JP2013233858A - ラックガイド装置、ステアリング装置およびラックガイド装置の製造方法 - Google Patents

ラックガイド装置、ステアリング装置およびラックガイド装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ラックガイドの位置調整を可能にしつつ、ラックガイドとハウジングとの接触を抑制する。
【解決手段】ラックガイド60は、アシスト側ピニオン軸に接続するラック軸24を支持するとともに、ラック軸24をアシスト側ピニオン軸に向けて押圧するガイド本体部61と、ガイド本体部61の外周に設けられることでガイド本体部61とガイド本体部61を保持するハウジングとの間に位置するとともに弾性を有するゴムリング65と、ゴムリング65よりもラック軸24の近くであってガイド本体部61の外周に設けられることでガイド本体部61とハウジングとの間に位置するとともにゴムリング65よりも低い弾性を有する樹脂リング66とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ラックガイド装置、ステアリング装置およびラックガイド装置の製造方法に関する。
ステアリング装置は、入力軸に連結されるピニオン軸と、ピニオン軸のピニオンと接続するラックを有するラック軸とを備えて構成される。そして、ピニオン軸とラック軸との接続を良好に保つために、ラック軸を支持するとともにラック軸をピニオン軸に向けて押圧するラックガイド装置が設けられる。
公報記載の従来技術として、例えば特許文献1には、ラック軸を軸方向に往復動可能に支持するサポートヨークと、サポートヨークを押圧するコイルバネとを備えたラックガイド装置が開示されている。そして、このラックガイド装置では、サポートヨークを、ラックハウジングに形成されたヨーク収容部内にラック軸に対して接離する方向に移動可能に設けるとともに、コイルバネに押圧されることによりラック軸をピニオン軸に押し付けつつ軸方向に往復動可能に支持するようにしている。さらに、コイルバネが、サポートヨークをラック軸の軸線に対して斜交する方向に押圧するようにしている。
特開2012−61978号公報
ところで、ステアリング装置に用いられるラック軸には被操舵部が連結している。そして、例えば被操舵部に過大な荷重がかかると、被操舵部を介してラック軸にもその荷重が伝達する。この荷重によってラック軸が移動することで、ラック軸を支持するラックガイドが移動しようとする。そして、ラックガイドの移動によって、ラックガイドがラックガイドを保持するハウジングに接触する場合がある。このような場合、ハウジングに対するラックガイドの衝突によって異音が発生するおそれがある。また、ラックガイドの移動によって、ラックガイドがハウジングに焼付く可能性もある。
ここで、ハウジングに対してラックガイドが移動できないようにラックガイドを保持することも考えられる。しかしながら、このように構成すると、ラックガイドをハウジング内に取り付ける際に、ラックガイドの位置の調整を行うことができなくなってしまう。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、ラックガイドの位置調整を可能にしつつ、ラックガイドとハウジングとの接触を抑制することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明は、ピニオン軸に接続するラック軸を支持するとともに、ラック軸をピニオン軸に向けて押圧する押圧部と、押圧部の外周に設けられることで押圧部と押圧部を保持するハウジングとの間に位置するとともに弾性を有する弾性部材と、弾性部材よりもラック軸の近くであって押圧部の外周に設けられることで押圧部とハウジングとの間に位置するとともに弾性部材よりも低い弾性を有する低弾性部材と、を有することを特徴とするラックガイド装置である。
ここで、上記のラックガイド装置にて、押圧部は、ラック軸に向けて突出する突出部を有し、低弾性部材は、突出部の端に沿うように成形された環状の成形体であることを特徴とすることができる。
また、上記のラックガイド装置にて、押圧部は、外周に環状の溝が形成され、低弾性部材は、押圧部の溝に設けられた合成樹脂の成形体であることを特徴とすることができる。
さらに、上記の目的を達成する本発明は、被操舵部を移動させるラック軸と、ラック軸に接続し、操舵部からの駆動トルクをラック軸に伝達するピニオン軸と、ラック軸を支持するラックガイドと、ラックガイドを保持するハウジングと、を備え、ラックガイドは、ラック軸をピニオン軸に向けて押圧する押圧部と、押圧部の外周に設けられることで押圧部とハウジングとの間に位置するとともに弾性を有する弾性部材と、弾性部材よりもラック軸の近くであって押圧部の外周に設けられることで押圧部とハウジングとの間に位置するとともに弾性部材よりも低い弾性を有する低弾性部材と、を有することを特徴とするステアリング装置である。
さらにまた、上記の目的を達成する本発明は、ラック軸を支持する支持部を有する本体部材の外周部に複数の環状の溝を形成する溝形成工程と、複数の環状の溝のうち支持部に対して遠い側に位置する溝に弾性を有する環状の弾性部材を設ける設置工程と、複数の環状の溝のうち支持部に対して近い側の溝に合成樹脂を充填することによって、溝に弾性部材よりも低い弾性を有する環状の低弾性部材を形成する形成工程と、を備えることを特徴とするラックガイド装置の製造方法である。
本発明によれば、ラックガイドの位置調整を可能にしつつ、ラックガイドとハウジングとの接触を抑制することが可能となる。
本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置の全体構成図である。 本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置の伝達機構部を説明する構成図である。 本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置のアシスト部を説明する構成図である。 伝達機構部のラックガイドを説明するための図である。 アシスト部のラックガイドを説明するための図である。 伝達機構部のラックガイドの作用を説明するための図である。 アシスト部のラックガイドの作用を説明するための図である。 本実施形態が適用されるラックガイドの製造方法を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
〔パワーステアリング装置の全体構成〕
図1は、本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置1の全体構成図である。図2は、本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置1の伝達機構部Aを説明する構成図であり、図1に示すII−II断面である。図3は、本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置1のアシスト部Bを説明する構成図であり、図1に示すIII−III断面である。
図1に示すように、本実施形態が適用される電動パワーステアリング装置1は、いわゆるダブルピニオン型のパワーステアリング装置である。電動パワーステアリング装置1は、操舵部(ステアリングホイール)からの操舵力をラック軸24に伝達する伝達機構部Aと、駆動部30からの操舵補助力をラック軸24に伝達してラック軸24の移動をアシストするアシスト部Bとを有する。
例えば車体フレーム(不図示)等に固定されるギヤハウジング10は、図1に示すように、伝達機構部Aを構成するハンドル側ギヤハウジング10Aと、アシスト部Bを構成するアシスト側ギヤハウジング10Bとを有する。ハンドル側ギヤハウジング10Aとアシスト側ギヤハウジング10Bとは、ラック軸24まわりで連結されてギヤハウジング10を構成する。
ハンドル側ギヤハウジング10Aは、入力軸21と、出力軸であるハンドル側ピニオン軸23(図2参照)とを回転可能に支持している。入力軸21は、ステアリングホイール(不図示)に連結されたアッパーシャフト(不図示)と連結している。
一方、アシスト側ギヤハウジング10Bは、アシスト側ピニオン軸33(図3参照)を回転可能に支持している。ラック軸24の両端部には左右のタイロッド48A,48Bが連結されている。このタイロッド48A,48Bはナックルアーム(不図示)を介して被操舵部である例えばタイヤ(不図示)に連結されている。ラック軸24はハンドル側ギヤハウジング10Aの第1ハウジング11(図2参照)とアシスト側ギヤハウジング10Bの第1ハウジング17(図3参照)とに設けられた軸受(不図示)によって、図1の左右方向に摺動性を良好に保った状態で支持されている。
〔伝達機構部Aの構成・機能〕
図2に示すように、伝達機構部Aのハンドル側ギヤハウジング10Aは、第1ハウジング11、第2ハウジング12および第3ハウジング13に分割され、これらが組み付けられてハウジングを形成している。これら第1ハウジング11、第2ハウジング12および第3ハウジング13は、それぞれ固定ボルト(不図示)によって固定されている。
そして、伝達機構部Aは、図2に示すように、ステアリングホイール(不図示)に連結される入力軸21を有している。また、この入力軸21にトーションバー22を介して連結されるハンドル側ピニオン軸(出力軸)23を、入力軸21と同軸上に有している。
さらに、ハンドル側ピニオン軸23はピニオン23Pを有しており、このピニオン23Pをラック軸24のハンドル側ラック24Aに噛み合わせている。これにより、ラック軸24は、ステアリングホイールに加えた操舵トルクに従って直線運動が可能となり、図1に示すギヤハウジング10の左右方向に移動する。
入力軸21はハンドル側ギヤハウジング10Aの第3ハウジング13に設けられた軸受21Jにより保持され、ハンドル側ピニオン軸23はハンドル側ギヤハウジング10Aの第1ハウジング11に設けられた軸受23Jおよび第2ハウジング12に設けられた軸受23Kにより保持される。
また、ハンドル側ギヤハウジング10Aの第1ハウジング11内には、ラック軸24のハンドル側ラック24Aをハンドル側ピニオン軸23のピニオン23Pに押付けるとともに、ラック軸24を摺動自在に支持するラックガイド50が設けられる。このラックガイド50は、第1ハウジング11のシリンダ部14に挿入される。なお、このラックガイド50については、後に詳しく説明する。
さらに、伝達機構部Aは、入力軸21とハンドル側ピニオン軸(出力軸)23との相対回転角度を検出し、検出した相対回転角度に基づいて操舵トルクを検出するトルク検出装置40とを備えている。そして、トルク検出装置40は、操舵トルクの検出結果を不図示のECU(Electronic Control Unit)に送る。そして、ECUは、トルク検出装置40から取得した操作トルクの検出結果に基づいて、アシスト部Bの駆動部30(図1参照)を制御する。
〔アシスト部Bの構成・機能〕
アシスト部Bは、図3に示すように、アシスト側ギヤハウジング10Bと、アシスト側ピニオン軸33と、アシスト側ピニオン軸33に接続するウォームホイール34と、ウォームホイール34を回転駆動する駆動部30(図1参照)とを備えている。さらに、アシスト部Bは、アシスト側ピニオン軸33に接続するラック軸24の移動を案内するラックガイド60を有している。
アシスト側ギヤハウジング10Bは、図3に示すように、第1ハウジング17と第2ハウジング18とに分割され、これらが組み付けられてハウジングを形成している。さらに、第2ハウジング18には、カバー部材19が組み付けられる。第1ハウジング17と第2ハウジング18とは、それぞれ内側に筒状の空間を有する部材である。そして、第1ハウジング17は、主にアシスト側ピニオン軸33とラック軸24との接続部分におけるハウジングを形成する。また、第2ハウジング18は、主にアシスト側ピニオン軸33とウォームホイール34との接続部分におけるハウジングを形成する。
第1ハウジング17は、第2ハウジング18との嵌め合い箇所を構成する嵌合い部17Jを有している。また、第2ハウジング18は、第1ハウジング17との嵌め合い箇所を構成する嵌合い部18Jを有している。そして、本実施形態では、嵌合い部18Jの外径は、嵌合い部17Jの内径よりも若干大きく形成されている。そして、第1ハウジング17と第2ハウジング18とは、シール部材Sを間に挟んだ状態で、嵌合い部17Jに嵌合い部18Jが挿入されて嵌め合わされる。また、第1ハウジング17と第2ハウジング18とは、固定ボルトBLによって固定される。
また、カバー部材19は、図3に示すように、固定ボルト20によって第2ハウジング18に固定される。そして、カバー部材19は、第1ハウジング17の開口部を覆うように設けられる。
アシスト側ピニオン軸33は、車両に搭載された状態で、鉛直方向に対して交差配置される。本実施形態では、アシスト側ピニオン軸33が車両の前後方向に沿うように、概ね水平方向に横置きされる(図1参照)。
アシスト側ピニオン軸33は、図3に示すように、ピニオン33Pを有している。そして、アシスト側ピニオン軸33のピニオン33Pがラック軸24のアシスト側ラック24Bに接続する。なお、本実施形態のアシスト部Bでは、アシスト側ピニオン軸33のピニオン33Pとラック軸24のアシスト側ラック24Bの双方又は少なくとも一方を、それらの歯すじがそれらの中心軸に斜交する斜歯歯車としている。なお、本実施形態のアシスト側ピニオン軸33は金属製である。
また、アシスト側ピニオン軸33には、ウォームホイール34が設けられる。そして、アシスト側ピニオン軸33は、ウォームホイール34を介して駆動部30から回転駆動力を受けて回転する。
アシスト側ピニオン軸33は、一端側が第1ハウジング17に設けられる第1軸受33Jに保持され、他端側が第2ハウジング18に設けられる第2軸受33K保持される。
第2軸受33Kの内輪は、アシスト側ピニオン軸33のハブ33Hとロックナット36とに挟まれるようにして、アシスト側ピニオン軸33の外周に取り付けられる。また、第2軸受33Kの外輪は、第2ハウジング18に形成される保持部18HとサークリップCとの間に挟まれるようにして第2ハウジング18に固定される。
一方、第1軸受33Jの外輪は第1ハウジング17に圧入され、アシスト側ピニオン軸33の一端部は第1軸受33Jの内輪に隙間嵌めされている。
そして、アシスト側ピニオン軸33は、第1ハウジング17に圧入される第1軸受33Jに保持されることで、第1ハウジング17側に向けた方向の移動が制限される。
また、アシスト側ピニオン軸33には、埋込ネジ形式のロックナット36によって第2軸受33Kの内輪が固定される。そして、この第2軸受33Kの外輪は、サークリップCによって第2ハウジング18の保持部18Hに固定される。これによって、アシスト側ピニオン軸33は、第2ハウジング18側に向けた方向の移動が制限される。
以上のようにして、アシスト側ピニオン軸33は、アシスト側ギヤハウジング10Bにおいて、回転可能に保持されるとともに、軸方向には移動しないように取り付けられる。
ウォームホイール34は、アシスト側ピニオン軸33のピニオン33Pが形成される側とは逆側の端部に設けられる。ウォームホイール34の回転軸は、アシスト側ピニオン軸33と同軸になるように形成される。そして、図3に示すように、ウォームホイール34は、駆動部30のウォームギヤ32(後述)と噛み合う。なお、本実施形態のウォームホイール34は、この金属製のアシスト側ピニオン軸33のハブ33Hに一体成形された樹脂で構成される。
また、アシスト側ギヤハウジング10Bの第1ハウジング17内には、ラック軸24のアシスト側ラック24Bをアシスト側ピニオン軸33のピニオン33Pに押付けるとともに、ラック軸24を摺動自在に支持するラックガイド60が取り付けられる。このラックガイド60は、第1ハウジング17のシリンダ部17Aに挿入される。このラックガイド60については、後に詳しく説明する。
駆動部30は、図1に示すように、電動モータ31と、電動モータ31によって回転駆動されるウォームギヤ32とを有している。そして、電動モータ31は、トルク検出装置40(図2参照)の検出結果に応じて不図示のECUによって駆動制御される。また、ウォームギヤ32は、図3に示すように、ウォームホイール34に接続し、電動モータ31の出力トルクをウォームホイール34に伝達する。
続いて、伝達機構部Aに設けられるラックガイド50と、アシスト部Bに設けられるラックガイド60とについて詳しく説明する。
(ラックガイド50の構成・機能)
図4は、伝達機構部Aのラックガイド50を説明するための図である。なお、図4(a)は図2に示すIVa部のラックガイド50の拡大図であり、図4(b)はラックガイド50の全体図であり、図4(c)は図4(b)の矢印IVc方向からみたラックガイド50を示す図である。また、図4においては、説明の便宜上、ラック軸24の一部を破線にて図示している。
ラックガイド装置の一例としてのラックガイド50は、図4(a)に示すように、ガイド本体部51と、ガイド本体部51とラック軸24との間に設けられるシート部材52と、ガイド本体部51をラック軸24に向けて付勢するコイルばね53と、シリンダ部14(図2参照)にてガイド本体部51を内側に押し込むラックガイドスクリュ54とを有する。さらに、ラックガイド50は、図4(b)に示すように、ガイド本体部51の外周に設けられるゴムリング55と樹脂リング56とを備える。
押圧部の一例としてのガイド本体部51は、シリンダ部14(図2参照)の内側に挿入される。ここで、シリンダ部14は、ラック軸24の軸方向と交差する方向に円筒中心軸が向くように形成される。従って、ガイド本体部51は、ラック軸24の軸方向と交差する方向に移動可能に設けられる。そして、本実施形態のガイド本体部51は、図4(a)に示すように、収容部511、支持部512および溝部513を備える。
収容部511は、円筒形状を有する部分である。そして、収容部511は、内側にコイルばね53を保持する。また、円筒形状の収容部511の円筒中心軸における端部に支持部512が設けられる。これによって、収容部511は、一方側が閉じて他方側が開口する。
収容部511の内側における一端部から他端部までの長さは、外力を受けていない状態でのコイルばね53の伸縮方向の長さよりも短く設定している。さらに、収容部511は、コイルばね53の直径よりも一回り大きい内径を有している。そして、収容部511は、コイルばね53を収容する空間を形成する。
支持部512は、ラック軸24の外周に沿うように形成された円弧状の部分である。支持部512は、図4(c)に示すように、ラック軸24の軸方向と交差する方向における一方側と他方側とにそれぞれ設けられ、ラック軸24側に向けて突出する第1突出部P1および第2突出部P2を有する。そして、支持部512は、第1突出部P1と第2突出部P2とによって、ラック軸24を軸方向に直交する方向から挟み込む。
また、支持部512には、シート部材52が取り付けられる。そして、支持部512は、シート部材52を介して、ラック軸24を支持する箇所を形成する。
溝部513は、図4(a)に示すように、ガイド本体部51の外周に形成される溝である。そして、本実施形態の溝部513は、第1溝部T11および第2溝部T12を有する。
第1溝部T11は、図4(b)に示すように、円筒形状のガイド本体部51の外周に形成される円環状の溝である。また、第1溝部T11は、ラック軸24を支持する支持部512に対して第2溝部T12よりも遠くに設けられる。そして、第1溝部T11には、ゴムリング55が取り付けられる。このように、第1溝部T11は、ゴムリング55を保持する箇所を形成する。
第2溝部T12は、図4(b)に示すように、ガイド本体部51の外周に形成される円環形状の溝である。また、第2溝部T12は、ラック軸24を支持する支持部512に対し、第1溝部T11よりも近くに設けられる。そして、第2溝部T12には、樹脂リング56が取り付けられる。このように、第2溝部T12は、樹脂リング56を保持する箇所を形成する。
シート部材52は、図4(a)に示すように、ガイド本体部51の支持部512に沿った形状を有している。すなわち、シート部材52は、ラック軸24の外周に沿うように形成される。そして、シート部材52は、支持部512に取り付けられる。シート部材52は、ラック軸24と支持部512とが直接接触する場合と比較して、ラック軸24と支持部512との間の摩擦力が小さくなる材料を用いている。そして、シート部材52は、ラック軸24と支持部512との間の摩擦を低減する。
コイルばね53は、収容部511の内側に設けられる。ここで、ガイド本体部51がシリンダ部14に取り付けられ、ラックガイドスクリュ54によってガイド本体部51がシリンダ部14に固定された状態(図2参照)で、予め定められたバネ力をラック軸24に付与する。本実施形態のコイルばね53のバネ力は、ラック軸24とハンドル側ピニオン軸23との良好な接続状態が維持できる程度に設定している。
ラックガイドスクリュ54は、図4(b)に示すように、円柱形状を有し、外周に雄ねじが形成される。ラックガイドスクリュ54の雄ねじは、シリンダ部14の内側に形成された雌ねじに接続するように構成される(図2参照)。また、ラックガイドスクリュ54は、シリンダ部14の開口を塞ぐように取り付けられる。そして、ラックガイドスクリュ54は、ガイド本体部51、シート部材52、コイルばね53、ゴムリング55および樹脂リング56をシリンダ部14の内側に保持させる(図2参照)。
また、ラックガイドスクリュ54は、コイルばね53に接触するように設けられる。したがって、ラックガイドスクリュ54のシリンダ部14に対する締め込みによって、ラック軸24に対するガイド本体部51の押し込み量を調整することができる。
ゴムリング55は、円環形状を有する部材である。そして、ゴムリング55は、図4(b)に示すように、ガイド本体部51の外周に形成される第1溝部T11に取り付けられる。また、ゴムリング55の幅は、ゴムリング55が第1溝部T11に取り付けられた状態で、ガイド本体部51の外周面から突出するように設定している。
弾性部材の一例としてのゴムリング55は、ウレタンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどの合成ゴムによって構成することができる。そして、本実施形態のラックガイド50において、ゴムリング55の弾性は、樹脂リング56よりも大きくなるように構成して、ゴムリング55よりも変形し易く構成している。
そして、ゴムリング55の弾性は、ガイド本体部51をシリンダ部14(図2参照)内に取り付ける際に変形して、シリンダ部14に対してガイド本体部51を適切な位置や向きに調整することが可能な程度に設定している。
低弾性部材の一例としての樹脂リング56は、円環形状を有する部材である。そして、樹脂リング56は、図4(b)に示すように、ガイド本体部51の外周に形成される第2溝部T12に取り付けられる。樹脂リング56の幅は、樹脂リング56が第2溝部T12に取り付けられた状態で、ガイド本体部51の外周面から突出するように設定している。
また、樹脂リング56は、ナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂などの合成樹脂によって構成することができる。そして、本実施形態のラックガイド50において、樹脂リング56の弾性は、ゴムリング55よりも小さくなるように構成して、ゴムリング55よりも変形し難くなるようにしている。
そして、樹脂リング56の弾性は、後述するようにラックガイド50がラック軸24から力を受けて移動しようとする際、ガイド本体部51の端部(本実施形態では支持部512の第1突出部P1および第2突出部P2)とシリンダ部14との間に隙間を確保されるように変形する程度に設定している。
以上のように構成されるラックガイド50がシリンダ部14内に取り付けられると(図2参照)、ゴムリング55と樹脂リング56とは、ガイド本体部51とシリンダ部14との間に挟まれた状態になる。そして、樹脂リング56は、ゴムリング55よりもラック軸24に近い位置に配置される。また、ゴムリング55は、樹脂リング56よりもラック軸24から遠い位置に配置される。
(ラックガイド60の構成・機能)
次に、アシスト部Bに設けられるラックガイド60について詳しく説明する。
図5は、アシスト部Bのラックガイド60を説明するための図である。なお、図5(a)は図3に示すVa部のラックガイド60の拡大図であり、図5(b)はラックガイド60の全体図であり、図5(c)は図5(b)の矢印Vc方向からみたラックガイド50を示す図である。また、図5においては、説明の便宜上、ラック軸24の一部を破線にて図示している。
なお、ラックガイド60は、伝達機構部Aのラックガイド50と基本構成が同じである。従って、ラックガイド50と同様のものについては同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
ラックガイド装置の一例としてのラックガイド60は、図5(a)に示すように、ガイド本体部61と、ガイド本体部61とラック軸24との間に設けられるシート部材52と、ガイド本体部61をラック軸24に向けて付勢するコイルばね53と、シリンダ部17A(図2参照)にてガイド本体部61を内側に押し込むラックガイドスクリュ54とを有する。さらに、ラックガイド60は、図5(b)に示すように、ガイド本体部61とシリンダ部17Aとの間に設けられるゴムリング65と樹脂リング66とを備える。
押圧部の一例としてのガイド本体部61は、シリンダ部17A(図3参照)の内側に挿入される。ここで、シリンダ部17Aは、ラック軸24の軸方向と交差する方向に円筒中心軸が向くように形成される。従って、ガイド本体部61は、ラック軸24の軸方向と交差する方向に移動可能に設けられる。そして、本実施形態のガイド本体部61は、図5(a)に示すように、収容部611と、支持部612とおよび溝部613とを備える。
収容部611は、円筒形状を有する部分である。そして、収容部611は、内側にコイルばね53を保持する。また、円筒形状の収容部611の円筒中心軸における端部に支持部612が設けられる。これによって、収容部611は、一方側が閉じて他方側が開口する。
収容部611の内側における一端部から他端部までの長さは、外力を受けていない状態でのコイルばね53の伸縮方向の長さよりも短く設定している。さらに、収容部611は、コイルばね53の直径よりも一回り大きい内径を有している。そして、収容部611は、コイルばね53を収容する空間を形成する。
支持部612は、ラック軸24の外周に沿うように形成された円弧状の部分である。支持部612は、図5(c)に示すように、ラック軸24の軸方向と交差する方向における一方側と他方側とにそれぞれ設けられ、ラック軸24側に向けて突出する第1突出部P1および第2突出部P2を有する。そして、支持部612は、第1突出部P1と第2突出部P2とによって、ラック軸24を軸方向に直交する方向から挟み込む。
また、支持部612には、シート部材52が取り付けられる。そして、支持部612は、シート部材52を介して、ラック軸24を支持する箇所を形成する。
溝部613は、ガイド本体部61の外周に形成される溝である。本実施形態の溝部613は、第1溝部T21と第2溝部T22とを有する。
第1溝部T21は、図5(b)に示すように、円筒形状のガイド本体部61の外周に形成される円環状の溝である。また、第1溝部T21は、ラック軸24を支持する支持部612に対して第2溝部T22よりも遠くに設けられる。そして、第1溝部T21には、ゴムリング65が取り付けられる。このように、第1溝部T21は、ゴムリング65を保持する箇所を形成する。
第2溝部T22は、図5(b)に示すように、ガイド本体部61の外周に形成される環状の溝である。第2溝部T22は、支持部612の端(縁部)に沿うように形成される。本実施形態では、支持部612は、ラック軸24側に向けて突出する第1突出部P1と第2突出部P2とを有している。従って、第2溝部T22についても、第1突出部P1および第2突出部P2に沿って、ラック軸24側に向けて突出するように形成される。
また、第2溝部T22は、ラック軸24を支持する支持部612に対して第1溝部T21よりも近くに設けられる。そして、第2溝部T22には、樹脂リング66が取り付けられる。このように、第2溝部T22は、樹脂リング66を保持する箇所を形成する。
弾性部材の一例としてのゴムリング65は、円環形状を有する部材である。そして、ゴムリング65は、図5(a)に示すように、ガイド本体部61の外周に形成される第1溝部T21に取り付けられる。ゴムリング65の幅は、ゴムリング65が第1溝部T21に取り付けられた状態で、ガイド本体部61の外周面から突出するように設定している。
また、ゴムリング65は、ウレタンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどの合成ゴムによって構成することができる。そして、本実施形態のラックガイド60において、ゴムリング65の弾性は、樹脂リング66よりも大きくなるように構成して、ゴムリング65よりも変形し易く構成している。
そして、ゴムリング65の弾性は、ガイド本体部61をシリンダ部17A(図3参照)に取り付ける際に変形して、シリンダ部17Aに対してガイド本体部61を適切な位置や向きに調整することが可能な程度に設定している。
低弾性部材の一例としての樹脂リング66は、環形状を有する部材である。また、樹脂リング66は、支持部612の縁に沿うように形成される。本実施形態では、支持部612は、ラック軸24側に向けて突出する第1突出部P1と第2突出部P2とを有している。従って、樹脂リング66についても、支持部612の形状に倣って、ラック軸24側に向けて突出するように形成される。
そして、樹脂リング66は、ガイド本体部61の外周に形成される第2溝部T22に取り付けられる。樹脂リング66の幅は、樹脂リング66が第2溝部T22に設けられた状態で、ガイド本体部61の外周面から突出するように設定している。
また、樹脂リング66は、ナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂などの合成樹脂によって構成することができる。そして、本実施形態のラックガイド60において、樹脂リング66の弾性は、ゴムリング65よりも小さくなるように構成して、ゴムリング65よりも変形し難くなるようにしている。
そして、樹脂リング66の弾性は、後述するようにラックガイド60がラック軸24から力を受けて移動しようとする際、ガイド本体部61の端部(本実施形態では支持部612の第1突出部P1および第2突出部P2)とシリンダ部17Aとの間に隙間が確保されるように変形する程度に設定している。
以上のように構成されるラックガイド60がシリンダ部17A内に取り付けられると(図3参照)、ゴムリング65と樹脂リング66とは、ガイド本体部61とシリンダ部17Aとの間に挟まれた状態になる。そして、樹脂リング66は、ゴムリング65よりもラック軸24に近い位置に配置される。また、ゴムリング65は、樹脂リング66よりもラック軸24から遠い位置に配置される。
続いて、以上のように構成されるラックガイド50およびラックガイド60の作用について説明する。
図6は、伝達機構部Aのラックガイド50の作用を説明するための図である。
図6に示すように、シリンダ部14に取り付けられたラックガイド50は、シート部材52を介して支持部512がラック軸24を支持した状態になる。このとき、ラックガイドスクリュ54によりコイルばね53が押し込まれることにより、ガイド本体部51の支持部512からラック軸24へと予め定められたバネ力が掛かる。
そして、ラック軸24は、ハンドル側ピニオン軸23に向けて押し付けられた状態になる。また、ラック軸24は、支持部512に対して摺動可能に設けられる。このように、ラックガイド50によって、ラック軸24が軸方向に移動しても、ラック軸24のハンドル側ラック24Aとハンドル側ピニオン軸23のピニオン23Pとの良好な状態が維持される。
ところで、図1を参照しながら説明したとおり、ラック軸24には被操舵部が連結されている。従って、例えば被操舵部に過大な荷重がかかった場合、その荷重はラック軸24に伝達する。さらに、ラック軸24に荷重がかかることによって、図6に矢印で示すように、例えばラック軸24が軸方向と交差する方向に移動しようとする。このとき、ラックガイド50は、ラック軸24を支持する側の端部が引っ張られるかたちとなる。そして、ラックガイド50では、ガイド本体部51の支持部512側が振れるように移動しようとする。
そして、本実施形態のラックガイド50では、ラック軸24に対して近い側に、比較的に弾性が小さく変形し難い樹脂リング56が位置している。これによって、ガイド本体部51は、変形しにくい樹脂リング56によって移動が制限される。その結果、ガイド本体部51のラック軸24側の端部(本実施形態では支持部512の第1突出部P1および第2突出部P2)のシリンダ部14の内周面に対する衝突が抑制される。
ここで、仮に、ラックガイド50とシリンダ部14との間に、比較的に弾性が低く変形し難い樹脂リング56を2箇所に設けた場合、ラックガイド50の位置の固定が強くなってしまい、例えば組み付けの際の位置の調整ができなくなってしまう。
また、仮に、ラックガイド50とシリンダ部14との間に、比較的に弾性が高く変形し易いゴムリング55を2箇所に設けた場合、ラック軸24が過大な荷重を受けて移動しようとする際に、ゴムリング55が圧縮変形して潰れて、ガイド本体部51がシリンダ部14の内周面に接触してしまう。
これに対して、本実施形態のラックガイド50では、ラック軸24に対して遠い側に、比較的に弾性が大きく変形し易いゴムリング55を配置している。これによって、本実施形態では、ラックガイド50をシリンダ部14に組み付ける際に、ラックガイド50の位置を調整することができる。さらに、ラック軸24に過大な荷重がかかり、ラック軸24が移動してガイド本体部51が振れ動こうとした際には、ガイド本体部51の端部の移動を抑制することが可能となる。
図7は、アシスト部Bのラックガイド60の作用を説明するための図である。
図7に示すように、シリンダ部17Aに取り付けられたラックガイド60によって、ラック軸24が移動しても、ラック軸24のアシスト側ラック24Bとハンドル側ピニオン軸23のピニオン23Pとの良好な状態が維持される。
そして、ラック軸24に過大な荷重がかかって、例えばラック軸24が軸方向と交差する方向に移動しようとするとき、ラックガイド60は、ラック軸24を支持する側の端部が引っ張られるかたちとなる。そして、ラックガイド60では、ガイド本体部61の支持部612側が振れるように移動しようとする。このとき、本実施形態のラックガイド60では、ラック軸24に対して近い側に、比較的に弾性が小さく変形し難い樹脂リング66が位置している。これによって、ガイド本体部61のラック軸24側の端部(本実施形態では支持部612の第1突出部P1および第2突出部P2)がシリンダ部17Aの内面に衝突することが抑制される。
特に、ラックガイド60において、樹脂リング66は、支持部612の第1突出部P1および第2突出部P2の部分にまで形成されている。すなわち、ラックガイド60では、支持部612の端のより近くに樹脂リング66が位置した状態になっている。従って、ラックガイド60では、例えばラックガイド50と比較して、ガイド本体部61が振れ動いた際に、ガイド本体部61の端部がシリンダ部17Aの内周面にさらに接触し難く構成される。
以上のように、本実施形態のラックガイド60では、ガイド本体部61の端部の移動を抑制することが可能となる。また、ラック軸24に対して遠い側には、比較的に弾性が大きく変形し易いゴムリング65が配置されている。これによって、本実施形態では、ラックガイド60をシリンダ部17Aに組み付ける際に、ラックガイド60の位置を調整することを可能にしている。
なお、本実施形態のラックガイド60では、ラック軸24を支持する支持部612の形状に沿うように樹脂リング66を形成する。具体的には、本実施形態の樹脂リング66は、支持部612の第1突出部P1および第2突出部P2に沿って、ラック軸24側に向けて突出するように湾曲している(図5(b)参照)。
ここで、例えば、支持部612の形状に沿うようにゴムリングを設けようとすると、ゴムリングがガイド本体部61に保持されにくい。すなわち、ゴムリングは、特性上、縮もうとする。そのため、ゴムリングを円筒形状のガイド本体部61の円筒中心軸方向に変形させると、元の形状に戻ろうとしてガイド本体部61から外れる可能性が高い。
これに対して、本実施形態では、ラックガイド60から取り外した状態であっても形状を保つことが可能な成形体の樹脂リング66を用いている。そのため、樹脂リング66は、支持部612の形状に沿って湾曲した形状を維持することが可能である。従って、本実施形態では、ラックガイド60をシリンダ部17Aに組み付ける際に樹脂リング66が外れたり、使用時においても樹脂リング66がずれたりすることを防止できる。
〔ラックガイドの製造方法〕
続いて、伝達機構部Aのラックガイド50およびアシスト部Bのラックガイド60の製造方法を説明する。なお、ラックガイド50およびラックガイド60は、製造方法の基本構成が同じである。従って、以下では、ラックガイド60を代表にして説明を行う。
図8は、本実施形態が適用されるラックガイド60の製造方法を説明するための図である。なお、図8(a)は成形金型90の上面図であり、図8(b)は図8(a)に示すVIIIb−VIIIb断面図である。また、図8(c)は、成形金型90に設定されたガイド本体部61を説明するための図である。
出発材料となる母材を金属加工することによって、ガイド本体部61を形成する。本実施形態では、円柱形状の母材に対し、一端側に円弧形状の曲面を形成するとともに、他端側に円筒部分を形成する。これによって、ガイド本体部61に、収容部611と支持部612とをそれぞれ形成する。
さらに、ガイド本体部61の外周部を一周するように切削加工することによって、第1溝部T21および第2溝部T22(図5(a)参照)を形成する(溝形成工程)。
そして、本実施形態では、図8(a)および図8(b)に示す成形金型90を用いて、ガイド本体部61の外周に樹脂リング66を形成する。
成形金型90には、図8(a)に示すように、内側に樹脂リング66の形状をした溝91が形成されている。また、成形金型90は、外側から内側の溝91に向けて繋がる貫通孔92を有している。
溝91は、図8(b)に示すように、第2溝部T22の形状に倣うように形成される。そして、成形金型90にガイド本体部61を取り付けた状態で、溝91は、第2溝部T22と対向するように設けられる。
そして、図8(c)に示すように、第1溝部T21および第2溝部T22が形成された状態のガイド本体部61を成形金型90に取り付ける。その後、貫通孔92から樹脂リング66の材料となる軟化させた合成樹脂を注入し、溝91と第2溝部T22との間に合成樹脂を充填させる。その後、注入した合成樹脂を硬化させることによって、ガイド本体部61の周囲に樹脂リング66が設けられた状態となる(形成工程)。
また、樹脂リング66が設けられたガイド本体部61に対して、予め作製したゴムリング65を取り付ける。本実施形態では、ガイド本体部61に形成される第1溝部T21にゴムリング65を嵌め込む(設置工程)。
以上のようにして、ガイド本体部61にゴムリング65および樹脂リング66を設けることができる。そして、コイルばね53およびラックガイドスクリュ54を準備することによって、ラックガイド60を構成することができる。
なお、ラックガイド50についても同様に、第2溝部T12に沿った溝が形成された成形金型90を用いることができる。ラックガイド50の場合には、樹脂リング56の形状に対応して円環状の溝形成された成形金型90を用いる。これによって、成形金型90によりガイド本体部51の外周に樹脂リング56を設けることができる。
以上のように、本実施形態では、成形金型90を用いて、ガイド本体部61に対して軟化させた合成樹脂を注入することで、ガイド本体部61の周囲に樹脂リング66を形成する。そのため、継ぎ目のない樹脂リング66を形成することができる。従って、例えば継ぎ目が形成されるような方法を用いて樹脂リング66を作成した場合と比較して、樹脂リング66としての強度が低下することを防止できる。
また、本実施形態では、ガイド本体部61に形成される第2溝部T22内に樹脂リング66を設けることができる。そして、第2溝部T22によって樹脂リング66を強固に保持することができる。そのため、樹脂リング66がガイド本体部61から外れ難く構成することができる。
ここで、例えば予め成形された樹脂リング66をガイド本体部61に嵌め込むようにして取り付けても構わない。ただし、予め成形された樹脂リング66を用いる方法を採用した場合、樹脂リング66を取り付ける際に、樹脂リング66が変形したり切れたりするなどの損傷が発生し易い。特に、外径の小さい第2溝部T22に嵌るように予め成形された樹脂リング66を用いて、外径の大きいガイド本体部61の外周部を通した後に第2溝部T22に隙間なく取り付けるようとする場合に損傷が発生し易くなる。
これに対して、上記の方法によれば、ガイド本体部61に設けられた後に成形体としての樹脂リング66を設けることができるため、損傷のない樹脂リング66をガイド本体部61の周囲に形成することができる。
なお、本実施形態では、アシスト部Bおよび伝達機構部Aにおいてそれぞれ異なる構成のラックガイドを用いているが、この態様に限定するものではない。例えば、伝達機構部Aおよびアシスト部Bの両方とも同じ構成のラックガイドを用いても良い。また、実施形態とは逆に、アシスト部Bにラックガイド50を用いて、伝達機構部Aにラックガイド60を用いる構成を採用しても構わない。
1…電動パワーステアリング装置、10…ギヤハウジング、23…ハンドル側ピニオン軸、24…ラック軸、32…ウォームギヤ、33…アシスト側ピニオン軸、34…ウォームホール、50…ラックガイド、55…ゴムリング、56…樹脂リング、60…ラックガイド、65…ゴムリング、66…樹脂リング、A…伝達機構部、B…アシスト部

Claims (5)

  1. ピニオン軸に接続するラック軸を支持するとともに、当該ラック軸を当該ピニオン軸に向けて押圧する押圧部と、
    前記押圧部の外周に設けられることで当該押圧部と当該押圧部を保持するハウジングとの間に位置するとともに弾性を有する弾性部材と、
    前記弾性部材よりも前記ラック軸の近くであって前記押圧部の外周に設けられることで当該押圧部と前記ハウジングとの間に位置するとともに当該弾性部材よりも低い弾性を有する低弾性部材と、
    を有することを特徴とするラックガイド装置。
  2. 前記押圧部は、前記ラック軸に向けて突出する突出部を有し、
    前記低弾性部材は、前記突出部の端に沿うように成形された環状の成形体であることを特徴とする請求項1に記載のラックガイド装置。
  3. 前記押圧部は、外周に環状の溝が形成され、
    前記低弾性部材は、前記押圧部の前記溝に設けられた合成樹脂の成形体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のラックガイド装置。
  4. 被操舵部を移動させるラック軸と、
    前記ラック軸に接続し、操舵部からの駆動トルクを当該ラック軸に伝達するピニオン軸と、
    前記ラック軸を支持するラックガイドと、
    前記ラックガイドを保持するハウジングと、を備え、
    前記ラックガイドは、
    前記ラック軸を前記ピニオン軸に向けて押圧する押圧部と、
    前記押圧部の外周に設けられることで当該押圧部と前記ハウジングとの間に位置するとともに弾性を有する弾性部材と、
    前記弾性部材よりも前記ラック軸の近くであって前記押圧部の外周に設けられることで当該押圧部と前記ハウジングとの間に位置するとともに当該弾性部材よりも低い弾性を有する低弾性部材と、
    を有することを特徴とするステアリング装置。
  5. ラック軸を支持する支持部を有する本体部材の外周部に複数の環状の溝を形成する溝形成工程と、
    前記複数の環状の溝のうち前記支持部に対して遠い側に位置する溝に弾性を有する環状の弾性部材を設ける設置工程と、
    前記複数の環状の溝のうち前記支持部に対して近い側の溝に合成樹脂を充填することによって、当該溝に前記弾性部材よりも低い弾性を有する環状の低弾性部材を形成する形成工程と、
    を備えることを特徴とするラックガイド装置の製造方法。
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