JP2019107834A - 製袋システム、位置合わせ方法および製袋方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】袋の測定誤差を低減するとともに、各処理部の位置合わせを正確かつ容易に行うことが可能な、製袋システム、位置合わせ方法および製袋方法を提供する。【解決手段】製袋システム100は、帯状のフィルム原反50を搬送する製袋機110であって、フィルム原反50の搬送方向に沿って設けられるとともにフィルム原反50に対して処理を行う複数の処理部30を有する製袋機110と、製袋機110によって作製された袋60の画像を読み取る画像読取装置と、画像読取装置に読み取られた袋60の画像から袋60の寸法を測定するとともに処理部30の位置調整量を算出する画像処理装置と、を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、製袋システム、位置合わせ方法および製袋方法に関する。
従来から、給紙ロールから帯状のフィルムが繰り出され、このフィルムから袋(製品)を製造するための製袋機が知られている。このような製袋機では、フィルムを間欠的に搬送し、搬送されるフィルムに対して各処理部(ユニット)によって様々な処理が施されることにより、袋が製造されている。具体的には、処理部として縦ヒートシール板、縦冷却板、横ヒートシール板、横冷却板および断裁刃が使用され、フィルムの間欠送り毎に袋が製造されるようになっている。
ところで、製袋機において、製造する袋の品目が変わる際、製造する袋のサイズや材質などの仕様が変更される。このため、使用する処理部を選定し、各処理部の設置位置を調整するとともに、ヒートシールの温度やフィルムの搬送速度を設定する段取り作業が行われる。この際、ヒートシールの温度や搬送速度に関しては品目毎に定められた値を使用することができるが、使用する各処理部に関しては、製造する袋の品目ごとに各処理部の位置合わせを行っている。また、各処理部の位置合わせを行う際には、製袋機を駆動させながら各処理部の位置合わせを行うため、段取り作業の作業時間が非常に長くなるという問題がある。
これらの各処理部の位置合わせを行うことができる製袋機としては、例えば特許文献1、2等に開示されるものが従来から知られている。特許文献1、2においては、製袋機にマークセンサを設け、このマークセンサを用いて一定の印刷ピッチ(製品ピッチ)を測定し、測定した値に基づいて各処理部の位置合わせを行う製袋機が提案されている。
しかしながら、各処理部では、フィルムに熱や張力が作用し、フィルムが伸縮する場合がある。この場合、熱や張力が加えられたフィルムに対して、正確な寸法を測定することが困難であり、所望の位置に各処理部を設置することが困難である。このため、袋の製造現場においては、製造された袋を測定し、測定された寸法に基づいて各処理部の位置を調整することが一般的である。この場合、作業者が目視にて寸法を測定するため、作業者間において測定誤差が大きく、経験の差によっても測定値にバラツキが出てしまうといった問題がある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、袋の測定誤差を低減するとともに、各処理部の位置合わせを正確かつ容易に行うことが可能な、製袋システム、位置合わせ方法および製袋方法を提供することを目的とする。
本発明は、帯状のフィルム原反から袋を作製するための製袋システムであって、帯状のフィルム原反を搬送する製袋機であって、前記フィルム原反の搬送方向に沿って設けられるとともに前記フィルム原反に対して処理を行う複数の処理部を有する製袋機と、前記製袋機によって作製された袋の画像を読み取る画像読取装置と、前記画像読取装置に読み取られた前記袋の前記画像から前記袋の寸法を測定するとともに前記処理部の位置調整量を算出する画像処理装置と、を備えたことを特徴とする製袋システムである。
本発明は、前記画像処理装置は、複数の前記処理部の位置情報を記録可能に構成されていることを特徴とする製袋システムであっても良い。
本発明は、前記画像処理装置は、算出された前記処理部の位置調整量を表示する表示部を有することを特徴とする製袋システムであっても良い。
本発明は、複数の前記処理部は、前記フィルム原反に対してシールを行うシール部、前記シール部によりシールが行われた前記フィルム原反を冷却する冷却部、および前記シール部によりシールが行われた前記フィルム原反を断裁する断裁部からなる群のうち、いずれか一以上を含むことを特徴とする製袋システムであっても良い。
本発明は、複数の処理部により帯状のフィルム原反を処理していくことで袋を作製する製袋機の複数の処理部の位置合わせを行う位置合わせ方法であって、複数の処理部により、帯状のフィルム原反から袋のサンプルを作製する工程と、作製された前記サンプルの寸法を測定する工程と、測定された前記寸法に基づいて、前記処理部の各々の位置を調整する工程と、を備え、前記サンプルの寸法を測定する工程は、画像読取装置により前記サンプルの画像を読み取る工程と、画像処理装置によって、前記画像から前記サンプルの寸法を測定する工程と、を有することを特徴とする位置合わせ方法である。
本発明は、前記処理部の位置を調整する工程は、測定された前記画像の寸法から、前記画像処理装置によって前記処理部の各々の位置調整量を算出し、算出された前記位置調整量に基づいて前記処理部の各々を移動させることを特徴とする位置合わせ方法であっても良い。
本発明は、複数の前記処理部は、前記フィルム原反に対してシールを行うシール部、前記シール部によりシールが行われた前記フィルム原反を冷却する冷却部、および前記シール部によりシールが行われた前記フィルム原反を断裁する断裁部からなる群のうち、いずれか一以上を含むことを特徴とする位置合わせ方法であっても良い。
本発明は、本発明による位置合わせ方法により、前記処理部の各々を位置合わせする工程と、位置合わせされた各々の前記処理部によって、帯状の前記フィルム原反を処理することにより、袋を作製する工程と、を備えたことを特徴とする製袋方法である。
本発明によれば、袋の測定誤差を低減するとともに、各処理部の位置合わせを正確かつ容易に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1乃至図5は本発明の一実施の形態を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。まず、図1乃至図3により、本実施の形態による製袋システムの全体構成について説明する。この製袋システムは、帯状のフィルム原反から袋を作製するためのものである。
図1および図3に示すように、製袋システム100は、帯状のフィルム原反50を搬送する製袋機110(図1参照)と、製袋機110によって作製された袋60の画像を読み取る画像読取装置121(図3参照)と、画像読取装置121に読み取られた袋60の画像から袋60の寸法を測定するとともに処理部30の位置調整量を算出する画像処理装置122(図3参照)と、を備えている。このうち製袋機110は、フィルム原反50の搬送方向に沿って設けられるとともにフィルム原反50に対して順に処理を行う複数の処理部30を少なくとも有している。なお、本実施の形態において「搬送方向」は、図1に示す製袋機110において、右から左に向かう方向である。また、本明細書中、「処理部30」とは、後述する、縦シール部32のヒートシール板34および冷却板35、横シール部33のヒートシール板36および冷却板37、並びに断裁刃38のそれぞれを意味するものとする。
次に、図1により、製袋機110について詳細に説明する。図1に示すように、このような製袋機110は、フィルム原反50を回転可能に支持し、当該フィルム原反50を供給するフィルム供給ロール10と、フィルム供給ロール10から繰り出されたフィルム原反50の向きを変更するターンバー12と、フィルム原反50を搬送する第1ニップロール20と、を有している。
このような製袋機110においては、フィルム供給ロール10から繰り出されたフィルム原反50は、ターンバー12により90°の角度で向きが変えられるようになっている。この場合、フィルム原反50の搬送方向において、ターンバー12よりも上流側では、フィルム原反50の内面および外面は、図1の紙面に直交する方向に延びているが、ターンバー12よりも下流側では、フィルム原反50の内面および外面が、図1の紙面に沿って延びるように、ターンバー12によってフィルム原反50の向きが変えられる。なお、ターンバー12により向きが変えられたフィルム原反50は、その後、案内ロール13を介して、第1ニップロール20によって搬送される。
また、本実施の形態による製袋機110は、搬送されたフィルム原反50を略中央で切断して、フィルム原反50を第1フィルム51と第2フィルム52とに分離するセンター刃14と、第1フィルム51および第2フィルム52の向きを変更するM字板16と、を有している。この場合、フィルム原反50がセンター刃14によって第1フィルム51と第2フィルム52とに切断された後、第1フィルム51および第2フィルム52はそれぞれM字板16によって90°の角度で再び向きが変えられ、各々の内面同士が向かい合う状態に重ね合わせられる。この場合、フィルム原反50の搬送方向において、M字板16よりも上流側では、第1フィルム51および第2フィルム52の内面および外面は、図1の紙面に沿った方向に延びている。一方、M字板16よりも下流側では、第1フィルム51および第2フィルム52の内面および外面が、それぞれ図1の紙面に直交する方向に延びるように、M字板16によって第1フィルム51および第2フィルム52の向きが変えられる。この際、第1フィルム51および第2フィルム52の各々には、内面に熱可塑性樹脂層が設けられており、第1フィルム51および第2フィルム52の各々の熱可塑性樹脂層同士が向かい合うようになる。なお、上述したようにフィルム原反50を略中央で切断することの一つの理由は、フィルム原反50の一方の面にしか絵柄が印刷されておらず、製造される袋60の前後面に絵柄を配置するには当該フィルム原反50を切断して上下で貼り合わせる必要があるためである。
また、フィルム原反50の搬送方向におけるM字板16の下流側には、フィルム原反50を案内する案内ロール15と、図1における上下方向に移動自在となっている2つのダンサーロール22が設けられており、各ダンサーロール22は、センター刃14により切断された第1フィルム51および第2フィルム52によって、それぞれ張力が加えられるようになっている。また、各ダンサーロール22は図1における上下方向に絶えず移動するようになっており、ダンサーロール22以降でのフィルム原反50の搬送形態を、連続的な搬送から間欠的な搬送に切り換えるようになっている。なお、図1に示される案内ロール13、15は一部であり、実際にはより多くの案内ロール13、15が配置されている。
また、本実施の形態による製袋機110は、第1フィルム51および第2フィルム52を重ね合わせた状態で間欠的に搬送する第2ニップロール24、第3ニップロール26および第4ニップロール28と、第1フィルム51と第2フィルム52とを重ね合わせた状態で、第1フィルム51および第2フィルム52のうち少なくとも一方を加熱することで第1フィルム51と第2フィルム52とをヒートシールする複数のヒートシール部31と、を有している。この場合、第2ニップロール24、第3ニップロール26および第4ニップロール28により、重ね合わせられた第1フィルム51および第2フィルム52が、一定の移動量だけ連続的に搬送された後、一定期間だけ搬送を停止させる動作を繰り返し行う。
図1に示すように、複数のヒートシール部31は、第1フィルム51および第2フィルム52の搬送方向に沿って延在するとともに、製造される袋60の底に対応する部分を加熱してヒートシールするための縦シール部32と、当該搬送方向に直交する方向(図1の紙面に直交する方向)に沿って延在するとともに、製造される袋60の幅方向の縁に対応する部分を加熱してヒートシールするための横シール部33とを含んでいる。
このうち、縦シール部32は、フィルム原反50の搬送方向において、第2ニップロール24と、第3ニップロール26との間に設けられている。この縦シール部32は、重ね合わせられた状態にある第1フィルム51および第2フィルム52に対してヒートシールを行う細長いヒートシール板(シール部)34と、フィルム原反50の搬送方向におけるヒートシール板34の下流側に設けられ、ヒートシール板34によってシールが行われた部分を冷却する冷却板(冷却部)35と、を含んでいる。このような縦シール部32は、重ね合わせられた状態にある第1フィルム51および第2フィルム52に対して、フィルム原反50の搬送方向に沿ってシールを行うようになっている。
一方、横シール部33は、フィルム原反50の搬送方向において、第3ニップロール26と、第4ニップロール28との間に設けられている。この横シール部33は、重ね合わせられた状態にある第1フィルム51および第2フィルム52に対してシールを行う複数のヒートシール板(シール部)36と、フィルム原反50の搬送方向における各ヒートシール板36の下流側に設けられ、それぞれのヒートシール板36によってシールが行われた部分を冷却する複数の冷却板(冷却部)37と、を含んでいる。このような横シール部33は、重ね合わせられた状態にある第1フィルム51および第2フィルム52に対して、フィルム原反50の幅方向(図1に示す例においては、図1の紙面に直交する方向)に沿ってシールを行うようになっている。なお、フィルム原反50には、図示しない印刷柄が印刷ピッチ(製品ピッチ)分の間隔を空けて反復印刷されており、横シール部33の各ヒートシール板36および各冷却板37は、フィルム原反50の搬送方向において、当該印刷柄の印刷ピッチ分の間隔を空けるような位置に設けられている。
なお、図1に示す態様は一例であり、縦シール部32および横シール部33の数や配置は、図1で示される態様に限定されるものではない。
また、フィルム原反50の搬送方向における第4ニップロール28よりも下流側には、シールが行われた第1フィルム51および第2フィルム52を断裁する断裁刃(断裁部)38が設けられており、縦シール部32および横シール部33によりそれぞれシールされた第1フィルム51および第2フィルム52は、断裁刃38により、フィルム原反50の幅方向に沿って断裁される。なお、フィルム原反50には、断裁時の位置決めを行うアライメントマーク(図示せず)が設けられており、フィルム原反50の搬送方向における断裁刃38よりも上流側に設けられたマークセンサ29が、このアライメントマークを読み取ることにより、第1フィルム51および第2フィルム52を一定の製品ピッチごとに断裁するようになっている。このようにして、製品としての袋60が製造されるように構成されている。
なお、上述したように、本実施の形態では、縦シール部32のヒートシール板34および冷却板35、横シール部33のヒートシール板36および冷却板37、並びに断裁刃38の各々を処理部30と称している。これら複数の処理部30は、それぞれ、フィルム原反50の搬送方向に沿って(すなわち、図1の左右方向に)移動可能となっている。なお、これらの処理部30を移動させる際、作業者が手動により各処理部30を移動させてもよく、あるいは各処理部30が図示しない駆動装置により自動で移動させられるように構成されていてもよい。
また、図2に示すように、このようなフィルム原反50から作製される袋60は、内容物を充填する開口部61と、開口部61と第1方向D1において対向し、縦シール部32によってヒートシールされた底部シール部分62と、開口部61から底部シール部分62まで第1方向D1に沿って延び、横シール部33によってヒートシールされた一対の側部シール部分63a、63bとを含んでいる。図2に示す例において、開口部61および底部シール部分62は、第1方向D1に直交する第2方向D2に延びており、このため袋60は矩形状の外形を有している。ここで、第1方向D1は、フィルム原反50から袋60を作製する際のフィルム原反50の搬送方向に直交する方向(図1の紙面に直交する方向)に対応し、第2方向D2は、フィルム原反50から袋60を作製する際のフィルム原反50の搬送方向に対応する。このような袋60の大きさの一例としては、幅W1が50mm以上250mm以下程度であり、高さH1が100mm以上250mm以下程度であるものを挙げることができる。
次に、画像読取装置121および画像処理装置122について詳細に説明する。
図3に示すように、画像読取装置121は、画像処理装置122に接続されており、読み取った袋60の画像を、画像処理装置122に転送するように構成されている。このような画像読取装置121としては、例えば、袋60の外観を撮像することができる2次元スキャナを用いることができる。
また、画像処理装置122は、転送された袋60の画像から袋60の寸法を測定することができるように構成されている。この場合、例えば、画像処理装置122は、画像のうち作業者が指定した一の領域におけるピクセル数を計算し、そのピクセル数を、画像解像度に基づいて実寸に変換することにより、袋60の寸法を測定するようにしても良い。この際、測定される寸法としては、例えば、縦シール部32によってヒートシールされた底部シール部分62の寸法や、横シール部33によってヒートシールされた一対の側部シール部分63a、63bの寸法、断裁された袋60の幅W1等の寸法を挙げることができる。なお、この画像処理装置122は、取り込まれた画像を任意に拡大縮小することができるように構成されており、取り込まれた画像の領域を作業者が容易に指定できるようになっている。
また、画像処理装置122は、各々の処理部30の位置調整量を算出することができるようになっている。すなわち、画像処理装置122には、袋60の所望の寸法が予め記録されており、画像処理装置122は、測定した袋60の寸法と、予め記録されている袋60の所望の寸法とを比較することにより、比較した寸法値の差に基づいて、所望の寸法の袋60を作製するために、各処理部30が配置されるべき位置を決定する。そして、この決定された位置と、現在の各処理部30の位置とのずれ量を位置調整量として出力する。このようにして、各々の処理部30の位置調整量を算出できるようになっている。この場合、袋60の寸法としては、例えば、図2に示す袋60の高さH1や幅W1、袋60に形成された底部シール部分62の高さH2や幅W2、および一対の側部シール部分63a、63bの高さH3や幅W3といった寸法とすることができる。
また、画像処理装置122は、各々の処理部30の位置情報を記録可能に構成されている。一例として、画像処理装置122には、上述した各々の処理部30の位置情報が予め記録されている。この位置情報は、例えば断裁刃38からの各々の処理部30までの距離であっても良い。また、画像処理装置122は、各々の処理部30の移動後の位置情報を記録することもできる。これにより、製造する袋60の品目ごとに、良品を製造することができる各処理部30の位置を記録することができる。これにより、同一の品目を製造する際に、各処理部30の位置を容易に把握することができる。
さらに、画像処理装置122は、算出された処理部30の位置調整量を表示する表示部123を含んでおり、作業者が表示部123に表示された位置調整量に基づいて、処理部30を移動させることができるようになっている。このため、作業者の作業負担を低減することができ、段取り作業の作業効率を向上させることができる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、図4および図5により、本実施の形態による製袋システム100を用いた製袋機110の処理部30の位置合わせ方法および製袋方法について説明する。
まず、複数の処理部30により、帯状のフィルム原反50から袋60のサンプル60Aを作製する(図4の符号S1)。この場合、まず、上述した製袋機110のフィルム供給ロール10にフィルム原反50を巻装する。次に、製袋機110を使用して、フィルム原反50から袋60のサンプル60Aを作製する。この際、サンプル60Aは1つであっても良く、複数のサンプル60Aを作製しても良い。
次に、作製されたサンプル60Aの寸法を測定する。この場合、まず、画像読取装置121により、サンプル60Aの画像を読み取る(図4の符号S2)。この場合、画像読取装置121がサンプル60Aの外観を撮像することにより、画像読取装置121がサンプル60Aの画像を読み取る。
次いで、画像読取装置121により読み取られたサンプル60Aの画像を、画像処理装置122に転送する(図4の符号S3)。
次に、画像処理装置122によって、画像の寸法を測定する(図4の符号S4)。この場合、例えば、作業者が、画像のうち一の領域を指定する。この場合、作業者は、画像処理装置122上において、取り込まれた画像を任意に拡大縮小しながら一の領域を指定しても良い。これにより、取り込まれた画像の領域を作業者が容易に指定できるようになる。次いで、画像処理装置122が、当該領域におけるピクセル数を計算し、そのピクセル数に基づいてサンプル60Aの寸法を測定する。このように、画像処理装置122によりサンプル60Aの寸法を測定するため、サンプル60Aの寸法を測定する際に、測定誤差を低減することができる。
次いで、測定された寸法に基づいて、処理部30の各々の位置を調整する(図4の符号S5)。この場合、まず、図5に示すように、画像処理装置122によって、測定されたサンプル60Aの寸法と、予め画像処理装置122に記録されている袋60の所望の寸法とが比較される。ここで、図5に示すサンプル60Aは、製袋機110の横シール部33のヒートシール板36および冷却板37が、所望の位置よりもフィルム原反50の搬送方向(すなわち図5の第2方向D2に対応する方向)の上流側にずれている場合に製造したサンプル60Aを示している。このため、図5に示すサンプル60Aは、横シール部33によって形成される一対の側部シール部分63a、63bのうち、一方の側部シール部分63aの幅が、対応する袋60の側部シール部分63aの幅よりもΔxだけ広く、サンプル60Aの他方の側部シール部分63bの幅が、対応する袋60の側部シール部分63bの幅よりもΔxだけ狭くなっている。ここで、画像処理装置122は、転送された袋60の画像から袋60の寸法を測定することができるように構成されており、かつ、画像処理装置122には、袋60の所望の寸法が予め記録されている。このため、画像処理装置122は、サンプル60Aにおいて、一方の側部シール部分63aの幅が、対応する袋60の側部シール部分63aの幅よりもΔxだけ広く、サンプル60Aの他方の側部シール部分63bの幅が、対応する袋60の側部シール部分63bの幅よりもΔxだけ狭くなっている、と認識する。
次に、画像処理装置122によって処理部30の各々の位置調整量を算出し、算出された位置調整量に基づいて処理部30の各々を移動させる。この場合、まず、画像処理装置122によって処理部30の各々の位置調整量が算出される。この際、図5に示す例においては、画像処理装置122は、サンプル60Aの一対の側部シール部分63a、63bを形成する、製袋機110の横シール部33のヒートシール板36および冷却板37が、フィルム原反50の搬送方向の上流側に向かって、所望の位置からΔxだけずれているものと判断する。このため、画像処理装置122は、横シール部33のヒートシール板36および冷却板37の位置調整量を、現時点の位置からフィルム原反50の搬送方向の下流側に向かって、Δxだけ移動させるように位置調整量を算出する。
次いで、作業者が、算出された位置調整量に基づいて、横シール部33のヒートシール板36および冷却板37を、現時点の位置からフィルム原反50の搬送方向の下流側に向かって、Δxだけ移動させる。ここで、画像処理装置122には、上述した各々の処理部30の位置情報が、例えば断裁刃38からの距離として予め記録されているため、横シール部33のヒートシール板36等の移動後の位置を記録することができ、製造する袋60の品目ごとに、良品を製造することができる各処理部30の位置を記録することができる。なお、各処理部30は、図示しない駆動装置により自動で移動させられてもよい。
この際、画像処理装置122は、算出された処理部30の位置調整量を表示する表示部123を含んでおり、算出された位置調整量は表示部123に表示される。このため、作業者は、表示部123に表示された位置調整量に基づいて、処理部30を移動させることができる。これにより、作業者の作業負担を低減することができ、段取り作業の作業効率を向上させることができる。
ここで、各々の処理部30の位置合わせを行う際に、一度の調整のみでは所望の寸法を得られない場合がある。この場合、サンプル60Aの寸法が所望の寸法となるように、図4の符号S1から符号S5によって説明した工程を繰り返す(図4の符号S6)。このようにして、サンプル60Aの寸法と予め画像処理装置122に記録されている袋60の寸法との誤差が、例えば0.5mm以下となるまで、図4の符号S1から符号S5によって説明した工程を繰り返す。
その後、位置合わせされた各々の処理部30によって、フィルム原反50を処理することにより、袋60を作製する(図4の符号S7)。
このように、本実施の形態によれば、製袋システム100が、製袋機110と、製袋機110によって作製された袋60の画像を読み取る画像読取装置121と、画像読取装置121に読み取られた袋60の画像から袋60の寸法を測定するとともに処理部30の位置調整量を算出する画像処理装置122と、を備えている。これにより、袋60を作製する際に、予め作製した袋60(サンプル60A)の画像を画像読取装置121によって読み取り、画像処理装置122によって当該画像から袋60の寸法を測定することができる。このため、袋60の寸法を測定する際に、測定誤差を低減することができる。また、画像処理装置122によって、処理部30の位置調整量を算出することができる。このため、作業者が算出された位置調整量に基づいて、各処理部30を移動させることができ、各処理部30の位置合わせを正確かつ容易に行うことができる。
また、本実施の形態によれば、画像処理装置122は、各々の処理部30の位置情報を記録可能に構成されている。これにより、製造する袋60の品目ごとに、良品を製造することができる各処理部30の位置を記録しておくことができ、同一の品目を製造する際に、各処理部30の位置を容易に把握することができる。
また、本実施の形態によれば、画像処理装置122は、算出された処理部30の位置調整量を表示する表示部123を有している。これにより、作業者が表示部123に表示された位置調整量に基づいて、処理部30を移動させることができる。このため、作業者の作業負担を低減することができ、段取り作業の作業効率を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態において、処理部30の各々の位置合わせの際に、フィルム供給ロール10に新たにフィルム原反50を巻装する例について説明したが、これに限られることはない。例えば、フィルム原反50の搬送中に、フィルム原反50に作用する熱や張力により、袋60の寸法が所望の寸法からずれてしまう可能性がある。また、フィルム供給ロール10に巻装されたフィルム原反50のうち、巻き始めの部分から作製された袋60と、巻き終わりの部分から作製された袋60とでは、袋60の寸法が異なる場合がある。この場合、フィルム供給ロール10にフィルム原反50が巻装された状態で残っている場合であっても、所望の寸法からずれた寸法を有する袋60をサンプル60Aとして、当該袋60の寸法を測定することにより、処理部30の各々の位置合わせを行うことができる。
また、上述した実施の形態において、袋60がいわゆる三方袋である例について説明したが、これに限られることはない。すなわち、袋60は、スタンド袋であっても良く、チャック袋であっても良い。
また、上述した実施の形態において、画像処理装置122が、処理部30に対する、フィルム原反50の搬送方向における位置調整量を算出する例について説明したが、これに限られることはない。すなわち、画像処理装置122は、処理部30に対する、フィルム原反50の幅方向の位置調整量を算出するようにしても良い。
さらに、上述した実施の形態において、フィルム原反50の搬送形態を連続的な搬送から間欠的な搬送に切り換える機構として、ダンサーロール22を用いる例について説明したが、ダンサーロール22以外の装置を用いてもよい。
上記実施の形態および変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態および変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 フィルム供給ロール
12 ターンバー
13 案内ロール
14 センター刃
15 案内ロール
16 M字板
20 第1ニップロール
22 ダンサーロール
24 第2ニップロール
26 第3ニップロール
28 第4ニップロール
30 処理部
31 ヒートシール部
32 縦シール部
33 横シール部
34 ヒートシール板
35 冷却板
36 ヒートシール板
37 冷却板
38 断裁刃
50 フィルム原反
51 第1フィルム
52 第2フィルム
60 袋
60A サンプル
61 開口部
62 底部シール部分
63a 側部シール部分
63b 側部シール部分
100 製袋システム
110 製袋機
121 画像読取装置
122 画像処理装置
123 表示部
12 ターンバー
13 案内ロール
14 センター刃
15 案内ロール
16 M字板
20 第1ニップロール
22 ダンサーロール
24 第2ニップロール
26 第3ニップロール
28 第4ニップロール
30 処理部
31 ヒートシール部
32 縦シール部
33 横シール部
34 ヒートシール板
35 冷却板
36 ヒートシール板
37 冷却板
38 断裁刃
50 フィルム原反
51 第1フィルム
52 第2フィルム
60 袋
60A サンプル
61 開口部
62 底部シール部分
63a 側部シール部分
63b 側部シール部分
100 製袋システム
110 製袋機
121 画像読取装置
122 画像処理装置
123 表示部
Claims (8)
- 帯状のフィルム原反から袋を作製するための製袋システムであって、
帯状のフィルム原反を搬送する製袋機であって、前記フィルム原反の搬送方向に沿って設けられるとともに前記フィルム原反に対して処理を行う複数の処理部を有する製袋機と、
前記製袋機によって作製された袋の画像を読み取る画像読取装置と、
前記画像読取装置に読み取られた前記袋の前記画像から前記袋の寸法を測定するとともに前記処理部の位置調整量を算出する画像処理装置と、を備えたことを特徴とする製袋システム。 - 前記画像処理装置は、複数の前記処理部の位置情報を記録可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の製袋システム。
- 前記画像処理装置は、算出された前記処理部の位置調整量を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の製袋システム。
- 複数の前記処理部は、前記フィルム原反に対してシールを行うシール部、前記シール部によりシールが行われた前記フィルム原反を冷却する冷却部、および前記シール部によりシールが行われた前記フィルム原反を断裁する断裁部からなる群のうち、いずれか一以上を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の製袋システム。
- 複数の処理部により帯状のフィルム原反を処理していくことで袋を作製する製袋機の複数の処理部の位置合わせを行う位置合わせ方法であって、
複数の処理部により、帯状のフィルム原反から袋のサンプルを作製する工程と、
作製された前記サンプルの寸法を測定する工程と、
測定された前記寸法に基づいて、前記処理部の各々の位置を調整する工程と、を備え、
前記サンプルの寸法を測定する工程は、
画像読取装置により前記サンプルの画像を読み取る工程と、
画像処理装置によって、前記画像から前記サンプルの寸法を測定する工程と、を有することを特徴とする位置合わせ方法。 - 前記処理部の位置を調整する工程は、測定された前記画像の寸法から、前記画像処理装置によって前記処理部の各々の位置調整量を算出し、算出された前記位置調整量に基づいて前記処理部の各々を移動させることを特徴とする請求項5に記載の位置合わせ方法。
- 複数の前記処理部は、前記フィルム原反に対してシールを行うシール部、前記シール部によりシールが行われた前記フィルム原反を冷却する冷却部、および前記シール部によりシールが行われた前記フィルム原反を断裁する断裁部からなる群のうち、いずれか一以上を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の位置合わせ方法。
- 請求項5乃至7のいずれか一項に記載の位置合わせ方法により、前記処理部の各々を位置合わせする工程と、
位置合わせされた各々の前記処理部によって、帯状の前記フィルム原反を処理することにより、袋を作製する工程と、を備えたことを特徴とする製袋方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017243155A JP2019107834A (ja) | 2017-12-19 | 2017-12-19 | 製袋システム、位置合わせ方法および製袋方法 |
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JP2017243155A JP2019107834A (ja) | 2017-12-19 | 2017-12-19 | 製袋システム、位置合わせ方法および製袋方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2019107834A true JP2019107834A (ja) | 2019-07-04 |
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Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JP2003211562A (ja) * | 2002-01-24 | 2003-07-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 袋の製造方法及び製造装置 |
JP2011121220A (ja) * | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Toppan Printing Co Ltd | 製袋装置及び製袋方法 |
-
2017
- 2017-12-19 JP JP2017243155A patent/JP2019107834A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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