JP2014191299A - フランジ、及び、感光体ドラムユニット - Google Patents

フランジ、及び、感光体ドラムユニット Download PDF

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Abstract

【課題】削りカスが発生しても不具合の発生を抑制することができるフランジを提供する。
【解決手段】円筒形状である感光体ドラムの端部に装着されるフランジ(20)であって、感光体ドラムの円筒形状の内側に挿入されるべき部位である外形が円形である嵌合部(22)と、嵌合部に同軸で形成され嵌合部より直径が大きい鍔部(21)と、を備え、嵌合部には、鍔部に接触する部位に溝が形成された溝部を有し、溝部を形成する面のいずれかに曲面を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、感光体ドラムの端部に配置されるフランジ、及び感光体ドラムの端部にフランジが装着された感光体ドラムユニットに関する。
レーザープリンタ、複写機等の画像形成装置には、文字や図形等、表されるべき内容を形成し、これを紙等の記録媒体に転写する感光体ドラムが備えられている。感光体ドラムは通常円筒形状を有しており、その作動時には円筒の軸を中心に回転する。そして、感光体ドラムをこのように回転させるため、該感光体ドラムの端部にはフランジが装着され、感光体ドラムユニットとされている。
感光体ドラムへのフランジの取り付けは、フランジ側に突出する嵌合部が設けられ、該嵌合部が円筒形状を有する感光体ドラムの内側に挿入されることにより行われる。ここで感光体ドラムユニットの作動中(すなわち回転中)にフランジが感光体ドラムから外れてしまうことを防止するため、当該取り付けは接着、カシメ、圧入等の手法がとられる。いずれの場合でも取り付けの際にはフランジの嵌合部の面が感光体ドラムの内側端部の縁部に接触する。これにより、取り付けのときに感光体ドラムの端部内側縁部がフランジの嵌合部の表面を削り、削りカスを発生させることがあった。
当該削りカスは、感光体ドラムユニットを画像形成装置に配置して作動させたときに装置内に混入して不具合の原因となる虞がある。
これに対して特許文献1には、感光体ドラムの内側端部の縁部を滑らかにすることにより当該削りカスの発生を防いでいる。
特開2000−227111号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では非常に微細な加工が必要であり、必ずしも全ての削りカスを防止することができるとは限らなかった。そして削りカスが発生してしまうと、特許文献1に記載の技術では従来と同様に不具合を発生する虞がある。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、削りカスが発生しても不具合の発生を抑制することができるフランジを提供することを課題とする。またこれを備える感光体ドラムユニットを提供する。
以下、本発明について説明する。ここではわかりやすさのため括弧書きにて図面の参照符号を付すが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、円筒形状である感光体ドラム(11)の端部に装着されるフランジ(20)であって、感光体ドラムの円筒形状の内側に挿入されるべき部位である外形が円形である嵌合部(22)と、嵌合部に同軸で形成され嵌合部より直径が大きい鍔部(21)と、を備え、嵌合部には、鍔部に接触する部位に溝が形成された溝部を有し、溝部を形成する面のいずれかに曲面を有する、フランジある。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフランジ(20)において、曲面が溝部(23)の底部に設けられている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のフランジ(120)において、曲面が溝部(123)のうち鍔部(21)側の面に設けられている。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフランジ(20)において、溝部(23)の溝が嵌合部の周面に沿って一周に亘り形成されている。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフランジ(320)において、嵌合部(22)には、該嵌合部の外周に沿って延びる溝(323)が溝部(23)の他に少なくとも1つ設けられ、嵌合部の軸方向に配列されている。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフランジ(220)において、嵌合部(22)の外周にはのり溝(225)が形成されている。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のフランジ(20)が金属により形成されている。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフランジ(20)と、円筒形状である感光体ドラム(11)と、を備え、フランジの嵌合部が感光体ドラムの円筒形状である内側に挿入されるとともに、嵌合部の溝部の溝の底面と感光体ドラムの内面との間に空間が形成されている、感光体ドラムユニット(10)である。
本発明によれば、感光体ドラムにフランジに挿入して取り付ける際に削りカスが発生しても溝部に収納することができ、不具合の発生を防止することができる。
感光体ドラムユニット10の外観斜視図である。 フランジ20の外観斜視図である。 図3(a)はフランジ20の軸線に沿った方向の外観図、図3(b)はフランジ20の軸線に沿った方向の断面図である。 感光体ドラムユニット10の軸線に沿った方向の断面の一部である。 感光体ドラム11にフランジ20を取り付ける場面を説明する図である。 第二の形態を説明するフランジ120の断面図である。 第三の形態を説明するフランジ220の外観図である。 第四の形態を説明するフランジ320の断面図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
図1は第一の形態を説明する図で、感光体ドラムユニット10の外観斜視図である。感光体ドラムユニット10には、紙等の記録媒体に転写すべき文字や図形等が形成される。図1からわかるように感光体ドラムユニット10は、感光体ドラム11、及び感光体ドラム11の両端部のそれぞれに配置されたフランジ20を備えている。
感光体ドラム11は、円筒形状であるドラムシリンダの外周面に感光層を被覆した部材である。すなわちドラムシリンダは、アルミニウム等の導電性のシリンダに感光層が塗布されて構成されている。
フランジ20は、感光体ドラム11の両端部のそれぞれに取り付けられる部材である。図2にはフランジ20の外観斜視図、図3(a)にはフランジ20の軸方向を左右とした視点からの図、図3(b)にはフランジ20の軸方向断面図をそれぞれ表した。
本形態では、フランジ20は図2、図3(a)、図3(b)からわかるように全体として円柱状であり、その軸が感光体ドラム11の円筒形状の軸と概ね一致するように構成されている。フランジ20は、鍔部21、嵌合部22、を備えているとともに、フランジ20の軸に沿って軸受穴20aが軸方向に貫通して設けられている。
鍔部21は、円柱状の部位であり、図3(a)、図3(b)からわかるように外形が直径Dの円形である。この直径Dは感光体ドラム11の外径と概ね同じである。これにより後述するようにフランジ20を感光体ドラム11に取り付けた際に、感光体ドラム11の端面が鍔部21に接触し、該鍔部21がストッパーとして機能するとともに、感光体ドラム11の外周面と鍔部21の外周面とが概ね面一となる。
嵌合部22は、鍔部21の円柱状の一方の端面側に配置される円柱状の部位であり、鍔部21と同軸に形成されている。図3(a)、図3(b)からわかるように嵌合部22は外径が直径Dの円形である。この直径DはDより小さく、感光体ドラム11の内径と概ね同じであり、嵌合部22を感光体ドラム11に挿入して嵌合することによりフランジ20を感光体ドラム11に固定する。接着強度の観点から、この直径Dは感光体ドラム11の内径より大きいことが好ましい。具体的に直径Dと感光体ドラム内径との差は、0.01mm乃至1.0mmであることが好ましく、0.05mm乃至0.75mmであることが更に好ましい。従って、このときには感光体ドラム11の内側にフランジ20を挿入する際には感光体ドラム11の内側の縁によりフランジ20の嵌合部22の外周面が削られる程度が大きくなり、カスがでやすい状況であるといえる。
嵌合部22は、図3(a)、図3(b)からわかるように鍔部21との連結部位で外径が小さく形成されて溝とされており、これが溝部23となる。後述するように当該溝部23に削りカスが収まり、不具合を防止することができる。
溝部23は、上記した嵌合部22の直径Dに対して1.1mm乃至1.5mm小さい直径を有することが好ましい。すなわち、嵌合部22の外周面から深さ0.55mm乃至0.75mmの溝であることが好ましい。一方、溝部23の溝幅(軸方向の大きさ)は、溝の開口縁部で0.10mm乃至1.00mmであることが好ましい。これにより、削りカスを十分にここに収めることができる。0.30mm乃至0.70mmであることが更に好ましい。
また、溝部23には溝を構成する面のいずれかが曲面に形成されている。本形態では溝部23の底部の形状が曲面である。
これにより溝部における応力集中を緩和することができ、フランジの強度が下がることを抑制することが可能となる。従って必要に応じて溝を深くすることもできる。また何らかの機会で溝部23から削りカスが排出される際に、より円滑に排出が行われる。
溝部23は嵌合部22のうち最も鍔部21側、すなわち鍔部21に接触する位置に設けられる。後述するように感光体ドラム11は鍔部21とは反対側から差し込まれるので、溝部23を最も鍔部21側に設けておけば、発生した全ての削りカスを溝部23へ入れられる可能性があるからである。また、溝部23の溝は嵌合部22の外周に沿って一周に亘って形成されていることが好ましい。これによって周方向において全ての削りカスが溝部23へ入れられる可能性がある。
また、嵌合部22のうち、鍔部21とは反対側の端部はテーパ状に外径が小さくなるように構成されていることが好ましい。これによりフランジ20を感光体ドラム11に取り付ける際にその挿入を円滑に行うことができる。
フランジ20を構成する材料は特に限定されることはないが、ポリアセタール、ポリカーボネート、及びPPS等の樹脂、並びにアルミニウム等の金属を用いることができる。この中でも、金属であることが好ましい。金属を用いることにより仮に削りカスが感光体ドラムの端面とフランジとの間に挟まった場合でも変形し難く、回転振れを小さく抑えることができる。
以上のような感光体ドラム11とフランジ20とは次のように組み合わされて感光体ドラムユニット10とされている。図4には感光体ドラムユニット10の軸に沿った断面のうち一端側について示した。
図4からわかるようにフランジ20のうち、嵌合部22が感光体ドラム11の内側に挿入され、鍔部21が感光体ドラム11の端部の軸方向外側に配置される。このとき、鍔部21のうち、嵌合部22が配置された側の面が感光体ドラム11の端面に突き当てられることにより位置が決められる。
また、図4からわかるように、嵌合部22において溝部23は外径が小さく形成されているので、溝部23の内面と感光体ドラム11の内面とに囲まれた空間が形成されている。
感光体ドラム11の端部へのフランジ20の取り付けは、フランジ20の嵌合部22を感光体ドラム11の内側に挿入することにより行われる。図5に説明のための図を示した。図5からもわかるように、当該挿入のために図5にVaで示したようにフランジ20を移動すると、フランジ20の嵌合部22の外周面が感光体ドラム11の内面端部の縁部に接触しながら移動する。このとき感光体ドラム11の当該縁部がフランジ20の嵌合部22の外周面を削り、削りカスが生成されることがある。しかしながらフランジ20には溝部23が形成されていることから図5にVbで示したように削りカスが溝部23の内側に収まる。その後、図4に示した状態となることにより削りカスは溝部23内に封入される。従って、生成された削りカスは溝部23の内面と感光体ドラム11の内面とに囲まれた空間から出ることが無く不具合を生じさせない。
以上のように、フランジ20、及びこれを用いた感光体ドラムユニット10によれば、感光体ドラム11にフランジ20を取り付ける際に削りカスが生成されたとしても、これが不具合となることを防止することができる。
図6には第二の形態を表した。図6はフランジ120のうち軸方向断面を表しており、図3(b)に相当する図である。フランジ120にも鍔部21との連結部位で溝部123が設けられている。この溝部123はその曲面が鍔部21側に設けられ、当該鍔部21を掘り下げるように形成されている。
削りカスは軸方向に飛ぶものも多いので、溝部123によれば軸方向に向いた開口が大きいことから、このような削りカスを効率よく集めることができる。
図7には第三の形態を表した。図7はフランジ220のうち図3(a)に相当する図である。フランジ220には、フランジ20の構成に加え、嵌合部22の外周面にのり溝225が設けられている。
のり溝225を設けると嵌合部22の外周面にエッジが形成されるので、感光体ドラム11への挿入時にここで削りカスが発生することが多い。これに対して溝部23を有することにより発生した削りカス溝を集めることができる。また溝部23は余剰分ののりを逃がすことも可能である。
図8には第四の形態を表した。図8はフランジ320のうち軸方向断面を表しており、図3(b)に相当する図である。フランジ320には、嵌合部22に溝部23の他に、嵌合部22の外周面に沿った方向に延びる溝323が複数軸方向に配列されている。
これにより、溝を構成する合計面積を増やすことができ削りカスを集める量を増やすことができる。
ここで、溝323の数は特に限定されることなく必要に応じて増減できる。その際、図8にDで示した溝323間における外周部の直径は、鍔部21に近い溝間ほど大きくなるように構成されていることが好ましい。
10 感光体ドラムユニット
11 感光体ドラム
20 フランジ
21 鍔部
22 嵌合部
23 溝部
24 テーパ部

Claims (8)

  1. 円筒形状である感光体ドラムの端部に装着されるフランジであって、
    前記感光体ドラムの円筒形状の内側に挿入されるべき部位である外形が円形である嵌合部と、
    前記嵌合部に同軸で形成され前記嵌合部より直径が大きい鍔部と、を備え、
    前記嵌合部には、前記鍔部に接触する部位に溝が形成された溝部を有し、
    前記溝部を形成する面のいずれかに曲面を有する、フランジ。
  2. 前記曲面が前記溝部の底部に設けられている、請求項1に記載のフランジ。
  3. 前記曲面が前記溝部のうち前記鍔部側の面に設けられている、請求項1又は2に記載のフランジ。
  4. 前記溝部の前記溝が前記嵌合部の周面に沿って一周に亘り形成されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフランジ。
  5. 前記嵌合部には、該嵌合部の外周に沿って延びる溝が前記溝部の他に少なくとも1つ設けられ、前記嵌合部の軸方向に配列されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフランジ。
  6. 前記嵌合部の外周にはのり溝が形成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフランジ。
  7. 金属により形成されている請求項1乃至6のいずれか1項に記載のフランジ。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフランジと、
    円筒形状である感光体ドラムと、を備え、
    前記フランジの前記嵌合部が前記感光体ドラムの円筒形状である内側に挿入されるとともに、前記嵌合部の前記溝部の前記溝の底面と前記感光体ドラムの内面との間に空間が形成されている、感光体ドラムユニット。
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