JP2014188680A - 製袋機 - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプルな構成によりシール部や冷却部を移動させてこれらのシール部や冷却部の位置を修正することができ、このため装置全体を安価かつ安定性の高いものとすることができる製袋機を提供する。
【解決手段】製袋機は、複数層の帯状のフィルムWに対してシールを行うシール部(シールユニット42)またはシール部によりシールが行われた複数層の帯状のフィルムWを冷却する冷却部(冷却ユニット44)を支持するようになっている、複数の支持部(支持部材52、54)を備えている。製袋機には、外部から与えられた動力によって、フィルムWの長手方向に沿って各支持部を移動させる動力伝達部(動力伝達機構50)が設けられており、当該動力伝達部は、各支持部間の距離が均一となるようこれらの支持部を同期して移動させるようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数層(具体的には、例えば二層)の帯状のフィルムから袋体を製造するための製袋機に関する。
従来から、二層の帯状のプラスチックフィルム等のフィルムから袋体(製品)を製造するための製袋機として様々なタイプのものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。一般的な製袋機では、二層の帯状のフィルムが製品ピッチ毎に間欠的に搬送されるようになっている。さらに、複数の可動ユニットがフィルムの長手方向に沿って、製品ピッチに基づいた間隔をおいて配置されており、これらの可動ユニットはそれぞれ支持部材によりフィルムの長手方向に沿って移動可能となるように支持されている。さらに、製袋機には各支持部材の駆動機構が搭載されており、当該駆動機構により各支持部材を移動させることによって各可動ユニットを移動させることができるようになっている。
一般的な製袋機では、各可動ユニットによってフィルムに対して様々な処理を施すことにより、袋体(具体的には、プラスチック袋)が製造される。具体的には、可動ユニットとして縦ヒータ、縦冷却部材、横ヒータ、横冷却部材およびカッターが使用され、フィルムの間欠送り毎に袋体が製造される。
特許文献1に開示される製袋機では、すべりによるフィルムの間欠送りずれや、熱によるフィルムの伸びおよび印刷ピッチずれ等の一定量間欠送りずれ、ならびにフィルム搬送時の蛇行等による製造異常に対し、フィルムの蛇行やピッチずれをCCDカメラ等の検出センサにより検出してずれ量を計測し、ヒータや冷却部材等の各可動ユニットの位置を自動的に修正するよう各支持部材を移動させることにより、シール位置ずれおよびカット位置ずれの発生を防止するような技術が開示されている。
特開2011−121220号公報
しかしながら、特許文献1等に開示されるような従来の製袋機では、シール位置ずれおよびカット位置ずれの発生を防止するにあたり、ヒータや冷却部材等の各可動ユニットを支持する各々の支持部材を独立して移動させて各可動ユニットの位置を修正するようになっているため、各々の可動ユニットについて、駆動部や位置検出部が必要となり、装置全体が高価となってしまうという問題がある。また、このような従来の製袋機では、各位置検出部からの配線の取り回しを考慮する必要があり、配線作業が煩雑になってしまうという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、各々のシール部や冷却部について駆動部や位置検出部をそれぞれ設置する必要がなくなり、このためシンプルな構成によりシール部や冷却部を移動させてこれらのシール部や冷却部の位置を修正することができ、よって装置全体を安価かつ安定性の高いものとすることができる製袋機を提供することを目的とする。
本発明の製袋機は、複数層の帯状のフィルムを重ね合わせられた状態で間欠的に搬送する搬送部と、前記搬送部によるフィルムの搬送方向に沿って直列に設けられた複数の支持部であって、前記各支持部は、複数層の帯状のフィルムに対してシールを行うシール部または前記シール部によりシールが行われた複数層の帯状のフィルムを冷却する冷却部を支持するようになっている、複数の支持部と、外部から与えられた動力によって、フィルムの長手方向に沿って前記各支持部を移動させる動力伝達部であって、前記各支持部間の距離が均一となるようこれらの支持部を同期して移動させる動力伝達部と、を備えたことを特徴とする。
このような製袋機によれば、外部から与えられた動力によって、各々がシール部や冷却部を支持する複数の支持部間の距離が均一となるようこれらの支持部を同期して移動させる動力伝達部が設けられている。このことにより、各々のシール部や冷却部について駆動部や位置検出部をそれぞれ設置する必要がなくなり、シンプルな構成によりシール部や冷却部を移動させてこれらのシール部や冷却部の位置を修正することができるため、装置全体を安価かつ安定性の高いものとすることができる。
本発明の製袋機においては、前記動力伝達部は一つの駆動軸を有しており、当該動力伝達部は、外部から前記駆動軸に与えられた動力によって、フィルムの長手方向に沿って前記各支持部を同期して移動させるようになっていてもよい。
この際に、複数の前記支持部のうち一つの前記支持部は基準支持部として位置固定となっており、前記動力伝達部は、前記基準支持部以外の前記各支持部を同期して移動させるようになっていてもよい。
また、前記基準支持部以外の前記各支持部にはネジ穴がそれぞれ設けられており、前記ネジ穴が設けられた前記各支持部の隣にある前記各支持部には、対応する前記ネジ穴に嵌合するネジ棒が設けられているとともに、前記駆動軸から前記各ネジ棒へ回転動力を伝達する伝達部分が設けられており、外部から前記駆動軸に与えられた動力によって前記ネジ棒が回転することによりこのネジ棒に対応する前記ネジ穴が設けられた前記各支持部が移動するようになっていてもよい。
あるいは、前記動力伝達部は、前記各支持部がそれぞれ接続された前記パンダグラフ機構を含み、外部から前記駆動軸に動力が与えられたときに、フィルムの長手方向に沿って前記パンダグラフ機構が伸縮することにより、前記基準支持部以外の前記各支持部が同期して移動するようになっていてもよい。
本発明の製袋機によれば、シンプルな構成によりシール部や冷却部を移動させてこれらのシール部や冷却部の位置を修正することができ、このため装置全体を安価かつ安定性の高いものとすることができる。
本発明の実施の形態による製袋機の全体構成を示す構成図である。 図1に示す製袋機の横シール部における、シールユニットや冷却ユニットを支持する複数の支持部材およびこれらの支持部材を移動させる動力伝達機構の構成を示す斜視図である。 図2に示す支持部材および動力伝達機構の構成を示す平面図である。 図3に示す支持部材および動力伝達機構の部分拡大図である。 図1に示す製袋機の横シール部における、シールユニットや冷却ユニットを支持する複数の支持部材およびこれらの支持部材を移動させる動力伝達機構の他の構成を示す平面図である。 図5に示す状態から各支持部材が移動してこれらの支持部材間の距離が大きくなったときの状態を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図4は、本実施の形態に係る製袋機を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態による製袋機の全体構成を示す構成図であり、図2は、図1に示す製袋機の横シール部における、シールユニットや冷却ユニットを支持する複数の支持部材およびこれらの支持部材を移動させる動力伝達機構の構成を示す斜視図である。また、図3は、図2に示す支持部材および動力伝達機構の構成を示す平面図であり、図4は、図3に示す支持部材および動力伝達機構の部分拡大図である。
まず、図1を用いて本実施の形態による製袋機の全体構成について説明する。図1に示すように、本実施の形態による製袋機では、給紙ロール10から帯状のフィルムWが繰り出され、この繰り出されたフィルムWはターンバー12により90°の角度で搬送方向が変えられる(具体的には、フィルムWの搬送方向におけるターンバー12よりも上流側ではフィルムWは図1の紙面に直交する方向に延びているが、ターンバー12によりフィルムWの向きが変えられて図1の紙面に沿って延びるようになる(図1の斜線領域は、ターンバー12により向きが変えられたフィルムWを示している))。その後、フィルムWはセンター刃14により幅方向における中央位置で2つに切断され、切断された2つのフィルムWはそれぞれM字板16によって90°の角度で再び向きが変えられ、内面同士が向かい合う状態に重ね合わせられる(具体的には、フィルムWの搬送方向におけるM字板16よりも上流側では2つのフィルムWは図1の紙面に沿った方向に延びているが、M字板16により各フィルムWの搬送方向が変えられてそれぞれ図1の紙面に直交する方向に延びるようになる)。この際に、二層の帯状のフィルムWの各々における熱可塑性樹脂層同士が向かい合うようになる。
その後、二層の帯状のフィルムWは重ね合わせられ、重ね合わせられた二層の帯状のフィルムWは前段フィードロール20、中間フィードロール22およびカッター部フィードロール24により間欠的に搬送される。これらの前段フィードロール20、中間フィードロール22およびカッター部フィードロール24により、二層の帯状のフィルムWを重ね合わせられた状態で間欠的に搬送する搬送部が構成されている。具体的には、前段フィードロール20、中間フィードロール22およびカッター部フィードロール24により、フィルムWを一定の移動量だけ連続的に搬送した後、一定期間だけ搬送を停止させる動作を繰り返し行う。また、フィルムWの搬送方向における前段フィードロール20よりも上流側に設けられたダンシングロール26により、二層の帯状のフィルムW間でのフィルムWの搬送方向における位置合わせが行われる。
図1に示すように、フィルムWの搬送方向における前段フィードロール20と中間フィードロール22との間には縦シール部30が設けられている。縦シール部30は、重ね合わせられた状態にある二層の帯状のフィルムWに対して両側縁部でシールを行うようになっている。具体的には、縦シール部30は、重ね合わせられた状態にある二層の帯状のフィルムWに対して両側縁部でヒートシールを行う細長いヒートシール熱板(ヒートシールバー)32と、フィルムWの搬送方向におけるヒートシール熱板32の下流側に設けられ、ヒートシールが行われたフィルムWの両側縁部の冷却を行う冷却部材34とを有している。
また、図1に示すように、フィルムWの搬送方向における中間フィードロール22とカッター部フィードロール24との間には横シール部40が設けられている。横シール部40は、重ね合わせられた状態にある二層の帯状のフィルムWに対して幅方向に沿ってシールを行うようになっている。具体的には、横シール部40は、重ね合わせられた状態にある二層の帯状のフィルムWに対して幅方向に沿ってシールを行う複数のシールユニット42と、各シールユニット42により幅方向のシールが行われたフィルムWの冷却を行う複数の冷却ユニット44とを有している。これらのシールユニット42および冷却ユニット44の構成の詳細については後述する。
また、フィルムWの搬送方向におけるカッター部フィードロール24よりも下流側にはカッターユニット46が設けられており、縦シール部30および横シール部40によりそれぞれシールされた二層の帯状のフィルムWは、カッターユニット46により幅方向における中央位置で2つに切断されるとともに幅方向に沿って断裁される。このようにして、製品としての袋体(具体的には、プラスチック袋)W´が製造される。
次に、本実施の形態の製袋機における横シール部40の構成の詳細について図2乃至図4を用いて説明する。ここで、図2は、図1に示す製袋機の横シール部40における、シールユニット42や冷却ユニット44を支持する複数の支持部材52、54および各支持部材52を移動させる動力伝達機構50の構成を示す斜視図であり、図3は、図2に示す支持部材52、54および動力伝達機構50の構成を示す平面図であり、図4は、図3に示す支持部材52、54および動力伝達機構50の部分拡大図である。
図2に示すように、各シールユニット42は、フィルムWの幅方向に延びる細長いヒートシール熱板(ヒートシールバー)42aと、二層の帯状のフィルムWを挟んでヒートシール熱板42aに対向するよう設けられた受け部材42bと、ヒートシール熱板42aおよび受け部材42bを支持する枠部材42cとを有している。ヒートシール熱板42aは、例えば鉄やアルミ等の金属製のものからなり、その断面は凸形状となっている。そして、図示しない熱源から当該ヒートシール熱板42aに高温の熱が伝達されるようになっている。一方、受け部材42bは、ゴム部材の表面(ヒートシール熱板42aに対向する面)にテフロンシートを被覆させたものからなる。ここで、ヒートシール熱板42aは図2における上下方向に移動可能となるよう枠部材42cにより支持されており、一方、受け部材42bは枠部材42cに対して位置固定で取り付けられている。そして、各シールユニット42において、ヒートシール熱板42aが受け部材42bに向かって図2における矢印方向に移動し、二層の帯状のフィルムWを挟んで受け部材42bに対してヒートシール熱板42aが当接することにより、ヒートシール熱板42aと受け部材42bとの間に挟まれた二層の帯状のフィルムW間で当該フィルムWの幅方向に沿ってシールが行われる。なお、図2では3つのシールユニット42が示されているが、図2における最も右側にあるシールユニット42および右から3番目のシールユニット42ではヒートシール熱板42aが受け部材42bよりも下方に位置しているのに対し、図2における右から2番目にあるシールユニット42ではヒートシール熱板42aが受け部材42bよりも上方に位置している。
また、図2に示すように、各冷却ユニット44は、細長い冷却板(冷却バー)44aと、二層の帯状のフィルムWを挟んで冷却板44aに対向するようこの冷却板44aの下方に設けられた受け部材44bと、冷却板44aおよび受け部材44bを支持する枠部材44cとを有している。冷却板44aは、例えば鉄やアルミ等の金属製のものからなり、図示しない冷却源により冷却されるようになっている。一方、受け部材44bは、ゴム部材等から構成されている。ここで、冷却板44aは図2における上下方向に移動可能となるよう枠部材44cにより支持されており、一方、受け部材44bは枠部材44cに対して位置固定で取り付けられている。そして、各冷却ユニット44において、冷却板44aが受け部材44bに向かって図2における矢印方向に移動し、二層の帯状のフィルムWを挟んで受け部材44bに対して冷却板44aが当接することにより、冷却板44aと受け部材44bとの間に挟まれた二層の帯状のフィルムWが冷却される。
また、図2に示すように、上述したシールユニット42や冷却ユニット44はそれぞれ支持部材52、54により支持されるようになっている。より詳細には、各支持部材52、54は、シールユニット42や冷却ユニット44の下方に配置されている。このように、各支持部材52、54をシールユニット42や冷却ユニット44の下方に設置することにより、横シール部40の省スペース化を図ることができ、また、袋体W´の製造作業において作業員の安全性を確保することができる。ここで、図2における最も左側にある支持部材54は、基準支持部材として位置固定となっており、一方、それ以外の各支持部材52は、フィルムWの長手方向(図2における左右方向)にそれぞれ移動自在となっている。
また、横シール部40において、フィルムWの搬送方向における各シールユニット42の上流側にはCCDカメラ等の検出センサ48が設置されている。また、フィルムWには製品ピッチ毎に検出マークが付されており、この検出マークが検出センサ48により検出されるようになっている。そして、本実施の形態の製袋機では、検出センサ48により検出された検出マークのずれ量に基づいて、後述する動力伝達機構50により各支持部材52を移動させ、これらの各支持部材52の位置を調整し、シールユニット42間の距離や冷却ユニット44間の距離、ならびにシールユニット42と冷却ユニット44との間の距離を、製品ピッチに基づいた間隔の大きさに合わせるようになっている。
本実施の形態では、外部から与えられた動力によって、フィルムWの長手方向(図2における左右方向)に沿って各支持部材52を移動させる動力伝達機構50が設けられている。ここで、動力伝達機構50は、各支持部材52間および支持部材52と支持部材54との間の距離が均一となるよう、各支持部材52を同期して移動させるようになっている。このような動力伝達機構50の構成の詳細について以下に説明する。
図2および図3に示すように、動力伝達機構50は一つの駆動軸56を有しており、この駆動軸56は各支持部材52、54を貫通するようになっている。また、駆動軸56は、作業者が手動により、あるいは駆動モータによって自動的に回転させられるようになっている。また、各支持部材52、54には棒状部材60が回転自在に設けられている。各棒状部材60の基端近傍には歯車62が設けられており、駆動軸56にも各歯車62に対応して複数の歯車58が設けられている。そして、駆動軸56に設けられた歯車58と各棒状部材60に設けられた歯車62とは互いに噛み合うようになっている。このことにより、駆動軸56が回転すると、歯車58、62を介して回転駆動力が各棒状部材60に伝達され、これらの棒状部材60も回転するようになる。
駆動軸56に設けられた各歯車58の構成について図4を用いてより詳細に説明する。各歯車58は駆動軸56に対して当該駆動軸56の長手方向(図2乃至図4における左右方向)に移動自在に設けられている。より詳細には、駆動軸56における各歯車58が設置されるべき箇所には当該駆動軸56の長手方向に延びるキー溝(図示せず)が設けられている。また、各歯車58の中心位置には、駆動軸56が貫通する貫通穴が設けられているが、この貫通穴には、駆動軸56のキー溝に対応してピン部材(図示せず)が設けられており、駆動軸56のキー溝に各歯車58のピン部材が嵌まることにより各歯車58は駆動軸56のキー溝に沿って当該駆動軸56の長手方向に移動するようになっている。
また、図4に示すように、各支持部材52、54には、各歯車58を受ける受け部材66が設けられている。そして、各々の歯車58は、受け部材66により受けられることによって各支持部材52、54からの距離が一定に維持されるようになっている。このような受け部材66が各歯車58に対応して設けられていることにより、各支持部材52がフィルムWの長手方向に移動したときに、各歯車58も各支持部材52と同期して移動するようになる。
また、各棒状部材60にはネジ山部分64が設けられており、各棒状部材60が設けられた各支持部材52、54の右隣にある各支持部材52には、各棒状部材60のネジ山部分64が貫通する貫通穴53がそれぞれ形成されている。ここで、各貫通穴53は、各棒状部材60のネジ山部分64に対応するネジ穴(雌ネジ)となっており、各棒状部材60が回転すると、この棒状部材60のネジ山部分64に対応する貫通穴53が設けられた各支持部材52が図2や図3における左右方向に移動するようになっている。本実施の形態では、ネジ山部分64が設けられた棒状部材60によりネジ棒が構成されている。
次に、このような動力伝達機構50により、位置固定された基準支持部材としての支持部材54に対して各支持部材52を移動させる動作について説明する。図3および図4に示すように、支持部材54に対して各支持部材52を移動させる前の各支持部材52間および支持部材52と支持部材54との間の距離をそれぞれlとする。また、以下の説明では、各支持部材52間および支持部材52と支持部材54との間の距離をそれぞれ大きくするような動作について説明している。
作業者が手動により、あるいは駆動モータによって自動的に、動力伝達機構50の駆動軸56に対して回転駆動力を与えると、この駆動軸56に設けられた各歯車58が駆動軸56と同期して回転し、各歯車58、62を介して各棒状部材60に回転駆動力が伝達される。そして、各棒状部材60が回転すると、各棒状部材60のネジ山部分64に対応する貫通穴53が設けられた各支持部材52が図2や図3における右方向に移動する。ここで、各支持部材52にそれぞれ貫通穴53が設けられているため、各支持部材52は、この支持部材52の左隣にある支持部材52、54からそれぞれ距離dl分だけ移動する。このことにより、各支持部材52間および支持部材52と支持部材54との間の距離はそれぞれl+dlとなる。
このようにして、動力伝達機構50は、検出センサ48により検出された検出マークのずれ量に基づいて、外部から手動または自動で与えられた動力(回転駆動力)によって、各支持部材52間および支持部材52と支持部材54との間の距離が均一となるよう各支持部材52を同期して移動させる。ここで、図1に示すような製袋機では、概して帯状のフィルムWにおける隣接した絵柄のピッチズレはほぼ0であるため、各支持部材52間および支持部材52と支持部材54との間の距離を一定に維持することによって、シールユニット42間の距離や冷却ユニット44間の距離、あるいはシールユニット42と冷却ユニット44との間の距離を、製品ピッチに基づいた間隔の大きさに合わせることができ、このことにより、フィルムWにおけるシール位置ずれや冷却位置ずれの発生を防止することができる。
以上のように本実施の形態による製袋機によれば、外部から与えられた動力によって、フィルムWの長手方向に沿って各支持部材52を移動させる動力伝達機構50が設けられており、この動力伝達機構50は、各支持部材52間および支持部材52と支持部材54との間の距離が均一となるよう各支持部材52を同期して移動させるようになっている。このような動力伝達機構50が設けられた製袋機では、従来の製袋機のように各々のシールユニット42や冷却ユニット44について駆動部や位置検出部をそれぞれ設置する必要がなくなり、シンプルな構成によりシールユニット42や冷却ユニット44を移動させてこれらのシールユニット42や冷却ユニット44の位置を修正することができるため、製袋機の装置全体を安価かつ安定性の高いものとすることができる。
また、本実施の形態の製袋機においては、前述したように、動力伝達機構50は一つの駆動軸56を有しており、当該動力伝達機構50は、外部から駆動軸56に与えられた動力によって、フィルムWの長手方向に沿って各支持部材52を同期して移動させるようになっている。このような製袋機では、一つの駆動軸56を回転駆動させるだけで、各支持部材52を同期して移動させることができるため、動力伝達機構50の構成をよりシンプルなものとすることができる。
また、本実施の形態の製袋機においては、前述したように、複数の支持部材52、54のうち一つの支持部材54は基準支持部材として位置固定となっており、動力伝達機構50は、基準支持部材としての支持部材54以外の各支持部材52を同期して移動させるようになっている。
また、本実施の形態の製袋機においては、前述したように、基準支持部材としての支持部材54以外の各支持部材52にはネジ穴としての貫通穴53が設けられており、この貫通穴53が設けられた各支持部材52の隣にある各支持部材52、54にはそれぞれ貫通穴53に嵌合するネジ山部分64が設けられた棒状部材60が設けられている。また、駆動軸56から各棒状部材60へ回転動力を伝達する伝達部分として歯車58、62が設けられており、外部から駆動軸56に与えられた動力によって各棒状部材60が回転することにより、各棒状部材60のネジ山部分64に対応する貫通穴53が設けられた各支持部材52が移動するようになっている。
なお、本実施の形態による製袋機は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、外部から与えられた動力によって、フィルムWの長手方向に沿って各支持部材を移動させる動力伝達機構は、図2乃至図4に示すような構成のものに限定されることはない。他の動力伝達機構の例について図5および図6を用いて説明する。
図5等に示す例では、横シール部40のシールユニット42や冷却ユニット44はそれぞれ支持部材72、74により支持されるようになっている。より詳細には、各支持部材72、74は、図2等に示す各支持部材52、54と同様に、シールユニット42や冷却ユニット44の下方に配置されている。ここで、図5等における中央に位置する支持部材74は、基準支持部材として位置固定となっており、一方、それ以外の支持部材72は、フィルムWの長手方向(図5等における左右方向)に移動自在となっている。なお、図6は、図5に示す状態から各支持部材72が支持部材74から離間する方向にそれぞれ移動して、各支持部材72間および支持部材72と支持部材74との間の距離が大きくなったときの状態を示す図である。
本実施の形態による動力伝達機構70は、各支持部材72、74がそれぞれ接続されたパンダグラフ機構から構成されている。そして、外部から手動または自動により後述する駆動軸76に回転動力が与えられたときに、パンダグラフ機構がフィルムWの長手方向(図5等における左右方向)に伸縮することにより、基準支持部材としての支持部材74以外の各支持部材72が同期して図5等における左右方向に移動するようになっている。この際に、動力伝達機構70は、各支持部材72間および支持部材72と支持部材74との間の距離が均一となるよう、各支持部材72を同期して移動させる。前述したように、横シール部40において、フィルムWの搬送方向における各シールユニット42の上流側にはCCDカメラ等の検出センサ48が設置されているが、本実施の形態の製袋機では、検出センサ48(図5、図6では図示せず)により検出された検出マークのずれ量に基づいて、動力伝達機構70により各支持部材72をフィルムWの長手方向(図5等における左右方向)に移動させ、これらの各支持部材72の位置を調整し、シールユニット42間の距離や冷却ユニット44間の距離、ならびにシールユニット42と冷却ユニット44との間の距離を、製品ピッチに基づいた間隔の大きさに合わせるようになっている。このような動力伝達機構70の構成の詳細について以下に説明する。
図5等に示すように、動力伝達機構70は一つの駆動軸76を有しており、この駆動軸76は各支持部材72、74を貫通するようになっている。また、駆動軸76は、作業者が手動により、あるいは駆動モータによって自動的に回転させられるようになっている。ここで、駆動軸76は第1のネジ棒部分76aおよび第2のネジ棒部分76bを有しており、これらの第1のネジ棒部分76aおよび第2のネジ棒部分76bには、互いに反対側に巻かれたネジ山部分がそれぞれ設けられている。また、図5等における最も右側にある支持部材72および最も左側にある支持部材72には台形ネジ機構78、80がそれぞれ設けられており、駆動軸76の第1のネジ棒部分76aおよび第2のネジ棒部分76bはそれぞれ各台形ネジ機構78、80を貫通するようになっている。より詳細には、各台形ネジ機構78、80の貫通穴は、各ネジ棒部分76a、76bに対応するネジ穴(雌ネジ)となっており、駆動軸76が回転すると、この駆動軸76の第1のネジ棒部分76aおよび第2のネジ棒部分76bに対応する各台形ネジ機構78、80が設けられた各支持部材72(図5等における最も右側にある支持部材72および最も左側にある支持部材72)が互いに反対方向に移動するようになっている。
また、パンダグラフ機構からなる動力伝達機構70において、第1の棒状部材82および第2の棒状部材84がそれぞれ設けられており、これらの第1の棒状部材82および第2の棒状部材84は、図5等における右から2番目および左から2番目の支持部材72にそれぞれ設けられた軸86により回転自在に枢支されている。ここで、図5等における中央に位置する基準支持部材としての支持部材74において、第1の棒状部材82の端部および第2の棒状部材84の端部がピン部材88により互いに回転自在となるよう枢支されている。また、この支持部材74には、各棒状部材82、84の端部に設けられたピン部材88が挿入される長穴74aが設けられており、各棒状部材82、84の端部に設けられたピン部材88は、支持部材74の長穴74aに沿って図5等における上下方向に移動自在となっている。また、図5等における最も右側にある支持部材72および最も左側にある支持部材72にも、各棒状部材82、84の端部に設けられたピン部材90が挿入される長穴72aが設けられており、各棒状部材82、84の端部に設けられたピン部材90は、支持部材72の長穴72aに沿って図5等における上下方向に移動自在となっている。
次に、このような動力伝達機構70により、位置固定された基準支持部材としての支持部材74に対して各支持部材72を移動させる動作について説明する。図5に示すように、支持部材74に対して各支持部材72を移動させる前の各支持部材72間および支持部材72と支持部材74との間の距離をそれぞれlとする。また、以下の説明では、各支持部材72間および支持部材72と支持部材74との間の距離をそれぞれ大きくするような動作について説明している。
作業者が手動により、あるいは駆動モータによって自動的に、動力伝達機構70の駆動軸76に対して回転駆動力を与えると、駆動軸76の第1のネジ棒部分76aおよび第2のネジ棒部分76bが回転することにより、これらの第1のネジ棒部分76aおよび第2のネジ棒部分76bに対応する各台形ネジ機構78、80が駆動軸76の長手方向に沿って移動する。ここで、第1のネジ棒部分76aおよび第2のネジ棒部分76bには、互いに反対側に巻かれたネジ山部分がそれぞれ設けられているため、台形ネジ機構78は図5における左方向に移動するのに対し台形ネジ機構80は図5における右方向に移動する。このことにより、基準支持部材としての支持部材74に対して図5等における最も右側にある支持部材72が右側に離間するよう移動し、また、支持部材74に対して図5等における最も左側にある支持部材72が左側に離間するよう移動する。また、この際に、各棒状部材82、84も図5に示す状態から図6に示す状態となるよう移動し、パンダグラフ機構が図5等における左右方向に伸びるため、各棒状部材82、84を枢支する軸86が設けられた各支持部材72(図5等における右から2番目および左から2番目の支持部材72)も基準支持部材としての支持部材74から離間するよう左右にそれぞれ移動する。このように、動力伝達機構70は、各支持部材72間および支持部材72と支持部材74の間の距離が均一となるよう、各支持部材72を同期して移動させ、各支持部材72間および支持部材72と支持部材74との間の距離はそれぞれl+dlとなる。
このようにして、動力伝達機構70は、検出センサ48により検出された検出マークのずれ量に基づいて、外部から手動または自動で与えられた動力(回転駆動力)によって、各支持部材72間および支持部材72と支持部材74との間の距離が均一となるよう各支持部材72を同期して移動させる。前述したように、図1に示すような製袋機では、概して帯状のフィルムWにおける隣接した絵柄のピッチズレはほぼ0であるため、各支持部材72間および支持部材72と支持部材74との間の距離を一定に維持することによって、シールユニット42間の距離や冷却ユニット44間の距離、あるいはシールユニット42と冷却ユニット44との間の距離を、製品ピッチに基づいた間隔の大きさに合わせることができ、このことにより、フィルムWにおけるシール位置ずれや冷却位置ずれの発生を防止することができる。
以上のように図5等に示す動力伝達機構70が設けられた製袋機でも、従来の製袋機のように各々のシールユニット42や冷却ユニット44について駆動部や位置検出部をそれぞれ設置する必要がなくなり、シンプルな構成によりシールユニット42や冷却ユニット44を移動させてこれらのシールユニット42や冷却ユニット44の位置を修正することができるため、製袋機の装置全体を安価かつ安定性の高いものとすることができる。
また、本発明では、シールユニット42や冷却ユニット44を支持する支持部材間の距離が均一となるようこれらの支持部材を同期して移動させる動力伝達機構は、上述した動力伝達機構50、70のような構成に限定されることはない。外部から与えられた動力によって、シールユニット42や冷却ユニット44を支持する支持部材間の距離が均一となるようこれらの支持部材を同期して移動させることができるものであれば、動力伝達機構として、上述した動力伝達機構50、70以外の構成のものを使用することができる。例えば、動力伝達機構として、必ずしも一つの駆動軸が設けられたものを用いる必要はない。
10 給紙ロール
12 ターンバー
14 センター刃
16 M字板
20 前段フィードロール
22 中間フィードロール
24 カッター部フィードロール
26 ダンシングロール
30 縦シール部
32 ヒートシール熱板
34 冷却部材
40 横シール部
42 シールユニット
42a ヒートシール熱板
42b 受け部材
42c 枠部材
44 冷却ユニット
44a 冷却板
44b 受け部材
44c 枠部材
46 カッターユニット
48 検出センサ
50 動力伝達機構
52 支持部材
53 貫通穴
54 支持部材
56 駆動軸
58 歯車
60 棒状部材
62 歯車
64 ネジ山部分
66 受け部材
70 動力伝達機構
72、74 支持部材
72a、74a 長穴
76 駆動軸
76a 第1のネジ棒部分
76b 第2のネジ棒部分
78、80 台形ネジ機構
82 第1の棒状部材
84 第2の棒状部材
86 軸
88 ピン部材
90 ピン部材
W フィルム
W´ 袋体

Claims (5)

  1. 複数層の帯状のフィルムを重ね合わせられた状態で間欠的に搬送する搬送部と、
    前記搬送部によるフィルムの搬送方向に沿って直列に設けられた複数の支持部であって、前記各支持部は、複数層の帯状のフィルムに対してシールを行うシール部または前記シール部によりシールが行われた複数層の帯状のフィルムを冷却する冷却部を支持するようになっている、複数の支持部と、
    外部から与えられた動力によって、フィルムの長手方向に沿って前記各支持部を移動させる動力伝達部であって、前記各支持部間の距離が均一となるようこれらの支持部を同期して移動させる動力伝達部と、
    を備えた製袋機。
  2. 前記動力伝達部は一つの駆動軸を有しており、当該動力伝達部は、外部から前記駆動軸に与えられた動力によって、フィルムの長手方向に沿って前記各支持部を同期して移動させるようになっている、請求項1記載の製袋機。
  3. 複数の前記支持部のうち一つの前記支持部は基準支持部として位置固定となっており、前記動力伝達部は、前記基準支持部以外の前記各支持部を同期して移動させるようになっている、請求項1または2記載の製袋機。
  4. 前記基準支持部以外の前記各支持部にはネジ穴がそれぞれ設けられており、前記ネジ穴が設けられた前記各支持部の隣にある前記各支持部には、対応する前記ネジ穴に嵌合するネジ棒が設けられているとともに、前記駆動軸から前記各ネジ棒へ回転動力を伝達する伝達部分が設けられており、外部から前記駆動軸に与えられた動力によって前記ネジ棒が回転することによりこのネジ棒に対応する前記ネジ穴が設けられた前記各支持部が移動するようになっている、請求項3記載の製袋機。
  5. 前記動力伝達部は、前記各支持部がそれぞれ接続された前記パンダグラフ機構を含み、外部から前記駆動軸に動力が与えられたときに、フィルムの長手方向に沿って前記パンダグラフ機構が伸縮することにより、前記基準支持部以外の前記各支持部が同期して移動するようになっている、請求項3記載の製袋機。
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