JP2014190560A - 冷暖房放熱パネルシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 プラスチック樹脂製の柵状放熱パネルを用いた輻射型冷暖房システムに於いて、居室内への配置の自由度が高く、結露対策も完全で、冷房を主とする温暖地にも、暖房を主とする寒冷地にも、稼動立上りが迅速で、省エネルギーの定常運転の出来る、冷暖房放熱パネルシステムを得る。

【解決手段】 床面8への立設配置の自在な両側支持柱71間に、保形性の乏しいプラスチック樹脂性の柵状放熱パネルの、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとを、別個独立的に、上下二段に配置し、上下放熱パネル2a,2b共、同一構造の姿勢保持構造及び結露対策を施し、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとを、冷房稼動も、暖房稼動も、選択単独でも、同一協仂でも可能とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建物内に配置する冷暖房放熱パネルシステムに関するものであり、より詳しくは、保形性の乏しい、全プラスチック樹脂製の柵状放熱パネルを、上下二段の形態で室内の間仕切壁に直交配置出来、大面積の室内空間内に自在に配置出来て、起動制に優れ、且つ省エネ運転出来る冷暖房放熱パネルシステムに関するものである。
建物内の冷暖房手段として、放熱器を間仕切壁に直交配置する手法も、室内空間内に配置する手法も、既に、各種提案されている。
図10は、従来例1であって、特許文献1として挙げた発明を開示するものであり、図10(A)は、冷暖房パネルの斜視図であり、図10(B)は概略正面図であり、図10(C)は図10(B)のC−C断面上視図である。
従来例1(図10)の放熱パネルは、鋼、アルミニウム、銅等の熱良導体の多数の管部材を、室内空間に於ける床面から天井面までに亘って、垂直方向に所定間隔で平行に配置して、天井面と床面に固定部材で固定し、各管部材を、図10(B)に示す如く、下側配管と上側配管とに連通させ、暖房時には、高温水を、下側配管から流入させて上側配管から流出させ、冷房時には、冷却水を、上側配管から流入し下側配管から流出させ、管部材群からの放熱で冷暖房を行うものである。
そして、放熱用の各管部材は、上下の流水用配管から直交突出形態に間隔配置し、放熱パネルが居室内の仕切壁機能を奏し、各管部材間に隙間が存在しても、放熱パネルの一面側からは他面のスペースが目視出来ない状態となって、放熱パネルに目隠し機能を発揮させるものである。
そして、天井面及び床面の固定部材が配置出来る位置であれば、放熱パネルの配置が可能であり、放熱パネルの配置の自在なものである。
また、図11は従来例2であって、特許文献2として挙げた発明の説明図であり、図11(A)は空気調和装置の使用状態斜視図であり、図11(B)は熱交換器と固定台の関係を示す端部の拡大縦断面図であり、図11(C)は、図11(B)の矢印C−C線横断面図である。
従来例2(図11)の空気調和装置は、図11(A)に示す如く、床面から天井面に亘る左右の固定台を突っ張り部で固定し、両側の固定台間に、差渡し状にヒートパイプと蓄熱体パイプとを、交互に平行形態に多数本上下に配置し、ヒートパイプの稼動による発熱又は吸熱作用時と、ヒートパイプの稼動を休止して、蓄熱体の発熱又は吸熱作用時とを交互に操作して、空気調和装置の間欠運転による省エネルギーを達成するものである。
そして、図11(B),(C)に示す如く、ヒートパイプ及び蓄熱体の両端の支持は、固定体と固定台を組合せて1つの固定具となって支持するものであり、固定体には、ヒートパイプ及び蓄熱体の端部を挿入する取付孔を、上下所定間隔で配置し、固定台は、ヒートパイプ相互を接続する接続管を収納する切欠を、上下高さ方向全長に備えたものであり、熱交換器内の流水は、下端のドレンパンを貫通して立設した供給管から接続管へ、接続管によってヒートパイプ内を交互に流水して、最上部のヒートパイプからドレンパンを貫通した排出管へと経由するものである。
特開2008−121907号公報 特開2007−303727号公報
従来例1(図10)の冷暖房放熱パネルは、金属製の柵状放熱体が間仕切壁に近接直交形態に配置出来、上下各管部材群を、上側配管及び下側配管を挟着形態で配置するため、仕切壁としての目隠し機能を奏するが、管部材群が、上下配管を中央として両側に突出した形態となるため、放熱パネルとしての厚さが大となり、居住空間への突出が大であり、金属製の管部材、及び管部材から側方に突出する下側配管は、子供や高齢者が衝突する安全上の問題がある。
また、冷房運転時には、冷水が、上側配管から、接続管群を介して、各管部材内を上方から下方に流下し、暖気が天井面にあるため、放熱パネルの上部、特に上側配管には結露水が顕著に発生し、高い位置からの結露水の落下は、下端のドレンパン周辺への飛散を生じ、床面の汚染を生ずる。
また、上側配管及び下側配管に接続させるための熱源機からの配管は、壁面から突出させる施工であるため、室内空間中央部への放熱パネルの配置施工は、煩雑且つ困難である。
従来例2(図11)の空気調和装置は、熱交換器の配置が、固定体及び固定台の取付孔の配置、接続管や排出管用の切込み加工、蓄熱体の配置、シール部材充填、ヒートパイプの内管と接続管の溶接作業、ヒートパイプの配置、ヒートパイプへの内管の配置、キャップの取付け等、煩雑な作業である。
また、排出管及び供給管はドレンパンを貫通して配管するため、ドレンパンの漏水事故の怖れがあり、接続管及び排出管も固定台と固定体とに収納しているため、収納管の結露水で固定台及び固定体が腐朽する怖れがある。
そして、固定台の切込み部位を落下する結露水が、突っ張り部に落下して床面を汚損する。
本願発明は、これら従来例の問題点を一挙に解決、又は改善した居室内配置型の冷暖房放熱パネルシステムを提供するものであって、居室内の壁面に直交配置も可能であって、結露水による問題も改善出来た、しかも、始動時の立上り性を改善し、且つ稼動運転も省エネルギー性に優れた、実用性の極めて高い、居室内配置の冷暖房放熱パネルシステムを提供するものである。
本発明の冷暖房放熱パネルシステムは、例えば図1に示す如く、床面8から天井面9に亘って立設した固定枠7の左右の支持柱71間の空間内に、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとを上下二段に配置した放熱パネルシステムであって、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとは、共に、保形性の乏しいプラスチック樹脂製の柵状放熱パネルであって、共に、支持柱71間に亘って配置した吊金具30で、上部を吊下げ形態で、且つ前後左右動を規制して支承し、下部両側端を、両側の支持柱71に取付けた固定金具34で前後左右動を規制し、共に、下面にはドレンパン4を配置し、天井面9から垂下した冷温水供給用の、第1サプライ管61aと第1リターン管62aを第1放熱パネル2aと接続し、第2サプライ管61bと第2リターン管62bを第2放熱パネル2bと接続し、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとを、選択作用も、併用作用も可能としたものである。
この場合、固定枠7は、放熱パネルの配置区画を規定し、且つ放熱パネル支持用の金具類を取付ける枠であって、両側に支持柱71を備えたものである。
また、上段と下段の柵状放熱パネルを支持する両側の支持柱71の固定は、居間空間内の所望位置に、規定の柱間寸法を保って立設出来れば良く、両側の支持柱71を、それぞれ、床面と天井面に亘って固定し、冷温水供給配管やドレン配管を支持柱71の外側に配置した際には、支持柱71の外側に適宜カバーを付設すれば良いが、典型的には、図4に示す如く、両側の支持柱の外側に固定柱70を配置して、両側の固定柱70間を、上桟73aと下桟72aで差渡し固定しておき、両側の固定柱70及び支持柱71を床及び天井に剛構造固定し、両側の支持柱71と固定柱70間に配管用スペース66a,66bを形成する。
また、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとの、選択作動や併用作動は、各放熱パネル2a,2b用のサプライ管61a,61b及びリターン管62a,62bを、慣用の、バルブによる流路制御手段で実施すれば良い。
また、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとは、左右幅が同一(標準:610mm)であって、上下高さは、同一、即ち同一物でも良いが、上側の第1放熱パネル2aは、下向空気流を発生する冷房作用に有利であり、下側の第2放熱パネル2bは、上昇空気流を発生する暖房作用に有利であるため、寒冷地用と温暖地用に、上下高さは異なるもの(標準:第1放熱パネル2aが高さ650mm、第2放熱パネル2bが高さ1495mm)としても良い。
また、上側の第1放熱パネル2a及び下側の第2放熱パネル2bの、保形性に乏しいプラスチック樹脂製柵状放熱パネルは、熱源水としての供給冷温水が、第1放熱パネル2aにあっては、第1サプライ管61aから第1リターン管62aに戻る過程で、第2放熱パネル2bにあっては、第2サプライ管61bから第2リターン管62bに戻る過程で、共に、放熱パネル2a,2bの全面に熱交換すれば良く、慣用の、上下の大径横パイプ間に小径の縦パイプ群を並列連通した全プラスチック樹脂製放熱パネルでも良いが、典型的には、図3の実施例に示す如く、第1放熱パネル2aも第2放熱パネル2bも、上下の大径横パイプ間に多数の縦パイプ群を並列連通した全プラスチック樹脂製放熱パネルを、表裏2枚重層形態で連通一体化して、熱出力を増加させたものである。
また、上段の第1放熱パネル2aと下段の第2放熱パネル2bとに、それぞれ適用する吊金具30は、保形性の乏しい柵状放熱パネル2a,2bを水平撓み無く吊下げて、前後左右動を規制して保持出来れば良く、両側の支持柱71から支持バーを、片持ち梁形式突出して放熱パネルを支承しても良いが、典型的には、図5の実施例の如く、支持バー32を支持柱71間に差渡し保持して、支持バー32上に複数の支承金具33を摺動自在に嵌合し、支承金具33で放熱パネル2a,2bを支承する。
また、支持柱に取付ける第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2b用の固定金具34は、放熱パネル2a,2bの下部両側端の左右動、及び前後動が規制出来れば良く、放熱パネル2a,2bの下部外端を、支持柱71に取付けた慣用のフック金具手段で把持しても良いが、典型的には、図6の実施例に示す如く、アングル金具35を、支持柱71の第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bの下部対応位置に取付け、クランク金具36をアングル金具35に位置調整可能に取付けて、クランク金具36の挟着辺36aで、第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2b外端の縦パイプ22を把持する。
また、ドレンパン4は、第1放熱パネル2a用も第2放熱パネル2b用も、同一物を採用し、配置は、慣用の手法で実施すれば良く、ドレンパン4の表面積が、上面視で、柵状放熱パネルの断面形状を収容するスペースであれば良く、典型的には、図2(B)に示す如く、上段及び下段の柵状放熱パネルの各下端をドレンパン4内に垂下埋没させるものである。
この場合、第1放熱パネル2aも第2放熱パネル2bも、共に、上部も下部も前後動、及び左右動が規制されて吊下げられているため、第1放熱パネル2aの結露水も、第2放熱パネル2bの結露水も、ドレンパンに集水出来て、床上への飛散は抑制出来る。
従って、本発明の冷暖房放熱パネルシステムにあっては、両側の支持柱71の固定可能な位置への配置が可能であり、室内の仕切壁と直交形態の配置も、大空間の室内スペースの適所への独立配置も自在となる。
そして、第1放熱パネル2aも第2放熱パネル2bも、保形性の乏しい放熱パネルであっても、上部と下部が、前後左右動の抑制した形態であるため、上下二段の各放熱パネルからの結露水は、適正にドレンパン4によって処理出来、従来例1,2の如き、結露水による床面汚染は生じない。
そして、保形性の乏しいプラスチック樹脂製放熱パネルであっても、前後左右動の抑制によって、放熱パネルの部分変位による放熱斑も抑制出来、プラスチック樹脂製特有の熱伸縮も、吊下げ形態支持によって収縮出来て、放熱パネルの放熱斑を生ずるような弯曲変位は抑制出来る。
しかも、放熱パネル2a,2bの配置域は、固定枠7の支持柱71間で規定された空間内、即ち、左右寸法は両側の支持柱71間寸法、前後寸法は支持柱71の前後厚さ、上下寸法は床面8から天井面9までの寸法、のスペースであるため、放熱パネルシステムの各構成部材は、支持柱71間のスペースに収まって、前後左右への突出が無いため、居住者による不慮の損傷も抑制出来る。
そして、本発明の冷暖房放熱パネルシステムにあっては、上側の第1放熱パネル2aと下側の第2放熱パネル2bとが、上側パネル(第1放熱パネル)のみ、又は下側パネル(第2放熱パネル)のみの、何れか一方の選択作用も、上側パネルと下側パネルとの併用同時作用も可能であるため、冷房作用、又は暖房作用の始動立上り時間帯にあっては、上下二段の放熱パネル2a,2bを、共に、冷房、又は暖房運転することにより、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bの合計熱出力によって、冷房、又は暖房の所定室温への迅速到達が可能となり、所定室温に到達した後は、冷房作用にあっては、第1放熱パネル2a(上側パネル)のみ、暖房作用にあっては、第2放熱パネル(下側パネル)のみの運転で、長時間の冷房、又は暖房を、省エネルギー運転で遂行出来る。
そして、第1放熱パネル2a(上側パネル)での冷房作用は、放熱パネル2aに沿った下降整流冷気流が、下方のドレンパン及び第2放熱パネル2bの存在によって乱流化して室内拡散し、床面への直行滞留が抑制出来、第2放熱パネル2b(下側パネル)での暖房作用は、第2放熱パネルに沿った上昇整流暖気流が、上方のドレンパン及び第1放熱パネル2aの存在によって乱流化して室内拡散し、天井面への直行滞留が抑制出来る。
従って、本発明の冷暖房放熱パネルシステムは、上下二段の放熱パネルの、選択作用又は併用作用により、始動時の立上り性に優れ、且つ定常運転時の省エネルギー性に優れ、対流熱伝達にも優れた室内冷暖房を提供する。
また、本発明の冷暖房放熱パネルシステムにあっては、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとは、図3に示す如く、共に、上端横パイプ21a,21eと下端横パイプ21b,21f間に縦パイプ22群を並列連通配置した表側パネル201,203と、上端横パイプ21c,21gと下端横パイプ21d,21h間に縦パイプ22群を並列連通配置した裏側パネル202,204とを、表側パネル201,203の縦パイプ22群と裏側パネル202,204の縦パイプ22群との、対向面が間隔gPを保って重層一体化連通し、共に、表側パネル201,203の一端上部からは供給口25a,25bを、裏側パネル202,204の一端上部からは排出口26a,26bを突出させたものが好ましい。
この場合、第1放熱パネル2aの第1表側パネル201と第1裏側パネル202とは同一に、第2放熱パネル2bの第2表側パネル203と第2裏側パネル204とは同一に、縦パイプ22の寸法、配列間隔及び上下横パイプ寸法を同一とすれば、第1放熱パネル2aも第2放熱パネル2bも、表裏の放熱量が均斉となり、且つ放熱パネル2a,2bの製作も合理化出来る。
また、冷房作用に有利な上側の第1放熱パネル2aと、暖房作用に有利な下側の第2放熱パネル2bとを、地域特性に応じて、例えば、寒冷地用には、第2放熱パネル2bの放熱パワーを、第1放熱パネル2aのそれより大とする場合は、第2放熱パネル2bの縦パイプ22の長さを、第1放熱パネル2aの縦パイプ22の長さより大とすれば良い。
また、表裏パネル201,202(203,204)内の間隔gPは、各放熱パネル2a,2b内部の、空気の上昇流、又は下降流を保証するものであり、間隔gPが小さい程、放熱パネル2a,2bは薄型化出来るが、間隔gPの空気流の保証も放熱効率上必要であり、典型的には、間隔gPは、自然対流を保証する最低限の18.5mmである。
また、第1放熱パネル2aは、第1表側パネル201と第1裏側パネル202との重層形態で、第2放熱パネル2bは、第2表側パネル203と第2裏側パネル204との重層形態の下で、第1放熱パネル2aの第1表側パネル201の一端上部と、第2放熱パネル2bの第2表側パネル203の一端上部とに供給口25a,25bを、第1放熱パネル2aの第1裏側パネル202の一端上部と、第2放熱パネル2bの第2裏側パネル204の一端上部に排出口26a,26bを配置するが、この場合、供給口25a(25b)からの流入水が、全縦パイプ22を流水して排出口26a(26b)から流出するように、両放熱パネルの経路内に、それぞれ、通水仕切板を適切に配置すれば良いが、典型的には、図3に示す如く、第1放熱パネル2aにあっては、第1表側パネル201の上端横パイプ21aの右端及び第1裏側パネル202の上端横パイプ21cの左端に仕切板24aを、第2放熱パネル2bにあっては、第2表側パネル203の上端横パイプ21eの右端及び第2裏側パネル204の上端横パイプ21gの左端に仕切板24aを配置する。
即ち、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとは、水流構造が同一であり、上下の放熱パネル2a,2bの製作が容易となる。
従って、本発明の冷暖房放熱パネルシステムにあっては、第1放熱パネル2aも第2放熱パネル2bも、共に、供給口25a(25b)と排出口26a(26b)とが同一位置であり、水流構造も同一であるため、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとを同一構造に製作することにより、放熱パネルの製作の合理化が図れるのは勿論、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとを、縦パイプ22の長さのみ異なる形態に製作しておき、寒冷地用、即ち暖房主体用と、温暖地用、即ち冷房主体用とは、上段の放熱パネル2aと下段の放熱パネル2bとの上下交換配置によって対処出来、本発明は、寒冷地から温暖地に亘る汎用性の高い冷暖房放熱パネルシステムを提供する。
しかも、第1放熱パネル2aも第2放熱パネル2bも、表裏2枚のパネル201,202(203,204)間の対向面が空気の上下流を保証する間隔gPを備えているため、放熱パネル2a,2bは、薄型化を可能とすると共に、放熱パネル2a,2bの表裏面が放熱斑の無い効率の良い放熱作用を発揮する。
また、本発明は、図1に示す如く、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとは、共に、表側パネル201,203の縦パイプ22群と、裏側パネル202,204の縦パイプ22群の全ての縦パイプ22を、放熱パネル2a,2bの全幅に亘る幅止め具51の嵌合によって、各縦パイプ22相互を位置規制し、表側パネル201,203の両側端の縦パイプ22と、裏側パネル202,204の両側端の縦パイプ22とを連結具52によって一体化連結し、表側パネル201,203及び裏側パネル202,204の各両側端の縦パイプ22の上端部位には、上端横パイプの外端に下面から当接する結露受53を配置するのが好ましい。
この場合、幅止め具51は、表側パネル201,203、及び裏側パネル202,204の、表裏全縦パイプ22を一体化拘束出来るものであれば良く、放熱パネル2a,2bの全幅に亘る長尺物で、全縦パイプ22を嵌合把持出来れば良い。
また、連結具52は、表裏の対向縦パイプ22を拘束するものであれば良く、典型的には、図8(E)に示す、連結板の両端に弾性クリップを配置したものである。
また、結露受53は、上端横パイプの外端からの結露水を縦パイプ22の外周に案内出来れば良く、典型的には、図8(B)に示す如く、縦パイプ22に弾揆嵌合する円弧筒53aから三角形板53bを突出したものである。
従って、幅止め具51を第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2bの上下方向の適所位置に間隔(標準:500mm)配置すれば、幅止め具51の配置位置で、各縦パイプ22が一体化して、放熱パネル2a,2bの前後左右方向の保形性(剛性)が向上し、連結具52で、第1放熱パネル2aの表裏パネル201,202、及び第2放熱パネル2bの表裏パネル203,204の側端の縦パイプ22を連結一体化すれば、放熱パネル2a,2bの側端部位の保形性が向上する。
そして、放熱パネル2a,2bの上端の横パイプの端部に発生する結露水も結露受53によって縦パイプ22の外周面に案内出来、上下放熱パネル2a,2bの保形性向上は、各放熱パネル2a,2bからの結露水の各ドレンパン4内への適正流下を保証する。
また、幅止め具51は、図7に示す如く、断面が、山形状屈曲の左右対称形で、上面51a及び下面51bが両側縁への下向傾斜を備え、且つ両側縁が緩傾斜で上昇した形状であって、両側縁には円弧弾性クリップ51e群を備え、各円弧弾性クリップ51eは、外端位置fcから縦パイプ22の外端面fsが突出する形態に、縦パイプ22を弾性保持するのが好ましい。
この場合、上面51a及び下面51bの両側縁への下向傾斜は、結露水を両側縁へ流すための水勾配であり、両側縁の緩傾斜上昇は、結露水の外方への飛び出しを抑制するためである。
尚、幅止め具51は、放熱パネル2a,2bの上下方向の適宜位置に配置すれば、幅止め具51自体が滑落阻止機能を発揮する必要があり、典型的には、図7(D),(E)の如く、円弧弾性クリップ51eの内周面に、縦パイプ22を強固に把持するための押圧用突条SPを突出(標準:1mm)させる。
従って、該幅止め具51を、第1放熱パネル2aの表側パネル201と裏側パネル202の間、及び第2放熱パネル2bの表側パネル203と裏側パネル204間に挿入して、両側縁の円弧弾性クリップ51e群を、各放熱パネル2a,2bの表側パネルの縦パイプ22列と、裏側パネルの縦パイプ22列とに弾揆嵌合すれば、各縦パイプ22は、幅止め具51によって、相互の位置関係が規制されるため、各放熱パネル2a,2b自体の保形性が増大して、位置規制された縦パイプ22群からは、放熱斑の無い均斉面放熱が得られる。
しかも、幅止め具51からの結露水の流下は、水勾配によって両側縁に案内されると共に、両側縁の緩傾斜上昇で飛び出しが抑制され、両側縁では、縦パイプ22外端面fsが露出しているため、幅止め具51からの結露水は、縦パイプ22の外周に沿ってドレンパン4に流下し、従来例1,2の如き、結露水の飛散及び床汚染が生じない。
また、本発明にあって、連結具52は、図8(C),(D),(E)に示す如く、傾斜連結板52bの両端に、円弧筒52a形態の円弧弾性クリップ52eを備え、円弧弾性クリップ52eの開口52c先端には、案内用エッジ52fと、引続く小口辺52gを備えているのが好ましい。
この場合、開口52cの構造は、典型的には、図8(E)に示す如く、開口幅が5.3mmで、案内用エッジ52fが開口中心線に対して25°拡開する0.5mm幅の傾斜面であり、小口辺52gが案内用エッジ52fから45°拡開するテーパー面である。
従って、該連結具52で、図8(C),(D),(E)に示す如く、第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2bの、表側パネルの外側端の縦パイプ22と、裏側パネルの外側端の縦パイプ22とを連結一体化すれば、各放熱パネル2a,2bの側端部位の剛性が向上し、供給口25a,25bから温水が直通で流入する側端の縦パイプ22の熱変位も阻止出来る。
そして、円弧筒形態の円弧弾性クリップ52eは、縦パイプ22に対して、初期当接の案内用エッジ52fが平滑な弾性変位を保証し、小口辺52gの薄肉化による可撓性の向上と相俟って、円弧弾性クリップ52eの縦パイプ22への平滑な弾揆嵌入を保証する。
また、連結具52からの結露水は、連結板52bの水勾配傾斜によって一方の円弧筒52aに流れ、各円弧筒52aは、開口52cの先端で縦パイプ22の外端面を露出しているため、縦パイプ22の外周に沿って流下する。
この場合、連結板52b、円弧筒52aの上面及び下面には、慣用の面取り部52dを配置しておけば、結露水の縦パイプ22外周への誘導がスムーズとなる。
また、本発明の結露受53は、図8(A),(B)に示す如く、円弧筒53aの開口53cの反対側に、当接水平上辺53h及び斜辺53sを備えた直角三角形板53bを突出し、円弧弾性クリップ53eの開口53c先端には、案内用エッジ53fと引続く小口辺53gを備えているのが好ましい。
この場合、円弧筒の形態の円弧弾性クリップ53eは、縦パイプ22に弾揆嵌合するものであって、開口53cの構造は、図8(B)に示す如く、開口幅が5.3mmで、案内用エッジ53fが開口中心線に対して25°拡大する0.5mm幅の傾斜面であり、小口辺53gが案内用エッジ53fから45°拡開するテーパー面であり、円弧弾性クリップ53eの構造自体は、連結具52の円弧弾性クリップ52eのそれ自体と同一構造である。
また、直角三角形板53bは、円弧弾性クリップ53eを側端の縦パイプ22の上端に弾揆嵌合した際に、直角三角形板53bの水平上辺53hが、上端横パイプの先端下面をカバーし、斜辺53sが円弧筒53aの外周に集束する寸法とすれば良い。
また、直角三角形板53bの円弧弾性クリップ53eへの配置位置は、水平上辺53hが円弧筒53aの上端面より段差d53(標準:1.5mm)上方位置とすれば、縦パイプ22の上端横パイプへの溶融接合時に生じた融着隅肉reが存在していても、図8(A)に示す如く、水平上辺53hは、上端横パイプ下面へ当接出来る。
従って、該結露受53は、直角三角形板53bの水平上辺53hが上端横パイプの外端部位の下面に当接するため、結露水が発生する上端横パイプの外端部位の結露水を、斜辺53sで円弧筒の外周に案内し、円弧筒53aから縦パイプ22外周に案内出来る。
そのため、上端横パイプの外端部位からの直接落下は阻止出来、放熱パネル2a,2bで生じた結露水は、全て縦パイプ22の案内で、上下ドレンパン4内に流水出来る。
この場合、円弧筒53a及び直角三角形板53bの上下外周面に、慣用の面取り部53dを付与しておけば、結露水の縦パイプ22外周への誘導が平滑となる。
また、本発明の第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2bの上部を吊下げ形態に支承する吊金具30は、図5(A),(B),(C),(D)に示す如く、両側の支持柱71に、両側の受金具31を縦長ねじ挿入用孔H31でねじ固定し、両側の受金具31間に、一端近傍にねじ孔H32を備えた支持バー32を差渡し嵌合し、支持バー32上の適宜位置に、表側パネル201,203と、裏側パネル202,204の上端横パイプ21a,21c,21e,21gを、上面で当接支承する支承金具33を複数個配置し、第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2bの、前後動は支承金具33で規制し、左右動は支持バー32のねじ孔H32に螺入したねじピン32aの縦パイプ22間への挿入により規制するのが好ましい。
この場合、上側の第1放熱パネル2aにも下側の第2放熱パネル2bにも、同一の吊金具30手段を、支持柱71の上下に適用する。
また、支持バー32の一端部のねじ孔H32は、必要に応じて、調整用に複数個配置しておけば、縦パイプ22間の標準間隔7mmの縦パイプ22間へのねじピン32aの螺入に有利である。
従って、上下の受金具31を、縦長ねじ挿入用孔H31で上下適正位置に固定すれば、第1放熱パネル2aも第2放熱パネル2bも、上下適正位置で、上部が前後動及び左右動を規制した形態で、且つ複数の支承金具33の適正配分によって水平撓みの生じない形態で吊下げ支承出来、上下二段の放熱パネル2a,2bは、居室の空間内で外観の優れた配置となる。
そして、各支持バー32は、各放熱パネル2a,2bとは、支承金具33を介しての熱橋作用となるため、支持バー32の両側端、及び受金具31には結露が発生せず、上側の第1放熱パネル2a及び下側の第2放熱パネル2bで発生する結露は、全て縦パイプ22を介して各ドレンパン4に導水出来るため、本発明は、結露水による床の汚染は全く生じない、居室内冷暖房放熱パネルシステムとなる。
また、本発明の吊金具30にあっては、図5(A),(B),(C),(D)に示す如く、支持バー32は、両側の受金具31の嵌合溝31dに、左右微調整自在に嵌合し、支承金具33は、中央垂直辺33aと両側辺33bを備え、縦パイプ22の2本を介在させる両側辺33bの上縁から、前後対称形の台形突起33cを突出し、台形突起33cの中央下部に配置した嵌合溝33dで支持バー32に左右摺動自在に嵌合するのが好ましい。
この場合、台形突起33cは、図5(B)に示す如く、表側パネルの上端横パイプと、裏側パネルの上端横パイプとの間に下方から挿入するものであり、両側辺33bの前端は、裏側パネルの後側から挿入する際に、表側パネルの縦パイプ22の外周と干渉しない形態とすれば良い。
従って、支承金具33は、放熱パネル2a,2bの幅方向自在位置への配置が可能となり、放熱パネル2a,2bは、上部での水平撓みが生じない形態での支承が出来る。
また、支承金具33は、図5(D)に示す如く、両側辺33bの下端中央部に山形切欠33fを備え、且つ中央垂直辺33aの下端に、介在する2本の縦パイプ22に対応する2個の山形突起33eを内方への傾斜形態で備え、該山形突起33eを縦パイプ22に当接するのが好ましい。
この場合、両側辺33bの結露水は、山形切欠33fによって、中央垂直辺33a側と、支持バー32側とに分流され、中央垂直辺33a側の結露水は山形突起33eによって縦パイプ22に誘導されて、縦パイプ22外周を平滑に流下し、各支持バー32の結露水は各放熱パネル2a,2bの中央域、即ち表側パネルと裏側パネルとの間隔gP、を各ドレンパン4へと落水する。
従って、上端横パイプからの熱橋作用を受ける支承金具33からの結露水の、放熱パネル2a,2bの外側への飛散は生じない。
また、本発明の固定金具34は、図6に示す如く、アングル金具35とクランク金具36とから成り、アングル金具35の取付辺35aを柱71にねじ固定し、クランク金具の当接辺36cを、横長孔H36を介してアングル金具35の支持辺35bに、前後位置調整の下にねじ固定し、クランク金具の挟着辺36a及び中間辺36bと、アングル金具の支持辺35bとで最外端の縦パイプ22を規制して、両側の固定金具34の協仂作用で、第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2bの下部の前後左右動を規制するのが好ましい。
この固定金具34によれば、第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2bの適正吊下げ支持の下に、アングル金具35の長寸の支持辺35bを、図6(A)に示す如く、表側パネル201,203の縦パイプ22の裏側表面に当接して、アングル金具35を支持柱71に固定し、次いでクランク金具36の中間辺36bが対象縦パイプ22の外側面に当接した状態で、クランク金具36をアングル金具35の支持辺35bにねじ固定すれば、対象縦パイプ22の前後動及び外方への揺動が規制出来、両側の支持柱71に取付けた、左右一対の固定金具34の協仂作用で、放熱パネル2a,2bの下部での左右動が規制出来る。
従って、該固定金具34の採用によって、簡単な作業で、上下の第1及び第2放熱パネル2a,2bの下部の前後左右動が規制出来る。
尚、結露試験の結果、固定金具34は、パネル内突入部位からクランク金具36の当接辺36cまでは結露が生じたが、アングル金具35の、支持辺35bの基端部位、及び取付辺35aには結露の発生は無く、固定金具34の配置位置での、支持柱71の結露による腐朽の生じない事実が判明した。
また、本発明にあっては、ドレンパン4は、図9に示す如く、両側の支持柱71に固定した両側のドレンパン受44間に、ドレンパン4の両端とドレンパン受当接辺44c間には着脱用の最小限の隙間gd(標準:11mm)を保って、差渡し形態で支承し、放熱パネル2a,2bの下端横パイプ21b,21d,21f,21hを、ドレンパン4内に垂下埋没形態で吊下げ保持するのが好ましい。
尚、ドレンパン4には、全外周に亘って、慣用の断熱シート被覆を施し、ドレンパン4自体の結露発生を抑制するのが好ましい。
この場合、第1放熱パネル2a用のドレンパン4と第2放熱パネル2b用のドレンパン4とは同一物である。
該上側のドレンパン4には、第1放熱パネル2aの下端の横パイプ21b,21dが、下側のドレンパン4には、第2放熱パネル2bの下端の横パイプ21f,21hが、共に垂下埋没形態となるため、第1、第2各放熱パネル2a,2bの上部の各支持バー32から、表側パネルと裏側パネルとの間を落下する結露水は、上側の第1放熱パネル2aでも下側の第2放熱パネル2bでも、前後の下端横パイプ間からドレンパン4内に落下するため、ドレンパン4からの跳ね上がり飛散が生じない。
そして、上側及び下側の放熱パネル2a,2bの下部の、前後左右動を規制している固定金具34の支持辺35bに、例え結露が生じても、ドレンパン4は、両端が支持柱71面に近接配置であるため、固定金具34の結露水は、ドレンパン4内に落下し、ドレンパン4に対する近接位置からの結露水落下は、跳ね上がり飛散を生じない。
従って、本発明のドレンパン4は、上側の第1放熱パネル2aの下面と、下側の第2放熱パネル2bの下面とに配置して、上下の放熱パネル2a,2bに発生する全ての結露水を、床に飛散させることなく受容する。
しかも、必要に応じてドレンパン受44から取外して掃除も出来る。
尚、ドレンパン4からの排水処理は、ドレンパンから垂下したドレンパイプを排水パイプに接続する、慣用の、ドレン処理手段を適用すれば良い。
また、本発明の冷暖房放熱パネルシステムにあっては、図4に示す如く、左右両側の支持柱71の各外側に、床面から天井面9に亘って固定柱70を立設し、支持柱71と固定柱70間の表裏に壁材10を張設して配管スペース66a,66bを形成し、一方の配管スペース66bには、第2放熱パネル2b用の第2サプライ管61b及び第2リターン管62bを配置し、他方の配管スペース66aには、第1放熱パネル2aの排水管45を配置するのが好ましい。
この場合、配管スペース66a,66bは、冷暖房パネルシステムの配置スペースを抑える観点から、幅狭とするのが好ましく、典型的には、固定柱70の内面と支持柱71の外面との寸法L66は125mmである。
従って、図1(B)に示す如く、第1放熱パネル2aから支持柱71の外方に配置する排水パイプ45も、天井から柱71の外側を経由して第2放熱パネル2bへ接続する第2サプライ管61b及び第2リターン管62bも、強固な固定柱70と支持柱71とで保護され、安定した排水及び給水管路となる。
そして、配管スペース66a,66bの表裏は壁材10で覆うことにより、高性能を想起させる機能美を呈すると共に、配管スペース上の壁材10は、サーモスタット67等のシステム制御盤の配置に利用出来、冷暖房システムの仕切壁から離れた部位への設置施工が容易となる。
保形性の乏しいプラスチック樹脂製の柵状放熱パネルである上側の第1放熱パネル2aも、下側の第2放熱パネル2bも、共に、上部では吊金具30手段により前後左右動を規制し、下部では固定金具34手段によって前後左右動を規制して、吊下げ形態でドレンパン4上に配置するため、プラスチック樹脂製の柵状放熱パネル特有の上下熱伸長は、好適に吸収出来、上下二段の放熱パネル2a,2bからの結露水も、支障無く、各ドレンパン4内に収納出来る。
そして、上側の第1放熱パネル2aも、下側の第2放熱パネル2bも、共に、上部及び下部が前後左右動規制形態であるため、放熱斑を生ずることも無い。
また、本発明の冷暖房放熱パネルシステムにあっては、放熱体を、上側の第1放熱パネル2aと、下側の第2放熱パネル2bとの上下二段形態とし、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとを、どちらか一方のみを作動させる選択作動も、両方を同時に作動させる併用作動も可能としたため、冷房又は暖房の運転初期は、両方を併用し、定常運転時には、どちらか一方のみの作動運転と出来、必要に応じて、両方の協仂でのパワーアップ運転も出来る、立上りが迅速で、省エネルギー運転の可能な冷暖房となる。
また、冷房作用は、下側の第2放熱パネル2bを休止して、上側の第1放熱パネル2aのみを作動させることにより、第1放熱パネル2aの外周面に沿って下降する冷気整流は、第1放熱パネル2a下面のドレンパン4及び下方の第2放熱パネル2bの存在によって乱流化され、対流撹拌が促進されて床面への冷気滞留は抑制出来、暖房作用は、下方の第2放熱パネル2bのみを作動させることにより、第2放熱パネル2bに沿って上昇する暖気整流は、上方のドレンパン4及び第1放熱パネル2aの存在によって乱流化して対流撹拌が促進され、天井面滞留は抑制出来る。
従って、本発明の冷暖房放熱パネルシステムは、自然対流のみの輻射冷暖房でありながら、稼動立上りが迅速化出来、パワーアップ稼動も、省エネルギー稼動も出来、冷気の床面滞留も、暖気の天井面滞留も抑制出来る冷暖房を提供する。
本発明の実施例の全体説明図であって、(A)は横断面図、(B)は正面図である。 (A)は配管状態を示す正面図、(B)は図1(B)の縦断側面図、(C)は天井内配管の概略図である。 放熱パネルの説明図であって、(A)は第1放熱パネル2aの左側面図、(B)は第1表側パネル201の正面図、(C)は第1放熱パネル2aの右側面図、(D)は第1裏側パネル202の正面図、(E)は第2放熱パネル2bの左側面図、(F)は第2表側パネル203の正面図、(G)は第2放熱パネル2bの右側面図、(H)は第2裏側パネル204の正面図である。 本発明の実施例の固定枠7の説明図であって、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は一部切欠斜視図である。 吊金具30の説明図であって、(A)は使用状態正面図、(B)は使用状態縦断側面図、(C)は使用状態横断面図、(D)は吊金具30の全体斜視図である。 固定金具34の説明図であって、(A)は使用状態横断面図、(B)は使用状態正面図、(C)は固定金具34の分解斜視図である。 幅止め具51の説明図であって、(A)は使用状態縦断側面図、(B)は使用状態平面図、(C)は幅止め具51の平面図、(D)は(C)の矢印D視図、(E)は(C)の矢印E視図である。 (A)は結露受53の使用状態正面図、(B)は結露受53の上面図であり、(C)は連結具52の使用状態側面図、(D)は連結具52の使用状態正面図、(E)は連結具2の上面図である。 ドレンパン4の説明図であって、(A)は一端斜視図、(B)は使用状態縦断側面図、(C)はドレンパン受44の斜視図である。 従来例1の説明図であって、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は(B)のC−C線横断面図である。 従来例2の説明図であって、(A)は斜視図、(B)は部分拡大縦断面図、(C)は(B)の矢印C−C線断面図である。
〔冷暖房放熱パネルシステムの全体構成(図1)〕
本発明は、図4(A)に示す如く、両側の支持柱71と支持柱71の外側のスペース形成用の固定柱70を備えた固定枠を、室内の仕切壁から離れた位置に立設固定し、放熱パネルシステムを構築した。
図1(A)は本発明システムの全体構成の横断面図、(B)は正面図であり、図2(B)は全体構成の縦断側面図である。
本発明の全体構成は、図1、図2に示す如く、所定位置に、両側支持柱71の内側間寸法、即ち放熱パネル配置スペース幅L0が670mmで、床面8から天井面9までの寸法h1が2500mmで、前後厚さ寸法w1が100mmの占有空間に、上側の第1放熱パネル2aと下側の第2放熱パネル2bとを、共に下面にドレンパン4を備えた形態で組み込んだものである。
また、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとは、厚さw2(58.5mm)が同一で、左右幅L2(610mm)も同一で、高さのみ相違するもので、上端横パイプと下端横パイプ間に多数の縦パイプ群を並列密集配置した、保形性の乏しい放熱パネルの2枚を重層一体化した、薄型で、発熱効率の高い全プラスチック樹脂製放熱パネルであり、第1放熱パネル2aも第2放熱パネル2bも、共に、上端部位は、両側の支持柱71間に差渡し固定した吊金具30手段で、前後左右動を規制して吊下げ支持し、下部では、両側の支持柱71に取付けた一対の固定金具34によって、前後左右動を規制し、第1放熱パネル2aの下面にも、第2放熱パネル2bの下面にも、両側の支持柱71に取付けた左右一対のドレンパン受44を介してドレンパン4を、両端に着脱用の小間隔(標準:11mm)を保って配置し、図2(B)に示す如く、放熱パネル2a,2bの下端はドレンパン4内に埋没形態に収納した。
そして、吊下げた上下の放熱パネル2a,2bに対し、保形性を向上させるために、幅止め具51によって、表裏2枚のパネルの、全縦パイプ22の相互位置関係を拘束すると共に、放熱パネル2a,2bの側端では、表裏のパネルの対応縦パイプ22相互を、連結具52で関係位置を拘束して、放熱パネル2a,2bの両側端の剛性を高めた。
また、上下の放熱パネル2a,2bに発生する結露水を、適正に対応ドレンパン4に収納するために、放熱パネル2a,2bの上端各横パイプの外端と外端各縦パイプの上端とを結露受53で連接し、幅止め具51及び連結具52は、縦パイプ周面の上方からの結露水を支障無く流下出来るようにしたものである。
〔第1放熱パネル(図3(A)〜(D))〕
第1放熱パネル2aの全体形状は、図3(A)〜(D)に示す如く、上下高さh2aが650mm、左右長さL2が610mm、前後厚さw2が58.5mmであり、同一構造の第1表側パネル201と第1裏側パネル202とが、パネル対向面間隔(gP)を18.5mm、上下共、横パイプ間隔gSを4.5mmで、表裏形態で一体化したものである。
第1表側パネル201は、第1裏側パネル202とは同一の、人体に良いとされる8μm〜14μmの波長の熱輻射波を高い放射率(0.95)で放射するPP−R樹脂(ポリプロピレン、ランダム共重合体樹脂)製の、外径(RA)27mm、肉厚5mmの上下横パイプ間に、同一の、PP−R樹脂の外径(RB)13mm、肉厚1.6mmの縦パイプ22群を、同一のパイプ間間隔(gB)7mmで連通接続したものである。
また、下側の第2放熱パネル2bは、図3(E)〜(H)に示す如く、同一構造の、第2表側パネル203と第2裏側パネル204とを重層一体化したもので、第2放熱パネル2bの表裏2枚のパネル203,204は、第1放熱パネル2aの表裏2枚のパネル201,202とは同一構造で縦パイプ22の長さのみ相違するもので、第2放熱パネル2bは、高さh2bが1495mmであって、第2放熱パネル2bは、第1放熱パネル2aとは、高さが異なる(第1放熱パネル高h2a:650mm、第2放熱パネル高h2b:1495mm)だけである。
そして、第1表側パネル201と第1裏側パネル202との重層一体化は、図3(A),(C)に示す如く、両パネルを、上端他端(図3(B),(D)で左端)のみ連通パイプ23aで通水可能とし、他のコーナー部、即ち、上端一端、下端一端、下端他端は全て、スペーサーパイプ23で通水不能に接合一体化し、図3(B),(D)に示す如く、上下全横パイプ21a,21b,21c,21dの外端を小口止め24で閉止し、第1表側パネル201の上端横パイプ21aの一端(右端)からは、供給口25aを、第1裏側パネル202の上端横パイプ21cの一端(右端)からは排出口26aを突出し、第1裏側パネル201の上端横パイプ21aの一端では、仕切板24aを配置して、供給口25aからの流水が、右端の縦パイプ22のみに流下し、第1裏側パネル202の上端横パイプ21cの他端(左端)では、仕切板24aを配置して、連通パイプ23aからの流水が、左端縦パイプ22のみに流下する構造である。
従って、第1放熱パネル2aは、図3(A)〜(D)に示す如く、供給口25aから冷温水をf1流として供給すれば、第1表側パネル201の右端縦パイプ22の下向流f2→下端横パイプ21bの左行流f3→縦パイプ22群の上昇流f4→上端横パイプ21aの左行流f5→連通パネル23a内のf6流→第1裏側パネル202の左端縦パイプ22の下向流f7→下端横パイプ21dの右行流f8→縦パイプ22群の上昇流f9→上端横パイプ21cの右行流f10→排出口26aの排出流f11と、第1放熱パネル2a内の全パイプを循環するものである。
〔第2放熱パネル2b(図3(E)〜(H)〕
図3(E)〜(H)に示す如く、第2放熱パネル2bの全体形状は、第1放熱パネル2aと同様に、第2表側パネル203と第2裏側パネル204との2枚を、第1放熱パネル2aと同一構造で一体化したもので、幅w2、左右長さL2が第1放熱パネル2aと同一で、高さh2b(1495mm)のみが、第1放熱パネル2aより大としたものである。
そして、図3(F),(H)に示す如く、第2表側パネル203の上端横パイプ21eの右端(一端)からは供給口25bを、第2裏側パネル204の上端横パイプ21gの右端(一端)からは排出口26bを穿出し、第2表側パネル203の上端横パイプ21eの右端(一端)、及び第2裏側パネル204の上端横パイプ21gの他端(左端)には仕切板24aを配置し、上下全横パイプ21e,21f,21g,21hの外端を小口止め24で閉止し、供給口25bからの流入水は直下の縦パイプ22のみに流入し、第2表側パネル203から連通パイプ23aを介して裏側パネル204への流入水は、他端の縦パイプ22のみに流下する構成としたものである。
従って、第2放熱パネル2b内の水流は、第2表側パネル203内では、供給口25bからの供給流f1→外端縦パイプ22のf2→下端横パイプ21f内の左行流f3→縦パイプ22群の上昇流f4→上端横パイプ21eの左行流f5、他端の連通パイプ23aのf6流で第2裏側パネル204内に流入し、第2裏側パネル他端の縦パイプの下向流f7→下端横パイプ21hの右行流f8→縦パイプ22群の上昇流f9→上端横パイプ21gの右行流f10→排出口26aの排出流f11と、第2放熱パネル2b内の全パイプを循環する。
〔固定枠7(図4)〕
固定枠7は、上側の第1放熱パネル2aと下側の第2放熱パネル2bの、上端の支持と下端の揺動を規制する金具類を取付ける支持体であって、金具類を配置する両側の支持柱71と、支持柱71の外側に配置する固定柱70とを備えたもので、図4(A)は固定枠7の取付状態正面図であり、図4(B)は固定枠7の取付状態側面図であり、図4(C)は上側固定具73及び下側固定具72の取付状態斜視図である。
固定枠7は、図4に示す如く、左右幅が45mm、前後幅w1が100mm、長さが天井高さより短寸の2470mmで、上下端面に垂直切れ目71fを備えた木製の固定柱70と、該固定柱70とは、前後幅及び長さが同じで左右幅が30mmで、上下端面に垂直切れ目を備えた木製の支持柱71とを、幅20mm、厚さ2.3mmの鋼板製の2枚の上桟73aから、厚さ2.3mm、上下幅が60mm、前後長が100mmでねじ挿入用孔H73を備えた鋼板の垂直辺73fを一体化垂下した上側固定具73と、上側固定具73とは垂直辺の上下幅(20mm)のみ相違する下側固定具72とで剛構造一体化したものである。
即ち、図4(C)に示す如く、上側固定具73の垂直辺73fを、固定柱70及び支持柱71の上端から切れ目73fに挿入し、下側固定具72の垂直辺72fを、固定柱70及び支持柱71の下端から切れ目71fに挿入して、上側固定具73及び下側固定具72を、ねじ挿入用孔H73,H72を介して固定柱70及び柱71に固定する。
この場合、図4(A)に示す如く、両側固定柱70の外面間寸法L1が1070mmに、両側支持柱71の対向面間寸法、即ち熱空間Oの左右寸法L0が670mmとなるように、各垂直辺73f,72fと上下桟73a,72aとは、寸法割出しの下に溶接固定する。
〔吊金具(図5(A),(B),(C))〕
吊金具30は、固定枠の支持柱71に取付けて、2枚重層形態の上下各柵状放熱パネル2a,2bを別個独立して吊下げ支承するものであって、両側の支持柱71の内側対向面に取付ける左右一対の受金具31と、両側受金具31間に差渡す1本の長尺の支持バー32と、支持バー32上に摺動自在に嵌合する、複数の支承金具33とから成るものであって、図5(A)は、吊金具の第1放熱パネル2aでの使用状態正面図であり、図5(B)は使用状態の縦断側面図、図5(C)は使用状態の横断面図であり、図5(D)は吊金具30の全体斜視図である。
受金具31は、図5(D)に示す如く、縦長孔のねじ孔H31を備えた両側の当接辺31aから屈曲突出する両側辺31bによって支持辺31cを突出形成した、1.5mm厚のステンレス鋼板の屈曲加工物であって、幅w31が15mm、高さh31が40mm、長さL31が70mmである。
そして、支持辺31cの中央には上端から、幅3.2mm、深さ20mmの嵌合溝31dを、支持バー32嵌合用に備えたものである。
支持バー32は、厚さ3mm、上下幅w32が25mmで、長さが666mmのステンレス平鋼板であって、一端から53mmの位置に、ねじ螺入用のねじ孔H32を配置したものである。
また、支承金具33は1.5mm厚のステンレス鋼板の屈曲加工品であって、図5(D)に示す如く、幅w33が40mmで中央垂直辺33aの両側から長さL33が34mmの側辺33bを前方に突出した、上面視コ字状形であって、図5(C)の如く、側辺33bが2本の縦パイプ22を介在して縦パイプ22間に突出するもので、高さh33が23mmのものである。
そして、両側辺33bの上端には、前端fから中間部位にかけて、下底が13mm、上底が8mm、高さhpが8mmの前後対称形の台形突起33cを備え、両側辺33bの下端には、台形突起の中央に整合して、幅3.2mm、深さ13mmの嵌合溝33dを垂直に備え、両側辺33bの下端の、嵌合溝33dと中央垂直辺33aとの間には山形切欠33fを備え、中央垂直辺33aの下縁からは、下方に2個の山形突起33eを縦パイプ22への当接用に、内方への緩傾斜で備えたものである。
従って、本実施例の吊金具30にあっては、受金具31は、両側支持柱71の内面に、上下位置調整の下にねじ固定出来、長尺の支持バー32は、両側の受金具31の嵌合溝31dに嵌合して両側受金具31間に差渡し保持出来、支承金具33は両側辺33bの嵌合溝33dで支持バー32の上端に嵌合して、支持バー32上を左右摺動出来るものであって、吊間具30を、図5(A)の如く、第1放熱パネル2aに適用すれば、支承金具33を支持バー32上に、適宜間隔で適数個(標準:2個)配置して、図5(C)に示す如く、両側辺33bを、縦パイプ22の2本を介在して縦パイプ22間に挿入して、図5(B)に示す如く、側辺33bの上端の台形突起33cが前後対称の斜辺で、第1表側パネルの上端横パイプ21aと第1裏側パネルの上端横パイプ21cとを、前後動を規制して支承出来るものである。
〔固定金具34(図6(A),(B),(C))〕
固定金具34は、各放熱パネル2a,2bの下部を、前後動及び左右動を抑制して保持するものであって、図6(A)は、固定金具34の第1放熱パネル2aでの使用状態横断面図であり、図6(B)は使用状態正面図であり、図6(C)は固定金具34の分解斜視図である。
固定金具34は、図6(C)に示す如く、1.5mm厚のステンレス鋼板製のアングル金具35とクランク金具36とから成り、アングル金具35は、幅w35が30mm、高さh35が40mmの取付辺35aと、取付辺35aの一側縁下半から、高さhbが20mmで長さL35が55mmの支持辺35bを直交延出し、支持辺中央部にはねじ孔35cを、取付辺上部にはねじ挿入用孔H35を備えたものである。
また、クランク金具36は、上下高さh36が20mmで、当接辺36cと、中間辺36bと、挟着辺36aとがクランク屈曲したもので、左右寸法が24mmの当接辺36cから中間辺36bが前方に15.5mm突出し、中間辺36bから左方に、挟着辺36aが当接辺36cと平行に12mm延出したもので、当接辺36cの中央部には、横長のねじ挿入用孔H36を配置したものである。
従って、固定金具34は、図6(A)に示す如く、アングル金具35の取付辺35aを支持柱71の所定の位置にねじ固定して、支持辺35bを第1表側パネル201の外端の縦パイプ22の裏側に当接した状態で、クランク金具36の中間辺36bを外端の縦パイプ22の外側端に当接させて、当接辺36cを、横長ねじH36を介して支持辺35bに固定すれば、外端の縦パイプ22は、前後動がアングル金具の支持辺35bと、クランク金具の挟着辺36aとの挟着規制で抑制出来、中間辺36bが縦パイプ22の外方への動きを規制し、第1放熱パネル2aに対する左右両側の固定金具34の協仂作用で、第1放熱パネル2aの下部での前後、左右動を抑制するものである。
〔幅止め具51(図7)〕
幅止め具51は、第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2bの上下適所に、上下間隔(標準:500mm)配置して、各放熱パネル2a,2bの、表側パネル及び裏側パネルの全縦パイプ22を、放熱パネル2a,2bの全幅横断形式で拘束して、全縦パイプ22相互の位置関係を確保して、放熱パネル2に剛性を付与するものであり、図7(A)は、幅止め具51の使用状態の縦断側面図であり、図7(B)は幅止め具51の使用状態平面図であり、図7(C)は幅止め具51の平面図であり、図7(D)は幅止め具51の左端斜視図、図7(E)は幅止め具51の右端斜視図である。
幅止め具51は、耐衝撃性、耐熱性、耐薬品性に優れたABS樹脂の射出成形品であって、総高さh51が7.5mm、幅w51が41.5mm、長さL51が200mmの断面山形状で、肉厚5mmの中央頂部51tから肉厚2.5mmの両側縁へ、上面51aも下面51bも下降傾斜の水勾配を備え、且つ両側縁が緩傾斜で上昇した断面形状であって、両側縁には、図7(C)に示す如く、開口51cを備えた円弧弾性クリップ51e群を、放熱パネルの縦パイプ22群に対応配置したものである。
そして、円弧弾性クリップ51eの開口51cは円弧突片51fで形成し、各円弧突片51f間には切開二股51gを配置して、各円弧突片51fの弾揆性の均斉を図り、直径14mmの円弧内面cfには、縦パイプ22の外周への当接応力増大のための係止用突条SPを、2条、間隔(標準:80°)配置したもので、1本の長さは200mmとし、長手方向の、前端の、両側の嵌合用突起51pと、中央の両側面が円弧凸面である嵌合突片opとで、後端の両側の嵌合穴51hと、両側面が円弧凹面である嵌合切欠ocとに嵌合接続して強度保持し、長さ方向に、複数本嵌合連結して所要長とするものであって、放熱パネル2a,2bへの嵌合は、図7(B)に示す如く、縦パイプ22の外表面fsが円弧弾性クリップの最外面fcよりも外方に突出した位置を占める寸法関係としたものである。
従って、幅止め具51は、図7(A)に示す如く、放熱パネル2a(2b)の表側パネル201(203)と裏側パネル202(204)の対向面間隔gP内に挿入して、一側縁の円弧弾性クリップ51e群を表側の放熱パネルの縦パイプ22群に、他側縁の円弧弾性クリップ51e群を裏側の放熱パネルの縦パイプ22群に弾揆嵌合すれば、1本の幅止め具51が、その嵌合位置で、表裏パネルの全縦パイプ22の相互位置関係を拘束し、幅止め具51の結露水は上下の水勾配によって側方へ誘導して縦パイプ22の外周から下方に導水出来るものである。
尚、円弧弾性クリップ51eが縦パイプ22を弾揆把持した際に、小突条SPが円弧内面cfと縦パイプ22外周面との間に、小隙間51kを形成するが、円弧内面cfは、図7(D),(E)に示す如く、断面を凸面とすれば、該隙間51kは結露水の瞬時の流下が抑制出来て、結露水の縦パイプ22外周への平滑な導水が出来る。
〔連結具52(図8(C)〜(E))〕
連結具52は、上下放熱パネル2a,2bの左右端の適宜位置に上下間隔(標準:500mm)配置して、表側パネル201(203)と裏側パネル202(204)の対向外端縦パイプ22相互を拘束して、各放熱パネル2a,2bの両側縁の剛性を増大するものであって、図8(E)の平面図に示す如く、傾斜連結板52bの両端に、外向きの円弧弾性クリップ52eを備えたものである。
連結具52は、ABS樹脂の肉厚2mmの成形品であって、円弧弾性クリップ52eは、外径R52が16mm、高さh52が16mmで、切欠開口52cは開口幅5.3mmであって、開口端には、円弧中心線から25°角で拡大する0.5mm幅の案内用エッジ52fと、エッジ52fから引続いて、45°角で拡開する小口辺52gとを備え、両端の円弧弾性クリップ52eは、図8(C)に示す如く、水勾配を備えた傾斜連結板52bで一体化しており、全長L52は45.3mmである。
そして、図8(C)に示す如く、傾斜連結板52b、両側の円弧筒52aの上下面端縁には、慣用の面取り部52dを付与する。
従って、図8(C),(D)に示す如く、該連結具52で、表側パネルと裏側パネルの両側端の前後対応縦パイプ22を嵌合拘束すれば、表側(前側)パネルと裏側(後側)パネルの2枚のパネル201(203)と202(204)とは、両側端が連結具52で拘束されて、放熱パネル2a,2bは、側縁で剛性が増大すると共に、縦パイプ22を流下する結露水は、円弧弾性クリップ52eが、外端で縦パイプ22外端面を露出して縦パイプ22外周の導水を許容すること、円弧筒52aが面取り部52dを備えていること、及び傾斜連結板52bが水勾配と面取り部52dを備えていることにより、平滑に縦パイプ22外周を流下する。
〔結露受53(図8(A),(B))〕
結露受53は、肉厚2mmのABS樹脂成形品であって、図8(B)に示す如く、外径R53が16mmで5.3mm幅の開口53cを備えた、高さh53が11mmの円弧筒53aの開口53cの反対側に、直角三角形板53bを、水平上辺53hが、円弧筒53aの上端より段差d53(標準:1.5mm)上位となるように一体化し、斜辺53sを円弧筒53aの側面下部に集束したものである。
そして、図8(A)の第1放熱パネル2aの表側パネルに適用した図から明らかな如く、結露受53は、上端横パイプ21aの外端からの結露水を外端の縦パイプ22に誘導するものであるため、水平上辺53hは、円弧筒53aの外周から上端横パイプ21aの小口止め24の下面をカバーする長さ(標準:9.5mm)である。
〔ドレン機構(図7)〕
ドレン機構は、冷暖房放熱パネルシステムの上側の第1放熱パネル2a及び第2放熱パネル2bで生ずる結露水を、支障無く処理するための手段であって、両側支持柱71の対向内側面の、第1放熱パネル2aの下面対応位置及び第2放熱パネル2bの下面対応位置に、それぞれ、ドレンパン受44を固定し、上側及び下側の左右一対のドレンパン受44間に、第1放熱パネル2a用及び第2放熱パネル2b用のドレンパン4を差渡し状に載置し、上下ドレンパン4共、中央底面から突出したドレンパイプ43を慣用のドレン処理手段に連通させるものであり、図9(A)は、ドレンパン配置状態の一端斜視図、図9(B)は使用状態の縦断側面図、図9(C)はドレンパン受44の斜視図である。
ドレンパン4は、耐薬品性、難燃性、耐侯性に優れ、且つ低価格な、2mm厚の塩化ビニル樹脂製であり、全体形状は、上面幅w41が81mm、底面幅w42が61mm、高さh41が60mm、長さが645mmで、平坦底辺41aから両側辺41bが傾斜拡開起立した断面台形であって、両端は小口板41cで閉止し、底辺41aの下面及び両側辺41bの外面には、4mm厚の断熱シート42を層着し、底辺41a中央から、長さ24mmのドレンパイプ43を垂下突出したものである。
ドレンパン受44は、1.5mm厚のステンレス鋼板の屈曲成形品であって、図9(C)に示す如く、幅w44が74mmの平坦底板44aから両側辺44bが高さ(h44)36mmで、ドレンパン4の傾斜側辺44bと整合する形態で、傾斜拡開し、長さL44が80mmで、一端を当接辺44cで閉止し、当接辺44cの垂直延出部にねじ挿入用孔H44を配置したもので、ドレンパン4の両端を、着脱自在に着座させるものである。
従って、ドレン機構は、図9(B)に示す如く、上側の第1放熱パネル2a用、及び下側の第2放熱パネル2b用の、左右一対のドレンパン受44を柱71の内面の所定位置にねじ固定して、ドレンパン4をドレンパン受44間に差渡し載置すれば、ドレンパン小口板41cは、ドレンパン受当接辺44cと着脱用の間隔gd(標準:11mm)を保って保持出来、且つ、上下の放熱パネル2a,2b共、下端の横パイプ21b,21d,21f,21hがドレンパン4内に垂下埋没形態に保持出来る。
〔冷暖房放熱パネルシステムの構築(図1、図2)〕
冷暖房放熱パネルシステムの構築は、左右一対の支持柱71を備えた固定枠7を立設固定して、左右方向は、両側の支持柱71の対向内面間、上下方向は、床面8から天井面9間、前後幅は、対向支持柱71の前後幅間の、冷暖房放熱パネルシステムの配置空間、即ち熱空間Oの形成施工と、配置空間の上部及び下部へのドレン機構の配置施工と、上下ドレン機構の上部への上下放熱パネル2a,2bの配置施工と、天井内配管の上下放熱パネル2a,2bへの配管接続施工とで実施するものである。
〔熱空間Oの形成施工(図1,図4)〕
冷暖房放熱パネルシステムを配置するための熱空間Oは、図4に示す如く、前後幅が100mm(w1)、左右厚T1が30mm、長さが2470mmの断面矩形の木材の支持柱71の2本と、前後幅が100(w1)、左右厚さが45mm(T70)、長さが2470mmの木材の固定柱70の2本とに、図4(C)の如く、上端面には上桟73aを、下端面には下桟72aを嵌合して、下桟72aの垂直辺72fはねじ固定した形態で所定位置に立設し、上桟73aを天井面に当接した状態で、上桟73aの各垂直辺73fを固定柱70及び支持柱71にねじ固定し、次いで、下桟72aを床面8にねじ72bで固定し、上桟73aを天井内野縁にねじ73bで固定すれば、固定枠7が床面8と天井面9間に立設固定出来、冷暖房放熱パネルシステムの配置熱空間Oと、熱空間Oの両側の、支持柱71と固定柱70間の配管用スペースが形成出来る。
〔ドレン機構の構築(図2、図9)〕
ドレン機構は、上側の第1放熱パネル2a用のドレンパン4と、下側の第2放熱パネル2b用のドレンパン4とを熱空間O内に上下に配置するもので、図2(B)に示す如く、下側の第2放熱パネル2b用のドレンパン4は、床面8とドレンパン底面の断熱シート42面とが15mmの隙間を保持する形態となるように、ドレンパン受44を両側の支持柱71に固定し、上側の第1放熱パネル2a用の上側ドレンパン4は、所定位置に配置する第1放熱パネル2aの下端の横パイプ21b,21dが埋没形態になる関係位置で、ドレンパン受44を両側の支持柱71に固定する。
そして、左右一対の上側のドレンパン受44に差渡し載置したドレンパン4の中央下面のドレンパイプ43は、支持柱71と固定柱70間の配管スペース66aを介して床下から引上げて、ドレンパン受44の下面中央まで、横引き配管で引き込んだ排水パイプ45と接続する。
また、左右一対の下側のドレンパン受44に差渡し載置したドレンパン4の中央下面のドレンパイプ43は、床下まで引上げた排水パイプ45と接続する。
そして、上側のドレンパン4も下側のドレンパン4も、共に、両端の小口板41cの外面と、ドレンパン受44の当接辺44c内面とは、着脱用の間隔gd(標準:11mm)を保つ形態、即ち、ドレンパン4の両端と支持柱71面とは、間隔12.5mm保持する形態に配置する。
この場合、排水パイプ45には、慣用の保温材46を被覆する。
〔放熱パネル2a,2bの配置(図1、図5、図6)〕
上側の第1放熱パネル2aと下側の第2放熱パネル2bとは、共に、下端がドレンパン4内に27mm垂下没入した状態になるように、且つ両端が支持柱71の内面と30mmの間隔を保持するように配置するもので、第1放熱パネル2aの上端横パイプ21a,21bも、第2放熱パネル2bの上端横パイプ21e,21gも、共に同一構造の上下の吊金具30手段で、図5(D)に示す如く、上下の各支承金具33は、両側辺33bを、2本の縦パイプ22を介在した形態で、縦パイプ22間に後側から挿入し、図5(B)に示す如く、台形突起33cを上端横パイプ21a,21b間及び上端横パイプ21e,21g間に下方から挿入し、支承金具33を嵌合した上下支持バー32の両端を、柱71の内面に固定した上下受金具31の嵌合溝33dに嵌入して支承する。
この場合、各放熱パネル2a,2bの、上下位置の微調整は、各受金具31の、支持柱71内面への、縦長孔H31を介したねじ32eでの上下位置調整取付けで、左右位置の微調整は、各支持バー32の受金具に対する嵌合摺動で実施する。
また、放熱パネル2a,2bの下方部位での左右位置微調整は、図6に示す如く、左右一対の、支持柱71にねじ35eで固定した上下の固定金具34の、第1表側パネル201及び第2表側パネル203の、両端の縦パイプ22に対するクランク金具36の横長孔H36を介した左右位置調整の下に、両端の縦パイプ22に対する、アングル金具35の支持辺35bと、クランク金具36の中間辺36b及び挟着辺36aとで実施する。
そして、放熱パネル2a,2bを吊下げ保持している各上下支持バー32下端から50mm下方位置で、幅止め具51を、第1放熱パネル2aにあっては、第1表側パネル201と第1裏側パネル202間に介在させて、幅止め具51の前後の円弧弾性クリップ51e列を、前後の縦パイプ22列に対応弾揆嵌合し、第2放熱パネル2bにあっては、第2表側パネル203と第2裏側パネル204間に介在させて、幅止め具51の前後の円弧弾性クリップ51e列を、前後の縦パイプ22列に対応弾揆嵌合し、各幅止め具51を500mmの上下間隔を保って放熱パネル2aに嵌合係止する。
また、幅止め具51の下側に隣接して、第1表側パネル201と第1裏側パネル202、及び第2表側パネル203と第2裏側パネル204との、各両端の対応縦パイプ22には、図1に示す如く、連結具52を両側端の前後の縦パイプ22に嵌合し、両側端で、表側パネルと裏側パネルを連結一体化する。
この場合、必要に応じて、放熱パネル2a,2bの左右幅の中間部に連結具52を配置し、放熱パネル2a,2bの幅中央部位にも、剛性付与しても良い。
また、上下各放熱パネル2a,2bの両側端では、上側の第1放熱パネル2aにあっては、第1表側パネル201及び第1裏側パネル202の上端横パイプ21a及び21bの両端で、図8(A)に示す如く、結露受53を、円弧弾性クリップ53eの外端縦パイプ22への嵌合によって、水平上辺53hを横パイプ21aの小口止め24の下面に当接配置する。
この場合、結露受53の水平上辺53hは、円弧筒53aの上面より段差d53(標準:1.5mm)上方に突出しているため、縦パイプ22の上端に、例え融着隅肉reが存在していても、水平上辺53hの横パイプ下面への当接は保証される。
〔配管接続施工〕
天井内配管としては、図2(A)に示す如く、サプライ管61及びリターン管62を、慣用の独立気泡ニトリル系合成ゴム製保温材65で被覆し、図2(C)に示す如く、サーモスタット67で制御する第1電動弁67a、及び第2電動弁67bによって第1放熱パネル2a用と第2放熱パネル2b用に分岐し、天井仕上材を貫通形態で天井面9から第1放熱パネル2a用の第1サプライ管61a及び第1リターン管61bを垂下し、第1放熱パネル2aの表側パネル201の供給口25aを第1サプライ管61aと、第1裏側パネル202の排出口26aを第1リターン管61bと、おのおの慣用の接続金具63aを介して連通接続する。
同様に、分岐した第2サプライ管62a及び第2リターン管62bを、図1(B)に示す如く、天井面から配管スペース66b内に垂下して、慣用の屈曲接続金具63bを介して、支持柱71を貫通して、第2放熱パネル2bに連通接続する。
従って、例えば冷房運転時に、第1放熱パネル2aのみを稼動する場合、第2電動弁67bを閉止し、第1電動弁67aを開放して第1放熱パネル2aに冷水を流水し、暖房運転時には、第1電動弁67aを閉止し、第2電動弁67bを開放して、第2放熱パネル2bに温水が供給出来、第1電動弁67aと第2電動弁67bの両方を開放すれば、第1放熱パネル2aと第2放熱パネル2bとが、協仂して冷房運転又は暖房運転可能となる。
〔冷暖房放熱パネルシステムの使用(図1)〕
本実施例で構築した冷暖房放熱パネルシステムを、冷房作用は上側の第1放熱パネル2aのみ、暖房作用は下側の第2放熱パネル2bのみの稼動で運転したところ、冷房作用時は、細くて長尺の縦パイプ22群を並列密集配置した保形性の乏しい、柵状放熱パネル2aは、上下500mm間隔で配置した幅止め具51と、上下500mm間隔で配置した両側端の連結具52とによって、構成各縦パイプ22の、中間部位での前後左右の揺動変位が抑制出来、放熱パネル2aが、上部の吊金具30と下部の固定金具34での前後動及び左右動が規制されていることと相俟って、放熱パネル2aは、上面視で、上下に亘ってドレンパン4の上面範囲内に、常にとどまり、放熱パネル2aからの結露水は、全てドレンパン4内に流入した。
しかも、放熱パネル2aの下端がドレンパン4内に垂下没入しているため、吊金具30から第1表側パネル201と第1裏側パネル202との間を落下する結露水も、ドレンパン4から周囲に跳ね上がり飛散することはなかった。
また、第1放熱パネル2aの表裏面に沿って降下する整流冷気は、下面のドレンパン4及び第2放熱パネル2bの存在によって、乱流化して側方への撹乱流となり、対流が促進されて床面への冷気滞留が抑制出来た。
また、冷房時にあっては、支持バー32下端と幅止め具51との間隔を一定寸法以上(標準:50mm)離したため、放熱パネル2aの周面の冷気はスムーズに下降し、放熱パネル2aと支持柱71との接続部である支持バー32の両端には、過酷な条件下でも、結露水の発生は無く、支持柱71と接している受金具31に結露は生じなかった。
また、下部の連結金具34にあっても、放熱パネル2aの縦パイプ22外端からの空気を介しての冷気熱伝達は、クランク金具36の外端、即ちクランク金具36の支持柱71側の端部、までであったこと、及び縦パイプ22外端と支持柱71内面間では、縦パイプ22側に下向の、支持柱71側に上向の対流が生じたため、アングル金具35の取付辺35aは、露点以下には下がらず、結露水の発生は無かった。
そして、クランク金具36外端部での結露水は、支持柱71面から12,5mmの間隔で配置したドレンパン4が受け止めた。
また、冷房運転時には、放熱パネル2aの全周、及び放熱パネル2aへの露出した配管接続部には結露が発生したが、配管接続部の結露水は、上端の横パイプ21a及び21b上に流下し、上端横パイプ21a,21cの両側先端の結露水は、結露受53によって外端の縦パイプ22に誘導出来、放熱パネル2aの上端の2本の横パイプの全長に亘る結露水は、全て縦パイプ22群に導水出来、縦パイプ22の外周で発生する結露水と共に、縦パイプ22外周を流下し、下端横パイプ21b,21dの結露水と共に、ドレンパン4内に集水出来た。
そして、幅止め具51も連結具52も、縦パイプ22の外周の一部を露出しての把持であるため、縦パイプ22を流下する結露水は、支障無く縦パイプ22の把持部の上方から下方へ連通流下した。
しかも、幅止め具51は、第1表側パネル201と第1裏側パネル202との対向面間隔gP(標準:18.5mm)内の空気の上下流動を遮断したが、結果として、幅止め具51の存在が、間隔gP内の上下空気流を、縦パイプ22間の狭い間隔gB(標準:7mm)から外方へ強制流出させ、幅止め具51の上下で、縦パイプ22群の表面の空気粘性膜を撹拌して、熱対流を促進した。
また、第2放熱パネル2bのみを稼動させる暖房運転時にあっては、放熱パネル2bの表裏面に沿って上昇する暖気整流は、上方の、ドレンパン4及び第1放熱パネル2aの存在によって、第2放熱パネル2bの上端からは撹乱流となって側方に対流し、天井面への暖気の滞留が抑制出来た。
また、本発明の冷暖房パネルシステムは、冷房運転の立上りも、暖房運転の立上りも、上側の第1放熱パネル2aと、下側の第2放熱パネル2bとに、冷水又は温水を給水して、上下の放熱パネル2a,2bの協仂作用としたため、冷房又は暖房の所定室温に達するまでの立上り時間が短縮出来た。
そして、定常運転は、上側の放熱パネル2aのみでの冷房、又は下側の放熱パネル2bのみでの暖房運転と出来、省エネルギー運転となった。
従って、本発明の冷暖房放熱パネルシステムは、幅止め具51や、連結具52や、結露受53の新規開発部材を採用したため、結露水の発生、流下に支障無く対処出来て、吊金具30や固定金具も結露対応出来たため、結露対策の完備した冷暖房システムとして、両側の支持柱71が固定枠として立設固定出来る位置であれば自在に配置出来、冷暖房作用の立上りが迅速で、定常稼動は省エネルギー運転が出来る、また必要に応じて、上下放熱パネル2a,2bを協仂作用させて冷暖房のパワーアップも出来る、実用性の高い、室内冷暖房システムを提供する。
そして、本発明の冷暖房放熱パネルシステムは、需要者の好みに応じて、配管スペース66a,66bの壁材10として意匠板を採用し、熱空間Oの前後面の全面、若しくは一部に、有孔板や、輻射波を透過するプラスチック板や、パンチングメタルや、メッシュなどの張設も採用出来、冷暖房機能を維持し、且つ意匠性、安全性に優れた輻射冷暖房放熱パネルシステムを提供する。
1 冷暖房放熱パネルシステム
2a 第1放熱パネル(放熱パネル)
2b 第2放熱パネル(放熱パネル)
4 ドレンパン
7 固定枠
8 床面
9 天井面
10 壁材
21a,21c,21e,21g 上端横パイプ
21b,21d,21f,21h 下端横パイプ
22 縦パイプ
23 スペーサーパイプ
23a 連通パイプ
24 小口止め
24a 仕切板
25a,25b 供給口
26a,26b 排出口
30 吊金具
31 受金具
31a,36c,44c 当接辺
31b,33b,41b,44b 側辺
31d,33d 嵌合溝
32 支持バー
33 支承金具
33a 中央垂直辺
33c 台形突起
33e 山形突起
33f 山形切欠
34 固定金具
35 アングル金具
35a 取付辺
35b 支持辺
36 クランク金具
36a 挟着辺
36b 中間辺
41a 平坦底辺
41c 小口板
42 断熱シート
43 ドレンパイプ
44 ドレンパン受
44a 底板
45 排水管
46,65 保温材
51 幅止め具
51a 上面
51b 下面
51c,52c,53c 開口
51e,52e,53e 円弧弾性クリップ
51f 円弧突片
51g 切開二股
52 連結具
52a,53a 円弧筒
52b 傾斜連結板
52f,53f 案内用エッジ
52g,53g 小口辺
53 結露受
53b 三角形板
53h 水平上辺
53s 斜辺
61 サプライ管
61a 第1サプライ管
61b 第2サプライ管
62 リターン管
62a 第1リターン管
62b 第2リターン管
63a,63b 接続金具
66a,66b 配管スペース
67 サーモスタット
67c 電線
70 固定柱
71 支持柱(柱)
72 下側固定具
72a 下桟
73 上側固定具
73a 上桟
201 第1表側パネル(表側パネル)
202 第1裏側パネル(裏側パネル)
203 第2表側パネル(表側パネル)
204 第2裏側パネル(裏側パネル)
O 熱空間

Claims (12)

  1. 床面(8)から天井面(9)に亘って立設した固定枠(7)の左右の支持柱(71)間の空間内に、第1放熱パネル(2a)と第2放熱パネル(2b)とを上下二段に配置した放熱パネルシステムであって、第1放熱パネル(2a)と第2放熱パネル(2b)とは、共に、保形性の乏しいプラスチック樹脂製の柵状放熱パネルであって、共に、支持柱(71)間に亘って配置した吊金具(30)で、上部を吊下げ形態で、且つ前後左右動を規制して支承し、下部両側端を、両側の支持柱(71)に取付けた固定金具(34)で前後左右動を規制し、共に、下面にはドレンパン(4)を配置し、天井面(9)から垂下した冷温水供給用の、第1サプライ管(61a)と第1リターン管(62a)を第1放熱パネル(2a)と接続し、第2サプライ管(61b)と第2リターン管(62b)を第2放熱パネル(2b)と接続し、第1放熱パネル(2a)と第2放熱パネル(2b)とを、選択作用も、併用作用も可能とした冷暖房放熱パネルシステム。
  2. 第1放熱パネル(2a)と第2放熱パネル(2b)とは、共に、上端横パイプと下端横パイプ間に縦パイプ(22)群を並列連通配置した表側パネル(201,203)と、上端横パイプと下端横パイプ間に縦パイプ(22)群を並列連通配置した裏側パネル(202,204)とを、表側パネルの縦パイプ(22)群と裏側パネルの縦パイプ(22)群との、対向面が間隔(gP)を保って重層一体化連通し、共に、表側パネル(201,203)の一端上部からは供給口(25a,25b)を、裏側パネル(202,204)の一端上部からは排出口(26a,26b)を突出したものである、請求項1に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  3. 第1放熱パネル(2a)と第2放熱パネル(2b)とは、共に、表側パネル(201,203)の縦パイプ(22)群と、裏側パネル(202,204)の縦パイプ(22)群の全ての縦パイプ(22)を、放熱パネル(2a,2b)の全幅に亘る幅止め具(51)の嵌合によって、各縦パイプ(22)相互を位置規制し、表側パネル(201,203)の両側端の縦パイプ(22)と、裏側パネル(202,204)の両側端の縦パイプ(22)とを連結具(52)によって一体化連結し、表側パネル(201,203)及び裏側パネル(202,204)の各両側端の縦パイプ(22)の上端部位には、上端横パイプの外端に下面から当接する結露受(53)を配置した、請求項2に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  4. 幅止め具(51)は、断面が、山形状屈曲の左右対称形で、上面(51a)及び下面(51b)が両側縁への下向傾斜を備え、且つ両側縁が緩傾斜で上昇した形状であって、両側縁には円弧弾性クリップ(51e)群を備え、各円弧弾性クリップ(51e)は、外端位置(fc)から縦パイプ(22)の外端面(fs)が突出する形態に、縦パイプ(22)を弾性保持する、請求項3に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  5. 連結具(52)は、傾斜連結板(52b)の両端に、円弧筒(52a)形態の円弧弾性クリップ(52e)を備え、円弧弾性クリップ(52e)の開口(52c)先端には、案内用エッジ(52f)と、引続く小口辺(52g)を備えている、請求項3に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  6. 結露受(53)は、円弧筒(53a)の開口(53c)の反対側に、当接水平上辺(53h)及び斜辺(53s)を備えた直角三角形板(53b)を突出し、円弧弾性クリップ(53e)の開口(53c)先端には、案内用エッジ(53f)と引続く小口辺(53g)を備えている、請求項3に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  7. 吊金具(30)は、両側支持柱(71)に、両側の受金具(31)を縦長ねじ挿入用孔(H31)でねじ固定し、両側の受金具(31)間に、一端近傍にねじ孔(H32)を備えた支持バー(32)を差渡し嵌合し、支持バー(32)上の適宜位置に、表側パネル(201,203)と、裏側パネル(202,204)の上端横パイプ(21a,21c,21e,21g)を、上面で当接支承する支承金具(33)を複数個配置し、第1放熱パネル(2a)及び第2放熱パネル(2b)の、前後動は支承金具(33)で規制し、左右動は支持バー(32)のねじ孔(H32)に螺入したねじピン(32a)の縦パイプ(22)間への挿入により規制した、請求項2乃至6のいずれか1項に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  8. 支持バー(32)は、両側の受金具(31)の嵌合溝(31d)に、左右微調整自在に嵌合し、支承金具(33)は、中央垂直辺(33a)と両側辺(33b)を備え、縦パイプ(22)の2本を介在させる両側辺(33b)の上縁から、前後対称形の台形突起(33c)を突出し、台形突起(33c)の中央下部に配置した嵌合溝(33d)で支持バー(32)に左右摺動自在に嵌合した、請求項7に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  9. 支承金具(33)は、両側辺(33b)の下端中央部に山形切欠(33f)を備え、且つ中央垂直辺(33a)の下端に、介在する2本の縦パイプ(22)に対応する2個の山形突起(33e)を内方への傾斜形態で備え、該山形突起(33e)を縦パイプ(22)に当接した、請求項8に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  10. 固定金具(34)は、アングル金具(35)とクランク金具(36)とから成り、アングル金具(35)の取付辺(35a)を支持柱(71)にねじ固定し、クランク金具の当接辺(36c)を、横長孔(H36)を介してアングル金具(35)の支持辺(35b)に、前後位置調整の下にねじ固定し、クランク金具の挟着辺(36a)及び中間辺(36b)と、アングル金具の支持辺(35b)とで最外端の縦パイプ(22)を規制して、両側の固定金具(34)の協仂作用で、第1放熱パネル(2a)及び第2放熱パネル(2b)の下部の前後左右動を規制した、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  11. ドレンパン(4)は、両側の支持柱(71)に固定した両側のドレンパン受(44)間に、ドレンパン(4)の両端とドレンパン受け当接辺(44c)間には着脱用の最小限の隙間(gd)を保って、差渡し形態で支承し、放熱パネル(2a,2b)の下端横パイプ(21b,21d,21f,21h)を、ドレンパン(4)内に垂下埋没形態で吊下げ保持した、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
  12. 左右両側の支持柱(71)の各外側に、床面から天井面(9)に亘って固定柱(70)を立設し、支持柱(71)と固定柱(70)間の表裏に壁材(10)を張設して配管スペース(66a,66b)を形成し、一方の配管スペース(66b)には、第2放熱パネル(2b)用の第2サプライ管(61b)及び第2リターン管(62b)を配置し、他方の配管スペース(66a)には、第1放熱パネル(2a)の排水管(45)を配置した、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
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