JP2014189188A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体への端子部材の取り付け時に筐体側に端子部材が突き当たることによる端子部材の変形を抑制する。
【解決手段】端子用ボルト28の取り付け時の端子用ボルト28の回転に伴い、グランド端子80も一緒に回る。この場合、板状に形成された突き当て部80Bの側縁80Eが、第2ハウジング12の側面183に突き当たる。また、このとき、同じく板状に形成された端子本体80Aの側縁80Fも側面183に突き当たる。これにより、グランド端子80の回転が規制される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
公報記載の従来技術として、例えば特許文献1には、ステアリング入力軸に連動するラック軸をステアリングギヤハウジングに設けたシリンダパイプに移動可能に収容し、ラック軸の端部に継手を介してタイロッドを連結したステアリング装置が開示されている。
特開2007−223541号公報
ところで、ステアリング装置では、ねじ部材を用い筐体に対する端子部材の固定を行うことがあるが、ねじ部材の回転に伴い端子部材も一緒に回ってしまう。ここで、端子部材の回転は、端子部材の一部を筐体側に突き当てるようにすれば抑えることが可能になるが、突き当てられる部分には大きな荷重が作用することがあり、この場合、端子部材の変形を招きやすい。
本発明の目的は、筐体への端子部材の取り付け時に筐体側に端子部材が突き当たることによる端子部材の変形を抑制することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用されるステアリング装置は、ステアリング機能部が収容される筐体と、前記筐体に固定される端子部材と、頭部を備え、当該頭部と前記筐体とで前記端子部材を挟んで当該筐体に対する当該端子部材の固定を行うねじ部材と、を備え、前記端子部材は、前記ねじ部材の前記頭部と前記筐体とにより挟まれるとともに、当該ねじ部材の径方向に向かって延びるように配置された第1の部位と、前記第1の部位に接続されるとともに、当該第1の部位が延びる方向とは異なる方向に向かうように配置された第2の部位と、を備え、前記ねじ部材の回転に伴い前記端子部材が回転した際に、前記筐体側に対し、前記第1の部位および前記第2の部位が突き当たるように構成されたステアリング装置である。
ここで、前記筐体には、前記ねじ部材の径方向に沿って延びる第1の外表面と、当該第1の外表面に接続されるとともに当該ねじ部材の軸方向に沿って延びる第2の外表面と、段差を介して当該第1の外表面に接続され当該第1の外表面よりも低い位置に配置され且つ当該ねじ部材の径方向に沿って延びる第3の外表面とが設けられ、前記端子部材の前記第1の部位および前記第2の部位は、前記筐体の前記第2の外表面に突き当たるように構成され、前記第1の部位の前記第2の外表面への前記突き当たりは、前記第3の外表面により当該第1の部位が支持され前記第1の外表面よりも当該第3の外表面側に当該第1の部位が配置されることで、実現されていることを特徴とすることができる。この場合、ねじ部材の軸方向に沿って延びる第2の外表面に対する第1の部位の突き当てが実現されるようになる。
また、前記端子部材の前記第1の部位は、前記筐体の外表面に沿うように配置され、前記筐体の外表面には、突出部が形成され、前記筐体の前記外表面に形成された前記突出部に前記第1の部位が突き当たることで、当該第1の部位の前記筐体側への前記突き当てが行われることを特徴とすることができる。この場合、筐体の外表面に第1の部位が沿う構成であってもこの第1の部位を筐体側に突き当てることができるようになる。
また、前記第1の部位が延びる方向と前記第2の部位が延びる方向とが直交するように前記端子部材は構成され、又は、当該第1の部位が延びる方向と当該第2の部位が延びる方向とのなす角度が鋭角となるように当該端子部材は構成されていることを特徴とすることができる。この場合、第1の部位が延びる方向と第2の部位が延びる方向とのなす角度が鈍角である場合に比べ、第1の部位が延びる方向における端子部材の寸法を小さくすることができる。
他の観点から捉えると、本発明が適用されるステアリング装置は、一方向に向かって延びるように配置された第1の部位と当該第1の部位に接続されるとともに当該第1の部位が延びる方向とは異なる方向に向かうように配置された第2の部位とを備えた端子部材が取り付けられるステアリング装置であって、前記端子部材のうちの前記第1の部位がねじ部材によって固定される筐体と、前記ねじ部材の回転に伴い前記端子部材が回転した際に、当該端子部材の前記第1の部位および前記第2の部位が突き当たる被突き当て部と、を備えるステアリング装置である。
本発明によれば、筐体への端子部材の取り付け時に筐体側に端子部材が突き当たることによる端子部材の変形を抑制することができるようになる。
本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置の全体構成図である。 本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置の伝達機構部を説明する構成図である。 本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置のアシスト部を説明する構成図である。 第2ハウジングの周縁の構造を上方から眺めた場合の斜視図である。 グランド端子および第2ハウジングの比較例を示した図である。 第2ハウジングの他の構成例を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
〔パワーステアリング装置の全体構成〕
図1は、本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置1の全体構成図である。図2は、本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置1の伝達機構部Aを説明する構成図であり、図1に示すII−II断面である。図3は、本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置1のアシスト部Bを説明する構成図であり、図1に示すIII−III断面である。
図1に示すように、本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置1は、いわゆるダブルピニオン型のパワーステアリング装置である。電動パワーステアリング装置1は、操舵部(ステアリングホイール)からの操舵力をラック軸24に伝達する伝達機構部Aと、駆動部30からの操舵補助力をラック軸24に伝達してラック軸24の移動をアシストするアシスト部Bとを有する。ここで、ラック軸24、伝達機構部A等は、被操舵部である例えばタイヤ(不図示)の方向を変更するステアリング機能部の一部として機能している。
例えば車体フレーム(不図示)等に固定されるギヤハウジング10は、図1に示すように、伝達機構部Aを構成するハンドル側ギヤハウジング10Aと、アシスト部Bを構成するアシスト側ギヤハウジング10Bとを有する。ハンドル側ギヤハウジング10Aとアシスト側ギヤハウジング10Bとは、ラック軸24まわりで連結されてギヤハウジング10を構成する。
ハンドル側ギヤハウジング10Aは、入力軸21と、出力軸であるハンドル側ピニオン軸23(図2参照)とを回転可能に支持している。入力軸21は、ステアリングホイール(不図示)に連結されたアッパーシャフト(不図示)と連結している。
一方、アシスト側ギヤハウジング10Bは、アシスト側ピニオン軸33(図3参照)を回転可能に支持している。ラック軸24の両端部には、左右のタイロッド48A,48Bが連結されている。このタイロッド48A,48Bはナックルアーム(不図示)を介して被操舵部である例えばタイヤ(不図示)に連結されている。また、ラック軸24は、ハンドル側ギヤハウジング10Aの第1ハウジング11(図2参照)とアシスト側ギヤハウジング10Bの第1ハウジング17(図3参照)とに設けられた軸受(不図示)によって、図1の左右方向に摺動性を良好に保った状態で支持されている。
〔伝達機構部Aの構成・機能〕
図2に示すように、伝達機構部Aのハンドル側ギヤハウジング10Aは、第1ハウジング11、第2ハウジング12および第3ハウジング13に分割され、これらが組み付けられてハウジングを形成している。これら第1ハウジング11、第2ハウジング12および第3ハウジング13は、それぞれ固定ボルト(不図示)によって固定されている。
そして、伝達機構部Aは、図2に示すように、ステアリングホイール(不図示)に連結される入力軸21を有している。また、この入力軸21にトーションバー22を介して連結されるハンドル側ピニオン軸(出力軸)23を、入力軸21と同軸上に有している。
さらに、ハンドル側ピニオン軸23はピニオン23Pを有しており、このピニオン23Pをラック軸24のハンドル側ラック24Aに噛み合わせている。これにより、ラック軸24は、ステアリングホイールに加えた操舵トルクに従って直線運動が可能となり、図1に示すギヤハウジング10の左右方向に移動する。
また、入力軸21は、ハンドル側ギヤハウジング10Aの第3ハウジング13に設けられた軸受21Jにより保持され、ハンドル側ピニオン軸23はハンドル側ギヤハウジング10Aの第1ハウジング11に設けられた軸受23Jおよび第2ハウジング12に設けられた軸受23Kにより保持される。
また、ハンドル側ギヤハウジング10Aの第1ハウジング11内には、ラック軸24のハンドル側ラック24Aをハンドル側ピニオン軸23のピニオン23Pに押付けるとともに、ラック軸24を摺動自在に支持するラックガイド50が設けられる。このラックガイド50は、第1ハウジング11のシリンダ部14に挿入される。
さらに、伝達機構部Aは、入力軸21とハンドル側ピニオン軸(出力軸)23との相対回転角度を検出し、検出した相対回転角度に基づいて操舵トルクを検出するトルク検出装置40を備えている。そして、トルク検出装置40は、操舵トルクの検出結果を不図示のECU(Electronic Control Unit)に送る。そして、ECUは、トルク検出装置40から取得した操作トルクの検出結果に基づいて、アシスト部Bの駆動部30(図1参照)を制御する。
〔アシスト部Bの構成・機能〕
アシスト部Bは、図3に示すように、アシスト側ギヤハウジング10Bと、アシスト側ピニオン軸33と、アシスト側ピニオン軸33に接続するウォームホイール34と、ウォームホイール34を回転駆動する駆動部30(図1参照)とを備えている。さらに、アシスト部Bは、アシスト側ピニオン軸33に接続するラック軸24の移動を案内するラックガイド60を有している。
アシスト側ギヤハウジング10Bは、図3に示すように、第1ハウジング17と第2ハウジング18とに分割され、これらが組み付けられてハウジングを形成している。さらに、第2ハウジング18には、カバー部材19が組み付けられる。
第1ハウジング17と第2ハウジング18は、それぞれ内側に筒状の空間を有する部材である。そして、第1ハウジング17は、主にアシスト側ピニオン軸33とラック軸24との接続部分におけるハウジングを形成する。また、第2ハウジング18は、主にアシスト側ピニオン軸33とウォームホイール34との接続部分におけるハウジングを形成する。
第1ハウジング17は、第2ハウジング18との嵌め合い箇所を構成する嵌合い部17Jを有している。また、第2ハウジング18は、第1ハウジング17との嵌め合い箇所を構成する嵌合い部18Jを有している。そして、本実施形態では、嵌合い部18Jの外径は、嵌合い部17Jの内径よりも若干小さく形成されている。
そして、第1ハウジング17と第2ハウジング18とは、シール部材Sを間に挟んだ状態で、嵌合い部17Jに嵌合い部18Jが挿入されて嵌め合わされる。また、第1ハウジング17と第2ハウジング18とは、固定ボルトBLによって固定される。また、カバー部材19は、図3に示すように、固定ボルト20によって第2ハウジング18に固定される。そして、カバー部材19は、第1ハウジング17の開口部を覆うように設けられる。
ここで、アシスト側ピニオン軸33は、車両に搭載された状態で、鉛直方向に対して交差配置される。本実施形態では、アシスト側ピニオン軸33が車両の前後方向に沿うように、概ね水平方向に横置きされる(図1参照)。
アシスト側ピニオン軸33は、図3に示すように、ピニオン33Pを有している。そして、アシスト側ピニオン軸33のピニオン33Pがラック軸24のアシスト側ラック24Bに接続する。なお、本実施形態のアシスト部Bでは、アシスト側ピニオン軸33のピニオン33Pとラック軸24のアシスト側ラック24Bの双方又は少なくとも一方を、それらの歯すじがそれらの中心軸に斜交する斜歯歯車としている。なお、本実施形態のアシスト側ピニオン軸33は金属製である。
また、アシスト側ピニオン軸33には、ウォームホイール34が設けられる。そして、アシスト側ピニオン軸33は、ウォームホイール34を介して駆動部30から回転駆動力を受けて回転する。
アシスト側ピニオン軸33は、一端側が第1ハウジング17に設けられる第1軸受33Jに保持され、他端側が第2ハウジング18に設けられる第2軸受33Kに保持される。
第2軸受33Kの内輪は、アシスト側ピニオン軸33のハブ33Hとロックナット36とによって挟まれるようにして、アシスト側ピニオン軸33の外周に取り付けられる。また、第2軸受33Kの外輪は、第2ハウジング18に形成される保持部18HとサークリップCとの間に挟まれるようにして第2ハウジング18に固定される。
一方、第1軸受33Jの外輪は第1ハウジング17に圧入され、アシスト側ピニオン軸33の一端部は第1軸受33Jの内輪に隙間嵌めされている。
そして、アシスト側ピニオン軸33は、第1ハウジング17に圧入される第1軸受33Jに保持されることで、第1ハウジング17側に向けた方向の移動が制限される。
また、アシスト側ピニオン軸33には、埋込ねじ形式のロックナット36によって第2軸受33Kの内輪が固定される。そして、この第2軸受33Kの外輪は、サークリップCによって第2ハウジング18の保持部18Hに固定される。これによって、アシスト側ピニオン軸33は、第2ハウジング18側に向けた方向の移動が制限される。
以上のようにして、アシスト側ピニオン軸33は、アシスト側ギヤハウジング10Bにおいて、回転可能に保持されるとともに、軸方向には移動しないように取り付けられる。
ウォームホイール34は、アシスト側ピニオン軸33のピニオン33Pが形成される側とは逆側の端部に設けられる。ウォームホイール34の回転軸は、アシスト側ピニオン軸33と同軸になるように形成される。そして、図3に示すように、ウォームホイール34は、駆動部30のウォームギヤ32と噛み合う。なお、本実施形態のウォームホイール34は、この金属製のアシスト側ピニオン軸33のハブ33Hに一体成形された樹脂で構成される。
また、アシスト側ギヤハウジング10Bの第1ハウジング17内には、ラック軸24のアシスト側ラック24Bをアシスト側ピニオン軸33のピニオン33Pに押付けるとともに、ラック軸24を摺動自在に支持するラックガイド60が取り付けられる。ラックガイド60は、第1ハウジング17のシリンダ部17Aに挿入される。
駆動部30は、図1に示すように、電動モータ31と、電動モータ31によって回転駆動されるウォームギヤ32(図3参照)とを有している。そして、電動モータ31は、トルク検出装置40(図2参照)の検出結果に応じて不図示のECUによって駆動制御される。また、ウォームギヤ32は、図3に示すように、ウォームホイール34に接続し、電動モータ31の出力トルクをウォームホイール34に伝達する。
図4は、図2にて示した第2ハウジング12の周縁の構造を上方から眺めた場合の斜視図である。付言すると、図4は、図1における符号1Aで示す部位を斜め上方から眺めた場合の斜視図である。
上記では説明を省略したが、本実施形態では、図4に示すように、予め定められた基準電位点に対して伝達機構部Aを接続するグランド(GND)線81、このグランド線81が接続されたグランド端子80が設けられている。また、第2ハウジング12へのグランド端子80の固定に用いられるねじ部材の一例として、端子用ボルト28が設けられている。なお、端子部材の一例としてのグランド端子80は、端子用ボルト28の頭部28Aと第2ハウジング12とにより挟まれることで、第2ハウジング12に対して固定されている。
ここで、筐体の一例としての第2ハウジング12は、同図に示すように、第1の外表面の一例としての上面181を有している。ここで、この上面181は、端子用ボルト28の径方向に沿うように形成されている。また、本実施形態の第2ハウジング12には、側面183が設けられている。ここで、第2の外表面の一例としてのこの側面183は、上面181に接続されるとともに、端子用ボルト28の軸方向に沿うように配置されている。付言すると、本実施形態では、上面181と側面183が直交するように上面181および側面183が設けられている。
さらに、本実施形態では、上面181よりも低い箇所に位置しグランド端子80を下方から支持する支持面182が設けられている。ここで、第3の外表面の一例としてのこの支持面182は、段差187を介して上面181に接続され、上面181よりも低い箇所に位置している。また、支持面182は、端子用ボルト28の径方向に沿って延びるように配置されている。
また、本実施形態では、この支持面182に対して、雌ネジとして機能するねじ穴182Aが形成され、このねじ穴182Aに対して端子用ボルト28の軸(不図示)が固定されることで、第2ハウジング12に対する端子用ボルト28の固定が行われている。
なお、本実施形態では、上面181と支持面182との離間距離Lの方が、グランド端子80の厚みよりも大きくなっている。これにより、本実施形態では、上面181よりも図中下方に、グランド端子80が位置している。
ここで、グランド端子80について説明すると、グランド端子80には、板状に形成され、第2ハウジング12の支持面182と端子用ボルト28の頭部28Aとによって挟まれる端子本体80Aが設けられている。なお、第1の部位の一例としてのこの端子本体80Aには、端子用ボルト28の軸を通すための貫通孔(不図示)が形成されている。また、本実施形態では、端子本体80Aは、端子用ボルト28の径方向に向かって延びるように配置されている。
また、本実施形態のグランド端子80には、曲げ加工が施されており、曲げ加工部80Cが設けられている。さらに、この曲げ加工部80Cから図中下方に向かって延びるように設けられ(端子本体80Aが延びる方向とは異なる方向に向かうように形成され)、第2ハウジング12の側面183に対して突き当てられる突き当て部80Bが設けられている。ここで、本実施形態では、第2の部位として機能するこの突き当て部80Bと、端子本体80Aとが略直交(交差)するように設けられており、図中矢印4Aに示す方向からグランド端子80を眺めた場合のグランド端子80の形状は、L字状となっている。
ここで、本実施形態では、端子用ボルト28の取り付け時の端子用ボルト28の回転に伴い、グランド端子80も一緒に回ろうとする。この場合、本実施形態では、図4に示すように、板状に形成された突き当て部80Bの側縁80Eが、被突き当て部の一例としての側面183に突き当たるようになる。また、このとき、同じく板状に形成された端子本体80Aの側縁80Fも側面183に突き当たるようになる。さらに、グランド端子80の角部80G(曲げ加工部80C位置する部分)も側面183に突き当たるようになる。これにより、本実施形態では、グランド端子80の回転が規制されるようになる。
図5は、グランド端子80および第2ハウジング12の比較例を示した図である。
ここで、本図に示す比較例では、第2ハウジング12の上面181よりも上方に、端子本体80Aが設けられている。このような場合、同図に示すように、突き当て部80Bの側縁80Eのみが、第2ハウジング12の側面183に突き当たるようになる。
ところで、このように、突き当て部80Bの側縁80Eのみが第2ハウジング12の側面183に突き当たる場合は、グランド端子80に対し、せん断力だけではなく、曲げモーメントも作用するようになる。そして、この場合、せん断力のみが作用する場合に比べ、グランド端子80の変形が生じやすくなる。また、このような変形が生じやすいと、端子用ボルト28をさらに回転させる必要が生じ、端子用ボルト28の固定に要するトルクが大きくなりやすい。
一方で、本実施形態では、上記のように、突き当て部80Bの側縁80Eのみではなく、端子本体80Aの側縁80Fも、第2ハウジング12の側面183に突き当たる。この場合、曲げモーメントがグランド端子80に対し作用しにくくなり、グランド端子80の変形が生じにくくなる。
なお、上記では、端子用ボルト28によってグランド端子80のみが固定される態様を一例に説明したが、第2ハウジング12に対して締結物がボルトによって締結される際に、この締結物とともにグランド端子80を固定するようにしてもよい。付言すると、専用のボルトでグランド端子80を固定する上記態様は一例であり、他の締結物を固定する際に用いるボルトを用いてグランド端子80を固定するようにしてもよい。なお、この場合は、例えば、ハウジングとボルトの頭部との間に、締結物およびグランド端子80が配置されることで、締結物およびグランド端子80の固定が行われる。
なお、図4にて示した実施形態では、上面181よりも低い支持面182を設けることで、上面181よりも低い箇所にグランド端子80を配置し、これにより、突き当て部80Bのみならず端子本体80Aについても、第2ハウジング12に突き当たるようにした。
ところで、突き当て部80Bおよび端子本体80Aの第2ハウジング12への突き当ては、図6(第2ハウジング12の他の構成例を示した図)に示すように、第2ハウジング12の上面181(外表面)から突出する突出部189を設けることでも実現できるようになる。
なお、上記では、突き当て部80Bがグランド端子80に設けられた構成を説明したが、突き当て部80Bを省略し、端子本体80Aの側縁80F(図4参照)のみを、第2ハウジング12の側面183(図4参照)に突き当てたり、端子本体80Aの側縁80Fのみを、上記突出部189に突き当てたりすることも考えられる。
ところで、この場合、端子本体80Aおよび突き当て部80Bの両者を第2ハウジング12に対して突き当てる構成に比べ、グランド端子80と第2ハウジング12との接触面積が低下し、単位面積当たりに作用する荷重が増加する。そして、この場合、単位面積当たりに作用する荷重が小さい場合に比べ、グランド端子80の変形が生じやすくなる。本実施形態のように、端子本体80Aに加え、突き当て部80Bも突き当てる構成とすれば、単位面積当たりに作用する荷重が小さくなり、グランド端子80の変形を抑えやすくなる。
また、本実施形態のように、突き当て部80Bを設けるとともに、この突き当て部80Bと端子本体80Aとが交差(直交)する関係となるように、グランド端子80を構成した場合、グランド端子80の幅寸法(図4における矢印4Bで示す方向の寸法)の拡大を抑えつつ、グランド端子80と第2ハウジング12との接触面積を増やせるようになる。
ここで、端子本体80Aのみを突き当てる構成であっても、グランド端子80を長くすれば(矢印4Bで示す方向における寸法を大きくすれば)、グランド端子80と第2ハウジング12との接触面積を増やせるようになる。しかしながら、この場合、グランド端子80の幅寸法が大きくなりやすい。
一方で、本実施形態の構成の場合、グランド端子80の一部(突き当て部80Bが設けられている部分)が上下方向に向かって延びるように配置されるため、グランド端子80の幅寸法の拡大を抑えつつ、グランド端子80と第2ハウジング12との接触面積を増やせるようになる。
なお、上記では、図中下方に向かって延びるように突き当て部80Bが設けられた構成を一例に説明したが、図6にて示した構成を採用する場合などにおいては、図中上方に向かって延びるように突き当て部80Bを設けるようにしてもよい。
また、上記では、端子本体80Aと突き当て部80Bとが直交する関係で配置された態様を説明したが(端子本体80Aと突き当て部80Bとのなす角度が90°となっている態様を説明したが)、端子本体80Aと突き当て部80Bとのなす角度が鈍角となるようにしてもよいし、端子本体80Aと突き当て部80Bとのなす角度が鋭角となるようにしてもよい。
なお、端子本体80Aと突き当て部80Bとが直交するように端子本体80Aおよび突き当て部80Bを配置し、あるいは、端子本体80Aと突き当て部80Bとのなす角度が鋭角となるように端子本体80Aおよび突き当て部80Bを配置した方が、端子本体80Aと突き当て部80Bとのなす角度が鈍角となるように端子本体80Aおよび突き当て部80Bを配置した場合に比べ、グランド端子80の幅寸法(図4における矢印4Bで示す方向の寸法)を小さくできるようになる。
また、上記では、突き当て部80Bを平板状に形成した場合を一例に説明したが、C字状などの円弧を描く形状を突き当て部80Bに付与するようにしてもよい。
また、上記では、第2ハウジング12に対し、直接、端子本体80Aおよび突き当て部80Bを突き当てたが、第2ハウジング12と端子本体80Aとの間、および、第2ハウジング12と突き当て部80Bとの間に、他の部材を介在させたうえで、第2ハウジング12に対し、端子本体80Aおよび突き当て部80Bを突き当てるようにしてもよい。
1…電動パワーステアリング装置、12…第2ハウジング、28…端子用ボルト、28A…頭部、80…グランド端子、80A…端子本体、80B…突き当て部、181…上面、183…側面、189…突出部

Claims (5)

  1. ステアリング機能部が収容される筐体と、
    前記筐体に固定される端子部材と、
    頭部を備え、当該頭部と前記筐体とで前記端子部材を挟んで当該筐体に対する当該端子部材の固定を行うねじ部材と、
    を備え、
    前記端子部材は、
    前記ねじ部材の前記頭部と前記筐体とにより挟まれるとともに、当該ねじ部材の径方向に向かって延びるように配置された第1の部位と、
    前記第1の部位に接続されるとともに、当該第1の部位が延びる方向とは異なる方向に向かうように配置された第2の部位と、
    を備え、
    前記ねじ部材の回転に伴い前記端子部材が回転した際に、前記筐体側に対し、前記第1の部位および前記第2の部位が突き当たるように構成されたステアリング装置。
  2. 前記筐体には、前記ねじ部材の径方向に沿って延びる第1の外表面と、当該第1の外表面に接続されるとともに当該ねじ部材の軸方向に沿って延びる第2の外表面と、段差を介して当該第1の外表面に接続され当該第1の外表面よりも低い位置に配置され且つ当該ねじ部材の径方向に沿って延びる第3の外表面とが設けられ、
    前記端子部材の前記第1の部位および前記第2の部位は、前記筐体の前記第2の外表面に突き当たるように構成され、
    前記第1の部位の前記第2の外表面への前記突き当たりは、前記第3の外表面により当該第1の部位が支持され前記第1の外表面よりも当該第3の外表面側に当該第1の部位が配置されることで、実現されていることを特徴とする請求項1記載のステアリング装置。
  3. 前記端子部材の前記第1の部位は、前記筐体の外表面に沿うように配置され、
    前記筐体の外表面には、突出部が形成され、
    前記筐体の前記外表面に形成された前記突出部に前記第1の部位が突き当たることで、当該第1の部位の前記筐体側への前記突き当てが行われることを特徴とする請求項1記載のステアリング装置。
  4. 前記第1の部位が延びる方向と前記第2の部位が延びる方向とが直交するように前記端子部材は構成され、又は、当該第1の部位が延びる方向と当該第2の部位が延びる方向とのなす角度が鋭角となるように当該端子部材は構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のステアリング装置。
  5. 一方向に向かって延びるように配置された第1の部位と当該第1の部位に接続されるとともに当該第1の部位が延びる方向とは異なる方向に向かうように配置された第2の部位とを備えた端子部材が取り付けられるステアリング装置であって、
    前記端子部材のうちの前記第1の部位がねじ部材によって固定される筐体と、
    前記ねじ部材の回転に伴い前記端子部材が回転した際に、当該端子部材の前記第1の部位および前記第2の部位が突き当たる被突き当て部と、
    を備えるステアリング装置。
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