する他の分岐配線)と電気的に接続されている。また、第1配線Wに属する分岐配線W1bが分岐配線W1aと接続されている。
本発明のサスペンション用基板としては、第6例のように、上記端子部金属支持基板が、上記開口部の一端から上記開口部の外側に向かって伸びるジャンパー部を含み、上記絶縁層を貫通して、上記配線層および上記ジャンパー部を接続する第2ビア部をさらに有し、上記配線層が、上記第2ビア部、上記端子部金属支持基板、および上記第1ビア部を介して、上記端子部配線層と電気的に接続されているものが好ましい。
上記配線層が、上記第2ビア部、上記端子部金属支持基板、および上記第1ビア部を介して、上記端子部配線層と電気的に接続されているから、サスペンション用基板の裏面を介して、上記配線層を、FLを構成する上記端子部配線層と電気的に接続することができるからである。このため、上記配線層の設計自由度を向上させることができ、上記配線層を高密度化することができるからである。
上記第2ビア部の材料は、上記第1ビア部の材料と同一の材料でも異なる材料でもよい。また、上記第2ビア部の数は、上記第1ビア部の数と同一の数でも異なる数でもよい。さらに、上記第2ビア部の平面視形状は、上記第1ビア部と同一の形状でも異なる形状でもよい。また、図7(c)に示すように、第1ビア部7の直径をDとした場合、Dの値は、上記第1ビア部の直径のDと同一の値でも異なる値でもよい。
また、本発明のサスペンション用基板としては、第6例のように、上記配線層が、第1配線および第2配線を有し、上記第1配線および第2配線が、二以上の分岐配線を有し、上記第1配線に属する分岐配線と、上記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置され、上記第2ビア部が、上記第1配線および第2配線の一方に属する一の分岐配線に接続するように配置され、上記一方に属する一の分岐配線が、上記第2ビア部、上記端子部金属支持基板、上記第1ビア部、および上記端子部配線層を介して、上記一方に属する他の分岐配線と電気的に接続されているものが好ましい。
例えば、上記第1配線および第2配線が、二以上の分岐配線を有し、上記第1配線に属する分岐配線と、上記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置されたインターリーブ構造において、サスペンション用基板の裏面を介して、上記一方に属する一の分岐配線を、上記一方に属する他の分岐配線と電気的に接続することができるからである。このため、上記配線層の設計自由度を向上させることができ、上記配線層を高密度化することができるからである。
また、上記一方に属する一の分岐配線が、上記第2ビア部、上記端子部金属支持基板、上記第1ビア部、および上記端子部配線層を介して、上記一方に属する他の分岐配線と電気的に接続されているから、上記第1配線に属する分岐配線と、上記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置されたインターリーブ構造が、長距離にわたって実現するからである。これにより、良好な電気特性が得られるからである。
さらに、本発明のサスペンション用基板としては、上記端子部金属支持基板の幅が、第6例のように、上記端子部配線層の幅より大きくてもよい。第6例のように、上記配線層が、上記第2ビア部、上記端子部金属支持基板、および上記第1ビア部を介して、上記端子部配線層と電気的に接続されている場合には、上記端子部金属支持基板を構成するステンレス鋼等の導電性が上記端子部配線層を構成する銅(Cu)等の導電性より小さいながらも、上記端子部金属支持基板の抵抗を下げることができるからである。これにより、良好な電気特性が得られるからである。
図8は、本発明のサスペンション用基板の第7例を説明する模式図である。図8(a)は、外部回路基板接続領域を示す概略平面図であり、具体的には、外部回路基板と接続する端子部を示す概略平面図である。また、図8(b)は、外部回路基板接続領域における金属支持基板を示す概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。さらに、図8(c)は、図8(a)のA−A断面図である。
第7例においては、第6例とは異なり、端子部絶縁層2aを貫通して、端子部配線層3bおよび端子部金属支持基板1bを接続する第1ビア部7が、開口部5における記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a側(開口部の一端側)とは反対側の他端5b側(開口部の他端側)において、開口部5の外側に形成されている。
本発明においては、上記第1ビア部が形成される位置は、特に限定されるものではない。例えば、第6例のように、上記端子部の中央に形成されていてもよい。また、第7例のように、上記開口部の外側に形成されていてもよい。この場合には、上記第1ビア部が接続している上記端子部配線層および上記端子部金属支持基板から構成されている上記端子部と、上記第1ビア部が接続していない上記端子部配線層および上記端子部金属支持基板から構成されている上記端子部とのたわみ易さが等しくなる。このため、上記第1ビア部が接続している上記端子部配線層および上記端子部金属支持基板から構成されている上記端子部と、上記第1ビア部が接続していない上記端子部配線層および上記端子部金属支持基板から構成されている上記端子部とを有するサスペンション用基板を外部回路基板に接合する場合に、これらの端子部から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くなる。
図9は、本発明のサスペンション用基板の第8例を説明する模式図である。図9(a)は、外部回路基板接続領域を示す概略平面図であり、具体的には、外部回路基板と接続する端子部を示す概略平面図である。また、図9(b)は、外部回路基板接続領域における金属支持基板を示す概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。さらに、図9(c)は、図9(a)のA−A断面図であり、図9(d)は、図9(a)のB−B断面図である。
第8例においては、第6例と同様に、配線層3aが、リード配線またはライト配線として機能する第1配線Wおよび第2配線Wを有する。また、第1配線Wが、ライト用(書込用)配線として機能する分岐配線W1aおよびW1bを有する。さらに、第2配線Wが、リード用(読取用)配線として機能する分岐配線W2aおよびW2bを有する。そして、第1配線Wに属する分岐配線W1aおよびW1bと、第2配線Wに属する分岐配線W2aおよびW2bとが交互に配置されたインターリーブ構造が形成されている。なお、第8例においては、第1配線Wが、ライト用(書込用)配線ではなくリード用(読取用)配線として機能する分岐配線W1aおよびW1bを有し、第2配線Wが、リード用(読取用)配線ではなくライト用(書込用)配線として機能する分岐配線W2aおよびW2bを有するものでもよい。
また、第1例と同様に、金属支持基板1a、絶縁層2a、および配線層3aが、いずれも開口した開口部5が形成されている。さらに、開口部5の内側の領域内において、開口部5の記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a側(開口部の一端側)から、その反対側の他端5b側(開口部の他端側)まで伸び、FLとして外部回路基板と接続する端子部6が二つ形成されている。端子部6は、端子部金属支持基板1bと、端子部金属支持基板1b上に形成された端子部絶縁層2bと、端子部絶縁層2b上に形成された端子部配線層3bと、から構成されている。そして、端子部配線層3bが、配線層3aと電気的に接続されている。
そして、二つの端子部6のうちの一方の端子部6を構成する端子部金属支持基板1bは、金属支持基板1aと分離されている。さらに、サスペンション用基板は、当該一方の端子部6において、端子部絶縁層2bを貫通して、端子部配線層3bおよび端子部金属支持基板1bを接続する第1ビア部7をさらに有する。
また、二つの端子部6のうちの一方の端子部6を構成する端子部金属支持基板1bが、開口部5の記録再生用素子実装領域(図示せず)に近い一端5a(開口部の一端)から開口部5の外側に向かって伸びるジャンパー部1b4を含む。さらに、当該一方の端子部6を構成する端子部配線層3bが、分岐配線W2a(配線層)および分岐配線W2b(配線層)とは分離されている。また、サスペンション用基板は、絶縁層2aを貫通して、分岐配線W2a(配線層)およびジャンパー部1b4を接続する第2ビア部8、ならびに絶縁層2aを貫通して、分岐配線W2b(配線層)およびジャンパー部1b4を接続する第3ビア部9をさらに有する。第2ビア部8が、分岐配線W2a(第1配線および第2配線の一方に属する一の分岐配線)に接続するように配置されている。また、第3ビア部9が、分岐配線W2b(第1配線および第2配線の一方に属する他の分岐配線)に接続するように配置されている。そして、分岐配線W2a(一の分岐配線)が、第2ビア部8、ジャンパー部1b4、および第3ビア部9を介して、分岐配線W2b(他の分岐配線)と電気的に接続されている。また、分岐配線W2a(一の分岐配線)が、第2ビア部8、端子部金属支持基板1b、および第1ビア部7を介して、端子部配線層3bと電気的に接続されている。さらに、分岐配線W2b(他の分岐配線)が、第3ビア部9、端子部金属支持基板1b、および第1ビア部7を介して、端子部配線層3bと電気的に接続されている。分岐配線W1bが分岐配線W1aと接続されている。
図9(c)および図9(d)において、第1ビア部7、第2ビア部8、および第3ビア部9は、端子部配線層3bおよび配線層3aから突出しているが、第1ビア部7、第2ビア部8、および第3ビア部9は、端子部配線層3bおよび配線層3aから突出していない方が好ましい。端子部配線層3bおよび配線層3aの接合面が平坦である方が、端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合しやすいからである。
本発明のサスペンション用基板としては、第8例のように、上記絶縁層を貫通して、上記配線層および上記ジャンパー部を接続する第3ビア部をさらに有し、上記配線層が、第1配線および第2配線を有し、上記第1配線および第2配線が、二以上の分岐配線を有し、上記第1配線に属する分岐配線と、上記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置され、上記第2ビア部が、上記第1配線および第2配線の一方に属する一の分岐配線に接続するように配置され、上記第3ビア部が、上記一方に属する他の分岐配線に接続するように配置され、上記一の分岐配線が、上記第2ビア部、上記端子部金属支持基板、および上記第1ビア部を介して、上記端子部配線層と電気的に接続され、上記他の分岐配線が、上記第3ビア部、上記端子部金属支持基板、および上記第1ビア部を介して、上記端子部配線層と電気的に接続されているものが好ましい。
例えば、上記第1配線および第2配線が、二以上の分岐配線を有し、上記第1配線に属する分岐配線と、上記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置されたインターリーブ構造において、サスペンション用基板の裏面を介して、上記一の分岐配線を、他の分岐配線と電気的に接続することができ、かつ上記一の分岐配線、ならびに上記他の分岐配線の両方を、FLを構成する上記端子部配線層と電気的に接続することができるからである。このため、上記配線層の設計自由度をさらに向上させることができ、上記配線層をさらに高密度化することができるからである。
図10は、本発明のサスペンション用基板の第9例を説明する模式図である。図10(a)は、外部回路基板接続領域を示す概略平面図であり、具体的には、外部回路基板と接続する端子部を示す概略平面図である。また、図10(b)は、外部回路基板接続領域における金属支持基板を示す概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。
以下、第9例について、第6例と異なる点のみを説明する。二つの端子部6のうちの両方の端子部6において、端子部金属支持基板1bが金属支持基板1aと分離されている。このため、両方の端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合するために、両方の端子部配線層3bの反対側にある両方の端子部金属支持基板1bを超音波で振動させて加熱する場合に、両方の端子部金属支持基板1bの温度上昇を調整することができる。これにより、両方の端子部6において、半田等を均一に溶解して、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。
また、両方の端子部6において、端子部絶縁層2bを貫通して、端子部配線層3bおよび端子部金属支持基板1bを接続する第1ビア部7が形成されている。このため、両方の端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合するために、両方の端子部配線層3bの反対側にある両方の端子部金属支持基板1bを超音波で振動させて加熱する場合に、両方の端子部6において、同じように、第1ビア部7の存在によって、端子部金属支持基板1bから端子部配線層3bに熱が伝わり易くなる。これにより、両方の端子部6において、同じように、半田等を溶解し易くして、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。また、この場合において、特に、端子部金属支持基板1bに接合用バーを押し付けて、接合用バーによって超音波で振動させる場合に、両方の端子部6において、同じように、端子部金属支持基板1bを押し付けた圧力が、端子部配線層3bに伝わり易くなる。これにより、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。
さらに、両方の端子部6において、平面視して端子部6の中央の同一の位置に第1ビア部7が形成されている。これにより、両方の端子部6のたわみ易さが等しくなるため、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板に接合し易くなる。
図11は、本発明のサスペンション用基板の第10例を説明する模式図である。図11(a)は、外部回路基板接続領域を示す概略平面図であり、具体的には、外部回路基板と接続する端子部を示す概略平面図である。図11(b)は、外部回路基板接続領域における金属支持基板を示す概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。
以下、第10例について、第7例と異なる点のみを説明する。二つの端子部6のうちの両方の端子部6において、端子部金属支持基板1bが金属支持基板1aと分離されている。このため、両方の端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合するために、両方の端子部配線層3bの反対側にある両方の端子部金属支持基板1bを超音波で振動させて加熱する場合に、両方の端子部金属支持基板1bの温度上昇を調整することができる。これにより、両方の端子部6において、半田等を均一に溶解して、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。
また、両方の端子部6において、端子部絶縁層2bを貫通して、端子部配線層3bおよび端子部金属支持基板1bを接続する第1ビア部7が形成されている。このため、両方の端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合するために、両方の端子部配線層3bの反対側にある両方の端子部金属支持基板1bを超音波で振動させて加熱する場合に、両方の端子部6において、同じように、第1ビア部7の存在によって、端子部金属支持基板1bから端子部配線層3bに熱が伝わり易くなる。これにより、両方の端子部6において、同じように、半田等を溶解し易くして、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。また、この場合において、特に、端子部金属支持基板1bに接合用バーを押し付けて、接合用バーによって超音波で振動させる場合に、両方の端子部6において、同じように、端子部金属支持基板1bを押し付けた圧力が、端子部配線層3bに伝わり易くなる。これにより、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。
さらに、両方の端子部6において、平面視して開口部5の外側の同一の位置に第1ビア部7が形成されている。これにより、両方の端子部6のたわみ易さが等しくなるため、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板に接合し易くなる。
図12は、本発明のサスペンション用基板の第11例を説明する模式図である。図12(a)は、外部回路基板接続領域を示す概略平面図であり、具体的には、外部回路基板と接続する端子部を示す概略平面図である。図12(b)は、外部回路基板接続領域における金属支持基板を示す概略平面図であり、外部回路基板と接続する端子部の構成から金属支持基板以外の構成を除いて、配線層側から平面視したものである。
以下、第11例について、第8例と異なる点のみを説明する。二つの端子部6のうちの両方の端子部6において、端子部金属支持基板1bが金属支持基板1aと分離されている。このため、両方の端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合するために、両方の端子部配線層3bの反対側にある両方の端子部金属支持基板1bを超音波で振動させて加熱する場合に、両方の端子部金属支持基板1bの温度上昇を調整することができる。これにより、両方の端子部6において、半田等を均一に溶解して、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。
また、両方の端子部6において、端子部絶縁層2bを貫通して、端子部配線層3bおよび端子部金属支持基板1bを接続する第1ビア部7が形成されている。このため、両方の端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合するために、両方の端子部配線層3bの反対側にある両方の端子部金属支持基板1bを超音波で振動させて加熱する場合に、両方の端子部6において、同じように、第1ビア部7の存在によって、端子部金属支持基板1bから端子部配線層3bに熱が伝わり易くなる。これにより、両方の端子部6において、同じように、半田等を溶解し易くして、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。また、この場合において、特に、端子部金属支持基板1bに接合用バーを押し付けて、接合用バーによって超音波で振動させる場合に、両方の端子部6において、同じように、端子部金属支持基板1bを押し付けた圧力が、端子部配線層3bに伝わり易くなる。これにより、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板の接続端子に接合し易くすることができる。
さらに、両方の端子部6において、平面視して端子部6の中央の同一の位置に第1ビア部7が形成されている。これにより、両方の端子部6のたわみ易さが等しくなるため、両方の端子部6から構成されるFLを外部回路基板に接合し易くなる。
(3)サスペンション用基板の製造方法
本発明のサスペンション用基板の製造方法は、所望のサスペンション用基板を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。図13は、本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図であり、具体的には、サブトラクティブ法による製造方法を示す概略断面図である。図13においては、まず、金属支持部材1A、絶縁部材2Aおよび導体部材3Aがこの順に積層された積層部材を準備する(図13(a))。次に、導体部材3Aに対して、ウェットエッチングによるパターニングを行い、配線層3a、および配線層3aに接続された端子部配線層3bを形成する(図13(b))。エッチング液としては、例えば、塩化鉄系エッチング液を挙げることができる。次に、配線層3a上にカバー層4を形成する(図13(c))。次に、絶縁部材2Aに対してウェットエッチングを行い、絶縁層2a、および端子部絶縁層2bを形成する(図13(d))。エッチング液としては、例えば、アルカリ系エッチング液を挙げることができる。次に、絶縁層2aおよび配線層3、ならびに端子部絶縁層2bおよび端子部配線層3bの貫通孔に、電解めっき法により第1ビア部7および第2ビア部8を形成する(図13(e))。ここで、図13(e)においては、第1ビア部7および第2ビア部8を、端子部配線層3bおよび配線層3aから突出するように形成しているが、第1ビア部7および第2ビア部8を、端子部配線層3bおよび配線層3aから突出しないように形成する方が好ましい。端子部配線層3bおよび配線層3aの接合面を平坦にする方が、端子部配線層3bを半田等で外部回路基板の接続端子に接合しやすくすることができるからである。最後に、金属支持部材1Aに対してウェットエッチングを行い、金属支持基板1a、および開口部5の一端から開口部5の外側に向かって伸びるジャンパー部1b4を含み、金属支持基板1aと分離されている端子部金属支持基板1bを形成する(図13(f))。これにより、図7に示した、端子部6が形成されたサスペンション用基板が得られる。なお、本例においては、配線層3b上にカバー層4を形成する図13(c)に示した工程を行わなくてもよい。
図14は、本発明のサスペンション用基板の製造方法の他の例を示す概略断面図であり、具体的には、アディティブ法による製造方法を示す概略断面図である。図14においては、まず、金属支持部材1Aを準備する(図14(a))。次に、金属支持部材1Aの表面上に、例えばフォトリソグラフィーにより、絶縁層2a、端子部絶縁層2bを形成する(図14(b))。次に、図示しないが、スパッタリング法により絶縁層2a側の表面および端子部絶縁層2b側の表面にシード層を形成する。次に、電解めっき法により、第1ビア部7および第2ビア部8、ならびに配線層3aおよび端子部配線層3bを同時に形成する(図14(c))。次に、配線層3a上にカバー層4を形成する(図14(d))。最後に、金属支持部材1Aに対してウェットエッチングを行い、金属支持基板1a、および開口部5の一端から開口部5の外側に向かって伸びるジャンパー部1b4を含み、金属支持基板1aと分離されている端子部金属支持基板1bを形成する(図14(e))。これにより、端子部6が形成されたサスペンション用基板が得られる。なお、本例においては、配線層3a上にカバー層4を形成する図14(d)に示した工程を行わなくてもよい。
B.サスペンション
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上述し
たサスペンション用基板と、上記金属支持基板側の表面に設けられたロードビームと、を
有することを特徴とするものである。
図15は、本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。図15に示されるサスペンション300は、上述したサスペンション用基板100と、サスペンション用基板100の金属支持基板側の表面に設けられたロードビーム200とを有するものである。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、FLの強度を向上させたサスペンションとすることができる。
本発明のサスペンションは、サスペンション用基板と、ロードビームとを有する。本発明におけるサスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。一方、本発明におけるロードビームは、サスペンション用基板の金属支持基板側の表面に設けられるものである。ロードビームの材料は、特に限定されるものではないが、例えば金属を挙げることができ、ステンレス鋼であることが好ましい。
C.素子付サスペンション
次に、本発明の素子付サスペンションについて説明する。本発明の素子付サスペンショ
ンは、上述したサスペンションと、上記サスペンションに配置された記録再生用素子と、
を有することを特徴とするものである。
図16は、本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。図16に示される素子付サスペンション400は、上述したサスペンション300と、サスペンション300の記録再生用素子実装領域101に実装された記録再生用素子301と、を有するものである。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、FLの強度を向上させた素子付サスペンションとすることができる。
本発明の素子付サスペンションは、少なくともサスペンションおよび記録再生用素子を有する。本発明におけるサスペンションについては、上記「B.サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、本発明における記録再生用素子は、特に限定されるものではないが、磁気発生素子を有するものが好ましい。具体的には、磁気ヘッドスライダを挙げることができる。また、本発明の素子付サスペンションは、熱アシスト用素子、アクチュエータ素子等の他の素子を有していても良い。
D.ハードディスクドライブ
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上述した素子付サスペンションを有することを特徴とするものである。
図17は、本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。図17に示されるハードディスクドライブ500は、上述した素子付サスペンション400と、素子付サスペンション400がデータの書き込みおよび読み込みを行うディスク401と、ディスク401を回転させるスピンドルモータ402と、素子付サスペンション400の素子を移動させるアーム403およびボイスコイルモータ404と、上記の部材を密閉するケース405とを有するものである。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、FLの強度を向上させたハードディスクドライブとすることができる。
本発明のハードディスクドライブは、少なくとも素子付サスペンションを有し、通常は、さらにディスク、スピンドルモータ、アームおよびボイスコイルモータを有する。素子付サスペンションについては、上記「C.素子付サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、その他の部材についても、一般的なハードディスクドライブに用いられる部材と同様のものを用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
まず、厚さ18μmのSUS304(金属支持部材)、厚さ10μmのポリイミド樹脂層(絶縁部材)、厚さ9μmの電解銅層(導体部材)を有する積層部材を準備した(図13(a))。次に、ドライフィルムレジストを積層部材の両面にラミネートし、レジストパターンを形成した。次に、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行った。これにより、導体部材から、配線層、および配線層に接続された端子部配線層を形成し(図13(b))、金属支持部材に治具孔を形成した(図示せず)。
次に、配線層上にカバー層を形成した(図13(c))。次に、絶縁部材をパターニングするために、レジスト製版し、露出する部位のポリイミド樹脂をウェットエッチングし、絶縁層、および端子部絶縁層を形成した(図13(d))。次に、金属支持部材からの給電により、絶縁層および配線層、ならびに端子部絶縁層および端子部配線層の貫通孔に、電解めっき法により第1ビア部および第2ビア部を形成した(図13(e))。次に、金属支持部材に対するウェットエッチングを行い、金属支持基板、および開口部の一端から開口部の外側に向かって伸びるジャンパー部を含み、金属支持基板と分離されている端子部金属支持基板を形成した(図13(f))。これにより、サスペンション用基板を得た。
1a…金属支持基板、 1b…端子部金属支持基板、 1b4…ジャンパー部、 2a…絶縁層、 2b…端子部絶縁層、 3a…配線層、 3b…端子部配線層、 6…端子部、 7…第1ビア部、 8…第2ビア部、 9…第3ビア部、 100…サスペンション用基板、 101…記録再生用素子実装領域、 102…外部回路基板接続領域、 103…配線層

Claims (11)

  1. 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層と、を有するサスペンション用基板であって、
    前記金属支持基板、前記絶縁層、および前記配線層が、いずれも開口した開口部が形成され、
    前記開口部の一端から他端まで伸び、外部回路基板と接続する端子部が形成され、
    前記端子部は、端子部金属支持基板と、前記端子部金属支持基板上に形成された端子部絶縁層と、前記端子部絶縁層上に形成された端子部配線層と、から構成され、
    前記端子部配線層が、前記配線層と電気的に接続されていることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記端子部金属支持基板が、前記金属支持基板と分離されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  3. 前記端子部絶縁層を貫通して、前記端子部配線層および前記端子部金属支持基板を接続する第1ビア部をさらに有することを特徴とする請求項2に記載のサスペンション用基板。
  4. 前記端子部金属支持基板が、前記開口部の一端から前記開口部の外側に向かって伸びるジャンパー部を含み、
    前記絶縁層を貫通して、前記配線層および前記ジャンパー部を接続する第2ビア部をさらに有し、
    前記配線層が、前記第2ビア部、前記端子部金属支持基板、および前記第1ビア部を介して、前記端子部配線層と電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載のサスペンション用基板。
  5. 前記配線層が、第1配線および第2配線を有し、
    前記第1配線および第2配線が、二以上の分岐配線を有し、前記第1配線に属する分岐配線と、前記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置され、
    前記第2ビア部が、前記第1配線および第2配線の一方に属する一の分岐配線に接続するように配置され、
    前記一方に属する一の分岐配線が、前記第2ビア部、前記端子部金属支持基板、前記第1ビア部、および前記端子部配線層を介して、前記一方に属する他の分岐配線と電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載のサスペンション用基板。
  6. 前記絶縁層を貫通して、前記配線層および前記ジャンパー部を接続する第3ビア部をさらに有し、
    前記配線層が、第1配線および第2配線を有し、
    前記第1配線および第2配線が、二以上の分岐配線を有し、前記第1配線に属する分岐配線と、前記第2配線に属する分岐配線とが交互に配置され、
    前記第2ビア部が、前記第1配線および第2配線の一方に属する一の分岐配線に接続するように配置され、
    前記第3ビア部が、前記一方に属する他の分岐配線に接続するように配置され、
    前記一の分岐配線が、前記第2ビア部、前記端子部金属支持基板、および前記第1ビア部を介して、前記端子部配線層と電気的に接続され、
    前記他の分岐配線が、前記第3ビア部、前記端子部金属支持基板、および前記第1ビア部を介して、前記端子部配線層と電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載のサスペンション用基板。
  7. 前記第1ビア部が、前記開口部の外側に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のサスペンション用基板。
  8. 前記端子部金属支持基板が、前記開口部の一端から他端まで連続せずに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板と、前記金属支持基板側の表面に設けられたロードビームと、を有することを特徴とするサスペンション。
  10. 請求項9に記載のサスペンションと、前記サスペンションに配置された記録再生用素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンション。
  11. 請求項10に記載の素子付サスペンションを有することを特徴とするハードディスクドライブ。
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