以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、本発明の壁構造を建物の外壁部において具体化している。図1は外壁部11の正面図、図2は図1のA−A線断面図である。なお、図1は、外壁部11を屋内側から見た図であり、外壁部11の内部構造を部分的に示す破断図になっている。
図1に示すように、建物の外壁部11には、壁開口部としての窓部12が設けられている。建物においては、複数の柱13が外壁部11に沿って所定間隔で設けられており、窓部12は、隣り合う柱13の間に配置されている。各柱13は、屋内空間の床部15と天井部16とに掛け渡された状態になっている。
天井部16は、天井下地材としての野縁21と、野縁21に取り付けられた天井面材22とを有している。天井面材22は、石膏ボード等により形成されており、野縁21の下側に配置されている。野縁21の上側には、野縁21を支持する野縁受け23が設けられている。野縁受け23は、隣り合う柱13に掛け渡された状態になっており、それら柱13の上端部分の側面に固定されている。なお、野縁21は、金具24を介して野縁受け23に連結されている。金具24は、野縁21及び野縁受け23のそれぞれに対してビス等により固定されている。
図2に示すように、外壁部11は、屋外側に設けられた外壁パネル31と、屋内側に設けられた内壁パネル32とを有している。外壁パネル31は、窯業系サイディングボード等の外装材により形成された外壁面材34と、外壁面材34を支持する外壁下地としての外壁フレーム35とを有している。外壁面材34は、外壁フレーム35の屋外側に配置されている。外壁フレーム35は、外壁部11の幅方向に延びる横フレーム材36と、壁高さ方向に延びる縦フレーム材37とを有している。これらフレーム材36,37は、いずれも外壁面材34に沿って延びており、外壁面材34の屋内側面に取り付けられている。
内壁パネル32は、石膏ボード等の内装材により形成された内壁面材41と、内壁面材41を支持する内壁下地42とを有している。内壁面材41は、内壁下地42の屋内側に配置されている。内壁下地42は、外壁部11の幅方向に延びる下地横材としてのランナ43〜46(ランナ43,45,46は図1参照)と、外壁部11の高さ方向に延びる下地縦材としてのスタッド47とを有している。これらランナ43〜46及びスタッド47は、いずれも内壁面材41に沿って延びており、内壁面材41の屋外側面に取り付けられている。
外壁部11においては、外壁面材34と内壁面材41とが互いに対向する一対の壁面材となっている。外壁部11は、外壁面材34と内壁面材41との間に設けられた壁断熱部48を有している。壁断熱部48は、内壁面材41の屋外側面に沿って延びており、壁断熱部48と外壁面材34との間には壁内空間49が設けられている。壁内空間49は、外壁面材34の屋内側面に沿って延びており、外壁フレーム35は壁内空間49に設置されていることになる。
また、外壁部11においては、外壁面材34と内壁面材41との間に柱13が配置されている。柱13は、壁内空間49よりも屋内側に配置されており、壁断熱部48により屋外側から覆われた状態になっている。
窓部12には、サッシ戸やガラス戸が取り付けられたサッシ枠51と、そのサッシ枠51の屋内側に配置された窓枠52とが設けられている。この場合、サッシ枠51を屋外側枠と称し、窓枠52を屋内側枠と称することもできる。サッシ枠51は、矩形枠状に形成されており、外壁フレーム35に固定されている。サッシ枠51は、壁高さ方向に延びる一対の縦枠部51aと、それら縦枠部51aの上端部同士を連結する上枠部51bと、下端部同士を連結する下枠部51cとを有している。
窓枠52は、サッシ枠51と同様に矩形枠状に形成されており、壁厚み方向においてサッシ枠51に重ねられた状態で内壁下地42に固定されている。窓枠52は、サッシ枠51と同様に、壁高さ方向に延びる一対の縦枠部52aと、それら縦枠部52aの上端部同士を連結する上枠部52bと、下端部同士を連結する下枠部52cとを有している。窓枠52は、壁幅方向において柱13に横並びに配置されている。窓枠52の幅寸法は、その窓枠52を挟んで隣り合う柱13の離間距離よりも小さくされており、それら柱13と窓枠52との間には隙間が確保されている。なお、窓枠52が開口枠に相当する。
窓枠52の縦枠部52aは、内壁面材41と同様に、石膏ボード等の内装材により形成されている。この縦枠部52aにおける窓部12とは反対側の側面に、内壁面材41の側端面が重ねられている。なお、内壁面材41及び縦枠部52aには、クロスや壁紙といった化粧材が貼り付けられている。化粧材は、内壁面材41と縦枠部52aとの境界部を跨いだ状態になっており、内壁面材41と縦枠部52aとがあたかも一体的に形成されているかのような外見になっている。これにより、窓枠52が目立ちにくくなっている。
サッシ枠51は、その縦枠部51aから屋内側に向けて突起した一対の突起部53a,53bを有しており、これら突起部53a,53bの間には、窓枠52の縦枠部52aが屋内側から入り込んでいる。ここで、壁幅方向において、窓枠52の縦枠部52aの幅寸法L1は、一対の突起部53a,53bの離間距離と同じ又はそれよりも若干大きくされており、縦枠部52aは、屋内側から一対の突起部53a,53bの間に押し込まれることでそれら突起部53a,53bの間に嵌め込まれた状態になっている。また、一対の突起部53a,53bは上下方向に沿って延びており、窓枠52の縦枠部52aのほぼ全体を嵌合させた状態になっている。なお、窓枠52の縦枠部52aにおいては、その屋外側部分がサッシ枠51の一対の突起部53a,53bの間に入り込んだ入り込み部に相当する。
サッシ枠51の縦枠部51aは、縦枠本体55aと、窓枠52の縦枠部52aの屋外側端面を覆う被覆部材55bと、縦枠本体55aと被覆部材55bとの境界部分を覆うカバー部材55cとを有している。被覆部材55bにおいては、その一部が縦枠本体55aの窓部12側の側面に重ねられており、その重ねられた部分がビス56により固定されている。ビス56は、被覆部材55bを縦枠本体55aに固定するとともに、縦枠本体55aを外壁フレーム35の縦フレーム材37に固定しており、カバー部材55cにより窓部12側から覆い隠されている。
一対の突起部53a,53bのうち、窓枠52の縦枠部52aよりも窓部12側に配置された窓側突起部53aは、被覆部材55bに含まれている。被覆部材55bは、窓枠52の縦枠部52aよりも屋外側において壁幅方向に沿って延びている部分と、縦枠部52aよりも窓部12側において壁厚み方向に延びている部分とを有しており、それら部分のうち壁厚み方向に延びている部分(凸部)が窓側突起部53aになっている。
一方、窓枠52の縦枠部52aを挟んで窓部12とは反対側(縦枠部52aよりも柱13側)に配置された柱側突起部53bは、縦枠本体55aに含まれている凸部57と、その凸部57に装着された装着部材58とを有している。縦枠本体55aは、窓枠52の縦枠部52aよりも屋外側において壁幅方向に沿って延びている部分と、縦枠部52aを挟んで窓部12とは反対側において壁厚み方向に延びている部分とを有しており、それら部分のうち壁厚み方向に延びている部分が凸部57になっている。
装着部材58は、屋内側に向けて凹んだ凹部58aを有しており、その凹部58aに縦枠本体55aの凸部57を挿入させることでその凸部57に装着されている。凸部57と凹部58aとは互いに係止する構成になっており、それら凸部57と凹部58aとが係止することで凸部57に対する装着部材58の装着状態が解除されにくくなっている。
装着部材58は、縦枠本体55aの凸部57を屋内側から覆った状態になっている。この場合、装着部材58が柱側突起部53bの外周面を形成しており、装着部材58と窓側突起部53aとの離間距離が、柱側突起部53bと窓側突起部53aとの離間距離になっている。つまり、装着部材58と窓側突起部53aとの離間距離が、窓枠52の縦枠部52aの幅寸法L1になっている。
その一方で、窓枠52の縦枠部52aの幅寸法L1は、柱側突起部53bの凸部57と窓側突起部53aとの離間距離L2よりも小さくなっている。この場合、装着部材58は、柱側突起部53bと窓側突起部53aとの離間距離を、凸部57と窓側突起部53aとの離間距離L2よりも小さくしている調整部に相当する。ここで、凸部57に装着部材58が装着されていない状態では、窓側突起部53aと凸部57との間に窓枠52の縦枠部52aを入り込ませることはできても、縦枠部52aが窓側突起部53a及び凸部57のうち一方にしか当接せず、それら窓側突起部53aと凸部57との間に縦枠部52aが嵌め込まれた状態にはならない。
なお、装着部材58は、壁厚み方向に延びている部分と、縦枠部52aよりも屋外側において壁幅方向に延びている部分とを有しており、壁厚み方向に延びている部分が凸部57を屋内側から覆っている。つまり、壁厚み方向に延びている部分に凹部58aが形成されている。また、窓側突起部53aが第1突起部に相当し、柱側突起部53bが第2突起部に相当する。
壁断熱部48は、柱13と窓枠52との間に屋外側から入り込んでいる。この場合、壁断熱部48は、壁幅方向において柱側突起部53bと柱13との間に入り込んだ状態になっており、窓枠52の縦枠部52aからは柱13側に離間している。壁断熱部48の側面は、サッシ枠51の柱側突起部53b(装着部材58)の側面に重ねられており、その重ねられた部分において壁断熱部48は装着部材58に密着している。ここで、装着部材58は、合成樹脂材料などの熱伝導率が比較的低い材料により形成されており、壁断熱部48と窓枠52との間の隙間を埋めた状態になっている。このため、壁断熱部48と窓枠52との間に隙間が存在していても、その隙間により外壁部11の断熱性能が低下するということが装着部材58により抑制されている。
ここで、外壁フレーム35に対するサッシ枠51の縦枠部51aの組み立て手順について、図3を参照しつつ説明する。図3は、サッシ枠51の縦枠部51aを分解した状態のA−A線断面図である。
図3において、まず、被覆部材55bを縦枠本体55aに固定する作業と、縦枠本体55aを縦フレーム材37に固定する作業を、ビス56を用いてまとめて行う。これにより、サッシ枠51の縦枠部51aに窓側突起部53aを形成する。その後、カバー部材55cを縦枠本体55a及び被覆部材55bに対して取り付けることで、ビス56を窓部12側から覆い隠す。
図3では、窓枠52及び壁断熱部48が設置されたような図になっているが、それら窓枠52及び壁断熱部48を設置するよりも前に、縦枠本体55aの凸部57に装着部材58を装着し、それによって、サッシ枠51の縦枠部51aに柱側突起部53bを形成する。そして、窓側突起部53aと柱側突起部53bとの間に窓枠52の縦枠部52aを屋内側から嵌合させ、柱側突起部53bを挟んで窓部12とは反対側に壁断熱部48を設置する。
図1の説明に戻り、ランナ43〜46のうち、天井部16に沿って延びている上ランナ43と、床部15に沿って延びている下ランナ44とは、上下に配置された一対のランナになっている。上ランナ43及び下ランナ44は、断面コ字状の軽量溝形鋼により形成されている。上ランナ43は、溝部を下方に向けた状態で、野縁21の下面に対して固定されている。この場合、上ランナ43は、野縁受け23に沿って延びており、野縁21を介して野縁受け23に固定されていることになる。下ランナ44は、溝部を上方に向けた状態で、床部15の上面に対して固定されている。この場合、上ランナ43の溝部と下ランナ44の溝部とは互いに向かい合っている。
窓部12は、上ランナ43と下ランナ44との間に配置されており、ランナ43〜46のうち、上ランナ43と下ランナ44との間に配置された中間ランナ45,46は、窓枠52に沿って延びている。中間ランナ45,46は、ランナ43,44と同様に、断面コ字状の軽量溝形鋼により形成されている。中間ランナ45,46は、壁幅方向において窓枠52よりも側方に突出していない。これに対して、上ランナ43及び下ランナ44は、窓枠52よりも側方に突出している。
中間ランナ45,46のうち、窓枠52の上側に配置された上側中間ランナ45は、窓枠52の上枠部52bに沿って延びている。上側中間ランナ45は、溝部を上方に向けた状態で設けられており、上枠部52bは、上側中間ランナ45の下面に固定されている。この場合、上側中間ランナ45の溝部と上ランナ43の溝部とは互いに向かい合っている。
中間ランナ45,46のうち、窓枠52の下側に配置された下側中間ランナ46は、窓枠52の下枠部52cに沿って延びている。下側中間ランナ46は、溝部を下方に向けた状態で設けられており、下枠部52cは、下側中間ランナ46の上面に固定されている。この場合、下側中間ランナ46の溝部と下ランナ44の溝部とは互いに向かい合っている。
スタッド47は、断面矩形状の軽量角形鋼により形成されており、中空部を有する筒状部材になっている。スタッド47は、壁幅方向に沿って所定間隔で複数並べて設けられており、それらスタッド47には、窓部12に上下に並ぶ位置に設けられた短尺スタッド47Aと、窓枠52と柱13との間の隙間に設けられた隙間スタッド47Bとが含まれている。
短尺スタッド47Aは、窓部12の上方及び下方のそれぞれにおいて複数設けられている。窓部12の上方に設けられた短尺スタッド47Aは、上ランナ43と上側中間ランナ45とに掛け渡されており、それら上ランナ43及び上側中間ランナ45の各溝部に入り込んでいる。一方、窓部12の下方に設けられた短尺スタッド47Aは、下ランナ44と下側中間ランナ46とに掛け渡されており、それら下ランナ44と下側中間ランナ46の各溝部に入り込んでいる。なお、短尺スタッド47Aは、断面長方形状に形成されており、その長辺が壁幅方向に沿って延びる向きで設置されている。
隙間スタッド47Bは、窓部12の側方に配置されており、上ランナ43と下ランナ44とに掛け渡されている。この場合、隙間スタッド47Bは、上ランナ43及び下ランナ44における窓枠52よりも側方に突出した各部分に掛け渡されていることになる。隙間スタッド47Bは、短尺スタッド47Aと同様に、上ランナ43及び下ランナ44の各溝部に入り込んでいる。なお、隙間スタッド47Bは、断面長方形状に形成されており、その長辺が壁幅方向に沿って延びる向きで設置されている。
窓枠52は、内壁下地42に固定されている。窓枠52の縦枠部52aは、その側面が隙間スタッド47Bの側面に重ねられた状態でその隙間スタッド47Bにビス等により固定されている。上枠部52bは、その上面が上側中間ランナ45の下面に重ねられた状態でその上側中間ランナ45にビス等により固定されている。下枠部52cは、その下面が下側中間ランナ46の上面に重ねられた状態でその下側中間ランナ46にビス等により固定されている。
なお、複数の短尺スタッド47Aのうち隙間スタッド47Bに隣り合う短尺スタッド47Aは、金具59を介して隙間スタッド47Bに連結されている。金具59は、短尺スタッド47A及び隙間スタッド47Bのそれぞれに対して溶接等により固定されている。
図2に示すように、壁厚み方向において、隙間スタッド47Bの厚み寸法D1(例えば40mm)は、上ランナ43及び下ランナ44の各溝部の厚み寸法D2(例えば45mm)よりも小さくされている。なお、ランナ43〜46の各溝部の厚み寸法は同じにされている。つまり、中間ランナ45,46の各溝部の厚み寸法も隙間スタッド47Bの厚み寸法D1よりも大きくなっている。また、ランナ43〜46は、ウェブと、そのウェブを挟んで配置された一対のフランジとを有しており、それらフランジの間の離間距離(溝部の厚み寸法)が溝部の厚み寸法になっている。
短尺スタッド47Aの厚み寸法は、ランナ43〜46の各溝部の厚み寸法D2とほぼ同じにされている。短尺スタッド47Aにおいては、屋外側面及び屋内側面の両方がランナ43〜46の各フランジの内側面にそれぞれ重ねられており、その重ねられた部分において短尺スタッド47Aがランナ43〜46に溶接等により固定されている。なお、短尺スタッド47Aが厚みスタッドに相当する。
これに対して、隙間スタッド47Bは、その屋内側面がランナ43,44における屋内側フランジの内側面に重なる位置に配置されており、その重ねられた部分において隙間スタッド47Bが上ランナ43及び下ランナ44に溶接等により固定されている。この場合、隙間スタッド47Bの屋外側面は、ランナ43,44における屋外側フランジから屋内側に向けて離間しており、その屋外側フランジには固定されていない。したがって、ランナ43,44に対する隙間スタッド47Bの固定強度は、隙間スタッド47Bの屋内側面及び屋外側面の両方がランナ43,44の各フランジに固定されている構成に比べて低くなっていると考えられる。この結果、隙間スタッド47Bによる窓枠52の支持強度が低下することが懸念される。
そこで、本実施形態では、隙間スタッド47Bが連結部材61を介して柱13に連結されている。これにより、隙間スタッド47Bによる窓枠52の支持強度が低下することを抑制している。連結部材61は、隙間スタッド47Bに固定されたスタッド側固定部62と、柱13に固定された柱側固定部63とを有している。スタッド側固定部62は、柱側固定部63から壁厚み方向に沿って延びており、隙間スタッド47Bにおける柱13側の側面に重ねられた状態で、第1ビス65により隙間スタッド47Bに固定されている。柱側固定部63は、スタッド側固定部62から壁幅方向に沿って延びており、柱13における屋内側面に重ねられた状態で、第2ビス66により柱13に固定されている。なお、隙間スタッド47Bが隙間部材に相当する。
ここでは、連結部材61により連結された隙間スタッド47Bと柱13との連結構造について、図2、図4を参照しつつ説明する。図4は連結部材61の構成を示す図であり、(a)に連結部材61の斜視図を示し、(b)に柱13と隙間スタッド47Bとの連結構造の分解斜視図を示す。
図4(a)に示すように、連結部材61は、互いに直交する一対の板部を有しており、それら板部のうち一方がスタッド側固定部62とされ、他方が柱側固定部63とされている。連結部材61は、短尺状のアングル材等の鋼材により形成されている。柱側固定部63には、第2ビス66のためのビス孔63aが設けられている。ビス孔63aは、スタッド側固定部62からの柱側固定部63の延出方向に沿って延びた長孔になっており、柱側固定部63とスタッド側固定部62との境界部に沿って複数並べられている。この場合、ビス孔63aは、壁幅方向に沿って水平方向に延びることになる。
スタッド側固定部62には、第1ビス65のためのビス孔62aが設けられている。ビス孔62aは、丸孔になっており、柱側固定部63とスタッド側固定部62との境界部に沿って複数並べられている。
図4(b)に示すように、連結部材61は、上下方向において所定間隔で複数並べて設けられている。連結部材61においては、第2ビス66が柱側固定部63のビス孔63aを通じて柱13に羅着されており、それによって、連結部材61が柱13に固定されている。また、第1ビス65は、隙間スタッド47Bを貫通してスタッド側固定部62のビス孔62aに羅着されており、それによって、連結部材61が隙間スタッド47Bに固定されている。
隙間スタッド47Bの外周部には、互いに対向する一対の側面部が含まれており、これら側面部のうち一方を第1ビス65が貫通している。他方には、第1ビス65の貫通部分と対向する位置に作業用開口67が設けられており、その作業用開口67を通じて第1ビス65が隙間スタッド47Bの中空部に差し入れられるとともに、第1ビス65の羅着作業を行うためのドライバ等の工具が作業用開口67を通じて隙間スタッド47Bの中空部に差し入れられる。
図2に示すように、連結部材61のスタッド側固定部62は、屋内側から柱13と隙間スタッド47Bとの間に入り込んでおり、隙間スタッド47Bの側面に重ねられている。ここで、壁幅方向において、隙間スタッド47Bの幅寸法W1(例えば25mm)は、窓枠52の縦枠部52aと柱13との離間距離W2よりも小さくされている。このように、隙間スタッド47Bの幅寸法が縦枠部52aと柱13との離間距離に合わせた大きさになっていなくても、連結部材61が用いられることでその連結部材61及び隙間スタッド47Bを介して、縦枠部52aが柱13に対して固定されていることになる。
隙間スタッド47Bと柱13との離間距離は、スタッド側固定部62の厚み寸法よりも大きくされており、スタッド側固定部62は、隙間スタッド47Bの側面に重なった状態になっている一方で、柱13からは隙間スタッド47B側に離間している。なお、第1ビス65は、スタッド側固定部62のビス孔62aを貫通して柱13側に突出しているが、その突出寸法がスタッド側固定部62と柱13との離間距離よりも小さくなっており、柱13には羅着されていない。
内壁面材41は、壁厚み方向において柱13から屋内側に離間しており、その離間部分に連結部材61の柱側固定部63が入り込んだ状態になっている。この場合、内壁面材41と柱13との離間距離は、柱側固定部63の厚み寸法より小さくされており、柱側固定部63は内壁面材41から屋外側に離間している。
連結部材61のスタッド側固定部62は、壁厚み方向において上ランナ43及び下ランナ44よりも屋外側には突出していない。連結部材61においては、柱側固定部63からのスタッド側固定部62の延出寸法が、壁厚み方向における隙間スタッド47Bの厚み寸法よりも小さくされている。この場合、連結部材61は、壁断熱部48よりも屋内側に配置されていることになる。
壁断熱部48は、柱13と窓枠52の縦枠部52aとの間に屋外側から入り込んでいる隙間断熱部48aと、柱13の屋外側に設けられた柱側断熱部48bと、柱側断熱部48bを挟んで隙間断熱部48aとは反対側に配置された主断熱部48cとを有している。これら断熱部48a〜48cは、いずれも発泡系断熱材により板状に形成されており、互いの側面同士を重ねた状態で壁幅方向に沿って横並びに配置されている。つまり、断熱部48a〜48cは互いに連続した状態になっている。また、この場合、隙間断熱部48aにおける窓部12側の側面が、サッシ枠51の柱側突起部53b(装着部材58)の側面に重なっている。
隙間断熱部48aは、上ランナ43及び下ランナ44よりも屋内側には突出しておらず、隙間スタッド47Bからは屋外側に離間している。隙間断熱部48aにおいては、柱側断熱部48b側の側面が柱13の側面に重ねられているとともに、縦枠部52aの側面に重ねられており、柱13と縦枠部52aとの間に断熱性を付与している。ここで、連結部材61のスタッド側固定部62は、隙間断熱部48aから屋内側に離間している。この場合、例えばスタッド側固定部62が柱13と隙間断熱部48aとの間に入り込んでいる構成とは異なり、隙間断熱部48aによる断熱性能がスタッド側固定部62により低下するということがない。
隙間スタッド47Bを柱13に固定する作業手順について簡単に説明する。
まず、柱13の屋外側面に連結部材61の柱側固定部63を重ね、その状態で第2ビス66をビス孔63aから柱13に打ち込むことにより、連結部材61を柱13に固定する。ここでは、壁幅方向において、あらかじめ窓枠52及び隙間スタッド47Bの設置位置を定めておき、スタッド側固定部62が隙間スタッド47Bの側面に当接するように、柱13に対する連結部材61の固定位置を決定する。
そして、スタッド側固定部62の側面に当接する位置に隙間スタッド47Bを配置し、第1ビス65を隙間スタッド47B側からスタッド側固定部62に向けて第1ビス65を打ち込む。ここでは、壁厚み方向において、あらかじめ内壁面材41の設置位置を定めておき、隙間スタッド47Bの屋内側側面が内壁面材41の屋外側面に当接するように、連結部材61に対する隙間スタッド47Bの固定位置を決定する。この場合、スタッド側固定部62のビス孔62aが壁厚み方向に沿って延びているため、第1ビス65を打ち込む際に、スタッド側固定部62に対する隙間スタッド47Bの位置調整を容易に行うことができる。
連結部材61を用いて隙間スタッド47Bを柱13に固定した後、その隙間スタッド47Bに対して内壁面材41や縦枠部52aをビス等により固定する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
サッシ枠51が有する一対の突起部53a,53bの間に窓枠52の縦枠部52aが嵌合しているため、その縦枠部52aをサッシ枠51により好適に位置保持することができる。しかも、縦枠部52aが一対の突起部53a,53bの間に嵌合するように、一対の突起部53a,53bの離間距離が装着部材58により調整されているため、例えば、サッシ枠51や窓枠52が汎用品である場合や、別々のメーカにより製造されたものである場合など、縦枠部52aと一対の突起部53a,53bが互いに適合しない場合でも、縦枠部52aを一対の突起部53a,53bに嵌合させることが可能になる。したがって、窓枠52の縦枠部52aをサッシ枠51の縦枠部51aにより好適に位置保持することができる。
柱側突起部53bの装着部材58と柱13との間に隙間断熱部48aが押し込まれた状態になっていることで、隙間断熱部48aが柱側突起部53bの装着部材58及び柱13の両方に当接しているため、窓枠52と柱13との間に隙間が確保されていても、その隙間が非断熱領域にならないようになっている。したがって、窓枠52の縦枠部52aがサッシ枠51により位置保持されている構成において、外壁部11の断熱性能が低下することを抑制できる。
壁断熱部48においては、隙間断熱部48a及び柱側断熱部48bといった2つの断熱部材が壁幅方向に並べて配置されているため、柱13の屋外側に配置された1つの断熱部材が柱側突起部53bと柱13との間に入り込んでいる構成に比べて、隙間断熱部48a及び柱側断熱部48bが柱側突起部53bや柱13の各側面に密着しやすくなっている。したがって、壁断熱部48による外壁部11の断熱性能を高めることができる。
窓枠52がサッシ枠51の一対の突起部53a,53bにより位置保持されているだけでは、窓枠52の設置状態の安定性が不足することが懸念されるが、窓枠52が柱13に対して固定されているため、窓枠52の設置状態の安定性を高めることができる。また、窓枠52と柱13との間に壁断熱部48が入り込んでいる構成においては、窓枠52を柱13に固定できないことが懸念されるが、これに対しても、窓枠52と柱13との間に隙間スタッド47Bが設けられているため、その隙間スタッド47Bを介して窓枠52を柱13に対して適正な状態で固定することができる。
隙間スタッド47Bは、内壁面材41が取り付けられていることに起因して、壁厚み方向において屋内寄りの位置に配置されているため、窓枠52の縦枠部52aにおける屋内寄りの部分を支持していることになるが、この場合でも、縦枠部52aにおける屋外側端部がサッシ枠51の一対の突起部53a,53bにより位置保持されていることで、窓枠52の設置状態の安定性を高めることができる。
柱側突起部53bにおいては、凸部57に装着部材58が装着されていることで、窓側突起部53aと装着部材58との離間距離が、窓側突起部53aと凸部57との離間距離L2よりも小さい窓枠52の縦枠部52aの幅寸法L1と同じになっているため、縦枠部52aが一対の突起部53a,53bの間に嵌合する構成を実現できる。つまり、窓側突起部53aと凸部57との離間距離L2が縦枠部52aの幅寸法L1より大きい場合でも、サッシ枠51により窓枠52の縦枠部52aを位置保持することができる。
柱側突起部53bが装着部材58を有している一方で、窓側突起部53aが装着部材58を有していないため、窓枠52の縦枠部52aにより装着部材58を窓部12側から覆い隠すことができる。したがって、窓部12の意匠性が装着部材58により低下するということを抑制できる。
[他の実施形態]
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)外壁部11には間仕切壁が接続されていてもよい。例えば、図5、図6に示すように、外壁部11に直交する間仕切壁71が外壁部11に接続された構成とする。図5は外壁部11と間仕切壁71との接続部分の横断面図、図6は外壁部11及び間仕切壁71の斜視図である。なお、図6においては、外壁フレーム35、内壁面材41、窓枠52、サッシ枠51及び間仕切壁面材72の図示を省略している。また、図5は、図6のB−B線断面図になっている。
この構成では、間仕切壁71は、互いに対向する一対の間仕切壁面材72と、それら間仕切壁面材72の間に設けられた間仕切壁下地73とを有しており、その屋外側端面が外壁部11の屋内面に接続されている。間仕切壁71と外壁部11との接続部分においては、外壁部11の内壁面材41に接続用開口部75が設けられており、その接続用開口部75を介して外壁部11の内壁下地42と間仕切壁71の間仕切壁下地73とが連結されている。また、間仕切壁71の間仕切壁面材72の屋外側端面は、外壁部11の内壁面材41の屋内面に重ねられている。
また、柱13は、ラチス柱に含まれている。ラチス柱は、壁幅方向において所定間隔で配置された一対の柱13と、それら柱13を連結するラチス77とを有している。外壁部11の内部にラチス77が設けられている構成においては、柱側断熱部48bが、柱13の屋外側だけでなくラチス77の屋外側にも設けられている。また、内壁下地42はラチス77の屋内側に設けられており、その内壁下地42の厚み寸法は、上記実施形態の内壁下地42の厚み寸法に比べて小さくされている。例えば、ラチス77の屋内側に設けられたスタッド47の厚み寸法は、隙間スタッド47Bの厚み寸法よりも小さくされている(例えば25mm)。
(2)上記実施形態では、柱側突起部53bにおいては、装着部材58の凹部58aに凸部57が挿入されることで、装着部材58が凸部57を屋内側から覆った状態になっているが、装着部材58は、その少なくとも一部が窓側突起部53aと柱側突起部53bの凸部57の間に配置される状態で、凸部57に装着されていればよい。例えば、装着部材58が、壁幅方向において凸部57に横並びに配置され、その状態で凸部57に固定されている構成とする。
(3)上記実施形態では、窓側突起部53aが装着部材58を有していないが、窓側突起部53aは、サッシ枠51の縦枠部51aから屋内側に向けて延びた凸部と、その凸部に装着された装着部材とを含んで構成されていてもよい。この場合、窓側突起部53aに含まれる装着部材が、窓側突起部53aと柱側突起部53bとの離間距離を、窓側突起部53aの凸部と柱側突起部53bとの離間距離よりも小さくしている調整部に相当する。したがって、一対の突起部53a,53bのうち少なくとも一方が、調整部としての装着部材を有していればよいことになる。
(4)柱側突起部53bにおいては、装着部材58が凸部57に沿って上下方向に延びていたが、装着部材58は、上下方向に沿って所定間隔で複数並べて設けられていてもよい。この場合、上下方向において、装着部材58が設けられている部分と設けられていない部分とで、一対の突起部53a,53bの離間距離が異なることになるが、装着部材58が設けられている部分において、一対の突起部53a,53bにより窓枠52の縦枠部52aの位置保持を行うことができる。
(5)上記実施形態では、窓枠52の縦枠部52aの幅寸法L1が、柱側突起部53bの凸部57と窓側突起部53aとの離間距離L2よりも小さくされていたが、縦枠部52aの幅寸法L1は、凸部57と窓側突起部53aとの離間距離L2より大きくされていてもよい。つまり、L1<L2ではなく、L1>L2でもよい。例えば、図7に示すように、縦枠本体55aの凸部57に装着部材58が装着されておらず、凸部57が柱側突起部53bになっており、縦枠部52aの幅寸法L1が一対の突起部53a,53bの離間距離L2よりも大きい構成とする。
窓枠52の縦枠部52aには、屋内側に向けて凹んだ凹み部78が形成されており、縦枠部52aにおいては、壁幅方向に沿って凹み部78に横並びに配置されている部分が横並び部79になっている。凹み部78は、屋外側に加えて、窓部12とは反対側(柱13側)に向けて開放された切り欠き部になっており、壁高さ方向に沿って延びている。サッシ枠51の一対の突起部53a,53bの間には、窓枠52の横並び部79が屋内側から入り込んでおり、横並び部79が入り込み部に相当する。横並び部79の幅寸法は、一対の突起部53a,53bの離間距離L2と同じ又はそれよりも若干大きくされており、横並び部79は、一対の突起部53a,53bの間に嵌め込まれた状態になっている。この場合、柱側突起部53bは、窓枠52の凹み部78に差し入れられた状態になっている。
縦枠部52aに凹み部78が形成されていることで、縦枠部52aの幅寸法L1が一対の突起部53a,53bの離間距離L2より大きい場合でも、窓枠52の縦枠部52aの横並び部79(屋外側端部)をサッシ枠51の一対の突起部53a,53bの間に嵌合させることができる。つまり、縦枠部52aがサッシ枠51により位置保持される構成を凹み部78により実現できる。しかも、凹み部78は横並び部79を挟んで窓部12とは反対側に配置されているため、凹み部78が窓部12側に露出しないようになっている。これにより、窓部12の意匠性が窓枠52の凹み部78により低下するということを抑制できる。
また、上記実施形態とは異なり、窓枠52の縦枠部52aの側面には隙間断熱部48aの側面が重ねられている。つまり、縦枠部52aと隙間断熱部48aとは当接している。このため、装着部材58が縦枠部52aと隙間断熱部48aとの間に入り込んでいなくても、縦枠部52aと隙間断熱部48aとの境界部において外壁部11の断熱性能が低下するということが抑制されている。凹み部78は、壁厚み方向において隙間断熱部48aの屋内側端部よりも屋外側に配置されており、隙間断熱部48aは、凹み部78の内部には入り込んでいない。
なお、隙間断熱部48aは、凹み部78の内部に入り込んだ状態で設けられていてもよい。特に、凹み部78が、壁厚み方向において隙間断熱部48aよりも屋内側まで延びている場合、その隙間断熱部48aが凹み部78の内周面に当接していることが好ましい。これにより、窓枠52の横並び部79と隙間断熱部48aとの間の隙間により外壁部11の断熱性能が低下するということを抑制できる。
また、凹み部78は、壁幅方向において窓部12とは反対側に向けて開放されていなくてもよい。例えば、凹み部78を挟んで両側に横並び部79が配置されており、それら横並び部79のうち一方が一対の突起部53a,53bの間に入り込んだ入り込み部になっていてもよい。ちなみに、2つの横並び部79のうち窓部12側に配置された横並び部79が一対の突起部53a,53bの間に入り込んでいることが好ましい。これは、凹み部78が被覆部材55b(窓側突起部53a)よりも窓部12側に露出し、窓部12の意匠性が凹み部78により低下することが懸念されるためである。
凹み部78は、壁厚み方向において窓部12側に向けて開放された切り欠き部になっていてもよい。この場合でも、窓枠52の横並び部79をサッシ枠51の一対の突起部53a,53bの間に嵌合させることは可能である。
窓枠52の縦枠部52aに凹み部78が形成されている場合でも、柱側突起部53bの凸部57に装着部材58が装着されていてもよい。つまり、一対の突起部53a,53bの離間距離L2を小さくしている調整部としての装着部材58と、窓枠52の横並び部79(入り込み部)の幅寸法を小さくしている調整部としての凹み部78との両方が設けられていてもよい。
(6)上記実施形態では、隙間断熱部48aは、壁幅方向において窓枠52の縦枠部52aから離間しているが、柱側突起部53bよりも屋内側において窓枠52の縦枠部52aに当接していてもよい。この場合、隙間断熱部48aと窓枠52の縦枠部52aとの間において外壁部11の断熱性能が低下することをより確実に抑制できる。
(7)上記実施形態では、壁断熱部48が、隙間断熱部48a、柱側断熱部48b及び主断熱部48cが横並びに配置されることで形成されていたが、壁断熱部48は、壁幅方向に沿って延びる1つの断熱部が柱13と窓枠52との間に入り込んだ状態で設置されたものであってもよい。
(8)上記実施形態では、隙間スタッド47Bが窓枠52よりも上方及び下方に向けて突出していたが、隙間スタッド47Bは、上方及び下方の少なくとも一方について窓枠52よりも突出していなくてもよい。例えば、図8に示すように、隙間スタッド47Bが、窓枠52よりも上方及び下方の両方について突出していない構成とする。この構成では、隙間スタッド47Bが上側中間ランナ45と下側中間ランナ46との間に設けられている。
柱13と窓枠52との間には、上側中間ランナ45の下側に設けられた上側接続ランナ81と、下側中間ランナ46の上側に設けられた下側接続ランナ82とが設けられており、隙間スタッド47Bは、これら接続ランナ81,82に掛け渡された状態になっている。上側接続ランナ81は、溝部を下方に向けた状態で上側中間ランナ45の下面に固定されており、下側接続ランナ82は、溝部を上方に向けた状態で下側中間ランナ46の上面に固定されている。
隙間スタッド47Bは、上ランナ43及び下ランナ44に固定された構成と同じように、接続ランナ81,82の溝部内に入り込んだ状態で溶接等により接続ランナ81,82に固定されている。ここで、接続ランナ81,82は、ランナ43〜46よりも壁厚み方向における厚み寸法が隙間スタッド47Bの厚み寸法に合わせて小さくされている。この場合、接続ランナ81,82においては、一対のフランジの両方に対して隙間スタッド47Bの側面が重ねられており、その重ねられた部分が溶接等により固定されている。これにより、隙間スタッド47Bは、接続ランナ81,82を介して中間ランナ45,46に強固に固定されていることになる。
なお、隙間スタッド47Bの上方及び下方には短尺スタッド47Aが設置されており、この短尺スタッド47Aと隙間スタッド47Bとは上下に並べて配置されている。
また、隙間スタッド47Bは、窓枠52よりも上方及び下方のうち一方にだけ突出していてもよい。例えば、隙間スタッド47Bが窓枠52の上方に突出している場合、その隙間スタッド47Bは、上ランナ43と下側接続ランナ82に掛け渡されていることが好ましい。また、隙間スタッド47Bが窓枠52の下方に突出している場合、その隙間スタッド47Bは、下ランナ44と上側接続ランナ81に掛け渡されていることが好ましい。
(9)上記実施形態では、内壁面材41の固定対象である隙間スタッド47Bが柱13と窓枠52との間の隙間に設けられていたが、柱13と窓枠52との間の隙間には、内壁面材41の固定対象ではない隙間部材が設けられていてもよい。つまり、内壁下地42を構成していない隙間部材が設けられていてもよい。例えば、柱13に取り付けられ、窓枠52を支持する支持ブラケットが、柱13と窓枠52との間の隙間に設けられている構成とする。
(10)上記実施形態では、連結部材61において、柱側固定部63のビス孔63aが壁幅方向に沿って延びた長孔とされていたが、スタッド側固定部62のビス孔62aが壁厚み方向に沿って延びた長孔とされていてもよい。
(11)上記実施形態では、連結部材61のスタッド側固定部62が柱13と隙間スタッド47Bとの間に入り込んでいたが、スタッド側固定部62は、柱13と隙間スタッド47Bとの間に入り込んでいなくてもよい。例えば、スタッド側固定部62が、隙間スタッド47Bの屋内側や屋外側に配置された構成とする。スタッド側固定部62が、隙間スタッド47Bの屋内側に配置されている場合、そのスタッド側固定部62は、隙間スタッド47Bにおける屋内側面に重ねられており、その重ねられた部分が溶接等により固定されている。この場合、スタッド側固定部62は、隙間スタッド47Bと内壁面材41との間に挟まった状態になっている。
(12)連結部材61の柱側固定部63は、柱13における屋外側面に重ねられていてもよい。また、連結部材61においては、柱側固定部63が柱13の屋内側及び屋外側のそれぞれに設けられていてもよい。例えば、連結部材61が、スタッド側固定部62を挟んで対向する一対の柱側固定部63を有していてもよい。
(13)連結部材61の柱側固定部63は、柱13と隙間スタッド47Bとの間に配置されていてもよい。この場合、スタッド側固定部62は、柱13と隙間スタッド47Bとの間ではなく、隙間スタッド47Bの屋内側や屋外側に配置されていることが好ましい。
(14)連結部材61のスタッド側固定部62は、内壁下地42よりも屋外側に突出していてもよい。この場合でも、スタッド側固定部62が柱13と隙間断熱部48aとの間に入り込んでいないことが、外壁部11の断熱性能を保持する上で好ましい。
(15)連結部材61においては、スタッド側固定部62のビス孔62aが水平方向に対して斜めに傾斜した方向に延びていてもよい。また、ビス孔62aは、長孔ではなく丸孔でもよい。また、連結部材61においては、柱側固定部63のビス孔63aが壁厚み方向に沿って延びた長孔とされていてもよい。
(16)上記実施形態では、隙間スタッド47Bと連結部材61のスタッド側固定部62とは第1ビス65を用いてビス固定されていたが、隙間スタッド47Bとスタッド側固定部62とは、ボルト固定されていてもよい。例えば、隙間スタッド47Bにおける連結部材61側の側面部にボルト孔が形成されており、そのボルト孔に隙間スタッド47Bの中空部側からボルトが挿し入れられ、そのボルトが、連結部材61のスタッド側固定部62を挟んで隙間スタッド47Bとは反対側に配置されたナットに羅着された構成とする。この構成では、ボルトをスタッド側固定部62のビス孔62aの挿通した状態で壁厚み方向に移動させることで、柱13に対するスタッド側固定部62の位置を壁厚み方向に沿って調整することが容易になっている。
(17)連結部材61は、柱13及び隙間スタッド47Bに沿って上下方向に延びていてもよい。例えば、連結部材61が、隙間スタッド47Bとほぼ同じ長さ寸法を有し、上ランナ43と下ランナ44とに掛け渡され状態になっている構成とする。
(18)窓部12が壁開口部とされているのではなく、玄関口等の出入口が壁開口部とされていてもよい。この場合でも、出入口に出入口枠等の開口枠が取り付けられていることで、その開口枠の縦枠部と柱との間に隙間スタッドを設けた構成を実現できる。
(19)外壁部11が壁部とされているのではなく、屋内空間を仕切る間仕切壁部が壁部とされていてもよい。この場合でも、間仕切壁部の壁開口部に開口枠が取り付けられていることで、その開口枠の縦枠部と柱との間に隙間スタッドを設けた構成を実現できる。