JP6390890B2 - 転がり軸受装置 - Google Patents
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Description
グリース潤滑では、高温、高速回転、高荷重などの過酷な潤滑条件下でも潤滑性能を維持するため、軸受の外輪間座にグリース溜りを設け、グリース溜りに保持されているグリースに含まれる基油を、軸受内に供給する。この種の機構を有する転がり軸受装置として、たとえば、下記の特許文献1および2が知られている。
なお、前記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
また、流通路側から見て奥側の奥側壁面に、非粘着性表面処理が施されている。奥側壁面にグリースが付着する場合の当該グリースに発生する付着力が、グリース溜り内でのグリースの割れに最も影響を及ぼすので、少なくとも奥側壁面には、非粘着性表面処理を施しておくことが望ましい。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る転がり軸受装置1の断面図である。
転がり軸受装置1は、たとえば工作機械の主軸(転がり軸受が支持される軸)2を支持する装置である。
図1を参照して、転がり軸受装置1は、アンギュラ玉軸受からなる転がり軸受3と、転がり軸受3に隣接して設けられた本発明の間座の一例としてのグリース貯留部材4とを含む。
外輪6の内周の軸方向Xの中央部には、転動体7を転走させるための外輪軌道面12が形成されている。外輪6の内周の軸方向Xの両端部には、第2シール溝13が形成されている。軸方向Xに関してグリース貯留部材4から遠い側(図1の右側)の第2シール溝13には、シール9の外周部(シールリップ)が嵌っている。
内輪間座15は、主軸2の外周面に接する円筒状に形成されている。主軸2に外嵌された内輪間座15は、図1に示すように、軸方向Xの一方側端面(図1の右端面)が内輪5の端面に接した状態で位置決めされている。この位置決めは、内輪5および内輪間座15が連なった円筒体を、軸方向Xの両側から挟み込む間座K1,K2によってなされている。間座K1,K2は、それぞれ、主軸2に固定されている。
グリース収容環18は、環状空間17の内周面を形成する内輪間座15に沿う筒状部21と、当該筒状部21の、外輪間座16の軸方向一方側(図1の右側)の周縁から、径方向外側に延びる円環板状の奥側フランジ部22とを一体的に有している。外輪間座16の周壁19、グリース収容環18を構成する筒状部21および奥側フランジ部22によって、転がり軸受3に面する開口24を有する断面略コ字環状のグリース溜り25が区画されている。より具体的には、グリース溜り25は、筒状部21の外周面23、周壁19の内周面29、および本発明の奥側壁面の一例としての奥側フランジ部22の内壁面30によって区画されている。
図2に示すように、グリース溜り25を区画する内壁面の全域、すなわち筒状部21の外周面23、周壁19の内周面29および奥側フランジ部22の内壁面30の各々の全域には、非粘着性表面処理が施される。具体的には、外周面23、内周面29および内壁面30の各々の全域に、非粘着性樹脂層NVが配置(コーティング)されている。非粘着性樹脂として、たとえばフッ素系樹脂やケイ素系樹脂を例示できる。フッ素系樹脂の具体例は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)などである。
図3は、グリース溜り25を区画する内壁面に非粘着性表面処理を施さない場合の、グリースGに含まれる基油の流れを説明するための参考図である。図3の例では、筒状部21の外周面23、周壁19の内周面29および奥側フランジ部22の内壁面30のいずれにも、非粘着性樹脂層NVは配置されていない。換言すると、外周面23、内周面29および内壁面30のいずれにも、非粘着性表面処理は施されていない。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る転がり軸受装置201の断面図である。
第2の実施形態に係る軸受装置201は、前述したグリース収容環18(図1参照)に代えて、以下に述べるようなグリース収容環218を備えている。
グリース収容環218は、内輪間座(図示しない)に沿う円筒部221と、当該円筒部221の軸方向に関して、外輪間座16の軸方向他方側(図4の左側)周縁から径方向外側に延びる円環板状の奥側フランジ部222と、その反対側の周縁から径方向外側に延びる円環板状の供給側フランジ部233とを一体的に有している。外輪間座16の周壁19、グリース収容環218を構成する円筒部221、奥側フランジ部222および供給側フランジ部233によって、転がり軸受(図示しない)に対向する開口224を有する環状一体なグリース溜り225が区画されている。
グリース溜り25の内壁面(外周面223、内周面29および内壁面230。以下、「内壁面223,29,230」と表す場合がある。)に非粘着性樹脂層NVが配置(コーティング)されているので、グリースGにおける内壁面223,29,230との境界部分には、当該内壁面223,29,230に対する付着力がほとんど発生しないか、または比較的弱い付着力しか発生しない。したがって、内壁面223,29,230から離反する方向に向かう離反力がグリースGに局所的に生じた場合には、グリースG全体が壁面から離れるようになる。つまり、非粘着性表面処理が内壁面223,29,230に施されているために、グリースGに作用する付着力がグリース割れを生じさせる程大きくならず、そのため、グリースGに割れの発生を防止または抑制できる。
たとえば、以上の2つの実施形態では、非粘着性表面処理の一例として、非粘着性樹脂層NVを配置する場合を例に挙げたが、非粘着性表面処理は、たとえば、グリース溜り25,225の内壁面に、グリースGの基油と非相溶性を有する所定種類の油を、当該内壁面に塗布することにより実現することもできる。
また、グリース溜り25,225の一例として、グリース溜り25,225が環状で一体である場合を例に挙げて説明したが、グリース溜り25,225は、外輪間座16の周方向に沿って複数室に分離された構造であってもよい。
…転動体、15…内輪間座、16…外輪間座、18…グリース収容環、21…筒状部、22…奥側フランジ部、23…外周面、24…開口、25…グリース溜り、29…内周面、30…内壁面(奥側壁面)、201…転がり軸受装置、218…グリース収容環、223…外周面、224…開口、225…グリース溜り、229…内周面、230…内壁面(奥側壁面)、NV…非粘着性樹脂層
Claims (3)
- 内輪、外輪、およびこれら内外輪間に配置された複数の転動体を有する転がり軸受と、
前記転がり軸受の軸方向一方側に隣接されており、周方向に沿う溝状に形成され、グリースが貯留されたグリース溜り、および前記グリース溜りと前記転がり軸受内部とを連通させる流通路が形成された間座とを含み、
前記間座が、前記グリース溜りを区画する内壁面として、前記間座の中心軸線を中心とする環状壁面と、前記流通路側から見て奥側の奥側壁面とを有し、
前記環状壁面の軸方向全域が、平坦な円筒面で形成されており、
前記環状壁面の、前記軸方向の前記転がり軸受側の端部が、前記流通路を区画しており、
前記内壁面のうち、少なくとも前記奥側壁面に非粘着性表面処理が施されている、転がり軸受装置。 - 前記非粘着性表面処理は、前記内壁面に配置されるフッ素系またはケイ素系の非粘着性樹脂層を含む、請求項1に記載の転がり軸受装置。
- 前記非粘着性表面処理は、前記グリースの基油と非相溶性を有する所定種類の油を前記内壁面に塗布する処理である、請求項1に記載の転がり軸受装置。
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