JP2014190368A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が牽引状態にあるとき、発進性能の低下を可能な限り回避しつつ、最大変速比の使用を抑制するようにした無段変速機の制御装置を提供する。
【解決手段】最大変速比(LOW端)から最小変速比(OD端)までの変速比(レシオ)について予め規定された変速マップを車速とアクセル開度から検索して伝達要素に対する入、出力側要素の狭圧力を算出して変速比を制御する無段変速機の制御装置において、車両が牽引状態にあるか否か判定し(S10,S16)、牽引状態にあると判定されるとき、車速が所定速度以上か否か判定し(S18)、所定速度以上と判定されるとき、前記最大変速比よりも最小変速比側に修正された修正最大変速比を有する第2の変速マップに基づいて無段変速比の変速比を制御する(S22)。
【選択図】図2

Description

この発明は無段変速機の制御装置に関する。
車両は事故車やトレーラなど別の車両を牽引することがあるが、そのような牽引状態にある場合、車両の負荷が増加することから、下記の特許文献1において無段変速機を搭載する車両において牽引状態か滑走状態か検知し、牽引状態にあって牽引力が不足するときはシフトダウン、即ち、変速比を増加方向に制御することが提案されている。
特許第3605172号公報
特許文献1記載の技術にあっては上記のように構成することで牽引力の不足を解消しているが、車両の発進時に牽引状態にあると判定された場合、最大変速比、いわゆるLOW端レシオの使用頻度が増加する。
LOW端側は、最小変速比に相当するOD端側に比して動力源からの入力トルクが大きいことから、その使用頻度が増加することは伝達要素などの耐久性の点で望ましいことではない。他方、変速比を最大変速比(LOW端レシオ)から最小変速比(OD端レシオ)に向けて減少させると、車両の発進時の発進性能が低下する。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、車両が牽引状態にあるとき、発進性能の低下を可能な限り回避しつつ、最大変速比の使用を抑制するようにした無段変速機の制御装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、車両に搭載される動力源に接続される入力側要素と、前記車両の駆動輪に接続される出力側要素と、前記動力源の動力を前記入力側要素から前記出力側要素に伝達する伝達要素とからなる無段変速機と、最大変速比から最小変速比までの変速比について予め規定された変速マップを少なくとも前記車両の走行速度とアクセル開度とから検索して前記伝達要素に対する前記入力側要素と前記出力側要素の狭圧力を算出し、前記算出された狭圧力で前記変速比を制御する変速比制御手段とを備えた無段変速機の制御装置において、前記車両が牽引状態にあるか否か判定する牽引判定手段と、前記車両が牽引状態にあると判定されるとき、前記車両の走行速度が所定速度以上か否か判定する走行速度判定手段と、前記車両の走行速度が所定速度以上と判定されるとき、前記変速比制御手段は、前記最大変速比よりも前記最小変速比側に修正された修正最大変速比を有する第2の変速マップに基づいて前記無段変速比の変速比を制御する如く構成した。
請求項2に係る無段変速機の制御装置にあっては、前記所定速度は、前記動力源から前記入力側要素に入力される入力トルクに基づいて設定される如く構成した。
請求項3に係る無段変速機の制御装置にあっては、前記牽引判定手段は前記車両が走行する走行路の勾配を検知する勾配検知手段を備えると共に、前記所定速度は前記検知された勾配に基づいて設定される如く構成した。
請求項4に係る無段変速機の制御装置にあっては、前記所定速度は、前記車両が走行する走行路の勾配が所定勾配にあるときに走行可能な速度以上の速度に設定される如く構成した。
請求項1にあっては、最大変速比から最小変速比までの変速比について予め規定された変速マップを少なくとも車両の走行速度とアクセル開度とから検索して伝達要素に対する入力側要素と出力側要素の狭圧力を算出して変速比を制御する無段変速機の制御装置において、車両が牽引状態にあるか否か判定し、牽引状態にあると判定されるとき、車両の走行速度が所定速度以上か否か判定し、車両の走行速度が所定速度以上と判定されるとき、前記した最大変速比よりも最小変速比側に修正された修正最大変速比を有する第2の変速マップに基づいて無段変速比の変速比を制御する如く構成したので、牽引状態で走行速度が所定速度以上と判定されるとき、第2の変速マップに基づいて最小変速比側に修正された修正最大変速比を修正LOW端として変速比を制御することになるので、動力源からの入力トルクが比較的大きい本来のLOW端の使用頻度を減少でき、最大変速比の使用を抑制することができ、よって無段変速機の伝達要素などの耐久性を向上させることができる。
また、第2の変速マップの使用は車両の走行速度が所定速度以上と判定されるときに限定したので、車両の発進時の発進性能の低下も可能な限り回避することができ、よって発進性能の低下を可能な限り回避しつつ、最大変速比の使用を抑制することができる。
請求項2に係る無段変速機の制御装置にあっては、所定速度は、動力源から入力側要素に入力される入力トルクに基づいて設定される如く構成したので、耐久性に関して最小変速比側に比して最大変速比側に与える影響の大きい動力源からの入力トルクに基づいて設定することで、車両の発進時の発進性能の低下も可能な限り回避しつつ、最大変速比の使用をより適正に抑制することができる。
請求項3に係る無段変速機の制御装置にあっては、車両が走行する走行路の勾配を検知する勾配検知手段を備えると共に、所定速度は検知された勾配に基づいて設定される如く構成したので、発進性能に関して最大変速比側に与える影響の大きい勾配に基づいて設定することで、車両の発進時の発進性能の低下も可能な限り回避しつつ、最大変速比の使用をより適正に抑制することができる。
請求項4に係る無段変速機の制御装置にあっては、所定速度は、車両が走行する走行路の勾配が所定勾配にあるときに走行可能な速度以上の速度に設定される如く構成したので、上記した効果に加え、所定勾配を適宜設定することで、所望の発進性能を実現しつつ、最大変速比の使用をより適正に抑制することができる。
この発明に係る無段変速機の制御装置を概略的に示す全体図である。 図1に示す装置の動作を示すフロー・チャートである。 図2フロー・チャートの処理で使用され補正係数テーブルの特性を示す説明図である。 同様に、図2フロー・チャートの処理で使用される補正係数テーブルの特性を示す説明図である。 図2フロー・チャートの処理で使用される変速マップの特性を示す説明図である。
以下、添付図面を参照してこの発明に係る無段変速機の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る無段変速機の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10はエンジン(内燃機関。動力源)を示す。エンジン10は駆動輪12を備えた車両14に搭載される(車両14は駆動輪12などで部分的に示す)。
エンジン10の吸気系に配置されたスロットルバルブ16は車両運転席床面に配置されるアクセルペダル18との機械的な接続が絶たれて電動モータなどのアクチュエータからなるDBW(Drive By Wire)機構20に接続され、DBW機構20で開閉される。
スロットルバルブ16で調量された吸気はインテークマニホルド(図示せず)を通って流れ、各気筒の吸気ポート付近でインジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と混合して混合気を形成し、吸気バルブ(図示せず)が開弁されたとき、当該気筒の燃焼室(図示せず)に流入する。燃焼室において混合気は点火されて燃焼し、ピストンを駆動してクランクシャフト(図示せず)を回転させた後、排気となってエンジン10の外部に放出される。
クランクシャフトの回転は出力軸22およびトルクコンバータ24を介して自動変速機Tに入力される。自動変速機Tは無段変速機(Continuously Variable Transmission。以下「CVT」という)26を備える。
即ち、出力軸22はトルクコンバータ24のポンプ・インペラ24aに接続される一方、それに対向配置されて流体(作動油)を収受するタービン・ランナ24bはメインシャフト(入力軸)MSに接続される。トルクコンバータ24はロックアップクラッチ24cを備える。
CVT26はメインシャフトMS、より正確にはその外周側シャフトに配置されたドライブプーリ(入力側要素)26aと、メインシャフトMSに平行なカウンタシャフト(出力軸)CS、より正確にはその外周側シャフトに配置されたドリブンプーリ(出力側要素)26bと、その間に掛け回される動力伝達部材、例えば金属製のベルト(伝達要素)26cからなる。
ドライブプーリ26aは、メインシャフトMSの外周側シャフトに相対回転不能で軸方向移動不能に配置された固定プーリ半体26a1と、メインシャフトMSの外周側シャフトに相対回転不能で固定プーリ半体26a1に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体26a2と、可動プーリ半体26a2の側方に設けられて油圧(作動油の圧力。狭圧油圧)を供給されるときに可動プーリ半体26a2を固定プーリ半体26a1に向けて押圧する、ピストンとシリンダとスプリングからなる油圧アクチュエータ26a3を備える。
ドリブンプーリ26bは、カウンタシャフトCSの外周側シャフトに相対回転不能で軸方向移動不能に配置された固定プーリ半体26b1と、カウンタシャフトCSに相対回転不能で固定プーリ半体26b1に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体26b2と、可動プーリ半体26b2の側方に設けられて油圧(狭圧油圧)を供給されるときに可動プーリ半体26b2を固定プーリ半体26b1に向けて押圧する、ピストンとシリンダとスプリングからなる油圧アクチュエータ26b3を備える。
自動変速機TにおいてCVT26は前後進切換機構28を介してエンジン10に接続される。前後進切換機構28は、車両14の前進方向への走行を可能にする前進クラッチ28aと、後進方向への走行を可能にする後進ブレーキクラッチ28bと、その間に配置されるプラネタリギヤ機構28cからなる。CVT26はエンジン10に前進クラッチ28a(と後進ブレーキクラッチ28b)を介して接続される。
プラネタリギヤ機構28cにおいて、サンギヤ28c1はメインシャフトMSに固定されると共に、リングギヤ28c2は前進クラッチ28aを介してドライブプーリ26aの固定プーリ半体26a1に固定される。
サンギヤ28c1とリングギヤ28c2の間には、ピニオン28c3が配置される。ピニオン28c3は、キャリア28c4でサンギヤ28c1に連結される。キャリア28c4は、後進ブレーキクラッチ28bが作動させられると、それによって固定(ロック)される。
カウンタシャフトCSの回転はギヤを介してセカンダリシャフト(中間軸)SSから駆動輪12に伝えられる。即ち、カウンタシャフトCSの回転はギヤ30a,30bを介してセカンダリシャフトSSに伝えられ、その回転はギヤ30cを介してディファレンシャル32から左右の駆動輪(右側のみ示す)12に伝えられる。
駆動輪(前輪)12と従動輪(後輪。図示せず)の付近にはディスクブレーキ34が配置されると共に、車両運転席床面にはブレーキペダル36が配置される。ブレーキペダル36はマスタバック38とマスタシリンダ40を介してディスクブレーキ34に接続される。
運転者がブレーキペダル36を踏み込むと、その踏み込み力はマスタバック38で増力されてマスタシリンダ40からディスクブレーキ34に伝えられ、ディスクブレーキ34を動作させて車両14を制動(減速)させる。
前後進切換機構28において前進クラッチ28aと後進ブレーキクラッチ28bの切換は、車両運転席に設けられたレンジセレクタ44を運転者が操作して例えばP,R,N,Dなどのレンジのいずれかを選択することで行われる。運転者のレンジセレクタ44の操作によるレンジ選択は変速機油圧供給機構46のマニュアルバルブに伝えられ、車両14を前進あるいは後進走行させる。
図示は省略するが、変速機油圧供給機構46には油圧ポンプ(送油ポンプ)が設けられ、エンジン10で駆動されてリザーバに貯留された作動油を汲み上げて油路に吐出する。
油路はCVT26のドライブ/ドリブンプーリ26a,26bの油圧アクチュエータ26a3,26b3のピストン室、前後進切換機構28の前進クラッチ/後進ブレーキクラッチ28a,28bのピストン室、トルクコンバータ24のロックアップクラッチ24cのピストン室に電磁弁を介して接続される。
尚、この明細書において自動変速機Tはトルクコンバータ24とCVT26と前後進切換機構28(より具体的にはその前進クラッチ28a(あるいは後進ブレーキクラッチ28b))からなる。
エンジン10のカム軸(図示せず)付近などの適宜位置にはクランク角センサ50が設けられ、ピストンの所定クランク角度位置ごとにエンジン回転数NEを示す信号を出力する。吸気系においてスロットルバルブ16の下流の適宜位置には絶対圧センサ52が設けられ、吸気管内絶対圧(エンジン負荷)PBAに比例した信号を出力する。
DBW機構20のアクチュエータにはスロットル開度センサ54が設けられ、アクチュエータの回転量を通じてスロットルバルブ16の開度THに比例した信号を出力する。
また、前記したアクセルペダル18の付近にはアクセル開度センサ56が設けられて運転者のアクセルペダル操作量に相当するアクセル開度APに比例する信号を出力する。ブレーキペダル36の付近にはブレーキスイッチ58が設けられ、運転者によってブレーキペダル36が操作されたときオン信号を出力する。上記したクランク角センサ42などの出力は、エンジンコントローラ66に送られる。
また、メインシャフトMSにはNTセンサ(回転数センサ)70が設けられ、タービン・ランナ24bの回転数、具体的にはメインシャフトMSの回転数NT、具体的には変速機入力軸回転数、より具体的には前進クラッチ28aの入力軸回転数を示すパルス信号を出力する。
CVT26のドライブプーリ26aの付近の適宜位置にはNDRセンサ(回転数センサ)72が設けられてドライブプーリ26aの回転数NDR、換言すれば前進クラッチ28aの出力軸回転数に応じたパルス信号を出力する。
CVT26のドリブンプーリ26bの付近の適宜位置にはNDNセンサ(回転数センサ)74が設けられてドリブンプーリ26bの回転数NDN(カウンタシャフトCSの回転数)を示すパルス信号を出力すると共に、セカンダリシャフトSSのギヤ30bの付近にはVセンサ(回転数センサ)76が設けられてセカンダリシャフトSSの回転を通じて車両14の走行速度を意味する車速Vを示すパルス信号を出力する。
前記したレンジセレクタ44の付近にはレンジセレクタスイッチ80が設けられ、運転者によって選択されたP,R,N,Dなどのレンジに応じた信号を出力する。
変速機油圧供給機構46において、CVT26のドリブンプーリ26bに通じる油路には第1の圧力センサ82aが配置され、ドリブンプーリ26bの油圧アクチュエータ26b3のピストン室26b31に供給される油圧に応じた信号を出力する。
また、前進クラッチ28aのピストン室に接続する油路には第2の圧力センサ82bが配置されて前進クラッチ28aのピストン室28a1に供給される油圧に応じた信号を出力すると共に、トルクコンバータ24のロックアップクラッチ24cに通じる油路には第3の圧力センサ82cが配置されてロックアップクラッチ24cのピストン室に供給される油圧に応じた信号を出力する。
さらに、車両14の重心位置付近には勾配センサ84が配置される。勾配センサ84は車両14の前後方向の加速度を検出する加速度センサからなり、車両14が走行する走行路の勾配に応じた加速度、より正確には車両14に作用する前後方向の加速度に相当する車両加速度と車両14に作用する重力加速度の車両走行方向成分に相当する勾配加速度とからなる加速度(以下「勾配車両加速度」という)を生じる。加速度は勾配が登坂勾配のときは正値、降坂勾配のときは負値で算出される。
勾配車両加速度は車両14が定常走行(停止含む)しているときは重力による勾配加速度と等しくなると共に、走行路が平坦であれば勾配加速度は零となることから、勾配車両加速度は車両加速度と等しくなる。
上記したNTセンサ70などの出力は、図示しないその他のセンサの出力も含め、シフトコントローラ90に送られる。エンジンコントローラ66とシフトコントローラ90はCPU,ROM,RAM,I/Oなどで構成されるマイクロコンピュータを備えると共に、相互に通信自在に構成される。
エンジンコントローラ66は上記したセンサ出力に基づいて目標スロットル開度を決定してDBW機構20の動作を制御し、燃料噴射量や点火時期を決定してインジェクタあるいは点火プラグなどの点火装置の動作を制御する。
また、シフトコントローラ90は、上記したセンサ出力に基づき、変速機油圧供給機構46の種々の電磁弁を励磁・消磁して前後進切換機構28とトルクコンバータ24の動作を制御すると共に、プーリ供給油圧(側圧)を制御してCVT26の動作を制御する。
さらに、シフトコントローラ90は車両14が牽引状態にあるとき、CVT26の車両牽引時制御を実行する。
図2はその動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムは適宜な時間間隔で実行される。
以下説明すると、S10において車両14が故障車、トレーラなどの別の車両を牽引していることを示す牽引判定値を算出する。「S」は図2フロー・チャートの処理ステップを示す。
牽引判定値の算出を説明すると、先ず、エンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAからマップ検索して得られるエンジントルクにトルクコンバータ24の増幅率を乗じてエンジン10の出力トルクを算出し、それと慣性トルク(所定値)とからメインシャフトMSを介してCVT26のドライブプーリ26aに入力される入力トルクを算出する。
次いで、算出された入力トルクに、エンジン10の出力軸22から駆動輪12までの総減速比(固定値)とトルク伝達効率とを乗じ、よって得た積を駆動輪12の回転半径で除算して車両駆動力を算出する。
次いで、車両14に作用する転がり抵抗などの走行抵抗を求め、算出された車両駆動力から減算して余裕駆動力を算出する共に、よって得た余裕駆動力を車両14の重量(固定値)で除算して推定勾配加速度を算出する。推定勾配加速度は車両14が走行路を走行するときの勾配を示すと共に、車両14が別の車両を牽引しているときはその牽引による負荷の増加を示す。
また、上記した推定勾配加速度の算出と平行して実勾配加速度を算出する。即ち、Vセンサ76の出力から検出される車速Vの差分値を求めて実車両加速度を算出し、算出値から勾配センサ84の出力から得られる勾配車両加速度を減算して実勾配加速度を算出する。次いで、推定勾配加速度から算出された実勾配加速度を減算することで上記した牽引判定値を算出する。
次いでS12に進み、S10で算出されるプーリ入力トルクから図3にその特性を示す補正係数テーブルを検索して第1の補正係数(乗算項)を算出する。第1の補正係数は1.0以上の値に設定される。
次いでS14に進み、S10で算出される勾配車両加速度から走行路の勾配を算出し、図4にその特性を示す補正テーブルを検索して第2の補正係数(乗算項)を算出する。第2の補正係数は1.0以下の値に設定される。
次いでS16に進み、S10で算出された牽引判定値をしきい値と比較し、牽引判定値がしきい値より大きいか否か判断する。しきい値は、牽引判定値と比較することで車両14が別の車を牽引する牽引状態にあるか否かを判定可能な値を適宜選んで設定する。
S16において肯定されて車両14が別の車を牽引する牽引状態にあると判断(判定)されるときはS18に進み、車速Vが所定速度以上か否か判断(判定)し、否定されるときはS20に進む。これはS16で否定されるときも同様である。所定速度は規定値にS12とS14で算出される第1、第2の補正係数を乗じられて補正される可変な値である。
S20においては、図5に示すLOW端(最大変速比)からOD端(最小変速比)までの変速比(レシオ)について予め規定された、本来の変速マップ(変速特性)を選択する。
他方、S18で肯定されるとき、即ち、車両14が牽引状態にあると判定されると共に、車速Vが所定速度以上と判定されるときはS22に進み、図5に破線で示す、LOW端(最大変速比)よりもOD端(最小変速比)側に修正された修正LOW(修正最大変速比)端を有する修正された第2の変速マップ、即ち、修正LOW端から本来のOD端までの間に規定される変速特性を選択する。
次いでS24に進み、車速Vとアクセル開度とからS20で選択された本来の変速マップあるいはS22で選択された第2の変速マップを検索して目標NDR(ドライブプーリ26aの回転数NDRの目標値)を算出する。
次いで、算出された目標NDRとNDRセンサ72の出力から検出される実NDR(ドライブプーリ26aの回転数NDRの実際の値)との偏差が減少するようにレシオを制御、より具体的には目標NDRを実現するレシオを目標レシオとし、それと実レシオとの偏差が減少するようにプーリ供給油圧(狭圧力)をフィードバック制御する。車両14の発進時などはレシオがLOW端に制御される。
従って、車両14の発進時などは車速Vが所定車速未満であることからレシオはLOW端に制御されるが、車速Vが所定車速以上となると、レシオは最大値側での修正LOW端(破線)を限度として例えば一点鎖線で示すように制御されるので、エンジン10からの入力トルクが比較的大きい本来のLOW端の使用頻度を減少させて本来のLOW端の使用を抑制することができ、よってCVT26のベルト26cなどの耐久性を向上させることができる。
また、第2の変速マップの使用は車速が所定速度以上は判定されるときに限定するようにしたので、車両14の発進時の発進性能の低下も可能な限り回避することができる。
ここで、所定速度は車両14が走行する走行路の勾配、特に登坂勾配が所定の急峻な勾配にあるときでも規定の車速で車両14が走行可能な速度(より具体的にはクリープ車速)以上の値に設定されると共に、第1、第2の補正係数を乗じられて補正される。
第1の補正係数は図3に示すようにプーリ入力トルクが増加するにつれて1.0に向けて減少、換言すればプーリ入力トルクが小さいときは1.0を超え、よって所定速度が増加して車速が超え難いように設定されるので、エンジン10からの入力トルクが小さいときは発進性能を優先させることができる。
また、所定速度は第2の補正係数を乗じられて補正されるが、第2の補正係数は図4に示すように勾配が増加するにつれて1.0から減少、換言すれば勾配が増加するにつれて所定速度が減少して車速が超え易いように設定されるので、比較的早期に本来のLOW端の使用を抑制することができ、よってCVT26のベルト26cなどの耐久性を向上させることができる。
尚、所定速度は、S10で算出される牽引判定値が増加するほど、減少するように設定しても良い。
上記した如く、この実施例にあっては、車両14に搭載される動力源(エンジン)10に接続される入力側要素(ドライブプーリ)26aと、前記車両の駆動輪12に接続される出力側要素(ドリブンプーリ)26bと、前記動力源の動力を前記入力側要素から前記出力側要素に伝達する伝達要素(ベルト)26cとからなる無段変速機(CVT)26と、最大変速比(LOW端)から最小変速比(OD端)までの変速比(レシオ)について予め規定された変速マップを少なくとも前記車両の走行速度(車速)Vとアクセル開度APとから検索して前記伝達要素に対する前記入力側要素と前記出力側要素の狭圧力を算出し、前記算出された狭圧力で前記変速比を制御する変速比制御手段(シフトコントローラ90,S120,S24)とを備えた無段変速機の制御装置において、前記車両14が(別の車両を牽引する)牽引状態にあるか否か判定する牽引判定手段(シフトコントローラ90,S10,S16)と、前記車両14が牽引状態にあると判定されるとき、前記車両の走行速度(車速)Vが所定速度以上か否か判定する走行速度判定手段(シフトコントローラ90,S18)と、前記車両の走行速度が所定速度以上と判定されるとき、前記変速比制御手段は、前記最大変速比よりも前記最小変速比側に修正された修正最大変速比を有する第2の変速マップに基づいて前記無段変速比の変速比を制御する(シフトコントローラ90,S22,S24)如く構成したので、発進性能の低下を可能な限り回避しつつ、本来のLOW端(最大変速比)の使用を抑制することができる。
また、前記所定速度は、前記動力源から前記入力側要素に入力される入力トルクに基づいて設定される(シフトコントローラ90,S12)如く構成したので、耐久性に関してOD端(最小変速比)側に比してLOW端(最大変速比)側に与える影響の大きいエンジン10からの入力トルクに基づいて設定することで、車両14の発進時の発進性能の低下も可能な限り回避しつつ、本来のLOW端(最大変速比)の使用をより適正に抑制することができる。
また、前記牽引判定手段は前記車両14が走行する走行路の勾配を検知する勾配検知手段(勾配センサ84)を備えると共に、前記所定速度は前記検知された勾配に基づいて設定される(シフトコントローラ90,S14)如く構成したので、発進性能に関してLOW端(最大変速比)側に与える影響の大きい勾配、特に登坂勾配に基づいて設定することで、車両14の発進時の発進性能の低下も可能な限り回避しつつ、本来のLOW端(最大変速比)の使用をより適正に抑制することができる。
また、前記所定速度は、前記車両14が走行する走行路の勾配が所定勾配にあるときに走行可能な速度以上の速度に設定される(シフトコントローラ90,S18)如く構成したので、上記した効果に加え、所定勾配を適宜設定することで、所望の発進性能を実現しつつ、本来のLOW端(最大変速比)の使用をより適正に抑制することができる。
尚、上記において勾配検知手段として勾配センサ84を備える場合を開示したが、それに限られるものではなく、特許第3671394号で開示される技術に従って走行路の勾配を推定すると共に、ナビゲーション情報に基づいて走行路の勾配を検知し、両者の差から牽引状態にあるか否か判定するようにしても良い。
また、無段変速機(CVT)26の伝達要素としてベルト26cを開示したが、この発明はそれに限られるものではなく、伝達要素はチェーンであっても良い。
10 エンジン(内燃機関。動力源)、12 駆動輪、14 車両、16 スロットルバルブ、18 アクセルペダル、20 DBW機構、24 トルクコンバータ、26 CVT(無段変速機)、26a ドライブプーリ(入力側要素)、26b ドリブンプーリ(出力側要素)、26c ベルト(伝達要素)、28 前後進切換機構、28a 前進クラッチ、28b 後進ブレーキクラッチ、34 ディスクブレーキ、36 ブレーキペダル、46 変速機油圧供給機構、66 エンジンコントローラ、76 Vセンサ、84 勾配センサ(勾配検地手段)、90 シフトコントローラ、T 自動変速機、MS メインシャフト、CS カウンタシャフト

Claims (4)

  1. 車両に搭載される動力源に接続される入力側要素と、前記車両の駆動輪に接続される出力側要素と、前記動力源の動力を前記入力側要素から前記出力側要素に伝達する伝達要素とからなる無段変速機と、最大変速比から最小変速比までの変速比について予め規定された変速マップを少なくとも前記車両の走行速度とアクセル開度とから検索して前記伝達要素に対する前記入力側要素と前記出力側要素の狭圧力を算出し、前記算出された狭圧力で前記変速比を制御する変速比制御手段とを備えた無段変速機の制御装置において、前記車両が牽引状態にあるか否か判定する牽引判定手段と、前記車両が牽引状態にあると判定されるとき、前記車両の走行速度が所定速度以上か否か判定する走行速度判定手段と、前記車両の走行速度が所定速度以上と判定されるとき、前記変速比制御手段は、前記最大変速比よりも前記最小変速比側に修正された修正最大変速比を有する第2の変速マップに基づいて前記無段変速比の変速比を制御することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 前記所定速度は、前記動力源から前記入力側要素に入力される入力トルクに基づいて設定されることを特徴とする請求項1記載の無段変速機の制御装置。
  3. 前記牽引判定手段は前記車両が走行する走行路の勾配を検知する勾配検知手段を備えると共に、前記所定速度は前記検知された勾配に基づいて設定されることを特徴とする請求項1または2記載の無段変速機の制御装置。
  4. 前記所定速度は、前記車両が走行する走行路の勾配が所定勾配にあるときに走行可能な速度以上の速度に設定されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無段変速機の制御装置。
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