JP2014184791A - シートベルトのタング保持構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】後部座席のシートベルトに設けられたタング3を不使用時に保持するためのシートベルトのタング保持構造において、後部座席の側部側には、ドア開口部9が配設されているとともに、後部座席の側部の車室内側壁を覆うクォータロアトリム13が設けられ、ドア開口部9側に位置するクォータロアトリム13の端縁部13aには凹部15が設けられ、凹部15の底面部15aには差込口16が設けられ、差込口16にタング3の先端金具3bを差し込んだ状態では、タング3が凹部15内に収納されるように構成されている。
【選択図】図5
Description
そこで、従来の車両の中には、異音の発生を回避するために、例えば、シートベルト不使用時のタングを保持する保持構造が車室内側壁に設けられているものがある(特許文献1参照)。この保持構造は、車室内側壁の表面に形成された凹部と、該凹部の左右両側辺部から対面方向に突出して設けられた一対の押さえ部とから構成されており、これら凹部の底面と押さえ部との間に上方からタングの先端部が差し込まれて保持されるようになっている。
また、本発明のタング保持構造によれば、タングの先端部を凹部の差込口に差し込む時に、差込口の位置が確認しやすいので、使い勝手が良く、利便性に優れている。さらに、凹部の側壁のガイド作用により、タング本体の大部分の位置が規制されることになるので、タングの先端部の差し込み動作が容易となる。しかも、タング保持用の差込口は、型成形時に生じるバリや、タングの先端部(金具)を繰り返し抜き差しすることにより傷付いてささくれなどが発生するおそれもあるが、凹部の底面部に設けられているので、外部から目立ちにくく、車室内の外観を損ねるのを防ぐことができる。
図1〜図8は本発明の実施形態に係るシートベルトのタング保持構造を示すものである。
そして、シートベルト1は、その不使用時において、タング3とバックル(図示せず)との係合が解除されると、車室内側壁側に設けられたショルダアンカ6などを経てリトラクタ(巻取り装置)7によりウェビング2の一端側が巻き取られ、ウェビング2の中間部分がタング3と共に車室内側壁側に引き寄せられるようになっている。なお、ショルダアンカ6とリトラクタ7は、シートベルト1の取付部として、車両上下方向に間隔を空けて設けられている。
本実施形態のクォータトリム10は、上下部で組み合わされるクォータロアトリム13とクォータアッパトリム14とから構成されており、これらクォータロアトリム13とクォータアッパトリム14との合わせ部付近では、クォータロアトリム13がクォータアッパトリム14に対して車室内R側に配置されている。
このようにストライカ17の近くに凹部15を配置すると、タング3がストライカ17に対して並設した位置に保持されることになり、後部座席のシートバックを起こした時に、タング3を保持する箇所でシートベルト1がシートバックの側面部に引っ掛かって引っ張られるということは無くなり、シートベルト1のストライカ17への噛み込みを防ぐことが可能となる。
また、差込口16を設けた凹部15の底面部15aの裏面側のクォータロアトリム13には、図8に示すように、差込口16を囲む箱形状のリブ20が設けられている。このリブ20は、コ字状のリブ本体20aと、該リブ本体20aの内外側壁に設けられる複数枚のリブ片20bとから構成されている。このようなリブ20を設けることによって、差込口16に差し込んだタング3の先端金具3bがリブ20に当たって差し込みの方向が規制され、タング3の先端金具3aが周辺に位置するストライカ17の取付ベースなどの金属部品に当接するのを防ぐようにしている。しかも、箱形状のリブ20の存在は、差込口16の周囲におけるクォータロアトリム13の面剛性を向上させることが可能となる。
例えば、既述の実施形態の凹部15は、タング3のみを収納保持するために設けられているが、クォータロアトリム13の面積などによってはウェビング2の収納用凹面を追加することも可能である。この凹面の追加によって、車室内Rの居住性をより一層向上させることができる。
また、既述の実施形態では、タング3の全体が凹部15内に完全に収納されるように構成されているが、図9に示すように、タング3のタング本体3aの一部が凹部15から出るように構成されていても良い。これにより、シートベルト1の使用時において、乗員がタング3を掴み易くなるという効果が得られる。この構成では、凹部15の内壁15bが外側へ向かって傾斜しており、凹部15の開口部分が拡大するように形成されている。
2 ウェビング
3 タング
3a タング本体
3b 先端金具(先端部)
6 ショルダアンカ
7 リトラクタ
9 ドア開口部
10 クォータトリム
13 クォータロアトリム
13a 端縁部
15 凹部
15a 底面部
16 差込口
17 ストライカ
18 長孔
19 段部
20 箱形状のリブ
D 凹部の深さ
R 車室内
Claims (6)
- 後部座席のシートベルトに設けられたタングを不使用時に保持するためのシートベルトのタング保持構造において、
前記後部座席の側部側には、ドア開口部が配設されているとともに、前記後部座席の側部の車室内側壁を覆うクォータトリムが設けられ、前記ドア開口部側に位置する前記クォータトリムの端縁部には凹部が設けられ、
前記凹部の底面部には差込口が設けられ、前記差込口に前記タングの先端部を差し込んだ状態では、前記タングが前記凹部内に収納されるように構成されていることを特徴とするシートベルトのタング保持構造。 - 前記凹部を設けた箇所の近くには、前記後部座席のシートバックを保持するストライカが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルトのタング保持構造。
- 前記凹部は、前記クォータトリムのうちで、前記シートベルトのリトラクタ及び該リトラクタからショルダアンカ部にかけて延在するウェビングを覆う箇所よりも車両前方側に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のシートベルトのタング保持構造。
- 前記差込口の両端位置は、前記凹部の底面部よりも一段高くなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシートベルトのタング保持構造。
- 前記凹部は、厚み方向で屈曲する形状の前記タングが前記差込口への差し込み方向を変えても、前記タングが前記凹部内から突出しない深さに形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシートベルトのタング保持構造。
- 前記差込口を設けた前記凹部の底面部の裏面側には、前記差込口を囲む箱形状のリブが設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシートベルトのタング保持構造。
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